図面 (/)

技術 高分子発光体およびそれを用いた高分子発光素子

出願人 住友化学株式会社
発明者 池平秀行上岡隆宏土居秀二栗田靖之
出願日 2002年3月26日 (15年11ヶ月経過) 出願番号 2002-086099
公開日 2003年6月20日 (14年9ヶ月経過) 公開番号 2003-171659
状態 特許登録済
技術分野 電場発光光源(EL) ピリジン系化合物 発光性組成物 第5-8族元素を含む化合物及びその製造 エレクトロルミネッセンス光源
主要キーワード 請求項項 ランタノイド類 π電子対 アレーン配位子 ホスフィンオキシド配位子 アルキルホスホネート基 局在電子 MBレベル

この技術の活用可能性のある市場・分野

関連する未来課題
重要な関連分野

この技術に関連する成長市場

関連メディア astavision

  • 地下大空間・地下構造物

    周口店洞窟の北京原人、ラスコーやアルタミラの壁画洞窟に象徴されるように、人類は太古から地下空間を生活…

  • MEMS・マイクロマシン・組込システム

    MEMS (Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械システム)…

  • 音声認識・音声合成・ボーカロイド

    米国Apple社は、2011年、iPhone向け知能型音声認識サービスSiriを市場に試験投入して以…

後で読みたい技術情報を見つけたら、ブックマークしておきましょう!

ページの右上にあるブックマークボタンからこのページをブックマークできます。
あなたがブックマークした技術情報は、いつでもマイページのリストから閲覧することが出来ます。

この項目の情報は公開日時点(2003年6月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

重項発光錯体構造分子内に有し、塗布法により発光層を形成しうる新規発光体を提供する

解決手段

ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である高分子発光体であって、該発光体がその主鎖または側鎖に3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有することを特徴とする高分子発光体。3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造が下記式(6)で示される構造である高分子発光体。

(式中、Mは、原子番号50以上の原子で、スピン軌道相互作用により本錯体において1重項状態3重項状態間の項間交差が起きうる金属を示す。Arは、窒素原子酸素原子炭素原子硫黄原子または燐原子の1つ以上でMと結合する配位子である。Lは水素原子アルキル基アリール基複素環配位子等である。mは、1〜5の整数を示す。oは、0〜5の整数を示す。)

概要

背景

発光素子発光層に用いる発光材料として、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体(以下、3重項発光錯体ということがある)を発光層に用いた素子発光効率が高いことが知られている。

3重項発光錯体としては、例えば、イリジウム中心金属とするIr(ppy)3、(Appl.Phys.Lett.,75,4 (1999))、白金を中心金属とする、PtOEP(Nature,395,151(1998))、ユーロピウムを中心金属とするEu(TTA)3phen(Jpn.J.Appl.Phys.,34, 1883 (1995))等が知られている。

概要

3重項発光錯体構造分子内に有し、塗布法により発光層を形成しうる新規発光体を提供する

ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である高分子発光体であって、該発光体がその主鎖または側鎖に3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有することを特徴とする高分子発光体。3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造が下記式(6)で示される構造である高分子発光体。

(式中、Mは、原子番号50以上の原子で、スピン軌道相互作用により本錯体において1重項状態3重項状態間の項間交差が起きうる金属を示す。Arは、窒素原子酸素原子炭素原子硫黄原子または燐原子の1つ以上でMと結合する配位子である。Lは水素原子アルキル基アリール基複素環配位子等である。mは、1〜5の整数を示す。oは、0〜5の整数を示す。)

目的

本発明の目的は、3重項発光錯体構造を分子内に有し、塗布法により発光層を形成しうる新規な発光体、その製造方法、その製造に用いる単量体となりうる新規な錯体および該発光体用いた発光素子を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
18件
牽制数
27件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である高分子発光体であって、該発光体がその主鎖または側鎖に3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有することを特徴とする高分子発光体。

請求項2

その主鎖に3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有することを特徴とする請求項1に記載の高分子発光体。

請求項3

その側鎖に3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有することを特徴とする請求項1に記載の高分子発光体。

請求項4

一般式(1)で示される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高分子発光体。ID=000003HE=010 WI=039 LX=0405 LY=1000(1)〔ここで、Ar1は、アリーレン基または2価の複素環基を示す。R1およびR2は、それぞれ独立水素原子アルキル基アリール基、1価の複素環基またはシアノ基を示す。nは0または1である。〕

請求項5

下記式(2)で示される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項4記載の高分子発光体。ID=000004HE=010 WI=025 LX=0475 LY=1450(2)〔式中、Ar2およびAr3はそれぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基であり、Ar2とAr3は架橋しない。また、R11は、アルキル基、アリール基、1価の複素環基、下記(3)で示される基、または下記(4)で示される基を示す。tは1〜4の整数である。ID=000005 HE=010 WI=029 LX=0455 LY=1850(3)(式中、Ar4はアリーレン基または2価の複素環基である。R12は、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基、または下記式(4)で示される基を示す。Z1は、 −CR13=CR14−または−C≡C−を表す。R13およびR14はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシアノ基を示す。uは0〜2の整数である。)ID=000006 HE=015 WI=033 LX=0435 LY=2350(4)(式中、Ar5およびAr6はそれぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基である。また、R15はアルキル基、アリール基または1価の複素環基を示す。R16は水素原子、アルキル基、アリール基または1価の複素環基を示す。vは1〜4の整数である。)〕

請求項6

下記式(5)で示される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項4記載の高分子発光体。ID=000007HE=025 WI=027 LX=1365 LY=0400(5)(式中、R11は前記と同じ。R18およびR19は芳香環上の置換基を表し、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基アラルキル基アリールチオ基アリールアルケニル基、環状アルケニル基、アルコキシ基アリールオキシ基アルキルオキシカルボニル基アラルキルオキシカルボニル基アリールオキシカルボニル基、アリール基または、1価の複素環基を示す。a、bはそれぞれ独立に0〜3の整数であり、aまたはbが2以上の時、各R18またはR19は同一であっても、異なっていてもよい。)

請求項7

一般式(1)、(2)または(5)で示される繰り返し単位と,3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する繰り返し単位との合計に対して、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する繰り返し単位が0.01モル%以上10モル%以下であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の高分子発光体。

請求項8

3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造が下記式(6)で示される構造であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の高分子発光体。ID=000008HE=015 WI=061 LX=1195 LY=1700(式中、Mは、原子番号50以上の原子で、スピン軌道相互作用により本錯体において1重項状態3重項状態間の項間交差が起きうる金属を示す。Arは、窒素原子酸素原子炭素原子硫黄原子または燐原子の1つ以上でMと結合する配位子である。Lは水素原子、アルキル基、アリール基、複素環配位子、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミド基イミド基、アルコキシ基、アルキルメルカプト基カルボニル配位子、アルケン配位子、アルキン配位子、アミン配位子イミン配位子ニトリル配位子、イソニトリル配位子ホスフィン配位子ホスフィンオキシド配位子ホスファイト配位子エーテル配位子スルホン配位子、スルホキシド配位子またはスルフィド配位子である。mは、1〜5の整数を示す。oは、0〜5の整数を示す。)

請求項9

上記式(6)で示される金属錯体構造を2種以上含むことを特徴とする請求項8記載の高分子発光体。

請求項10

Mがレニウム原子オスミウム原子、イリジウム原子白金原子金原子サマリウム原子、ユーロピウム原子、ガドリニウム原子、テルビウム原子またはジスプロシウム原子であることを特徴とする請求項8または9記載の高分子発光体。

請求項11

Mがイリジウム原子、白金原子、金原子またはユーロピウム原子であることを特徴とする請求項10記載の高分子発光体。

請求項12

Mが、少なくとも1つの炭素原子と結合することを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の高分子発光体。

請求項13

Arが、窒素原子、酸素原子、炭素原子、硫黄原子または燐原子の何れか2つの原子で、Mと結合して5員環を形成する2座配位子である請求項8〜12のいずれかに記載の高分子発光体。

請求項14

Arが一般式(7)で示される2座配位子であることを特徴とする請求項項8〜13のいずれかに記載の高分子発光体。ID=000009HE=065 WI=067 LX=0265 LY=1100〔式中、R3〜R10は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリールチオ基、アリールアルケニル基、環状アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、またはアリール基を示す。R3〜R10のうち少なくとも1つはポリマー鎖との結合基である。〕

請求項15

X1−A−X2で示される単量体(ここにX1、X2はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシ基を示す。−A−は、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する繰り返し単位を示す。)とX3−D−X4で示される単量体(ここにX3、X4はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基を示す。DはA以外の繰返し単位を示す。)とをNi触媒存在下反応させることを特徴とする請求項4〜14のいずれかに記載の高分子発光体の製造方法

請求項16

Y1−A−Y2で示される単量体(ここにY1およびY2はそれぞれ独立にホウ酸基またはホウ酸エステル基を示す。)と、Z1−D−Z2で示される単量体(Z1、Z2はハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基を示す。Dは前記と同じ。)とをPd触媒の存在下反応させることを特徴とする請求項4〜14のいずれかに記載の高分子発光体の製造方法。

請求項17

Y3−D−Y4で示される単量体(ここにY3およびY4はそれぞれ独立にホウ酸基またはホウ酸エステル基である。Dは前記と同じ。)と、Z3−A−Z4で示される単量体(Z1、Z2はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基を示す)とをPd触媒の存在下反応させることを特徴とする請求項4〜14のいずれかに記載の高分子発光体の製造方法。

請求項18

一般式(8)ID=000010HE=015 WI=069 LX=1155 LY=1050(式中、L、M、Ar、m、oは、前記と同じ。Xは、ハロゲン原子、アリールスルホニルオキシ基、またはアルキルスルホニルオキシ基である。)で示されることを特徴とする錯体。

請求項19

一般式(8)で表される錯体のXを全て水素原子とした錯体の1重項状態と3重項状態のエネルギーを、B3LYP法で計算したとき、1重項状態と3重項状態のエネルギーの差が6eV以下であることを特徴とする請求項18記載の錯体。

