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技術 コンテンツ符号化装置、コンテンツ符号化方法、コンテンツ符号化プログラム、及びコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体、並びにコンテンツ復号装置、コンテンツ復号方法、コンテンツ復号プログラム、及びコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体

出願人 ソニー株式会社
発明者 羽田直也筒井京弥赤桐健三
出願日 2001年12月12日 (18年11ヶ月経過) 出願番号 2001-378233
公開日 2003年6月27日 (17年4ヶ月経過) 公開番号 2003-177798
状態 未査定
技術分野 デジタル記録再生の信号処理 音声の分析・合成 他に分類されない音響(残響,カラオケ等) 圧縮、伸長・符号変換及びデコーダ
主要キーワード ビット圧縮処理 記憶パターン 二次コピー 任意値 トーン位置 デシベル値 分割比率 再生時間範囲
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

符号化されたオリジナルデータ試聴データ追加データとに分離する際に、追加データのサイズを削減する。

解決手段

コンテンツ符号化装置50は、符号列D4を分解して周波数成分毎の符号化信号D21を抽出する符号列分解部54と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす符号列D4における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離部56と、正規化係数情報が変更された符号列D4から試聴データD25としての符号列を生成する試聴データ生成部57と、真の正規化係数情報から試聴データD25に追加される追加データD26としての符号列を生成する追加データ生成部58とを備える。この際、追加データ生成部58は、追加データD26の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択する。

概要

背景

近年、いわゆるインターネットに代表される通信ネットワーク技術の普及及び進歩、並びに情報圧縮技術の向上、さらには、情報記録媒体高集積化又は高密度化に伴い、通信ネットワークを介して音声データや画像データ等のマルチメディアデータを含む種々のディジタルコンテンツ視聴者に配信して販売するサービスが多数ビジネス化されて実施されている。

このようなサービスとしては、例えば、いわゆるコンパクトディスク(Compact Disc;CD)やミニディスク(Mini Disc)等の音楽パッケージメディアを販売している店舗等に設置されている多数の音楽データを蓄積したキオスク端末を用いるものがある。このサービスにおいては、まず、顧客が持参したミニディスク等の記録媒体をキオスク端末に装着させ、このキオスク端末における所定の表示画面に表示されたメニュー画面を介して顧客に所望の音楽データのタイトルを選択させた後、要求された料金を投入させる。そして、このサービスにおいては、これに応じて、キオスク端末が顧客によってタイトルが選択された音楽データを記録媒体に記録する。これにより、このサービスは、顧客の嗜好に応じたディジタルコンテンツを効率的に流通させるのに寄与することができる。

ところで、このようなディジタルコンテンツは、複製や改竄が極めて容易とされる著作物であり、ディジタルコンテンツについての違法な複製(コピー)による著作権侵害が問題となっている。そこで、この問題に対処するため、ディジタルコンテンツの著作権保護に関する種々の技術が提案されている。

著作権保護がされたディジタルコンテンツを柔軟に利用することを可能とする技術としては、例えば、特開2000−48079号公報に記載されている技術のように、視聴者が購入した有料コンテンツを、視聴者自身が所有する再生装置友人知人といった第三者が所有する再生装置に対して、著作権を保護しつつディジタルコンテンツをコピーすることにより、著作権保護がされたディジタルコンテンツを効率的に流通させるものが提案されている。この技術は、個々の再生装置に対してID(Identification)を付し、ディジタルコンテンツをコピーする再生装置の間で金銭データの送受信を行うことにより、ディジタルコンテンツを転売するものであり、特に、私的コピーの範疇に含まれる再生装置に対しては同一のIDを付すことにより、私的コピーと転売コピーとの区別を行うことができるものである。

また、著作権を保護しつつディジタルコンテンツを流通させる他の技術としては、例えば、音響等の信号を暗号化して放送したり記録媒体に記録し、鍵データを購入した顧客に対してのみ、その視聴許可するというソフトウェア流通方法が知られている。ここで、暗号化の方法としては、例えば、PCM(Pulse Code Modulation)の音響信号ビット列に対して鍵信号として乱数系列初期値を与え、発生した"0/1"からなる乱数系列とPCMの音響信号のビット列との排他的論理和をとったビット列を送信したり記録媒体に記録する方法が用いられる。この流通方法を使用することにより、鍵信号を入手した顧客のみが音響信号を正確に再生することができ、鍵信号を入手していない第三者は再生しても雑音しか得られないようにすることができる。なお、暗号化方法としては、より複雑な方法を用いることも可能である。

一方、音響信号を圧縮して放送したり記録媒体に記録する技術が広く普及しており、記録媒体としては、符号化されたオーディオ又は音声等の信号を記録可能な光磁気ディスク等が用いられる。オーディオ又は音声等の信号に対する高能率符号化の手法としては、種々のものが提案されている。これらの手法としては、例えば、時間軸上のオーディオ信号等をブロック化せずに、複数の周波数帯域に分割して符号化を施す非ブロック化周波数帯域分割方式である帯域分割符号化(サブ・バンドコーディング(SubBand Coding);SBC)や、時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換、すなわち、スペクトル変換して複数の周波数帯域に分割し、各帯域毎に符号化を施すブロック化周波数帯域分割方式である変換符号化(Transform Coding)等が挙げられる。また、符号化の手法としては、これらの帯域分割符号化と変換符号化とを組み合わせた高能率符号化の手法も考えられている。この手法は、例えば、帯域分割符号化によって帯域分割を行った後、各帯域毎の信号を周波数軸上の信号にスペクトル変換し、このスペクトル変換された各帯域毎に符号化を施すものである。

ここで、帯域分割に用いるフィルタとしては、R. E. Crochiereによる"Digital coding of speech in subbands, Bell Syst. Tech. J, Vol. 55, No. 8, 1976"に記載されているいわゆるQMF(Quadrature Mirror Filter)フィルタがある。また、"Polyphase Quadrature filters-A new subband coding technique,ICASSP 83, BOSTON"には、等バンド幅のフィルタ分割手法が記載されている。

また、スペクトル変換としては、例えば、入力オーディオ信号所定単位時間(フレーム)でブロック化し、当該ブロック毎に離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform;以下、DFTという。)、離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform;以下、DCTという。)、又はモディファイド離散コサイン変換(Modified Discrete Cosine Transform;以下、MDCTという。)等を行うことにより、時間軸を周波数軸に変換するものがある。なお、MDCTについては、J. P. Princen, A. B. Bradley(Univ. of Surrey Royal Melbourne Inst.of Tech.)らによる"Subband/Transform Coding Using Filter Bank Designs Based on Time Domain Aliasing Cancellation,ICASSP 1987"に記載されている。

波形信号スペクトルに変換する手法としてDFTやDCTを用いた場合には、M個のサンプルからなる時間ブロックで変換を行うとM個の独立な実数データが得られる。ここで、DFTやDCTにおいては、時間ブロック間の接続歪みを軽減するために、通常、両隣のブロックとそれぞれM1個のサンプルずつオーバーラップさせることから、平均して、(M−M1)個のサンプルに対して、M個の実数データを量子化して符号化することになる。

これに対して、波形信号をスペクトルに変換する手法としてMDCTを用いた場合には、両隣の時間とM個ずつオーバーラップさせた2M個のサンプルから、独立なM個の実数データが得られる。そのため、MDCTにおいては、平均して、M個のサンプルに対して、M個の実数データを量子化して符号化することになる。復号装置では、このようにしてMDCTが施されて得られた符号から、各ブロックにおいて逆変換を施して得られた波形要素を互いに干渉させながら加え合わせることにより、波形信号を再構成することができる。

一般に、スペクトル変換においては、変換のための時間ブロックを長くすることにより、スペクトルの周波数分解能が高まり、特定のスペクトル成分にエネルギが集中する。したがって、波形信号をスペクトルに変換する手法としては、両隣のブロックと半分ずつオーバーラップさせて長いブロック長で変換を行い、しかも得られたスペクトル信号個数が元の時間サンプルの個数に対して増加しないMDCTを用いることにより、DFTやDCTを用いた場合よりも効率のよい符号化を行うことが可能となる。また、スペクトル変換においては、隣接するブロック同士に十分長いオーバーラップを持たせることにより、波形信号のブロック間歪みを軽減することもできる。

このように、符号化においては、フィルタやスペクトル変換によって帯域毎に分割された信号を量子化することにより、量子化雑音が発生する帯域を制御することができ、マスキング効果等の性質を利用して聴覚的により高能率な符号化を行うことができる。また、符号化においては、量子化を行う前に、各帯域毎に、例えばその帯域における信号成分の絶対値の最大値正規化を行うようにすれば、さらに高能率な符号化を行うことができる。

周波数帯域分割された各周波数成分を量子化する周波数分割幅としては、例えば人間の聴覚特性を考慮した帯域分割が行われる。すなわち、量子化においては、一般に臨海帯域(クリティカルバンド)と称される高域ほど帯域幅が広くなるような帯域幅で、オーディオ信号を例えば25バンド程度の複数の帯域に分割することがある。また、このときの各帯域毎のデータを符号化する際には、各帯域毎に所定のビット配分による符号化又は各帯域毎に適応的なビット割当てビットアロケーション)による符号化が行われる。例えば、上述したMDCT処理を施して得られた係数データをビットアロケーションによって符号化する際には、各ブロック毎のMDCT処理によって得られる各帯域毎の係数データに対して、適応的な割当ビット数で符号化が行われることになる。

ここで、ビット割当て手法としては、R. Zelinski, P. Nollらによる"Adaptive Transform Coding of Speech Signals,IEEE Transactions of Acoustics, Speech, and Signal Processing, Vol. ASSP-25, No. 4, August, 1977"及びM. A.Kransner(Massachusetts Institute of Technology)による"The critical band coder--digital encoding of the perceptual requirements of the auditory system,ICASSP 1980"に記載されているものがある。

前者の文献に記載されている手法は、各帯域毎の信号の大きさに基づいてビット割当てを行うものである。この手法においては、量子化雑音スペクトルが平坦となり、雑音エネルギが最小となるものの、聴感覚的にはマスキング効果が利用されていないことから、実際の雑音感は最適ではない。一方、後者の文献に記載されている手法は、聴覚マスキングを利用することにより、各帯域毎に必要な信号対雑音比を得て固定的なビット割当てを行うものである。しかしながら、この手法においては、正弦波入力で特性を測定する場合であっても、ビット割当てが固定的であることから、特性値がそれほど良好な値とならない。

そこで、これらの問題を解決するために、ビット割当てに使用できる全ビットを、各小ブロック毎に予め定められた固定ビット割当てパターン分と、各ブロックの信号の大きさに依存したビット配分を行う分とに分割使用し、その分割比率入力信号に関係する信号に依存させ、信号のスペクトルが滑らかなほど固定ビット割当てパターン分への分割比率を大きくする高能率符号化手法が提案されている。

この手法は、正弦波入力のように、特定のスペクトルにエネルギが集中する場合には、そのスペクトルを含むブロックに多くのビットを割り当てることにより、全体の信号対雑音特性を著しく改善することができる。一般に、急峻なスペクトル成分を有する信号に対して人間の聴覚は極めて敏感であることから、このような手法を用いることによって信号対雑音特性を改善することは、単に測定上の数値を向上させるのみならず、聴感上、音質を改善するのに有効である。

ビット割当ての手法としては、この他にも多数提案されており、さらに聴覚に関するモデルが精緻化され、符号化装置能力が向上すれば、聴覚的にみてより高能率な符号化が可能となる。これらの手法においては、計算によって求められた信号対雑音特性をなるべく忠実に実現するような実数のビット割当て基準値を求め、それを近似する整数値を割当てビット数とすることが一般的である。

また、本件出願人が先に出願している特願平7−500482号においては、スペクトル信号から聴感上特に重要なトーン性の信号成分、すなわち、特定の周波数周辺にエネルギが集中している信号成分を分離して、他のスペクトル成分とは別に符号化する手法が提案されている。この手法は、オーディオ信号等を聴感上の劣化を殆ど生じさせずに高い圧縮率での効率的な符号化を可能としている。

実際の符号列を構成するにあたっては、まず、正規化及び量子化が行われる帯域毎に正規化係数情報及び量子化精度情報を所定のビット数で符号化し、続いて、正規化及び量子化が施されたスペクトル信号を符号化すればよい。

また、いわゆるMPEG(Moving Picture Expert Group)規格の"ISO/IEC11172-3:1993(E), 1993"においては、帯域によって量子化精度情報を表すビット数が異なるように設定された高能率符号化方式が記載されており、高域になるにしたがって、量子化精度情報を表すビット数が小さくなるように規格化されている。

さらに、量子化精度情報を直接符号化する代わりに、復号装置において、例えば、正規化係数情報から量子化精度情報を決定する手法も知られているが、この手法においては、規格を設定した時点で正規化係数情報と量子化精度情報との関係が決定してしまうことから、将来的にさらに高度な聴覚モデルに基づいた量子化精度の制御を導入することができなくなる。また、この手法においては、実現する圧縮率に幅がある場合には、圧縮率毎に正規化係数情報と量子化精度情報との関係を定める必要が生じる。

さらにまた、符号化の手法としては、量子化されたスペクトル信号を、例えば、D. A. Huffmanによる"A Method for Construction of Minimum Redundancy Codes, Proc. I. R. E. , 40, pp. 1098, 1952"に記載されている可変長符号を用いて符号化することにより、より効率的に符号化するものも知られている。

また、上述したように符号化が施された信号をPCM信号の場合と同様に暗号化して配布することも可能である。この場合、鍵信号を入手していない第三者は、元の信号を再生することはできない。また、符号化されたビット列を暗号化するのではなく、PCM信号をランダム信号に変換した後、圧縮のための符号化を行う手法もある。この場合にも、鍵信号を入手していない第三者は、雑音しか再生することができない。

しかしながら、これらのスクランブル方法においては、鍵信号を入手していない場合、又は通常の再生装置によって再生した場合には、再生をさせると雑音になってしまい、そのソフトウェアの内容を把握せしめることはできない。そのため、これらのスクランブル方法は、例えば、比較的低音質で音楽を記録した記録媒体を配布し、それを試聴した者が嗜好に応じて選択した音楽に対してのみ、鍵データを購入して高音質で再生できるようにする、又はそのソフトウェアを試聴してから高音質で記録された記録媒体を新たに購入できるようにする、といった用途に利用することができなかった。

また、従来においては、高能率符号化を施した信号を暗号化する場合に、通常の再生装置にとって意味のある符号列を与えつつ、その圧縮効率を低減しないようにすることは困難であった。すなわち、従来においては、上述したように、高能率符号化を施して得られた符号列に対してスクランブルをかけた場合には、その符号列を再生しても雑音のみが発生するばかりではなく、スクランブルによって得られた符号列が元の高能率符号化の規格に適合していない場合には、再生装置が全く動作しないといった事態も生じていた。また逆に、従来においては、PCM信号に対してスクランブルをかけた後、高能率符号化を施した場合には、例えば聴覚の性質を利用して情報量を削減しているものとすると、その高能率符号化を解除した時点で、必ずしもPCM信号に対してスクランブルを施して得られた信号が再現できるわけではないことから、スクランブルを正確に解除することは困難なものとなってしまう。そのため、従来においては、圧縮の手法としては効率が低減しても、スクランブルを正確に解除できる手法を選択する必要があった。

これに対して、本件出願人が先に出願している特開平10−135944号公報には、例えば音楽信号をスペクトル信号に変換して符号化したもののうち、高域側のみを暗号化した結果が狭帯域の信号であれば、鍵データがなくとも試聴することが可能となるオーディオ符号化方式が開示されている。すなわち、この方式は、例えば、高域側を暗号化するとともに、高域側のビット割当て情報等をダミーデータに置換し、高域側の真のビット割当て情報を通常の復号装置が無視する領域に記録するものである。この方式においては、例えば、試聴の結果、嗜好に応じた音楽のみを高音質で視聴することが可能となる。

さらに、同公報には、万一暗号が解読された場合の危険性に備え、記録媒体に記録する一部の情報をダミーデータとし、比較的低品質で再生できるようにしておき、高品質再生が必要となった場合に、そのダミーデータを真のデータに記録しなおすことにより、暗号が解読される危険性を回避するとともに、低品質及び高品質のいずれのフォーマットで記録された記録媒体であっても、通常の再生装置によって視聴可能にする手法が提案されている。すなわち、この手法においては、コンテンツオリジナルデータの推測が困難となるように改変した試聴データと、この試聴データに追加することによってオリジナルデータを再現可能とする追加データとに分離し、試聴データを配布する一方で追加データを著作権管理しながら販売することにより、コンテンツの効率的な流通を可能としている。

概要

符号化されたオリジナルデータを試聴データと追加データとに分離する際に、追加データのサイズを削減する。

コンテンツ符号化装置50は、符号列D4を分解して周波数成分毎の符号化信号D21を抽出する符号列分解部54と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす符号列D4における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離部56と、正規化係数情報が変更された符号列D4から試聴データD25としての符号列を生成する試聴データ生成部57と、真の正規化係数情報から試聴データD25に追加される追加データD26としての符号列を生成する追加データ生成部58とを備える。この際、追加データ生成部58は、追加データD26の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択する。

