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技術 クローラクレーンの安全装置

出願人 日立建機株式会社
発明者 田口英男
出願日 2001年10月9日 (19年4ヶ月経過) 出願番号 2001-311363
公開日 2003年4月18日 (17年10ヶ月経過) 公開番号 2003-112889
状態 未査定
技術分野 ジブクレーン(門形、ケーブルクレーン)
主要キーワード 旋回ディスク 過負荷防止制御 ブレーキ用ディスク ジャッキ圧 つり上げ ジャッキアップ装置 荷重曲線 旋回ブレーキ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

クローラクレーン転倒や破損を防ぐことのできるクローラクレーンの安全装置を提供する。

解決手段

サイドフレーム着脱の際に、クローラクレーンはジャッキシリンダ6によってジャッキアップされる。ジャッキシリンダ6に取り付けられた圧力センサ6b,6rによって、サイドフレームの有無や、サイドフレームの接地の有無といったサイドフレームの取り付け状態を検出する。コントローラ20では、圧力センサ6b,6rの検出結果に応じてサイドフレームの取り付け状態を推定し、取り付け状態に応じた定格荷重曲線を選択するための指令信号モーメントリミッタ21に出力する。

概要

背景

従来から、クローラクレーン等の作業機において、左右両側のサイドフレーム間の間隔を変更する装置を備えたものが知られている。例えば作業時においては、機体の安定性を高めるためにサイドフレーム間の間隔を広くする。一方、クローラクレーンを作業現場輸送する際には、クローラクレーンを積み込むトレーラ等の車幅に合わせてサイドフレーム間の間隔を狭くする。また、クローラクレーンをトレーラに積み込む際に、サイドフレームを取り外すこともある。

概要

クローラクレーンの転倒や破損を防ぐことのできるクローラクレーンの安全装置を提供する。

サイドフレームの着脱の際に、クローラクレーンはジャッキシリンダ6によってジャッキアップされる。ジャッキシリンダ6に取り付けられた圧力センサ6b,6rによって、サイドフレームの有無や、サイドフレームの接地の有無といったサイドフレームの取り付け状態を検出する。コントローラ20では、圧力センサ6b,6rの検出結果に応じてサイドフレームの取り付け状態を推定し、取り付け状態に応じた定格荷重曲線を選択するための指令信号モーメントリミッタ21に出力する。

目的

本発明は、クローラクレーンの転倒や破損を防ぐことのできるクローラクレーンの安全装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

トラックフレームに対して伸縮し、かつ着脱されるサイドフレームを有し、前記トラックフレームをジャッキアップするようにしたクローラクレーン安全装置において、前記トラックフレームに対する前記サイドフレームの取り付け状態を検出する検出装置と、複数の定格荷重曲線の中から、前記検出装置で検出された前記サイドフレームの取り付け状態に応じていずれかの定格荷重曲線を選択する選択装置と、前記選択装置で選択された定格荷重曲線に基づいて前記クローラクレーンの動作を制御する制御装置とを備えることを特徴とするクローラクレーンの安全装置。

請求項2

請求項1に記載のクローラクレーンの安全装置において、前記検出装置は、前記クローラクレーンの下部走行体に対する前記クローラクレーンの上部旋回体旋回位置をさらに検出し、前記選択装置は、前記サイドフレームの取り付け状態と前記上部旋回体の旋回位置とに応じていずれかの定格荷重曲線を選択することを特徴とするクローラクレーンの安全装置。

請求項3

トラックフレームに対して伸縮し、かつ着脱されるサイドフレームを有し、前記トラックフレームをジャッキアップするようにしたクローラクレーンの安全装置において、前記トラックフレームに対する前記サイドフレームの取り付け状態を検出する検出装置と、前記検出装置で検出された前記サイドフレームの取り付け状態に基づいて旋回動作可否判断を行い、旋回動作禁止と判断されると旋回動作を禁止するよう制御する制御装置とを備えることを特徴とするクローラクレーンの安全装置。

請求項4

請求項3に記載のクローラクレーンの安全装置において、前記検出装置は、前記クローラクレーンの下部走行体に対する前記クローラクレーンの上部旋回体の旋回位置をさらに検出し、前記制御装置は、前記サイドフレームの取り付け状態と前記上部旋回体の旋回位置とに基づいて旋回動作の可否判断を行うことを特徴とするクローラクレーンの安全装置。

請求項5

請求項1から請求項4のいずれかに記載のクローラクレーンの安全装置において、前記検出装置は、前記サイドフレームが前記トラックフレームに取り付けられているか否かを検出することを特徴とするクローラクレーンの安全装置。

