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技術 表示駆動回路、電気光学装置及び表示駆動方法

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 大田祐輔
出願日 2001年12月5日 (18年0ヶ月経過) 出願番号 2001-371471
公開日 2003年6月20日 (16年6ヶ月経過) 公開番号 2003-173169
状態 特許登録済
技術分野 液晶6(駆動) 液晶表示装置の制御 陰極線管以外の表示装置の制御 液晶6(駆動)
主要キーワード 供給関係 各走査パターン 設置レベル デコード制御回路 データ取り込み回路 表示オン状態 mライン 共通電圧レベル
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図面 (20)

課題

回路規模の増大を招くことなく表示オン制御又は表示オフ制御が可能な表示駆動回路表示装置及び表示駆動方法を提供する。

解決手段

電圧レベルV3、VC、MV3を用いて走査電極が駆動され、電圧レベルV1、MVを用いて信号電極が駆動される場合における表示オフ制御では、走査電極にVCを固定して、極性反転周期でV1、MV1で交互に出力させた後、V1が出力されているときにMV1をVCに設定して、その後信号電極に、VCに設定されたMV1に固定的に出力する。表示オン制御では、走査電極にVCが固定的に出力されているときに、信号電極が出力するVCに設定されたMV1を本来のMV1の電圧レベルに変換し、その後極反転周期でV1、MV1を交互に出力させた後、通常動作出力に移行する。

概要

背景

概要

回路規模の増大を招くことなく表示オン制御又は表示オフ制御が可能な表示駆動回路表示装置及び表示駆動方法を提供する。

電圧レベルV3、VC、MV3を用いて走査電極が駆動され、電圧レベルV1、MVを用いて信号電極が駆動される場合における表示オフ制御では、走査電極にVCを固定して、極性反転周期でV1、MV1で交互に出力させた後、V1が出力されているときにMV1をVCに設定して、その後信号電極に、VCに設定されたMV1に固定的に出力する。表示オン制御では、走査電極にVCが固定的に出力されているときに、信号電極が出力するVCに設定されたMV1を本来のMV1の電圧レベルに変換し、その後極反転周期でV1、MV1を交互に出力させた後、通常動作出力に移行する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

互いに交差する複数の走査電極及び複数の信号電極を有する表示パネルの信号電極を駆動する表示駆動回路であって、第1の電圧と、前記複数の走査電極のいずれかに供給される所与固定電圧のうち、いずれか一方を選択電圧として出力するセレクタ回路と、少なくとも極性反転信号に基づいて、前記選択電圧を含む複数の電圧の中から出力電圧を選択する多値電圧選択回路と、前記出力電圧に基づいて前記信号電極を駆動する信号電極駆動回路と、を含み、前記複数の走査電極及び前記複数の信号電極により特定される画素表示オン状態から表示オフ状態移行させる表示オフ制御を行うときには、前記セレクタ回路は、前記第1の電圧から前記固定電圧に切り替えて前記選択電圧を出力し、前記多値電圧選択回路は、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記固定電圧に切り替えられた後に前記選択電圧を固定的に選択することを特徴とする表示駆動回路。

請求項2

請求項1において、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記固定電圧に切り替えられるとき、前記多値電圧選択回路は、前記選択電圧を含む複数の電圧の中から、前記出力電圧として前記選択電圧又は第2の電圧を選択し、前記セレクタ回路は、前記多値電圧選択回路により前記第2の電圧が選択されているとき、前記選択電圧を、前記第1の電圧から前記固定電圧に切り替えることを特徴とする表示駆動回路。

請求項3

互いに交差する複数の走査電極及び複数の信号電極を有する表示パネルの信号電極を駆動する表示駆動回路であって、第1の電圧と、前記複数の走査電極のいずれかに供給される所与の固定電圧のうち、いずれか一方を選択電圧として出力するセレクタ回路と、少なくとも極性反転信号に基づいて、前記選択電圧を含む複数の電圧の中から出力電圧を選択する多値電圧選択回路と、前記出力電圧に基づいて前記信号電極を駆動する信号電極駆動回路と、を含み、前記複数の走査電極及び前記複数の信号電極により特定される画素を表示オフ状態から表示オン状態に移行させる表示オン制御を行うときには、前記セレクタ回路は、前記固定電圧から前記第1の電圧に切り替えて前記選択電圧を出力し、前記多値電圧選択回路は、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記第1の電圧に切り替えられるまで前記選択電圧を固定的に選択することを特徴とする表示駆動回路。

請求項4

請求項3において、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記第1の電圧に切り替えるとき、前記多値電圧選択回路は、前記選択電圧を含む複数の電圧の中から、前記出力電圧として前記選択電圧又は第2の電圧を選択し、前記セレクタ回路は、前記多値電圧選択回路により前記第2の電圧が選択されているとき、前記選択電圧を、前記固定電圧から前記第1の電圧に切り替えることを特徴とする表示駆動回路。

請求項5

請求項2又は4において、前記第1及び第2の電圧は、前記複数の電圧のうち、前記固定電圧を基準としたときの電圧レベルの絶対値が最小で互いに極性反転する電圧であることを特徴とする表示駆動回路。

請求項6

請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記固定電圧は、前記画素の非選択期間において走査電極に供給される電圧であることを特徴とする表示駆動回路。

請求項7

互いに交差する複数の走査電極及び複数の信号電極を有する表示パネルの信号電極を、3ライン同時選択マルチライン駆動法で駆動する表示駆動回路であって、第1の電圧と、前記複数の走査電極のいずれかに供給される所与の固定電圧のうち、いずれか一方を選択電圧として出力するセレクタ回路と、少なくとも極性反転信号に基づいて、前記選択電圧と第2の電圧のいずれかを出力電圧として選択する多値電圧選択回路と、前記出力電圧に基づいて前記信号電極を駆動する信号電極駆動回路と、前記固定電圧と、前記第1及び第2の電圧と、前記走査電極に印加される第3及び第4の電圧とを生成する電源回路と、を含み、前記セレクタ回路は、前記複数の走査電極及び前記複数の信号電極により特定される画素を表示オン状態から表示オフ状態に移行させる表示オフ制御を行うときには前記固定電圧を出力し、前記画素を表示オフ状態から表示オン状態に移行させる表示オン制御を行うときには前記第1の電圧を出力し、前記多値電圧選択回路は、表示オフ制御を行う場合、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記固定電圧に切り替えられた後に前記選択電圧を固定的に選択し、表示オン制御を行う場合、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記第1の電圧に切り替えられるまで前記選択電圧を固定的に選択し、前記第3及び第4の電圧は、前記画素の選択期間に、前記画素に接続される走査電極に出力され、前記固定電圧は、前記画素の非選択期間と前記画素の表示オフ制御又は表示オン制御が行われる期間に、前記画素に接続される走査電極に出力されることを特徴とする表示駆動回路。

請求項8

複数の走査電極と、複数の信号電極と、前記複数の信号電極を駆動する請求項1乃至7のいずれか記載の表示駆動回路と、前記複数の走査電極を駆動する走査ドライバと、を含むことを特徴とする電気光学装置

請求項9

互いに交差する複数の走査電極及び複数の信号電極を有する表示パネルの画素を表示オン状態から表示オフ状態に移行させる表示オフ制御を行うための表示駆動方法であって、階調データと極性反転信号とに基づいて、複数の電圧の中から選択した電圧を信号電極に供給し、走査電極への出力電圧を所与の固定電圧に固定するとともに、前記複数の電圧の中から互いに極性の異なる第1及び第2の電圧を選択して、該第1及び第2の電圧を前記極性反転信号に基づいて交互に信号電極に供給し、前記極性反転信号に基づいて第2の電圧が選択されているときに、前記第1の電圧を前記固定電圧に設定し、前記固定電圧に設定された第1の電圧を信号電極に供給することを特徴とする表示駆動方法。

請求項10

互いに交差する複数の走査電極及び複数の信号電極を有する表示パネルの画素を表示オフ状態から表示オン状態に移行させる表示オン制御を行うための表示駆動方法であって、走査電極への出力電圧を所与の固定電圧に固定した状態で、前記固定電圧に設定された第1の電圧を信号電極に供給し、前記第1の電圧と極性の異なる第2の電圧を選択し、前記第1の電圧を前記固定電圧と異なる電圧に設定し、極性反転信号に基づいて、前記固定電圧と異なる電圧に設定された前記第1の電圧と、前記第2の電圧とを交互に信号電極に供給し、階調データと前記極性反転信号に基づいて、複数の電圧の中から選択した電圧を信号電極に供給することを特徴とする表示駆動方法。

請求項11

請求項9又は10において、前記固定電圧は、前記複数の走査電極及び前記複数の信号電極により特定される画素の非選択期間において、走査電極に供給される電圧であることを特徴とする表示駆動方法。

技術分野

0001

本発明は、表示駆動回路電気光学装置及び表示駆動方法に関する。

0002

単純マトリックス型液晶パネルでは、複数の走査電極同時選択するマルチライン駆動法(Multi Line Selection:以下、MLSと略す。)により応答速度の向上を図り、高コントラスト化と低消費電力化とが実現される。

0003

液晶パネルでは、(システム電源オン状態から電源オフ状態切り替えるときに、表示オフ制御が行われる。また、電源オフ状態から電源オン状態に切り替えるときに、表示オン制御が行われる。表示オフ制御は、例えば携帯電話待ち受け状態に移るときにも、液晶表示に伴う無駄な電力消費を削減するために行われる。表示オン制御は、例えば携帯電話の待ち受け状態からキー操作等で復帰して全画面表示の状態に移るときにも行われる。

0004

液晶パネルには、信号電極及び走査電極の交差領域に挟持される液晶素子を有する画素が設けられている。各画素は、信号電極及び走査電極により特定される。表示オフ制御において液晶表示オフを行う場合、液晶素子に印加される電圧所与閾値を越えないように、例えば液晶素子に接続される走査電極及び信号電極の電圧をそろえることが行われる。液晶素子にある電圧が印加された状態のまま、例えば電源オン状態から電源オフ状態に切り替えた場合、液晶素子にDC成分が印加されることになり、表示品位の低下や液晶素子の劣化等を招くからである。

