図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2003年4月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

臭気成分塵埃との接触効率を高めることによって、優れた脱臭および除塵性能を有する高通気性フィルター部材を提供することにある。

解決手段

脱臭性能、除塵性能、脱臭除塵性能を有する基材からなるコルゲート構造体であって、ノードライン蛇行状に屈曲していることを特徴とするフィルター部材。好ましくは、フィルター部材の厚み(D)とノードラインの長さ(L)との関係が、1<L/D<1.2の範囲である。

概要

背景

脱臭性能除塵性能を有する基材空気清浄化フィルター部材として活用する場合、単位容積当たりの基材面積アップによる脱臭性能や除塵性能の向上、高度の通気性を確保するために、JIS−Z−1516−1995「外装用段ボール」に準拠して作製されるコルゲート構造体で使用されるのが一般的である。このようなコルゲート構造体は、空気清浄機エアコン除湿機加湿機掃除機などの各種製品において、空気清浄化フィルター部材として搭載されている。

上記の如く、コルゲート構造体は、高性能の空気清浄化フィルター部材として有効に機能するが、コルゲート構造体の有する優れた整流作用のために、臭気成分塵埃との接触効率の点で解決すべき課題があった。厚手のコルゲート構造体として臭気成分や塵埃との接触時間を長くする、コルゲート構造体のセル寸法を小さくして表面積を増加させる(臭気成分や塵埃との接触点を増やす)、などの手段によって、臭気成分や塵埃との接触効率を高めることが可能であるが、このような手段を講じても十分な効果を得るには至らず、むしろコルゲート構造体の圧力損失が上昇してしまい、空気清浄化フィルター部材の重要な特性である通気性が損なわれるという問題があった。

係る問題を解決するために、特開平11−57360号公報では、コルゲート構造体を所定の傾斜角度で平行に厚み切断したエレメント複数枚を、傾斜角度を逆にした状態で順次厚み方向に積層することによって、各エレメント層セルで形成される通路ジグザグ状屈曲した防塵フィルターが開示されている。該防塵フィルターは、圧力損失をさして上昇させることなく、塵埃との接触効率を大幅に高めることができる構造を有している。しかしながら、各エレメント層の通路は直線状で整流作用が高いため、塵埃との接触効率を高めるためには多数のエレメントを積層して屈曲点を増やす必要があり、フィルター装着スペース余裕のない家電製品などの場合、効果の高い防塵フィルターを搭載することは困難である。もちろん、各エレメントを薄層化すれば、防塵フィルターをコンパクトにすることが可能であるが、傾斜角度をもってエレメントを薄層に裁断することは技術的に極めて難しい。

概要

臭気成分や塵埃との接触効率を高めることによって、優れた脱臭および除塵性能を有する高通気性フィルター部材を提供することにある。

脱臭性能、除塵性能、脱臭除塵性能を有する基材からなるコルゲート構造体であって、ノードライン蛇行状に屈曲していることを特徴とするフィルター部材。好ましくは、フィルター部材の厚み(D)とノードラインの長さ(L)との関係が、1<L/D<1.2の範囲である。

目的

本発明の課題は、上記の課題を克服した特殊な形状のコルゲート構造体であって、臭気成分や塵埃を効率良く除去することのできる新規なフィルター部材を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

脱臭性能を有する基材中芯およびライナに用いたコルゲート構造体であって、ノードライン蛇行状に屈曲していることを特徴とする脱臭性フィルター部材

請求項2

除塵性能を有する基材を中芯およびライナに用いたコルゲート構造体であって、ノードラインが蛇行状に屈曲していることを特徴とする除塵性フィルター部材。

請求項3

脱臭除塵性能を有する基材を中芯およびライナに用いたコルゲート構造体であって、ノードラインが蛇行状に屈曲していることを特徴とする脱臭除塵性フィルター部材。

請求項4

中芯またはライナの何れか一方に脱臭性能を有する基材を、もう一方に除塵性能を有する基材を用いたコルゲート構造体であって、ノードラインが蛇行状に屈曲していることを特徴とする脱臭除塵複合フィルター部材。

