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技術 システムを構成する各要素がそのシステムの性能に与える影響度を決定する方法、プログラムおよびそれを記録した記録媒体

出願人 株式会社豊田中央研究所
発明者 ローザー,クリストフ・ハーマン中野冠田中稔
出願日 2002年3月22日 (18年3ヶ月経過) 出願番号 2002-081077
公開日 2003年7月4日 (17年0ヶ月経過) 公開番号 2003-186526
状態 特許登録済
技術分野 数値制御 特定用途計算機 総合的工場管理
主要キーワード 定常状態期間 制限度 実時間解析 最大稼動 不偏推定量 交替制 解析期間 搬送要素
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

ステムを構成する複数の要素であって各要素の状態が時間と共に変化するものの各々がそのシステムの性能に与える影響度を精度よく決定することを可能とする。

解決手段

システムの各要素の状態の変化に関するデータを収集し(S1)、その収集されたデータに基づき、各要素の各時期における状態を、その要素の作用状態非作用状態とのいずれかに分類し(S2)、各要素につき、各要素が作用状態にある時間を作用時間として決定し(S3)、その決定された作用時間に関して複数の要素を互いに比較し、その結果に基づき、それら複数の要素のうちの少なくとも1つを、他の要素より大きな影響をシステムの性能に与える少なくとも1つのボトルネックとして決定する(S4ないしS7)。

概要

背景

多くのシステムにおいては、一般にそのシステムの性能(パフォーマンス)すなわち処理能力スループット)を最大化することを目的として、そのシステムの処理能力を制御することに関心が持たれる。例えば、生産システムにおいては、ある時間内に生産される製品または部品の数を最大化することに関心が持たれる可能性がある。

しかしながら、現実のシステムの処理能力は常に有限である。システムにおける多くの因子がそのシステムの処理能力に影響を与えるのであるが、システムを構成する複数の要素(エンティティ)のうちそのシステムの処理能力を制限する要素は多くの場合、そのシステムにおける少数の要素(例えば、機械等のプロセシング・エンティティ、搬送機、コンピュータプロセッサ等)のみである。

そのような要素は一般に、ボトルネックまたはコンストレイントと称される。それらボトルネックまたはコンストレイントは、例えば、離散事象システムを構成する複数の要素のうちそのシステムの全体的な流れを制限するものである。システムを構成する各要素は、物的、人的または抽象的な要素であり、例えば、機械、作業者注文、情報等として構成され得る。

そのため、システムの処理能力を変化させるためには、少なくとも1つのボトルネックの処理能力を変化させることが必要である。ボトルネックでない要素を調整しても、システムの処理能力に影響をほとんど与えないかまたはまったく与えない。

したがって、システムを構成する複数の要素の各々がそのシステムの性能すなわち処理能力に与える影響度を決定し、それに基づき、それら複数の要素のいずれか1つまたは複数をボトルネックとして検出することが重要となる。

現在、そのボトルネックを検出する様々な方法が多数使用されている。一般的な方法は、システムを構成する複数の要素のうち、最大稼動要素、すなわち、最大稼動時間率を有し、その結果、最小のアイドル時間率を有する要素をボトルネックとして決定する方法である。

この従来方法においては、図27にフローチャートで示すように、まず、ステップS101において、ボトルネックの決定に必要なデータが収集され、次に、ステップS102において、システムの各要素の稼動時間率が測定される。続いて、ステップS103において、その測定された稼動時間率に従って複数の要素が順序付けられ、その後、ステップS104において、最大稼動時間率を有する要素がボトルネックとして決定される。

概要

システムを構成する複数の要素であって各要素の状態が時間と共に変化するものの各々がそのシステムの性能に与える影響度を精度よく決定することを可能とする。

システムの各要素の状態の変化に関するデータを収集し(S1)、その収集されたデータに基づき、各要素の各時期における状態を、その要素の作用状態非作用状態とのいずれかに分類し(S2)、各要素につき、各要素が作用状態にある時間を作用時間として決定し(S3)、その決定された作用時間に関して複数の要素を互いに比較し、その結果に基づき、それら複数の要素のうちの少なくとも1つを、他の要素より大きな影響をシステムの性能に与える少なくとも1つのボトルネックとして決定する(S4ないしS7)。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ステムを構成する複数の要素であって各要素の状態が時間と共に変化するものの各々がそのシステムの性能に与える影響度を決定する方法であって、前記各要素の状態の変化に関するデータを収集する収集工程と、その収集されたデータに基づき、前記各要素の各時期における状態を、その要素の作用状態非作用状態とのいずれかに分類する分類工程と、前記各要素が連続的に前記作用状態にある作用期間の長さを作用時間として決定する作用時間決定工程と、その決定された作用時間に関する前記複数の要素間の大小関係に基づき、各要素が前記システムの性能に与える影響度を決定する影響度決定工程とを含むシステム要素影響度決定方法

請求項2

前記影響度決定工程が、前記作用時間決定工程において決定された作用時間に関して前記複数の要素を互いに比較し、その結果に基づき、各要素が前記システムの性能に与える影響度を決定するものである請求項1に記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項3

前記影響度決定工程が、前記複数の要素のうちの少なくとも1つを、他の要素より大きな影響を前記システムの性能に与える少なくとも1つのボトルネックとして決定するボトルネック決定工程を含む請求項1または2に記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項4

前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうち、前記決定された作用時間がそれら複数の要素の中で最大である1つの要素を、他の要素より大きな影響を前記システムの性能に与える1つのボトルネックとして決定する工程を含む請求項3に記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項5

前記システムが、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして機能するものが時間と共に変化しない安定型である請求項3または4に記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項6

前記作用時間決定工程が、前記各要素ごとに、互いに離散的な複数の作用期間についての複数の作用時間の代表値を代表作用時間として決定する代表作用時間決定工程を含み、前記ボトルネック決定工程が、その決定された代表作用時間に関する前記複数の要素間の大小関係に基づき、それら複数の要素のうち前記ボトルネックとして機能するものを決定するものである請求項3ないし5のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項7

前記影響度決定工程が、前記各要素ごとに、前記決定された代表作用時間の精度を決定する精度決定工程を含み、かつ、前記ボトルネック決定工程が、その決定された精度と、前記決定された代表作用時間とに基づき、前記複数の要素のうちボトルネックとして機能するものを決定するものである請求項6に記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項8

前記影響度決定工程が、前記複数の要素のうちある時期に他の要素より大きな影響を前記システムの性能に与えるボトルネックとして機能するものを決定するボトルネック決定工程を含む請求項1ないし7のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項9

前記影響度決定工程が、各時期ごとに前記複数の要素について前記作用時間決定工程によりそれぞれ決定された複数の作用時間相互の大小関係に基づき、前記複数の要素のうち他の要素より大きな影響を前記システムの性能に与えるボトルネックとして機能するものを決定するボトルネック決定工程を含む請求項1ないし7のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項10

前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうちある時期に共に前記作用状態にある少なくとも1つの要素につき、前記作用時間決定工程においてそれぞれ決定された少なくとも1つの作用時間相互の大小関係に基づき、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして機能するものを決定するものである請求項8または9に記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項11

前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうちある時期に共に前記作用状態にある少なくとも1つの要素のうち前記決定された作用時間がその少なくとも1つの要素の中で実質的に最大である最大作用時間要素を前記ボトルネックとして決定するものである請求項10に記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項12

前記ボトルネック決定工程が、さらに、前記収集されたデータに基づき、前記ボトルネックの持続期間であるボトルネック期間を決定するものである請求項10または11に記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項13

さらに、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして決定された複数の要素の前記作用期間に関するオーバラップに基づき、それら複数の要素のうち前記ボトルネックのシフトが行われるものをシフティング・ボトルネックとして決定するシフティング・ボトルネック決定工程を含む請求項8ないし12のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項14

前記ボトルネック決定工程が、前記システムの作動中に、前記複数の要素のうち現在前記ボトルネックとして機能するものを実時間で決定するものであり、前記収集されたデータが、前記システムの作動の進行につれて逐次更新され、それにより、前記各要素の状態が時間と共に変化する様子を、過去および現在については表すが、未来については表さないものであり、前記作用時間決定工程が、その収集されたデータに基づき、前記各要素につき、現在前記作用状態にある場合には、その作用状態の開始時期から現在までの期間を前記作用期間として決定する作用期間決定工程を含む請求項8ないし13のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項15

前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうちのある要素を前記ボトルネックとして決定した後、その決定したボトルネックの持続期間であるボトルネック期間につき、その決定後に収集された前記データに基づく事後的な修正を加えないものである請求項14に記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項16

前記ボトルネック決定工程が、前記システムの過去における現実作動状態、またはそのシステムについてシミュレーションにより解析された作動状態につき、前記複数の要素のうちある時期に前記ボトルネックとして機能するものを決定するものであり、前記収集されたデータが、前記各要素の状態が時間と共に変化する様子を、前記ある時期より過去についてのみならずそのある時期より未来についても表すものであり、前記作用時間決定工程が、その収集されたデータに基づき、前記各要素につき、前記作用状態の開始時期から終了時期までの期間を前記作用期間として決定する作用期間決定工程を含む請求項8ないし13のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項17

前記ボトルネック決定工程が、前記システムの作動中に、前記複数の要素のうち現在前記ボトルネックとして機能するものを決定するものであり、前記収集されたデータが、前記システムの作動の進行につれて逐次更新され、それにより、前記各要素の状態が時間と共に変化する様子を、過去および現在については表すが、未来については表さないものであり、前記作用時間決定工程が、前記複数の要素のうち現在前記作用状態にあるものの前記作用時間を、前記収集されたデータに基づき、シミュレーションにより予測する作用時間予測工程を含み、かつ、前記ボトルネック決定工程が、前記収集されたデータと、前記予測された作用時間とに基づき、前記ボトルネックを決定するものである請求項8ないし13のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項18

前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうちのある要素を前記ボトルネックとして決定してそれの持続期間をボトルネック期間として決定した後、その決定したボトルネック期間につき、その決定後の前記システムの作動状態を表すデータに基づく事後的な修正を加えるものである請求項16または17に記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項19

前記ボトルネック決定工程が、前記収集されたデータに基づき、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして機能するものと共に、そのボトルネックの持続時間であるボトルネック期間を決定するものであり、当該方法が、さらに、そのボトルネック決定工程において前記各要素についていくつかの前記ボトルネック期間が決定された後、そのいくつかのボトルネック期間のうち指定解析期間に属するものを長さに関して代表する代表値を各要素ごとに計算するボトルネック期間代表値計算工程と、そのボトルネック期間代表値計算工程において前記各要素ごとに計算された代表値相互の大小関係に基づき、前記指定解析期間において前記複数の要素を代表する代表ボトルネックを決定する代表ボトルネック決定工程とを含む請求項8ないし18のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項20

さらに、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして決定された複数の要素の前記作用期間に関するオーバラップに基づき、それら複数の要素のうち、前記ボトルネックのシフトが行われるシフティング・ボトルネックとして機能するものを、それの持続期間であるシフト期間と共に決定するシフティング・ボトルネック決定工程と、そのシフティング・ボトルネック決定工程において前記各要素についていくつかの前記シフト期間が決定された後、そのいくつかのシフト期間のうち指定解析期間に属するものを長さに関して代表する代表値を各要素ごとに計算するシフト期間代表値計算工程と、そのシフト期間代表値計算工程において前記各要素ごとに計算された代表値相互の大小関係に基づき、前記指定解析期間において前記複数の要素を代表する代表シフティング・ボトルネックを決定する代表シフティング・ボトルネック決定工程とを含む請求項8ないし19のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

請求項21

請求項1ないし20のいずれかに記載の方法を実施するためにコンピュータにより実行されるプログラム

請求項22

請求項21に記載のプログラムをコンピュータ読取り可能に記録した記録媒体

技術分野

0001

本発明は、システムを構成する複数の要素であって各要素の状態が時間と共に変化するものの各々がそのシステムの性能に与える影響度を決定する技術に関するものである。

背景技術

0002

多くのシステムにおいては、一般にそのシステムの性能(パフォーマンス)すなわち処理能力スループット)を最大化することを目的として、そのシステムの処理能力を制御することに関心が持たれる。例えば、生産システムにおいては、ある時間内に生産される製品または部品の数を最大化することに関心が持たれる可能性がある。

0003

しかしながら、現実のシステムの処理能力は常に有限である。システムにおける多くの因子がそのシステムの処理能力に影響を与えるのであるが、システムを構成する複数の要素(エンティティ)のうちそのシステムの処理能力を制限する要素は多くの場合、そのシステムにおける少数の要素(例えば、機械等のプロセシング・エンティティ、搬送機、コンピュータプロセッサ等)のみである。

0004

そのような要素は一般に、ボトルネックまたはコンストレイントと称される。それらボトルネックまたはコンストレイントは、例えば、離散事象システムを構成する複数の要素のうちそのシステムの全体的な流れを制限するものである。システムを構成する各要素は、物的、人的または抽象的な要素であり、例えば、機械、作業者注文、情報等として構成され得る。

0005

そのため、システムの処理能力を変化させるためには、少なくとも1つのボトルネックの処理能力を変化させることが必要である。ボトルネックでない要素を調整しても、システムの処理能力に影響をほとんど与えないかまたはまったく与えない。

0006

したがって、システムを構成する複数の要素の各々がそのシステムの性能すなわち処理能力に与える影響度を決定し、それに基づき、それら複数の要素のいずれか1つまたは複数をボトルネックとして検出することが重要となる。

