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技術 記録媒体、および、これを用いた画像形成方法、記録方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 坂木守
出願日 2001年8月23日 (18年7ヶ月経過) 出願番号 2001-252977
公開日 2003年3月5日 (17年0ヶ月経過) 公開番号 2003-063128
状態 未査定
技術分野 インクジェット(インク供給、その他) 複写又はマーキング インクジェット記録方法及びその記録媒体
主要キーワード 級アンモニウム塩モノマー 無配向性 通常環境 アルキルスルフォネート 導電性樹脂層 ゲル化法 鏡面反射光 カチオン物質
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

印画紙調の風合いを有し、濃度が高く、表面光沢性に優れた記録画像を形成し、しかも、記録装置における搬送性能が良好な記録媒体、および、これを用いた画像形成方法記録方法を提供する。

解決手段

本発明の記録媒体は、基材上に表面光沢を有する無機顔料粒子を含むインク受容層を有し、さらに、基材のインク受容層に対向する面上に樹脂層を有し、前記基材と前記樹脂層との間に導電層を有する。

概要

背景

インクジェット記録方式は、インクなどの記録用液体記録液)の微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙などの記録媒体に付着させ、画像、文字などの記録を行うものである。インクジェット記録方式は、高速騒音で、多色化が容易であり、記録パターン融通性が大きく、現像が不要であるなどの特徴があり、プリンター単体への展開をはじめとして、複写機ワープロファクシミリプロッター等の情報機器における出力部への展開が行われ、急速に普及している。また、近年、高性能デジタルカメラデジタルビデオスキャナー等が安価に提供されつつあり、パーソナルコンピューターの普及と相まって、これらから得た画像情報の出力にインクジェット記録方式を採用したプリンターが極めて好適に用いられるようになってきている。このような背景において、銀塩系写真製版方式の多色印刷と比較して遜色のない画像を手軽にインクジェット記録方式で出力することが求められるようになっている。

このような要求を満たすために、記録の高速化、高精細化フルカラー化などプリンター自体の構造や記録方式に関する改良が行われている一方で、記録媒体の構造や特性に関する改良も盛んに検討されている。この中で、近年、銀塩写真風の表面光沢を有する記録媒体に対する要求も高まりつつある。

インクジェット記録方式を用いて画像を形成する表面光沢性を持った記録媒体として、特開平07−149038号公報には、原紙上に、顔料接着剤およびポリアルキレンポリアミン類ジシアンジアミドを共重合してなるカチオン性樹脂を含有する下塗り塗被層、さらに該下塗り塗被層上にエチレン性不飽和結合を有するモノマー重合体を含有するキャスト塗被層を積層してなるインクジェット記録用キャスト塗被紙が開示されている。また、特開平11−1060号公報には、基材上に無配向性アルミナ水和物を含有するインク受容層を有する記録媒体、あるいは、基材側から硫酸バリウムを含有する多孔質の第1インク受容層と無配向性アルミナ水和物を含有する第2インク受容層とを積層した記録媒体が開示されている。この記録媒体は、配向性を有する毛状束(繊毛状)のアルミナ水和物を用いた記録媒体と比較して、インク浸透抵抗が少なくてインクの吸収速度が速く、ビーディングの発生が防止されるとともに優れた印字品位が得られる。しかし、これらの表面光沢性を持った記録媒体は、後述するように、記録装置における搬送負荷が大きく、重送等の搬送不良が発生する場合がある。

概要

印画紙調の風合いを有し、濃度が高く、表面光沢性に優れた記録画像を形成し、しかも、記録装置における搬送性能が良好な記録媒体、および、これを用いた画像形成方法記録方法を提供する。

本発明の記録媒体は、基材上に表面光沢を有する無機顔料粒子を含むインク受容層を有し、さらに、基材のインク受容層に対向する面上に樹脂層を有し、前記基材と前記樹脂層との間に導電層を有する。

目的

そこで、本発明の目的は、上記した諸要求特性バランスよく同時に満足する記録媒体、特に、印画紙調の風合いを有し、濃度が高く、表面光沢性に優れた記録画像を形成し、しかも、記録装置における搬送性能が良好な記録媒体、および、これを用いた画像形成方法、記録方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

基材上に表面光沢を有する無機顔料粒子を含むインク受容層を有し、さらに、基材のインク受容層に対向する面上に樹脂層を有する記録媒体であって、前記基材と前記樹脂層との間に導電層を有することを特徴とする記録媒体。

請求項2

前記導電層の体積抵抗率が1012Ω・cm以下である請求項1に記載の記録媒体。

請求項3

前記導電層が導電性樹脂層または金属層である請求項1または2に記載の記録媒体。

請求項4

前記樹脂層の厚さが10〜30μmである請求項1〜3のいずれかに記載の記録媒体。

請求項5

記録媒体のインク受容層側表面の75°鏡面光沢度が45%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の記録媒体。

請求項6

インク小滴記録信号に従って記録ヘッドオリフィスから吐出させ、請求項1〜5のいずれかに記載の記録媒体に付着させて記録を行う画像形成方法

請求項7

シアンマゼンタイエローおよびブラックの各インクの小滴を記録信号に従って記録ヘッドのオリフィスから吐出させ、請求項1〜5のいずれかに記載の記録媒体に付着させて記録を行う画像形成方法。

請求項8

記録媒体の積層体の記録面に接触し、その摩擦力によって1枚の記録媒体をその積層体から分離するとともに、分離した記録媒体を記録面側に折り曲げ経路を経由して記録位置まで搬送した後に記録を行う記録装置を用いる記録方法であって、前記記録媒体が請求項1〜5のいずれかに記載の記録媒体であることを特徴とする記録方法。

