図面 (/)

技術 耐候性樹脂組成物

出願人 積水化学工業株式会社
発明者 高橋英之内田かずほ谷口浩司
出願日 2001年9月27日 (18年7ヶ月経過) 出願番号 2001-298047
公開日 2003年4月9日 (17年0ヶ月経過) 公開番号 2003-105202
状態 拒絶査定
技術分野 高分子成形体の製造 高分子組成物
主要キーワード 促進劣化試験 塩素化水素 所定配合量 小型押出機 耐候性樹脂組成物 結晶薄片 ミリ等量 メチルトリフェニルホスホニウム塩
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年4月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

成形性、ブリード抑制に優れ、長期間にわたって優れた耐候性を有する耐候性樹脂組成物及びそれを用いたフィルムを提供する。

解決手段

樹脂100重量部、層状珪酸塩0.1〜20重量部、並びに、ヒンダードアミン光安定剤及び/又は紫外線吸収剤0.01〜5重量部を含有する耐候性樹脂組成物であって、前記層状珪酸塩は、層状結晶の少なくとも一部の単層同士が単層表面の中心をずらせて重なりあって、見掛け上、厚さ5〜50nm、長さ500nm以上の平板状となって分散している耐候性樹脂組成物。

概要

背景

近年、ポリ塩化ビニル系樹脂は、廃プラスチックの処理や環境ホルモンの問題、具体的には、焼却時にダイオキシンを発生する恐れや塩素化水素等のガスを発生し焼却炉によっては炉材の損傷を引き起こす等の問題があることから、その代替物としてポリエチレン系樹脂ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂が検討されている。

ポリオレフィン系樹脂は、機械的強度耐熱性耐油性、透明性等に優れるため、広範囲な用途に使用されているが、紫外線により劣化し、透明性の低下や伸び、強度等の機械物性の低下が起こるため、建材用、農業用フィルム等の長期間の耐候性が要求される分野では紫外線吸収剤光安定剤等の各種添加剤が使用されている。

しかしながら、これらの添加剤はポリオレフィン系樹脂との相容性が不充分なものが多く、成形中に揮散したり、ブリードアウトしたりすることから、充分な耐候性を得るためには多量の添加剤を使用しなければならないという問題があった。

これに対して特開平8−208765号公報には、不飽和基を有する紫外線吸収剤をポリプロピレン系樹脂とラジカル反応条件下で溶融混練して、ポリプロピレン系樹脂の分子中に紫外線吸収剤を導入する方法が提案されている。しかしながら、この方法によってもヒンダードアミン系光安定剤を配合した場合にはブリードアウトが生じ、耐候性が不充分であった。

概要

成形性、ブリード抑制に優れ、長期間にわたって優れた耐候性を有する耐候性樹脂組成物及びそれを用いたフィルムを提供する。

樹脂100重量部、層状珪酸塩0.1〜20重量部、並びに、ヒンダードアミン系光安定剤及び/又は紫外線吸収剤0.01〜5重量部を含有する耐候性樹脂組成物であって、前記層状珪酸塩は、層状結晶の少なくとも一部の単層同士が単層表面の中心をずらせて重なりあって、見掛け上、厚さ5〜50nm、長さ500nm以上の平板状となって分散している耐候性樹脂組成物。

目的

本発明は、上記現状に鑑み、成形性、ブリード抑制に優れ、長期間にわたって優れた耐候性を有する耐候性樹脂組成物及びそれを用いたフィルムを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

樹脂100重量部、層状珪酸塩0.1〜20重量部、並びに、ヒンダードアミン光安定剤及び/又は紫外線吸収剤0.01〜5重量部を含有する耐候性樹脂組成物であって、前記層状珪酸塩は、層状結晶の少なくとも一部の単層同士が単層表面の中心をずらせて重なりあって、見掛け上、厚さ5〜50nm、長さ500nm以上の平板状となって分散していることを特徴とする耐候性樹脂組成物。

請求項2

予め層状珪酸塩の層状結晶の層間にヒンダードアミン系光安定剤及び/又は紫外線吸収剤を挿入してなることを特徴とする請求項1記載の耐候性樹脂組成物。

請求項3

樹脂は、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の耐候性樹脂組成物。

請求項4

層状珪酸塩は、モンモリロナイト及び/又は膨潤性マイカであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の耐候性樹脂組成物。

