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技術 有機ELプリントヘッドおよび画像形成装置

出願人 ローム株式会社
発明者 藤本久義高倉敏彦大西弘朗
出願日 2001年10月2日 (18年9ヶ月経過) 出願番号 2001-306751
公開日 2003年4月3日 (17年2ヶ月経過) 公開番号 2003-094729
状態 未査定
技術分野 ファクシミリ用ヘッド 電磁気プリンタおよび光プリンタ
主要キーワード プッシュバー 密集配置 開閉領域 合計寸法 カソード抵抗 長手縁 赤色光発光 凸状曲面
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年4月3日)のものです。
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図面 (20)

課題

ランニングコストを低減できる感光型プリントヘッドを、コスト的に有利に製造できるようにする。

解決手段

複数の有機EL発光素子が主走査方向に列状に並んだ有機EL発光素子アレイ4を備え、この有機EL発光素子アレイ4を、基板40と、この基板40上に形成され、かつ赤色光発光部、緑色光発光部および青色光発光部からなる複数の有機EL発光素子と、を有するものとした。赤色光発光部、緑色光発光部、および青色光発光部のそれぞれは、第1電極44および第2電極46R,46G,46Bにより個別に電圧印加される。好ましくは、赤色光発光部、緑色光発光部、および青色光発光部は、赤色光、緑色光または青色光を自発光するものとして構成される。

概要

背景

感光方式により記録媒体に画像を形成するためのプリントヘッドとしては、図26に示したものがある。このプリントヘッド9は、長手方向(紙面と直交する方向)に延びるケース90を有しており、このケース90内に、長手方向に延びる冷陰極管91、ロッドレンズアレイ92および液晶シャッタ93を収容したものである。ケース90の上部開口94には透明カバー95が装着されている。

画像形成装置に対してプリントヘッド9を組み込んだ場合、たとえば透明カバー95に接触するようにしてプラテンローラPが配置され、このプラテンローラPを回転させることにより、感光性記録媒体Kが透明カバー95に密着して搬送される。感光性記録媒体Kは、光が照射されることにより露光され、これを現像することにより画像が顕在化する感光層を有するものである。

感光性記録媒体Kの搬送過程においては、長手方向に延びる線状に、冷陰極管91から感光性記録媒体Kに向けて光が出射される。この線状光は、液晶シャッタ92を介してロッドレンズアレイ92に到達した後、ロッドレンズアレイ92を透過して感光性記録媒体Kに照射される。したがって、液晶シャッタ92における開閉領域を選択することにより感光性記録媒体Kにおける光を照射すべき領域が選択される。このような線状光の照射は、感光性記録媒体Kを搬送する過程において連続的または間欠的に行われる。一方、感光性記録媒体Kにおいては、光照射された領域が露光され、これを現像することにより発色して画像が形成される。

このようなプリントヘッド9においてカラー画像を形成する場合には、たとえば液晶シャッタ92にR,G,Bのカラーフィルタを設け、液晶シャッタ92により、赤色光緑色光、あるいは青色光を選択的に透過させるように構成される。この場合、感光性記録媒体Kとしては、赤色光感光層、緑色光感光層、および青色光感光層を有するものが使用される。

概要

ランニングコストを低減できる感光型プリントヘッドを、コスト的に有利に製造できるようにする。

複数の有機EL発光素子が主走査方向に列状に並んだ有機EL発光素子アレイ4を備え、この有機EL発光素子アレイ4を、基板40と、この基板40上に形成され、かつ赤色光発光部、緑色光発光部および青色光発光部からなる複数の有機EL発光素子と、を有するものとした。赤色光発光部、緑色光発光部、および青色光発光部のそれぞれは、第1電極44および第2電極46R,46G,46Bにより個別に電圧印加される。好ましくは、赤色光発光部、緑色光発光部、および青色光発光部は、赤色光、緑色光または青色光を自発光するものとして構成される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
4件

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請求項1

複数の有機EL発光素子が主走査方向に列状に並んだ有機EL発光素子アレイを備え、かつ上記有機EL発光素子が赤色光発光部、緑色光発光部および青色光発光部を有し、上記有機EL発光素子アレイは、基板と、この基板上に形成された上記複数の有機EL発光素子と、上記赤色光発光部、上記緑色光発光部、および上記青色光発光部のそれぞれに対して個別に電圧印加するための第1電極および第2電極と、を有していることを特徴とする、有機ELプリントヘッド

請求項2

上記赤色光発光部、上記緑色光発光部、および上記青色光発光部は、赤色光発光層、緑色光発光層、および青色光発光層を有しており、上記赤色光発光層、緑色光発光層、および青色光発光層は、赤色光、緑色光、および青色光を自発光するように構成されている、請求項1に記載の有機ELプリントヘッド。

請求項3

上記有機EL発光素子においては、赤色光発光部、緑色光発光部、および青色光発光部が副走査方向に並ぶように設けられており、上記複数の有機EL発光素子を構成する複数の赤色光発光部、複数の緑色光発光部、および複数の青色光発光部のそれぞれは、上記主走査方向に並ぶ列状に設けられ、かつ、上記第1電極は、上記副走査方向に延びる直線状部分を有する複数の第1電極部からなり、上記第2電極は、直線状部分を有するR用第2電極部、G用第2電極部およびB用第2電極部からなり、上記R用第2電極部の直線状部分、上記G用第2電極部の直線状部分、および上記B用第2電極部の直線状部分は、複数の赤色光発光部どうし、複数の緑色光発光部どうし、および複数の青色光発光部どうしを一連導通するとともに、上記複数の第1電極部の直線状部分に直交するように上記主走査方向に延びており、上記複数の赤色光発光部、上記複数の緑色光発光部、または上記複数の青色光発光部に対して一括し、かつ、上記複数の赤色光発光部、上記複数の緑色光発光部、および上記複数の青色光発光部に対して順次的に電力供給できるように構成されている、請求項1または2に記載の有機ELプリントヘッド。

請求項4

上記R用第2電極部の直線状部分、上記G用第2電極部の直線状部分、および上記B用第2電極部の直線状部分の幅寸法は、上記第1電極部の直線状部分の幅寸法の2倍以上とされている、請求項3に記載の有機ELプリントヘッド。

請求項5

上記赤色光発光層、上記緑色光発光層、および上記青色光発光層は、上記主走査方向に延びる帯状に形成されており、上記R用第2電極部の直線状部分、上記G用第2電極部の直線状部分、および上記B用第2電極部の直線状部分の幅寸法は、上記赤色光発光層、上記緑色光発光層、および上記青色光発光層の幅寸法よりも小さくされている、請求項3または4に記載の有機ELプリントヘッド。

請求項6

上記赤色光発光部、上記緑色光発光部、および上記青色光発光部は、ホール注入層ホール輸送層電子注入層、および電子輸送層のうちの少なくとも1つの有機層であって帯状に形成された有機層を有しており、かつ、上記第1電極部の直線状部分、または上記R用第2電極部の直線状部分、上記G用第2電極部の直線状部分および上記B用第2電極部の直線状部分の幅寸法は、上記有機層の幅寸法よりも小さくされている、請求項3ないし5のいずれかに記載の有機ELプリントヘッド。

請求項7

上記主走査方向に延びる長矩形状の窓部が3つ形成された絶縁層をさらに有しており、上記赤色光発光層、上記緑色光発光層、および上記青色光発光層は、対応する窓部を埋めるようにして形成されている、請求項3ないし6のいずれかに記載の有機ELプリントヘッド。

請求項8

上記赤色光発光部、上記緑色光発光部、または上記青色光発光部への電力供給時には、上記R用第2電極部、上記G用第2電極部または上記B用第2電極部の両端部のそれぞれが相対的に高電位とされて電圧が与えられ、あるいは当該両端部のそれぞれが相対的に低電位とされてグランドに電圧が落とし込まれる、請求項3ないし7のいずれかに記載の有機ELプリントヘッド。

請求項9

上記複数の有機EL発光素子は、無機絶縁物からなる封止部により覆われている、請求項1ないし8のいずれかに記載の有機ELプリントヘッド。

請求項10

開口部を介して外部と連通する内部空間を有するケースをさらに備えているとともに、上記ケースに上記有機EL発光素子アレイが装着されている、請求項1ないし9のいずれかに記載の有機ELプリントヘッド。

請求項11

上記開口部は、透明カバーにより閉塞されている、請求項10に記載の有機ELプリントヘッド。

請求項12

上記内部空間内に配置されるとともに、長手方向に複数のレンズが並んだレンズアレイをさらに備え、かつ、上記レンズアレイは、上記複数のレンズが上記主走査方向に並ぶように配置されている、請求項10または11に記載の有機ELプリントヘッド。

請求項13

上記レンズアレイは、上記複数のレンズの軸心が上記主走査方向および上記副走査方向の双方と略直交するようにして配置されている、請求項12に記載の有機ELプリントヘッド。

請求項14

上記レンズアレイは、複数のロッドレンズが長手方向に並んだものである、請求項12または13に記載の有機ELプリントヘッド。

請求項15

上記レンズアレイは、複数のレンズが長手方向に並んだ第1レンズアレイ部材および第2レンズアレイ部材を、これらのレンズアレイの各レンズの光軸が一致するように重ね合わせたものである、請求項12または13に記載の有機ELプリントヘッド。

請求項16

上記第1レンズアレイ部材は、上記第2レンズアレイ部材よりも上記有機EL発光素子アレイに近い側に配置されており、上記第1レンズアレイ部材には、上記第1レンズアレイの複数のレンズへの光の入射を制限するための遮光部が設けられている、請求項15に記載の有機ELプリントヘッド。

請求項17

上記基板には、その厚み方向に延びる複数本光ファイバ密集配置させたファイバアレイ部が上記主走査方向に延びるようにして形成されている、請求項1ないし10のいずれかに記載の有機ELプリントヘッド。

請求項18

上記ケースは、本体部と、上記主走査方向に延びるとともに上記主走査方向および上記副走査方向の双方に対して略直交する方向に上記本体部から突出する凸部を有しており、上記凸部から上記主走査方向に延びる線状に光が出射するように構成されている、請求項10ないし17のいずれかに記載の有機ELプリントヘッド。

