図面 (/)

技術 凍結剤

出願人 株式会社イーブライン
発明者 柳沢隆
出願日 2001年10月9日 (19年9ヶ月経過) 出願番号 2001-311959
公開日 2003年4月23日 (18年2ヶ月経過) 公開番号 2003-119459
状態 未査定
技術分野 工作機械の治具
主要キーワード ファインセラミック 接着媒体 彫刻加工 水溶性加工液 乾式加工 マグネットチャック 固定用治具 研摩加工
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年4月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

解決手段

(1)t−ブタノール単独又はt−ブタノールを主成分とする凍結剤。

(2)t−ブタノールを主成分とし、ステアリン酸を含有する(1)記載の凍結剤。

(3)ステアリン酸を3〜20重量%含有する(2)記載の凍結剤。

概要

背景

ワークに対してスライス加工研削加工旋削加工、研摩加工切断加工ダイシング加工穴明け加工彫刻加工などの機械加工を行う場合には、ワークを加工機械テーブル上にしっかりと固定する必要がある。このワークの固定方法として、マグネットチャック真空チャックバイスなどが慣用手段として用いられてきたが、ワークの材質、形状などの制限が付き纏い、ワークが薄かったり、壊れ易かったり、複雑な形状であったりした場合に、ワークを確実かつ安定的に固定することが出来ないという問題があった。この問題に対する対策として、接着媒体とする凍結チャック法及び装置が提案されている。この先行技術は、銅など熱伝導性の良好な材質からなる冷凍用プレートと凍結チャック装置を用い、冷凍用プレート上に水を霧状に噴霧し、その上にワークを載せ、この状態で凍結チャック装置の上に冷凍用プレートを配し、凍結チャック装置の熱電素子通電することにより冷凍用プレートの上面温度を0℃以下に冷して水を結氷させ、氷膜によりワークを固定する方法である。しかし、この先行技術にも、次の(1)〜(4)のような問題があった。

(1)慣用のワーク固定方法に比べて装置コストが高く、またワークの着脱能率が悪い。この先行技術は水を凍結させて氷膜でワークを固定するが、実際上は、冷凍用プレートの上面温度を−5℃よりも低い温度、例えば−10℃程度にしなければ十分な固定力を得ることが出来ず、また、加工後には0℃以上に温度上昇させなければワークを取り出すことが出来ない。このため、高価で複雑な装置が必要となり、加工コストが高くなると共に、冷凍用プレート上でのワークの固定と離脱に長い時間を要し、作業効率が悪かった。
(2)加工液を使用して加工することが極めて困難であり、加工中にワークが固定用面から外れたり、テーブルから外れたりし、また例え加工が出来てもバリや傷が発生したりして精度の高い加工が不可能であった。即ち、機械加工中にワークと工具との間に発生する加工熱の除去、工具の潤滑切粉の排除などのために加工液を使用することが望ましいが、加工液の温度は、一般にワークを固定している氷の温度よりも高いため、加工液を加工面に供給すると氷膜が溶解され、加工中にワークが固定用面から外れて加工不能となるばかりでなく、テーブルから外れて飛び出し極めて危険であった。その対策として、不凍液を含む水溶性の加工液を用い、これを氷点以下に冷却して使用することも試みられたが、氷は水と親和性が強いため、やはり加工液がワークを固定している氷を溶解し易く、ワークの固定解除起り易い。こうしたことから、この先行技術の方法は、事実上、加工液を使用しない乾式加工にしか適用することが出来なかった。

