図面 (/)

技術 建築防災システム

出願人 鹿島建設株式会社清水建設株式会社大成建設株式会社消防庁長官能美防災株式会社ホーチキ株式会社
発明者 佐藤博臣栗岡均掛川秀史矢代嘉郎笠原勲道越由華斎藤直鶴田俊浅見高志大橋正満管敏夫菊池正道辻利秀石田博志
出願日 2001年9月28日 (20年4ヶ月経過) 出願番号 2001-300212
公開日 2003年4月8日 (18年10ヶ月経過) 公開番号 2003-102857
状態 特許登録済
技術分野 防災
主要キーワード 付属ケーブル 半閉鎖空間 可燃性樹脂 前面開放型 延焼防止用 防護範囲 目隠し効果 火災拡大
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年4月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

建物内における延焼を防止して火災安全性を高める。

解決手段

建物の室内空間に設置する什器として延焼防止機能を有するものを採用し、その什器の配列により室内空間に延焼防止用半開放空間としての簡易区画4を多数形成し、各簡易区画のそれぞれに対応させて自動消火設備を設ける。簡易区画となる什器として不燃材からなるローパーティション5を採用し、その先端部を簡易区画の内側に向けて所定寸延出させる。自動消火設備としてスプリンクラー設備を採用し、各簡易区画内に少なくとも1つのスプリンクラーヘッド6を設け、スプリンクラーヘッドの設置位置を可変とする。可燃物集中配置して重点管理する領域10を設定し、その領域をドレンチャー設備等の常時開防火設備により区画する。各簡易区画内に配置する家具として不燃性家具を採用し、複数の不燃性家具の間の隙間を不燃材より閉塞する。

概要

背景

周知のように、建物はその用途や規模に応じて種々の防火設備消火設備の設置が義務付けられているが、そのような設備を完備したとしても火災の発生を完全に防止できるものではないし、出火後の延焼拡大の抑制も必ずしも万全ではない。

特に近年においては、建物内に設置される各種の什器類、たとえばオフィス内に多数配置される事務机椅子キャビネット等のオフィス家具類、あるいはパソコンプリンタ、それらの付属ケーブル等の各種のOA機器類として、主要部分を樹脂材料により形成したものが多くなっているが、それらの樹脂材料は着火後急激に燃焼拡大しやすいため、万一出火した場合にはそれら什器類が次々と延焼して火災が急速に拡大してしまうことが懸念されている。

そして、従来においては延焼防止のために建物内を一定面積ごとに防火区画により区画する必要はあるものの、防火区画内における什器類のレイアウトやそれらの使用形態については延焼防止の観点からの対策はなされることはなく、しかも防火区画内におけるスプリンクラー設備も内部のレイアウトや使用形態とは関わりなく設置されることが通常である。

そのため、上記のように可燃性の什器類が室内に多量に設置されることが想定される近年の建物にあっては、法定の防火設備や消火設備を完備したとしても火災に対する安全性は必ずしも満足できるものではなく、有効な対策が急務とされている。

概要

建物内における延焼を防止して火災安全性を高める。

建物の室内空間に設置する什器として延焼防止機能を有するものを採用し、その什器の配列により室内空間に延焼防止用半開放空間としての簡易区画4を多数形成し、各簡易区画のそれぞれに対応させて自動消火設備を設ける。簡易区画となる什器として不燃材からなるローパーティション5を採用し、その先端部を簡易区画の内側に向けて所定寸延出させる。自動消火設備としてスプリンクラー設備を採用し、各簡易区画内に少なくとも1つのスプリンクラーヘッド6を設け、スプリンクラーヘッドの設置位置を可変とする。可燃物集中配置して重点管理する領域10を設定し、その領域をドレンチャー設備等の常時開の防火設備により区画する。各簡易区画内に配置する家具として不燃性家具を採用し、複数の不燃性家具の間の隙間を不燃材より閉塞する。

目的

記事情に鑑み、本発明は、建物内における延焼を有効に防止し得て火災安全性を十分に高めることのできる建築防災システムを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

