図面 (/)

技術 マレイミド類の製造方法

出願人 三井化学株式会社
発明者 小林剛史西村雄長友昭憲和田勝
出願日 2001年11月12日 (18年7ヶ月経過) 出願番号 2001-345913
公開日 2003年5月21日 (17年1ヶ月経過) 公開番号 2003-146970
状態 拒絶査定
技術分野 ピロ-ル系化合物 触媒を使用する低分子有機合成反応
主要キーワード 同時装入 装入速度 脱水速度 系内水分 炭化水素系有機溶媒 共沸点 乾燥済み ポリマレイミド
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年5月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類無水マレイン酸とを有機溶媒触媒の存在下、脱水閉環反応させてマレイミド類を製造する方法において、再現性に優れ且つ高収率である工業的に有利な製造方法を提供する。

解決手段

分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類と無水マレイン酸とを有機溶媒と触媒の存在下、脱水閉環反応させてマレイミド類を製造する方法において、反応中の系内水分を500ppm以下に保ちながら反応を行う。

概要

背景

従来マレイミド類の製造方法は数多く知られている。例えば、米国特許第2444536号明細書では、無水マレイン酸アミンを反応させ、生成するマレインアミド酸無水酢酸及び酢酸ナトリウムの存在下、脱水閉環させる方法が記載されている。しかし、工業的見地から考えた場合、高額な無水酢酸を多量に使用する事、廃水中に存在する大量の酢酸無害化するためにコストが増大する等の点から有用な製造法とはいえなかった。

一方、工業的製法として有利な方法と考えられる数種の製造法が提案されている。例として、無水マレイン酸とアミン類から得られるマレインアミド酸をジメチルホルムアミドジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒水不混和性溶媒及び酸触媒の存在下で脱水閉環させる方法(特開昭53−68770号公報、特公昭57−42043号公報)、第1級アミンと無水マレイン酸から得られるジカルボン酸モノアミドを酸触媒及び特定の構造を有する第3級アミン又はアミンオキシドの存在下、脱水してN−置換マレイミドを製造する方法(特公平3−39503公報)、ブレンステッド酸に対し0.05〜0.5等量の有機アミン存在下、第1級アミンとα、β−不飽和ジカルボン酸無水物加熱脱水してマレイミド類を製造する方法(特公平7−74195公報)などが挙げられる。

しかしながら、これら提案されている方法を用いてマレイミド類を製造したところ、酸或いは酸と有機アミンの混合物からなる触媒、使用する有機溶媒反応温度が同一且つ同量反応条件下において、マレイミド類の収率が低下したり、反応時又は水洗時に不溶分が析出するなど反応の再現性が得られないという問題があることがわかった。

概要

分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類と無水マレイン酸とを有機溶媒と触媒の存在下、脱水閉環反応させてマレイミド類を製造する方法において、再現性に優れ且つ高収率である工業的に有利な製造方法を提供する。

分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類と無水マレイン酸とを有機溶媒と触媒の存在下、脱水閉環反応させてマレイミド類を製造する方法において、反応中の系内水分を500ppm以下に保ちながら反応を行う。

目的

本発明の課題は、分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類と無水マレイン酸とを有機溶媒と触媒の存在下、脱水閉環反応させてマレイミド類を製造する方法において、反応の再現性に優れ且つ高収率でマレイミド類を得ることができる工業的に有利な製造方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類無水マレイン酸とを有機溶媒触媒の存在下、脱水閉環反応させてマレイミド類を製造する方法において、反応中の反応系内の水分濃度を500ppm以下に保持しながら反応を行うことを特徴とするマレイミド類の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、合成樹脂医薬農薬等の原料として有用なマレイミド類の製造方法に関する。

背景技術

0002

従来マレイミド類の製造方法は数多く知られている。例えば、米国特許第2444536号明細書では、無水マレイン酸アミンを反応させ、生成するマレインアミド酸無水酢酸及び酢酸ナトリウムの存在下、脱水閉環させる方法が記載されている。しかし、工業的見地から考えた場合、高額な無水酢酸を多量に使用する事、廃水中に存在する大量の酢酸無害化するためにコストが増大する等の点から有用な製造法とはいえなかった。

