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技術 複合三重管及び既設埋設管の更新方法

出願人 JFEエンジニアリング株式会社
発明者 松山英治吉川正樹水上剛志堀川浩之
出願日 2001年10月15日 (19年0ヶ月経過) 出願番号 2001-317213
公開日 2003年4月23日 (17年6ヶ月経過) 公開番号 2003-120858
状態 拒絶査定
技術分野 立坑・トンネルの掘削技術 管の敷設
主要キーワード 曲り角度 溶接器具 円周方向応力 輸送圧力 減肉部分 輸送導管 継手材料 地下ピット
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図面 (4)

課題

断面剛性が大で信頼性の高い複合三重管、及び低コスト輸送能力を向上できる信頼性の高い既設埋設管更新方法を提供する。

解決手段

外管10内にこの外管10より小径内管15を挿入し、これら外管10と内管15との間に形成された空隙19内に充填材料充填してなる複合三重管において、圧縮強度が10〜400kgf/cm2、弾性定数が1000〜5000kgf/mm2の充填材料を空隙19内に2kgf/cm2〜5kgf/cm2の圧力で圧送して充填した。

概要

背景

地中埋設されている例えば高圧ガス輸送導管は、長期間の敷設により腐食したり、管材料継手材料劣化したり、あるいは外的要因により損傷する場合がある。このような状況にある埋設管は、昇圧による輸送能力の向上はもとより、初期の輸送能力を確保することさえ困難で、場合によってはガス漏洩が発生するおそれもある。

現状では、このような既設管によって輸送能力を確保することは困難なため、輸送能力を確保しさらには向上しようとする場合は、配管新規敷設を検討するのが一般的である。また、上記のような既設埋設管により引続き輸送能力を確保しようとする場合は、腐食、劣化、損傷等の状況を検査し、補修が必要な個所に対して適切な補修を行う必要がある。

従来、管路補修方法には、腐食や損傷が小さい場合は、管の減肉部分を補うスリーブ取付ける方法や、腐食や損傷が大きい場合には、管を取替える方法が行われていた。また、例えば、特開昭62−21992号公報、特開昭62−35190号公報に記載されているように、既設管路内に新しい管路を引き込むパイプインパイプ工法インサーション工法)や、特公昭57−50551号公報、特開平6−143424号公報、特開平6−226846号公報に記載されているように、既設管路内面樹脂ライニングをする方法があった。さらに、特開昭58−128590号公報に記載されているように、大口径の既設管に対しては、内面鋼板ライニングする方法があった。

また、道路横断部など、埋設管に大きな荷重が作用する部分においては、埋設管を保護するために二重管が採用されており、外管内管との間の空隙にエアモルタルや砂などの充填材料充填した三重管構造となっている。

概要

断面剛性が大で信頼性の高い複合三重管、及び低コストで輸送能力を向上できる信頼性の高い既設埋設管の更新方法を提供する。

外管10内にこの外管10より小径の内管15を挿入し、これら外管10と内管15との間に形成された空隙19内に充填材料を充填してなる複合三重管において、圧縮強度が10〜400kgf/cm2、弾性定数が1000〜5000kgf/mm2の充填材料を空隙19内に2kgf/cm2〜5kgf/cm2の圧力で圧送して充填した。

目的

本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、断面剛性が大で信頼性の高い複合三重管、及び低コストで輸送能力を向上することのできる信頼性の高い既設埋設管の更新方法を提供することを目的としたものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

外管内に該外管より小径内管を挿入し、これら外管と内管との間に形成された空隙内に充填材料充填してなる複合三重管において、圧縮強度が10〜400kgf/cm2、弾性定数が1000〜5000kgf/mm2の充填材料を前記空隙内に2kgf/cm2〜5kgf/cm2の圧力で圧送して充填したことを特徴とする複合三重管。

請求項2

既設埋設管内に該既設埋設管より小径の新設管を挿入して更新する方法において、前記既設埋設管と新設管との間に形成された空隙内に、圧縮強度が10〜400kgf/cm2、弾性定数が1000〜5000kgf/mm2の充填材料を、2kgf/cm2〜5kgf/cm2の圧力で圧送して充填することを特徴とする既設埋設管の更新方法