建物室内空間に設置する什器として火災発生時には延焼防止機能を有するものを採用して、それら什器の配列により室内空間に延焼防止用半開放空間としての簡易区画を多数形成し、各簡易区画のそれぞれに対応させて自動消火設備を設けることを特徴とする建築防災システム

請求項2

簡易区画を形成する什器として不燃材からなるローパーティションを採用することを特徴とする請求項1記載の建築防災システム。

請求項3

隣接する簡易区画どおしの境界を形成するローパーティションの先端部を、簡易区画の内側に向けて所定寸延出させることを特徴とする請求項2記載の建築防災システム。

請求項4

自動消火設備としてスプリンクラー設備を採用し、各簡易区画内に、防護範囲が簡易区画の領域を包含するように少なくとも1つのスプリンクラーヘッドを設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建築防災システム。

請求項5

各簡易区画内のスプリンクラーヘッドの設置位置を可変とすることを特徴とする請求項4記載の建築防災システム。

請求項6

室内空間に可燃物集中配置して重点管理する領域を設定し、その領域を火災時に他より区画する常時開防火設備を設けることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の建築防災システム。

請求項7

防火設備として散水により水幕を形成するドレンチャー設備を採用することを特徴とする請求項6記載の建築防災システム。

請求項8

各簡易区画内に配置される等の家具として、少なくともその外表面の垂直面の部分が不燃材からなる不燃性家具を採用することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の建築防災システム。

請求項9

簡易区画内に並べて配置される複数の不燃性家具の間の隙間を不燃材より閉塞することを特徴とする請求項8記載の建築防災システム。

技術分野

0001

本発明は、建物内における火災時の延焼を有効に防止するための建築防災システムに関する。

背景技術

0002

周知のように、建物はその用途や規模に応じて種々の防火設備消火設備の設置が義務付けられているが、そのような設備を完備したとしても火災の発生を完全に防止できるものではないし、出火後の延焼拡大の抑制も必ずしも万全ではない。

0003

特に近年においては、建物内に設置される各種の什器類、たとえばオフィス内に多数配置される事務机椅子キャビネット等のオフィス家具類、あるいはパソコンプリンタ、それらの付属ケーブル等の各種のOA機器類として、主要部分を樹脂材料により形成したものが多くなっているが、それらの樹脂材料は着火後急激に燃焼拡大しやすいため、万一出火した場合にはそれら什器類が次々と延焼して火災が急速に拡大してしまうことが懸念されている。

0004

そして、従来においては延焼防止のために建物内を一定面積ごとに防火区画により区画する必要はあるものの、防火区画内における什器類のレイアウトやそれらの使用形態については延焼防止の観点からの対策はなされることはなく、しかも防火区画内におけるスプリンクラー設備も内部のレイアウトや使用形態とは関わりなく設置されることが通常である。

0005

そのため、上記のように可燃性の什器類が室内に多量に設置されることが想定される近年の建物にあっては、法定の防火設備や消火設備を完備したとしても火災に対する安全性は必ずしも満足できるものではなく、有効な対策が急務とされている。

発明が解決しようとする課題

0006

記事情に鑑み、本発明は、建物内における延焼を有効に防止し得て火災安全性を十分に高めることのできる建築防災システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

請求項1の発明は、建物の室内空間に設置する什器として火災発生時には延焼防止機能を有するものを採用して、それら什器の配列により室内空間に延焼防止用半開放空間としての簡易区画を多数形成し、各簡易区画のそれぞれに対応させて自動消火設備を設けることを特徴とする。

0008

請求項2の発明は、請求項1の発明において、簡易区画を形成する什器として不燃材からなるローパーティションを採用することを特徴とする。

0009

請求項3の発明は、請求項2の発明において、隣接する簡易区画どおしの境界を形成するローパーティションの先端部を、簡易区画の内側に向けて所定寸延出させることを特徴とする。

