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技術 二次電池の充電方法及び二次電池の充電器

出願人 有限会社総合計画研究所蓮子洋一郎
発明者 蓮子洋一郎
出願日 2001年12月14日 (19年0ヶ月経過) 出願番号 2001-381184
公開日 2003年7月4日 (17年5ヶ月経過) 公開番号 2003-189498
状態 未査定
技術分野 電池の充放電回路 二次電池の保守(充放電、状態検知) 電池等の充放電回路
主要キーワード サーキットブレーカー 短時間パルス 充電電源回路 内部放電 フリッピング 充電当初 充電端子電圧 密集状態
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

1時間もしくはそれ以内の短時間で完全に充電することができ、しかも過充電を防止した二次電池充電方法及びそれに使用する充電器を提供する。

解決手段

二次電池の充電期間前期には、大きな充電電流I0を供給して充電を行い、充電端子電圧の上昇に伴って、徐々に充電電流I0を減少させながら充電する。また、二次電池の充電期間中、所定時間間隔で所定時間、二次電池の充電端子に印加される電圧の極性パルス的に反転させるフリッピング操作を行う。さらに、充電端子の電圧が所定の電圧V0に達した時に充電を停止し、充電端子の電圧が前記所定の電圧V0よりも低い電圧V1まで降下した時に充電を再開し、この操作を繰り返すことにより間欠的に充電を行う。

概要

背景

鉛蓄電池は、性能と経済性を兼ね備えた電池として、バックアップ用電源ポータブル機器電源自動車電動バイク電動自転車フォークリフトゴルフカートなど、各方面で幅広く利用されている。

この鉛蓄電池等の充電方法には、定電圧充電方法及び定電流充電方法がある。定電圧充電方法は、二次電池使用電圧よりもわずかに高い一定の電圧を加えて充電する方法で、大量の放電があまり起きないような非常電源の充電方法として適している。又、定電流充電方法は、常時一定の電流を流して充電する方法で、充電前期急速充電に適している。

しかしながら、定電圧充電方法は、充電し続けても電池を損傷する恐れが無いので、特に充電終期検出のための保護回路を必要としないという利点があるが、充電終期には充電電流が徐々に減少していくので、完全に充電されるまでの充電時間が長くなる。

一方、定電流充電方法は、一定電流で充電する方法であり、充電時間が短くてすみ、十分な充電をすることができるという利点があるが、二次電池を必要以上に充電し続けると過充電となり、電解液の分解や発熱等により致命的な損傷を起こす可能性があるので、充電終了時点で自動的に充電を終了させるための手段を必要とする。

そこで、定電圧充電方法及び定電流充電方法の利点を利用するために、両方法を組み合わせた定電圧、定電流特性を示す充電方法も開発されている。この充電装置を用いて鉛蓄電池を充電した際の充電電流及び充電電圧の関係は、図4に示すとおりである。また、この充電に使用される電源の代表的な出力電圧出力電流特性は図5に示すとおりである。

まず、初期充電は定電流で行われ、蓄電池の容量の70%〜80%程度までは充電電圧は徐々に増加するが、それ以上充電すると電極付近の電圧が上昇し、ついには電解液の電気分解が始まるため、電極と電解液界面から気泡が発生する。

このため、充電前期は大きな電流で充電しても問題はないが、充電終期には充電電流を落とさないと電池を損傷することになる。そこで、電池電圧が所定の電圧V0に達した後は印加電圧V0で定電圧充電をするようにしており、この場合の充電電流は実線で示したように徐々に低下することとなり、充電当初から定電圧充電方法を採用するよりも充電時間が短くなるとはいえ、それでも充電完了までには数時間もかかっていた。

充電時間をより短くするには、定電流充電の際に比較的大電流で充電すれば一応可能であるが、充電に伴い電池内部の化学反応に基づいて温度が上昇し、また、電気分解によるガスの発生により電解液が減少し、電解液濃度も濃くなってしまう。特に、密閉型の蓄電池では、内部の圧力が上昇して蓄電池の破裂にいたる可能性もあるために、無制限に充電電流を増やすことはできない。

