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技術 プラスチックラベル及びプラスチック容器

出願人 株式会社フジシールインターナショナル
発明者 阪本亨森松三男新谷彰
出願日 2001年9月10日 (20年5ヶ月経過) 出願番号 2001-273993
公開日 2003年3月19日 (18年10ヶ月経過) 公開番号 2003-084670
状態 特許登録済
技術分野 剛性または準剛性容器の細部 展示カード類 積層体(2)
主要キーワード 脱離状態 再生加工 シュリンク加工 ヒドロキシル基含有ビニル系単量体 強アルカリ性水溶液 表示印刷 併用樹脂 プラスチックラベル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年3月19日)のものです。
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課題

解決手段

プラスチックラベルは、表示印刷インキ層アルカリ水溶液に可溶性コート層を介して基材フィルム上に形成されているプラスチックラベルであって、前記アルカリ水溶液に可溶性のコート層が、酸価が200〜300(mg−KOH/g)のスチレン無水マレイン酸系樹脂、酸価が40〜150(mg−KOH/g)のロジンマレイン酸系樹脂及び酸価が40〜150(mg−KOH/g)のアクリル酸共重合系樹脂から選択された少なくとも一種アルカリ可溶性樹脂樹脂成分全量に対して50〜95重量%の割合で含有していることを特徴とする。他の樹脂成分として酸価が10(mg−KOH/g)以下で且つガラス転移温度が30〜100℃のアクリル系樹脂を含有していてもよい。

概要

背景

近年、プラスチック製品が広く利用されており、例えば、ポリエチレンテレフタレート製ボトルPETボトル)が飲料用容器等として広く利用されている。省資源的な観点や環境的な観点などから、PETボトル等のプラスチック製品のリサイクルが強く求められている。例えば、PETボトルでは、商品の表示のために印刷加工が施されたプラスチックラベルが装着されている場合があり、該プラスチックラベルとしてはシュリンクラベルが広く用いられている。このようなPETボトルに装着されるシュリンクラベルとしては、PETボトルと同じ種類の樹脂であるポリエチレンテレフタレートから形成されたフィルムPETフィルム)が基材フィルムとして用いられている場合がある。この場合、シュリンクラベルのPETフィルムもPETボトルと同様にリサイクルすることが省資源的な観点から好ましい。しかるに、シュリンクラベルには文字や図柄等を表示する表示印刷インキ層を有しているため、該シュリンクラベルが装着されたPETボトルをそのまま再生処理に供して加工すると、シュリンクラベルの表示印刷インキ層の表示印刷インキが再生樹脂混入することにより、再生加工された製品全体が着色されてしまい、不透明化、物性の劣化品質の低下などが問題となっている。そのため、PETボトルを再生加工する際には、PETボトルからシュリンクラベルを分離・除去させている。しかしながら、再生樹脂の品質を確保し得る程に表示印刷インキを十分に除去することは困難であり、また、その処理には多大なコスト負担が余儀なくされる。

そこで、例えば、実公平7−34448号公報では、表示印刷インキ層が、アルカリ水溶液に可溶性コート層を介して基材フィルムに形成されているプラスチックラベルが提案されている。該プラスチックラベルでは、アルカリ水溶液を利用して、再生樹脂の汚染の原因となる表示印刷インキ層をラベル容器から除去することが可能となっている。しかし、該プラスチックラベルでは、印刷適性、表示印刷インキ層の密着性耐アルカリ性耐熱水性が低かったり、インキ割れが生じたりする場合がある。例えば、印刷適性が低いと、意匠性に優れた文字や図柄等を表示する表示印刷インキ層の形成が困難となり、印刷美粧性が低下する。また、表示印刷インキ層の密着性が低いと、表示印刷インキ層が剥がれやすくなる。さらに、耐アルカリ性が低いと、界面活性剤が塗布されたコンベア上でプラスチックラベルを移動させる際に、表示印刷インキ層が剥がれてしまう。さらにまた、耐熱水性が低いと、ラベルの装着時やシュリンク加工時等で良好な性能を発揮させることが困難となる。

概要

インキ層アルカリ脱離性が優れ、印刷適性、密着性やインキ割れ防止性、耐アルカリ性、耐熱水性が良好なプラスチックラベルを提供する。

プラスチックラベルは、表示印刷インキ層がアルカリ水溶液に可溶性のコート層を介して基材フィルム上に形成されているプラスチックラベルであって、前記アルカリ水溶液に可溶性のコート層が、酸価が200〜300(mg−KOH/g)のスチレン無水マレイン酸系樹脂、酸価が40〜150(mg−KOH/g)のロジンマレイン酸系樹脂及び酸価が40〜150(mg−KOH/g)のアクリル酸共重合系樹脂から選択された少なくとも一種アルカリ可溶性樹脂樹脂成分全量に対して50〜95重量%の割合で含有していることを特徴とする。他の樹脂成分として酸価が10(mg−KOH/g)以下で且つガラス転移温度が30〜100℃のアクリル系樹脂を含有していてもよい。

目的

従って、本発明の目的は、表示印刷インキ層のアルカリ脱離性が優れているとともに、印刷適性、密着性やインキ割れ防止性、耐アルカリ性、耐熱水性がすべて良好なプラスチックラベル及び該プラスチックラベルが装着されたプラスチック容器を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
1件

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請求項1

表示印刷インキ層アルカリ水溶液に可溶性コート層を介して基材フィルム上に形成されているプラスチックラベルであって、前記アルカリ水溶液に可溶性のコート層が、酸価が200〜300(mg−KOH/g)のスチレン無水マレイン酸系樹脂、酸価が40〜150(mg−KOH/g)のロジンマレイン酸系樹脂、および酸価が40〜150(mg−KOH/g)のアクリル酸共重合系樹脂から選択された少なくとも一種アルカリ可溶性樹脂樹脂成分全量に対して50〜95重量%の割合で含有していることを特徴とするプラスチックラベル。