0010

請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において、自動消火設備としてスプリンクラー設備を採用し、各簡易区画内に、防護範囲が簡易区画の領域を包含するように少なくとも1つのスプリンクラーヘッドを設けることを特徴とする。

0011

請求項5の発明は、請求項4の発明において、各簡易区画内のスプリンクラーヘッドの設置位置を可変とすることを特徴とする。

0012

請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの発明において、室内空間に可燃物集中配置して重点管理する領域を設定し、その領域を火災時に他より区画する常時開の防火設備を設けることを特徴とする。

0013

請求項7の発明は、請求項6の発明において、防火設備として散水により水幕を形成するドレンチャー設備を採用することを特徴とする。

0014

請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかの発明において、各簡易区画内に配置される等の家具として、少なくともその外表面の垂直面の部分が不燃材からなる不燃性家具を採用することを特徴とする。

0015

請求項9の発明は、請求項8の発明において、簡易区画内に並べて配置される複数の不燃性家具の間の隙間を不燃材より閉塞することを特徴とする。

発明を実施するための最良の形態

0016

本発明の建築防災システムを事務所ビルに適用した場合の一実施形態を図1図3を参照して説明する。図1基準階部分平面図を示すもので、この建物では室内空間に多数の机1が並べられて配置され、それぞれの机1には椅子2およびサイドキャビネット3が備えられているが、室内空間全体破線で示すように多数の簡易区画4に区画されていて、各簡易区画4内に4台の机1が1組として整然と配置されるようになっている。

0017

簡易区画4は、机1間およびサイドキャビネット3間に配列される什器としてのローパーティション5により形成されており、その床面からの高さは通常のローパーティションと同程度の1.2〜1.5mの範囲に設定されているが、これらローパーティション5はスチール岩綿成形板強化ガラス板等の不燃材を主体とし、必要に応じて不燃性もしくは難燃性の材料による表面仕上げがなされたものが採用されている。

0018

そのような不燃材からなるローパーティション5により多数の簡易区画4を形成し、各簡易区画4内に机1等のオフィス家具を設置したことにより、いずれかの簡易区画4内において万一出火した場合、その簡易区画4内のオフィス家具や、そこに設置されたOA機器類には燃え移ることが想定されるものの、ローパーティション5には燃え移ることがなく、そのローパーティション5が簡易な防火壁として機能して他の簡易区画4への延焼を防止し、それにより急速な火災拡大を十分に抑制することができるものとなっている。

0019

また、この建物には自動消火設備としてのスプリンクラー設備が設置されており、上記のように設定された多数の簡易区画4のそれぞれに対してスプリンクラーヘッド6が設置されている(図1鎖線で示す円は各スプリンクラーヘッド6の防護範囲を示す)。したがって、各簡易区画4内において万一出火した場合には、その直上位置のスプリンクラーヘッド6が速やかに作動して確実な初期消火が行われるようになっている。

0020

ところで、延焼防止効果のみを考慮すれば簡易区画4は平面的に閉鎖状態で設けることが好ましいのであるが、その場合には各簡易区画4に出入りするための扉を設ける必要があるので、オフィスとしての使用勝手が著しく低下してしまい非現実的である。したがって図示しているように各簡易区画4には必要最小限の幅の通路7を確保してそこを自由に通過し得るようにしておくことが現実的である。そのような通路7を設けても、通路7には物品が置かれることが少ないので通路7を通して他の簡易区画4に延焼が及ぶ懸念は少なく、延焼防止効果が大きく損なわれることはない。そして、図示しているように、通路7に面しているローパーティション5の先端部を簡易区画4側に入り込むように30cm程度内側に延出させることにより、火炎がローパーティション5を回り込んで隣接の簡易区画4内に延焼が及ぶことを十分に防止することができる。

