図面 (/)
課題
解決手段
概要
背景
従来、同軸ケーブルによる信号伝送用システムから電子機器に高周波信号を導くための機器としては、ケーブルテレビジョンや集合住宅におけるTV共同聴取設備などに多用されているタップオフが代表例である。
図9は、従来のTV信号用タップを利用したCATV共同受信設備の概要を示すものである。図9において、101,102,103,104はTV信号受信用のアンテナ群で、101および102はBSおよびCS受信用のSHF帯のパラボラアンテナを示し、103はVHF帯の地上波受信用、そして104はUHF帯の地上波受信用のアンテナを示している。
これらのアンテナ群で受信された各TV信号は、同軸ケーブル105,106,107,108で混合器増幅器121に導入される。この他に、CATV共同受信設備では、VTR122,123,124からのビデオテープによる番組が混合器125で処理された上で、混合器増幅器121の入力に導かれて所定出力レベルに設定された後、幹線増幅器131の入力に入る。そして、分岐増幅器132は4分配器を示しており、4分配されたCATV信号は、タップオフ133,134により各TV視聴者140に配信される。
図10は、従来のCATV用タップの構造概要を示すもので、この図10において入力端子151は、同軸ケーブルの内部導体が接続され、高周波信号を筐体内部に導く役目をしており、内部導体は筐体152に対して絶縁され、外部導体は、入力端子151と同軸のコネクタシェル154とで筐体152に接地される。同様に、出力端子は、入力端子151の反対側の筐体側面に、入力端子151と同様な方式で取り付けられている。
分岐端子153は、筐体の下側筐体152の表面に、設けられている。筐体は、ストランド・クランプ155でメッセンジャーワイヤにネジ止めされる。
図11は、CATV用タップオフを電話にも利用するために、高周波信号に加えて電話用低周波電流を流すようにしたタップオフの回路構成を示したもので、方向性結合器DCおよび分岐器SPを用いて高周波信号を分岐するとともに、電話用低周波電流を加入者端子BにチョークコイルLを用いて分流し、高周波信号と重畳して分配する。
概要
筐体における電流分配線を挿通するための貫通孔に十分な防水対策を施したケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体を提供することを目的とする。
同軸ケーブルを利用して加入者に対し高周波信号とともに電話用電流を分配供給するケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体において、前記筐体は、少なくとも上側筐体および下側筐体を含み、互いに組み合わされて防水構造を採る筐体であって、前記上側筐体または下側筐体の壁面には、前記加入者に対する前記高周波信号の分岐端子、および応圧性充填材が充填され前記電話用電流を流す電流分配線が前記応圧性充填材を通して挿通する貫通孔が対応して設けられてなる防水筐体であることを特徴とするケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体。
目的
本発明は上述の点を考慮してなされたもので、筐体における電流分配線を挿通するための貫通孔に十分な防水対策を施したケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体を提供することを目的とする。
効果
実績
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請求項1
同軸ケーブルを利用して加入者に対し高周波信号とともに電話用電流を分配供給するケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体において、前記筐体は、少なくとも上側筐体および下側筐体を含み、互いに組み合わされて防水構造を採る筐体であって、前記上側筐体または下側筐体の壁面には、前記加入者に対する前記高周波信号の分岐端子、および応圧性充填材が充填され前記電話用電流を流す電流分配線が前記応圧性充填材を通して挿通する貫通孔が対応して設けられてなる防水筐体であることを特徴とするケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体。
請求項2
請求項1記載のケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体において、前記応圧性充填材は、高分子化合物により形成されてなるケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体。
請求項3
請求項4
請求項1または2に記載のケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体において、前記応圧性充填材に圧力を加えるための押さえ板を有するケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体。