そこで、充電前期に比較的大きい定電流で充電し、充電後期には間欠的に定電流で充電する方法を採用し、電池電圧の上昇あるいは電池の内部温度上昇を検知して間欠充電時間を制御する方法も試みられている(特開平6−98472公報、特開平5−13108号公報参照)が、充電時間は約1〜2時間かかり、1時間ないしはそれ以下で充電完了させることは困難であった。

また、鉛蓄電池は、充放電を繰り返すうちに、正極及び負極集電体格子表面硫酸鉛PbSO4のイオン性結晶体が析出し、この結晶体が正極及び負極の海綿状多孔性構造を形成している活物質を塞ぎ、極板内部の硫酸イオン伝搬及び拡散阻害してしまう。特に、電解液濃度が高く、析出結晶が小さい場合は、正負両極板の表面が硫酸鉛結晶粒子により被覆されてしまう、サルフェーションと呼ばれる現象が起こるため、放電時間の短縮つまり放電容量の低下となり、また、正負極板内で集電体格子から活物質の脱落欠損を生じてしまうので、充電を行っても化学反応が起こりにくくなる。そのため、著しく充放電容量が減少して寿命が短縮されてしまい、場合によっては充電不可能となったり、電極間短絡してしまう場合もある。

この硫酸鉛沈殿物は、低い直流電流再充電しても極板表面から効果的に除去することができない。急速充電という方法でかかる沈殿物を効果的に除去する努力が何年にもわたって行われてきており、一連立ち上がりの早い電圧パルスを用いて蓄電池極板表面から硫酸鉛を離すことも行われてきている。(米国特許第5084664号明細書、特表平9−502076号公報等参照)。

概要

1時間もしくはそれ以内の短時間で完全に充電することができ、しかも過充電を防止した二次電池の充電方法及びそれに使用する充電器を提供する。

二次電池の充電期間の前期には、大きな充電電流I0を供給して充電を行い、充電端子の電圧の上昇に伴って、徐々に充電電流I0を減少させながら充電する。また、二次電池の充電期間中、所定時間間隔で所定時間、二次電池の充電端子に印加される電圧の極性パルス的に反転させるフリッピング操作を行う。さらに、充電端子の電圧が所定の電圧V0に達した時に充電を停止し、充電端子の電圧が前記所定の電圧V0よりも低い電圧V1まで降下した時に充電を再開し、この操作を繰り返すことにより間欠的に充電を行う。

目的

すなわち、本発明は二次電池の充電に際し、1時間もしくはそれ以内の短時間で完全に充電することができ、しかも過充電する事がない充電方法及びそれに使用する充電器を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

二次電池充電方法において、該二次電池の充電期間前期には、該二次電池に大きな充電電流を供給して充電を行い、前記二次電池の充電端子電圧の上昇に伴って、徐々に該充電電流を減少させながら充電することを特徴とする二次電池の充電方法。

請求項2

前記二次電池の充電期間中、所定時間間隔で所定時間、前記二次電池に印加される電圧極性パルス的に反転させるフリッピング操作を行うことを特徴とする請求項1記載の二次電池の充電方法。

請求項3

前記二次電池の充電期間中、該二次電池の充電端子電圧を測定しながら充電を行い、該充電端子電圧が所定の電圧V0に達した時に充電を停止し、その後充電端子電圧が前記所定の電圧V0よりも低い電圧V1まで降下した時に充電を再開し、かかる充電停止及び充電再開の操作を繰り返すことにより間欠的に充電を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の二次電池の充電方法。

請求項4

前記二次電池の充電期間中、該二次電池の充電端子電圧を測定しながら充電を行い、該二次電池の温度が所定の温度T0に達した時に充電を停止し、その後二次電池の温度がT0よりも低い温度T1に達した時に充電を再開し、かかる充電停止及び充電再開の操作を繰り返すことにより間欠的に充電を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の二次電池の充電方法。