0007

現在、そのボトルネックを検出する様々な方法が多数使用されている。一般的な方法は、システムを構成する複数の要素のうち、最大稼動要素、すなわち、最大稼動時間率を有し、その結果、最小のアイドル時間率を有する要素をボトルネックとして決定する方法である。

0008

この従来方法においては、図27フローチャートで示すように、まず、ステップS101において、ボトルネックの決定に必要なデータが収集され、次に、ステップS102において、システムの各要素の稼動時間率が測定される。続いて、ステップS103において、その測定された稼動時間率に従って複数の要素が順序付けられ、その後、ステップS104において、最大稼動時間率を有する要素がボトルネックとして決定される。

発明が解決しようとする課題

0009

システムにおけるボトルネックの意義を詳しく解析するに、ボトルネックとは、システムを構成する複数の要素のうち、他の要素の潜在的な処理能力を妨げる要素、言い換えると、それ自身の処理能力が足りないために、最も長い時間作用し続けることになる要素である。

0010

このような知見に対し、上述の従来方法では、ボトルネックを決定するために、各要素が連続的に作用する作用時間を直接に考慮することはできず、各要素の全稼動時間をシステムの全作動時間で割り算した稼動時間率として間接に考慮せざるを得ない。

0011

そのため、この従来方法では、例えば、ある要素が作用状態非作用状態とを交互に頻繁に繰り返す場合の如く、ある要素が長い時間連続的に作用し続けたとはいえない場合であっても、その要素についての稼動時間率が大きくなってしまう。

0012

その結果、この従来方法では、各要素がボトルネックとして機能する強さが稼動時間率に敏感に反映されず、真にボトルネックである要素と、真にはボトルネックではないが作用状態と非作用状態とを交互にを頻繁に繰り返す要素とを顕著に互いに区別することが困難である。

0013

このように、この従来方法では、真にボトルネックとして機能する要素を検出することが本質的に困難なのである。

0014

ボトルネックを検出する別の従来方法においては、処理要素(例えば、加工機)の手前においてその処理要素による処理を待っている部品等の被処理対象物オブジェクト)の行列である待ち行列が解析される。

0015

この別の従来方法の第1の変形例においては、システムの各要素ごとに、待ち行列の長さ、すなわち、待っている被処理対象物の数の平均値が計算され、その後、システムを構成する複数の要素についての複数の平均値のうちの最大値が最大平均待ち行列長さとして検出される。

0016

この第1の変形例においては、システムを構成する複数の要素のうち最大平均待ち行列長さを有するものがそのシステムのボトルネックとして決定される。しかしながら、この決定が常に正しいとは限らない。例えば、ある処理要素が、別の処理要素より速い速度で被処理対象物に対して処理を行うものである場合には、より長い待ち行列長さ(すなわち、待っている被処理対象物の数)は必ずしも、そのある処理要素がボトルネックであることを意味しない。

0017

待ち行列の解析によってボトルネックを検出する方法の第2の変形例は、被処理対象物の最大待ち時間を有する処理要素、すなわち、被処理対象物が処理されるまでその被処理対象物を最大時間待たせる処理要素がボトルネックとして検出される。しかしながら、この第2の変形例もまた、いくつかの問題を持つ。

0018

最初の問題は、システムの構成に起因するものである。多くの場合、ある処理要素の手前において被処理対象物を収容するバッファが制限され、この状態で、最大待ち行列長さがそのバッファのサイズにセットされ、その結果、待ち時間が制限される。もちろん、これにより、ボトルネック検出のための測定値が無効にされる。

0019

さらに、多くの場合、1つのバッファが複数の処理要素のために被処理対象物を収容するか、または、複数のバッファが1つの処理要素のみのために被処理対象物を収容する。一般に、1つのバッファが1つの処理要素のみに割り当てられない場合には、どの待ち時間がどの処理要素に当てはまるのかを決定することが極めて困難である。その結果、それに続いて行われるボトルネックの検出を正しく行うことは困難である。

0020

さらに別の問題は、システムの入力、すなわち、供給は普通、待ち行列を持たないということである。しかし、その供給が実際にシステムのボトルネックである可能性があり、この場合、そのシステムは、多くの被処理対象物が納入された場合には、多くの被処理対象物に対して処理を行うことができるであろう。しかし、その待ち行列の解析によってボトルネックが検出される場合には、供給のボトルネックは検出されない。さらに、その供給がシステムの能力を超えてしまう可能性がある。この場合、待ち行列の長さまたは待ち時間が無限に増加する可能性がある。そのため、ボトルネックをその後に正しく検出することは困難である。

0021

さらに別の従来方法においては、システムが理論的に解析される。それの実施可能な例は、論理的構造解析または待ち行列理論解析である。しかし、それら解析の適用は普通、複雑である。たいていの例は、学術研究のために解析される単純なシステムに限定される。その実用的な用途は、単純なシステムについてですら、それら解析の複雑さゆえに限定されてしまう。たいていの場合、それらの理論解析を使用することは、現実のシステムを解析するには経済的ではない。

0022

以上の説明から明らかなように、上述のいくつかの従来方法はいずれも、システムを構成する複数の要素のうちボトルネックとして機能するものが時間と共に変化しない定常状態システムにおいてすら、ボトルネックを精度よく検出するには不十分であった。

0023

さらに、それら従来方法は、ボトルネックとして機能する要素が時間と共に変化する非定常状態システムにおいてボトルネックを精度よく検出するためにも不十分であった。以下、具体的に説明する。

0024

非定常状態システムとは、システムのパラメータが時間と共に変化するシステムである。ここに、パラメータは、そのシステムが例えば生産ラインである場合には、一つの製品または部品を生産するのに必要な時間を含み、また、生産すべき製品または部品の種類を含む。このパラメータが変化すると、システムにおいてある要素から別の要素にボトルネックも変化する可能性がある。

0025

このような非定常状態システムにおいてボトルネックを検出する従来方法が存在する。この方法は、前述の、処理要素の手前における待ち行列長さを測定するか、またはそれに代えて、処理要素の手前における待ち時間を測定する。最大の待ち行列を有する処理要素が、ボトルネックであると考えられる。しかし、この方法には多くの問題がある。

0026

まず、システムにおける多くの要素は、待ち行列を有していないため、待ち行列長さも待ち時間も測定することができない。たとえ待ち行列が存在する場合であっても、その待ち行列の容量が制限されることが多く、最終的に取得される待ち行列長さも待ち時間も、真のボトルネックを反映しない。

0027

また、待ち行列長さは時間と共に大きく変動し、その待ち行列長さに依存して検出されるボトルネックは短時間のうちにも頻繁に変化する。そのため、複数の要素のうちボトルネックのシフトが行われたシフティング・ボトルネックを追跡することが困難であり、その結果、誤った結果を時々生じさせる。

0028

システムには、いくつかの素材、部品、製品等の被処理対象物をバッチ(またはグループ、束)にして一括して処理するとともに、各バッチに属する被処理対象物の数であるバッチ・サイズが変動する形式が存在する。例えば、ある生産システムにおいては、部品の搬入が大きなバッチ・サイズ(またはロット・サイズ)で行われるが、その後、システム内で部品の送り部品単位で行われる。このような形式のシステムにおいては、たとえ、待ち行列を有する要素がボトルネックでなくても、その待ち行列のバッチ・サイズが一時的に大きいほど長い待ち行列長さを有する可能性がある。

0029

したがって、総括すれば、この従来方法においては、待ち行列長さまたは待ち時間の測定値が、問題を伴わない限り利用することができず、最終的に検出されるボトルネックが真のボトルネックではない可能性がある。

0030

以上説明した事情背景に、本発明は、システムを構成する複数の要素であって各要素の状態が時間と共に変化するものの各々がそのシステムの性能に与える影響度を精度よく決定することを可能とすることを課題としてなされたものである。

0031

本発明によって下記各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本明細書に記載の技術的特徴のいくつかおよびそれらの組合せのいくつかの理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴やそれらの組合せが以下の態様に限定されると解釈されるべきではない。

0032

(1) システムを構成する複数の要素であって各要素の状態が時間と共に変化するものの各々がそのシステムの性能に与える影響度を決定する方法であって、前記各要素の状態の変化に関するデータを収集する収集工程と、その収集されたデータに基づき、前記各要素の各時期における状態を、その要素の作用状態と非作用状態とのいずれかに分類する分類工程と、前記各要素が連続的に前記作用状態にある作用期間の長さを作用時間として決定する作用時間決定工程と、その決定された作用時間に関する前記複数の要素間の大小関係に基づき、各要素が前記システムの性能に与える影響度を決定する影響度決定工程とを含むシステム要素影響度決定方法

0033

この方法においては、各要素が連続的に作用状態にある作用時間に関する複数の要素間の大小関係に基づき、各要素がシステムの性能に与える影響度が決定される。

0034

一方、前述のボトルネックの意義から明らかなように、各要素の連続的な作用時間に着目すれば、各要素がシステムの性能に与える影響度を正確に決定することが容易となる。

0035

一方、後に詳述するが、作用時間に関する複数の要素間の大小関係が、稼動時間率に関する複数の要素間の大小関係であって前述の従来方法において参照されるものより顕著に、各要素がシステムの性能に与える影響度の序列を表す。

0036

よって、本項に係る方法によれば、各要素がシステムの性能に与える影響度を高精度で決定することが容易になる。

0037

さらに、この方法によれば、作用時間に関する複数の要素間の大小関係が、各要素がシステムの性能に与える影響度を決定するために使用されるデータのランダムなばらつきにそれほど強く依存せずに済む。

0038

よって、この方法によれば、データのランダムなばらつきの影響を軽減するためにそのデータの数を増加させることが不可欠ではなくなるため、各要素がシステムの性能に与える影響度を少ない数のデータで迅速に決定することが容易になる。

0039

本項において「収集工程」は、例えば、システムの実際の作動中にそのシステムから必要なデータを収集する形式としたり、システムを対象とするコンピュータによるシミュレーションによって必要なデータを収集する形式とすることが可能である。

0040

また、本項において「各要素がシステムの性能に与える影響度」は、例えば、システムの性能を向上させることを各要素が阻害または制限する程度を意味すると解釈することが可能である。

0041

本項に係る方法は、それのすべての工程または一部の工程がコンピュータにより実行される態様で実施したり、それのすべての工程がコンピュータを利用しないで作業者により実行される態様で実施することが可能である。

0042

本項における「大小関係」は、例えば、各要素の状態をある時期に関連付けてローカルに観察することによって取得されるものと定義したり、ある期間に関連付けてグローバルに観察することによって取得されるものと定義することができる。

0043

(2) 前記影響度決定工程が、前記作用時間決定工程において決定された作用時間に関して前記複数の要素を互いに比較し、その結果に基づき、各要素が前記システムの性能に与える影響度を決定するものである(1)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0044

(3) 前記システムが、離散事象システムである(1)または(2)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0045

(4) 前記システムが、複数の被処理対象物が納入されるとともに、その納入された複数の被処理対象物に対して処理を行って複数の製品を生産し、その生産された複数の製品を搬出するために利用されるものであり、前記複数の要素が、前記各被処理対象物に対して処理を行う処理要素と、その各被処理対象物を搬送する搬送要素と、他の要素に対してサービスを行うサービス要素と、他の要素に対して保守を行う保守要素と、前記各被処理対象物を保管する保管要素との少なくとも1つを含む(1)ないし(3)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0046

(5) 前記処理要素が、機械として構成されている(4)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0047

(6) 前記機械が、前記各被処理対象物を加工するために利用される(5)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0048

(7) 前記性能が、前記システムにおいてある時間内に前記製品が生産される数により表現される(4)ないし(6)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0049

(8) 前記影響度決定工程が、前記複数の要素のうちの少なくとも1つを、他の要素より大きな影響を前記システムの性能に与える少なくとも1つのボトルネックとして決定するボトルネック決定工程を含む(1)ないし(7)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0050

この方法によれば、各要素がボトルネックとして機能するか否かという基準のもとに、各要素がシステムの性能に与える影響度が決定される。

0051

(9) 前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうち、前記決定された作用時間がそれら複数の要素の中で最大である1つの要素を、他の要素より大きな影響を前記システムの性能に与える1つのボトルネックとして決定する工程を含む(8)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0052

(10) 前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうち、前記決定された作用時間がそれら複数の要素の中の最大値近傍である複数の要素をそれぞれ、他の要素より大きな影響を前記システムの性能に与える複数のボトルネックとして決定する工程を含む(8)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0053

システムのボトルネックは常に1つしか存在しないとは限らない。一方、システムを構成する複数の要素のうち、作用時間が複数の要素の中の最大値近傍である複数の要素は、いずれも、そのシステムのボトルネックに該当する可能性がある。

0054

このような知見に基づき、本項に係る方法においては、複数の要素のうち、作用時間がそれら複数の要素の中の最大値近傍である複数の要素がそれぞれ、他の要素より大きな影響をシステムの性能に与える複数のボトルネックとして決定される。

0055

したがって、この方法によれば、システムを構成する複数の要素のうち、そのシステムのボトルネックに該当する可能性があるものを洩れなく検出することが容易となる。

0056

(11) 前記システムが、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして機能するものが時間と共に変化しない安定型である(8)ないし(10)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0057