請求項5
請求項1ないし3の何れかに記載のケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体において、前記応圧性充填材は、高分子化合物に磁性体粉を分散してなるケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体。
請求項6
請求項1記載のケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体において、電流分配線用の貫通孔を配置した筐体と同一の筐体に、前記電流分配線の接続のための操作をする防水窓を設けてなるケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体。
請求項7
請求項6記載のケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体において、前記防水窓は、前記電流分配線用の電線貫通孔と、この電線貫通孔の立ち上げ部の近傍に該電線貫通孔に対応して設けられた複数の電線用コネクタおよび電流制限素子の組合せが配列されてなり、前記上側筐体および下側筐体の何れか一方における筐体壁面に設けられ、前記電話用電流を流す電流分配線を接続するためのものであるケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体。
請求項8
技術分野
0001
本発明は、ケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体に係り、とくに同軸ケーブルによりTV信号伝送用システムから加入者に対してTV高周波信号を配信すると同時に、同軸ケーブルにTV高周波信号と重畳して、あるいは別個に設けた電流分配線によって、電話機に低周波電流を給電するケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体に関する。
背景技術
0002
従来、同軸ケーブルによる信号伝送用システムから電子機器に高周波信号を導くための機器としては、ケーブルテレビジョンや集合住宅におけるTV共同聴取設備などに多用されているタップオフが代表例である。
0003
図9は、従来のTV信号用タップを利用したCATV共同受信設備の概要を示すものである。図9において、101,102,103,104はTV信号受信用のアンテナ群で、101および102はBSおよびCS受信用のSHF帯のパラボラアンテナを示し、103はVHF帯の地上波受信用、そして104はUHF帯の地上波受信用のアンテナを示している。
0004
これらのアンテナ群で受信された各TV信号は、同軸ケーブル105,106,107,108で混合器増幅器121に導入される。この他に、CATV共同受信設備では、VTR122,123,124からのビデオテープによる番組が混合器125で処理された上で、混合器増幅器121の入力に導かれて所定出力レベルに設定された後、幹線増幅器131の入力に入る。そして、分岐増幅器132は4分配器を示しており、4分配されたCATV信号は、タップオフ133,134により各TV視聴者140に配信される。
0005
図10は、従来のCATV用タップの構造概要を示すもので、この図10において入力端子151は、同軸ケーブルの内部導体が接続され、高周波信号を筐体内部に導く役目をしており、内部導体は筐体152に対して絶縁され、外部導体は、入力端子151と同軸のコネクタシェル154とで筐体152に接地される。同様に、出力端子は、入力端子151の反対側の筐体側面に、入力端子151と同様な方式で取り付けられている。
0007
図11は、CATV用タップオフを電話にも利用するために、高周波信号に加えて電話用低周波電流を流すようにしたタップオフの回路構成を示したもので、方向性結合器DCおよび分岐器SPを用いて高周波信号を分岐するとともに、電話用低周波電流を加入者端子BにチョークコイルLを用いて分流し、高周波信号と重畳して分配する。
発明が解決しようとする課題
0008
ここにおいて、従来のタップオフは、元来、CATV用に設計されたものであり、電話用に構成されたものではない。すなわち、電話用の電流分配線の繋ぎ込みは、同軸コネクタの差し込みのように接続操作するのではなく、電線を筐体内に引き込んだ上で電線コネクタに差し込んで繋ぎ込むものである。
0010
しかし、従来のタップオフは、同軸コネクタの防水対策はなされていても、筐体における電話用の電流分配線を通す貫通孔の防水を十分に施したものはない。
0011
本発明は上述の点を考慮してなされたもので、筐体における電流分配線を挿通するための貫通孔に十分な防水対策を施したケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
0012