請求項6

請求項1から請求項4のいずれかに記載のクローラクレーンの安全装置において、前記検出装置は、前記サイドフレームが地面に接地しているか否かを検出することを特徴とするクローラクレーンの安全装置。

請求項7

請求項5または請求項6に記載のクローラクレーンの安全装置において、前記検出装置は、前記クローラクレーンの中心からの前記サイドフレームの位置を検出することを特徴とするクローラクレーンの安全装置。

技術分野

0001

本発明はジャッキアップ装置を備え、履帯位置調整が可能なクローラクレーン安全装置に関する。

背景技術

0002

従来から、クローラクレーン等の作業機において、左右両側のサイドフレーム間の間隔を変更する装置を備えたものが知られている。例えば作業時においては、機体の安定性を高めるためにサイドフレーム間の間隔を広くする。一方、クローラクレーンを作業現場輸送する際には、クローラクレーンを積み込むトレーラ等の車幅に合わせてサイドフレーム間の間隔を狭くする。また、クローラクレーンをトレーラに積み込む際に、サイドフレームを取り外すこともある。

発明が解決しようとする課題

0003

サイドフレームの取り外しは、クローラクレーンをジャッキアップした状態で行う。サイドフレームの着脱は、クレーン等で履帯を吊り上げて行うが、クローラクレーンによっては、サイドフレームを自機で吊り上げて自己着脱するものがある。しかしながら、クローラクレーンがジャッキアップされた状態にあるときは、両側のサイドフレームを接地させた通常のクローラクレーンの作業時と比べて安定性が悪いため、作業者慎重に作業する必要があり、作業性が良くない。

0004

本発明は、クローラクレーンの転倒や破損を防ぐことのできるクローラクレーンの安全装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明によるクローラクレーンの安全装置は、トラックフレームに対して伸縮し、かつ着脱されるサイドフレームを有し、トラックフレームをジャッキアップするようにしたクローラクレーンの安全装置に適用される。そして、トラックフレームに対する前記サイドフレームの取り付け状態を検出する検出装置と、複数の定格荷重曲線の中から、検出装置で検出されたサイドフレームの取り付け状態に応じていずれかの定格荷重曲線を選択する選択装置と、選択装置で選択された定格荷重曲線に基づいてクローラクレーンの動作を制御する制御装置とを備えることにより、上記目的を達成する。

0006

検出装置は、クローラクレーンの下部走行体に対する前記クローラクレーンの上部旋回体旋回位置をさらに検出し、選択装置は、サイドフレームの取り付け状態と上部旋回体の旋回位置とに応じていずれかの定格荷重曲線を選択することが好ましい。

0007

本発明によるクローラクレーンの安全装置は、トラックフレームに対して伸縮し、かつ着脱されるサイドフレームを有し、トラックフレームをジャッキアップするようにしたクローラクレーンの安全装置に適用される。そして、トラックフレームに対するサイドフレームの取り付け状態を検出する検出装置と、検出装置で検出されたサイドフレームの取り付け状態に基づいて旋回動作可否判断を行い、旋回動作禁止と判断されると旋回動作を禁止するよう制御する制御装置とを備えることにより、上記目的を達成する。

0008

検出装置は、クローラクレーンの下部走行体に対するクローラクレーンの上部旋回体の旋回位置をさらに検出し、制御装置は、サイドフレームの取り付け状態と上部旋回体の旋回位置とに基づいて旋回動作の可否判断を行うようにしてもよい。

0009

検出装置は、サイドフレームがトラックフレームに取り付けられているか否かを検出することが好ましい。さらに、検出装置は、サイドフレームが地面に接地しているか否かを検出することが好ましい。検出装置は、クローラクレーンの中心からのサイドフレームの位置を検出するようにしてもよい。

発明を実施するための最良の形態

0010

《第1の実施の形態》以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1は、本発明によるクローラクレーンの安全装置を搭載したクローラクレーンの側面図である。図2は、図1に示したクローラクレーンを矢印A方向からみた図であり、これを正面図とする。クローラクレーンは、下部走行体100と、旋回装置110を介して下部走行体100に旋回可能に連結された上部旋回体120と、上部旋回体120の前部に起伏可能に設けられたフロントアタッチメント130とを備えている。また、上部旋回体120の後部には、作業時の機体のバランスをとるためのカウンタウェイトCWが取り付けられている。

