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技術 変速機のシフト装置及びシフト装置の製造方法

出願人 スズキ株式会社株式会社コーリツ林工業株式会社
発明者 中村雅鈴木利幸林浩介
出願日 2001年9月7日 (20年2ヶ月経過) 出願番号 2001-271851
公開日 2003年3月19日 (18年8ヶ月経過) 公開番号 2003-083448
状態 特許登録済
技術分野 変速操作機構 特定物品の製造 特定物品の製造
主要キーワード 耐磨耗性部材 組付強度 シングルレール 鋳造粗材 板金プレス加工 樹脂ピース 硬質クロムメッキ処理 湾曲加工
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

安価で製造の容易なシフトヨーク一体型シフトフォークを備えたシフト装置を提供すること。

解決手段

シフトフォーク部3、シフトヨーク部8及びシフトフォーク部3とシフトヨーク部8を連結する連結部6を一体に打抜き加工した板金製のシフトヨーク一体型シフトフォーク10を備えたシフト装置29である。シフトフォーク部3に対してシフトヨーク部8を曲げ加工して形成するため、部品点数を削減し、そして製造コストを削減する。また、変速機内のシフトシャフト20上でシフトヨーク一体型シフトフォーク10をシフトフォーク部3の切欠部4aと連結部6の湾曲部8aの対向する2箇所24a、24bから狭持して溶接固定して、組付強度を向上する。

概要

背景

手動変速機は、通常、シフトレバーからの操作力シフトヨークシフトシャフトシフトロッドまたはフォークロッド)、シフトフォーク、そして同期機構シフトスリーブ外周溝)の順に伝達することで、変速機内部の歯車列作動状態切り替えるが、自動変速機が普及するにつれて、さらなる低コスト化が望まれている。

図8は、従来技術に係る変速機の一部、特にシフトヨーク8からシフトフォーク3に操作力を伝達するシフト装置29’を表している。従来技術において公知なように、シフトフォーク3は同期機構のシフトスリーブ(図示略)に沿って係合腕部1を一体形成して両側に延ばしている。さらに、各々の係合腕部1の先端の爪部2には耐摩耗性部材12を装着するか、あるいはこれらの爪部2に高周波焼入れまたは硬質クロムめっきを行ってシフトスリーブとの摺動面12において耐磨耗性を向上させる場合が多い。また、シフトフォーク3及びシフトヨーク8には孔開け処理が施され、シフトシャフト20を挿通させる挿通孔4’、7’が設けられる。通常、これら部材はアルミダイカストアルミに鉄の鋳込み、可鍛鋳鉄鉄板プレス等によって形成されている。また、図8に示すように、シフトフォーク3とシフトヨーク8を構成上隣接配置する場合、製造上両者を一体形成することが望ましい場合がある。

シフトフォークとシフトヨークを一体形成する具体例として、シフトヨーク一体型鋳物製シフトフォークとシフトヨーク一体型アルミダイカスト製シフトフォークがある。当業者には公知なように、シフトヨーク一体型鋳物製シフトフォークは高剛性であるが、反面、重量が重く、機械加工が多く、そして爪部に高周波焼入れ、硬質クロムメッキ処理を行うため高価である。また、シフトヨーク一体型アルミダイカスト製シフトフォークは軽量であるが、しかしヨーク部の硬度、耐磨耗性を向上させるため、アルミ製のシフトフォークに鉄製のシフトヨークを鋳込むため高価である。このため、より軽量でかつ安価な方法でシフトヨーク一体型シフトフォークを形成することが望まれていた。

前記シフトヨークとしては、特開平10−220577号公報に開示されるものがある。この公報に開示されるシフトヨークは、板金にてプレス成形され、鋳造粗材から切削加工により成形する場合と比較して作業工程を削減してコストを低減するとともに、このシフトヨークをシフトシャフトへ固定する際に固定具の先端を塑性変形させて固定部の信頼性を向上させたものである。

