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技術 建設機械の作動油管理システム並びに作動油の再資源化方法及び再資源化システム

出願人 キャタピラージャパン合同会社
発明者 吉野和憲芳野鉄也
出願日 2001年11月1日 (18年4ヶ月経過) 出願番号 2001-336466
公開日 2003年5月14日 (16年10ヶ月経過) 公開番号 2003-138604
状態 特許登録済
技術分野 掘削機械の作業制御 流体圧回路(2) 燃料電池(システム)
主要キーワード 固形物粉 時間センサ 土砂粒 動力伝達媒体 全酸価値 劣化判定回路 各作業車両 再資源化システム
関連する未来課題
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図面 (6)

課題

建設機械作動油の適切な時期での交換と、回収した作動油の適切な処理とを可能にした作動油管理システム構築する。

解決手段

建設機械で使用される作動油が劣化したときには、劣化判定部の判定に基づき送信部から管理装置へ自動的に劣化信号を送信する。そして、管理装置の検索部により、劣化信号に含まれるID情報検索条件として当該建設機械で使用される作動油の再生回数データベースから検索し、処理判定部により、検索部で検索された作動油の再生回数に基づき作動油の処理方法を判定する。そして、作業指示部から作業車両へ処理判定部で判定された処理方法に応じた回収方法を指示し、作業車両を当該建設機械に赴かせて、指示した回収方法で作動油を回収/交換させる。

概要

背景

油圧ショベルホイールローダクレーン等の油圧式建設機械では油圧シリンダ油圧モータへの動力伝達媒体として作動油が用いられているが、作動油は使用されるうちに次第に劣化していく。作動油の劣化は建設機械動力性能を低下させるため、ある程度劣化が進んだ時点で新しい作動油に交換することが好ましいが、作動油の劣化状態ユーザ自身が判定するのは困難であり、通常は一定期間使用した時点で新しい作動油に交換することが行われている。ところが、作動油の劣化は使用状況により変化するため、作動油の無駄な交換が発生する可能性もあれば、逆に交換が遅れて建設機械の運動性能を低下させてしまう可能性もある。

そこで、本出願人は特開平10−299721号公報、特開平10−299722号公報、特開平10−299723号公報に開示するように、ベースオイル成分酸価塩基価や、作動油中添加剤耐酸化剤耐磨耗剤防錆剤等の高分子添加剤)の量(割合)、及び作動油中に含まれる土砂粒金属粉,水分等の不溶異物の量に基づき作動油の劣化を判断する技術を提案した。この技術によれば、作動油の劣化を正確に判定することができるので、作動油の無駄な交換が生じることがなく、また、交換の遅れによる運動性能の低下を招くこともない。

概要

建設機械の作動油の適切な時期での交換と、回収した作動油の適切な処理とを可能にした作動油管理システム構築する。

建設機械で使用される作動油が劣化したときには、劣化判定部の判定に基づき送信部から管理装置へ自動的に劣化信号を送信する。そして、管理装置の検索部により、劣化信号に含まれるID情報検索条件として当該建設機械で使用される作動油の再生回数データベースから検索し、処理判定部により、検索部で検索された作動油の再生回数に基づき作動油の処理方法を判定する。そして、作業指示部から作業車両へ処理判定部で判定された処理方法に応じた回収方法を指示し、作業車両を当該建設機械に赴かせて、指示した回収方法で作動油を回収/交換させる。

目的

本発明はこのような課題に鑑み創案されたもので、作動油の適切な時期での交換と回収した作動油の適切な処理とを可能にした、建設機械の作動油管理システムを提供することを目的とする。また、回収した作動油を有効に再資源化することが可能な、建設機械の作動油の再資源化方法と作動油再資源化システムを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

