図面 (/)

技術 燃料噴射調整装置およびその噴射調整方法

出願人 株式会社デンソー
発明者 高間敬喜前田茂
出願日 2001年11月9日 (17年2ヶ月経過) 出願番号 2001-344609
公開日 2003年5月21日 (15年7ヶ月経過) 公開番号 2003-148219
状態 拒絶査定
技術分野 高圧燃料噴射ポンプの制御 燃料噴射装置 内燃機関に供給する空気・燃料の電気的制御
主要キーワード フェースカム 噴射部材 作動時期 補修後 復帰移動 分配通路 組付け後 燃料分割
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年5月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

パイロット噴射およびメイン噴射各燃料噴射量Mp、MmならびにパイロットインターバルTpを噴射量計測により安価で簡単かつ迅速に調整できる燃料噴射調整装置およびその噴射調整方法を提供する。

解決手段

パイロットインターバルTpの調整にあたっては、パイロット噴射の燃料噴射量Mpを求めた特性曲線Hcの延長線上から得られる所定の単発燃料噴射量Mtに対する単発噴射終了時期をメイン噴射終了時期T2として把捉する。この単発噴射終了時期に、特性曲線Hcに基づいてメイン噴射すべき燃料噴射量Mmを全燃料噴射量Mとパイロット噴射の燃料噴射量Mpとの差として設定するため、電磁弁を作動させる時期を調節して燃料噴射量Mmを大小調節する。

概要

背景

燃料噴射式多気筒内燃機関、とりわけディーゼル機関噴射装置では、近年のDI(直噴)化に伴い気筒内の燃焼騒音を低減させる対策が講じられている。この燃焼騒音低減化対策のなかでも、気筒内への燃料噴射を、例えばメイン噴射パイロット噴射との2回に分割し、メイン噴射に先立って微量のパイロット噴射を行う燃料分割噴射方式が採用されている。

この燃料分割噴射方式では、機関に適切な出力や性能を確保し、燃焼騒音の効果的な低減化を図るため、設計時にメイン噴射およびパイロット噴射時の各燃料噴射量、ならびにメイン噴射およびパイロット噴射との間のパイロットインターバルを適切な固有値に設定している。

ところが、これらの固有値には、噴射装置の機差などに基づくばらつきが生じるため、このばらつきを抑制する必要がある。このため、噴射装置の組付け後などにメイン噴射およびパイロット噴射時の各燃料噴射量、ならびにパイロットインターバルを調整する調整手段を設けている。

この調整手段を図4に概略的に示す。図4の(イ)に波形で示すように、パイロット噴射に必要な燃料噴射量Qpを設定し、この燃料噴射量Qpをパイロット噴射終了の時期t1に調節することにより、その時期t1を調整する(噴射量計測)。

また、同図の(ロ)に示すように、メイン噴射終了の時期を暫定的に設定した固定値t3’に合わせ、パイロット噴射終了の時期t1からメイン噴射開始の時期t2を計測してパイロットインターバルTが設定されるようにその時期t2を調整する(時間計測)。

さらに、同図の(ハ)に示すように、全燃料噴射量Qからパイロット噴射時の燃料噴射量Qpを差し引いた燃料噴射量(Q−Qp)が得られるように、メイン噴射終了の時期の固定値t3’を新たな固定値t3に再設定することにより、その固定値t3を調整している(噴射量計測)。

概要

パイロット噴射およびメイン噴射の各燃料噴射量Mp、MmならびにパイロットインターバルTpを噴射量計測により安価で簡単かつ迅速に調整できる燃料噴射調整装置およびその噴射調整方法を提供する。

パイロットインターバルTpの調整にあたっては、パイロット噴射の燃料噴射量Mpを求めた特性曲線Hcの延長線上から得られる所定の単発燃料噴射量Mtに対する単発噴射終了時期をメイン噴射終了時期T2として把捉する。この単発噴射終了時期に、特性曲線Hcに基づいてメイン噴射すべき燃料噴射量Mmを全燃料噴射量Mとパイロット噴射の燃料噴射量Mpとの差として設定するため、電磁弁を作動させる時期を調節して燃料噴射量Mmを大小調節する。