(3)加工中に氷がワークに積層することにより工具の動き阻害され易く、寸法、形状の精度の良い加工を行うことが困難であった。例えばワークの切断加工やダイシング加工を行った場合に、加工中に、水溶性加工液や空気中の水分がワーク上に結氷して積層する。この氷が工具のフランジマンドレル等に接触し、工具の動きに障害を与えるため、精密な加工が困難となったり、工具や主軸を損傷するといったトラブルが生じ易かった。このようなことから、薄層物の加工やダイシングスライシング加工を行う場合には、凍結法でなく、ワックス類を使用してワークを固定していたが、この方法は接着に30分以上の長時間を要し、また加工後のワックスの除去もワックス洗浄装置を使用して30分以上を必要とし、作業能率、作業性が非常に悪く、しかも、固定力が弱く不確実であるため、加工精度が悪く、また、加工液をかけることができないため、発熱により変形が生ずるという問題もあった。殊に、ファインセラミック系、ボロン系、コバルト系などの難削材の切断等の加工は固定の確実性が乏しいため殆ど不可能であった。
(4)ワークの形状に制約を受けることが多く、例えば、円筒状のワークから厚さが0.5mm以下というようなドーナツ状の製品をスライス加工する場合にはワークの固定力が不足し、またチッピングを防止できないため、精度のよい加工が不可能であった。

そこで、別の対策として、シリコーンオイル又はこれを主成分とする高分子凍結剤を少なくともワークと固定用治具表面の間に介在させ、この状態で高分子系凍結剤の凝固温度よりも低い温度の流体を固定用治具に供給することにより、高分子系凍結剤を冷却してワークを凍結固定するか、少なくともワークの凍結固定状態を維持する方法が提案された。しかしながら、シリコーンオイル又はこれを主成分とする高分子系凍結剤は、高価であるために用途が限られ問題となっていた。

概要

シリコーンオイルに代わる安価な凍結剤の提供。

(1)t−ブタノール単独又はt−ブタノールを主成分とする凍結剤。

(2)t−ブタノールを主成分とし、ステアリン酸を含有する(1)記載の凍結剤。

(3)ステアリン酸を3〜20重量%含有する(2)記載の凍結剤。

目的

本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、シリコーンオイルに代わる安価で広い用途に適用可能な凍結剤の提供を目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

t−ブタノール単独又はt−ブタノールを主成分とする凍結剤

請求項2

t−ブタノールを主成分とし、ステアリン酸を含有する請求項1記載の凍結剤。

請求項3

ステアリン酸を3〜20重量%含有する請求項2記載の凍結剤。

技術分野

0001

本発明は、凍結剤、特にワーク固定用チャッキング剤として有用な凍結剤に関するものである。

背景技術

0002

ワークに対してスライス加工研削加工旋削加工、研摩加工切断加工ダイシング加工穴明け加工彫刻加工などの機械加工を行う場合には、ワークを加工機械テーブル上にしっかりと固定する必要がある。このワークの固定方法として、マグネットチャック真空チャックバイスなどが慣用手段として用いられてきたが、ワークの材質、形状などの制限が付き纏い、ワークが薄かったり、壊れ易かったり、複雑な形状であったりした場合に、ワークを確実かつ安定的に固定することが出来ないという問題があった。この問題に対する対策として、接着媒体とする凍結チャック法及び装置が提案されている。この先行技術は、銅など熱伝導性の良好な材質からなる冷凍用プレートと凍結チャック装置を用い、冷凍用プレート上に水を霧状に噴霧し、その上にワークを載せ、この状態で凍結チャック装置の上に冷凍用プレートを配し、凍結チャック装置の熱電素子通電することにより冷凍用プレートの上面温度を0℃以下に冷して水を結氷させ、氷膜によりワークを固定する方法である。しかし、この先行技術にも、次の(1)〜(4)のような問題があった。