この方法によれば、複数の要素のうちボトルネックとして機能するものが時間と共に変化しない定常状態システムについて、ボトルネックを決定することが可能となる。

0058

(12) 前記システムが、それに対して外乱が加えられなければ、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして機能するものが時間と共に変化しない安定状態にあるが、外乱が加えられると、ボトルネックとして機能する要素が時間と共に一時的に変化する不安定状態となるものであり、前記ボトルネック決定工程が、前記安定状態につき、前記複数の要素のうちボトルネックとして機能するものを決定するものである(8)ないし(10)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0059

この方法によれば、外乱が加えられると状態が一時的に不安定となり、その結果、複数の要素のうちボトルネックとして機能するものが時間と共に変化するシステムについて、その安定状態において、ボトルネックを決定することが可能となる。以下、さらに具体的に説明する。

0060

前述の従来方法においては、相当な精度でボトルネックを決定するには大きなデータ集合が必要である。しかしながら、大きなデータ集合を取得するには時間がかかるのが一般的である。ボトルネックの決定に長い時間がかかってしまうと、そのボトルネックの決定までそのボトルネックの改善が待たされなければならない可能性がある。そのため、システム処理における資源を無駄にしながら、状態が最適ではないシステムを長い時間稼動させなければならない。

0061

システムを構成する複数の要素のうちボトルネックとして機能するものが時間と共に変化しない定常状態システムであっても、それに外乱が加えられると、ボトルネックが時間と共に変化する不安定状態が起こり得る。例えば、生産ラインにおいては、それのスケジュールに新しい製品が加入される可能性があり、または、そのスケジュールから古い製品が除去される可能性があり、いずれの可能性においても、その生産ラインのボトルネックが時間と共に変化する可能性がある。

0062

このような不安定状態が起こり得るシステムにおいては、安定状態にあるか不安定状態にあるかを問わずにそのシステムから収集した大きなデータは、ボトルネックを正確に検出するために利用するのは不適当である。異なるボトルネックを表す複数種類のデータが混在しているからである。そのため、安定状態に限り、システムからデータを収集し、それを利用してボトルネックを検出することが考えられる。

0063

しかし、この場合には、ボトルネックを検出するために利用可能なデータの量が、不安定状態が起こらない定常状態システムから収集し得るデータの量より少ない可能性が高い。

0064

一方、前述の従来方法では、稼動時間率のばらつきを軽減してボトルネックの精度を保証するために大きなデータが必要であった。

0065

そのため、この従来方法では、大きなデータ集合を必要とするため、有効な結果がまったく得られない可能性があるか、もしくは、有効な結果が得られるまでその結果が利用できない可能性があった。

0066

これに対して、本項に係る方法によれば、上述の従来方法において稼動時間率のばらつき軽減に配慮するほどには強く、作用時間のばらつき軽減に配慮することが不要であるため、その従来方法において必要とされるデータより少ないデータしか利用できない場合であっても、ボトルネックを正確に決定することが容易となる。

0067

一方、外乱が加えられると状態が一時的に不安定となるシステムにおいては、それの安定状態と不安定状態とで互いに独立してボトルネックを検出することが必要である。そして、その安定状態において収集し得るデータの数は、不安定状態が存在しない定常状態システムにおけるより少ない。しかし、上述のように、本項に係る方法によれば、従来より少ないデータしか利用できない場合であってもボトルネックを正確に決定することが容易となる。

0068

その結果、この方法によれば、外乱が加えられると状態が一時的に不安定となるシステムの安定状態につき、ボトルネックを正確に決定することが容易となる。

0069

なお付言すれば、外乱が加えられると状態が一時的に不安定となるシステムは、少なくとも安定状態が存在するという事実に着目すれば、定常状態システムに分類することができ、少なくとも不安定状態が存在すると事実に着目すれば、非定常状態システムに分類することができる。

0070

(13) 前記作用時間決定工程が、前記各要素ごとに、互いに離散的な複数の作用期間についての複数の作用時間の代表値を代表作用時間として決定する代表作用時間決定工程を含み、前記ボトルネック決定工程が、その決定された代表作用時間に関する前記複数の要素間の大小関係に基づき、それら複数の要素のうち前記ボトルネックとして機能するものを決定するものである(8)ないし(12)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0071

この方法によれば、各要素ごとに、互いに離散的な複数の作用期間についての決定された複数の作用時間の代表値が代表作用時間として考慮されることによってボトルネックが決定される。

0072

したがって、この方法によれば、各要素の作用時間の長さが、その各要素における複数の作用期間の間においてばらつきを有する場合に、そのばらつきの影響がボトルネックの決定精度に現れることが抑制される。複数の作用時間の代表値は、それら複数の作用時間のばらつきを吸収するように作用するからである。

0073

その結果、この方法によれば、作用時間のばらつきにもかかわらず、システムのボトルネックを高精度で決定することが容易となる。

0074

(14) 前記代表作用時間が、前記複数の作用時間の、算術平均と、調和平均と、中央値との少なくとも1つを含む(13)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0075

(15) 前記影響度決定工程が、前記各要素ごとに、前記決定された代表作用時間の精度を決定する精度決定工程を含み、かつ、前記ボトルネック決定工程が、その決定された精度と、前記決定された代表作用時間とに基づき、前記複数の要素のうちボトルネックとして機能するものを決定するものである(13)または(14)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0076

各要素の作用時間について代表作用時間が決定される場合、その代表作用時間の精度は他の要素におけると常に同じであるとは限らない。一方、代表作用時間に関して互いに比較されるべき複数の要素のすべてにおいてその代表作用時間の決定精度が十分に高い場合には、代表作用時間のみに着目してボトルネックを決定することは有効であるが、その決定精度が十分には高くない場合には、代表作用時間のみに着目してボトルネックを決定すると、真のボトルネックを確実に検出することができない可能性がある。

0077

このような知見に基づき、本項に係る方法においては、各要素ごとに決定された代表作用時間の精度と代表作用時間とに基づき、システムのボトルネックが決定される。

0078

したがって、この方法によれば、代表作用時間の長さのみならずそれの精度をも考慮することにより、真のボトルネックを確実に検出することが容易となる。

0079

(16) 前記精度が、前記代表作用時間の信頼区間と、前記複数の作用時間の標準偏差との少なくとも1つを含む(15)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0080

(17) 前記影響度決定工程が、前記複数の要素のうちある時期に他の要素より大きな影響を前記システムの性能に与えるボトルネックとして機能するものを決定するボトルネック決定工程を含む(1)ないし(16)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0081

システムを構成する複数の要素のうちボトルネックとして機能するものが時間と共に変化する可能性がある場合には、ボトルネックの時間的な変化すなわちボトルネックのシフトを検出することが要求される可能性がある。そして、ボトルネックのシフトの検出は、複数の要素のうちボトルネックとして機能するものを期間にではなく時期に関連付けて検出することにより実現される。

0082

このような知見に基づき、本項に係る方法においては、複数の要素のうちある時期にボトルネックとして機能するものが決定される。

0083

この方法は、前記システムが、複数の要素のうちボトルネックとして機能するものが時間と共に変化する不安定状態を有する非定常状態システムである場合に有効であるのはもちろんであるが、そのような不安定状態を有しない定常状態システムにおいて実施することは可能である。

0084

(18) 前記影響度決定工程が、各時期ごとに前記複数の要素について前記作用時間決定工程によりそれぞれ決定された複数の作用時間相互の大小関係に基づき、前記複数の要素のうち他の要素より大きな影響を前記システムの性能に与えるボトルネックとして機能するものを決定するボトルネック決定工程を含む(1)ないし(16)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0085

この方法によれば、複数の要素のうちボトルネックとして機能するものが時期に関連付けて検出される。

0086

(19) 前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうちある時期に共に前記作用状態にある少なくとも1つの要素につき、前記作用時間決定工程においてそれぞれ決定された少なくとも1つの作用時間相互の大小関係に基づき、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして機能するものを決定するものである(17)または(18)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0087

ある時期に作用状態にある要素の数は1つのみとは限らず、複数の要素が同じ時期に作用状態にある可能性がある。1つである場合には、その要素がそのある時期においてボトルネックとして機能すると判断することが可能である。しかし、ある時期に作用状態にある要素の数が複数である場合には、それら複数の要素がそれぞれボトルネックとしての性格を示す強さの序列を判断することが必要となる場合がある。

0088

一方、各要素がボトルネックとしての性格を示す強さは、各要素の作用時間が長いほど強いと考えることが可能である。

0089

それらの知見に基づき、本項に係る方法においては、複数の要素のうちある時期に共に作用状態にある少なくとも1つの要素についてそれぞれ決定された少なくとも1つの作用時間相互の大小関係に基づき、複数の要素のうちボトルネックとして機能するものが決定される。

0090

この方法は、時期に関連付けてボトルネックを決定するために特定することが必要である解析基準時期が任意の時期に選択可能な態様で実施することが可能である。ここに、「解析基準時期」は、例えば、本項における「ある時期」と実質的に一致する時期として定義したり、後述の発明の実施の形態の欄に記述されている第2実施形態における「開始時期」として定義することが可能である。上記態様によれば、いかなる時期においても、その時期にボトルネックとして機能する要素を検出することが可能となる。

0091

また、この方法は、異なる複数の時期においてボトルネックの決定が反復して行われる態様で実施することも可能である。この態様によれば、複数の要素のうちボトルネックとして機能するものが時間と共に変化するシステムについては、ボトルネックとして機能する要素がそれら複数の要素の間で遷移するシフトをモニタ可能となる。

0092

(20) 前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうちある時期に共に前記作用状態にある少なくとも1つの要素のうち前記決定された作用時間がその少なくとも1つの要素の中で実質的に最大である最大作用時間要素を前記ボトルネックとして決定するものである(19)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0093

この方法においては、複数の要素のうちある時期に共に作用状態にある少なくとも1つの要素のうち、作用時間がその少なくとも1つの要素の中で実質的に最大である最大作用時間要素がボトルネックとして機能するのが普通であるという知見を前提に、システムのボトルネックが決定される。

0094

この方法においては、例えば、「複数の要素のうちある時期に共に作用状態にある少なくとも1つの要素」の数が1つである場合には、作用時間に関して比較し得る他の要素が存在しないため、ある時期に作用状態にある1つの要素が自動的に、「決定された作用時間が少なくとも1つの要素の中で実質的に最大である最大作用時間要素」となる。

0095

これに対し、「複数の要素のうちある時期に共に作用状態にある少なくとも1つの要素」の数が複数である場合には、ある時期に共に作用状態にある複数の要素が、それらについて決定された作用時間に関して互いに比較され、その結果に基づき、「決定された作用時間が少なくとも1つの要素の中で実質的に最大である最大作用時間要素」が決定されることになる。

0096

本項において「実質的に最大である最大作用時間要素」は、例えば、作用時間が真に最大である要素を意味するように解釈したり、作用時間の最大値近傍に位置する作用時間を有する要素を意味するように解釈することが可能である。

0097

(21) 前記ボトルネック決定工程が、さらに、前記収集されたデータに基づき、前記ボトルネックの持続期間であるボトルネック期間を決定するものである(19)または(20)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0098

この方法によれば、各要素がボトルネックとして機能する期間が決定される。ここに、期間は、時間的な位置と長さとによって特定され得る。

0099

この方法の一態様においては、前記(20)項における最大作用時間要素の作用期間の少なくとも一部がボトルネック期間として決定される。その作用期間の全体が常にボトルネック期間に該当するとは限らない。その作用期間が他の要素の作用期間とオーバラップする場合があり、この場合には、そのオーバラップする期間においては、複数の要素が共に作用状態にあって、唯一の要素としてボトルネックを特定することが困難である。

0100

(22) さらに、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして決定された複数の要素の前記作用期間に関するオーバラップに基づき、それら複数の要素のうち前記ボトルネックのシフトが行われるものをシフティング・ボトルネックとして決定するシフティング・ボトルネック決定工程を含む(17)ないし(21)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0101

複数の要素のうちボトルネックとして決定された複数の要素が、作用期間に関して互いにオーバラップする場合がある。この場合、そのオーバラップする期間においては、それら複数の要素のうち先にボトルネックとして決定されたものから、後にボトルネックとして決定されたものに、ボトルネックがシフトしている。

0102

このような知見に基づき、本項に係る方法においては、複数の要素の作用期間に関するオーバラップに基づき、それら複数の要素のうちボトルネックのシフトが行われるものがシフティング・ボトルネックとして決定される。

0103

(23) 前記シフティング・ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして決定された複数の要素のうち前記作用期間が他の要素の作用期間とオーバラップするものを、そのオーバラップが生じている期間内の少なくとも一時期において、前記シフティング・ボトルネックとして決定するものである(22)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0104

(24) 前記ボトルネック決定工程が、前記システムの作動中に、前記複数の要素のうち現在前記ボトルネックとして機能するものを実時間で決定するものであり、前記収集されたデータが、前記システムの作動の進行につれて逐次更新され、それにより、前記各要素の状態が時間と共に変化する様子を、過去および現在については表すが、未来については表さないものであり、前記作用時間決定工程が、その収集されたデータに基づき、前記各要素につき、現在前記作用状態にある場合には、その作用状態の開始時期から現在までの期間を前記作用期間として決定する作用期間決定工程を含む(17)ないし(23)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0105

システムの各要素が、それの各回の作用期間にボトルネックとして機能するか否かを正確に決定するためには、ボトルネック決定のために考慮の対象となる作用期間の長さである作用時間を正確に決定することが必要である。そのためには、その作用期間の開始時期と終了時期とが、ボトルネックの決定時期において既に判明していることが必要である。