目的

本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、コンテンツの符号化処理において生成するトーン成分及び非トーン成分に拘せずに、正規化係数情報や位置情報といった属性毎ビット長を選択して追加データを記述することにより、符号化されたオリジナルデータを試聴データと追加データとに分離する際に、追加データのサイズを小さくし、試聴データの安全性を高く維持しつつコンテンツを効率的に流通させることができるコンテンツ符号化装置、コンテンツ符号化方法、コンテンツ符号化プログラム、及びコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体、並びにコンテンツ復号装置、コンテンツ復号方法コンテンツ復号プログラム、及びコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンテンツ符号化装置であって、上記ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換手段と、上記変換手段によって変換された上記スペクトル信号を複数のユニットに分割し、上記ユニット毎に正規化係数情報を決定して上記スペクトル信号を正規化する正規化手段と、上記正規化手段によって正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎量子化する量子化手段と、上記量子化手段によって量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成手段と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす上記第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離手段と、正規化係数情報が変更された上記第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成手段と、上記真の正規化係数情報から上記第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成手段とを備え、上記第3の符号列生成手段は、上記第3の符号列の要素として上記真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択することを特徴とするコンテンツ符号化装置。

請求項2

上記周波数範囲情報は、上記符号列分離手段によって上記正規化係数情報を分離すべき下限周波数を示すものであることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ符号化装置。

請求項3

上記分離条件は、上記ディジタルコンテンツにて上記正規化係数情報を分離すべき再生時間範囲情報を含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ符号化装置。

請求項4

上記第3の符号列生成手段は、上記真の正規化係数情報の最大値を記述する際に、冗長とならない割り当て情報量で記述することを特徴とする請求項1記載のコンテンツ符号化装置。

請求項5

上記第3の符号列生成手段は、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量を選択することを特徴とする請求項1記載のコンテンツ符号化装置。

請求項6

上記符号列分離手段は、上記真の正規化係数情報のそれぞれの位置情報を生成し、上記第3の符号列生成手段は、上記第3の符号列の要素として上記位置情報を記述する割り当て情報量を選択し、当該位置情報を含めて上記第3の符号列を生成することを特徴とする請求項1記載のコンテンツ符号化装置。

請求項7

上記第3の符号列生成手段は、上記位置情報の最大値を記述する際に、冗長とならない割り当て情報量で記述することを特徴とする請求項6記載のコンテンツ符号化装置。

請求項8

上記第3の符号列生成手段は、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量を選択することを特徴とする請求項6記載のコンテンツ符号化装置。

請求項9

上記符号列分離手段は、上記分離条件を満たす上記第1の符号列における上記量子化された信号成分を変更し、真の量子化された信号成分を分離するとともに、上記真の量子化された信号成分の位置情報を生成し、上記第3の符号列生成手段は、上記第3の符号列の要素として上記位置情報を記述する割り当て情報量を選択し、当該位置情報を含めて上記第3の符号列を生成することを特徴とする請求項1記載のコンテンツ符号化装置。

請求項10

上記第3の符号列生成手段は、上記位置情報の最大値を記述する際に、冗長とならない割り当て情報量で記述することを特徴とする請求項9記載のコンテンツ符号化装置。

請求項11

上記第3の符号列生成手段は、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量を選択することを特徴とする請求項9記載のコンテンツ符号化装置。

請求項12

上記変換手段は、上記時間軸上の信号を複数の帯域に分割する帯域分割フィルタ手段と、上記帯域分割フィルタ手段によって帯域分割された複数系統の時間軸上の信号のそれぞれに対して所定の順スペクトル変換を施す順スペクトル変換手段とを有することを特徴とする請求項1記載のコンテンツ符号化装置。

請求項13

上記時間軸上の信号は、オーディオ信号であることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ符号化装置。

請求項14

上記分離条件は、オリジナルの上記時間軸上の信号よりも狭帯域試聴帯域を含むことを特徴とする請求項13記載のコンテンツ符号化装置。

請求項15

任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンテンツ符号化方法であって、上記ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換工程と、上記変換工程にて変換された上記スペクトル信号を複数のユニットに分割し、上記ユニット毎に正規化係数情報を決定して上記スペクトル信号を正規化する正規化工程と、上記正規化工程にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化工程と、上記量子化工程にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成工程と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす上記第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離工程と、正規化係数情報が変更された上記第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成工程と、上記真の正規化係数情報から上記第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成工程とを備え、上記第3の符号列生成工程では、上記第3の符号列の要素として上記真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量が選択されることを特徴とするコンテンツ符号化方法。

請求項16

上記第1の周波数範囲情報は、上記符号列分離工程にて上記正規化係数情報を分離すべき下限周波数を示すものであることを特徴とする請求項15記載のコンテンツ符号化方法。

請求項17

上記分離条件は、上記ディジタルコンテンツにて上記正規化係数情報を分離すべき再生時間範囲情報を含むことを特徴とする請求項15記載のコンテンツ符号化方法。

請求項18

上記第3の符号列生成工程では、上記真の正規化係数情報の最大値が記述される際に、冗長とならない割り当て情報量で記述されることを特徴とする請求項15記載のコンテンツ符号化方法。

請求項19

上記第3の符号列生成工程では、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量が選択されることを特徴とする請求項15記載のコンテンツ符号化方法。

請求項20

上記符号列分離工程では、上記真の正規化係数情報のそれぞれの位置情報が生成され、上記第3の符号列生成工程では、上記第3の符号列の要素として上記位置情報を記述する割り当て情報量が選択され、当該位置情報を含めて上記第3の符号列が生成されることを特徴とする請求項15記載のコンテンツ符号化方法。

請求項21

上記第3の符号列生成工程では、上記位置情報の最大値が記述される際に、冗長とならない割り当て情報量で記述されることを特徴とする請求項20記載のコンテンツ符号化方法。

請求項22

上記第3の符号列生成工程では、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量が選択されることを特徴とする請求項20記載のコンテンツ符号化方法。

請求項23

上記符号列分離工程では、上記分離条件を満たす上記第1の符号列における上記量子化された信号成分が変更され、真の量子化された信号成分が分離されるとともに、上記真の量子化された信号成分の位置情報が生成され、上記第3の符号列生成工程では、上記第3の符号列の要素として上記位置情報を記述する割り当て情報量が選択され、当該位置情報を含めて上記第3の符号列が生成されることを特徴とする請求項15記載のコンテンツ符号化方法。

請求項24

上記第3の符号列生成工程では、上記位置情報の最大値が記述される際に、冗長とならない割り当て情報量で記述されることを特徴とする請求項23記載のコンテンツ符号化方法。

請求項25

上記第3の符号列生成工程では、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量が選択されることを特徴とする請求項23記載のコンテンツ符号化方法。

請求項26

上記変換工程は、上記時間軸上の信号を所定の帯域分割フィルタ手段によって複数の帯域に分割する帯域分割工程と、上記帯域分割工程にて帯域分割された複数系統の時間軸上の信号のそれぞれに対して所定の順スペクトル変換を施す順スペクトル変換工程とを有することを特徴とする請求項15記載のコンテンツ符号化方法。

請求項27

上記時間軸上の信号は、オーディオ信号であることを特徴とする請求項15記載のコンテンツ符号化方法。

請求項28

上記分離条件は、オリジナルの上記時間軸上の信号よりも狭帯域の試聴帯域を含むことを特徴とする請求項27記載のコンテンツ符号化方法。

請求項29

任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンピュータ実行可能なコンテンツ符号化プログラムであって、上記ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、上記変換処理にて変換された上記スペクトル信号を複数のユニットに分割し、上記ユニット毎に正規化係数情報を決定して上記スペクトル信号を正規化する正規化処理と、上記正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、上記量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす上記第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された上記第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、上記真の正規化係数情報から上記第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを備え、上記第3の符号列生成処理では、上記第3の符号列の要素として上記真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量が選択されることを特徴とするコンテンツ符号化プログラム。

請求項30

任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンピュータ実行可能なコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体であって、上記コンテンツ符号化プログラムは、上記ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、上記変換処理にて変換された上記スペクトル信号を複数のユニットに分割し、上記ユニット毎に正規化係数情報を決定して上記スペクトル信号を正規化する正規化処理と、上記正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、上記量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす上記第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された上記第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、上記真の正規化係数情報から上記第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを備え、上記第3の符号列生成処理では、上記第3の符号列の要素として上記真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量が選択されることを特徴とするコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体。

請求項31

ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換手段と、上記変換手段によって変換された上記スペクトル信号を複数のユニットに分割し、上記ユニット毎に正規化係数情報を決定して上記スペクトル信号を正規化する正規化手段と、上記正規化手段によって正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化手段と、上記量子化手段によって量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成手段と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす上記第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離手段と、正規化係数情報が変更された上記第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成手段と、上記真の正規化係数情報から上記第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成手段とを備え、上記第3の符号列生成手段によって上記第3の符号列の要素として上記真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択するコンテンツ符号化装置によって高能率符号化が施された符号列を復号するコンテンツ復号装置であって、一部がダミーデータに置換された上記第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解手段と、少なくとも真の正規化係数情報を含む上記第3の符号列から、上記真の正規化係数情報の上記割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出手段と、上記符号列分解手段によって分解されて抽出された上記符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を上記抽出手段によって抽出された上記真の正規化係数情報に書き換えることによって上記第2の符号列と上記第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合手段とを備えることを特徴とするコンテンツ復号装置。

請求項32

上記周波数範囲情報は、上記符号列分離手段によって上記正規化係数情報を分離すべき下限周波数を示すものであることを特徴とする請求項31記載のコンテンツ復号装置。

請求項33

上記分離条件は、上記ディジタルコンテンツにて上記正規化係数情報を分離すべき再生時間範囲情報を含むものであることを特徴とする請求項31記載のコンテンツ復号装置。

請求項34

上記第3の符号列生成手段は、上記真の正規化係数情報の最大値を記述する際に、冗長とならない割り当て情報量で記述していることを特徴とする請求項31記載のコンテンツ復号装置。

請求項35

上記第3の符号列生成手段は、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量を選択していることを特徴とする請求項31記載のコンテンツ復号装置。

請求項36

上記符号列分離手段は、上記真の正規化係数情報のそれぞれの位置情報を生成するものであり、上記第3の符号列生成手段は、上記第3の符号列の要素として上記位置情報を記述する割り当て情報量を選択し、当該位置情報を含めて上記第3の符号列を生成するものであることを特徴とする請求項31記載のコンテンツ復号装置。

請求項37

上記抽出手段は、上記第3の符号列から、上記位置情報の上記割り当て情報量を認識して上記真の正規化係数情報のそれぞれの位置情報を取り出して抽出し、上記符号列統合手段は、上記位置情報に基づいて、上記符号列分解手段によって分解されて抽出された上記符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を上記抽出手段によって抽出された上記真の正規化係数情報に書き換えることを特徴とする請求項36記載のコンテンツ復号装置。

請求項38

上記第3の符号列生成手段は、上記真の正規化係数情報の最大値を記述する際に、冗長とならない割り当て情報量で記述していることを特徴とする請求項36記載のコンテンツ復号装置。

請求項39

上記第3の符号列生成手段は、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量を選択していることを特徴とする請求項36記載のコンテンツ復号装置。

請求項40

上記符号列分離手段は、上記分離条件を満たす上記第1の符号列における上記量子化された信号成分を変更し、真の量子化された信号成分を分離するとともに、上記真の量子化された信号成分の位置情報を生成するものであり、上記第3の符号列生成手段は、上記第3の符号列の要素として上記位置情報を記述する割り当て情報量を選択し、当該位置情報を含めて上記第3の符号列を生成するものであることを特徴とする請求項31記載のコンテンツ復号装置。

請求項41

上記抽出手段は、上記第3の符号列から、上記位置情報の上記割り当て情報量を認識して上記真の量子化された信号成分及びその真の位置情報を取り出して抽出し、上記符号列統合手段は、上記位置情報に基づいて、上記符号列分解手段によって分解されて抽出された上記符号化信号における上記量子化された信号成分を上記抽出手段によって抽出された上記真の量子化された信号成分に書き換えることを特徴とする請求項40記載のコンテンツ復号装置。

請求項42

上記第3の符号列生成手段は、上記真の正規化係数情報の最大値を記述する際に、冗長とならない割り当て情報量で記述していることを特徴とする請求項40記載のコンテンツ復号装置。

請求項43

上記第3の符号列生成手段は、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量を選択していることを特徴とする請求項40記載のコンテンツ復号装置。

請求項44

上記符号列統合手段によって生成された上記オリジナルの符号化信号からスペクトル信号を復元する信号成分復号手段と、上記信号成分復号手段によって復元された上記スペクトル信号から時間軸上の信号を生成する逆変換手段とを備えることを特徴とする請求項31記載のコンテンツ復号装置。

請求項45

上記信号成分復号手段は、上記符号化信号に対して上記量子化手段に対応した逆量子化を施す逆量子化手段と、上記逆量子化手段によって逆量子化されて得られた正規化信号成分に対して上記正規化手段に対応した逆正規化を施す逆正規化手段と、上記逆正規化手段によって逆正規化されて得られた信号成分を合成するスペクトル信号合成手段とを有することを特徴とする請求項44記載のコンテンツ復号装置。

請求項46

上記変換手段は、上記時間軸上の信号を複数の帯域に分割する帯域分割フィルタ手段と、上記帯域分割フィルタ手段によって帯域分割された複数系統の時間軸上の信号のそれぞれに対して所定の順スペクトル変換を施す順スペクトル変換手段とを有するものであることを特徴とする請求項44記載のコンテンツ復号装置。

請求項47

上記逆変換手段は、各帯域毎のスペクトル信号のそれぞれに対して逆スペクトル変換を施す逆スペクトル変換手段と、上記逆スペクトル変換手段によって時間軸上の信号に変換された複数系統の信号を帯域合成する帯域合成フィルタ手段とを有することを特徴とする請求項46記載のコンテンツ復号装置。

請求項48

上記符号列統合手段によって生成された上記オリジナルの符号化信号を所定の記録媒体に対して記録する記録手段を備えることを特徴とする請求項31記載のコンテンツ復号装置。

請求項49

上記時間軸上の信号は、オーディオ信号であることを特徴とする請求項31記載のコンテンツ復号装置。

請求項50

上記分離条件は、オリジナルの上記時間軸上の信号よりも狭帯域の試聴帯域を含むものであることを特徴とする請求項49記載のコンテンツ復号装置。

請求項51

ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換工程と、上記変換工程にて変換された上記スペクトル信号を複数のユニットに分割し、上記ユニット毎に正規化係数情報を決定して上記スペクトル信号を正規化する正規化工程と、上記正規化工程にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化工程と、上記量子化工程にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成工程と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす上記第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離工程と、正規化係数情報が変更された上記第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成工程と、上記真の正規化係数情報から上記第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成工程とを備え、上記第3の符号列生成工程にて上記第3の符号列の要素として上記真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択するコンテンツ符号化方法によって高能率符号化が施された符号列を復号するコンテンツ復号方法であって、一部がダミーデータに置換された上記第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解工程と、少なくとも真の正規化係数情報を含む上記第3の符号列から、上記真の正規化係数情報の上記割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出工程と、上記符号列分解工程にて分解されて抽出された上記符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を上記抽出工程にて抽出された上記真の正規化係数情報に書き換えることによって上記第2の符号列と上記第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合工程とを備えることを特徴とするコンテンツ復号方法。

請求項52

上記周波数範囲情報は、上記符号列分離手段によって上記正規化係数情報を分離すべき下限周波数を示すものであることを特徴とする請求項51記載のコンテンツ復号方法。

請求項53

上記分離条件は、上記ディジタルコンテンツにて上記正規化係数情報を分離すべき再生時間範囲情報を含むものであることを特徴とする請求項51記載のコンテンツ復号方法。

請求項54

上記第3の符号列生成工程では、上記真の正規化係数情報の最大値が記述される際に、冗長とならない割り当て情報量で記述されていることを特徴とする請求項51記載のコンテンツ復号方法。

請求項55

上記第3の符号列生成工程では、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量が選択されていることを特徴とする請求項51記載のコンテンツ復号方法。

請求項56

上記符号列分離工程では、上記真の正規化係数情報のそれぞれの位置情報が生成されており、上記第3の符号列生成工程では、上記第3の符号列の要素として上記位置情報を記述する割り当て情報量が選択され、当該位置情報を含めて上記第3の符号列が生成されていることを特徴とする請求項51記載のコンテンツ復号方法。

請求項57

上記抽出工程では、上記第3の符号列から、上記位置情報の上記割り当て情報量が認識されて上記真の正規化係数情報のそれぞれの位置情報が取り出されて抽出され、上記符号列統合工程では、上記位置情報に基づいて、上記符号列分解工程にて分解されて抽出された上記符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報が上記抽出工程にて抽出された上記真の正規化係数情報に書き換えられることを特徴とする請求項56記載のコンテンツ復号方法。

