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技術 茶類エキスの製造方法

出願人 長谷川香料株式会社
発明者 山下和之水野文乃白石悟
出願日 2001年10月3日 (20年4ヶ月経過) 出願番号 2001-307015
公開日 2003年4月15日 (18年10ヶ月経過) 公開番号 2003-111558
状態 特許登録済
技術分野 茶・コーヒー
主要キーワード 成分量比 圧搾装置 蒸熱装置 一番茶 ペクチナーゼ処理 インスタント緑茶 自動分析計 静置条件下
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この項目の情報は公開日時点(2003年4月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

茶葉特有フレッシュ香りを有し、旨味の強い清澄茶類エキスの製造方法を提供すること。

解決手段

生茶葉を蒸して酵素不活性化した後、冷却し、圧搾して得られる搾汁液から茶類エキスを製造するに際し、(イ)該搾汁液にペクチナーゼを作用させて酵素処理液を得る第1工程、(ロ)該酵素処理液をポリビニルポリピロリドンPVPP)と接触処理して抽出液を得る第2工程、の各工程からなることを特徴とする香味の優れた茶類エキスの製造方法。

概要

背景

近年、緑茶飲料あるいはペットボトル等に充填した商品が提供されており、消費者甘味ばなれから高い支持を得てその生産量は増加の一途をたどっている。このような緑茶飲料に抽出原料として使用される緑茶は、一般的な製茶工程を経たものが使用されている。すなわち、摘採された生茶葉をまず蒸気によって蒸し、生茶葉に含まれる酸化酵素不活性化し、その後、粗揉、粗、中捻、精捻、乾燥といった一連の工程を経て製造される荒茶や、さらにこれに火入れ等を行った煎茶などが抽出原料として使用されている。従来、緑茶飲料用の抽出原料とされている上述の緑茶は、その製茶工程中の熱劣化によりフレッシュ香気が失われ、さらに渋味の強いものとなっていた。

一方、生茶葉を抽出原料とすることについてはこれまで、主にインスタント粉末茶について検討がなされ、例えば、生茶葉を蒸して酵素失活した後冷却し、特定の温度で予備加熱し、温水での抽出液をろ過、濃縮、乾燥して得られる可溶性粉末を加熱してなる香味の優れたインスタント緑茶製法特公昭60−48138号公報)、茶葉の搾汁液から得られたものであり、アミノ酸カテキンカフェインビタミンC重量比率で3〜19:9〜22:1〜6:1〜4の割合で含む茶葉エキス粉末(特開平9−275903号公報)、茶生葉蒸熱する工程と、この工程後に茶葉を磨砕圧搾する工程と、この工程で得られた圧搾液限外濾過するとともに逆浸透によって濃縮する工程と、この工程で得られた濃縮液環状デキストリンを添加して乾燥させる工程とを具備してなる粉末茶類の製造方法(特開平11−56243号公報)などが提案されている。

概要

生茶葉特有のフレッシュな香りを有し、旨味の強い清澄茶類エキスの製造方法を提供すること。

生茶葉を蒸して酵素を不活性化した後、冷却し、圧搾して得られる搾汁液から茶類エキスを製造するに際し、(イ)該搾汁液にペクチナーゼを作用させて酵素処理液を得る第1工程、(ロ)該酵素処理液をポリビニルポリピロリドンPVPP)と接触処理して抽出液を得る第2工程、の各工程からなることを特徴とする香味の優れた茶類エキスの製造方法。

目的

従って、本発明の目的は、生茶葉搾汁液からフレッシュな香気を有し、旨味の強い清澄な茶類エキスを製造する方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

茶葉を蒸して酵素不活性化した後、冷却し、圧搾して得られる搾汁液から茶類エキスを製造するに際し、(イ)該搾汁液にペクチナーゼを作用させて酵素処理液を得る第1工程、(ロ)該酵素処理液をポリビニルポリピロリドンPVPP)と接触処理して抽出液を得る第2工程、の各工程からなることを特徴とする香味の優れた茶類エキスの製造方法。

技術分野

0001

本発明は香り豊かで、旨味が増強した茶類エキスの製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、緑茶飲料あるいはペットボトル等に充填した商品が提供されており、消費者甘味ばなれから高い支持を得てその生産量は増加の一途をたどっている。このような緑茶飲料に抽出原料として使用される緑茶は、一般的な製茶工程を経たものが使用されている。すなわち、摘採された生茶葉をまず蒸気によって蒸し、生茶葉に含まれる酸化酵素不活性化し、その後、粗揉、粗、中捻、精捻、乾燥といった一連の工程を経て製造される荒茶や、さらにこれに火入れ等を行った煎茶などが抽出原料として使用されている。従来、緑茶飲料用の抽出原料とされている上述の緑茶は、その製茶工程中の熱劣化によりフレッシュ香気が失われ、さらに渋味の強いものとなっていた。