目的

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は高価な計測装置を必要とせず、パイロット噴射およびメイン噴射の各燃料噴射量ならびにパイロットインターバルを噴射量計測のみにより安価で簡単かつ迅速に調整することができ、併せて市場でのサービス性が向上するといった優れた燃料噴射調整装置およびその噴射調整方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

機関の各気筒への燃料噴射電磁弁の作動によりメイン噴射パイロット噴射とに分割して行う噴射部材を備え、前記パイロット噴射の燃料噴射量、前記メイン噴射の燃料噴射量ならびに前記パイロット噴射と前記メイン噴射との間のパイロットインターバルを調整する燃料噴射調整装置において、前記電磁弁の作動時期を指示する電磁弁指令値と前記噴射部材からの燃料噴射量との関係を示す特性曲線に基づいて前記パイロット噴射の燃料噴射量に対応するパイロット噴射終了時期を求め、前記パイロット噴射の燃料噴射量を求めた前記特性曲線の延長線上から得られる所定の単発燃料噴射量に対する単発噴射終了時期をメイン噴射終了時期として把捉し、前記単発噴射終了時期を基準にして、前記特性曲線に基づいてメイン噴射すべき燃料噴射量を全燃料噴射量と前記パイロット噴射の燃料噴射量との差として設定するために、前記電磁弁を作動させる時期を調節して前記パイロットインターバルを調整する制御部を備えることを特徴とする燃料噴射調整装置。

請求項2

機関の各気筒への燃料噴射を電磁弁の作動によりメイン噴射とパイロット噴射とに分割して行う噴射部材を備え、前記パイロット噴射の燃料噴射量、前記メイン噴射の燃料噴射量ならびに前記パイロット噴射と前記メイン噴射との間のパイロットインターバルを調整する燃料噴射調整方法において、前記電磁弁の作動時期を指示する電磁弁指令値と前記噴射部材からの燃料噴射量との関係を示す特性曲線に基づいて前記パイロット噴射の燃料噴射量に対応するパイロット噴射終了時期を求める手順と、前記パイロット噴射の燃料噴射量を求めた前記特性曲線の延長線上から得られる所定の単発燃料噴射量に対する単発噴射終了時期をメイン噴射終了時期として把捉する手順と、前記単発噴射終了時期を基準にして、前記特性曲線に基づいてメイン噴射すべき燃料噴射量を全燃料噴射量と前記パイロット噴射の燃料噴射量との差として設定するために、前記電磁弁を作動させる時期を調節して前記パイロットインターバルを調整する手順とを備えることを特徴とする燃料噴射調整方法。

請求項3

カムリフトによりプランジャを移動させる際に電磁弁を作動させて機関の各気筒に燃料噴射する噴射部材を備え、前記カムがリフトし始めてから前記噴射部材が燃料を噴射し始めるまでのプレストロークを調整する燃料噴射調整装置において、前記電磁弁の作動時期を指示する電磁弁指令値と前記噴射部材からの燃料噴射量との関係を示す特性曲線に基づいて所定の単発燃料噴射量に対する単発噴射終了時期を把捉し、この単発噴射終了時期を基準にして、前記特性曲線に基づいて前記噴射部材から噴射すべき燃料噴射量を設定するために前記電磁弁を作動させる時期を調節して前記プレストロークを調整する制御部を備えることを特徴とする燃料噴射調整装置。

請求項4

カムのリフトによりプランジャを移動させる際に電磁弁を作動させて機関の各気筒に燃料を噴射する噴射部材を備え、前記カムがリフトし始めてから前記噴射部材が燃料を噴射し始めるまでのプレストロークを調整する燃料噴射調整方法において、前記電磁弁の作動時期を指示する電磁弁指令値と前記噴射部材の燃料噴射量との関係を示す特性曲線に基づいて所定の単発燃料噴射量に対する単発噴射終了時期を把捉する手順と、この単発噴射終了時期を基準にして、前記特性曲線に基づいて前記噴射部材から噴射すべき燃料噴射量を設定するために前記電磁弁を作動させる時期を調節することにより、前記プレストロークを調整する手順とを備えることを特徴とする燃料噴射調整方法。