少なくとも一台の油圧式建設機械と、該建設機械の状態を管理する管理装置と、該建設機械の作動油回収交換する少なくとも一台の作業車両を備え、該建設機械に、該作動油の劣化を判定する劣化判定部と、該劣化判定部により作動油の劣化が判定されたときに該建設機械のID情報とともに劣化信号を送信する送信部とを備え、該管理装置に、該建設機械から出力された該劣化信号を受信する受信部と、各建設機械で使用される作動油の再生回数を建設機械毎に記憶したデータベースと、該劣化信号に含まれる該ID情報を検索条件として該建設機械で使用される作動油の再生回数を該データベースから検索する検索部と、該検索部で検索された該作動油の再生回数に基づき該作動油の処理方法を判定する処理判定部と、該作業車両に対して該処理判定部で判定された処理方法に応じた回収方法を指示する作業指示部とを備えたことを特徴とする、建設機械の作動油管理システム

請求項2

該処理判定部は、該作動油の再生回数が所定回数未満の場合には該作動油の処理方法として該作動油の再生処理を選択し、該作動油の再生回数が所定回数以上の場合には該作動油の処理方法として該作動油の廃棄処理を選択することを特徴とする、請求項1記載の建設機械の作動油管理システム。

請求項3

該送信部が該劣化信号に含めて該建設機械の位置情報を送信するように構成されるとともに、該管理装置に該劣化信号に含まれる位置情報に基づき該建設機械の地図上での現在位置を特定する位置特定部を備え、該作業指示部は該作業車両に対して該位置特定部で特定された該建設機械の地図上での現在位置に関する情報を送信することを特徴とする、請求項1又は2記載の建設機械の作動油管理システム。

請求項4

乾燥ゴミ熱分解して熱分解ガスを発生させるガス化炉を備えたガス化溶融システムを備え、該ガス化溶融システムに、該作業車両により回収された廃棄処理対象の作動油を該ガス化炉に投入するための投入口を備えたことを特徴とする、請求項1〜3の何れかの項に記載の建設機械の作動油管理システム。

請求項5

建設機械から劣化した作動油を回収し、回収した該作動油をガス化溶融システムのガス化炉に投入することを特徴とする、建設機械の作動油の再資源化方法

請求項6

該ガス化炉で発生した熱分解ガスの少なくとも一部を燃料電池エネルギガスとして使用することを特徴とする、請求項5記載の建設機械の作動油の再資源化方法。

請求項7

建設機械で使用できない廃棄処理対象の作動油の投入口と、該投入口から投入された該作動油を産業廃棄物混入して無酸素状態蒸し焼きにするガス化炉と、該ガス化炉での該作動油と該産業廃棄物の熱分解により発生した熱分解ガスを該ガス化炉から取り出す取出口と、該産業廃棄物の熱分解残さと該熱分解ガスを燃焼させてスラグ化する溶融炉と、該溶融炉での該熱分解残さと該熱分解ガスの燃焼により発生する高温排ガス熱源として蒸気を発生させるボイラーと、該取出口から取り出された該熱分解ガスの少なくとも一部が供給され該熱分解ガスを通過させて該ボイラーで発生した該蒸気を過熱する過熱器と、該過熱器で過熱された該蒸気を駆動源とするタービンと、該タービンにより駆動される発電機とを備えたことを特徴とする、作動油再資源化システム

技術分野

0001

本発明は、油圧ショベルホイールローダクレーン等の油圧式建設機械で使用される作動油の管理システム並びに作動油の再資源化方法及び再資源化システムに関する。

背景技術

0002

油圧ショベル,ホイールローダ,クレーン等の油圧式建設機械では油圧シリンダ油圧モータへの動力伝達媒体として作動油が用いられているが、作動油は使用されるうちに次第に劣化していく。作動油の劣化は建設機械動力性能を低下させるため、ある程度劣化が進んだ時点で新しい作動油に交換することが好ましいが、作動油の劣化状態ユーザ自身が判定するのは困難であり、通常は一定期間使用した時点で新しい作動油に交換することが行われている。ところが、作動油の劣化は使用状況により変化するため、作動油の無駄な交換が発生する可能性もあれば、逆に交換が遅れて建設機械の運動性能を低下させてしまう可能性もある。

