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技術 遺伝子の同定

出願人 インペリアル・イノベイションズ・リミテッドエマージェント・プロダクト・ディベロップメント・ユーケー・リミテッド
発明者 デイヴィッド・ウィリアム・ホールデンジャクリーヌ・エリザベス・シーアミハエル・ヘンゼル
出願日 1995年12月11日 (25年2ヶ月経過) 出願番号 2002-226740
公開日 2003年5月20日 (17年8ヶ月経過) 公開番号 2003-144180
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 微生物、その培養処理 酵素、微生物を含む測定、試験 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 復帰レベル 拡散形式 不等価 選択的特徴 独国特許公開 生分解材料 重産物 自己安定
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図面 (20)

課題

微生物感染を予防するための治療剤を提供する。

解決手段

サルモネラゲノムの遺伝子から単離され、ストリンジェントな条件下で図5記載のサルモネラ配列のいずれか一つとハイブリダイズするDNA。特に、(1)特定の配列のいずれかに同定された配列を含むビルレンス遺伝子、または(2)別の特定の配列に含まれるビルレンス遺伝子、または少なくとも50ヌクレオチドであるこれらの一部、または少なくとも85%の配列同一性を有する(1)または(2)の変異体を用いる。

概要

背景

細菌および他の病原体における抗生物質耐性は、益々重要になりつつある。それゆえ、病原性微生物攻撃する新規治療アプローチ見出すことが重要である。

病原性微生物は、宿主防御機構を避ける必要があり、少ない栄養環境下で生育して感染を確立することができる。そうするためには、微生物の多くの“毒性(ビルレンス)”遺伝子が必要である。

毒性遺伝子が古典遺伝学を用いて検出され、種々のアプローチが、細菌毒性遺伝子の同定のためのトランスポゾン突然変異を開発するために用いられた。例えば、突然変異は、例えば鉄制御タンパク質欠失等の定義された生理学上の欠点について選別されるか(Hollandら, 1992)、もしくは上皮細胞浸透(Finlayら, 1988)並びにマクロファージ内での生存(Fieldsら, 1989; Millerら, 1989a; Groismanら, 1989)を調べるアッセイで選別された。トランスポゾン突然変異は、感染した生きた動物モデルにおいて変更された毒性についても試験された(Millerら, 1989b)。このアプローチは、感染の種々の段階で重要な遺伝子が同定される利点を備えているが、毒性に対する変更について個々に広い範囲の突然変異を調べる必要性により厳しく限定される。Millerら(1989b)は、8〜10匹のマウスグループを用い、種々の突然変異体で95の別個のグループを経口的に感染させ、760〜950匹のマウスを用いた。極端に多くの動物が必要になるために、毒性遺伝子について細菌ゲノム包括的な選別は不可能である。

最近、感染中に特異的に誘発されるサルモネラ(Salmonella)遺伝子を積極的に選別する遺伝システム(in vivo発現技術[IVET])が記載された(Mahanら, 1993)。この技術は、感染工程における特定の段階に発現される遺伝子を同定する。しかしながら、転写後に制御される毒性遺伝子を同定せず、さらに重要なことに、同定された遺伝子(類)が実際に感染工程に必要なのか、あるいは寄与しているのかについての情報を提供しない。

LeeとFalkow (1994) MethodsEnzymol. 236, 531-545は、高進入性(hyperinvasive)突然変異を単離することによって、in vitroにおいて、Salmonellaの哺乳動物細胞への進入に影響を与えるファクターを同定する方法を記載している。

WalshとCepko (1992) Science 255, 434-440は、ラット大脳皮質発達中における大脳皮質始原細胞の空隙位置を追跡する方法を記載している。WalshとCepkoの方法は、独特核酸配列を含むタグ(tag)とlacZ遺伝子を使用するが、使用可能な突然変異体もしくは遺伝子が、これらの方法によって検出されるという示唆はない。

国際公開第94/26933およびSmithら(1995) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92, 6479-6483は、既知の遺伝子、もしくは、いくつかの配列情報が利用できる少なくとも一つのDNA分子機能的領域の同定に向けられた方法を記載している。

Groismanら(1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90, 1033-1037は、Salmonellaに特異的な分子的、機能的および進化的分析を記載している。

いくつかの毒性遺伝子は、病原性微生物、例えば、Escherichia coli, Salmonella typhimurium, Salmonella typhi, Vibrio cholerae, Clostridium botulinum, Yersinia pestis, Shigella flexneriおよびListeria monocytogenesについて既に知られているが、どの場合にも、全体の比較的少数しか同定されていない。Salmonella typhimuriumがマウスに引き起こす疾患は、腸チフスの良好な実験モデルを提供する(CarterとCollins, 1974)。Salmonella毒素に影響する約42の遺伝子が、これまでに同定されている(GroismanとOchman, 1994)。これらは、予想された毒性遺伝子の全体数の約1/3を示す(GroismanとSaier, 1990)。

概要

微生物感染を予防するための治療剤を提供する。

サルモネラゲノムの遺伝子から単離され、ストリンジェントな条件下で図5記載のサルモネラ配列のいずれか一つとハイブリダイズするDNA。特に、(1)特定の配列のいずれかに同定された配列を含むビルレンス遺伝子、または(2)別の特定の配列に含まれるビルレンス遺伝子、または少なくとも50ヌクレオチドであるこれらの一部、または少なくとも85%の配列同一性を有する(1)または(2)の変異体を用いる。

目的

本願発明の目的は、効率よく、環境に対する微生物の適応に係る遺伝子を同定すること、特に病原性微生物のさらなる毒性遺伝子を同定することである。さらなる目的は、毒性遺伝子を同定することに用いられる実験動物の数を低減することである。本願発明のさらなる目的は、ワクチン、および毒性を低減する薬剤を選別する方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

サルモネラゲノムの遺伝子から単離され、ストリンジェントな条件下で図5記載のサルモネラ配列のいずれか一つとハイブリダイズするDNA。

請求項2

サルモネラゲノムの遺伝子から単離され、ストリンジェントな条件下でSEQID NO:8から11、14から36、および38に同定された配列のいずれか一つとハイブリダイズするDNA。

請求項3

(1)SEQID NO:8から11、14から36のいずれかに同定された配列を含むビルレンス遺伝子、または(2)SEQ ID NO:37または38に含まれるビルレンス遺伝子、または少なくとも50ヌクレオチドであるこれらの一部、または少なくとも85%の配列同一性を有する(1)または(2)の変異体

請求項4

SEQID NO:30に同定された配列、またはその変異体を含む、請求項3記載のビルレンス遺伝子。

請求項5

請求項3または4に記載の遺伝子によってコードされるポリペプチド

請求項6

細菌が、通常、SEQID NO:8から12または14から36のいずれかに同定された配列を含む遺伝子またはSEQ ID NO:37または38に含まれる遺伝子、または少なくとも85%の配列同一性を有するこれらの変異体を含む場合に、当該遺伝子が欠失または不活性化されている変異細菌

請求項7

Salmonella typhimuriumのVGC2 DNAの遺伝子または少なくとも50ヌクレオチドであるその一部、または少なくとも85%の配列同一性を有する前記DNAの変異体であって、ここで前記VGC2 DNAはydhE遺伝子とpykF遺伝子との間に位置するSalmonella typhimuriumのDNAとして定義されるものである遺伝子。

請求項8

SalmonellaのVGC2 DNAの遺伝子のプロモーターであって、ここで前記VGC2 DNAは、ydhE遺伝子とpykF遺伝子との間に位置するSalmonella typhimuriumのDNA、または別のSalmonellaの等価のDNAとして定義されるものであるプロモーター。

請求項9

変異DNAが、Salmonella aberdeen、Salmonella gallinarum、Salmonella cubanaおよびSalmonella typhiのいずれか一つのVGC2 DNAである、請求項7記載のDNA。

請求項10

その一部がプロモーターである、請求項7記載のDNA。

請求項11

細菌が、通常、VGC2の遺伝子と同一または少なくとも85%の配列同一性を有する遺伝子を含む場合に、前記遺伝子が変異または欠失している変異細菌であって、ここで前記VGC2 DNAはydhE遺伝子とpykF遺伝子との間に位置するSalmonella typhimuriumのDNAとして定義されるものである変異細菌。

請求項12

VGC2の遺伝子と同一または少なくとも85%の配列同一性を有する遺伝子が、コード領域の一部の欠失により変異されている、請求項11記載の変異細菌。

請求項13

細菌が、サルモネラ菌、好ましくはSalmonella typhimurium、Salmonella aberdeen、Salmonella gallinarum、Salmonella cubanaおよびSalmonella typhiのいずれかである、請求項11または12記載の変異細菌。

請求項14

細菌において前記遺伝子を変異させる工程および前記変異細菌を単離する工程を含む、請求項11記載の細菌を作成する方法。

請求項15

請求項11ないし13のいずれか一項に記載の変異微生物または細菌を含む、または細菌が、通常、SEQID NO:8から36として定義された配列、または図5に記載されたSalmonella配列のいずれか一つを含む遺伝子、またはSEQ ID NO:37または38に含まれる遺伝子、もしくは少なくとも85%の配列同一性を有するこれらの変異体を含む場合に、前記遺伝子が欠失または不活性化されている変異細菌を含むワクチン

請求項16

ワクチンとしての、請求項15記載の変異細菌または微生物の使用。

請求項17

請求項15記載の細菌または微生物と薬学的に許容できるキャリアーとを含む薬学的組成物

請求項18

Salmonella typhimuriumのVGC2 DNAの遺伝子または少なくとも50ヌクレオチドであるその一部によって、または前記VGC2DNAに少なくとも85%の配列同一性を有する前記DNAの変異体によってコードされるポリペプチドであって、ここで前記VGC2 DNAはydhE遺伝子とpykF遺伝子との間に位置するSalmonella typhimuriumのDNAとして定義されるものであるポリペプチド。

請求項19

変異ポリペプチドが、Salmonella aberdeen、Salmonellagallinarum、Salmonella cubanaおよびSalmonella typhiのいずれか一つのDNAにコードされる、請求項18記載のポリペプチド。

請求項20

SEQID NO:8から36として定義された配列、または図5に記載されたSalmonella配列のいずれか一つを含む遺伝子、またはSEQ ID NO:37または38に含まれる遺伝子、もしくは少なくとも85%の配列同一性を有するこれらの変異体、またはこれらの核酸生成物と選択的に相互作用し、かつ実質的にその機能を阻害する、アンチセンス核酸

請求項21

アンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項20記載のアンチセンス核酸。

請求項22

医薬に使用するための請求項20または21記載のアンチセンス核酸。

請求項23

請求項20または21記載のアンチセンス核酸と薬学的に許容できるキャリアーとを含む薬学的組成物。

請求項24

別の病原由来する抗原性エピトープをコードするDNAをさらに含む、請求項15に記載の変異細菌。

請求項25

治療に使用するための請求項5、18または19のいずれか一項に記載の単離されたペプチド

請求項26

請求項20記載のアンチセンスオリゴヌクレオチドを投与することを含む、ヒト以外の動物におけるSalmonella感染を治療する方法。

請求項27

活性成分が請求項20記載のアンチセンス分子からなるSalmonella感染の治療剤

請求項28

遺伝子またはポリペプチドの機能を妨げる化合物を選択する工程を含む、特定の環境に適応できる微生物の能力を低減する化合物を同定する方法であって、ここで前記遺伝子が、SEQID NO:8から36として定義された配列、または図5に記載されたSalmonella配列のいずれか一つを含む遺伝子、またはSEQ ID NO:37または38に含まれる遺伝子、もしくは少なくとも85%の配列同一性を有するこれらの変異体であり、または前記ペプチドが前記遺伝子によってコードされるポリペプチドである方法。

請求項29

前記化合物がアンチセンス核酸である、請求項28記載の方法。

請求項30

サルモネラ菌のビルレンスを低減する化合物を同定するために用いられる、請求項28または29記載の方法。

請求項31

特定の環境に適応できる微生物の能力を低減する化合物の薬学的組成物を調製する方法であって、(a)前記微生物が動物にとって病原性である請求項28記載の方法を用いて化合物を同定し、かつ、(b)薬学的に許容できるキャリアーと混合することを含む方法。

請求項32

微生物による感染を予防または改善するための薬剤を調製する方法であって、前記微生物が動物にとって病原性である請求項28記載の方法を用いて化合物を同定し、かつ、前記薬剤へと調合することを含む方法。

請求項33

予防を必要とする宿主における微生物感染を予防する方法であって、細菌が、通常、VGC2の遺伝子と同一または等価である遺伝子を含む場合には、当該遺伝子が変異または欠失した変異細菌を、あるいは、細菌が、通常、SEQID NO:8から36として定義された配列、または図5に記載されたSalmonella配列のいずれか一つを含むビルレンス遺伝子、またはSEQID NO:37または38に含まれるビルレンス遺伝子、またはこれらの等価物を含む場合には、当該遺伝子が変異または欠失した変異細菌を、宿主に投与することを含む方法(ここで前記宿主はヒト以外の動物である)。

請求項34

病原に対するワクチンを宿主に接種する方法であって、細菌が、通常、VGC2の遺伝子と同一または等価である遺伝子を含む場合には、当該遺伝子が変異または欠失した変異細菌を、あるいは、細菌が、通常、SEQID NO:8から36として定義された配列、または図5に記載されたSalmonella配列のいずれか一つを含むビルレンス遺伝子、またはSEQ ID NO:37または38に含まれるビルレンス遺伝子、またはこれらの等価物を含む場合には、当該遺伝子が変異または欠失した変異細菌を、宿主に投与することを含み、前記変異細菌が、前記別の病原の抗原性エピトープをコードするDNAをさらに含む方法(ここで前記宿主はヒト以外の動物である)。

請求項35

前記遺伝子が、コード領域の一部分の欠失または挿入不活性化により変異される、請求項33または34記載の方法。

請求項36

細菌が、Salmonella菌、好ましくはSalmonella typhimurium、Salmonella aberdeen、Salmonella gallinarum、Salmonella cubanaおよびSalmonella typhiのいずれか一つである、請求項33ないし35のいずれか一項に記載の方法。

請求項37

細菌感染が、Salmonella spp.細菌によって引き起こされる、請求項33記載の方法。

請求項38

有効成分が請求項33記載の変異細菌からなる、微生物感染を予防するための治療剤。

請求項39

有効成分が請求項34記載の変異細菌からなる、病原に対して宿主にワクチン接種するための治療剤。

技術分野

背景技術

0001

本願発明は、環境に対する微生物適応に係る遺伝子の同定方法、特に病原性微生物の毒性(ビルレンス)の原因となる遺伝子の同定方法に関する。

0002

細菌および他の病原体における抗生物質耐性は、益々重要になりつつある。それゆえ、病原性微生物を攻撃する新規治療アプローチ見出すことが重要である。

0003

病原性微生物は、宿主防御機構を避ける必要があり、少ない栄養環境下で生育して感染を確立することができる。そうするためには、微生物の多くの“毒性(ビルレンス)”遺伝子が必要である。

0004

毒性遺伝子が古典遺伝学を用いて検出され、種々のアプローチが、細菌毒性遺伝子の同定のためのトランスポゾン突然変異を開発するために用いられた。例えば、突然変異は、例えば鉄制御タンパク質欠失等の定義された生理学上の欠点について選別されるか(Hollandら, 1992)、もしくは上皮細胞浸透(Finlayら, 1988)並びにマクロファージ内での生存(Fieldsら, 1989; Millerら, 1989a; Groismanら, 1989)を調べるアッセイで選別された。トランスポゾン突然変異は、感染した生きた動物モデルにおいて変更された毒性についても試験された(Millerら, 1989b)。このアプローチは、感染の種々の段階で重要な遺伝子が同定される利点を備えているが、毒性に対する変更について個々に広い範囲の突然変異を調べる必要性により厳しく限定される。Millerら(1989b)は、8〜10匹のマウスグループを用い、種々の突然変異体で95の別個のグループを経口的に感染させ、760〜950匹のマウスを用いた。極端に多くの動物が必要になるために、毒性遺伝子について細菌ゲノム包括的な選別は不可能である。