請求項2

前記アルカリ水溶液に可溶性のコート層が、他の樹脂成分として、酸価が10(mg−KOH/g)以下で且つガラス転移温度が30〜100℃のアクリル系樹脂を含有する請求項1記載のプラスチックラベル。

請求項3

前記アルカリ水溶液に可溶性のコート層が、他の樹脂成分として、アクリル系樹脂およびセルロース誘導体を含有する請求項1又は2記載のプラスチックラベル。

請求項4

アルカリ可溶性樹脂がロジン−マレイン酸系樹脂又はアクリル酸共重合系樹脂であり、且つアルカリ水溶液に可溶性のコート層を形成する樹脂組成物見掛けの酸価が10〜100(mg−KOH/g)である請求項1〜3の何れかの項に記載のプラスチックラベル。

請求項5

アルカリ可溶性樹脂がスチレン−無水マレイン酸系樹脂であり、且つアルカリ水溶液に可溶性のコート層を形成する樹脂組成物の見掛けの酸価が140〜250(mg−KOH/g)である請求項1〜3の何れかの項に記載のプラスチックラベル。

請求項6

前記請求項1〜5の何れかの項に記載のプラスチックラベルが装着されたプラスチック容器であって、プラスチックラベルの基材フィルムとプラスチック容器とが同じ種類の樹脂から形成されていることを特徴とするプラスチック容器。

技術分野

0001

本発明は、プラスチックラベル及びプラスチック容器に関し、より詳しくは、表示印刷インキ層アルカリ脱離性印刷適正、密着性耐アルカリ性耐熱水性インキ割れ防止性がすべて優れているプラスチックラベル及び該プラスチックラベルが装着されたプラスチック容器に関する。

背景技術

0002

近年、プラスチック製品が広く利用されており、例えば、ポリエチレンテレフタレート製ボトルPETボトル)が飲料用容器等として広く利用されている。省資源的な観点や環境的な観点などから、PETボトル等のプラスチック製品のリサイクルが強く求められている。例えば、PETボトルでは、商品の表示のために印刷加工が施されたプラスチックラベルが装着されている場合があり、該プラスチックラベルとしてはシュリンクラベルが広く用いられている。このようなPETボトルに装着されるシュリンクラベルとしては、PETボトルと同じ種類の樹脂であるポリエチレンテレフタレートから形成されたフィルムPETフィルム)が基材フィルムとして用いられている場合がある。この場合、シュリンクラベルのPETフィルムもPETボトルと同様にリサイクルすることが省資源的な観点から好ましい。しかるに、シュリンクラベルには文字や図柄等を表示する表示印刷インキ層を有しているため、該シュリンクラベルが装着されたPETボトルをそのまま再生処理に供して加工すると、シュリンクラベルの表示印刷インキ層の表示印刷インキが再生樹脂混入することにより、再生加工された製品全体が着色されてしまい、不透明化、物性の劣化品質の低下などが問題となっている。そのため、PETボトルを再生加工する際には、PETボトルからシュリンクラベルを分離・除去させている。しかしながら、再生樹脂の品質を確保し得る程に表示印刷インキを十分に除去することは困難であり、また、その処理には多大なコスト負担が余儀なくされる。

0003

そこで、例えば、実公平7−34448号公報では、表示印刷インキ層が、アルカリ水溶液に可溶性コート層を介して基材フィルムに形成されているプラスチックラベルが提案されている。該プラスチックラベルでは、アルカリ水溶液を利用して、再生樹脂の汚染の原因となる表示印刷インキ層をラベル容器から除去することが可能となっている。しかし、該プラスチックラベルでは、印刷適性、表示印刷インキ層の密着性、耐アルカリ性や耐熱水性が低かったり、インキ割れが生じたりする場合がある。例えば、印刷適性が低いと、意匠性に優れた文字や図柄等を表示する表示印刷インキ層の形成が困難となり、印刷の美粧性が低下する。また、表示印刷インキ層の密着性が低いと、表示印刷インキ層が剥がれやすくなる。さらに、耐アルカリ性が低いと、界面活性剤が塗布されたコンベア上でプラスチックラベルを移動させる際に、表示印刷インキ層が剥がれてしまう。さらにまた、耐熱水性が低いと、ラベルの装着時やシュリンク加工時等で良好な性能を発揮させることが困難となる。

発明が解決しようとする課題

0004

従って、本発明の目的は、表示印刷インキ層のアルカリ脱離性が優れているとともに、印刷適性、密着性やインキ割れ防止性、耐アルカリ性、耐熱水性がすべて良好なプラスチックラベル及び該プラスチックラベルが装着されたプラスチック容器を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、アルカリ水溶液に可溶性のコート層を形成する樹脂組成物として特定の酸価を有する樹脂を含有している樹脂組成物を用いると、表示印刷インキ層のアルカリ脱離性が優れているとともに、印刷適性、密着性、インキ割れ防止性、耐アルカリ性や耐熱水性もすべて優れていることを見出し、本発明を完成させた。

0006

すなわち、本発明は、表示印刷インキ層がアルカリ水溶液に可溶性のコート層を介して基材フィルム上に形成されているプラスチックラベルであって、前記アルカリ水溶液に可溶性のコート層が、酸価が200〜300(mg−KOH/g)のスチレン無水マレイン酸系樹脂、酸価が40〜150(mg−KOH/g)のロジンマレイン酸系樹脂、および酸価が40〜150(mg−KOH/g)のアクリル酸共重合系樹脂から選択された少なくとも一種アルカリ可溶性樹脂樹脂成分全量に対して50〜95重量%の割合で含有していることを特徴とするプラスチックラベルである。

