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技術 生分解性樹脂成形体

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 稲生隆嗣佐竹茂影山裕史筒木徳礒部泰充三根勝信山下征士
出願日 2001年9月26日 (18年5ヶ月経過) 出願番号 2001-294101
公開日 2003年4月3日 (16年10ヶ月経過) 公開番号 2003-096321
状態 未査定
技術分野 高分子成形体の製造 触媒 触媒 高分子組成物 生分解性ポリマー
主要キーワード 一次分解 生分解性樹脂成形体 発熱作用 廃棄プラスチック 微生物体 分解促進 完全分解 天然材料
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年4月3日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

生分解性樹脂成形体の分解速度を向上させる。

解決手段

生分解性樹脂成形体に発熱作用によって分解促進させる手段又は触媒作用によって分解促進させる手段を含ませる、又は分解速度の遅い天然材料を含む生分解性樹脂組成物よりこの成形体を形成する。

概要

背景

プラスチック化学的にきわめて安定な化合物であり、耐久性が高く、多くの分野において利用されている。このプラスチックは安定であるがため、本来の利用が行われる限りは問題がないが、不要となった際の廃棄には多くの問題が伴う。すなわち、廃棄プラスチックは現在一般的に埋め立てや焼却によって処分されているが、埋め立て処分の場合には長期にわたって分解せず、また焼却すれば高温を発生するため焼却炉を傷める原因となり、さらにはいわゆるダイオキシン等の有害物質発生源ともなり、大きな社会問題となっている。

そこで、これらの問題を解決するために、土中や水中において微生物等によって水と二酸化炭素に分解する生分解性樹脂が提案されている。例えば、特許第3068174号では、ポリ乳酸ベースとした生分解性樹脂が提案されている。

ところで、微生物による生分解性樹脂の分解は以下のようにして進行すると考えられている。まず始めに、樹脂の表面に微生物の菌体外分泌する分解酵素吸着し、樹脂を構成する高分子鎖エステル結合グリコシド結合ペプチド結合等の化学結合加水分解反応によって切断する。その結果、樹脂は低分子量化され、崩壊し、さらに酵素分解によって樹脂を構成するモノマーの一量体二量体の低分子量分性生物となる。ここまでの過程は一般に一次分解過程と称されている。こうして分子量が数百以下の一量体や二量体の低分子量化合物に分解された後、この分解性生物微生物体内に取り込まれ、微生物体内の様々な代謝経路を経て完全に分解される。この過程は完全分解過程と称されている。

概要

生分解性樹脂成形体の分解速度を向上させる。

生分解性樹脂成形体に発熱作用によって分解促進させる手段又は触媒作用によって分解促進させる手段を含ませる、又は分解速度の遅い天然材料を含む生分解性樹脂組成物よりこの成形体を形成する。

目的

ところが、自然界においては上記の一次分解過程の進行が遅く、特に生分解性樹脂の大きな塊である生分解性樹脂成形体ではその表面のみに分解酵素が作用し、内部にまで作用しないための生分解性は不十分であった。本発明はこのような問題を解決し、生分解性樹脂成形体の崩壊を促進し、結果として分解速度を向上させた生分解性樹脂成形体を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

生分解性樹脂から構成され、前記生分解性樹脂を発熱作用によって分解促進させる手段を含む、生分解性樹脂成形体

請求項2

前記分解促進手段がニクロム線である、請求項1記載の生分解性樹脂成形体。

請求項3

前記分解促進手段が鉄粉である、請求項1記載の生分解性樹脂成形体。

請求項4

前記分解促進手段が親水性生分解性樹脂である、請求項1記載の生分解性樹脂成形体。

請求項5

前記分解促進手段が水と親和性の高い充填材である、請求項1記載の生分解性樹脂成形体。

請求項6

生分解性樹脂から構成され、前記生分解性樹脂を触媒作用によって分解促進させる手段を含む、生分解性樹脂成形体。

請求項7

前記分解促進手段が紫外線活性触媒である、請求項6記載の生分解性樹脂成形体。

請求項8

前記分解促進手段が高温活性触媒である、請求項6記載の生分解性樹脂成形体。

請求項9

生分解性樹脂と、この生分解性樹脂よりも分解速度の遅い天然材料を含む組成物より形成された生分解性樹脂成形体。

技術分野

0001

本発明は、分解速度が向上した生分解性樹脂成形体に関する。

背景技術

0002

プラスチック化学的にきわめて安定な化合物であり、耐久性が高く、多くの分野において利用されている。このプラスチックは安定であるがため、本来の利用が行われる限りは問題がないが、不要となった際の廃棄には多くの問題が伴う。すなわち、廃棄プラスチックは現在一般的に埋め立てや焼却によって処分されているが、埋め立て処分の場合には長期にわたって分解せず、また焼却すれば高温を発生するため焼却炉を傷める原因となり、さらにはいわゆるダイオキシン等の有害物質発生源ともなり、大きな社会問題となっている。