0021

また、簡易区画4を天井面まで隙間なく設けることも考えられるが、通常は床面近くから出火するので初期火災の段階での延焼防止効果の点では簡易区画4を天井面まで設ける必要性は少ないし、仮にそのようにした場合には各簡易区画4が実質的に閉鎖空間となってしまってオフィス環境として好ましくないし、冷暖房換気採光も各簡易区画4ごとに考慮する必要が生じ、現実的ではない。したがって、簡易区画4を形成するローパーティション5の高さは上記のように通常のローパーティションと同様に床面から1.2〜1.5m程度、つまり机上に置かれるOA機器類を十分に隠蔽しかつ適度の目隠し効果が得られる程度とし、それ以上の高さの範囲は自由に見通せるようにしておくことが現実的であり最も好ましい。

0022

以上のように、本実施形態の建築防災システムでは、室内空間全体を多数の簡易区画4に区画するとはいえ、その簡易区画4には平面的には通路7を設けて自由に通過できるようにし、また立面的には床面からの高さを一定に抑えて室内空間全体の一体性を損なわないものとしており、簡易区画4をそのような半開放空間(言い換えれば半閉鎖空間)として設けることで、オフィスとしての使用勝手を損なうことなく、意匠的な違和感もなく、快適な環境を確保しつつ延焼防止効果を十分に得られるものとなっている。

0023

さらに、本実施形態では、図1および図3に示すように、室内空間の一角に可燃物を集中配置して重点管理する領域10を設け、そこには水幕18により防火区画を形成するドレンチャー設備11が備えられている。

0024

すなわち、オフィスにおける火災の発生や、出火後の延焼を十分に防止するためには、オフィス内における可燃物量を可及的に削減することが好ましく、そのため本実施形態では通常は各机1に分散されている多量の書類書籍類をオフィスの一角に設けた共用書棚12に集中配置しておき、必要に応じてそこから取り出して使用するものとしている。この場合、可燃物を集中させた書棚12から出火したり、そこに延焼が及んだ場合にはより重大な火災となるので、そのような事態を確実に防止する必要があり、そのため本実施形態では出火時には書棚12の設置スペースである上記領域10を他より区画するべくドレンチャー設備11を設けているのである。

0025

具体的には、図3に示すように、外壁13に面して前面開放型の書棚12を配置し、その両側に防火袖壁14を設けるとともに天井面15からは防火垂れ壁16を設け、防火垂れ壁16の外側にはドレンチャーヘッド17を配置している。これにより、通常時は書棚12の前面側が開放されているので書類の出し入れを自由に行うことができ、かつ出火時にはドレンチャー設備11が速やかに作動してドレンチャーヘッド17により形成される水幕18による防火区画が形成され、それにより書棚12への、あるいは書棚12から外部への延焼が防止されるようになっている。

0026

なお、書棚12自体に耐火性能を持たせてその内部に書類を収納するようにしたり、書棚12を固定された壁で防火区画された室の内部に設置することも考えられるが、その場合は通常時の使用勝手が大きく損なわれるので現実的ではない。それに対し、上記のようにオフィスの一角に前面開放型の書棚12を設置して、火災時にのみ防火区画を形成する常時開の防火設備を設けることとすれば、通常時の使用勝手を大きく損なうことなく火災安全性を向上させることが可能である。

0027

以上で本発明の一実施形態を説明したが、以下に他の実施形態を列挙する。

0028

簡易区画4はローパーティション5によることが現実的かつ最適であるが、それにかぎるものではなく、それ自体が不燃性であり、かつ延焼防止効果が得られるように配列できるものであれば、たとえばキャビネット等の他の什器によって簡易区画4を形成することも可能である。

0029

簡易区画4は建物の規模や用途、使用形態に応じて任意に設定すれば良く、簡易区画4内に設置する什器の種類や形態、数も任意であるが、いずれにしてもその設計手法としては、図4に示すように、オフィス内における机1の配置を設定し、また可燃物を集中配置して重点管理する領域10を設定し、それに基づき、簡易区画4を最適に設定し、設定した簡易区画4に対応させてスプリンクラーヘッド6の最適配置を決定すれば良い。