0003

一方、工業的製法として有利な方法と考えられる数種の製造法が提案されている。例として、無水マレイン酸とアミン類から得られるマレインアミド酸をジメチルホルムアミドジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒水不混和性溶媒及び酸触媒の存在下で脱水閉環させる方法(特開昭53−68770号公報、特公昭57−42043号公報)、第1級アミンと無水マレイン酸から得られるジカルボン酸モノアミドを酸触媒及び特定の構造を有する第3級アミン又はアミンオキシドの存在下、脱水してN−置換マレイミドを製造する方法(特公平3−39503公報)、ブレンステッド酸に対し0.05〜0.5等量の有機アミン存在下、第1級アミンとα、β−不飽和ジカルボン酸無水物加熱脱水してマレイミド類を製造する方法(特公平7−74195公報)などが挙げられる。

0004

しかしながら、これら提案されている方法を用いてマレイミド類を製造したところ、酸或いは酸と有機アミンの混合物からなる触媒、使用する有機溶媒反応温度が同一且つ同量反応条件下において、マレイミド類の収率が低下したり、反応時又は水洗時に不溶分が析出するなど反応の再現性が得られないという問題があることがわかった。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の課題は、分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類と無水マレイン酸とを有機溶媒と触媒の存在下、脱水閉環反応させてマレイミド類を製造する方法において、反応の再現性に優れ且つ高収率でマレイミド類を得ることができる工業的に有利な製造方法を提供することである。

0006

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、反応の再現性が得られないケースでは、反応の再現性が得られるケースに比べて反応中における反応系内の水分濃度が高いことを見出すとともに、反応中における水と共沸可能な有機溶媒の還流量、分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類の装入速度反応機と反応により生成した水を分離する分離器間に設置する充填塔段数等の因子を制御することにより、反応系内の水分濃度を特定の数値以下に保持することで反応の再現性に優れ且つマレイミド類が高収率で得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。

課題を解決するための手段

0007

すなわち、本発明は分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類と無水マレイン酸とを有機溶媒と触媒の存在下、脱水閉環反応させてマレイミド類を製造する方法において、反応中における反応系内の水分濃度を500ppm以下に保持しながら反応を行うことを特徴とするマレイミド類の製造方法である。

発明を実施するための最良の形態

0008

以下、具体的に本発明の製造方法を説明する。本発明に使用される分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類としては、例えばm−フェニレンジアミンp−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、2,2'−ビス(4−アミノフェニルプロパン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノジフェニルメチルエチルメタン、1,5−ジアミノナフタレンm−キシレンジアミンアニリンホルムアルデヒド縮合による多核体組成物等が挙げられる。

0009

本発明において使用される無水マレイン酸の使用量としては、分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類のアミノ基に対して好ましくは1.0〜1.5倍モル、更に好ましくは1.1〜1.3倍モル使用する。1.0倍モルより少ないとマレイミド類の収率の低下及び副生物生成量が増大する傾向にあり、1.5倍モルより過剰に使用してもマレイミド類の収率向上に対する効果はあまりなく、経済的な面からも好ましいとはいえない。

0010

本発明で使用される有機溶媒は、分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類と無水マレイン酸との反応によりマレイミド類を生成する反応に不活性なものであれば特に限定されない。例えば、ベンゼントルエンキシレン類エチルベンゼンイソプルピルベンゼン、クメンメシチレン、tert−ブチルベンゼントリメチルヘキサンオクタンテトラクロロエタンノナンクロロベンゼンエチルシクロヘキサンジクロロベンゼン類、ジクロロエタン、sec−ブチルベンゼン、デカンp−シメンn−ブチルベンゼン、ドデカン等の炭化水素系有機溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノンスルホラン等の非プロトン性有機溶媒が例示される。これらの溶媒は単独で用いても、2種以上混合して使用することが可能である。