0106

一方、各要素がボトルネックとして機能するか否かの決定は、システムの作動中に実時間で行うことが要望される場合がある。例えば、システムの作動中に現在ボトルネックとして機能する要素を素早く検出し、その要素のために適切な対策(例えば、人的・物的資源や、費用等のリソース投入)を講じ、それにより、システムの性能すなわち処理能力(生産能力を含む。)を素早く向上させることが要望される場合がその一例である。

0107

しかし、システムの作動中にあっては、ボトルネック決定のために考慮の対象となる作用期間が現在終了しておらず、真の作用時間を取得できない場合が想定される。システムの作動中にあっては、特別な工夫なしでは、未来における各要素の状態の変化を取得することはできない。

0108

一方、現在および過去における各要素の状態の変化を表すデータに基づき、解析時期である現在において未だ終了していない作用期間が存在する場合には、それの開始時期から現在までの期間を便宜上、作用期間として取り扱うこととすれば、ボトルネックの決定精度は多少犠牲になるが、システムにつき、それの作動中に実時間でボトルネックを検出することが可能となる。

0109

以上の知見に基づき、本項に係る方法においては、システムの作動の進行につれて逐次更新され、それにより、各要素の状態が時間と共に変化する様子を、過去および現在については表すが、未来については表さないデータに基づき、各要素につき、現在作用状態にある場合には、その作用状態の開始時期から現在までの期間が作用期間として決定される。

0110

さらに、この方法においては、そのようにして決定された作用期間の長さに基づき、システムの作動中に、複数の要素のうち現在ボトルネックとして機能するものが実時間で決定される。

0111

したがって、この方法によれば、システムの作動中に、現在ボトルネックとして機能する要素を実時間で検出することも、ある要素から別の要素にボトルネックが遷移するシフトを実時間で検出することも可能となる。

0112

よって、この方法によれば、例えば、利用可能なリソースをシステムに、ボトルネックのシフトに関連して投入し、それにより、そのシステム全体の性能を改善することが可能となる。

0113

(25) 前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうちのある要素を前記ボトルネックとして決定した後、その決定したボトルネックの持続期間であるボトルネック期間につき、その決定後に収集された前記データに基づく事後的な修正を加えないものである(24)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0114

前記(24)項に係る方法により、システムのボトルネックを実時間で決定するという要望を完全に実現するためには、ある要素につき、それがある期間、ボトルネックとして機能すると決定したならば、その決定が、その要素の状態の変化が未知である未来を無視して行われたか否かにかかわらず、その決定を事後的に修正することは許されない。

0115

このような知見に基づき、本項に係る方法においては、複数の要素のうちのある要素がボトルネックとして決定された後、その決定されたボトルネックの持続期間であるボトルネック期間につき、その決定後に収集されたデータに基づく事後的な修正が加えられない。

0116

ただし、前記(24)項に係る方法は、前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうちのある要素について前記ボトルネックを決定した後、その決定したボトルネックの持続期間であるボトルネック期間につき、その決定後の前記システムの作動状態を表すデータに基づく事後的な修正を加える態様で実施することが可能である。

0117

(26) 前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうちのある要素を前記ボトルネックとして決定してそれの持続期間を先行ボトルネック期間として決定した後、別の少なくとも1つの要素のうち、前記先行ボトルネック期間が終了した後のある時期である終了後基準時期に共に前記作用状態にあるものの前記作用期間であって前記先行ボトルネック期間とオーバラップする部分を有するものにつき、そのオーバラップする部分を除外して後続ボトルネック期間を決定する工程を含む(24)または(25)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0118

ある要素についての先行ボトルネック期間が、後続ボトルネック期間を有する別の要素の作用期間とオーバラップする場合がある。この場合、ボトルネックが実時間で決定される環境のもとにおいては、その別の要素の作用期間のうち、先行ボトルネック期間とオーバラップする部分については、既に、そのある要素がボトルネックとして機能すると決定されており、この決定は修正が許容されない場合がある。そのため、この場合には、その別の要素については、それの作用期間のうち先行ボトルネック期間とオーバラップする部分を、後続ボトルネック期間として取り扱うことができない。

0119

このような知見に基づき、本項に係る方法においては、先行ボトルネック期間が終了した後のある時期である終了後基準時期に共に作用状態にある少なくとも1つの要素の作用期間であって先行ボトルネック期間とオーバラップする部分を有するものにつき、そのオーバラップする部分が除外されて後続ボトルネック期間が決定される。

0120

(27) 前記ボトルネック決定工程が、さらに、前記先行ボトルネック期間の終了直後に、前記先行ボトルネック期間が決定された要素から前記後続ボトルネック期間が決定された要素に前記ボトルネックが遷移するシフトが瞬間的に行われたと決定する工程を含む(26)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0121

(28) 前記ボトルネック決定工程が、前記システムの過去における現実の作動状態、またはそのシステムについてシミュレーションにより解析された作動状態につき、前記複数の要素のうちある時期に前記ボトルネックとして機能するものを決定するものであり、前記収集されたデータが、前記各要素の状態が時間と共に変化する様子を、前記ある時期より過去についてのみならずそのある時期より未来についても表すものであり、前記作用時間決定工程が、その収集されたデータに基づき、前記各要素につき、前記作用状態の開始時期から終了時期までの期間を前記作用期間として決定する作用期間決定工程を含む(17)ないし(23)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0122

システムの過去における現実の作動状態、またはそのシステムについてシミュレーションにより解析された仮想の作動状態につき、複数の要素のうちある時期にボトルネックとして機能するものを決定することが必要である場合がある。この場合には、そのある時期までに収集されたデータが、各要素の状態が時間と共に変化する様子を、そのある時期より過去についてのみならずそのある時期より未来についても表している。

0123

したがって、本項に係る方法においては、システムの過去における現実の作動状態、またはそのシステムについてシミュレーションにより解析された作動状態につき、ボトルネックを決定するために、収集されたデータに基づき、各要素につき、作用状態の開始時期から終了時期までの期間が作用期間として決定される。

0124

よって、この方法によれば、ボトルネックを決定するために考慮の対象となる作用期間が真の作用期間として取得されることとなり、その結果、ボトルネックの決定精度を容易に向上させ得る。

0125

(29) 前記ボトルネック決定工程が、前記システムの作動中に、前記複数の要素のうち現在前記ボトルネックとして機能するものを決定するものであり、前記収集されたデータが、前記システムの作動の進行につれて逐次更新され、それにより、前記各要素の状態が時間と共に変化する様子を、過去および現在については表すが、未来については表さないものであり、前記作用時間決定工程が、前記複数の要素のうち現在前記作用状態にあるものの前記作用時間を、前記収集されたデータに基づき、シミュレーションにより予測する作用時間予測工程を含み、かつ、前記ボトルネック決定工程が、前記収集されたデータと、前記予測された作用時間とに基づき、前記ボトルネックを決定するものである(17)ないし(23)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0126

システムの作動中に、それの各要素の状態を表すデータを取得する場合、そのデータは、そのシステムの過去および現在の状態は表すが、未来の状態は表さない。しかし、同じシステムの未来の状態を、過去および現在の状態から、シミュレーションにより予測することが可能である。例えば、システムの過去および現在の状態と未来の状態との間に、一定の因果関係を見い出すことが可能であるからである。

0127

したがって、システムの過去および現在の状態から未来の状態を予測することとすれば、システムの作動中にボトルネックを決定するに際し、ボトルネック決定のための考慮の対象である作用期間が現在終了していなくても、それについての作用時間を予測によりある程度の精度で取得することが可能となる。その予測により取得された作用時間は、システムの未来の状態を完全に無視して決定された作用時間より正確に真の作用時間を反映していると考えられる。

0128

このような知見に基づき、本項に係る方法においては、システムの作動中に、そのシステムの未来の状態が予測されつつ、ボトルネックが決定される。

0129

(30) 前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうちのある要素を前記ボトルネックとして決定してそれの持続期間をボトルネック期間として決定した後、その決定したボトルネック期間につき、その決定後の前記システムの作動状態を表すデータに基づく事後的な修正を加えるものである(28)または(29)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0130

システムの過去における現実の作動状態、またはそのシステムについてシミュレーションにより解析された作動状態につき、ある時期にボトルネックとして機能する要素を決定することが必要である場合には、ボトルネックの決定を事後的に修正することが許容される。また、システムの作動中にボトルネックを実時間で検出することが必要である場合であっても、ボトルネックの決定を事後的に修正することが許容されることがあり得る。

0131

このような知見に基づき、本項に係る方法においては、複数の要素のうちのある要素についてボトルネック期間が決定された後、その決定されたボトルネック期間につき、その決定後のシステムの作動状態を表すデータに基づく事後的な修正が加えられる。

0132

したがって、この方法によれば、ボトルネックの最終的な決定の精度を容易に向上させ得る。

0133

(31) 前記ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうちのある要素を前記ボトルネックとして決定してそれの持続期間を先行ボトルネック期間として決定した後、別の少なくとも1つの要素のうち、前記先行ボトルネック期間が終了した後のある時期である終了後基準時期に共に前記作用状態にあるものの前記作用期間であって前記先行ボトルネック期間とオーバラップする部分を有するものにつき、そのオーバラップする部分のうちの少なくとも一部を事前または事後に除外して後続ボトルネック期間として決定する第1工程を含む(28)ないし(30)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0134

ある要素の先行ボトルネック期間が終了した後のある時期に共に作用状態にある少なくとも1つの要素の作用期間が、先行ボトルネック期間とオーバラップする場合がある。この場合、その少なくとも1つの要素の作用期間のうち、先行ボトルネック期間とオーバラップする部分については、その少なくとも1つの要素がボトルネックとして機能すると考えることは通常妥当ではない。

0135

このような知見に基づき、本項に係る方法においては、先行ボトルネック期間が終了した後のある時期である終了後基準時期に共に作用状態にある少なくとも1つの要素であってそれの作用期間が先行ボトルネック期間とオーバラップするものについては、それのボトルネック期間が、そのオーバラップする部分のうちの少なくとも一部が事前または事後に除外されて後続ボトルネック期間として決定される。

0136

ここに、「少なくとも一部が事前に除外される」とは、決定されたボトルネック期間が最初から、その少なくとも一部を含んでいないという意味である。これに対し、「少なくとも一部が事後に除外される」とは、決定されたボトルネック期間が最初は、その少なくとも一部を含んでいるが、その後、その決定されたボトルネック期間が、その少なくとも一部を含まないように修正されるという意味である。

0137

(32) 前記ボトルネック決定工程が、さらに、前記第1工程の実行後、前記先行ボトルネック期間が決定された要素から前記後続ボトルネック期間が決定された要素に前記ボトルネックが遷移するシフトが、それら先行ボトルネック期間と後続ボトルネック期間との間に行われたと決定する第2工程を含む(31)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0138

この方法によれば、ある要素から別の要素にボトルネックが遷移するシフトを検出することが可能となる。

0139

(33) 前記第2工程が、前記後続ボトルネック期間が決定された要素につき、それの前記作用期間のうち、前記先行ボトルネック期間が決定された要素の前記作用期間とオーバラップする部分を、前記シフトが行われたシフト期間として決定する工程を含む(32)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0140

この方法によれば、ボトルネックのシフトが継続的な事象として定義される。

0141

(34) 前記第2工程が、前記先行ボトルネック期間が決定された要素につき、それの前記作用期間のうち、前記後続ボトルネック期間が決定された要素の前記作用期間とオーバラップする部分を、前記シフトが行われたシフト期間として決定する工程を含む(32)または(33)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0142

この方法によれば、ボトルネックのシフトが継続的な事象として定義される。

0143

(35) 前記第2工程が、前記後続ボトルネック期間が決定された要素につき、それの前記作用期間のうち、前記先行ボトルネック期間が決定された要素の前記作用期間とオーバラップする部分内の一時期を、前記シフトが瞬間的に行われたシフト時期として決定する工程を含む(32)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0144

この方法によれば、ボトルネックのシフトが瞬間的な事象として定義される。

0145

(36) 前記第2工程が、前記先行ボトルネック期間が決定された要素につき、それの前記作用期間のうち、前記後続ボトルネック期間が決定された要素の前記作用期間とオーバラップする部分内の一時期を、前記シフトが瞬間的に行われたシフト時期として決定する工程を含む(32)または(35)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0146

この方法によれば、ボトルネックのシフトが瞬間的な事象として定義される。

0147

(37) 前記第2工程が、前記後続ボトルネック期間が決定された要素につき、それの前記作用期間のうち、前記先行ボトルネック期間が決定された要素の前記作用期間とオーバラップする部分を、前記シフトが漸進的に行われた漸進シフト期間として決定する工程を含む(32)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0148

この方法によれば、ボトルネックのシフトが漸進的な事象として定義される。

0149

(38) 前記第2工程が、前記先行ボトルネック期間が決定された要素につき、それの前記作用期間のうち、前記後続ボトルネック期間が決定された要素の前記作用期間とオーバラップする部分を、前記シフトが漸進的に行われた漸進シフト期間として決定する工程を含む(32)または(37)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0150