概要

安価で製造の容易なシフトヨーク一体型シフトフォークを備えたシフト装置を提供すること。

シフトフォーク部3、シフトヨーク部8及びシフトフォーク部3とシフトヨーク部8を連結する連結部6を一体に打抜き加工した板金製のシフトヨーク一体型シフトフォーク10を備えたシフト装置29である。シフトフォーク部3に対してシフトヨーク部8を曲げ加工して形成するため、部品点数を削減し、そして製造コストを削減する。また、変速機内のシフトシャフト20上でシフトヨーク一体型シフトフォーク10をシフトフォーク部3の切欠部4aと連結部6の湾曲部8aの対向する2箇所24a、24bから狭持して溶接固定して、組付強度を向上する。

目的

このように、通常、シフトフォークとシフトヨークを一体形成するシフトヨーク一体型シフトフォークは高価であり、故に構造が簡単でかつ低コストのシフトヨーク一体型シフトフォークを備えた変速機のシフト装置を提供することは困難であると思料されてきた。

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、打抜き加工と曲げ加工によって、構造が簡単でかつ低コストのシフトヨーク一体型シフトフォークを備えた変速機のシフト装置及びシフト装置の製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

シフトシャフト上に板金製のシフトフォーク部とシフトヨーク部を取付けてなる変速機シフト装置において、前記シフトシャフトの軸方向に板厚方向が指向する板状部材を配置し、該板状部材に前記シフトフォーク部を形成するとともに、該シフトフォーク部の外周側に連結部を介してシフトヨーク部を接続し、前記連結部と前記シフトフォーク部の間で該連結部を前記シフトシャフトの軸方向に曲折させて前記シフトヨーク部を前記シフトシャフトと交差する位置に配置し、該シフトヨーク部には前記シフトシャフトに外接する湾曲部を形成し、該湾曲部を介して前記シフトヨーク部と前記連結部と前記シフトフォーク部を一体で前記シフトシャフトに取付けたことを特徴とする変速機のシフト装置。

請求項2

前記シフトフォーク部は、外周側に前記シフトシャフトと当接される切欠部が形成され、前記シフトヨーク部の湾曲部と協同して前記シフトシャフトへの位置決めを行うことを特徴とする請求項1に記載の変速機のシフト装置。

請求項3

シフトフォーク部とシフトヨーク部を連結部を介して連結した結合体をシフトシャフトに取付けてなる変速機のシフト装置の製造方法において、前記結合体は、板状部材から展開形状打抜く打抜き加工と、前記シフトヨーク部にシフトシャフトへの取付用の湾曲部を形成する湾曲加工と、前記連結部を曲折して前記シフトフォーク部を前記シフトシャフトの軸に対して直交する方向に指向させる曲げ加工とで形成されることを特徴とする変速機のシフト装置の製造方法。

請求項4

前記結合体の展開形状を打抜く打抜き加工は、同時に前記シフトフォーク部の外周側に前記シフトシャフトとの位置決め用の切欠部を形成する加工を含むことを特徴とする請求項3に記載の変速機のシフト装置の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、変速機シフト装置及びシフト装置の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

手動変速機は、通常、シフトレバーからの操作力シフトヨークシフトシャフトシフトロッドまたはフォークロッド)、シフトフォーク、そして同期機構シフトスリーブ外周溝)の順に伝達することで、変速機内部の歯車列作動状態切り替えるが、自動変速機が普及するにつれて、さらなる低コスト化が望まれている。

0003

図8は、従来技術に係る変速機の一部、特にシフトヨーク8からシフトフォーク3に操作力を伝達するシフト装置29’を表している。従来技術において公知なように、シフトフォーク3は同期機構のシフトスリーブ(図示略)に沿って係合腕部1を一体形成して両側に延ばしている。さらに、各々の係合腕部1の先端の爪部2には耐摩耗性部材12を装着するか、あるいはこれらの爪部2に高周波焼入れまたは硬質クロムめっきを行ってシフトスリーブとの摺動面12において耐磨耗性を向上させる場合が多い。また、シフトフォーク3及びシフトヨーク8には孔開け処理が施され、シフトシャフト20を挿通させる挿通孔4’、7’が設けられる。通常、これら部材はアルミダイカストアルミに鉄の鋳込み、可鍛鋳鉄鉄板プレス等によって形成されている。また、図8に示すように、シフトフォーク3とシフトヨーク8を構成上隣接配置する場合、製造上両者を一体形成することが望ましい場合がある。