請求項5

フィルター部材の厚み(D)とノードラインの長さ(L)との関係が、1<L/D<1.2の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のフィルター部材。

技術分野

0001

本発明は、フィルター部材に関し、さらに詳しくは特殊な形状のコルゲート構造体であって、臭気成分塵埃を効率良く除去することのできる新規なフィルター部材に関する。

背景技術

0002

脱臭性能除塵性能を有する基材空気清浄化フィルター部材として活用する場合、単位容積当たりの基材面積アップによる脱臭性能や除塵性能の向上、高度の通気性を確保するために、JIS−Z−1516−1995「外装用段ボール」に準拠して作製されるコルゲート構造体で使用されるのが一般的である。このようなコルゲート構造体は、空気清浄機エアコン除湿機加湿機掃除機などの各種製品において、空気清浄化フィルター部材として搭載されている。

0003

上記の如く、コルゲート構造体は、高性能の空気清浄化フィルター部材として有効に機能するが、コルゲート構造体の有する優れた整流作用のために、臭気成分や塵埃との接触効率の点で解決すべき課題があった。厚手のコルゲート構造体として臭気成分や塵埃との接触時間を長くする、コルゲート構造体のセル寸法を小さくして表面積を増加させる(臭気成分や塵埃との接触点を増やす)、などの手段によって、臭気成分や塵埃との接触効率を高めることが可能であるが、このような手段を講じても十分な効果を得るには至らず、むしろコルゲート構造体の圧力損失が上昇してしまい、空気清浄化フィルター部材の重要な特性である通気性が損なわれるという問題があった。

0004

係る問題を解決するために、特開平11−57360号公報では、コルゲート構造体を所定の傾斜角度で平行に厚み切断したエレメント複数枚を、傾斜角度を逆にした状態で順次厚み方向に積層することによって、各エレメント層セルで形成される通路ジグザグ状屈曲した防塵フィルターが開示されている。該防塵フィルターは、圧力損失をさして上昇させることなく、塵埃との接触効率を大幅に高めることができる構造を有している。しかしながら、各エレメント層の通路は直線状で整流作用が高いため、塵埃との接触効率を高めるためには多数のエレメントを積層して屈曲点を増やす必要があり、フィルター装着スペース余裕のない家電製品などの場合、効果の高い防塵フィルターを搭載することは困難である。もちろん、各エレメントを薄層化すれば、防塵フィルターをコンパクトにすることが可能であるが、傾斜角度をもってエレメントを薄層に裁断することは技術的に極めて難しい。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の課題は、上記の課題を克服した特殊な形状のコルゲート構造体であって、臭気成分や塵埃を効率良く除去することのできる新規なフィルター部材を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、フィルター部材を発明するに至った。

0007

1.脱臭性能を有する基材を中芯およびライナに用いたコルゲート構造体であって、ノードライン蛇行状に屈曲していることを特徴とする脱臭性フィルター部材の発明である。

0008

2.除塵性能を有する基材を中芯およびライナに用いたコルゲート構造体であって、ノードラインが蛇行状に屈曲していることを特徴とする除塵性フィルター部材の発明である。

0009

3.脱臭除塵性能を有する基材を中芯およびライナに用いたコルゲート構造体であって、ノードラインが蛇行状に屈曲していることを特徴とする脱臭除塵性フィルター部材の発明である。

0010

4.中芯またはライナの何れか一方に脱臭性能を有する基材を、もう一方に除塵性能を有する基材を用いたコルゲート構造体であって、ノードラインが蛇行状に屈曲していることを特徴とする脱臭除塵複合フィルター部材の発明である。

0011

5.上記1〜4の何れか1項のフィルター部材において、フィルター部材の厚み(D)とノードラインの長さ(L)との関係が、1<L/D<1.2の範囲にあることを特徴とするフィルター部材の発明である。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下に、本発明のフィルター部材に係わる構成要素を詳細に説明する。

0013

本発明の第一の発明は、脱臭性能を有する基材(以下、脱臭性基材と略記することもある)を中芯およびライナに用いたコルゲート構造体であって、ノードラインが蛇行状に屈曲していることを特徴とする脱臭性フィルター部材の発明である。