0003

そこで、これらの問題を解決するために、土中や水中において微生物等によって水と二酸化炭素に分解する生分解性樹脂が提案されている。例えば、特許第3068174号では、ポリ乳酸ベースとした生分解性樹脂が提案されている。

0004

ところで、微生物による生分解性樹脂の分解は以下のようにして進行すると考えられている。まず始めに、樹脂の表面に微生物の菌体外分泌する分解酵素吸着し、樹脂を構成する高分子鎖エステル結合グリコシド結合ペプチド結合等の化学結合加水分解反応によって切断する。その結果、樹脂は低分子量化され、崩壊し、さらに酵素分解によって樹脂を構成するモノマーの一量体二量体の低分子量分性生物となる。ここまでの過程は一般に一次分解過程と称されている。こうして分子量が数百以下の一量体や二量体の低分子量化合物に分解された後、この分解性生物微生物体内に取り込まれ、微生物体内の様々な代謝経路を経て完全に分解される。この過程は完全分解過程と称されている。

発明が解決しようとする課題

0005

ところが、自然界においては上記の一次分解過程の進行が遅く、特に生分解性樹脂の大きな塊である生分解性樹脂成形体ではその表面のみに分解酵素が作用し、内部にまで作用しないための生分解性は不十分であった。本発明はこのような問題を解決し、生分解性樹脂成形体の崩壊を促進し、結果として分解速度を向上させた生分解性樹脂成形体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記問題点を解決するために1番目の発明によれば、生分解性樹脂から構成される生分解性樹脂成形体において、前記生分解性樹脂を発熱作用によって分解促進させる手段を含ませている。

0007

上記問題点を解決するために2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記分解促進手段としてニクロム線を用いている。上記問題点を解決するために3番目の発明によれば、1番目の発明において、前記分解促進手段として鉄粉を用いている。

0008

上記問題点を解決するために4番目の発明によれば、1番目の発明において、前記分解促進手段として親水性生分解性樹脂を用いている。上記問題点を解決するために5番目の発明によれば、1番目の発明において、前記分解促進手段として水と親和性の高い充填材を用いている。

0009

上記問題点を解決するために6番目の発明によれば、生分解性樹脂から構成される生分解性樹脂成形体において、前記生分解性樹脂を触媒作用によって分解促進させる手段を含ませている。上記問題点を解決するために7番目の発明によれば、6番目の発明において、前記分解促進手段として紫外線活性触媒を用いている。

0010

上記問題点を解決するために8番目の発明によれば、6番目の発明において、前記分解促進手段として高温活性触媒を用いている。上記問題点を解決するために9番目の発明によれば、生分解性樹脂と、この生分解性樹脂よりも分解速度の遅い天然材料を含む組成物より生分解性樹脂成形体を形成している。

0011

1〜8番目の発明では、生分解性樹脂成形体に分解促進手段を備えることにより、生分解性樹脂の一次分解過程を促進し、成形体を崩壊させ、その結果、微生物と接触する面が大きくなり、完全分解過程も促進され、早期の分解が達成される。9番目の発明では、生分解性樹脂よりも分解速度の遅い天然材料を混入させておくことにより、生分解性樹脂が先に分解し、成形体が崩壊し、同様にして早期の分解が促進されることになる。

発明を実施するための最良の形態

0012

上記のように生分解性樹脂は一次分解過程と完全分解過程を経て分解され、この一次分解過程は樹脂の加水分解による低分子化であると考えられている。この加水分解は加熱するか又は触媒作用によって促進される。そこで本発明では、生分解性樹脂成形体に、発熱作用によって分解促進させる手段又は触媒作用によって分解促進させる手段を含ませている。

0013

樹脂の加水分解は室温付近の温度では反応性が低く、温度が高いほど反応性が高くなり、その温度は50℃以上であることが好ましい。そこで、生分解性樹脂成形体の温度を50〜80℃程度に発熱させる手段を設ける。