請求項3

新設管の設計内圧を、既設埋設管の設計内圧より高く設定したことを特徴とする請求項2記載の既設埋設管の更新方法。

技術分野

0001

本発明は、ガス輸送導管水道管等に用いられる複合三重管、及びガス輸送導管や水道管の如き既設埋設管更新方法に関するものである。

背景技術

0002

地中埋設されている例えば高圧ガス輸送導管は、長期間の敷設により腐食したり、管材料継手材料劣化したり、あるいは外的要因により損傷する場合がある。このような状況にある埋設管は、昇圧による輸送能力の向上はもとより、初期の輸送能力を確保することさえ困難で、場合によってはガス漏洩が発生するおそれもある。

0003

現状では、このような既設管によって輸送能力を確保することは困難なため、輸送能力を確保しさらには向上しようとする場合は、配管新規敷設を検討するのが一般的である。また、上記のような既設埋設管により引続き輸送能力を確保しようとする場合は、腐食、劣化、損傷等の状況を検査し、補修が必要な個所に対して適切な補修を行う必要がある。

0004

従来、管路補修方法には、腐食や損傷が小さい場合は、管の減肉部分を補うスリーブ取付ける方法や、腐食や損傷が大きい場合には、管を取替える方法が行われていた。また、例えば、特開昭62−21992号公報、特開昭62−35190号公報に記載されているように、既設管路内に新しい管路を引き込むパイプインパイプ工法インサーション工法)や、特公昭57−50551号公報、特開平6−143424号公報、特開平6−226846号公報に記載されているように、既設管路内面樹脂ライニングをする方法があった。さらに、特開昭58−128590号公報に記載されているように、大口径の既設管に対しては、内面鋼板ライニングする方法があった。

0005

また、道路横断部など、埋設管に大きな荷重が作用する部分においては、埋設管を保護するために二重管が採用されており、外管内管との間の空隙にエアモルタルや砂などの充填材料充填した三重管構造となっている。

発明が解決しようとする課題

0006

輸送能力の確保のためには、前述のように、新規に埋設管を敷設する方法と、既設管を補修して引続き利用する方法が考えられるが、新規に埋設管を敷設するには多くの建設費用が必要であり、特に市街地においては、輻輳する埋設物の問題や、道路、住宅などの周辺環境の問題で事実上建設が困難な場合も少なくない。

0007

また、既設の埋設管を利用する場合は、前述のように老朽化等の問題で現状のまま利用することは困難なため補修をしなければならないが、既設管の補修にあたっては、補修を必要とする腐食や損傷位置の特定が難しく、その検査に多くの時間と費用を要する。さらに、補修が必要と判断される箇所が多くなると、補修のための掘削工事に多大の費用が必要になる。

0008

一方、特開昭62−21992号公報などに記載されているように、既設管路内に新しい管路を引き込む場合は、既設管に対して輸送断面積が減少するため、輸送能力の低下などの問題があった。また、特開昭57−50551号公報などに記載されているように、既設管路の内面に樹脂ライニングする方法は、輸送断面積の減少を最小にできるが、ライニングする樹脂耐久性が不安定であり、特に、高圧ガス輸送導管に対しては信頼性の観点から採用されていない。さらに、特開昭58−128590号公報に記載されているように、既設管の内面に鋼板をライニングする方法は、管内部で作業できない中小口径の既設管には実施できないという問題がある。

0009

また、従来の三重構造の埋設管においては、外管と内管との間に単に空間部を残さないために充填材料を充填しているため、充填効率をあげることを重視して充填方法及び充填材料が選択されていた。充填材料は長距離の充填が必要なため、充填材料の選択にあたっては、流動性固化するときの収縮性及び固化性能(固まりやすさ)が重要な要因となっていた。充填材料の流動性が高いと低い圧力(小さい動力)で長い距離圧送できるうえ、狭い空間への充填性を向上できる。また、固化時の収縮が小さく、短時間で固化する材料であれば、内管の浮力さえ考慮すれば一度に大量に充填することができる。