0014

脱臭性基材について、以下に具体的に説明する。本発明に係わる脱臭性基材とは、臭気成分や有害化学成分などに対して吸着あるいは分解作用を有する脱臭剤を基材に担持したものである。

0015

まず、脱臭剤について、以下に説明する。

0016

本発明に係わる脱臭剤としては、従来公知の吸着剤、例えば、物理吸着作用を有する吸着剤として、活性炭活性白土ゼオライトセピオライトシリカゲルセラミック活性アルミナ複合フィロケイ酸塩など、化学吸着作用を有する吸着剤として、イオン交換樹脂有機酸など、物理化学吸着作用を有する吸着剤として、天然無機物添着物質としてリン酸などの酸性物質水酸化カリウムアミン類などの塩基性物質ヨウ素酸などの酸化剤、銀などの金属を担持した添着活性炭添着ゼオライトなどが挙げられる。

0017

上記の脱臭剤の他にも、鉄、コバルトマンガンなどの金属フタロシアニン誘導体、鉄アスコルビン酸などの酵素系の脱臭剤、カテキンタンニンフラボノイドなどの植物抽出系の脱臭剤、さらには臭気成分や有害化学成分などに対して分解作用を有するマンガン系酸化物ペロブスカイト型触媒などの低温酸化物触媒光触媒などを用いることもできる。ここで云う光触媒とは、0.5〜5eV、好ましくは1〜3eVの禁止帯幅を有する光触媒反応を生ずる半導体であって、光触媒で生成した正孔、OHラジカルなどにより臭気成分や有害化学成分などが分解される。このような光触媒としては、特開平2−273514号公報に開示されているものを挙げることが可能であり、酸化亜鉛三酸化タングステン酸化チタン酸化セリウムなどの金属酸化物が好ましく、これらの中でも、酸化チタンは、構造安定性、光触媒としての能力、取扱い上の安全性などを考慮した場合、特に好ましい材料である。

0018

次に、基材について、以下に説明する。

0019

本発明に係わる基材は、上記の脱臭剤を保持するための支持体として機能するものである。基材の特性としては、臭気成分や有害化学成分などを透過させるための通気性、コルゲート構造体への加工を容易にするための可撓性を有することが好ましく、さらに、光触媒を用いる場合には、光触媒を活性化させるための光透過性を有することが要求される。このような基材の形態としては、不織布あるいは多孔質フィルム状のものなどが挙げられるが、坪量、通気性を制御し易く、加工性にも優れている点から不織布が特に好ましい基材である。

0021

基材の製造方法について特に制限はなく、目的および用途に応じて、乾式法湿式抄造法メルトブローン法スパンボンド法などで得られたウェブ水流交絡法ニードルパンチ法ステッチボンド法などの物理的方法、サーマルボンド法などの熱による接着方法レジンボンドなどの接着剤による方法で強度を発現させる方法を適宜組み合わせて製造することができる。

0022

例えば、湿式抄造法によって脱臭剤を基材に内添担持する場合には、基材の抄造時に、基材を構成する材料に脱臭剤を添加して抄造することによって、本発明の脱臭性基材を製造することができる。この時、カチオン性ポリアクリルアマイドポリ塩化アルミニウムなどのカチオン性高分子凝集剤や、該凝集剤と複合体を形成し、凝集強化するようなアニオン性ポリアクリルアマイドなどのアニオン性高分子凝集剤コロイダルシリカベントナイトなどのアニオン性無機微粒子を使用し、脱臭剤の凝集体を形成させておくことが好ましい。あるいは、凝集体に微細繊維を含有せしめることで、凝集体の機械的強度を一層向上させることも可能である。

0023

また、脱臭剤を基材に含浸または塗工担持する場合には、脱臭剤を基材に固定するための結着剤として、熱可塑性樹脂水性エマルジョン皮膜形成性無機物、金属酸化物複合熱可塑性高分子エマルジョンなどを各々単独で、あるいは必要に応じて複数組み合わせて脱臭剤と混合し、各種ブレードコーターロールコーターエアナイフコーターバーコーターロッドブレードコーター、ショートドウェルコーターダイコーターコンマコーターリバースロールコーターキスコーターディップコーターカーテンコーターエクストルージョンコーターマイクログラビアコーター、サイズプレスなどの各種塗工装置を用いて基材に含浸または塗工することによって、本発明の脱臭性基材を製造することができる。