技術分野

0001

本発明は、機関の各気筒への燃料噴射メイン噴射パイロット噴射とに分割して行う噴射部材を備え、出荷時などにパイロット噴射の噴射量、メイン噴射の噴射量ならびにパイロットインターバルを適正に調整するための燃料噴射調整装置およびその噴射調整方法に関する。

背景技術

0002

燃料噴射式多気筒内燃機関、とりわけディーゼル機関噴射装置では、近年のDI(直噴)化に伴い気筒内の燃焼騒音を低減させる対策が講じられている。この燃焼騒音低減化対策のなかでも、気筒内への燃料噴射を、例えばメイン噴射とパイロット噴射との2回に分割し、メイン噴射に先立って微量のパイロット噴射を行う燃料分割噴射方式が採用されている。

0003

この燃料分割噴射方式では、機関に適切な出力や性能を確保し、燃焼騒音の効果的な低減化を図るため、設計時にメイン噴射およびパイロット噴射時の各燃料噴射量、ならびにメイン噴射およびパイロット噴射との間のパイロットインターバルを適切な固有値に設定している。

0004

ところが、これらの固有値には、噴射装置の機差などに基づくばらつきが生じるため、このばらつきを抑制する必要がある。このため、噴射装置の組付け後などにメイン噴射およびパイロット噴射時の各燃料噴射量、ならびにパイロットインターバルを調整する調整手段を設けている。

0005

この調整手段を図4に概略的に示す。図4の(イ)に波形で示すように、パイロット噴射に必要な燃料噴射量Qpを設定し、この燃料噴射量Qpをパイロット噴射終了の時期t1に調節することにより、その時期t1を調整する(噴射量計測)。

0006

また、同図の(ロ)に示すように、メイン噴射終了の時期を暫定的に設定した固定値t3’に合わせ、パイロット噴射終了の時期t1からメイン噴射開始の時期t2を計測してパイロットインターバルTが設定されるようにその時期t2を調整する(時間計測)。

0007

さらに、同図の(ハ)に示すように、全燃料噴射量Qからパイロット噴射時の燃料噴射量Qpを差し引いた燃料噴射量(Q−Qp)が得られるように、メイン噴射終了の時期の固定値t3’を新たな固定値t3に再設定することにより、その固定値t3を調整している(噴射量計測)。

発明が解決しようとする課題

0008

この場合、特にパイロットインターバルTの調整時には、パイロット噴射終了の時期t1とメイン噴射開始の時期t2との間の時間を計測する必要がある。このため、燃料噴射率を示す波形からパイロットインターバルTを計測したり、噴射部材内で噴孔開閉するニードル位置検出用ニードルリフトセンサを取り付け、このセンサからの出力によりパイロットインターバルTを調整している。

0009

しかしながら、噴射率の波形からパイロットインターバルTを計測したり、ニードルリフトセンサを取り付けるものでは、高価な計測装置が必要となり、全体的にコストの上昇を招く不都合がある。

0010

また、ディーゼル機関に搭載して市場に出荷してから、販売店などで噴射装置を補修した後に、各燃料噴射量Qp、(Q−Qp)、とりわけパイロットインターバルTを再調整する場合を考えると、販売店などに時間計測を実現するための高価な計測装置を備品として備えさせなければならなくなる。このため、補修後に安価で簡単かつ迅速に再調整するといった市場でのサービス性が得られなくなる不都合がある。

0011

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は高価な計測装置を必要とせず、パイロット噴射およびメイン噴射の各燃料噴射量ならびにパイロットインターバルを噴射量計測のみにより安価で簡単かつ迅速に調整することができ、併せて市場でのサービス性が向上するといった優れた燃料噴射調整装置およびその噴射調整方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