請求項58

上記第3の符号列生成工程では、上記真の正規化係数情報の最大値が記述される際に、冗長とならない割り当て情報量で記述されていることを特徴とする請求項56記載のコンテンツ復号方法。

請求項59

上記第3の符号列生成工程では、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量が選択されていることを特徴とする請求項56記載のコンテンツ復号方法。

請求項60

上記符号列分離工程では、上記分離条件を満たす上記第1の符号列における上記量子化された信号成分が変更され、真の量子化された信号成分が分離されるとともに、上記真の量子化された信号成分の位置情報が生成されており、上記第3の符号列生成工程では、上記第3の符号列の要素として上記位置情報を記述する割り当て情報量が選択され、当該位置情報を含めて上記第3の符号列が生成されていることを特徴とする請求項51記載のコンテンツ復号方法。

請求項61

上記抽出工程では、上記第3の符号列から、上記位置情報の上記割り当て情報量が認識されて上記真の量子化された信号成分及びその真の位置情報が取り出されて抽出され、上記符号列統合工程では、上記位置情報に基づいて、上記符号列分解工程にて分解されて抽出された上記符号化信号における上記量子化された信号成分が上記抽出工程にて抽出された上記真の量子化された信号成分に書き換えられることを特徴とする請求項60記載のコンテンツ復号方法。

請求項62

上記第3の符号列生成工程では、上記真の正規化係数情報の最大値が記述される際に、冗長とならない割り当て情報量で記述されていることを特徴とする請求項60記載のコンテンツ復号方法。

請求項63

上記第3の符号列生成工程では、上記ディジタルコンテンツの符号化フレーム毎に上記割り当て情報量が選択されていることを特徴とする請求項60記載のコンテンツ復号方法。

請求項64

上記符号列統合工程にて生成された上記オリジナルの符号化信号からスペクトル信号を復元する信号成分復号工程と、上記信号成分復号工程にて復元された上記スペクトル信号から時間軸上の信号を生成する逆変換工程とを備えることを特徴とする請求項51記載のコンテンツ復号方法。

請求項65

上記信号成分復号工程は、上記符号化信号に対して上記量子化工程に対応した逆量子化を施す逆量子化工程と、上記逆量子化工程にて逆量子化されて得られた正規化信号成分に対して上記正規化工程に対応した逆正規化を施す逆正規化工程と、上記逆正規化工程にて逆正規化されて得られた信号成分を合成するスペクトル信号合成工程とを有することを特徴とする請求項64記載のコンテンツ復号方法。

請求項66

上記変換工程は、上記時間軸上の信号を所定の帯域分割フィルタ手段によって複数の帯域に分割する帯域分割工程と、上記帯域分割工程にて帯域分割された複数系統の時間軸上の信号のそれぞれに対して所定の順スペクトル変換を施す順スペクトル変換工程とを有するものであることを特徴とする請求項64記載のコンテンツ復号方法。

請求項67

上記逆変換工程は、各帯域毎のスペクトル信号のそれぞれに対して逆スペクトル変換を施す逆スペクトル変換工程と、上記逆スペクトル変換工程にて時間軸上の信号に変換された複数系統の信号を所定の帯域合成フィルタ手段によって帯域合成する帯域合成工程とを有することを特徴とする請求項66記載のコンテンツ復号方法。

請求項68

上記符号列統合工程にて生成された上記オリジナルの符号化信号を所定の記録媒体に対して記録する記録工程を備えることを特徴とする請求項51記載のコンテンツ復号方法。

請求項69

上記時間軸上の信号は、オーディオ信号であることを特徴とする請求項51記載のコンテンツ復号方法。

請求項70

上記分離条件は、オリジナルの上記時間軸上の信号よりも狭帯域の試聴帯域を含むものであることを特徴とする請求項69記載のコンテンツ復号方法。

請求項71

ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、上記変換処理にて変換された上記スペクトル信号を複数のユニットに分割し、上記ユニット毎に正規化係数情報を決定して上記スペクトル信号を正規化する正規化処理と、上記正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、上記量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす上記第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された上記第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、上記真の正規化係数情報から上記第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを経るとともに、上記第3の符号列生成処理にて上記第3の符号列の要素として上記真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択することによって高能率符号化が施された符号列を復号するコンピュータ実行可能なコンテンツ復号プログラムであって、一部がダミーデータに置換された上記第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解処理と、少なくとも真の正規化係数情報を含む上記第3の符号列から、上記真の正規化係数情報の上記割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出処理と、上記符号列分解処理にて分解されて抽出された上記符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を上記抽出処理にて抽出された上記真の正規化係数情報に書き換えることによって上記第2の符号列と上記第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合処理とを備えることを特徴とするコンテンツ復号プログラム。

請求項72

ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、上記変換処理にて変換された上記スペクトル信号を複数のユニットに分割し、上記ユニット毎に正規化係数情報を決定して上記スペクトル信号を正規化する正規化処理と、上記正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、上記量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす上記第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された上記第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、上記真の正規化係数情報から上記第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを経るとともに、上記第3の符号列生成処理にて上記第3の符号列の要素として上記真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択することによって高能率符号化が施された符号列を復号するコンピュータ実行可能なコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体であって、上記コンテンツ復号プログラムは、一部がダミーデータに置換された上記第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解処理と、少なくとも真の正規化係数情報を含む上記第3の符号列から、上記真の正規化係数情報の上記割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出処理と、上記符号列分解処理にて分解されて抽出された上記符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を上記抽出処理にて抽出された上記真の正規化係数情報に書き換えることによって上記第2の符号列と上記第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合処理とを備えることを特徴とするコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体。

技術分野

0001

本発明は、任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンテンツ符号化装置コンテンツ符号化方法、コンテンツ符号化プログラム、及びコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体、並びに高能率符号化が施された符号列復号するコンテンツ復号装置コンテンツ復号方法コンテンツ復号プログラム、及びコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体に関する。

背景技術

0002

近年、いわゆるインターネットに代表される通信ネットワーク技術の普及及び進歩、並びに情報圧縮技術の向上、さらには、情報記録媒体高集積化又は高密度化に伴い、通信ネットワークを介して音声データや画像データ等のマルチメディアデータを含む種々のディジタルコンテンツを視聴者に配信して販売するサービスが多数ビジネス化されて実施されている。

0003

このようなサービスとしては、例えば、いわゆるコンパクトディスク(Compact Disc;CD)やミニディスク(Mini Disc)等の音楽パッケージメディアを販売している店舗等に設置されている多数の音楽データを蓄積したキオスク端末を用いるものがある。このサービスにおいては、まず、顧客が持参したミニディスク等の記録媒体をキオスク端末に装着させ、このキオスク端末における所定の表示画面に表示されたメニュー画面を介して顧客に所望の音楽データのタイトルを選択させた後、要求された料金を投入させる。そして、このサービスにおいては、これに応じて、キオスク端末が顧客によってタイトルが選択された音楽データを記録媒体に記録する。これにより、このサービスは、顧客の嗜好に応じたディジタルコンテンツを効率的に流通させるのに寄与することができる。

0004

ところで、このようなディジタルコンテンツは、複製や改竄が極めて容易とされる著作物であり、ディジタルコンテンツについての違法な複製(コピー)による著作権侵害が問題となっている。そこで、この問題に対処するため、ディジタルコンテンツの著作権保護に関する種々の技術が提案されている。

0005

著作権保護がされたディジタルコンテンツを柔軟に利用することを可能とする技術としては、例えば、特開2000−48079号公報に記載されている技術のように、視聴者が購入した有料コンテンツを、視聴者自身が所有する再生装置友人知人といった第三者が所有する再生装置に対して、著作権を保護しつつディジタルコンテンツをコピーすることにより、著作権保護がされたディジタルコンテンツを効率的に流通させるものが提案されている。この技術は、個々の再生装置に対してID(Identification)を付し、ディジタルコンテンツをコピーする再生装置の間で金銭データの送受信を行うことにより、ディジタルコンテンツを転売するものであり、特に、私的コピーの範疇に含まれる再生装置に対しては同一のIDを付すことにより、私的コピーと転売コピーとの区別を行うことができるものである。

0006

また、著作権を保護しつつディジタルコンテンツを流通させる他の技術としては、例えば、音響等の信号を暗号化して放送したり記録媒体に記録し、鍵データを購入した顧客に対してのみ、その視聴許可するというソフトウェア流通方法が知られている。ここで、暗号化の方法としては、例えば、PCM(Pulse Code Modulation)の音響信号ビット列に対して鍵信号として乱数系列初期値を与え、発生した"0/1"からなる乱数系列とPCMの音響信号のビット列との排他的論理和をとったビット列を送信したり記録媒体に記録する方法が用いられる。この流通方法を使用することにより、鍵信号を入手した顧客のみが音響信号を正確に再生することができ、鍵信号を入手していない第三者は再生しても雑音しか得られないようにすることができる。なお、暗号化方法としては、より複雑な方法を用いることも可能である。

0007

一方、音響信号を圧縮して放送したり記録媒体に記録する技術が広く普及しており、記録媒体としては、符号化されたオーディオ又は音声等の信号を記録可能な光磁気ディスク等が用いられる。オーディオ又は音声等の信号に対する高能率符号化の手法としては、種々のものが提案されている。これらの手法としては、例えば、時間軸上のオーディオ信号等をブロック化せずに、複数の周波数帯域に分割して符号化を施す非ブロック化周波数帯域分割方式である帯域分割符号化(サブ・バンドコーディング(SubBand Coding);SBC)や、時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換、すなわち、スペクトル変換して複数の周波数帯域に分割し、各帯域毎に符号化を施すブロック化周波数帯域分割方式である変換符号化(Transform Coding)等が挙げられる。また、符号化の手法としては、これらの帯域分割符号化と変換符号化とを組み合わせた高能率符号化の手法も考えられている。この手法は、例えば、帯域分割符号化によって帯域分割を行った後、各帯域毎の信号を周波数軸上の信号にスペクトル変換し、このスペクトル変換された各帯域毎に符号化を施すものである。

0008

ここで、帯域分割に用いるフィルタとしては、R. E. Crochiereによる"Digital coding of speech in subbands, Bell Syst. Tech. J, Vol. 55, No. 8, 1976"に記載されているいわゆるQMF(Quadrature Mirror Filter)フィルタがある。また、"Polyphase Quadrature filters-A new subband coding technique,ICASSP 83, BOSTON"には、等バンド幅のフィルタ分割手法が記載されている。

0009

また、スペクトル変換としては、例えば、入力オーディオ信号所定単位時間(フレーム)でブロック化し、当該ブロック毎に離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform;以下、DFTという。)、離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform;以下、DCTという。)、又はモディファイド離散コサイン変換(Modified Discrete Cosine Transform;以下、MDCTという。)等を行うことにより、時間軸を周波数軸に変換するものがある。なお、MDCTについては、J. P. Princen, A. B. Bradley(Univ. of Surrey Royal Melbourne Inst.of Tech.)らによる"Subband/Transform Coding Using Filter Bank Designs Based on Time Domain Aliasing Cancellation,ICASSP 1987"に記載されている。

0010

波形信号スペクトルに変換する手法としてDFTやDCTを用いた場合には、M個のサンプルからなる時間ブロックで変換を行うとM個の独立な実数データが得られる。ここで、DFTやDCTにおいては、時間ブロック間の接続歪みを軽減するために、通常、両隣のブロックとそれぞれM1個のサンプルずつオーバーラップさせることから、平均して、(M−M1)個のサンプルに対して、M個の実数データを量子化して符号化することになる。

0011

これに対して、波形信号をスペクトルに変換する手法としてMDCTを用いた場合には、両隣の時間とM個ずつオーバーラップさせた2M個のサンプルから、独立なM個の実数データが得られる。そのため、MDCTにおいては、平均して、M個のサンプルに対して、M個の実数データを量子化して符号化することになる。復号装置では、このようにしてMDCTが施されて得られた符号から、各ブロックにおいて逆変換を施して得られた波形要素を互いに干渉させながら加え合わせることにより、波形信号を再構成することができる。

0012

一般に、スペクトル変換においては、変換のための時間ブロックを長くすることにより、スペクトルの周波数分解能が高まり、特定のスペクトル成分にエネルギが集中する。したがって、波形信号をスペクトルに変換する手法としては、両隣のブロックと半分ずつオーバーラップさせて長いブロック長で変換を行い、しかも得られたスペクトル信号個数が元の時間サンプルの個数に対して増加しないMDCTを用いることにより、DFTやDCTを用いた場合よりも効率のよい符号化を行うことが可能となる。また、スペクトル変換においては、隣接するブロック同士に十分長いオーバーラップを持たせることにより、波形信号のブロック間歪みを軽減することもできる。

0013

このように、符号化においては、フィルタやスペクトル変換によって帯域毎に分割された信号を量子化することにより、量子化雑音が発生する帯域を制御することができ、マスキング効果等の性質を利用して聴覚的により高能率な符号化を行うことができる。また、符号化においては、量子化を行う前に、各帯域毎に、例えばその帯域における信号成分の絶対値の最大値正規化を行うようにすれば、さらに高能率な符号化を行うことができる。

0014

周波数帯域分割された各周波数成分を量子化する周波数分割幅としては、例えば人間の聴覚特性を考慮した帯域分割が行われる。すなわち、量子化においては、一般に臨海帯域(クリティカルバンド)と称される高域ほど帯域幅が広くなるような帯域幅で、オーディオ信号を例えば25バンド程度の複数の帯域に分割することがある。また、このときの各帯域毎のデータを符号化する際には、各帯域毎に所定のビット配分による符号化又は各帯域毎に適応的なビット割当てビットアロケーション)による符号化が行われる。例えば、上述したMDCT処理を施して得られた係数データをビットアロケーションによって符号化する際には、各ブロック毎のMDCT処理によって得られる各帯域毎の係数データに対して、適応的な割当ビット数で符号化が行われることになる。

0015

ここで、ビット割当て手法としては、R. Zelinski, P. Nollらによる"Adaptive Transform Coding of Speech Signals,IEEE Transactions of Acoustics, Speech, and Signal Processing, Vol. ASSP-25, No. 4, August, 1977"及びM. A.Kransner(Massachusetts Institute of Technology)による"The critical band coder--digital encoding of the perceptual requirements of the auditory system,ICASSP 1980"に記載されているものがある。

0016

前者の文献に記載されている手法は、各帯域毎の信号の大きさに基づいてビット割当てを行うものである。この手法においては、量子化雑音スペクトルが平坦となり、雑音エネルギが最小となるものの、聴感覚的にはマスキング効果が利用されていないことから、実際の雑音感は最適ではない。一方、後者の文献に記載されている手法は、聴覚マスキングを利用することにより、各帯域毎に必要な信号対雑音比を得て固定的なビット割当てを行うものである。しかしながら、この手法においては、正弦波入力で特性を測定する場合であっても、ビット割当てが固定的であることから、特性値がそれほど良好な値とならない。

0017

そこで、これらの問題を解決するために、ビット割当てに使用できる全ビットを、各小ブロック毎に予め定められた固定ビット割当てパターン分と、各ブロックの信号の大きさに依存したビット配分を行う分とに分割使用し、その分割比率入力信号に関係する信号に依存させ、信号のスペクトルが滑らかなほど固定ビット割当てパターン分への分割比率を大きくする高能率符号化手法が提案されている。

0018

この手法は、正弦波入力のように、特定のスペクトルにエネルギが集中する場合には、そのスペクトルを含むブロックに多くのビットを割り当てることにより、全体の信号対雑音特性を著しく改善することができる。一般に、急峻なスペクトル成分を有する信号に対して人間の聴覚は極めて敏感であることから、このような手法を用いることによって信号対雑音特性を改善することは、単に測定上の数値を向上させるのみならず、聴感上、音質を改善するのに有効である。

0019

ビット割当ての手法としては、この他にも多数提案されており、さらに聴覚に関するモデルが精緻化され、符号化装置能力が向上すれば、聴覚的にみてより高能率な符号化が可能となる。これらの手法においては、計算によって求められた信号対雑音特性をなるべく忠実に実現するような実数のビット割当て基準値を求め、それを近似する整数値を割当てビット数とすることが一般的である。

0020

また、本件出願人が先に出願している特願平7−500482号においては、スペクトル信号から聴感上特に重要なトーン性の信号成分、すなわち、特定の周波数周辺にエネルギが集中している信号成分を分離して、他のスペクトル成分とは別に符号化する手法が提案されている。この手法は、オーディオ信号等を聴感上の劣化を殆ど生じさせずに高い圧縮率での効率的な符号化を可能としている。

0021

実際の符号列を構成するにあたっては、まず、正規化及び量子化が行われる帯域毎に正規化係数情報及び量子化精度情報を所定のビット数で符号化し、続いて、正規化及び量子化が施されたスペクトル信号を符号化すればよい。

0022

また、いわゆるMPEG(Moving Picture Expert Group)規格の"ISO/IEC11172-3:1993(E), 1993"においては、帯域によって量子化精度情報を表すビット数が異なるように設定された高能率符号化方式が記載されており、高域になるにしたがって、量子化精度情報を表すビット数が小さくなるように規格化されている。

