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技術 カラーフィルタ基板、これを用いた液晶装置、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置の製造方法

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 戸田貴友
出願日 2002年7月15日 (17年8ヶ月経過) 出願番号 2002-205733
公開日 2003年5月21日 (16年10ヶ月経過) 公開番号 2003-149433
状態 拒絶査定
技術分野 光学フィルタ 液晶4(光学部材との組合せ) 液晶4(光学部材との組合せ)
主要キーワード 気泡発生率 放電電圧値 有機物中 品質特性 スパッタ雰囲気 散乱構造 黒色樹脂層 加工動作
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

気泡の発生を大幅に抑制できるカラーフィルタ基板液晶装置、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置の製造方法を提供する。

解決手段

液晶装置1のカラーフィルタ基板12は、第1第2基板112と、第1基板上に配置されたカラーフィルタ122と、カラーフィルタ122上に配置された平坦化膜124と、平坦化膜124上に配置された厚さ2nm以上10nm以下あるいは80nm以上150nm以下の酸化ケイ素膜127を有する。

概要

背景

液晶装置は、各種の電子機器表示装置として広く用いられている。この液晶装置は、ガラス基板等の一対の基板シール材を介して貼り合わせ、両基板間に液晶封入された構成が一般的であり、カラー表示を可能とするために、一対の基板の一方の基板は、基板上にR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが配置されたカラーフィルタ基板となっている。カラーフィルタ基板において、カラーフィルタ上には、有機樹脂からなる平坦化膜酸化ケイ素膜電極が順に配置されている。酸化ケイ素膜は、電極の密着性を向上させるために平坦化膜上に形成され、通常、その厚さは20〜25nmである。

概要

気泡の発生を大幅に抑制できるカラーフィルタ基板、液晶装置、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置の製造方法を提供する。

液晶装置1のカラーフィルタ基板12は、第1第2基板112と、第1基板上に配置されたカラーフィルタ122と、カラーフィルタ122上に配置された平坦化膜124と、平坦化膜124上に配置された厚さ2nm以上10nm以下あるいは80nm以上150nm以下の酸化ケイ素膜127を有する。

目的

本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、気泡の発生を大幅に抑制できるカラーフィルタ基板、液晶装置、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置の製造方法を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

第1基板と、前記第1基板上に配置されたカラーフィルタと、前記カラーフィルタ上に配置された平坦化膜と、前記平坦化膜上に配置された厚さ2nm以上10nm以下の酸化ケイ素膜とを具備することを特徴とするカラーフィルタ基板

請求項2

第1基板と、前記第1基板上に配置されたカラーフィルタと、前記カラーフィルタ上に配置された平坦化膜と、前記平坦化膜上に配置された厚さ80nm以上150nm以下の酸化ケイ素膜とを具備することを特徴とするカラーフィルタ基板。

請求項3

前記酸化ケイ素膜上に配置された第1電極を更に具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載のカラーフィルタ基板。

請求項4

前記酸化ケイ素膜は、スパッタにより成膜されることを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項に記載のカラーフィルタ基板。

請求項5

前記酸化ケイ素膜は、SiOまたはSiO2であることを特徴とする請求項1から請求項4いずれか一項に記載のカラーフィルタ基板。

請求項6

前記平坦化膜は、有機物であることを特徴とする請求項1から請求項5いずれか一項に記載のカラーフィルタ基板。

請求項7

前記カラーフィルタは、有機物を有することを特徴とする請求項1から請求項6いずれか一項に記載のカラーフィルタ基板。

請求項8

請求項1から請求項7いずれか一項に記載のカラーフィルタ基板と、前記カラーフィルタ基板と対向配置された第2基板と、前記カラーフィルタ基板と前記基板との間に挟持された液晶層とを具備することを特徴とする液晶装置

請求項9

第1基板上にカラーフィルタを形成する工程と、前記カラーフィルタ上に平坦化膜を形成する工程と、前記平坦化膜上に厚さ2nm以上10nm以下の酸化ケイ素膜を形成する工程とを具備することを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。