請求項5

二次電池を充電する充電器において、緩やかな傾斜の垂下特性を有する充電電源を備え、前記二次電池の充電期間の前期には、該二次電池に前記充電電源から大きな充電電流を供給して充電を行い、該充電端子電圧の上昇に伴って、徐々に該充電電流を減少させながら充電することを特徴とする二次電池の充電器。

請求項6

前記二次電池の充電期間中、所定時間間隔で所定時間、前記二次電池に印加される電圧の極性をパルス的に反転させるためのフリッピング回路を備えることを特徴とする請求項5に記載の二次電池の充電器。

請求項7

前記二次電池の充電端子電圧と第1の電圧V0及び第2の電圧V1とを比較する電圧比較回路と、該電圧比較回路の比較結果に応じて前記充電電源のオンオフを制御する制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記充電端子電圧が第1の電圧V0に達した時に充電を停止させ、その後充電端子電圧が前記第1の電圧V0より低い第2の電圧V1まで降下した時に充電を再開させ、かかる充電停止及び充電再開操作を繰り返すことにより間欠的に充電をすることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の二次電池の充電器。

請求項8

前記二次電池の温度を感知する温度センサと、該温度センサによって感知された温度に応じて前記充電電源のオン・オフを制御する制御回路と、を備え、前記二次電池の温度が第1の温度T0に達した時に充電を停止し、その後二次電池の温度が第2の温度T0より低い第2の温度T1に達した時に充電を再開し、かかる充電停止及び充電再開操作を繰り返すことにより間欠的に充電をすることを特徴とする請求項5に記載の二次電池の充電器。

技術分野

0001

本発明は、二次電池充電方法及び装置に関し、二次電池を1時間もしくはそれ以内の時間で完全に充電することができ、しかも過充電する事がない充電方法及びそれに使用する充電装置に関する。

背景技術

0002

鉛蓄電池は、性能と経済性を兼ね備えた電池として、バックアップ用電源ポータブル機器電源自動車電動バイク電動自転車フォークリフトゴルフカートなど、各方面で幅広く利用されている。

0003

この鉛蓄電池等の充電方法には、定電圧充電方法及び定電流充電方法がある。定電圧充電方法は、二次電池の使用電圧よりもわずかに高い一定の電圧を加えて充電する方法で、大量の放電があまり起きないような非常電源の充電方法として適している。又、定電流充電方法は、常時一定の電流を流して充電する方法で、充電前期急速充電に適している。

0004

しかしながら、定電圧充電方法は、充電し続けても電池を損傷する恐れが無いので、特に充電終期検出のための保護回路を必要としないという利点があるが、充電終期には充電電流が徐々に減少していくので、完全に充電されるまでの充電時間が長くなる。

0005

一方、定電流充電方法は、一定電流で充電する方法であり、充電時間が短くてすみ、十分な充電をすることができるという利点があるが、二次電池を必要以上に充電し続けると過充電となり、電解液の分解や発熱等により致命的な損傷を起こす可能性があるので、充電終了時点で自動的に充電を終了させるための手段を必要とする。

0006

そこで、定電圧充電方法及び定電流充電方法の利点を利用するために、両方法を組み合わせた定電圧、定電流特性を示す充電方法も開発されている。この充電装置を用いて鉛蓄電池を充電した際の充電電流及び充電電圧の関係は、図4に示すとおりである。また、この充電に使用される電源の代表的な出力電圧出力電流特性図5に示すとおりである。

0007

まず、初期充電は定電流で行われ、蓄電池の容量の70%〜80%程度までは充電電圧は徐々に増加するが、それ以上充電すると電極付近の電圧が上昇し、ついには電解液の電気分解が始まるため、電極と電解液界面から気泡が発生する。