0011

図3は、下部走行体100を図2の矢印B方向からみた図である。図1から図3に示すように、下部走行体100は、旋回装置110が設けられた略H形状のトラックフレーム1と、サイドフレーム2とを備えている。サイドフレーム2は、サイドフレーム2の一端に取り付けられた駆動輪3と他端に取り付けられた従動輪4とに掛け回された履帯5を備えている。さらに、下部走行体100は、サイドフレーム2の着脱時などにジャッキアップをしてクローラクレーンを支えジャッキシリンダ6を備えている。ジャッキシリンダ6は、トラックフレーム1の前部と後部にそれぞれ2つずつ設けられている。また、サイドフレーム2は、サイドフレーム伸縮シリンダ2aにより図3の左右方向に伸縮可能となっている。サイドフレーム伸縮シリンダ2aはトラックフレーム1に2つ設けられ、左右のサイドフレーム2をそれぞれ別々に伸縮することができる。なお、図3は、サイドフレーム伸縮シリンダ2aが最も伸長した状態を示し、サイドフレーム2はトラックフレーム1の中心線0から最長の位置にある。

0012

サイドフレーム2のトラックフレーム1の中心線0からの位置は、クローラクレーンの作業状態に応じて変更される。例えば、吊り荷を吊り上げるときなどの作業時には、サイドフレーム伸縮シリンダ2aを伸長してサイドフレーム2の中心線0からの位置を最長とし、左右のサイドフレーム2の間隔を広くする。これにより、機体の安定性を高めることができる。

0013

機体を輸送する際には、機体を積み込むトレーラ等の車幅に合わせて、サイドフレーム伸縮シリンダ2aを収縮し、左右のサイドフレーム2の間隔を狭くする。また、クローラクレーンによっては、機体を現場へ輸送する際に、サイドフレーム2を取り外してトレーラに積み込むことがある。サイドフレーム2を取り外して機体を輸送した場合、作業現場においてサイドフレーム2の取り付けを行う。サイドフレーム2の着脱作業は、クローラクレーンをジャッキアップした状態で行われる。

0014

本発明による安全装置を搭載したクローラクレーンは、サイドフレーム2を自機で吊り上げて取り付け、取り外し作業を行うものである。また、カウンタウェイトCWを自機で吊り上げて装着することもある。本発明によるクローラクレーンの安全装置は、機体をジャッキアップした状態で作業を行う際に、クローラクレーンの転倒やジャッキシリンダの破損等を防ぐものである。ここで、ジャッキアップした状態で行われる作業としては、クローラクレーンの段取り(サイドフレーム、カウンタウェイト等の着脱)作業等がある。以下にクローラクレーンのジャッキアップ操作およびサイドフレーム2の着脱操作について説明する。

0015

図2および図3に示すように、ジャッキシリンダ6は、ボトム室側でトラックフレーム1に固定されており、シリンダロッド図2の下方向に伸長、上方向に収縮する。シリンダロッドが不所望に伸長しないように、ジャッキシリンダ6には不図示のロッド降下防止用プレートが設けられている。また、ジャッキシリンダ6の側面には、機体をジャッキアップする際にジャッキシリンダ6の足場となる台座6aが取り付けられている。

0016

クローラクレーンのジャッキアップ操作は以下のように行われる。まず、台座6aをジャッキシリンダ6から取り外し、ジャッキシリンダの真下にセットする。ジャッキシリンダ6を伸長すると、シリンダロッドは台座6aを介して接地する。その後ジャッキシリンダ6を伸長し続けるとクローラクレーン本体が4つの台座6aを支点として持ち上げられる。この操作は、通常リモコン等を用いて遠隔操作される。なお、4つのジャッキシリンダ6はそれぞれ別々に駆動することができる。

0017

サイドフレーム2をトラックフレーム1から取り外す手順を以下に説明する。クローラクレーンのジャッキアップ後に、サイドフレーム2を吊り上げる。サイドフレーム2のつり上げを調整しながらサイドフレーム伸縮シリンダ2aを伸長する。サイドフレーム伸縮シリンダ2aを図3に示す最長位置まで伸長し、シリンダ2aとサイドフレーム2とを連結するピン2b、および、トラックフレーム1とサイドフレーム2とを連結するピン2cを外す。その後、サイドフレーム2を吊り上げて移動させ、サイドフレーム2をトラックフレーム1から取り外す。左右両側のサイドフレーム2を同様に取り外す。