0005

最近、感染中に特異的に誘発されるサルモネラ(Salmonella)遺伝子を積極的に選別する遺伝システム(in vivo発現技術[IVET])が記載された(Mahanら, 1993)。この技術は、感染工程における特定の段階に発現される遺伝子を同定する。しかしながら、転写後に制御される毒性遺伝子を同定せず、さらに重要なことに、同定された遺伝子(類)が実際に感染工程に必要なのか、あるいは寄与しているのかについての情報を提供しない。

0006

LeeとFalkow (1994) MethodsEnzymol. 236, 531-545は、高進入性(hyperinvasive)突然変異を単離することによって、in vitroにおいて、Salmonellaの哺乳動物細胞への進入に影響を与えるファクターを同定する方法を記載している。

0007

WalshとCepko (1992) Science 255, 434-440は、ラット大脳皮質発達中における大脳皮質始原細胞の空隙位置を追跡する方法を記載している。WalshとCepkoの方法は、独特核酸配列を含むタグ(tag)とlacZ遺伝子を使用するが、使用可能な突然変異体もしくは遺伝子が、これらの方法によって検出されるという示唆はない。

0008

国際公開第94/26933およびSmithら(1995) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92, 6479-6483は、既知の遺伝子、もしくは、いくつかの配列情報が利用できる少なくとも一つのDNA分子機能的領域の同定に向けられた方法を記載している。

0009

Groismanら(1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90, 1033-1037は、Salmonellaに特異的な分子的、機能的および進化的分析を記載している。

発明が解決しようとする課題

0010

いくつかの毒性遺伝子は、病原性微生物、例えば、Escherichia coli, Salmonella typhimurium, Salmonella typhi, Vibrio cholerae, Clostridium botulinum, Yersinia pestis, Shigella flexneriおよびListeria monocytogenesについて既に知られているが、どの場合にも、全体の比較的少数しか同定されていない。Salmonella typhimuriumがマウスに引き起こす疾患は、腸チフスの良好な実験モデルを提供する(CarterとCollins, 1974)。Salmonella毒素に影響する約42の遺伝子が、これまでに同定されている(GroismanとOchman, 1994)。これらは、予想された毒性遺伝子の全体数の約1/3を示す(GroismanとSaier, 1990)。

0011

本願発明の目的は、効率よく、環境に対する微生物の適応に係る遺伝子を同定すること、特に病原性微生物のさらなる毒性遺伝子を同定することである。さらなる目的は、毒性遺伝子を同定することに用いられる実験動物の数を低減することである。本願発明のさらなる目的は、ワクチン、および毒性を低減する薬剤を選別する方法を提供することである。

0012

本発明の第一の態様は、特定の環境に対する適応が低減した微生物を同定する方法を提供することであり、以下の工程を含む。
(1)それぞれの変異体が異なるマーカー配列を含むように、独特のマーカー配列を含む核酸を備えた遺伝子を挿入不活性化することによって、独立に変異した複数の微生物、もしくはその微生物のクローンを用意し、
(2)工程(1)で調製した各変異体の貯蔵サンプルを個々に用意し、個々の変異体から独特のマーカー配列を含む個々に貯蔵された核酸を用意し、
(3)工程(1)で調製した複数の変異体を前記特定の環境に導入し、生育可能な微生物を前記環境下で生育させ、
(4)前記環境から微生物もしくはその選択された部分を回収し、回収された微生物から核酸を単離し、
(5)工程(4)で単離された核酸中のあらゆるマーカー配列を、工程(2)で貯蔵した各変異体の独特のマーカー配列と比較し、かつ、
(6)工程(4)で単離されたいずれのマーカー配列も含まない個々の変異体を選択する。

0013

しかして、この方法は、環境下で増殖する能力が低減した微生物を同定するネガティブ選択を用いる。微生物は多くの種々の環境下で生育することができ、特定の遺伝子およびそれらの産物が、微生物を特定の環境に適応させることが知られている。例えば、病原性細菌もしくは病原性真菌等の病原性微生物が宿主中で生存していくためには、一つ以上の毒性遺伝子の産物が必要である。それゆえ、本願発明の好ましい実施態様では、微生物を特定の環境に適応させる微生物の遺伝子が、毒性遺伝子である。

0014

都合良く、特定の環境は、植物や動物等の分化した多細胞生物である。多くの細菌および真菌が植物に感染することが知られており、毒性遺伝子の存在もしくは毒性遺伝子からの発現により、植物の内部に生存して疾患を引き起こすことが可能である。特定の環境が植物である場合の適切な微生物は、特にグレープに腫瘍虫こぶ)を形成する細菌Agrobacterium tumefaciens;Erwinia amylovara;広範囲の植物に枯れ(wilt)を生じるPseudomonas solanacearum;豆類に疾患を引き起こすRhizobium leguminosarum;柑橘類果物癌腫病を引き起こすXanthomonas campestris p.v. citriを含み、かつ、ライスブラスト病(rice blast disease)を引き起こす真菌Magnaporthe grisea;種々の植物病を引き起こすFusariumspp.;Erisyphe spp.;Colletotrichum gloeosporiodes;穀類および草類に根および頂点の疾患を引き起こすGaeumannomyces graminis;Glomus spp., Laccaria spp.;Leptosphaeria maculans;Phoma tracheiphila;Phytophthora spp.,Pyrenophora teres;Verticillium alboatrumおよびV. dahliae;およびMycosphaerella musicola並びにM. fijiensisを含む。以下により詳細に記載するように、微生物が真菌である場合には、そのライフサイクル単相(a haploid phase)が必要である。

0015

同様に、細菌、真菌、原生動物亜界およびトリパノソーマ類を含む多くの微生物は、動物、特にヒトを含む哺乳動物に感染することが知られている。動物内部における微生物の生存および微生物が疾患を引き起こす能力は、大部分が毒性遺伝子の存在および毒性遺伝子からの発現に依存している。適切な細菌は、特にB.pertussis等のBordetella spp.、特にC. jejuni等のCampylobacter spp.、特にC. botulinum等のClostridium spp.、特にE. faecalis等のEnterococcus spp.、特にE. coli等のEscherichia spp.、特にH. DucreyiやH. influenzae等のHaemophilus spp.、特にH. pylori等のHelicobacter spp.、特にK. pneumoniae等のKlebsiella spp.、特にL. pneumophila等のLegionella spp.、特にL. monocytogenes等のListeria spp.、特にM. smegmatisやM. tuberculosis等のMycobacterium、特にN. gonorrhoeaeやN. meningitidis等のNeisseria spp.、特定のPs. aeruginosa等のPseudomonas spp.、Salmonella spp.、Shigella spp.、特にS. aureus等のStaphylococcus spp.、特にS. pyogenesやpneumoniae等のStreptococcus spp.、特にY. pestis等のVibrio spp.やYersinia sppを含む。これらの細菌の全てが、ヒトに疾患を引き起こし、疾患の動物モデルも存在する。しかして、これらの細菌を本願発明の方法に用いた場合には、特定の環境としては、感染することができ、そこで疾患を引き起こす動物である。例えば、Salmonella typhimuriumがマウスを感染するために用いられた場合には、マウスは、ヒトで腸チフスのモデルとして役立つ疾患を生じる。Staphylococcus aureusは、マウスに菌血症腎臓膿瘍形成を引き起こし(Albusら (1991) Infect. Immun. 59, 1008-1014)、ウサギ心内膜炎を引き起こす(PerlmanとFreedman (1971) Yale J. Biol. Med. 44, 206-213)。

0016

真菌もしくは高等真核寄生虫は、その生涯の内の関連部分(環境下での生育等)で単相体であることが必要である。好ましくは、DNA−仲介組み込み形質転換システム(a DNA-mediated integrative transformation system)が利用でき、微生物がヒト病原体である場合には、都合良くヒトの疾患の動物モデルが利用できるものである。ヒトに対して病原性のある適切な真菌は、あるAspergillusspp.(例えばA. fumigatus等)、Cryptococcus neoformansとHistoplasma capsulatumを含む。明らかに上記真菌は単相を備えており、DNA−仲介組み込み形質転換システムを利用することができる。感染中に単相を備えた寄生虫であるToxoplasmaも利用することができる。細菌は単相体ゲノムを有する。

0017

ヒト疾患の動物モデルは、動物がマウス、ラット、ウサギ、イヌもしくはサルがしばしば利用される。動物がマウスであると好ましい。ヒト疾患の動物モデルを用いて本願発明の方法によって検出された毒性遺伝子は、明らかにヒトにおける微生物の毒性を決定する遺伝子と言えそうである。本願発明の方法で使用するのに特に好ましい微生物は、Salmonella typhimurium, Staphylococcus aureus, Streptococcus pneumoniae, Enterococcus faecalis, Pseudomonas aeruginosaおよびAspergillus fumigatusである。

0018

本願発明の好ましい実施態様を以下に記載する。独特のマーカー配列を含む核酸は、以下のように調製される。二本鎖DNA配列“タグ(tags)”の複合プールを、オリゴヌクレオチド合成およびポリメラーゼチェーン反応(PCR)を用いて作製する。各DNA“タグ”は、約20〜80bp、好ましくは約40bpの独特の配列を備え、その配列には約15〜30bp、好ましくは約20bpの“腕”が隣接しており、これは全ての“タグ”に共通である。独特の配列のbpの総数は、大きな数(例えば>1010)の独特の配列が、ランダムオリゴヌクレオチド合成によって調製されるのに十分なものであるが、PCRと抵触する二次構造を形成するほど大きくないものである。同様に、腕の長さは、PCRでオリゴヌクレオチドの効率的な開始をするに十分なものとすべきである。

0019

オリゴヌクレオチドの5’末端の配列は、増幅されるべき標的配列適合する必要がないことはよく知られている。“プライマーダイマー”と称される人為的産物の形成を促進するかもしれないので、通常、PCRプライマーは、特にその3’末端において、互いに2塩基より長い相補的構造を含まない。二つのプライマーの3’末端がハイブリダイズする場合、“プライマー鋳型(primed template)”複合体を形成してしまい、プライマーの伸長により、“プライマーダイマー”と称される短い二重産物を生じる。

0020

内在性二次構造は、プライマーにおいては避けるべきである。対称的PCR(symmetric PCR)では、一つの塩基だけで長い鎖を形成することなく、G+C含量が両方のプライマーに対して40−60%であることがしばしば推奨される。DNAプローブハイブリダイゼーションの研究と関連して用いられる古典的溶解温度計測により、しばしば、所定のプライマーが特異的温度でアニールすること、もしくは72℃の伸長温度が早まってプライマー/鋳型ハイブリッドを分離することが予想される。実際には、ハイブリッドは、簡単なTm計測によって一般に予想されるよりもPCR工程でより効果的である。

0021

最適なアニーリング温度は、経験的に決められ、かつ予想より高くても良い。TaqDNAポリメラーゼは、37−55℃の領域で活性を備えるため、プライマー伸長アニーリング段階で起こり、ハイブリッドが安定化される。プライマー濃度は通常の(対称的な)PCRの場合と同じであり、典型的には0.1−〜1−μMの範囲内である。

0022

独特のマーカー配列を含有する核酸を形成するために、“タグ”は、トランスポゾンもしくはトランスポゾン様部位にリゲートされる。都合良く、トランスポゾンは、“ヘルパー生物体中のプラスミドとして保持されるが、本願発明の方法の微生物への伝達後には失われる自殺ベクター(a suicide vector)に保有される。例えば、“ヘルパー”生物体があるEscherichia coliの株であり、微生物をSalmonellaとすることができ、伝達を接合伝達(a conjugal transfer)とすることができる。トランスポゾンは伝達後に失われ得るが、ある割合の細胞では、例えこの方法で用いられた微生物のゲノムに、独特のタグを伴ってランダムに組み込まれるとしても、転位を受ける。トランスポゾンもしくはトランスポゾン様部位が選択されうることが最も好ましい。例えば、Salmonellaの場合には、カナマイシン耐性遺伝子をトランスポゾン中に存在させることができ、接合完了体(exconjugants)はカナマイシン含有培地で選別される。独特のマーカーを含む核酸に機能遺伝子を備えた感受性のある細胞において、栄養素要求性マーカーを補うこともできる。この方法は、真菌が用いられる場合に特に便利である。好ましくは、補足機能的遺伝子は受容個体微生物と同じ種から誘導されたものではなく、非ランダムな組み込みが起こっても良い。

0023

また、第一の所定の条件においては、本発明の第一の態様の方法で用いられる微生物のエピソームに(染色体の一部としてではなく)維持されたベクターにトランスポゾンもしくはトランスポゾン様部位が保有されているが、第二の所定の条件に変えた時に、エピソームが細胞の選択が維持できなくなり、トランスポゾンもしくはトランスポゾン様部位が転位を受け、それを介して、本発明の方法で用いられた微生物のゲノムに、独特のタグと共にランダムに組み込まれることが、特に都合がよい。一度エピソームベクターを保有する微生物が作製されれば、第一の条件から第二の条件に微生物(もしくはそのクローン)の条件を変えることによって、そのたび毎に転位が選別もしくは誘導され、トランスポゾンを微生物のゲノムの異なる部位に組み込むことができるので、この特に便利な実施態様は有利である。しかして、一端、その各メンバーが、エピソームベクター上に保有されたトランスポゾンもしくはトランスポゾン様部位に独特のタグ配列を含む(第一の所定の条件下において)、微生物のマスターコレクションを作製すれば、その各々が異なるタグ配列を含有する(すなわち、プール内で独特)、ランダム挿入変異体のプールを生成するために繰り返し用いられる。この態様は、(a)この方法の工程(1)において、多数(“プール”)の独立に変異した微生物を生成するのに必要な操作の手数および複雑さを低減できること;並びに、(b)種々のタグの総数が、この方法の工程(1)における多数の微生物中の微生物の総数と同じであることのみを必要とすることから、特に使用することができる。ポイント(a)は、トランスポゾン変異を行うことがより困難な生物(例えば、Staphylococcus aureus)おける本発明の使用をより簡単なものとし、ポイント(b)は、特に良好なハイブリダイゼーション特性を備えたタグ配列を選別することができ、そのため質の調節を容易にすることができることを意味する。以下に、より詳細に記載するように、“プール”サイズは、都合良く100−200独立変異微生物とすることができ、それゆえ、微生物のマスターコレクションは都合良く1または2枚の96ウェルミクロタイタープレートに貯蔵される。

0024

特に好ましい実施態様では、第一の所定の条件は、第一の特定の温度、すなわち25〜32℃の温度範囲であって、約30℃が最も好ましく、第二の所定の条件は、第二の特定の温度、すなわち35〜45℃の温度範囲であって、42℃が最も好ましい。さらに好ましい実施態様では、第一の所定の条件には、ストレプトマイシン等の抗生物質が存在しかつ第二の所定の条件には前記抗生物質が存在せず;あるいは、第一の所定の条件には抗生物質が存在せずに、第二の所定の条件には前記抗生物質が存在する。

0025

グラム陰性細菌のゲノムに組み込むのに適したトランスポゾンは、Tn5、Tn10およびそれらの誘導体を含む。グラム陽性細菌のゲノムに組み込むのに適したトランスポゾンは、Tn916およびその誘導体もしくはアナログを含む。Staphylococcus aureusを用いた使用に特に適したトランスポゾンは、Tn917(Cheungら (1992) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89, 6462-6466)およびTn918(Albusら (1991) Infect. Immun. 59, 1008-1014)を含む。トランスポゾンが、Camilliら (1990) J. Bacteriol. 172, 3738-3744に記載されたTn917誘導体の特性を備え、かつ、pE194Ts等の熱感受性ベクター(Villafaneら (1987) J. Bacteriol. 169, 4822-4829)によって保有されれば、特に好ましい。

0026

トランスポゾンは、遺伝子を挿入的に不活性化するのに便利であるが、他の何らかの既知の方法、もしくは将来開発される方法も使用することができると考えることができる。特にStreptococcus等のある細菌において、遺伝子を挿入的に不活性化するさらに便利な方法は、S. pneumoniaeについてMorrisonら (1984) J. Bacteriol 159, 870に記載された挿入複製変異誘発(insertion-duplicationmutagenesis)を用いることである。一般的な方法を、特に細菌等の他の微生物に適用することもできる。