0008

このため、充電前期は大きな電流で充電しても問題はないが、充電終期には充電電流を落とさないと電池を損傷することになる。そこで、電池電圧が所定の電圧V0に達した後は印加電圧V0で定電圧充電をするようにしており、この場合の充電電流は実線で示したように徐々に低下することとなり、充電当初から定電圧充電方法を採用するよりも充電時間が短くなるとはいえ、それでも充電完了までには数時間もかかっていた。

0009

充電時間をより短くするには、定電流充電の際に比較的大電流で充電すれば一応可能であるが、充電に伴い電池内部の化学反応に基づいて温度が上昇し、また、電気分解によるガスの発生により電解液が減少し、電解液濃度も濃くなってしまう。特に、密閉型の蓄電池では、内部の圧力が上昇して蓄電池の破裂にいたる可能性もあるために、無制限に充電電流を増やすことはできない。

0010

そこで、充電前期に比較的大きい定電流で充電し、充電後期には間欠的に定電流で充電する方法を採用し、電池電圧の上昇あるいは電池の内部温度上昇を検知して間欠充電時間を制御する方法も試みられている(特開平6−98472公報、特開平5−13108号公報参照)が、充電時間は約1〜2時間かかり、1時間ないしはそれ以下で充電完了させることは困難であった。

0011

また、鉛蓄電池は、充放電を繰り返すうちに、正極及び負極集電体格子表面硫酸鉛PbSO4のイオン性結晶体が析出し、この結晶体が正極及び負極の海綿状多孔性構造を形成している活物質を塞ぎ、極板内部の硫酸イオン伝搬及び拡散阻害してしまう。特に、電解液濃度が高く、析出結晶が小さい場合は、正負両極板の表面が硫酸鉛結晶粒子により被覆されてしまう、サルフェーションと呼ばれる現象が起こるため、放電時間の短縮つまり放電容量の低下となり、また、正負極板内で集電体格子から活物質の脱落欠損を生じてしまうので、充電を行っても化学反応が起こりにくくなる。そのため、著しく充放電容量が減少して寿命が短縮されてしまい、場合によっては充電不可能となったり、電極間短絡してしまう場合もある。

0012

この硫酸鉛沈殿物は、低い直流電流再充電しても極板表面から効果的に除去することができない。急速充電という方法でかかる沈殿物を効果的に除去する努力が何年にもわたって行われてきており、一連立ち上がりの早い電圧パルスを用いて蓄電池極板表面から硫酸鉛を離すことも行われてきている。(米国特許第5084664号明細書、特表平9−502076号公報等参照)。

発明が解決しようとする課題

0013

本発明者は、鉛蓄電池の充放電特性について種々検討を行った結果、鉛蓄電池は、充電初期において一般的な定電流充電で採用されている充電電流よりも大きな電流で充電することが可能であり、充電の進行状態により徐々に充電電流を減少させることにより、鉛蓄電池を損傷する事無く充電が可能であることを見出した。

0014

また、充電操作を行う際にフリッピング操作(詳細は後述)を行うと、充電中に硫酸鉛の沈殿物を生じにくく、かつより大電流で充電し得ることを見出した。

0015

よって、前記充電方法と、充電後期に鉛蓄電池の端子電圧により間欠的に充電する方法を採用することにより充電時間を大幅に短縮し得ることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。

0016

すなわち、本発明は二次電池の充電に際し、1時間もしくはそれ以内の短時間で完全に充電することができ、しかも過充電する事がない充電方法及びそれに使用する充電器を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0017

上記本発明の目的を達成するために、本発明の第1の態様によれば、二次電池の充電方法において、該二次電池の充電期間の前期には、該二次電池に大きな充電電流を供給して充電を行い、前記二次電池の充電端子電圧の上昇に伴って、徐々に該充電電流を減少させながら充電することを特徴とする二次電池の充電方法が提供される。

0018

また、本発明の第2の態様によれば、上記第1の態様に加えて、前記二次電池の充電期間中、所定時間間隔で所定時間、前記二次電池に印加される電圧の極性パルス的に反転させるフリッピング操作を行うことを特徴とする二次電池の充電方法が提供される。