0023

さらに、量子化精度情報を直接符号化する代わりに、復号装置において、例えば、正規化係数情報から量子化精度情報を決定する手法も知られているが、この手法においては、規格を設定した時点で正規化係数情報と量子化精度情報との関係が決定してしまうことから、将来的にさらに高度な聴覚モデルに基づいた量子化精度の制御を導入することができなくなる。また、この手法においては、実現する圧縮率に幅がある場合には、圧縮率毎に正規化係数情報と量子化精度情報との関係を定める必要が生じる。

0024

さらにまた、符号化の手法としては、量子化されたスペクトル信号を、例えば、D. A. Huffmanによる"A Method for Construction of Minimum Redundancy Codes, Proc. I. R. E. , 40, pp. 1098, 1952"に記載されている可変長符号を用いて符号化することにより、より効率的に符号化するものも知られている。

0025

また、上述したように符号化が施された信号をPCM信号の場合と同様に暗号化して配布することも可能である。この場合、鍵信号を入手していない第三者は、元の信号を再生することはできない。また、符号化されたビット列を暗号化するのではなく、PCM信号をランダム信号に変換した後、圧縮のための符号化を行う手法もある。この場合にも、鍵信号を入手していない第三者は、雑音しか再生することができない。

0026

しかしながら、これらのスクランブル方法においては、鍵信号を入手していない場合、又は通常の再生装置によって再生した場合には、再生をさせると雑音になってしまい、そのソフトウェアの内容を把握せしめることはできない。そのため、これらのスクランブル方法は、例えば、比較的低音質で音楽を記録した記録媒体を配布し、それを試聴した者が嗜好に応じて選択した音楽に対してのみ、鍵データを購入して高音質で再生できるようにする、又はそのソフトウェアを試聴してから高音質で記録された記録媒体を新たに購入できるようにする、といった用途に利用することができなかった。

0027

また、従来においては、高能率符号化を施した信号を暗号化する場合に、通常の再生装置にとって意味のある符号列を与えつつ、その圧縮効率を低減しないようにすることは困難であった。すなわち、従来においては、上述したように、高能率符号化を施して得られた符号列に対してスクランブルをかけた場合には、その符号列を再生しても雑音のみが発生するばかりではなく、スクランブルによって得られた符号列が元の高能率符号化の規格に適合していない場合には、再生装置が全く動作しないといった事態も生じていた。また逆に、従来においては、PCM信号に対してスクランブルをかけた後、高能率符号化を施した場合には、例えば聴覚の性質を利用して情報量を削減しているものとすると、その高能率符号化を解除した時点で、必ずしもPCM信号に対してスクランブルを施して得られた信号が再現できるわけではないことから、スクランブルを正確に解除することは困難なものとなってしまう。そのため、従来においては、圧縮の手法としては効率が低減しても、スクランブルを正確に解除できる手法を選択する必要があった。

0028

これに対して、本件出願人が先に出願している特開平10−135944号公報には、例えば音楽信号をスペクトル信号に変換して符号化したもののうち、高域側のみを暗号化した結果が狭帯域の信号であれば、鍵データがなくとも試聴することが可能となるオーディオ符号化方式が開示されている。すなわち、この方式は、例えば、高域側を暗号化するとともに、高域側のビット割当て情報等をダミーデータに置換し、高域側の真のビット割当て情報を通常の復号装置が無視する領域に記録するものである。この方式においては、例えば、試聴の結果、嗜好に応じた音楽のみを高音質で視聴することが可能となる。

0029

さらに、同公報には、万一暗号が解読された場合の危険性に備え、記録媒体に記録する一部の情報をダミーデータとし、比較的低品質で再生できるようにしておき、高品質再生が必要となった場合に、そのダミーデータを真のデータに記録しなおすことにより、暗号が解読される危険性を回避するとともに、低品質及び高品質のいずれのフォーマットで記録された記録媒体であっても、通常の再生装置によって視聴可能にする手法が提案されている。すなわち、この手法においては、コンテンツのオリジナルデータの推測が困難となるように改変した試聴データと、この試聴データに追加することによってオリジナルデータを再現可能とする追加データとに分離し、試聴データを配布する一方で追加データを著作権管理しながら販売することにより、コンテンツの効率的な流通を可能としている。

発明が解決しようとする課題

0030

ところで、同公報に記載された方式を採用する場合には、コンテンツ提供者は、コンテンツの品質を制限した試聴データと、試聴データに追加してオリジナルデータを復元するための追加データとに分離し、試聴データの二次コピーに対する制限を設けずに当該試聴データを広く配布し、試聴データの高品質化希望するユーザに対しては、追加データをオンライン販売するようにする。その際、試聴データについては、試聴する者が時間に余裕があるとき等に通信ネットワークを介してダウンロードしたり、記録媒体に記録して配布されたものを入手すればよいことから、そのサイズはある程度の大きさを有するものであっても構わないが、追加データについては、通信ネットワーク等を介して瞬時に入手できることが望ましく、そのためには、追加データのサイズを小さくしておく必要がある。

0031

しかしながら、追加データは、主にトーン成分及び非トーン成分の正規化係数情報及び可変長符号から構成されるものであり、さらに、これらの正規化係数情報及び可変長符号に共通の位置情報記述される必要があるものである。そのため、追加データのサイズは、スペクトル信号から分離するトーン成分や非トーン成分の個数に依存して変化することになる。すなわち、スペクトル信号から特にレベルが高いものをトーン成分として分離し、それ以外を非トーン成分として分離して符号化する際に、分離するトーン成分や非トーン成分の個数が増加するのに伴い、その正規化係数情報や位置情報の個数も増加することになるため、分離するトーン成分及び非トーン成分の個数が多いコンテンツについての追加データは、そのサイズが大きくなる傾向にある一方、分離するトーン成分及び非トーン成分の個数が少ないコンテンツについての追加データは、そのサイズが小さくなる傾向にある。

0032

特に、試聴データのフレーム内のアドレスを示す位置情報には、フレームサイズが最大となる場合でも表現可能なようにビット長を割り当てておく必要があるが、フレームサイズが小さい場合には、位置情報を記述しているビット長には冗長が多く含まれることになり、追加データのサイズが必要以上に大きくなってしまうといった問題があった。

0033

本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、コンテンツの符号化処理において生成するトーン成分及び非トーン成分に拘せずに、正規化係数情報や位置情報といった属性毎にビット長を選択して追加データを記述することにより、符号化されたオリジナルデータを試聴データと追加データとに分離する際に、追加データのサイズを小さくし、試聴データの安全性を高く維持しつつコンテンツを効率的に流通させることができるコンテンツ符号化装置、コンテンツ符号化方法、コンテンツ符号化プログラム、及びコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体、並びにコンテンツ復号装置、コンテンツ復号方法、コンテンツ復号プログラム、及びコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0034

上述した目的を達成する本発明にかかるコンテンツ符号化装置は、任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンテンツ符号化装置であって、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換手段と、この変換手段によって変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化手段と、この正規化手段によって正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化手段と、この量子化手段によって量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成手段と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離手段と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成手段と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成手段とを備え、第3の符号列生成手段は、第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択することを特徴としている。

0035

このような本発明にかかるコンテンツ符号化装置は、第1の符号列における正規化係数情報のうち、所定の分離条件を満たすものを符号列分離手段によって変更して真の正規化係数情報を分離し、第3の符号列生成手段によって第3の符号列を生成する際に、真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択する。

0036

また、上述した目的を達成する本発明にかかるコンテンツ符号化方法は、任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンテンツ符号化方法であって、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換工程と、この変換工程にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化工程と、この正規化工程にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化工程と、この量子化工程にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成工程と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離工程と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成工程と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成工程とを備え、第3の符号列生成工程では、第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量が選択されることを特徴としている。

0037

このような本発明にかかるコンテンツ符号化方法は、第1の符号列における正規化係数情報のうち、所定の分離条件を満たすものを変更して真の正規化係数情報を分離し、第3の符号列を生成する際に、真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択する。

0038

さらに、上述した目的を達成する本発明にかかるコンテンツ符号化プログラムは、任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンピュータ実行可能なコンテンツ符号化プログラムであって、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、この変換処理にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化処理と、この正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、この量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを備え、第3の符号列生成処理では、第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量が選択されることを特徴としている。

0039

このような本発明にかかるコンテンツ符号化プログラムは、第1の符号列における正規化係数情報のうち、所定の分離条件を満たすものを変更して真の正規化係数情報を分離し、第3の符号列を生成する際に、真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択する。

0040

さらにまた、上述した目的を達成する本発明にかかるコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体は、任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンピュータ実行可能なコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体であって、コンテンツ符号化プログラムは、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、この変換処理にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化処理と、この正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、この量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを備え、第3の符号列生成処理では、第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量が選択されることを特徴としている。

0041

このような本発明にかかるコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体は、第1の符号列における正規化係数情報のうち、所定の分離条件を満たすものを変更して真の正規化係数情報を分離し、第3の符号列を生成する際に、真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択するコンテンツ符号化プログラムを提供する。

0042

また、上述した目的を達成する本発明にかかるコンテンツ復号装置は、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換手段と、この変換手段によって変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化手段と、この正規化手段によって正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化手段と、この量子化手段によって量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成手段と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離手段と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成手段と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成手段とを備え、第3の符号列生成手段によって第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択するコンテンツ符号化装置によって高能率符号化が施された符号列を復号するコンテンツ復号装置であって、一部がダミーデータに置換された第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解手段と、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出手段と、符号列分解手段によって分解されて抽出された符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を抽出手段によって抽出された真の正規化係数情報に書き換えることによって第2の符号列と第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合手段とを備えることを特徴としている。

0043

このような本発明にかかるコンテンツ復号装置は、一部がダミーデータに置換された符号列を符号列分解手段によって分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出し、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、抽出手段によって真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出し、得られた符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を符号列統合手段によって真の正規化係数情報に書き換え、第2の符号列と第3の符号列とを統合する。

0044

さらに、上述した目的を達成する本発明にかかるコンテンツ復号方法は、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換工程と、この変換工程にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化工程と、この正規化工程にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化工程と、この量子化工程にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成工程と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離工程と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成工程と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成工程とを備え、第3の符号列生成工程にて第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択するコンテンツ符号化方法によって高能率符号化が施された符号列を復号するコンテンツ復号方法であって、一部がダミーデータに置換された第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解工程と、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出工程と、符号列分解工程にて分解されて抽出された符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を抽出工程にて抽出された真の正規化係数情報に書き換えることによって第2の符号列と第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合工程とを備えることを特徴としている。

0045

このような本発明にかかるコンテンツ復号方法は、一部がダミーデータに置換された符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出し、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出し、得られた符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を真の正規化係数情報に書き換え、第2の符号列と第3の符号列とを統合する。

0046

さらにまた、上述した目的を達成する本発明にかかるコンテンツ復号プログラムは、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、この変換処理にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化処理と、この正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、この量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを経るとともに、第3の符号列生成処理にて第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択することによって高能率符号化が施された符号列を復号するコンピュータ実行可能なコンテンツ復号プログラムであって、一部がダミーデータに置換された第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解処理と、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出処理と、符号列分解処理にて分解されて抽出された符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を抽出処理にて抽出された真の正規化係数情報に書き換えることによって第2の符号列と第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合処理とを備えることを特徴としている。

0047

このような本発明にかかるコンテンツ復号プログラムは、一部がダミーデータに置換された符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出し、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出し、得られた符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を真の正規化係数情報に書き換え、第2の符号列と第3の符号列とを統合する。

0048

また、上述した目的を達成する本発明にかかるコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体は、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、この変換処理にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化処理と、この正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、この量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを経るとともに、第3の符号列生成処理にて第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択することによって高能率符号化が施された符号列を復号するコンピュータ実行可能なコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体であって、コンテンツ復号プログラムは、一部がダミーデータに置換された第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解処理と、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出処理と、符号列分解処理にて分解されて抽出された符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を抽出処理にて抽出された真の正規化係数情報に書き換えることによって第2の符号列と第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合処理とを備えることを特徴としている。

0049

このような本発明にかかるコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体は、一部がダミーデータに置換された符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出し、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出し、得られた符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を真の正規化係数情報に書き換え、第2の符号列と第3の符号列とを統合するコンテンツ復号プログラムを提供する。

発明を実施するための最良の形態

0050

以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。

0051

この実施の形態は、ディジタルコンテンツたるオーディオPCM(Pulse CodeModulation)信号等の入力ディジタル信号に対して、いわゆる帯域分割符号化(サブ・バンド・コーディング(SubBand Coding);SBC)、いわゆる適応変換符号化(Adaptive Transform Coding;ATC)、及び適応ビット割当ての各技術を用いて高能率符号化を施すコンテンツ符号化装置、並びにこのコンテンツ符号化装置によって高能率符号化が施された符号列を復号するコンテンツ復号装置である。コンテンツ符号化装置は、コンテンツのオリジナルデータの推測が困難となるように改変した試聴データと、この試聴データに追加することによってオリジナルデータを再現可能とする追加データとに分離し、試聴データを配布する一方で追加データを著作権管理しながら販売することにより、コンテンツの効率的な流通を可能とするものである。特に、コンテンツ符号化装置は、符号化されたオリジナルデータを試聴データと追加データとに分離する際に、追加データのサイズを小さくすることができるものである。

0052

まず、ここでは、コンテンツ符号化装置及びコンテンツ復号装置の説明に先だって、これらのコンテンツ符号化装置及びコンテンツ復号装置を適用して好適なデータ記録再生装置について説明する。このデータ記録再生装置は、コンテンツたるオーディオ信号を圧縮符号化して記録媒体に記録するとともに、この記録媒体に記録された圧縮データを復号して再生するデータ記録再生装置である。

0053

データ記録再生装置は、図1に示すように、記録媒体として用いられる光磁気ディスク1を回転駆動するスピンドルモータ11と、光磁気ディスク1に対してレーザ光照射する光学ヘッド12と、記録データに応じた変調磁界を光磁気ディスク1に対して印加する磁気ヘッド13と、光学ヘッド12の出力からのフォーカスエラー信号トラッキングエラー信号の抽出や再生信号2値化を行うRF(Radio Frequency)回路14と、スピンドルモータ11の回転駆動動作制御や光学ヘッド12のフォーカス制御及びトラッキング制御や光学ヘッド12及び磁気ヘッド13の移動制御を行うサーボ制御回路15と、記録系及び再生系の制御や光磁気ディスク1における記録トラック上の記録位置及び再生位置の管理等を行うシステムコントローラ16と、ユーザによる操作を受け付け入力操作部17と、再生時間を表示する表示部18と、アナログオーディオ入力信号Ainを入力する入力端子19と、ディジタルのオーディオ入力信号Dinを入力する入力端子20と、この入力端子20から入力されたオーディオ入力信号Dinを後述するATCエンコーダ24に供給するインターフェース回路21と、所定の周波数成分以下の信号を通過するローパスフィルタ(Low Pass Filter;LPF)22,32と、アナログデータをディジタルデータに変換するA/D(Analog to Digital)変換器23と、適応変換符号化処理を行うATCエンコーダ24と、データを一時的に記憶するメモリ25,29と、メモリ25から読み出したデータに対してエラー訂正のための符号化処理やいわゆるEFM(Eight to Fourteen Modulation)符号化処理等を施すエンコーダ26と、磁気ヘッド13を駆動する磁気ヘッド駆動回路27と、エンコーダ26に対応するエラー訂正のための復号処理やEFM復号処理等を施すデコーダ28と、ATCエンコーダ24に対応する復号処理を行うATCデコーダ30と、ディジタルデータをアナログデータに変換するD/A(Digital to Analog)変換器31と、アナログのオーディオ出力信号Aoutを出力する出力端子33とを備える。

0054

スピンドルモータ11は、サーボ制御回路15の制御のもとに、光磁気ディスク1を回転駆動する。

0055

光学ヘッド12は、例えば、レーザダイオード等のレーザ光源コリメータレンズ対物レンズ偏光ビームスプリッタ、及びシリンドリカルレンズ等の光学部品、並びに所定パターン受光部を有するフォトディテクタ等から構成されている。この光学ヘッド12は、光磁気ディスク1を介して磁気ヘッド13と対向する位置に設けられている。光学ヘッド12は、光磁気ディスク1に対するデータの記録時には、サーボ制御回路15によって光学系のフォーカス制御やトラッキング制御が行われるとともに、同じくサーボ制御回路15によって光磁気ディスク1における目的トラック位置に移動され、この目的トラックに対してレーザ光を照射する。光学ヘッド12は、目的トラックに照射したレーザ光の反射光を検出し、例えば、いわゆる非点収差法によってフォーカスエラーを検出し、いわゆるプッシュプル法によってトラッキングエラーを検出する。一方、光学ヘッド12は、光磁気ディスク1に記録されているデータの再生時には、フォーカスエラーやトラッキングエラーを検出すると同時に、レーザ光を照射することによって目的トラックから反射される反射光の偏光角、すなわち、カー回転角の違いを検出し、再生信号を生成する。光学ヘッド12は、生成した再生信号をRF回路14に供給する。

