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技術 操業結果予測装置及びその方法

出願人 新日鐵住金株式会社
発明者 伊勢淳治赤木俊夫
出願日 2001年11月27日 (19年0ヶ月経過) 出願番号 2001-361336
公開日 2003年6月6日 (17年6ヶ月経過) 公開番号 2003-162563
状態 拒絶査定
技術分野 特殊なプログラム実行装置 知識ベースシステム 特定用途計算機
主要キーワード データ処理手法 類似判別 重み付け演算処理 最小情報 データ選択装置 一定情報 因子情報 操業者
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年6月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

操業結果としての品質などが決まるプロセス全般において、操業因子情報と操業結果情報とが複雑な関係であっても、操業因子から操業結果を予測できるようにする。

解決手段

現時点の操業因子に対して、過去の操業因子情報から決めた操業因子空間区分決定ルールを用いて、操業因子空間区分を設定し、過去の実績情報から同一の操業因子空間区分の操業実績情報を選び、上記選んだ過去の操業実績の中から、現時点の操業因子情報に対し所定の類似度を有する複数の過去の操業因子に対し、上記現時点の因子情報表現する重み付けを決定し、上記重み付けを過去の操業結果情報に作用させることで、操業因子情報と操業結果情報とが複雑な関係であっても、上記現時点の操業因子情報に対する品質などの操業結果を演算により直接的に予測できるようにする。

概要

背景

従来、操業結果としての品質などが決まるプロセスにおいて、操業因子が操業結果に与える影響を評価し、操業結果を予測する方法として、AI(artificial intelligence)システムで過去の実績操業者の経験からIF−THENルールを作成し、これを現在の操業状況を作成したIF−THENルールに適用することにより操業結果を予測する方法や、ニューラルネットワークに過去の実績を学習させることで操業因子と操業結果との関係をモデル化し、学習したニューラルネットワークで操業結果を予測する方法が知られている。

概要

操業結果としての品質などが決まるプロセス全般において、操業因子情報と操業結果情報とが複雑な関係であっても、操業因子から操業結果を予測できるようにする。

現時点の操業因子に対して、過去の操業因子情報から決めた操業因子空間区分決定ルールを用いて、操業因子空間区分を設定し、過去の実績情報から同一の操業因子空間区分の操業実績情報を選び、上記選んだ過去の操業実績の中から、現時点の操業因子情報に対し所定の類似度を有する複数の過去の操業因子に対し、上記現時点の因子情報表現する重み付けを決定し、上記重み付けを過去の操業結果情報に作用させることで、操業因子情報と操業結果情報とが複雑な関係であっても、上記現時点の操業因子情報に対する品質などの操業結果を演算により直接的に予測できるようにする。

目的

本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、予め知識を蓄積してIF−THENルールを用意したり、メンテナンスを必要としたりすることなく、過去の操業の実績情報を基に所定の操業結果情報を、演算により直接的に予測することが出来るようにすることを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
6件

