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図面 (9)

課題

解決手段

高炉の出銑成分と、製鋼工場の転炉溶銑を使用して製造される製品成分に基づいて、製鋼に供給する溶銑の予備処理負荷を決定して予備処理能力算定し、該算定された溶銑予備処理能力から求まる溶銑量と、製鋼スケジュールから求まる予備処理無し溶銑量を基に、製鋼原料として払い出される溶銑量を算出し、高炉の出銑量情報と前記溶銑量情報から、高炉・製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量を算出し、溶銑輸送容器充填量情報及び稼動台数情報と、該溶銑輸送容器稼動台数情報以降の前記高炉・製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量に基づき、溶銑輸送容器の充填容器台数空容器台数を判定する。

概要

背景

高炉群及び複数の製鋼工場を持つ一貫製鉄所等の工場では、コンピュータ管理が進み、高炉の出銑に従って製鋼スケジュール立案され、あるいは製鋼スケジュールに従う出銑が行われ、計画された製鋼スケジュールに沿う生産が行われている。このような製鋼スケジュールに沿う生産形態を採るときは、高炉・製鋼工場間の溶銑の貯銑量を十分に採った操業が行われる。

そのためには、高炉・製鋼工場間の溶銑の貯銑量を正確に把握しておく必要があり、不足を生じた時は、製鋼工場側の生産は停止することになる。又、過大となった時は、製鋼工場側に回すことができず、鋳銑機側への供給を余儀なくされ、所謂なまことして冷銑処理されていた。

従来提案されている溶銑の貯銑量を知る技術として、特開平9−249903号公報、及び特開2000−160213号公報が挙げられる。

特開平9−249903号公報においては、製銑工程と製鋼工程を戦略的に結合した操業計画立案を可能にした銑鋼一貫製鉄所の溶銑需給管理スケジューリング方法として、溶銑の需要量手配時刻作業単位毎に算出する工程と、前記作業単位毎に必要な溶銑を、その種類の関数として求める工程と、連続鋳造事前溶銑予備処理を必要とする作業単位毎の処理回数を算出する工程と、吹錬工程単位毎の需要溶銑において、事前溶銑予備処理工程を必要としないものを吹錬工程から製銑工程に遡り通過する処理工程のパターンを算出する工程と、吹錬工程から製銑工程より搬出された溶銑を在庫管理する工程に、上工程に向かい遡り物流シミュレーションする工程と、物流シミュレーションの結果により溶銑の需要量を時刻の関数として算出する工程と、事前溶銑予備処理工程の作業種類別に発生する製造費用を作業単位毎に算出する工程と、算出された溶銑需要量の時刻の関数から、製銑工程の出銑工程の出銑量を出銑時刻の関数とて算出する工程からなる。

又、特開2000−160213号公報においては、在庫を把握する上での計算量を軽減するだけでなく、在庫把握精度を向上し、溶銑過多による高炉突発減風、あるいは在庫過小による生産ロスを未然に防ぐと共に、該在庫管理や該在庫管理に基づく操業の修正に要する手間やコストを削減するとして、出銑溶銑量把握演算部、所要溶銑量把握演算部、及び溶銑在庫量把握演算部を有する溶銑の在庫管理方法が提案されている。

概要

製鋼命令計画段階で、高炉・製鋼工場間の貯銑量のバランス調整作業支援する。

高炉の出銑成分と、製鋼工場の転炉で溶銑を使用して製造される製品成分に基づいて、製鋼に供給する溶銑の予備処理負荷を決定して予備処理能力算定し、該算定された溶銑予備処理能力から求まる溶銑量と、製鋼スケジュールから求まる予備処理無し溶銑量を基に、製鋼原料として払い出される溶銑量を算出し、高炉の出銑量情報と前記溶銑量情報から、高炉・製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量を算出し、溶銑輸送容器充填量情報及び稼動台数情報と、該溶銑輸送容器稼動台数情報以降の前記高炉・製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量に基づき、溶銑輸送容器の充填容器台数空容器台数を判定する。

目的

本発明は、前記従来の問題解決のためなされたもので、出鋼未達を未然に防ぐため、PTCCCRと捉え精査することにより、製鋼命令計画段階で、高炉・製鋼工場間の貯銑量のバランスの調整作業を支援するための高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証方法及び装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