請求項5

層状珪酸塩は、炭素数6以上のアルキルアンモニウムイオンを含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の耐候性樹脂組成物。

請求項6

請求項1、2、3、4又は5記載の耐候性樹脂組成物からなることを特徴とするフィルム

技術分野

0001

本発明は、成形性、ブリード抑制に優れ、長期間にわたって優れた耐候性を有する耐候性樹脂組成物及びそれを用いたフィルムに関する。

背景技術

0002

近年、ポリ塩化ビニル系樹脂は、廃プラスチックの処理や環境ホルモンの問題、具体的には、焼却時にダイオキシンを発生する恐れや塩素化水素等のガスを発生し焼却炉によっては炉材の損傷を引き起こす等の問題があることから、その代替物としてポリエチレン系樹脂ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂が検討されている。

0003

ポリオレフィン系樹脂は、機械的強度耐熱性耐油性、透明性等に優れるため、広範囲な用途に使用されているが、紫外線により劣化し、透明性の低下や伸び、強度等の機械物性の低下が起こるため、建材用、農業用フィルム等の長期間の耐候性が要求される分野では紫外線吸収剤光安定剤等の各種添加剤が使用されている。

0004

しかしながら、これらの添加剤はポリオレフィン系樹脂との相容性が不充分なものが多く、成形中に揮散したり、ブリードアウトしたりすることから、充分な耐候性を得るためには多量の添加剤を使用しなければならないという問題があった。

0005

これに対して特開平8−208765号公報には、不飽和基を有する紫外線吸収剤をポリプロピレン系樹脂とラジカル反応条件下で溶融混練して、ポリプロピレン系樹脂の分子中に紫外線吸収剤を導入する方法が提案されている。しかしながら、この方法によってもヒンダードアミン系光安定剤を配合した場合にはブリードアウトが生じ、耐候性が不充分であった。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、上記現状に鑑み、成形性、ブリード抑制に優れ、長期間にわたって優れた耐候性を有する耐候性樹脂組成物及びそれを用いたフィルムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは鋭意検討の結果、層状珪酸塩樹脂中に高分散させることにより紫外線の透過が抑制され、更に、ヒンダードアミン系光安定剤や紫外線吸収剤を添加することで、耐候性を向上できることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0008

本発明は、樹脂100重量部、層状珪酸塩0.1〜20重量部、並びに、ヒンダードアミン系光安定剤及び/又は紫外線吸収剤0.01〜5重量部を含有する耐候性樹脂組成物であって、前記層状珪酸塩は、層状結晶の少なくとも一部の単層同士が単層表面の中心をずらせて重なりあって、見掛け上、厚さ5〜50nm、長さ500nm以上の平板状となって分散している耐候性樹脂組成物である。以下に本発明を詳述する。

0009

本発明の耐候性樹脂組成物は、樹脂、層状珪酸塩、並びに、ヒンダードアミン系光安定剤及び/又は紫外線吸収剤を含有する。上記樹脂としては特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂熱硬化性樹脂のいずれであってもよいが、ポリ塩化ビニル系樹脂の代替を目的とする場合には熱可塑性樹脂が好ましく、なかでもポリオレフィン系樹脂が好適である。

0010

上記ポリオレフィン系樹脂は、分子内に重合性二重結合を有するオレフィン系単量体重合してなるものである。上記オレフィン系単量体としては特に限定されず、例えば、エチレンプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン1−ヘキセン、1−ヘプテン1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンブタジエン等のジエンノルボルネン系単量体等の環状オレフィン等が挙げられる。上記ノルボルネン系単量体の置換体における置換基は、従来公知のものであれば炭化水素基及び極性基のいずれであっても特に限定されず、例えば、アルキル基アルキリデン基アリール基シアノ基ハロゲン原子アルコキシカルボニル基ピリジル基等が挙げられる。上記ノルボルネン系単量体の具体的な化合物としては、例えば、ノルボルネンメタオクタヒドロナフタレンジメタノオクタヒドロナフタレン、ジメタノドデカヒドロアントラセン、ジメタノデカヒドロアントラセン、トリメタノドデカヒドロアントラセン、ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロシクロペンタジエン、メタノオクタヒドロベンゾインデン、ジメタノオクタヒドロベンゾインデン、メタノデカヒドロベンゾインデン、ジメタノデカヒドロベンゾインデン、メタノオクタヒドロフロレン、ジメタノオクタヒドロフルオレン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネン等が挙げられる。これらのノルボルネン系単量体は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。