0003

そこで、本出願人は特開平10−299721号公報、特開平10−299722号公報、特開平10−299723号公報に開示するように、ベースオイル成分酸価塩基価や、作動油中添加剤耐酸化剤耐磨耗剤防錆剤等の高分子添加剤)の量(割合)、及び作動油中に含まれる土砂粒金属粉,水分等の不溶異物の量に基づき作動油の劣化を判断する技術を提案した。この技術によれば、作動油の劣化を正確に判定することができるので、作動油の無駄な交換が生じることがなく、また、交換の遅れによる運動性能の低下を招くこともない。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、作動油の劣化が正確に判定されたとしても、ユーザ自身が作動油を交換しようとしない場合がある。これは、作動油の交換作業が面倒なことと、回収した作動油の処理が難しいことによる。特に回収した作動油の処理に関しては、可能な限り資源として有効に活用にできるようにしたい。

0005

本発明はこのような課題に鑑み創案されたもので、作動油の適切な時期での交換と回収した作動油の適切な処理とを可能にした、建設機械の作動油管理システムを提供することを目的とする。また、回収した作動油を有効に再資源化することが可能な、建設機械の作動油の再資源化方法と作動油再資源化システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するため、本発明の建設機械の作動油管理システムは、少なくとも一台の油圧式建設機械と、建設機械の状態を管理する管理装置と、建設機械の作動油を回収/交換する少なくとも一台の作業車両を備えている。そして、建設機械には、作動油の劣化を判定する劣化判定部と、劣化判定部により作動油の劣化が判定されたときに建設機械のID情報とともに劣化信号を送信する送信部とを備えている。一方、管理装置には、建設機械から出力された劣化信号を受信する受信部と、各建設機械で使用される作動油の再生回数を建設機械毎に記憶したデータベースと、劣化信号に含まれるID情報を検索条件として劣化信号を受信した建設機械で使用される作動油の再生回数をデータベースから検索する検索部と、検索部で検索された作動油の再生回数に基づき作動油の処理方法を判定する処理判定部と、作業車両に対して処理判定部で判定された処理方法に応じた回収方法を指示する作業指示部とを備えている。

0007

このような構成により、建設機械で使用される作動油が劣化したときには、劣化判定部の判定に基づき送信部から管理装置へ自動的に劣化信号が送信される。そして、管理装置の検索部において、劣化信号に含まれるID情報を検索条件として当該建設機械で使用される作動油の再生回数がデータベースから検索され、処理判定部において、検索部で検索された作動油の再生回数に基づき作動油の処理方法が判定される。そして、作業指示部から作業車両へ処理判定部で判定された処理方法に応じた回収方法が指示され、作業車両は当該建設機械に赴き、指示された回収方法で作動油を回収/交換する。これにより、ユーザの手を煩わせることなく、劣化した作動油を適切な時期で交換することが可能になるとともに、回収した作動油を適切に処理することが可能になる。

0008

なお、処理判定部で判定する作動油の処理方法としては、再生処理廃棄処理の何れかを選択するものとし、回収する作動油の再生回数が所定回数未満の場合には再生処理を選択し、再生回数が所定回数以上の場合には廃棄処理を選択するのが好ましい。このように回収した作動油を再生処理することで資源の有効活用が可能になるとともに、再生回数を所定回数未満に制限することで作動油の品質の低下を防止して建設機械の動力性能を安定させることが可能になる。

0009

また、建設機械の送信部から管理装置に送信する劣化信号には、建設機械の位置情報を含めるようにしてもよい。位置情報は公知のGPSを利用することで容易に取得することができる。そして、管理装置に位置特定部を備えて劣化信号に含まれる位置情報に基づき建設機械の地図上での現在位置を特定し、位置特定部で特定された建設機械の地図上での現在位置に関する情報を作業指示部から作業車両に対して送信するような構成とするのが好ましい。これにより作業車両を建設機械の現在位置へ速やかに派遣することが可能になる。