0011

本発明において使用される溶媒の量は、特に制限されるものではないが、反応が円滑に進行し且つ経済面を考慮して、分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類に対して好ましくは1〜30倍重量、より好ましくは2〜20倍重量、更に好ましくは3〜10倍重量である。

0012

本発明において使用される触媒としては、例えばリン酸亜リン酸、ジ亜リン酸、メタリン酸ピロリン酸トリポリリン酸、ポリリン酸硫酸等の無機酸、メタンスルホン酸p−トルエンスルホン酸ベンゼンスルホン酸ナフタレンスルホン酸等の有機酸等が挙げられる。これらの酸触媒は単独または2種以上混合して使用することもできる。

0013

使用される触媒の量は、分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類に対して好ましくは5〜100重量%、更に好ましくは10〜70重量%である。5重量%より少ない場合、脱水閉環速度が著しく低下し副生物の生成が増えることがあり、100重量%より多く用いた場合、経済的な面で好ましくない。

0014

また、本発明においては触媒作用を増大させるために有機アミンを併用することができる。有機アミンを併用することで分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類と無水マレイン酸との反応から得られるジカルボン酸モノアミド酸類の有機溶媒に対する溶解度が向上する効果があることが判明した。特に分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類に対して顕著である。この効果によって、有機溶媒に対して溶解度の低いジカルボン酸モノアミド酸類を析出させることなく閉環反応を行うことができるため、反応収率の向上や副生物の生成が抑制されているものと推測される。

0015

使用される有機アミン類としては、例えばメチルアミンエチルアミンn−プロピルアミンイソプロピルアミンn−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ドデシルアミンシクロヘキシルアミン、アニリン、ニトロアニリンアミノフェノールアミノ安息香酸アニシジンモノクロロアニリン、ジクロロアニリン、トルイジン、エチルアニリン等の第1級アミン、ジメチルアミンジエチルアミンN−メチルアニリン、N−エチルアニリン等の第2級アミン、トリメチルアミントリエチルアミンジメチルヘキシルアミン、ジエチルブチルアミン、ジエチルヘキシルアミン、ジメチルオクチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチルp−トルイジン、4−エチルピリジン等の第3級アミンが例示される。これらの有機アミン類は単独或いは2種以上を併用して用いることができるが、酸触媒類との塩を形成した際に、反応条件下において使用する有機溶媒に対して溶解性があり、或いはオイル状を有するものが取扱い安さの点からは好ましい。

0016

使用される有機アミン類の量は、酸触媒に対して51〜100モル%であり、好ましくは60〜95モル%、更に好ましくは70〜90モル%である。51モル%より少ない場合は、上記の効果が小さくなり、脱水閉環速度が低下することから反応完結に長時間を要したり、ジカルボン酸モノアミド酸類の滞留時間が長くなることにより反応選択率が低下しやすい。100モル%を超えると、酸触媒の活性が著しく損なわれるなどして反応速度が格段に低下するため好ましくない。

0017

本発明においては、場合により反応生成物の着色やタール化等を抑制するために、安定剤を反応系内に共存させることもできる。安定剤としては、例えばハイドロキノンメトキシベンゾキノン、p−メトキシフェノール、フェネチアジンアルキルフェノール類、tert−ブチルカテコールジメチルジチオカルバミン酸等が挙げられるが、その使用量は、反応系中の濃度として0.001〜1重量%で十分である。

0018

なお、後述する反応中における反応系内の水分濃度を特定の数値以下に保持するために、本発明に使用される酸触媒、有機アミン、無水マレイン酸及び分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類、溶媒等が水分を含んでいる場合には、必要に応じて共沸脱水による方法、乾燥剤を用いる方法等により水分を除去して使用することができる。

0019

本発明においては、反応中における反応機内の系内水分濃度を500ppm以下、好ましくは300ppm以下に保持する。反応中の反応系内の水分濃度は、反応装置の単位時間当たりの脱水速度と脱水閉環反応による単位時間当たりの水の生成速度によって決定され、前者が後者を上回るように調節する必要がある。