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請求項1

過去の操業因子情報及び上記過去の操業因子情報に対する過去の操業結果情報から成る過去の操業実績情報を使用して、現時点の操業因子情報に対する操業結果情報を予測するための装置であって、データ蓄積装置蓄積データ選択装置及びデータ処理装置を有する操業結果予測装置において、上記データ蓄積装置が、上記過去の操業実績情報をデータ蓄積部に蓄積するデータ蓄積手段と、上記データ蓄積手段により上記データ蓄積部に蓄積された過去の操業実績情報を用いて、操業因子で構成される多次元空間操業因子空間区分けして得られる操業因子空間区分を決定する操業因子空間区分決定手段と、上記操業因子空間区分決定手段によって決定された操業因子空間区分を上記データ蓄積部に蓄積する操業因子空間区分蓄積手段とを有し、上記蓄積データ選択装置が、上記操業因子空間区分決定手段によって決定された操業因子空間区分に基づいて現時点の操業因子情報が属する操業因子空間区分を判定する操業因子空間区分判定手段と、上記操業因子空間区分判定手段によって判定された操業因子空間区分を付加した操業因子情報から、操業因子空間区分が上記現時点の操業因子情報が属する操業因子空間区分と同一である過去の操業実績情報を、上記データ蓄積部に蓄積されている過去の操業実績情報の中から選択する蓄積データ選択手段とを有し、上記データ処理装置が、上記蓄積データ選択手段により選択された上記現時点の操業因子情報と同じ操業因子空間区分に属する過去の操業因子情報の中から、上記現時点の操業因子情報と類似する過去の操業因子情報を、上記現時点の操業因子情報との類似度を用いて複数選び出し、現時点の操業因子情報と過去の操業因子情報との類似判断を選択する類似判断手段と、上記類似判断手段によって選択された複数の過去の操業因子情報の線形和で、上記現時点の操業因子情報を表すために必要な重みを演算する重み付け演算手段と、上記重み付け演算手段により演算された重みを用いて、上記類似判断手段により選択された複数の過去の操業因子情報に対する複数の過去の操業結果情報に重み付けを行って、上記現時点の操業因子情報に対する操業結果情報を演算する操業結果情報演算手段とを有することを特徴とする操業結果予測装置。

請求項2

上記類似判断手段において、現時点の操業因子情報と過去の操業因子情報の類似度を、上記現時点情報と上記過去の操業因子情報とのノルムにより算出することを特徴とする請求項1に記載の操業結果予測装置。

請求項3

上記類似判断手段において、上記ノルムを、マハラノビス距離により算出することを特徴とする請求項2に記載の操業結果予測装置。

請求項4

上記類似判断手段は、上記複数の過去の操業因子情報として、上記類似度の高いものから一定の数だけ選び出すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の操業結果予測装置。

請求項5

上記重み付け演算手段は、上記重みを最小二乗法により演算することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の操業結果予測装置。

請求項6

上記重み付け演算手段は、上記最小二乗法を2次計画法による最適化に変換して上記重みを求めることを特徴とする請求項5に記載の操業結果予測装置。

請求項7

上記重み付け演算手段は、上記重みを、上記類似度の単調減少関数によって算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の操業結果予測装置。

請求項8

上記操業因子空間区分決定手段は、クラスタ分類法を用いて操業因子空間区分を決定することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の操業結果予測装置。

請求項9

過去の操業因子情報及び上記過去の操業因子情報に対する過去の操業結果情報から成る過去の操業実績情報を使用して、現時点の操業因子情報に対する操業結果情報を予測する操業結果予測方法であって、上記過去の操業実績情報をデータ蓄積部に蓄積するデータ蓄積処理と、上記データ蓄積処理により上記データ蓄積部に蓄積された過去の操業実績情報を用いて、操業因子で構成される多次元空間の操業因子空間を区分けして得られる操業因子空間区分を決定する操業因子空間区分決定処理と、上記操業因子空間区分決定処理によって決定された操業因子空間区分を上記データ蓄積部に蓄積する操業因子空間区分蓄積処理と、上記操業因子空間区分決定処理によって決定された操業因子空間区分に基づいて現時点の操業因子情報が属する操業因子空間区分を判定する操業因子空間区分判定処理と、上記操業因子空間区分判定処理によって判定された操業因子空間区分を付加した操業因子情報から、操業因子空間区分が上記現時点の操業因子情報が属する操業因子空間区分と同一である過去の操業実績情報を、上記データ蓄積部に蓄積されている過去の操業実績情報の中から選択する蓄積データ選択処理と、上記蓄積データ選択処理により選択された上記現時点の操業因子情報と同じ操業因子空間区分に属する過去の操業因子情報の中から、上記現時点の操業因子情報と類似する過去の操業因子情報を、上記現時点の操業因子情報との類似度を用いて複数選び出し、現時点の操業因子情報と過去の操業因子情報との類似判断を選択する類似判断処理と、上記類似判断処理によって選択された複数の過去の操業因子情報の線形和で、上記現時点の操業因子情報を表すために必要な重みを演算する重み付け演算処理と、上記重み付け演算処理により演算された重みを用いて、上記類似判断処理により選択された複数の過去の操業因子情報に対する複数の過去の操業結果情報に重み付けを行って、上記現時点の操業因子情報に対する操業結果情報を演算する操業結果情報演算処理とを行うことを特徴とする操業結果予測方法。