0010

さらに、廃棄処理対象となった作動油の処理設備として、乾燥ゴミ熱分解して熱分解ガスを発生させるガス化炉を備えたガス化溶融システムを備え、このガス化溶融システムに、作業車両により回収された廃棄処理対象の作動油をガス化炉に投入するための投入口を設けるのも好ましい。これにより、劣化した作動油を単に廃棄するのではなく、ガス化溶融システムの燃料として再利用することが可能になる。

0011

このように劣化した作動油をガス化溶融システムの燃料として用いることは、劣化した作動油の有効な再資源化方法である。つまり、本発明の建設機械の作動油の再資源化方法は、建設機械から劣化した作動油を回収し、回収した作動油をガス化溶融システムのガス化炉に投入することを特徴としている。ガス化溶融システムのガス化炉に作動油を投入することで、投入された作動油は乾燥ゴミ中の熱分解成分とともに熱分解して熱分解ガスを発生させることになるが、作動油は高分子成分の量が多いので熱量の高い熱分解ガスを発生させることができる。この熱分解ガスを過熱器に導入して通過させ、タービン駆動用蒸気過熱することで、蒸気をより高温高圧にすることができ、発電機の発電効率を高めることが可能になる。また、作動油から発生した熱量の高い熱分解ガスは燃料電池エネルギガスとして使用することもできる。したがって、ガス化炉で発生した熱分解ガスの少なくとも一部を燃料電池のエネルギ用ガスとして使用するのも作動油の再資源化の上で好ましい。

0012

なお、建設機械で使用される作動油を再資源化するための専用システム(本発明の作動油再資源化システム)としては、以下の構成を有していれば良い。すなわち、建設機械で使用される作動油の投入口と、投入口から投入された作動油を産業廃棄物混入して無酸素状態蒸し焼きにするガス化炉と、ガス化炉での作動油と産業廃棄物の熱分解により発生した熱分解ガスをガス化炉から取り出す取出口と、産業廃棄物の熱分解残さと熱分解ガスを燃焼させてスラグ化する溶融炉と、溶融炉での熱分解残さと熱分解ガスの燃焼により発生する高温排ガス熱源として蒸気を発生させるボイラーと、取出口から取り出された熱分解ガスの少なくとも一部が供給され熱分解ガスを通過させてボイラーで発生した蒸気を過熱する過熱器と、過熱器で過熱された蒸気を駆動源とするタービンと、タービンにより駆動される発電機とを備えるようにする。これにより、作動油を無駄なく再資源化することができ、また、作動油とともにガス化炉に投入する産業廃棄物も無駄なく利用することができる。

発明を実施するための最良の形態

0013

以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。図1図5は本発明の一実施形態としての建設機械の作動油管理システムについて示すものである。まず、作動油管理システムの全体構成について説明すると、図1に示すように、作動油管理システムは、管理対象となる油圧式建設機械(以下、建設機械という)1と、建設機械1と無線通信(例えば衛星5を介した通信)が可能な管理装置6と、作動油の回収/交換のための作業車両9とから構成されている。ここでは建設機械1は一つのみ図示しているが、一つの管理装置6に対して複数の建設機械1を管理対象とすることも勿論可能である。なお、建設機械1は建設現場港湾工場内等の作業現場に配置され、管理装置6は例えば作動油のディーラーに配置されている。また、作業車両9は管理装置6との間で無線通信が可能になっている。

0014

建設機械1には、コントローラ4が備えられている。コントローラ4には、エンジン2に設けられたセンサ11と、作動油タンク3に設けられたセンサ群10とが接続されており、コントローラ4はこれらセンサ11及びセンサ群10からの検出信号に基づき作動油の劣化を判定するようになっている。そして、作動油の劣化が判定されたときには、作動油が劣化していることを知らせるための劣化信号を管理装置6に向けて自動出力するようにする。なお、コントローラ4は、建設機械1の現在位置を示す位置情報(緯度経度情報)と、建設機械1のID情報とを劣化信号に含ませて出力するようになっている。ID情報は予め建設機械1毎に割り当てられた識別情報である。また、建設機械1の位置情報はGPSを利用して取得する。