上記目的達成のため、本発明では、同軸ケーブルを利用して加入者に対し高周波信号とともに電話用電流を分配供給するケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体において、前記筐体は、少なくとも上側筐体および下側筐体を含み、互いに組み合わされて防水構造を採る筐体であって、前記上側筐体または下側筐体の壁面には、前記加入者に対する前記高周波信号の分岐端子、および応圧性充填材が充填され前記電話用電流を流す電流分配線が前記応圧性充填材を通して挿通する貫通孔が対応して設けられてなる防水筐体であることを特徴とするケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体、を提供するものである。
0013
図1は、本発明に係る第1の実施例の外観を示す斜視図である。この図1は、上側筐体1の斜め上から見た状態を示しており、上側筐体1には、3つの端子つまり入出力端子1−1,1−2および1−3と、その上部にメッセンジャーワイヤに吊下するためのストランド・クランプ4−1および4−2が取り付けられている。この上側筐体1に対して、下側筐体2が、合体ボルト8−1,8−2,8−3により固定される。他に同様の3本の合体用のボルトがあるが、図1には示されていない。
0014
上側筐体1の側面にはフランジ3で周囲を囲われた操作窓12があり、この操作窓12から下側筐体2に取り付けられた電流分配用コネクタ5の接、断および電流制限素子6の着脱を操作する。この操作窓12には、ヒンジ3″で支持されるドア3′が設けられており、このドア3′に脱落防止構造によって取り付けられたボルト10−1,10−2(図示せず)を、上側筐体1におけるフランジ3の外側に設けられた雌ねじ11−1,11−2に締め込むことにより、ドア3′を固定する。
0015
ここで、ドア3′と上側筐体1とは、フランジ3部分の防水用ガスケット13によって防水構造になっている。なお、図1では示していないが、防水ガスケット13の内側に金属製のメッシュガスケットを設けることにより、電磁的な遮蔽を強化してもよい。
0016
操作窓12の内側に配された、応圧性充填材である高分子化合物を押さえる押さえ板14には、電流分配線が通過するための貫通孔7が明けられている。この貫通孔7の数は、電流分配用コネクタと同様に、高周波信号の分岐端子の数と同数である。
0017
図2は、図1に示した実施例を図1とほぼ同方向の斜め下側から見た斜視図である。この図2は下側筐体の外観を示したものであり、中央に8個の高周波信号分岐端子9が直線上に設けられている。そして、図1の高分子化合物を押さえる押さえ板14に明けた孔7に対応する位置に、下側筐体2に明けられた電流分配線が通過する貫通孔7’がある。
0019
入出力端子は、上側筐体1に切られた雌ねじとして形成され、この雌ねじに幹線用フィッティング形のコネクタが筐体の外側からねじ込まれ、また芯線はコンタクトポスト1−3′の貫通孔1−3′aに差し込まれた上で、芋ネジ1−3′bで締め付けられる。上側筐体1の天井板付近に取り付けられたプリント配線板40には、各種電気部品が取り付けられ、ネジで上側筐体1に取り付けられている。
0020
このプリント配線板40上に取り付けられる電気部品のうち、主たるものとして高周波阻止用のチョークコイル21−1,21−2,21−3および高周波通過用のコンデンサ22−1,22−2,22−3がある。
0023
ジャンパープラグ23が差し込まれるソケット23−1は、図示しない回路パターンおよびコンデンサ22−1を通じて入出力端子1−1に接続され、同様にソケット23−2はコンデンサ22−2を通じて入出力端子1−2に接続され、またソケット23−3もコンデンサ22−3を通じて入出力端子1−3に接続されている。
0024
他の2個のソケットは、プリント配線板40のアースパターンに接続されている。したがって、ジャンパープラグ23をソケット23−1とソケット23−2とが短絡するように差し込むか、ソケット23−1とソケット23−3とが短絡するように差し込むかで、エアリアルマウントとペデスタルマウントの切替ができる。
0025
プリント配線板40の中央に設けられた方向性結合器24は、周囲をシールドケースで覆われている。この方向性結合器24は、プリント配線基板40に取り付けられたソケットに差し込まれるが、構造的には左右対称になっており、差し方によって高周波信号の方向を変えることができる。
0026
方向性結合器24の近傍に設けられ、上側筐体1と下側筐体2とを接続する高周波信号用の摺動式同軸コネクタのオス側25には、図4に示す同軸コネクタの雌側25′の外周ねじ部が摺動挿入されて接続される。
0027
またプリント配線板40には、電話用電流を下側筐体の電気回路を伝えるための、コネクタのオス側のピン26が設けられている。このピン26は、図4の隔壁43に取り付けられたソケット(雌側)に接続される。ただし、このソケットは図示されていない。
0030
そこで、接触用金属バネ片41−1および42−2は、下側筐体2が完全に外れるまで後述する図4の隔壁43−1および43−2の外側の側面に接触して、上側筐体1のケースにアース電流を流して感電を防ぐ。溝42−1および42−2には、遮蔽効果を更に高めるために、金属製メッシュガスケット(図示せず)などを入れてもよい。