0019

また、本発明の第3の態様によれば、第1の態様及び第2の態様において、前記二次電池の充電期間中、該二次電池の充電端子電圧を測定しながら充電を行い、該充電端子電圧が所定の電圧V0に達した時に充電を停止し、その後充電端子電圧が前記所定の電圧V0よりも低い電圧V1まで降下した時に充電を再開し、かかる充電停止及び充電再開の操作を繰り返すことにより間欠的に充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法が提供される。

0020

かかる態様によれば、充電後期に二次電池の端子電圧がV0を超えることがないので、二次電池が過充電状態となることがなく、1時間もしくはそれ以内の時間で二次電池の完全充電状態を得ることができる。

0021

また、本発明の第4の態様によれば、第1の態様及び第2の態様において、前記二次電池の充電期間中、該二次電池の充電端子電圧を測定しながら充電を行い、該二次電池の温度が所定の温度T0に達した時に充電を停止し、その後二次電池の温度がT0よりも低い温度T1に達した時に充電を再開し、かかる充電停止及び充電再開の操作を繰り返すことにより間欠的に充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法が提供される。

0022

かかる態様によれば、急速充電による二次電池のダメージが抑えられ、温度の上昇による二次電池の致命的損傷を防ぐことができる。

0023

また、本発明の別の第1の態様によれば、二次電池を充電する充電器において、緩やかな傾斜の垂下特性を有する充電電源を備え、前記二次電池の充電期間の前期には、該二次電池に前記充電電源から大きな充電電流を供給して充電を行い、該充電端子電圧の上昇に伴って、徐々に該充電電流を減少させながら充電することを特徴とする二次電池の充電器が提供される。

0024

また本発明の別の第2の態様によれば、上記別の第1の態様において、前記二次電池の充電期間中、所定時間間隔で所定時間、前記二次電池に印加される電圧の極性をパルス的に反転させるためのフリッピング回路を備えることを特徴とする二次電池の充電器が提供される。

0025

また、本発明の別の第3の態様によれば、上記別の第1の態様または別の第2の態様において、前記二次電池の充電端子電圧と第1の電圧V0及び第2の電圧V1とを比較する電圧比較回路と、該電圧比較回路の比較結果に応じて前記充電電源のオンオフを制御する制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記充電端子電圧が第1の電圧V0に達した時に充電を停止させ、その後充電端子電圧が前記第1の電圧V0より低い第2の電圧V1まで降下した時に充電を再開させ、かかる充電停止及び充電再開操作を繰り返すことにより間欠的に充電をすることを特徴とする二次電池の充電器が提供される。

0026

かかる態様によれば、充電後期に二次電池の端子電圧がV0を超えることはないので、二次電池を過充電状態とすることがなく、1時間もしくはそれ以内の時間で二次電池の完全充電状態を得ることができる。

0027

さらに、本発明の別の第4の態様によれば、前記別の第1の態様及び別の第2の態様において、前記二次電池の温度を感知する温度センサと、該温度センサによって感知された温度に応じて前記充電電源のオン・オフを制御する制御回路と、を備え、前記二次電池の温度が第1の温度T0に達した時に充電を停止し、その後二次電池の温度が第2の温度T0より低い第2の温度T1に達した時に充電を再開し、かかる充電停止及び充電再開操作を繰り返すことにより間欠的に充電をすることを特徴とする二次電池の充電器が提供される。

0028

かかる態様によれば、急速充電による二次電池のダメージが抑えられ、温度の上昇による二次電池の致命損傷を防ぐことができる。

発明を実施するための最良の形態

0029

本発明は、充電前期に大電流で充電し、充電の進行により徐々に充電電流を減少させ、充電後期には端子電圧の変化により間欠的に充電する方法を採用し、その充電期間中にフリッピング操作を行うことを特徴としている。