0018

また、サイドフレーム2を取り付ける際も、クローラクレーンをジャッキアップした状態でサイドフレーム2をクレーンで吊り上げ、トラックフレーム1にサイドフレーム2を取り付ける。サイドフレーム伸縮シリンダ2aの伸縮操作リモコン等を用いて遠隔操作することができる。

0019

上述したように、クローラクレーンがジャッキアップされた状態でサイドフレーム2の自己着脱を行う場合、ジャッキアップした状態で吊り荷を吊り上げることとなる。一般に、クローラクレーン等の作業機には、作業機の転倒やブーム破損防止のためのモーメントリミッタが備えられている。モーメントリミッタには、所定の作業半径において吊り上げることのできる吊り荷の限界荷重定格総荷重)が定格荷重曲線として記憶されている。モーメントリミッタは、ブームの起伏角等に基づいて作業半径に応じた定格荷重曲線を選択し、選択した定格荷重曲線に沿って過負荷防止制御を行う。

0020

通常のクローラクレーンは、左右両側のサイドフレーム2が地面に接地した状態で吊り荷を吊るので、ジャッキアップした状態に比べて機体の安定性が高い。つまり、クローラクレーンをジャッキアップした状態でサイドフレームなどの吊り荷を吊り上げる際、通常のクローラクレーン作業時と同じ定格荷重曲線を選択して過負荷防止制御を行うと、クローラクレーンの転倒や、ジャッキシリンダの破損を招くおそれがある。

0021

そこで、本発明の第1の実施の形態におけるクローラクレーンの安全装置においては、クローラクレーンを安全に作動させるために、サイドフレームがトラックフレームに取り付けられているか否か、また、サイドフレームが地面に接地しているか否かといったサイドフレームの取り付け状態に応じて最適な定格荷重曲線を選択する。

0022

図4に、ジャッキアップ後に一方のサイドフレーム2を取り外したクローラクレーンの正面図を示す。ここで、図2の正面図に示すクローラクレーンにおける上部旋回体120の位置を基準位置(0度)とすると、図4に示す上部旋回体120は右方向に90度旋回した状態である。さらに、クローラクレーンはジャッキシリンダ6によってジャッキアップされ、左側のサイドフレーム2は取り外されているとともに、右側のサイドフレーム2は接地しておらずトラックフレーム1にその重量がかかっている。

0023

図5は、図4に示したクローラクレーンの下部走行体100の右側部分を拡大して示す図である。本発明の第1の実施の形態においては、サイドフレーム2の取り付け状態をジャッキシリンダ6に作用する圧力によって検出する。4つのジャッキシリンダ6のそれぞれのボトム室およびロッド室の圧力を圧力センサで検出し、検出した圧力に基づいて左右のサイドフレーム2の取り付け状態を推定する。ジャッキ圧とサイドフレーム2の取り付け状態との関係は、あらかじめ設定しておく。ここで、ジャッキ圧で検出するサイドフレーム2の取り付け状態としては、以下に示すものがあげられる。
(1)サイドフレームの有無:サイドフレーム2がトラックフレーム1に取り付けられているか否か。左右それぞれのサイドフレームの有無を検出する。
(2)サイドフレームの接地の有無:サイドフレーム2が地面に接地しているか、トラックフレーム1に乗っているか。
(3)サイドフレームの位置:サイドフレーム2がトラックフレーム1の中心からどれだけ離れているか。

0024

また、図3に示すように、旋回装置110の近傍には4つのリミットスイッチ31a、31b、31c、31dが設けられ、これらのリミットスイッチ31a〜31dによって下部走行体100に対する上部旋回体120の旋回位置(旋回角度)を90度間隔で検出する。

0025

図6は、第1の実施の形態によるクローラクレーンの安全装置の構成を示す概略図である。4つのジャッキシリンダ6のロッド室およびボトム室と不図示の油圧源とを接続する管路には、それぞれ圧力センサ6r、6bが設けられている。圧力センサ6r、6bによって検出された4つのジャッキシリンダ6の圧力はコントローラ20に入力される。コントローラ20には、リミットスイッチ31a〜31dによって検出される上部旋回体120の旋回位置も入力される。

0026

コントローラ20には、モーメントリミッタ21が接続されている。モーメントリミッタ21は、サイドフレーム2の取り付け状態に応じた複数の定格荷重曲線をテーブルとして記憶したメモリを有する。コントローラ20では、入力されたジャッキシリンダ6の圧力と上部旋回体120の旋回位置とに基づいて、現在のサイドフレーム2の取り付け状態を推定する。そして、コントローラ20は、サイドフレーム2の取り付け状態に応じた定格荷重曲線を選択するための指示信号をモーメントリミッタ21へ出力する。モーメントリミッタ21は、コントローラ20からの指示信号に基づいてメモリに記憶された複数の定格荷重曲線から最適な定格荷重曲線を選択する。モーメントリミッタ21は、選択した定格荷重曲線に基づいてブームの起伏、フックの巻上を制御し、クローラクレーンの過負荷防止制御を行う。