請求項10

上記類似判断処理において、現時点の操業因子情報と過去の操業因子情報の類似度を、上記現時点情報と上記過去の操業因子情報とのノルムにより算出することを特徴とする請求項9に記載の操業結果予測方法。

請求項11

上記類似判断処理において、上記ノルムを、マハラノビス距離により算出することを特徴とする請求項10に記載の操業結果予測方法。

請求項12

上記類似判断処理は、上記複数の過去の操業因子情報として、上記類似度の高いものから一定の数だけ選び出すことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の操業結果予測方法。

請求項13

上記重み付け演算処理は、上記重みを最小二乗法により演算することを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の操業結果予測方法。

請求項14

上記重み付け演算処理は、上記最小二乗法を2次計画法による最適化に変換して上記重みを求めることを特徴とする請求項13に記載の操業結果予測方法。

請求項15

上記重み付け演算処理は、上記重みを、上記類似度の単調減少関数によって算出することを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の操業結果予測方法。

請求項16

上記操業因子空間区分決定処理は、クラスタ分類法を用いて操業因子空間区分を決定することを特徴とする請求項9〜15のいずれか1項に記載の操業結果予測方法。

技術分野

0001

本発明は、操業結果予測装置及びその方法に関し、特に、操業結果として製品品質などが決まるプロセス全般において、現在の操業因子から過去の操業実績を用いて操業結果を予測するために用いて好適な技術に関する。

背景技術

0002

従来、操業結果としての品質などが決まるプロセスにおいて、操業因子が操業結果に与える影響を評価し、操業結果を予測する方法として、AI(artificial intelligence)システムで過去の実績や操業者の経験からIF−THENルールを作成し、これを現在の操業状況を作成したIF−THENルールに適用することにより操業結果を予測する方法や、ニューラルネットワークに過去の実績を学習させることで操業因子と操業結果との関係をモデル化し、学習したニューラルネットワークで操業結果を予測する方法が知られている。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、AIシステムでは、所定のルール形式の知識に従って操業結果の予測を行うことから、予め知識を蓄積してルールを用意する必要があり、メンテナンスが必要であったり、ルールを作り変えるのが難しかったりするという問題があった。