0030

フリッピング操作とは、充電中に短時間パルス的に鉛蓄電池に印加されている電圧を逆の極性に反転させるものである。もちろんこのような操作は通常の鉛蓄電池の充電及び放電操作ではなく、しかも単に鉛蓄電池を強制的に放電する以上の過酷な操作を行うので、鉛蓄電池と電源装置故障ないしは寿命の短縮の原因となり得るので、半導体素子または抵抗体等により電流の制限を行う必要がある。

0031

鉛蓄電池の充電に際してこのフリッピング操作を行うと、電極表面における硫酸鉛の結晶沈積が少なく、いわゆるサルフェーションが起こりにくくなり、また、より大電流充電を行うことができる具体的な理由は、現在のところまだ明らかではないが、おそらくは、
(1)充電中に印加電圧をパルス状に反転させることにより電極近傍イオンの移動を活性化させ、電極表面に結晶を形成しかけているサルフェーション物質をふるい落とす。
(2)通常の充電中には、+極には+の電圧が印加されるため−イオンが引き寄せられて集まり、逆に−極には−の電圧が印加されるため+イオンが引き寄せられて集まり、各電極の活物質近傍はイオンが密集した状態になる。やがてイオンは活物質に取り込まれて化学変化を起こし、また次のイオンが同様に取り込まれてという順序で充電が進んでゆく。ところが密集したイオン同士に働く力は電気的な反発力であるため、イオンの動きは悪くなっている。その状態で一時的に極性を反転させると、密集したイオンに対して電気的な反発力が与えられることでイオンが密集状態から動きやすい状態になる、ために、効率の良い急速充電が可能になるものと推定される。

0032

なお、この推定は、まだ実証されているものではなく、今後の研究によって詳細に解明されるものである。

0033

以下、図面に基づいて本願発明の充電装置の構成を詳細に説明する。

0034

図1は、本発明の充電装置10の回路ブロック図である。AC商用電源12からの交流は、回路全体過電流及び短絡保護のために設けられたサーキットブレーカー14を介して、制御電源回路16及び充電電源18に接続されている。

0035

制御電源回路16は、AC商用電源からの交流を各回路ブロック20から30を作動させるための直流電圧に変換させるための回路であり、各回路ブロック20から30で消費される電力はそれほど大きくないので、周知のAC電源からの交流を電源トランス降圧した後に整流回路及び定電圧回路を介して所定の電圧を得る形式のもの、AC電源からの交流を直接整流した後にスイッチング回路を介して所定の直流電圧を得るスイッチング方式のものなどを適宜選択して使用できる。

0036

充電電源18は、後述のフリッピング回路と共に本願発明の最も重要な構成要素の一つであり、鉛蓄電池32(二次電池)に所定の充電電流を供給するものである。この充電電源としては、電源トランスの飽和領域付近の垂下特性を利用することも一応可能ではあるが、蓄電池への充電電流が大きく消費電力が大であるため、電源トランスが大きくかつ重くなり、飽和領域を利用するため発熱量も大であると共に、電流制御用パワー素子の発熱量も多くなる。したがって、本発明では、AC電源からの交流を直接整流した後にスイッチング回路を介して所定の直流電圧を得るスイッチング方式のものを使用するほうが、好ましい。なおこのスイッチング方式の充電電源の出力電圧−出力電流特性は緩やかなな傾斜の垂下特性を持ち、概ね図2に示すとおりである。

0037

なお、この充電電源18においては、出力電流の大きさが電流制御回路22からの制御信号ライン34を介して与えられ、また、出力電流のオン及びオフは充電パルス発生回路24からの制御信号がライン36を介して与えられ、これらの両信号により充電電流のレベル及び充電時の充電電流のオン、オフが制御されるようになされている。

0038

充電パルス発生回路24は、電圧比較回路26からの指令信号がライン72、温度センサからの信号がライン66、フリッピング回路からのフリッピング実施信号がライン70を経由して接続されており、充電時の充電電源のオン−オフ、鉛蓄電池32の過熱による充電電源のオフ及びフリッピング操作時に極性反転を行う際の切り替えに必要な時間差の制御はこれらの信号を演算することにより行われ、充電電源18のオン−オフ制御信号が出力されるようになされている。