0007

本発明では、前記アルカリ水溶液に可溶性のコート層が、他の樹脂成分として、酸価が10(mg−KOH/g)以下で且つガラス転移温度が30〜100℃のアクリル系樹脂を含有していることが好ましい。また、前記アルカリ水溶液に可溶性のコート層が、他の樹脂成分として、アクリル系樹脂およびセルロース誘導体を含有していることが好ましい。

0008

本発明では、アルカリ可溶性樹脂がロジン−マレイン酸系樹脂又はアクリル酸共重合系樹脂であり、且つアルカリ水溶液に可溶性のコート層を形成する樹脂組成物の見掛けの酸価が10〜100(mg−KOH/g)であることが好適であり、また、アルカリ可溶性樹脂がスチレン−無水マレイン酸系樹脂であり、且つアルカリ水溶液に可溶性のコート層を形成する樹脂組成物の見掛けの酸価が140〜250(mg−KOH/g)であることが好適である。

0009

本発明には、前記プラスチックラベルが装着されたプラスチック容器であって、プラスチックラベルの基材フィルムとプラスチック容器とが同じ種類の樹脂から形成されていることを特徴とするプラスチック容器も含まれる。

発明を実施するための最良の形態

0010

以下、本発明を、必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明のプラスチックラベルの一例を部分的に示す概略断面図である。図1において、1はプラスチックラベルとしてのシュリンクラベル、2は基材フィルム、3はアルカリ水溶液に可溶性のコート層(以下、「アルカリ可溶性コート層」と称する場合がある)、4は表示印刷インキ層である。シュリンクラベル1は、基材フィルム2の一方の面にアルカリ可溶性コート層3、表示印刷インキ層4がこの順で形成されており、表示印刷インキ層4側を内側とした筒状の形態で使用することができる。

0011

[アルカリ可溶性コート層]アルカリ可溶性コート層3は、酸価が200〜300(mg−KOH/g)のスチレン−無水マレイン酸系樹脂、酸価が40〜150(mg−KOH/g)のロジン−マレイン酸系樹脂、および酸価が40〜150(mg−KOH/g)のアクリル酸共重合系樹脂から選択された少なくとも一種のアルカリ可溶性樹脂を含有する樹脂組成物により形成されている。該アルカリ可溶性樹脂は樹脂成分全量に対して50〜95重量%の割合で含まれていることが好ましく、さらに好ましい含有割合は樹脂成分全量に対して60〜85重量%である。アルカリ可溶性樹脂の含有割合が多くなると(例えば、樹脂成分全量に対して95重量%を越えると)、表示印刷インキ層4に係る印刷適性が低下し、得られる表示印刷インキ層4の美粧性が損なわれやすくなり、また、ラベル装着時に容器をコンベアー移送する際に用いられる界面活性剤を含有したスライダー液による損傷を受けやすくなり、さらにまた、シュリンクラベルをシュリンクさせる(特に、スチームトンネルによって加熱収縮する場合)時に表示印刷インキ層4が汚損されやすくなるので、好ましくない。一方、アルカリ可溶性樹脂の含有割合が少ないと(例えば、樹脂成分全量に対して50重量%未満であると)、アルカリ可溶性コート層3のアルカリに対する溶解性(以下、「アルカリ溶解性」と称する場合がある」が低下し、表示印刷インキ層のアルカリ脱離性が低下するので好ましくない。

0012

(スチレン−無水マレイン酸系樹脂)アルカリ可溶性樹脂において、スチレン−無水マレイン酸系樹脂としては、酸価が200〜300(mg−KOH/g)であることが重要である。スチレン−無水マレイン酸系樹脂の酸価としては、好ましくは220〜295(mg−KOH/g)、さらに好ましくは245〜290(mg−KOH/g)であり、特に255〜285(mg−KOH/g)であることが最適である。スチレン−無水マレイン酸系樹脂の酸価が200(mg−KOH/g)未満であると、表示印刷インキ層4の密着性またはテープ剥離性が低下して、表示印刷インキ層4が剥がれやすくなり、さらにアルカリ可溶性コート層3のアルカリ溶解性が低下して、表示印刷インキ層4のアルカリ脱離性が低下する。一方、スチレン−無水マレイン酸系樹脂の酸価が300(mg−KOH/g)を越えると、表示印刷インキ層4の印刷適性やインキ割れ防止性、アルカリ可溶性コート層3の耐アルカリ性や耐熱水性などが低下する。

0013

スチレン−無水マレイン酸系樹脂としては、前記範囲の酸価を有していれば、公知のスチレン−無水マレイン酸共重合体を用いることができ、例えば、スチレンと無水マレイン酸との共重合体であるスチレン−無水マレイン酸共重合体や、該スチレン−無水マレイン酸共重合体の変性体(例えば、部分的にエステル化された部分的エステル化物など)などが挙げられる。前記スチレン−無水マレイン酸共重合体において、スチレンとしては、スチレンの他、α−メチルスチレン等のスチレン系化合物を用いることができる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合体をエステル化する際には、メタノールエタノールプロピルアルコール等のアルコール類が用いられる。なお、本発明の作用及び効果を阻害しない範囲で、スチレン又は無水マレイン酸と共重合可能モノマーが用いられていてもよい。

0014

スチレン−無水マレイン酸系樹脂において、スチレンと無水マレイン酸との割合や、エステル化度は、酸価が200〜300(mg−KOH/g)となるような範囲であれば特に制限されない。なお、スチレン−無水マレイン酸系樹脂の酸価は、スチレンと無水マレイン酸との割合や、エステル化度などによりコントロールすることができる。

0015

スチレン−無水マレイン酸系樹脂としては、例えば、商品名「SMA17352」[酸価:255〜285(mg−KOH/g)]、同「SMA2625」[酸価:200〜240(mg−KOH/g)](以上、川原油化社製)などを用いることができる。