請求項10

第1基板上にカラーフィルタを形成する工程と、前記カラーフィルタ上に平坦化膜を形成する工程と、前記平坦化膜上に厚さ80nm以上150nm以下の酸化ケイ素膜を形成する工程とを具備することを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。

請求項11

前記酸化ケイ素膜上に第1電極を形成する工程とを更に具備することを特徴とする請求項9または請求項10記載のカラーフィルタ基板の製造方法。

請求項12

前記酸化ケイ素膜は、スパッタにより成膜されることを特徴とする請求項9から請求項11いずれか一項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。

請求項13

前記酸化ケイ素膜は、SiOまたはSiO2であることを特徴とする請求項9から請求項12いずれか一項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。

請求項14

前記平坦化膜は、有機物からなることを特徴とする請求項9から請求項13いずれか一項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。

請求項15

前記カラーフィルタは、有機物を有することを特徴とする請求項9から請求項14いずれか一項に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。

請求項16

カラーフィルタ基板と第2基板との間に液晶層が挟持された液晶装置の製造方法であって、前記カラーフィルタ基板は、請求項9から請求項15いずれか一項に記載の製造方法により製造されることを特徴とする液晶装置の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、カラーフィルタ基板、これを有する液晶装置、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置の製造方法に関する。

背景技術

0002

液晶装置は、各種の電子機器表示装置として広く用いられている。この液晶装置は、ガラス基板等の一対の基板シール材を介して貼り合わせ、両基板間に液晶封入された構成が一般的であり、カラー表示を可能とするために、一対の基板の一方の基板は、基板上にR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが配置されたカラーフィルタ基板となっている。カラーフィルタ基板において、カラーフィルタ上には、有機樹脂からなる平坦化膜酸化ケイ素膜電極が順に配置されている。酸化ケイ素膜は、電極の密着性を向上させるために平坦化膜上に形成され、通常、その厚さは20〜25nmである。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、上記の液晶装置においては、液晶装置に衝撃が加わったりすると、液晶層気泡が生じ、表示品位劣化するという問題があった。

0004

本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、気泡の発生を大幅に抑制できるカラーフィルタ基板、液晶装置、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置の製造方法を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0005

本発明者は、カラーフィルタ基板の製造工程において、平坦化膜上にスパッタにより酸化ケイ素膜を形成する際に、スパッタ雰囲気中のラジカルにより、有機物からなる平坦化膜またはカラーフィルタの組織破壊され、一酸化炭素メタンなどのガスが発生し、このガスを含んだ酸化ケイ素膜が成膜されることが、気泡の発生の原因であることを突き止め、本発明がなされた。

0006

すなわち、上記課題を解決するために、本発明のカラーフィルタ基板は、第1基板と、前記第1基板上に配置されたカラーフィルタと、前記カラーフィルタ上に配置された平坦化膜と、前記平坦化膜上に配置された厚さ2nm以上10nm以下の酸化ケイ素膜とを具備することを特徴とする。

0007

本発明のこのような構成によれば、酸化ケイ素膜の膜厚を10nm以下とすることにより、例えばスパッタにより酸化ケイ素膜を成膜するための成膜時間を従来と比較して短くすることができ、酸化ケイ素膜中に含まれるガスの絶対量を従来よりも減少させることができる。すなわち、スパッタ雰囲気中のラジカルにより平坦化膜またはカラーフィルタの組織が破壊されて一酸化炭素やメタンなどのガスが発生したとしても、基板がラジカルに晒される絶対的な時間が従来と比較して短いため、発生するガスの絶対量を従来よりも減少させることができる。従って、液晶装置に本発明のカラーフィルタ基板を用いることにより、気泡の発生率を、従来の液晶装置と比較して大幅に減少させることができ、信頼性の高い安定した品質特性の液晶装置を得ることができる。一方、酸化ケイ素膜の膜厚を2nm以上とするのは、酸化ケイ素膜の形成では、最小時間その加工動作を行うだけでも2nm程度の酸化ケイ素膜が形成されてしまうので、実使用上2nm以上の酸化ケイ素膜を形成することが好ましいからである。また最低でも2nm程度の膜形成をおこなわないと、その上に形成される例えばITO膜などの密着が確保できなくなってしまう。尚、酸化ケイ素膜はスパッタの他にCVD(化学蒸着法)を用いても成膜することができ、CVDを用いた成膜においてもスパッタと同様にガスの発生があるため、本発明のように酸化ケイ素膜の厚みを規定することは有効である。