0014

この手段として、図1に示すように、成形体1内にニクロム線2を配置する。成形体を構成する生分解性樹脂としては、一次分解過程が加水分解により進行するものであればよく、現在一般的に用いられている生分解性樹脂のほとんどを用いることができ、脂肪族ポリエステル系樹脂、例えばポリカプロラクトンポリブチレンサクシネートポリエチレンサクシネート、ポリ乳酸等を用いることができる。この生分解性樹脂を一般的な成形法、例えばプレス成形、により成形体を形成するが、この際、成形体1の内部にニクロム線2を混入させる。こうして得られた成形体は、廃棄後に、このニクロム線に電気を流すことにより50〜80℃に発熱し、生分解性樹脂の加水分解を促進させることができる。また、成形体の使用時には、このニクロム線は強化材として機能し、成形体の補強効果も奏する。

0015

他の分解促進手段としては、鉄粉を成形体に混入させることが挙げられる。生分解性樹脂に鉄粉を混合し分散させた後、この混合物を従来の成形法により成形することによりこの生分解性樹脂成形体が得られる。廃棄後にこの鉄粉を含む成形体に電磁波を照射すると、鉄粉が加熱され、成形体が発熱し、生分解性樹脂成形体の分解が促進される。鉄粉の粒径及び混合量については、成形体を50〜80℃に発熱させるのに十分なものであればよいが、一般に粒径は10μm〜100μm、混合量は5wt%〜30wt%であることが好ましい。

0016

他の分解促進手段としては、親水性生分解性樹脂を混入させることが挙げられる。この親水性生分解性樹脂としては、ポリビニルアルコールポリエチレングリコール等を用いることができる。生分解性樹脂と親水性生分解性樹脂の混合割合は、5wt%〜30wt%であることが好ましい。またこの親水性生分解性樹脂の粒径は10μm〜30μmであることが好ましい。この親水性生分解性樹脂を含む生分解性樹脂成形体を廃棄後、水を吸収させマイクロ波を照射すると、成形体が発熱し、生分解性樹脂成形体の分解が促進される。

0017

他の分解促進手段としては、水と親和性の高い充填材を混入させることが挙げられる。この水と親和性の高い充填材としては、吸水性ポリマー、例えばデンプン系セルロース系、ポリアクリル酸塩系、ポリビニルアルコール系のポリマー、及びシリカゲル等を用いることができ、特に架橋アクリル酸ナトリウム系ポリマーが好ましい。この充填材の混合量は5wt%〜30wt%であることが好ましい。またこの充填材の粒径は1μm〜5μmであることが好ましい。この水と親和性の高い充填材を含む生分解性樹脂成形体を廃棄後、水を吸収させると吸着熱が発生し、成形体が発熱し、生分解性樹脂成形体の分解が促進される。

0018

以上のように発熱作用によって分解を促進させる手段に代えて、触媒作用によって分解を促進させる手段を含ませてもよい。この手段としては、紫外線活性触媒又は高温活性触媒を混入させることが挙げられる。紫外線活性触媒としては、酸化チタン等が例示され、高温活性触媒としては、無機酸化物、例えば酸化アルミニウム珪酸マグネシウム酸化マグネシウム等が例示される。これらの触媒の混合量は成形体の0.1〜5質量%であることが好ましい。このような触媒を混入させることにより、紫外線活性触媒の場合は紫外線を照射することにより、高温活性触媒の場合は加熱することによりラジカルが発生し、生分解性樹脂の加水分解を促進する。

0019

さらに、生分解性樹脂と、この生分解性樹脂よりも分解速度の遅い天然材料を含む組成物より成形体を形成することも好ましい。この天然材料としては、ケナフ、綿等を用いることが好ましく、天然材料の配合比は10wt%〜50wt%であることが好ましい。このような組成物から形成した成形体は、廃棄されるとまず分解速度の速い生分解性樹脂が先に分解を始める。すると、成形体が崩壊し、小さな塊となるため、同一の生分解性樹脂のみから形成した成形体よりも早く分解することになる。この成形体の分解を促進するため、廃棄後の成形体を超臨界状態、例えば温度374℃以上、圧力2MPa以上にすることが好ましい。

発明の効果

0020

本発明によれば、発熱作用によって分解促進させる手段又は触媒作用によって分解促進させる手段を含ませることにより、又は分解速度の遅い天然材料を用いることにより、得られる生分解性樹脂成形体の廃棄後の崩壊を促進し、結果として分解速度を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0021

図1発熱作用によって分解促進させる手段としてニクロム線を用いた生分解性樹脂成形体の部分断面図である。

--

0022

1…生分解性樹脂成形体
2…ニクロム線

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