0030

図5図7は簡易区画4の他の設定例を示すものである。図5は簡易区画4内に4台の机1を2台づつ背中合わせに配置したものであり、この場合はローパーティション5の先端部を通路7側にたとえば30cm程度延出させて延焼防止効果を高めている。図6は通路7を挟んで並べた2台の机1を簡易区画4内に配置した場合の例である。図7は簡易区画4内に1台の机1のみを配置し、簡易区画4の間に通路7を確保した場合の例である。この場合、通路7は簡易区画4内に設けたスプリンクラーヘッド6の防護範囲に含めているが、通路7にもスプリンクラーヘッドを設けても勿論良い。

0031

可燃物を集中配置して重点管理する領域10を区画する防火設備としては、上記実施形態におけるドレンチャー設備11に代えて、図8に示すような防火シャッター20あるいは防火スクリーンも採用可能であり、いずれにしても常時開として火災時にのみ作動して防火区画を形成するものとすれば使用勝手を損なうことはない。

0032

可燃物を集中配置して重点管理する領域10はオフィスの一角に設けることに限らず、オフィスの内部に設けてその周囲を取り囲むように常時開の防火設備を設けても勿論良い。図9はドレンチャー設備11を領域10の三方に設けた場合の例である。

0033

簡易区画4に対応させて設ける消火設備としてはスプリンクラー設備が現実的かつ最適であるが、建物の用途や規模によっては他の消火設備の採用も妨げるものではない。また、スプリンクラー設備による場合においては、簡易区画4の位置や面積に応じてスプリンクラーヘッド6を最適位置に設定できるように、あるいはレイアウトを変更した場合にも容易に対応し得るように、スプリンクラーヘッド6の設置位置を変更可能としておくことが好ましい。具体的には、図10に示すように、スプリンクラーヘッド6をフレキシブル管21に接続しておくとともに、天井面15にはスリット22を設けてその上部にガイドレール23を設けておき、ガイドレール23に沿ってスプリンクラーヘッド6を移動させてスリット22の所望位置に固定すれば良い。

0034

図11に示すように、簡易区画4内に設置する机1に予めローパーティション5を一体に組み込んでおくことが考えられる。またその机1にはOA機器のケーブルを収容するためのケーブルボックス30を設けておくと、ケーブルの露出配線を回避することができて延焼防止効果をより高めることができる。また、机上に置かれるパソコン等のOA機器類を不燃材からなる棚内に収容することも好ましい。

0035

簡易区画4内に配置するオフィス家具等の什器は可及的に不燃材により形成することが好ましく、特に外表面の垂直面の部分、たとえば図11に例示した机1の場合では天板の端面1a、引き出しの前面1b、天板下の幕板の表面1c等が可燃性樹脂により形成されていると、そこに着火した場合には急激に燃え上がってしまうことから、少なくともそれらの部分は不燃材により形成すべきである。

0036

さらに、簡易区画4内に複数の什器を並べて配置する場合、それら什器間に隙間があると、その隙間を通じて火炎が上方に噴出して火災拡大が急速に生じる場合があるので、そのような隙間が生じないようにすることが好ましい。図11に例示した机1の場合を例にとって具体的に説明すれば、机1の天板の両側部や、ローパーティション5の端部に、不燃材からなる連結片35を設けておき、それら連結片35を図12に示すように重ね合わせた状態で連結することにより、連結部に隙間が生じることを防止でき、延焼防止効果をより高めることができる。

発明の効果

0037

請求項1の発明は、建物の室内空間に設置する什器として火災発生時には延焼防止機能を有するものを採用して、それら什器の配列により室内空間に延焼防止用の半開放空間としての簡易区画を多数形成し、各簡易区画のそれぞれに対応させて自動消火設備を設けるので、室内環境や使用勝手を損なうことなく、建物内における延焼防止効果が得られて火災安全性を向上させることができ、火災時の物的被害および人的被害を軽減することができる。

0038

請求項2の発明は、簡易区画を形成する什器として不燃材からなるローパーティションを採用するので、簡易区画を簡便にかつ形成でき、かつ意匠的な違和感が生じることもない。