0004

また、ニューラルネットワークでは、操業因子の数やデータ数が増えた場合に、学習に時間がかかるという問題があった。

0005

本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、予め知識を蓄積してIF−THENルールを用意したり、メンテナンスを必要としたりすることなく、過去の操業の実績情報を基に所定の操業結果情報を、演算により直接的に予測することが出来るようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の操業結果予測装置は、過去の操業因子情報及び上記過去の操業因子情報に対する過去の操業結果情報から成る過去の操業実績情報を使用して、現時点の操業因子情報に対する操業結果情報を予測するための装置であって、データ蓄積装置、蓄積データ選択装置及びデータ処理装置を有する操業結果予測装置において、上記データ蓄積装置が、上記過去の操業実績情報をデータ蓄積部に蓄積するデータ蓄積手段と、上記データ蓄積手段により上記データ蓄積部に蓄積された過去の操業実績情報を用いて、操業因子で構成される多次元空間操業因子空間区分けして得られる操業因子空間区分を決定する操業因子空間区分決定手段と、上記操業因子空間区分決定手段によって決定された操業因子空間区分を上記データ蓄積部に蓄積する操業因子空間区分蓄積手段とを有し、上記蓄積データ選択装置が、上記操業因子空間区分決定手段によって決定された操業因子空間区分に基づいて現時点の操業因子情報が属する操業因子空間区分を判定する操業因子空間区分判定手段と、上記操業因子空間区分判定手段によって判定された操業因子空間区分を付加した操業因子情報から、操業因子空間区分が上記現時点の操業因子情報が属する操業因子空間区分と同一である過去の操業実績情報を、上記データ蓄積部に蓄積されている過去の操業実績情報の中から選択する蓄積データ選択手段とを有し、上記データ処理装置が、上記蓄積データ選択手段により選択された上記現時点の操業因子情報と同じ操業因子空間区分に属する過去の操業因子情報の中から、上記現時点の操業因子情報と類似する過去の操業因子情報を、上記現時点の操業因子情報との類似度を用いて複数選び出し、現時点の操業因子情報と過去の操業因子情報との類似判断を選択する類似判断手段と、上記類似判断手段によって選択された複数の過去の操業因子情報の線形和で、上記現時点の操業因子情報を表すために必要な重みを演算する重み付け演算手段と、上記重み付け演算手段により演算された重みを用いて、上記類似判断手段により選択された複数の過去の操業因子情報に対する複数の過去の操業結果情報に重み付けを行って、上記現時点の操業因子情報に対する操業結果情報を演算する操業結果情報演算手段とを備えた点に特徴を有する。また、本発明の操業結果予測装置の他の特徴とするところは、上記類似判断手段において、現時点の操業因子情報と過去の操業因子情報の類似度を、上記現時点情報と上記過去の操業因子情報とのノルムにより算出することを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測装置の他の特徴とするところは、上記類似判断手段において、上記ノルムを、マハラノビス距離により算出することを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測装置の他の特徴とするところは、上記類似判断手段は、上記複数の過去の操業因子情報として、上記類似度の高いものから一定の数だけ選び出すことを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測装置の他の特徴とするところは、上記重み付け演算手段は、上記重みを最小二乗法により演算することを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測装置の他の特徴とするところは、上記重み付け演算手段は、上記最小二乗法を2次計画法による最適化に変換して上記重みを求めることを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測装置の他の特徴とするところは、上記重み付け演算手段は、上記重みを、上記類似度の単調減少関数によって算出することを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測装置の他の特徴とするところは、上記操業因子空間区分決定手段は、クラスタ分類法を用いて操業因子空間区分を決定することを特徴とする点にある。

0007

本発明の操業結果予測方法は、過去の操業因子情報及び上記過去の操業因子情報に対する過去の操業結果情報から成る過去の操業実績情報を使用して、現時点の操業因子情報に対する操業結果情報を予測する操業結果予測方法であって、上記過去の操業実績情報をデータ蓄積部に蓄積するデータ蓄積処理と、上記データ蓄積処理により上記データ蓄積部に蓄積された過去の操業実績情報を用いて、操業因子で構成される多次元空間の操業因子空間を区分けして得られる操業因子空間区分を決定する操業因子空間区分決定処理と、上記操業因子空間区分決定処理によって決定された操業因子空間区分を上記データ蓄積部に蓄積する操業因子空間区分蓄積処理と、上記操業因子空間区分決定処理によって決定された操業因子空間区分に基づいて現時点の操業因子情報が属する操業因子空間区分を判定する操業因子空間区分判定処理と、上記操業因子空間区分判定処理によって判定された操業因子空間区分を付加した操業因子情報から、操業因子空間区分が上記現時点の操業因子情報が属する操業因子空間区分と同一である過去の操業実績情報を、上記データ蓄積部に蓄積されている過去の操業実績情報の中から選択する蓄積データ選択処理と、上記蓄積データ選択処理により選択された上記現時点の操業因子情報と同じ操業因子空間区分に属する過去の操業因子情報の中から、上記現時点の操業因子情報と類似する過去の操業因子情報を、上記現時点の操業因子情報との類似度を用いて複数選び出し、現時点の操業因子情報と過去の操業因子情報との類似判断を選択する類似判断処理と、上記類似判断処理によって選択された複数の過去の操業因子情報の線形和で、上記現時点の操業因子情報を表すために必要な重みを演算する重み付け演算処理と、上記重み付け演算処理により演算された重みを用いて、上記類似判断処理により選択された複数の過去の操業因子情報に対する複数の過去の操業結果情報に重み付けを行って、上記現時点の操業因子情報に対する操業結果情報を演算する操業結果情報演算処理とを行う点に特徴を有する。また、本発明の操業結果予測方法の他の特徴とするところは、上記類似判断処理において、現時点の操業因子情報と過去の操業因子情報の類似度を、上記現時点情報と上記過去の操業因子情報とのノルムにより算出することを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測方法の他の特徴とするところは、上記類似判断処理において、上記ノルムを、マハラノビス距離により算出することを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測方法の他の特徴とするところは、上記類似判断処理は、上記複数の過去の操業因子情報として、上記類似度の高いものから一定の数だけ選び出すことを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測方法の他の特徴とするところは、上記重み付け演算処理は、上記重みを最小二乗法により演算することを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測方法の他の特徴とするところは、上記重み付け演算処理は、上記最小二乗法を2次計画法による最適化に変換して上記重みを求めることを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測方法の他の特徴とするところは、上記重み付け演算処理は、上記重みを、上記類似度の単調減少関数によって算出することを特徴とする点にある。また、本発明の操業結果予測方法の他の特徴とするところは、上記操業因子空間区分決定処理は、クラスタ分類法を用いて操業因子空間区分を決定することを特徴とする点にある。