0016

(ロジン−マレイン酸系樹脂)また、ロジン−マレイン酸系樹脂としては、酸価が40〜150(mg−KOH/g)であることが重要である。ロジン−マレイン酸系樹脂の酸価としては、好ましくは45〜120(mg−KOH/g)であり、特に90〜110(mg−KOH/g)であることが最適である。ロジン−マレイン酸系樹脂の酸価が40(mg−KOH/g)未満であると、表示印刷インキ層4の密着性またはテープ剥離性が低下して、表示印刷インキ層4が剥がれやすくなり、さらにアルカリ可溶性コート層3のアルカリ溶解性が低下して、表示印刷インキ層4のアルカリ脱離性が低下する。一方、ロジン−マレイン酸系樹脂の酸価が150(mg−KOH/g)を越えると、表示印刷インキ層4の印刷適性、アルカリ可溶性コート層3の耐アルカリ性や耐熱水性などが低下する。

0017

ロジン−マレイン酸系樹脂としては、前記範囲の酸価を有していれば、公知のロジン−マレイン酸系樹脂を用いることができ、例えば、ロジンと、無水マレイン酸との付加反応物(例えば、三塩基酸付加物)を、多価アルコールグリセリンなど)と縮合させたエステル化物などが挙げられる。なお、本発明の作用及び効果を阻害しない範囲で、ロジン又は無水マレイン酸と付加反応可能な成分が用いられていてもよい。

0018

ロジン−マレイン酸系樹脂において、ロジンと無水マレイン酸との割合や、エステル化度は、酸価が40〜150(mg−KOH/g)となるような範囲であれば特に制限されない。なお、ロジン−マレイン酸系樹脂の酸価は、ロジンと無水マレイン酸との割合や、エステル化度などによりコントロールすることができる。

0019

ロジン−マレイン酸系樹脂としては、例えば、商品名「ラスポール1161」[酸価:104(mg−KOH/g)](日立化成ポリマー社製)、商品名「マルキード3002」[酸価:90〜110(mg−KOH/g)](荒川化学社製)などを用いることができる。

0020

(アクリル酸共重合系樹脂)アクリル酸共重合系樹脂としては、酸価が40〜150(mg−KOH/g)であることが重要である。アクリル酸共重合系樹脂の酸価としては、好ましくは45〜120(mg−KOH/g)であり、特に45〜75(mg−KOH/g)であることが最適である。アクリル酸共重合系樹脂の酸価が40(mg−KOH/g)未満であると、アルカリ可溶性コート層3のアルカリ可溶性が低下して、表示印刷インキ層4のアルカリ脱離性が低下する。一方、アクリル酸共重合系樹脂の酸価が150(mg−KOH/g)を越えると、表示印刷インキ層4の印刷適性、アルカリ可溶性コート層3の耐アルカリ性や耐熱水性等が低下するとともに、表示印刷インキ層4の密着性またはテープ剥離性が低下して、表示印刷インキ層4が剥がれやすくなる。

0021

アクリル酸共重合系樹脂としては、前記範囲の酸価を有していれば、公知のアクリル酸共重合系樹脂を用いることができ、例えば、アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、該アクリル酸又はメタクリル酸と共重合可能なモノマー(共重合性モノマー)との共重合体などが挙げられる。該共重合性モノマーとしては、例えば、メチルメタアクリレートエチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル[好ましくは(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル];ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有(メタ)アクリレート;N,N´−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N´−ジエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のスチレン類酢酸ビニルプロピオン酸ビニル等のビニルエステル類塩化ビニル等のハロゲン化ビニルメチルビニルエーテル等のビニルエーテル類イタコン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有ビニル類[(メタ)アクリル酸を除く];アクリロニトリルメタクリロニトリル等のシアノ基含有ビニル類;エチレンプロピレン等のオレフィン類ジエン類などが挙げられる。共重合性モノマーは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。

0022

アクリル酸共重合系樹脂において、(メタ)アクリル酸と、共重合性モノマーとの割合は、酸価が40〜150(mg−KOH/g)となるような範囲であれば特に制限されない。なお、アクリル酸共重合系樹脂の酸価は、(メタ)アクリル酸と共重合性モノマーとの割合などによりコントロールすることができる。

0023

アクリル酸共重合系樹脂としては、例えば、商品名「ダイヤナールPB−204」[酸価:55(mg−KOH/g)](三菱レイヨン社製)などを用いることができる。

0024

併用樹脂)本発明では、アルカリ可溶性コート層3を形成する樹脂組成物において、表示印刷インキ層4の印刷適性の向上やインキ割れ防止性の改良などのために、樹脂成分として、前記アルカリ可溶性樹脂とともに、他の樹脂を用いることができる。このような他の樹脂(以下「併用樹脂」と称する場合がある)としては、アクリル系樹脂やセルロース誘導体が好適である。併用樹脂は、樹脂成分全量に対して50重量%以下の範囲で使用することが好ましい。併用樹脂は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。併用樹脂としては、少なくともアクリル系樹脂が含まれていることが好ましく、さらに好ましくはアクリル系樹脂及びセルロース誘導体の組み合わせである。

0025

より具体的には、併用樹脂としてのアクリル系樹脂としては、例えば、公知のアクリル系樹脂を用いることができる。より具体的には、モノマー成分として、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等のアクリル系単量体;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系単量体;塩化ビニル等のハロゲン化ビニル系単量体;メチルビニルエーテル等のビニルエーテル系単量体;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有ビニル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有ビニル系単量体;N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等のアミノ基含有ビニル系単量体;エチレン、プロピレン等のオレフィン系単量体ジエン系単量体などが挙げられる。これらのモノマーは単独で又は2種以上組み合わせて使用することにより、アクリル系樹脂を調製することができる。

0026

アクリル系樹脂の酸価としては、10(mg−KOH/g)以下であることが好ましく、さらに好ましくは8(mg−KOH/g)以下である。酸価が10(mg−KOH/g)を越えると、印刷適性の向上やインキ割れ防止性の改良効果が低下するので好ましくない。