0008

本発明の他のカラーフィルタ基板は、第1基板と、前記第1基板上に配置されたカラーフィルタと、前記カラーフィルタ上に配置された平坦化膜と、前記平坦化膜上に配置された厚さ80nm以上150nm以下の酸化ケイ素膜とを具備することを特徴とする。

0009

本発明のこのような構成によれば、膜厚を80nm以上と従来の膜厚より厚くすることにより、液晶装置として組み立てた時に、酸化ケイ素膜を例えばスパッタにより成膜する際のスパッタ雰囲気中のラジカルにより平坦化膜またはカラーフィルタの組織が破壊されて生成される一酸化炭素やメタンなどのガスが、液晶中へ放出されるのを酸化ケイ素膜が防ぐ働きをする。従って、液晶装置に本発明のカラーフィルタ基板を用いることにより、気泡の発生率を、従来の液晶装置と比較して大幅に減少させることができ、信頼性の高い安定した品質特性の液晶装置を得ることができる。一方、酸化ケイ素膜の膜厚が150nmよりも大きくなると、酸化ケイ素膜質が不安定になり酸化ケイ素膜の剥離又は破壊が発生するとともに、その上に形成する薄膜品質に悪影響を及ぼすようになる。尚、酸化ケイ素膜はスパッタの他にCVD(化学蒸着法)を用いても成膜することができ、CVDを用いた成膜においてもスパッタと同様にガスの発生があるため、本発明のように酸化ケイ素膜の厚みを規定することは有効である。

0010

また、前記酸化ケイ素膜上に配置された第1電極を更に具備することを特徴とする。このように、酸化ケイ素膜上に電極を配置することもできる。

0011

また、前記酸化ケイ素膜は、スパッタにより成膜されることを特徴とする。スパッタにより酸化ケイ素膜を成膜する場合、スパッタ雰囲気中のラジカルにより平坦化膜またはカラーフィルタの組織が破壊されて一酸化炭素やメタンなどのガスが生成され、このガスが酸化ケイ素膜に含まれて成膜される。そして酸化ケイ素膜に含まれるガスが、液晶装置とした時の気泡の発生原因となるわけであるが、本発明においては、酸化ケイ素膜の膜厚を規定することにより、ガスの発生量を従来よりも絶対的に減少させる、あるいは、酸化ケイ素膜によりガスが液晶中に放出されないようにブロックすることができる。

0012

また、前記酸化ケイ素膜は、SiOまたはSiO2であることを特徴とする。このように、酸化ケイ素膜としてはSiOやSiO2などを用いることができる。

0013

また、前記平坦化膜は、有機物であることを特徴とする。平坦化膜としては、アクリル樹脂エポキシ樹脂といった有機物を用いることができる。一般に、無機物と比較して、有機物はその膜厚を厚く成膜しやすいため、平坦化膜として用いることは有効である。

0014

前記カラーフィルタは、有機物を有することを特徴とする。カラーフィルタとしては、アクリル樹脂やエポキシ樹脂といった有機物を染料で着色、あるいは、有機物中顔料を分散させたものを用いることができる。

0015

本発明の液晶装置は、上述に記載のカラーフィルタ基板と、前記カラーフィルタ基板と対向配置された第2基板と、前記カラーフィルタ基板と前記第2基板との間に挟持された液晶層とを具備することを特徴とする。このような構成によれば、気泡の発生率を、従来の液晶装置と比較して大幅に減少させることができ、信頼性の高い安定した品質特性の液晶装置を得ることができる。