0010

このような観点から、上記の充填材料には、流動性が高く、収縮性が小さくて固化し易い材料が使用されており、一般に充填材料には、固化後の圧縮強度が10kgf/cm2以下で、弾性定数が200kgf/mm2(鋼の弾性係数の1/100以下)のエアモルタルなどが用いられて、最大2kgf/cm2程度で圧送し、充填されていた。このため、形式的には三重構造であるが、実際の設計では、内圧に対しては内管の強度のみに依存した設計であり、外圧に対しては状況により外管の強度に依存する構造となっていた。このような構造では、外管と内管がそれぞれ独立した強度部材となっているため、高価になるという問題があった。

0011

本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、断面剛性が大で信頼性の高い複合三重管、及び低コストで輸送能力を向上することのできる信頼性の高い既設埋設管の更新方法を提供することを目的としたものである。

課題を解決するための手段

0012

本発明に係る複合三重管は、外管内に該外管より小径の内管を挿入し、これら外管と内管との間に形成された空隙内に充填材料を充填してなる複合三重管において、圧縮強度が10〜400kgf/cm2、弾性定数が1000〜5000kgf/mm2の充填材料を前記空隙内に2kgf/cm2〜5kgf/cm2の圧力で圧送して充填したものである。

0013

本発明に係る既設埋設管の更新方法は、既設埋設管内に該既設埋設管より小径の新設管を挿入して更新する方法において、前記既設埋設管と新設管との間に形成された空隙内に、圧縮強度が10〜400kgf/cm2、弾性定数が1000〜5000kgf/mm2の充填材料を、2kgf/cm2〜5kgf/cm2の圧力で圧送して充填するようにした。また、上記の新設管の設計内圧を、既設埋設管の設計内圧より高く設定した。

発明を実施するための最良の形態

0014

図1は本発明の一実施の形態に係る既設埋設管の更新方法を説明するための模式図、図2施工後の要部の縦断面図及びそのA−A断面図、図3は道路の地下に高圧ガス輸送導管が埋設されている状態を示す模式図である。図において、1は道路、10は道路1の地下に埋設された既設の高圧ガス輸送導管(以下、既設管といい、例えば、API・5L×42の鋼管からなっている。なお、以下の説明では、外管ということがある。)で、直管部11と曲管部12とからなっている。

0015

2a,2bは既設管10の曲り部(曲管部12)を中心にその周辺掘削して築造した材料等の投入立坑(以下、投入立坑を単に2と記すことがある)、3a,3bは同じく到達立坑(以下、到達立坑を単に3と記すことがある)で、投入立坑2と到達立坑3とは既設管10上に交互に設けられている。投入立坑2は曲管部12の切断・撤去、新配管の搬入、既設管10内への挿入(推進)、溶接等の作業領域を構成し、到達立坑3は曲管部12の切断・撤去、新しい曲り管の搬入、溶接等の作業領域を構成する。4は投入立坑2内に設置された基台で、その水平部の上面は既設管10の下部内壁面とほぼ同一平面上に位置する。

0016

15は既設管10より小口径で、かつ既設管10より強度が大きい鋼管からなる新設管(以下の説明では、内管ということがある)で、例えば、長さ6mあるいは9mで、API・5L×65の鋼管等からなる直管16a〜16d、16e,16f(以下、直管を単に16と記すことがある)を投入立坑2内において順次溶接接合し、投入立坑2内に設置した押込み機(図示せず)により既設管10内に押込んで推進させ、敷設したものである。17は曲り部において直管16に溶接接合される曲り管である。なお、18は直管16の中心部を通る水平方向の外面側及び下面側に設けられた例えば合成樹脂からなる複数の緩衝材である。

0017

20は既設管10と新設管15との間に形成された空隙19内に充填された充填材料である。本発明は、新設管15の内部の圧力に対して、充填材料20及び既設管10が新設管15を補剛する構造であるため、新設管15の外面からの圧力を既設管10へ伝達する必要があるが、充填材料20の圧縮強度や弾性定数が小さいと圧力が伝達されにくくなる。そこで、本発明においては、例えば、圧縮強度が10〜400kgf/cm2で、弾性定数が1000〜5000kgf/mm2(鋼の弾性係数の1/20程度以上)のエアモルタル、流動化モルタルあるいは樹脂モルタルの如き材料を充填材料20とした。しかし、このような充填材料20を高強度化することにより、充填性能が損われるおそれがあるため、従来より高圧の2kgf/cm2〜5kgf/cm2の圧力で圧送するようにした。これにより、既設管10、新設管15及び充填材料20を強固に一体化した三重管構造を構成することができる。