0015

ここで、コントローラ4による作動油の劣化判定処理について、図2ブロック図を用いて説明する。通常、作動油には、ベースオイル成分に耐酸化剤,耐磨耗剤,防錆剤などの高分子添加剤を添加したものが使用されるが、その品質は使用を継続するにつれて次第に劣化してくる。また、作動油の品質は、ベースオイル成分の酸価,塩基価や作動油中の添加剤の量(割合)のほか、油圧シリンダや油圧モータ等の可動部分の内部摩擦により作動油に含まれうる金属粉や、油圧シリンダのロッドシール部分を通じて外界から侵入しうる土砂粒や水分等の不溶解異物の量をみることで判断することもできる。すなわち、作動油はその品質が劣化してくると、ベースオイル成分の酸価,塩基価と不溶解異物の量がそれぞれ増加する一方、上記添加剤の量が減少する傾向にある。そこで、本実施形態では、これらの作動油の劣化に関する情報を全て検出して作動油の劣化を判定すべく、以下のセンサ群10(10A〜10G)を備えている。なお、これらの各センサ10A〜10Gは、いずれも作動油タンク3から図示しない油圧ポンプへ至る吸引流路上に縦列的に配設されている。

0016

作動油中の耐酸価剤を検出する耐酸化剤センサ10A
作動油中の耐磨耗剤を検出する耐磨耗剤センサ10B
作動油中の防錆剤を検出する防錆剤センサ10C
作動油中のベースオイル成分の全酸価値を検出する全酸価センサ10D
作動油中のベースオイル成分の全塩基価値を検出する全塩基価センサ10E
作動油中の不溶解異物(金属粉や土砂粒)を検出する固形物粉センサ10F
作動油中の不溶解異物(水分)を検出する水分センサ10G
さらに、本実施形態では、エンジン2の運転時間から作動油の劣化を間接的に判定すべく、運転時間センサ11を備えている。この運転時間センサ11による劣化判定は上記各センサ10A〜10Gによる劣化判定に対して予備的なものであり、その判定のための閾値(後述する)は、上記各センサ10A〜10Gによる判定のための閾値とは別に作動油の一般的使用可能時間に関する経験から決定されている。

0017

コントローラ4は、上記各センサ10A〜10G,11での検出結果(作動油の劣化情報)に基づいて作動油の劣化を判定するもので、ここでは、各センサ10A〜10G,11での検出結果毎に作動油の劣化について評価し、各評価結果総合的判断から作動油の劣化(交換が必要な程度まで劣化したどうか)を判定するようになっている。

0018

このため、コントローラ4には、閾値設定部13A〜13H、比較部12A〜12H及びOR回路論理和回路))14が設けられている。ここで、各閾値設定部13A〜13Hは、各センサ10A〜10G,11の検出値に対する閾値を設定しておくものである。比較部12A〜12Hは、それぞれ、対応するセンサ10A〜10G,11での検出結果と対応する閾値設定部13A〜13Hに設定された閾値とを比較するもので、その比較結果が作動油の劣化を示す場合にはその旨を評価結果(Hパルス)として出力するようになっている。

0019

OR回路(劣化判定部)14は、上記各比較部12A〜12Hの出力の論理和をとることにより、各比較部12A〜12HのいずれかからHパルスが出力されると、作動油が劣化したものと判定してHパルスを出力するものである。OR回路14から出力されたHパルスは出力部15に入力され、建設機械1の位置情報とID情報とともに劣化信号として送信部15から管理装置6に向けて送信されるようになっている。