0003

(1)慣用のワーク固定方法に比べて装置コストが高く、またワークの着脱能率が悪い。この先行技術は水を凍結させて氷膜でワークを固定するが、実際上は、冷凍用プレートの上面温度を−5℃よりも低い温度、例えば−10℃程度にしなければ十分な固定力を得ることが出来ず、また、加工後には0℃以上に温度上昇させなければワークを取り出すことが出来ない。このため、高価で複雑な装置が必要となり、加工コストが高くなると共に、冷凍用プレート上でのワークの固定と離脱に長い時間を要し、作業効率が悪かった。
(2)加工液を使用して加工することが極めて困難であり、加工中にワークが固定用面から外れたり、テーブルから外れたりし、また例え加工が出来てもバリや傷が発生したりして精度の高い加工が不可能であった。即ち、機械加工中にワークと工具との間に発生する加工熱の除去、工具の潤滑切粉の排除などのために加工液を使用することが望ましいが、加工液の温度は、一般にワークを固定している氷の温度よりも高いため、加工液を加工面に供給すると氷膜が溶解され、加工中にワークが固定用面から外れて加工不能となるばかりでなく、テーブルから外れて飛び出し極めて危険であった。その対策として、不凍液を含む水溶性の加工液を用い、これを氷点以下に冷却して使用することも試みられたが、氷は水と親和性が強いため、やはり加工液がワークを固定している氷を溶解し易く、ワークの固定解除起り易い。こうしたことから、この先行技術の方法は、事実上、加工液を使用しない乾式加工にしか適用することが出来なかった。

0004

(3)加工中に氷がワークに積層することにより工具の動き阻害され易く、寸法、形状の精度の良い加工を行うことが困難であった。例えばワークの切断加工やダイシング加工を行った場合に、加工中に、水溶性加工液や空気中の水分がワーク上に結氷して積層する。この氷が工具のフランジマンドレル等に接触し、工具の動きに障害を与えるため、精密な加工が困難となったり、工具や主軸を損傷するといったトラブルが生じ易かった。このようなことから、薄層物の加工やダイシングスライシング加工を行う場合には、凍結法でなく、ワックス類を使用してワークを固定していたが、この方法は接着に30分以上の長時間を要し、また加工後のワックスの除去もワックス洗浄装置を使用して30分以上を必要とし、作業能率、作業性が非常に悪く、しかも、固定力が弱く不確実であるため、加工精度が悪く、また、加工液をかけることができないため、発熱により変形が生ずるという問題もあった。殊に、ファインセラミック系、ボロン系、コバルト系などの難削材の切断等の加工は固定の確実性が乏しいため殆ど不可能であった。
(4)ワークの形状に制約を受けることが多く、例えば、円筒状のワークから厚さが0.5mm以下というようなドーナツ状の製品をスライス加工する場合にはワークの固定力が不足し、またチッピングを防止できないため、精度のよい加工が不可能であった。

0005

そこで、別の対策として、シリコーンオイル又はこれを主成分とする高分子系凍結剤を少なくともワークと固定用治具表面の間に介在させ、この状態で高分子系凍結剤の凝固温度よりも低い温度の流体を固定用治具に供給することにより、高分子系凍結剤を冷却してワークを凍結固定するか、少なくともワークの凍結固定状態を維持する方法が提案された。しかしながら、シリコーンオイル又はこれを主成分とする高分子系凍結剤は、高価であるために用途が限られ問題となっていた。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、シリコーンオイルに代わる安価で広い用途に適用可能な凍結剤の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題は、次の1)〜3)の発明によって解決される。
1) t−ブタノール単独又はt−ブタノールを主成分とする凍結剤。
2) t−ブタノールを主成分とし、ステアリン酸を含有する1)記載の凍結剤。
3) ステアリン酸を3〜20重量%含有する2)記載の凍結剤。

0008

以下、上記本発明について詳しく説明する。本発明者は、シリコーンオイルに代わる安価な凍結剤を開発するため、安価で容易に入手できる有機化合物を選んで凍結時間の測定実験を行なった。即ち、下記表1に示す融点5℃以上の6種の有機化合物を選択し、5℃に冷却したステンレス板上にこれらの化合物滴下し、その凍結時間を測定した。その結果、表1に示すように、t−ブタノール(第3級ブチルアルコール)は約3秒で凍結したが、他の化合物は5分経っても凍結せず、t−ブタノールの凍結時間が、他の化合物に比べて非常に短いことが分った。