0018

この場合、充填材20の圧縮強度が10kgf/cm2未満では内圧を外管10に十分伝達できず、400kgf/cm2を超えるとコスト高になる。また、弾性定数が1000kgf/mm2未満では内圧を外管10に十分伝達できず、5000kgf/mm2を超えると材料の入手が困難である。さらに、充填圧力が2kgf/cm2未満では充填材料20を確実に充填することができず、5kgf/cm2を超えると充填装置が大型になり、好ましくない。

0019

次に、本発明の施工手順の一例について説明する。先ず、既設管10の曲管部12を中心にしてその周辺を掘削し、材料等の投入立坑2及び到達立坑3を築造する。この場合、投入立坑2は、既設管10の曲管部12を切断して撤去したのち直管16を搬入することができ、かつ、1箇所の投入立坑2により左右双方の既設管10内に直管16を押込んで推進できるような大きさとする。

0020

また、到達立坑3は、開口部を最小限の大きさにして投入立坑2a,2bの双方向から押込まれた直管16を接合した直管部の先端部の間に曲り管17を接合しうるように築造することにより、投入立坑2よりも寸法を効率的に設計することができるので、築造費用を低減することができる。

0021

次に、投入立坑2及び到達立坑3内において、埋設管10の曲管部12の両端部を切断し、坑外に撤去する。この場合、状況に応じて直管部11の一部を含めて切断してもよい。

0022

ついで、ポリピグクリーニングピグマグネットピグ等を用いて既設管10内の異物除去洗浄を行い、また、既設管10の局部的へこみ、縮径、溶接の垂れ落ちなどを検査し、これらが許容範囲内にあるかどうかを調査する。検査の結果が許容範囲にあるときは、投入立坑2内に押込み機、溶接器具等を搬入し、また、到達立坑3に溶接器具等を搬入する。

0023

次に、緩衝材18が取付けられた直管16aを投入立坑2a内に搬入し、押込み機によりその後端部が投入立坑2a内に若干位置する状態まで既設管10内に押込む。そして、次の直管16bを投入立坑2a内に搬入して、その先端部と前段の直管16aの後端部とを突合わせ位置決めし、両者を溶接接合する。ついで、溶接部の検査を行ったのち、溶接部の外周面防食のための塗覆装を施す。

0024

このようにして、投入立坑2内に搬入された直管16c,16d,……を順次溶接接合して既設管10の直管部11内に押込み、最前部の直管16aの先端部が到達立坑3内に到達したときは、押込みを中止する。なお、直管16の押込みにあたっては、前述のように、既設管10内は異物が除去されて洗浄されており、また、直管16には緩衝材18が取付けられているため、スムーズに押込むことができ、直管16や直管16の塗覆装が損傷することはない。

0025

同様にして、第2の投入立坑2bにおいても、直管16e,16f,……を順次溶接接合して溶接部の検査、塗覆装を行い、到達立坑3まで押込む。そして、到達立坑3内において、投入立坑2a,2bの両方から押込まれた直管16aと16eの間に曲り管17を挾んで位置決めしたのち溶接接合し、溶接部の検査を行って塗覆装する。ついで、撤去した既設の曲り管12を例えば2つ割りにして新設の曲り管17の外周に配置し、2つ割りにした切断部を溶接接合すると共に、両端部を既設管10に溶接接合する。これにより、管路の配管構造統一され、二重管構造の高圧ガス輸送導管が構成される。なお、新設の曲り管17の外周に2つ割りで製作した曲り管17より大径の新しい曲り管を配設して溶接接合し、二重管構造としてもよい。一方、投入立坑2a,2bの反対側にも同様にして直管16を順次溶接接合して既設管10内に押込み、新設管15を敷設する。

0026

次に、投入立坑2a,2bに新設管15の曲り管17を搬入し、投入立坑2の両側の既設管10内に押込まれた新設管15の端部の間に挾んで位置決めし、溶接接合する。そして、溶接部を検査したのち、直管16の場合と同様に溶接部の外周面に塗覆装を施す。この場合も、到達立坑3の場合と同様に曲り管17を二重管構造とする。