0004

シフトフォークとシフトヨークを一体形成する具体例として、シフトヨーク一体型鋳物製シフトフォークとシフトヨーク一体型アルミダイカスト製シフトフォークがある。当業者には公知なように、シフトヨーク一体型鋳物製シフトフォークは高剛性であるが、反面、重量が重く、機械加工が多く、そして爪部に高周波焼入れ、硬質クロムメッキ処理を行うため高価である。また、シフトヨーク一体型アルミダイカスト製シフトフォークは軽量であるが、しかしヨーク部の硬度、耐磨耗性を向上させるため、アルミ製のシフトフォークに鉄製のシフトヨークを鋳込むため高価である。このため、より軽量でかつ安価な方法でシフトヨーク一体型シフトフォークを形成することが望まれていた。

0005

前記シフトヨークとしては、特開平10−220577号公報に開示されるものがある。この公報に開示されるシフトヨークは、板金にてプレス成形され、鋳造粗材から切削加工により成形する場合と比較して作業工程を削減してコストを低減するとともに、このシフトヨークをシフトシャフトへ固定する際に固定具の先端を塑性変形させて固定部の信頼性を向上させたものである。

発明が解決しようとする課題

0006

このように、通常、シフトフォークとシフトヨークを一体形成するシフトヨーク一体型シフトフォークは高価であり、故に構造が簡単でかつ低コストのシフトヨーク一体型シフトフォークを備えた変速機のシフト装置を提供することは困難であると思料されてきた。

0007

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、打抜き加工曲げ加工によって、構造が簡単でかつ低コストのシフトヨーク一体型シフトフォークを備えた変速機のシフト装置及びシフト装置の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、シフトシャフト上に板金製のシフトフォーク部とシフトヨーク部を取付けてなる変速機のシフト装置において、前記シフトシャフトの軸方向に板厚方向が指向する板状部材を配置し、該板状部材に前記シフトフォーク部を形成するとともに、該シフトフォーク部の外周側に連結部を介してシフトヨーク部を接続し、前記連結部と前記シフトフォーク部の間で該連結部を前記シフトシャフトの軸方向に曲折させて前記シフトヨーク部を前記シフトシャフトと交差する位置に配置し、該シフトヨーク部には前記シフトシャフトに外接する湾曲部を形成し、該湾曲部を介して前記シフトヨーク部と前記連結部と前記シフトフォーク部を一体で前記シフトシャフトに取付けたことを特徴とする。このように構成することにより、板状部材の打抜き加工からシフトフォーク部とシフトヨーク部を容易に一体形成し、また連結部を曲げにより形成したことにより、加工工程を削減しかつ安価なシフトヨーク一体型シフトフォークを備えた変速機のシフト装置を提供することを可能にする。

0009

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載されたものにおいて、前記シフトフォーク部は、外周側に前記シフトシャフトと当接される切欠部が形成され、前記シフトヨーク部の湾曲部と協同して前記シフトシャフトへの位置決めを行うことを特徴とする。このように構成することにより、シフトフォーク部とシフトヨーク部のシフトシャフト上への取付剛性を向上することを可能し、また従来の製造方法で必要であったシフトシャフト取付用の孔開け処理工程を省略することを可能にする。

0010

また、請求項3に記載の発明は、シフトフォーク部とシフトヨーク部を連結部を介して連結した結合体をシフトシャフトに取付けてなる変速機のシフト装置の製造方法において、前記結合体は、板状部材から展開形状打抜く打抜き加工と、前記シフトヨーク部にシフトシャフトへの取付用の湾曲部を形成する湾曲加工と、前記連結部を曲折して前記シフトフォーク部を前記シフトシャフトの軸に対して直交する方向に指向させる曲げ加工とで形成されることを特徴とする。このように構成することにより、板状部材からシフトフォーク部、シフトヨーク部及びシフトフォーク部とシフトヨーク部を連結する連結部を容易に一体形成することを可能にし、従来のシフト装置の製造方法と比較して加工工程を削減しかつ安価なシフトヨーク一体型シフトフォークを備えた変速機のシフト装置の製造方法を提供することを可能にする。