0016

本発明のカラーフィルタ基板の製造方法は、第1基板上にカラーフィルタを形成する工程と、前記カラーフィルタ上に平坦化膜を形成する工程と、前記平坦化膜上に厚さ2nm以上10nm以下の酸化ケイ素膜を形成する工程とを具備することを特徴とする。

0017

本発明のこのような構成によれば、酸化ケイ素膜の膜厚が10nm以下となるように成膜することにより、例えばスパッタにより酸化ケイ素膜を成膜するための成膜時間を従来と比較して短くすることができ、酸化ケイ素膜中に含まれるガスの絶対量を従来よりも減少させることができる。すなわち、スパッタ雰囲気中のラジカルにより平坦化膜またはカラーフィルタの組織が破壊されて一酸化炭素やメタンなどのガスが発生したとしても、基板がラジカルに晒される絶対的な時間が従来と比較して短いため、発生するガスの絶対量を従来よりも減少させることができる。従って、液晶装置に本発明の製造方法に製造されたカラーフィルタ基板を用いることにより、気泡の発生率を、従来の液晶装置と比較して大幅に減少させることができ、信頼性の高い安定した品質特性の液晶装置を得ることができる。一方、酸化ケイ素膜の膜厚を2nm以上とするのは、酸化ケイ素膜の形成では、最小時間その加工動作を行うだけでも2nm程度の酸化ケイ素膜が形成されてしまうので、実使用上2nm以上の酸化ケイ素膜を形成することが好ましいからである。また最低でも2nm程度の膜形成をおこなわないと、その上に形成される例えばITO膜などの密着が確保できなくなってしまう。尚、酸化ケイ素膜はスパッタの他にCVD(化学蒸着法)を用いても成膜することができ、CVDを用いた成膜においてもスパッタと同様にガスの発生があるため、本発明のように酸化ケイ素膜の厚みを規定することは有効である。

0018

本発明の他のカラーフィルタ基板の製造方法は、第1基板上にカラーフィルタを形成する工程と、前記カラーフィルタ上に平坦化膜を形成する工程と、前記平坦化膜上に厚さ80nm以上150nm以下の酸化ケイ素膜を形成する工程とを具備することを特徴とする。

0019

本発明のこのような構成によれば、酸化ケイ素膜の膜厚を80nm以上と従来の膜厚より厚くなるように成膜することにより、液晶装置として組み立てときに、酸化ケイ素膜を例えばスパッタにより成膜する際のスパッタ雰囲気中のラジカルにより平坦化膜またはカラーフィルタの組織が破壊されて生成される一酸化炭素やメタンなどのガスが、液晶中へ放出されるのを酸化ケイ素膜が防ぐ働きをする。従って、液晶装置に本発明の製造方法により製造されたカラーフィルタ基板を用いることにより、気泡の発生率を、従来の液晶装置と比較して大幅に減少させることができ、信頼性の高い安定した品質特性の液晶装置を得ることができる。一方、酸化ケイ素膜の膜厚が150nmよりも大きくなると、酸化ケイ素膜質が不安定になり酸化ケイ素膜の剥離又は破壊が発生するとともに、その上に形成する薄膜の品質に悪影響を及ぼすようになる。尚、酸化ケイ素膜はスパッタの他にCVD(化学蒸着法)を用いても成膜することができ、CVDを用いた成膜においてもスパッタと同様にガスの発生があるため、本発明のように酸化ケイ素膜の厚みを規定することは有効である。

0020

また、前記酸化ケイ素膜上に第1電極を形成する工程とを更に具備することを特徴とする。このように酸化ケイ素膜上に電極を形成することができる。

0021

また、前記酸化ケイ素膜は、スパッタにより成膜されることを特徴とする。スパッタにより酸化ケイ素膜を成膜する場合、スパッタ雰囲気中のラジカルにより平坦化膜またはカラーフィルタの組織が破壊されて一酸化炭素やメタンなどのガスが生成され、このガスが酸化ケイ素膜に含まれて成膜される。そして酸化ケイ素膜に含まれるガスが、液晶装置とした時の気泡の発生原因となるわけであるが、本発明においては、酸化ケイ素膜の膜厚を規定することにより、ガスの発生量を従来よりも絶対的に減少させる、あるいは、酸化ケイ素膜によりガスが液晶中に放出されないようにブロックすることができる。