高炉から出銑される溶銑製鋼工場で使用する間に、高炉・製鋼工場間で輸送容器内に貯銑されている溶銑の貯銑量を推定して、貯銑量のバランス検証を行うための高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証方法において、高炉の出銑成分と、製鋼工場の転炉で溶銑を使用して製造される製品成分に基づいて、製鋼工場に供給する溶銑の予備処理負荷を決定して予備処理能力算定し、該算定された溶銑予備処理能力から求まる溶銑量と、製鋼スケジュールから求まる予備処理無し溶銑量を基に、製鋼原料として払い出される溶銑量を算出し、高炉の出銑量情報と前記溶銑量情報から、高炉・製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量を算出し、溶銑輸送容器充填量情報及び稼動台数情報と、該溶銑輸送容器稼動台数情報以降の前記高炉・製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量に基づき、溶銑輸送容器の充填容器台数空容器台数を判定することを特徴とする高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証方法。

請求項2

高炉から出銑される溶銑を製鋼工場で使用する間に、高炉・製鋼工場間で輸送容器内に貯銑されている溶銑の貯銑量を推定して、貯銑量のバランス検証を行うための高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証装置において、高炉の出銑量並びに出銑成分を入力する出銑情報入力手段と、製鋼工場の転炉で溶銑を使用して製造される製品成分並びに製造スケジュールからなる製鋼スケジュールを入力する製鋼スケジュール情報入力手段と、前記出銑情報入力手段で入力された出銑成分と、前記製鋼スケジュール情報入力手段で入力された製品成分に基づいて、製鋼工場に供給する溶銑の予備処理負荷を決定して予備処理能力を算定する溶銑予備処理負荷判定手段と、該溶銑予備処理負荷判定手段で算定された溶銑予備処理能力から求まる溶銑量と、製鋼スケジュールから求まる予備処理無し溶銑量を基に、製鋼原料として払い出される溶銑量を算出する製鋼原料払い出し溶銑量算定手段と、前記出銑情報入力手段から出力される出銑量情報と、製鋼原料払い出し溶銑量算定手段から出力される溶銑量情報から、高炉・製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量を算出する溶銑貯銑量算出手段と、溶銑輸送容器の充填量情報及び稼動台数情報と、該溶銑輸送容器稼動台数情報以降の前記溶銑貯銑量算出手段からの情報に基づき、溶銑輸送容器の充填容器台数や空容器台数を判定する溶銑輸送容器の稼動状況推定手段と、を備えたことを特徴とする高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証装置。

請求項3

前記溶銑予備処理負荷判定手段で算定された溶銑予備処理能力から求まる溶銑量と、製鋼原料として払い出された溶銑量から算出される、溶銑予備処理設備から製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量を算出する予備処理済溶銑貯銑量算出手段を付加したことを特徴とする、請求項2に記載の高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証装置。

技術分野

図8に示すトピード台数推移実績と本発明によるシミュレーション結果の比較でも、精度良く検証が可能となった。

背景技術

0001

本発明は、高炉から出銑される溶銑を、製鋼工場で使用する際に、高炉・製鋼工場間で輸送容器内に貯銑されている溶銑の貯銑量を推定して、貯銑量のバランス検証を行うための高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証方法及び装置に係る。特に、貯銑量を算出する上で近年多用されている溶銑予備処理設備予備処理能力を、高炉の出銑成分と、製造する製品成分から溶銑予備処理負荷を推定して、精度良く溶銑予備処理能力を推定して得た高炉・製鋼工場間の貯銑量バランスの変化、及び、溶銑予備処理設備と製鋼工場間の貯銑量バランスの変化から、製銑、製鋼スケジュール妥当性を検証可能にした高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証方法及び装置に関する。

0002

高炉群及び複数の製鋼工場を持つ一貫製鉄所等の工場では、コンピュータ管理が進み、高炉の出銑に従って製鋼スケジュールが立案され、あるいは製鋼スケジュールに従う出銑が行われ、計画された製鋼スケジュールに沿う生産が行われている。このような製鋼スケジュールに沿う生産形態を採るときは、高炉・製鋼工場間の溶銑の貯銑量を十分に採った操業が行われる。

0003

そのためには、高炉・製鋼工場間の溶銑の貯銑量を正確に把握しておく必要があり、不足を生じた時は、製鋼工場側の生産は停止することになる。又、過大となった時は、製鋼工場側に回すことができず、鋳銑機側への供給を余儀なくされ、所謂なまことして冷銑処理されていた。