0011

また、請求項4記載の発明は、請求項3に記載されたものにおいて、前記結合体の展開形状を打抜く打抜き加工は、同時に前記シフトフォーク部の外周側に前記シフトシャフトとの位置決め用の切欠部を形成する加工を含むことを特徴とする。このように構成することにより、シフトフォーク部とシフトヨーク部のシフトシャフト上への取付剛性を向上することを可能し、また従来の製造方法でシフトフォークをシフトシャフト上に位置決め固定するために必要とされていたシフトフォークへのシフトシャフト挿通用のドリル加工等の孔開け処理工程を省略することを可能にする。

0012

本発明に係るシフトヨーク一体型シフトフォークを備えた変速機のシフト装置及びシフト装置の製造方法は基本的には以上のように構成され、展開の状態でシフトヨーク部の延出方向に対して直交する方向に一定の矩形形状の連結部を配置してシフトフォーク部と連結している。この連結部の形状は台形形状でもよく、あるいは円弧形状に形成してもよい。また、シフトフォーク部の外周側にはシフトシャフトとの位置決め用の切欠部が形成される。さらに、これら切欠部と湾曲部は双方ともシフトシャフトと溶接固定することが強度上好ましい。これら切欠部と湾曲部は互いにシフトシャフト外周を挟んで配置されるが、正対する位置に配置する必要はない。

発明を実施するための最良の形態

0013

本発明の新規な特徴は、特に添付した請求の範囲に詳しく説明しているが、本発明は、図面と共に説明した以下の詳細な説明からさらに明らかになる。まず、図1図3を参照して本発明の好適な実施の形態に係るシフトヨーク一体型シフトフォーク10を備えた変速機のシフト装置29について説明する。次に、図4図7を参照して本発明の好適な実施の形態に係るシフトヨーク一体型シフトフォーク10を備えた変速機のシフト装置29の製造方法について説明する。尚、本発明の実施の形態に係るシフト装置29は、少なくともシフトヨーク一体型シフトフォーク10とシフトシャフト(シフトロッド、フォークロッド)20を備えるものとして定義される。

0014

図1は、変速機100内で、本発明の実施の形態に係るシフトヨーク一体型シフトフォーク10を使用した例を示す変速機の内部構成図である。図示されるように、変速機100は左右のケース92、94及びカバー96をボルト止めしてハウジングを形成し、内部にギアシャフト等の構成素子を備える。尚、一般的に変速機100の変速構造として、ハウジング内に固定されたシフトシャフト(シフトロッドまたはフォークロッド)上をシフトフォークが摺動するシングルレール方式と、シフトフォーク毎にシフトシャフトを有し、シフトシャフトにシフトフォークを固定する方式とに大別されるが、以下、複数のシフトシャフト20を使用する、後者の場合について説明する。

0015

通常、手動変速機では、メインシャフトカウンタシャフトの間に対に噛合する複数(一般的に、4段〜6段)の歯車列を並列に設ける。図1に示すように、本発明に係る実施の形態の1例では、変速機のメインシャフト40およびカウンタシャフト42間に、前進第1速ギヤ列G1、後進ギヤ列GRならびに前進第2速ギヤ列G2〜前進第5速ギヤ列G5を変速操作用に並列に設ける。この際、前進第1速ギヤ列G1は、メインシャフト40に固設されたメイン速ギヤ51aと該メイン1速ギヤ51aに常時噛合してカウタンシャフト42に回転自在に支承されたカウンタ1速ギヤ51bとから構成される。また、前進第2速ギヤ列G2は、メインシャフト40に固設されたメイン2速ギヤ52aと該メイン2速ギヤ52aに常時噛合してカウンタシャフト42に回転自在に支承されたカウンタ2速ギヤ52bとから構成される。さらに、前進第3速ギヤ列G3は、メインシャフト40に回転自在に支承されたメイン3速ギヤ53aと該メイン3速ギヤ53aに常時噛合してカウンタシャフト42に固設されたカウンタ3速ギヤ53bとから構成される。そして、前進第4速ギヤ列G4は、メインシャフト40に回転自在に支承されたメイン4速ギヤ54aと該メイン4速ギヤ54aに常時噛合してカウンタシャフト42に固設されたカウンタ4速ギヤ54bとから構成される。同様にして、前進第5速ギヤ列G5は、メインシャフト40に回転自在に支承されたメイン5速ギヤ55aと該メイン5速ギヤ55aに常時噛合してカウンタシャフト42に固設されたカウンタ5速ギヤ55bとから構成される。