0024

ここで云う熱可塑性樹脂の水性エマルジョンとは、水中で分散された熱可塑性高分子のことであって、高分子成分としては、アクリル樹脂スチレンアクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体エチレン酢酸ビニル共重合体塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル塩化ビニル共重合体ポリプロピレンポリエステルフェノキシ樹脂フェノール樹脂ブチラール樹脂などが挙げられる。

0025

ここで云う皮膜形成性無機物としては、サポナイトヘクトライトモンモリロナイトなどのスメクタイト群バーミキュライト群、カオリナイトハロイサイトなどのカオリナイト−蛇紋石群、セピオライトなどの天然粘土鉱物の他、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナおよびこれらの変性物、合成無機高分子化合物などが例示され、該皮膜形成性無機物を各々単独で使用しても構わないし、複数組み合わせて使用しても構わない。

0026

上記変性物における変性とは、天然鉱物中より不純物や特定の原子団を除去したり、天然鉱物構成元素中の特定の元素を適当な方法で処理して他の元素と交換したり、別の化合物(特に有機化合物)と共に化学処理して特に鉱物表面の物性を改変することにより、元来の天然鉱物固有の特性を伸長したり、あるいは新たな特性を付与することであり、変性物の具体例としては、Ca−モンモリロナイトを水の存在下で炭酸ナトリウムなどと処理してイオン交換を行ったNa−モンモリロナイトや、カチオン界面活性剤および/またはノニオン界面活性剤と処理したものなどが挙げられる。

0027

また、本発明で云う合成無機高分子化合物とは、天然鉱物と同等の組成を得るべく、あるいは新たな特性を付与するべく同等組成の特定の元素を他の元素で置換したもので、2種類以上の化合物を反応させて得られるものであって、天然雲母族の構造中の水酸基フッ素で置換したフッ素雲母や、合成スメクタイトなどが挙げられる。フッ素雲母の代表例としては、フッ素金雲母フッ素四ケイ素雲母、テニオライトなどが挙げられる。

0028

ここで云う金属酸化物複合熱可塑性高分子エマルジョンは、熱可塑性高分子エマルジョン表面を金属酸化物が被覆している形状を有し、皮膜を形成した後も高分子成分と金属酸化物成分が分離して海島構造を保つ特性を有するものである。

0029

熱可塑性高分子エマルジョンとは、主に水中で分散された熱可塑性高分子のことであって、高分子成分としては、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリエステル、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂などが挙げられる。

0030

また、ここで云う金属酸化物としては、コロイダルシリカやコロイダルアルミナなどが挙げられる。金属酸化物複合熱可塑性高分子エマルジョン、例えばコロイダルシリカ複合熱可塑性高分子エマルジョンは、特開昭59−71316号公報や、特開昭60−127371号公報に開示されているように、共重合性単量体分子内に重合性不飽和二重結合およびアルコキシシラン基を有する単量体ビニルシラン、コロイダルシリカを混合し、高分子成分を乳化重合して製造する過程において、シリカ成分をエマルジョン表面に固定する方法によって得られる。その方法としては、例えばInternational Symposiumon Polymeric Microspheres Prints,1991,181に記載されているように、オルソケイ酸エチルなどの水に相溶しない加水分解性アルコキシシランを用いて、あらかじめ形成されているエマルジョンの表面にシリカ成分を析出、固定させる方法が挙げられる。

0031

本発明の脱臭性フィルター部材は、このようにして得られた脱臭性基材を中芯およびライナとして用いて、JIS−Z−1516−1995「外装用段ボール」に準拠して作製される。本発明における重要なポイントは、図1に示したようにノードラインが蛇行状に屈曲していることにある。