0022

また、前記酸化ケイ素膜は、SiOまたはSiO2であることを特徴とする。このように、酸化ケイ素膜としてはSiOやSiO2などを用いることができる。

0023

また、前記平坦化膜は、有機物からなることを特徴とする。平坦化膜としては、アクリル樹脂やエポキシ樹脂といった有機物を用いることができる。一般に、無機物と比較して、有機物はその膜厚を厚く成膜しやすいため、平坦化膜として用いることは有効である。

0024

また、前記カラーフィルタは、有機物を有することを特徴とする。カラーフィルタとしては、アクリル樹脂やエポキシ樹脂といった有機物を染料で着色、あるいは、有機物中に顔料を分散させたものを用いることができる。

0025

本発明の液晶装置の製造方法は、カラーフィルタ基板と第2基板との間に液晶層が挟持された液晶装置の製造方法であって、前記カラーフィルタ基板は、上述に記載の製造方法により製造されることを特徴とする。このような構成によれば、気泡の発生率を、従来の液晶装置と比較して大幅に減少させることができ、信頼性の高い安定した品質特性の液晶装置を得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0026

以下に、本発明をパッシブマトリクス方式反射型液晶装置に適用した実施形態について図1図4を用いて説明する。尚、以下に示す各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごと縮尺を異ならせてある。図1は、実施形態に係る液晶装置の構成を示す断面図であり、図2はこの液晶装置の要部を拡大して示す斜視図である。図2におけるA−A'線の断面図が図1に相当する。図3は、カラーフィルタ基板の製造工程図である。図4は、酸化ケイ素膜の膜厚と気泡発生との関係を説明するための図である。

0027

まず、液晶装置の構造について説明する。図1及び図2に示すように、液晶装置1は、相互に対向する第2基板11とカラーフィルタ基板12とがシール材13を介して貼り合わされ、両基板の間にSTN(スーパーツイステッドネマティック)液晶14が封入された構成となっている。第2基板11およびカラーフィルタ基板12を構成する第1基板112は、ガラス石英プラスティック等の光透過性を有する板状部材である。なお、実際には、第2基板11およびカラーフィルタ基板12の外側(液晶14とは反対側)の表面に、入射光を変更させるための偏光板位相差板等が貼着されるが、本発明の内容とは直接の関係がないため、その図示および説明を省略する。第2基板11の内側(液晶14側)の表面には、ストライプ状に配列する複数の第2電極111が配置されている。各第2電極111は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料により形成される。さらに、第2電極111が形成された第1第2基板11の表面は、配向膜114によって覆われている。この配向膜114は、ポリイミド等の有機薄膜であり、電圧印加されていないときの液晶14の配向方向を規定するためのラビング処理が施されている。

0028

一方、カラーフィルタ基板12は第1基板112を有し、第1基板112の液晶14側の表面には、反射層121、遮光層123、カラーフィルタ122(122R、122Gおよび122B)、平坦化膜124、酸化ケイ素膜としてのSiO2膜127、第1電極125および上記配向膜114と同様の配向膜126が形成されている。第1電極125は、ITO等の透明導電材料によって平坦化膜124の表面に形成されたストライプ状の電極であり、第2電極111と交差する方向に延在している。かかる構成の下、第2基板11上の第2電極111と、これに対向する第1電極125との間に電圧が印加されることにより、両電極によって挟まれた液晶14の配向状態が変化する。すなわち、図2に示すように、各第2電極111と各第1電極125とが対向する領域がマトリクス状に配列し、この領域の各々がサブ画素として機能する。つまり、サブ画素は、液晶14の配向方向が電圧の印加に応じて変化する領域の最小単位ということもできる。

0029

反射層121は、例えばアルミニウムや銀といった光反射性を有する金属によって形成されている。観察側から液晶装置1に入射した光は、この反射層121の表面において反射して観察側に出射し、これにより反射型表示が実現される。なお、カラーフィルタ基板12の内側表面は、反射層121の表面に散乱構造凹凸)を形成するために粗面化されているが、図示は省略されている。