0027

また、該アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)としては、例えば、30〜100℃(好ましくは40〜80℃)程度の範囲から好適に選択することができる。アクリル系樹脂のTgが低くなると耐熱水性が低下し、一方、高くなるとアルカリ脱離性が低下するので、好ましくない。

0028

前記アクリル系樹脂の使用量は、例えば、樹脂成分全量に対して0〜50重量%(好ましくは15〜45重量%)程度から選択することができる。該アクリル系樹脂の割合が多すぎるとアルカリ脱離性が低下するので好ましくない。

0029

また、セルロース誘導体としては、例えば、ニトロセルロースアセチルセルロースカルボキシメチルセルロース又はその塩、メチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。セルロース誘導体としては、ニトロセルロースが好適である。セルロース誘導体は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。

0030

セルロース誘導体の使用量は、例えば、樹脂成分全量に対して0〜20重量%(好ましくは0〜10重量%)程度の範囲から選択することができる。該セルロース誘導体の割合が多すぎると、印刷適性や表示印刷インキ層の密着性が低下するので好ましくない。

0031

アルカリ可溶性コート層3は、グラビア印刷等の公知のコーティング法によって施され、その厚みは、特に制限されず、例えば、0.5〜5μm、好ましくは1〜3μm程度の範囲から選択することができる。

0032

本発明では、併用樹脂の使用量は、樹脂成分全量に対して5〜50重量%(好ましくは15〜40重量%)程度の範囲から選択することができる。併用樹脂として、例えば、アクリル系樹脂とセルロース誘導体とを組み合わせて用いる場合、両者の混合割合は特に制限されない。より具体的には、併用樹脂の使用量は、例えば、アルカリ可溶性樹脂がロジン−マレイン酸系樹脂又はアクリル酸共重合系樹脂である場合、アルカリ可溶性コート層3を形成する樹脂組成物の見掛けの酸価が10〜100(mg−KOH/g)となるような範囲であることが好ましく、また、アルカリ可溶性樹脂がスチレン−無水マレイン酸系樹脂である場合、アルカリ水溶液に可溶性のコート層を形成する樹脂組成物の見掛けの酸価が140〜250(mg−KOH/g)となるような範囲であることが好ましい。なお、アルカリ可溶性樹脂が、ロジン−マレイン酸系樹脂、スチレン−無水マレイン酸系樹脂及びアクリル酸共重合系樹脂のうち2種以上からなる混合系である場合は、その混合比率に応じて、アルカリ水溶液に可溶性のコート層を形成する樹脂組成物の見掛けの酸価を適宜選択することができる。

0033

[基材フィルム]基材フィルム2は熱収縮性フィルムにより形成されている。熱収縮性フィルムの素材としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなど)、スチレン系樹脂ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体など)、ポリオレフィンポリエチレンポリプロピレンなど)、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂を用いることができる。熱収縮性フィルムの素材は、単独で又は2種以上混合して使用することができる

0034

本発明では、基材フィルム2としては、シュリンクラベル1を装着するプラスチック容器の素材と同じ種類の樹脂から形成されているものが好ましい。従って、PETボトルのシュリンクラベルとしての基材フィルム2としては、ポリエステル、なかでもポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。なお、前記同じ種類の樹脂とは、主たる繰り返し単位が同じである樹脂のことを意味しており、実質的に相溶性を有している樹脂である。

0035

ポリエチレンテレフタレートは、ジカルボン酸成分の主成分としてテレフタル酸が用いられ、ジオール成分の主成分としてエチレングリコールが用いられているポリエステルである。なお、共重合成分として、イソフタル酸フタル酸アジピン酸セバシン酸ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸、ジエチレングリコールネオペンチルグリコールポリアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のジオール成分が用いられていてもよい。

0036

基材フィルム2は単層フィルム及び多層フィルムの何れで構成されていてもよい。基材フィルム2の厚みは、特に制限されず、例えば、20〜80μm、好ましくは30〜60μm程度の範囲から選択することができる。

0037

なお、基材フィルム2のうちアルカリ可溶性コート層を形成する表面には、コロナ放電処理プラズマ処理火炎処理酸処理などの慣用表面処理が施されていてもよい。

0038

[表示印刷インキ層]表示印刷インキ層4は、インキを用いて、グラビア印刷やフレキソ印刷等の慣用の印刷方法により印刷して形成することができる。インキとしては、特に制限されず、適宜、適当なインキを選択して、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。表示印刷インキ層4の厚みは、特に制限されず、例えば、0.5〜20μm、好ましくは1〜10μmの程度の範囲から選択することができる。

0039

また、本発明のプラスチックラベルは、図2に示されるようなシュリンクラベル11であってもよい。図2は、本発明のプラスチックラベルの他の例を部分的に示す概略断面図である。図2において、11はシュリンクラベル、21は基材フィルム、31はアルカリ可溶性コート層、41は表示印刷インキ層、51はオーバーコート層である。シュリンクラベル11は、基材フィルム21の一方の面にアルカリ可溶性コート層31、表示印刷インキ層41、オーバーコート層51がこの順で形成されており、オーバーコート層51を外側にした筒状の形態で使用することができる。なお、基材フィルム21、アルカリ可溶性コート層31、表示印刷インキ層41は、それぞれ、前記基材フィルム2、アルカリ可溶性コート層3、表示印刷インキ層4と同様のものを使用することができる。オーバーコート層51は、オーバーコート剤により形成することができる。オーバーコート剤としては、樹脂と滑剤とにより調製することができる。オーバーコート剤の樹脂としては、特に制限されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルセルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂などの熱可塑性樹脂を好適に用いることができる。滑剤としては、特に制限されず、有機系滑剤無機系滑剤のいずれでも用いることができる。滑剤としては、無機粒子有機粒子などの粒子状固体物質ワックスポリエチレンワックスなどの合成ワックスの他、鉱物系ワックス天然ワックスなど)、シリコーンオイルなどを好適に用いることができる。なお、オーバーコート層51は無くてもよい。オーバーコート層51の厚みとしては、例えば、0.5〜5μm(好ましくは1〜3μm)程度の範囲から選択することができる。