0032

ノードラインが直線状である通常のコルゲート構造体は、その優れた整流効果のために、臭気成分と基材との接触効率が悪く、使用する基材面積に相応した脱臭性能を有するフィルター部材が得られないという課題があった。係る課題を解決するために、厚手のコルゲート構造体として臭気成分との接触時間を長くする、コルゲート構造体のセル寸法を小さくして表面積を増加させる(臭気成分との接触点を増やす)、などの手段によって、臭気成分との接触効率を高めることが可能であるが、このような手段を講じても十分な脱臭性能を得るには至らず、むしろコルゲート構造体の圧力損失が上昇してしまい、フィルター部材の重要な特性である通気性が損なわれるという問題があった。

0033

コルゲート構造体の圧力損失の上昇を緩和しつつ、臭気成分と基材との接触効率を高めたフィルター部材を得る方法として、コルゲート構造体を所定の傾斜角度で平行に切断して得られた複数枚のエレメントを、傾斜角度を逆にした状態で順次厚み方向に積層することによって、各エレメント層のセルで形成される通路がジグザグ状に屈曲したフィルター部材が提案されている。しかしながら、各エレメント層の通路は直線状で整流作用が高いため、臭気成分との接触効率を高めるためには多数のエレメントを積層して屈曲点を増やす必要があり、フィルター部材の装着スペースに余裕のない家電製品などの場合、効果の高いフィルター部材を搭載することは困難である。もちろん、各エレメントを薄層化すれば、フィルター部材をコンパクトにすることが可能であるが、傾斜角度をもってエレメントを薄層に裁断することは技術的に極めて難しい。

0034

しかしながら、本発明の脱臭性フィルター部材は、蛇行状に屈曲した連続孔からなる通路を有し、該通路には直線状の部分が存在しないため、臭気成分との接触効率を効率良く高めることが可能なばかりでなく、フィルター部材の小型化および薄層化も容易であり、上記の一連の課題を解決することができる。

0035

本発明の第二の発明は、除塵性能を有する基材(以下、除塵性基材と略記することもある)を中芯およびライナに用いたコルゲート構造体であって、ノードラインが蛇行状に屈曲していることを特徴とする除塵性フィルター部材の発明である。

0036

除塵性基材について、以下に具体的に説明する。本発明に係わる除塵性基材とは、空気中に浮遊する塵埃などを除去する機能を有する基材であって、主として基材の空隙で塵埃を機械的に除去するメカニカル濾過タイプの基材、主として基材の静電気力で塵埃を電気的に除去する静電気濾過タイプの基材などを活用することができる。

0037

本発明に係わるメカニカル濾過タイプの基材とは、除去対象となる塵埃の粒径および該塵埃の除去効率に応じて、基材の空隙径を適宜調整したものである。所望の空隙径となるように、使用する繊維の繊度繊維長を適宜選択したケミカルボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布などの乾式不織布、湿式不織布などを用いることができる。

0038

本発明に係わる静電気濾過タイプの基材とは、半永久的に電気分極を保持し、外部に対して電気力を及ぼす基材であって、その静電気力によって塵埃を捕捉するものである。帯電方法としては、エレクトロエレクトレット、熱エレクトレット、ラジオエレクトレット、メカノエレクトレット、フォトエレクトレット、マグネットエレクトレットなどが挙げられるが、工業的に用いられているのは、主にエレクトロエレクトレットおよび熱エレクトレットである。基材の形態は通常不織布で、その素材としてはポリプロピレンが用いられることが多い。不織布は嵩高で3次元空隙が存在するため、コロナ放電などによる帯電処理では安定した帯電効果を得ることが難しい。しかしながら、コロナ放電などで帯電処理を施したフィルムを繊維状に裁断し、それを不織布化したスプリットファイバー不織布タイプの静電基材、メルトブロー紡糸時および溶融紡糸時高電圧印加して熱エレクトレット的に繊維を帯電させたメルトブロー不織布タイプおよびスパンボンド不織布タイプの静電基材などは、安定した分極電荷を得ることができる。

0039

以上、メカニカル濾過タイプおよび静電気濾過タイプの何れの基材についても除塵性基材として用いることができるが、蛇行状の連続孔を通風する形態で使用される本発明の除塵性フィルター部材においては、静電気濾過タイプの基材を特に好ましく用いることができる。