0016

次に、図1を参照して、この5段式の変速機100の変速操作方法について説明する。従来技術において公知なように、カウンタ1速ギヤ51bとカウタン2速ギヤ52bの間には、各々をカウンタシャフト42に選択的に結合可能な1−2速同期機構301-2が設けられる。また、メイン3速ギヤ53aとメイン4速ギヤ54aの間には、各々をメインシャフト40に選択的に結合可能な3−4速同期機構303-4が設けられる。さらに、メイン5速ギヤ55aとメインシャフト40の間にはメイン5速ギヤ54aをメインシャフト40に結合可能な5速同期機構305が設けられる。このうち3−4速同期機構303-4は、本発明の実施の形態に係るシフトヨーク一体型シフトフォーク10により操作される。また、後進ギヤ列GRは、メインシャフト40に固設されたリバースドライブギヤ56aと、1−2速同期機構301-2のシフトスリーブ57に刻設されたリバースドリブンギヤ56bと、各々に同時に噛合する位置ならびにその噛合状態解除する位置間で移動可能なリバースアイドルギヤ56cとから構成される。

0017

尚、ここで示した変速機100は例示的なものであり、本発明の請求の範囲を限定するものではない。また、当業者には公知なように、この5段式の変速機の変速操作方法を4段式または6段式の変速機に応用することは可能である。さらに、この変速機に補助変速機複合させて、より多段化された変速操作を可能にしてもよい。さらに、この変速機に適宜実施の形態に即して変更を加えてもよい。

0018

次に、図2及び図3を参照して、本発明の実施の形態に係るシフトヨーク一体型シフトフォーク10を備えるシフト装置29による、同期機構30の操作方法について説明する。尚、図2は、図1に示したシフトヨーク一体型シフトフォーク10とシフトシャフト20を備えるシフト装置29と、同期機構30のアセンブリを示す拡大側面図であり、図3は、図2に示したシフトヨーク一体型シフトフォーク10とシフトシャフト20を備えるシフト装置29を示す斜視図である。

0019

上述したように、シフトレバー(図示略)から加えられる操作力はまずシフトヨーク部8に加えられる。そして、シフトヨーク部8は一体形成されたシフトフォーク部3(図3参照)をシフトシャフト20の軸方向に移動させ、シフトフォーク部3は係合腕部1により同期機構30を軸方向に移動させる。この際、シフトフォーク部3の係合腕部1の両先端部において、同期機構30のシフトスリーブ(外周溝)39との接触部に該同期機構30からの反力が前記移動方向と逆方向に作用する。

0020

また、当業者には自明であるが、シフトシャフト20は内部21(図3参照)を空洞化させて軽量化し、またシフトフォーク部3の位置決め操作用に本体22の端部付近に3位置節度用の溝部24a、24b及び24c(図2参照)を形成して、これら溝部24a〜24cの内の一つに、図8に示すように従来技術で公知の剛球25、ばね26、ワッシャ27、ボルト28からなるシフトチェック機構が当接される。通常、これら3つの溝部24a〜24cの内、中央部24bはニュートラル位置に対応し、左右の溝部24a、24cは同期機構30の両側に配置されるギア(例えば、1速及び2速、または3速及び4速等)の変速時に用いられる。さらに、使用条件に即して、ニュートラル用の溝部24bの深さを両側の変速操作用の溝部24a、24cの深さよりも浅く形成することによって、ニュートラル状態から駆動状態へ速やかに変速操作ができるように設定してもよい。反対に、ニュートラル用の溝部24bの深さを両側の変速操作用の溝部24a、24cの深さよりも深く形成することによって、ニュートラル状態から駆動状態へ変速操作が容易に起きないように設定することは任意である。