発明を実施するための最良の形態

0008

以下、添付の図面を参照して、本発明の操業結果予測装置及びその方法の実施の形態について説明する。ここで、操業因子は、例えば、流量、温度、圧力等の連続情報として与えられる。また、上記操業因子に対応した操業結果は、例えば、品質等の連続情報や不合発生の有無等として与えられる。

0009

図1は、本実施の形態の操業結果予測装置の構成の一例を示した図である。図1において、1はデータ蓄積装置であり、過去の実績として、操業因子情報と、操業結果情報を区分け、保存、蓄積する。

0010

まず、データ蓄積部1aは、過去の操業実績情報(操業因子情報、操業結果情報)及び、過去の操業因子から後述する操業因子空間区分決定部1bにより求められた操業因子空間区分の蓄積を行う。

0011

上記操業因子空間区分とは、例えば、製造する製品の品種グループなどのように、所属が異なると操業因子と操業結果の関係が大きく異なると考えられるグループに区分するように操業因子により張られる多次元空間を分割した各グループのことである。

0012

操業因子空間区分決定部1bは、データ蓄積部1aの過去の操業実績情報(操業因子情報)を入力として、クラスタ分類を実施し、操業因子空間区分決定ルールを作成し、決定ルールに従って操業因子空間を分割し、過去の実績の操業因子空間区分を求める。

0013

ここでクラスタ分類には、各種のアルゴリズムが提案されているが、例えば、EMアルゴリズム(Journal of the Royal statistical Society,Series B,39(1):1-38,1977)や、K-meanアルゴリズムや自己組織化ニューラルネットワークやC4.5などや、これらを基に発展させたアルゴリズムを用いることができる。

0014

なお、操業因子空間区分の決定に使用した操業因子空間区分決定ルールは、後述の蓄積データ選択装置2でも使用する。

0015

2は蓄積データ選択装置であり、3のデータ処理装置とともに現時点の操業因子情報に対する操業結果情報を予測する。

0016

蓄積データ選択装置2においては、まず、操業因子空間区分判定部2aは、操業因子空間区分決定部1bで用いた操業因子空間区分決定ルールに従い、現時点の操業因子が属する操業因子空間区分を求める。

0017

次に、操業因子空間区分比較部2bは、データ蓄積部1aの操業因子空間区分が、現時点の操業因子の属する操業因子空間区分に等しい、過去の実績情報を抽出して出力する。

0018

データ処理装置3は、本実施形態の品質予測装置の最重要部分であり、上記蓄積データ選択装置2から過去の実績情報が入力され、また、品質予測するための現時点の操業因子情報が入力される。

0019

このデータ処理装置3は類似判断部3aと、重み付け演算部3bと、操業結果情報演算部3cとを備え、後述するように選び出される複数の過去の実績情報(操業因子情報、操業結果情報)を使用して、現時点の所定の操業因子情報に対する操業結果情報を演算する。