0004

従来提案されている溶銑の貯銑量を知る技術として、特開平9−249903号公報、及び特開2000−160213号公報が挙げられる。

0005

特開平9−249903号公報においては、製銑工程と製鋼工程を戦略的に結合した操業計画立案を可能にした銑鋼一貫製鉄所の溶銑需給管理スケジューリング方法として、溶銑の需要量手配時刻作業単位毎に算出する工程と、前記作業単位毎に必要な溶銑を、その種類の関数として求める工程と、連続鋳造事前溶銑予備処理を必要とする作業単位毎の処理回数を算出する工程と、吹錬工程単位毎の需要溶銑において、事前溶銑予備処理工程を必要としないものを吹錬工程から製銑工程に遡り通過する処理工程のパターンを算出する工程と、吹錬工程から製銑工程より搬出された溶銑を在庫管理する工程に、上工程に向かい遡り物流シミュレーションする工程と、物流シミュレーションの結果により溶銑の需要量を時刻の関数として算出する工程と、事前溶銑予備処理工程の作業種類別に発生する製造費用を作業単位毎に算出する工程と、算出された溶銑需要量の時刻の関数から、製銑工程の出銑工程の出銑量を出銑時刻の関数とて算出する工程からなる。

発明が解決しようとする課題

0006

又、特開2000−160213号公報においては、在庫を把握する上での計算量を軽減するだけでなく、在庫把握精度を向上し、溶銑過多による高炉突発減風、あるいは在庫過小による生産ロスを未然に防ぐと共に、該在庫管理や該在庫管理に基づく操業の修正に要する手間やコストを削減するとして、出銑溶銑量把握演算部、所要溶銑量把握演算部、及び溶銑在庫量把握演算部を有する溶銑の在庫管理方法が提案されている。

0007

しかしながら、近年、高生産状態恒常化する中で、今までより一層厳しい品質が要求されており、生産管理仕組みに様々な軋轢をもたらすようになってきた。その歪みが最も顕著に具現したのが、高炉・製鋼工場間の溶銑需給バランス崩れである。

0008

この溶銑需給バランス崩れには、様々な要因があるが、その結果が、月次出鋼量(製鋼工場の成品重量)未達(計画に対する実績の未達成分)に結びつくと、製鉄所運営に大きな影響を及ぼすことになる。

0009

高炉・製鋼工場間の溶銑需給バランス崩れの問題の背景には、前記高生産状態に加えて、目標成分が厳しい成分厳格材の製品注文増加がある。又、設備トラブル以外で溶銑需給バランスが崩れるケースでは、高炉・製鋼工場間にある、製品品質保証のための溶銑中のSi、P等の成分を事前に調整する溶銑予備処理センター(以下PTC)がCCR生産能力制約リソース:Capacity Constrained Resource)となっており、PTC能力の変動により、需給側である製鋼工場に溶銑が供給されないという事態が生じていた。

0010

高炉・製鋼工場間の溶銑移送フロー図6に示す。高炉10で生産される溶銑は、溶銑輸送容器(図示省略)に注がれ、各製鋼工場20、電(気)炉工場30、鋳銑機40のそれぞれに、例えば軌道敷上をディーゼル機関車牽引されて移送される。製鋼工場20に移送される殆んどの溶銑については、その途中、溶銑予備処理設備(以下PTC)18及び脱硫設備22で、脱Si、P、Sの溶銑予備処理が施される。中でも、PTC18の処理能力は、高炉10の溶銑成分値や目標成分値により大きく影響を受け、高炉成分値が高いほど、又、製品の目標成分値が低い(目標成分が厳しい成分厳格材)ほど負荷が大きくなって処理能力が低くなる。即ち、前記した如く、前記高生産状態に加えて、目標成分が厳しい成分厳格材の製品の注文増加等によりPTC18の処理負荷は過大となり、PTC能力の変動により、需要側である製鋼工場20に溶銑が供給されないという問題が生じていた。図において、24は転炉、26は連続鋳造機である。

0011

このような問題については、従来提案されている前記特開平9−249903号公報、及び特開2000−160213号公報では考慮されておらず、問題解決の手段として成り得なかった。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、前記従来の問題解決のためなされたもので、出鋼未達を未然に防ぐため、PTCをCCRと捉え精査することにより、製鋼命令計画段階で、高炉・製鋼工場間の貯銑量のバランスの調整作業支援するための高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証方法及び装置を提供することを目的とする。