(請求項1および請求項2について)電磁弁を用いて噴射部材により行われるパイロット噴射の燃料噴射量、メイン噴射の燃料噴射量、ならびにパイロット噴射とメイン噴射との間のパイロットインターバルを調整する燃料噴射調整装置およびその噴射調整方法において、電磁弁の作動時期を指示する電磁弁指令値と噴射部材からの燃料噴射量との関係を示す特性曲線に基づいてパイロット噴射の燃料噴射量に対応するパイロット噴射終了時期を求める。パイロット噴射の燃料噴射量を求めた特性曲線の延長線上から得られる所定の単発燃料噴射量に対する単発噴射終了時期をメイン噴射終了時期として把捉する。この単発噴射終了時期を基準として、特性曲線に基づいてメイン噴射すべき燃料噴射量を全燃料噴射量とパイロット噴射の燃料噴射量との差として設定するため、電磁弁を作動させる時期を調節してパイロットインターバルを調整する。

0013

このため、パイロット噴射における燃料噴射量の調整は、電磁弁指令値と燃料噴射量との関係を示す特性曲線から、パイロット噴射の燃料噴射量を求めるといった噴射量計測により可能となり、その調整を安価で簡単かつ迅速に行うことができる。

0014

また、メイン噴射における燃料噴射量の調整は、特性曲線の延長線上から得られる所定の単発燃料噴射量に対する単発噴射終了時期をメイン噴射終了時期とし、このメイン噴射終了時期にメイン噴射すべき燃料噴射量を設定するといった噴射量計測により可能となり、その調整を安価で簡単かつ迅速に行うことができる。

0015

また、パイロットインターバルの調整は、単発噴射終了時期を基準として、電磁弁を作動させる時期を調節し、メイン噴射すべき燃料噴射量に設定することにより可能となる。これにより、時間計測が不要となるので、高価な従来の計測装置を用いることなく、パイロットインターバルを安価で簡単かつ迅速に調整することができる。

0016

この結果、ディーゼル機関に搭載して市場に出荷してから、販売店などで噴射装置を補修した後に、パイロット噴射およびメイン噴射時の各燃料噴射量、とりわけパイロットインターバルを再調整する場合、販売店などに高価な計測装置を備えさせる必要がなくなり、補修後の再調整が安価で簡単かつ迅速に行われ、市場でのサービス性が向上する。

0017

(請求項3および請求項4について)カムリフトによりプランジャを移動させる際に電磁弁を作動させて機関の各気筒に燃料を噴射する噴射部材を備え、カムがリフトし始めてから噴射部材が燃料を噴射し始めるまでのプレストロークを調整する燃料噴射調整装置およびその噴射調整方法において、電磁弁の作動時期を指示する電磁弁指令値と噴射部材からの燃料噴射量との関係を示す特性曲線に基づいて所定の単発燃料噴射量に対する単発噴射終了時期を把捉し、この単発噴射終了時期を基準として、特性曲線に基づいて噴射部材から噴射すべき燃料噴射量を設定するため、電磁弁を作動させる時期を調節することによりプレストロークを調整する。

0018

プレストロークの調整時、電磁弁指令値と燃料噴射量との関係を示す特性曲線から所定の単発燃料噴射量に対する単発噴射終了時期を把捉する。この単発噴射終了時期を基準として、噴射部材から噴射すべき燃料噴射量を設定するために電磁弁を作動させる時期を調整するといった噴射量計測を行うことにより、プレストロークが調整される。

0019

このため、プレストロークの調整は、単発噴射終了時期に噴射部材から噴射すべき燃料噴射量を設定することで可能となり、ニードルリフトセンサといった高価なプレストローク計測装置を用いることなく、安価で簡単かつ迅速に調整される。

0020

また、ディーゼル機関に搭載して市場に出荷してから、販売店などで噴射装置を補修した後に、燃料噴射量やプレストロークを再調整する場合、販売店などに高価な計測装置を備えさせる必要がなくなり、請求項1および請求項2と同様に補修後の再調整が安価で簡単かつ迅速に行われ、市場でのサービス性が向上する。