請求項19

配線パターン形成され、かつ駆動ICが搭載されたフレキシブルケーブルをさらに有するとともに、上記第1電極および上記第2電極が上記配線と接続されており、上記フレキシブルケーブルは、上記ケースに形成された凹部に上記駆動ICが収容されるようにして、少なくとも一部が上記ケースの外面に沿って設けられている、請求項10ないし18のいずれかに記載の有機ELプリントヘッド。

請求項20

上記基板が透明基板として構成されているとともに、上記第1電極が透明電極として構成されており、かつ、上記複数の第1電極部の直線状部分上には、これらの直線状部分と直交するようにして、上記有機EL発光素子の幅寸法に応じた間隔を隔てた複数の絶縁膜が平面的に分離して形成されている、請求項3ないし19のいずれかに記載の有機ELプリントヘッド。

請求項21

上記基板が透明基板として構成されているとともに、上記第1電極が透明電極として構成されており、かつ、上記複数の第1電極部の直線状部分上には、上記複数の赤色光発光部、上記複数の緑色光発光部、および上記複数の青色光発光部の形状に対応した複数の開口部を有する絶縁膜が形成されている、請求項3ないし19のいずれかに記載の有機ELプリントヘッド。

請求項22

フィルムケース内に複数の感光フィルムが積層されたフィルムパックと、上記感光フィルムに線状光照射するためのプリントヘッドと、を備えた画像形成装置であって、上記プリントヘッドとして請求項1ないし21のいずれかに記載した有機ELプリントヘッドを備えたことを特徴とする、画像形成装置。

請求項23

フィルムケース内に複数の感光フィルムが積層されたフィルムパックと、上記感光フィルム線状光を照射するためのプリントヘッドと、を備えた画像形成装置であって、上記プリントヘッドは、複数の有機EL発光素子が主走査方向に列状に並んだ有機EL発光素子アレイと、上記有機EL発光素子アレイが装着されるケースと、を備え、かつ、上記有機EL発光素子アレイは、基板と、この基板上に形成された上記複数の有機EL発光素子と、第1電極および第2電極と、を有するとともに、上記有機EL発光素子が赤色光発光部、緑色光発光部、および青色光発光部を有し、上記第1電極および上記第2電極により上記赤色光発光部、上記緑色光発光部、および上記青色光発光部のそれぞれに対して個別に電圧を印加するように構成されており、上記ケースは、本体部と、上記主走査方向に延びるとともに上記主走査方向および上記副走査方向の双方に対して略直交する方向に上記本体部から突出する凸部と、を有しており、この凸部から上記主走査方向に延びる線状に光が出射するように構成されており、上記フィルムケースには、上記ケースの凸部が収容される開口部が形成されており、上記有機ELプリントヘッドは、上記凸部が上記開口部に収容された状態で、上記本体部が上記フィルムケースの表面に沿うようにして往復移動可能とされていることを特徴とする、画像形成装置。

技術分野

0001

本願発明は、感光方式により記録媒体に画像を形成するためのプリントヘッドに関し、より具体的には、有機EL(エレクトロルミネッセント発光素子からの光を感光性記録媒体照射する有機ELプリントヘッドに関する。本願発明はさらに、有機ELプリントヘッドを備えた画像形成装置にも関する。

背景技術

0002

感光方式により記録媒体に画像を形成するためのプリントヘッドとしては、図26に示したものがある。このプリントヘッド9は、長手方向(紙面と直交する方向)に延びるケース90を有しており、このケース90内に、長手方向に延びる冷陰極管91、ロッドレンズアレイ92および液晶シャッタ93を収容したものである。ケース90の上部開口94には透明カバー95が装着されている。

0003

画像形成装置に対してプリントヘッド9を組み込んだ場合、たとえば透明カバー95に接触するようにしてプラテンローラPが配置され、このプラテンローラPを回転させることにより、感光性記録媒体Kが透明カバー95に密着して搬送される。感光性記録媒体Kは、光が照射されることにより露光され、これを現像することにより画像が顕在化する感光層を有するものである。

0004

感光性記録媒体Kの搬送過程においては、長手方向に延びる線状に、冷陰極管91から感光性記録媒体Kに向けて光が出射される。この線状光は、液晶シャッタ92を介してロッドレンズアレイ92に到達した後、ロッドレンズアレイ92を透過して感光性記録媒体Kに照射される。したがって、液晶シャッタ92における開閉領域を選択することにより感光性記録媒体Kにおける光を照射すべき領域が選択される。このような線状光の照射は、感光性記録媒体Kを搬送する過程において連続的または間欠的に行われる。一方、感光性記録媒体Kにおいては、光照射された領域が露光され、これを現像することにより発色して画像が形成される。

0005

このようなプリントヘッド9においてカラー画像を形成する場合には、たとえば液晶シャッタ92にR,G,Bのカラーフィルタを設け、液晶シャッタ92により、赤色光緑色光、あるいは青色光を選択的に透過させるように構成される。この場合、感光性記録媒体Kとしては、赤色光感光層、緑色光感光層、および青色光感光層を有するものが使用される。

発明が解決しようとする課題

0006

図26に示したプリントヘッド9では、光源として冷陰極管91を用いるとともに、液晶シャッタ93により感光性記録媒体Kへの光の照射領域が規定されているために次の問題が生じる。第1の問題は、光源とは別に、感光性記録媒体Kへの光照射領域を選択する透過光選択手段(液晶シャッタ93)を別に設ける必要があるため、製造コストが高くなってしまうということである。第2の問題は、ランニングコストが大きいという問題である。この問題は、液晶シャッタ93の光透過効率が悪いため、光源からの光を有効に利用することができないことに起因している。とくに、感光性記録媒体KにR、G、Bの3色の光を照射する場合には、液晶シャッタ93に設けられたフィルタを介して光照射するために、さらに光の利用効率が悪くなってしまう。さらには、冷陰極管91自体が電力消費量が大きいため、ランニングコストの問題を助長してしまう。

0007

本願発明は、このような事情のもとに考えだされたものであって、ランニングコストを低減できる感光型プリントヘッドを、コスト的に有利に製造できるようにすることをその課題としている。

発明の開示

0008

すなわち、本願発明の第1の側面により提供される有機ELプリントヘッドは、複数の有機EL発光素子が主走査方向に列状に並んだ有機EL発光素子アレイを備え、かつ上記有機EL発光素子が赤色光発光部、緑色光発光部および青色光発光部を有し、上記有機EL発光素子アレイは、基板と、この基板上に形成された上記複数の有機EL発光素子と、上記赤色光発光部、上記緑色光発光部、および上記青色光発光部のそれぞれに対して個別に電圧印加するための第1電極および第2電極と、を有していることを特徴としている。

0009

この構成では、感光性記録媒体に対する光照射領域を選択するための透過光選択手段、たとえば液晶シャッタを光源とは別に用いることなく、各有機EL発光素子を個別に点灯させることにより、感光性記録媒体に対して赤色光、緑色光および青色光を照射することができる。したがって、透過光選択手段が不要な分だけ製造コストを低減することができる。また、光源として冷陰極管を用いる場合のように、電力消費の大きな光源を常時点灯させておく必要もなく、必要な有機EL発光素子のみを点灯させればよいため、消費電力を低減してランニングコストの低減を図ることができるようになる。さらには、感光性記録媒体に照射すべき光を透過光選択手段に透過させる必要もないため、透過光選択手段を透過させることによる光の利用効率の悪化という問題も生じず、この点からもランニングコストの低減を図ることができるようになる。

0010

好ましい実施の形態においては、上記赤色光発光部、上記緑色光発光部、および上記青色光発光部は、赤色光発光層、緑色光発光層、および青色光発光層を有しており、上記赤色光発光層、緑色光発光層、および青色光発光層は、赤色光、緑色光、および青色光を自発光するように構成されている。

0011

この構成では、赤色光発光部、緑色光発光部、および青色光発光部において、赤色光、緑色光または青色光が自発光する。そのため、カラーフィルタを用いて所望波長の光を取り出す必要もないため、光の利用効率が高くなって、さらなる低電力化を達成し、ランニングコストの低減をさらに図ることができる。それに加えて、カラーフィルタが不要な分だけ製造コストを低減することができるようになる。

0012

好ましい実施の形態においては、上記有機EL発光素子においては、赤色光発光部、緑色光発光部、および青色光発光部が副走査方向に並ぶように設けられており、上記複数の有機EL発光素子を構成する複数の赤色光発光部、複数の緑色光発光部、および複数の青色光発光部のそれぞれは、上記主走査方向に並ぶ列状に設けられており、かつ、上記第1電極は、副走査方向に延びる直線状部分を有する複数の第1電極部からなり、上記第2電極は、直線状部分を有するR用第2電極部、G用第2電極部およびB用第2電極部からなり、上記複数の赤色光発光部どうし、上記複数の緑色光発光部どうし、および上記複数の青色光発光部どうしを一連導通するとともに、上記複数の第1電極部に直交するように主走査方向に延びており、上記複数の赤色光発光部、上記複数の緑色光発光部、または上記複数の青色光発光部に対して一括し、かつ、上記複数の赤色光発光部、上記複数の緑色光発光部、および上記複数の青色光発光部に対して順次的に電力供給できるように構成されている。

0013

この構成では、複数の第1電極部と、R用第2電極部、G用第2電極部およびB用第2電極部とが交差する領域が、赤色光発光部、緑色光発光部、または青色光発光部を構成し得る。そして、同色の複数の発光部に対して一括し、各色の複数の発光部毎に順次的に発光させられる。このように順次的に発光させれば、複数の赤色光発光部、複数の緑色光発光部、および複数の青色光発光部を同時に発光させる場合に比べて、感光性記録媒体に対する照射光波長特性が良くなるため、解像度の高い画像を提供できるようになる。

0014

好ましい実施の形態においては、上記R用第2電極部の直線状部分、上記G用第2電極部の直線状部分、および上記B用第2電極部の直線状部分の幅寸法は、上記第1電極部の直線状部分の幅寸法の2倍以上とされている。