0021

このようにして、シフトヨーク一体型シフトフォーク10とシフトシャフト20を備えるシフト装置29を使用することにより、シフトレバー(図示略)からシフトヨーク部8に伝えられる操作力を、該シフトヨーク部8と一体形成されるシフトフォーク部3及びシフトシャフト20に伝達して同期機構を操作する。さらに、本発明の実施の形態に係るシフトフォーク部3はシフトヨーク一体型であるため、シフトヨーク別体型シフトフォークよりも構成を小さくまとめることを可能にし、従って変速機100内での使用領域縮小することを可能にする。さらに、本発明の実施の形態に係るシフトヨーク一体型シフトフォーク10は、従来技術に係るシフトヨーク別体型シフトフォークと比較して、部品数を削減し、かつ製造コストのさらなる減少を可能にする。

0022

ここで、本発明の実施の形態に係る、シフトヨーク一体型シフトフォーク10とシフトシャフト20を備えるシフト装置29及びこのシフト装置29の製造方法について詳細に説明する。図4は、本発明の好適な実施の形態に係る、シフトフォーク部3とシフトヨーク部8を板状部材から一体に打抜き加工(プレス加工)した直後の、シフトヨーク一体型シフトフォーク10の初期状態を示す平面図である。本発明に係る好適な実施の形態では、シフトヨーク一体型シフトフォーク10を板金製にすることによって、軽量化を達成し、かつ製造コストを抑えることを可能にする。具体例を挙げると、上記板状部材の板厚は約5〜6mmである。ただし、これ以外の厚さを有する板状部材からシフトヨーク一体型シフトフォーク10を打抜き加工して形成することは任意である。

0023

また、本発明に係る実施の形態では、シフトフォーク3とシフトヨーク8を、両者を連結する連結部6と共に板金から一体に打抜き加工して、構成要素を削減することを特徴とする。尚、本発明に係る実施形態では、展開の状態でシフトヨーク部8の延出方向に対して直交する方向に巾一定の矩形形状の連結部6を配置してシフトフォーク部3と連結している。ただし、連結部6の形状は任意であり、台形形状でもよく、あるいは円弧形状に形成してもよい。

0024

当業者には公知なように、シフトフォーク部3は変速機の同期機構30(図2参照)を操作するために、同期機構30のシフトスリーブ39(図2参照)に沿って湾曲する円弧状の二股に分かれた脚部1a、1bを備える。また、これら脚部1a、1bはシフトスリーブに接触する先端の爪部2a、2bの耐磨耗性を向上させることが必要で、本発明の実施の形態では、爪部2a、2bに切欠段部11を形成して耐磨耗性部材12(図3参照)を嵌合する。ただし、この耐磨耗性部材12は、耐摩耗性を有する合成樹脂または銅合金等の広義の部材を指し、好適には、樹脂部材樹脂ピース)である。さらに、シフトヨーク一体型シフトフォーク10の打抜き加工時に、上記切欠段部11を形成して加工工程を減少することも可能である。

0025

次に、図5に示すように、このシフトフォーク部3とシフトヨーク部8を一体に打抜き加工したシフトヨーク一体型シフトフォーク10に対して、曲げ加工によりシフトヨーク部8を形成する。この曲げ加工は、より詳細には、シフトフォーク部3がシフトシャフト20に直交するとともにシフトヨーク部8がシフトシャフト20の軸方向に沿って配置されるように、シフトヨーク部8とシフトフォーク部3を連結する連結部6をシフトフォーク部3との接続部5付近で直角に曲げることにより行われる。故に、図3に示したように、本発明の実施形態に係るシフトヨーク一体型シフトフォーク10はシフトシャフト20へ取付けた状態で、シフトフォーク部3の板厚はシフトシャフト20の軸方向に指向し、シフトヨーク部8の板厚はシフトシャフト20の軸方向と直交する方向に指向する。このようにして、鋳物製シフトフォークやアルミダイカスト製シフトフォークに代表される従来技術と比較して、より安価な板金プレス加工のシフトヨーク一体型シフトフォーク10を形成することを可能にする。