発明を実施するための最良の形態

0021

本発明をディーゼルエンジンに適用した各実施例について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施例において、ディーゼルエンジンの各気筒(図示せず)への燃料噴射量を制御し、燃料噴射調整装置が組み込まれた噴射装置の原理図を示す。この場合、分配型噴射装置を例として示すが、分配型噴射装置に代わって、コモンレールを用いた噴射装置への適用も可能である。コモンレールを用いた時には、高圧蓄圧部から極めて高圧の燃料が噴射されるので、後述するプランジャによるフェースカムのリフトは不要になる(図2図3)。

0022

図1において、駆動軸1は、パルサー2を嵌着し、ディーゼル機関の回転と同期し、燃料をフィード路6に圧送する油圧ポンプ(図示せず)を駆動する。パルサー2とポンプ角センサ3とに基づいて油圧ポンプの回転数が制御部4により算出され、電磁弁5が、通電・無通電(オンオフ)となることによりニードル弁7を作動させてフィード路6を閉開する。

0023

電磁弁指令値に基づいて電磁弁5が通電され、ニードル弁7によりフィード路6を閉じている時{図2の(ハ)、(ニ)}、駆動軸1の回転によりフェースカム8が自己プロフィールに従ってリフトする{図2の(ホ)に線分u’uで示す}。この過程で、プランジャ9が図1に矢印Aで示す方向に移動し、供給路10が吐出路11に連通する。

0024

これにより、吸入路12から高圧室13に圧送された燃料が供給路10、吐出路11および分配通路14を介して噴射部材15に至る。この噴射部材15からは、図2の(ロ)に波形W1で示す噴射率で気筒内にパイロット噴射(例えば、燃料噴射量Mp=2±0.5mm3 /st)が行われる。このパイロット噴射の燃料噴射量Mpは、電磁弁5の開閉時期を指示する電磁弁指令値と噴射部材15の燃料噴射量との関係を示す特性曲線Hc{図2の(イ)}から得られる。

0025

パイロット噴射が終了すると、電磁弁5は、電磁弁指令値に基づいて無通電となり、フィード路6を開いてフェースカム8を更にリフトさせる{図2の(ホ)に線分uvで示す}。

0026

この時、電磁弁5が無通電となったままで、プランジャ9が矢印A方向に僅かに移動するものの、供給路10と吐出路11との連通状態は維持されている。この状態で、電磁弁5は再び通電されてフィード路6を閉じ、フェースカム8が、図2の(ホ)に線分vwで示すように再びリフトする。すると、高圧室13内の燃料が供給路10、吐出路11および分配通路14を介して噴射部材15に至る。

0027

この噴射部材15からは、図2の(ロ)に波形W2で示す噴射率で気筒内にメイン噴射(燃料噴射量Mm=M−Mp、例えば、全燃料噴射量M=10±0.5mm3 /st)が行われる。

0028

この場合、パイロット噴射とメイン噴射との間の間隔は、パイロットインターバルTp(例えば1.5±0.1msec)を示し、パイロット噴射の噴射率の波形W1の終点aとメイン噴射の噴射率の波形W2の始点bとを結ぶ直線で表わすことができる。

0029

このように、気筒への燃料噴射時に、パイロット噴射とメイン噴射の2回に分割し、メイン噴射に先立ってパイロット噴射を行うことにより、ディーゼル機関の高出力、高性能を確保しながら気筒内の燃焼騒音を効果的に低減している。これを実現するためには、パイロット噴射の燃料噴射量Mp、メイン噴射の燃料噴射量MmならびにパイロットインターバルTpを適切に調整しておく必要がある。

0030

この調整を行うにあたっては、制御部4に格納された特性曲線Hcの点pからパイロット噴射の燃料噴射量Mpに対応するパイロット噴射終了時期T1{図2の(ハ)の(c)}を求める。ついで、パイロット噴射の燃料噴射量Mpを求めた特性曲線Hcの延長線上pqの点qから得られる所定の単発燃料噴射量Mt(例えば、30±1mm3 /st)に対する単発噴射終了時期をメイン噴射終了時期T2{図2の(ハ)の(a)}として把捉する。