請求項20

一般式(9)ID=000011HE=005 WI=041 LX=1295 LY=1700(式中、M’はイリジウム原子、白金原子または金原子を示す。Ar’は、窒素原子と炭素原子でM’と結合して5員環を形成する2座配位子であって、少なくとも1つの臭素原子を有する2座配位子である。L’は水素原子、アルキル基、アリール基、複素環配位子、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミド基、イミド基、アルコキシ基、アルキルメルカプト基、カルボニル配位子、アルケン配位子、アルキン配位子、アミン配位子、イミン配位子、ニトリル配位子、イソニトリル配位子、ホスフィン配位子、ホスフィンオキシド配位子、ホスファイト配位子、エーテル配位子、スルホン配位子、スルホキシド配位子またはスルフィド配位子である。L’が複数の場合、同一であっても異なっていてもよい。qは、1〜3の整数を示す。rは、0〜2の整数を示す。)で表されることを特徴とする請求項18記載の錯体。

請求項21

Ar’が一般式(10)で示される2座配位子であることを特徴とする請求項20記載の錯体。ID=000012HE=055 WI=053 LX=0335 LY=0300〔式中、R3〜R10は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリールチオ基、アリールアルケニル基、環状アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、またはアリール基を示す。R3〜R10のうち少なくとも1つは臭素原子である。〕

請求項22

一般式(11)ID=000013HE=005 WI=041 LX=0395 LY=1250(式中L'は、前記と同じ。sは、0〜3の整数を示す。)で示される錯体と、Ar’H (12)(式中、Ar’は前記と同じ。Ar’Hは Ar’のM'と結合する炭素原子に水素原子が付加していることを意味する。)で示される化合物とを反応させることを特徴とする請求項20記載の錯体の製造方法。

請求項23

陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有し、該発光層が、請求項1〜14のいずれかに記載の高分子発光体を含むことを特徴とする高分子発光素子

請求項24

請求項23記載の高分子発光素子を用いたことを特徴とする面状光源

請求項25

請求項23記載の高分子発光素子を用いたことを特徴とするセグメント表示装置

請求項26

請求項23記載の高分子発光素子を用いたことを特徴とするドットマトリックス表示装置。

請求項27

請求項23記載の高分子発光素子をバックライトとすることを特徴とする液晶表示装置

技術分野

0001

本発明は、高分子発光体、その製造方法、その製造に用いる単量体となりうる錯体および該高分子発光体を用いた高分子発光素子(以下高分子LEDということがある。)に関する。

背景技術

0002

発光素子発光層に用いる発光材料として、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体(以下、3重項発光錯体ということがある)を発光層に用いた素子発光効率が高いことが知られている。

0003

3重項発光錯体としては、例えば、イリジウム中心金属とするIr(ppy)3、(Appl.Phys.Lett.,75,4 (1999))、白金を中心金属とする、PtOEP(Nature,395,151(1998))、ユーロピウムを中心金属とするEu(TTA)3phen(Jpn.J.Appl.Phys.,34, 1883 (1995))等が知られている。

0004

0005

0006

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上記公知の3重項発光錯体を用いて発光層を形成するのには、通常真空蒸着法等の方法しか使用されず塗布法により発光層を形成することが難しかった。

0008

本発明の目的は、3重項発光錯体構造分子内に有し、塗布法により発光層を形成しうる新規発光体、その製造方法、その製造に用いる単量体となりうる新規な錯体および該発光体用いた発光素子を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である高分子発光体であって、該発光体がその主鎖または側鎖に3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する高分子発光体は、3重項発光錯体構造を分子内に有し、該発光体を用いて塗布法により発光層を形成しうることを見出し、本発明に至った。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明の高分子発光体はポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である高分子発光体であって、該発光体がその主鎖または側鎖に3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する高分子発光体である。

0011

ここに3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造とは、3重項発光錯体から誘導された構造をいう。

0012

本発明において、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造の母体である3重項発光錯体について説明する。3重項発光錯体とは通常重金属錯体であり、例えば、該錯体から燐光発光を発生し得る錯体をいう。ただし、この燐光発光に加えて蛍光発光観測される錯体も含まれる。

0013

3重項発光錯体としては、従来から低分子系EL発光性材料として利用されてきたものであり、これらの材料は例えばNature, (1998), 395, 151、Appl. Phys. Lett. (1999), 75(1), 4、Proc. SPIE-Int. Soc. Opt. Eng. (2001), 4105(Organic Light-Emitting Materials and DevicesIV), 119、J. Am. Chem. Soc.,(2001), 123, 4304、Appl. Phys. Lett., (1997), 71(18), 2596、Syn. Met.,(1998), 94(1), 103、Syn. Met., (1999), 99(2), 1361、Adv. Mater., (1999),11(10), 852 に開示されている。

0014

3重項発光錯体の中心金属としては、通常、原子番号50以上の原子で、該錯体にスピン軌道相互作用があり、1重項状態3重項状態間の項間交差が起きうる金属である。

0015

3重項発光錯体の中心金属としては、例えば、レニウム、イリジウム、オスミウムスカンジウムイットリウム、白金、金、およびランタノイド類のユーロピウム、テルビウムツリウムディスプロシウムサマリウムプラセオジウムガドリニウムなどが挙げられ、イリジウム、白金、金、ユーロピウムが好ましく、イリジウムが特に好ましい。

0016

3重項発光錯体の配位子は、通常有機配位子であり、その炭素数は、通常4〜60程度である。

0017

3重項発光錯体の配位子としては、例えば、8−キノリノールおよびその誘導体ベンゾキノリノールおよびその誘導体、2−フェニルピリジンおよびその誘導体、2−フェニル−ベンゾチアゾールおよびその誘導体、2−フェニル−ベンゾキサゾールおよびその誘導体、ポルフィリンおよびその誘導体などが挙げられる。

0018

3重項発光錯体としては、例えば、以下のものがあげられる。
ID=000017HE=045 WI=047 LX=0365 LY=2350

0019

0020

0021

0022

0023

0024

0025

0026

0027

0028

0029

0030

0031

0032

0033

0034

0035

0036

0037

0038

0039

ここで、Rは、それぞれ独立に、水素原子アルキル基アルコキシ基アルキルチオ基アルキルシリル基アルキルアミノ基アリール基アリールオキシ基アリールアルキル基アリールアルコキシ基アリールアルケニル基アリールアルキニル基アリールアミノ基、1価の複素環基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。溶媒への溶解性を高めるためには、が好ましく、また置換基を含めた繰り返し単位の形状の対称性が少ないことが好ましい。

0040

アルキル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチル基エチル基プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、 i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、シクロヘキシル基ヘプチル基オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基ラウリル基などが挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基が好ましい。

0041

アルコキシ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メトキシ基エトキシ基プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、 i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基などが挙げられ、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。

0042

アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基プロピルチオ基、 i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、 i−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基などが挙げられ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基が好ましい。

0043

アルキルシリル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜60程度であり、具体的には、メチルシリル基エチルシリル基、プロピルシリル基、 i−プロピルシリル基、ブチルシリル基、i−ブチルシリル基、t−ブチルシリル基、ペンチルシリル基、ヘキシルシリル基、シクロヘキシルシリル基、ヘプチルシリル基、オクチルシリル基、2−エチルヘキシルシリル基、ノニルシリル基、デシルシリル基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、ラウリルシリル基、トリメチルシリル基エチルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、 i−プロピルジメチルシリル基、ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基などが挙げられ、ペンチルシリル基、ヘキシルシリル基、オクチルシリル基、2−エチルヘキシルシリル基、デシルシリル基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基が好ましい。

0044

アルキルアミノ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、モノアルキルアミノ基でもジアルキルアミノ基でもよく、炭素数は通常1〜40程度であり、具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基エチルアミノ基ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、 i−プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、 i−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基などが挙げられ、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基が好ましい。

0045

アリール基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。

0046

アリールオキシ基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。

0047

アリールアルキル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好ましい。

0048

アリールアルコキシ基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基が好ましい。

0049

アリールアルケニル基は、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的にはcis-フェニルアルケニル基、trans−フェニルアルケニル基、cis−トリルアルケニル基、transu−トリルアルケニル基、cis−1−ナフチルアルケニル基、trans—1−ナフチルアルケニル基、cis−2−ナフチルアルケニル基、trans−2−ナフチルアルケニル基などが例示される。

0050

アリールアルキニル基は、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的にはフェニルアルキニル基、トリルアルキニル基、1−ナフチルアルキニル基、2−ナフチルアルキニル基などが例示される。

0051

アリールアミノ基は、炭素数は通常6〜60程度であり、フェニルアミノ基ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基などが例示され、C1〜C12アルキルフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基が好ましい。

0052

1価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残り原子団をいい、炭素数は通常4〜60程度であり、具体的には、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基フリル基ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基などが例示され、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。

0053

Rの例のうち、高分子発光体の溶媒への溶解性を高めるためには、1つ以上に環状または長鎖のあるアルキル鎖が含まれることが好ましくは、シクロペンチル基、シクロキシル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基が例示される。また、2つの置換基が連結されて環を形成していても良い。さらに、アルキル鎖の一部の炭素原子ヘテロ原子を含む基で置き換えられていてもよく、それらのヘテロ原子としては、酸素原子硫黄原子窒素原子などが例示される。

0054

さらに、R中の、アリール基や複素環基は、それらがさらに1つ以上の置換基を有していてもよい。

0055

3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造の中では、下記式(6)の構造が望ましい。
ID=000038HE=015 WI=061 LX=1195 LY=1700

0056

式中、Mは、原子番号50以上の原子で、スピン−軌道相互作用により本錯体において1重項状態と3重項状態間の項間交差が起きうる金属を示す。Mは例えば、レニウム、イリジウム、オスミウム、スカンジウム、イットリウム、白金、金、およびランタノイド類のユーロピウム、テルビウム、ツリウム、ディスプロシウム、サマリウム、プラセオジウム、ガドリニウムなどが挙げられ、イリジウム、白金、金、ユーロピウムが好ましく、イリジウムが特に好ましい。

0057

Mは、少なくとも1つの炭素原子と結合することが望ましい。

0058

Arは、窒素原子、酸素原子、炭素原子、硫黄原子または燐原子の1つ以上でMと結合する配位子であり、かつ、任意の位置でポリマーと結合する。

0059

Arとしてはたとえば、ピリジン環チオフェン環ベンゾオキサゾール環などの複素環類やベンゼン環が結合して構成された配位子で、具体的には、フェニルピリジン、2-(パラフェニルフェニル)ピリジン、7−ブロモベンゾ[h]キノリン、2−(4−チオフェン−2−イル)ピリジン、2−(4−フェニルチオフェン−2−イル)ピリジン、2−フェニルベンゾオキサゾール、2-(パラフェニルフェニル)ベンゾオキサゾール、2−フェニルベンゾチアゾール、2−(パラフェニルフェニル)ベンゾチアゾール、2−(ベンゾチオフェン−2−イル)ピリジン7,8,12,13,17,18-ヘキサキスエチル-21H,23H-ポルフィリンなどが例示され、これらに置換基を有していてもよい。