0027

図7図8に、最適な定格荷重曲線を選択するためにコントローラ20で推定されるサイドフレーム2の取り付け状態および上部旋回体120の旋回位置(旋回角度)を示す。図7は、サイドフレーム2が左右いずれか一方に取り付けられた場合、図8は、左右のサイドフレーム2が両方取り付けられた場合を示している。なお、ここでいう左右および旋回位置の角度は、図2に示すクローラクレーンの姿勢を基準としたものである。例えば、図4に示すクローラクレーンの場合、サイドフレーム2は右側のみに取り付けられ、上部旋回体120の旋回位置は90度であるとする。

0028

図7に示すように、サイドフレーム2が左右いずれか一方に取り付けられている場合には、以下の(a)〜(d)に示す条件に基づいて定格荷重曲線を選択する。
(a)サイドフレーム2の取り付け位置(右/左)
(b)サイドフレーム2の位置(トラックフレーム1の中心からサイドフレーム2までの距離が最長か最短か)
(c)サイドフレーム2の接地の有無
(d)上部旋回体120の旋回位置

0029

ここで、図4に示すような状態、つまり、(a)サイドフレーム2の取り付け位置が右側のみ、(b)トラックフレーム1の中心からのサイドフレーム2の位置が最長、(c)サイドフレーム2が接地していない、かつ、(d)上部旋回体120の旋回位置が90度である場合(図7斜線部分)、モーメントリミッタ21に記憶されている定格荷重曲線のうち最小の定格荷重曲線aを選択する。

0030

図8に示すように、サイドフレーム2が左右両側に取り付けられている場合は、以下の(b)〜(d)に示す条件に基づいて定格荷重曲線を選択する。
(b)サイドフレーム2の位置(トラックフレーム1の中心からサイドフレーム2までの距離が最長か最短か)
(c)サイドフレーム2の接地の有無
(d)上部旋回体120の旋回位置

0031

ここで、(b)トラックフレーム1の中心からのサイドフレーム2の位置が最長、かつ、(c)左右両側のサイドフレーム2が接地している場合(図8の斜線部分)は、通常のクローラクレーンの作業時と同じ状態であるので、モーメントリミッタ21に記憶されている定格荷重曲線のうち最大の定格荷重曲線cを選択する。なお、ここでの最大定格荷重曲線cは、サイドフレーム取り付け状態に応じて設定されたものであり、実際のクローラクレーンの作業状態では、さらにブーム長さ等に基づいて複数の定格荷重曲線が設定される。また、左右両側のサイドフレーム2が取り外されている場合も、それに応じた定格荷重曲線を選択する。

0032

図7に示すように、サイドフレーム2が右側のみに取り付けられている場合のサイドフレーム2の取り付け状態および旋回位置は16通りある。定格荷重曲線を設定する際に、16通りの条件にそれぞれ対応する定格荷重曲線を設定してモーメントリミッタ21に記憶させ、それを選択することができる。また、16通りの条件をいくつかのグループに分け、そのグループに対応する定格荷重曲線を設定してもよい。

0033

以上、図7および図8を用いてサイドフレーム2の取り付け状態および旋回位置に基づいた定格荷重曲線選択について説明した。ただし、図7の斜線部分に示したクローラクレーンの状態とは異なる条件下で、最小の定格荷重曲線aを選択する場合もある。サイドフレーム2の取り付け状態と旋回位置に応じた定格荷重曲線の選択は、クローラクレーンの機種や設計によって異なるものであり、図7および図8は定格荷重曲線選択のための一例を示したものである。また、定格荷重曲線選択のための条件は、図7図8に示すものだけには限定されない。例えば、図8に示したサイドフレーム2が両側に取り付けられている場合、(b)サイドフレーム2の位置は、一方が最長、他方が最短である場合や、(c)一方のサイドフレーム2が接地有り、他方が接地なしであることもある。

0034

以上述べたように、本発明の第1の実施の形態によるクローラクレーンの安全装置においては、サイドフレームの取り付け状態および上部旋回体の旋回位置に基づいて定格荷重曲線を選択するようにした。これによって、クローラクレーンをジャッキアップした状態でも、最適な定格荷重曲線に沿ってクローラクレーンの動作が制御されるので、クローラクレーンの転倒やジャッキシリンダの破損等を防ぐことができる。