0027

真菌では、挿入突然変異は、“タグ”および、好ましくは例えばヒグロマイシンBもしくはフレオマイシンに対する耐性をコードする選択マーカーを備えたDNAフラグメントもしくはプラスミドを用いた形質転換によって作製される(Smithら (1994) Infect. Immunol. 62, 5247-5254参照)。制限酵素仲介組み込みを用いた糸状菌のゲノムにヒグロマイシンB耐性をコードするDNAフラグメントをランダム、単一組み込み(REMI;SchiestlとPetes (1991); Luら (1994) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91, 12649-12653)が知られている。真菌の簡単な挿入突然変異技術は、参照としてここに取り込んだSchiestlとPetes (1994)に記載されており、例えば、酵母のTy因子(Ty elements)およびリボソームDNAの使用を含む。

0028

トランスポゾンもしくは他のDNA配列不規則な組み込みにより、各突然変異体において異なる遺伝子が挿入的に不活性化され、かつ各変異体が異なるマーカー配列を含む、多数の独立に変異した微生物を単離することができる。各ウェルが異なる変異微生物を含むように、挿入変異体のライブラリーをウェルが形成された(welled)ミクロタイター皿に並べる。各変異体微生物の独特のマーカー配列を含むDNA(都合良く、クローンからの全DNAを用いる)を貯蔵する。都合良く、ミクロタイター皿から微生物のサンプルを除去し、核酸ハイブリダイゼーション膜(ニトロセルロースもしくはナイロン膜等)にスポットし、アルカリで微生物を溶解して、膜に核酸を固定化することによってなされる。しかして、ウェルが形成されたミクロタイター皿の内容のレプリカを作製する。

0029

ウェルが形成されたミクロタイター皿の微生物のプールを作製し、DNAを抽出する。このDNAを、“タグ”に隣接した共通の“腕”にアニールするプライマーを用いたPCR用の標的として用い、増幅されたDNAを32P等でラベルする。PCRの産物は、ウェルが形成されたミクロタイター皿のレプリカの参照ハイブリダイゼーションパターンを提供する個々の変異体から貯蔵されたDNAをプローブするために用いられる。これは、実際に、個々の微生物がマーカー配列を含むこと、並びにマーカー配列が効率的に増幅およびラベルされ得ることをチェックするものである。

0030

トランスポゾン変異体のプールを特定の環境に導入する。都合良く、96ウェルミクロタイター皿が用いられ、このプールは96のトランスポゾン変異体を含有する。しかしながら、プールについての下限は二つの変異体であり、プールサイズに対する理論的な上限はないが、以下に記載するように、上限は変異体が導入される環境に応じて決定される。

0031

微生物が前記特定の環境に導入されると、可能な微生物は環境の中で生育する。微生物が環境に残る時間の長さは、微生物および環境の性質によって決まる。適切な長さの時間後で、微生物を環境から回収し、DNAを抽出し、そのDNAを“タグ”に隣接する“腕”にアニールするプライマーを用いたPCRの鋳型として用いる。PCR産物を32P等でラベルし、ウェルが形成されたミクロタイター皿から複製された個々の変異体から貯蔵されたDNAをプローブするために用いる。環境から回収された微生物から単離されたDNAから生成したプローブを用いて、弱くハイブリダイズする、あるいは全くハイブリダイズしない、貯蔵されたDNAを同定する。これらの非ハイブリダイズDNA群は、その特定の環境に対する適応が、トランスポゾンもしくは他のDNA配列の挿入によって弱められた変異体に対応する。

0032

特に好ましい実施態様では、“腕”は、“タグ”に匹敵するラベルを、全くあるいはほとんど具備しない。例えば、PCRプライマーを、G残基を全く含まないか、あるいは一つだけ含むように設計し、32PラベルヌクレオチドをdCTPとした場合、全くあるいは一つのラジオラベルされたC残基がそれぞれの“腕”に取り込まれるが、より多くの数のラジオラベルされたC残基が“タグ”に取り込まれる。“タグ”が、“腕”より、少なくとも10倍以上、好ましくは20倍以上、さらに好ましくは50倍以上のラベルを取り込むことが好ましい。都合良く、適切な制限酵素を用いて“腕”が“タグ”から除去することができ、この部位をプライマー設計の際に取り込んでも良い。

0033

上述したように、本願発明の特に好ましい実施態様は、微生物が病原性微生物であり、特定の環境が動物である。この態様では、動物に導入された変異体のプールのサイズは、(a)動物中で生存できそうな変異体の細胞数(毒性遺伝子が不活性化されていないと仮定する)と(b)微生物の全接種数によって決まる。(a)の数があまりに低いと、誤った陽性結果を生じ、(b)の数があまりに高いと、変異体が所望の方法で生育するチャンスを得る前に動物が死んでしまうことがある。(a)の細胞数は、用いられた各微生物について決められるが、好ましくは50以上、さらに好ましくは100以上である。

0034

単一の動物に導入される種々の変異体の総数は、好ましくは50〜500の間であって、約100とするのが都合良い。全体の接種が106細胞を越えないことが望ましいが(好ましくは105細胞)、微生物と動物に依存してこの量の上下で接種のサイズを変えても良い。特に都合の良い方法では、単一の動物当たり100の異なる変異体をそれぞれ1000細胞含有する105の接種が用いられる。この方法では、100の変異体を選別するのに少なくとも100体の動物を必要とした従来技術の方法と比較して、一体の動物が100の変異体を選別するために用いられると考えられる。

0035

しかしながら、少なくとも二つを調べて(一つはこの方法の信頼性をチェックするためのレプリカ)、3番目バックアップとして確保するように、同じプールの変異体で3体の動物を接種すると都合がよい。それでも、この方法は、使用された動物の数において30倍以上の節約ができる。プールの変異体を動物に導入してから、微生物を回収するまでの時間は、使用された微生物と動物で変えてもよい。例えば、動物がマウスであり、微生物がSalmonella typhimuriumである場合には、接種から回収までの時間は約3日である。

0036

本発明の一つの実施態様では、微生物を、工程(4)の導入部位から離れた部位で工程(5)において環境から回収するので、調べられる毒性遺伝子は、二つの部位の間に広がった微生物に係るものを含む。例えば、植物では、傷口もしくは葉の一部に導入し、疾患状態が示されている葉の別の部位から微生物を回収しても良い。動物の場合では、微生物を、経口、腹腔内、静脈内もしくは鼻腔内に導入し、後に脾臓等の内臓器官から回収しても良い。ある遺伝子は、別の経路ではなくある経路が感染の確立に必要とされるので、経口投与により同定された毒性遺伝子と腹腔内投与により同定されたものを比較することは有益であるかもしれない。Salmonellaが腹腔内に導入されることが好ましい。

0037

毒性遺伝子を同定するために用いられる他の好ましい環境は、培養の動物細胞(特にマクロファージ表皮細胞)および培養の植物細胞である。培養の細胞を用いることはそれ自身の範囲において有益であるが、同様に環境として全体的な動物もしくは植物の使用をも補足するであろう。環境が動物の体の一部であることも好ましい。所定の宿主−寄生虫相互作用の範囲内で、種々の器官および組織、並びにパイエル板等のその一部を含む多数の種々の環境が可能である。

0038

環境から回収された個々の微生物(すなわち細胞)の数は、環境に導入された種々の変異体の数の、少なくとも2倍、好ましくは少なくとも10倍、さらに好ましくは100倍であるべきである。例えば、動物が100の異なる変異体で接種された場合には、約10000の個々の微生物および単離されたマーカーDNAが回収されるべきである。

0039

さらに好ましい実施態様は以下の工程を含む:(1A)工程(1)で生成された複数の変異体から栄養素要求体を除去する;もしくは、(6A)工程(6)で選別された変異体が栄養素要求体であるか否かを調べる;あるいは、(1A)と(6A)の両方である。

0040

栄養素要求体(すなわち、野生型もしくは原栄養体には必要とされない成長因子を必要とする変異微生物)と、微生物を特定の環境に適応させる遺伝子が不活性化された変異微生物を区別することが好ましい。これは、工程(1)および(2)の間、もしくは工程(6)の後になされるのが都合が良い。栄養素要求体は、毒性遺伝子が同定される際に除去されないことが好ましい。

0041

本願発明の第二の態様は、微生物を特定の環境に適応させる遺伝子を同定する方法を提供し、この方法は、本発明の第一の態様の方法に続いて、以下の付加的な工程:
(7)工程(6)で選別された個々の変異体から挿入不活性化遺伝子もしくはその一部を単離する工程を含む。独特のマーカーを含む遺伝子の単離方法は、分子生物学の分野で周知である。

0042

さらに好ましい実施態様は、さらに以下の付加的工程:
(8)工程(7)で単離された挿入不活性化遺伝子もしくはその一部をプローブとして用いて対応する野生型遺伝子を野生型微生物から単離する工程を含む。遺伝子プロービングの方法は、分子生物学の分野で周知である。本願発明の実施における使用に適した分子生物学的方法は、ここに参照として取り込まれたSambrookら (1989)に記載されている。

0043

微生物が動物にとって病原性の微生物であり、遺伝子が毒性遺伝子であり、トランスポゾンが挿入的に遺伝子を不活性化するために用いられた場合には、トランスポゾンの外側を切断する制限酵素で工程(6)で選択された個々の変異体からのゲノムDNAを切断し、プラスミドにトランスポゾンを含有するサイズ分画DNAをリゲートし、かつ、プラスミドではなくトランスポゾンによって授けられた抗生物質耐性に基づいてプラスミド組換え体を選別することによって、毒性遺伝子がクローン化されることが都合がよい。トランスポゾンに隣接する微生物ゲノムDNAは、トランスポゾンの末端領域にアニールする二つのプライマー、および、プラスミドのポリリンカー配列の近くにアニールする二つのプライマーを用いて配列決定される。トランスポゾンが既知の毒性遺伝子を中断しているか否かを調べるために、この配列を、DNAデータベース調査にかける。しかして、この方法で得られた配列を、EMBLおよびGenBank等の一般に利用できるデータベースに存在する配列と比較する。最後に、中断された配列が新規の毒性遺伝子にあることがわかったら、この変異を新規の遺伝的バックグラウンド転移させ(例えば、Salmonellaの場合であればファージP22−仲介形質導入による)、無毒性表現型が転位によるものであって、二次的な変異によるものではないことを確かめるために、変異体株のLD50を調べる。

0044

微生物の毒性遺伝子の全てを検出するために選別された個々の変異体の数は、微生物のゲノムの遺伝子数に依存する。例えば、大多数の毒性遺伝子を検出するために、3000−5000のSalmonella typhimuriumの変異体が選別される必要があるが、Salmonellaより大きなゲノムを有するAspergillus spp.の場合には、約20000変異体が選別される。約4%の非必須S. typhimurium遺伝子が毒性に必要であると考えられ(GrossmanとSaier, 1990)、もしそうであれば、S. typhimuriumゲノムは、約150の毒性遺伝子を含む。しかしながら、本願発明の方法は、より速く、より簡単で、より実用向きの、毒性遺伝子を同定する経路を提供する。

0045

本願発明の第三の態様は、本願発明の第一の態様の方法を用いて得られた微生物を提供する。このような微生物は、特定の環境において生存に適応しない特性を備えているために、有益である。好ましい実施態様では、病原性微生物が、宿主生物(環境)において生存に適応せず、動物、特に哺乳動物、さらにはヒトに対して病原性である微生物の場合には、本願発明の方法で得られた変異体はワクチンに使用できる。変異体が無毒性であれば、それゆえ患者投与するのに適していると推定されるが、抗原性であって防御的免疫応答を引き起こすことが予想される。

0046

さらに好ましい実施態様では、本発明の方法で得られた、宿主生物における生存に適していない病原性微生物は、好ましくは他の病原抗原性エピトープを発現するのに適したDNA配列の導入によって修飾される。この修飾された微生物は、他の病原のワクチンとして作用することができる。

0047

本願発明の第四の態様は、本願発明の第二の態様の方法を用いて同定された遺伝子に変異を有する微生物を提供する。しかして、本願発明の第三の態様の微生物は有益ではあるけれども、同定された遺伝子に変異が特異的に導入されることが好ましい。好ましい実施態様では、特に微生物がワクチンに使用される場合には、遺伝子の変異は削除もしくはフレームシフト変異、あるいは実質的に復帰不可能な他の突然変異である。そのような遺伝子特異的突然変異は、自律性レプリコン(プラスミドもしくはウイルスゲノム等の)上の変異遺伝子コピーを微生物中に導入すること、並びに、微生物のゲノムの遺伝子のコピーに変異を導入する相同的組換えに頼ること等の標準的な方法を用いて作製される。

0048

本願発明の第五および第六の態様は、ワクチンに使用するのに適した微生物、並びに、適切な微生物および薬学的に許容されるキャリアーを含むワクチンを提供する。適切な微生物は、上述した無毒性の変異体である。患者の能動免疫が好ましい。このアプローチでは、一つ以上の変異微生物を適切なアジュバントおよびキャリアーを含む免疫学的製剤に調製し、既知の方法で患者に投与する。適切なアジュバントは、完全もしくは不完全フロイントアジュバントムラミルジペプチド、欧州特許出願第109942号、180564号および231039号の“Iscoms”、水酸化アルミニウムサポニンDEAE-デキストラン中性油ミグリオール(miglyol))、植物油ピーナツ油)、リポソームプルロニックポリオール(Pluronic polyols)もしくはリビ(Ribi)アジュバントシステムを含む(例えば、独国特許公開第2189141号公報参照)。“プルロニック”は、登録商標である。免疫される患者は、微生物の毒性型によって引き起こされる疾患から保護される必要のある患者である。

0049

本願発明の上記無毒性微生物もしくはその製剤は、経口および非経口(例えば皮下もしくは筋肉内)注入を含む従来の方法で投与することができる。処置は、一回の投与もしくは一定時間で複数回の投与からなるものでもよい。本願発明の無毒性微生物は、単独で投与することもできるが、一つ以上の許容できるキャリアーと共に、薬学的製剤として存在することが好ましい。キャリアー(類)は、本願発明の無毒性微生物に適合するという意味で、“許容できる”ものでなければならず、また、宿主に対して有害であってはならない。典型的に、キャリアーは、無菌かつ発熱物質を含まない水または食塩水である。本願発明のワクチンは、その微生物成分に依存して、ヒトの医学および獣医学の分野で使用することができると考えられる。微生物によって引き起こされた疾患は、家畜等の多くの動物において知られている。適切な無毒性微生物、特に無毒性細菌を含む場合には、本発明のワクチンは、ヒトに使用できるばかりでなく、例えば、ウシヒツジブタウマ、イヌおよびネコ、並びに、ニワトリシチメンチョウ、アヒルおよびガチョウ等の家禽等にも使用できる。

0050

本願発明の第七および第八の態様は、本願発明の第二の態様の方法によって得られた遺伝子、並びにそれらにコードされたポリペプチドを提供する。“遺伝子”によって、ポリペプチドをコードするDNAの領域のみではなく、転写、翻訳、並びにある微生物ではRNAのスプライシングを制御するDNAの領域等のDNAの制御領域も含む。しかして、遺伝子は、プロモーター転写ターミネーター、リボソーム結合配列、並びにある生物えはイントロンおよびスプライス認識部位を含む。典型的に、工程7で得られた不活性化された遺伝子の配列情報が誘導される。都合良く、トランスポゾンの末端に近い配列は、シークエンシングプライマーハイブリダイゼーション部位として用いられる。誘導された配列または不活性化遺伝子そのものに隣接したDNA制限フラグメントは、野生型生物から、対応する野生型遺伝子を同定および単離するためのハイブリダイゼーションプローブを作製するために用いられる。