0039

請求項3の発明は、隣接する簡易区画どおしの境界を形成するローパーティションの先端部を、簡易区画の内側に向けて所定寸法延出させるので、火炎が隣接する簡易区画に回り込むことを防止し得て延焼防止効果をより高めることができる。

0040

請求項4の発明は、自動消火設備としてスプリンクラー設備を採用し、各簡易区画内に、防護範囲が簡易区画の領域を包含するように少なくとも1つのスプリンクラーヘッドを設けるので、簡易区画内で万一出火した場合には初期消火を速やかにかつ確実に行うことができる。

0041

請求項5の発明は、各簡易区画内のスプリンクラーヘッドの設置位置を可変とするので、簡易区画のレイアウトに合わせてスプリンクラーヘッドを最適配置することができ、レイアウト変更にも容易に対応することができる。

0042

請求項6の発明は、室内空間に可燃物を集中配置して重点管理する領域を設定し、その領域を火災時に他より区画する常時開の防火設備を設けるので、通常時の使用勝手を損なうことなく多量の可燃物を実質的に隔離し得て火災荷重を軽減でき、火災安全性をより向上させることができる。

0043

請求項7の発明は、防火設備として散水により水幕を形成するドレンチャー設備を採用するので、火災時には確実かつ速やかに防火区画を形成して可燃物を確実に隔離することができる。

0044

請求項8の発明は、各簡易区画内に配置される机等の家具として、少なくともその外表面の垂直面の部分が不燃材からなる不燃性家具を採用するので、その什器自体が燃え難いものとなって延焼防止効果をより高めることができ、火災安全性をより一層高めることができる。

0045

請求項9の発明は、簡易区画内に並べて配置される複数の不燃性家具の間の隙間を不燃材より閉塞するので、その隙間を通して火災が拡大することを未然に防止することができる。

図面の簡単な説明

0046

図1本発明の一実施形態である建築防災システムを採用した建物の部分平面図である。
図2同、簡易区画を示す拡大図である。
図3同、可燃物を集中配置する領域とそこに設置した防火設備を示す図である。
図4同、設計手法の概要を示すフローチャートである。
図5同、簡易区画の他の設定例を示す図である。
図6同、簡易区画の他の設定例を示す図である。
図7同、簡易区画の他の設定例を示す図である。
図8同、可燃物を集中配置する領域に設置する防火設備の他の例を示す図である。
図9同、可燃物を集中配置する領域とそこに設置する防火設備の他の例を示す図である。
図10同、天井面に対するスプリンクラーヘッドの設置状態の一例を示す図である。
図11同、簡易区画内に設置する机の一例を示す図である。
図12同、什器間の隙間を塞ぐ連結片を示す図である。

--

0047

1机(什器)
4簡易区画
5ローパーティション(什器)
6スプリンクラーヘッド
10 領域
11防火設備
17ドレンチャーヘッド
20防火シャッター(防火設備)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 燕山大学の「 消火用放水銃」が 公開されました。( 2021/09/30)

    【課題】電気信号により噴出状態を正確に制御でき、噴出状態への切り替えが簡便かつ迅速に制御される消火用放水銃を提供する。【解決手段】本発明の一実施例による消火用放水銃は、第一ハウジング、第一ステーター部... 詳細

  • アウトストア・テクノロジー・エーエスの「 自動倉庫システムの上および中の火を消すためのサービス車両、ならびに、そのための方法」が 公開されました。( 2021/09/30)

    【課題・解決手段】本発明は、自動倉庫システム(1)の上および中の火を消すためのサービス車両(2)、ならびに、そのようなサービス車両(2)を動作させるための方法に関する。サービス車両は、レールシステム(... 詳細

  • ホーチキ株式会社の「 消火栓装置」が 公開されました。( 2021/09/30)

    【課題】火災検知器を設けた消火栓装置について、消火栓装置からのホース引き出しの際に、ホースの干渉により火災検知器を汚したり損傷させたりすることを防止可能とする。【解決手段】筐体12に、外部からの給水配... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