0020

次に、管理装置6の機能について、図3のブロック図を用いて説明する。管理装置6には、受信部20,ユーザ確認部21,検索部22,データベース25,処理判定部23,位置特定部26及び作業指示部24が設けられている。受信部20は、建設機械1から送信される劣化信号(位置情報及びID情報を含む)を受信するインタフェースにあたり、受信した劣化信号をユーザ確認部21に入力する機能を有している。ユーザ確認部21は、入力された劣化信号に含まれるID情報を照合して、入力された劣化信号が管理装置6で管理しているユーザからのものであるかどうか確認する機能を有している。

0021

入力された劣化信号が管理装置6が管理しているユーザからのものである場合には、ユーザ確認部21は劣化信号に含まれるID情報を検索部22に入力し、また、劣化信号に含まれる位置情報を位置特定部26に入力するようになっている。検索部22は、データベース25から当該ユーザの作動油交換情報を検索する機能を有している。データベース25には、ユーザ毎(すなわち建設機械1毎)にID情報に関連付けられて前回交換時期や現在使用している作動油の再生回数等の情報が記憶されている。検索部22は、このうち作動油の再生回数に関する情報を読み出して処理判定部23に入力するようになっている。

0022

処理判定部23は、今回建設機械1から回収する作動油の処理方法を検索部22で検索した作動油の再生回数に基づき判定する機能を有している。具体的には、作動油の再生回数が再生限度である所定回数(例えば3回)未満の場合には処理方法として作動油の再生処理を選択し、作動油の再生回数が所定回数以上の場合には処理方法として作動油の廃棄処理を選択するようになっている。そして、判定した処理方法を作業指示部24に入力するようになっている。なお、再生回数を制限しているのは、作動油を再生した場合に完全に新品の状態にできるわけではなく、再生を繰り返すと次第に作動油の劣化が早まり、再生コストに見合わなくなるためである。

0023

一方、位置情報が入力される位置特定部26は、入力された位置情報から建設機械1の現在位置を特定する機能を有している。具体的には、位置情報(緯度経度情報)を地図に照合し、地図上における現在位置を特定するようになっている。そして、特定した現在位置に関する情報を作業指示部24に入力するようになっている。

0024

作業指示部24は、作業車両9に対して作動油の回収/交換作業を指示する機能を有している。作業指示部24と作業車両9とは無線通信可能であり、回収した作動油の処理方法に関する情報と、建設機械1の現在位置に関する情報とが作業指示部24から作業車両9へ送信されるようになっている。これにより、作業車両9は、情報が示す建設機械1の現在位置に向かい、指示された処理方法に応じた方法で作動油を回収し新しい作動油に交換することになる。具体的には、指示された処理方法が再生処理の場合には、再生用回収タンクに作動油を回収して図1に示すように作動油再生工場7に搬送し、指示された処理方法が廃棄処理の場合には、廃棄用の回収タンクに作動油を回収して図1に示すように作動油再資源化工場8に搬送する。なお、作業車両9が複数台ある場合、作業指示部24は、各作業車両9の現在位置と建設機械1の現在位置とを対比して、建設機械1の現在位置に対して最も近い作業車両9に対して指示を送信するようになっている。

0025

以上説明した本実施形態の作動油管理システムにおける処理の流れをフローチャートで示したのが図4である。ステップS10では、建設機械1のコントローラ4は、各センサ10A〜10G,11によるセンシング周期的に行い、各センサ10A〜10G,11の検出結果に基づいて作動油の劣化を判定する。そして、作動油の劣化が判定されたときには、ステップS20として、建設機械の位置情報とID情報を含んだ劣化信号を管理装置6に送信する。

0026

管理装置6は、ステップS30で劣化信号を受信すると、まずステップS40として、劣化信号に含まれるID情報からユーザの確認を行う。確認したユーザが正当なユーザである場合には、ステップS50として、データベース25から当該ユーザ(建設機械1)の作動油交換情報(作動油の再生回数情報)を検索する。そして、ステップS60として、作動油の再生回数を再生限度である所定回数と比較し、再生回数が所定回数未満の場合には回収した作動油の処理方法として再生処理に決定し(ステップS70)、再生回数が所定回数以上の場合には廃棄処理に決定する(ステップS80)。決定した処理方法は作業車両9に指示する。