0020

以下、上記データ処理装置3で行われるデータ処理手法について説明する。本実施の形態では、以下に述べる手法(以降「ノルム法」と称する)を用いて、操業結果情報を予測演算するようにしている。

0021

図3には、予測手法としてのノルム法の考え方を示す。ここでは、入力空間表現された操業因子xと、出力空間に表現された操業結果yとを、ある写像f で変換しているものとして捉えている。これら入力空間及び出力空間には、プロセスデータに応じた点が存在することになる。

0022

まず、過去のプロセスデータから、現在の操業x0に類似する複数の操業実績xiを選ぶ。つまりx0のε近傍の点をxiとすると、下記の式(1)の関係となる。

0023

0024

ここで、複数の過去の操業因子実績xiを選ぶ基準となる類似度は、ノルムにより評価することにしている。ノルムとは物理的な距離や長さと同じ概念であり、この概念を多次元空間で扱えるように拡張したとき、これをノルムと呼ぶ

0025

具体的には、ユークリッド距離標準ユークリッド距離、マハラノビス距離のうちのいずれかによって上記類似度を評価する。ここで、ユークリッド距離、標準ユークリッド距離、マハラノビス距離の違いについて説明する。

0026

図4に、相関のある2つのプロセス項目(x1、x2)があるとき、実績を×印でプロットしたものを示す。これら×印の中で、右下の×印は特別な操業Aを行った場合であり、それ以外は通常の操業を行った場合である。

0027

ユークリッド距離を用いた場合、類似度を表す情報Dxは、下記の式(2)に示す式により得られる。

0028

0029

図5には、ユークリッド距離を、平均的な操業を中心とした同心円の半径として示す。ユークリッド距離は、物理的な距離と同じで重み付けがない場合である。このユークリッド距離を使ったとき、操業Aは他の操業とは区別することはできない場合がある。

0030

標準ユークリッド距離を用いた場合、類似度を表す情報Dxは、下記の式(3)に示す式により得られる。

0031

0032

図6に示すように、標準ユークリッド距離では、個々の軸が正規分布となるように正規化することで、項目による分布の違いが影響しないようにする。この標準ユークリッド距離を用いたときも、特別な操業Aは他の操業とは区別することができない場合がある。

0033

マハラノビス距離を用いた場合、類似度を表す情報Dxは、下記の式(4)に示す式により得られる。

0034

0035

図7に示すように、マハラノビス距離では、標準ユークリッド距離に加え、項目間の相関を取り除くために、新たに軸の方向を取り直し、互いに無相関な軸とする。これによって、特別な操業Aを他の操業とは区別することができるようになる。

0036

以上の点を考慮して、本実施の形態では、マハラノビス距離により上記類似度を評価することにしている。次に、複数の過去の操業実績xiを選ぶ際には、過去の操業実績xiを、類似度の高いものから一定の数だけ(例えば、10個)選び出す。ただし、一定の類似度の高い物から一定の類似度の範囲内(一定のマハラノビス距離内)にある過去の操業実績xiを全て選び出すやり方としてもよい。

0037

上述のようにして選ばれた複数(N個)の操業因子実績xiに対する操業結果実績yiは実績としてわかっているので、それらの写像fより、下記の式(5)が成立する。

0038

0039

この時、現在の操業実績x0に対する、操業結果y0を予測する、つまり、x0のfによる写像y0求めるのがノルム法による予測問題の命題(定式化)である。そこでは、下記の式(6)の関係が存在する。

0040

0041

まず、現在の操業実績x0を、現在に似ている過去の操業実績xiの線形結合で置き換えて表現できるとすると、下記の式(7)で表現され、重みベクトルωが存在することになる。

0042

0043

そこでは、予測したい状態は、近傍にある点で線形結合されうるものと仮定し、写像した出力空間においても、近傍なので、その線形結合は保存されているものと仮定している。ここで写像関数fに線形性があることを仮定し、式(7)を式(6)に代入し変形すると式(8)で表される。