0015

印字画素数を大きくした場合には、有機EL発光素子間のピッチが小さくなるとともに、各有機EL発光素子におけるR用第2電極部、G用第2電極部、またはB用第2電極部の面積も小さくなる傾向にある。これに対して、R用第2電極部、G用第2電極部、またはB用第2電極部のピッチを、第1電極部の直線状部分間のピッチ(有機EL発光素子間のピッチ)の2倍以上に設定することにより、各有機EL発光素子におけるR用第2電極部、G用第2電極部、またはB用第2電極部の面積を大きく確保して、各第2電極部の低抵抗化を図ることができるようになる。とくに、ITOなどの抵抗の大きな材料により電極を透明電極として構成する場合には、各電極部の面積を小さくすれば、その分だけ消費電力が大きくなってしまう。そのため、消費電力の低減を図る上でも、各電極部の低抵抗化を図ることの意義は大きい。

0016

好ましい実施の形態においては、上記赤色光発光層、上記緑色光発光層、および上記青色光発光層は、上記主走査方向に延びる帯状に形成されており、上記上記R用第2電極部の直線状部分、上記G用第2電極部の直線状部分、および上記B用第2電極部の直線状部分の幅寸法は、上記赤色光発光層、上記緑色光発光層、および上記青色光発光層の幅寸法よりも小さくされている。上記赤色発光部、上記緑色発光部、および上記青色発光部は、ホール注入層ホール輸送層電子注入層、および電子輸送層のうちの少なくとも1つの有機層であって帯状に形成された有機層を有しており、かつ、上記第1電極部の直線状部分、または上記R用第2電極部の直線状部分、上記G用第2電極部の直線状部分、および上記B用第2電極部の直線状部分の幅寸法は、上記有機層の幅寸法よりも小さくするのが好ましい。

0017

有機層(発光層を含む)を含む各発光部は、たとえば基板上に第1電極または第2電極を形成した後に積層形成される。有機層上には、第2電極または第1電極が積層形成される。したがって、有機層よりもこれに積層される第2電極または第1電極の直線状部分の幅寸法を小さくするのであれば、第2電極または第1電極の直線状部分をさほど位置精度良く形成しなくてよい。つまり、第2電極または第1電極は、有機層からはみ出すことなく、しかも有機層の直上に位置させればよいのである。その結果、第1電極または第2電極の形成が容易となって製造コストの削減を図ることができるようになる。また、第1電極と第2電極とが交差する領域により発光部の位置や大きさが規定される構成では、第1電極または第2電極の幅寸法が有機層の幅寸法よりも小さければ、第1電極と第2電極との間に有機層が存在しないということも起こりにくくなる。そのため、電極間ショートを抑制することができるようになる。

0018

好ましい実施の形態においては、上記主走査方向に延びる長矩形状の窓部が3つ形成された絶縁層をさらに有しており、上記赤色光発光層、上記緑色光発光層、および上記青色光発光層は、対応する窓部を埋めるようにして形成されている。

0019

このような発光層は、3つの開口部を有する絶縁層を形成した後に開口部を埋めるようにして発光性材料充填することにより形成することができる。一方、絶縁層は、たとえば感光性材料などを用いたフォトリソグラフィにより形成することができる。フォトリソグラフィでは、精度良く開口部を形成するのが容易であるため、開口部を有する絶縁層を設けることにより、各発光層を精度良く、しかも容易に形成することができるようになる。

0020

好ましい実施の形態においては、上記赤色光発光部、上記緑色光発光部、または上記青色光発光部への電力供給時には、上記R用第2電極部、上記G用第2電極部または上記B用第2電極部の両端部のそれぞれが相対的に高電位とされて電圧が与えられ、あるいは当該両端部のそれぞれが相対的に低電位とされてグランドに電圧が落とし込まれる。

0021

この構成では、各発光部に電力を供給する場合には、R用第2電極部、G用第2電極部またはB用第2電極部を2つの領域に分割し、個々の領域に対して同一の電位差が与えられる。つまり、各領域が電気的に並列な関係となるため、各領域の抵抗値が各第2電極部全体の抵抗値の2分の1となるとともに、各第2電極部の一端部を高電位とするとともに他端部を低電位として電力を供給する場合に比べて各領域に流れる電流量が2分の1となる。そのため、各第2電極部の一端部を高電位、他端部を低電位として電力を供給する場合に比べて、各第2電極部での電圧降下が4分の1となるため、消費電力の低減を図ることができるようになる。

0022

好ましい実施の形態においては、上記複数の有機EL発光素子は、無機絶縁物からなる封止部により覆われている。

0023

この構成では、封止部によって発光素子が外力から保護される。また、無機物は、有機物に比べて水分を吸収しにくいため、有機EL発光素子が有機物からなる有機層を有する場合には、封止部により、周囲環境から有機EL発光素子への水分の侵入が抑制される。封止部は、無機絶縁板を接着することにより設けてもよいし、無機絶縁材料をポッテングした後に焼成や乾燥させることにより設けてもよい。

0024

好ましい実施の形態においては、開口部を介して外部と連通する内部空間を有するケースをさらに備えているとともに、上記ケースに上記有機EL発光素子アレイが装着されている。なお、開口部は、透明カバーにより閉塞してもよいし、外部に開放したままであってもよい。ただし、開口部に密接して記録媒体を搬送して光照射を行う場合には、開口部を透明カバーにより閉塞するのが好ましい。

0025

この構成では、ケースによって有機ELプリントヘッド全体としての剛性が確保されているため、有機EL発光素子アレイやレンズアレイの反りや撓みの発生を抑制することができるようになる。これにより、感光性記録媒体と有機EL発光素子との間の主走査方向の各所における距離を一定に維持して、適切な光照射を行うことができるようになる。

0026

好ましい実施の形態においては、上記内部空間内に配置されるとともに、長手方向に複数のレンズが並んだレンズアレイをさらに備え、かつ、上記レンズアレイは、上記複数のレンズが主走査方向に並ぶように配置されている。レンズアレイは、複数のレンズの軸心が主走査方向および副走査方向の双方と略直交するようにして配置するのが好ましい。

0027

この構成では、各有機EL発光素子からの光がレンズアレイを介して感光性記録媒体に照射される。したがって、有機EL発光素子からの光は、細幅な線状光として感光性記録媒体上に結像される結果、解像度の高い画像を提供できるようになる。

0028

レンズアレイとしては、複数のロッドレンズが長手方向に並んだものの他、複数のレンズが長手方向に並んだ第1および第2レンズアレイ部材を、これらのレンズアレイの各レンズの光軸が一致するように接続したものを使用することができる。第1および第2レンズアレイ部材からなるレンズアレイでは、有機EL発光素子アレイに近い側に配置される第1レンズアレイ部材に、この第1レンズアレイ部材への光の入射を制限する遮光部を設けるのが好ましい。遮光部を設ければ、隣接するレンズ間でのクロストークを抑制することができるようになる。遮光部は、樹脂成形したものであってもよいし、第1レンズアレイ部材に対して膜形成したものであってもよい。

0029

基板としては、その厚み方向に延びる複数本光ファイバ密集配置させたファイバアレイ部が主走査方向に延びるようにして形成されたものを使用することもできる。その場合には、レンズアレイを用いることなく、有機EL発光素子からの光を線状に出射できるようになる。

0030

好ましい実施の形態においては、上記ケースは、本体部と、上記主走査方向に延びるとともに上記主走査方向および上記副走査方向の双方に対して略直交する方向に上記本体部から突出する凸部と、を有しており、上記凸部から上記主走査方向に延びる線状に光が出射するように構成されている。

0031

有機ELプリントヘッドは、感光フィルムなどの感光性記録媒体に対して光を照射するために使用される。インスタントカメラなどにおいては、フィルムケース内に複数枚積層収容されたフィルムパックの状態で感光フィルムが充填されている。フィルムケースには、感光フィルムに対する光照射を許容するための開口部が設けられており、この開口部を介して感光フィルムに光照射が行われる。この場合に、有機ELプリントヘッドの凸部から線状に光が出射するように構成すれば、凸部のみが開口部を介してフィルムケースに収容される状態で感光フィルムに対して光を照射することができる。

0032

そして、フィルムケースの開口部を、感光フィルムにおける画像形成領域に対応させた大きさとし、有機ELプリントヘッドを往復移動させるように構成すれば、凸部がフィルムケースの開口部の周縁干渉するまでの範囲で有機ELプリントヘッドが可動できる。これに対して、有機ELプリントヘッドの本体部がフィルムケースの開口部に収容される構成では、本体部が開口部の周縁と干渉するまでの範囲で有機ELプリントヘッドが可動できる。本体部には、通常、有機EL発光素子アレイが装着されるのに対して、凸部は線状光を出射できるように構成すればよい。そのため、本体部の寸法よりも、凸部の寸法のほうが小さくできる。したがって、有機ELプリントヘッドにおける移動方向の寸法を本体部よりも凸部のほうが小さくなるようにすれば、有機ELプリントヘッドが往復移動する場合の有機ELプリントヘッドの可動範囲を大きくでき、感光フィルムに対してより大きな範囲に光を照射することができるようになる。

0033

好ましい実施の形態においては、配線パターン形成され、かつ駆動ICが搭載されたフレキシブルケーブルをさらに有するとともに、上記第1電極および上記第2電極が上記配線と接続されており、上記フレキシブルケーブルは、上記ケースに形成された凹部に上記駆動ICが収容されるようにして、少なくとも一部が上記ケースの外面に沿って設けられている。

0034

この構成では、有機ELプリントヘッドの表面から駆動ICが突出することなくケースの凹部に収容されるから、画像形成装置に有機ELプリントヘッドを組み込むのに駆動ICが邪魔にならず、また有機ELプリントヘッド全体としてのコンパクト化を図ることができるようになる。

0035

好ましい実施の形態においては、上記基板が透明基板として構成されているとともに、上記第1電極が透明電極として構成されており、かつ、上記複数の第1電極部の直線状部分上には、これらの直線状部分と直交するようにして、上記発光素子の幅寸法に応じた間隔を隔てた複数の絶縁膜が平面的に分離して積層形成されている。また、絶縁膜は、有機EL発光素子の形状に対応した開口部を有する形態としてもよい。