0005

図21に、4ライン同時選択のMLSを行う場合の走査電極及び信号電極の駆動電圧の関係を説明するための図を示す。

0006

一般に、同時選択本数がm(mは2以上の自然数)の場合、信号電極の駆動に必要な電圧レベル数は(m+1)となる。したがって、同時選択本数が「4」のとき、電圧レベル数は「5」となり、信号電極は5つの電圧レベル(5値)(V2、V1、VC、MV1、MV2)を用いて駆動される。電圧レベルV2、MV2は、センター電圧ベルVCを基準として、同一振幅の電圧レベルである。電圧レベルV1、MV1は、センター電圧レベルVCを基準として、同一振幅の電圧レベルである。

0007

一方、走査電極は、2つの電圧レベル(V3、MV3)を用いて駆動される。電圧レベルV3、MV3は、センター電圧VCを基準として同一振幅の電圧レベルである。

0008

図22に、単純マトリックス型液晶パネルの画素を模式的に示す。

0009

単純マトリックス型液晶パネルの画素は、走査電極CLと信号電極SLとが交差する領域に、液晶素子LEが接続される。液晶素子LEは、走査電極CLの電圧と信号電極SLの電圧との差が、所与の閾値を越えると、光学特性が変化するようになっている。したがって、液晶素子LEは、走査電極CLの電圧と信号電極SLの電圧との差が所与の閾値以内の場合には、表示オフ状態となる。

0010

4ライン同時選択のMLSでは、表示オン制御又は表示オフ制御において液晶表示オフの状態にする場合、走査電極の電圧と信号電極の電圧とがそれぞれセンター電圧レベルVCとなるように制御することができる。

0011

しかしながら、MLSの同時選択本数によっては、信号電極の駆動に必要な電圧レベル数が偶数になる等、信号電極に供給可能な電圧レベルと、走査電極に供給可能な電圧レベルとが共通化することができない場合がある。したがって、上述のように液晶表示をオフの状態に制御する場合、信号電極を駆動するためのセンター電圧レベルVCを出力する回路を新たに設ける必要がある。そのため、VC出力用に出力部のトランジスタレベルシフタが必要となって回路規模の増大を招くという問題がある。

0012

本発明は、上記技術的課題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回路規模の増大を招くことなく表示オン制御又は表示オフ制御が可能な表示駆動回路、表示装置及び表示駆動方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0013

上記課題を解決するために本発明は、互いに交差する複数の走査電極及び複数の信号電極を有する表示パネルの信号電極を駆動する表示駆動回路であって、第1の電圧と、前記複数の走査電極のいずれかに供給される所与の固定電圧のうち、いずれか一方を選択電圧として出力するセレクタ回路と、少なくとも極性反転信号に基づいて、前記選択電圧を含む複数の電圧の中から出力電圧を選択する多値電圧選択回路と、前記出力電圧に基づいて前記信号電極を駆動する信号電極駆動回路とを含み、前記複数の走査電極及び前記複数の信号電極により特定される画素を表示オン状態から表示オフ状態に移行させる表示オフ制御を行うときには、前記セレクタ回路は、前記第1の電圧から前記固定電圧に切り替えて前記選択電圧を出力し、前記多値電圧選択回路は、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記固定電圧に切り替えられた後に前記選択電圧を固定的に選択することを特徴とする。

0014

ここで極性反転信号とは、画素に印加される電圧の極性反転するための信号をいう。

0015

本発明においては、表示駆動回路により表示オフ制御を行う場合に、セレクタ回路と多値電圧選択回路とを用いて出力された電圧に基づき、信号電極駆動回路で信号電極を駆動するようにしている。その際、セレクタ回路は、第1の電圧から、走査電極のいずれかに供給される所与の固定電圧に切り替えて選択電圧を出力する。多値電圧選択回路は、その切り替え後に、該選択電圧を固定的に選択して出力電圧を出力する。信号電極駆動回路は、この出力電圧に基づいて信号電極を駆動する。したがって、例えば単純マトリックス型の液晶パネルのように、走査電極と信号電極の電圧差で画素を表示オフ状態にすることができる場合には、走査電極を当該固定電圧に設定した上で、上述の構成により、対応する信号電極を、固定電圧に設定された出力電圧に基づいて駆動すればよい。この場合、表示オフ状態にするためだけに、上述の固定電圧を生成する回路を設ける必要がなくなり、例えば走査電極に供給するための固定電圧を生成する回路を流用することができるようになる。このため、走査電極と信号電極の印加電圧を共通化することができないような表示パネルの駆動に、上述の構成を適用することができる。

0016

また本発明に係る表示駆動回路は、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記固定電圧に切り替えられるとき、前記多値電圧選択回路は、前記選択電圧を含む複数の電圧の中から、前記出力電圧として前記選択電圧又は第2の電圧を選択し、前記セレクタ回路は、前記多値電圧選択回路により前記第2の電圧が選択されているとき、前記選択電圧を、前記第1の電圧から前記固定電圧に切り替えることができる。

0017

本発明によれば、セレクタ回路による電圧の切り替えを行う際に、多値電圧選択回路において選択電圧と第2の電圧とを選択させ、多値電圧選択回路で第2の電圧が選択されているときに選択電圧を固定電圧に切り替えるようにしたので、例えば走査電極と信号電極の電圧差で表示制御される液晶素子にDC成分をかけることがなくなる。したがって、この場合には、上述した効果に加えて、液晶素子の劣化を防止することができる。

0018

また本発明は、互いに交差する複数の走査電極及び複数の信号電極を有する表示パネルの信号電極を駆動する表示駆動回路であって、第1の電圧と、前記複数の走査電極のいずれかに供給される所与の固定電圧のうち、いずれか一方を選択電圧として出力するセレクタ回路と、少なくとも極性反転信号に基づいて、前記選択電圧を含む複数の電圧の中から出力電圧を選択する多値電圧選択回路と、前記出力電圧に基づいて前記信号電極を駆動する信号電極駆動回路とを含み、前記複数の走査電極及び前記複数の信号電極により特定される画素を表示オフ状態から表示オン状態に移行させる表示オン制御を行うときには、前記セレクタ回路は、前記固定電圧から前記第1の電圧に切り替えて前記選択電圧を出力し、前記多値電圧選択回路は、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記第1の電圧に切り替えられるまで前記選択電圧を固定的に選択することを特徴とする。

0019

本発明においては、表示駆動回路により表示オン制御を行う場合に、セレクタ回路と多値電圧選択回路とを用いて出力された電圧に基づき、信号電極駆動回路で信号電極を駆動するようにしている。その際、セレクタ回路は、走査電極のいずれかに供給される所与の固定電圧から、第1の電圧に切り替えて選択電圧を出力する。多値電圧選択回路は、その切り替えが行われるまで、該選択電圧を固定的に選択して出力電圧を出力する。信号電極駆動回路は、この出力電圧に基づいて信号電極を駆動する。したがって、例えば単純マトリックス型の液晶パネルのように、走査電極と信号電極の電圧差で画素を表示オン状態にすることができる場合には、走査電極を当該固定電圧に設定した状態で、上述の構成により、対応する信号電極を選択電圧で固定的に駆動した後、切り替えられた第1の電圧を用いて画素をオン状態にすることができる。この場合、表示オン状態にするためだけに、上述の固定電圧を生成する回路を設ける必要がなくなり、例えば走査電極に供給するための固定電圧を生成する回路を流用することができるようになる。このため、走査電極と信号電極の印加電圧を共通化することができないような表示パネルの駆動に、上述の構成を適用することができる。

0020

また本発明に係る表示駆動回路は、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記第1の電圧に切り替えるとき、前記多値電圧選択回路は、前記選択電圧を含む複数の電圧の中から、前記出力電圧として前記選択電圧又は第2の電圧を選択し、前記セレクタ回路は、前記多値電圧選択回路により前記第2の電圧が選択されているとき、前記選択電圧を、前記固定電圧から前記第1の電圧に切り替えることができる。

0021

本発明によれば、セレクタ回路による電圧の切り替えを行う際に、多値電圧選択回路において選択電圧と第2の電圧とを選択させ、第2の電圧が選択されているときに選択電圧を第1の電圧に切り替えるようにしたので、例えば走査電極と信号電極の電圧差で表示制御される液晶素子にDC成分をかけることがなくなる。したがって、この場合には、上述した効果に加えて、液晶素子の劣化を防止することができる。

0022

また本発明に係る表示駆動回路において、前記第1及び第2の電圧は、前記複数の電圧のうち、前記固定電圧を基準としたときの電圧レベルの絶対値が最小で互いに極性が反転する電圧であってもよい。

0023

本発明によれば、駆動の際の消費電力を最小限にすることができるとともに、構成トランジスタ縮小化を図ることができる。

0024

また本発明に係る表示駆動回路は、前記固定電圧は、前記画素の非選択期間において走査電極に供給される電圧であってもよい。

0025

本発明によれば、走査電極の駆動に一般的に用いられる走査電極の非選択期間に供給される電圧を流用することで、付加回路を設けることなく、表示オフ制御又は表示オン制御を行うことができる。

0026

また本発明は、互いに交差する複数の走査電極及び複数の信号電極を有する表示パネルの信号電極を、3ライン同時選択のマルチライン駆動法で駆動する表示駆動回路であって、第1の電圧と、前記複数の走査電極のいずれかに供給される所与の固定電圧のうち、いずれか一方を選択電圧として出力するセレクタ回路と、少なくとも極性反転信号に基づいて、前記選択電圧と第2の電圧のいずれかを出力電圧として選択する多値電圧選択回路と、前記出力電圧に基づいて前記信号電極を駆動する信号電極駆動回路と、前記固定電圧と、前記第1及び第2の電圧と、前記走査電極に印加される第3及び第4の電圧とを生成する電源回路とを含み、前記セレクタ回路は、前記複数の走査電極及び前記複数の信号電極により特定される画素を表示オン状態から表示オフ状態に移行させる表示オフ制御を行うときには前記固定電圧を出力し、前記画素を表示オフ状態から表示オン状態に移行させる表示オン制御を行うときには前記第1の電圧を出力し、前記多値電圧選択回路は、表示オフ制御を行う場合、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記固定電圧に切り替えられた後に前記選択電圧を固定的に選択し、表示オン制御を行う場合、前記セレクタ回路により前記選択電圧が前記第1の電圧に切り替えられるまで前記選択電圧を固定的に選択し、前記第3及び第4の電圧は、前記画素の選択期間に、前記画素に接続される走査電極に出力され、前記固定電圧は、前記画素の非選択期間と前記画素の表示オフ制御又は表示オン制御が行われる期間に、前記画素に接続される走査電極に出力されることを特徴とする。