0051

関連遺伝子ではなく、遺伝子が確実に得られるように、ハイブリダイゼーションプロービングが厳密な条件下でなされることが好ましい。“厳密”によって、遺伝子が膜に固定化され、かつ、プローブ(この場合、長さが>200ヌクレオチド)が溶液の形態をとる場合に、遺伝子がプローブにハイブリダイズし、かつ固定された遺伝子/ハイブリダイズしたプローブを65℃で10分間、0.1xSSCで洗浄することを意味する。SSCは、0.15M NaCl/0.015Mクエン酸ナトリウムである。Salmonella毒性遺伝子をクローニングするのに好ましいプローブ配列は、図5および6に示され、かつ、実施例2に記載されている。特に好ましい実施態様では、Salmonella毒性遺伝子が、図5および6に示され、実施例2に記載された配列を含む。

0052

さらに好ましくは、遺伝子は、図11および12に示された配列に含まれる配列、またはその少なくとも一部であり、本願発明の第二の態様の方法で同定されたものである。図11および12に示された配列は、毒性遺伝子クラスター2(VGC2)と称されるSalmonella typhimuriumの遺伝子クラスターの一部である。トランスポゾン挿入の位置は配列内部に示唆されており、これらのトランスポゾン挿入は、生物の毒性決定因子を不活性化する。以下、特に実施例4により完全に開示するように、本願発明の第二の態様の方法がSalmonella typhimuriumの遺伝子の毒性を同定するのに用いられる場合には、多くの核酸挿入(それゆえ、同定された遺伝子)がゲノムの比較的小さい部分に密集される。この領域、VGC2は、以下に記載するように、本願発明の一部を形成する他の毒性遺伝子を含む。

0053

本願発明の方法で単離される遺伝子は、適切な宿主細胞中で発現される。しかして、遺伝子(DNA)は、本願発明のポリペプチドの発現および産生用の適切な宿主細胞を形質転換するために用いられる発現ベクターを作製するための、ここに含まれた教示の観点で修飾された既知の技術に従って用いられる。このような技術は、Rutterらに1984年4月3日に交付された米国特許第4440859号、Weissmanに1985年7月23日に交付された米国特許第4530901、Crowlに1986年4月15日に交付された米国特許第4582800号、Markらに1987年12月1日に交付された米国特許第4677063号、Goeddelに1987年7月7日に交付された米国特許第4678751号、Itakura等に1987年11月3日に交付された米国特許第4704362号、Murrayに1987年12月1日に交付された米国特許第4710463号、Toole, Jrらに1988年7月12日に交付された米国特許第4757006号、Goeddelに1988年8月23日に交付された米国特許第4766075号、およびStalkerに1989年3月7日に交付された米国特許第4810648号に開示されたものを含み、これらの全てを参照としてここに取り込む。

0054

本願発明の化合物を構成するポリペプチドをコードするDNAは、適切な宿主に導入するために広い範囲の種々の他のDNA配列に連結されても良い。伴うDNAは、宿主の性質、宿主へのDNAの導入方法、並びにエピソームの維持または組み込みが望まれるか否かに依存する。

0055

一般的に、DNAは、発現に適した方向および正しい読み枠でプラスミド等の発現ベクター中に挿入される。必要であれば、DNAは所望の宿主に認識される適切な転写および翻訳制御ヌクレオチド配列に連結されても良いが、このような制御は一般的に発現ベクター中で利用できる。ベクターは、標準的な技術で宿主に導入される。一般的に、宿主の全てがベクターによって形質転換されるわけではない。それゆえ、形質転換した宿主細胞を選別する必要がある。一つの選別技術は、抗生物質耐性等の形質転換細胞における選択的特徴をコードする、何らかの必須制御部を備えたDNA配列を発現ベクター中に導入することを含む。あるいは、このような選択的特徴の遺伝子が別のベクターに存在してもよく、所望の宿主細胞を共形転換(co-transform)するのに用いられる。

0056

本願発明の組換えDNAで形質転換された宿主細胞を、ポリペプチドを発現させるために、ここに記載された技術の観点で当業者に既知の十分な時間かつ適切な条件下で培養し、ポリペプチドを回収する。細菌(例えばE.coliおよびBacillus subtilis)、酵母(例えばSaccharomycescerevisiae)、糸状菌(例えばAspergillus)、植物細胞、動物細胞および昆虫細胞を含む多くの発現系が知られている。ベクターが他の非原核細胞タイプにおける発現のために用いられる場合であっても、ベクターは、原核生物における繁殖のためにCoIE1 ori等の原核レプリコンを含む。また、ベクターは、それで形質転換された、E.coli等の細菌宿主細胞における遺伝子の発現(転写および翻訳)に方向付け得る真核プロモーター等の適切なプロモーターを含むこともできる。

0057

プロモーターは、RNAポリメラーゼを結合させ、転写を引き起こすDNA配列によって形成された発現制御部である。模範細菌宿主に適合するプロモーター配列は、本願発明のDNAセグメントの挿入に都合の良い制限部位を含むプラスミドベクターに典型的に与えられる。典型的な原核ベクタープラスミドは、Biorad Laboratories(Richmond, CA, USA)から利用できるpUC18、pUC19、pBR322およびpBR329、並びに、Pharmacia, Piscataway, NJ, USAから利用できるpTrc99AおよびpKK223−3である。典型的な哺乳動物細胞ベクタープラスミドは、Pharmacia, Piscataway, NJ, USAから利用できるpSVLである。このベクターは、クローン化された遺伝子の発現を誘導するSV40後期プロモーターを用い、最も高いレベルの発現は、COS−1細胞等のT抗原産生細胞に見出される。

0058

誘導哺乳動物発現ベクターの例はpMSGであり、これもPharmaciaから利用できる。このベクターは、クローン化遺伝子の発現を誘導するために、マウス乳房腫瘍ウイルス末端重複(the mouse mammary tumour virus long terminal repeat)のグルココルチコイド誘導プロモーターを利用する。使用できる酵母プラスミドベクターは、pRS403−406並びにpRS413−416であり、一般的に、Stratagene Cloning Systems, La Jolla, CA 92037, USAから利用できる。プラスミドpRS403、pRS404、pRS405およびpRS406は酵母組み込みプラスミド類(YIps(Yeast Integrating plasmids))であり、酵母選択マーカーHIS3、TRP1、LEU2およびURA3を取り込む。プラスミドpRS413−416は酵母セントロメアプラスミド類(YCps(Yeast Centromere plasmids))である。

0059

相補的付着末端を介してベクターにDNAを操作的に連結するために、種々の方法が開発された。例えば、相補的ホモポリマー管(complementary homopolymertracts)は、ベクターDNAに挿入されるようにDNAセグメントに付加されうる。ベクターおよびDNAセグメントは、相補的ホモポリマーテイル間の水素結合によって連結され、組換えDNA分子を形成する。

0060

一つ以上の制限部位を含む合成リンカーは、DNAセグメントをベクターに連結する方法を提供する。前述したエンドヌクレアーゼ制限切断により生成されたDNAセグメントは、バクテリオファージT4DNAポリメラーゼもしくはE.coliDNAポリメラーゼIで処置され、この酵素は、その3’−5’エキソヌクレアーゼ活性で突き出した3’一本鎖末端を除去し、その重合活性でへこんだ3’末端を満たす。それゆえ、これらの活性の組み合わせにより、平滑末端DNAセグメントが生成される。平滑末端セグメントは、バクテリオファージT4DNAリガーゼ等の平滑末端DNA分子のリゲーション触媒することができる酵素の存在下で、大過剰のモル数リンカー分子と共にインキュベートされる。しかして、この反応の産物は、その末端に重合リンカー配列を有するDNAセグメントである。これらのDNAセグメントは適当な制限酵素で切断され、このDNAセグメントと適合する末端を生じる酵素で切断された発現ベクターにリゲートされる。

0061

種々の制限エンドヌクレアーゼ部位を備えた合成リンカーは、InternationalBiotechnologies Inc, New Haven, CN, USAを含む多数の源から商業的に利用することができる。本発明のポリペプチドをコードするDNAを修飾する望ましい方法は、Saikiら (1988) Science 239, 487-491に記載されたポリメラーゼチェーン反応を使用することである。この方法では、酵素によって増幅されるDNAには、それ自身増幅DNAに取り込まれる二つの特異的オリゴヌクレオチドプライマーが隣接する。前記の特異的プライマーは、当該技術分野で知られた方法を用いて、発現ベクターにクローニングするために用いられる制限エンドヌクレアーゼ認識部位を含んでも良い。

0062

遺伝子の変異形も、本願発明の一部を形成する。この変異形が、本発明の方法で単離された遺伝子と少なくとも70%の配列同一性、好ましくは少なくとも85%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を備えていることが好ましい。もちろん、置換、欠失および挿入も許容されてもよい。一つの核酸配列と他との類似性の程度は、the University of Wisconsin Computer GroupのGAPプログラムを用いて調べることができる。同様に、遺伝子にコードされたタンパク質の変異形が含まれる。“変異形”は、挿入、欠失および置換を含み、保存的であっても非保存的であってもよいが、そのような変化によりタンパク質の正常な機能は実質的に変更されないものである。“保存的置換”とは、Gly,Ala;Val,Ile,Leu;Asp,Glu;Asn,Gln;Ser,Thr;Lys,Arg;およびPhe,Tyr等の組み合わせを意味する。このような変異形は、タンパク質工学および部位特異的変異誘発の周知の方法を用いて作製することができる。

0063

本願発明の第九の態様は、(1)本願発明の第二の態様の方法で得られた遺伝子もしくは(2)この様な遺伝子にコードされたポリペプチドの機能と抵触する化合物を選別する工程を含む、特定の環境に適応する微生物の能力を低減する化合物を同定する方法を提供する。野生型細胞だけでなく本発明の方法で単離された遺伝子を過剰産生する細胞にも影響する化合物の組ごとの選別(Pairwise screens)は、本発明のこの態様の一部をなす。例えば、ある実施態様では、第一の細胞が野生型細胞で、第二の細胞が、本願発明の方法で単離された遺伝子を過剰発現するように作製されたSalmonellaである。どの化合物が野生型細胞だけでなく前記遺伝子を過剰発現する細胞の生存能力もしくは生育を低減するのかを同定するために、特定の環境における各細胞の生存能力および/または生育を、試験される化合物の存在下で調べる。遺伝子が毒性遺伝子であると好ましい。

0064

例えば、一つの実施態様では、微生物(例えばS. typhimurium)は、本願発明の第一の態様の方法によって同定された毒性遺伝子を過剰発現するように作製される。(a)“過剰発現”微生物と(b)等価微生物(毒性遺伝子を過剰発現しない)のいずれかを、培養の細胞を感染するために用いられる。特定の試験化合物が毒性遺伝子機能を選択的に阻害するか否かは、(a)過剰発現微生物と(b)等価微生物による宿主細胞の感染を妨げるのに必要とされる試験化合物の量を評価することによって決定される(少なくともある毒性遺伝子産物では、毒性遺伝子産物に結合することによって、試験化合物がそれらを不活性化し、それ自身が不活性化されることが予想される)。(b)よりも(a)による感染を妨げるのにより多くの化合物が必要であれば、化合物が選択的であることを示唆する。微生物(例えば、Salmonella)がゲンタマイシン(宿主細胞を浸透しない)等の穏やかな抗生物質によって細胞外破壊され、かつ、微生物による細胞の感染を妨げることにおける試験化合物の効果を、前記細胞を溶解して、どれくらい多くの微生物が存在するかを調べる(例えば寒天上にプレーティングする)と好ましい。

0065

組ごとの選別および化合物の他の選別は、一般的にKirschとDi Domenico (1993) “治療能力を備えた天然産物発見(The Discovery of Natural Products with a Therapeutic Potential)” (Ed, V.P.Gallo)、第6章、177−221頁、Butterworths, V.K.(参照としてここに取り込む)に記載されている。組ごとの選別は、遺伝的に関連した二つの株を用いて化合物に対する相対的感受性を比較する多数の関連形式で設計することができる。もし株が単一の座で異なるのであれば、その標的に特異的な化合物は阻害剤に対する各株の感受性を比較することによって同定することができる。例えば、標的に特異的な阻害剤は、別の同質遺伝子姉妹株(isogenic sister strain)と比較した場合に、超感受性試験株(a super-sensitive test strain)に対してより活性である。寒天拡散形式では、化合物を有する皿もしくはウェルを取り巻く阻害ゾーンの大きさを測定することによって決定される。拡散のために、化合物の連続的な濃度勾配が形成され、阻害剤に対する株の感受性は、皿もしくはウェルからゾーンの縁までの距離に比例する。通常の抗菌剤、もしくは所望以外の活性の形式を備えた抗菌剤が、二つの株に対して同様の活性を備えているように一般的に観察される。

0066

組みの株を含む、他のタイプの分子遺伝学的選別は、クローン化された遺伝子産物が対称株と比べて一つの株に過剰発現される。この種のアッセイの原理は、通常量の標的タンパク質を含む、同質遺伝子株よりクローン化された遺伝子産物に特異的な阻害剤に対して、標的タンパク質の向上した質を含む株が、より耐性であるべきである。寒天拡散アッセイでは、特異的化合物を取り巻くゾーンサイズが、他の同質遺伝子株と比べて標的タンパク質を過剰発現する株においてより小さいことが期待される。

0067

化合物のさらなるあるいは別の選別は、以下の工程で達成される:
1.本願発明の第一の態様の方法を用いて得られた変異体微生物を対照として用いる(例えば無毒性等の所定の表現型を備えている)。
2.試験されるべき化合物を野生型微生物と混合する。
3. 野生型微生物を環境に導入する(試験化合物を伴うもしくは伴わない)。
4. 野生型微生物が環境に適応できないならば(化合物処置後、もしくは化合物存在下)、その化合物は、特定の環境に適応もしくは生存する、微生物の能力を低減するものである。
環境が動物の体であり、微生物が病原性微生物である場合には、この方法で同定された化合物は、微生物との感染を防止もしくは改良する薬剤に使用することができる。

0068

本願発明の第十の態様は、第九の態様の方法で同定される化合物を提供する。第十の態様の化合物の使用は、それが同定される方法、特に病原性微生物の宿主に関連すると考えられる。例えば、化合物が、哺乳動物に感染する細菌の毒性遺伝子もしくはそれにコードされるポリペプチドを使用する方法によって同定される場合には、その化合物を、細菌による哺乳動物の感染を処置することに使用することができる。同様に、化合物が、植物に感染する真菌の毒性遺伝子もしくはそれにコードされるポリペプチドを用いる方法によって同定される場合には、その化合物を、その真菌による植物の感染を処置することに使用することができる。

0069

本願発明の第十一の態様は、本願発明の第七の態様の遺伝子もしくはその核酸産物と選択的に相互作用し、かつ実質的にその機能を阻害する分子を提供する。“その核酸産物”とは、あらゆるRNA、特に遺伝子から転写されたmRNAを含む。好ましくは、前記遺伝子もしくは前記核酸産物と選択的に相互作用し、かつ実質的にその機能を阻害する分子は、アンチセンス核酸もしくは核酸誘導体である。さらに好ましくは、前記分子がアンチセンスオリゴヌクレオチドである。

0070

アンチセンスオリゴヌクレオチドは、相補的核酸配列に特異的に結合することができる一本鎖核酸である。適切な標的配列に結合することにより、RNA−RNA、DNA−DNA、もしくはRNA−DNA二重鎖が形成される。これらが遺伝子のセンスもしくはコード鎖に相補的であるから、これらの核酸はしばしば“アンチセンス”と称される。最近になって、オリゴヌクレオチドがDNA二重鎖に結合する、トリプルヘリックス形成の可能性が示された。オリゴヌクレオチドが、DNAダブルヘリックスの主要な溝の配列を認識しうることを見出した。トリプルヘリックスは、それによって形成される。これは、主要な溝の水素結合部位の認識を介して二本鎖DNAを特異的に結合する配列特異的分子を合成することができることを示唆する。明らかに、アンチセンス核酸もしくはオリゴヌクレオチドの配列は、問題の遺伝子のヌクレオチド配列との関係によって容易に決定することができる。例えば、アンチセンス核酸もしくはオリゴヌクレオチドを、図11または12に示された配列の一部、特に毒性遺伝子の一部を形成する配列に相補的となるように設計することができる。