0027

新設管15の曲り管17は、その強度を直管16の二重管構造としての強度と同程度にすることにより、曲り部を二重管構造としないこともでき、これにより、曲り部の施工費用を大幅に低減することができる。また、曲り部を二重構造とした場合は、新設管15と既設管10が一体化した構造となるため、地盤の変形などに対する優れた強度性能を得ることができる。

0028

次に、既設管10と新設管15との間に形成された空隙19内に、前述の充填材料20を圧送して充填する。これにより、充填材料20の圧縮強度によって既設管10、充填材料20及び新設管15が完全に一体化された複合三重管が構成される。この場合、新設管15に浮力が発生するのを防止し、また未充填箇所極小化のために、複数の段階に分けて充填することが望ましい。なお、事前に充填しにくい箇所を特定し、専用の注入方法などを用いることにより、充填材料をより完全に充填することができる。

0029

ついで、投入立坑2及び到達立坑3を埋戻す。なお、状況により、定期的点検を行いうるように投入立坑2及び到達立坑3の全部又は一部を地下ピット化してもよい。最後に、完成した新設管15の水耐圧試験及びN2ガスによる気密試験の両者又はいずれか一方を行い、施工を完了する。

0030

上記の説明では、複数の直管16を溶接接合した新設管15の直管部を、押込み機により既設管10内に押込む場合を示したが、到達立坑3内に引込み機を設置し、新設管15の直管部を既設管10内に引込むようにしてもよい。この場合新設管15の直管部の推進の際に生じる反力を、既設管10の周面摩擦力が大きい場合は、既設埋設管10によって支持させるようにしてもよく、これにより別に設ける反力装置を省略することができる。

0031

また、上記の説明では、既設管10の曲り部(曲り管12)を切断して撤去し、直管16を接合してなる直管部を既設管10の直管部11内に推進させてその端部に曲り管17を接合する場合について説明したが、既設管10の曲管部12の曲り角度θ(図2参照)が10°未満の浅い場合においては、曲り管17を用いることなく曲り部に直管16を接合し、又は曲り管17を設けることなく複数の直管16を接続した新設管15の直管部を曲り部に挿入してもよい。さらに、複数の直管16の間に既設管10の曲管部12の位置に対応して曲率を付与した曲り管17を組合せて接続した新設管15を、曲り部を有する既設管10内に推進させて敷設してもよい。これにより、既設管10の曲管部12部分の一部の投入立坑2や到達立坑3を省略することができる。

0032

さらに、上記の説明では、本発明を、直管16を順次溶接接合して既設管10内に挿入し、両者の間に充填材料20を充填してこれらを一体化し、三重構造に形成した場合を示したが、他の手段によるインサーション工法の場合にも本発明を実施することができる。また、高圧ガス輸送導管の更新に本発明を実施した場合を示したが、水道管その他地中に埋設した既設管の更新の場合にも本発明を実施することができる。

0033

また、本発明を既設管内にインサーション工法により新設管を敷設する際に実施する場合を示したが、例えば道路の横断部など、道路に大きな荷重がかかる場合に、埋設管を保護するために当初から三重管構造の配管を埋設する場合にも、本発明に係る複合三重管を埋設することができる。

0034

次に、本発明の実施例について説明する。実施にあたっては、外管にこれより小径の内管を内挿し、外管と内管との間に形成された空隙内に前述の充填材料を充填した。そして、表1に示すように、呼び径600A、管材質API・5L×42、規格降伏応力289MPa、管厚6.4mmの外管に、2MPaの設計圧力輸送されるガス流量を基準(以下、基準流量という)とした。なお、従来の埋設管(外管)では、管厚を決定する場合に、内圧を鋼管だけで受持つように設計しており、一般的に次式で鋼管の円周方向応力を求め、その応力が規格降伏応力の40%以下となるように管厚を定めている。
σ=(P×D)/(2×t)≦0.4×σy
ただし、σ:内圧により鋼管に発生する円周方向応力、P:内圧、D:鋼管の外径、t:鋼管の管厚、σy :鋼管の規格降伏応力。