0027

ステップS90では、作業車両9は、劣化信号に含まれる位置情報から特定される建設機械1の現在位置に向けて出張し、建設機械1から劣化した作動油を回収して新しい作動油に交換する。そして、指示された処理方法を確認し(ステップS100)、指示された処理方法が再生処理の場合には回収した作動油を作動油再生工場7へ搬送する(ステップS110)。指示された処理方法が廃棄処理の場合には回収した作動油を作動油再資源化工場8へ搬送する(ステップS120)。

0028

このように、本実施形態の作動油管理システムによれば、建設機械1で使用される作動油が劣化したときには、コントローラ4からの劣化信号を受信した管理装置6の指示により、作業車両9が建設機械1まで出張して劣化した作動油を回収/交換し、回収した作動油を再生回数に応じた方法で処理するので、ユーザの手を煩わせることなく、劣化した作動油を適切な時期で交換することができ、回収した作動油を適切に処理することができる。

0029

また、本実施形態の作動油管理システムによれば、回収した作動油の処理方法として作動油の再生処理を選択肢とすることで、資源の有効活用が可能になるとともに、再生回数を所定回数未満に制限しているので、作動油の品質の低下を防止して建設機械の動力性能を安定させることができる。さらに、本実施形態の作動油管理システムによれば、建設機械1から位置情報(緯度経度情報)を受信し、受信した位置情報に基づき特定した建設機械1の地図上での現在位置に関する情報を作業指示部から作業車両に対して送信しているので、作業車両9を建設機械1の現在位置へ速やかに派遣することができる。

0030

なお、作動油再生工場7としては、作動油に含まれる添加剤の量を適正化したり、ベースオイル成分の酸価,塩基価の量を適正化したり、作動油中の不溶解異物を除去できるような設備が整った工場である必要がある。具体的な作動油の再生方法については公知であるので、ここでは説明は省略する。再生した作動油は再びディーラーに出荷されて、交換用作動油として用いられる。

0031

一方、作動油再資源化工場(作動油再資源化システム)8としては、図5に示すようなガス化溶融システムを利用することができる。ガス化溶融システムは、乾燥機30により産業廃棄物等のゴミを乾燥して水分を調整し、乾燥したゴミをガス化炉31に投入して450〜550℃の無酸素状態で蒸し焼きにして熱分解させるようになっている。このときガス化炉31で発生する熱分解ガスは、ガス化炉31の加熱用燃料としてバーナー32に供給される。

0032

また、ガス化炉31で残った熱分解残さ(チャー)は、チャー取扱設備33に投入され、チャーから有価金属類が未酸化の状態で回収されリサイクルされるようになっている。そして、有価金属類が回収された残りの灰分は溶融炉34に投入され、熱分解ガスと共に1300〜1400℃で燃焼されることにより灰分まで溶融し、溶融したものを冷却したものがスラグ化されるようになっている。

0033

そして、灰分が溶融炉34で燃焼されるときに発生する高温排ガスは、ボイラー36に供給されて蒸気を発生させるための熱源として使用される。ボイラー36での加熱により発生した蒸気39は、発電機40用のタービン39に供給されてタービン39の駆動源として用いられる。ガス化溶融システムでは、ボイラー36からタービン39への蒸気の供給経路上に過熱器35が設けられている。この過熱器35には、ガス化炉31の取出口31bから取り出された熱分解ガスが導入されるようになっており、過熱器35内に熱分解ガスを通過させることで蒸気をさらに高圧高温(例えば500℃・100気圧)にして、発電機40の高効率発電を可能にしている。なお、ボイラー36を通過した排ガスは、排ガス処理設備37において有害物質を除去された後、排気筒38から排気されるようになっている。