0030

遮光層123は、マトリクス状に配列する各サブ画素の間隙部分(つまり、第2電極111と第1電極125とが対向する領域以外の領域)を覆うように格子状に形成され、各サブ画素間の隙間を遮光して表示画像コントラストを向上させる役割を担っている。本実施形態における遮光層123は、カーボンブラックや顔料といった黒色着色剤を含む樹脂材料によって形成されているものとする。また、遮光層123は、例えば厚さ1μmを有する。

0031

カラーフィルタ122(122R、122Gおよび122B)は、反射層121上にアクリル樹脂やエポキシ樹脂などの有機物としての樹脂材料によって形成された層であり、染料や顔料によってR(赤色)、G(緑色)およびB(青色)のうちのいずれかに着色されている。例えば顔料を用いて着色する場合には、樹脂中に顔料を分散させて用いる。本実施形態においては、サブ画素の各列に対応して同一色のカラーフィルタ122が列をなす、いわゆるストライプ配列を採用した場合が例示されている。そして、R、GおよびBの各色に対応する3つのサブ画素により、表示画像の最小単位たる1画素ドット)が構成される。また、カラーフィルタ122は、例えば厚さ2μmを有する。

0032

平坦化膜124は、アクリル樹脂やエポキシ樹脂等の有機物により形成された層である。この平坦化膜124は、カラーフィルタ122および遮光層123によってカラーフィルタ基板12上に形成された凹凸を平坦化する役割を担っている。特に、STN液晶を用いたパッシブマトリクス型の液晶装置においては、セルギャップ(液晶層の厚み)むら表示特性に強く影響するため、平坦性は重要である。

0033

SiO2膜127は、後述するようにスパッタにより、その厚みが10nm以下、または、80nm以上となるように成膜される。尚、酸化ケイ素膜として、SiO2膜以外にSiO膜を用いることもできる。このSiO2膜127は、第1電極125の密着性を向上させるために形成するものであり、SiO2膜127を形成することにより平坦化膜124上に直接第1電極125を形成する場合と比較して、第1電極125の密着性が向上する。また、本実施形態においては、SiO2膜127の厚みを上述のように規定することにより、液晶装置として組み立てた際に、気泡の発生率を、従来の液晶装置と比較して大幅に減少させることができ、信頼性の高い安定した品質特性の液晶装置を得ることができる。

0034

ここで、SiO2膜の膜厚と気泡の発生率との関係について図3を用いて説明する。気泡の発生の評価方法は、次の方法を用いた。まず、第2基板とカラーフィルタ基板との間に液晶層が挟持された液晶パネルを、100度前後の高温環境下放置した後、小さな銅球を液晶パネルに対して落下させて液晶パネルに衝撃を加える、または、液晶パネル自身を落下させて衝撃を与える。その後、液晶パネルの気泡の発生の有無を検査した。尚、液晶パネルに衝撃を加えた後、高温環境下に放置して評価することも可能である。