0026

さらに、本発明の実施の形態に係るシフトヨーク部8をシフトシャフト20(図3参照)上に当接させて固定するため、上記シフトヨーク部8に湾曲部8a(図5参照)を形成する。具体的には、この湾曲部8aはシフトシャフト20の外周に沿って湾曲する円筒面8a(図5参照)である。この湾曲部8aによって、シフトヨーク部8をシフトシャフト20上に当接させて固定する。

0027

また、図4及び図5に示すように、シフトフォーク部3は外周側に切欠部4aを形成して、図3に示したように、切欠部4aをシフトシャフト20に当接させシフトシャフト20への位置決めを行う。この切欠部4aは、好適には円筒形状のシフトシャフト20の外周に沿って形成される。尚、本発明の実施の形態に係るシフトヨーク一体型シフトフォーク10をシングルレール方式で使用しない場合には、シフトシャフト20を複数使用するため(図1参照)、図示するように、上記切欠部4aの隣に他のシフトシャフト20の干渉防止のための逃げ溝4bを形成する。この逃げ溝4bの機能については当業者には公知であるため、詳細な説明については省略する。

0028

従って、図3に示したように、シフトヨーク一体型シフトフォーク10はシフトフォーク部3の切欠部4a及び、切欠部4aからシフトシャフト20の軸方向に離間する位置に配置されたシフトヨーク部8の湾曲部8aとの2箇所でシフトシャフト20に溶接により固定される。このため、シフトシャフト20への取付剛性を向上でき且つ、シフトフォーク部3のシフトシャフト20の軸方向への倒れを防止できる。さらに、切欠部4aと湾曲部8aをシフトシャフト20の外周上で対向する位置に配置させることによりさらにシフトシャフト20への取付剛性と位置精度を向上できる。ただし、シフトヨーク一体型シフトフォーク10のシフトシャフト20への溶接位置は任意の位置に変更可能である。このようにして、本発明の実施の形態では、シフトフォーク部3またはシフトヨーク部8にシフトシャフト20を挿通させる孔開け処理を不要にする(図8の符号4’及び7’参照)ため、この分、製造コストを削減することが可能になる。

0029

尚、シフトフォーク部3、シフトヨーク部8及びシフトフォーク部3とシフトヨーク部8を連結する連結部6を板状部材から一体的に打抜き加工する際、シフトフォーク部3に、連結部6の湾曲部8aと協同してシフトシャフト20を位置決め固定する切欠部4aを形成する工程を同時に行うことは任意である。

0030

また、上述したように、シフトフォーク部3は各々の係合腕部1a、1b先端の爪部2a、2bにて同期機構30のシフトスリーブ39と接触するため、シフトスリーブ39との摺動面において耐磨耗性を向上させる必要がある。耐磨耗性を向上させるための方法は多数あるが、本発明に係る実施の形態では、上記爪部2a、2bに対して切欠段部11を形成(図4参照)して、樹脂部材(耐磨耗性部材)12を嵌合する(図3参照)ことによって耐磨耗性を向上させる。次に、図6及び図7を参照して、この樹脂部材12の嵌合方法について簡単に説明する。

0031

図6及び図7に示すように、樹脂部材12は環状の矩形断面を有し、長手方向の一側面には開口部(スリット)13が形成され、この開口部13により樹脂部材12をシフトフォーク部3の爪部2a、2bに対して嵌合する(図7参照)。この際、樹脂部材12は上記開口部13が係合腕部1の切欠段部11に係合した状態で同期機構30のシフトスリーブ39に形成される溝部に微小クリアランスで挿入される。このため、開口部13はシフトスリーブ39の回転部と接触せず、変形が防止される。また、樹脂部材12はシフトスリーブ39に挟持されるためシフトフォーク部3の操作時にシフトスリーブ39からシフトシャフト20の方向の反力や回転方向荷重を受けてもシフトフォーク部3から容易に外れない。具体的には、このクリアランスの値は約0.1mmである。さらに、樹脂部材から形成されるため、シフトスリーブ39の幅に応じて樹脂部材12の爪幅を変更することが容易であるという長所を備える。尚、これら脚部1a、1b、切欠段部11、及び樹脂部材12の形状は適宜実施の形態に則して任意に形成自在である。このようにして、図1図3を用いて説明した、本発明の実施の形態に係るシフトヨーク一体型シフトフォーク10から成るシフト装置29を構成することが可能になる。