0056

磁気ヘッド13は、サーボ制御回路15によって光磁気ディスク1における目的トラック位置に移動され、磁気ヘッド駆動回路27から供給される駆動信号に基づいて、記録データに応じた変調磁界を光磁気ディスク1に対して印加する。

0057

RF回路14は、光学ヘッド12の出力からフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号を抽出してサーボ制御回路15に供給するとともに、再生信号を2値化してデコーダ28に供給する。

0058

サーボ制御回路15は、例えば、フォーカスサーボ制御回路、トラッキングサーボ制御回路、スピンドルモータサーボ制御回路、及びスレッドサーボ制御回路等から構成される。フォーカスサーボ制御回路は、フォーカスエラー信号がゼロとなるように、光学ヘッド12の光学系のフォーカス制御を行う。また、トラッキングサーボ制御回路は、トラッキングエラー信号がゼロとなるように、光学ヘッド12の光学系のトラッキング制御を行う。さらに、スピンドルモータサーボ制御回路は、光磁気ディスク1を、例えば一定線速度といったように、所定の回転速度で回転駆動するように、スピンドルモータ11を制御する。さらにまた、スレッドサーボ制御回路は、システムコントローラ16によって指定される光磁気ディスク1における目的トラック位置に光学ヘッド12及び磁気ヘッド13を移動させる。このような各種制御動作を行うサーボ制御回路15は、当該サーボ制御回路15によって制御される各部の動作状態を示す情報をシステムコントローラ16に供給する。

0059

システムコントローラ16には、入力操作部17や表示部18が接続されている。このシステムコントローラ16は、入力操作部17による操作入力情報によって記録系及び再生系の制御を行う。また、システムコントローラ16は、光磁気ディスク1における記録トラック上に記録されているいわゆるヘッダタイムやいわゆるサブコードにおけるQデータ等から再生されるセクタ単位アドレス情報に基づいて、光学ヘッド12及び磁気ヘッド13がトレースしている記録トラック上の記録位置や再生位置を管理する。さらに、システムコントローラ16は、光磁気ディスク1に対して記録する記録データの圧縮率と記録トラック上の再生位置情報とに基づいて、表示部18に再生時間を表示させる制御を行う。

0060

具体的には、システムコントローラ16は、光磁気ディスク1における記録トラックからヘッダタイムやサブコードにおけるQデータ等から再生されるセクタ単位のアドレス情報、すなわち、絶対時間情報に対して、圧縮率の逆数、例えば"1/4"倍に圧縮する際には"4"を乗算することにより、実際の時間情報を求め、これを再生時間として表示部18に表示させる。なお、システムコントローラ16は、光磁気ディスク1に対するデータの記録時においても、例えば光磁気ディスク1における記録トラックに予め絶対時間情報が記録されている、すなわち、プリフォーマットされている場合には、このプリフォーマットされた絶対時間情報を読み取って圧縮率の逆数を乗算することにより、現在位置を実際の記録時間として表示部18に表示させることも可能である。

0061

また、システムコントローラ16は、メモリ25に対する後述するメモリ制御を行うとともに、このメモリ制御によってメモリ25からバースト的に読み出される記録データを光磁気ディスク1における記録トラックに対して連続的に記録するように、記録位置の制御を行う。この記録位置の制御は、システムコントローラ16によってメモリ25からバースト的に読み出される記録データの記録位置を管理して、光磁気ディスク1における記録トラック上の記録位置を指定する制御信号をサーボ制御回路15に供給することによって行われる。

0062

さらに、システムコントローラ16は、後述するように、再生データをメモリ29に対して所定の転送速度で書き込むとともに、メモリ29から再生データを所定の転送速度で連続的に読み出すようなメモリ制御を行う。また、システムコントローラ16は、メモリ29に対するメモリ制御を行うとともに、このメモリ制御によってメモリ29に対してバースト的に書き込まれる再生データを光磁気ディスク1における記録トラックから連続的に再生するように、再生位置の制御を行う。この再生位置の制御は、システムコントローラ16によってメモリ29から連続的に読み出される再生データの再生位置を管理して、光磁気ディスク1における記録トラック上の再生位置を指定する制御信号をサーボ制御回路15に供給することによって行われる。

0063

ローパスフィルタ22は、入力端子19を介して入力されたアナログのオーディオ入力信号Ainのうち、所定の周波数成分以下の信号を通過する。このローパスフィルタ22によって通過されたアナログのオーディオ信号は、A/D変換器23に供給される。

0064

A/D変換器23は、ローパスフィルタ22から供給されたオーディオ信号を量子化し、ディジタルのオーディオPCM信号に変換する。このA/D変換器23によって変換されて得られたオーディオPCM信号は、ATCエンコーダ24に供給される。

0065

ATCエンコーダ24は、A/D変換器23によって量子化された所定の転送速度のディジタルのオーディオPCM信号や、入力端子20を介して入力されてインターフェース回路21を介して供給されたディジタルのオーディオ入力信号Dinに対して、適応変換符号化処理を施す。すなわち、ATCエンコーダ24は、A/D変換器23によって量子化された所定の転送速度のディジタルのオーディオPCM信号やオーディオ入力信号Dinに対して、所定の圧縮率に応じたビット圧縮処理を施す。このATCエンコーダ24によって適応変換符号化処理が施された圧縮データは、所定の転送速度でメモリ25に書き込まれる。

0066

メモリ25は、例えばRAM(Random Access Memory)から構成され、データの書き込み及び読み出しがシステムコントローラ16によって制御され、ATCエンコーダ24から所定の転送速度で供給された圧縮データを一時的に記憶し、必要に応じて光磁気ディスク1に対して記録するためのバッファメモリとして用いられるものである。すなわち、ATCエンコーダ24から供給される圧縮データは、例えば圧縮率が"1/8"の場合には、その転送速度が、標準的なディジタルオーディオ・コンパクトディスク(Compact Disc;CD)のフォーマットとしてのいわゆるCD−DA(Compact Disc-Digital Audio)フォーマットの転送速度である75セクタ/秒を"1/8"倍にした9.375セクタ/秒に低減されており、メモリ25には、この圧縮データが連続的に書き込まれる。

0067

ここで、圧縮データは、8セクタにつき1セクタの記録を行えば足りるが、このような8セクタおきの記録は事実上不可能に近いことから、データ記録再生装置は、後述するように、セクタ連続の記録を行う。すなわち、この記録は、休止期間を介して、例えば32セクタ+数セクタといった所定の複数セクタからなるクラスタ記録単位として、CD−DAフォーマットと同じ転送速度でバースト的に行われる。したがって、メモリ25においては、ビット圧縮レートに応じた9.375(=75/8)セクタ/秒の低い転送速度で、圧縮率が"1/8"の圧縮データが連続的に書き込まれ、記録データとして75セクタ/秒の転送速度でバースト的に読み出される。この読み出されて光磁気ディスク1に対して記録される記録データについて、記録休止期間を含む全体的な転送速度は、9.375セクタ/秒の低い速度となるものの、バースト的に行われる記録動作の時間内での瞬時的な転送速度は、標準的な75セクタ/秒となる。したがって、データ記録再生装置においては、光磁気ディスク1の回転速度がCD−DAフォーマットと同じ一定線速度のときには、このCD−DAフォーマットと同じ記録密度及び記憶パターンでの記録が行われることになる。

0068

このようなメモリ25から瞬時的には75セクタ/秒の転送速度でバースト的に読み出された記録データは、エンコーダ26に供給される。ここで、メモリ25からエンコーダ26に供給されるデータ列において、1回の記録で連続記録される単位は、例えば32セクタといった複数セクタからなるクラスタ及びこのクラスタの前後位置に設けられたクラスタ接続用の数セクタとしている。このクラスタ接続用セクタは、エンコーダ26でのインターリーブ長よりも長く設定されるものであり、データ記録再生装置においては、インターリーブされても他のクラスタのデータに影響を与えないようにしている。

0069

エンコーダ26は、メモリ25からバースト的に読み出される記録データに対して、パリティ付加及びインターリーブ処理といったエラー訂正のための符号化処理やEFM符号化処理等を施す。このエンコーダ26によって符号化処理が施された記録データは、磁気ヘッド駆動回路27に供給される。

0070

磁気ヘッド駆動回路27には、磁気ヘッド13が接続されている。この磁気ヘッド駆動回路27は、記録データに応じた変調磁界を光磁気ディスク1に対して印加するように磁気ヘッド13を駆動する。

0071

さて、このような記録系によって光磁気ディスク1における記録トラック上に連続的に記録された記録データは、以下に示す再生系によって再生される。なお、この再生系は、光磁気ディスク1のみならず、コンパクトディスクと同じ再生専用光ディスクに記録されたデータの読み出しも行うことができるものである。

0072

デコーダ28は、上述したエンコーダ26に対応して設けられるものである。デコーダ28は、RF回路14によって2値化されて供給された再生信号に対して、エラー訂正のための復号処理やEFM復号処理等を施し、上述した圧縮率が"1/8"の圧縮データを、正規の転送速度よりも速い75セクタ/秒の転送速度で再生する。このデコーダ28によって再生される再生データは、メモリ29に書き込まれる。

0073

メモリ29は、上述したメモリ25と同様に、例えばRAMから構成され、データの書き込み及び読み出しがシステムコントローラ16によって制御される。メモリ29には、デコーダ28から75セクタ/秒の転送速度で供給された再生データが、同じく75セクタ/秒の転送速度でバースト的に書き込まれる。また、メモリ29からは、75セクタ/秒の転送速度でバースト的に書き込まれた再生データが、圧縮率が"1/8"に対応する9.375セクタ/秒の転送速度で連続的に読み出される。このメモリ29から9.375セクタ/秒の転送速度で連続的に読み出された再生データは、ATCデコーダ30に供給される。

0074

ATCデコーダ30は、上述したATCエンコーダ24に対応して設けられるものである。ATCエンコーダ24から供給される圧縮データデコーダ30は、例えば再生データを"8"倍にビット伸張することによって16ビットからなるディジタルのオーディオ信号を再生する。このATCデコーダ30によって再生されて得られたオーディオ信号は、D/A変換器31に供給される。

0075

D/A変換器31は、ATCデコーダ30から供給されたディジタルのオーディオ信号をアナログのオーディオ信号に変換する。このD/A変換器31によって変換されて得られたオーディオ信号は、ローパスフィルタ32に供給される。

0076

ローパスフィルタ32は、D/A変換器31から供給されたオーディオ信号からRF信号成分やその他のノイズ成分等を遮断するために、所定の周波数成分以下の信号を通過する。このローパスフィルタ32によって通過されたアナログのオーディオ信号は、オーディオ出力信号Aoutとして出力端子33から外部へと出力される。

0077

このようなデータ記録再生装置は、光磁気ディスク1に対するデータの記録時には、例えばヘッド駆動回路27によって磁気ヘッド13を駆動して記録データに応じた変調磁界を光磁気ディスク1に対して印加するとともに、光学ヘッド12によって光磁気ディスク1の目的トラックにレーザ光を照射することにより、いわゆる磁界変調方式による熱磁気記録を行い、光磁気ディスク1の記録トラックに沿ってデータを記録する。また、データ記録再生装置は、光磁気ディスク1に記録されているデータの再生時には、光磁気ディスク1の記録トラックを光学ヘッド12によってレーザ光でトレースして磁気光学的に再生を行う。

0078

さて、以下では、このようなデータ記録再生装置に適用して好適なコンテンツ符号化装置及びコンテンツ復号装置について説明する。

0079

まず、符号化されたオリジナルデータを試聴データと追加データとに分離する際に、追加データのサイズを削減する、という本発明の内容の説明をより明確化すべく、符号化されたオリジナルデータを試聴データと追加データとに分離するコンテンツ符号化装置及びコンテンツ復号装置について説明する。本発明は、このコンテンツ符号化装置及びコンテンツ復号装置を改良することによって実現されるものである。

0080

まず、コンテンツ符号化装置について説明する。

0081

図2に示すコンテンツ符号化装置50は、上述したように、オーディオPCM信号に対して、帯域分割符号化、適応変換符号化、及び適応ビット割当ての各技術を用いて高能率符号化を施すものである。このコンテンツ符号化装置50は、入力された時間軸上の波形信号であるオーディオ信号D1を周波数軸上の信号であるスペクトル信号D2に変換する変換部51と、この変換部51によって変換されたスペクトル信号D2を周波数成分毎に符号化する信号成分符号化部52と、この信号成分符号化部52によって符号化された符号化信号D3から符号列D4を生成する符号列生成部53とを備える。

0082

変換部51は、例えば図3に示すように、オーディオ信号D1を複数の帯域に分割する帯域分割フィルタ61と、この帯域分割フィルタ61によって帯域分割された複数系統の時間軸上の信号D51,D52のそれぞれに対して所定の順スペクトル変換を施す順スペクトル変換部621,622とを有する。

0083

このような変換部51は、オーディオ信号D1を入力すると、このオーディオ信号D1を帯域分割フィルタ61によって例えば2つの帯域に分割する。このとき、帯域分割フィルタ61によって帯域分割された2系統の信号D51,D52の帯域幅は、それぞれ、オーディオ信号D1の帯域幅の"1/2"となる。すなわち、2系統の信号D51,D52は、それぞれ、オーディオ信号D1の"1/2"に間引かれる。そして、変換部51は、帯域分割フィルタ61によって帯域分割された2系統の信号D51,D52のそれぞれに対して、順スペクトル変換部621,622のそれぞれにより、モディファイド離散コサイン変換(Modified Discrete Cosine Transform;以下、MDCTという。)等の所定の順スペクトル変換をそれぞれの帯域において施し、スペクトル信号D21,D22に変換する。これらのスペクトル信号D21,D22は、図1に示したスペクトル信号D2に相当するものである。

0084

なお、変換部51としては、図2に示したもの以外にも多数考えられ、例えば、入力したオーディオ信号D1に対して直接MDCTを施してスペクトル信号D2に変換してもよく、また、MDCTではなく、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform;以下、DFTという。)や離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform;以下、DCTという。)を施してもよい。また、変換部51としては、帯域分割フィルタ61によってオーディオ信号D1を帯域成分に分割することも可能であるが、ここでは、比較的少ない演算量で多数の周波数成分が得られるMDCT、DFT又はDCTといったスペクトル変換によって周波数成分に変換する手法をとる方が望ましい。

0085

このような変換部51によってオーディオ信号D1を周波数軸上の信号に変換して得られるスペクトル信号D2は、例えば図4に示すようになる。同図においては、MDCTを施して得られたスペクトル信号の絶対値をパワーレベルとしてデシベル[dB]表記したものである。同図に示すスペクトル信号分布は、入力されたオーディオ信号D1を所定の時間ブロック毎に64個のスペクトル信号に変換されたものであり、変換部51は、このようなスペクトル信号を後段の信号成分符号化部52に供給する。

0086

信号成分符号化部52は、変換部51によって変換されたスペクトル信号D2を周波数成分毎に符号化する。信号成分符号化部52は、同図に示したスペクトル信号を入力した場合には、64個のスペクトル信号を同図中[1]から[16]までに示される量子化ユニットと称される16個の帯域にまとめて正規化及び量子化を行う。信号成分符号化部52は、量子化精度を周波数成分の分布の仕方によって量子化ユニット毎に変化させることにより、音質の劣化を最小限に抑制した聴覚的に効率のよい符号化が可能である。

0087

ここで、信号成分符号化部52は、さらに、スペクトル信号D2から聴感上特に重要なトーン性の信号成分、すなわち、特定の周波数周辺にエネルギが集中している特定信号成分を分離して、他のスペクトル成分とは別に符号化することにより、オーディオ信号を聴感上の劣化を殆ど生じさせずに高い圧縮率での効率的な符号化が可能である。このように、トーン成分を分離して符号化する場合には、信号成分符号化部52は、例えば図5に示すようになる。

0088

すなわち、信号成分符号化部52は、同図に示すように、スペクトル信号D2をトーン成分と非トーン成分とに分離するトーン成分分離部71と、このトーン成分分離部71によって分離されたトーン成分信号D61を符号化するトーン成分符号化部72と、トーン成分分離部71によって分離された非トーン成分信号D62を符号化する非トーン成分符号化部73とを有する。

0089

このような信号成分符号化部52は、まず、変換部51から供給されたスペクトル信号D2をトーン成分分離部71によってトーン成分の信号であるトーン成分信号D61と非トーン成分の信号である非トーン成分信号D62とに分離する。例えば、信号成分符号化部52は、先に図4に示したスペクトル信号からトーン成分信号D61と非トーン成分信号D62とを分離する場合には、図6に示すように、4本のスペクトル信号からなる同図中[10]で示す量子化ユニットから特にパワーレベルが周囲のスペクトル信号よりも高い[a]で示す2本のスペクトル信号をトーン成分として分離し、8本のスペクトル信号からなる同図中[13]で示す量子化ユニットから特にパワーレベルが周囲のスペクトル信号よりも高い[b]で示す3本のスペクトル信号をトーン成分として分離し、8本のスペクトル信号からなる同図中[14]で示す量子化ユニットから特にパワーレベルが周囲のスペクトル信号よりも高い[c]で示す3本のスペクトル信号をトーン成分として分離する。