0040

図1や2で示されるシュリンクラベル(1,11)は、公知の方法を利用して作製することができる。例えば、押出法カレンダー法等の公知の方法によってフィルムを成形した後、延伸処理し、得られた基材フィルムの内面側の表面に、アルカリ可溶性樹脂を含有する樹脂組成物、インキを塗布や印刷等により塗布して、それぞれの層を形成した後、所望の幅の長尺帯状に切断し、表示印刷インキ層側の面を内側にして、前記主延伸方向が周方向となるように筒状に丸め、両端辺接着剤などで接着した後、必要に応じて所望の長さに切断し、筒状のシュリンクラベル1を作製することができる。

0041

なお、本発明のプラスチックラベルとしては、図1や2に示されるような熱収縮性を利用したシュリンクラベルが好適であるが、自己伸縮性を利用したストレッチラベルであってもよい。また、粘着剤層接着剤層を有するタックラベル感熱ラベルであってもよいが、該タックラベルや感熱ラベルでは、リサイクルする際には、さらに粘着剤や接着剤を除去することが好ましい。

0042

このように、本発明のプラスチックラベルは、表示印刷インキ層が、特定の酸価を有しているアルカリ可溶性樹脂を含有する樹脂組成物により形成されたアルカリ可溶性コート層を介して、基材フィルム上に形成されている形態を有している。そのため、該プラスチックラベル(特にシュリンクラベル)を装着したプラスチック容器を再生処理に供する際に、アルカリ性水溶液と接触させる処理(以下、「アルカリ処理」と称する場合がある)を施すことにより、アルカリ可溶性コート層を溶解させて、表示印刷インキ層をプラスチックラベルの基材フィルムから分離させることができる。従って、本発明のプラスチックラベルを用いると、プラスチック容器を再生処理する際に、プラスチックラベルを装着した状態のプラスチック容器又は該容器の破砕物をアルカリ処理することにより、再生樹脂の汚染の原因となる表示印刷インキ層又はインキを、プラスチック容器やプラスチックラベルの樹脂(すなわち、再生樹脂の原料となる樹脂)から分離除去することができ、アルカリ脱離性が優れている。

0043

前記アルカリ処理は、例えば、アルカリ性水溶液の浴中に浸漬する方法や、アルカリ性水溶液のシャワー内を通過させる方法等により、アルカリ性水溶液と接触させることによって行うことができる。従って、大量の回収容器の処理も容易に行うことが可能である。なお、前記アルカリ水溶液としては、例えば、70〜95℃の1〜2重量%の水酸化ナトリウム苛性ソーダ水溶液等の強アルカリ性水溶液を好適に用いることができる。

0044

また、本発明では、アルカリ可溶性コート層を形成する樹脂組成物として、樹脂の種類に応じた特定の酸価を有する樹脂を含有している樹脂組成物を用いているので、アルカリ可溶性コート層上に印刷して形成される表示印刷インキ層の印刷適性が優れており、意匠性に優れた文字や模様等を有している表示印刷インキ層をグラビア印刷やフレキソ印刷等の慣用乃至公知の印刷方法により形成することができる。また、インキとして耐水性が優れている通常のインキを用いることができるため、印刷適性も良く、多種のインキを使用することができる。しかも、表示印刷インキ層の密着性が良好で、テープ剥離防止性が高い。さらに、表示印刷インキ層のインキ割れが防止されている。

0045

特に、アルカリ可溶性コート層は、酸価がアルカリ可溶性樹脂に応じて調整されているので、アルカリ溶解性と耐アルカリ性とのバランスが良好であり、強アルカリに対する良好なアルカリ溶解性を有するとともに、弱アルカリ等に対する耐アルカリ性を有している。従って、表示印刷インキ層を分離除去する際に用いられるアルカリ水溶液に対しては溶解性が高く、一方、コンベア上に塗布されている界面活性剤等による弱アルカリに対しては溶解性が低いという特色を有している。

0046

さらにまた、アルカリ可溶性コート層は、耐熱水性も有しており、例えば、プラスチックラベルがシュリンクラベルである場合、熱収縮させる際のスチームおよび湯気による溶解や破損が防止されている。さらに、ラベルを装着した容器をコンベアでスムーズに移送するために用いられるスライダー液による損傷も防止されており、耐スライダー液性も良好である。

0047

本発明のプラスチックラベルは、各種容器(特に、プラスチック容器)に装着して用いることができる。プラスチック容器としては、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなど)、スチレン系樹脂(ポリスチレンなど)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂を素材とすることができる。プラスチック容器としては、ポリエステル製容器、なかでもPETボトルが好適である。PETボトルは、再生処理して再利用することが可能であり、また、非常に多数使用されており、回収・再生処理する割合が増加する傾向にある。従って、本発明のプラスチックラベル、特に基材フィルムがPETフィルムであるシュリンクラベルを用いると、回収されたPETボトルにプラスチックラベルが装着されたままであっても、アルカリ処理を施すことにより、ラベルや容器に付着している表示印刷インキを十分に分離除去することができ、該再生処理によって、プラスチックラベルの表示印刷インキの混入に起因する樹脂の着色や不透明、物性の変化など発生を防止して、再生樹脂の原料となる樹脂を高い品質で得ることができる。しかも、前記インキの分離除去は、複雑な機械装置を必要とせず、アルカリ性水溶液を処理液とする浸漬や散布処理操作により行うことができるので、大量の容器を効率よく処理することができる。

0048

なお、アルカリ処理時の温度は、通常85〜95℃であるが、特に制限されず、低温(50〜85℃)であってもよく、例えば、50〜95℃程度の範囲から選択することができる。