0040

本発明の除塵性フィルター部材は、上記の除塵性基材を中芯およびライナとして用いて、先の脱臭性フィルター部材と同様の方法により得ることができる。また、先の脱臭性フィルター部材と同様の理由により、塵埃との接触効率が高く除塵性能に優れた低圧力損失のフィルター部材が得られ、フィルター部材の小型化および薄層化も容易である。

0041

本発明の第三の発明は、脱臭除塵性能を有する基材(以下、脱臭除塵性基材と略記することもある)を中芯およびライナに用いたコルゲート構造体であって、ノードラインが蛇行状に屈曲していることを特徴とする脱臭除塵性フィルター部材の発明である。

0042

脱臭除塵性基材について、以下に具体的に説明する。本発明に係わる脱臭除塵性基材とは、臭気成分および空気中に浮遊する塵埃などを除去する機能を有する基材である。係る機能を有する基材は、本発明の第一の発明の脱臭性基材と第二の発明の除塵性基材を積層一体化することによって得ることができる。

0043

脱臭性基材と除塵性基材とを積層一体化する手段としては、例えばアクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリエステル、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂などの熱可塑性樹脂を用いて接着する方法が挙げられる。あるいは、天然ゴム系、スチレン−ブタジエン系、ポリイソブチレン系、イソプレン系などのゴム系粘着剤アクリル系粘着剤シリコーン系粘着剤に代表される溶剤型粘着剤アクリルエマルジョン系、天然ゴムラテックス系、スチレン−ブタジエンラテックス系などのエマルジョン型粘着剤、スチレン−イソプレンブロック共重合体系、スチレン−ブタジエンブロック共重合体系、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体系、エチレン−酢酸ビニル熱可塑性エラストマー系などのホットメルト型粘着剤、天然ゴム系、再生ゴム系、ブチルゴム系などのカレンダー法粘着剤ポリビニルアルコールポリアクリルアミドポリビニルメチルエーテルポリアクリル酸含有ポリマーデキストリンポリビニルピロリドンなどを原料とする水溶性型粘着剤、無溶剤液状粘着剤電子線、紫外線過酸化物、熱などによって硬化させる液状硬化型粘着剤などに代表される無溶剤型粘着剤などの粘着剤を用いて接着しても良く、必要に応じてロジン系、テルペン系合成石油樹脂系、フェノール樹脂系キシレン樹脂系、脂環族系石油樹脂クマロンインデン樹脂スチレン系樹脂ジシクロペンタジエン樹脂などの粘着付与剤を併用しても良い。

0044

上記の熱可塑性樹脂および粘着剤を使用する手段の他にも、サーマルボンド法、ニードルパンチ法、水流交絡法などの各種手段を用いて、脱臭性基材と除塵性基材とを積層一体化しても何ら構わない。

0045

本発明の脱臭除塵性フィルター部材は、上記の脱臭除塵性基材を中芯およびライナとして用いて、先の脱臭性フィルター部材と同様の方法により得ることができる。また、先の脱臭性フィルター部材と同様の理由により、臭気成分および塵埃との接触効率が高く脱臭除塵性能に優れた低圧力損失のフィルター部材が得られ、フィルター部材の小型化および薄層化も容易である。

0046

本発明の第四の発明は、中芯またはライナの何れか一方に脱臭性能を有する基材を、もう一方に除塵性能を有する基材を用いたコルゲート構造体であって、ノードラインが蛇行状に屈曲していることを特徴とする脱臭除塵複合フィルター部材の発明である。

0047

本発明に係わる脱臭性基材および除塵性基材としては、本発明の第一の発明の脱臭性基材および第二の発明の除塵性基材を同様に用いることができる。本発明の脱臭除塵複合フィルター部材は、中芯またはライナの何れか一方に脱臭性基材を、もう一方に除塵性基材を用いて、先の脱臭性フィルター部材と同様の方法により得ることができる。また、先の脱臭性フィルター部材と同様の理由により、臭気成分および塵埃との接触効率が高く脱臭除塵性能に優れた低圧力損失のフィルター部材が得られ、フィルター部材の小型化および薄層化も容易である。