0036

この有機ELプリントヘッドでは、基板および第1電極が透明に形成されており、基板における有機EL発光素子が形成された面とは反対側の面から光が出射するように構成されている。その一方、第1電極と第2電極との間に絶縁膜が介在することによって、基板における絶縁膜に対応する部分からは第1電極と第2電極との間に電圧差が与えられないため、光が出射されないように構成されている。つまり、隣接する絶縁膜のピッチや絶縁膜に設けられた開口部の形状によって発光部(有機EL発光素子)のピッチが事実上規定されている。

0037

したがって、印字画素数を大きくすべく有機EL発光素子間のピッチを小さくしつつも有機EL発光素子の寸法を小さくするためには、複数の絶縁膜の寸法や形成位置を正確に規定するだけでよく、その他のもの、たとえば第2電極などの寸法や形成位置についてはシビアな精度は要求されない。絶縁膜は、フォトリソグラフィの手法により容易かつ精度良く形成することができるため、絶縁膜を設けて有機EL発光素子のピッチなどを規定することにより、絶縁膜上に積層形成するものの形成が容易となる。また、第2電極の幅寸法は、隣接する絶縁膜の間の距離などに正確に対応させる必要もなく、隣接する絶縁膜間や開口部を覆いきれば充分であるため、第2電極の幅寸法を大きく設定することもできる。これにより、第2電極の抵抗を小さくして省電力化を図ることができるようになる。さらには、開口部を有する絶縁膜を形成する場合には、発光部の寸法が当該開口部によって決定されるので、絶縁膜よりも先に形成される第1電極の寸法や形成位置についてもシビアな精度が要求されないといった利点も得られる。

0038

本願発明の第2の側面においては、フィルムケース内に複数の感光フィルムが積層されたフィルムパックと、上記感光フィルムに線状光を照射するためのプリントヘッドと、を備えた画像形成装置であって、上記プリントヘッドとして上述した本願発明の第1の側面に係る有機ELプリントヘッドを備えたことを特徴とする、画像形成装置が提供される。

0039

この画像形成装置は、本願発明の第1の側面に係る有機ELプリントヘッドを備えているから、上述した当該有機ELプリントヘッドの効果を享受できる。

0040

本願発明の第3の側面においては、フィルムケース内に複数の感光フィルムが積層されたフィルムパックと、上記感光フィルムに線状光を照射するためのプリントヘッドと、を備えた画像形成装置であって、上記プリントヘッドは、複数の有機EL発光素子が主走査方向に列状に並んだ有機EL発光素子アレイと、上記有機EL発光素子アレイが装着されるケースと、を備え、かつ、上記有機EL発光素子アレイは、基板と、この基板上に形成された上記複数の有機EL発光素子と、第1電極および第2電極と、を有するとともに、上記有機EL発光素子が赤色光発光部、緑色光発光部、および青色光発光部を有し、上記第1電極および上記第2電極により上記赤色光発光部、上記緑色光発光部、および上記青色光発光部のそれぞれに対して個別に電圧を印加するように構成されており、上記ケースは、本体部と、上記主走査方向に延びるとともに上記主走査方向および上記副走査方向の双方に対して略直交する方向に上記本体部から突出する凸部と、を有しており、この凸部から、上記主走査方向に延びる線状に光が出射するように構成されており、上記フィルムケースにケースには、上記ケースの凸部が収容される開口部が形成されており、上記有機ELプリントヘッドは、上記凸部が上記開口部に収容された状態で、上記本体部が上記フィルムケースの表面に沿うように往復移動可能とされていることを特徴とする、画像形成装置が提供される。

0041

この構成では、有機ELプリントヘッドの凸部のみがフィルムケース内に収容された状態で有機ELプリントヘッドが往復移動するが、凸部が開口部の周縁と干渉するまでの範囲で有機ELプリントヘッドが可動できる。これに対して、有機ELプリントヘッドの本体部が開口部を介してフィルムケースに収容される構成では、本体部が開口部の周縁と干渉するまでの範囲で有機ELプリントヘッドが可動できる。本体部には、通常、有機EL発光素子アレイが装着されるのに対して、凸部は線状光を出射できるように構成すればよい。そのため、本体部の寸法よりも、凸部の寸法のほうが小さくできる。したがって、有機ELプリントヘッドにおける移動方向の寸法を本体部よりも凸部のほうが小さくなるようにすれば、有機ELプリントヘッドが往復移動する場合の有機ELプリントヘッドの可動範囲を大きくでき、感光フィルムに対してより大きな範囲に光を照射することができるようになる。

発明を実施するための最良の形態

0042

以下、本願発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しつつ具体的に説明する。図1および図2は、本願発明の第1の実施の形態に係る有機ELプリントヘッドの一例を示す分解斜視図および縦断面図である。

0043

有機ELプリントヘッドX1は、画像形成装置に組み込まれて使用されるものであり、たとえば上部開口部10および下部開口部11を有するように樹脂成形により一体的に形成されたケース1を備えている。上部開口部10と下部開口部11との間は、内部空間12を介して連通している。この内部空間12には、ロッドレンズアレイ2が嵌合保持されている。

0044

ロッドレンズアレイ2は、全体として棒状の形態を有しており、円柱状の貫通孔20aが長手方向に並ぶようにして複数設けられたホルダ20に対して、各貫通孔20a内にロッドレンズ21を嵌合保持させたものである。このロッドレンズアレイ2では、ロッドレンズ21の端面21aから入射した光が端面21bから一定距離隔てたところに正立等倍に結像する。

0045

ケース1の上部開口部10には、透明カバー3が装着されている。透明カバー3は、たとえばガラス樹脂により透明な板状の形態に形成されている。ロッドレンズアレイ2からの光は、透明カバー3上に結像するように透明カバー3とロッドレンズアレイ2の位置関係が設定されている。有機ELプリントヘッドX1を画像処理装置を組み込んだ場合には、たとえば透明カバー3に接触するようにしてプラテンローラPが密着して配置される。そして、プラテンローラPを図2の矢印A方向に回転させることにより、透明カバー3に密着して感光性記録媒体Kが図2の矢印B方向に搬送される。

0046

一方、ケース1の下部開口部11には、有機EL発光素子アレイ4が装着されている。有機EL発光素子アレイ4は、図3および図4に示したように長矩形状の透明基板40上に、この透明基板40の長手方向に並ぶようにして複数の有機EL発光素子41を形成したものである。

0047

複数の有機EL発光素子41は、封止部49により覆われている。封止部49は、ガラスなどの無機物により形成されている。図2に示した有機ELプリントヘッドX1では、樹脂製の接着剤49aを介してガラス板接合することにより封止部49が形成されている。封止部49は、ガラスペーストを塗布した後に焼成し、あるいは溶融ないし軟化したガラス材料ポッティングすることにより形成することもできる。封止部49を設ければ、有機EL発光素子41を外力から保護することができる。また、無機物は有機物に比べて水分を吸収しにくいため、有機EL発光素子41を無機物たる封止部49により覆えば、周囲環境から発光素子への水分の侵入が抑制される。

0048

図3および図4に示したように、有機EL発光素子41は、透明基板40の短手方向に並ぶ赤色光発光部41R、緑色光発光部41G、および青色光発光部41Bを有している。これらの発光部41R,41G,41Bは、複数の駆動IC42やコネクタ43を介して導通させられる図外の駆動ICを介して個別に発光させられるように構成されている。

0049

複数の発光部41R,41G,41BのピッチP1は、たとえば感光性記録媒体Kにおける画像形成最小幅P2の整数倍nP2(nは整数)とされる(符号P2については図示していない)。また、感光性記録媒体Kが画像形成最小幅で相対的に高速ピッチ送りされる場合には、発光部41R,41G,41BのピッチP1はn(P2+α)(nは整数、α>0)とされる。これは、感光性記録媒体Kなどピッチ送りするためのパルスモータパルス周波数が大きくなれば、画像形成最小幅P2で感光性記録媒体Kを相対的にピッチ送りしようとしたとしても、実際には感光性記録媒体Kが画像形成最小幅P2よりも大きなピッチで相対的に紙送りされることを考慮したものである。

0050

以上に説明した有機EL発光素子41(発光部41R,41G,41B)は、図5および図6に示したように透明基板40上に、複数のアノード44、有機層45および複数のカソード46R,46G,46Bを積層することにより形成することができる。

0051

図3に良く表れているように、複数の駆動IC42は、基板40の長手方向に並んで配置されている。隣接する駆動IC42相互間は、配線42aにより導通接続されている。複数のアノード44は、対応する駆動IC42と基板40の一方の長手縁部40aとの間の領域に形成されている。図面上には明確に表れていないが、各アノード44の端部に、対応する駆動IC42に形成された端子(図示略)が導通するようにして各駆動IC42がフェイスダウン方式面実装されている。

0052

各アノード44は、透明電極として形成されており、図4に良く表れているように基板40の長手縁部よりの部分44aが基板40の短手方向に延びる直線状とされている(以下「直線状部分44a」という)。図5および図7に示したように、この直線状部分44a上には、これに交差して長手方向に延びる絶縁膜48が一定間隔隔てて複数形成されている。図8に示したように、絶縁膜48′を赤色光発光部41R、緑色光発光部41G、青色光発光部41Bとなるべき領域に対応して複数の開口部48″が設けられたものとして形成してもよい。

0053

図3および図4に示したように、最端に位置する駆動IC42と基板40の長手縁40bとの間の領域には、最端の駆動IC43に対して、画像データやクロックパルス信号などの各種の信号の他、電力を供給するための配線43aがパターン形成されている。画像データや電力は、配線42aを介して、他の駆動IC43に入力される。