この方法によれば、ボトルネックのシフトが漸進的な事象として定義される。

0151

(39) 前記ボトルネック決定工程が、前記収集されたデータに基づき、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして機能するものと共に、そのボトルネックの持続時間であるボトルネック期間を決定するものであり、当該方法が、さらに、そのボトルネック決定工程において前記各要素についていくつかの前記ボトルネック期間が決定された後、そのいくつかのボトルネック期間のうち指定解析期間に属するものを長さに関して代表する代表値を各要素ごとに計算するボトルネック期間代表値計算工程と、そのボトルネック期間代表値計算工程において前記各要素ごとに計算された代表値相互の大小関係に基づき、前記指定解析期間において前記複数の要素を代表する代表ボトルネックを決定する代表ボトルネック決定工程とを含む(17)ないし(38)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0152

この方法によれば、ボトルネックとして機能するか否かの観点から複数の要素を代表する代表ボトルネックを、ある時期にローカルに関連付けて検出するのではなく、指定解析期間に関連付けてグローバルに検出することが可能となる。

0153

本項において「代表値」という物理量の単位は、例えば、作用時間としたり、作用時間を指定解析期間の長さで割り算した作用時間率とすることが可能である。

0154

(40) 前記代表ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうち、前記ボトルネック期間代表値計算工程において計算された前記代表値がそれら複数の要素の中で実質的に最大であるものを前記代表ボトルネックとして決定する工程を含む(39)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0155

この方法によれば、指定解析期間の全体を通して、ボトルネックとしての性格を最も強く示した要素を代表ボトルネックとして検出することが可能となる。

0156

(41) さらに、前記複数の要素のうち前記ボトルネックとして決定された複数の要素の前記作用期間に関するオーバラップに基づき、それら複数の要素のうち、前記ボトルネックのシフトが行われるシフティング・ボトルネックとして機能するものを、それの持続期間であるシフト期間と共に決定するシフティング・ボトルネック決定工程と、そのシフティング・ボトルネック決定工程において前記各要素についていくつかの前記シフト期間が決定された後、そのいくつかのシフト期間のうち指定解析期間に属するものを長さに関して代表する代表値を各要素ごとに計算するシフト期間代表値計算工程と、そのシフト期間代表値計算工程において前記各要素ごとに計算された代表値相互の大小関係に基づき、前記指定解析期間において前記複数の要素を代表する代表シフティング・ボトルネックを決定する代表シフティング・ボトルネック決定工程とを含む(17)ないし(40)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0157

この方法によれば、シフティング・ボトルネックとして機能するか否かの観点から複数の要素を代表する代表シフティング・ボトルネックを、ある時期に関連付けてローカルに検出するのではなく、指定解析期間に関連付けてグローバルに検出することが可能となる。

0158

本項において「代表値」という物理量の単位は、例えば、シフト期間の長さとしたり、シフト期間の長さを指定解析期間の長さで割り算したシフト時間率とすることが可能である。

0159

(42) 前記代表シフティング・ボトルネック決定工程が、前記複数の要素のうち、前記シフト期間代表値計算工程において計算された前記代表値がそれら複数の要素の中で実質的に最大であるものを前記代表シフティング・ボトルネックとして決定する工程を含む(41)項に記載のシステム要素影響度決定方法。

0160

この方法によれば、指定解析期間の全体を通して、シフティング・ボトルネックとしての性格を最も強く示した要素を代表シフティング・ボトルネックとして検出することが可能となる。

0161

(43) 前記システムが、前記複数の要素により処理の流れを実現し、それにより、前記性能を総合的に実現するように構成された(1)ないし(42)項のいずれかに記載のシステム要素影響度決定方法。

0162

本項において「システム」の一例は、生産システムであり、別の例は、コンピュータ・ネットワークであり、さらに別の例は、コンピュータを構成する電子回路である。

0163

(44) (1)ないし(43)項のいずれかに記載の方法を実施するためにコンピュータにより実行されるプログラム

0164

このプログラムがコンピュータにより実行されれば、前記(1)ないし(43)項のいずれかに記載の方法におけると基本的に同じ原理に従い、同様な効果が実現され得る。

0165

このプログラムは、それの機能を果たすためにコンピュータにより実行される指令の組合せのみならず、各指令に従ってコンピュータにより処理されるファイルやデータをも含むように解釈することが可能である。

0166

(45) (44)項に記載のプログラムをコンピュータ読取り可能に記録した記録媒体

0167

この記録媒体に記録されたプログラムがコンピュータにより実行されれば、前記(1)ないし(43)項のいずれかに記載の方法におけると基本的に同じ原理に従い、同様な効果が実現され得る。

0168

本項における「記録媒体」は種々の形式を採用可能であり、例えば、フレキシブルディスク等の磁気記録媒体、CD、CD−ROM等の光記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、ROM等のアンリムーバブルストレージ等の少なくとも1つを採用可能である。

0169

(46) 前記(1)ないし(43)項のいずれかに記載の方法をコンピュータを用いて実施するシステム要素影響度決定装置

0170

この装置によれば、前記(1)ないし(43)項のいずれかに記載の方法におけると基本的に同じ原理に従い、同様な効果が実現され得る。

発明を実施するための最良の形態

0171

以下、本発明のさらに具体的ないくつかの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。

0172

本発明の第1実施形態は、離散事象システムを構成する複数の要素の各々がそのシステムの性能に与える影響度を決定するシステム要素影響度決定方法(以下、「影響度決定方法」と略称する。)である。この影響度決定方法においては、それら複数の要素のうちそのシステムの性能のボトルネックを構成する1つまたは複数の要素が決定される。

0173

その離散事象システムは、複数の要素であって様々な作用を行うものにより構成されている。この離散事象システムは、作用を行わない被処理対象物を含まないか、または含んでいる。要素は、例えば、被処理対象物を加工したり(変形させたり)搬送することにより、その被処理対象物に対して作用を行うことが可能である。要素はさらに、他の要素に対して作用を行うことも可能である。

0174

そのような離散事象システムの一例が生産ラインに関するものである。そこでの被処理対象物は、処理、すなわち、結合、変形または分離が行われる部品である。その処理を行う要素は、その処理を行う機械である。

0175

しかしながら、要素は被処理対象物に対して変形を行うもののみではない。自動誘導車または作業者のように、被処理対象物を搬送する要素も存在することが可能である。いくつかの要素は、例えば、必要な場合に他の要素を修理する修理チームとして、他の要素に対してサービスを行うことが可能である。さらに、他の要素は、そのシステム内に被処理対象物を搬入したり、そのシステムからその被処理対象物を取り外したりするために利用することが可能である。最後に、いくつかの要素は、上述の複数の用途のうちのいくつかの組合せのために利用することが可能である。

0176

以上説明した要素は一般的なものであるが、ここに説明されていない他の要素についても、本発明を適用することが可能である。

0177

普通、それら要素のすべては、ある時間内に行うことが可能である作用の数によって制限される。そのため、システム全体は、ある時間内にそのシステムを通過可能である部品の数によって制限される。いくつかの要素は、他の要素より大きな影響をシステム全体の性能に与える。本実施形態においては、様々な要素がシステム全体の性能に与える影響が測定される。多くの場合には、いくつかの要素は、他の要素より多く、システム全体の処理能力を制限する。それら要素は、一般に、ボトルネックまたはコンストレイントと称される。本実施形態においては、限られた要素がシステムの性能の限界に与える影響が計算され、そして、ボトルネックが決定される。

0178

本実施形態においては、ボトルネックを決定するために、作動中のシステムが観測される。この観測は、例えば、生産ラインを見たり、シミュレーション・データを収集することにより行われる。必要な情報は、各要素についてのデータのリストであって、各時期における各要素の状態を詳細に示すものである。

0179

図1は、ある時間中における機械(例えば、加工機)の状態の一例を示している。その機械は、いくつかの期間には部品に関して稼動し、別の期間にはアイドリング状態となって新たな部品を待ち、別の期間には、出力側の待ち行列がいっぱいであるために、遮断状態となって搬出がすべて終了するのを待ち、そして、別の期間には故障して修理中となる。ここに、機械の遮断状態とは、例えば、その機械に続く装置、例えば、バッファ、別の機械、コンベヤベルト等が稼動状態で部品を取り扱うことができないため、その機械が、完成した部品を取り外すことができない状態をいう。

0180

図2は、様々な機械についてのデータ集合の一例を示す。この例においては、機械の名称と時間とが、機械の状態の各変化ごとに与えられている。同図においては、状態0が稼動状態、状態1が、アイドリング状態となって新たな部品を待っている状態、状態2が、遮断状態となって搬出がすべて終了するのを待っている状態、状態3が、故障して自己修理(セルフリペア)中である状態をそれぞれ示している。同図に示すデータのリストは、本実施形態を実施するために必要なものである。

0181

このデータは、システムの定常状態期間から得られたものであり、機械の稼動当初の過渡状態期間において時間と共に変化するデータを含まないものであることが望ましい。

0182

また、このデータは、前記システムが定常状態システム(以下、少なくとも安定状態が存在するシステムという意味で使用する。)である場合に取得されたデータであると考えることも、非定常状態システム(以下、少なくとも不安定状態が存在するシステムという意味で使用する。)である場合に取得されたデータであると考えることも可能である。

0183

ただし、本実施形態が実施されるシステムは、定常状態システムである。ここに、定常状態システムは、そのシステムに対する外乱の有無を問わず、それの複数の要素のうちボトルネックとして機能するものが時間に依存しない完全定常状態システム、または、システムに外乱が加えられなければ、ボトルネックが時間に依存せずに安定状態にあるが、外乱が加えられると、ボトルネックが時間に依存する不安定状態となる準定常状態システムである。

0184

図3には、上記影響度決定方法を実施するためにユーザにより使用されるコンピュータ・システム10のハードウエア構成概念的にブロック図で示されている。このコンピュータ・システム10は、システム要素影響度決定装置の一例である。

0185

このコンピュータ・システム10は、よく知られているように、プロセシング・ユニット(同図において「PU」で表す。)12とストレージ14とがバス16により互いに接続されて構成されたコンピュータ20を備えている。

0186

このコンピュータ20は、ポインティングデバイスとしてのマウスおよびキーボードを備えた入力装置30と、画像を画面上に表示する出力装置40とに接続されている。ストレージ14は、ROM,RAM,磁気ディスク光ディスク等の記録媒体を含むように構成される。ユーザは、必要なデータを入力装置30を介してコンピュータ20に入力する。その入力に応答し、コンピュータ20によるデータ処理結果が出力装置40を介してユーザに可視化して提示される。

0187

ストレージ14には、この影響度決定方法を実施するためにPU12により実行されるシステム要素影響度決定プログラム(以下、単に「影響度決定プログラム」という。)が予め記憶されている。このストレージ14には、PU12がその影響度決定プログラムを実行する際に使用されるデータが適宜記憶されるようになっている。

0188

図4には、その影響度決定プログラムの内容が概念的にフローチャートで表されている。以下、この影響度決定プログラムの内容をそのフローチャートに基づいて説明するが、まず、その影響度決定プログラムにおいて使用される各種記号の定義を説明する。

0189

X:変数としての作用時間であって複数の個別データxiの集合として構成されるもの
xi:作用時間Xに属する各個別データ
i:個別データの番号
n:データの集合における個別データの数
a:信頼度
zn−1,(1−a)/2:個別データ集合の大きさがnであり、かつ、(1−a)/2を分位点とする場合のカイ二乗分布
E[X]:作用時間Xの平均値
S[X]:作用時間Xの標準偏差
CI[X]:作用時間Xの信頼区間半幅

0190

この影響度決定プログラムにおいては、まず、ステップS1(以下、単に「S1」で表す。他のステップについても同じとする。)において、各時期における各要素の状態に関するデータが収集される。

0191

システムについてのこのデータは、図2におけると同様な形式で構成することが可能である。具体的には、このデータは、例えば、要素すなわち機械の識別子(例えば、M1,M2,M3等)と、その機械の状態(例えば、前述の状態0、状態1、状態2、状態3等)と、各機械が各状態を示す期間を特定するための時間的情報とが互いに関連するように構成される。その時間的情報は、後述のように、各機械が各状態を示す期間の開始時期と終了時期とを含むように構成される。

0192

なお念のために付言すれば、図2に示す表においては、上記時間的情報に相当する情報として後述の作用時間が記載されているが、このことは、上記データが最初からその作用時間を含むことを意味するわけではない。作用時間は、後述のように、上述の開始時期と終了時期とから計算により取得される。

0193

また、上記データは、例えば、システムの過去における現実の作動状態を表すデータとしたり、そのシステムについてシミュレーションにより解析された仮想の作動状態を表すデータとすることができる。

0194

次に、S2において、各要素ごとに、様々な状態が評価される。具体的には、前記収集されたデータに基づき、各要素の各状態が2つのグループに分類される。第1のグループは、各要素が作用状態(アクティブステータス)にある場合におけるとり得るすべての状態を含んでいる。第2のグループは、各要素が非作用状態(ノン・アクティブ・ステータス)にある場合におけるとり得るすべての状態を含んでいる。

0195

例えば、生産機械については、その生産機械が、(a)被処理対象物に関して稼動中にある場合、(b)完全自動的または準自動的に工具交換している場合、(c)例えば清掃動作またはデータの再ロードのために、セルフ・サービスを行っている場合、(d)その生産機械の故障を自ら修理している場合、または、(e)統合されたローディング機構を用いることにより、被処理対象物をロードまたはアンロードしている場合に、作用状態にあると考えることが可能である。