0071

オリゴヌクレオチドは、細胞内在性ヌクレアーゼによって分解もしくは不活性化される。この問題に対抗するために、例えば変更された内部ヌクレオチド結合を備えたものであって、自然に生じたホスホジエステル結合が別の結合に置換されているもの等の、修飾されたオリゴヌクレオチドを用いることができる。例えば、Agrawalら (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85, 7079-7083は、オリゴヌクレオチドホスホラミダート類およびホスホロチオアート類を用いたHIV−1の組織培養の阻害が増大することを示した。Sarinら (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85, 7448-7451は、オリゴヌクレオチドメチルホスホナート類を用いたHIV−1の阻害が増大したことを示した。Agrawalら (1989) Proc. Natl.Acad. Sci. USA 86, 7790-7794は、ヌクレオチド配列特異的オリゴヌクレオチドホスホロチオアートを用いた、早期感染および慢性的に感染した細胞培養の両方においてHIV−1複製の阻害を示した。Leitherら (1990) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 3430-3434は、オリゴヌクレオチドホスホロチオアートによるインフルエンザウイルス複製の組織培養における阻害を報告している。

0072

人工的な結合を備えたオリゴヌクレオチドは、in vivoにおける分解に耐性があることが示された。例えば、Shawら (1991) Nucleic AcidsRes. 19, 747-750は、ほかに修飾されていないオリゴヌクレオチドが、あるキャップ構造で3’末端がブロックされると、in vivoでヌクレアーゼに対してより耐性が強まること、並びに、キャップが付加されていないオリゴヌクレオチドホスホロチオアートはin vivoで切断されないことを報告している。

0073

オリゴヌクレオシドホスホロチオアートを合成するH−ホスホナートアプローチの詳細な説明は、AgrawalとTang (1990) Tetrahedron Letters 31, 7541-7544に与えられており、その教示するところを参照としてここに取り込む。オリゴヌクレオシドメチルホスホナート類、ホスホロジチオアート類、ホスホラミダート類、ホスファートエステル類架橋ホスホラミダート類および架橋ホスホロチオアート類が、当該技術分野で知られている。例えば、AgrawalとGoodchild (1987) Tetrahedron Letters 28, 3539;Nielsenら (1988) Tetrahedron Letters 29,2911;Jagerら (1988) Biochemistry 27, 7237;Uznanskiら (1987) Tetrahedron Letters 28, 3401;Bannwarth (1988) Helv. Chim. Acta. 71, 1517;CrosstickとVyle (1989) Tetrahedron Letters 30, 4693;Agrawalら (1990) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 1401-1405を参照。これらの教示するところを参照としてここに取り込む。別の合成もしくは産生方法も可能である。好ましい実施態様では、オリゴヌクレオチドはデオキシリボ核酸(DNA)であるが、リボ核酸(RNA)も合成および適用することができる。

0074

本願発明で使用できるオリゴヌクレオチドは、内在性ヌクレオティック酵素による分解に対抗するように設計されることが好ましい。オリゴヌクレオチドのin vivo分解によって、長さが短くなったオリゴヌクレオチド分解産物が生じる。このような分解産物は、対応する全長と比べて、非特異的ハイブリダイゼーション従事しそうであり、効果が弱そうである。しかして、体内での分解に耐性であり、標的細胞に到達することができるオリゴヌクレオチドを用いることが望ましい。本願発明のオリゴヌクレオチドは、例えば結合のリン酸イオウで置換することにより、天然のホスホジエステル結合の一つ以上の内部人工インターヌクレオチド結合(internucleotide linkages)を置換することによってin vivoでの分解に対して耐性にすることができる。用いられる結合の例は、ホスホロチオアート類、メチルホスホナート類、スルホンスルファート、ケチル(ketyl)、ホスホロジチオアート類、種々のホスホラミダート類、ホスファートエステル類、架橋ホスホロチオアート類および架橋ホスホラミダート類を含む。他のインターヌクレオチド結合は当該技術分野で周知であるため、この様な例は限定的と言うよりむしろ例証的である。例えば、Cohen, (1990) Trendsin Biotechnology参照。ホスホジエステルインターヌクレオチド結合に代えて置換された一つ以上のこれらの結合を備えたオリゴヌクレオチドの合成は、当該技術分野でよく知られており、混合インターヌクレオチド結合を備えたオリゴヌクレオチドを産生する合成経路を含む。

0075

5’もしくは3’末端ヌクレオチドに類似した基を“キャッピング(capping)”もしくは取り込むことによって内因性酵素による伸長に対して耐性とすることができる。キャッピング用試薬は、Applied BioSystems Inc, FosterCity, CAのAmino-Link IITM等、商業的に利用することができる。キャッピング方法は、例えばShawら (1991) Nucleic AcidsRes. 19, 747-750およびAgrawalら (1991) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88 (17), 7595-7599に記載されており、その教示するところを参照としてここに取り込む。

0076

ヌクレアーゼ攻撃に対するオリゴヌクレオチドを作成するさらなる方法は、ここに参照として取り込むTangら (1993) Nucl. AcidsRes. 21, 2729-2735に記載されているように、それらが“自己安定化”されることである。自己安定化されたオリゴヌクレオチドは、3’末端にヘアピンループ構造を備え、ヘビ毒ホスホジエステラーゼ、DNAポリメラーゼIおよび胎児性ウシ血清による分解に対して耐性の増大を示す。オリゴヌクレオチドの自己安定化領域は、相補的核酸とのハイブリダイゼーションを妨害することなく、マウスにおける薬力学および安定性の研究により、それらの直線状部に関して自己安定化オリゴヌクレオチドのinvivoにおける持続性が増大することが示された。

0077

本発明によれば、塩基対形成のアンチセンスオリゴヌクレオチド特性の固有の結合特異性は、in vivoの意図した座にアンチセンス化合物の有効性を限定することによって増強され、使用される用量をより低くし、全身的な影響を最小にする。しかして、オリゴヌクレオチドは、所望の効果を達成するために局在的に用いられる。所望の座におけるオリゴヌクレオチドの濃度は、オリゴヌクレオチドを全身的に投与した場合よりずっと高く、その治療効果は、顕著に低い全体量を用いて達成することができる。局在的高濃度のオリゴヌクレオチドは、標的細胞の浸透を増強し、標的核酸配列の翻訳を効果的にブロックする。

0078

オリゴヌクレオチドは、薬剤の局在化投与に適したあらゆる手段によって座に運ばれる。例えば、オリゴヌクレオチド溶液は、部位に直接注入することができ、また、注射器を用いて注入することによって輸送されてもよい。また、オリゴヌクレオチドを、所望の部位に配された場合に、周りの座にオリゴヌクレオチドが放出される移植器に取り込むこともできる。

0079

オリゴヌクレオチドは、ヒドロゲル材を介して投与されるのが最も好ましい。ヒドロゲルは、非炎症性かつ生分解性である。現在のところ、この様な材料の多くが知られており、天然および合成ポリマーからなるものも含まれる。好ましい実施態様では、この方法は、体温以下では液状であるが、体温付近では形状維持固形ヒドロゲルを形成するヒドロゲルを利用する。好ましいヒドロゲルは、エチレンオキシドプロピレンオキシド繰り返し単位ポリマーである。ポリマーの特性は、ポリマーの分子量、並びに、ポリマーにおけるポリエチレンオキシドポリプロピレンオキシド相対的割合に依存する。好ましいヒドロゲルは、約10〜約80重量%のエチレンオキシドと、約20〜約90重量%のプロピレンオキシドを含む。特に好ましいヒドロゲルは、約70重量%のポリエチレンオキシドと、約30重量%のポリプロピレンオキシドを含む。用いられるヒドロゲルは、例えば、BASFCorp., Parsippany, NJの、商品名PluronicRを利用することができる。

0080

この実施態様では、ヒドロゲルを液体状態まで冷却し、この液体に、ヒドロゲルのグラム当たり約1mgのオリゴヌクレオチドの濃度となるまでオリゴヌクレオチドを混合する。得られた混合物を、例えば診察中スプレーもしくは塗布することによって、あるいはカテーテルもしくは内科的方法を用いて、処置されるべき表面上に適用する。ポリマーが温められるにつれ、固化してゲルが形成され、ゲルの正確な組成物によって決められた時間をかけて、オリゴヌクレオチドがゲルから周辺細胞へと拡散する。

0081

オリゴヌクレオチドを、リポソーム、ミクロカプセル、および移植可能な装置を含む、商業的に利用可能あるいは科学文献に記載された他の移植手段によって投与することができる。例えば、移植は、ポリアンヒドリド類、ポリオルトエステル類、ポリ乳酸およびポリグリコール酸並びにこれらのコポリマー類コラーゲン、およびタンパク質ポリマー類等の生分解材料、もしくはエチレンビニルアセタートEVAc)、ポリビニルアセタートエチレンビニルアルコール、およびその誘導体等の非生分解材料を、オリゴヌクレオチドを局所的に輸送するために用いることができる。融解もしくは溶剤蒸発技術を用いて、この材料が重合もしくは固化されるとき、もしくは、この材料と共に機械的に混合して、オリゴヌクレオチドを材料中に取り込むことができる。ある実施態様では、オリゴヌクレオチドは、デキストラン被覆されたシリカビーズステント、カテーテル等の移植可能な装置のための被覆に混合もしくは適用される。

0082

オリゴヌクレオチドの用量は、オリゴヌクレオチドの大きさと、投与の目的に依存する。一般的に、その範囲は、処置される組織の表面積に基づいて計算される。有効量のオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの長さおよび化学的組成に幾分依存するが、一般的には、組織表面積の平方センチメートル当たり約30〜3000μgの範囲である。

0083

オリゴヌクレオチドは、治療および予防の両方の目的のために患者に全身的に投与しても良い。オリゴヌクレオチドは、非経口的(例えば静脈内、皮下、筋肉内)もしくは経口的、鼻腔内、もしくはオリゴヌクレオチドが患者の血流に到達して循環できる他の手段等の有効な方法によって投与することができる。全身的に投与されたオリゴヌクレオチドは、局所的に投与されたオリゴヌクレオチドに付加されることが好ましいが、局在的投与無しでも利用できる。この目的には、成人に対して投薬当たり約0.1〜約10グラムの範囲の用量が一般的に有効である。

0084

本願発明のこの態様の分子は、遺伝子が単離された微生物、もしくは前記微生物の近縁によって引き起こされたあらゆる感染を処置もしくは予防することに使用できると考えられる。しかして、前記分子は抗生物質である。しかして、本願発明の第十二の態様は、薬剤に使用するための、本願発明の第十一の態様の分子を提供する。

0085

本願発明の第十三の態様は、微生物に感染した、あるいは感染の疑いのある宿主を処置する方法を提供し、この方法は、本願発明の第十一の態様に係る有効量の分子を投与することを含み、遺伝子が前記微生物、もしくは前記微生物の近縁中に存在する。“有効量”とは、感染を実質的に防止もしくは改善する量を示す。“宿主”とは、微生物に感染されうるあらゆる動物もしくは植物を含む。

0086

本願発明の第十一の態様の分子の薬学的製剤は、本願発明の一部をなすと考えられる。この様な薬学的製剤は、一つ以上の許容できるキャリアーと共に前記分子を含む。キャリアー(類)は、本願発明の前記分子と適合しかつその受容側にとって有毒でないという意味において“許容可能”でなくてはならない。キャリアーは、典型的に、無菌および発熱性物質を含まない水もしくは生理食塩水である。

0087

上述したように、以下の実施例4に詳細に記載するように、ある毒性遺伝子が、VGC2と称するクロモソームの領域で、Salmonella typhimuriumに凝集していることを見出した。DNA−DNAハイブリダイゼーション実験により、VGC2の少なくとも一部に相同な配列が、Salmonellaの多くの種および株に見出されるが、試験したE.coliおよびShigella株には存在しないことが調べられた(実施例4参照)。これらの配列は、少なくともSalmonellaにおいて、保存された遺伝子、および毒性遺伝子の少なくともいくつかにほぼ確実に対応している。他のSalmonella種の等価遺伝子、並びに、もし存在するならば、他の腸もしくは別の細菌の等価遺伝子も毒性遺伝子であると信じられる。VGC2領域内の遺伝子が毒性遺伝子であるか否かは、容易に調べられる。例えば、本願発明の第二の態様の方法で同定されたVGC2内の遺伝子(Salmonella typhimuriumに適用され、かつ環境がマウス等の動物である場合)は、毒性遺伝子である。また、毒性遺伝子も、遺伝子に変異を起こし(好ましくは非極性変異)、変異株無毒であるか否かを調べることにより同定される。選択された遺伝子に変異体を作成する方法は、周知であり、以下に記載する。

0088

本願発明の第十四の態様は、Salmonella typhimuriumのVGC2 DNAもしくはその一部、あるいは前記DNAの変異形もしくはその一部の変異形を提供する。Salmonella typhimuriumのVGC2 DNAは、図8図式的に描写され、実施例4に与えられた情報を用いてSalmonella typhimuriumATCC14028(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、12301 Parklawn Drive, Rockville,Maryland 20852, USAから利用できる;またNCTC, Public Health Laboratory Service, Colindale, UK受託番号NCTC12021にも受託されている)から容易に得られる。例えば、図11および12に示された配列から得られるプローブは、Salmonella typhimuriumゲノムライブラリーからλクローンを同定するのに用いることができる。標準的なゲノム歩行法は、全てのVGC2 DNAを得るために用いることができる。図8に示された制限地図は、VGC2のDNAフラグメントを同定および局在化するために用いることができる。

0089

“Salmonella typhimuriumのVGC2 DNAの一部”とは、少なくとも10ヌクレオチド、好ましくは少なくとも20ヌクレオチド、さらに好ましくは少なくとも50ヌクレオチド、さらに好ましくは少なくとも100ヌクレオチド、そして最も好ましくは少なくとも500ヌクレオチドのVGC2を含むあらゆるDNA配列を意味する。VGC2 DNAの特に好ましい一部は、図11に示された配列、もしくはその一部である。VGC2 DNAの他の特に好ましい一部は、図12に示された配列もしくはその一部である。有利に、VGC2 DNAの一部は遺伝子もしくはその一部である。

0090

遺伝子は、当該技術分野で知られたコンピュータープログラムを用いた読み取り枠統計学解析によって、VGC2領域内に同定することができる。読み取り枠が約100コドン以上であれば、それは遺伝子であろう(しかし、これより短い遺伝子が知られている)。読み取り枠が遺伝子のポリペプチドコード領域に対応するか否かは、実験的に調べることができる。例えば、読み取り枠に対応するDNAの一部を、前記DNAにハイブリダイズする、mRNAが発現されるか否かを調べるために、ノーザン(RNA)ブロットのプローブとして使用することができ、もしくは、さらに、変異を読み取り枠に導入してもよく、微生物の表現型に与える変異の効果を調べることができる。もし表現型が変更されれば、読み取り枠は遺伝子に対応する。DNA配列内の遺伝子の同定方法は当該技術分野で周知である。

0091

“前記DNAの変異形もしくはその一部の変異形”とは、本願発明の第七の態様の用語“変異形”によって定義されたあらゆる変異形を含む。しかして、Salmonella typhimuriumのVGC2 DNAの変異形は、Salmonella typhiおよびSalmonella enterica等の他のSalmonella種の等価遺伝子もしくはその一部、並びに、他の腸内細菌等の他の細菌の等価遺伝子もしくはその一部を含む。“等価遺伝子”とは、機能的に等価な遺伝子、並びに、変異が類似した表現型(無毒性等)へと導く遺伝子を含む。本願発明の以前には、VGC2もしくはそれに含まれた遺伝子は同定されておらず、毒性決定因子に関連づけられなかったと考えられる。