0048

なお、本発明の第一〜第四の発明のフィルター部材において、フィルター部材の厚み(D)とノードラインの長さ(L)との関係(L/D)に特に制限はなく、用途や所望の特性に応じて適宜選択すれば良い。しかしながら、L/Dが1.2以上の場合、臭気成分や塵埃との接触効率は高くなるが、通気性が阻害されて圧力損失の高いフィルター部材となってしまうため、通常のフィルター部材として最適なL/Dの範囲は、1<L/D<1.2である。

0049

ここで、厚み(D)とは、図1に示したようにフィルター部材の通風方向の厚みであり、ノードラインの長さ(L)とは、図1に示したように該通風方向に沿って蛇行状に形成される各ノードラインの長さである。

0050

以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。

0051

実施例1
脱臭性基材として、光触媒およびゼオライトを含有するラジット光触媒シートSS−4SB、三菱製紙社製)を中芯およびライナに用いて、JIS−Z−1516−1995「外装用段ボール」に準拠して、セルピッチ5mm、セル高さ3mm、開孔断面が150mm×150mm、厚み50mmのノードラインが蛇行状に屈曲したL/D=1.1のコルゲート構造体を作製し、実施例1の脱臭性フィルター部材とした。

0052

実施例2
除塵性基材として、静電気濾過タイプの基材(30EPN、三菱製紙社製)を中芯およびライナに用いて、JIS−Z−1516−1995「外装用段ボール」に準拠して、セルピッチ5mm、セル高さ3mm、開孔断面が150mm×150mm、厚み50mmのノードラインが蛇行状に屈曲したL/D=1.1のコルゲート構造体を作製し、実施例2の除塵性フィルター部材とした。

0053

実施例3
実施例1の脱臭性基材と実施例2の除塵性基材をエチレン−酢酸ビニル系樹脂を用いて積層接着して脱臭除塵性基材とし、該基材を中芯およびライナに用いて、JIS−Z−1516−1995「外装用段ボール」に準拠して、セルピッチ5mm、セル高さ3mm、開孔断面が150mm×150mm、厚み50mmのノードラインが蛇行状に屈曲したL/D=1.1のコルゲート構造体を作製し、実施例3の脱臭除塵性フィルター部材とした。

0054

実施例4
実施例1の脱臭性基材を中芯に、実施例2の除塵性基材をライナに用いて、JIS−Z−1516−1995「外装用段ボール」に準拠して、セルピッチ5mm、セル高さ3mm、開孔断面が150mm×150mm、厚み50mmのノードラインが蛇行状に屈曲したL/D=1.1のコルゲート構造体を作製し、実施例4の脱臭除塵複合フィルター部材とした。

0055

比較例1
ノードラインを直線状(L/D=1)とした点を除いて、実施例1と同様の方法で比較例1の部材を作製した。

0056

比較例2
ノードラインを直線状(L/D=1)とした点を除いて、実施例2と同様の方法で比較例2の部材を作製した。

0057

比較例3
ノードラインを直線状(L/D=1)とした点を除いて、実施例3と同様の方法で比較例3の部材を作製した。

0058

比較例4
ノードラインを直線状(L/D=1)とした点を除いて、実施例4と同様の方法で比較例4の部材を作製した。

0059

比較例5
実施例3の脱臭除塵性基材を中芯およびライナに用いて、JIS−Z−1516−1995「外装用段ボール」に準拠して、セルピッチ5mm、セル高さ3mm、開孔断面が150mm×150mmのノードラインが直線状(L/D=1)のコルゲート構造体のブロックを作製した。該ブロックをL/D=1.1(D=17mm)となるように傾斜角度をつけて平行に厚み切断し、次いで開孔断面が150mm×150mmとなるように切断した。このようにして得られたコルゲート構造体をセルの位相を合わせて傾斜角度を逆にした状態で厚み方向に順次3枚積層し、比較例5の部材を作製した。なお、積層部からの空気の漏れを防ぐべく、部材の周囲を紙枠にて被覆した。