0196

また、その生産機械は、例えば、(a)アイドリング状態となって新たな部品の納入を待っている場合、(b)遮断状態となって部品の取り外しを待っている場合、または、(c)その生産機械の故障を修理要素により修理してもらうために、その修理要素がその生産機械の修理を開始するのを待っている場合に、非作用状態にあると考えることが可能である。

0197

また、例えば、生産機械のうちの搬送要素は、(a)被処理対象物をある要素に向かって搬送している場合、または、(b)ある部品をつかむためにある要素に向かって移動している場合に、作用状態にあると考えることが可能である。

0198

また、その搬送要素は、新たな搬送要求を待っている場合に、非作用状態にあると考えることが可能である。

0199

被処理対象物をシステムに搬入したりそのシステムから取り出すための要素は、ある被処理対象物をつかんでシステムに搬入するか、またはある被処理対象物をシステムから取り出す場合に、作用状態にあると考えることが可能である。ここで、注記するに、搬入または取外しの場合のみならず、次の被処理対象物が搬入または取外し可能となるまでその要素が稼動するすべての時間も考慮することが必要である。その要素は、新たな被処理対象物を搬入することが可能であるがシステムの貯蔵加工能力がないために搬入できない場合、または、ある被処理対象物をシステムから取り外すことが可能であるが取り外すべき被処理対象物がないために取り外すことができない場合に、非作用状態にあると考えることが可能である。

0200

要するに、各要素について観察される様々な状態が評価され、各状態が作用状態であるためにシステムの処理能力が制限されるか否か、または、各状態が非作用状態であるためにシステムの処理能力に影響を与えないか否かが判断されるのである。

0201

その後、S3において、前記収集されたデータに基づき、すべての機械すなわちすべての要素につき、作用状態にある要素の持続時間である作用時間が測定される。前述のように、図1は、1つの機械の一例を示しており、この例においては、ある部品に関して稼動しているかまたは修理を行っている場合には作用状態にあると考えられ、部品の搬入または取外しを待っている場合には非作用状態にあると考えられる。1つの作用期間の持続時間である作用時間は、最新の非作用状態の終了時期と次の非作用状態の開始時期との時間差である。1つの要素についてのいくつかの作用期間の持続時間が測定され、ストレージ14に保存される。図5の式(1)は、1つの要素についてのいくつかの作用時間であって保存されているものの一例を示し、この例においては、ある要素が、作用時間Xに関し、n個の作用期間を有する。

0202

なお付言すれば、上記において「修理」は、要素の作用状態に分類される動作であると定義することが常に妥当であるとは限らない。例えば、要素の修理までにその要素が長い時間待たなければならないような場合には、そのような修理は、要素の本来的な作用を阻害することから、要素の非作用状態に分類することが妥当である。しかし、要素について修理が、稼動終了後に直ちに開始されて短時間で終了するような場合には、そのような修理は、要素の本来的な作用を阻害しないことから、要素の作用状態に分類することが妥当である。

0203

続いて、S4において、すべての機械すなわちすべての要素につき、作用期間のアベレージ持続時間が決定される。図5の式(2)は、作用時間に関してS3において同図の式(1)に示すようにして取得されたデータ集合の算術平均の計算を示す。しかしながら、作用期間の持続時間のアベレージとして、例えば、幾何平均、調和平均、中央値等、他のアベレージを用いることが可能である。さらに、各種アベレージを求めるために用いられるデータは、もとのデータに対してトリミングが行われたものとすることも可能である。

0204

作用期間のアベレージ持続時間は、ある要素によるシステムの制限度である。ある要素の作用期間の持続時間が長いほど、その要素がシステム全体の性能を制限する際に大きな影響をそのシステムに与える。最大のアベレージ作用時間を有する要素は、ボトルネックである可能性がかなり高い。

0205

その後、S5が、ユーザの意思に応じて選択的に実行される。このS5においては、S4において決定されたアベレージ作用時間の精度が決定される。このS5の目的は、1つの要素のアベレージ作用時間が他の要素のアベレージ作用時間と異なるか否かを決定することにある。この決定は、ランダムなばらつきがアベレージ作用時間に与える影響に依存する。

0206

あるアベレージの精度を測定するのによく用いられる手法の1つは、信頼区間の計算である。信頼区間は、既知でない真の値がとる可能性がある範囲を示す。図5に式(1)により示されているデータが独立同一分布的である場合には、例えば、同図に式(3)により示されている標準偏差Sの不偏推定量として、ばらつきを計算することが可能である。この標準偏差Sの不偏推定量が判明すれば、例えば、同図に式(4)により示されているカイ二乗分布に基づく信頼区間CI(正確には、信頼区間半幅)として、上記データの精度を計算することが可能となる。他の計算手法を採用することも可能である。

0207

続いて、S6において、前記決定されたアベレージ作用時間に従って前記複数の要素が順序付けられる。最大のアベレージ作用時間を有する要素は、システムの性能に最大の影響を与える要素、すなわち、ボトルネックである可能性が高い。

0208

しかしながら、ランダムなばらつきがあるため、S5におけるように、最大のアベレージ作用時間が本当に他のすべてのアベレージ作用時間と異なるか否かを確認することが好ましい。複数のアベレージ作用時間が互いに異なることを相当な精度で確認することができない場合には、他の要素もまたボトルネックである可能性がある。この場合、複数のボトルネックを考慮するか、またはより高い精度を達成するためにより多くのデータを収集することが必要である。いずれにしても、このS6においては、そのシステムにおけるボトルネックが決定される。

0209

以上で、この影響度決定プログラムの一回の実行が終了する。

0210

その後、そのようにしてシステムのボトルネックとして決定された要素が改善されれば、システム全体の性能も改善することが可能となる。

0211

ここで、注記するに、本実施形態においては、アベレージ作用時間が計算されるようになっているが、このことによって本発明の範囲が限定されることはない。本発明は、例えば、ある時間内において作用状態にある複数の要素の作用時間を互いに比較するなど、個々の作用期間を互いに比較することによっても、目的を達することができるのである。

0212

次に、本実施形態の内容を、それの現実的な一応用例を参照しつつ、具体的に説明する。

0213

この応用例は、7台の機械を有する生産システムに関するものである。このシステムは様々な部品を生産する。それら機械は、様々な部品について様々なアベレージサイクルタイムを有する。すべての機械は、各時期に、稼動状態か、アイドリング状態か、または遮断状態のいずれかにある。図6は、このシステムに関してある期間シミュレーションを行うことにより得た結果を示す。この結果は特にアベレージ稼動時間率(同図においては単に「稼動時間率」で表す。)とアベレージ作用時間(同図においては単に「作用時間」で表す。)とを含んでいる。それら値に基づき、信頼度95%のもとに信頼区間半幅(同図においては「95%CI」で表す。)が計算された。

0214

機械M3は、95.1%の最大稼動時間率を有するが、この機械M3がボトルネックであると断言することはできない。図7グラフで示すように、この機械M3の稼動時間率のばらつき範囲(稼動時間率の信頼区間を考慮して計算された稼動時間率)が、機械M2およびM5の稼動時間率のばらつき範囲と重なっているからである。したがって、与えられた信頼度のもとでは、それら3つの稼動時間率のいずれが最大であるかを決定することができず、それら3台の機械M2,M3,M5のいずれかがボトルネックである可能性がある。このことは、可視化されて同図にグラフで示されている。

0215

しかしながら、同じシミュレーションについてアベレージ作用時間を分析すると、その結果がより明確になる。そのアベレージ作用時間も図6に示されており、同図にはそのアベレージ作用時間の95%CIも示されている。この場合、機械M3のアベレージ作用時間が、シミュレートされた他の機械のすべてのアベレージ作用時間より長いということを統計的な確からしさのもとに判断することが可能である。このことは可視化されて図8にグラフで示されている。

0216

したがって、本実施形態によれば、システムを構成する複数の要素間の比較結果がデータのランダムなばらつきの影響を受け難くなるため、少ない数のデータであっても前述の従来方法より迅速にかつ高精度でボトルネックを検出することが可能となる。

0217

さらに、本実施形態によれば、要求された精度を従来方法におけるより少ないデータで達成することが可能となる。例えば、本実施形態によれば、従来方法ではボトルネックを検出することができないほどに少ないデータを用いてボトルネックを検出することが可能となる。

0218

さらにまた、本実施形態によれば、上述のように、ボトルネックの迅速な検出が可能となり、このことによってシステムの迅速な改善も可能となる。システムの迅速な改善が実現されれば、そのシステムの無駄が削減されるとともに、そのシステム全体の効率も向上する。

0219

さらにまた、ボトルネックの迅速な検出により、状態が不安定であるかまたは準安定であるシステムについてボトルネックを検出することが可能となる。状態が安定しているシステムについてはそれの各要素のアベレージ作用時間に着目することによってボトルネックに該当する要素を検出することが可能であるのに対して、状態が安定していないためにボトルネックに該当する要素が時間と共に変化するシステムについては各時期においてボトルネックに該当する要素を検出することが可能である。

0220

さらにまた、本実施形態においては、システムにおいて加工を行う要素についてボトルネックが検出されるが、例えば、搬送要素、サービス要素、または、供給・要求要素のように、システムにおいて加工を行わない要素についてボトルネックを検出するようにして本発明を実施することが可能である。

0221

さらにまた、本実施形態は、容易に取得できるかまたはしばしば既に利用可能なデータを用いることにより、ソフトウエア・プログラムにおいて実現することが容易である。この実現に際し、そのシステムの構成についての複雑な情報は不要である。

0222

さらにまた、本実施形態によれば、ボトルネックの精度も容易に取得することが可能となり、その結果、ランダムなばらつきがボトルネック検出に与える影響を推定することが可能となる。

0223

さらにまた、本実施形態によれば、多数のボトルネックを検出することも可能となる。

0224

さらにまた、本実施形態は、状態が安定している安定型のシステムにおいて、各要素ごとに、複数の作用時間のアベレージを計算し、そのアベレージ作用時間に関して複数の要素を互いに比較することにより、そのシステムのボトルネックを決定するが、本発明は、状態が時間と共に変化する不安定型のシステムであって、複数の要素のうちボトルネックとして作用するもののボトルネックを検出する態様で実施することが可能である。この態様においては、例えば、各時期ごとに複数の要素のうち作用時間が最大であるものがボトルネックに決定される。

0225

さらにまた、本実施形態の一応用例においては、生産システムにおける複数の要素のうちボトルネックに該当するものが決定されるが、例えば、コンピュータ、コンピュータ・ネットワークのような他のシステムにおける複数の要素のうちボトルネックに該当するものを決定するために本発明を実施することが可能である。

0226

以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、下記のいくつかの効果が選択的にまたは一緒に実現され得る。

0227

(a)システムのボトルネックを、前述の従来方法におけるより少ないデータに基づき、同等な精度で検出することが可能となる。

0228

(b)システムのボトルネックを、前述の従来方法におけると同じ数のデータに基づき、より高い精度で検出することが可能となる。

0229

(c)システムのボトルネックを、前述の従来方法ではそのボトルネックの検出を行い得ないほどに少ないデータに基づいて検出することが可能となる。

0230

(d)ボトルネックの検出が迅速化されるため、そのボトルネックの処理能力を早期に改善することが可能となり、その結果、効率最大化のためにそのシステムを早期に改善することが可能となる。

0231

(e)自動的に解析を行うソフトウエア(コンピュータ・プログラム)によりボトルネックの検出を容易に行うことが可能となる。

0232

(f)標準的なシステムにおけるデータであって測定が容易で、かつ、その標準的なシステムのうちモニタを行う部分として既に一般的に利用可能であるものを利用することにより、そのシステムのボトルネックを検出することが可能となる。

0233

(g)システムのボトルネックを検出するために、そのシステムの構成についての情報、すなわち、そのシステムにおける複数の処理要素が互いに連携させられる仕方についての情報を不可欠とせずに済む。

0234

(h)状態が安定しないシステムについてボトルネックの変化を検出することが可能となる。

0235

(i)システムの処理能力がそのシステムへの部品供給量により制限される場合に、その供給ボトルネックを検出することが可能となる。

0236

(j)システムの処理能力が被処理対象物を他の要素に搬送する搬送要素によって制限される場合に、その搬送ボトルネックを検出することが可能となる。

0237

(k)システムの処理能力が他の要素に対してサービス・保守を行うサービス・保守要素によって制限される場合に、そのサービス・保守ボトルネックを検出することが可能となる。

0238

(l)システムを構成する処理要素のみならずそのシステムを構成する他のすべての要素においてボトルネックを検出することが可能となる。

0239

(m)ボトルネックの検出精度を決定することが可能となる。

0240

(n)多数のボトルネックを検出することが可能となる。

0241

(o)多数のボトルネック間における相対的な重要性を決定することが可能となる。

0242

以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、図4におけるS1が前記(1)項における「収集工程」の一例を構成し、S2が同項における「分類工程」の一例を構成し、S3が同項における「作用時間決定工程」の一例を構成し、S4ないしS7が互いに共同して同項における「影響度決定工程」の一例を構成しているのである。

0243

さらに、本実施形態においては、図4におけるS4ないしS7が互いに共同して前記(2)項における「影響度決定工程」の一例を構成しているのである。

0244

さらに、本実施形態においては、図4におけるS7が前記(8)項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成しているのである。

0245

さらに、本実施形態においては、定常状態システムが前記(11)または(12)項における「システム」の一例を構成し、図4におけるS7が前記(11)または(12)項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成しているのである。