0035

なお、サイドフレームの取り付け状態にのみ応じて定格荷重曲線を選択するようにしてもよい。この場合、上部旋回体の旋回位置に関わらず転倒しないような定格荷重曲線を選択すればよい。

0036

《第2の実施の形態》本発明の第2の実施の形態におけるクローラクレーンの安全装置においては、第1の実施の形態で検出したサイドフレーム2の取り付け状態と上部旋回体120の旋回位置に基づいて、クローラクレーンの転倒の可能性がある場合には上部旋回体120の旋回を禁止する。サイドフレーム2の取り付け状態と上部旋回体120の旋回位置の検出については、上述した第1の実施の形態と同様である。

0037

ジャッキアップをした状態でフロントアタッチメント130を取り付けた上部旋回体120を旋回させると、クローラクレーンの状態によっては転倒や、ジャッキシリンダ6の破損を招くおそれがある。そこで、サイドフレーム2の取り付け状態を検出し、クローラクレーンの転倒の可能性がある場合には、上部旋回体120の旋回動作を禁止する。図7に示したサイドフレーム2の取り付け状態および上部旋回体120の旋回位置において、例えば(a)サイドフレーム2の取り付けが右側のみ、(b)サイドフレーム2の位置がトラックフレーム1の中心から最長、(c)サイドフレームの接地なし、かつ、(d)上部旋回体120の旋回位置が90度の場合(斜線部分)に、転倒等の可能性有りと判断して上部旋回体120の旋回を禁止する。

0038

サイドフレーム2の取り付け状態に応じた上部旋回体120の旋回禁止の判断は、コントローラ20で行われる。コントローラ20で上部旋回体120の旋回禁止と判断されると、旋回禁止の指令信号に応じて旋回用油圧モータの回転を停止させる。以下に、図9を用いて本発明の第2の実施の形態によるクローラクレーンの安全装置の動作について説明する。

0039

図9に、第2の実施の形態によるクローラクレーンの安全装置の構成を示す。上部旋回体120を旋回させるためには、操作レバー43を操作する。操作レバー43の操作量に応じたパイロット圧が、油圧源40からコントロールバルブ44のパイロットポートに供給される。コントロールバルブ44はパイロット圧に応じて切り換えられ、メインポンプ46から旋油圧モータ45a、45bに供給される圧油の流れを制御する。旋回油圧モータ45a、45bの回転により上部旋回体120が旋回駆動される。

0040

操作レバー43のパイロット弁43a、43bとコントロールバルブ44との間の管路には、旋回用電磁切換弁41a、41bがそれぞれ設けられている。旋回用の電磁切換弁41a、41bは、コントローラ20からの指令信号によって切り換えられる。旋回用の電磁切換弁41a、41bがそれぞれ位置bにある場合、操作レバー43の操作に応じたパイロット圧がコントロールバルブ44に供給される。

0041

コントローラ20では、上述したように上部旋回体120の旋回を禁止するか否かを判断する。コントローラ20において上部旋回体120の旋回を禁止すると判断されると、旋回禁止の指令信号が旋回用の電磁切換弁41a、41bのソレノイドに出力される。旋回用の電磁切換弁41a、41bは旋回禁止の指令信号に応じて位置aに切り換えられ、油圧源40からコントロールバルブ44への圧油の流れを禁止する。その結果、コントロールバルブ44は中立位置に切り換わり旋回モータ45a、45bの回転を停止させる。

0042

さらに、上部旋回体120の旋回を停止するブレーキ装置として一般的に備えられている旋回ディスクブレーキを付加的に用いることもできる。旋回ディスクブレーキ46a、46bは、旋回モータ45a、45bの出力軸に設けられた旋回ブレーキディスク47a、47bと、旋回ブレーキ用ディスク47a、47bの両面に押しつけパッド49a、49bを有する油圧シリンダ48a、48bとからなる。また、油圧源40から油圧シリンダ48a、48bへ供給される圧油の流れを制御する電磁切換弁42を備えている。電磁切換弁42は、位置aで油圧源40から油圧シリンダ48a、48bへの圧油の流れを許容し、位置bで油圧源40から油圧シリンダ48a、48bへの圧油の流れを禁止する。