0092

しかして、本願発明のさらなる態様は、細菌がVGC2の遺伝子と同じもしくは等価の遺伝子を正常に含む場合には、前記遺伝子が変異もしくは欠失した変異細菌;細菌がVGC2の遺伝子と同じもしくは等価の遺伝子を正常に含む場合には、前記遺伝子が変異もしくは欠失した変異細菌を作製する方法を提供する。以下は、VGC2遺伝子を不活性化するのに好ましい方法である。最初に、ハイブリダイゼーションのプローブとしてVGC2のフラグメントを用いて、Salmonella λDNAライブラリーもしくは他のDNAライブラリーから、DNAフラグメントの遺伝子をサブクローニングし、制限酵素部位について遺伝子をマッピングし、Escherichia coliにおいてDNAシークエンシングを行って遺伝子を調べる。できれば制限酵素によってクローン化遺伝子のコード領域の一部を削除した後に、制限酵素を用いて、遺伝子のコード領域に抗生物質(例えばカナマイシン)耐性をコードするDNAセグメントを導入する。方法および抗生物質耐性マーカーを含むDNA構築物を利用して、関心の向けられた遺伝子の不活性化が、好ましくは非極性であること、すなわち、関心の向けられた遺伝子の下流の遺伝子の発現に影響しないことを確実にすることができる。次いで、遺伝子の変異形を、ファージP22形質導入を用いてE.coliからSalmonella typhimuriumに転移させ、クロモソームへの変異遺伝子の相同的組換えについてサザンハイブリダイゼーションによって形質導入体をチェックする。

0093

このアプローチは、一般にSalmonellaで用いられ(S. typhiで用いることもできる)、さらに詳しいことは、Galanら (1992) 174, 4338-4349を含む多くの文献に見られる。さらなる態様は、ワクチンにおける変異細菌の使用;前記細菌および薬学的に許容できるキャリアーを含む薬学的組成物;Salmonella typhimuriumのVGC2DNAもしくはその一部にコードされたポリペプチド、もしくはその一部の変異形;宿主に感染もしくは疾患を引き起こす細菌の能力を低減する化合物を同定する方法;前記方法によって同定されうる化合物;VGC2の遺伝子と選択的に相互作用し、かつ実質的に機能を阻害する分子もしくはその核酸産物;並びにその医療的使用および薬学的組成物を提供する。

0094

VGCDNAは、本発明の第一および第二の態様の方法で同定された遺伝子、並びにその局在によって同定された遺伝子(しかし、本願発明の第一および第二の態様の方法で同定されうる)を含む。本願発明のこれらのさらなる態様は、本願発明の第四、五、六、七、八、九、十、十一、十二および十三の態様に密接に関連しており、従って、これらの態様について与えられた情報、並びにこれらの態様に関連して示された選択を、これらのさらなる態様に適用する。遺伝子が、VGC2に由来し、S. typhi等のSalmonellaの別の種に由来する等価遺伝子であることが好ましい。変異細菌が、S. typhimurium変異体、もしくはS. typhi等のSalmonellaの別の種の変異体であると好ましい。少なくともいくつかのVGC2の遺伝子が、S. typhimurium等の細菌が細胞に侵入する能力を与えると信じられる。

0095

本願発明を、以下の実施例および図面を参照しながら記載する。図1は、本願発明の特に好ましい方法を図式的に例証する。図2は、EcoRVで切断した後の、12のS. typhimuriumの接合個体(exconjugants)に由来するDNAのサザンハイブリダイゼーション解析を示す。フィルターを、小型Tn5トランスポゾン(mini-Tn5 transposon)のカナマイシン耐性遺伝子でプローブした。図3は、半分のミクロタイター皿からの、48のS. typhimurium接合個体(A1−H6)に由来するDNAのコロニーブロットハイブリダイゼーション解析を示す。フィルターを、最初の24コロニー(A1−D6)のプールから単離されたDNAからのラベルされ増幅されたタグを含むプローブとハイブリダイズした。

0096

図4は、マウスに注入された、ミクロタイター皿の95のS. typhimurium接合個体(A1−H11)のDNAコロニーブロットハイブリダイゼーション解析を示す。複製フィルターを、プールからの標識され増幅されたタグとハイブリダイズし(接種パターン)、もしくは、感染した動物の脾臓から回収された10000以上のプールされたコロニーから単離されたDNAからのラベルされ増幅されたタグとハイブリダイズした(脾臓パターン)。コロニーB6、A11およびC8は、両方のフィルターに弱いハイブリダイゼーションシグナルを生じた。コロニーA3、C5、G3(aroA)およびF10からのハイブリダイゼーションシグナルは、接種パターンには存在するが、脾臓パターンには存在しない。図5は、本願発明の方法を用いて単離されたSalmonella遺伝子の配列と、Escherichia coli clpプロテアーゼゲノムとの比較を示す。図6は、本願発明の方法を用いて単離されたさらなるSalmonella遺伝子の部分的配列を示す(SEQID NO:8〜36)。

0097

図7は、S. typhimuriumクロモソームのVGC2のマッピングを示す。(A)VGC2の3つの領域からのDNAプローブは、Mud-P22プロファージロックされたものを含む一組のS. typhimurium株からの溶解物のサザンハイブリダイゼーション解析に用いられた。7.5kbのPstIフラグメント(図8のプローブA)にハイブリダイズした溶解物が示されている。使用された他の二つのプローブが、同じ溶解物にハイブリダイズした。(B)ファージの挿入ポイントおよびパッケージング方向は、分単位でマップ位置と共に示されている(edition VIII, 実施例4の参考文献22)。ファージの名称は、以下の株に対応する:18P、TT15242;18Q、15241;19P、TT15244;19Q、TT15243;20P、TT15246および20Q、TT15245(実施例4の参考文献)。マッピングされた遺伝子の局在箇所が水平な棒で示され、他の遺伝子のおよその位置が示されている。

0098

図8は、VGC2の物質的かつ遺伝学的なマップを示す。(A)16のトランスポゾン挿入の位置が線の上に示されている。VGC2の範囲は、太線で示されている。産物が、種々の二つの成分制御システムの、それぞれセンサーおよび制御成分に類似するORF12および13を除いて、類似した遺伝子の名称と共に、実施例4の説明で記載されたORF群の転写の位置および方向が、線の下の矢印で示されている。(B)重複クローンの局在箇所およびMud−P22プロファージ株TT15244からのEcoRI/XbaI制限フラグメントが塗りつぶされた棒として示されている。マッピングされたλクローンの部位のみが示されており、クローンはこれらの限度を超えて伸長しても良い。(C)制限部位の位置がマークされている:B,BamHI;E,EcoRI;V,EcoRV;H,HindIII;P,PstIおよびX,XbaI。図7でプローブとして用いられた7.5kbのPstIフラグメント(プローブA)の位置、および図10でプローブとして用いられた2.2kbのPstI/HindIIIフラグメント(プローブB)の位置が、制限地図の下に示されている。配列1(図11に記載)および配列2(図12に記載)の位置が、細い矢印で示されている(ラベルされた配列1および配列2)。

0099

図9は、VGC2の境界をマッピングを記載する。(A)E.coli K12クロモソームの37〜38分にマップされた遺伝子の位置は、S. typhimuriumLT2クロモソームの対応する領域と共に並んでいる(30〜31分)。VGC2領域の拡大されたマップは、プローブとして用いられた11のS. typhimurium (S.t.)DNAフラグメント(太い棒)と、それらを作製するために用いられた制限部位:B,BamHI;C,ClaI;H,HindIII;K,KpnI;P,PstI;N,NsiIおよびS,SaiIと共に示されている。E.coli K12(E.c.)ゲノムDNAにハイブリダイズしたプローブは+で示され、ハイブリダイズしなかったプローブは−で示されている。図10は、VGC2がSalmonellae間で保存され、かつ特異的であることを示している。Salmonella血液型亜型(serovars)と他の病原性細菌のゲノムDNAを、PstI(A)、HindIIIもしくはEcoRV(B)で制限し、プローブとしてλクローン7からの2,2kbのPstI/HindIIIフラグメントを用いて、サザンハイブリダイゼーション解析にかける(プローブB図2)。フィルターを、厳密(A)もしくは非厳密(B)な条件下でハイブリダイズし、洗浄する。

0100

図11は、VGC2の“配列1”のDNA配列を、中心から左端まで示す(図2の矢印が付された配列1を参照)。DNAは6つの読み枠で翻訳され、推定される遺伝子の開始および終結位置、並びにSTMに同定された種々の変異体のトランスポゾン挿入位置が示唆されている(SEQID NO:37)。習慣的に、*は停止コドンを示し、標準的なヌクレオチドのあいまいさのコードが、必要箇所に用いられている。図12は、VGC2の“配列2”のDNA配列を示す(クラスターC)(図2の矢印が付された配列2を参照)。DNAは6つの読み枠で翻訳され、推定される遺伝子の開始および終結位置、並びにSTMで同定された種々の変異体のトランスポゾン挿入位置が示唆されている(SEQ ID NO:38)。習慣的に、*は停止コドンを示し、標準的なヌクレオチドのあいまいさのコードが、必要箇所に用いられている。図7〜12は、実施例4に最も関連する。

0101

実施例1:Salmonella typhimuriumの毒性遺伝子の同定
材料および方法
細菌株とプラスミド
Salmonella typhimurium株12023(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)株14028と等価)を、ナシナル・コレクション・オブ・タイプ・カルチャー(NCTC), Public Health Laboratory Service,Colindale, London, UKから得た。この株の自発ナリジキシン酸耐性変異体(12023Nalr)を研究室で選別した。株12023の別の誘導体、CL1509(aroA::Tn10)をFred Heffronから入手した。Escherichia coli株CC118λpir(△[ara−leu]、araD、△lacX74、galE、galK、phoA20、thi−1、rpsE、rpoB、argE(Am)、recA1、λpirファージ溶原(lysogen))およびS17−1λpir(Tpr、Smr、recA、thi、pro、hsdR−M+、RP4:2−Tc:Mu:KmTn7、λpir)をKenneth Timmisから入手した。E.coli DH5αを、S. typhimurium DNAを含有するpUC18(Gibco-BRL)とBluescript(Stratagene)プラスミドを繁殖させるために用いた。プラスミドpUT小型Tn5Km2(de Lorenzoら, 1990)は、Kenneth Timmisから入手した。

0102

半ランダム配列タグの構築とリゲーション
オリゴヌクレオチドプール
「配列1」
ID=000002HE=035 WI=108 LX=0510 LY=2350
を、オリゴヌクレオチド合成装置(Applied Biosystems, model 380B)で合成した。1.5mM MgCl2、50mM KCl、および標的として200pgのRT1を含んだ10mM Tris−Cl(pH8.0);250μMの各dATP、dCTP、dGTP、dTTP;100pMのプライマーP3およびP5;並びに2.5UのAmplitaq(Perkin-Elmer Cetus)を含んだ100μlのPCRで、RT1から二本鎖DNAタグを調製した。温度循環条件は、95℃で30秒、50℃で45秒、72℃で10秒を30サイクルであった。PCR産物をゲル精製し(Sambrookら, 1989)、エルチップD(elutipD)カラムを通し(SchleicherとSchullのものを利用できる)、pUC18もしくはpUT小型Tn5Km2にリゲーションする前にKpnIで切断した。リゲーションでは、プラスミドをKpnIで切断し、小ウシ腸アルカリホスファターゼ(Gibco-BRL)で脱リン酸化した。切断されたプラスミドDNAから未切断のものを除去するために、リゲーションの前に、直線状になったプラスミド分子をゲル精製した(Sambrookら,1989)。リゲーション反応溶液は、約50ngの各プラスミドと二本鎖タグDNAを、酵素を添加したバッファーに1ユニットのT4DNAリガーゼ(Gibco-BRL)を含有した25μlに含む。

0103

リゲーションは24℃で2時間行った。プラスミドDNAの自己リゲーションもしくは未切断プラスミドDNAのいずれかから生じる細菌コロニー比率を調べるために、二本鎖タグDNAをリゲーション反応から省略した対照反応を行った。二本鎖タグDNAを含有するリゲーション反応から185コロニーが生じたのと比較して、これは、E.coli CC118(Sambrookら, 1989)の形質転換後にアンピシリン耐性細菌コロニーを産生しなかった。

0104

細菌性形質転換および交配
pUT小型Tn5Km2と二本鎖タグDNAとの間のいくつかのリゲーションの産物を、E.coli CC118(Sambrookら, 1989)を形質転換するために用いた。全体で約10300の形質転換体をプールし、そのプールから抽出されたプラスミドDNAをE.coli S−17λpir(de Lorenzo & Timmis, 1994)を形質転換するために用いた。交配実験では、約40000のアンピシリン耐性E.coli S−17λpir形質転換体のプールと、S. typhimurium 12023 Na1rを、光学密度OD)580が1.0となるまで分けて培養した。各培養の分注量(0.4ml)を5ml 10mMのMgSO4に混合し、Millipore膜(0.45μm径)で濾過した。このフィルターを、M9塩(de Lorenzo & Timmis, 1994)を含有する寒天の表面に置き、37℃で16時間インキュベートした。この細菌を、37℃で40分間液体LB培地にフィルターを振り混ぜることによって回収し、100μgml−1ナリジキシン酸(ドナー株に対する選別)および50μgml−1カナマイシン(受容個体株の選別)を含むLB培地上に前記懸濁液をプレートすることによって接合個体を選別した。ナリジキシン酸耐性(nalr)、カナマイシン耐性(kanr)コロニーを、MacConkeyラクトース指示培地(E.coliとS. typhimuriumとを区別するため)およびアンピシリン含有LB培地に移すことによって各接合個体をチェックした。約90%のnalr、kanrコロニーがアンピシリンに敏感であり、これらが確実な転位から得られたことを示している(de Lorenzo & Timmis, 1994)。個々のアンピシリン感受性接合個体を、LB培地を含む96ウェルのミクロタイター皿に貯蔵した。−80℃で長期間貯蔵するために、7%DMSOもしくは15%グリセロールのいずれかをこの培地に添加した。

0105

変異体の表現型の特徴決定
栄養素要求体を同定するために、M9塩類と0.4%グルコース(Sambrookら, 1989)を含む固相培地上に、変異体をミクロタイター皿からレプリカプレーティングした。寒天プレート上のコロニーを低倍率顕微鏡で調べることによって、荒れたコロニー形態の変異体を検出した。

0106

コロニーブロット、DNA抽出、PCR、DNAラベリングおよびハイブリダイゼーションコロニーブロットハイブリダイゼーションでは、48ウェルの金属レプリケーター(Sigma)を用いて、50μgml−1のカナマイシンを含有するLB寒天の表面上に置かれたHybond Nナイロンフィルター(Amersham, UK)にミクロタイター皿から接合個体を移した。37℃で夜通しインキュベートした後、細菌コロニーを支持するフィルターを除去し、室温で10分間乾燥させた。細菌を0.4N NaOHで溶解し、フィルターを、フィルター製造元指示通りに0.5N Tris−Cl pH7.0で洗浄した。細菌性DNAをStratalinker(Stratagene)のUV光にあててフィルターに固定した。32Pラベルプローブへのハイブリダイズを、先に記載されたように厳密な条件下で行った(Holdenら, 1989)。DNA抽出のために、S. typhimuriumトランスポゾン変異株を、ミクロタイター皿で液状LB培地に生育するか、固体培地で生育させた後にLB培地に再懸濁した。全DNAを、Ausubelら(1987)のヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)法で調製した。簡単に言えば、150〜1000μlの細胞を遠心して沈降させ、576μlのTEに再懸濁した。これに、15μlの20% SDSおよび3μlの20mgml−1のプロテイナーゼKを添加した。37℃で1時間インキュベートした後、166μlの3M NaClを添加し、徹底的に混合し、次いで、80μlの10%(w/v)CTABと0.7MNaClを添加した。徹底的に混合した後、この溶液を65℃で10分間インキュベートした。フェノールとフェノール−クロロホルムで抽出した後、DNAをイソプロパノールの添加によって沈降させ、70%エタノールで洗浄し、約1μg μl−1の濃度になるようにTEに再懸濁した。