0033
そして下側筐体2の内部には、導電材料製の隔壁43に固定されてプリント配線板56が設けられており、このプリント配線板56上に電流制限素子6および電流分配用端子が搭載されている。隔壁43は、下側筐体2の溝42−1および42−2に差し込まれ、ネジ53(一部図示せず)で固定されている。
0034
これにより、下側筐体2の隔壁両側部43−1および43−2が、上側筐体1の溝42−1および42−2に入り込み、上側筐体1と下側筐体2とが合体したとき両筐体1,2を接続し、上側筐体1の内部と窓12の開口との間を電気的に遮蔽する。
0035
隔壁43によって支持されたプリント配線板56には、電話用電流を分配する電流分配線50が接続される。この電流分配線50は、電流分配コネクタ5および電流制限素子6に接続されるもので、下側筐体2の貫通孔7′を経てゴム製のガスケット51を通過し、押さえ板14の貫通孔7を通り電流分配用端子台5に接続されている。そして、ガスケット51には、電流分配線50の外径よりやや小径の貫通孔が開いており、電流分配線50は、この貫通孔7’に圧入されて挿通される。
0036
また、押さえ板14は、ネジ52−1および52−2(図示せず)で圧縮されるため、下側筐体2と高分子化合物などの応圧性材料により形成されたパッキング51との間を加圧状態に保持して両者間を防水する外、パッキング51の圧縮によって電流分配線50に一層密着する。
0038
図5は、図1の実施例に適用される防水構造の他の例を示す断面図である。図5は、この防水構造部分の他の構造を示したものである。この場合、電流分配線50は、ほぼ電線の直径に等しい貫通孔の明いたゴム栓201を通して下側筐体の立ち上がり部204の貫通孔207を通過させる。下側筐体204の貫通孔207部分は外側に向けて筒状に延設されており、外周面にはネジが切られている。
0039
電流分配線50を通したゴム栓201は、座金202を介して蓋203によって締め付けられることで収縮し電流分配線50に密着するうえ、下側筐体の立ち上がり部204における貫通孔207の内壁に密着するため、優れた防水効果を発揮する。下側筐体204の内部においては、電流分配線50は磁性体205および押込み式の押さえ板206を通過させており、電磁シールド効果を持たせることができる。
0040
図6は、図1の実施例における回路構成を示しており、図1に示した実施例の高周波信号用の出力端子が4つの場合を例に、本発明のケーブルテレビジョン・テレホンタップの動作を説明するための回路構成を示している。この図6に示した回路において、入出力端子1−1,1−2,1−3は、幹線の高周波ケーブルに接続される。幹線に挿入されたチョークコイル21−1,21−2,21−3は、幹線に流れる電話用低周波電流のみを通過させ、高周波信号に対しては高いインピーダンスとなって通過を阻止する。
0041
これに対して、コンデンサ22−1,22−2,22−3は、幹線に流れる高周波信号は通過させ、電話用の低周波電流に対しては高いインピーダンスとなり、これを阻止する。
0042
ここで、ケーブルテレビジョン・テレホンタップの設置方法には、主として電柱間に展張されたメッセンジャーワイヤに取り付けて使用する、通称「エアリアルマウント」と、主としてケーブルを地下に埋設して設置される場合にペデスタルボックスに取り付けて使用する、通称「ペデスタルマウント」とに分けられる。
0043
エアリアルマウントの場合は、入出力端子1−1および1−2に、幹線の同軸ケーブルを接続し、入出力端子1−3には、保護用に防水構造の蓋を取り付ける。また、ペデスタルマウントの場合は、入出力端子1−1および1−3に、幹線の同軸ケーブルを接続し、入出力端子1−2には、保護用に防水構造の蓋を取り付ける。このエアリアルマウントおよびペデスタルマウントの各場合に、高周波の通過するラインを切り換えるための高周波用のジャンパープラグ23が設けられる。
0044
方向性結合器24は、方向性結合器としての入力端子24−1、方向性結合器の分岐端子24−2、方向性結合器としての出力端子24−3を有する。この方向性結合器24はプラグインユニットになっており、チョークコイル21およびコンデンサ22が取り付けられているプリント基板のソケットに差し込まれる。
0045
したがって、高周波信号が入出力端子1−2→入出力端子1−1の方向に流れるときは、方向性結合器24を逆に差し込むことで、入出力端子1−1,1−2の接続をやり直さなくとも幹線の信号の流れに対応することができる。
0046
この図6では、コンデンサ22−1側に方向性結合器の入力端子24−1が接続され、方向性結合器の出力端子24−3はジャンパープラグ23を通じてコンデンサ22−3の側に接続されているので、ケーブルテレビジョン・テレホンタップの入力端子1−1、出力端子1−3を有するペデスタルマウントの状態を示す。
0047