0034

本実施形態では、このような構成のガス化溶融システムを作動油再資源化システムとして利用するにあたり、ガス化炉31の投入口31aに建設機械1から回収した作動油を直接投入できるようにしている。投入口31aから投入された作動油は乾燥ゴミ(固形の産業廃棄物等)に混入された状態で蒸し焼きにされ、熱分解するが、作動油は高分子成分の量が多いので熱量の高い熱分解ガスを発生させることができる。したがって、この熱分解ガスを過熱器35に導入して通過させ、タービン39駆動用の蒸気を過熱することで、蒸気をより高温高圧にすることができ、発電機40の発電効率をさらに高めることができる。

0035

また、作動油から発生した熱量の高い熱分解ガスは燃料電池のエネルギ用ガスとして使用することもできる。したがって、本実施形態では、ガス化炉31で発生した熱分解ガスの一部を燃料電池のエネルギ用ガスとして取出口31bから別に取り出すようにしている。なお、建設機械1が、燃料電池を電源とする電気モータを駆動として有している場合には、取り出した熱分解ガスを建設機械1に充填するようにしてもよい。

0036

このように作動油再資源化工場8としてガス化溶融システムを利用することで、建設機械1から回収した作動油を無駄なく再資源化することができる。以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。

発明の効果

0037

以上詳述したように、本発明の建設機械の作動油管理システムによれば、建設機械で使用される作動油が劣化したときには、建設機械の送信部からの劣化信号を受信した管理装置の指示により、作業車両が建設機械まで出張して劣化した作動油を回収/交換し、回収した作動油を再生回数に応じた方法で処理することができるので、ユーザの手を煩わせることなく、劣化した作動油を適切な時期で交換することができ、回収した作動油を適切に処理することができる。

0038

また、本発明の建設機械の作動油の再資源化方法によれば、ガス化溶融システムのガス化炉に作動油を投入することで、投入された作動油は乾燥ゴミとともに熱分解して熱分解ガスを発生させることになるが、作動油は高分子成分の量が多いので熱量の高い熱分解ガスを発生させることができ、この熱分解ガスを過熱器に導入して通過させ、タービン駆動用の蒸気を過熱することで、蒸気をより高温高圧にして発電機の発電効率を高めることができる。特に、ガス化炉で発生した熱分解ガスの少なくとも一部を燃料電池のエネルギ用ガスとして使用することで、回収した作動油をさらに有効に再資源化することができる。

0039

また、本発明の作動油再資源化システムによれば、作動油を無駄なく再資源化することができ、また、作動油とともにガス化炉に投入する産業廃棄物も無駄なく利用することができる。

図面の簡単な説明

0040

図1本発明の一実施形態にかかる作動油管理システムの全体構成を示す概略図である。
図2本発明の一実施形態にかかる作動油の劣化判定回路の構成を示すブロック図である。
図3本発明の一実施形態にかかる管理装置の構成を示すブロック図である。
図4本発明の一実施形態にかかる作動油管理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
図5本発明の一実施形態にかかる作動油再資源化システムの構成を示すブロック図である。

--

0041

1建設機械
2エンジン
3作動油タンク
4コントローラ
6管理装置
7作動油再生工場
8 作動油再資源化工場(作動油再資源化システム)
9作業車両
10センサ群
10A耐酸化剤センサ
10B耐磨耗剤センサ
10C防錆剤センサ
10D全酸価センサ
10E全塩基価センサ
10F固形物紛センサ
10G水分センサ
11運転時間センサ
12A〜12H比較器
13A〜13H閾値設定部
14OR回路(劣化判定部)
15 送信部
20 受信部
21ユーザ確認部
22検索部
23処理判定部
24作業指示部
25データベース
26位置特定部
30乾燥機
31ガス化炉
31a投入口
31b取出口
32バーナー
33チャー取扱設備
34溶融炉
35過熱器
36ボイラー
37排ガス処理設備
38排気筒
39タービン
40発電機

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