0027

本発明によれば、3ライン同時選択のマルチライン駆動法で駆動される単純マトリックス型表示パネルの各画素の表示オン制御又は表示オフ制御を行うためだけの電圧レベルの生成回路を設ける必要がなくなり、またマルチライン駆動法で駆動される各画素にDC成分をかけずに、上述の表示制御を実現することができる。

0028

また本発明に係る電気光学装置は、複数の走査電極と、複数の信号電極と、前記複数の信号電極を駆動する上記のいずれか記載の表示駆動回路と、前記複数の走査電極を駆動する走査ドライバとを含むことを特徴とする。

0029

本発明によれば、上述の表示駆動回路と走査ドライバで共通化できる電圧がない電気光学装置であっても、共通電圧を生成するための回路を設ける必要がなくなるので、非常に簡素な構成で、低コストの電気光学装置を実現することができる。

0030

また本発明は、互いに交差する複数の走査電極及び複数の信号電極を有する表示パネルの画素を表示オン状態から表示オフ状態に移行させる表示オフ制御を行うための表示駆動方法であって、階調データと極性反転信号とに基づいて、複数の電圧の中から選択した電圧を信号電極に供給し、走査電極への出力電圧を所与の固定電圧に固定するとともに、前記複数の電圧の中から互いに極性の異なる第1及び第2の電圧を選択して、該第1及び第2の電圧を前記極性反転信号に基づいて交互に信号電極に供給し、前記極性反転信号に基づいて第2の電圧が選択されているときに、前記第1の電圧を前記固定電圧に設定し、前記固定電圧に設定された第1の電圧を信号電極に供給することを特徴とする。

0031

本発明においては、表示オフ制御を行う場合に、階調データと極性反転信号とに基づいて複数の電圧の中から選択した電圧を信号電極に供給する通常動作出力期間から、走査電極への出力電圧を所与の固定電圧に固定するとともに、該複数の電圧の中から互いに極性の異なる第1及び第2の電圧を選択して、該第1及び第2の電圧を極性反転信号に基づいて交互に信号電極に供給する極性反転駆動期間に移行させる。そして、当該期間で、極性反転信号に基づいて第2の電圧が選択されているときに、第1の電圧を固定電圧に設定し、該第1の電圧を信号電極に供給するようにしている。したがって、例えば単純マトリックス型の液晶パネルのように、走査電極と信号電極の電圧差で画素を表示オフ状態にすることができる場合には、走査電極を当該固定電圧に設定した上で、対応する信号電極を固定電圧に設定された出力電圧に基づいて駆動すればよい。この場合、表示オフ状態にするためだけに、上述の固定電圧を生成する必要がなくなる。このため、走査電極と信号電極の印加電圧を共通化することができないような表示パネルの駆動に、本発明を適用することができる。

0032

また本発明は、互いに交差する複数の走査電極及び複数の信号電極を有する表示パネルの画素を表示オフ状態から表示オン状態に移行させる表示オン制御を行うための表示駆動方法であって、走査電極への出力電圧を所与の固定電圧に固定した状態で、前記固定電圧に設定された第1の電圧を信号電極に供給し、前記第1の電圧と極性の異なる第2の電圧を選択し、前記第1の電圧を前記固定電圧と異なる電圧に設定し、極性反転信号に基づいて、前記固定電圧と異なる電圧に設定された前記第1の電圧と、前記第2の電圧とを交互に信号電極に供給し、階調データと前記極性反転信号に基づいて、複数の電圧の中から選択した電圧を信号電極に供給することを特徴とする。

0033

本発明においては、表示オン制御を行う場合に、走査電極への出力電圧を所与の固定電圧に固定した状態で、該固定電圧に設定された第1の電圧を信号電極に供給する固定電圧供給期間から、第1の電圧と極性の異なる第2の電圧を選択し、該第1の電圧を固定電圧と異なる電圧に設定する電圧設定期間を経て、極性反転信号に基づいて、当該第1の電圧と第2の電圧とを極性反転信号に基づいて交互の信号電極に供給する。その後、階調データと極性反転信号に基づいて、複数の電圧の中から選択した電圧を信号電極に供給する通常動作出力期間に遷移させるようにしている。したがって、例えば単純マトリックス型の液晶パネルのように、走査電極と信号電極の電圧差で画素を表示オン状態にすることができる場合には、走査電極を当該固定電圧に設定した状態で、対応する信号電極を選択電圧で固定的に駆動した後、切り替えられた第1の電圧を用いて画素をオン状態にすることができる。この場合、表示オン状態にするためだけに、上述の固定電圧を生成する必要がなくなる。このため、走査電極と信号電極の印加電圧を共通化することができないような表示パネルの駆動に、本発明を適用することができる。

0034

また本発明に係る表示駆動方法は、前記固定電圧は、前記複数の走査電極及び前記複数の信号電極により特定される画素の非選択期間において、走査電極に供給される電圧であってもよい。

0035

本発明によれば、走査電極の駆動に一般的に用いられる走査電極の非選択期間に供給される電圧を流用することで、構成を複雑化することなく、表示オフ制御又は表示オン制御を行うことができる。

発明を実施するための最良の形態

0036

以下、本発明の好適な実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。

0037

なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。

0038

1.電気光学装置
図1に、本実施形態における電気光学装置の構成の一例を示す。

0039

液晶装置広義には、電気光学装置、或いは表示装置)10は、液晶パネル(広義には、表示パネル)12を含む。

0040

液晶装置10は、液晶パネル12を駆動する信号ドライバセグメントドライバ、広義には表示駆動回路)14を含むことができる。さらに液晶装置10は、液晶パネル12を駆動する走査ドライバ(コモンドライバ)16を含むことができる。

0041

液晶パネル12には、信号電極及び走査電極の交差領域に挟持される液晶素子(広義には、電気光学素子)を有する画素が設けられている。各画素は、信号電極及び走査電極により特定される。このような画素は、例えば図22に示す構成をなしている。液晶パネル12は、電圧印加によって光学特性が変化する液晶その他の電気光学素子を用いたものであればよい。この場合、液晶パネル12は、次のような構成となる。すなわち、信号(セグメント電極(第1の電極)が形成された第1の基板と、走査コモン)電極(第2の電極)が形成された第2の基板との間に、液晶が封入される。第1の基板では、方向Xに複数の信号電極が配列される。第2の基板では、方向Yに複数の走査電極が配列される。複数の信号電極は、信号ドライバ14により駆動される。複数の走査電極は、走査ドライバ16により駆動される。

0042

なお、液晶パネル12を例えばガラス基板上に実装し、該ガラス基板上に信号ドライバ14又は走査ドライバ16、或いはその両方を設けるようにしてもよい。

0043

信号ドライバ14は、電源回路18を含む。電源回路18は、信号ドライバ14により駆動される信号電極の駆動電圧を生成する。また電源回路18は、走査ドライバ16に対して供給する電圧を生成する。走査ドライバ16は、電源回路18から供給された電圧を用いて、走査電極を駆動する。

0044

なお、電源回路18は、信号ドライバ14に内蔵させる必要はなく、走査ドライバ16に内蔵させるようにしてもよい。或いは電源回路18を、液晶装置10の外部に設けるようにしてもよい。

0045

液晶パネル12は、複数の走査電極を同時選択するマルチライン駆動法(MLS)により表示駆動される。同時選択数がm(mは自然数、例えばm=4)の場合、走査ドライバ16は、mライン単位に走査電極を走査し、信号ドライバはn(nは自然数、例えばm=4のときn=4)ライン単位表示パターンに基づくセグメント波形信号電極駆動波形、SEG波形)の電圧を信号電極に出力する。このセグメント波形は、走査電極の走査パターンに対応した直交関数を用いて、表示パターンに対して行ったMLS演算結果により特定される。

0046

一般に、mライン同時選択のMLSの場合、走査電極の駆動に必要な電圧レベル数は「3」で、信号電極の駆動に必要な電圧レベル数は(m+1)である。この場合、電源回路により、走査電極の駆動に必要な3値の電圧レベルと、信号電極の駆動に必要な(m+1)値の電圧レベルとが生成され、それぞれ走査ドライバ及び信号ドライバに供給されることになる。本実施形態では、信号ドライバにおいて電圧レベル数をできるだけ少なくするために、仮想電極概念を用いて、3ライン同時選択のMLSを2値の電圧レベルで駆動し、かつ4ライン同時選択のMLSと同等のコントラストを実現することができる。より具体的には、本実施形態における信号ドライバでは、同時選択する3ラインの走査電極の走査パターンと該走査パターンに対応した仮想電極のダミーの走査パターンとを用いて、当該走査電極に対応する3ラインの表示パターンと該表示パターンに対応したダミーの表示パターン(ダミーパターン)とに対して、4ライン同時選択のMLSと同様の演算を行った演算結果のうち3ライン分について信号電極に出力する。

0047

図2に、本実施形態における3ライン同時選択のMLSを行う場合の走査電極及び信号電極の駆動電圧の関係を説明するための図を示す。

0048

走査電極は、センター電圧レベルVCを中心に、同一振幅のV3とMV3を用いて駆動される。これに対し、信号電極は、電圧レベルV1、MV1の2値の電圧レベルを用いて駆動される。

0049

このように、本実施形態における3ライン同時選択のMLSによれば、電圧レベル数を2値とすることができるので、構成及び駆動制御を簡素化することができる。ところが、信号電極に印加できる電圧レベルと、走査電極に印加できる電圧レベルとを共通化することができない。すなわち、信号電極を駆動する信号ドライバ14は、走査電極を駆動する走査ドライバ16と共通な電圧であるセンター電圧レベルVCが不要な構成となる。そのため、図22に示すような液晶素子の印加電圧を小さくして液晶表示をオフ状態にする場合に、当該液晶素子に接続される信号電極及び走査電極の電圧をそろえることができなくなる。これまでの方法を実現するには、信号電極を駆動するためだけにセンター電圧レベルVCを生成するためのドライバ(トランジスタ)や、レベルシフタ等の回路が必要となり、回路規模の増大を招いてしまう。