0035

図3に示すように、気泡発生率は、SiO2膜の厚みが5nmの時では0.20%、10nmの時では1.30%、15nmの時では5.30%、20nmの時では28.00%、25nmの時では32.00%、50nmの時では40.00%、80nmの時では1.20%、100nmの時では0.30%であった。すなわち、従来のSiO2膜の膜厚20〜25nmの時の気泡発生率が30%前後であるのに対し、本実施形態においては、SiO2膜の膜厚を10nm以下または80nm以上とすることにより気泡発生率を約1%程度と大幅に減少させることができる。これは、膜厚を10nm以下とすることにより、スパッタによりSiO2膜を成膜するための成膜時間を従来と比較して短くすることができ、SiO2膜中に含まれるガスの絶対量を従来よりも減少させることができるためと考えられる。すなわち、スパッタ雰囲気中のラジカルにより平坦化膜またはカラーフィルタの組織が破壊されて一酸化炭素やメタンなどのガスが発生したとしても、基板がスパッタ雰囲気に晒される絶対的な時間が従来と比較して短いため、発生するガスの絶対量を従来よりも減少させることができ、結果的に気泡の発生を減少させることができる。また、膜厚を80nm以上と従来の膜厚より厚くすることにより、スパッタ雰囲気中のラジカルにより平坦化膜またはカラーフィルタの組織が破壊されて生成される一酸化炭素やメタンなどのガスが液晶中へ放出されるのをSiO2膜が防ぐ働きをし、結果的に気泡の発生を減少させることができると考えられる。尚、液晶装置として組み立てた際に、表示に用いられる光の利用効率を考慮すると、光路を短くするために、SiO2膜の膜厚は厚すぎない方がよく、好ましくは100nm以下とすると良い。尚、SiO膜においてもSiO2膜とほぼ同様の評価結果が得られた。さらに、SiO2膜の膜厚を2nm以上10nm以下、又は80nm以上150nm以下とすることが好ましい。ここで、酸化ケイ素膜の膜厚を2nm以上とするのは、酸化ケイ素膜の形成では、最小時間その加工動作を行うだけでも2nm程度の酸化ケイ素膜が形成されてしまうので、実使用上2nm以上の酸化ケイ素膜を形成することが好ましいからである。また最低でも2nm程度の膜形成をおこなわないと、その上に形成される例えばITO膜などの密着が確保できなくなってしまう。一方、酸化ケイ素膜の膜厚が150nmよりも大きくなると、酸化ケイ素膜質が不安定になり酸化ケイ素膜の剥離/破壊が発生すると共に、その上に形成する薄膜の品質に悪影響を及ぼすようになる。

0036

次に、図3(a)〜(h)を参照して、上述の液晶装置の製造方法について説明する。尚、図3は、液晶装置を構成するカラーフィルタ基板の製造工程を示す図である。

0037

まず、図3(a)に示すように、ガラス基板等の第1基板112の一方の表面に、アルミニウムの反射層121を形成する。この反射層121は、例えばスパッタ法電子ビーム蒸着法またはイオンプレーティング法等を用いて形成することができる。

0038

次に、カーボンブラックによって黒色に着色された樹脂材料を、スピンコートなどにより反射層121の表面に塗布して厚さ1μmの黒色樹脂層を形成する。本実施形態においては、この樹脂材料として光硬化性を有するアクリル樹脂を用いる。続いて、この黒色樹脂層をマスクによって覆う。このマスクには、黒色樹脂層のうち遮光層123となるべき領域に対応して開口部が形成されている。さらに、マスクを介して黒色樹脂層に紫外線照射する。この結果、黒色樹脂層のうちマスクの開口部に対応する部分に選択的に紫外線が照射されて硬化する。この後、黒色樹脂層に対して現像を施し、紫外線が照射されていない部分を除去することにより、図3(b)に示すように、各サブ画素の間隙部分に対応する格子状の遮光層123が形成される。

0039

続いて、図3(c)に示すように、顔料によって赤色、緑色または青色のうちのいずれか(図3(c)においては赤色)に着色された樹脂材料を、反射層121及び遮光層123によって覆われたカラーフィルタ基板12の表面にスピンコートなどにより塗布して厚さ2μmの着色樹脂層32を形成する。本実施形態においては、この樹脂材料として光硬化性を有するアクリル樹脂を用いるものとする。さらに、図3(c)に示すように、この着色樹脂層32を、当該着色樹脂層32の色に対応したカラーフィルタ122が形成されるべき領域に開口部31aを有するマスク31によって覆うとともに、このマスク31を介して上記着色樹脂層32に紫外線を照射する。この結果、着色樹脂層32のうちマスク31によって覆われていない部分に選択的に紫外線が照射されて硬化する。この後、この着色樹脂層32に対して現像を施すことにより、図3(d)に示すように、赤色のカラーフィルタ122Rが形成される。続いて、図3(c)および(d)に示した処理を、他の色(緑色および青色)についても同様に行う。これにより、図3(e)に示すように、反射層121の面上にR、G、Bの各色に対応するカラーフィルタ122R、122Gおよび122Bが形成される。