発明の効果

0049

本発明のプラスチックラベルによれば、前記構成を有しているので、表示印刷インキ層のアルカリ脱離性が優れているとともに、表示印刷インキ層の印刷適性、密着性やインキ割れ防止性、アルカリ可溶性コート層の耐アルカリ性や耐熱水性が良好である。

0050

以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。

0051

(実施例1)商品名「SMA17352P」(スチレン−無水マレイン酸系樹脂;酸価:270mg−KOH/g;川原油化社製):15重量部、商品名「UH2011」(アクリル系樹脂;酸価:4mg−KOH/g;ガラス転移温度:47℃;東亞合成社製):4重量部、および商品名「CAB−381−0.5」(セルロース誘導体;イーストマンケミカル社製):1重量部を、酢酸エチル:50重量部、及びイソプロピルアルコール(IPA):30重量部に溶解して、均一な樹脂溶液コート剤)を得た。このコート剤を、厚さ55μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム(PETフィルム)上に、グラビア校正機を用いて塗布し、厚さ2μmのコート層を形成させた。さらに、このコート層上に、インキ(商品名「ファインラップBL」大日本インキ社製)をグラビア校正機によって5色印刷し、乾燥時の厚みが5μmとなるように塗布して表示印刷インキ層(印刷物)を形成して、実施例1に係るシュリンクラベルを作製した。

0052

(比較例1〜6)表1に示す組成としたこと以外は、実施例1と同様にして、それぞれ、比較例1〜6係るコート剤を調製し、さらに、実施例1と同様にして、それぞれ、比較例1〜6に係るシュリンクラベルを作製した。なお、比較例6では、スチレン−無水マレイン酸系樹脂(商品名「SMA1000F」川原油化社製)は溶剤難溶性のため、樹脂成分が溶剤に溶解した樹脂溶液(コート剤)ではなく、樹脂成分が溶剤中に分散した樹脂分散液(コート剤)を得た。

0053

0054

なお、表1において、「St−Ml樹脂(A)」は商品名「SMA17352P」(スチレン−無水マレイン酸系樹脂;酸価:270mg−KOH/g;川原油化社製)を示し、「St−Ml樹脂(B)」は商品名「SMA1440F」(スチレン−無水マレイン酸系樹脂;酸価:185mg−KOH/g;川原油化社製)を示し、「St−Ml樹脂(C)」は商品名「SMA3840F」(スチレン−無水マレイン酸系樹脂;酸価:107.5mg−KOH/g;川原油化社製)を示し、「St−Ml樹脂(D)」は商品名「SMA1000F」(スチレン−無水マレイン酸系樹脂;酸価:480mg−KOH/g;川原油化社製)を示す。また、「アクリル系樹脂(A)」は商品名「UH2011」(東亞合成社製;酸価:4mg−KOH/g;ガラス転移温度:47℃)を示し、「セルロース(A)」は商品名「CAB−381−0.5」(イーストマンケミカル社製)を示す。また、「IPA」はイソプロピルアルコールを示す。

0055

(実施例2)商品名「ラスポール1161」(ロジン−マレイン酸樹脂;酸価:104mg−KOH/g;日立化成ポリマー社製):24重量部、商品名「NKポリマー234S」(アクリル系樹脂;酸価:0mg−KOH/g;ガラス転移温度:45℃;新中化学社製;固形分:40%;溶剤:イソプロピルアルコール):25重量部、および硝化綿(ニトロセルロース;商品名「LIG1/8」旭化成社製):2重量部を、酢酸エチル:24重量部、及びイソプロピルアルコール(IPA):25部に溶解して、均一な樹脂溶液(コート剤)を得た。このコート剤を、厚さ55μmのPETフィルム上に、グラビア校正機を用いて塗布し、厚さ2μmのコート層を形成させた。さらに、このコート層上に、インキ(商品名「ファインラップSBL」大日本インキ社製)をグラビア校正機によって5色印刷し、乾燥時の厚みが5μmとなるように塗布して表示印刷インキ層(印刷物)を形成して、実施例2に係るシュリンクラベルを作製した。

0056

(実施例3)表2示す組成としたこと以外は、実施例2と同様にして、実施例3に係るコート剤を調製し、さらに、実施例2と同様にして、実施例3に係るシュリンクラベルを作製した。

0057

(比較例7〜11)表2示す組成としたこと以外は、実施例2と同様にして、それぞれ、比較例7〜11に係るコート剤を調製し、さらに、実施例2と同様にして、それぞれ、比較例7〜11に係るシュリンクラベルを作製した。

0058

0059

なお、表2において、「Ro−Ml樹脂(A)」は商品名「ラスポール1161」(ロジン−マレイン酸樹脂;酸価:104mg−KOH/g;日立化成ポリマー社製)を示し、「Ro−Ml樹脂(B)」は商品名「マルキード3002」(ロジン−マレイン酸樹脂;酸価:100mg−KOH/g;荒川化学社製)を示し、「Ro−Ml樹脂(C)」は商品名「マルキードNo.33」(ロジン−マレイン酸樹脂;酸価:305mg−KOH/g;荒川化学社製)を示し、「Ro−Ml樹脂(D)」は商品名「マルキードNo.6」(ロジン−マレイン酸樹脂;酸価:39mg−KOH/g;荒川化学社製)を示し、「Ro−Ml樹脂(E)」は商品名「ハリマックT−80」(ロジン−マレイン酸樹脂;酸価:185mg−KOH/g;ハリマ化成社製)を示す。また、「アクリル系樹脂(B)」は商品名「NKポリマー234S」(新中村化学社製;酸価:0mg−KOH/g;ガラス転移温度:45℃;固形分:40%;溶剤:イソプロピルアルコール)を示し、「セルロース(B)」は硝化綿(ニトロセルロース;商品名「LIG1/8」旭化成社製)を示す。「アクリル系樹脂(A)」、「IPA」は表1と同様である。