0050

そこで本実施形態では、信号ドライバが信号電極に出力する駆動電圧を生成する電源回路において、電圧レベルV1又はMV1をセンター電圧レベルVCと同電位に切り替えることで、信号電極に走査電極とほぼ同等な電圧レベルを印加できるようにしている。こうすることで、信号ドライバは、信号電極を駆動するためだけのセンター電圧レベルVCを生成する回路を設ける必要がなくなる。

0051

また、液晶素子の劣化等を防止する目的で行われる極性反転駆動が行われている場合に、上述のセンター電圧レベルVCへの切り替えにより液晶素子にDC成分が印加されないようにする必要がある。ここで極性反転駆動とは、液晶(広義には、画素)に印加される電圧の極性を反転するように駆動することをいう。

0052

本実施形態では、極性反転周期で選択される一方の電圧レベルが選択されているときに、他方の電圧レベルを切り替えるようにしている。例えば、極性反転周期で交互に電圧レベルV1、MV1が選択されて信号電極に出力されている場合に、ある極性反転タイミングで電圧レベルV1が選択されているときに、他方の電圧レベルMV1を上述のセンター電圧レベルVC、或いはセンター電圧レベルVCから電圧レベルMV1と同電位になるように切り替える。

0053

図3に、このような電圧レベル切り替えを行う本実施形態における信号ドライバの原理的構成の要部を示す。

0054

信号ドライバ14は、多値電圧選択回路20を含む。上述のように信号ドライバ14は電源回路18を含み、該電源回路18は、セレクタ回路22を含む。

0055

多値電圧選択回路20は、複数の電圧レベルVa(aは、正の整数)、Va−1、・・・、V1、MV1、MV2、・・・、MVa−1、MVaが入力されている。なお3ライン同時選択のMLSの場合は、仮想電極の概念を用いて電圧レベルを2値とすることができるので、aが「1」で電圧レベルV1、MV1のみが多値電圧選択回路20に入力されることになる。

0056

多値電圧選択回路20は、通常動作出力時において、階調データ及び極性反転信号に応じて、これら複数の電圧レベル(Va、Va−1、・・・、V1、MV1、MV2、・・・、MVa−1、MVa)から1つの電圧レベルを選択し、出力電圧レベルとして信号電極駆動回路に出力する。ここで、階調データは、MLSにおいては表示パターンに対応するデータである。また、極性反転信号は、フレームごと、若しくは1又は複数ラインごとに行われる極性反転駆動の反転周期を規定する信号である。信号電極駆動回路は、多値電圧選択回路20により供給された出力電圧レベルに基づいて、対応する信号電極を駆動する。

0057

また多値電圧選択回路20は、第1の表示制御信号に基づいて、極性反転信号に同期して極性の異なる2つの電圧レベルを交互に出力電圧レベルとして出力することができる。ここで、極性の異なる2つの電圧レベルは、センター電圧レベルVCを基準として電圧レベルの絶対値が最小であることが望ましい。

0058

セレクタ回路22は、第2の表示制御信号に基づいて、センター電圧レベルVC(所与の固定電圧)又はシステム電源接地レベルGND(第1の電圧)を、電圧レベルMV1(選択電圧)として出力する。電圧レベルMV1は、多値電圧選択回路20に対して供給される。なお、セレクタ回路22は、電圧レベルMV1に限定されることなく、選択電圧レベルとして電圧レベルMVz(zは、2以上の任意の整数)を出力し、該電圧レベルMVzを多値電圧選択回路20に対して供給するようにしてもよい。

0059

このような構成において、例えば通常動作出力時には、セレクタ回路22において、第2の表示制御信号に基づいて、選択電圧レベルMV1がシステム電源接地レベルGND(第1の電圧)と同電位に選択される。多値電圧選択回路20は、例えば階調データ及び極性反転信号に基づいて、選択電圧レベルMV1を含む複数の電圧レベルの中から1つの電圧レベルを出力電圧レベルとして選択して、信号電極を駆動する。そして、画素を表示オン状態から表示オフ状態に移行させるための制御である表示オフ制御を行う場合に、セレクタ回路22では、第2の表示制御信号により、走査電極への駆動電圧レベルと同等のセンター電圧レベルVC(所与の固定電圧)が選択される。多値電圧選択回路20では、第1の表示制御信号により、センター電圧レベルVCを基準として極性の異なる2つの電圧レベル(例えば電圧レベルV1(第2の電圧)、MV1)が極性反転周期で交互に出力された後、例えば一方の電圧レベルが選択されているときに他方の電圧レベルが、センター電圧レベルVCに設定される。その後、多値電圧選択回路20では、第1の表示制御信号により、センター電圧レベルVCに設定された当該他方の電圧レベルが固定的に信号電極に出力される。こうすることで、当該信号電極及び対応する走査電極に接続される液晶素子に印加される電圧が所与の閾値内となり、信号ドライバ14に信号電極を駆動するためだけのセンター電圧レベルVCを生成する回路を設けて該センター電圧レベルVCに固定することなく、かつ液晶素子にDC成分をかけることなく液晶の表示オフ状態に移行させることができる。

0060

画素を表示オフ状態から表示オン状態に移行させるための制御である表示オン制御を行う場合には、これと逆の手順で行うことで、液晶の表示オン状態に移行させることができる。

0061

なお、上述の表示オフ制御又は表示オン制御において、極性反転周期で交互に極性の異なる電圧レベルを出力させなくてもよく、この場合でもセンター電圧レベルVCを生成する回路を設ける必要がなくなる。

0062

以下では、3ライン同時選択のMLSで、信号電極の駆動に2値の電圧レベルV1、MV1を用い、電圧レベルMV1をセンター電圧VCと同電位となるように切り替える場合について説明するが、電圧レベルV1をセンター電圧VCと同電位になるように切り替える場合も同様に実現することができる。

0063

図4に、本実施形態における電気光学装置の各種電圧レベルの供給関係を説明するための説明図を示す。

0064

ここでは、電源回路18を信号ドライバ14に含めているが、電源回路18を信号ドライバ14の外部に設けるように構成することもできる。

0065

3ライン同時選択のMLSにおいて仮想電極の概念を採用することで、信号電極の駆動に必要な電圧レベルは2値(V1、MV1)である。したがって、電源回路18は、走査電極の駆動に必要な電圧レベルV3(第3の電圧)、VC(固定電圧)、MV3(第4の電圧)と、信号電極の駆動に必要な電圧レベルV1(第2の電圧)、MV1(選択電圧)とを生成する。これら電圧レベルの生成原理は公知であるため、説明を省略する。なお、ここでは、電圧レベルMV1は、通常動作出力時において、システム電源接地レベルGND(第1の電圧)と同電位にしている。

0066

セレクタ回路22は、センター電圧レベルVCとシステム電源接地レベルGNDとのいずれかと同電位となるように、選択電圧レベルMV1を選択出力する。

0067

電源回路18は、電圧レベルV3、VC、MV3を走査ドライバ16に供給する。走査ドライバ16は、選択期間において、同時選択される走査電極の走査パターンに応じて電圧レベルV3、MV3を走査電極に出力する。非選択期間においては、センター電圧レベルVCが走査電極に出力される(COM出力)。

0068

また電源回路18は、電圧レベルV1、MV1を多値電圧選択回路20の供給する。多値電圧選択回路20は、電圧レベルV1、MV1のいずれかを出力電圧として選択出力する。信号電極駆動回路24は、出力電圧に基づいて信号電極を駆動する(SEG出力)。

0069

図5に、セレクタ回路22の回路構成の一例を示す。

0070

セレクタ回路22は、p型MOSトランジスタ(Trp)30と、n型MOSトランジスタ(Trn)32とを含む。Trp30は、そのソース端子にセンター電圧レベルVCが接続され、そのドレイン端子にTrn32のドレイン端子が接続される。Trp30のゲート電極には、バッファ回路34を介して、プレポスト表示信号PRPO(第2の表示制御信号)が供給される。Trn32は、そのソース端子にシステム電源接地レベルGNDが接続され、そのドレイン端子にTrp30のドレイン端子が接続される。Trn32のゲート電極には、バッファ回路34を介して、プレ/ポスト表示信号XPRPO(第2の表示制御信号)が供給される。Trp30のドレイン端子及びTrn32のドレイン端子が接続されるノードの電圧レベルが、選択電圧レベルとしての電圧レベルMV1となる。

0071

このような構成の電気光学装置は、駆動に必要な電圧レベル数にかかわらず、構成が簡素化されて低コスト化を実現することができる。特に、単純マトリックス型の液晶パネルにおいて走査電極と信号電極に共通化できる電圧がない場合に、その効果が顕著となる。

0072

以下では、このような構成により行われる表示制御について具体的に説明する。

0073

2.表示制御
図6に、本実施形態における信号ドライバ14により行われる表示制御の内容を説明するための図を示す。

0074

ここでは、表示オフ制御における各電圧レベルの変化と、表示オン制御における各電圧レベルの変化とを示す。表示オフ制御は、階調データに基づくMLS駆動による通常動作出力時から液晶表示オフ状態に移行する際に行われる。表示オン制御は、液晶表示オフ状態から階調データに基づくMLS駆動による通常動作出力に移行する際に行われる。

0075

以下では、信号ドライバ14が、極性反転信号に基づいて、極性反転周期で極性反転駆動を行うものとする。

0076

2.1表示オフ制御
まず、図6及び図7を用いて、表示オフ制御について説明する。

0077

信号ドライバ14は、通常動作出力期間T40(ディスプレイオフ信号DOFFが「H」、プレ/ポスト表示信号XPRPOが「H」)においては、階調データと極性反転信号とに基づいて、複数の電圧の中から選択した出力電圧を信号電極に供給する(信号駆動ステップ)。すなわち、走査ドライバ16は、画素の選択期間においては同時選択される3本の走査電極の走査パターンと該走査パターンに対応したダミーの走査パターンとに応じた電圧レベルV3、MV3を当該走査電極に出力し、画素の非選択期間においてはセンター電圧レベルVCを走査電極に出力する。信号ドライバ14は、走査パターン及びダミーの走査パターンに対応した階調データに基づき、極性反転信号に対応した周期で、電圧レベルV1、MV1のいずれかを信号電極に出力する。