0043

電磁切換弁42は、コントローラ20によって制御され、操作レバー43の操作がないときはバネ力により位置bにある。コントローラ20には、コントロールバルブ44へ供給されるパイロット圧により切り換わるスイッチS1,S2が接続されている。スイッチS1,S2がコントロールバルブ44へ供給されるパイロット圧により切り換わると、これに応じてコントローラ20は電磁切換弁42のソレノイドへ指令信号を出力する。この指令信号により電磁切換弁42は位置aに切り換わる。これにより、油圧源40からの圧油が油圧シリンダ48a、48bのロッド室に供給され、ブレーキ用ディスク47a、47bに押しつけられていたパッド49a、49bはディスク47a、47bから離れ、旋回モータ45a、45bの回転を許容する。

0044

ここで、コントローラ20で上部旋回体120の旋回禁止と判断されると、電磁切換弁42のソレノイドへの指令信号の出力を遮断する。これにより電磁切換弁42は位置bに切り換えられる。油圧シリンダ48a、48bはタンクに連通し、バネ力によってパッド49a、49bがブレーキ用ディスク47a、47bに押しつけられ、旋回ブレーキが作動する。

0045

上述したように、第2の実施の形態においては、サイドフレーム2の取り付け状態と上部旋回体120の旋回位置に応じて上部旋回体120の旋回可否を判断した。そして、旋回禁止と判断されると、旋回用の電磁切換弁41a、41bの切換によってコントロールバルブ44を中立位置に切り換えて旋回モータ45a、45bの回転を禁止するようにした。これにより、サイドフレーム2の取り付け状態と上部旋回体120の旋回位置に応じて転倒等の可能性のある場合にはクローラクレーンの旋回動作を禁止することができ、安全に作業を行うことができる。また、コントローラ20からの旋回禁止の指令信号に応じて旋回用の電磁切換弁41a、41bを切り換えるとともに、電磁切換弁42を位置bに切り換えるようにすれば、より確実に上部旋回体120の回転を停止することができる。

0046

第2の実施の形態におけるクローラクレーンの安全装置も、上述した第1の実施の形態と同様に、クローラクレーンの機種や設計によって上部旋回体120の旋回を禁止する条件は異なる。上述した図7に示す上部旋回体120の旋回禁止のための条件は一例であり、本発明の第2の実施の形態によるクローラクレーンの安全装置において、上部旋回体120の旋回を禁止するための条件は図7の例に限定されるものではない。なお、上部旋回体120の旋回位置は用いず、サイドフレーム2の取り付け状態にのみ依存して旋回動作の可否を判断するようにしてもよい。この場合、上部旋回体120の旋回位置によらず転倒等の可能性のないときのみ旋回動作を許容するようにすればよい。

0047

また、第2の実施の形態の安全装置による旋回禁止制御を、第1の実施の形態による安全装置と組み合わせることもできる。例えば、第1の実施の形態では旋回位置を考慮して定格荷重曲線を選択するので、全旋回したときに転倒しないような安全側の定格荷重曲線を選択する必要はない。そこで、旋回動作を行い、旋回による安全度所定値以下となったときに、旋回動作を禁止するようにすればよい。

0048

《第3の実施の形態》第3の実施の形態においては、サイドフレーム2の取り付け状態の検出を、リミットスイッチを用いて行う。定格荷重曲線の選択あるいは旋回禁止判断についての処理は、上述した第1および第2の実施の形態と同様である。図10に、下部走行体100の正面図の右側部分の拡大図を示す。ここで、サイドフレーム2はトラックフレーム1の中心線0から最長の位置にあり、サイドフレーム2は地面に接地し、クローラクレーンの重量を支えている。ジャッキアップシリンダ6は台座6aで地面に接しているだけである。

0049

トラックフレーム1にはサイドフレーム2の取り付け状態を検出するリミットスイッチ11,12が設けられている。リミットスイッチ11は、トラックフレーム1に対するサイドフレーム2の水平方向の取り付け位置、つまりトラックフレーム1の中心線0からの位置を検出する。リミットスイッチ12は、トラックフレーム1に対するサイドフレーム2の上下方向の位置、つまりサイドフレーム2が地面に接地しているかどうかを検出する。

0050

リミットスイッチ11,12によって検出されたサイドフレーム2の水平方向および上下方向の位置は、リミットスイッチ31によって検出された上部旋回体120の旋回位置とともにコントローラ20に入力される。コントローラ20では、入力された信号をもとにサイドフレーム2の取り付け状態を推定し、取り付け状態に応じた定格荷重曲線の選択あるいは上部旋回体120の旋回禁止判断の制御処理を行う。