0090

また、信号成分符号化部52は、このようなトーン成分分離部71によって分離されたトーン成分信号D61に対して、トーン成分符号化部72によって正規化及び量子化を施すとともに、トーン成分の位置情報の符号化も行い、符号化信号D31を生成する。さらに、信号成分符号化部52は、トーン成分分離部71によって分離された非トーン成分信号D62に対して、非トーン成分符号化部73によって正規化及び量子化を施して符号化信号D32を生成する。これらの符号化信号D31,D32は、図1に示した符号化信号D3に相当するものである。

0091

具体的には、トーン成分符号化部72及び非トーン成分符号化部73は、ともに図7に示すように、トーン成分信号D61又は非トーン成分信号D62を正規化する正規化部81と、トーン成分信号D61又は非トーン成分信号D62に基づいて量子化精度を決定する量子化精度決定部82と、正規化部81によって正規化された正規化トーン成分信号又は正規化非トーン成分信号D7を量子化する量子化部83とを有するものとなる。

0092

トーン成分符号化部72及び非トーン成分符号化部73は、それぞれ、正規化部81によって所定の帯域毎にトーン成分信号D61又は非トーン成分信号D62をレベルが等価となるように所定の正規化係数除算することによって正規化した後、トーン成分信号D61又は非トーン成分信号D62に基づいて量子化精度決定部82によって決定された量子化精度に基づいて、正規化トーン成分信号又は正規化非トーン成分信号D7を量子化部83によって量子化し、符号化信号D31,D32を生成する。なお、符号化信号D31,D32には、量子化された信号成分に加え、正規化した際の正規化係数情報や量子化精度情報も含まれている。

0093

このように、信号成分符号化部52は、変換部51から供給されたスペクトル信号D2をトーン成分分離部71によってトーン成分信号D61と非トーン成分信号D62とに分離し、これらに対して別々に正規化及び量子化を施し、得られた符号化信号D31,D32を符号列生成部53に供給する。このとき、信号成分符号化部52は、各トーン成分に対して、その周波数幅や位置情報を得る必要があるが、トーン成分を抜き出した残りのスペクトル信号は、少ないビット数で量子化することが可能であることから、特定のスペクトル信号にエネルギが集中する信号に対して、このような手法をとることにより、効率のよい符号化を行うことが可能となる。

0094

符号列生成部53は、信号成分符号化部52によって生成された符号化信号D3、すなわち、量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報を、"0/1"からなる符号列D4として外部に出力する。なお、符号列生成部53は、例えば、量子化されたスペクトル信号である符号化信号D3のうち、頻度の高いものに対しては比較的短い符号長を割当て、頻度の低いものに対しては比較的長い符号長を割り当てることにより、符号化効率を高めることができる。

0095

このようなコンテンツ符号化装置50は、入力されたオーディオ信号D1を変換部51によって周波数成分のスペクトル信号D2に変換した後、信号成分符号化部52によってトーン成分信号D61と非トーン成分信号D62とに分離した上で、各スペクトル信号を量子化ユニット毎に符号化し、得られた符号化信号D3から符号列生成部53によって符号列D4を生成する。

0096

つぎに、このようなコンテンツ符号化装置50によって高能率符号化が施されて生成された符号列からオーディオ信号を復号して出力するコンテンツ復号装置について説明する。

0097

図8に示すコンテンツ復号装置100は、入力された符号列D11を分解して周波数成分毎の符号化信号D12を抽出する符号列分解部101と、この符号列分解部101によって抽出された符号化信号D12からスペクトル信号D13を復元する信号成分復号部102と、この信号成分復号部102によって復元されたスペクトル信号D13から時間軸上の波形信号であるオーディオ信号D14を生成する逆変換部103とを備える。

0098

符号列分解部101は、符号列D11を入力すると、この符号列D11から周波数成分毎の符号化信号D12を抽出する。符号列分解部101は、抽出した周波数軸上の信号である符号化信号D12を信号成分復号部102に供給する。

0099

信号成分復号部102は、符号列分解部102によって分解されて抽出された符号化信号D12からスペクトル信号D13を復元する。信号成分復号部102は、上述した信号成分符号化部52によってトーン成分が分離されて符号化された符号化信号D12を復元する場合には、例えば図9に示すようになる。

0100

すなわち、信号成分復号部102は、同図に示すように、符号化信号D12のうちトーン成分に対応する符号化信号D121を復号するトーン成分復号部111と、符号化信号D12のうち非トーン成分に対応する符号化信号D122を復号する非トーン成分復号部112と、トーン成分復号部111によって復号されたトーン成分信号D151と非トーン成分復号部112によって復号された非トーン成分信号D152とを合成するスペクトル信号合成部113とを有する。

0101

このような信号成分復号部102は、まず、符号列分解部101から供給された符号化信号D12のうち、トーン成分に対応する符号化信号D121に対して、上述したトーン成分符号化部72によって施された符号化に対応する復号を施すとともに、トーン成分の位置情報の復号も行い、スペクトル信号D151を生成する。また、信号成分復号部102は、上述した非トーン成分符号化部73によって施された符号化に対応する復号を施してスペクトル信号D152を生成する。

0102

具体的には、トーン成分復号部111及び非トーン成分復号部112は、ともに図10に示すように、符号化信号D121,D122のそれぞれに対して上述した量子化部83に対応した逆量子化を施す逆量子化部121と、この逆量子化部121によって逆量子化されて得られた正規化トーン成分信号又は正規化非トーン成分信号D16に対して上述した正規化部81に対応した逆正規化を施す逆正規化部122とを有するものとなる。

0103

トーン成分復号部111及び非トーン成分復号部112は、それぞれ、量子化精度情報に基づいて逆量子化部121によって符号化信号D121,D122に対して逆量子化を施して正規化トーン成分信号又は正規化非トーン成分信号D16を生成した後、正規化係数情報に基づいて逆正規化部122によって正規化トーン成分信号又は正規化非トーン成分信号D16に対して所定の正規化係数を乗算することによって所定の帯域毎のスペクトル信号D151,D152を生成する。

0104

また、信号成分復号部102は、このようなトーン成分復号部111によって復号されたトーン成分に対応するスペクトル信号D151と、非トーン成分復号部112によって復号された非トーン成分に対応するスペクトル信号D152とをスペクトル信号合成部113によって合成し、スペクトル信号D13を生成する。

0105

このように、信号成分復号部102は、符号列分解部101から供給された符号化信号D12をトーン成分の符号化信号D121と非トーン成分の符号化信号D122とに分離して別々に逆量子化及び逆正規化を施し、これらをスペクトル信号合成部113によって合成し、得られたスペクトル信号D13を逆変換部103に供給する。

0106

逆変換部103は、信号成分復号部102によって復号されたスペクトル信号D13を逆変換し、オーディオ信号D14を生成する。逆変換部103は、例えば図11に示すように、各帯域毎のスペクトル信号D131,D132のそれぞれに対して逆スペクトル変換を施す逆スペクトル変換部1311,1312と、これらの逆スペクトル変換部1311,1312のそれぞれによって時間軸上の波形信号に変換された複数系統の信号D171,D172を帯域合成する帯域合成フィルタ132とを有する。

0107

このような逆変換部103は、各帯域毎のスペクトル信号D131,D132のそれぞれに対して、上述した順スペクトル変換部621,622のそれぞれによって施された順スペクトル変換に対応する逆スペクトル変換を施し、得られた2系統の信号D171,D172を帯域合成し、オーディオ信号D14を生成する。

0108

このようなコンテンツ復号装置100は、入力された符号列D11から符号列分解部101によって周波数成分毎の符号化信号D12を抽出し、この符号化信号D12から信号成分復号部102によってスペクトル信号D13を復元した後、逆変換部103によってオーディオ信号D14を生成して出力する。

0109

さて、上述したコンテンツ符号化装置50によってオーディオ信号D1を符号化して得られた符号列D4は、当該コンテンツ符号化装置50が先に図1に示したデータ記録再生装置等に適用されることにより、図12に示すフォーマットにしたがって所定の記録媒体に記録され得る。コンテンツ復号装置100は、先に図1に示したデータ記録再生装置等に適用されることにより、記録媒体に対して記録された符号列を読み出して再生することができることになる。

0110

すなわち、符号列D4は、図12に示すように、ヘッダ、トーン成分情報、及び非トーン成分情報からなるフレーム毎に記録媒体に記録される。

0111

ヘッダは、各フレームの先頭に設けられる固定長からなるものである。ヘッダには、同期信号の他、先に図3に示した帯域分割フィルタ61による帯域分割数等も記述される。

0112

ヘッダに続いて設けられるトーン成分情報は、スペクトル信号D2から分離したトーン成分に関する情報である。トーン成分情報としては、トーン成分の数を示すトーン成分数情報、トーン成分の周波数幅を示すトーン幅情報、及び量子化精度情報が記述され、続いて各トーン成分の情報が記述される。各トーン成分の情報としては、正規化係数情報、トーン成分の位置情報を示すトーン位置情報、及びスペクトル係数情報が記述される。なお、図12においては、先に図6に示したスペクトル信号を記録した場合について示しており、低域から高域までの3つのトーン成分[a],[b],[c]のそれぞれに対して、正規化係数情報として、"30","27","24"が割り当てられている様子を示している。なお、この正規化係数情報としては、ここでは、デシベル値に比例した値が用いられている。

0113

トーン成分情報に続いて設けられる非トーン成分情報は、スペクトル信号D2から分離した非トーン成分に関する情報である。非トーン成分情報としては、量子化ユニットの数を示す量子化ユニット数情報、量子化ユニット数分の量子化精度情報、及び量子化ユニット数分の正規化係数情報が記述され、続いて正規化及び量子化されたスペクトル係数情報が記述される。なお、フレームが固定長である場合には、スペクトル係数情報の後段に空き領域が設けられる。同図においては、先に図6に示したスペクトル信号を記録した場合について示しており、最低域の量子化ユニット[1]から最高域の量子化ユニット[16]のそれぞれに対して、正規化係数情報として、"46","52","37",・・・,"21","18","12","10","8"が割り当てられている様子を示している。なお、この正規化係数情報としては、ここでも、デシベル値に比例した値が用いられている。

0114

ところで、実際には、このようなオリジナルのオーディオ信号D1を符号化して得られたオリジナルの符号列D4からコンテンツ符号化装置50によって試聴データと追加データとが分離されて生成される。

0115

具体的には、オリジナルの符号列D4を試聴データと追加データとに分離するコンテンツ符号化装置50は、図13に示すように構成される。なお、同図には、先に図2に示した符号列生成部53の後段に設けられる各部を示している。

0116

すなわち、コンテンツ符号化装置50は、同図に示すように、入力された符号列D4を分解して周波数成分毎の符号化信号D21を抽出する符号列分解部54と、後述する符号列分離部56による符号列分離処理に関する分離条件を示す制御情報D22を生成する制御部55と、この制御部55によって生成された制御情報D22に基づいて符号化信号D21を試聴データ用の情報D23と追加データ用の情報D24とに分離する符号列分離部56と、この符号列分離部56によって分離された試聴データ用の情報D23から試聴データD25としての符号列を生成する試聴データ生成部57と、符号列分離部56によって分離された追加データ用の情報D24から追加データD26としての符号列を生成する追加データ生成部58とを備える。

0117

符号列分解部54は、符号列D4を入力すると、この符号列D4から周波数成分毎の符号化信号D21を抽出する。符号列分解部54は、抽出した周波数軸上の信号である符号化信号D21を符号列分離部56に供給する。

0118

制御部55は、コンテンツ提供者によって設定される試聴データの周波数帯域、すなわち試聴帯域や、符号列分離処理を適用するオリジナルデータのデータ範囲、すなわち試聴データの再生時間範囲情報(試聴時間)等の分離条件を示す制御情報D22を生成する。制御部55は、生成した制御情報D22を符号分離部56に供給する。

0119

符号列分離部56は、制御部55から供給された制御情報D22に基づいて、オリジナルの符号化信号D21のうち、分離条件を満たす正規化係数情報及び可変長符号をダミーデータに置換することによって試聴データ用の情報D23を分離し、試聴データ生成部57に供給する。また、符号列分離部56は、試聴データ用の情報D23としてダミーデータに置換した真の正規化係数情報及び真の可変長符号と、生成したこれらの正規化係数情報及び可変長符号の位置情報とを、追加データ用の情報D24として追加データ生成部58に供給する。すなわち、符号列分離部56においては、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす符号列D4における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する。

0120

試聴データ生成部57は、符号列分離部56から供給された一部にダミーデータが書き込まれた試聴データ用の情報D23から試聴データD25としての符号列を生成して出力する。

0121

追加データ生成部58は、符号列分離部56から供給された追加データ用の情報D24に含まれる真の正規化係数情報及び真の可変長符号とこれらの位置情報とに基づいて、追加データD26としての符号列を生成して出力する。

0122

このようなコンテンツ符号化装置50は、符号列分解部54によって符号列D4から周波数成分毎の符号化信号D21を抽出すると、この符号化信号D21のうち、符号列分離部56によって分離条件を満たす正規化係数情報及び可変長符号をダミーデータに置換して試聴データ用の情報D23を分離するとともに、真の正規化係数情報及び真の可変長符号とこれらの位置情報とを、追加データ用の情報D24として生成する。そして、コンテンツ符号化装置50は、試聴データ用の情報D23から試聴データD25としての符号列を生成するとともに、追加データ用の情報D24に含まれる真の正規化係数情報及び真の可変長符号とこれらの位置情報とに基づいて、追加データD26としての符号列を生成する。

0123

具体的には、コンテンツ符号化装置50は、図14に示す一連の符号列分離処理を経ることにより、オリジナルの符号化信号D21から分離した追加データ用の情報D24から追加データD26を生成する。

0124

すなわち、コンテンツ符号化装置50は、同図に示すように、ステップS1において、試聴帯域がコンテンツ提供者によって設定される。以下の工程では、この試聴帯域に基づいて、トーン成分についての正規化係数情報と非トーン成分についての正規化係数情報及び可変長符号がオリジナルの符号化信号D21から分離される。

0125

続いて、コンテンツ符号化装置50は、ステップS2において、オリジナルの符号化信号D21にトーン成分が含まれているか否かを判定する。

0126

ここで、コンテンツ符号化装置50は、符号化信号D21にトーン成分が含まれているものと判定した場合には、低域側のトーン成分から順次選択し、ステップS3において、選択したトーン成分が試聴帯域よりも高域に属するか否かを判定する。コンテンツ符号化装置50は、選択したトーン成分が試聴帯域よりも高域に属しないものと判定した場合には、ステップS2へと処理を移行し、次のトーン成分の選択を試みる。一方、コンテンツ符号化装置50は、選択したトーン成分が試聴帯域よりも高域に属するものと判定した場合には、ステップS4において、当該トーン成分についての正規化係数情報をダミーデータに置換するとともにその位置情報を保持することにより、真の正規化係数情報を追加データとすべく分離し、再度ステップS2からの処理を繰り返し、未選択のトーン成分がなくなるまで処理を繰り返す。

0127

一方、コンテンツ符号化装置50は、符号化信号D21にトーン成分が含まれていない、すなわち未選択のトーン成分がないものと判定した場合には、オリジナルの符号化信号D21の量子化ユニットを低域側から高域側へと順次選択し、ステップS5において、選択すべき量子化ユニットがあるか否かを判定する。コンテンツ符号化装置50は、選択すべき量子化ユニットがあるものと判定した場合には、ステップS6において、選択した量子化ユニットが試聴帯域よりも高域に属するか否かを判定する。コンテンツ符号化装置50は、選択した量子化ユニットが試聴帯域よりも高域に属しないものと判定した場合には、ステップS5へと処理を移行し、次の量子化ユニットの選択を試みる。一方、コンテンツ符号化装置50は、選択した量子化ユニットが試聴帯域よりも高域に属するものと判定した場合には、ステップS7において、当該量子化ユニットについての正規化係数情報をダミーデータに置換するとともにその位置情報を保持することにより、真の正規化係数情報を追加データとすべく分離し、再度ステップS5からの処理を繰り返し、未選択の量子化ユニットがなくなるまで処理を繰り返す。

0128

コンテンツ符号化装置50は、選択すべき量子化ユニットがない、すなわち未選択の量子化ユニットがないものと判定した場合には、ステップS8において、試聴帯域よりも高域側の可変長符号化されたスペクトル係数情報の一部をダミーデータに置換するとともにその位置情報を保持することにより、真の可変長符号を追加データとすべく符号列分離部56によって分離する。

0129

そして、コンテンツ符号化装置50は、ステップS9において、分離した正規化係数情報や位置情報を記述するのに十分な割り当て情報量、すなわちビット長を追加データ生成部58によって決定し、ステップS10において、決定したビット長に基づいて追加データ生成部58によって追加データを生成し、一連の符号列分離処理を終了する。