0246

さらに、本実施形態においては、図4におけるS4が前記(13)項における「代表作用時間決定工程」の一例を構成し、S5ないしS7が互いに共同して同項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成しているのである。

0247

さらに、本実施形態においては、図4におけるS5が前記(15)項における「精度決定工程」の一例を構成し、S6およびS7が互いに共同して同項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成しているのである。

0248

さらに、本実施形態においては、図3におけるシステム要素影響度決定プログラムが前記(44)項に係る「プログラム」の一例を構成しているのである。

0249

さらに、本実施形態においては、図3におけるストレージ14が前記(45)項に係る「記録媒体」の一例を構成しているのである。

0250

次に、本発明の第2実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第1実施形態に対し、システム要素影響度決定プログラムというソフトウエア要素が異なるのみで、ハードウエア要素は共通であるため、異なる要素であるシステム要素影響度決定プログラムのみを詳細に説明し、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略する。

0251

前述のように、第1実施形態は、不安定状態が起こり得る形式であるか否かを問わず、定常状態システムにおいて本発明を実施する場合の一形態である。これに対し、本実施形態は、非定常状態システムにおいて本発明を実施する場合の一形態である。

0252

本実施形態においては、その非定常状態システムの現実の作動中に、その非定常状態システムを構成する複数の要素のうち現在ボトルネックとして機能するものが実時間で検出される。

0253

図9には、本実施形態におけるシステム要素影響度決定プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。

0254

このシステム要素影響度決定プログラムにおいては、まず、S31において、図4におけるS1におけると同様にして、非定常状態システムの状態を表すデータが収集される。このデータは、非定常状態システムの作動の進行につれて逐次更新され、それにより、各要素の状態が時間と共に変化する様子を、過去および現在については表すが、未来については表さないものである。

0255

次に、S32において、図4におけるS2におけると同様にして、上記収集されたデータに基づき、各要素が過去に示したかまたは現在示している状態が、作用状態と非作用状態とのいずれかに分類される。

0256

その後、S33において、ユーザにより、ボトルネック解析のための開始時期が選択される。本実施形態においては、現実の非定常状態システムの作動中にボトルネック解析が行われるため、その開始時期は、現実の現在時刻と一致するように選択される。

0257

続いて、S34において、現在、少なくとも1つの要素が作用状態にあるか否かが判定される。図10に例示するように、いずれの要素も作用状態にないと仮定すれば、判定がNOとなり、S35に移行する。これに対して、図11に例示するように、現在、少なくとも1つの要素が作用状態にあると仮定すれば、S34の判定がYESとなり、S35がスキップされてS36に移行する。

0258

なお付言すれば、図10および図11において横に延びる破線は、それが位置する期間、対応する要素が作用状態にあることを示すとともに、開始時期である現在より未来に位置するために、対応する要素の状態が未知であることを示している。これに対し、図11において横に延びる各実線は、それが位置する期間、対応する要素が作用状態にあることを示すとともに、開始時期である現在より過去に位置するために、対応する要素の状態が既知であることを示している。

0259

S35においては、少なくとも1つの要素が作用状態になるのが待たれる。このS35の実行中、現在時刻が繰返し更新される。

0260

このS35は、現在、作用状態にある要素が存在しない場合に限り、実行される。いずれの要素も作用状態になければ、非定常状態システムにボトルネックが存在しないと判断される。この判断は、少なくとも1つでも要素が作用状態になるまで、正しい。

0261

S36においては、現在、少なくとも1つの要素が作用状態にあることが要求されるが、この要求は、S34およびS35の実行によって満たされる。このS36においては、現在、共に作用状態にある少なくとも1つの要素についてそれぞれ決定された少なくとも1つの作用時間相互の大小関係に基づき、複数の要素のうちボトルネックとして機能するものが決定される。

0262

具体的には、現在、1つの要素のみが作用状態にある場合には、その要素が自動的にボトルネックとして決定される。これに対して、現在、複数の要素が共に作用状態にある場合には、それら複数の要素のうち、それらについてそれぞれ決定された複数の作用時間の最大値を有するものが、ボトルネックとして決定される。

0263

なお付言すれば、各要素の作用時間の長さは、各要素がボトルネックとして機能する強さを反映するため、同じ時期に共に作用状態にある複数の要素のうち、1番目に長い作用時間を有する要素を、1番目に強いボトルネックとして決定し、2番目に長い作用時間を有する要素を、2番目に強いボトルネックとして決定する態様で本発明を実施することが可能である。

0264

さらに付言すれば、最大の作用時間を有する要素が複数存在する場合には、それら複数の要素をいずれもボトルネックとして決定する態様で本発明を実施することが可能である。

0265

本実施形態においては、非定常状態システムの状態を表すデータが、その状態の未来については表さないため、現在作用状態にある要素については、図12に例示するように、その作用状態の開始時期から現在までの期間の長さが作用期間(解析上の作用期間)として決定され、その長さが作用時間(解析上の作用時間)とされる。

0266

S36においては、さらに、上述のようにしてボトルネックとして決定された要素の作用期間に対してボトルネック期間が設定される。図13の例においては、要素M2につき、それの作用期間の全体に対してボトルネック期間が設定される。

0267

その後、S37において、最新のボトルネックについて決定されたボトルネック期間が終了するのが待たれる。続いて、S38において、そのボトルネック期間の終了後のある時期である終了後基準時期が現在時刻と一致するように設定される。

0268

続いて、S34に戻り、以後、S34ないしS38のループが再度実行される。

0269

このループの今回の実行時には、図13に示す例においては、現在時刻に等しい終了後基準時期に、1つの要素M1しか作用状態にないため、S36において、その要素M1が自動的に新たなボトルネックとして決定される。これに対し、図14に示す例においては、現在時刻に等しい終了後基準時期に、2つの要素M1、M3が共に作用状態にあるため、S36において、それら要素M1、M3の作用時間(解析上の作用時間)が互いに比較され、その結果、要素M3が新たなボトルネックとして決定される。

0270

図13に示す例においては、先行する(過去の)ボトルネックである要素M2の作用期間(すなわち先行ボトルネック期間)と、後続する(現在の)ボトルネックである要素M1の作用期間とが互いにオーバラップしている。この場合、図9のS36においては、要素M1につき、それの作用期間のうち先行ボトルネック期間とオーバラップしない部分に後続ボトルネック期間が設定される。換言すれば、後続するボトルネックについては、先行ボトルネック期間とオーバラップする部分が除外されて後続ボトルネック期間が設定されるのである。

0271

S34ないしS38のループの実行は、必要回数繰り返される。

0272

以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、下記のいくつかの効果が選択的にまたは一緒に実現され得る。

0273

(a)システムの現在ボトルネックをいずれの時期においても検出することが可能となる。

0274

(b)システムのボトルネックを、ある時間内に検出することが可能となる。

0275

(c)システムのボトルネックを実時間でモニタすることが可能となる。

0276

(d)システムの変更に起因したボトルネックの変化を検出することが可能となる。

0277

(e)システムにおけるランダムな変動または事象に起因したボトルネックの変化を検出することが可能となる。

0278

(f)ボトルネックがある要素から別の要素に遷移するシフトをモニタすることが可能となる。

0279

(g)ボトルネックを実時間で検出可能となるため、ボトルネックのスループットを実時間で改善し、それにより、システムの効率が最大化するためにシステムを実時間で改善することが可能となる。

0280

以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、図9におけるS31が前記(1)項における「収集工程」の一例を構成し、S32が同項における「分類工程」の一例を構成し、S36の一部が同項における「作用時間決定工程」の一例を構成し、S34、S35、S36の残りの部分、S37およびS38が互いに共同して同項における「影響度決定工程」の一例を構成しているのである。

0281

さらに、本実施形態においては、図9におけるS34、S35、S36の残りの部分、S37およびS38が互いに共同して前記(2)項における「影響度決定工程」の一例を構成しているのである。

0282

さらに、本実施形態においては、図9におけるS36の一部が前記(8)、(17)ないし(21)および(25)項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成しているのである。

0283

さらに、本実施形態においては、図9におけるS36の一部が前記(24)項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成し、S36の別の一部が同項における「作用期間決定工程」の一例を構成しているのである。

0284

次に、本発明の第3実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第2実施形態に対し、システム要素影響度決定プログラムというソフトウエア要素が異なるのみで、ハードウエア要素は共通であるため、異なる要素であるシステム要素影響度決定プログラムのみを詳細に説明し、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略する。

0285

第2実施形態においては、非定常状態システムの作動中にボトルネックを実時間で解析する実時間解析が行われる。これに対し、本実施形態においては、非定常状態システムの過去における作動状態を表す過去データ、または、非定常状態システムについてシミュレーションにより解析された作動状態を表すシミュレーション・データに基づいてボトルネックを解析する過去・シミュレーション解析が行われる。

0286

図15には、本実施形態におけるシステム要素影響度決定プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。以下、このシステム要素影響度決定プログラムを説明するが、第2実施形態におけるシステム要素影響度決定プログラムと基本的に共通するため、共通するステップについては簡単に説明し、異なるステップについてのみ詳細に説明する。

0287

まず、S41において、図9のS31におけると同様にして、非定常状態システムの作動状態を表す過去データまたはシミュレーション・データが収集される。これらデータの形式は第1実施形態におけると同様である。

0288

次に、S42において、図9のS32におけると同様にして、要素の状態が作用状態と非作用状態とのいずれかに分類される。

0289

その後、S43において、図9のS33におけると同様にして、開始時期が設定される。ただし、本実施形態においては、第2実施形態におけるとは異なり、過去データまたはシミュレーション・データを利用してボトルネック解析を行うための仮想時間軸上において任意に指定し得る現在の仮想時刻と一致するように選択される。過去・シミュレーション解析を行う場合には、実時間解析を行う場合とは異なり、現在までに収集されたデータが非定常状態システムの未来における状態または挙動を表さないという制約はない。

0290

続いて、S44において、図9のS34におけると同様にして、現在、少なくとも1つの要素が作用状態にあるか否かが判定される。ただし、本実施形態においては、「現在」という用語は、このS44の今回の実行時期を意味しており、第2実施形態におけるとは異なり、現実の現在時刻を厳密に反映することは要求されない。

0291

その後、S45において、図9のS35と同じ目的を達成するために、少なくとも1つの要素が作用状態になるのが待たれる。図9のS35においては、非定常状態システムの未来における挙動が未知であるため、少なくとも1つの要素が作用状態になるまで、現実時間が経過するのが待たれる。これに対し、本実施形態においては、非定常状態システムの挙動がすべての期間にわたって既知であるため、少なくとも1つの要素が作用状態になるまで、現実時間が経過するのを待つことなく、現在時刻が単に、少なくとも1つの要素の作用状態の開始時期にセットされるにすぎない。

0292

続いて、S46において、図9のS36におけると同様にして、作用時間が決定されるとともに、その決定された作用時間に基づき、ボトルネックおよびボトルネック期間が決定される。

0293

ただし、本実施形態においては、第2実施形態におけるとは異なり、ある回の作用状態の開始時期から終了時期までの期間が作用期間として決定され、その作用期間の長さが作用時間とされる。

0294

また、本実施形態においては、第2実施形態におけると同様に、最新のボトルネックについては、それに先行するボトルネックの作用期間とオーバラップする期間が除外されて最新のボトルネック期間が設定される。

0295

その後、S47において、最新のボトルネックの作用期間の終了時期に、ごく短い時間増分Δtが加算されることにより、終了後基準時期が設定される。図13および図14には、最新のボトルネックの作用期間が先行ボトルネック期間である場合に、それの終了時期に時間増分Δtが加算されることによって終了後基準時期が設定される様子が具体的に示されている。このS47におけるとは異なり、第2実施形態においては、最新のボトルネックの作用期間が終了するのが待たれ、終了したならば、ちょうどその時期(その作用期間の終了時期の直後)として終了後基準時期が設定される。しかし、いずれの場合にも、終了後基準時期が、最新のボトルネックの作用期間の終了時期よりごく短い時間だけ未来に位置する時期として設定される。

0296

以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、図15におけるS41が前記(1)項における「収集工程」の一例を構成し、S42が同項における「分類工程」の一例を構成し、S46の一部が同項における「作用時間決定工程」の一例を構成し、S44、S45、S46の残りの部分、およびS47が互いに共同して同項における「影響度決定工程」の一例を構成しているのである。

0297

さらに、本実施形態においては、図15におけるS44、S45、S46の残りの部分、およびS47が互いに共同して前記(2)項における「影響度決定工程」の一例を構成しているのである。

0298

さらに、本実施形態においては、図15におけるS46の一部が前記(8)、(17)ないし(21)および(31)項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成しているのである。

0299

さらに、本実施形態においては、図15におけるS46の一部が前記(28)項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成し、S46の別の一部が同項における「作用期間決定工程」の一例を構成しているのである。

0300

次に、本発明の第4実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第3実施形態に対し、システム要素影響度決定プログラムというソフトウエア要素が異なるのみで、ハードウエア要素は共通であるため、異なる要素であるシステム要素影響度決定プログラムのみを詳細に説明し、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略する。

0301

第3実施形態においては、先行するボトルネックの作用期間であって後続するボトルネックの作用期間とオーバラップする部分を含むものに対して先行ボトルネック期間が一旦設定されたなら、そのオーバラップする部分に、ボトルネックのシフトが行われたシフト期間を設定することを目的として、先行ボトルネック期間が修正されることはない。