0054

この構成では、2つのコネクタ43を利用して、カソード46R,46G,46Bの両端部のそれぞれを相対的に高電位として複数のアノード44とカソード46R,46G,46Bとの間に電圧が供給される。このため、カソード46R,46G,46Bに着目すれば、カソード46R,46G,46Bを2つの領域に分割し、個々の領域に対して同一の電位が与えられる。つまり、各領域が電気的に並列な関係となるため、各領域の抵抗値がカソード46R,46G,46Bの抵抗値の2分の1となるとともに、カソード46R,46G,46Bの一端部を高電位とするとともに他端部を低電位として電力を供給する場合に比べて各領域に流れる電流量が2分の1となる。したがって、カソード46R,46G,46Bの一端部を高電位とするとともに他端部を低電位として電力を供給する場合に比べて、カソード46R,46G,46Bでの電圧降下が4分の1となるため、消費電力の低減を図ることができるようになる。

0055

カソード46R,46G,46Bは、R用カソード46R、G用カソード46G、およびB用カソード46Bからなる。R用カソード46R、G用カソード46G、およびB用カソード46Bは、基板40の1つの長手縁40cおよび2つの短手縁40dに沿うコの字状に形成されている。R用カソード46R、G用カソード46G、およびB用カソード46Bにおける長手縁に沿う部分は、アノード44の直線状部分44aと直交する直線状部分46Ra,46Ga,46Baとされている。図4に良く表れているように、カソード46の直線状部分46Ra,46Ga,46Baの幅寸法Waは、アノード44の直線状部分44aの幅寸法Wbの2倍以上とされている。これにより、アノード44の直線状部分44aの間のピッチ、ひいては有機EL発光素子41の間のピッチを小さくするとともに、カソード46R,46G,46Bの厚み寸法を小さくしつつも、カソード46R,46G,46Bの抵抗値を小さくすることができるようになる。

0056

有機層45は、図5および図6に示したように、ホール注入層45a、ホール輸送層45b、複数の発光層45R,45G,45B、電子輸送層45c、および電子注入層45dからなる。

0057

ホール注入層45aおよびホール輸送層45bは、少なくとも複数のアノード44の直線状部分44aを覆うようにして、ホール注入層45aおよびホール輸送層45bの順序で積層形成されている。ホール注入層45aおよびホール輸送層45bは、図5および図6に示したように複数のアノード44の直線状部分44aの全てを一括して覆うように形成してもよいし、各アノード44の直線状部分44aに対応するように複数の直線状部分に分割された形態として形成してもよい。

0058

ホール注入層45aは、アノード44からのホール取り出し効率、つまり有機層45へのホール注入効率を向上させる役割を有するものである。一方、ホール輸送層45bは、発光層45R,45G,45Bへのホールの移動を効率良く行うとともに、カソード46R,46G,46Bからの電子が発光層45R,45G,45Bを超えてアノード44へ移動するのを抑制し、発光層45R,45G,45Bにおける電子とホールとの再結合効率を高める役割を有するものである。

0059

複数の発光層45R,45G,45Bは、赤色光発光層45R、緑色光発光層45Gおよび青色光発光層45Bからなる。これらの発光層45R,45G,45Bは、R用カソード46R,G用カソード46G、およびB用カソード46Bにおける直線状部分46Ra,46Ga,46Baの直下領域において、直線状に延びるようにして形成されている。これらの発光層45R,45G,45Bは、発光物質を含んでおり、アノード44からのホールとカソード46R,46G,46Bからの電子との再結合により励起子を生成する場である。励起子は、発光層45R,45G,45Bを移動するが、その過程において発光物質が発光する。発光層45R,45G,45Bに含ませる発光物質の種類の選択することにより、赤色光発光層45R、緑色光発光層45Gおよび青色光発光層45Bのそれぞれが、赤色光、緑色光および青色光を自発光するように構成されている。

0060

一方、電子輸送層45cおよび電子注入層45dは、発光層45R,45G,45Bを覆うようにして、電子輸送層45c、電子注入層45dの順序で積層されている。電子輸送層45cおよび電子注入層45dは、図5および図6に示したように複数の発光層45R,45G,45Bの全てを一括して覆うように形成してもよいし、各発光層45R,45G,45Bに対応するように複数の直線状部分に分割された形態として形成してもよい。

0061

電子注入層45dは、カソード4からの電子の取り出し効率、つまり有機層45への電子注入効率を向上させる役割を有するものである。一方、電子輸送層45cは、発光層45R,45G,45Bへの電子の移動を効率良く行うとともに、アノード44からのホールが発光層45R,45G,45Bを超えてカソード46R,46G,46Bへ移動するのを抑制し、発光層45R,45G,45Bにおける電子とホールとの再結合効率を高める役割を有するものである。

0062

このような有機EL発光素子アレイ4は、図9を参照して説明するようなプロセスを経て製造することができる。

0063

まず、図9(a)に示したように透明基板40上に複数のアノード44(図3参照)を形成した後に、複数の絶縁膜48(図7参照)を形成する。

0064

複数のアノード44は、たとえばITOなどを用いた蒸着スパッタリングなどの公知の手法により、厚さが200〜500Åの透明導体膜を形成した後に、エッチング処理を施すことにより形成することができる。もちろん、複数のアノード44は、フォトリソグラフィの手法によりマスクを形成した後に蒸着やスパッタリングなどの手法により成膜し、マスクとともに不要部分を除去することにより形成してもよい。

0065

一方、絶縁膜48は、たとえばフォトリソグラフィの手法を利用して、図7および図9(a)に示したように、アノード44の直線状部分44aに直交するようにして、厚みが、たとえば100〜1000Åに形成される。より具体的には、絶縁性を有する感光性樹脂材料を用いて基板上に成膜した後にマスクを介して紫外線などの光照射行い、不要部分を除去することにより形成することができる。なお、図8に示した絶縁膜48′も感光性樹脂層を成膜した後に、不要部分を除去することにより形成することができる。フォトリソグラフィの手法を利用した場合には、精度良く絶縁膜48,48′を形成することができる。絶縁膜48′では、発光部41R,41G,41Bの面積が開口部48″により規定されるため、アノード44の直線状部分44aを精度良く形成することによって発光部41R,41G,41Bのピッチや形態を規定する必要がない。このため、アノード44の直線状部分44aを精度良く形成する必要がないといった利点を享受できる。図4および図6に示した有機EL発光素子アレイ4では、絶縁膜48,48′により発光部41R,41G,41B間のピッチP1が規定されている一方、発光部41R,41G,41B間のピッチP1は、感光性記録媒体Kの画像形成最小幅P2の整数倍に形成されることがある。その場合には、このような関係を満たした発光部41R,41G,41Bを形成できるように絶縁膜48,48′が形成される。

0066

次いで、図9(b)に示したように、ホール注入層45aおよびホール輸送層45bを形成する。ホール注入層45aおよびホール輸送層45bは、たとえば蒸着やスパッタリングを利用して、複数のカソード44の直線状部分44aを一括して覆うように成膜することにより形成することができる。ホール注入層45aは、たとえば厚さが数〜10Åに、ホール輸送層45bは、たとえば厚さが100〜1000Åに成膜される。もちろん、ホール注入層45aおよびホール輸送層45bは、複数のアノード44を個別に覆うように、複数の直線状のものとして形成してもよい。ただし、ホール輸送層45bの形成にあたっては、先に形成したホール注入層45aへ与えるダメージを考慮して、ホール輸送層45bは蒸着により形成するのが好ましい。

0067

このようにしてホール注入層45aおよびホール輸送層45bを形成した場合、アノード44の直線部分44aに直交して複数の絶縁膜48が形成されているために、ホール輸送層45bの表面は、隣接する絶縁膜48の間に対応する部分が窪んだものとされる。なお、図8に示した絶縁膜48′を形成した場合には、開口部48″に対応する部分が窪んだ形状とされる。

0068

ここで、ホール注入層45aを構成する材料としては、たとえば銅フタロシアニン無金属フタロシアニン芳香族アミンTPAC、2Me−TPD、α−NPDなど)を用いることができる。一方、ホール輸送層45bを構成する材料としては、たとえば1,1−ビス(4−ジ−p−アミノフェニルシクロヘキサンガルバゾールおよびその誘導体トリフェニルアミンおよびその誘導体を用いることができる。

0069

続いて、図9(c)に示したように複数の発光層45R,45G,45Bを複数のカソード44の直線状部分44aに直交するようにして形成する。複数の発光層45R,45G,45Bは、たとえば赤光発光層45R、緑色光発光層45G、青色光発光層45Bのそれぞれを、マスクを用いて個別に発光物質を蒸着することにより、厚さが100〜1000Åに形成される。

0070

発光物質としては、たとえばトリス(8−キノリノラトアルミニウム錯体、ビス(ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体、ジトルイルビニルビフェニル、トリ(ジベンゾイルメチルフェナントロリンユーロピウム錯体(Eu(DBM)3(Phen))、およびフェニルピリジンイリジウム化合物などの蛍光またはりん光性発光物質を使用することができる。もちろん、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリアルキルチオフェンポリフルオレン、およびこれらの誘導体などのような高分子発光物質を用いてもよい。発光物質は、発光層45R,45G,45Bにおける発光色に応じて1または複数が選択され、また色調を調整するために無機化合物を併用してもよい。なお、複数種物質を用いて発光層45R,45G,45Bを形成する場合には、これらの物質を共蒸着するのが好ましい。

0071

アノード44とカソード46R,46G,46Bとが交差する領域であっても、それらの間に絶縁膜48,48′が存在すればそれらの間に電位差が生じることが絶縁膜48により制限される。そのため、隣接する絶縁膜48間以外は、発光部41R,41G,41Bとして機能しないため、各発光層45R,45G,45Bは、少なくとも隣接する絶縁膜48間に相当する窪んだ部分に形成すればよい。そして、窪んだ部分から多少はみ出して各発光層45R,45G,45Bを形成したとしても、絶縁膜48,48′により発光領域が正確に規定される。そのため、各発光層45R,45G,45Bの寸法や形成位置に対してシビアな精度が要求されないために各発光層45R,45G,45Bの形成が容易となる。とくに、印字画素数が多くなって有機EL発光素子41間のピッチが小さくなった場合においては、各発光層45R,45G,45Bの形成についてシビアな精度が要求されないことの意義は大きい。