0003

一方、生茶葉を抽出原料とすることについてはこれまで、主にインスタント粉末茶について検討がなされ、例えば、生茶葉を蒸して酵素失活した後冷却し、特定の温度で予備加熱し、温水での抽出液をろ過、濃縮、乾燥して得られる可溶性粉末を加熱してなる香味の優れたインスタント緑茶製法特公昭60−48138号公報)、茶葉の搾汁液から得られたものであり、アミノ酸カテキンカフェインビタミンC重量比率で3〜19:9〜22:1〜6:1〜4の割合で含む茶葉エキス粉末(特開平9−275903号公報)、茶生葉蒸熱する工程と、この工程後に茶葉を磨砕圧搾する工程と、この工程で得られた圧搾液限外濾過するとともに逆浸透によって濃縮する工程と、この工程で得られた濃縮液環状デキストリンを添加して乾燥させる工程とを具備してなる粉末茶類の製造方法(特開平11−56243号公報)などが提案されている。

発明が解決しようとする課題

0004

生茶葉搾汁液は製茶工程中における熱劣化が少なく、生茶葉に近いフレッシュな香気と強い旨味を有しているが、濁りが強く、そのままでは透明な飲料としては適していない。

0005

従って、本発明の目的は、生茶葉搾汁液からフレッシュな香気を有し、旨味の強い清澄な茶類エキスを製造する方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは上記のごとき課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、今回、生茶葉搾汁液にペクチナーゼを作用させることにより生茶葉搾汁液の粘度を低下することができ、遠心分離等で容易に清澄化することができ、さらにこの酵素処理液ポリビニルポリピロリドンPVPP)と接触処理することにより、フレッシュな香気を有し、旨味の強い清澄な茶類エキスを得ることができることを見出し本発明を完成するに至った。

0007

かくして、本発明によれば、生茶葉を蒸して酵素を不活性化した後、冷却し、圧搾して得られる搾汁液から茶類エキスを製造するに際し、(イ)該搾汁液にペクチナーゼを作用させて酵素処理液を得る第1工程、(ロ)該酵素処理液をポリビニルポリピロリドン(PVPP)と接触処理して抽出液を得る第2工程、の各工程からなることを特徴とする香味の優れた茶類エキスの製造方法が提供される。

0008

以下、本発明について更に詳細に説明する。

発明を実施するための最良の形態

0009

本発明に用いられる生茶葉は、どのような品種のものでもよく、また玉露、てん茶用として被覆栽培されたものや煎茶用として露天栽培されたもののいずれであってもよい。なお、摘採時期も一番茶二番茶、三番茶のいずれの時期のものでも使用することができる。かかる生茶葉は、一般的な蒸熱装置を使用して100℃前後の飽和蒸気で蒸熱を行う。この蒸熱により生茶葉に含まれているパーオキシダーゼオキシダーゼ等の酸化酵素の活性消失させるとともに茶葉を膨軟させる。冷却後適宜な圧搾装置により圧搾することにより生茶葉搾汁液を得ることができる。

0010

本発明の第1工程は、生茶葉搾汁液にペクチナーゼを作用させて酵素処理液を得る工程である。

0011

ペクチナーゼは、ポリガラクツロナーゼ、ペクチックエンザイムポリメチルガラクツロナーゼペクチンデポリメラーゼとも呼ばれ、ペクリニン酸、ペクチン、ペクチン酸などのα(1−4)結合を加水分解する酵素である。ペクチナーゼは、細菌、カビ酵母高等植物カタツムリなどに含まれていることが知られており、本発明ではこれらをはじめとする生物から取得したペクチナーゼを広く使用することができる。また、市販のペクチナーゼ製剤を使用してもよい。市販のペクチナーゼ製剤としては、例えば、スクラーゼ(三共(株)製)、ペクチネックウルトラSP−L(ノボノルディクスA/S製)、メイセラーゼ(明治製菓(株)製)、ウルトラザイム(ノボノルディクスA/S製)、ニューラーゼF(天野エンザイム(株)製)などを例示することができる。

0012

ペクチナーゼの添加量は、生茶葉搾汁液の粘度を低下させうる範囲内に設定する。酵素活性等によっても異なるが、例えば、生茶葉搾汁液の重量を基準として0.005〜0.5重量%の範囲内を例示することができる。