0044

0045

すなわち、操業因子xiに対する操業結果実績yiが既知なので、重みωiが分かれば、予測したい操業結果y0を知ることができる。だだし、式(7)のようにx0をxiの線形結合で置き換えることができると仮定したが、実際には、式(7)は近似にすぎない。従って、下記の式(9)に示す式になる。

0046

0047

つまり、ノルム法では、写像関数fが線形であるという仮定と、予測する操業実績が過去の操業実績の線形結合で表されると言う仮定の下で、予測したい操業結果を過去の操業実績の線形結合として求めるものであり、そのために、重みベクトルωを求める必要がある。

0048

上記のように、ノルム法においては、重みベクトルωの求め方が非常に重要である。その重みベクトルωの求め方に、式(4)を数学的に解くとしたならば、最小二乗法の適用が考えられる。

0049

しかし、最小二乗法では、数学的に最適な解は求められるが、仮定としている写像関数fが線形であることから外れた場合に誤差が生じることがある。

0050

例えば、本実施の形態の操業結果予測装置をプラントに適用する場合、非線形性を含む複雑な系であるため、写像関数fが線形であることから外れる可能性がある。

0051

そこで、その問題を補うために、操業の類似度に応じた重みベクトルωを決める手法(以下、「距離法」と称する)を併せて考える。以下にこれら最小二乗法及び距離法について説明する。

0052

まず、重みベクトルωを求める方法の一つである、最小二乗法を説明する。上記式(7)の仮定を満足するため、右辺左辺との差を最小とする下記に示す式(10)のωiを求めることが命題となる。

0053

0054

この場合、ベクトルωの解の数が異なるため、近傍点個数Nと操業因子の項目数nとの関係によって計算方法を分ける必要がある。

0055

近傍の点の数Nが、操業因子の項目数n以下の場合、一意に重みベクトルωが決まるので、誤差最小化で一般的な最小二乗法を用いると定式化は、下記の式(11)のようになる。

0056

0057

ここで、最小情報であるための因子は、ωiの偏微分情報が0であることから、下記の式(12)を解けばよい。

0058

0059

一方、近傍の点の数Nが、操業因子の項目数nより多い場合、因子式よりも未知変数の数の方が多くなるため複数の解が得られ、その中から1つの解を選ぶ必要がある。

0060

最小二乗法を2次計画法による最適化に変換し、重みベクトルωを求める。下記の式(13)を満たす最適な重みベクトルωを求めるには、下記の式(14)のように式(13)を変形すると、2次計画法の一般系に変形することが出来る。これによって、これによって制約因子を付加し、一意には定まらないωiを求めることができる。

0061

0062

0063

ただし、上記式(14)において、Qは、XNtW-1XN、Hはx0tW-1XNである。

0064

上記の式(14)によって、重みωは、2次計画法の一般系を解くことによって求めることができる。

0065

次に、距離法について説明する。距離法では、重みωiを求める場合に、現時点の操業因子実績x0と過去の操業実績xiとの差を距離だけに着目し、現在の操業により近いもの(類似度の高いもの)の重みを小さくする。

0066

ここでは、下記の式(15)とすることで定式化した。kはiによらず一定情報をとり、rは近いものと遠いものとの重みの差を決めるパラメータである。

0067

0068

このとき、重みωiが無制限に大きくなることを避けるために、下記の式(16)の制約を設けた。実用上、r=2とすることでkが一意に求まる。

0069

0070

このように、上記の式(15)、式(16)によって、重みωを求めることができる。

0071

以上によって、重みωが、最小二乗法または、距離法によって求められたので、操業操業結果予測情報は、式(8)に過去の操業結果情報と、対応する重みωを代入することで求めることができる。

0072

図2は、図1で行われる処理を説明する処理フローである。実際に処理した例を基に説明を行う。

0073

データ蓄積部1aは、予め過去の実績(操業因子および操業結果)を蓄積する(ステップS101)。

0074

操業因子空間区分決定部1bは、データ蓄積部1aに蓄積されている操業因子情報をクラスタ分類であるEMアルゴリズムを用いて、操業因子空間区分を判定するルールを作成し、操業因子空間区分を決定する(ステップS102)。