0060

Arの置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基アリールチオ基、アリールアルケニル基、環状アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルオキシカルボニル基アラルキルオキシカルボニル基アリールオキシカルボニル基、アリール基、1価の複素環基が挙げられ、その具体例としては上記R18およびR19において例示されるものと同様である。

0061

中でもArが、窒素原子、酸素原子、炭素原子、硫黄原子または燐原子の何れか4つの原子でMと結合する4座配位子であることが好ましい。たとえば、4つのピロール環が環状につながった配位子として、具体的には、7,8,12,13,17,18-ヘキサキスエチル-21H,23H-ポルフィリンが挙げられる。

0062

また、上記(6)式中、Arが、窒素原子、酸素原子、炭素原子、硫黄原子または燐原子の何れか2つの原子で、Mと結合して5員環を形成する2座配位子であることが望ましく、 Mが少なくとも1つの炭素原子と結合するとさらに好ましく、Arが下記式(7)で示される2座配位子である時、より好ましい。

0063

ID=000039HE=055 WI=053 LX=0335 LY=1750
(7)
式中、R3〜R10は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリールチオ基、アリールアルケニル基、環状アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、またはアリール基を示す。R3〜R10のうち少なくとも1つはポリマー鎖との結合基である。

0064

Lは水素原子、アルキル基、アリール基、複素環配位子、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミド基イミド基、アルコキシ基、アルキルメルカプト基カルボニル配位子、アルケン配位子、アルキン配位子、アミン配位子イミン配位子ニトリル配位子、イソニトリル配位子ホスフィン配位子ホスフィンオキシド配位子ホスファイト配位子エーテル配位子スルホン配位子、スルホキシド配位子またはスルフィド配位子である。mは、1〜5の整数を示す。oは、0〜5の整数を示す。

0065

上記一般式(6)のLにおいて、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基などが例示され、アリール基としてはフェニル基、トリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示され、複素環配位子としては、0価でも1価でもよく、0価のものとしては例えば、2,2‘−ビピリジル、1,10−フェナントロリン、2−(4−チオフェン−2−イル)ピリジン、2−(ベンゾチオフェン−2−イル)ピリジンなどが例示され、1価のものとしては例えば、フェニルピリジン、2-(パラフェニルフェニル)ピリジン、7−ブロモベンゾ[h]キノリン、2−(4−フェニルチオフェン−2−イル)ピリジン、2−フェニルベンゾオキサゾール、2-(パラフェニルフェニル)ベンゾオキサゾール、2−フェニルベンゾチアゾール、2−(パラフェニルフェニル)ベンゾチアゾールなどが例示される。

0066

カルボキシル基としては特に限定されるものではないが、例えば、アセトキシ基、ナフテネート基または2−エチルヘキサノエート基等が挙げられる。ハロゲン原子としては特に限定されるものではないが、例えば、フッ素原子塩素原子臭素原子またはヨウ素原子等が挙げられる。アミド基としては特に限定されるものではないが、例えば、ジメチルアミド基、ジエチルアミド基、ジイソプロピルアミド基、ジオクチルアミド基、ジデシルアミド基、ジドデシルアミド基、ビストリメチルシリル)アミド基、ジフェニルアミド基、N−メチルアニリドまたはアニリド基等が挙げられる。イミド基としては特に限定されるものではないが、例えば、ベンゾフェノンイミド等が挙げられる。アルコキシ基としては特に限定されるものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基またはフェノキシ基等が挙げられる。アルキルメルカプト基としては特に限定されるものではないが、例えば、メチルメルカプト基エチルメルカプト基、プロピルメルカプト基、ブチルメルカプト基またはフェニルメルカプト基等が挙げられる。カルボニル配位子としては、一酸化炭素アセトン、べンゾフェノンなどのケトン類アセチルアセトンアセナフトキノンなどのジケトン類アセチルアセトナートジベンゾメチラートテノイルトリフルオロアセトナートなどのアセトナート配位子などが例示される。アルケン配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、エチレンプロピレンブテンヘキセンまたはデセン等が挙げられる。アルキン配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、アセチレンフェニルアセチレンまたはジフェニルアセチレン等が挙げられる。アミン配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、トリエチルアミンまたはトリブチルアミン等が挙げられる。イミン配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、ベンゾフェノンイミンまたはメチルエチルケトンイミン等が挙げられる。ニトリル配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、アセトニトリルまたはベンゾニトリル等が挙げられる。イソニトリル配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、t−ブチルイソニトリルまたはフェニルイソニトリル等が挙げられる。ホスフィン配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、トリフェニルホスフィントリトリルホスフィントリシクロヘキシルホスフィンまたはトリブチルホスフィン等が挙げられる。ホスフィンオキシド配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、トリブチルホスフィンオキシドまたはトリフェニルホスフィンオキシド等が挙げられる。ホスファイト配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、トリフェニルホスファイトトリトリルホスファイト、トリブチルホスファイトまたはトリエチルホスファイト等が挙げられる。エーテル配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、ジメチルエーテルジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン等が挙げられる。スルホン配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、ジメチルスルホンまたはジブチルスルホン等が挙げられる。スルホキシド配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、ジメチルスルホキシドまたはジブチルスルホキシド等が挙げられる。スルフィド配位子としては特に限定されるものではないが、例えば、エチルスルフィドまたはブチルスルフィド等が挙げられる。

0067

本発明の高分子発光体は、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造をその主鎖に有していてもよく、側鎖に有していてもよく、また、主鎖の末端に有していてもよい。

0068

3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造をその主鎖に有する高分子発光体とは、3重項励起状態から発光を示す錯体に配位した芳香環またはその縮環部が主鎖に含まれる場合、または主鎖に金属が含まれる場合を意味する。

0069

また、本発明の高分子発光体の金属錯体構造に含まれる配位子のうち少なくとも1つが、高分子主鎖に含まれる繰返し単位同一の構造を含む場合、金属含量を制御できる点で好ましい。すなわち、配位子の構造を主鎖に有する場合、高分子化合物を製造した後に錯体化をおこなうことにより、本発明の高分子発光体を製造することができる。具体的には、以下の構造が例示される。

0070

0071

3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造をその側鎖に有する高分子発光体とは、3重項励起状態から発光を示す錯体に配位した芳香環またはその縮環部が主鎖と結合を介して連結する場合を意味する。ここでいう結合とは、単結合、2重結合などの直接結合;酸素原子、硫黄原子、セレン原子などの原子を介した結合;またはメチレン基アルキレン基アリーレン基などの2価の結合基を介した結合を示す。中でも、共役のつながった側鎖に3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有することが好ましい。

0072

3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を側鎖に有している場合、該金属錯体構造の少なくとも1つの配位子に含まれる芳香族環と、高分子主鎖に含まれる芳香族環とが炭素−炭素単結合で連結されていることが望ましい。

0073

中でも、高分子発光体が共役系高分子発光体であるものが好ましい。ここに、共役系高分子発光体とはポリマーの主鎖骨格に沿って非局在π電子対存在している高分子発光体即ち、主鎖が共役系高分子である高分子発光体を意味する。この非局在電子としては、2重結合のかわりに不対電子または孤立電子対共鳴に加わる場合もある。

0074

本発明の1つの実施形態としては、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を2種類以上有する高分子発光体すなわち、その主鎖、側鎖または末端のいずれか2つ以上に3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する高分子発光体である。それぞれの金属錯体構造は、互いに同じ金属を有していてもよいし、異なる金属を有していても良い。また、それぞれの金属錯体構造は、互いに異なる発光色を有していても良い。例えば、緑色に発光する金属錯体構造と、赤色に発光する金属錯体構造の両方が1つの高分子発光体に含まれている場合などが例示される。このとき、適度な量の金属錯体構造が含まれるように設計することにより、発光色を制御することができるので、好ましい。

0075

本発明の高分子発光体としては、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する繰り返し単位を含むものが挙げられる。

0076

ここに、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する繰り返し単位としては、上述の3重項発光錯体の配位子から二つの水素が脱離した残りの、結合手を持つ基が例示される。

0077

また、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する繰り返し単位として、後記式(1)の繰り返し単位のAr1の置換基またはR1、R2が3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する1価の基であるもの等も挙げられる。ここに3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する1価の基とは、上述の3重項発光錯体の配位子から一つの水素が脱離した残りの結合手が1本の基である。上記式(1)の繰返し単位のAr1の置換基等が3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する1価の基である繰返し単位の具体例としては、例えば、下図のものが挙げられる。

0078

0079

ID=000042HE=085 WI=086 LX=0620 LY=0300
式中、Rは上記と同じである。

0080

なお、本発明の高分子発光体は、主鎖の末端が3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する1価の基を有していても良い。

0081

本発明の高分子発光体としては、一般式(1)で示される繰り返し単位を含むことが望ましい。
ID=000043HE=010 WI=039 LX=0405 LY=1450
(1)
〔式中、Ar1は、アリーレン基または2価の複素環基を示す。R1、R2は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシアノ基を示す。nは0または1である。〕

0082

上記一般式(1)におけるAr1は、アリーレン基または2価の複素環基である。該Ar1はアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アリールアミノ基、1価の複素環基、シアノ基等の置換基を有していてもよい。該置換基の例は、上述のRと同様である。該Ar1は高分子発光体の3重項発光を阻害しないものが好ましい。

0083

Ar1 としては、従来からEL発光性材料として利用されてきたすべての材料に含まれるアリーレン基または2価の複素環基であればよく、3重項発光を阻害しないモノマーであれば好ましい。これらの材料は例えば、WO99/12989 WO00/55927 WO01/49769A1 WO01/49768A2 、WO98/06773 US5,777,070 WO99/54385 WO00/46321 US6,169,163B1に開示されている。

0084

アリーレン基は、ベンゼン環、縮合環を持つもの、独立したベンゼン環または縮合環が2個直接またはビニレン等の基を介して結合したものが含まれ、通常炭素数6〜60、好ましくは6〜20であり、フェニレン基(例えば、下図の式1〜3)、ナフタレンジイル基(下図の式4〜13)、アントラニレン基(下図の式14〜19)、ビフェニレン基(下図の式20〜25)、トリフェニレン基(下図の式26〜28)、縮合環化合物基(下図の式29〜38)などが例示される。なおアリーレン基の炭素数には、置換基Rの炭素数は含まれない。