0078

続いて、期間T42(ディスプレイオフ信号XDOFFが「L」、プレ/ポスト表示信号XPRPOが「H」)においては、走査電極への出力電圧レベルをセンター電圧レベルVC(固定電圧)に固定するとともに、電圧レベルV1(第2の電圧)、MV1(第1の電圧)を極性反転信号に基づいて交互に信号電極に供給する(極性反転駆動ステップ)。ここでは、信号電極の駆動に必要な電圧レベルは2値であるが、他の駆動法により3値以上の電圧レベルが必要な場合、多値電圧選択回路20では、センター電圧レベルVC(広義には、走査電極及び信号電極に共通化される電圧レベル)を基準に最も電圧レベルの絶対値が小さく、かつ互いに極性の異なる第1及び第2の電圧を複数の電圧の中から選択する。こうすることで、電圧レベル変化を少なくすることができ、回路規模の縮小化と消費電力の削減とを図るとともに、当該期間T42においては、液晶素子にDC成分が印加されることなく、表示オフ状態に移行させることができる。

0079

その後、期間T44(ディスプレイオフ信号XDOFFが「L」、プレ/ポスト表示信号XPRPOが「L」)においては、極性反転信号に基づいて電圧レベルV1(第2の電圧)が選択されているときに、電圧レベルMV1(第1の電圧)をセンター電圧レベルVC(固定電圧)と同電位に設定し(電圧設定ステップ)、それ以降センター電圧レベルVCと同電位に設定された電圧レベルMV1を信号電極に出力する(固定電圧駆動ステップ)。

0080

図7に、期間T42から期間T44にかけての表示制御タイミングの一例を示す。

0081

極性反転信号FRは、極性反転周期で反転を繰り返す。期間T42では、極性反転信号FRが論理レベル「H」のとき信号電極に電圧レベルMV1が出力され、極性反転信号FRが論理レベル「L」のとき信号電極に電圧レベルV1が出力される。時間tt1までに表示オフ設定が行われて例えばプレ/ポスト表示信号XPRPOが「L」に設定されると、次の極性反転周期で電圧レベルV1が選択されるため、電源回路18のセレクタ回路22は、電圧レベルMV1(選択電圧)が、それまで選択されていたシステム電源接地レベルGND(広義には、一方の電圧)から、センター電圧レベルVC(広義には、他方の電圧)と同電位になるように切り替える。そして、時間tt2以降(広義には、選択電圧がセンター電圧レベルVC(固定電圧)に切り替えられた後)は、極性反転信号FRの状態に関わらず、多値電圧選択回路20は、センター電圧レベルVCと同電位の電圧レベルMV1に固定して出力する。

0082

例えばシステム電源オフ時にこのような表示オフ制御が行われる場合、システム電源オフ期間T46(ディスプレイオフ信号XDOFFが「L」、プレ/ポスト表示信号XPRPOが「L」)において、電源回路18で生成される電圧レベルV3、V1、VC、MV3を、システム電源接地レベルGNDに変化させる。なお、電圧レベルMV1は、このときセンター電圧レベルVCと同電位となるように選択されているため、センター電圧レベルVCと共に電圧レベルが変化する。

0083

以上のように制御することで、信号ドライバ14に信号電極を駆動するためだけのセンター電圧レベルVCを生成する回路を設ける必要がなくなる。また液晶表示オフ状態に移行するときに、液晶素子にDC成分がかかることがない。

0084

本実施形態では、表示オフ制御が、ディスプレイオフ信号XDOFF及びプレ/ポスト表示信号XPRPOにより行われる。図3に示した第1及び第2の表示制御信号は、ディスプレイオフ信号XDOFF及びプレ/ポスト表示信号XPRPOに基づいて図6に従って容易に生成することができる。例えば、第1の表示制御信号を2ビットの信号として構成することができる。この場合、図3において多値電圧選択回路20で、複数の電圧の中から、階調データ及び極性反転信号に基づいて出力電圧を選択する通常動作出力時(期間T40)に、第1の表示制御信号の1ビット目が、ディスプレイオフ信号XDOFFとプレ/ポスト表示信号XPRPOがともに論理レベル「H」のときに、活性化するように生成すればよい。また、極性反転信号に基づいて電圧レベルV1、MV1を交互に出力する期間に、ディスプレイオフ信号XDOFFの論理レベルが「L」、プレ/ポスト表示信号XPRPOの論理レベルが「H」のとき、第1の表示制御信号の2ビット目が活性化するように生成すればよい。セレクタ回路22でセンター電圧レベルVC或いはシステム電源設置レベルGNDの何れを選択するかは、プレ/ポスト表示信号XPRPOを第2の表示制御信号として用いることができる。

0085

2.2表示オン制御
次に、図6及び図8を用いて、表示オン制御について説明する。

0086

信号ドライバ14は、液晶表示オフ状態のとき、以下に示す表示オン制御により液晶表示オン状態に移行する。表示オン制御は、基本的に、上述した表示オフ制御の逆の手順で行う。

0087

例えばシステム電源オン時に表示オン制御が行われる場合、システム電源オン期間T50(ディスプレイオフ信号XDOFFが「L」、プレ/ポスト表示信号XPRPOが「L」)において、電源回路18により電圧レベルV3、V1、VC、MV3を本来の電圧レベルに設定する。ここで、本来の電圧レベルとは、上述の3ライン同時選択のMLSに用いるMLS演算結果により決まる。なお、電圧レベルMV1(広義には、第1の電圧)は、このときセンター電圧レベルVCが選択され、センター電圧レベルVCと同電位となる。

0088

続いて、期間T52(ディスプレイオフ信号XDOFFが「L」、プレ/ポスト表示信号XPRPOが「L」)において、走査電極への出力電圧レベルはセンター電圧レベルVC(所与の固定電圧)に固定した状態で、電圧レベルMV1は、セレクタ回路22によりセンター電圧レベルVCと同電位となるように選択されて出力される(固定電圧駆動ステップ)。

0089

そして、期間T54(ディスプレイオフ信号XDOFFが「L」、プレ/ポスト表示信号XPRPOが「H」)においては、走査電極への出力電圧レベルをセンター電圧レベルVCに固定したまま、電圧レベルV1(広義には、第2の電圧)、MV1(第1の電圧)を極性反転信号に基づいて交互に信号電極に供給する(極性反転駆動ステップ)。ここでは、信号電極の駆動に必要な電圧レベルは2値であるが、他の駆動法により3値以上の電圧レベルが必要な場合、多値電圧選択回路20では、センター電圧レベルVC(広義には、走査電極及び信号電極に共通化される電圧レベル)を基準に最も電圧レベルの絶対値が小さく、かつ互いに極性の異なる第1及び第2の電圧を複数の電圧の中から選択する。こうすることで、当該期間T54においては、液晶素子にDC成分が印加されることなく、表示オン状態に移行させることができる。

0090

図8に、期間T52から期間T54にかけての表示制御タイミングの一例を示す。

0091

期間T52では、極性反転信号の論理レベルに関わらず、セレクタ回路22は、電圧レベルMV1を選択出力している。このとき、実際は電圧レベルMV1はセンター電圧レベルVCと同電位に設定されている。時間tt3までに表示オン設定が行われて例えばプレ/ポスト表示信号XPRPOが「H」に設定されると、次の極性反転周期で電圧レベルV1(第2の電圧)が選択されるため、電源回路18のセレクタ回路22は、電圧レベルMV1(選択電圧)を、それまで選択されていたセンター電圧レベルVC(固定電圧)から、システム電源接地レベルGND(広義には、固定電圧と異なる電圧)と同電位になるように切り替えて出力する。そして、時間tt4以降(広義には、選択電圧レベルがシステム電源接地レベル(第1の電圧)に切り替えられるまで)は、極性反転信号FRにより規定される極性反転周期で、多値電圧選択回路20は電圧レベルV1、MV1を交互に出力する。例えば、極性反転信号FRが論理レベル「H」のとき信号電極に電圧レベルMV1が出力され、極性反転信号FRが論理レベル「L」のとき信号電極に電圧レベルV1が出力される。

0092

そして、通常動作出力期間T40(ディスプレイオフ信号XDOFFが「H」、プレ/ポスト表示信号XPRPOが「H」)においては、階調データと極性反転信号とに基づいて、複数の電圧の中から選択した出力電圧を信号電極に供給する(信号駆動ステップ)。すなわち、走査ドライバ16は、画素の選択期間においては同時選択される3本の走査電極の走査パターンと該走査パターンに対応したダミーの走査パターンとに応じた電圧レベルV3、MV3を当該走査電極に出力し、画素の非選択期間においてはセンター電圧レベルVCを走査電極に出力する。信号ドライバ14は、走査パターン及びダミーの走査パターンに対応した階調データに基づき、極性反転信号に対応した周期で、電圧レベルV1、MV1のいずれかを信号電極に出力する。

0093

以上のようなシーケンスで制御することで、信号電極を駆動するためだけにセンター電圧レベルVCを生成する回路を設ける必要がなくなり、液晶素子にDC成分がかかることなく、液晶表示オン状態に移行することができる。

0094

以下では、上述の表示制御を行う信号ドライバ及び走査ドライバについて具体的に説明する。

0095

3.信号ドライバ
信号ドライバ14は、仮想電極の概念を用いて信号電極の駆動に必要な電圧レベルを2値化し、3ライン同時選択のMLSにより4ライン同時選択のMLSと同等のコントラストで液晶パネルを駆動することができる。また、信号ドライバ14は、複雑な4ライン同時選択のMLS演算をその都度行うことなく、あらかじめ求めておいたMLS演算結果からデコード出力させることで、回路規模を大幅に簡素化させることができる。より具体的には、同時選択される走査電極3ライン分の走査パターンと該走査パターンに対応するダミーの走査パターンとの組み合わせにより規定される直交関数を用いて、3ライン分の表示パターンと該表示パターンに対応するダミーの表示パターンとに対して予めMLS演算を行っておく。そして、このMLS演算結果を、フィールド信号に応じてデコード出力させるデコード回路を設ける。このようにすれば、デコード回路を、階調データのビットごとに設けることができ、従来のような複雑なMLS演算回路が不要となる。

0096

以下では、上述のように同時選択される3ラインの走査パターンと、該走査パターンに対応した3ライン分の表示パターンにより4ライン同時選択MLSのMLS演算結果をデコード出力するMLSデコーダ(広義には、デコード回路)について説明する。このMLSデコーダは、信号ドライバ14に含まれる。