0072

次いで、図9(d)に示したように、複数の発光層45R,45G,45Bを覆うようにして電子輸送層45cおよび電子注入層45dを、この順序で積層形成する。電子輸送層45cおよび電子注入層45dは、たとえば蒸着により、複数の発光層45R,45G,45Bを一括して覆うように成膜することにより形成することができる。電子輸送層45cは、たとえば厚さが100〜1000Åに、電子注入層45dは、たとえば厚さが数〜10Åに形成される。もちろん、電子輸送層45cおよび電子注入層45dは、複数の発光層45R,45G,45Bを個別に覆うように、複数の直線状のものとして形成してもよい。この場合には、絶縁膜48,48′が形成されているために、電子輸送層45cおよび電子注入層45dは、複数の発光層45R,45G,45Bを形成する場合と同様の理由により、精度良く形成する必要がないといった利点を享受できる。

0073

電子輸送層45cおよび電子注入層45dを構成する材料としては、たとえばアントラキノジメタンジフェニルキノン、ぺリレンテトラカルボン酸トリアゾールオキサゾールオキサジアゾールベンズオキサゾール、およびこれらの誘導体を用いることができる。電子注入層45dは、LiFのような無機材料により形成することもできる。この場合には、電子注入層45dは、有機層45の構成要素とはならないのはいうまでもない。

0074

さらに、カソード46R,46G,46Bを形成した後に、複数の駆動IC42を実装し、さらにコネクタ43を装着することにより、図3ないし図6に示した有機EL発光素子アレイ4が形成される。

0075

カソード46R,46G,46Bは、アルミニウムなどの導体の蒸着およびエッチング処理により、あるいはマスクを用いて蒸着した後にマスクを除去することにより形成することができる。カソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46Ga,46Baは、発光層45R,45G,45Bに対応するようにして、厚さが100〜300Åに形成される。上述したように、発光部41R,41G,41Bは、アノード44とカソード46R,46G,46Bが交差する領域のみならず、隣接する絶縁膜48の間の領域に規定されるため、カソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46aG,46Baは、少なくとも隣接する絶縁膜48間の寸法よりも大きな幅寸法に形成すればよい。したがって、カソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46aG,46Baに形成についてはシビアな精度が要求されない。たとえ高密度記録を達成するために発光素子41のピッチが小さくなったとしても、カソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46aG,46Baを簡易に形成することができる。しかも、発光素子41のピッチが小さくなったとしても、カソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46aG,46Baの幅寸法は隣接する絶縁膜48の間寸法よりも大きく設定できる。そのため、カソード抵抗を低減して消費電力を小さく維持し、ランニングコストを小さく維持することができるようになる。このような利点は、図8に示した開口部48′を有する絶縁膜48を形成した場合にも同様に得ることができるようになる。

0076

以上に説明した有機ELプリントヘッドX1では、次に説明する動作により感光性記録媒体Kに画像が形成される。なお、感光性記録媒体Kは、図面上には表れていないが、赤色光、緑色光、または青色光を照射することにより露光され、それを現像することにより画像が顕在化する感光層を有するものとして構成されている。

0077

図2に良く表れているように、プラテンローラPの回転により感光性記録媒体Kが透明カバー3に密着して副走査方向Bに搬送される。感光性記録媒体Kは、たとえば画像形成最小幅に応じてピッチ送りされる。なお、本実施の形態においては、画像形成最小幅と発光部41R,41G,41B間のピッチP1は一致しているものとする(図4参照)。一方、有機EL発光素子アレイ4では、コネクタ43を介して最端に位置する2つの駆動IC43(図3参照)から、印字データクロックパルスあるいは電力が供給される。各駆動IC43では、印字データに応じて、有機EL発光素子41に電力が供給するか否かが選択される。一方、R用カソード46R、G用カソード46G、B用カソード46Bには、図外の駆動ICにより、これらのカソード46R,46G,46Bのうちから電力供給すべきカソード46R,46G,46Bが順次選択される。つまり、感光性記録媒体Kの停止している間に、複数の赤色光発光部41R、複数の緑色光発光部41Gおよび青色光発光部41Bについて、それらが順次発光可能な状態が選択され、駆動IC43により選択された発光部41R,41G,41Bのみに電力が供給される。電力が供給された発光部41R,41G,41Bでは、アノード44からホールが供給される一方、カソード46R,46G,46Bから電子が供給されて、これらが発光層45R,45G,45Bにおいて再結合して、供給電力量に応じた輝度をもって、発光層45R,45G,45Bの発光物質に応じた色を発光する。

0078

発光層45R,45G,45Bからの光は、レンズアレイ2により透明カバー3の表面、つまり感光性記録媒体K上に結像される。発光部41R,41G,41Bは、副走査方向に一定ピッチP1(図4参照)を隔てて配置されているとともに、レンズアレイ2は正立等倍像を形成するものであるから、感光性記録媒体Kには、赤色光R、緑色光Gおよび青色光BのそれぞれがピッチP1を隔てて線状に照射される。これにより、感光性記録媒体Kでは、照射された光の輝度に応じた明度をもって各感光層が露光される。このような光照射は、感光性記録媒体Kをピッチ送りすることにより繰り返し行われる結果、赤色光R、緑色光Gおよび青色光Bの3つの光により感光性記録媒体Kの全体が露光される。露光された感光性記録媒体Kは、現像液を用いて現像することにより感光性記録媒体Kに画像が形成される。

0079

有機ELプリントヘッドX1では、エレクトロルミネッセントを利用した各有機EL発光素子41をオンオフさせることにより感光性記録媒体Kを露光できるように構成されている。したがって、従来の感光型プリントヘッドのように液晶シャッタなどの透過光選択手段を用いる必要がないため製造コスト的に有利である。しかも、光源としては、エレクトロルミネッセントを利用した有機EL発光素子アレイ4が用いられているため、冷陰極管のように常時光源を点灯する必要はない。選択された有機EL発光素子41のみを点灯すればよく、各有機EL発光素子41を点灯するために必要な電力が少なくて済むため、ランニングコストが少なくて済む。

0080

有機ELプリントヘッドX1では、ケース1の第1開口部10が透明カバー3により閉塞されていたが、第1開口部10は必ずしも透明カバー3により閉塞する必要はない。また、本実施の形態においては、プラテンローラPにより透明カバー3に密着して感光性記録媒体Kが搬送されるように構成されていたが、載置台上に感光性記録媒体を載置するなどして固定し、感光性記録媒体に対して、有機ELプリントヘッドを副走査方向に移動させて感光性記録媒体に光を照射するように構成してもよい。

0081

図10は、本願発明の第2の実施の形態に係る有機ELプリントヘッドの一例を示す要部断面図である。

0082

同図に示した有機ELプリントヘッドX2は、透明基板40上に、アノード44、有機層45およびカソード46R,46G,46Bが形成されている。この有機ELプリントヘッドX2の基本的な構成については、先に説明した有機ELプリントヘッドX1と同様である。

0083

有機ELプリントヘッドX2が有機ELプリントヘッドX1と相違する点は、赤色光発光層45R、緑色光発光層45G、および青色光発光層45Bが絶縁層8に設けられた開口部80を埋めるようにして帯状に形成されている点である。

0084

開口部80は、図11に示したように、アノード44の直線状部分44aに交差して、これらを一連に跨ぐようにして3つ設けられている。このような開口部80を有する絶縁層8は、たとえば感光性材料を用いたフォトリソグラフィにより形成することができる。そのため、開口部80は、公知の手法を用いて簡易かつ精度良く形成することができる。一方、発光層45R,45G,45Bは、発光性材料を含むインクインクジェット方式あるいはディスペンサを用いて埋めた後にインクを乾燥させることにより形成することができる。したがって、開口部80を有する絶縁層8を設けることにより、発光層45R,45G,45Bを容易かつ精度良く形成することができるようになる。

0085

また、有機ELプリントヘッドX2では、図面上には明確に表れていないが、電子注入層45dが発光層45R,45G,45Bと同一方向に延びる帯状に3つ形成されている。各電子注入層45dは、対応する発光層45R,45G,45Bよりも幅寸法が小さくされている。各電子注入層45d上には、カソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46Ga,46Baが積層されている。これらのカソード46Ra,46Ga,46Baは、対応する電子注入層45dよりも幅寸法が小さくされている。

0086

有機ELプリントヘッドX2では、発光層45R,45G,45Bの幅寸法よりもカソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46Ga,46Baの幅寸法のほうが小さくされている。そのため、カソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46Ga,46Baとアノード44の直線状部分44aとの交差領域により各発光部が規定される。

0087

この構成では、カソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46Ga,46Baを、さほど位置精度良く形成しなくてもよい。つまり、発光層45R,45G,45Bの直上に、しかも有機層からはみ出すことなく直線状部分46Ra,46Ga,46Baを形成すればよい。その結果、直線状部分46Ra,46Ga,46Baの形成が容易となって製造コストの削減を図ることができるようになる。また、直線状部分46Ra,46Ga,46Baの幅寸法のほうが発光層45R,45G,45Bの幅寸法よりも小さければ、当該直線状部分46Ra,46Ga,46Baとアノード44の直線状部分44aとの間に発光層45R,45G,45Bが存在しないということも起こりにくくなる。そのため、アノード44とカソード46R,46G,46B間のショートを抑制することができるようになる。

0088

また、発光層46Ra,46Ga,46Baの形成後に絶縁膜8を除去した上で、電子輸送層45c、電子注入層45d、カソード46Ra,46Ga,46Baを形成し、図12に示したような形態に構成してもよい。

0089

なお、発光層45R,45G,45B、電子輸送層45c、電子注入層45dは、少なくとも1つを帯状に形成し、その層よりもカソード46Ra,46Ga,46Baの幅寸法を小さくすれば、上述した効果を享受することができる。また、基板に対して、カソード、電子注入層、電子輸送層、発光層、ホール輸送層、ホール注入層、およびアノードをこの順序で積層した形態とする場合には、発光層、ホール輸送層、およびホール注入層のうちの少なくとも1つを帯状に形成し、その層よりもアノードの幅寸法を小さくすればよい。複数の層を帯状に形成する場合には、基板から遠い層ほど幅寸法を小さくするのが好ましい。