0075

さらに、操業因子空間区分決定部1bは、求めた操業因子空間区分を対応する過去の実績に対応させてデータ蓄積部1aに蓄積する(ステップS103)。

0076

次に、操業因子空間区分判別部2aは、操業因子空間区分決定部1bで作成されたルールに基づいて、現時点の操業状態が属する操業因子空間区分を判定する(ステップS201)。ここで、データ蓄積部1aの過去の実績を変化させない場合は、このステップS201から処理を始めることが出来る。

0077

操業因子空間区分比較部2bは、データ蓄積部1aのデータの内、操業因子空間区分が現時点と同一であるものをデータ処理装置3に出力する(ステップS202)。

0078

類似判断部3aは、現時点の操業因子実績情報が入力されると、マハラノビス距離により類似度を評価し(ステップS301)、現時点の操業因子実績情報に類似する複数の過去の操業因子実績情報を選び出す(ステップS302)。

0079

重み付け演算部3bは、上記式(7)に示したように、上記現時点の操業因子実績情報を、選んだ複数の過去の操業因子実績情報に重み付けをして表現する。このとき、上記式(10)〜(14)で説明した最小二乗法を用いてその重みを演算する(ステップS303)。

0080

操業結果情報演算部3cは、上記式(8)に示したように、上記選び出された複数の過去の操業因子実績情報に対応する重みにより、操業結果情報を演算する(ステップS304)。これにより、現時点の操業因子実績情報に対する将来の操業結果情報を得ることができる。

0081

次に、鉄鋼連続鋳造プロセスにおいて、鋳造速度溶鋼温度モールド湯面レベル変動など10項目の操業因子を用いて、鋳片の品質を予測した例を示す。図8にその結果を示す。

0082

ここでは品質評価点として、鋳片単位長さあたりの表面疵発生部位の長さの割合を用いており、数値が小さい程、鋳片の品質が良いことを示している。図8散布図において、X軸は、現時点の操業因子実績情報に対する上述した本実施の形態の操業結果予測装置で行われる手法を用いた品質予測情報を示し、Y軸は実績値を示す。図8から、操業結果の予測情報は、実績情報の傾向をよく捉えていることがわかる。

0083

以上のように、本実施の形態の操業結果予測装置を用いれば、操業結果としての品質などが決まるプロセス全般において、操業因子情報と操業結果情報とが複雑な関係であっても、操業因子から操業結果を、演算により直接的に予測できる。

発明の効果

0084

以上述べたように本発明によれば、現時点の操業因子に対して操業因子空間区分を設定し、過去の実績情報から現時点と同一の操業因子空間区分の操業実績情報を選び、上記選んだ過去の操業実績の中から、所定の類似度を有する複数の過去の操業因子に対し、上記現時点の因子情報を表現する様に重み付けを決定し、上記重み付けを過去の操業結果情報に作用させることで、上記現時点の操業因子情報に対する操業結果情報を予測するようにしたので、予め知識を蓄積してIF−THENルールを用意したり、メンテナンスを必要としたりする必要がなく、過去の操業の実績情報を基に、演算により直接的に所定の操業結果情報を得ることが出来る。

図面の簡単な説明

0085

図1本発明の実施の形態の操業結果予測装置の構成の一例を示す図である。
図2本発明の実施の形態の操業結果予測装置の処理フローを示す図である。
図3本発明の実施の形態の操業結果予測装置における予測方法としてのノルム法の考え方を示す図である。
図4操業のばらつきを示す図である。
図5ユークリッド距離を示す図である。
図6標準ユークリッド距離を示す図である。
図7マハラノビス距離を示す図である。
図8本実施の形態の操業結果予測装置を用いて品質予測を行った結果と、これに対応する品質実績を示す図である。

--

0086

1データ蓄積装置
1aデータ蓄積部
1b操業因子空間区分決定部
2蓄積データ選択装置
2a 操業因子空間区分判別部
2b 操業因子空間区分比較部
3データ処理装置
3a類似判別
3b重み付け演算部
3c操業結果情報演算部

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