0085

0086

0087

0088

0089

0090

本発明において、2価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は、通常4〜60、好ましくは4〜20である。なお2価の複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。

0091

ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素硫黄窒素リンホウ素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。

0092

2価の複素環基としては、例えば以下のものが挙げられる。

0093

ヘテロ原子として、窒素を含む2価の複素環基;ピリジンージイル基(下図の式39〜44)、ジアザフェニレン基(下図の式45〜48)、キノリンジイル基(下図の式49〜63)、キノキサリンジイル基(下図の式64〜68)、アクリジンジイル基(下図の式69〜72)、ビピリジルジイル基(下図の式73〜75)、フェナントロリンジイル基(下図の式76〜78)、など。ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含みフルオレン構造を有する基(下図の式79〜93)。また、窒素原子を含む式82〜84のカルバゾールトリフェニルアミンジイル基などの芳香族アミンモノマーを有していることが発光効率の点で望ましい。

0094

ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基:(下図の式94〜98)が挙げられる。

0095

ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環縮合複素環基:(下図の式99〜109)、ベンゾチアジアゾール-4,7-ジイル基やベンゾオキサジアゾール-4,7-ジイル基などがが挙げられる。

0096

ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位で結合し2量体オリゴマーになっている基:(下図の式110〜118)が挙げられる。

0097

ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位でフェニル基に結合している基:(下図の式112〜118)が挙げられる。

0098

0099

0100

0101

0102

0103

0104

0105

0106

0107

ここで、Rは、上述と同様の基を示す。

0108

上記式(1)におけるnは0または1である。

0109

上記式(1)におけるR1、R2は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシアノ基を示す。

0110

R1、R2が、水素原子、シアノ基以外である場合について述べると、アルキル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基などが挙げられ、メチル基、エチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が好ましい。

0111

アリール基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。

0112

1価の複素環基は、炭素数は通常4〜60程度であり、具体的には、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基などが例示され、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。

0113

本発明の高分子発光体が、上記式(1)で示される繰り返し単位以外繰り返し単位として、好ましくは、下記式(2)で示される繰り返し単位を含むことは、発光効率の点で望ましい。
ID=000058HE=010 WI=025 LX=0475 LY=2500
(2)

0114

式中、Ar2およびAr3はそれぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基であり、Ar2とAr3は架橋しない。またR11は、アルキル基、アリール基、1価の複素環基、下記(3)で示される基、または下記(4)で示される基を示す。tは1〜4の整数である。

0115

ID=000059HE=010 WI=029 LX=1355 LY=1350
(3)
式中、Ar4はアリーレン基または2価の複素環基である。R12は、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基、または下記式(4)で示される基を示す。Z1は、 −CR13=CR14−または−C≡C−を表す。R13およびR14はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシアノ基を示す。uは0〜2の整数である。

0116

ID=000060HE=015 WI=033 LX=1335 LY=1900
(4)
式中、Ar5およびAr6はそれぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基である。また、R15はアルキル基、アリール基または1価の複素環基を示す。R16は水素原子、アルキル基、アリール基または1価の複素環基を示す。vは1〜4の整数である。

0117

上記式(2)で示される繰り返し単位の好ましい具体例としては、下図のものが挙げられる。
ID=000061HE=165 WI=106 LX=0520 LY=0300
ID=000062 HE=045 WI=067 LX=0265 LY=1950
式中、Rは上記と同じ。

0118

Ar2〜Ar6におけるアリーレン基、2価の複素環基としては、上記Ar1に例示されるものと同様である。R11〜R16におけるアルキル基、アリール基、1価の複素環基としては、上記R1およびR2に例示されるものと同様である。

0119

また、本発明の高分子発光体は、上記式(1)で示される繰り返し単位以外繰り返し単位として、下記式(5)で示される繰り返し単位を含むことは、発光効率の点で望ましい。

0120

ID=000063HE=025 WI=027 LX=1365 LY=2100
(5)
式中、R11は前記と同じ。R18およびR19は芳香環上の置換基を表し、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリールチオ基、アリールアルケニル基、環状アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリール基または、1価の複素環基を示す。a、bはそれぞれ独立に0〜3の整数であり、aまたはbが2以上の時、各R18またはR19は同一であっても、異なっていてもよく、また、互いに結合して環を形成してもよい。

0121

R18およびR19における1価の複素環基としては、上記R1およびR2に例示されるものと同様である。

0122

ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、よう素原子などが、アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、2,3,4−トリメチル−3−ペンチル基、2,4−ジメチル−3−ペンチル基などが、アルケニル基としては2−メチル−1−プロペニル基、2−ブテニル基などが、アラルキル基としてはベンジル基、2−フェニルエチル基、2−ナフチルエチル基、ジフェニルメチル基などが、アリールチオ基としてはチオフェニル基などが、アリールアルケニル基としてはトランスβスチリル基、3−フェニル−1−プロペニル基などが、環状アルケニル基としては、1−シクロヘキセニル基などが、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、t−ブトキシ基などが、アリールオキシ基としてはフェノキシ基、ナフチルオキシ基、ジフェニルオキシ基などが、アルキルオキシカルボニル基としてはメトキシカルボニル基エトキシカルボニル基、t−ブチルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基としてはベンジルオキシカルボニル基などが、アリールオキシカルボニル基としては、フェニルオキシカルボニル基などが、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フリル基などが、それぞれ例示される。

0123

本発明の高分子発光体の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、素子にしたときの発光特性寿命が低下する可能性があるので、安定な基で保護されていても良い。主鎖の共役構造と連続した共役結合を有しているものが好ましく、例えば、ビニレン基を介してアリール基または複素環基と結合している構造が例示される。具体的には、特開平9−45478号公報の化10に記載の置換基等が例示される。

0124

なお、本発明の高分子発光体は、発光特性や電荷輸送特性を損なわない範囲で、式(1)、(2)または(5)で示される繰り返し単位および3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでいてもよい。また、式(1)、(2)または(5)で示される繰り返し単位、3重項励起状態からの発光を示す錯体構造を有する繰り返し単位、他の繰り返し単位が、非共役単位で連結されていてもよいし、繰り返し単位にそれらの非共役部分が含まれていてもよい。結合構造としては、以下に示すもの、以下示すものとビニレン基を組み合わせたもの、および以下に示すもののうち2つ以上を組み合わせたものなどが例示される。ここで、Rは前記のものと同じ置換基から選ばれる基であり、Arは炭素数6〜60個の炭化水素基を示す。

0125

0126

本発明の高分子発光体は一般式(1)、(2)または(5)で示される繰り返し単位と,3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する繰り返し単位との合計に対して、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する繰り返し単位を0.01モル%以上10モル%以下含むことが好ましい。

0127

また、該高分子発光体は、ランダムブロックまたはグラフト共重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有する高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。発光の量子収率の高い高分子発光体を得る観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共重合体が好ましい。

0128

本発明の高分子発光体は、数平均分子量がポリスチレン換算で103〜108である。その繰り返し構造の合計数は、繰り返し構造やその割合によっても変わる。成膜性の点から一般には繰り返し構造の合計数が、好ましくは20〜10000、さらに好ましくは30〜10000、特に好ましくは50〜5000である。

0129

また、薄膜からの発光を利用するので該高分子発光体は、固体状態で発光を有するものが好適に用いられる。

0130

該高分子発光体に対する良溶媒としては、クロロホルム塩化メチレンジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエンキシレンメシチレンテトラリンデカリン、n−ブチルベンゼンなどが例示される。高分子発光体の構造や分子量にもよるが、通常はこれらの溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。

0131

本発明の高分子発光体は、3重項発光錯体から誘導された重合活性基を有する単量体を原料として使用して重合することにより製造することができる。また、重合条件下で、3重項発光錯体から誘導された重合活性基を有する単量体が分解する可能性がある場合は、3重項発光錯体から誘導された重合活性基を有する単量体を原料として使用して重合して重合体を得、該重合体を、該3重項発光錯体の中心金属と反応させてもよい。ここで使われる重合活性基としては、重合方法により異なるが、例えば、ホルミル基ホスホニウム基臭素、よう素、塩素などのハロゲン原子、ビニル基ハロメチル基、アセトニトリル基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等のアルキルスルホニルオキシ基トルエンスルホニルオキシ基等のアリールスルホニルオキシ基が挙げられる。

0132

本発明の高分子発光体の製造方法としては、主鎖にビニレン基を有する場合には、3重項発光錯体から誘導された重合活性基を有する単量体と、必要に応じてその他の単量体を用いて、例えば特開平5−202355号公報に記載の方法により製造し得る。すなわち、〔1〕アルデヒド基を有する化合物ホスホニウム塩基を有する化合物とのWittig反応による重合、〔2〕アルデヒド基とホスホニウム塩基とを有する化合物のWittig反応による重合、〔3〕ビニル基を有する化合物とハロゲン原子を有する化合物とのHeck反応による重合〔4〕ビニル基とハロゲン原子とを有する化合物のHeck反応による重合、〔5〕ルデヒド基を有する化合物とアルキルホスホネート基を有する化合物とのHorner−Wadsworth−Emmons法による重合〔6〕アルデヒド基とアルキルホスホネート基とを有する化合物のHorner−Wadsworth−Emmons法による重合、〔7〕ハロゲン化メチル基を2つ以上有する化合物の脱ハロゲン化水素法による重縮合、〔8〕スルホニウム塩基を2つ以上有する化合物のスルホニウム塩分解法による重縮合、〔9〕アルデヒド基を有する化合物とアセトニトリル基を有する化合物とのKnoevenagel反応による重合〔10〕アルデヒド基とアセトニトリル基とを有する化合物のKnoevenagel反応による重合などの方法、〔11〕アルデヒド基を2つ以上有する化合物のMcMurry反応による重合などの方法が例示される。上記〔1〕〜〔11〕の重合について以下に式で示す。