0020

反応中における反応系内の水分濃度を500ppm以下、好ましくは300ppm以下を保つために脱水閉環反応により生成した水を反応系外に除去する方法としては、以下の方法が例示される。
反応時の圧力下において水の沸点以上で反応を行ない水のみ或いは水と溶媒を留去させて、脱水剤等で溶媒を乾燥後反応系内に戻すまたは乾燥済みの溶媒を新たに装入する方法。
水と共沸可能な有機溶媒を用いて反応時の圧力下において水と有機溶媒の共沸点以上で反応を行ない留出した共沸混合物を脱水剤等で乾燥後溶媒を反応系内に戻すまたは乾燥済みの溶媒を新たに装入する方法。
水と共沸可能且つ分液可能な有機溶媒を用いて反応時の圧力下において水と有機溶媒の共沸点以上で反応を行ない留去した共沸混合物から水を分液除去した後有機溶媒を反応系内に戻す方法。
これらの中でも、上記の方法が経済性及び操作性の面から考慮すると好ましい。

0021

反応装置の単位時間当たりの脱水速度は、使用する有機溶媒と水との共沸組成加熱還流時の有機溶媒の単位時間当たりの還流量、反応機に設置した充填塔の理論段数留出液から水を分離した後の有機溶媒の温度等の因子の1つないしは2つ以上から決定される。

0022

単位時間当たりの脱水速度を上げる方法としては、例えば水との共沸組成において水の割合が多い有機溶媒を使用する、単位時間当たりの還流量を増やす、充填塔の理論段数を上げる等の方法が例示される。

0023

脱水閉環反応による単位時間当たりの水の生成速度は、単位時間当たりの脱水閉環の反応速度に相当する。脱水閉環の反応速度は、主として、触媒量、反応温度、分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類の滴下速度等により決定される。

0024

脱水閉環反応による単位時間当たりの水の生成速度を遅くする方法としては、脱水閉環反応を起こし得る基質であるジカルボン酸モノマレアミド酸の脱水閉環の反応速度を遅くする方法、ジカルボン酸モノマレアミド酸の濃度を減らす方法等が挙げられる。前者の場合、触媒量を減らすことや反応温度を下げることで反応速度は遅くなり、単位時間当たりの水の生成速度は減少するが、中間体であるジカルボン酸モノマレアミド酸の反応系内での滞留が起こり、副生物の増大をもたらす可能性があるので注意する必要がある。後者の場合、ジカルボン酸モノマレアミド酸は分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類の滴下速度を遅くすることにより反応系内の濃度を減らすことができ、更に副生物の生成を抑制することができるので好ましい。

0025

本発明における無水マレイン酸の装入方法としては、2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類を装入する前に一括装入する方法、或いは使用する無水マレイン酸の一部を分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類を装入する前に装入して残りを連続又は間欠的に装入する方法、或いは無水マレイン酸全量を分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類と同時に連続又は間欠的に装入する方法が挙げられる。連続又は間欠的に装入する場合、その装入時間は特に限定はされないが、反応系内に滴下装入する分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類のアミノ基に対して、常に過剰の無水マレイン酸が反応系内に存在するように調整することが好ましい。

0026

反応終了後反応液を水又は塩基性水溶液洗浄する。塩基性水溶液に用いられる塩基性化合物としては、アルカリ金属或いはアルカリ土類金属水酸化物炭酸塩又は炭酸水素塩、もしくはアンモニアなどが使用できるが、好ましくはナトリウム又はカリウムの水酸化物・炭酸塩又は炭酸水素塩であり、塩基性化合物の水溶液中の濃度は通常1〜10重量%で用いる。水又は塩基性水溶液の使用量としては、洗浄後に有機層水層が分離する量であれば特に限定はされないが、反応液に対して10〜100重量%が好ましい。

0027

洗浄温度は60〜90℃が良く、好ましくは70〜85℃である。洗浄温度が60℃より低い場合は、分液性の悪化、マレイミド体の析出の可能性があり、好ましくない。90℃より高い場合は、水による加水分解が起こり不純物が増加してマレイミド類の純度が低下する傾向があり、好ましくない。