0013

本発明は、高炉から出銑される溶銑を製鋼工場で使用する間に、高炉・製鋼工場間で輸送容器内に貯銑されている溶銑の貯銑量を推定して、貯銑量のバランス検証を行うための高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証方法において、高炉の出銑成分と、製鋼工場の転炉で溶銑を使用して製造される製品成分に基づいて、製鋼工場に供給する溶銑の予備処理負荷を決定して予備処理能力を算定し、該算定された溶銑予備処理能力から求まる溶銑量と、製鋼スケジュールから求まる予備処理無し溶銑量を基に、製鋼原料として払い出される溶銑量を算出し、高炉の出銑量情報と前記溶銑量情報から、高炉・製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量を算出し、溶銑輸送容器の充填量情報及び稼動台数情報と、該溶銑輸送容器稼動台数情報以降の前記高炉・製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量に基づき、溶銑輸送容器の充填容器台数や空容器台数を判定することにより、前記課題を解決したものである。

0014

本発明は、又、高炉から出銑される溶銑を製鋼工場で使用する間に、高炉・製鋼工場間で輸送容器内に貯銑されている溶銑の貯銑量を推定して、貯銑量のバランス検証を行うための高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証装置において、高炉の出銑量並びに出銑成分を入力する出銑情報入力手段と、製鋼工場の転炉で溶銑を使用して製造される製品成分並びに製造スケジュールからなる製鋼スケジュールを入力する製鋼スケジュール情報入力手段と、前記出銑情報入力手段で入力された出銑成分と、前記製鋼スケジュール情報入力手段で入力された製品成分に基づいて、製鋼工場に供給する溶銑の予備処理負荷を決定して予備処理能力を算定する溶銑予備処理負荷判定手段と、該溶銑予備処理負荷判定手段で算定された溶銑予備処理能力から求まる溶銑量と、製鋼スケジュールから求まる予備処理無し溶銑量を基に、製鋼原料として払い出される溶銑量を算出する製鋼原料払い出し溶銑量算定手段と、前記出銑情報入力手段から出力される出銑量情報と、製鋼原料払い出し溶銑量算定手段から出力される溶銑量情報から、高炉・製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量を算出する溶銑貯銑量算出手段と、溶銑輸送容器の充填量情報及び稼動台数情報と、該溶銑輸送容器稼動台数情報以降の前記溶銑貯銑量算出手段からの情報に基づき、溶銑輸送容器の充填容器台数や空容器台数を判定する溶銑輸送容器の稼動状況推定手段とを備えることにより、同じく前記課題を解決したものである。

0015

更に、前記高炉・製鋼工場間の貯銑量バランス検証装置において、前記溶銑予備処理負荷判定手段で算定された溶銑予備処理能力から求まる溶銑量と、製鋼原料として払い出された溶銑量から算出される、溶銑予備処理設備から製鋼工場間に滞留する溶銑の貯銑量を算出する予備処理済溶銑貯銑量算出手段を付加することにより、高炉・製鋼工場間の貯銑量の他に、予備処理設備・製鋼工場間の貯銑量を知ることができ、直ちに製鋼工場に供給することのできる溶銑情報をも、貯銑量バランスの検証として利用できるようにしたものである。

0016

ここで、溶銑の輸送容器とは、トピードカー又は溶銑鍋を指し、いずれであっても構わない。

0017

又、高炉の出銑量並びに出銑成分の出銑情報としては、各高炉毎の出銑スケジュールに基づく出銑量を用いても良いし、全高炉の平均出銑量t/hr情報に基づく出銑量を用いても良い。平均出銑量t/hr情報に基づく出銑量情報を用いる時は、簡便な情報となり、取扱い易く、しかも精度上はあまり変わらない。又、出銑成分情報としては、システム上得られる直近の出銑成分情報を用いることが好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0018

更に、転炉で溶銑を使用して製造される製品成分並びに製造スケジュールからなる製鋼スケジュールを入力する製鋼スケジュール情報として、転炉の吹錬スケジュールを用いたり、又は、転炉と連携する連続鋳造機の連鋳スケジュールから逆算される転炉の吹錬スケジュールを用いても良く、これらを製鋼スケジュールと称する。