0011

上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、プロピレンの単独重合体、プロピレンとα−オレフィンとの共重合体、プロピレンとエチレンとのランダム又はブロック共重合体、エチレンの単独重合体、エチレンとα−オレフィンとの共重合体、エチレンと(メタ)アクリル酸との共重合体、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、ブテンの単独重合体、イソプレンの単独重合体、ブタジエン等のジエン類の単独重合体及び共重合体、脂環式炭化水素系樹脂等が挙げられる。なかでもプロピレンの単独重合体、プロピレンと炭素数3以外のα−オレフィンとの共重合体、エチレンの単独重合体、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィン、アクリル酸エステル、酢酸ビニルとの共重合体等が好適に用いられる。市販品として入手できるノルボルネン系樹脂重合体としては、例えば、アートン(JSR社製)、ゼオノア(日本ゼオン社製)等が好適に用いられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0012

上記熱可塑性樹脂の分子量及び分子量分布は特に限定されないが、重量平均分子量が5000〜500万であることが好ましく、2万〜30万であることがより好ましい。また、重量平均分子量/数平均分子量で表される分子量分布は1.1〜80であることが好ましく、1.5〜40であることがより好ましい。

0013

上記熱可塑性樹脂には所望の物性を得るために適宜添加剤が添加されてもよい。上記添加剤としては特に限定されず、例えば、酸化防止剤耐光剤滑剤帯電防止剤等が挙げられる。また、上記熱可塑性樹脂に、物性を均一化する補助として結晶核剤となりうるものを少量添加して、結晶微細化してもよい。

0014

本発明の耐候性樹脂組成物は、層状珪酸塩を含有する。本明細書において、層状珪酸塩とは、層状結晶の層間に交換性陽イオンを有する珪酸塩鉱物を意味する。上記層状珪酸塩としては特に限定されず、例えば、モンモリロナイトサポナイトヘクトライトバイデライトスティブンサイトノントロナイト等のスメクタイト系粘土鉱物バーミキュライトハロイサイト膨潤性マイカ等が挙げられる。なかでも、複合材料機械強度の点から下記式(1)で定義される形状異方性効果が大きいモンモリロナイト、膨潤性マイカが好ましい。
形状異方性効果=層状結晶表面の面積/層状結晶側面の面積 (1)
上記層状珪酸塩は天然物又は合成物のいずれであってもよい。これらの層状珪酸塩は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なお、式中の層状結晶表面及び層状結晶側面を図1に示した。

0015

上記層状珪酸塩の層状結晶の層間に存在する交換性陽イオンとは、層状結晶表面上のナトリウムカルシウム等のイオンであり、これらのイオンは、カチオン性物質イオン交換性を有するため、カチオン性を有する種々の物質を上記層状珪酸塩の層状結晶の層間に挿入することができる。

0016

上記層状珪酸塩の陽イオン交換容量としては特に限定されないが、50〜200ミリ等量/100gであることが好ましい。50ミリ等量/100g未満であると、イオン交換により層状結晶の層間にインターカレートされるカチオン性物質の量が少ないために層間が充分に非極性化されないことがあり、200ミリ等量/100gを超えると、層状結晶の層間の結合力が強固となり、結晶薄片剥離しにくくなることがある。

0017

上記層状珪酸塩は、層状結晶の層間を予めカチオン性界面活性剤陽イオン交換疎水化しておくことによって、層状珪酸塩とポリオレフィン系樹脂との親和性を高め、ポリオレフィン系樹脂中に均一に微分散させることができる。