また、方向性結合器24の分岐端子は、下側筐体に取り付けられたプリント配線板上の分配器27に、高周波同軸コネクタ25により接続される。ここでは4分配の場合を示しており、各分配出力はコンデンサ28−1→コンデンサ28−4によって直流分は阻止され、高周波信号のみが出力端子9−1〜9−4に接続される。
0048
電話用電流は、チョークコイル21−1,21−2,21−3の接続点から取り出され、上側筐体および下側筐体を分けるコネクタ26を通り、貫通コンデンサ31を経由してプリント配線板上の電流制限素子29−1〜29−4(図4における電流制限素子6)を通り、電流分配用コネクタ30−1〜30−4(図4における電流分配用コネクタ5)に接続される。なお、各電流分配用コネクタ30の片側は、アースに接続されている。
0049
これら電流分配用コネクタ30に接続された電流制限素子29は、それぞれ機器の過電流防止の働きをするものであり、端末側が短絡される等により過大な電流が流れた場合に、ケーブルテレビジョン・テレホンタップおよびシステムを保護する役目を果たす。
0050
また、電流制限素子29は、下側筐体に取り付けられたプリント配線板上のソケットに差し込まれており、CATVには加入するが電話には加入しない加入者に対して、電流制限素子29を引き抜いておくことによって電話への非加入者に電話用電源を送らないようにするスイッチの役目も果たす。
0051
なお、図6において点線で囲まれていない部分の部品は、上側筐体に収納されているプリント配線基板に搭載されており、点線内および二重の点線内は下側筐体に含まれる。そして、二重の点線内の部品は、図4のプリント配線板56に搭載される。
0052
図7は、図1の実施例を利用したCATVシステムの一構成例を示す概念図である。この図7は、CATV回線を利用して従来のテレビジョン信号の外に、電話用低周波電流を供給する場合のタップオフ1から加入者側を示している。
0053
幹線4には、テレビジョンおよび電話の各信号の外に、電話用電源が重畳されている。テレビジョンの信号および電話の信号は、タップオフ1で分配され、同軸ケーブル2−1,2−2によって加入者宅5−1および5−2に配信される。電話用電源は、タップオフ1で分配され、電源線3−1,3−2によって加入者宅に配電される。
0054
図8は、本発明の第2の実施例を示す。これは、高周波分岐端子と電話用電流の出力電線のための貫通穴が開いた同一の筐体に、電流制限素子および電流分配用コネクタなどを操作するための窓12を設けたものである。この窓12は、上側筐体1にはなくて下側筐体2にある。
0055
このような構造とすることによって、窓12の周囲に分配線用の防水パッキンを施し、この窓12を通過させて電流分配線を端子に配線してもよい。そして、このように構成すると、上側筐体1と下側筐体2とを分離しても、電流分配線が上側筐体1に絡み付くことはない。
発明の効果
0056
本発明は上述のように、CATVおよび電話に共用のケーブルテレビジョン・テレホンタップの筐体に、貫通孔を設け、この貫通孔に応圧性充填材を充填してこの応圧性充填材を通して電流分配線を挿通するようにしたため、電流分配線は防水性の十分な貫通孔を介して筐体内に引き入れられ、この結果、電流分配線を伝う雨水の浸入を防止して防水性の十分なケーブルテレビジョン・テレホンタップを提供することができる。
図面の簡単な説明
0057
図1本発明の第1の実施例の外観形状を示す斜視図。
図2図1に示した実施例を下側から見た斜視図。
図3図1の実施例における上部筐体の内部構造を示す斜視図。
図4図1の実施例における下側筐体の防水構造を含む内部構造を示す斜視図。
図5図1の実施例に適用される防水構造の他の例を示す断面図。
図6図1の実施例における回路構成を示す回路図。
図7図1の実施例を利用したCATVシステムの一構成例を示す概念図。
図8本発明の第2の実施例の外観形状を示す斜視図。
図9従来のCATVシステムに使用されるタップオフを用いたシステムを説明する図。
図10従来のCATVシステムに使用されるタップの構造を示す説明図。
図11同軸ケーブルに電話用の電源を重畳するための、一般的なケーブルテレビジョン・テレホンタップの回路構成を示すブロック線図。
--
0058
1−1,1−2,1−3入出力コネクタ
1 上側筐体
2 下側筐体
3フランジ
4,55ストランド・クランプ
5,30電流分配線用コネクタ
6,29電流制限素子
7 電流分配線貫通孔
8合体ボルト
9高周波信号用コネクタ
10 ボルト
11雌ねじ
12操作窓
13防水用ガスケット
14押さえ板
21チョークコイル
22コンデンサ
23ジャンパープラグ
24方向性結合器
25高周波同軸コネクタ
26同軸コネクタ
27分配器
28 コンデンサ
40,54,56プリント配線板
41,42金属バネ片
43隔壁
50 電流分配線
51パッキング
52,53ネジ
201ゴム栓
202座金
203 蓋
204立ち上がり部
205磁性体
206 押さえ板
207 貫通孔
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