0031

この後、メイン噴射終了時期T2を基準として、メイン噴射すべき燃料噴射量Mmが得られるように、図2の(ハ)の(b)に示す電磁弁指令値を変更し、噴射部材15から燃料噴射を開始する時期(噴射率の波形W2の始点b)を調節する。

0032

すなわち、図2の(ハ)の(b)に示す電磁弁5を閉じる時期を、同図の(ロ)に示す噴射率の波形W2の始点bの位置として調節することにより、特性曲線(Hc、Hr、Hs、Hdなど)に基づいてメイン噴射すべき燃料噴射量Mmが設定される。これにより、噴射率の波形W2の始点bと噴射率の波形W1の終点aとの間がパイロットインターバルTpとして調整される。

0033

このように、メイン噴射すべき燃料噴射量Mmを設定するといった噴射量計測により、電磁弁5を閉じる時期を調節することにより、パイロットインターバルTpが調整されるので、時間計測するための高価な計測装置を用いることなく、パイロットインターバルTpを安価で簡単かつ迅速に調整することができる。

0034

この結果、販売店などで噴射装置を補修した後に、パイロット噴射およびメイン噴射時の各燃料噴射量Mp、Mm、特にパイロットインターバルTpを再調整する場合、補修後の再調整が安価で簡単かつ迅速に行われ、市場でのサービス性が向上する。

0035

つぎに、本発明の第2実施例を図1および図3に基づいて説明する。この第2実施例では、パイロット噴射およびメイン噴射時の各燃料噴射量Mp、Mm、ならびにパイロットインターバルTpの調整に代わって、フェースカム8がリフトし始めてから噴射部材15から燃料噴射を開始するまでに要するプレストロークPsを調整する。

0036

図3において、電磁弁指令値により電磁弁5が通電されてニードル弁7によりフィード路6を閉じている時{図3の(ハ)の(b)および同図の(ニ)}、駆動軸1の回転によりフェースカム8が自己のプロフィールに従ってリフトする{図3の(ホ)に線分ijで示す}。

0037

この過程で、プランジャ9が図1に矢印Aで示す方向に移動し、供給路10が吐出路11に連通する。この時、吸入路12から高圧室13に圧送された燃料が供給路10、吐出路11および分配通路14を介して噴射部材15に至る。この噴射部材15からは、図3の(ロ)に波形W3で示す噴射率(燃料噴射量Mi)で気筒内に燃料の噴射が行われる。

0038

噴射が終了すると、電磁弁5は、電磁弁指令値{図3の(ハ)の(a)}に基づいて無通電となり、フィード路6を開いてフェースカム8を更にリフトさせる{図3の(ニ)および同図の(ホ)の線分joで示す}。

0039

フェースカム8がリフトした後は、電磁弁5が無通電となってフィード路6を開いたままで、フェースカム8が図3の(ホ)に線分mnで示すように変位し、プランジャ9が図1の矢印Aとは反対方向に復帰移動する。

0040

このように、噴射部材15からの燃料噴射は、図3の(ロ)の波形W3(始点c)に示す噴射率で行われるが、ディーゼル機関の高出力、高性能を安定的に確保するためには、燃料噴射量Miとともに、噴射部材15からの燃料噴射開始時期を所定に設定するプレストロークPs(msec)を調整しておく必要がある。

0041

この調整を行うにあたっては、図3の(イ)に示す特性曲線Hcの線分fghに沿う点hから、同図の(ロ)の波形W4(始点e)の噴射率で行われる所定の単発燃料噴射量Mjに対する単発噴射終了時期T3を求める。この後、単発噴射終了時期T3を基準にして、特性曲線(Hc、Hr、Hs、Hdなど) により、噴射部材15から噴射すべき燃料噴射量Miを設定する(噴射量計測)。