0090

本実施の形態では、電子注入層、電子輸送層、発光層、ホール輸送層およびホール注入層により有機層が構成された有機EL表示装置を例にとって説明したが、有機層の構成は、発光層を構成する材料になどにより種々に設計変更可能である。たとえば発光物質が高分子量のものである場合には、有機層はホール輸送層および発光層からなる2層構造であってもよい。もちろん、有機層を電子輸送層と発光層からなる2層構造として構成することもできる。また、有機層は、ホール輸送層、電子輸送層および発光層からなる3層構造であってもよい。

0091

ここで、図13には、本願発明の第3の実施の形態として、発光物質として高分子量のものが使用され、有機層45がホール輸送層45bおよび発光層45R,45G,45Bの2層により構成された有機ELプリントヘッドX3を示した。高分子量の発光物質としては、上述したようにポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリアルキルチオフェン、ポリフルオレン、およびこれらの誘導体などが挙げられる。

0092

有機ELプリントヘッドX3においては、基板40上に、アノード44、ホール輸送層45b、発光層45R,45G,45B、およびカソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46Ga,46Baがこの順序で積層形成されている。

0093

発光層45R,45G,45Bは、上述した第2の実施の形態の場合と同様に、絶縁膜8の開口部80を埋めるようにして帯状に形成されている。カソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46Ga,46Baは、発光層45R,45G,45Bの直上において、発光層45R,45G,45Bよりも幅寸法の小さい帯状に形成されている。

0094

一方、図14には、図13示した有機ELプリントヘッドX3の変形例を示した。図14に示した有機ELプリントヘッドX3aは、発光層45R,45G,45Bを形成した後に絶縁膜8を除去したものとして形成されている。

0095

図13および図14に示した有機ELプリントヘッドX3,X3aにおいても、カソード46R,46G,46Bの直線状部分46Ra,46Ga,46Baの幅寸法が発光層45R,45G,45Bの幅寸法よりも小さくされている。そのため、カソード46R,46G,46Bの形成が容易であり、しかもアノード44とカソード46R,46G,46Bとの間のショートを抑制できるといった効果を享受できる。

0096

図15および図16には本願発明に係る画像形成装置およびその要部断面図を示し、図17には感光フィルムの断面図を示し、図18には図15および図16の画像形成装置に組み込まれる本願発明の第4の実施の形態に係る有機ELプリントヘッドを示した。

0097

画像形成装置Yは、図15および図16に示したように筐体50、フィルムパックFPプッシュバーPB、プラテンローラPR、有機ELプリントヘッドX4を有している。

0098

筐体50は、開口部51を有しており、この開口部51が蓋52により開閉可能とされている。蓋52には、一対の凸部53が設けられている。筐体50の側面54には、露光・現像処理した感光フィルムFを排出するための排出口55が形成されている。

0099

フィルムパックFPは、図16に良く表れているようにフィルムケース60の内部に複数の感光フィルムFを収容したものである。感光フィルムFは、支持台61上に載置されている。支持台61は、板バネ部材62により付勢されている。

0100

感光フィルムFは、図17に示したように基材7上に、感光層70および透明カバー71を積層した形態を有している。基材7、感光層70および透明カバー71の周縁部は、端部に現像液パック73を包み込んだ状態で接着シート72により覆われている。

0101

フィルムケース60には、図15および図16に示したように第1ないし第3開口部63,64,65が形成され、プッシュバーPBの矢印C1およびC2の方向への移動を許容する切欠66が設けられている。第2開口部64は、蓋52の凸部53に対応した部位に2つ設けられている。すなわち、筐体50内にフィルムパックFPを収容した状態で筐体50の開口部51を蓋52により閉鎖すれば、図16に示したように凸部53が第2開口部64を介してフィルムケース60内に挿入される。これにより、支持台61に対して第1開口部63側に向けた押圧力が作用する。第3開口部65は、フィルムケース60の側面に設けられており、この第3開口部65を介して感光フィルムFがフィルムケース60の外部に排出される。第3開口部65は、カーテン67により覆われており、第3開口部65からのホコリの侵入が抑制されている。

0102

このようなフィルムパックFPは、筐体50の開口部51を介して筐体50内外への出し入れが自在とされている。フィルムパックFP内に収容された感光フィルムFを全て使用した場合には、使用済みのフィルムパックFPを取り出し、新たなフィルムパックFPを装着すればよい。

0103

プッシュバーPBおよびプラテンローラPRは、筐体50の内部に配置されている。プッシュバーPBは、第1開口部63側に位置する感光フィルムFを第3開口部65から押し出すものである。プラテンローラPRは、第3開口部65から押し出された感光フィルムFを筐体50の排出口55に向けて搬送するとともに、排出口55から感光フィルムFを排出させるものである。そして、プラテンローラPRは、感光フィルムFがプラテンローラPRを通過する際に感光フィルムFの現像液パック73(図17参照)に押圧力を作用させ、この現像液パック73から現像液を押し出し、それを感光層70の全面に拡げる役割をも果たす。

0104

有機ELプリントヘッドX4は、図18から分かるように図1ないし図8を参照して先に説明した有機ELプリントヘッドX1と類似の構成を有している。すなわち、有機ELプリントヘッドX4は、ケース1、ロッドレンズアレイ2および有機EL発光素子アレイ4を有している。この有機ELプリントヘッドX4は、有機ELプリントヘッドX1のように透明カバー3(図2参照)に密着して感光性記録媒体が搬送されるのではなく、ケース1と隙間を隔てて感光フィルムFを相対的に移動させて感光フィルムFに光を照射して露光するように構成されている。したがって、有機ELプリントヘッドX4では、ケース1から少し離れたところに発光素子41からの光が結像するように、ロッドレンズアレイ2がケース1内に保持されている。また、ケース1に密着して感光フィルムF(感光性記録媒体)を相対的に移動させる必要がないため、ケース1における光出射領域19には透明カバーが設けられていない。

0105

ケース1は、本体部16と凸部17を有している。本体部16には、側壁部15に凹部18が設けられているとともに、有機EL発光素子アレイ4が装着されている。この有機EL発光素子アレイ4は、基本的には先に説明した有機ELプリントヘッドX1の有機EL発光素子アレイ4と同様である。すなわち、有機EL発光素子アレイ4は、複数の有機EL発光素子41が長手方向に列状に並んでいるとともに、各有機EL発光素子41が赤色光発光部41R、緑色光発光部41G、および青色光発光部41Bを有し、各発光部41R,41G,41Bを個別に駆動できるように構成されている。ただし、アノード44およびカソード46R,46G,46Bへの電力や信号などの供給はフレキシブルケーブル59を介して行われる。

0106

このフレキシブルケーブル59は、樹脂製の絶縁基板59A上に配線59a,59bをパターン形成し、駆動IC42を搭載したものである。配線59aは、一端部が有機EL発光素子アレイ4のアノード44およびカソード46R,46G,46Bと導通接続され、他端部が駆動IC42と導通接続されている。一方、配線59bは、駆動IC42と導通接続されており、配線59bを介して駆動IC42への入力および駆動IC42からの出力が行われる。フレキシブルケーブル59は、ケース1の凹部18内に駆動IC42を収容しつつ、その一部がケース1の側壁15に沿って設けられている。この構成では、駆動IC42が有機ELプリントヘッドX4の表面から突出していないため、有機ELプリントヘッドX4のコンパクト化を達成することができる。

0107

凸部17は、発光部41R,41G,41Bの直下に位置するように主走査方向(図20の矢印D1およびD2の方向)に延びるように設けられている。凸部17は、図18および図20に良く表れているように幅寸法(副走査方向(図18の矢印C1およびC2の方向)の寸法)Wcおよび長さ寸法(主走査方向の寸法)Weが本体部16の幅寸法Wdおよび長さ寸法Wfよりも小さくされている。そして、凸部17の長さ寸法Weは、図20に良く表れているように第3開口部63の幅寸法Wgに略対応したものとされている。このような凸部17を有する有機ELプリントヘッドX4は、図19に良く表れているようにフィルムケース60の第1開口部63に凸部17が収容されるようにして配置され、図19に矢印C1および矢印C2で示した副走査方向に往復移動可能とされている。

0108

この構成では、図19に良く表れているように凸部17が第1開口部63の周縁と干渉するまでの範囲で有機ELプリントヘッドX4が可動できる。これに対して、有機ELプリントヘッドの本体部がフィルムケースの開口部に収容される構成では、本体部が開口部の周縁と干渉するまでの範囲で有機ELプリントヘッドが可動できる。凸部17は、本体部16に比べて幅寸法Wcが小さくされているから、その分だけ有機ELプリントヘッドX4の可動範囲を大きくでき、感光フィルムFに対してより大きな範囲に光を照射することができるようになる。また、凸部17の長さ寸法Weは、本体部16に比べて小さくされているから、第1開口部63の周辺部に本体部16の端部をガイドさせつつ移動させることもできる。そして、ケース1の一部たる凸部17を第1開口部63に収容することにより、フィルムケース60に有機ELプリントヘッドX4が全く収容されていない構成に比べれば、有機ELプリントヘッドX4とフィルムケース60と合計寸法を小さくできる。これにより、画像形成装置Yの小型化を図ることができるようになる。

0109

次に、画像形成装置Yの動作を説明する。感光フィルムFへの画像の形成は、感光層70(図17参照)を露光した後に、それを現像することにより行われる。

0110

感光層70(図17参照)の露光は、有機ELプリントヘッドX4からの線状光を図16および図19の矢印C1およびC2の方向に走査させることにより、感光フィルムFに対して面的な光照射が行われる。線状光の照射は、R用カソード46R、G用カソード46G、およびB用カソード46Bを順次切り替えて、赤色光、緑色光および青色光の3色について個別に行われる。つまり、有機ELプリントヘッドX4を3回往復移動させて、赤色光による面的な光照射、緑色光による面的な光照射および青色光による面的な光照射が行われる。