0107

ラベルされたプローブを生成するために、DNAサンプルを2回のPCRにかけた。最初のPCRは、20mM Tris−Cl pH8.3;50mM KCl;2mM MgCl2;0.01% Tween80;各々200μMのdATP,dCTP,dGTP,dTTP;2.5ユニットのAmplitaqポリメラーゼ(Perkin-Elmer Cetus);各々770ngのプライマーP2およびP4;および5μgの標的DNAを含む100μlの反応液で行った。95℃で4分間の最初の変性後、温度サイクルは、50℃で45秒、72℃で10秒、および95℃で30秒を20サイクルからなる。PCR産物を、クロロホルム/イソアミルアルコール(24/1)で抽出し、エタノールで沈降させた。DNAを10μlのTEに再懸濁し、PCR産物を、TAEバッファー中の1.6%Seaplaque(FMCBioproducts)を電気泳動することによって精製した。約80bpのフラグメントを含むゲルスライス切り出し、第二のPCRに用いた。この反応は、20mMTris−Cl pH8.3;50mM KCl;2mM MgCl2;0.01% Tween80;各々50μMのdATP,dTTP,dGTP;10μl32P−dCTP(3000Ci/mmol、Amersham);各々150ngのプライマーP2およびP4;約10ngの標的DNA(最初のPCR産物を含有する1−2μlの1.6%Seaplaqueアガロース);0.5ユニットのAmplitaqポリメラーゼを含む20μlの反応液で行った。この反応液に20μlのミネラルオイルを載せ、温度サイクルを上述の通りに行った。放射活性ラベルの取り込みを、Whatman DE81ペーパーへの吸収によって定量した(Sambrookら, 1989)。

0108

感染の研究
タグが付されたトランスポゾンを含有する各々のSalmonella接合個体を、37℃で夜通し、ミクロタイタープレートで、2%トリプトン、1%イースト抽出物、0.92% v/vグリセロール、0.5% Na2PO4、1% KNO3(TYGPN培地)(Ausubelら, 1987)で生育させた。金属レプリケーターを用いて、少量のオーバーナイト培養物新鮮なミクロタイタープレートに移し、その培養物をOD580(Titertek Multiscanミクロタイタープレートリーダーを用いて測定)が各ウェルとも約0.2となるまで37℃で培養した。個々のウェルの培養をプールし、OD550を分光光度計を用いて調べた。培養物を、約5x105 cfuml−1となるまで無菌食塩水希釈した。さらに、希釈物を、ナリジキシン酸(100mg ml−1)およびカナマイシン(50mg ml−1)を含むTYGPN上にプレートして、接種物にcfuが存在することを確認した。

0109

3匹のメスのBALB/cマウス(20−25g)のグループに、約1x105cfu ml−1を含む0.2mlの細菌懸濁液を腹腔内に注入した。接種後3日でマウスをと殺し、細菌を回収するために脾臓を取りだした。それぞれの脾臓の半分を、ミクロフュージチューブ(a microfuge tube)の1mlの無菌食塩水にホモジェナイズした。細胞片沈殿させ、懸濁液の状態にある細胞を含有する1mlの食塩水を新鮮なチューブに移し、ミクロフュージで2分間遠心した。上清吸引し、ペレットを1mlの無菌蒸留水に再懸濁した。一連の希釈を無菌蒸留水に作製し、100mlの各希釈物を、ナリジキシン酸(100ug ml−1)およびカナマイシン(50ug ml−1)を含むTYGPN寒天上にプレートした。細菌を、1000〜4000コロニーを含むプレートから回収し、各脾臓から回収された全部で10000以上のコロニーをプールし、コロニーブロットを選別するプローブのPCR生成用DNAを調製するために用いた。

0110

毒性遺伝子クローニングおよびDNAシークエンシング
全DNAをS. typhimurium接合個体から単離し、それぞれSstI、SalI、PstI、SphIで切断した。分解物アガロースゲル分画し、Hybond N+膜(Amersham)に移し、プローブとしてpUT小型Tn5Km2のカナマイシン耐性遺伝子を用いてはサザンハイブリダイゼーション解析を行った。このプローブは、ジゴキシゲニン(Boehringer-Mannheim)でラベルされ、化学発光検出を製造元の指示に従って行った。ハイブリダイゼーションと洗浄の条件は、上述の通りである。3−5kbの範囲のハブリダイズしたフラグメントを生じる制限酵素を用いて、調製用アガロースゲル用のDNAを切断し、ハイブリダイゼーションシグナルのサイズに対応するDNAフラグメントをこれから切り出し、精製して、pUC18にリゲートした。リゲーション反応は、E. coli DH5aをカナマイシン耐性に形質転換するために用いられた。カナマイシン耐性形質転換体のプラスミドを、エルチップDカラムを通過させて精製し、制限酵素切断でチェックした。プラスミド挿入物を、−40プライマーと逆シークエンシングプライマー(United States Biochemical Corporation)、並びにそれぞれTn5のIおよびO末端にアニールするプライマー6(5’−CCTAGGCGGCCAGATCTGAT−3’)(SEQID No6)およびP7(5’−GCACTTGTGTATAAGAGTCAG−3’)(SEQ ID No7)を用いてジデオキシ法(Sangerら, 1977)で部分的に配列決定した。ヌクレオチド配列と推定されるアミノ酸配列を、Macintosh SE/30コンピューターでMacvector 3.5ソフトウェアパッケージを用いて作製した。配列を、ヒトゲノム地図作製計画資源センター(the HumanGenome MappingProject Resource Centre, Harrow, UK)のUNIX(登録商標)/SUNコンピューターシステムを用いて、EMBLおよびGenbankDNAデータベースと比較した。

0111

結果
タグ設計
DNAタグの構造は、図1aに示されている。それぞれのタグは、不変配列の“腕”が隣接した可変中心領域からなる。この中心領域配列([NK]20)は、一般に用いられる6bp認識制限酵素のための部位の発生を妨げるように設計されるが、統計学的に、同じ配列が2x1011分子に一度だけ生じることを確実にするのに十分変更可能である(12の不規則に選択されたタグのDNA配列は、種々の領域にわたって、どれも50%以上の同一性を持たないことを示した)。(Nはあらゆる塩基(A,G,CまたはT)を意味し、KはGまたはTを意味する。)この腕は、最初のクローニング段階を容易にするために末端の近くにKpnI部位を備え、ハイブリダイゼーション解析の前に腕からラジオラベルされた可変領域を解離するために、可変領域に隣接するHindIII部位が用いられた。また、プライマーP2およびP4が、それぞれグアニン残基を一つだけ含むように腕を設計した。それゆえ、これらのプライマーを用いたPCRでは、独特配列では平均10であるのに対し、新規に合成された各々の腕には、たった一つのシトシンが取り込まれる。PCRにラジオラベルされたdCTPを取り込んだ場合には、各々の腕と比べて、平均して10倍以上のラベルが独特配列に存在する。これは、HindIIIで切断して独特配列から解離された後に、腕からのバックグラウンドハイブリダイゼーションシグナルを最小にすることを意図している。二本鎖タグを、プラスミドpUTに保有された小型Tn5トランスポゾンKm2のKpnI部位にリゲートする(de Lorenzo & Timmis, 1994)。このプラスミドの複製は、pir遺伝子のR6K特異的π産物に依存する。これは、種々の細菌種に転移させるRP4プラスミドのoriT配列(Miller & Mekalanos, 1988)、並びに、小型Tn5部の転位に必要なtnp*遺伝子を保有している。タグが付された小型Tn5トランスポゾンを、接合することによってS. typhimuriumに転移し、転位によって生じた288の接合個体をミクロタイター皿のウェルに貯蔵した。これらの内の12から単離された全DNAをEcoRVで切断し、プローブとして小型Tn5トランスポゾンのカナマイシン耐性遺伝子を用いてサザンハイブリダイゼーション解析を行った。どの場合も、接合個体は、細菌ゲノムの異なる部位に一回のトランスポゾンの組み込みの結果として生じた(図2)。

0112

特異性および感受性の研究
次いで、反応の標的として接合個体DNAのプールに係るPCRにおけるDNAタグの増幅の効率および単一性を調べた。PCRにおけるタグの不等価な増幅を最小にする試みでは、アガロースゲルのエチジウムブロミド染色によって視覚化されうる産物を生じる、100μlの反応に用いられるDNA標的最大量と、PCRサイクル最小数を調べた。(それぞれ、5μgのDNAと20サイクル)。

0113

ミクロタイター皿で定常期に達したS. typhimurium接合個体をあわせて、DNA抽出に用いた。これにプライマーP2およびP4を用いたPCRを行った。80bpのPCR産物をゲル精製し、32PラベルされたCTPを備えた同じプライマーを用いた第二のPCRの標的として用いた。これにより、PCR産物中に60%以上のラジオラベルされたdCTPが取り込まれる結果となった。ラジオラベルされた産物を、HindIIIで切断し、対応するミクロタイター皿からのコロニーブロットDNAをプローブするために用いた。この方法で試験された1510変異体の内、358は、コロニーブロットの夜通し曝した後のオートラジオグラムで明瞭なシグナルを引き起こさなかった。この可能な説明が3つある。まず第一に、ある割合のトランスポゾンがタグを保有しない可能性がある。しかしながら、タグの存在下もしくは非存在下におけるトランスポゾンに係るリゲーション反応から得られた形質転換頻度を比較することにより、タグの付されていないトランスポゾンが、全体の約0.5%以上になることを説明できそうにない(材料と方法を参照)。より可能性のある原因は、可変配列がいくつかのタグにおいて末端切除されていること、および/またはいくつかの配列が二次構造を形成することであり、これらの両方が増幅を妨げたかもしれない。明確なシグナルを与えられなかった変異体は、さらなる研究には含なかった。効率的に増幅されるタグの特異性を、ミクロタイター皿の24コロニーからプローブを生成し、プローブを生成するために用いられた24コロニーを含む48コロニーのコロニーブロットをプローブするために使用することによって証明した。プローブ生成に用いられなかった24コロニーからのあらゆるハイブリダイゼーションシグナルの欠如は(図3)、用いられたハイブリダイゼーション条件がラベルされたタグ間のクロスハイブリダイゼーションを妨げるのに十分厳密であることを示し、各接合個体がミクロタイター皿の内部で反復しないことを示唆している。

0114

動物実験で接種として用いられる最大プールサイズを決定することを、さらなに考察した。各トランスポゾンのラベルされたタグの量は、タグプールの複雑さに反比例するので、ハイブリダイゼーションシグナルがあまりに弱く、オートラジオグラムの夜通し曝した後に検出されない以上のプールサイズまで限定する。より重要なことは、プールの複雑さが増大するにつれ、感染した動物の脾臓で、プールの毒性の代表が十分にラベルされたプローブを産生するのに十分な数で存在しないことである。用いたサルモネラ症のマウスモデルにおけるプールサイズに対する上限を決定していないが、96以上に違いない。

0115

トランスポゾン変異の毒性試験
全部で1152の独特にタグが付された挿入変異(二つのミクロタイター皿に由来)を、12プールのBALB/cマウスにおける毒性について試験し、それぞれ96ウェルのミクロタイター皿を示す。動物に、ミクロタイター皿の96のトランスポゾン変異体のそれぞれ約103細胞(全部で105生物体)を、腹腔内投与した。注入から3日後、マウスをと殺し、実験培地上に脾臓ホモジェナートをプレーティングすることによって、細菌を回収した。それぞれのマウスから回収された約10000コロニーをプールし、DNAを抽出した。このDNAサンプルに存在するタグを増幅し、PCRでラベルし、コロニーブロットをプローブし、接種から増幅されたタグを用いて得られたハイブリダイゼーションパターンと比較した(図3)。対称として、S. typhimuriumのaroA変異体にタグを付し、接種における96変異体の一つとして用いた。毒性が強く弱められているので、この株は脾臓で回収されることは予想されない(Buchmeierら, 1993)。DNAが、接種からのラベルされたタグにハイブリダイズするが、脾臓から回収された細菌からのラベルされたタグにハイブリダイズしない41の変異体を同定した。この実験を繰り返し、同じ41変異体を再び同定した。これらの二つは、予想通り、aroA変異体であった(プール当たり一つ)。他は栄養素要求体変異であった(最少培地上で生育できない)。全ての変異体が、正常なコロニー形態学を備えていた。

0116

実施例2:トランスポゾンに隣接する配列のクローニングおよび部分的特徴決定
実施例1に記載された変異体の一つ(プール1、F10)からDNAを抽出し、SstIで切断して、カナマイシン耐性に基づいてサブクローン化した。トランスポゾンの一端に隣接した450bpの配列を、プライマーP7を用いて調べた。この配列は、熱制御プロテアーゼをコードするE.coli clp(lon)遺伝子に80%の同一性を示す(図5)。知る限りにおいて、以前に、この遺伝子が毒性決定因子に関係があるとは考えられなかった。

0117

さらに13のSalmonella typhimurium毒性遺伝子の部分的配列が、図6に示されている(配列A2〜A9およびB1〜B5)。P2D6、S4C3、P3F4、P7G2およびP9B7の推定されるアミノ酸配列は、動物および植物の細菌性病原体を通じて保存された分泌関連タンパク質ファミリーに類似しており、Salmonellaではinvファミリーとして知られている。S. typhimuriumでは、inv遺伝子が、腸組織に細菌侵入するのに必要である。inv変異体の毒性は、経口経路で接種された場合には弱められるが、腹腔内投与された場合には弱められない。腹腔内接種後の毒性に必要とされるinv関連遺伝子の発見は、脾臓および他の器官の非食細胞(non-phagocytic cells)の侵入に必要とされる新しい分泌機構を示唆している。これらの新規遺伝子の産物は、確立された感染の処置におけるinvタンパク質より優れた薬剤標的を示し得る。この実施例で同定された遺伝子のさらなる特徴決定を、実施例4に記載する。

0118

実施例3:LD50定量およびマウスの予防接種の研究
本願発明の方法で同定された変異は毒性を弱める。以前には毒性に関係するとされていなかった遺伝子の5つの変異を、P22−介在形質導入でS. typhimurium 12028のナリジキシン酸感受性親株に転移させた。形質導入体を制限マッピングでチェックし、腹腔内径路でBALB/cマウスのグループに注入して、50%致死量(LD50)を調べた。変異体S4C3、P7G2、P3F4およびP9B7のLD50の値は、どれも野生株より高い大きさであった。変異体P1F10では、LD50の差異は全く検出されなかった。しかしながら、P1F10株と野生株とを同じ比率で含む接種物を注入したマウスの脾臓から回収されたP1F10細胞の比率には統計学的に顕著な減少が見られた。このことは、この変異体が、毒性を弱めるものの、LD50で検出されない程度までであることを示している。

0119

変異体P3F4とP9B7も、107細胞/マウスの接種レベルで経口経路で投与した。どのマウスも病気にならず、このことは、これらの変異体の経口LD50レベルが、少なくとも野生株よりは高いことを示している。マウス予防接種研究では、質量が20−25gの5匹のメスのBALB/cマウスに、Salmonella typhimurium変異株P3F4およびP9B7の連続する10倍希釈を経口(p.o.)もしくは腹腔内(i.p.)に最初に接種した。4週間後、マウスに、500c.f.uの親の野生株を接種した。死亡を4週間にわたって記録した。また、変異株を接種したマウスと同じ加齢およびバッチの二匹のマウスに、陽性の対照として500c.f.uの野生株をi.p.接種した。予防接種されていない両方のマウスが、予想通り4週間以内に死亡した。

0120

結果は以下の表に示されている。
1)変異株P3F4を用いたp.o.での最初の接種

0121

実施例4:Salmonella typhimuriumの第二型III分泌システムをコードする毒性座の同定
この実施例で用いられた略号は、VGC1,毒性遺伝子クラスター1;VGC2,毒性遺伝子クラスター2である。