0028

以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた分析は次の分析条件および分析方法によった。
分析条件(HPLC
カラム:YMC−PackODS−A A−312
展開液アセトニトリル/水=1000/1000(pH=2.8)
流速:0.8mL/min
波長:254nm
水分分析:カールフィッシャー水分計

0029

(実施例1)攪拌機温度計水分離器及び冷却器を備えた1Lの反応機に、p−トルエンスルホン酸一水和物16.0g(0.0841mol)、N,N−ジメチルアニリン9.20g(0.0759mol)、クロロベンゼン/トルエン(重量比:70/30)の混合溶媒160gを仕込み、85.1kPaの減圧下で昇温した。途中、共沸してきた水を抜き出し、約117℃の還流温度で一定になった。この時の還流量は、混合溶媒160gに対して1200g/hrであり、約7.5サイクル/hrであった。また、一方でアニリンとホルムアルデヒドの縮合により得られる4,4'−ジアミノジフェニルメタンの含有量が75.0重量%のポリメリックメチレンジアニリン100g(アミノ基含有量:1.00mol)をクロロベンゼン/トルエン(重量比:70/30)の混合溶媒300gに50℃で加熱溶解させた(アミン溶液と略す)。次に上記の反応機内に無水マレイン酸116.7g(1.19mol)の内、約25重量%に相当する29.1gを装入した。引き続き無水マレイン酸の残りの約75重量%に当たる87.6gを9時間、上記のアミン溶液を10時間かけて加熱還流下同時に滴下した。アミン溶液滴下終了後、還流下で2時間熟成した。反応中にクロロベンゼン/トルエン混合溶媒とともに共沸して留出してくる反応生成水は水分離器で分液して抜き出し、クロロベンゼン/トルエン混合溶媒は反応系内に循環させた。また反応中における系内の水分濃度を測定したところ50〜300ppmの範囲であった。反応終了後、均一状態の反応マスをHPLCにより分析したところ、目的のN,N'−4,4'−ジフェニルメタンビスマレイミドは原料の4,4'−ジアミノジフェニルメタンに対して、95.5モル%の収率で生成していた。この反応マスに70℃の温水100gを滴下装入し、70〜75℃で30分間攪拌した。静置分液後水層を廃棄し、更に同様の操作により70℃の温水で2回洗浄を繰り返した。この水洗操作時、不溶分の析出が観測されなかった。このようにして得られた水洗マスにN,N−ジメチルホルムアミド114gを装入後、減圧下70〜75℃でポリマレイミドの濃度が60重量%になるまで溶媒を留去した。溶媒留去後の溶液のN,N−ジメチルホルムアミド:クロロベンゼン:トルエンの重量比は100:7.5:0であった。引き続き該ポリマレイミド溶液を5℃の70%メタノール水544g中に攪拌しながら1時間かけて滴下し、0〜10℃で12時間熟成した。得られたスラリー溶液をろ過後、ろ塊を5℃の70%メタノール水で洗浄した後、65℃で乾燥し、黄色のポリマレイミド粉体169g(ポリマレイミド収率:94.1%)を得た。