0133

〔1〕
ID=000065HE=030 WI=110 LX=0500 LY=1300

0134

〔2〕
ID=000066HE=010 WI=100 LX=0550 LY=1650

0135

〔3〕
ID=000067HE=015 WI=141 LX=0345 LY=1800

0136

〔4〕
ID=000068HE=010 WI=082 LX=0640 LY=2000

0137

〔5〕
ID=000069HE=020 WI=108 LX=0510 LY=2150

0138

〔6〕
ID=000070HE=010 WI=096 LX=0570 LY=2400

0139

〔7〕
ID=000071HE=015 WI=082 LX=0640 LY=2550

0140

〔8〕
ID=000072HE=025 WI=076 LX=0220 LY=0300

0141

〔9〕
ID=000073HE=015 WI=110 LX=0500 LY=0550

0142

〔10〕
ID=000074HE=015 WI=086 LX=0620 LY=0750

0143

〔11〕
ID=000075HE=010 WI=084 LX=0630 LY=0950

0144

また、本発明の高分子発光体の製造方法としては、主鎖にビニレン基を有しない場合には、主鎖にビニレン基を有する場合には、3重項発光錯体から誘導された重合活性基を有する単量体と、必要に応じてその他の単量体を用いて、例えば〔12〕Suzukiカップリング反応により重合する方法、〔13〕Grignard反応により重合する方法、〔14〕Ni(0)触媒により重合する方法、〔15〕FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法、あるいは〔16〕適当な脱離基を有する中間体高分子の分解による方法などが例示される。上記〔12〕〜〔16〕までの重合法について、以下に式で示す。

0145

〔12〕
ID=000076HE=015 WI=104 LX=0530 LY=1400

0146

〔13〕
ID=000077HE=015 WI=080 LX=0200 LY=1600

0147

〔14〕
ID=000078HE=015 WI=063 LX=0285 LY=1800

0148

〔15〕
ID=000079HE=025 WI=069 LX=0255 LY=2000

0149

〔16〕
ID=000080HE=025 WI=065 LX=0275 LY=2300

0150

これらのうち、 Wittig反応による重合、Heck反応による重合、Horner−Wadsworth−Emmons法による重合、Knoevenagel反応による重合、およびSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Ni(0)触媒により重合する方法が、構造制御がしやすいので好ましい。さらにSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Ni(0)触媒により重合する方法が原料の入手しやすさ重合反応操作の簡便さから好ましい。

0151

単量体を、必要に応じ、有機溶媒に溶解し、例えばアルカリや適当な触媒を用い、有機溶媒の融点以上沸点以下で、反応させることができる。例えば、“オルガニックリアクションズ(Organic Reactions)”,第14巻,270−490頁,ジョンワイリアンドサンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1965年、“オルガニック リアクションズ(Organic Reactions)”,第27巻,345−390頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1982年、“オルガニックシンシス(Organic Syntheses)”,コレクティブ第6巻(Collective Volume VI),407−411頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1988年、ケミカルレビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(1995年)、ジャーナルオブオルガノメタリックケミストリー(J.Organomet.Chem.),第576巻,147頁(1999年)、ジャーナル オブプラクティカルケミストリー(J.Prakt.Chem.),第336巻,247頁(1994年)、マクロモレキュラーケミストリー マクロモレキュラーシンポジウム(Makromol.Chem.,Macromol.Symp.),第12巻,229頁(1987年)などに記載の公知の方法を用いることができる。

0152

有機溶媒としては、用いる化合物や反応によっても異なるが、一般に副反応を抑制するために、用いる溶媒は十分に脱酸素処理を施し、不活性雰囲気化で反応を進行させることが好ましい。また、同様に脱水処理を行うことが好ましい。(但し、Suzukiカップリング反応のような水との2相系での反応の場合にはその限りではない。)

0153

反応させるために適宜アルカリや適当な触媒を添加する。これらは用いる反応に応じて選択すればよい。該アルカリまたは触媒は、反応に用いる溶媒に十分に溶解するものが好ましい。アルカリまたは触媒を混合する方法としては、反応液アルゴンや窒素などの不活性雰囲気下で攪拌しながらゆっくりとアルカリまたは触媒の溶液を添加するか、逆にアルカリまたは触媒の溶液に反応液をゆっくりと添加する方法が例示される。

0154

本発明の高分子発光体を高分子LEDの発光材料として用いる場合、その純度が発光特性に影響を与えるため、重合前の単量体を蒸留昇華精製再結晶等の方法で精製したのちに重合することが好ましく、また合成後、再沈精製クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。

0155

本発明の高分子発光体の製造方法において、それぞれの単量体は、一括混合して反応させてもよいし、必要に応じ、分割して混合してもよい。

0156

より具体的に、反応条件について述べると、Wittig反応、Horner反応、Knoevengel反応などの場合は、単量体の官能基に対して当量以上、好ましくは1〜3当量のアルカリを用いて反応させる。アルカリとしては、特に限定されないが、例えば、カリウム−t−ブトキシドナトリウム−t−ブトキシド、ナトリウムエチラートリチウムメチラートなどの金属アルコラートや、水素化ナトリウムなどのハイドライド試薬ナトリウムアミド等のアミド類等を用いることができる。溶媒としては、 N、N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン等が用いられる。反応の温度は、通常は室温から150℃程度で反応を進行させることができる。反応時間は、例えば、5分間〜40時間であるが、十分に重合が進行する時間であればよく、また反応が終了した後に長時間放置する必要はないので、好ましくは10分間〜24時間である。反応の際の濃度は、希薄すぎると反応の効率が悪く、濃すぎると反応の制御が難しくなるので、約0.01wt%〜溶解する最大濃度の範囲で適宜選択すればよく、通常は、0.1wt%〜20wt%の範囲である。Heck反応の場合は、パラジウム触媒を用い、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で、単量体を反応させる。N、N−ジメチルホルムアミドやN−メチルピロリドンなどの比較的沸点の高い溶媒を用い、反応温度は、80〜160℃程度、反応時間は、1時間から100時間程度である。

0157

Suzukiカップリング反応の場合は、触媒として、例えばパラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類などを用い、炭酸カリウム炭酸ナトリウム水酸化バリウム等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セシウムなどの無機塩を単量体に対して当量以上、好ましくは1〜10当量加えて反応させる。無機塩を水溶液として、2相系で反応させてもよい。溶媒としては、 N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどが例示される。溶媒にもよるが50〜160℃程度の温度が好適に用いられる。溶媒の沸点近くまで昇温し、環流させてもよい。反応時間は1時間から200時間程度である。

0158

Grignard反応の場合は、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒中でハロゲン化物と金属Mgとを反応させてGrignard試薬溶液とし、これと別に用意した単量体溶液とを混合し、ニッケルまたはパラジウム触媒を過剰反応注意しながら添加した後に昇温して環流させながら反応させる方法が例示される。Grignard試薬は単量体に対して当量以上、好ましくは1〜1.5当量、より好ましくは1〜1.2当量用いる。これら以外の方法で重合する場合も、公知の方法に従って反応させることができる。

0159

本発明の高分子発光体の製造方法は、X1−A−X2で示される単量体(ここにX1、X2はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシ基を示す。−A−は、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する繰り返し単位を示す。)とX3−D−X4(ここにX3、X4はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基を示す。DはA以外の繰返し単位を示す。)とをNi触媒の存在下反応させる製造方法である。

0160

また、本発明の高分子発光体の製造方法は、Y1−A−Y2(ここにY1、Y2はそれぞれ独立にホウ酸基またはホウ酸エステル基を示す。)で示される単量体と、Z1−D−Z2で示される単量体(Z1、Z2はハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基を示す。Dは前記と同じ。)とをPd触媒の存在下反応させる製造方法である。

0161

さらに、本発明の高分子発光体の製造方法は、Y3−D−Y4(ここにY3、Y4はそれぞれ独立にホウ酸基またはホウ酸エステル基である。Dは前記と同じ。)で示される単量体と、Z3−A−Z4で示される単量体(Z1、Z2はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基を示す)とをPd触媒の存在下反応させる高分子発光体の製造方法である。

0162

中でも、X1−A−X2で示される単量体、Y1−A−Y2で示される単量体またはZ3−A−Z4で示される単量体が単量体全体に対して、0.01モル%以上10モル%以下であることが好ましい。

0163

上記において、−A−は、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造を有する繰り返し単位であり、具体的には構造式で例示すると、前記で例示の3重項発光錯体のRのうち、何れか2個が隣接する繰り返し単位との結合手となった2価の基等が挙げられる。

0164

上記において、−D−は、−A−以外の繰返し単位であり、具体的には、上記式(1)や(2)で示される構造が挙げられる。

0165

X1、X2、X3、X4、Z1、Z2、Z3、Z4で示されるハロゲン原子としては、よう素、臭素、塩素、などが例示される。また、アリールスルホニルオキシ基としては、ペンタフルオロフェニルスルホニルオキシ基、パラトルエンスルホニルオキシ基などが、アルキルスルホニルオキシ基としては、メタンスルホニルオキシ基トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、などが例示される。

0166

Y1、Y2、Y3、Y4で示されるホウ酸基、ホウ酸エステル基としては、ホウ酸基、ジメチルホウ酸エステル、エチレンホウ酸エステル、トリメチレンホウ酸エステルなどが例示される。

0167

Ni触媒の存在下反応させる例としては例えば上述のNi(0)触媒により重合する方法が挙げられる。ニッケル触媒としては、エチレンビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル錯体、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル錯体、ビス(シクロオクタジエニル)ニッケル錯体、などが例示される。

0168

Pd触媒の存在下反応させる例としては、例えば、上記Suzukiカップリング反応が挙げられる。パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム、パラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]錯体、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム錯体などが例示される。

0169

本発明の高分子発光体の製造方法により、3重項励起状態からの発光を示す金属錯体構造をポリマーの主鎖あるいは側鎖に有する高分子発光体が容易に合成でき、工業的に非常に有利である。

0170

次に本発明の錯体について説明する。本発明の錯体は、反応性官能基としての臭素原子、塩素原子、よう素原子、アリールスルホニルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基等を有する配位子を持ち、イリジウム、白金、ユーロピウムまたは金を中心金属とする新規な錯体であり、本発明の高分子発光体の原料の単量体となりうる錯体である。該錯体は上記公知の錯体が反応性官能基を有さず、誘導体に変換したり、ポリマー合成のための単量体として用いることが困難であるという問題を解決したものである。

0171

本発明の錯体は、一般式(8)
ID=000081HE=015 WI=069 LX=1155 LY=0650
(式中、L、M、Ar、m、oは、前記と同じ。Xは、ハロゲン原子、アリールスルホニルオキシ基、またはアルキルスルホニルオキシ基である。)で示される錯体である。

0172

Xで示されるハロゲン原子としては、よう素、臭素、塩素、などが例示される。また、アリールスルホニルオキシ基としては、ペンタフルオロフェニルスルホニルオキシ基、パラトルエンスルホニルオキシ基などが、アルキルスルホニルオキシ基としては、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、などが例示される。