0130

コンテンツ符号化装置50は、このような一連の処理を経ることにより、オリジナルの符号化信号D21から試聴データD25と追加データD26とを分離して生成することができる。

0131

なお、コンテンツ符号化装置50は、試聴データD25と追加データD26とを分離する際に、コンテンツの符号列の全体に対して行う必要はなく、例えば、追加データD26の購買意欲喚起するために、試聴データD25の既定時間枠内でオリジナルデータと同様に高音質とすることも可能であり、その場合には、追加データD26の分離処理を行う必要はない。すなわち、コンテンツ符号化装置50は、ディジタルコンテンツの既定時間枠内に相当する符号列についての正規化係数情報を分離することにより、試聴帯域を可変とすることができる。

0132

このようなオリジナルのオーディオ信号D1を符号化して得られた符号列D4からコンテンツ符号化装置50によって生成される試聴データD25のフォーマットは、図15に示すようになる。なお、同図においては、先に図6に示したように、試聴帯域として量子化ユニット[1]から量子化ユニット[12]までを指定した場合について示している。

0133

すなわち、試聴データD25のフォーマットは、図12に示した符号列D4のフォーマットと比較して、図15斜線部aに示すように、試聴帯域よりも高域である量子化ユニット[13]から量子化ユニット[16]までの非トーン成分情報における正規化係数情報を全て"0"として最小化したものとなる。すなわち、試聴データD25は、符号列D4から、試聴帯域内の量子化ユニット[1]から量子化ユニット[12]までの正規化係数情報を分離し、それ以外の正規化係数情報を全て"0"として最小化することによって生成される。したがって、試聴データD25においては、同図中斜線部bに示す非トーン成分情報における量子化ユニット[13]から量子化ユニット[16]のそれぞれに対して割り当てられるスペクトル係数情報は、有効な値が記述されるものの、当該試聴データD25の再生時には対応する正規化係数情報が"0"であることによって結果的に極小化されることになる。なお、スペクトル係数情報としては、一部の情報を値が"0"のダミーデータに置換するようにしてもよい。特に、中域のスペクトル信号は、音質上、重要な意味を有することから、試聴データD25においては、この部分を値が"0"のダミーデータに置換し、高域の部分についてはダミーの正規化係数情報に置換するようにしてもよい。この場合、試聴データD25においては、ダミーの正規化係数情報に置換する帯域とスペクトル係数情報の一部をダミーデータに置換する帯域とをオーバーラップさせてもよい。このようにすることにより、特にスペクトル係数情報の符号化に可変長符号を用いた場合には、中域の一部の情報が欠落することから、再生側は、それより高域のデータを解読することが全く不可能となる、といった利点がある。

0134

また、試聴データD25は、同図中斜線部c,dに示すように、トーン成分情報についても、試聴帯域よりも高域である量子化ユニット[13]から量子化ユニット[16]のそれぞれに割り当てられる正規化係数情報を全て"0"として最小化することにより、当該試聴データD25の再生時には対応するスペクトル係数情報を極小化せしめることができる。

0135

このようなフォーマットにしたがって記録媒体に記録される試聴データD25が再生された場合には、図16に示すようなスペクトル信号が得られる。すなわち、試聴データD25を再生して得られるオーディオ信号は、試聴帯域よりも高域である量子化ユニット[13]から量子化ユニット[16]のそれぞれに対して割り当てられている正規化係数情報が最小化されていることから、対応するスペクトル信号も極小化されたものとなり、さらに、試聴帯域よりも高域に属するトーン成分[b],[c]についても同様にスペクトル信号が極小化されたものとなる。したがって、オーディオ信号は、実質的には、量子化ユニット[1]から量子化ユニット[12]までの狭帯域の試聴データとして再生される。

0136

このように、コンテンツ符号化装置50は、例えば図12に示したように記述されるオリジナルデータに基づいて、先に図15に示したように、試聴帯域よりも高域である量子化ユニット[13]から量子化ユニット[16]までの正規化係数情報に対してダミーデータとして"0"を記述するとともに、量子化ユニット[13]から量子化ユニット[16]までのスペクトル係数情報の一部には任意値のスペクトル係数情報を記述する。コンテンツ符号化装置50においては、高域側の正規化係数情報を最小化することにより、先に図16に示したようなスペクトル信号が得られ、高域側のスペクトル信号は厳密には"0"とはならないものの、可聴性の観点からは実質的には"0"と等価なものとなる。以下では、このようなスペクトル信号を、この場合も含めて狭帯域信号と称するものとする。

0137

一方、このような試聴データD25に対して追加される追加データD26は、図17に示すように、1フレームがヘッダ部及びデータ部から構成されるものである。ヘッダ部には、データ部で共通に用いられる情報が記述され、データ部には、トーン成分に関する情報と非トーン成分に関する情報とが記述される。

0138

データ部におけるトーン成分に関する情報としては、最小化したトーン成分の数を示す正規化係数情報数が記述され、続いて各トーン成分の情報として、正規化係数情報の周波数軸上の位置を示す正規化係数情報位置と正規化係数情報自体が順次記述される。なお、同図においては、先に図6に示したスペクトル信号についての追加データについて示しており、正規化係数情報数として、2つのトーン成分[b],[c]があることを示す"2"が記述される。また、トーン成分[b]の情報としては、正規化係数情報位置として、図15中斜線部cで示した位置を示す"34"が記述されるとともに、正規化係数情報として、先に図12に示した"27"が記述される。さらに、トーン成分[c]の情報としては、正規化係数情報位置として、図15中斜線部dで示した位置を示す"44"が記述されるとともに、正規化係数情報として、先に図12に示した"24"が記述される。

0139

データ部における非トーン成分に関する情報としては、最小化した量子化ユニットの数を示す正規化係数情報数が記述され、続いて最小化した正規化係数情報のうちの最低域側の量子化ユニットについての正規化係数情報位置を示す正規化係数情報先頭位置が記述され、続いて各量子化ユニットの正規化係数情報が順次記述され、最後に最小化した量子化ユニットに対応する可変長符号化されたスペクトル係数情報の一部とその位置を示す可変長符号位置とが記述される。なお、図17においては、正規化係数情報数として、5つの量子化ユニット[12],[13],[14],[15],[16]があることを示す"5"が記述される。また、正規化係数情報先頭位置としては、図15中斜線部aで示した位置を示す"54"が記述される。さらに、各量子化ユニットの正規化係数情報としては、量子化ユニット[12]から量子化ユニット[16]のそれぞれに対して、先に図12に示した"21","18" ,"12" ,"10" ,"8"が記述される。さらにまた、可変長符号化されたスペクトル係数情報の一部としては、"255"が記述され、その位置を示す可変長符号位置としては、図15中斜線部bで示した位置を示す"63"が記述される。

0140

一方、ヘッダ部としては、このようなデータ部に記述される情報のうち、同じ属性を有する情報を記述するためのビット長が記述される。ここで、トーン成分及び非トーン成分についての正規化係数情報は、いずれも同じ属性であり、また、正規化係数情報及び可変長符号の位置情報に関しても、同じ属性を有していることから、これらの情報は、データ部において共通に表現されるものである。図17においては、データ部に記述される正規化係数情報の最大値が"27"であることから、正規化係数情報を記述するためのビット長として5ビットを割り当てれば足りるため、ヘッダ部には、正規化係数情報を記述するためのビット長を示す正規化係数情報ビット長として、"5"が記述される。また、同図においては、データ部に記述される位置情報の最大値が"63"であることから、位置情報を記述するためのビット長として6ビットを割り当てれば足りるため、ヘッダ部には、位置情報を記述するためのビット長を示す位置情報ビット長として、"6"が記述される。

0141

なお、同図においては、フレーム毎のヘッダ部として、正規化係数情報ビット長及び位置情報ビット長が記述されるものとしているが、例えば、これらの値が全フレームで共通である場合には、追加データD26においては、先頭に1つのみヘッダ部を設けることも可能である。これにより、追加データD26は、さらなる情報量の削減が図られたものとなる。

0142

このようなフォーマットにしたがって生成される追加データD26は、試聴データD25に追加される。先に図16に示した試聴データD25のスペクトル信号は、試聴データD25に対して追加データD26が追加されることにより、先に図6に示したスペクトル信号に復元される。

0143

このように、コンテンツ符号化装置50は、オーディオ信号や画像信号等を符号化して得られたオリジナルデータの符号列を、ダミーデータを含む低品質の試聴データと、試聴データに追加することによって高品質のオリジナルデータを復元するための追加データとに分離する際に、正規化係数情報や位置情報といった属性毎にビット長をコンテンツ全体又はフレーム毎に決定して割り当てて追加データD26を記述することにより、追加データD26を柔軟に記述するとともに、そのサイズを削減することができる。

0144

したがって、コンテンツ符号化装置50は、上述したコンテンツ復号装置100を用いて再生することが可能な形式で記述される低品質の試聴データD25を無償で広く配布するとともに、小容量の追加データD26を有償で高速に配信することが可能となる。例えば、本発明をオーディオ信号に適用したものは、比較的低品質のオーディオ信号を内容の試聴用として自由に視聴できるように配布し、サイズが小さい追加データD26を別途購入等して入手することにより、高品質のオーディオ信号を視聴できるようになる。

0145

さて、このようなコンテンツ符号化装置50に対応するコンテンツ復号装置は、上述したコンテンツ復号装置100を改良することによって構成される。このコンテンツ復号装置は、図18に示す一連の符号列統合処理を経ることにより、試聴データ及び追加データを統合してオリジナルデータを復元する。

0146

すなわち、コンテンツ復号装置は、同図に示すように、ステップS21において、追加データをフレームに分解し、ステップS22において、追加データのフレームに設けられたヘッダ部を参照することにより、正規化係数情報や位置情報を記述している割り当て情報量、すなわち上述したビット長を認識し、データ部から正規化係数情報や可変長符号とこれらの位置情報とを取り出す。

0147

続いて、コンテンツ復号装置は、ステップS23において、追加データから取り出した可変長符号を、その位置情報に基づいて、試聴データの改変された可変長符号に復元する。

0148

そして、コンテンツ復号装置は、ステップS24において、追加データにトーン成分に関する情報が記述されているか否かを判定する。

0149

ここで、コンテンツ復号装置は、追加データにトーン成分に関する情報が記述されているものと判定した場合には、そのトーン成分の正規化係数情報を順次選択し、その位置情報に基づいて、ステップS25において、試聴データの正規化係数情報を復元して再度ステップS24からの処理を繰り返し、未選択のトーン成分に関する情報がなくなるまで処理を繰り返す。

0150

一方、コンテンツ復号装置は、追加データにトーン成分に関する情報が記述されていない、すなわち未選択のトーン成分に関する情報がなくトーン成分の復元が完了したものと判定した場合には、追加データに記述されている量子化ユニットについての正規化係数情報を順次選択し、その位置情報に基づいて、ステップS26において、選択すべき量子化ユニットがあるか否かを判定する。

0151

コンテンツ復号装置は、選択すべき量子化ユニットがあるものと判定した場合には、ステップS27において、試聴データの正規化係数情報を復元して再度ステップS26からの処理を繰り返し、未選択の量子化ユニットがなくなるまで処理を繰り返す。

0152

そして、コンテンツ復号装置は、選択すべき量子化ユニットがない、すなわち未選択の量子化ユニットがないものと判定した場合には、一連の符号列統合処理を終了する。

0153

コンテンツ復号装置は、このような一連の処理を経ることにより、試聴データ及び追加データを統合してオリジナルデータを復元することができる。

0154

このようなコンテンツ復号装置を、オーディオ信号を再生するものとして適用した場合には、図19に示すように構成される。すなわち、コンテンツ復号装置150は、上述した符号列分解部101と同様の符号列分解部151と、追加データD33から真の正規化係数情報及び真の可変長符号D34を抽出する制御部152と、符号列分解部151によって抽出された符号化信号D32と制御部152によって抽出された真の正規化係数情報及び真の可変長符号D34とを用いて符号列を書き換えることによって試聴データと追加データとを統合してオリジナルの符号化信号D35を生成する符号列統合部153と、上述した信号成分復号部102と同様の信号成分復号部154と、上述した逆変換部103と同様の逆変換部155とを備える。

0155

符号列分解部151は、一部がダミーデータに置換された試聴データからなる符号列D31を入力すると、この符号列D31から周波数成分毎の符号化信号D32を抽出する。符号列分解部151は、抽出した周波数軸上の信号である符号化信号D32を符号列統合部153に供給する。

0156

制御部152は、真の正規化係数情報及び真の可変長符号を含む追加データD33を入力すると、この追加データD33から真の正規化係数情報及び真の可変長符号D34を抽出する。制御部152は、抽出した真の正規化係数情報及び真の可変長符号D34を符号列統合部153に供給する。

0157

符号列統合部153は、符号列分解部151によって分解されて抽出された符号化信号D32のうちのダミーの正規化係数情報及び可変長符号の部分を、制御部152によって抽出された真の正規化係数情報及び真の可変長符号D34に書き換える。符号列統合部153は、書き換えて生成したオリジナルの符号化信号D35を信号成分復号部154に供給する。

0158

信号成分復号部154は、符号列統合部153によって書き換えられて生成された符号化信号D35からスペクトル信号D36を復元する。信号成分復号部154は、上述した信号成分符号化部52によってトーン成分が分離されて符号化された符号化信号D12を復元する場合には、先に図9に示したように構成され、符号列統合部153から供給された符号化信号D35をトーン成分の符号化信号と非トーン成分の符号化信号とに分離して別々に逆量子化及び逆正規化を施し、これらを合成して得られたスペクトル信号D36を逆変換部155に供給する。

0159

逆変換部155は、信号成分復号部154によって復号されたスペクトル信号D36を逆変換し、時間軸上の波形信号であるオーディオ信号D37を生成する。

0160

このようなコンテンツ復号装置150は、図20に示す一連の処理を経ることにより、オーディオ信号D37を再生して出力する。

0161

すなわち、コンテンツ復号装置150は、同図に示すように、ステップS31において、符号列分解部151によってダミーデータを含んだ試聴データからなる符号列D31を分解して符号化信号D32を抽出する。

0162

続いて、コンテンツ復号装置150は、ステップS32において、高音質再生を実行するか否かを判定する。

0163

ここで、コンテンツ復号装置150は、高音質再生を実行しないものと判定した場合には、ステップS34へと処理を移行し、信号成分復号部154によって符号化信号D32を復号してスペクトル信号D36を復元し、ステップS35において、逆変換部155によってスペクトル信号D36を時系列信号への逆変換を行い、オーディオ信号D37を再生して出力する。

0164

一方、コンテンツ復号装置150は、高音質再生を実行するものと判定した場合には、ステップS33において、符号列統合部153によって符号化信号D32におけるダミーデータを追加データD33に含まれる真の正規化係数情報及び真の可変長符号D34に書き換えてオリジナルの符号化信号D35を生成する。

0165

そして、コンテンツ復号装置150は、ステップS34において、信号成分復号部154によって符号化信号D35を復号してスペクトル信号D36を復元し、ステップS35において、逆変換部155によってスペクトル信号D36を時系列信号への逆変換を行い、オーディオ信号D37を再生して出力する。

0166

コンテンツ復号装置150は、このような一連の処理を経ることにより、入力された狭帯域信号であり低音質の試聴データからなる符号列D31から符号列分解部151によって周波数成分毎の符号化信号D32を抽出するとともに、入力された追加データD33から制御部152によって真の正規化係数情報及び真の可変長符号D34を抽出し、符号列統合部153によって符号化信号D32のうちのダミーの正規化係数情報及び可変長符号の部分を真の正規化係数情報及び真の可変長符号D34に書き換えてオリジナルの符号化信号D35を生成する。そして、コンテンツ復号装置150は、この符号化信号D35から信号成分復号部154によってスペクトル信号D36を復元した後、逆変換部155によって広帯域であり高音質のオーディオ信号D37を再生して出力することができる。

0167

また、コンテンツ復号装置を、所定の記録媒体に対して符号化信号を記録するものとして適用した場合には、図21に示すように構成される。すなわち、コンテンツ復号装置150'は、上述した符号列分解部151、制御部152、符号列統合部153の他に、図示しない所定の記録媒体に対して符号化信号D38を記録する記録部156を備える。

0168

記録部156は、符号列統合部153によって書き換えられて生成された符号化信号D35を、符号化信号D38として記録媒体に記録する。ここで、記録媒体は、書き換えが可能なものである場合には、元々の試聴データである符号列D31を記録していたものであってもよい。

0169

このようなコンテンツ復号装置150'は、図22に示す一連の処理を経ることにより、符号化信号D38を記録媒体に記録する。

0170

すなわち、コンテンツ復号装置150'は、同図に示すように、ステップS41において、高音質記録を実行するか否かを判定する。

0171

ここで、コンテンツ復号装置150'は、高音質記録を実行しないものと判定した場合には、ステップS44へと処理を移行し、記録部156によって符号列D31を符号化信号D38として記録媒体に記録する。すなわち、コンテンツ復号装置150'は、低音質のオーディオ信号が再生される試聴データからなる符号列D31を記録媒体に記録する。