0302

これに対して、本実施形態においては、一旦決定された先行ボトルネック期間が、後続するボトルネックの作用期間とのオーバラップがあることがその後判明すれば、そのオーバラップする期間がシフト期間に設定されるように修正される。このようにしてシフト期間が設定されることは、各要素がボトルネック(同じ時期に単独で存在する)として機能する期間と、シフティング・ボトルネック(同じ時期に他のボトルネックと併存する)として機能する期間とが明瞭に区別されることを意味する。

0303

したがって、本実施形態によれば、各要素がボトルネックとして機能する期間と、シフティング・ボトルネックとして機能する期間とを精度よく検出することが容易となる。

0304

本実施形態においては、第1実施形態におけるとは異なり、各要素が有したすべての回の作用期間につき、開始時期のみならず終了時期も、ボトルネックの決定に先立って判明している。したがって、本実施形態によれば、真のボトルネックのみを確実に検出することが容易となる。

0305

図16には、本実施形態におけるシステム要素影響度決定プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。以下、このシステム要素影響度決定プログラムを説明するが、第3実施形態におけるシステム要素影響度決定プログラムと基本的に共通するため、共通するステップについては簡単に説明し、異なるステップについてのみ詳細に説明する。

0306

まず、S51ないしS55が、図15のS41ないしS45と同様にして実行される。

0307

その後、S56において、図15のS46におけると同様にして、作用時間に基づき、現在ボトルネックおよび現在ボトルネック期間が決定される。ただし、本実施形態においては、第3実施形態におけるとは異なり、現在ボトルネックにつき、それの作用期間の全体に暫定的に現在ボトルネック期間が設定される。

0308

S57において、その決定された現在ボトルネック期間が先行ボトルネック期間とオーバラップするか否かが判定される。オーバラップしない場合には、判定がNOとなり、S58およびS59がスキップされてS60に移行する。S60においては、図15のS47におけると同様にして、終了後基準時期が設定される。

0309

S58においては、現在ボトルネック期間のうち、先行ボトルネック期間とオーバラップする部分が、シフト期間に決定される。このシフト期間においては、現在ボトルネックとして決定された要素がシフティング・ボトルネックとして機能する。同様にして、先行ボトルネック期間のうち、現在ボトルネック期間とオーバラップする部分も、シフト期間に決定される。このシフト期間においては、先行ボトルネックとして決定された要素がシフティング・ボトルネックとして機能する。

0310

S59においては、現在ボトルネック期間が、それに設定されたシフト期間が除外されるように修正される。同様にして、先行ボトルネック期間も、それに設定されたシフト期間が除外されるように修正される。

0311

その結果、図17に示す例(後続ボトルネックが現在ボトルネックに該当する。)においては、要素M1については、暫定的な先行ボトルネック期間(図示しない。)が最終的な先行ボトルネック期間とシフト期間との組合せに修正されるのに対し、要素M2については、暫定的な後続ボトルネック期間がシフト期間と最終的な後続ボトルネック期間との組合せに修正されることとなる。

0312

なお付言すれば、上記の説明においては、先行ボトルネックの作用期間と、後続ボトルネックの作用期間とが互いにオーバラップする期間において行われたボトルネックのシフトが、継続的な事象として定義されているが、そのシフトは他の内容で定義することが可能である。

0313

例えば、ボトルネックのシフトは、瞬間的な事象として定義することが可能である。この定義によれば、例えば、図18に示すように、先行ボトルネックの作用期間と後続ボトルネックの作用期間とが互いにオーバラップする期間内の一時期に、ボトルネックがある要素M1から別の要素M2にシフトしたシフト時期が設定されることになる。

0314

また、ボトルネックのシフトは、漸進的な事象として定義することも可能である。この定義によれば、例えば、図19に示すように、先行ボトルネックの作用期間と後続ボトルネックの作用期間とが互いにオーバラップする期間に、ボトルネックがある要素M1から別の要素M2に徐々にシフトした漸進シフト時期が設定されることになる。

0315

さらに付言すれば、本実施形態においては、過去・シミュレーション解析において、一旦決定された先行ボトルネック期間が、後続ボトルネックの作用期間とのオーバラップがあることがその後判明すれば、そのオーバラップする期間がシフト期間として決定されるように修正される。ただし、このような事後的修正を実時間解析において行う態様で本発明を実施することが可能である。

0316

以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、図16におけるS51が前記(1)項における「収集工程」の一例を構成し、S52が同項における「分類工程」の一例を構成し、S56の一部が同項における「作用時間決定工程」の一例を構成し、S54、S55、S56の残りの部分、S57ないしS60が互いに共同して同項における「影響度決定工程」の一例を構成しているのである。

0317

さらに、本実施形態においては、図16におけるS54、S55、S56の残りの部分、S57ないしS60が互いに共同して前記(2)項における「影響度決定工程」の一例を構成しているのである。

0318

さらに、本実施形態においては、図16におけるS56の一部が前記(8)、(17)ないし(21)および(30)ないし(34)項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成しているのである。

0319

さらに、本実施形態においては、図16におけるS58が前記(22)項および(23)項における「シフティング・ボトルネック決定工程」の一例を構成しているのである。

0320

さらに、本実施形態においては、図16におけるS56の一部が前記(28)項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成し、S56の別の一部が同項における「作用期間決定工程」の一例を構成しているのである。

0321

次に、本発明の第5実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第4実施形態に対し、システム要素影響度決定プログラムというソフトウエア要素が異なるのみで、ハードウエア要素は共通であるため、異なる要素であるシステム要素影響度決定プログラムのみを詳細に説明し、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略する。

0322

本実施形態においては、複数の要素の中に、作用期間が先行ボトルネック期間と後続ボトルネック期間との間に介在する要素が存在する場合に、その要素が、先行ボトルネック期間が決定された要素から後続ボトルネック期間が決定された要素にボトルネックが遷移する際にそれら2つの要素の中間に位置する中間ボトルネックとして決定される。

0323

図20には、本実施形態におけるシステム要素影響度決定プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。以下、このシステム要素影響度決定プログラムを説明するが、第4実施形態におけるシステム要素影響度決定プログラムと基本的に共通するため、共通するステップについては簡単に説明し、異なるステップについてのみ詳細に説明する。

0324

まず、S71ないしS77が、図16のS51ないしS57と同様にして実行される。

0325

その後、S77の判定がNOであれば、S83において、図16のS60におけると同様にして、終了後基準時期が設定される。これに対し、S77の判定がYESであれば、S78において、現在ボトルネック期間と先行ボトルネック期間との間に別の作用期間が介在するか否かが判定される。今回は、その別の作用期間が介在しないと仮定すれば、判定がNOとなり、S84に移行する。

0326

このS84においては、図16のS58におけると同様にして、オーバラップ期間がシフト期間として決定される。その後、S85において、図16のS59におけると同様にして、暫定的に決定されたボトルネック期間が、それからシフト期間が除外されるように修正される。その後、S83に移行する。

0327

これに対し、今回は、図21に例示するように、暫定的な現在ボトルネック期間と暫定的な先行ボトルネック期間との間に別の作用期間が介在すると仮定すれば、S78の判定がYESとなる。その後、S79において、その介在する別の作用期間を有する要素が中間ボトルネックとして決定される。図21の例においては、要素M2が中間ボトルネックとして決定されることになる。

0328

続いて、S80において、その決定された中間ボトルネックの作用期間がシフト期間として決定される。図21の例においては、中間ボトルネックとしての要素M2の作用期間の全体にシフト期間が設定される。

0329

その後、S81において、暫定的な現在ボトルネック期間のうち中間ボトルネックのシフト期間とオーバラップする部分がシフト期間として決定される。同様にして、暫定的な先行ボトルネック期間のうち中間ボトルネックのシフト期間とオーバラップする部分もシフト期間として決定される。

0330

続いて、S82において、暫定的な現在ボトルネック期間が、それからシフト期間が除外されるように修正され、それが最終的な現在ボトルネック期間とされる。同様にして、暫定的な先行ボトルネック期間が、それからシフト期間が除外されるように修正され、それが最終的な先行ボトルネック期間とされる。

0331

その結果、図21に示す例(後続ボトルネックが現在ボトルネックに該当する。)においては、要素M1については、暫定的な先行ボトルネック期間が、最終的な先行ボトルネック期間とシフト期間との組合せに修正されるのに対し、要素M3については、暫定的な後続ボトルネック期間がシフト期間と最終的な後続ボトルネック期間との組合せに修正されることとなる。

0332

その後、S83に移行する。

0333

以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、図20におけるS71が前記(1)項における「収集工程」の一例を構成し、S72が同項における「分類工程」の一例を構成し、S76の一部が同項における「作用時間決定工程」の一例を構成し、S74、S75、S76の残りの部分、S77ないしS85が互いに共同して同項における「影響度決定工程」の一例を構成しているのである。

0334

さらに、本実施形態においては、図20におけるS74、S75、S76の残りの部分、S77ないしS85が互いに共同して前記(2)項における「影響度決定工程」の一例を構成しているのである。

0335

さらに、本実施形態においては、図20におけるS76の一部が前記(8)、(17)ないし(21)および(30)ないし(34)項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成しているのである。

0336

さらに、本実施形態においては、図20におけるS81が前記(22)項および(23)項における「シフティング・ボトルネック決定工程」の一例を構成しているのである。

0337

さらに、本実施形態においては、図20におけるS76の一部が前記(28)項における「ボトルネック決定工程」の一例を構成し、S76の別の一部が同項における「作用期間決定工程」の一例を構成しているのである。

0338

次に、本発明の第6実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第4実施形態に対し、システム要素影響度決定プログラムというソフトウエア要素が異なるのみで、ハードウエア要素は共通であるため、異なる要素であるシステム要素影響度決定プログラムのみを詳細に説明し、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略する。

0339

本実施形態においては、指定解析期間において、各要素ごとに、少なくとも1つのボトルネック期間と少なくとも1つのシフト期間とが決定され、その後、各要素ごとに、少なくとも1つのボトルネック期間についての代表値と、少なくとも1つのシフト期間についての代表値とが計算される。それら代表値に基づき、指定解析期間に関連付けて、複数のボトルネックを代表する代表ボトルネックと、複数のシフティング・ボトルネックを代表する代表シフティング・ボトルネックとが決定される。

0340

すなわち、本実施形態においては、時期に関連付けて決定された少なくとも1つのボトルネックと少なくとも1つのシフティング・ボトルネックとに基づき、それらボトルネックとシフティング・ボトルネックとが属する指定解析期間に関連付けて、代表ボトルネックと代表シフティング・ボトルネックとが決定されるのである。

0341

図22には、本実施形態におけるシステム要素影響度決定プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。以下、このシステム要素影響度決定プログラムを説明するが、第4実施形態におけるシステム要素影響度決定プログラムと基本的に共通するため、共通するステップについては簡単に説明し、異なるステップについてのみ詳細に説明する。

0342

まず、S121およびS122が、図16のS51およびS52と同様にして実行される。

0343

次に、S123において、解析期間がユーザにより指定される。その指定解析期間は、開始時期と終了時期とによって特定したり、開始時期と指定解析期間の長さとによって特定することができる。また、指定解析期間は、非定常状態システムが生産ラインにおいて使用される場合には、例えば、過去15分間として定義したり、過去1年間として定義したり、交替制勤務における一回の連続勤務時間として定義することができる。

0344

その後、S124ないしS130が、図16におけるS54ないしS60にと同様にして実行される。

0345

続いて、S131において、指定解析期間が終了したか否かが判定される。終了していない場合には、判定がNOとなり、その後、S124に戻る。続いて、S124ないしS131の実行が繰り返された結果、指定解析期間が終了すれば、S131の判定がYESとなる。図23には、指定解析期間内における解析結果の一例が示されている。

0346

その後、S132において、各要素ごとに、ボトルネック期間の合計値と、シフト期間の合計値とが計算される。

0347

続いて、S133において、計算されたボトルネック期間合計値を指定解析期間の長さで割り算することにより、ボトルネック期間が指定解析期間を占有するボトルネック期間占有率が計算される。さらに、計算されたシフト期間合計値を指定解析期間の長さで割り算することにより、シフト期間が指定解析期間を占有するシフト期間占有率が計算される。図24には、図23の例について計算されたボトルネック期間占有率とシフト期間占有率とが棒ブラフで示されている。

0348

続いて、S134において、複数の要素のうち、その計算されたボトルネック期間占有率の最大値を有する要素が代表ボトルネックとして決定される。さらに、複数の要素のうち、その計算されたシフト期間占有率の最大値を有する要素が代表シフティング・ボトルネックとして決定される。図24の例においては、要素M1が代表ボトルネックとして決定され、要素M2が代表シフティング・ボトルネックとして決定されることになる。

0349

以上で、このシステム要素影響度決定プログラムの一回の実行が終了する。

0350

なお付言すれば、本実施形態においては、指定解析期間における少なくとも1つのボトルネック期間の長さを代表する代表値の一例としてボトルネック期間占有率が使用されているが、その代表値の別の例として、その少なくとも1つのボトルネック期間の長さの合計値を使用することが可能である。比率を使用しなくてもよいのである。このような思想はシフト期間についても適用することが可能である。

0351

さらに付言すれば、本実施形態においては、ボトルネック期間とシフト期間とを互いに区別して複数の要素が互いに比較されるようになっているが、それらボトルネック期間とシフト期間とを互いに区別しないで複数の要素を互いに比較する態様で本発明を実施することが可能である。

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