0013

生茶葉搾汁液をペクチナーゼで処理する方法は、静置条件下、好ましくは攪拌条件下に、約0℃〜約55℃の温度範囲で、約10分〜約24時間作用させる方法を例示することができる。酵素反応終了後、例えば、約70℃〜約100℃の温度範囲で、約1秒〜約30分間加熱することにより酵素を失活させる。該酵素処理液は、そのまま本発明の第2工程に供することもできるが、例えば、遠心分離等の適宜な分離手段を採用して処理した分離液とすることもできる。

0014

次いで第2工程として、第1工程で得られた酵素処理液を、ポリビニルポリピロリドン(PVPP)と接触処理して茶類抽出液を得る。

0015

ポリビニルピロリドンの添加量は、該酵素処理に対して0.1〜10重量%、特に1〜8重量%添加するのが好ましい。0.1重量%未満では呈味改善効果はほとんど期待できず、10重量%を超える範囲では茶類自体の風味が損なわれる可能性があり好ましくない。ポリビニルポリピロリドンによる処理は、所望する茶類抽出液の風味により一概にはいえないが、例えば、約0℃〜約50℃程度の温度範囲で、約10分〜約3時間攪拌処理する方法を例示することができる。その後、遠心分離、ろ過等の適宜の分離手段を採用して清澄な茶類抽出液を得ることができる。得られた茶類抽出液は所望により適宜な濃縮手段を採用して濃縮液の形態とすることもできる。

0016

本発明の茶類エキスは、通常そのまま液状で利用するが、所望により該エキスデキストリン加工澱粉サイクロデキストリンアラビアガム等の賦形剤を添加して粉末状とすることもできる。

0017

本発明によって得られる茶類エキスは、所望により、容器に充填後、又は充填前に加熱殺菌することができる。更に望ましくは、熱交換機により高温瞬間殺菌凍結して冷凍保存することにより、本発明の茶類の優れた風味を長期間保持することができる。

0018

以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明する。

0019

実施例1
生茶葉(一番茶)を蒸した後、圧搾して得た生茶葉搾汁液(Bx:10°,タンニン:1.39%,カフェイン:0.41%,アミノ酸:0.90%(テアニン:0.37%))1000gにスクラーゼN(三共(株)製のペクチナーゼ)0.5gを添加して、42±2℃にて2時間攪拌反応を行った。酵素反応後、90℃達温加熱して酵素を失活させた後、冷却し、遠心分離して酵素処理液(Bx:10°,タンニン:1.51%,カフェイン:0.46%,アミノ酸:1.04%(テアニン:0.43%))853gを得た。この分離液にダイガバンF(BASF社製のPVPP)29.8gを添加して22.5℃±2.5℃にて1.5時間攪拌処理を行い、遠心分離、ケイソウ土濾過により清澄な抽出液(本発明品1)(Bx:8°,タンニン:0.66%,カフェイン:0.45%,アミノ酸:1.01%(テアニン:0.43%))820gを得た。抽出液は90℃達温殺菌後、冷凍保存した。
(本発明品と比較品との成分比較)本発明品の製造途中(生茶葉搾汁液、酵素処理液、本発明品)のアミノ酸等の成分の変化および比較品として緑茶浸出液(比較品1)および玉露浸出液(比較品2)のアミノ酸等の成分の比較を表1に示した。なお、本発明品はBx0.3°(飲用濃度)に希釈した値で示した。また、緑茶浸出液および玉露浸出液の調製法を以下に示した。
緑茶および玉露浸出液の調製法
茶葉5gに85℃の熱水500gを注ぎ、5分間浸漬した後分離し、Bxを0.3°に調整した。

0020

表1:本発明品と比較品の成分量比較(単位:mg%)
ID=000002HE=035 WI=104 LX=0530 LY=2100

0021

表1の結果から明らかなように、本発明品は、ペクチナーゼ処理およびPVPP処理により苦味成分であるタンニンが減少し、旨味成分であるアミノ酸(テアニン)の割合が高くなっていることが実証された。また、緑茶浸出液および玉露浸出液と比較してもアミノ酸/タンニンの割合が高く、本発明品が苦味が弱く、旨味の強いことが判明した。なお、表中の各成分の測定方法は以下に示す方法で測定した。
タンニン:酒石酸鉄法により測定した。
カフェイン:高速液体クロマトグラフィーHPLC)法により測定した。
アミノ酸(テアニン):アミノ酸自動分析計により測定した。
官能評価)上記で示した本発明品と比較品について、良く訓練された10名のパネラーにて官能評価を行った。10名のパネラーの平均的な官能評価を表2に示した。

0022

表2:本発明品と比較品の官能評価
ID=000003HE=040 WI=108 LX=0510 LY=0450

発明の効果

0023

本発明によれば、生茶葉特有のフレッシュな香りを有し、旨味の強い清澄な茶類エキスの製造方法を提供することができる。

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