0097

3.1 MLSデコーダ
図9に、MLSデコーダを含む信号ドライバの構成の要部を示す。

0098

ここでは、信号ドライバ14は、信号電極を駆動する信号ドライバとして機能するものとし、1信号電極(セグメント)単位の構成を示している。また階調データのビット数mが「4」(24=16階調)であるものとする。

0099

MLSデコーダは、階調データのビットごとに設けられた1又は複数の読み出し専用回路(Read Only Memory:以下、ROMと略す。)により構成することができ、4ビットの階調データの場合4つのROMにより構成することができる。

0100

信号ドライバ14は、階調データのビット単位に、MLSデコーダとしてのROM(広義には、第1〜第4(m)のデコード回路)300、302、304、306を含む。ROM300、302、304、306は、同時選択される3ラインの走査電極の走査パターンに対応した表示パターンがビット単位で供給されている。したがって、第k(1≦k≦m、kは自然数)のデコード回路は、同時選択される3ライン分の走査電極の走査パターンに対応した階調データの第kビットが、3ライン分入力される。より具体的には、4ビットの階調データが第1〜第4ビットからなるものとすると、ROM300には、3ライン分の表示パターンに対応した階調データの第1ビット(1L1b〜3L1bの計3ビット)が供給されている。ROM302には、3ライン分の表示パターンに対応した階調データの第2ビット(1L2b〜3L2bの計3ビット)が供給されている。ROM304には、3ライン分の表示パターンに対応した階調データの第3ビット(1L3b〜3L3bの計3ビット)が供給されている。ROM306には、3ライン分の表示パターンに対応した階調データの第4ビット(1L4b〜3L4bの計3ビット)が供給されている。ROM300、302、304、306は、フィールド信号f1〜f4に応じて、フィールド単位で求められたMLS演算結果を用いて、2値化された信号(デコード出力信号)を出力する。

0101

信号ドライバ14は、同時選択される走査電極の走査パターンに対応した各信号電極の階調データを保持する第1〜第3のラインメモリ310、312、314を含むことができる。この場合、第1のラインメモリ310は、保持する第1の階調データの各ビットをROM300、302、304、306に供給する。同様に、第2及び第3のラインメモリ312、314は、それぞれ保持する第2及び第3の階調データの各ビットをROM300、302、304、306に供給する。なお、信号ドライバ14が、階調データを記憶する表示データRAMを内蔵する場合、該表示データRAMにより第1〜第3のラインメモリ310、312、314と同様の機能をもたせることができる。

0102

信号ドライバ14は、ROM300、302、304、306からビット単位で出力されたデコード結果を保持する第4のラインメモリ316を含むことができる。

0103

ROM300、302、304、306からデコード出力されたMLS演算結果は、パルス幅変調が行われて信号電極に出力される。図9では、ROM300、302、304、306からデコード出力されたMLS演算結果を、第4のラインメモリ316で一旦ラッチした後、パルス幅変調(Pulse Width Modulation:以下、PWMと略す。)信号変換回路318によりパルス幅変調を行う。

0104

PWM信号変換回路318は、第4のラインメモリ316でラッチされたMLS演算結果に応じたパルス幅PWM信号を生成し、該PWM信号を信号電極ごとに設けられた信号電極駆動回路(図示せず)に対し出力する。このようなPWM信号変換回路318としては、例えばパルス幅刻み用のクロックによりカウントアップされるカウント値と、デコード出力されたMLS演算結果との一致検出結果に基づいて一致検出結果の信号レベルを変化させることで、MLS演算結果に応じたパルス幅のPWM信号を出力させるように構成することができる。

0105

このようなPWM信号に基づき、信号電極駆動回路は、対応する信号電極を駆動する。

0106

なお、階調データのビット数やMLS演算結果のビット数に限定されるものではない。

0107

以下では、このようなMLSデコーダについて、具体的に説明する。

0108

3.1.1 3ライン同時選択のMLS
本実施形態では、同時選択される3ラインの走査電極の走査パターンについて、ダミーの走査電極(仮想電極)の概念を採用し、4ライン分の走査電極の走査パターンによる4ライン同時選択のMLS演算結果を用いて信号電極に出力する。

0109

図10に、走査電極に出力される走査パターンの一例を示す。

0110

同時選択される3ラインの走査電極に出力される走査パターンを、コモン波形(走査電極駆動波形、COM波形)として、フィールド毎に示している。走査ドライバは、フィールドごとに、センター電圧レベルVCを基準に同一振幅(=Vy)で極性が異なる電圧レベルV3(=VC+Vy)、MV3(=VC−Vy)のいずれかを走査電極に出力する。

0111

ここで、電圧レベルV3を「1」、電圧レベルMV3を「−1」とする。同時選択される各走査電極について1f(フィールド)〜3fのいずれかで「−1」となっている場合、ダミーの走査電極(ダミーライン)には4fで「−1」となるように走査パターンを規定する。

0112

走査ドライバ16は、図11に示したように、2ビットのフィールド設定信号F1、F2で表される4状態に対応したフィールド信号f1〜f4に基づき、各走査電極に「1」に対応した電圧レベルV3又は「−1」に対応した電圧レベルMV3を供給することで、図10に示す各走査パターンを走査電極に出力することができる。

0113

同時選択される3ラインの走査電極に供給される走査パターンは、各ラインにおける1f〜4fの走査パターンを各行の要素とすることで、図10に示すように4次の直交関数として表すことができる。この直交関数は、フィールド毎に、同時選択される3本の走査電極の走査パターン370と、該走査パターン370に対応する仮想走査電極(ダミーライン)の走査パターン372とにより規定される。これにより、第4行には、ダミーの走査電極の走査パターン374が表される。なお、走査電極の同時選択数がn本の場合も同様に直交関数を表すことができる。

0114

次に、このような走査パターンによる4ライン同時選択のMLSの場合のセグメント波形を考える。

0115

図12(A)〜(H)及び図13(A)〜(H)に、4ライン同時選択のMLSを行う場合のセグメント波形を模式的に示す。

0116

ここでは、上述の走査パターンに対応する全表示パターンについて、それぞれセグメント波形を示している。

0117

4ライン同時選択のMLSの場合、一般に信号電極の駆動に必要な電圧レベル数が「5」となる。各フィールドの電圧レベルを、「−2」、「−1」、「0」、「1」、「2」で表し、各電圧レベルをV2、V1、VC、MV1、MV2とする。ここで、走査ドライバと共用可能な共通電圧レベルVCを「0」、電圧レベルV2を「2」、電圧レベルV1を「1」、電圧レベルMV1を「−1」、電圧レベルMV2を「−2」とする。また、5値の電圧レベルV2、V1、VC、MV1、MV2は、以下の関係式が成り立つものとする。

0118

V2=VC+2Vx ・・・(1)
V1=VC+ Vx ・・・(2)
MV1=VC− Vx ・・・(3)
MV2=VC−2Vx ・・・(4)
この場合において、各表示パターンについて、各ライン及び各フィールドごとに、液晶層へ印加される電圧を示す。液晶層へ印加される電圧は、走査電極の電圧レベルと信号電極の電圧レベルとの差である。したがって、例えば図12(D)に示す表示パターン(0,0,1,1)の場合、1ライン目の1fにおいて、図10に示すように走査電極は電圧レベルV3、当該信号電極は電圧レベルMV1であるため、液晶層への印加電圧は(V3−MV1)(=VC+Vy−(VC−Vx)=Vy+Vx)となる。同様に、1ライン目の2fにおいて、走査電極は電圧レベルV3、当該信号電極は電圧レベルV1であるため、同様に液晶層への印加電圧はVy−Vxとなる。また、例えば図13(F)に示す表示パターン(1,1,0,1)の場合、1ライン目の1fにおいて、液晶層への印加電圧はVCとなる。また1ライン目の2fにおいて、液晶層への印加電圧はVy+2Vxとなる。

0119

また各ラインについて、選択期間のみを考慮した液晶層への印加電圧の実効値に対応した評価値を示す。この評価値は、各ラインについて、各フィールドの印加電圧を2乗したものの合計である。結果的に、評価値はVoff2若しくはVon2で表される2値であることがわかる。

0120

そこで、図12(A)〜(H)及び図13(A)〜(H)に示す各表示パターンに着目すると、表示パターンの1ライン〜3ラインが同じパターンのものが2つずつある。例えば図12(A)に示す表示パターンと、図12(B)に示す表示パターンとは、1ライン〜3ラインが同じである。さらに、図12(C)と図12(D)、図12(E)と図12(F)、・・・、図13(A)と図13(B)、・・・、図13(G)と図13(H)も同様である。例えば図12(A)と図12(B)とを比較すると、その評価値は1ライン〜3ラインが同じで、4ラインのみが異なる。これは、図12(C)と図12(D)、図12(E)と図12(F)、・・・、図13(A)と図13(B)、・・・、図13(G)と図13(H)も同様である。

0121

各組み合わせについては、セグメント波形が電圧レベルV1、MV1の2値のみを用いるものが1つずつある。したがって、これらを選択すると、表示パターン(0,0,0,0)(図12(A))、(0,0,1,1)(図12(D))、(0,1,0,1)(図12(F))、(0,1,1,0)(図12(G))、(1,0,0,1)(図13(B))、(1,0,1,0)(図13(C))、(1,1,0,0)(図13(E))、(1,1,1,1)(図13(H))の計8パターンとなる。したがって、これら8パターンにより、1ライン〜3ラインについて4ライン同時選択のMLSと同等のコントラストを実現し、かつ各表示パターンに対応したセグメント波形の電圧レベルを2値で表現することができることになる。

0122

3.1.2デコード
図14(A)〜(H)に、本実施形態における3ライン同時選択のMLSによるセグメント波形を模式的に示す。

0123

各表示パターンは、図12(A)〜(H)及び図13(A)〜(H)の中から、上述したように選び出されたセグメント波形である。

0124

3ライン同時選択のMLSによりこのようなセグメント波形を出力させる場合、まず1ライン〜3ラインの表示パターンに対し、これに対応する4ラインの表示パターンをダミーの表示パターン(ダミーパターン)として決める。例えば図14(A)〜(H)では、各ラインの表示パターンの「1」の数が偶数個(0個、2個、4個)のいずれかになるようにダミーパターンを選択すればよい。