0030

(実施例2)攪拌機、温度計、水分離器、冷却器及び理論段数1.9段の充填塔を備えた300Lの反応機に、p−トルエンスルホン酸一水和物4.00kg(21.0mol)、N,N−ジメチルアニリン2.30kg(19.0mol)、クロロベンゼン/トルエン(重量比:70/30)の混合溶媒40.0kgを仕込み、85.1kPaの減圧下で昇温した。途中、共沸してきた水を抜き出し、約117℃の還流温度で一定になった。この時の還流量は、混合溶媒40.0kgに対して55kg/hrであり、約1.5サイクル/hrであった。また、一方でアニリンとホルムアルデヒドの縮合により得られる4,4'−ジアミノジフェニルメタンの含有量が75.0重量%のポリメリックメチレンジアニリン25.0kg(アミノ基含有量:250mol)をクロロベンゼン/トルエン(重量比:70/30)の混合溶媒75.0kgに50℃で加熱溶解させた(アミン溶液と略す)。次に上記の反応機内に無水マレイン酸29.2kg(298mol)の内、約25重量%に相当する7.30kgを装入し、引き続き残りの75重量%に当たる21.9kgを11時間、上記のアミン溶液を12時間かけて同時に滴下した。アミン溶液滴下終了後、還流下で2時間熟成した。反応中、クロロベンゼン/トルエン混合溶媒とともに共沸して留出してくる反応生成水は水分離器で分液して抜き出し、クロロベンゼン/トルエン混合溶媒は反応系内に循環させた。また反応中における系内の水分濃度を測定したところ、350〜500ppmの範囲であった。反応終了後、均一状態の反応マスをHPLCにより分析したところ、目的のN,N'−4,4'−ジフェニルメタンビスマレイミドは原料の4,4'−ジアミノジフェニルメタンに対して、95.7モル%の収率で生成していた。この反応マスに70℃の温水25.0kgを滴下装入し、70〜75℃で30分間攪拌した。静置分液後水層を廃棄し、更に同様の操作により70℃の温水で2回洗浄を繰り返した。この水洗操作時、不溶分の析出が観測されなかった。このようにして得られた水洗マスにN,N−ジメチルホルムアミド28.7kgを装入後、減圧下70〜75℃でポリマレイミドの濃度が60重量%になるまで溶媒を留去した。溶媒留去後の溶液のN,N−ジメチルホルムアミド:クロロベンゼン:トルエンの重量比は100:7.5:0であった。引き続き該ポリマレイミド溶液を5℃の70%メタノール水136kg中に攪拌しながら1時間かけて滴下し、0〜10℃で12時間熟成した。得られたスラリー溶液をろ過後、ろ塊を5℃の70%メタノール水で洗浄した後、65℃で乾燥し、黄色のポリマレイミド粉体42.1kg(ポリマレイミド収率:93.5%)を得た。

0031

(比較例1)充填塔の理論段数を1.7、アミン溶液滴下前における還流量を30kg/hr(0.8サイクル/hr)、アミン溶液の滴下時間を10時間、アミン溶液と同時装入する無水マレイン酸の滴下時間を9時間に変更した以外、実施例2と同様に行った。反応中における系内の水分濃度を測定したところ550〜750ppmの範囲であった。反応終了後、均一状態の反応マスをHPLCにより分析したところ、目的のN,N'−4,4'−ジフェニルメタンビスマレイミドは原料の4,4'−ジアミノジフェニルメタンに対して、94.1モル%の収率で生成していた。水洗時にはポリマレイミド類を含有する有機層と水層の間に高粘稠不溶物が析出して分液操作が困難であった。水洗3回で析出した不溶分は計2.2kgであった。また、収率は90.0%と実施例93.5%に比べて3.5%減少した。

0032

(比較例2)充填塔の理論段数を2.9、反応温度を120〜125℃、真空度を98.4kPaに変更した以外、実施例2と同様に行った。反応中における系内の水分濃度は550〜670ppmであった。反応終了後、均一状態の反応マスをHPLCにより分析したところ、目的のN,N'−4,4'−ジフェニルメタンビスマレイミドは原料の4,4'−ジアミノジフェニルメタンに対して、94.3モル%の収率で生成していた。水洗時にはポリマレイミド類を含有する有機層と水層の間に高粘稠な不溶分が析出して分液操作が困難であった。水洗3回で析出した不溶分は計7.5kgであった。また、収率は88.0%と実施例93.5%に比べ5.5%減少した。

発明の効果

0033

本発明により、分子内に2個以上の第1級アミノ基を有する芳香族アミン類と無水マレイン酸とを有機溶媒と触媒の存在下、脱水閉環反応させてマレイミド類を製造する方法において、反応中の反応系内の水分濃度を500ppm以下に保持しながら反応を行うことにより、再現性に優れ且つ高収率でマレイミド類を工業的に有利に製造することができる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