0035

0036

表1のケース1においては、外管内に、呼び径400A、管材質API・5L×65、規格降伏応力448、管厚7.9mmの内管を挿入し、両者の間に形成された空隙内に、圧縮強度100kgf/cm2、弾性定数1000kgf/mm2のエアモルタルを、5kgf/cm2で圧送して充填し、三者が一体化された複合三重管を構成した。そして、7MPaの設計圧力でガスを輸送することにより、基準流量の約1.5倍の輸送能力を確保することができた。

0037

また、ケース2においては、外管内に、呼び径400A、管材質API・5L×80、規格降伏応力551、管厚9.5mmの内管を挿入し、両者の間に形成された空隙内に、圧縮強度100kgf/cm2、弾性定数1000kgf/mm2のエアモルタルを、5kgf/cm2で圧送して充填し、三者が一体化された複合三重管を構成した。そして、10MPaの設計圧力でガスを輸送することにより、基準流量の約2倍の輸送能力を確保することができた。

0038

以上の結果から、本発明に係る複合三重管は、外管と内管が充填材料で一体化されているため、内管の管材質及び規格降伏応力を強化して断面剛性を増加させることにより、内管の管厚を薄くしても輸送圧力を高めることができ、輸送能力を大幅に向上できることが確認された。

0039

三重管の強度評価方法には、一体化された内管、外管及び充填材を鋼管となみした等価厚さの和を、単独埋設管の管厚として設計することができる。表2は、この方法により、外管、充填材料及び内管の圧力分担比率をそれぞれ30%、10%、60%とした場合の、内管の管厚の試算例を、単独の埋設管の場合と比較した例を示す。

0040

0041

表2から明らかなように、三重管の内管と、単独の埋設管とに同じ鋼管を使用した場合において、本発明に係る三重管の場合は、単独の埋設管に比べて、管厚を9.9mmから6.9mmに、あるいは11.5mmから8.1mmに、約30%低減することができる。

0042

上記のように構成した複合三重管及び既設埋設管の更新方法によれば、内管、充填材料及び外管により内圧を分担できるため、内管の管厚を単独の埋設管に比べて薄くすることができ、これにより鋼管自体の重量を軽減でき、材料コストを低減することができる。また、これにより、管の運搬、施工時のハンドリングも容易になり、溶接施工時間を短縮することができ、施工期間を短縮することができる。

0043

さらに、内管の設計圧力を既設管の設計圧力より高圧化することによって、内管と既設管の管厚が等しい場合は勿論、内管の管厚を既設管の管厚より薄くしても、低コストで輸送能力を向上することができる。また、外管、内管及び充填材料の一体化による断面剛性の増加により、万一内管に損傷が発生した場合でも、外管外への流体の漏洩を防止することができるので、高度の信頼性を得ることができる。

発明の効果

0044

本発明に係る複合三重管は、外管内にこれより小径の内管を挿入し、両者の間に形成された空隙内に、圧縮強度が10〜400kgf/cm2、弾性定数が1000〜5000kgf/mm2の充填材料を2kgf/cm2〜5kgf/cm2の圧力で圧送して充填してこれらを一体化するようにしたので、断面剛性が大で信頼性の高い複合三重管を得ることができる。

0045

また、本発明に係る既設埋設管内にこれより小径の新設管を挿入して更新する方法において、既設埋設管と新設管との間に形成された空隙内に、圧縮強度が10〜400kgf/cm2、弾性定数が1000〜5000kgf/mm2の充填材料を、2kgf/cm2〜5kgf/cm2の圧力で圧送して充填するように構成し、また、新設管の設計内圧を、既設埋設管の設計内圧より高く設定したので、低コストで輸送能力を向上することができる。また、外管、内管及び充填材料の一体化による断面剛性の増加により、万一内管に損傷が発生した場合でも、外管外への流体の漏洩を防止することができるので、高度の信頼性を得ることができる。

図面の簡単な説明

0046

図1本発明の一実施の形態に係る既設埋設管の更新方法を説明するための模式図である。
図2施工後の要部の縦断面図及びそのA−A断面図である。
図3道路の地下に高圧ガス輸送導管が埋設された状態の一例を示す模式図である。

--

0047

1道路
2投入立坑
3到達立坑
10既設埋設管(既設管)
11 既設管の直管部
12 既設管の曲管部
15新設管
16 直管
17曲り管
18緩衝材
19 空隙
20 充填材料

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