0018

上記カチオン性界面活性剤としては特に限定されず、例えば、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等が挙げられる。なかでも炭素数が6以上であるアルキル鎖を有する4級アンモニウム塩、すなわちアルキルアンモニウム塩は、層状珪酸塩の層状結晶の層間を充分に非極性化し得るので好適に用いられる。上記4級アンモニウム塩としては、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウム塩ステアリルトリメチルアンモニウム塩トリオクチルアンモニウム塩、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジ硬化牛脂ジメチルアンモニウム塩、ジステアリルジベンジルアンモニウム塩、ジポリオキシエチレンアルキルメチルアンモニウム塩、ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウム塩等が挙げられる。上記4級ホスホニウム塩としては、例えば、ドデシルトリフェニルホスホニウム塩(DTPB)、メチルトリフェニルホスホニウム塩、ラウリルトリメチルホスホニウム塩、ステアリルトリメチルホスホニウム塩、トリオクチルホスホニウム塩、ジステアリルジメチルホスホニウム塩、ジステアリルジベンジルホスホニウム塩等が挙げられる。

0019

本発明の耐候性樹脂組成物中において、上記層状珪酸塩は図2に示したように、層状結晶の少なくとも一部の単層同士が単層表面の中心をずらせて重なりあって、見掛け上、厚さ5〜50nm、長さ500nm以上の平板状(以下、トランプ状ともいう)となって分散している。このように樹脂に層状珪酸塩をトランプ状に分散させた耐候性樹脂組成物は、図3に示したように層状結晶の単層が剥離した状態で分散している場合に比べて、分散した層状珪酸塩の形状から得られる特徴として、紫外線の遮蔽とブリード抑制の効果が認められる。これは、分散した層状珪酸塩が樹脂フィルムに平行に配列することにより、紫外線を遮断し、また添加した光安定剤や紫外線吸収剤がブリードする際のパスが長くなるためと考えられる。本発明の耐候性樹脂組成物中における、光安定剤や紫外線吸収剤等の添加剤の移動性は下記式(2)で求めることができる。
Pn=Pp×φp/(1+(L/2t)×φc) (2)
式中、Pnは本発明の耐候性樹脂組成物中での添加剤の移動性(g/m2/day)を表し、Ppは樹脂中での添加剤の移動性(g/m2/day)を表し、φpは樹脂の体積分率(%)を表し、φcは層状珪酸塩の体積分率(%)を表し、Lは層状珪酸塩の層状結晶単層の平均長さ(m)を表し、tは層状珪酸塩の層状結晶単層の平均厚さ(m)を表す。

0020

近年、層状珪酸塩を分子レベル、すなわち、単層レベル層剥離させた状態に分散させる方法が開発されているが、上記式(2)で示されるように、層状珪酸塩の層状結晶単層の平均長さLは層状珪酸塩の種類によって異なるものの、単層の平均厚さtはほぼ一定であるため、汎用的に使用できる層状珪酸塩を単純に分散させただけでは充分な紫外線遮蔽効果、ブリード抑制効果は得られない。しかしながら、本発明の耐候性樹脂組成物では、上述のように樹脂に層状珪酸塩をトランプ状として分散させることにより、単層の平均厚さtはほぼ一定のまま、見掛け上単層の平均長さLを増大させることが可能となり、擬似的にアスペクト比の大きなフィラーを添加したことと同じ効果を発揮できる。

0021

より少量の添加で効果を発揮するには、層状珪酸塩は厚さ5〜30nm、長さ500nm〜5μmのトランプ状として分散していることが好ましく、より好ましくは厚さ5〜15nm、長さ500nm〜2μmである。

0022

上記層状珪酸塩の配合量は、樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部である。0.1重量部未満であると、充分なバリア性が得られず、20重量部を超えると、樹脂組成物密度が高くなり実用性が失われる。好ましくは0.5〜15重量部である。

0023

上記樹脂中に層状珪酸塩を分散させる方法としては特に限定されず、例えば、樹脂と層状珪酸塩をカチオン性界面活性剤で変性させたものとを溶融混練する方法や、更に分散剤を添加する方法等が挙げられる。これらの分散方法を用いることにより、より均一かつ微細に層状珪酸塩を分散することができる。上記樹脂がポリプロピレン等の極性の低い樹脂の場合には、扱いやすく、層状珪酸塩の配向も制御し易いことから分散剤を用いる方法が好ましい。上記分散剤としては極性基を有するものが好ましく、例えば、エチレンと(メタ)アクリル酸との共重合体、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体等が挙げられる。上記分散剤の配合量は、樹脂全体の1〜20重量%が好ましい。1重量%未満であると、層状珪酸塩の分散、配向性が充分でないことがあり、20重量%を超えると、物性の低下が生じることがある。