0039

基準電源発生回路20は、所定の回路ブロック内で電圧の比較のための基準として必要とされる一定の基準電圧を発生するためのものであり、それぞれライン38〜42を経て電流制御回路22、電圧比較回路26に供給されている。

0040

充電電源18からの直流は、プラス側が電流検出用シャント抵抗器46及び逆流防止用ダイオード(D1)48、後述するフリッピング回路30を経て、鉛蓄電池32のプラス側へ供給され、マイナス側が逆流防止用のダイオード(D2)50、前記フリッピング回路30を経て、前記鉛蓄電池32のマイナス側に接続されている。

0041

シャント抵抗46を流れる電流値に比例してシャント抵抗46の両端に生じる電圧は、ライン54及び56を経て電流制御回路22に供給され、充電電源18の制御に使用される。

0042

また、鉛蓄電池32の端子電圧は、逆流防止用ダイオード(D3)52、ライン58及び60を経てそれぞれ電圧比較回路26及び警報・表示回路28へ供給されている。なお、逆流防止用ダイオード(D1)48、(D2)50及び(D3)52は、フリッピング回路30の動作時及び蓄電池が誤って逆接続されたときに各回路を保護するために使用されているものである。

0043

電圧比較回路26は、鉛蓄電池32の端子電圧が所定電圧を超えているか否かを判断し、その結果に応じてライン72を経て充電パルス発生回路24を制御して充電電源18のオン−オフを制御するための信号を生成するようになされている。

0044

さらに、本実施例では、鉛蓄電池32の温度を測る温度センサ62が設けられ、温度センサ62からの信号がライン64〜68を介して電流制御回路22、充電パルス発生回路24及び警報・表示回路28へ供給されている。一般的に鉛蓄電池32は、鉛蓄電池32の温度が高いと電流が流れやすくなり、その分発熱量が増加する傾向があるので、電流を下げることにより安定で効率の良い充電を行える。したがって、この実施例においては、鉛蓄電池32の温度により出力電流に温度補正をかけるフィードバック制御回路を使用し、充電電流の制御を行うことで急速充電による鉛鉛蓄電池32の劣化を最小限に抑えると共に充電電流の最適化を行うようになされており、加えて、鉛蓄電池32の温度が過上昇したときは充電電源18のオン−オフ制御がオフとなり充電を停止して蓄電池の劣化を防ぐようになされている。

0045

つまり、温度センサ62により鉛蓄電池32の温度が所定の温度T0に達したことが検知された時、充電パルス発生回路24により充電電源18をオフし、その後鉛蓄電池32の温度が温度T0より低い温度T1に達したことが検知された時、充電パルス発生回路24により充電電源18をオンする。そして、このオン−オフ制御が繰り返されることにより、鉛蓄電池32の温度が過上昇を防止しながら充電を行う。

0046

警報・表示回路28には、ライン60を経て鉛蓄電池32の端子電圧及びライン68を経て鉛蓄電池32の温度信号が接続されており、充電を開始する前の鉛蓄電池32の端子電圧により、蓄電池が過放電、劣化及び電極の短絡等のトラブルにより端子電圧が異常に低いことを検出して警報を発するようになされている。また、充電中においては蓄電池の過熱、蓄電池の端子電圧の過上昇に対する警報を発するようになされている。

0047

フリッピング回路30は前述の充電電源と共に本願発明の最も重要な構成要素の一つであり、具体的には充電中に数秒ないしは数分の周期で蓄電池に印加される電圧の極性をパルス状に反転させる(以下、この操作を「フリッピング操作」という。)回路であって基本的には鉛蓄電池32への出力極性を短時間正負逆に切り替えて出力する回路である。

0048

このフリッピング操作は、充電時であれば充電前期、充電後期ともに任意に選択でき、そのパルス幅、1回のフリッピング操作で加えるパルス数実験的に適宜選択することができる。