0122

記載された実験の背景
Salmonella typhimuriumは、ヒトの胃腸炎の主要な試薬であり、ヒト腸チフスのモデルとして与えるマウスの全身的な病気を引き起こす(1)。マウスにS. typhimuriumを経口接種した後で、細菌は、腸の細胞もしくはパイアー斑小胞を介して、小腸ルーメンから腸の粘膜を通る(2)。この細菌がマクロファージや好中球に侵入し、細網内皮系入り、脾臓や肝臓を含む他の器官に広がり、さらに繁殖して、圧倒的かつ致死的菌血症を生じる(3)。宿主細胞に侵入するため、生理学的にストレスのかかる種々の細胞内および細胞外の環境において生存および複製するため、並びに、免疫系の特異的抗菌活性を回避するために、S. typhimuriumは、洗練されたレパートリー毒性因子を用いる。

0123

S. typhimuriumと他の病原体の毒性メカニズムのさらに包括的な理解を得るために、便利に“サインが付された変異誘発(signature-tagged mutagenesis)”(STM)と称され、単一の動物の多数の種々の変異体の結末を同時に追跡することができる能力を備えた変異解析の強度を組み合わせた、トランスポゾン変異誘発システムが実施例1に記載されている(5および実施例1;参考文献5は、本願発明の優先日以降に公開された)。このアプローチを用いて、選別した全部で1152の変異体から、毒性の弱められた43の変異体を同定した。これらの変異体の5つのトランスポゾンの挿入ポイントに隣接するDNAのヌクレオチド配列は、これらが、種々の細菌性病原体のタイプIII分泌システムをコードする遺伝子に関連することを示した(6、7)。S. typhimuriumのinv/spa遺伝子クラスターの産物(8、9)は、表皮細胞に入ることを仲介する表面付属物集合に要求されるタイプIII分泌システムを形成するタンパク質である(10)。ゆえに、inv/spaクラスターに変異を有する株の毒性は、腹腔内に投与された場合ではなく、接種物が経口投与された時にのみ弱められる(8)。対称的に、STMで同定された5つの変異体は、腹腔内接種後に無毒である(5)。

0124

この例では、これらの5つの変異体のトランスポゾン挿入ポイントとSTMで同定されたさらなる11の変異体の全てが、S. typhimuriumクロモソームの同じ領域にマップされることを示す。さらに、この領域を解析することにより、推定される産物がタイプIII分泌システムの他の成分に配列類似性を備えたさらなる遺伝子が明らかにされる。毒性遺伝子クラスター2(VGC2)と称されるこの染色体領域は、多数の他の腸内細菌には存在せず、S. typhimurium毒性に重要な座を示す。

0125

材料および方法
細菌株、形質導入および生育培地。Salmonella enterica血清型5791(aberdeen)、423180(gallinarum)、7101(cubana)および12416(typhimuriumLT2)を、ナショナル・コレクション・オブ・タイプ・カルチャー(the National Collections of Type Cultures, Public Health Laboratory Service, UK)から入手した。Salmonella typhi BRD123ゲノムDNAをG.Douganから入手し、腸病原性(enteropathogenic) Escherichia coli(EPEC)、腸出血性(enterohemorrhagic) E.coli(EHEC)、Vibrio choleraバイオタイプEl Tor、Shigella flexneri血清型2およびStaphylococcus aureusは、the Department of Infectious Diseases and Bacteriology, Royal Postgraduate Medical School, UKから入手された臨床的離物である。Yersinia pestisのゲノムDNAは、J. Heesemannから入手した。しかしながら、ゲノムDNAは、標準的な方法を用いて単離することができる。S. typhimuriumNCTC株12023のサインが付された小型Tn5トランスポゾン変異体を生成するために用いられた細菌株および方法は、以前に記載されている(5、11)。プラスミドの機械的な繁殖は、E.coli DH5α内であった。細菌を、適切な抗生物質を添加したLBブイヨン(12)で生育させた。個々の変異体株の毒性レベルを評価する前に、ファージP22仲介形質導入によって(12)、変異を、S. typhimurium 12023のナリジキシン酸感受性親株に最初に転移した。形質転換体を接種物として使用する前に制限分解およびサザンハイブリダイゼーションによって解析した。

0126

ラムダライブラリースクリーニング。VGC2をカバーする重複挿入DNAを備えたラムダ(λ)クローンを、S. typhimuriumLT2ゲノムDNAの部分的なSau3A切断からの挿入物を含むλ1059ライブラリー(14)から、標準的な方法(13)で得た。このライブラリーは、Salmonella Genetic Stock Centre(SGSC), Calgary, CanadaからK. Sandersonを介して得られた。

0127

Mud−P22溶原。ラジオラベルされたDNAプローブを、S. typhimuriumゲノムの既知の位置にMud−P22プロファージを有する一組のS. typhimurium株の溶解物から調製されたDNAを有するHybond N(Amersham)にハイブリダイズした。マイトマイシン誘導Mud−P22溶解物の調製が記載されている(12、15)。この組のMud−P22プロファージは、元来BensonとGoldmanによって組み立てられ(16)、SGSCから得られた。

0128

ゲル電気泳動とサザンハイブリダイゼーション。ゲル電気泳動を、0.5xTBEで行った1%もしくは0.6%アガロースゲルで行った。ゲル濾過されたDNAを、Hybond NまたはN+膜(Amersham)に移し、厳密なハイブリダイゼーションと洗浄工程(10%以下のミスマッチを備えたヌクレオチド配列間のハイブリダイゼーションは許容する)を、Holdenらが記載したようにして行った(17)。非厳密的条件(50%のミスマッチを備えた配列間のハイブリダイゼーションは許容する)では、フィルターを10%ホルムアミド/0.25M Na2HPO4/7% SDSで夜通し42℃でハイブリダイズさせ、最も厳密な段階は、42℃で20mM Na2HPO4/1% SDSを備える。プローブとして用いられたDNAフラグメントを、“Radprime”システム(Gibco-BRL)を用いて [32P]dCTPもしくは[ジゴキシゲニン−11]dUTPでラベルし、放射活性ラベルされたプローブに用いられるのと同じ溶液でハイブリダイゼーションを行ったこと以外は、製造者の指示に従ってジゴキシゲニンシステム(Boehringer Mannheim)を用いて検出した。ゲノムDNAを、以前に記載されたようにして(13)、サザンハイブリダイゼーション用に調製した。

0129

分子クローニングとヌクレオチドシークエンシング。制限エンドヌクレアーゼとT4DNAリガーゼを、Gibco-BRLから得た。一般的な分子生物学的技術は、Sambrookら(18)に記載されている。ヌクレオチド配列決定をT7シークエンシングキット(Pharmacia)を用いたジデオキシ終結法(19)によって行った。配列を、MacVector3.5ソフトウェアもしくはAssemblyLIGNパッケージで構築した。ヌクレオチドと誘導されたアミノ酸配列を、ヒトゲノム地図作製計画資源センター(the Human Genome MappingProject Resource Centre, Hinxton, UK)のネットワークサービスで、ウィスコンシン大学のGCGパッケージのBLASTおよびFASTAプログラムバージョン8)(20)を用いて、欧州分子生物学研究所(the European Molecular Biology Laboratory)(EMBL)およびSwissProtデータベースのものと比較した。

0130

毒性試験。5つのメスのBALB/cマウス(20−25g)のグループに、生理食塩水に懸濁された10倍希釈の細菌を経口(p.o.)もしくは腹腔内(i.p.)接種した。接種物の調製のために、振り動かしながら(50rpm)LBブイヨン中で37℃で夜通し細菌を生育させ、560nmにおける光学密度(OD)が0.4〜0.6になるまで、種々の長さの時間、新鮮な培地を接種するために用いた。細胞密度ml当たり5x108コロニー形成ユニット(cfu)以上になるように、培養物を遠心して濃縮し、食塩水に再懸濁した。cfu/mlの濃度を、LB寒天プレート上に一連の希釈された接種物をプレーティングすることによってチェックした。マウスに、0.2mlをi.p.で接種し、かつ、同じ量の接種物を含む栄養をp.o.で接種した。LD50の値を、ReedとMeunch(21)の方法で28日後に計測した。

0131

結果
トランスポゾン挿入の局在。Salmonella typhimurium小型Tn5トランスポゾン変異体のバンクの発生(generation)および弱毒化された43の変異体を同定するために用いられた選別は、以前に記載されている(5)。トランスポゾンと隣接DNA領域は、カナマイシン耐性の選別もしくは逆PCRにより、接合個体からクローン化される。トランスポゾンに隣接するDNAのヌクレオチド配列300−600bpを、33変異体について得た。これらの配列とDNAおよびタンパク質データベースの配列とを比較することにより、14の変異体が既知の毒性遺伝子にトランスポゾンが挿入されたことによって生じ、7つが腸細菌の既知の遺伝子に類似した新規遺伝子に挿入されたことによって生じ、12がDNAおよびタンパク質データベースにエントリーされたものと類似しない配列に挿入された子のによって生じたことを示した(参考文献5,実施例1および本実施例)。

0132

3つの証拠により、最初にA、BおよびCと称した、ゲノムの3つの領域に新規配列への19の内の16のトランスポゾンが集まっていることが示唆された。第一に、トランスポゾン挿入ポイントに隣接する領域のヌクレオチド配列を、互いにかつデータベースの配列と比較することにより、ある配列が互いに重複するかもしくは、同じ遺伝子の異なる領域に強力に類似することが示された。第二に、いくつかの制限酵素で切断され、かつ、トランスポゾン挿入ポイントに隣接する制限フラグメントでプローブされたゲノムDNAのサザン解析により、あるトランスポゾン挿入が同じ制限フラグメント上に局在することが示唆された。第三に、同じDNAプローブがS. typhimurium λDNAライブラリーのプラークにハイブリダイズした場合、先の二つの段階が関連すると示唆した変異体からのプローブが同じλDNAクローンにハイブリダイズすることが見いだされた。しかして、2つの変異体(P9B7およびP12F5)をクラスターAとし、5つの変異体(P2D6、P9B6、P11C3、P11D10およびP11H10)をクラスターBとし、9つの変異体(P3F4、P4F8、P7A3、P7B8、P7G2、P8G12、P9G4、P10E11およびP11B9)をクラスターCとした(図8)。

0133

これら3つのクラスターからのDNAプローブの、Mud-P22プロファージにロックされた一連のS. typhimurium株の溶解物へのハイブリダイゼーションは(15,16)、3つの座が30〜31分の領域に全て局在することを示し(エディションVIII、参考文献22)(図7)、このことは、これら3つの座が密接に関連するかもしくは、一つの大きな毒性座を構成することを示唆している。クラスターA、BおよびCをカバーするあらゆるλクローンが重複DNA挿入物を含有するか否かを調べるために、各クローンの末端領域のDNAフラグメントを、他のλクローンのサザンハイブリダイゼーション解析のプローブとして用いた。ハイブリダイズするDNAフラグメントは、いくつかのλクローンが重複し、かつ、クラスターA、BおよびCが一つの連続領域を含有することを示した(図8)。この領域の末端からのDNAフラグメントを、隣接領域を示す挿入物を含むさらなるクローンを同定するためのλライブラリーをプローブするために使用した。この座の最右端をカバーするλクローンは一つも同定されず、この領域は、Mud-P22プロファージ株TT15244の溶解物からの6.5kbのEcoRI/XbaIフラグメントをクローニングすることによって得られた(16)。

0134

制限地図およびサザンハイブリダイゼーション解析を用いてこの座の物理的地図を作成した(図8)。よく調べられた63分のinv/spa遺伝子クラスターからこの座を区別するために(エディションVIII、参考文献22)(8,9,23,24,25,26)、前者を毒性遺伝子クラスターI(VGC1)と呼び、後者を新規の毒性座VGC2と称した。図2は、ヌクレオチド配列が調べられたDNAの二つの部分の位置を示す(“配列1”および“配列2”)。ヌクレオチド配列は図11図12に示されている。

0135

S. typhimuriumクロモソーム上のVGC2の境界のマッピング。VGC2の左側のλクローン7のヌクレオチド配列は、推定されるアミノ酸配列がE.coliのydhE++遺伝子のセグメントの誘導産物に90%以上同一な読み枠(an open reading frame: ORF)の存在を示し、VGC2の右側の6.5kbEcoRI/XbaIクローン化フラグメントの配列は、推定されるアミノ酸配列がpykF遺伝子によってコードされたE.coliのピルビン酸キナーゼIに90%以上同一なORFの存在を示した(27)。E.coliでは、37〜38分のところに、クロモソームydhEとpykFが互いに密接に局在している(28)。VGC2の長さに沿って分散した11の非重複DNAフラグメントを、E.coliとS.typhimuriumゲノムDNAの非厳密サザンハイブリダイゼーション解析においてプローブとして使用した。ハイブリダイズするDNAフラグメントは、VGC2を含む約40kbの領域がE.coliゲノムから欠失し、1kb以内にVGC2の境界が局在することを示した(図9)。VGC2の右側末端に近いXbaI部位の局在を(図8)、クロモソームの30分の領域(22)の既知のXbaI部位(29)のマップと比較することにより、30.7分のマップ位置がVGC2に推定される。

0136

VGC2の構造。VGC2の一部のヌクレオチド配列決定により、19のORFの存在が明らかになった(図8)。VGC2の約26kbのヌクレオチド配列のG+C容量は44.6%であり、VGC1では47%(9)、完全なSalmonellaゲノムでは51−53%と予想される(30)。

0137

ORF1−11の完全に推定されたアミノ酸配列は、タイプIII分泌システムのタンパク質の配列に類似しており(6,7)、植物および動物の種々の細菌性病原における毒性決定因子の輸出に必要とされることが知られている(7)。ORF1−8の推定されたタンパク質(図8)は、構成および配列の点で、Yersinia pseudotuberculosisのyscN−U遺伝子の産物(31)、Salmonella typhimuriumのVGC1のinv/spaクラスターのinvC/spaS(8,9)およびShigellaflexneriのspa/mxiのspa47/spa40に類似している(32,33,34,35)。例えば、ORF3の推定されたアミノ酸配列(図8)は、Y.pseudotuberculosisのYscSに50%同一であり(31)、S.flexneriのSpa9に34%同一であり(35)、S.typhimuriumのVGC1のSpaQに37%同一である(9)。ORF9の推定されたタンパク質産物は、Y.enterocoliticaのLcrDに43%の同一性(36)、S.flexneriのMxiAに39%の同一性(32)並びにVGC1のInvAに40%の同一性(23)を備えたタンパク質のLcrDファミリーに密接に関連する。図8に示された残りのORFの部分的ヌクレオチド配列は、ORF10から推定されるタンパク質が、Y.enterocolitica YscJ(37)細菌の外膜に局在するリポタンパク質に最も類似しており、ORF11がS.typhimurium InvG、トランスロカーゼに類似すること(38)を示している。ORF12とORF13はそれぞれ、二成分制御システムを含む種々のタンパク質の、センサーおよび制御サブユニットに重要な類似性を示す(39)。ORF9と10、ORF10と11、ORF19とVGC2の右側末端との間にさらなる遺伝子の十分なコード容量がある。

0138

VGC2はSalmonellaeの間で保存され、かつ、これらに特異的である。DNAおよびタンパク質データベースにエントリーされたものに類似した配列を欠くVGC2の中心に局在する2.2kbのPstI/HindIII(プローブB、図8)を、Salmonella血液型亜型と他の病原性細菌のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーション解析におけるプローブとして用いた(図10A)。非厳密条件下でハイブリダイズしたDNAフラグメントは、VGC2がS.aberdeen、S.gallinarum、S.cubana、S.typhiに存在し、EPEC、EHEC、Y.pestis、S.flexneri、V.cholera、S.aureusに存在しないことを示した。しかして、VGC2はSalmonellaeに保存され、これらに特異的なのであろう。

0139

座の構成が試験したSalmonella serovarsに保存されているか否かを調べるために、二つのさらなる制限酵素で切断したゲノムDNAを用いて厳密なサザンハイブリダイゼーションを行った。ハイブリダイズするDNAフラグメントは、S.typhimuriumLT2とS.gallinarum、S.cubanaとS.typhiとの間に制限部位の再構成に何らかの不均一性があることを示した(図10B)。さらに、S.gallinarumとS.typhiは、調べた他のSalmonellaeに存在するものにさらにハイブリダイズするフラグメントを含み、VGC2の領域がこれらの種で二重になっていることを示している。

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