0024

上記樹脂と層状珪酸塩とを溶融混練する方法としては特に限定されず、例えば、押出機二本ロールバンバリーミキサー等で溶融混練する方法、樹脂と層状珪酸塩との両者が溶解する有機溶媒中で混合等する方法等が挙げられる。

0025

本発明の耐候性樹脂組成物は、ヒンダードアミン系光安定剤及び/又は紫外線吸収剤を含有する。上記ヒンダードアミン系光安定剤としては特に限定されず、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルセバケートコハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルベンゾエート、ビス−(1,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−2−n−ブチルマロネート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、(ミックスト2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(ミックスト1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3−9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル}−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト{1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’-テトラメチル−3−9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル}−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、N,N’−ビス(3−アミノプロピルエチレンジアミン−2−4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの縮合物、[N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]プロピオンアミドポリ{[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]}等が挙げられる。これらのヒンダードアミン系光安定剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。

0026

上記紫外線吸収剤としては、例えば、一般に使用されているベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸エステル系、シアノアクリレート系の紫外線吸収剤等を用いることができる。上記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン等が挙げられる。上記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等が挙げられる。上記サリチル酸エステル系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等が挙げられる。上記シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。

0027

上記ヒンダードアミン系光安定剤及び/又は紫外線吸収剤は、予め層状珪酸塩の層状結晶の層間に挿入して用いることで、より耐候性の効果を発揮する。ヒンダードアミン系光安定剤及び紫外線吸収剤を層状結晶の層間に挿入した層状珪酸塩を用いると、樹脂中に光安定剤や紫外線吸収剤が均一に分散する。更に、層状珪酸塩によってブリードが抑制されることにより、少量の配合量でも効果が得られる。上記ヒンダードアミン系光安定剤及び紫外線吸収剤を層状珪酸塩の層状結晶の層間に挿入する方法としては特に限定されないが、ヒンダードアミン系光安定剤及び紫外線吸収剤をカチオン化し、層状結晶の層間に存在する交換性陽イオンとイオン交換することにより挿入する方法が好ましい。上記ヒンダードアミン系光安定剤及び/又は紫外線吸収剤を層状珪酸塩の層状結晶の層間に挿入する挿入量は1〜200ミリ等量/100gであることが好ましい。

0028

本発明の耐候性樹脂組成物の製造方法としては特に限定されず、例えば、樹脂及び層状珪酸塩、並びに、光安定剤及び/又は紫外線吸収剤の所定量を直接配合して混合する方法、樹脂に所定配合量以上の層状珪酸塩を配合、又は、所定配合量以上の層状珪酸塩、並びに、光安定剤及び/又は紫外線吸収剤を配合し混合してマスターバッチを調製し、調製されたマスターバッチに所定配合量となるように、樹脂等を加えて希釈する、いわゆるマスターバッチ法等が挙げられる。

0029

本発明の耐候性樹脂組成物は、透明性、力学物性に優れ、添加剤のブリードアウトがなく、また耐候性に優れているので、耐候性が要求される農業用、建材用、包装用に好適である。

0030

本発明の耐候性樹脂組成物は、Tダイ法、インフレーション法等の押出成形ブロー成形カレンダー成形射出成形等の成形方法によりフィルムに成形することができる。本発明の耐候性樹脂組成物からなるフィルムもまた、本発明の1つである。なお、本明細書において、フィルムにはシートも含まれるものとする。

0031

以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。

0032

(実施例1)日本製鋼所社製小型押出機TEX30中に、ポリプロピレン樹脂(日本ポリケム社製、EA9)84.6重量部、エチレン−酢酸ビニル共重合体(三井デュポン社製、エバフレックスEVA EV360)7.7重量部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製、ソマシフMAE−100)7.7重量部、ヒンダードアミン系光安定剤(チバスシャリティーケミカルズ社製、チヌビン770DF)0.1重量部をフィードし、設定温度200℃にて溶融混練し、押し出されたストランドペレタイザーにてペレット化した。得られたペレットを200℃に加熱した熱プレスにより厚さ1mmまたは100μmの板状物に成形し、評価用サンプルを得た。