0173

中でも、一般式(8)で表される錯体のXを全て水素原子とした錯体の1重項状態と3重項状態のエネルギーを、B3LYP法で計算したとき、1重項状態と3重項状態のエネルギーの差が6eV以下であることを特徴とする錯体が好ましくより好ましくは4eV以下、さらに好ましくは2eV以下である。

0174

中でも、一般式(9)
ID=000082HE=005 WI=041 LX=1295 LY=1700
(式中、M’はイリジウム原子白金原子または金原子を示す。Ar’は、同一または相異なり、窒素原子と炭素原子でM’と結合して5員環を形成する2座配位子であって、少なくとも1つの臭素原子を有する2座配位子である。L’はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、複素環配位子、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミド基、イミド基、アルコキシ基、アルキルメルカプト基、カルボニル配位子、アルケン配位子、アルキン配位子、アミン配位子、イミン配位子、ニトリル配位子、イソニトリル配位子、ホスフィン配位子、ホスフィンオキシド配位子、ホスファイト配位子、エーテル配位子、スルホン配位子、スルホキシド配位子またはスルフィド配位子である。qは、1〜3の整数を示す。rは、0〜2の整数を示す。)で表される錯体が好ましい。

0175

一般式(9)で示される錯体の配位子Ar’の具体例としては、Mと結合する炭素原子に水素原子が付加した形(Ar’H)で例示すると、2-メタブロモフェニルピリジン、2-(メタブロモ-パラフェニルフェニル)ピリジン、7−ブロモベンゾ[h]キノリン、2−(5−ブロモ−4−チオフェン−2−イル)ピリジン、2−(5−ブロモ−4−フェニルチオフェン−2−イル)ピリジン、2−メタブロモフェニルベンゾオキサゾール、2-(メタブロモ-パラフェニルフェニル)ベンゾオキサゾール、2−メタブロモフェニルベンゾチアゾール、2−-(メタブロモ-パラフェニルフェニル)ベンゾチアゾール、2−(6−ブロモベンゾチオフェン−2−イル)ピリジン、2-ブロモ-7,8,12,13,17,18-ヘキサキスエチル-21H,23H-ポルフィリン、6-ブロモ-1,10-フェナントロリン、ベンゾイル-パラブロモベンゾイル-メタン、(4-ブロモテノイル)トリフルオロアセトン、などが例示され、2-メタブロモフェニルピリジン、7−ブロモベンゾ[h]キノリン、2−メタブロモフェニルベンゾオキサゾール、2−メタブロモフェニルベンゾチアゾールなどが好ましい。

0176

一般式(9)で示される錯体の配位子Ar’はハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリールチオ基、アリールアルケニル基、環状アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリール基等の置換基を有していてもよい。

0177

Ar’の置換基の具体例としては以下のとおりである。ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子などが、アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、2,3,4−トリメチル−3−ペンチル基、2,4−ジメチル−3−ペンチル基などが、アルケニル基としては2−メチル−1−プロペニル基、2−ブテニル基などが、アラルキル基としてはベンジル基、2−フェニルエチル基、2−ナフチルエチル基、ジフェニルメチル基などが、アリールチオ基としてはチオフェニル基などが、アリールアルケニル基としてはトランスβスチリル基、3−フェニル−1−プロペニル基などが、環状アルケニル基としては、1−シクロヘキセニル基などが、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、t−ブトキシ基などが、アリールオキシ基としてはフェノキシ基、ナフチルオキシ基、ジフェニルオキシ基などが、アルキルオキシカルボニル基としてはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブチルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基としてはベンジルオキシカルボニル基などが、アリールオキシカルボニル基としては、フェニルオキシカルボニル基などが、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フリル基などが、それぞれ例示される。

0178

また、上記のハロゲン原子以外の置換基は、たとえば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、t−ブトキシ基などのアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基などの低級アルキル基;n−プロピルチオ基、t−ブチルチオ基などの低級アルキルチオ基;フェニルチオ基などのアリールチオ基、ニトロ基水酸基などで置換されていてもよい。

0179

また、上記式(9)のL’において、アルキル基、アリール基、複素環配位子、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミド基、イミド基、アルコキシ基、アルキルメルカプト基、カルボニル配位子、アルケン配位子、アルキン配位子、アミン配位子、イミン配位子、ニトリル配位子、イソニトリル配位子、ホスフィン配位子、ホスフィンオキシド配位子、ホスファイト配位子、エーテル配位子、スルホン配位子、スルホキシド配位子またはスルフィド配位子で示される配位子としては、上記式(6)中のLに例示のものと同様である。

0180

本発明の錯体(9)の具体例としては、例えば、中心金属M’がイリジウム原子のものとしては、トリス(2-メタブロモフェニルピリジン)イリジウム(III)、ビス(2-メタブロモフェニルピリジン)(フェニルピリジン)イリジウム(III)、 (2-メタブロモフェニルピリジン)ジ(フェニルピリジン)イリジウム(III)、ビス(7−ブロモベンゾ[h]キノリン)アセチルアセトナートイリジウム(III)、ビス{2−(5−ブロモチオフェン−2−イル)ピリジン}アセチルアセトナートイリジウム(III)、ビス(2−(3−ブロモフェニル)ベンゾオキサゾール)アセチルアセトナートイリジウム(III)、ビス(2−(3−ブロモフェニル)ベンゾチアゾール)アセチルアセトナートイリジウム(III)、ビス{2−(5−ブロモベンゾチオフェン−2−イル)ピリジン}アセチルアセトナートイリジウム(III)等が挙げられる。

0181

また、中心金属M’が白金原子のものとしては、ビス(2-メタブロモフェニルピリジン)プラチナ(II)、(2-メタブロモフェニルピリジン)(フェニルピリジン)プラチナ(II)、(7−ブロモベンゾ[h]キノリン)アセチルアセトナートプラチナ(II) 、{2−(5−ブロモチオフェン−2−イル)ピリジン}アセチルアセトナートプラチナ(II)、(2−(3−ブロモフェニル)ベンゾオキサゾール)アセチルアセトナートプラチナ(II)、(2−(3−ブロモフェニル)ベンゾチアゾール)アセチルアセトナートプラチナ(II)、{2−(5−ブロモベンゾチオフェン−2−イル)ピリジン}アセチルアセトナートプラチナ(II) 等が挙げられる。

0182

また、中心金属M’が金原子のものとしては、トリス(2-メタブロモフェニルピリジン)金(III)、ビス(2-メタブロモフェニルピリジン)(フェニルピリジン)金(III)、 (2-メタブロモフェニルピリジン)ジ(フェニルピリジン)金(III)、ビス(7−ブロモベンゾ[h]キノリン)アセチルアセトナート金(III)、ビス{2−(5−ブロモチオフェン−2−イル)ピリジン}アセチルアセトナート金(III)、ビス(2−(3−ブロモフェニル)ベンゾオキサゾール)アセチルアセトナート金(III)、ビス(2−(3−ブロモフェニル)ベンゾチアゾール)アセチルアセトナート金(III)、ビス{2−(5−ブロモベンゾチオフェン−2−イル)ピリジン}アセチルアセトナート金(III)等が挙げられる。

0183

また、中心金属M’がユーロピウム原子のものとしては、(6-ブロモ-1,10-フェナントロリン)トリス(ジベンゾイルメタン)ユーロピウム(III)、(6-ブロモ-1,10-フェナントロリン) トリス[(4-ブロモテノイル)トリフルオロアセトン]ユーロピウム(III)、などが挙げられる。

0184

中でもAr'が一般式(10)で示される2座配位子であり、R21〜R28 の1つ以上が臭素原子であるものがより好ましく、R23が臭素原子で、他が水素原子であるものが特に好ましい。
ID=000083HE=055 WI=053 LX=0335 LY=1100
(式中、R21〜R28は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリールチオ基、アリールアルケニル基、環状アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、またはアリール基を示す。R21〜R28のうち少なくとも1つは臭素原子である。)R21〜R28の具体例は、前述の一般式(9)で示される錯体の配位子Ar’の置換基の具体例と同じである。

0185

次に本発明の錯体の製造方法について一般式(8)の錯体の製造方法を例にとり説明する。一般式(8)の錯体は一般式(11)
ID=000084HE=005 WI=041 LX=0395 LY=2300
(式中L'は、式(9)のL'と同じ意味である。sは、0〜3の整数を示す。)で示される錯体と、
Ar’H (12)
(式中、Ar’は式(9)のAr’と同じ意味であり、Ar’Hは Ar’のM'と結合する炭素原子に水素原子が付加していることを意味する。)で示される化合物とを反応させることにより製造できる。

0186

L’としては、カルボキシル基、ジケトナート配位子、アミド基、イミド基、カルボニル配位子、アレーン配位子、アルケン配位子、アルキン配位子、イミン配位子、ニトリル配位子、エーテル配位子、スルホン配位子、スルホキシド配位子、スルフィド配位子など、比較的弱く中心金属に結合しているため、交換反応がスムーズに進行する配位子が好ましい

0187

上記Ar’Hは市販の試薬を用いてもよいし、また、公知の方法により製造することもできる。

0188

本発明の製造方法において、錯体(11)と配位子(12)の量比は、調製する目的の錯体によって異なるが、モル比で、およそ錯体/配位子=1/0.5〜1/10での範囲である。

0189

また、反応は、通常溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ターシャリーブチルメチルエーテル、ジオキサン、などのエーテル系溶媒、ヘキサンシクロヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒酢酸エチルエステルプロピオン酸メチルエステル、などのエステル系溶媒ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、などのハロゲン系溶媒、アセトン、メチルイソブチルケトンジエチルケトンなどのケトン系溶媒エタノールブタノールエチレングリコールグリセリンなどのアルコール系溶媒、などが用いられる。溶媒の使用量は、特に制限されないが、通常、原料である錯体類と配位子類の合計重量に対して通常重量比で10〜500倍程度である。

0190

反応温度は、特に限定されないが、通常50〜350℃付近で反応させる。反応時間は、特に限定されないが、通常30分間から30時間程度である。

0191

合成操作としては、フラスコ内に溶媒を投入しこれを攪拌しながら、不活性ガス、例えば、窒素ガスアルゴンガス、でバブリングなどにより脱気した後、錯体(11)と配位子(12)を投入する。攪拌しながら不活性ガス雰囲気下で配位子交換される温度まで昇温し、保温攪拌する。反応の終点は、TLCモニター高速液体クロマトグラフィーにより原料の減少が停止することや、どちらかの原料の消失をもって決定することができる。