0125

そして、計4ライン分の表示パターンに対して、図10に示す直交関数を用いた4ライン同時選択のMLSと同様のMLS演算を行うことにより、図14(A)〜(H)に示すように電圧レベルが2値化されたセグメント波形に対応したMLS演算結果を得ることができる。したがって、得られたMLS演算結果を用いて、フィールドごとに電圧レベルV1又はMV1を出力することで、電圧レベル数が「2」で、かつ4ライン同時選択のMLSと同等のコントラストを実現することができる。

0126

図15に、本実施形態における表示パターンとMLS演算結果との関係を示す。

0127

ここで、表示パターンは、オンを「−1」、オフを「1」に対応付けている。ダミーパターンは、「1」又は「−1」の個数が偶数(0,2,4)個になるように、「1」又は「−1」のいずれかを選択している。

0128

図15に示すように、図14(A)〜(H)の計8パターンのみで、4ライン同時選択のMLSによる各表示パターンを網羅することができる。したがって、図15に示す各表示パターンについてMLS演算を行うと、4ライン同時選択のMLS演算結果を得ることができる。例えば、表示パターン400について、該表示パターン400に対応するダミーパターン402として、表示パターン400及びダミーパターン402の各要素の「1」又は「−1」の個数が偶数(0,2,4)個になるように、「−1」が選ばれる。そして、表示パターン400及びダミーパターン402に対し、図10に示す直交関数に基づいて行列演算(MLS演算、所与の演算)を行うとMLS演算結果(所与の演算の結果)404が得られる。ここで、MLS演算結果404は、4ライン同時選択のMLS演算結果であり、しかもフィールドごとに「2」又は「−2」が得られる。「2」を電圧レベルV1、「−2」を電圧レベルMV1に対応付けることで、図14(B)に示すセグメント波形を表現することができる。

0129

上より、フィールドごとにデコード出力するMLSデコーダについては、以下に示す真理値表を得ることができる。

0130

図16に、本実施形態におけるMLSデコーダの真理値表の一例を示す。

0131

ここで、表示パターンD1〜D3において、「1」はオン、「0」はオフに対応する。デコード出力OUTは、「H」のとき電圧レベルV1、「L」のとき電圧レベルMV1となる。1fは、フィールド信号f1が論理レベル「H」となることにより規定される。2fは、フィールド信号f2が論理レベル「H」となることにより規定される。3fは、フィールド信号f3が論理レベル「H」となることにより規定される。4fは、フィールド信号f4が論理レベル「H」となることにより規定される。

0132

D1は、同時選択される3ラインの走査電極に対応する1ライン目の表示パターンを示す。D2は、同時選択される3ラインの走査電極に対応する2ライン目の表示パターンを示す。D3は、同時選択される3ラインの走査電極に対応する3ライン目の表示パターンを示す。

0133

この真理値表によれば、次のようなデコード機能を実現することができる。例えばフィールド信号f1が「H」の場合、表示パターンD1〜D3が(1,0,0)のとき、図15において表示パターン(オン(−1)、オフ(1)、オフ(1))に対応する「オン(−1)」のダミーパターン410を用いて、図10に示す直交関数によるMLS演算結果412を得る。したがって、1fにおいては、図15に示す電圧レベル「−2」に対応する電圧レベルMV1を出力するように、デコード出力OUTに論理レベル「L」を出力する。

0134

なお、階調データのビット単位に同様のデコード機能を有するデコード回路を設けることで、階調表示を実現することができる。本実施形態では、ROM300、302、304、306は、それぞれ上述の真理値表にしたがってデコード出力する。

0135

このように、同時選択される3ラインの走査電極の走査パターンと3ラインの信号電極の表示パターンとに基づいて、4ライン同時選択のMLS演算結果からフィールドに対応したデコード出力信号を出力するデコード回路を、ビット単位で設けるようにしている。したがって、仮想電極に対応したダミーの表示パターン等を生成することなく、3ライン同時選択のMLSが可能となる。また3ライン同時選択のMLSにおいて、信号電極の駆動に必要な電圧レベルを2値化することができ、かつ4ライン同時選択のMLSと同等のコントラストを実現することができる。さらにMLS演算自体を行う必要がないので、構成を非常に簡素化することができる。

0136

3.2 構成の詳細例
3.2.1信号ドライバ
次に、上述したMLSデコーダを含む信号ドライバ14の詳細な構成例について説明する。

0137

図17に、信号ドライバ14の構成の詳細例を示す。

0138

ここでは、説明を簡略化するために、出力1ビット分に対応するブロック図のみを示す。

0139

信号ドライバ14は、例えば1フレーム分の階調データを記憶するRAM602を含む。

0140

信号ドライバ14は、ラッチ回路604を含む。ラッチ回路604は、階調データをRAM602に書き込むためのデータ取り込み回路としての機能とラインラッチとしての機能を有する。ラッチ回路604は、階調データ取り込み用のクロックCK、階調データであるDATA、ラッチパルスLPが入力される。

0141

RAM602については、アドレス制御回路606により、ラッチ回路604から出力される階調データの書き込み制御や、デコード回路への読み出し制御が行われる。

0142

RAM602から読み出された階調データは、デコード回路608に供給される。デコード回路608は、例えば図9に示した構成を採用することができる。この場合、デコード回路608は、第1〜第4のラインメモリLM1〜LM4と、階調データのビット単位に設けられ図16に示す真理値表にしたがってデコード出力するROM1〜ROM4とを含む。デコード回路608は、デコード制御回路610によってデコード制御される。より具体的には、デコード制御回路610は、フィールド表示イミングに応じて、図9に示すフィールド信号を供給する。

0143

なおデコード回路608において、第1〜第3のラインメモリLM1〜LM3の機能をRAM602に行わせることで、第1〜第3のラインメモリLM1〜LM3は不要とすることができる。

0144

アドレス制御回路606とデコード制御回路610とは、タイミング発生回路612によって制御される。タイミング発生回路612は、クロックCKとリセット信号ESにより、階調データの書き込み制御や読み出し制御に必要なタイミングと、表示タイミングに対応したフィールド信号f1〜f4(又はフィールド設定信号F1、F2)によりRAM602から読み出された階調データのデコード制御タイミングとを規定する。

0145

デコード回路608のデコード出力は、PWM信号変換回路614に供給される。PWM信号変換回路614は、PWM制御回路616により制御される。PWM制御回路616は、PWM信号変換回路614により、例えばパルス幅刻み用のクロックGCPをカウントアップしたカウント値と、第4のラインメモリLM4にラッチされたMLS演算結果との一致検出結果に基づいてパルス幅を規定することができる。この場合、例えば一水平走査周期ごとにラッチパルス信号LPでリセットされるカウント値を用いることができる。

0146

PWM信号変換回路614におけるPWM変調を、上述の一致検出結果に基づいてパルス幅を定めるようにしている場合、MLS演算結果の各ビット遅延が無視できないときは第4のラインメモリLM4でラッチすることで各ビット遅延をそろえることができる。したがって、定められるパルス幅がMLS演算結果とずれてしまうことがなくなる。しかしながら、PWM信号変換回路614に入力されるMLS演算結果の各ビット遅延が無視できる場合には、第4のラインメモリLM4を削除した構成にするようにしてもよい。

0147

信号電極駆動回路618は、PWM信号に基づいて信号電極を駆動する。なお、ここでは、信号電極駆動回路618に多値電圧選択回路620を含む構成にしている。多値電圧選択回路620は、図3及び図4に示したように複数の電圧レベルの中から1つの出力電圧を選択して、信号電極に出力する。ここでは、MLS駆動により用いられる電圧レベルが2値であるため、多値電圧選択回路620は、電圧レベルV1、MV1のいずれか一方を選択出力する。

0148

信号電極駆動回路618は、SEG出力制御回路624により制御される。SEG出力制御回路624は、タイミング発生回路612で生成された表示タイミングと、クロックGCPとに基づき、信号電極駆動回路618を制御することができる。

0149

信号ドライバ14は、電源回路626を含む。電源回路626は、電圧発生回路628、セレクタ回路630を含む。電源回路626には、システム電源電圧レベルVCCと、システム電源接地レベルGNDとが供給される。電圧発生回路628は、システム電源電圧レベルVCCとシステム電源接地レベルGNDとの電圧差をc(cは、0を除く任意の数)倍昇圧等を行って、電圧レベルV3、MV3、VC、V1を発生する。電圧レベルV3、MV3、VCは、信号ドライバ14の外部に出力され、例えば走査ドライバ16に供給される。電圧レベルVCと、システム電源接地レベルGNDは、セレクタ回路630に入力される。セレクタ回路630は、図5に示した回路構成を採用することができ、その出力は電圧レベルMV1として信号電極駆動回路618に供給される。電圧レベルV1も、信号電極駆動回路618に供給される。

0150

図18に、信号電極駆動回路618の回路構成の一例を示す。

0151

ここで、ディスプレイオフ信号XDOFFSは、図6に示したディスプレイオフ信号XDOFFと等価の信号であり、信号ドライバ14において、液晶パネル全体を液晶表示オフ状態に設定する信号である。ディスプレイオフ信号XDOFFSは、図6に示すように通常動作出力期間以外の期間を設定することができる。パーシャル信号XPCLは、液晶パネルの全表示領域のうち、パーシャル非表示部分のみを液晶表示オフ状態に設定する信号である。極性反転信号FRは、極性反転周期を規定する信号である。PWM信号BINは、PWM信号変換回路614により生成された信号である。プレ/ポスト表示信号XPRPOは、図6に示したように表示オフ制御又は表示オン制御において、通常動作出力期間の前後に電圧レベルV1、MV1による極性反転駆動を行って液晶素子にDC成分がかからないようにするための信号である。クロックGCPは、PWMによるパルス幅の刻み用のクロックである。反転クロックXGCPは、クロックGCPの反転信号である。

0152

信号電極駆動回路618において、PWM信号BINと極性反転信号FRとが排他的論理和(Exclusive-OR:EXOR)回路640に入力される。セレクタ回路642は、ディスプレイオフ信号XDOFFSとパーシャル信号XPCLの論理積否定の結果に基づいて、EXOR回路640の出力信号と極性反転信号FRのいずれか一方を選択出力する。セレクタ回路642で選択出力された信号は、マスク回路644においてプレ/ポスト表示信号XPRPOでマスクされる。マスク回路644の出力信号は、ラッチ回路646において、クロックGCPの立ち下がりでラッチされる。ラッチ回路646の出力信号に基づいて、多値電圧選択回路620は電圧レベルV1、MV1のいずれかを信号電極にSEG出力として出力する。