0060

以上、実施例1〜4のフィルター部材、比較例1〜5の部材を下記の性能試験に従って評価し、その結果を表1に示した。

0061

脱臭試験]風量1m3/分のシロッコファンを備えたアクリル製の筐体に、実施例のフィルター部材、比較例の部材を装着して簡易試験装置を作製し、該装置を容積1m3のステンレス製密閉容器内に設置した。該容器内でタバコマイルドセブン)10本を完全に燃焼させ、次いでシロッコファンを30分間運転した後、該容器内の空気を臭い袋に捕集し、臭い袋内の空気の臭気を6段階臭気強度表示法により評価した。測定者は5人とし、臭気の強度を、0=無臭、1=やっと感知できる臭い、2=何の臭いであるかが判る弱い臭い、3=楽に感知できる臭い、4=強い臭い、5=強烈な臭い、の6段階で判定して数値化し、測定者5人の平均値を求めた。

0062

[除塵試験]風量1m3/分のシロッコファンを備えたアクリル製の筐体に、実施例のフィルター部材、比較例の部材を装着して簡易の試験装置を作製し、該装置を用いてJEM−1467−1995「家庭用空気清浄機」に準拠して除塵性能を測定し、塵埃の除去率(%)を求めた。

0063

ファン運転音]実施例のフィルター部材、比較例の部材を装着した上記の試験装置のシロッコファンの運転音を5人による官能試験で評価した。運転音の強度を、0=気にならない運転音、1=僅かに気になる運転音、2=かなり気になる運転音、3=耐え難い運転音、の4段階で判定して数値化し、5人の平均値を求めた。

0064

0065

実施例1〜4のフィルター部材と比較例1〜4の部材とを各々比較した場合、実施例のフィルター部材は、脱臭および除塵の双方の性能に優れていることが判る。一方、通気性の指標となるファンの運転音は、実施例と比較例との間で大差がなく、実施例のフィルター部材は、高度の通気性を保持していることが判る。

0066

また、ジグザグ状の通風経路を有する比較例5の部材は、直線状の通風経路を有する比較例3の部材と比較して脱臭除塵性能に優れているが、蛇行状に屈曲した通風経路を有する実施例3のフィルター部材のそれには及ばず、実施例のフィルター部材の臭気成分や塵埃との接触効率の高さが伺える。

発明の効果

0067

以上、本発明のフィルター部材は、蛇行状に屈曲した連続孔を有するコルゲート構造体であって、高度の通気性を保持しつつ、脱臭および除塵の双方の特性を効率良く高めることができるものである。従って、本発明のフィルター部材は、空気清浄機、エアコン、除湿機、加湿機、掃除機などの各種製品において、臭気成分や塵埃を除去する空気清浄化フィルター部材として有効に活用することができる。

図面の簡単な説明

0068

図1本発明のフィルター部材の一例を示す模式図である。

--

0069

1蛇行状に屈曲したノードライン
2フィルター部材の厚み(D)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • ユミコア日本触媒株式会社の「 排気ガス浄化用触媒、および排気ガスの浄化方法」が 公開されました。( 2019/09/26)

    【課題・解決手段】長期間高温で排気ガスに曝された後においても、高い触媒活性を維持することができる排気ガス浄化用触媒を提供する。排気ガス浄化用触媒は、PraPdbOcで表したとき、a=1〜3、b=1〜1... 詳細

  • 日本碍子株式会社の「 ハニカム構造体」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】排気ガス浄化用の触媒を担持した際に、隔壁の細孔内への触媒の充填率を高くすることが可能なハニカム構造体を提供する。【解決手段】多孔質の隔壁1を有する柱状のハニカム構造部4を備え、隔壁1の気孔率が... 詳細

  • 中国電力株式会社の「 脱硝触媒研磨装置及び脱硝触媒研磨方法」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】脱硝触媒からの付着物の研磨を、適正且つ効率的に行なうことが可能な脱硝触媒研磨装置及び脱硝触媒研磨方法を提供する。【解決手段】本発明の脱硝触媒研磨装置1は、長手方向に延びる複数の貫通孔624が設... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