0032

本発明の実施の形態に係る、シフトフォーク部3とシフトヨーク部8を一体形成したシフトシャフト20を備えた変速機のシフト装置29の構成及び製造方法は基本的には以上のように構成されるが、シフトフォーク部3とシフトヨーク部8の間における連結部6に、リブ(図示略)を形成して剛性を高めてもよい。さらに、符号6で示した連結部に対して、さらに新たな連結部(図示略)を一体に打抜き加工し、同じく曲げ加工を施して、上述したシフトフォーク部3とシフトヨーク部8を2つの連結部で保持することで、取付強度を高めてもよい。

発明の効果

0033

以上の如く、本発明におけるシフトヨーク一体型シフトフォークを備えた変速機のシフト装置において、請求項1に記載した発明によれば、シフトフォーク部とシフトヨーク部を連結部で連結したことにより、板状部材を打抜き加工と曲げ加工からシフトヨーク部とシフトフォーク部を一体形成することが可能となり、夫々を単品で形成する場合と比較して加工工程を削減して安価なシフトヨーク一体型シフトフォーク備えた変速機のシフト装置を提供することが可能となる。

0034

また、請求項2に記載した発明によれば、請求項1に記載の発明の奏する効果に加え、シフトフォーク部とシフトヨーク部のシフトシャフト上への取付剛性を向上することを可能し、また従来の製造方法で必要であったシフトシャフト取付用の孔開け処理工程を省略することが可能となる。

0035

さらに、請求項3に記載した発明によれば、板状部材からシフトフォーク部、シフトヨーク部及びシフトフォーク部とシフトヨーク部を連結する連結部を容易に一体形成することを可能にし、従来のシフト装置の製造方法と比較して加工工程を低減しかつ安価なシフトヨーク一体型シフトフォークを備えた変速機のシフト装置の製造方法を提供することが可能となる。

0036

そして、請求項4に記載した発明によれば、請求項3に記載の発明の奏する効果に加え、シフトフォーク部とシフトヨーク部のシフトシャフト上への取付剛性を向上することを可能し、また従来の製造方法でシフトフォークをシフトシャフト上に位置決め固定するために必要とされていたシフトフォークへのシフトシャフト挿通用のドリル加工等の孔開け処理工程を省略することが可能となる。

図面の簡単な説明

0037

図1変速機の内部構成を示す断面図である。
図2同期機構と、シフトヨーク一体型シフトフォークを備えたシフト装置を示す側面図である。
図3シフトヨーク一体型シフトフォークを備えたシフト装置を示す斜視図である。
図4打抜き加工後のシフトヨーク一体型シフトフォークを示す平面図である。
図5曲げ加工後のシフトヨーク一体型シフトフォークを示す斜視図である。
図6樹脂部材嵌合前の説明図である。
図7樹脂部材嵌合後の説明図である。
図8従来技術に係るシフトヨーク別体型シフトフォークを備えたシフト装置をシフトチェック機構と共に示す斜視図である。

--

0038

1a、1b係合脚
2a、2b 爪部
3シフトフォーク部
4a切欠部
4b逃げ溝
6 腕部
8シフトヨーク部
8a湾曲部
9a、9b 脚部
10 シフトヨーク一体型シフトフォーク
11 切欠段部
12耐磨耗性部材(樹脂部材)
13 開口部(スリット)
20シフトシャフト(シフトロッド、フォークロッド)
23a、23b溶接部
24a、24b、24c 溝部
29シフト装置
301-2、303-4、305同期機構
39シフトスリーブ(外周溝)
100変速機
G1〜G5、GR 歯車列

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