0033

(実施例2)ヒンダードアミン系光安定剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、チヌビン770DF)を予めジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製、ソマシフMAE−100)の層状結晶の層間に挿入して用いた以外は実施例1と同様にして評価用サンプルを作製した。

0034

(実施例3)ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理した膨潤性フッ素雲母7.7重量部の代わりにジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理したモンモリロナイト(豊順鉱業社製、ニューエスベンD)7.7重量部を用い、及び、ヒンダードアミン系光安定剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、チヌビン770DF)0.1重量部の代わりにベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、チヌビン326)0.1重量部を用いた以外は実施例1と同様にして評価用サンプルを作製した。

0035

(比較例1)日本製鋼所社製小型押出機TEX30中に、ポリプロピレン樹脂(日本ポリケム社製、EA9)100重量部、ヒンダードアミン系光安定剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、チヌビン770DF)0.1重量部をフィードし、設定温度200℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレタイザーにてペレット化した。得られたペレットを200℃に加熱した熱プレスにより厚さ1mm又は厚さ100μmの板状に成形し評価用サンプルを得た。

0036

(比較例2)日本製鋼所社製小型押出機TEX30中に、ポリプロピレン樹脂(日本ポリケム社製、EA9)87.3重量部、無水マレイン酸変性プロピレンオリゴマー(三洋化成製、ユーメックス1001)7.7重量部、タルク(日本タルク社製、ミクロエースP−6)5重量部、ヒンダードアミン系光安定剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、チヌビン770DF)0.1重量部をフィードし、設定温度200℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレタイザーにてペレット化した。得られたペレットを200℃に加熱した熱プレスにより厚さ1mm又は厚さ100μmの板状に成形し評価用サンプルを得た。

0037

(比較例3)ヒンダードアミン系光安定剤0.1重量部の代わりにベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、チヌビン326)0.1重量部をフィードした以外は比較例2と同様にして評価用サンプルを得た。

0038

<評価>実施例1〜3及び比較例1〜3で作製した評価用サンプルを以下の方法により評価した。結果を表1に示した。

0039

(1)層状珪酸塩の剥離状態
評価用サンプルをダイヤモンドカッターにて切り出し、透過型電子顕微鏡日本電子社製、JEM−1200EX II)を用いて写真撮影し、組成物中の層状珪酸塩の剥離状態を観察した。

0040

(2)分子量の測定
分子量の測定にはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により解析を行った。GPCの溶媒としては、o−ジクロロベンゼンを用いた。

0041

(3)UV促進劣化試験
メタルハライドランプ式試験機(岩崎電気社製、アイスーパーUVテスター)にてサンプルを100時間暴露した後分子量の測定を行った。

0042

0043

表1より、実施例1〜3で作製した評価用サンプルでは、樹脂中に層状珪酸塩がトランプ状に分散しているため、紫外線の遮蔽効果が高く紫外線の照射による分子量低下が少なかった。一方、比較例1、2で作製した評価用サンプルでは、分散剤を用いなかったことから、層状珪酸塩は充分に分散できず、数μmの凝集体として分散しているため、紫外線の遮蔽効果が低く、紫外線の照射により分子量が大きく低下した。

発明の効果

0044

本発明によれば、成形性、ブリード抑制に優れ、長期間にわたって優れた耐候性を有する耐候性樹脂組成物及びそれを用いたフィルムを提供することができる。

図面の簡単な説明

0045

図1層状珪酸塩の結晶を表す模式図である。
図2層状珪酸塩がトランプ状となって分散した状態を表す模式図である。
図3層状珪酸塩が層状結晶の単層が剥離した状態で分散した状態を表す模式図である。

--

0046

1層状珪酸塩表面
2 層状珪酸塩側面
3見掛け上の厚さ
4 見掛け上の長さ
5 厚さ
6 長さ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い法人

関連性が強い法人一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