0192

反応混合液からの目的物取り出しと精製については、錯体によって異なり、通常の錯体精製の手法が使われる。

0193

例えば、錯体に対して貧溶媒である1規定の塩酸水溶液を投入し錯体を析出させ、これをろ過して取りこの固体をジクロロメタンやクロロホルムなどの有機溶媒に溶かす。この溶液をろ過して不溶物を除去し再度濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン溶出)により精製し、目的物の分画溶液を集め、例えば、メタノール(貧溶媒)を適当量加え、濃縮し目的物錯体を析出させ、これをろ過して乾燥させ錯体を得る。尚、本発明の錯体(9)および(10)の製造法は上記方法に限定されない。

0194

本発明の錯体を単量体として用いることにより、高分子発光体を製造することができる。

0195

次に、本発明の高分子LEDについて説明する。本発明の高分子LEDは、陽極および陰極からなる電極間に発光層を有する高分子LEDであり、該発光層が本発明の高分子発光体を含むことを特徴とする。

0196

また、本発明の高分子LEDとしては、陰極と発光層との間に、電子輸送層を設けた高分子LED、陽極と発光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED、陰極と発光層との間に、電子輸送層を設け、かつ陽極と発光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED等が挙げられる。また、上記少なくとも一方の電極と発光層との間に該電極に隣接して導電性高分子を含む層を設けた高分子LED;少なくとも一方の電極と発光層との間に該電極に隣接して平均膜厚2nm以下のバッファー層を設けたLEDが挙げられる。

0197

具体的には、以下のa)〜d)の構造が例示される。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)

0198

ここで、発光層とは、発光する機能を有する層であり、正孔輸送層とは、正孔輸送する機能を有する層であり、電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する層である。なお、電子輸送層と正孔輸送層を総称して電荷輸送層と呼ぶ。発光層、正孔輸送層、電子輸送層は、それぞれ独立に2層以上用いてもよい。

0199

また、電極に隣接して設けた電荷輸送層のうち、電極からの電荷注入効率改善する機能を有し、素子の駆動電圧下げる効果を有するものは、特に電荷注入層正孔注入層電子注入層)と一般に呼ばれることがある。

0200

さらに電極との密着性向上や電極からの電荷注入の改善のために、電極に隣接して前記の電荷注入層又は膜厚2nm以下の絶縁層を設けてもよく、また、界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や発光層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。

0201

積層する層の順番や数、および各層の厚さについては、発光効率や素子寿命案して適宜用いることができる。

0202

本発明において、電荷注入層(電子注入層、正孔注入層)を設けた高分子LEDとしては、陰極に隣接して電荷注入層を設けた高分子LED、陽極に隣接して電荷注入層を設けた高分子LEDが挙げられる。

0203

例えば、具体的には、以下のe)〜p)の構造が挙げられる。
e)陽極/電荷注入層/発光層/陰極
f)陽極/発光層/電荷注入層/陰極
g)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極
h)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
i)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
j)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
k)陽極/電荷注入層/発光層/電荷輸送層/陰極
l)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
m)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
n)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷輸送層/陰極
o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極

0204

電荷注入層の具体的な例としては、導電性高分子を含む層、陽極と正孔輸送層との間に設けられ、陽極材料と正孔輸送層に含まれる正孔輸送材料との中間の値のイオン化ポテンシャルを有する材料を含む層、陰極と電子輸送層との間に設けられ、陰極材料と電子輸送層に含まれる電子輸送材料との中間の値の電子親和力を有する材料を含む層などが例示される。

0205

上記電荷注入層が導電性高分子を含む層の場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm以上103S/cm以下であることが好ましく、発光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/cm以上102S/cm以下がより好ましく、10-5S/cm以上101S/cm以下がさらに好ましい。

0206

通常は該導電性高分子の電気伝導度を10-5S/cm以上103S/cm以下とするために、該導電性高分子に適量のイオンをドープする。

0207

ドープするイオンの種類は、正孔注入層であればアニオン、電子注入層であればカチオンである。アニオンの例としては、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオンなどが例示され、カチオンの例としては、リチウムイオンナトリウムイオンカリウムイオンテトラブチルアンモニウムイオンなどが例示される。

0208

電荷注入層の膜厚としては、例えば1nm〜100nmであり、2nm〜50nmが好ましい。

0209

電荷注入層に用いる材料は、電極や隣接する層の材料との関係で適宜選択すればよく、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体、ポリキノリンおよびその誘導体、ポリキノキサリンおよびその誘導体、芳香族アミン構造を主鎖または側鎖に含む重合体などの導電性高分子、金属フタロシアニン銅フタロシアニンなど)、カーボンなどが例示される。

0210

膜厚2nm以下の絶縁層は電荷注入を容易にする機能を有するものである。上記絶縁層の材料としては、金属フッ化物金属酸化物有機絶縁材料等が挙げられる。膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LEDとしては、陰極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LED、陽極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LEDが挙げられる。

0211

具体的には、例えば、以下のq)〜ab)の構造が挙げられる。
q)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/陰極
r)陽極/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
s)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
t)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/陰極
u)陽極/正孔輸送層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
v)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
w)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送層/陰極
x)陽極/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
y)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
z)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
aa)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
ab)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極

0212

高分子LED作成の際に、本発明の有機溶媒可溶性の高分子発光体を用いることにより、溶液から成膜する場合、この溶液を塗布後乾燥により溶媒を除去するだけでよく、また電荷輸送材料や発光材料を混合した場合においても同様な手法が適用でき、製造上非常に有利である。溶液からの成膜方法としては、スピンコート法キャスティング法マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法ロールコート法ワイアーバーコート法、ディップコート法スプレーコート法スクリーン印刷法フレキソ印刷法オフセット印刷法インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。

0213

発光層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。

0214

本発明の高分子LEDにおいては、発光層に上記高分子発光体以外の発光材料を混合して使用してもよい。また、本発明の高分子LEDにおいては、上記高分子発光体以外の発光材料を含む発光層が、上記高分子発光体を含む発光層と積層されていてもよい。

0215

該発光材料としては、公知のものが使用できる。低分子化合物では、例えば、ナフタレン誘導体アントラセンもしくはその誘導体、ペリレンもしくはその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエンもしくはその誘導体、またはテトラフェニルブタジエンもしくはその誘導体などを用いることができる。

0216

具体的には、例えば特開昭57−51781号、同59−194393号公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能である。

0217

本発明の高分子LEDが正孔輸送層を有する場合、使用される正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体ピラゾリン誘導体アリールアミン誘導体スチルベン誘導体トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリピロールもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体などが例示される。

0218

具体的には、該正孔輸送材料として、特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。

0219

これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸送材料として、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体等の高分子正孔輸送材料が好ましく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子バインダー分散させて用いることが好ましい。

0220

ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体は、例えばビニルモノマーからカチオン重合またはラジカル重合によって得られる。

0221

ポリシランもしくはその誘導体としては、ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)第89巻、1359頁(1989年)、英国特許GB2300196号公開明細書に記載の化合物等が例示される。合成方法もこれらに記載の方法を用いることができるが、特にキッピング法が好適に用いられる。

0222

ポリシロキサンもしくはその誘導体は、シロキサン骨格構造には正孔輸送性がほとんどないので、側鎖または主鎖に上記低分子正孔輸送材料の構造を有するものが好適に用いられる。特に正孔輸送性の芳香族アミンを側鎖または主鎖に有するものが例示される。

0223

正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、低分子正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶液からの成膜による方法が例示される。また、高分子正孔輸送材料では、溶液からの成膜による方法が例示される。

0224

溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。

0225

溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。

0226

混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリカーボネートポリアクリレートポリメチルアクリレートポリメチルメタクリレートポリスチレンポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。

0227

正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正孔輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。

0228

本発明の高分子LEDが電子輸送層を有する場合、使用される電子輸送材料としては公知のものが使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンもしくはその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、テトラシアノアスラキノジメタンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘導体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体、ポリフルオレンもしくはその誘導体等が例示される。

0229

具体的には、特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。

0230

これらのうち、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘導体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体、ポリフルオレンもしくはその誘導体が好ましく、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがさらに好ましい。

0231

電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、または溶液もしくは溶融状態からの成膜による方法が、高分子電子輸送材料では溶液または溶融状態からの成膜による方法がそれぞれ例示される。溶液または溶融状態からの成膜時には、高分子バインダーを併用してもよい。

0232

溶液からの成膜に用いる溶媒としては、電子輸送材料および/または高分子バインダーを溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。

0233

溶液または溶融状態からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。

0234

混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また、可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはポリシロキサンなどが例示される。

0235

電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該電子輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。

0236

本発明の高分子LEDを形成する基板は、電極を形成し、該高分子LEDの各層を形成する際に変化しないものであればよく、例えばガラスプラスチック高分子フィルムシリコン基板などが例示される。不透明な基板の場合には、反対の電極が透明または半透明であることが好ましい。

0237

通常、陽極および陰極からなる電極のうち少なくとも一方が透明または半透明であり、陽極側が透明または半透明であることが好ましい。該陽極の材料としては、導電性金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的には、酸化インジウム酸化亜鉛酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラスを用いて作成された膜(NESAなど)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法イオンプレーティング法メッキ法等が挙げられる。また、該陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。

0238

陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。

0239

また、陽極上に、電荷注入を容易にするために、フタロシアニン誘導体、導電性高分子、カーボンなどからなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層を設けてもよい。

0240

本発明の高分子LEDで用いる陰極の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウムマグネシウムカルシウムストロンチウムバリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、およびそれらのうち2つ以上の合金、あるいはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガンチタンコバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。陰極を2層以上の積層構造としてもよい。

0241

陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。

0242

陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。また、陰極と有機物層との間に、導電性高分子からなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層を設けても良く、陰極作製後、該高分子LEDを保護する保護層を装着していてもよい。該高分子LEDを長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護層および/または保護カバーを装着することが好ましい。

0243

該保護層としては、高分子化合物、金属酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物などを用いることができる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板などを用いることができ、該カバー熱効果樹脂光硬化樹脂素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、素子がキズつくのを防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのような不活性ガス封入すれば、陰極の酸化を防止することができ、さらに酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にタメージを与えるのを抑制することが容易となる。これらのうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好ましい。