0019

以下、溶銑の輸送容器としてトピードカーを用いた例により、本発明の実施形態を詳細に説明する。

0020

本発明によるシステム構成図1に示す。本システムで使用する出銑スケジュール、製鋼スケジュールの予定及び実績のデータ(製鋼スケジュールデータと称する)50は、高炉の出銑量並びに出銑成分を入力する出銑情報入力手段52と、転炉で溶銑を使用して製造される製品成分並びに製造スケジュールからなる製鋼スケジュールを入力する製鋼スケジュール情報入力手段54で入力され、溶銑オンラインコンピュータ(以下溶銑O/Cと称する)60内に蓄積されている。ここで、出銑スケジュール、製鋼スケジュールが変更される度に、各情報入力手段52、54を介して、溶銑O/C60内のデータが更新される。なお、製鋼スケジュールに従う出銑計画を採用するスケジューリングでは、この情報入力手段52、54は、同じ端末からの情報となる。

0021

本システムで使用されるデータは、全て溶銑O/C60で管理されている。それらのデータは、計画出銑量、製鋼スケジュール情報(チャージ規格、目標成分、出鋼時刻)、溶銑実績データ(本発明装置80起動時の実績全体貯銑量)62、トピードカー(以下単にトピードと称する)実績データ(本発明装置80起動時の稼動台数、盈車・空車台数、トピード毎の溶銑成分(Si、P、S))64であり、本発明装置80に読み込むために一旦サーバ70を経由する。

0022

それらのデータを基に、本発明に係る貯銑量バランス検証装置(本発明装置とも称する)80は、予測貯銑量、予測盈車・空車トピード台数、予測溶銑予備処理能力、予測溶銑予備処理済貯銑量をシミュレーションにより算出する。それらの結果(出力データ82)は、例えばネットワークを介して、各現場91、92、93、94、95である製銑事務所、製鋼事務所、PTCセンター、及び、各製鋼工場の転炉操作室で参照することができるようになっている。

0023

以下、前記貯銑量バランス検証装置80で、予測貯銑量、予測盈車・空車トピード台数、予測溶銑予備処理能力、予測溶銑予備処理済貯銑量をシミュレーションにより算出する手順を、図2を用いて説明する。

0024

まず、シミュレーションに必要な初期条件を決定する。初期条件決定のための、シミュレーション直前実績情報として、トピード盈車の充填量、収納している溶銑の成分情報、稼動台数、盈車・空車台数、PTC(トピードの通過時刻情報、空車時刻情報等)情報を取り込み(ステップ100)、初期条件(初期値)を設定する(ステップ102)。

0025

次に、予定情報(製鋼スケジュール)を取り込み(ステップ104)、チャージ毎にPTC、脱硫設備での脱Si、P、S処理目標を決定し(ステップ106)、溶銑の処理ルート図6の中で、高炉10から製鋼工場20へ直送か、PTC18を通すか、脱硫設備22を通すか)を決定する(ステップ108)。

0026

又、脱Si、P、S処理目標から、各設備における処理時間を算出し(ステップ110)、移動時間等を考慮した、各設備における発着時刻を算出する(ステップ112)。

0027

次いで、原料払い出し能力を算出し(ステップ114)、最後にバランス検証の際に使用する各指標値を算出する。

0028

以上が本発明装置80内の作業である。

0029

その後、オペレータが、その指標値からバランスの成否を判定し(ステップ120)、良ければ、現製鋼スケジュールで操業する。もし不都合があれば、製鋼スケジュールを変更し(ステップ122)、新しい製鋼スケジュールを入力する(ステップ124)。新しい製鋼スケジュールを入力することにより予定情報が変わるため、本発明装置80を起動し、再びバランス検証をし直す。

0030

以下、処理手順毎に、その詳細を説明する。

0031

[初期条件]まず、初期条件であるトピード平均充填量を決定するために、溶銑O/C60より、システム起動から例えば8Hr前までのトピード1台毎の充填量を平均して求める。又、初期条件である稼動台数、盈車・空車台数は、システム起動[時]における実績データ64を読み込み決定する。又、初期条件である高炉での予定出銑成分(Si、P、S)は、システム起動[時]から例えば3Hr前までのトピード内溶銑の実績溶銑成分(Si、P、S)(鋳床脱Si後の成分)の平均で、それぞれ与える。又、システム起動[時]の全体貯銑量は、溶銑O/C60内に例えば1Hr毎に実績値として入っているものを使用する。この値は、ある時刻N時における盈車トピード内の溶銑を合計した量を表わす。又、溶銑予備処理済貯銑量は、システム起動[時]における溶銑予備処理(処理終了)から原料毎に存在する溶銑予備処理済のトピード内溶銑の合計値である。