0049

このフリッピング操作は非常に短時間ではあるが充電時あるいは蓄電池製造時に化成を行うときとは逆極性を印加するわけであるから、活物質の脱落の原因となる化成が起こらぬようパルス幅、電圧等慎重に検討されるべきである。

0050

本願発明の上記充電装置を用いて充電操作を行う際の動作特性図2を用いて説明する。

0051

まず、充電電流I0(1時間率で2C〜4C程度の電流)で充電を開始する。充電の進行と共に充電端子電圧(図中の破線で示された曲線フリッピング動作時の部分を除く)が徐々に上昇するが、充電電源が緩やかな傾斜の垂下特性をもっているため、充電端子電圧の上昇に伴って充電電流(図中の実線で示された曲線でフリッピング動作時の部分を除く)が減少する。

0052

やがて端子電圧がV0付近に到達するが、そのときには電流が0.8C〜1.3C程度になっている。ここでV0は鉛蓄電池32の保護電圧であり、これ以上の電圧が印加されると鉛蓄電池32が損傷に至る電圧である。そこで、蓄電池の充電端子電圧がV0に達すると、電圧比較回路26及び充電パルス発生回路24により充電電源18がオフにされ、充電電流が流れなくなる。

0053

そうすると、時間の経過と共に蓄電池の開放端子電圧が下がるので、開放端子電圧が所定の電圧V1になったとき、今度は電圧比較回路26及び充電パルス発生回路24により充電電源18がオンにされて再度充電が開始される。このように蓄電池の充電電圧が所定の電圧V0に達すると充電を停止し、開放端子電圧が、所定の電圧V1に達すると充電を開始するという操作を繰り返すと、充電電流は図3の充電後期にあたる部分の実線(フリッピング動作時の部分を除く)のように、充電時間の経過に伴い充電時間は短くなりかつ充電停止時間は長くなり、最終的に満充電となる。

0054

また、満充電の後は、鉛蓄電池32の内部放電などで開放端子電圧が所定の電圧V1になったときに充電電源をオンし、充電端子電圧がV0に達すると充電電源をオフするように所定の動作を繰り返すため、適切な補充電が行われ、充電端子電圧もV0以上にならないため過充電になることもない。

0055

本発明は、前期所定の充電が行われているときに、フリッピング回路30により電圧を印加する極性を短時間パルス的に逆にしてフリッピング操作を行う。図3には、このフリッピング操作を充電前期に3回行っているように示されているが、充電後期の間欠充電中に行ってもよく、フリッピング操作の周期、回数及び時間ともに実験的に適宜決定し得る。

0056

なお、上述した実施形態では鉛蓄電池の充電方法及び充電装置について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、他の二次電池、例えばリチウムイオン二次電池等の充電方法及び充電装置にも適用でき、同様の効果が得られるものと考えられる。

発明の効果

0057

以上説明したように、本発明によれば、二次電池の充電に際し、1時間もしくはそれ以内の短時間で完全に充電することができ、しかも過充電を防止した二次電池の充電方法及びそれに使用する充電器を提供することができる。

図面の簡単な説明

0058

図1本発明の実施形態に係る二次電池の充電器のブロック図である。
図2本発明の充電電源に用いられる電源装置の出力電圧−出力電流特性を表わす図である。
図3本発明の実施形態に係る二次電池の充電器を用いて鉛蓄電池を充電した際の充電電流と充電電圧の変化を表す図である。
図4定電流充電の後に定電圧充電を行う従来例の充電電流と充電電圧の変化を表す図である。
図5定電流充電の後に定電圧充電を行う従来例の充電器に使用されている電源の出力電圧−出力電流特性の代表的な例を表わす図である。

--

0059

10充電装置
14サーキットブレーカー
16制御電源回路
18充電電源回路
20基準電圧発生回路
22電流制御回路
24充電パルス発生回路
26電圧比較回路
28 警報・表示回路
30フリッピング回路
32鉛蓄電池
46シャント抵抗
48,50,52ダイオード
62 温度センサ

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