0111

一方、感光フィルムFの現像処理は、露光後の感光フィルムFを搬送する過程において行われる。露光の終了した感光フィルムFは、プッシュバーPBを図16の矢印C2方向に移動させることにより、C2方向に移動させられる。これにより、感光フィルムFの先端部が、フィルムケース60の第3開口部65から排出されていく。感光フィルムFの先端部がプラテンローラPRにまで達したならば、2つのプラテンローラPRの回転により、これらのプラテンローラPRの間を感光フィルムFが搬送される。感光フィルムFの先端部には現像液パック73が設けられているから、プラテンローラPRの間を通過する際に現像液パック73に押圧力が作用する。これにより、現像液が押し出され、先端部側から現像液が感光層70(図17参照)の両面に浸漬する。感光フィルムFは、プラテンローラPRの間を通過するから、その過程において現像液が感光層70(図17参照)の後端側に拡げられる。この感光フィルムFは、プラテンローラPRの送り動作により筐体50の排出口55から排出される。そして、感光フィルムFがプラテンローラPRを完全に通過した場合には、現像液は、感光層70(図7参照)の全体に行き渡り、感光層70(図17参照)の現像処理が終了する。現像処理を施してから一定時間経過すれば、画像データひいては露光状態に応じた画像が感光フィルム上に形成される。

0112

なお、有機ELプリントヘッドX4においては、ロッドレンズアレイ2の端部のみをケース1から突出させる構成を採用することができる。このような構成においても、有機ELプリントヘッドX4と同様な作用効果を奏することができる。

0113

図21には、本願発明の第5の実施の形態に係る有機ELプリントヘッドを示した。この有機ELプリントヘッドX5では、図18を参照して先に説明した有機ELプリントヘッドX4と同様の有機EL発光素子アレイ4を有している。一方、有機ELプリントヘッドX5では、レンズアレイ2として、第1レンズアレイ部材22、第2レンズアレイ部材23および遮光部材24を有するものが採用されている。

0114

図22および図23に示したように、第1レンズアレイ部材22は、列状に並ぶ複数の第1レンズ部25と、これら複数の第1レンズ25に繋がって一体に形成された第1ホルダ部26とを含むレンズアレイ本体22aを具備して構成されている。第2レンズアレイ23は、その基本的な構造が第1レンズアレイ22と共通するものであり、列状に並ぶ複数の第2レンズ部27と、これら複数の第2レンズ部27に繋がって一体に形成された第2ホルダ部28とを含むレンズアレイ本体23aを具備して構成されている。

0115

第1レンズ部25は、軸Cの方向に間隔を隔てた凸状曲面としての第1および第2レンズ面25a,25bを有する両凸レンズとされている。第2レンズ部27は、軸Cの方向に間隔を隔てた凸状曲面としての第1および第2レンズ面27a,27bを有する両凸レンズとされている。第1レンズ部25の第1および第2レンズ面25a,25b、第2レンズ部27の第1および第2レンズ面27a,27bは、それらによって正立等倍像を結像可能な曲率とされている。なお、第1および第2レンズ部25,27は、必ずしも両凸レンズである必要はない。

0116

第1および第2レンズアレイ部材22,23は、第1レンズ部材22の凸部29aを第2レンズ部材23の凹部29bとを嵌合させることにより組み立てられている。なお、第1および第2レンズアレイ部材22,23は、たとえばPMMAポリメタクリル酸メチル)やPC(ポリカーボネート)を用いた金型成形により光透過性の高いものとして形成されている。

0117

遮光部材24は、第1および第2レンズアレイ部材22,23と同様に、一定方向に延びたブロック状またはシート状であり、第1および第2レンズ22,23に対応する複数の貫通孔24aが直線状の列状に配列されて設けられている。この遮光部材24は、第1レンズ部材22の凸部29Aが遮光部材29Bの凹部と嵌合することにより、第1レンズアレイ部材22に重ね合わされて取り付けられている。これにより、遮光部材24の各貫通孔24aは、第1レンズ部材22の第1レンズ面25aの正面に位置し、かつ開口して、第1レンズ面25aに入射する光を制限して隣接するレンズ部25,27間でのクロストークを抑制している。

0118

有機ELプリントヘッドX5では、ケース1の光出射側が平坦状とされていたが、図18に示した有機ELプリントヘッドX4のように、ケース1の光出射部分が突出した形態として構成してもよい。

0119

図24には、本願発明の第6の実施の形態に係る有機ELプリントヘッドX6を示した。この有機ELプリントヘッドX6は、図面上には明確に表れていないが、上述した有機ELプリントヘッドX1〜X5と同様に複数の有機EL発光素子41が長手方向に列状に並んでいる。各有機EL発光素子41は、赤色光発光部41R、緑色光発光部41G、および青色光発光部41Bを有し、各発光部41R,41G,41Bを個別に駆動できるように構成されている。

0120

有機ELプリントヘッドX6では、有機EL発光素子アレイ4の透明基板40にファイバアレイ部40Aが設けられている。このファイバアレイ部40Aは、図24および図25に良く表れているように透明基板40の長手方向に延びるようにして有機EL発光素子41R,41G,41Bの直下領域に形成されている。ファイバアレイ部40Aは、透明基板40の厚み方向に延びるようにして多数の光ファイバ40aを埋設することにより形成されている。このような透明基板40は、たとえば光透過性の高い樹脂材料により金型成形する際に、光ファイバ40aをインサート成形することにより形成することができる。

0121

この有機ELプリントヘッドX6では、ケースやレンズアレイを採用しない分だけ、有機ELプリントヘッドX6の厚み寸法を小さくできる。また、透明基板40を樹脂成形により可撓性の高いものとして形成することもできる。その結果、透明基板40に密着した状態で感光性記録媒体の露光を行う場合には、光照射時に感光性記録媒体が撓んだとしても、それに応じて透明基板40も撓むことができる。これにより、有機EL発光素子41と感光性記録媒体との間の密着状態が適切に維持され、これらの距離を一定に維持することができるようになって、感光性記録媒体に対して適切な光照射(露光)を行うことができるようになる。

0122

以上に説明した実施の形態では、各発光部が赤色光、緑色光、および青色光を自発光するように構成されていたが、有機EL発光素子として白色光を発光するものを用い、カラーフィルタを用いて赤色光、緑色光、および青色光を照射するように構成してもよい。

図面の簡単な説明

0123

図1本願発明の第1の実施の形態に係る有機ELプリントヘッドを示す分解斜視図である。
図2図1に示した有機ELプリントヘッドの縦断面図である。
図3図1に示した有機ELプリントヘッドの有機EL発光素子アレイの底面図である。
図4図3に示した有機EL発光素子アレイの要部を拡大した一部透視底面図である。
図5図4のV−V線に沿う断面図である。
図6図4のVI−VI線に沿う断面図である。
図7絶縁膜の形成状態の一例を説明するための有機EL発光素子アレイの一部を省略した要部平面図である。
図8絶縁膜の形成状態の他の例を説明するための有機EL発光素子アレイの一部を省略した要部平面図である。
図9図3ないし図6に示した有機EL発光素子アレイの製造方法を説明するための断面図である。
図10本願発明の第2の実施の形態に係る有機ELプリントヘッドの要部断面図である。
図11絶縁層の形成状態を説明するための有機EL発光素子アレイの一部を省略した要部平面図である。
図12図10に示した有機ELプリントヘッドの変形例を説明するための要部断面図である。
図13本願発明の第3の実施の形態に係る有機ELプリントヘッドの要部断面図である。
図14図13に示した有機ELプリントヘッドの変形例を示す要部断面図である。
図15本願発明に係る画像形成装置の一例を示す分解斜視図である。
図16図15に示した画像形成装置の要部断面図である。
図17図15に示した画像形成装置に使用する感光フィルムの一例を示す縦断面図である。
図18図15に示した画像形成装置に採用された本願発明の第4の実施の形態に係る有機ELプリントヘッドの縦断面図である。
図19図15に示した画像形成装置の一部を省略した断面図である。
図20図15に示した画像形成装置の要部断面図である。
図21本願発明の第5の実施の形態に係る有機ELプリントヘッドの縦断面図である。
図22図21に示した有機ELプリントヘッドに組み込まれたレンズアレイの分解斜視図である。
図23図21に示したレンズアレイの組立状態の縦断面図である。
図24本願発明の第6の実施の形態に係る有機ELプリントヘッドの縦断面図である。
図25図24に示した有機ELプリントヘッドの透明基板の平面図およびその要部拡大図である。
図26従来の感光型プリントヘッドの一例を示す縦断面図である。

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0124

X1〜X6有機ELプリントヘッド
1ケース
10 (第1)開口部
12 内部空間
17 凸部(ケースの)
18 凹部(ケースの)
2レンズアレイ
22 第1レンズアレイ部材
23 第2レンズアレイ部材
24遮光部材(レンズアレイの)
25 第1レンズ部(第1レンズアレイ部材の)
27 第2レンズ部(第2レンズアレイ部材の)
3 透明カバー
4有機EL発光素子アレイ
40 透明基板
40Aファイバアレイ部
40a光ファイバ
41有機EL発光素子
41R赤色光発光部(有機EL発光素子の)
41G緑色光発光部(有機EL発光素子の)
41B青色光発光部(有機EL発光素子の)
42 駆動IC
44アノード(第1電極部)
44a直線状部分(アノードの)
45有機層
45aホール注入層
45bホール輸送層
45R赤色光発光層
45G 緑色光発光層
45B青色光発光層
45c電子輸送層
45d電子注入層
46R R用カソード(R用第2電極部)
46G G用カソード(G用第2電極部)
46B B用カソード(B用第2電極部)
46Ra 直線状部分(R用カソードの)
46Ga 直線状部分(G用カソードの)
46Ba 直線状部分(B用カソードの)
48,48′絶縁膜
49封止部
59フレキシブルケーブル
59a,59b配線(フレキシブルケーブル)
60フィルムケース(フィルムパックの)
8絶縁層
80 開口部(絶縁層の)
FPフィルムパック
F感光フィルム
K 感光性記録媒体

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