0032

[脱Si、P、S目標の決定](ステップ106)
予定されている鋳込チャージは、それぞれ製品の最終成分に対応した転炉装入目標成分(Si、P、S)が決定されている。実操業において、その目標成分に到達するよう、溶銑予備処理設備18では、脱Si、P処理(あるいは脱Si、P、S処理)を、又は、脱S処理は、別途の脱硫設備(例えばインペラー式脱硫設備)22で行う。それぞれのチャージの各々の設備における処理目標成分は、基準により最終目標成分であるC、Mn、Si、P、S値から決定されるテーブルを持っており、本発明装置80内で自動計算される仕組みとなっている。同時に、最終目標成分から処理ルート(溶銑予備処理設備18を通るか否か、又、脱硫設備22を通るか否か)が決定される。

0033

[各設備における処理時間の算出](ステップ110)
溶銑予備処理設備18における脱Si、P処理時間は、上記で決定された溶銑予備処理設備での処理目標Si、P成分値と、初期条件で決定した予定出銑成分Si、Pと、転炉で吹錬するチャージの必要溶銑量を変数とする関数により、次式で求める。

0034

tPTC=[[f(Si0,Sif)×W/fSi]+[g(P0,Pf)×W/fP]]×α
…(1)
ここで、tPTC:溶銑予備処理脱Si、P処理時間
W:必要溶銑量
α:換算係数
fSi:脱Si剤使用量
fP:脱P剤使用量
Si0:予定出銑成分Si
Sif:処理目標成分Si
P0:予定出銑成分P
Pf:処理目標成分P
f(Si0,Sif):脱Si原単位関数(Si0,Sifの関数)
g(P0,Pf):脱P原単位関数(P0,Pfの関数)

0035

又、転炉での吹錬時間、脱硫設備としてインペラ脱硫設備を用いる脱硫での脱S時間は、操業条件に基づき一定時間の処理時間として与える。

0036

なお、溶銑予備処理設備において脱Si、P、Sを行うときは、(1)式に、脱S剤使用量並びに脱S原単位関数の項を付加すれば良い。

0037

これにより、前記出銑情報入力手段52で入力された出銑成分と、前記製鋼スケジュール情報入力手段54で入力された製品成分に基づいて、製鋼工場に供給する溶銑の予備処理負荷を決定して予備処理能力を算定する溶銑予備処理負荷判定がなされる。

0038

[各設備発着時刻の算出](ステップ112)
原料での払い出し終了時刻は、システム起動時に溶銑O/C60から読み込んだ予定の出鋼時間を基準とし、転炉〜インペラ脱硫設備の移動時間(一定値)と、インペラ脱硫設備拘束時間(インペラ脱S処理時間(一定値)と準備時間(一定値)を加えたもの)と、インペラ脱硫設備〜原料の移動時間(一定値)を加えたものを逆算して求める。又、溶銑予備処理が必要であるものに対して、溶銑予備処理設備18の出発時刻は、上記で求めた原料払い出し終了時刻から、溶銑払い出し時間(一定値)と、原料〜溶銑予備処理設備の移動時間(一定値)を加えたものを逆算して求める。又、溶銑予備処理設備18の到着時刻は、溶銑予備処理設備出発時刻から、溶銑予備処理設備拘束時間(上記で求めた溶銑予備処理時間と入替・準備時間(一定値)を加えたもの)を逆算して求める。

0039

[原料払い出し能力の算出](ステップ114)
時刻(N−1)時〜N時の原料払い出し処理能力(t/hr)は、図3に示すように、上記で求まったチャージ毎の原料払い出し終了時刻が、(N−1)時〜N時の間に含まれるチャージの必要溶銑量の合計で与えられる。

0040

なお、前記各設備における処理時間の算出の項で説明した溶銑予備処理負荷判定手段で算定された溶銑予備処理能力から求まる溶銑量と、製鋼スケジュールから求まる予備処理無し溶銑量を基に、製鋼原料として払い出される溶銑量を算出すれば、製鋼原料払い出し溶銑量の算定を行うことができる。