0042

このため、図3の(ロ)の波形W3の始点cを電磁弁5を閉じる時期として調節し{図3の(ハ)の(b)}、特性曲線(Hc、Hr、Hs、Hdなど)に基づいて所要の燃料噴射量Miが得られる噴射率の波形W3に変更する。この時、図3の(ロ)の波形W3の始点cと波形W4の始点eとの間がプレストロークPs(msec)として調整される。

0043

このように、プレストロークPsの調整時には、特性曲線Hcから所定の単発燃料噴射量Mjに対する単発噴射終了時期T3を求める。その後、図3の(ロ)の波形W3の始点cを電磁弁5を閉じる時期{図3の(ハ)の(b)}として調節し、単発噴射終了時期T3に噴射部材15から噴射すべき燃料噴射量Miを設定するといった噴射量計測を行う。

0044

これにより、図3の(ロ)の波形W3の始点cと波形W4の始点eとの間がプレストロークPs(msec)として調整される。このため、プレストロークPsを時間計測していた従来と異なり、本発明では、高価な計測装置を用いて時間計測する必要がなくなる。すなわち、燃料の噴射量のみの計測によりプレストロークPsを調整できるので、プレストロークPsの調整を安価で簡単かつ迅速に行うことができる。

0045

この結果、販売店などで噴射装置を補修した後に、噴射部材15からの燃料噴射量MiやプレストロークPsを再調整する場合、補修後の再調整が安価で簡単かつ迅速に行われ、市場でのサービス性を向上させることができる。また、本発明の第2実施例でコモンレールを用いた場合は、カムフェースによるリフトは不要になるので、プレストロークPsに代わって電磁弁5が閉じて噴射を開始するまでの時期(噴射タイミング)を調整することになる。

0046

なお、第1実施例で述べたパイロット噴射時およびメイン噴射時の各燃料噴射量Mp、Mm、全燃料噴射量M、単発燃料噴射量MtならびにパイロットインターバルTpの各値は一例であり、これらは所望の値に設定することができる。また、第2実施例における燃料噴射量Mi、単発燃料噴射量MjならびにプレストロークPsについても、上記と同様に所望の値に設定することができる。

0047

その他、具体的な実施にあたっては、ディーゼル燃料重油軽油だけでなく様々な代替燃料を用いてもよいなど発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更することができる。

図面の簡単な説明

0048

図1本発明の第1実施例および第2実施例における、燃料噴射調整装置が組み込まれた噴射装置の原理図を示す。
図2パイロットインターバルを調整するため、分配型噴射装置を例にした場合のタイミングチャートである(第1実施例)。
図3プレストロークを調整するためのタイミングチャートである(第2実施例)。
図4パイロット噴射時およびメイン噴射時の各燃料噴射量、ならびにパイロットインターバルを調整する従来の方法を示す説明図である。

--

0049

4 制御部
5電磁弁
8フェースカム(カム)
9プランジャ
10供給路
11吐出路
13高圧室
14分配通路
15噴射部材
Tpパイロットインターバル
Psプレストローク

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

新着 最近 公開された関連が強い 技術

  • 株式会社豊田自動織機の「 車両の振動抑制装置」が 公開されました。( 2018/11/15)

    【課題】車両の振動が抑制されるようにエンジンを適切に制御する。【解決手段】ECUは、定常走行中であると判定されると(S100)、車両の前後方向の振動波形の周波数スペクトルを算出するステップ(S102)... 詳細

  • 株式会社デンソーの「 アクチュエータ」が 公開されました。( 2018/11/15)

    【課題】端子部材に接続される被覆導線を適正状態で保持することができるアクチュエータを提供すること。【解決手段】燃料噴射弁は、所定方向に延びる挿入孔を有するホルダボディと、ホルダボディに組み付けられ、通... 詳細

  • 株式会社デンソーの「 電子制御装置」が 公開されました。( 2018/11/15)

    【課題】内燃機関が発生するトルクが減少すること、を抑制する技術を提供する。【解決手段】ECU30は、指令部46と推定部47と、補正部48とを備える。指令部は、車両の運転状態に基づいて、エンジン20に要... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する挑戦したい社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