0040

次に、図3(f)に示すように、上記のようにして形成されたカラーフィルタ122および遮光層123を覆うようにアクリル樹脂やエポキシ樹脂、ここではアクリル樹脂をスピンコートなどにより塗布し、厚さ1μmの平坦化膜124を形成する。

0041

続いて、10−1Pa程度のAr雰囲気中でスパッタによりSiO2膜127を成膜する。成膜条件は、Ar圧力値放電電圧値、成膜時間などを適宜調整すればよい。例えば、成膜時間以外の成膜条件を同じにした場合、従来では、20nmの膜厚のSiO2膜を成膜するのにおよそ0.5時間要するのに対し、本実施形態においては、10nm以下、例えば10nmの膜厚のSiO2膜を成膜するのにおよそ0.1時間要し、80nm以上、例えば80nmの膜厚のSiO2膜を成膜するのにおよそ1時間要する。本実施形態においては、このようにSiO2膜の膜厚が10nm以下となるように成膜するので、成膜時間を従来と比較して短くすることができ、SiO2膜中に含まれるガスの絶対量を従来よりも減少させることができ、結果的に気泡の発生を減少させることができる。また、SiO2膜の膜厚が80nm以上と従来の膜厚より厚くなるように成膜することにより、液晶装置とした時に、スパッタ雰囲気中のラジカルにより平坦化膜またはカラーフィルタの組織が破壊されて生成される一酸化炭素やメタンなどのガスが液晶中へ放出されるのをSiO2膜が防ぐ働きをし、結果的に気泡の発生を減少させることができる。

0042

次に、SiO2膜127の表面をほぼ覆うように、例えばスパッタによりITO膜を形成する。その後、このITO膜上に、第1電極125に対応する箇所を除く領域が開口部となっている樹脂からなるマスクを形成し、このマスクを介して、ITO膜をエッチングし、マスクを除去して、図3(h)に示すように第1電極125を形成する。尚、SiO2膜127を10nm以下の厚さとする場合には、SiO2膜の膜厚が従来の20nmの場合におけるITO膜のエッチング条件をそのまま適用すると、オーバーエッチングとなってしまうため、エッチングの時間を短縮するなど、エッチング条件を適宜変更する必要がある。

0043

次に、ポリイミド膜を形成してラビング処理を施して配向膜126を形成し、カラーフィルタ基板が製造される。一方、第2基板11の表面に、第2電極111、配向膜116を形成する。これらの各部は、公知の各種方法を用いて形成することができるためその説明を省略する。続いて、上記の工程により得られたカラーフィルタ基板12上に、当該カラーフィルタ基板12の縁部を囲む枠状のシール材13を印刷するとともに、当該カラーフィルタ基板12と、第2電極111等が形成された第2基板11とをシール材13を介して接合する。この後、両基板間に液晶14を封入し液晶パネルが製造される。その後、液晶パネルの両基板の外側表面に偏光板や位相差板を貼着することにより、図1および図2に示した液晶装置1が完成する。

0044

上述の実施形態においては反射型液晶装置について説明したが、透過型液晶装置半透過反射型液晶装置に適用することもできる。また、上述の実施形態においてはパッシブマトリクス型液晶装置を例にあげて説明したが、TFT素子TFD素子といったスイッチング素子を用いたアクティブマトリクス型液晶装置に適用することもできる。

図面の簡単な説明

0045

図1本発明の実施形態に係る液晶装置の構成を示す断面図である。
図2図1に示す液晶装置の要部構成を示す斜視図である。
図3図1に示す液晶装置のカラーフィルタ基板の製造工程を示す断面図である。
図4酸化ケイ素膜と気泡発生率との関係を説明するための図である。

--

0046

1……液晶装置
11……第2基板
12……カラーフィルタ基板
14…液晶層
112…第1基板
122,122R,122G,122B……カラーフィルタ
123……遮光層
124……平坦化膜
125……第2電極
127……SiO2膜

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