0041

[各指標値の算出](ステップ116)
[高炉・製鋼工場間の予測貯銑量算出手段]各高炉毎の出銑スケジュールに基づく1時間((N−1)時〜N時)毎の出銑量(t/hr)の合計を、各時間帯における出銑能力とする。又、製鋼スケジュールから逆算される、製鋼工場への到着予定時刻が鋳込チャージ毎に決定される。図4に示すように、高炉・製鋼工場間における(N−1)時〜N時の予測貯銑量は、本発明装置80の起動時(シミュレーション開始[時])における実績の高炉・製鋼工場間の貯銑量(初期貯銑量)に、1時間毎の出銑量(1時間毎の各高炉の出銑能力の合計値)と、図3で示した原料払い出し量(1時間毎の原料払い出し能力の合計値)の差し引きを加えたもので与える。

0042

[溶銑輸送容器の稼動状況推定手段(予測盈車トピード台数)]1時間毎の上記予測貯銑量を、本発明装置80の起動時に初期条件として入力される平均充填量(最新の情報が自動計算され入力される。手入力も可)で除算し、小数部は切上げしたもので表わす。又、予測空車トピード台数は、本発明装置80の起動時に初期条件として入力する全体稼動台数から、上記で求めた盈車トピード台数を減算したもので表わす。

0043

予測盈車トピード台数、又は、高炉・製鋼工場間の全体貯銑量は、限られた稼動台数(量)内で操業するために、一定範囲内での台数(量)に収まるように管理するために必要な指標値である。

0044

[予測空車トピード台数]システム起動時に初期条件として入力される稼動台数(最新の情報が自動計算され入力される。手入力も可)から、上記で求まる予測盈車トピード台数を減算したもので表わす。

0045

予測空車トピード台数は、ある一定の基準に基づいた空車トピード台数が満たされないと高炉で受銑ができない可能性があるので、空車トピード台数を管理するために必要な指標値である。

0046

[溶銑予備処理負荷判定手段(予測予備処理能力)]時刻(N−1)時〜N時における溶銑予備処理能力は、上記の製鋼スケジュールから逆算される、それぞれのチャージの溶銑予備処理設備における予定到着・出発時刻から、図5に示されるように、その時間帯における処理量(それぞれのチャージの必要溶銑量)の合計で与えられる([時]を跨る場合は、跨った時間に対して処理量を加重平均して算出)。又、溶銑予備処理ネット能力は、(N−1)時〜N時における溶銑予備処理設備で処理予定の平均目標成分(Si、P)と量から溶銑予備処理設備の能力(t/hr)を算出する。

0047

予測溶銑予備処理能力と予測溶銑予備処理ネット能力値は、それらを比較することにより、ある時間帯に設備能力処理できるかを判断するために必要な指標値である。

0048

[予備処理済溶銑貯銑量算出手段(予測溶銑予備処理済貯銑量)]ある時間帯における溶銑予備処理済貯銑量は、本発明装置80の起動時に初期条件として入力される実績の溶銑予備処理設備・製鋼工場間の溶銑予備処理済貯銑量(最新の情報が自動計算され入力される)に、上記で求まる溶銑予備処理能力と溶銑予備処理済溶銑の原料払い出し量の差し引きを加えたもので与える。

0049

予測溶銑予備処理済貯銑量は、製鋼転炉で直ぐに使用できる溶銑予備処理設備・製鋼工場間の貯銑量を知るのに必要な指標値である。

0050

これらの予測値は、製鋼スケジュールのバランス検証を行う際に必要な指標値である。これらの予測値を予定段階において一定範囲内で管理することにより、製鋼スケジュールの妥当性が判断でき、もし不都合がある場合、スケジュールを変更する意思決定本装置80で支援する。

0051

以下、具体的な使用方法について説明する。

0052

溶銑輸送容器の稼動台数が100台、充填容器の管理台数を40〜50台、空容器の管理台数を50台以上とする。ここで、充填容器の管理台数の上限値は、空容器の管理台数から決定され、稼動台数から空容器の管理台数を引いたもので与えられる。又、充填容器の管理台数の下限値は、製鋼での溶銑不足を回避するために決められた台数である。一方、空容器の管理台数は、高炉で常に受銑できる空容器台数を確保するために決められた台数である。

0053

今、ある製鋼スケジュールにおいて、上記のような溶銑輸送容器の台数管理がなされているとし、又、上記スケジュールにおいて、溶銑予備処理済貯銑量は、900t必要であるとし、本装置80の検証結果が、表1のようになったとする。