0060

(実施例4)商品名「ダイヤナールPB−204」(アクリル酸共重合系樹脂;酸価:55mg−KOH/g;三菱レイヨン社製;固形樹脂;Tg93℃):20重量部、および商品名「UH2011」(アクリル系樹脂;酸価:4mg−KOH/g;ガラス転移温度:47℃;東亞合成社製):10重量部を、酢酸エチル:35重量部、及びイソプロピルアルコール(IPA):35部に溶解して、均一な樹脂溶液(コート剤)を得た。このコート剤を、厚さ55μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム(PETフィルム)上に、グラビア校正機を用いて塗布し、厚さ2μmのコート層を形成させた。さらに、このコート層上に、インキ(商品名「ファインラップSBL」大日本インキ社製)をグラビア校正機によって5色印刷し、乾燥時の厚みが5μmとなるように塗布して表示印刷インキ層(印刷物)を形成して、実施例1に係るシュリンクラベルを作製した。

0061

(比較例12〜13)表3に示す組成としたこと以外は、実施例4と同様にして、それぞれ、比較例12〜13係るコート剤を調製し、さらに、実施例4と同様にして、それぞれ、比較例12〜13に係るシュリンクラベルを作製した。

0062

0063

なお、表3において、「Acryl樹脂(A)」は商品名「ダイヤナールPB−204」(アクリル酸共重合系樹脂;酸価:55mg−KOH/g;三菱レイヨン社製;固形樹脂;Tg93℃)を示し、「Acryl樹脂(B)」は商品名「ダイヤナールPB−605」(アクリル酸共重合系樹脂;酸価:228mg−KOH/g;三菱レイヨン社製;固形樹脂;Tg60℃)を示し、「Acryl樹脂(C)」は商品名「OH−29S−26−1」(アクリル酸共重合系樹脂;酸価:16mg−KOH/g;ガラス転移温度:40℃;新中村化学社製;固形分:35%;溶剤:イソプロピルアルコール)を示す。また、「アクリル系樹脂(A)」、「IPA」は、表1と同様である。

0064

なお、表1〜3では、実施例及び比較例に係るコート剤の見掛けの酸価(mg−KOH/g)も併記している。

0065

(評価)実施例1〜4、比較例1〜13により得られたシュリンクラベルについて、下記の試験を行い、アルカリ脱離性、印刷適性、密着性、耐アルカリ性、耐熱水性およびインキ割れ防止性を評価した。なお、これらの評価結果は、表1〜3に併記した。

0066

(アルカリ脱離性評価方法)実施例1〜4、比較例1〜13により得られたシュリンクラベルを、85℃の1.5重量%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、簡単な攪拌を行いながら、表印刷インキ層(印刷物)の脱離状態を観察した。具体的には、印刷物が自発的に(浸漬後にフィルムを取り出し、水に曝したり、擦る等の作用を与えずに、浸漬中に自然に)脱落する時間(分)を測定し、下記の評価基準により、アルカリ脱離性を評価した。
○:ほぼ完全に脱落する時間が20分未満である。
×:ほぼ完全に脱落する時間が20分以上である。

0067

印刷適性評価方法)実施例1〜4、比較例1〜13により得られたシュリンクラベルについて、目視により、かすれ、はじき、色ムラなどの異常の有無を観察し、下記の評価基準により、印刷適性を評価した。
○:異常なし。
×:かすれ、はじき、色ムラの少なくとも1つ以上の異常が認められる。

0068

密着性評価方法)実施例1〜4、比較例1〜13により得られたシュリンクラベルの表示印刷インキ層(印刷物)に、セロハンテープを貼り付け急速に剥離させたときの印刷面の状態を目視観察し、下記の評価基準により、密着性を評価した。
○:印刷塗膜が90%以上剥離せずにフィルムに残る。
×:フィルムに残った印刷塗膜が90%未満である。

0069

(耐アルカリ性評価方法)実施例1〜4、比較例1〜13により得られたシュリンクラベルを、40℃の1.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、20分間攪拌し、取り出してから流水中でもみ洗いし、印刷面の剥離状態を観察し、下記の評価基準により、耐アルカリ性を評価した。
○:印刷塗膜が90%以上剥離せずにフィルムに残る。
×:フィルムに残った印刷塗膜が90%未満である。

0070

(耐熱水性評価方法)実施例1〜4、比較例1〜13により得られたシュリンクラベルを、85℃の脱イオン水に30分浸漬した後、表示印刷インキ層(印刷物)の脱落の有無を調べ、下記の評価基準により、耐熱水性を評価した。
○:流水でも、印刷物は脱離しない。
×:自発的または流水で、印刷物が脱離する。

0071

(インキ割れ防止性評価方法)実施例1〜4、比較例1〜13により得られたシュリンクラベルについて、両端を重ね合わせて接着して筒状のラベルとして、500mlのPETボトルに印刷面を接触するようにして装着し、80℃の水に30秒浸漬する。取り出して冷却した後、目視観察し、下記の評価基準により、インキ割れ防止性を評価した。
○:印刷面に割れ筋が認められない。
×:印刷面に割れ筋が認められる。

0072

表1〜3より、実施例に係るシュリンクラベルでは、表示印刷インキ層のアルカリ脱離性が優れている。しかも、表示印刷インキ層の印刷適性、密着性やインキ割れ防止性、アルカリ可溶性コート層の耐アルカリ性や耐熱水性もすべて良好である。

図面の簡単な説明

0073

図1本発明のプラスチックラベルの一例を部分的に示す概略断面図である。
図2本発明のプラスチックラベルの他の例を部分的に示す概略断面図である。

--

0074

1シュリンクラベル
2基材フィルム
3アルカリ水溶液に可溶性のコート層
4表示印刷インキ層
11 シュリンクラベル
21 基材フィルム
31 アルカリ水溶液に可溶性のコート層
41 表示印刷インキ層
51 オーバーコート層

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