0244

本発明の高分子発光素子は、面状光源セグメント表示装置ドットマトリックス表示装置または液晶表示装置バックライトに用いることができる。本発明の高分子LEDを用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。また、パターン状の発光を得るためには、前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極のいずれか一方、または両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にOn/OFFできるように配置することにより、数字文字、簡単な記号などを表示できるセグメントタイプ表示素子が得られる。更に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子発光体を塗り分ける方法や、カラーフィルターまたは発光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス素子は、パッシブ駆動も可能であるし、TFTなどと組み合わせてアクティブ駆動しても良い。これらの表示素子は、コンピュータテレビ携帯端末携帯電話カーナビゲーションビデオカメラビューファインダーなどの表示装置として用いることができる。

0245

さらに、前記面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、あるいは面状の照明用光源として好適に用いることができる。また、フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。

0246

以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0247

ここで、数平均分子量については、クロロホルムを溶媒として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。

0248

実施例1
<2−(ブロモフェニル)ピリジンの製造>2−フェニルピリジン3g(19.3mmol)と鉄粉40mg(0.716mmol)を混合し攪拌した。0℃に冷却し攪拌しながら臭素4.0g(25mmol)を発熱に注意しながら滴下し、90℃まで昇温して10時間攪拌した。反応終了後この反応混合液を、クロロホルムに溶かし溶液にし、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液洗浄した。クロロホルム溶液を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮し、残滓シリカゲルカラムクロマトにより精製し目的の2−(ブロモフェニル)ピリジンを得た。収量は1.6g(6.83mmol)で、収率は35.4%であった。LC−MSによりM+は234.0であった。

0249

<トリス(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)の製造>トリスアセチルアセトナートイリジウム(III)錯体50mg(0.1021mmol)と2−ブロモフェニルピリジン95.6mg(0.4084mmol)およびグリコール20mlを50mlのナスフラスコに投入し10時間還流した。この反応液に1規定塩酸水溶液100mlを加え、30分間攪拌した。析出した固体をろ過して取り、再び再少量の塩化メチレンに溶かして溶液にした。この溶液をシリカゲルカラムクロマトろ過し、余ったイリジウム錯体由来金属分解物を除去した。この後、得られた溶液を途中まで濃縮しメタノールを加え析出してくる黄色固体をろ過して回収した。目的物であるトリス(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)10.12mg(0.0113mmol)を得た。収率は11.1%であった。FD−MSによりM+は893であった。

0250

実施例2
<ビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)の製造>トリスアセチルアセトナートイリジウム(III)錯体0.642g(1.31mmol)と2−(ブロモフェニル)ピリジン0.41g(1.75mmol)と2−(フェニル)ピリジン0.54g(3.5mmol)およびグリコール50mlを100mlのナスフラスコに投入し10時間還流した。この反応液に1規定塩酸水溶液100mlを加え、30分間攪拌した。析出した固体をろ過して取り、再び再少量の塩化メチレンに溶かして溶液にした。この溶液をシリカゲルカラムクロマトろ過し、余ったイリジウム錯体由来の金属分解物を除去した。この後、得られた溶液を途中まで濃縮しメタノールを加え析出してくる黄色固体をろ過して回収した。ビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)が主成分となる混合物0.13g(0.177mmol相当)を得た。収率は、約13.5%であった。FD−MSより、主成分のM+は、733であった。この混合物とは、トリス(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体(錯体4)、モノ(2−(フェニル)ピリジン)ビス(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体(錯体3)、ビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体(錯体2)、トリス(2−(フェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体(錯体1)の混合物である。FD−MSにより、それぞれの比率を求めると、以下の表1のとおりであった。

0251

0252

実施例3
<高分子発光体1の合成>9,9−ジオクチル−2,7−ジブロモフルオレン0.403g(0.735mmol)とN−オクチル−3,6−ジブロモカルバゾ−ル0.321g(0.735mmol)とビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III) 0.022g(0.03mmol:この化合物はトリス(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体、モノ(2−(フェニル)ピリジン)ビス(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体、ビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体、トリス(2−(フェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体の混合物であり、仕込みに際しては、ビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)の分子量733を用いた。)と2,2’−ビピリジル0.55g(3.5mmol)を反応容器仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)40mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.96g(3.5mmol)加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で8時間反応した。なお、反応は、窒素雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール150ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約30分攪拌した。次に、生成した沈殿濾過し、回収した。この沈殿を乾燥した後、クロロホルムに溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除去した後、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減圧乾燥して、重合体0.11gを得た。この重合体を高分子発光体1と呼ぶ。

0253

高分子発光体1のポリスチレン換算重量平均分子量は、4.4×105であり、数平均分子量は、1.9×105であった。

0254

高分子発光体1は、9,9−ジオクチル−2,7−フルオレン、N−オクチル−3,6−カルバゾ−ル、およびトリス(2−(フェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体を繰り返し単位とする共重合体である。

0255

実施例4
<高分子発光体2の合成>9,9−ジオクチル−2,7−ジブロモフルオレン0.403g(0.735mmol)とN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチル−4−ブロモフェニル)ベンジジン0.496g(0.735mmol)とビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)0.022g(0.03mmol:この化合物はトリス(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体、モノ(2−(フェニル)ピリジン)ビス(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体、ビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体、トリス(2−(フェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体の混合物であり、仕込みに際しては、ビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)の分子量733を用いた。)と2,2’−ビピリジル0.55g(3.5mmol)を反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)40mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.96g(3.5mmol)加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で8時間反応した。なお、反応は、窒素雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール150ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約30分攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を乾燥した後、クロロホルムに溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除去した後、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減圧乾燥して、重合体0.35gを得た。この重合体を高分子発光体2と呼ぶ。

0256

高分子発光体2のポリスチレン換算重量平均分子量は、3.6×105であり、数平均分子量は、1.8×104であった。

0257

高分子発光体2は、9,9−ジオクチル−2,7−フルオレン、N、N‘−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)ベンジジン、およびトリス(2−(フェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体を繰り返し単位とする共重合体である。

0258

実施例5
<高分子発光体3の合成>9,9−ジオクチル−2,7−ジブロモフルオレン0.806g(1.47mmol)とビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III) 0.022g(0.03mmol:この化合物はトリス(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体、モノ(2−(フェニル)ピリジン)ビス(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体、ビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体、トリス(2−(フェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体の混合物であり、仕込みに際しては、ビス(2−(フェニル)ピリジン)モノ(2−(ブロモフェニル)ピリジン)イリジウム(III)の分子量733を用いた。)と2,2’−ビピリジル0.55g(3.5mmol)を反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)40mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.96g(3.5mmol)加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で8時間反応した。なお、反応は、窒素雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール150ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約30分攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を乾燥した後、クロロホルムに溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除去した後、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減圧乾燥して、重合体0.11gを得た。この重合体を高分子発光体3と呼ぶ。高分子発光体3のポリスチレン換算重量平均分子量は、7.6×104であり、数平均分子量は、1.2×104であった。

0259

高分子発光体3は、9,9−ジオクチル−2,7−フルオレンおよびトリス(2−(フェニル)ピリジン)イリジウム(III)錯体を繰り返し単位とする共重合体である。

0260

実施例6
<高分子LED>スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶液(バイエル社、Baytron)を用いてスピンコートにより50nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で120℃で5分間乾燥した。次に、高分子発光体1の0.5wt%クロロホルム溶液を用いてスピンコートにより約70nmの厚みで成膜した。さらに、これを減圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極バッファー層として、フッ化リチウムを0.4nm、陰極として、カルシウムを25nm、次いでアルミニウムを40nm蒸着して、高分子LEDを作成した。蒸着のときの真空度は、すべて1〜8×10-6Torrであった。得られた素子に電圧印加することにより、高分子発光体1からのEL発光が得られた。EL発光の強度電流密度にほぼ比例していた。

0261

実施例6
<項間交差の計算実施例>トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム錯体の最低3重項励起状態の構造を、B3LYP法により、LANL2MB基底関数を用いて求めた。その構造について、さらにB3LYP/LANL2MBレベルのTDDFT法により、最低一重項励起状態—最低3重項励起状態間のエネルギー差を求めたところ、 0.87eVであった。計算にはGaussian98プログラムを用いた。

発明の効果

0262

本発明の高分子発光体は、3重項発光錯体構造を分子内に有し、工業的に簡便な、スピンコート法、インクジェット法印刷法などの塗布法により発光層を形成しうる。また、本発明の高分子発光体は、3重発光錯体を含んでおり、高い発光効率を示しうる。したがって、本発明の高分子発光体は高分子LEDの発光材料などに好適に用いることができる。また、本発明の製造方法によって、該高分子発光体を容易に製造することができる。また、本発明の高分子LEDは、液晶ディスプレイのバックライトまたは照明用としての曲面状や平面状の光源、セグメントタイプの表示素子、ドットマトリックスのフラットパネルディスプレイ等の装置に好ましく使用できる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する解決すべき社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おすすめの成長市場

関連メディア astavision

  • 高度運転支援・自動運転

    2015年1月、米国ラスベガスで開催された「2015 International CES (Cons…

  • 超小型モビリティ・パーソナルモビリティ

    軽自動車よりも更にコンパクトな電気自動車で、1人から2人程度の乗車定員のものを超小型モビリティと呼ば…

  • 人工筋肉・ソフトアクチュエータ

    人工筋肉とは、ゴムや導電性ポリマー、形状記憶合金、カーボン・ナノチューブなどで作られた伸縮性のアクチ…

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

新着 最近公開された関連が強い技術

  • 株式会社富士薬品の「新規ビスホスホン酸化合物」が公開されました。(2018/02/01)

    【課題・解決手段】異所性石灰化に対して顕著な抑制作用を有する新規ビスホスホン酸化合物、又はその塩、及びこれらを含有する医薬組成物の提供。下記一般式(1)[式中、------部分は単結合又は二重結合を示... 詳細

  • 株式会社半導体エネルギー研究所の「発光装置」が公開されました。(2018/01/25)

    【課題】動作不良を抑制する。【解決手段】電界効果トランジスタと、スイッチと、容量素子と、を設ける。電界効果トランジスタは、チャネル形成領域を介して互いに重畳する第1のゲート及び第2のゲートを有し、第2... 詳細

  • 株式会社半導体エネルギー研究所の「半導体装置」が公開されました。(2018/01/18)

    【課題】論理回路等の1出力に作用する少なくとも2入力を持つ回路において、トランジスタの劣化に伴う回路の動作不良を抑制する。【解決手段】論理回路等の1出力に作用する少なくとも2入力を持つ回路において、あ... 詳細

この技術と関連性が強い技術

関連性が強い技術一覧

この技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この技術と関連する解決すべき社会課題

関連する解決すべき社会課題一覧

この技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