0153

このような信号電極駆動回路618は、各信号電極に対応して設けられる。そして、例えばパーシャル表示制御単位若しくはパーシャル非表示制御単位の信号電極ごとに、同一のパーシャル信号XPCLが供給されるように構成することができる。

0154

信号電極駆動回路618において、EXOR回路640は、極性反転信号FRによって規定される極性反転タイミングに応じて、PWM信号BINを反転させる。図6に示すように、通常動作出力時において、ディスプレイオフ信号XOFFS又はパーシャル信号XPCLは論理レベル「H」であるため、セレクタ回路642は、EXOR回路640の出力信号を選択する。このとき、プレ/ポスト表示信号XPRPOは論理レベル「H」となっているため、マスク回路644はセレクタ回路642から出力された信号をマスクすることなく、ラッチ回路646に出力する。そして、多値電圧選択回路620は、ラッチ回路646でラッチされた信号に基づいて、電圧レベルV1、MV1のいずれかを出力する。

0155

これに対して、ディスプレイオフ信号XOFFS又はパーシャル信号XPCLが論理レベル「L」となると、セレクタ回路642は、極性反転信号FRを選択する。プレ/ポスト表示信号XPRPOは論理レベル「H」の場合、マスク回路644はセレクタ回路642から出力された信号をマスクすることなく、ラッチ回路646に出力する。したがって、多値電圧選択回路620は、ラッチ回路646でラッチされた極性反転信号FRの極性反転タイミングに応じて、図6に示すように電圧レベルV1、MV1を交互の出力することになる。また、プレ/ポスト表示信号XPRPOは論理レベル「L」の場合、マスク回路644はセレクタ回路642から出力された信号をマスクする。したがって、ラッチ回路646のM端子からは論理レベル「L」、XM端子からは論理レベル「H」が出力される。したがって、多値電圧選択回路620は、図6に示すように固定的に電圧レベルMV1を出力することになる。

0156

3.2.2走査ドライバ
次に、上述した信号ドライバ14と協働して液晶パネルを駆動する走査ドライバ16の詳細な構成例について説明する。

0157

図19に、走査ドライバ16の構成の詳細例を示す。

0158

走査ドライバ16は、L(Lは、1以上の自然数)本の走査電極を駆動する場合、各走査電極に対応して走査電極駆動回路670を有している。シフトレジスタ(Shift Register:SR)672は、複数のフリップフロップから構成され、各フリップフロップが3つの走査電極に対応するようになっている。そして、クロック信号CKに基づいてデータ信号Dをシフトする。各走査電極駆動回路は、SR672の各フリップフロップの出力が入力されている。

0159

また、走査ドライバ16は、走査パターンデコード回路674を含む。走査パターンデコード回路674は、2ビットのフィールド設定信号F1、F2で表される4状態に対応したフィールド信号f1〜f4と極性反転信号FRとに基づいて、電圧レベルV3、MV3のいずれかを出力するためのデコード回路である。走査パターンデコード回路674は、図10に示した走査パターンに対応したデコードを行う。

0160

図19において、ラッチパルスLPは、垂直走査期間を規定する信号である。ディスプレイオフ信号XDOFFCは、図6に示したディスプレイオフ信号XDOFFと等価の信号であり、走査ドライバ16において、液晶パネル全体を液晶表示オフ状態に設定する信号である。シュート信号SHOは、同時選択される3本の走査電極に対応した走査電極駆動回路ごとに駆動するか否かを指定するレジスタの出力信号である。例えばシュート信号SHOによって、駆動するように設定された走査電極に対しては、SR672の出力信号による選択期間に、電圧レベルV3、MV3のいずれかを出力する。一方、シュート信号SHOによって、駆動しないように設定された走査電極は、SR672の出力信号をマスクして、選択期間であってもセンター電圧レベルVCを出力する。

0161

図20に、走査電極駆動回路の詳細な回路構成例を示す。

0162

ここでは、1走査電極あたりの回路の構成例を示す。

0163

ここで、データ信号DATAは、走査パターンデコード回路674の出力信号である。スキャン信号SCANは、SR672の出力信号である。

0164

走査電極駆動回路670は、1COM出力ごとに、レベルシフタ680、682、684を有している。レベルシフタ680は、電圧レベルV3を走査電極に出力するためのレベル変換回路である。レベルシフタ682は、センター電圧レベルVCを走査電極に出力するためのレベル変換回路である。レベルシフタ684は、電圧レベルMV3を走査電極に出力するためのレベル変換回路である。各レベルシフタは、I端子及びXI端子に入力された信号の電圧差をレベル変換して、O端子及びXO端子に出力する。出力回路690は、レベルシフタ680、682、684の出力信号に基づいて、電圧レベルV3、VC、MV3のいずれかを走査電極に出力する。レベルシフタ680、682,684と出力回路690とを構成する各トランジスタは、電圧レベルV3と電圧レベルMV3との電圧差でも動作する高耐圧用のトランジスタである。

0165

このような走査電極駆動回路670では、スキャン信号SCANとシュート信号SHOがともに論理レベルが「H」のときに、走査電極が電圧レベルV3、MV3のいずれかで駆動される。また、スキャン信号SCANとシュート信号SHOのいずれかが論理レベル「L」のとき、走査電極が電圧レベルVCで駆動される。

0166

さらに図20において、ディスプレイオフ信号XDOFFCの論理レベルが「H」のときに、図6に示す選択期間において電圧レベルV3、MV3を出力する。一方、選択期間であってもディスプレイオフ信号XDOFFCの論理レベルが「L」のとき、又はディスプレイオフ信号XDOFFCの論理レベルが「H」のとき、図6に示すように電圧レベルVCを出力するようになっている。

0167

以上説明したように本実施形態において、液晶パネルを駆動する走査ドライバと共通の電圧レベルを有しない場合、例えば信号駆動に必要な電圧レベル数が偶数(仮想電極の概念を採用した3ライン同時選択MLSのとき、信号駆動に必要な電圧レベル数は2)の場合、信号ドライバは信号電極に出力する電圧レベルを、走査ドライバと共通の電圧レベル(例えば、センター電圧VC)に切り替えるようにしている。こうすることで、走査ドライバと共通の電圧レベルを生成する回路を信号ドライバに設ける必要がなくなる。また、極性反転駆動が行われる場合には、一旦極性反転周期で極性の異なる電圧を交互に出力させる期間を介在させて、極性反転タイミングに基づいて上述の切り替え制御を行うようにしている。したがって、表示オフ制御若しくは表示オン制御を行う際に、液晶素子にDC成分を印加することがなくなり、液晶劣化を防止することも可能となる。

0168

なお本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。

0169

上述の電気光学装置を適用する電子機器としては、低消費電力化の要求の強い機器、例えば上述した携帯電話の他、ページャ時計、PDAなどが好適である。ただし、この他に、液晶テレビビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダカーナビゲーション装置電卓ワードプロセッサワークステーションテレビ電話POS端末タッチパネルを供えた機器等にも適用可能である。

0170

また本実施形態では、3ライン同時選択のMLSについて説明したが、同時選択ライン数に限定されるものではない。

0171

さらに本実施形態では、主に4ビットの階調データを例に説明したが、階調ビット数に限定されるものではない。

図面の簡単な説明

0172

図1本実施形態における電気光学装置の構成の一例を示す構成図である。
図2本実施形態における3ライン同時選択のMLSを行う場合の走査電極及び信号電極の駆動電圧の関係を示す説明図である。
図3電圧レベル切り替えを行う本実施形態における信号ドライバの原理的構成の要部を示す構成図である。
図4本実施形態における電気光学装置の各種電圧レベルの供給関係を説明するための説明図である。
図5セレクタ回路の回路構成の一例を示す回路構成図である。
図6本実施形態における信号ドライバにより行われる表示制御の内容を説明するための説明図である。
図7表示オフ制御のタイミングの一例を示すタイミング図である。
図8表示オン制御のタイミングの一例を示すタイミング図である。
図9MLSデコーダを含む信号ドライバの構成の要部を示す構成図である。
図10走査電極に出力される走査パターンの一例を示す波形図である。
図11フィールドとコモン波形との関係を示す説明図である。
図12図12(A)〜(H)は、4ライン同時選択のMLSを行う場合のセグメント波形、液晶層への印加電圧及び評価値を示す説明図である。
図13図13(A)〜(H)は、4ライン同時選択のMLSを行う場合のセグメント波形、液晶層への印加電圧及び評価値を示す説明図である。
図14図14(A)〜(H)は、本実施形態における3ライン同時選択のMLSを行う場合のセグメント波形、液晶層への印加電圧及び評価値を示す説明図である。
図15本実施形態における表示パターンとMLS演算結果との関係を示す説明図である。
図16本実施形態におけるMLSデコーダの真理値表の一例を示す説明図である。
図17信号ドライバの構成の詳細例を示すブロック図である。
図18信号電極駆動回路の回路構成の一例を示す回路構成図である。
図19走査ドライバの構成の詳細例を示すブロック図である。
図20走査電極駆動回路の詳細な回路構成例を示す回路構成図である。
図214ライン同時選択のMLSを行う場合の走査電極及び信号電極の駆動電圧の関係を示す説明図である。
図22単純マトリックス型液晶パネルの画素を模式的に示す模式図である。

--

0173

10液晶装置
12液晶パネル
14信号ドライバ
16走査ドライバ
18、626電源回路
20、620多値電圧選択回路
22、630、642セレクタ回路
24、618信号電極駆動回路
30 p型MOSトランジスタ(Trp)
32n型MOSトランジスタ(Trn)
34バッファ回路
300 ROM(第1のデコード回路)
302 ROM(第2のデコード回路)
304 ROM(第3のデコード回路)
306 ROM(第4のデコード回路)
310 第1のラインメモリ
312 第2のラインメモリ
314 第3のラインメモリ
316 第4のラインメモリ
318、614PWM信号変換回路
602 RAM(メモリ
604、646ラッチ回路
606アドレス制御回路
608 デコード回路
610デコード制御回路
612タイミング発生回路
616PWM制御回路
624 SEG出力制御回路
628電圧発生回路
640EXOR回路
644マスク回路
670走査電極駆動回路
672 SR
674走査パターンデコード回路
680、682、684レベルシフタ
690出力回路
V3、V1、MV1、MV3電圧レベル
VC(センター)電圧レベル

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