0172

一方、コンテンツ復号装置150'は、高音質記録を実行するものと判定した場合には、ステップS42において、符号列分解部151によってダミーデータを含んだ試聴データからなる符号列D31を分解して符号化信号D32を抽出する。

0173

続いて、コンテンツ復号装置150'は、ステップS43において、符号列統合部153によって符号化信号D32に含まれるダミーデータを追加データD33に含まれる真の正規化係数情報及び真の可変長符号D34に書き換えてオリジナルの符号化信号D35を生成する。

0174

そして、コンテンツ復号装置150'は、ステップS44において、記録部156によって符号化信号D35を符号化信号D38として記録媒体に記録する。

0175

コンテンツ復号装置150'は、このような一連の処理を経ることにより、入力された狭帯域信号であり低音質の試聴データからなる符号列D31から符号列分解部151によって周波数成分毎の符号化信号D32を抽出するとともに、入力された追加データD33から制御部152によって真の正規化係数情報及び真の可変長符号D34を抽出し、符号列統合部153によって符号化信号D32のうちのダミーの正規化係数情報及び可変長符号の部分を真の正規化係数情報及び真の可変長符号D34に書き換えてオリジナルの符号化信号D35を生成する。そして、コンテンツ復号装置150'は、広帯域であり高音質のオーディオ信号を再生して出力することが可能な符号化信号D35を記録部156によって記録媒体に記録することができる。

0176

以上説明したように、コンテンツ符号化装置は、コンテンツのオリジナルデータの推測が困難となるように改変した試聴データと、この試聴データに追加することによってオリジナルデータを再現可能とする追加データとに分離する際に、追加データの構成要素のうち、同じ属性の情報に冗長がないように共通のビット数を割り当てて当該追加データを記述する。これにより、コンテンツ符号化装置は、オリジナルの符号化信号の高域側のスペクトル信号の正規化係数情報を改変することによって品質を抑制した試聴データをユーザに対して配布することが可能となるとともに、ユーザが試聴データの高品質化を希望する際に配信するオリジナルの正規化係数情報を含む追加データの情報量を大幅に削減することが可能となり、小容量の追加データを高速に配信することができる。

0177

また、コンテンツ符号化装置によってトーン成分及び非トーン成分に関する正規化係数情報及び可変長符号をダミーデータとして作成された試聴データは、当該試聴データからオリジナルデータを推測させることを困難とするものである。したがって、コンテンツ符号化装置及びコンテンツ復号装置においては、試聴データを不正に改変しようとすると却って音質を劣化させる原因になることから、コンテンツの著作権を保護しつつ試聴データを効率的に広く配布することが可能となる。

0178

なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では、オーディオ信号に対する符号化及び復号を行うものとして説明したが、本発明は、画像信号に対しても容易に適用可能である。すなわち、本発明は、例えば、画像信号に対して2次元DCTを用いて各ブロック毎に変換を行い、得られた信号に対して多様な量子化テーブルを用いて量子化を行う場合、ダミーの量子化テーブルとして高域成分を除去したものを指定しておき、これを高画質化する場合には、高域成分を除去しない真の量子化テーブルに置換することにより、オーディオ信号の場合と同様の処理を行うことが可能である。

0179

また、本発明は、符号列全体に暗号化が施され、再生時にその暗号を復号しながら再生するようなシステムにも容易に適用することができる。

0180

さらに、上述した実施の形態では、符号化されたビットストリームを記録媒体に対して記録する場合について説明したが、本発明は、ビットストリームを伝送する場合にも適用することができる。これにより、本発明は、例えば、全帯域にわたって真の正規化係数情報を入手した視聴者のみに対しては放送されているオーディオ信号の高音質再生を可能とし、その他の視聴者に対してはその内容が把握できるものの、比較的低音質の再生しかできないように制限することが可能となる。

0181

さらにまた、本発明は、上述したコンテンツの符号化及び復号処理をハードウェアで実現するのみならず、コンピュータ実行可能なソフトウェアで実現することもできる。すなわち、本発明は、ソフトウェアで実現する場合には、例えばパーソナルコンピュータ等の各種情報処理装置におけるCPU(Central Processing Unit)によって上述したコンテンツの符号化を行うコンテンツ符号化プログラムや上述したコンテンツの復号を行うコンテンツ復号プログラムを実行することにより、この機能を実現することができる。これらのコンテンツ符号化プログラム及びコンテンツ復号プログラムは、例えばコンパクトディスク等のコンピュータ実行可能な所定の記録媒体やインターネット等の伝送媒体によって提供することができる。

0182

このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。

発明の効果

0183

以上詳細に説明したように、本発明にかかるコンテンツ符号化装置は、任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンテンツ符号化装置であって、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換手段と、この変換手段によって変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化手段と、この正規化手段によって正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化手段と、この量子化手段によって量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成手段と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離手段と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成手段と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成手段とを備え、第3の符号列生成手段は、第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択する。

0184

したがって、本発明にかかるコンテンツ符号化装置は、第1の符号列における正規化係数情報のうち、所定の分離条件を満たすものを符号列分離手段によって変更して真の正規化係数情報を分離し、第3の符号列生成手段によって第3の符号列を生成する際に、真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択することにより、分離して得られる狭帯域の第2の符号列から広帯域のオリジナルのディジタルコンテンツを再現すべく追加される第3の符号列からなるデータのサイズを削減することができ、この第3の符号列からなるデータを高速に配信することができる。

0185

また、本発明にかかるコンテンツ符号化方法は、任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンテンツ符号化方法であって、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換工程と、この変換工程にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化工程と、この正規化工程にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化工程と、この量子化工程にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成工程と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離工程と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成工程と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成工程とを備え、第3の符号列生成工程では、第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量が選択される。

0186

したがって、本発明にかかるコンテンツ符号化方法は、第1の符号列における正規化係数情報のうち、所定の分離条件を満たすものを変更して真の正規化係数情報を分離し、第3の符号列を生成する際に、真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択することにより、分離して得られる狭帯域の第2の符号列から広帯域のオリジナルのディジタルコンテンツを再現すべく追加される第3の符号列からなるデータのサイズを削減することが可能となり、この第3の符号列からなるデータを高速に配信することが可能となる。

0187

さらに、本発明にかかるコンテンツ符号化プログラムは、任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンピュータ実行可能なコンテンツ符号化プログラムであって、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、この変換処理にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化処理と、この正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、この量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを備え、第3の符号列生成処理では、第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量が選択される。

0188

したがって、本発明にかかるコンテンツ符号化プログラムは、第1の符号列における正規化係数情報のうち、所定の分離条件を満たすものを変更して真の正規化係数情報を分離し、第3の符号列を生成する際に、真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択することにより、このコンテンツ符号化プログラムが提供された機器が、分離して得られる狭帯域の第2の符号列から広帯域のオリジナルのディジタルコンテンツを再現すべく追加される第3の符号列からなるデータのサイズを削減することを可能とし、この第3の符号列からなるデータを高速に配信することを可能とする。

0189

さらにまた、本発明にかかるコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体は、任意のディジタルコンテンツに対して高能率符号化を施すコンピュータ実行可能なコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体であって、コンテンツ符号化プログラムは、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、この変換処理にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化処理と、この正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、この量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを備え、第3の符号列生成処理では、第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量が選択される。

0190

したがって、本発明にかかるコンテンツ符号化プログラムが記録された記録媒体は、第1の符号列における正規化係数情報のうち、所定の分離条件を満たすものを変更して真の正規化係数情報を分離し、第3の符号列を生成する際に、真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択するコンテンツ符号化プログラムを提供することができる。そのため、このコンテンツ符号化プログラムが提供された機器は、分離して得られる狭帯域の第2の符号列から広帯域のオリジナルのディジタルコンテンツを再現すべく追加される第3の符号列からなるデータのサイズを削減することができ、この第3の符号列からなるデータを高速に配信することができる。

0191

また、本発明にかかるコンテンツ復号装置は、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換手段と、この変換手段によって変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化手段と、この正規化手段によって正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化手段と、この量子化手段によって量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成手段と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離手段と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成手段と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成手段とを備え、第3の符号列生成手段によって第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択するコンテンツ符号化装置によって高能率符号化が施された符号列を復号するコンテンツ復号装置であって、一部がダミーデータに置換された第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解手段と、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出手段と、符号列分解手段によって分解されて抽出された符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を抽出手段によって抽出された真の正規化係数情報に書き換えることによって第2の符号列と第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合手段とを備える。

0192

したがって、本発明にかかるコンテンツ復号装置は、一部がダミーデータに置換された符号列を符号列分解手段によって分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出し、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、抽出手段によって真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出し、得られた符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を符号列統合手段によって真の正規化係数情報に書き換え、第2の符号列と第3の符号列とを統合することにより、コンテンツ符号化装置によって分離して得られる狭帯域の第2の符号列から広帯域のオリジナルのディジタルコンテンツを再現すべく追加される第3の符号列からなるデータのサイズが削減されていても、広帯域のオリジナルの符号化信号を生成することができる。

0193

さらに、本発明にかかるコンテンツ復号方法は、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換工程と、この変換工程にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化工程と、この正規化工程にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化工程と、この量子化工程にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成工程と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離工程と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成工程と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成工程とを備え、第3の符号列生成工程にて第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択するコンテンツ符号化方法によって高能率符号化が施された符号列を復号するコンテンツ復号方法であって、一部がダミーデータに置換された第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解工程と、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出工程と、符号列分解工程にて分解されて抽出された符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を抽出工程にて抽出された真の正規化係数情報に書き換えることによって第2の符号列と第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合工程とを備える。

0194

したがって、本発明にかかるコンテンツ復号方法は、一部がダミーデータに置換された符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出し、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出し、得られた符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を真の正規化係数情報に書き換え、第2の符号列と第3の符号列とを統合することにより、コンテンツ符号化装置によって分離して得られる狭帯域の第2の符号列から広帯域のオリジナルのディジタルコンテンツを再現すべく追加される第3の符号列からなるデータのサイズが削減されていても、広帯域のオリジナルの符号化信号を生成することが可能となる。

0195

さらにまた、本発明にかかるコンテンツ復号プログラムは、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、この変換処理にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化処理と、この正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、この量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを経るとともに、第3の符号列生成処理にて第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択することによって高能率符号化が施された符号列を復号するコンピュータ実行可能なコンテンツ復号プログラムであって、一部がダミーデータに置換された第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解処理と、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出処理と、符号列分解処理にて分解されて抽出された符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を抽出処理にて抽出された真の正規化係数情報に書き換えることによって第2の符号列と第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合処理とを備える。

0196

したがって、本発明にかかるコンテンツ復号プログラムは、一部がダミーデータに置換された符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出し、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出し、得られた符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を真の正規化係数情報に書き換え、第2の符号列と第3の符号列とを統合することにより、符号化の際に分離して得られる狭帯域の第2の符号列から広帯域のオリジナルのディジタルコンテンツを再現すべく追加される第3の符号列からなるデータのサイズが削減されていても、このコンテンツ復号プログラムが提供された機器が、広帯域のオリジナルの符号化信号を生成することを可能とする。

0197

また、本発明にかかるコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体は、ディジタルコンテンツとしての時間軸上の信号を周波数軸上の信号であるスペクトル信号に変換する変換処理と、この変換処理にて変換されたスペクトル信号を複数のユニットに分割し、ユニット毎に正規化係数情報を決定してスペクトル信号を正規化する正規化処理と、この正規化処理にて正規化された正規化信号成分を所定の量子化精度に基づいて周波数成分毎に量子化する量子化処理と、この量子化処理にて量子化された信号成分、正規化係数情報及び量子化精度情報からなる符号化信号から、第1の符号列を生成する第1の符号列生成処理と、少なくとも正規化係数情報を分離すべき周波数範囲情報を含む所定の分離条件を満たす第1の符号列における正規化係数情報を変更し、真の正規化係数情報を分離する符号列分離処理と、正規化係数情報が変更された第1の符号列から第2の符号列を生成する第2の符号列生成処理と、真の正規化係数情報から第2の符号列に追加される第3の符号列を生成する第3の符号列生成処理とを経るとともに、第3の符号列生成処理にて第3の符号列の要素として真の正規化係数情報を記述する割り当て情報量を選択することによって高能率符号化が施された符号列を復号するコンピュータ実行可能なコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体であって、コンテンツ復号プログラムは、一部がダミーデータに置換された第2の符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出する符号列分解処理と、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出する抽出処理と、符号列分解処理にて分解されて抽出された符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を抽出処理にて抽出された真の正規化係数情報に書き換えることによって第2の符号列と第3の符号列とを統合してオリジナルの符号化信号を生成する符号列統合処理とを備える。

0198

したがって、本発明にかかるコンテンツ復号プログラムが記録された記録媒体は、一部がダミーデータに置換された符号列を分解して周波数軸上の信号である周波数成分毎の符号化信号を抽出し、少なくとも真の正規化係数情報を含む第3の符号列から、真の正規化係数情報の割り当て情報量を認識して当該真の正規化係数情報を取り出して抽出し、得られた符号化信号のうちのダミーの正規化係数情報を真の正規化係数情報に書き換え、第2の符号列と第3の符号列とを統合するコンテンツ復号プログラムを提供することができる。そのため、符号化の際に分離して得られる狭帯域の第2の符号列から広帯域のオリジナルのディジタルコンテンツを再現すべく追加される第3の符号列からなるデータのサイズが削減されていても、このコンテンツ復号プログラムが提供された機器は、広帯域のオリジナルの符号化信号を生成することができる。

図面の簡単な説明

0199

図1本発明の実施の形態として示すコンテンツ符号化装置及びコンテンツ復号装置を適用して好適なデータ記録再生装置の構成を説明するブロック図である。
図2符号化されたオリジナルデータを試聴データと追加データとに分離するコンテンツ符号化装置の構成を説明するブロック図である。
図3同コンテンツ符号化装置が有する変換部の構成を説明するブロック図である。
図4同変換部によってオーディオ信号を周波数軸上の信号に変換して得られるスペクトル信号の分布を説明する図である。
図5同コンテンツ符号化装置が有する信号成分符号化部の構成を説明するブロック図である。
図6同変換部によってオーディオ信号を周波数軸上の信号に変換して得られるスペクトル信号の分布を説明する図であって、同信号成分符号化部によってトーン成分を分離する様子を説明するための図である。
図7同信号成分符号化部が有するトーン成分符号化部又は非トーン成分符号化部の構成を説明するブロック図である。
図8同コンテンツ符号化装置に対応するコンテンツ復号装置の構成を説明するブロック図である。
図9同コンテンツ復号装置が有する信号成分復号部の構成を説明するブロック図である。
図10同信号成分復号部が有するトーン成分復号部又は非トーン成分復号部の構成を説明するブロック図である。
図11同コンテンツ復号装置が有する逆変換部の構成を説明するブロック図である。
図12同コンテンツ符号化装置によってオーディオ信号を符号化して得られた符号列を記録媒体に対して記録する際のフォーマットを説明する図である。
図13同コンテンツ符号化装置の構成を説明するブロック図であって、図2に示す符号列生成部の後段に設けられる各部を説明する図である。
図14同コンテンツ符号化装置によって追加データを生成する際の一連の符号列分離処理を説明するフローチャートである。
図15図12にフォーマットを示す符号列から生成される試聴データのフォーマットを説明する図である。
図16図15にフォーマットを示す試聴データが再生された場合に得られるスペクトル信号の分布を説明する図である。
図17図15にフォーマットを示す試聴データに追加される追加データのフォーマットを説明する図である。
図18図13に示すコンテンツ符号化装置に対応するコンテンツ復号装置によって試聴データ及び追加データを統合してオリジナルデータを復元する際の一連の符号列統合処理を説明するフローチャートである。
図19同コンテンツ復号装置を、オーディオ信号を再生するものとして適用した場合における構成を説明するブロック図である。
図20同コンテンツ復号装置によってオーディオ信号を再生して出力する際の一連の処理を説明するフローチャートである。
図21同コンテンツ復号装置を、符号化信号を所定の記録媒体に記録するものとして適用した場合における構成を説明するブロック図である。
図22同コンテンツ復号装置によって符号化信号を記録媒体に対して記録する際の一連の処理を説明するフローチャートである。

--

0200

50コンテンツ符号化装置、 51 変換部、 52 信号成分符号化部、53符号列生成部、 61帯域分割フィルタ、 621,622 順スペクトル変換部、 71トーン成分分離部、 72 トーン成分符号化部、 73非トーン成分符号化部、 81正規化部、 82量子化精度決定部、83量子化部、 100,150,150'コンテンツ復号装置、 101,151 符号列分解部、 102,154 信号成分復号部、 103,155逆変換部、 111 トーン成分復号部、 112 非トーン成分復号部、113スペクトル信号合成部、 121逆量子化部、 122逆正規化部、 1311,1312 逆スペクトル変換部、 132帯域合成フィルタ、 152 制御部、 153 符号列統合部、 156 記録部

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