0054

0055

以上のようなケースの場合
9〜11時に充填容器台数、空容器台数の管理基準を満たしていない。

0056

この場合、空容器台数が少ないために高炉が受銑ができなくなる可能性がある。

0057

13〜15時に充填容器台数の管理基準を満たしていない。

0058

この場合、充填容器台数が少ないために製鋼工場が操業できなくなる可能性がある。

0059

12〜15時の場合に溶銑予備処理能力が不足している。

0060

この場合、溶銑予備処理ができない溶銑が存在する可能性がある。

0061

13〜15時に予備処理済貯銑量が不足している。

0062

この場合、予備処理済貯銑量不足のため製鋼工場が操業できなくなる可能性がある、といった事象が生じ、操業に支障を来たす場合が出てくる。

0063

これらの不都合を回避するため、例えば、
・9〜11時に高炉・製鋼工場間にあると予測される充填容器に対応する製鋼スケジュール群をなくし、充填容器台数が増加しないようなスケジュールを立てる、
・13〜15時に高炉・製鋼工場間にあると予測される充填容器に対応する製鋼スケジュール群に更に新たな命令を加え、充填容器台数が増加しないようなスケジュールを立てる、
・12〜15時に高炉・製鋼工場間にあると予測される充填容器に対応する製鋼スケジュール群に対し、溶銑予備処理が必要でないスケジュールに変更する、
・13〜15時に高炉・製鋼工場間にあると予測される充填容器に対応する製鋼スケジュール群に対し、溶銑予備処理が必要であるスケジュールに変更する、といった手段をとることにより、〜に対する不都合が回避されるようになる。

0064

又、スケジュールを変更した結果に対して、再び検証を行い、上記のような不都合が起こらないスケジュールを立てる。

0065

本発明によれば、高炉・製鋼間の貯銑量の他に、予備処理設備・製鋼間の貯銑量を知ることができ、直ちに製鋼に供給することのできる溶銑情報をも貯銑量バランスの検証として利用でき、スケジュール段階で、需要側である製鋼に溶銑が供給されないという問題が解決できる。

0066

又、本発明では、予測貯銑量、予測盈車・空車トピード台数、予測溶銑予備処理能力、予測溶銑予備処理済貯銑量をシミュレーションにより算出することができるので、それらの結果(出力データ)をもとに、各現場で製鋼スケジュールの妥当性が判断でき、もし不都合がある場合、スケジュールを変更する意思決定を行なうことができる。

0067

更に、本発明によれば、溶銑輸送容器の稼動状況を正確に推定して、溶銑輸送容器の充填容器台数や空容器台数を的確に判別することが可能となる。

0068

溶銑在庫量推移、トピード盈車台数推移について評価を行ったところ、次のような効果が確認できた。

0069

(1)在庫量の実績とシミュレーション結果の比較
図7に、22時間までの在庫量の実績と本発明によるシミュレーション結果の推移を示す。シミュレーション結果との差は、最大トピード2台の差が2回発生しているのみであった。

図面の簡単な説明

0070

(2)トピード盈車台数推移とシミュレーション結果の比較

--

0071

図1本発明によるシステム構成を示すブロック図
図2本発明の実施形態における処理手順を示す流れ図
図3前記実施形態における原料払い出し能力の算出の様子を示す図
図4同じく高炉・製鋼工場間の予測貯銑量算出の様子を示す図
図5同じく予測予備処理能力の算出の様子を示す図
図6高炉・製鋼工場間の溶銑移送フローを示す線図
図7在庫量の実績と本発明によるシミュレーション結果の推移を比較して示す線図
図8トピード台数推移の実績と本発明によるシミュレーション結果の推移を比較して示す線図

0072

10…高炉
18…溶銑予備処理設備(PTC)
20…製鋼工場
22…脱硫設備
24…転炉
26…連続鋳造機
30…電(気)炉工場
40…鋳銑機
50…製鋼スケジュールデータ
52…出銑情報入力手段
54…製鋼スケジュール情報入力手段
60…溶銑オンラインコンピュータ(O/C)
62…溶銑データ
64…トピード実績データ
70…サーバ
80…貯銑量バランス検証装置
82…出力データ
91…製銑事務所
92…製鋼事務所
93…PTCセンター
94、95…転炉操作室

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