0051

《第4の実施の形態》第4の実施の形態においては、サイドフレーム2の取り付け状態の検出を、リミットスイッチおよび圧力センサを用いて行う。定格荷重曲線の選択あるいは旋回禁止判断についての処理は、上述した第1および第2の実施の形態と同様である。図11に、下部走行体100の正面図の右側部分の拡大図を示す。ここで、サイドフレーム2はトラックフレーム1の中心線0から最長の位置にあり、サイドフレーム2は地面に接地し、クローラクレーンの重量を支えている。ジャッキアップシリンダ6は台座6aで地面に接しているだけである。

0052

トラックフレーム1にはサイドフレーム2の取り付け状態を検出するリミットスイッチ11と圧力センサ13が設けられている。リミットスイッチ11は、トラックフレーム1に対するサイドフレーム2の水平方向の取り付け位置、つまりトラックフレーム1の中心線0からの位置を検出する。圧力センサ13はロードセル等で構成され、サイドフレーム2が地面に接地しているかあるいはトラックフレーム1に乗っているかを検出する。

0053

リミットスイッチ11,ロードセル13によって検出されたサイドフレーム2の水平方向の位置および接地の有無は、リミットスイッチ31によって検出された上部旋回体120の旋回位置とともにコントローラ20に入力される。コントローラ20では、入力された信号をもとにサイドフレーム2の取り付け状態を推定し、取り付け状態に応じた定格荷重曲線の選択、あるいは上部旋回体120の旋回禁止判断の制御処理を行う。

0054

以上述べたように、本発明によるクローラクレーンの安全装置においては、サイドフレームの取り付け状態と旋回位置を検出し、取り付け状態と旋回位置に応じた定格荷重曲線の選択あるいは上部旋回体の旋回禁止の制御を行った。これにより、クローラクレーンをジャッキアップした状態でサイドフレームを自己着脱する場合やカウンタウェイトを装着する場合など、通常のクローラクレーンとしての作業状態とは異なった状態で吊り荷の吊り上げ作業等を行う場合にも、クローラクレーンの転倒やジャッキシリンダの破損等を防ぐことができる。

0055

また、サイドフレームの取り付け状態を、(a)サイドフレームの有無(サイドフレームが取り付けられているかどうか)、(b)サイドフレームの接地の有無、(c)トラックフレームの中心からの位置と詳細に検出し、さらに、(d)上部旋回体の旋回位置も検出してサイドフレームの取り付け状態を推定した。これにより、サイドフレームの取り付け状態を確実に検出してそれに応じた制御を行うことができる。

0056

なお、以上説明した実施の形態において、サイドフレームの取り付け状態を検出する検出装置として、ジャッキシリンダの圧力を検出する圧力センサ、サイドフレームの位置を検出するリミットスイッチ、ロードセル等を用いたが、これに限定されるものではない。また、下部走行体に対する上部旋回体の旋回位置を検出するリミットスイッチは4つでなくてもよく、最低2つのリミットスイッチを用いて上部旋回体の位置を検出すればよい。

発明の効果

0057

以上述べたように、本発明によるクローラクレーンの安全装置は、サイドフレームの取り付け状態を検出し、取り付け状態に応じた定格荷重曲線を選択するようにした。また、サイドフレームの取り付け状態に基づいて、クローラクレーンの転倒等の可能性がある場合には旋回動作を禁止するようにした。その結果、ジャッキアップした状態でサイドフレームの自己着脱を行う場合などに作業を安全に行うことができ、作業性が向上する。

図面の簡単な説明

0058

図1本発明の一実施の形態による安全装置を搭載したクローラクレーンの側面図
図2図1のクローラクレーンの正面図
図3下部走行体を上からみた図
図4クローラクレーンの段取り時の状態の一例を示す図
図5下部走行体の右側部分の拡大図
図6本発明の第1の実施の形態によるクローラクレーンの安全装置の構成を示す図
図7サイドフレームの取り付け状態の例を示す図
図8サイドフレームの取り付け状態の例を示す図
図9本発明の第2の実施の形態によるクローラクレーンの安全装置の構成を示す図
図10下部走行体の右側部分の拡大図
図11下部走行体の右側部分の拡大図

--

0059

1:トラックフレーム
2:サイドフレーム
5:履帯
6:ジャッキシリンダ
6r,6b:圧力センサ
11,12,13,31:リミットスイッチ
20:コントローラ
100:下部走行体
120:上部旋回体
130:フロントアタッチメント

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