0009

そこで、t−ブタノールについて、シリコーンオイルとの剥離強度比較実験を行った。即ち、t−ブタノール及びシリコーンオイル(オクタメチルテトラシクロシロキサン)を、それぞれ5℃に冷却したシャーレに深さ1mmになるまで流し込んで凍結させ、その上に20×10×1mmのステンレス板の中央に引っ張り用のを付けたものを乗せ、更にその上にt−ブタノール又はシリコーンオイルを少量流し込んで凍結することによりステンレス板を固定させ、1分間5℃に冷却した後、前記ステンレス板に付けた紐にバネをかけて垂直方向に引き、剥離強度を測定した。その結果、t−ブタノールの凍結時間はシリコーンオイルに比べて遜色ないが、剥離強度が、シリコーンオイル2.4kgに対して、t−ブタノール0.8kgと非常に弱いことが分ったので、剥離強度の向上を図るため、t−ブタノールに配合することが出来る添加剤探すことにした。

0010

t−ブタノールに種々の添加剤を加えてt−ブタノール溶液を作成し、前記と同様の実験方法で剥離強度を測定した。結果を表2に纏めて示す。なお、表2中の各添加剤の濃度は、t−ブタノールに対する重量%である。

0011

表2の結果から明らかなように、剥離強度の向上効果が認められたのは、ステアリン酸のみであり、他の化合物は何れもt−ブタノール単独の場合の剥離強度を越えることが出来なかった。シリコーンオイルを添加した場合も剥離強度の向上効果は全く認められず、むしろ低下してしまった。また、剥離強度の向上効果が認められるステアリン酸の配合量は3〜20重量%であり、特に好ましいのは5〜15重量%であって、剥離強度が最大1.2kgまで向上した。この数値は、シリコーンオイルの剥離強度2.4kgの半分であるが、シリコーンオイル並の剥離強度を要求されない加工などの用途においては十分使用可能であり、高価なシリコーンオイルに代わる有用な凍結剤を開発することができた。更に剥離強度に対する要求が低い用途ならば、t−ブタノール単独又はt−ブタノールを主成分とする(50重量%以上、好ましくは80重量%以上含有する)混合物でも凍結剤として使用することは可能である。なお、表2に示した化合物以外にも、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール没食子酸リンゴ酸シクロヘキサノールアセトフェノンなどについて、同様の実験を行なったが、思うように凍結しなかった。これらの実験結果からみて、ステアリン酸の剥離強度向上作用は極めて特異的であることが分るが、その理由、メカニズムは今のところ明らかでない。

発明の効果

0012

本発明によれば、シリコーンオイルに代わる安価で広い用途に適用可能な凍結剤、特にワーク固定用のチャッキング剤として有用な凍結剤を提供することができる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社MSTコーポレーションの「 加工機用ワークホルダー」が 公開されました。( 2021/04/30)

    【課題】ワークWの軸心をワークホルダーAの軸心に容易に一致させて(芯出しして)強固にワークを装着する。【解決手段】ホルダー本体1上面のワークWの取付部20が嵌る平面視円形の取付孔2と、この取付孔の周り... 詳細

  • クラレノリタケデンタル株式会社の「 被加工ユニット及びその製造方法」が 公開されました。( 2021/04/15)

    【課題】被加工体に対して保持部材を適切な位置に取り付けることができると共に、取り付け後の保持部材の位置ずれを抑制する被加工ユニット等を提供すること。【解決手段】被加工ユニットは、被加工体と、被加工体の... 詳細

  • 本田技研工業株式会社の「 スイング式クランプ装置」が 公開されました。( 2021/04/08)

    【課題】スイング式クランプ装置において、クランプアームに欠損が発生する懸念を払拭する。【解決手段】クランプアーム32aは、ブロック体30aを介して進退回動軸22に取り付けられる。クランプアーム32aに... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