請求項9

請求項6または7に記載の画像形成方法によって記録を行う請求項8に記載の記録方法。

技術分野

0001

本発明は、水性インクを用いたインクジェット記録方式に適した記録媒体、および、これを用いた画像形成方法記録方法に関する。

背景技術

0002

インクジェット記録方式は、インクなどの記録用液体記録液)の微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙などの記録媒体に付着させ、画像、文字などの記録を行うものである。インクジェット記録方式は、高速騒音で、多色化が容易であり、記録パターン融通性が大きく、現像が不要であるなどの特徴があり、プリンター単体への展開をはじめとして、複写機ワープロファクシミリプロッター等の情報機器における出力部への展開が行われ、急速に普及している。また、近年、高性能デジタルカメラデジタルビデオスキャナー等が安価に提供されつつあり、パーソナルコンピューターの普及と相まって、これらから得た画像情報の出力にインクジェット記録方式を採用したプリンターが極めて好適に用いられるようになってきている。このような背景において、銀塩系写真製版方式の多色印刷と比較して遜色のない画像を手軽にインクジェット記録方式で出力することが求められるようになっている。

0003

このような要求を満たすために、記録の高速化、高精細化フルカラー化などプリンター自体の構造や記録方式に関する改良が行われている一方で、記録媒体の構造や特性に関する改良も盛んに検討されている。この中で、近年、銀塩写真風の表面光沢を有する記録媒体に対する要求も高まりつつある。

0004

インクジェット記録方式を用いて画像を形成する表面光沢性を持った記録媒体として、特開平07−149038号公報には、原紙上に、顔料接着剤およびポリアルキレンポリアミン類ジシアンジアミドを共重合してなるカチオン性樹脂を含有する下塗り塗被層、さらに該下塗り塗被層上にエチレン性不飽和結合を有するモノマー重合体を含有するキャスト塗被層を積層してなるインクジェット記録用キャスト塗被紙が開示されている。また、特開平11−1060号公報には、基材上に無配向性アルミナ水和物を含有するインク受容層を有する記録媒体、あるいは、基材側から硫酸バリウムを含有する多孔質の第1インク受容層と無配向性アルミナ水和物を含有する第2インク受容層とを積層した記録媒体が開示されている。この記録媒体は、配向性を有する毛状束(繊毛状)のアルミナ水和物を用いた記録媒体と比較して、インク浸透抵抗が少なくてインクの吸収速度が速く、ビーディングの発生が防止されるとともに優れた印字品位が得られる。しかし、これらの表面光沢性を持った記録媒体は、後述するように、記録装置における搬送負荷が大きく、重送等の搬送不良が発生する場合がある。

発明が解決しようとする課題

0005

近年、記録の高速化、多色化などインクジェット記録装置の性能の向上に伴い、インクジェット用記録媒体に対してもより高度で広範な特性が要求されている。すなわち、インクジェット用記録媒体に要求される特性として、
インクの吸収能力が高く、インクの乾燥が速いこと、
ドット光学濃度が高く、ドット周辺ぼけないこと、
ドット形状が真円に近く、その周辺が滑らかであること、
ベタ印字部に濃淡ムラがなく、均一性に優れていること、
異色のインクが隣り合って印字されても境界が鮮明であり、滲みが発生しないこと、
画像の耐水性耐光性等が良好であり、長期保存しても画像が安定で変質しないこと、が挙げられる。

0006

さらに、紙の風合いとして、
表面が高い光沢性を持っていること、
手軽に取り扱いができるサイズであり、厚み、コシを持っていること、
裏面も適度な光沢を持っており、しっとりとした手触りを持っていること、
などが挙げられる。

0007

しかし、その一方で、記録媒体が上記のような風合いを有することは、大部分の記録装置(記録媒体の積層体の記録面に接触し、その摩擦力によって1枚の記録媒体をその積層体から分離するとともに記録媒体を記録面側に折り曲げ経路を経由して記録位置まで搬送を行う手段を有し、記録媒体を印字位置まで搬送した後、記録を行うといった搬送機構を有する装置)に対して搬送負荷を増やす結果となる。つまり、記録面が高光沢を有する記録媒体は、記録面が高平滑なので紙同士の摩擦力が大きくなり、紙分離に対する負荷も大きくなる傾向がある。そのため、搬送不良による画像形成不良が多発しやすいという問題が起こる場合がある。

0008

そこで、本発明の目的は、上記した諸要求特性バランスよく同時に満足する記録媒体、特に、印画紙調の風合いを有し、濃度が高く、表面光沢性に優れた記録画像を形成し、しかも、記録装置における搬送性能が良好な記録媒体、および、これを用いた画像形成方法、記録方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明者等は、上記の諸要求性能を満足する記録媒体を作成するにあたっては、(i)基材上に、表面光沢を有する無機顔料主体とする記録面を形成する層を有すること、(ii)基材の記録面の反対面側に、樹脂層を有すること、(iii)樹脂層と基材との間に、導電層を有すること、が必須であることを見いだし、本発明を完成するに至ったものである。

0010

すなわち、上記の目的は、以下の本発明によって達成される。
(1)基材上に表面光沢を有する無機顔料粒子を含むインク受容層を有し、さらに、基材のインク受容層に対向する面上に樹脂層を有する記録媒体であって、前記基材と前記樹脂層との間に導電層を有する記録媒体。
(2)前記導電層の体積抵抗率が1012Ω・cm以下である前記(1)の記録媒体。
(3)インクの小滴記録信号に従って記録ヘッドオリフィスから吐出させ、前記(1)または(2)の記録媒体に付着させて記録を行う画像形成方法。
(4)シアンマゼンタイエローおよびブラックの各インクの小滴を記録信号に従って記録ヘッドのオリフィスから吐出させ、前記(1)または(2)の記録媒体に付着させて記録を行う画像形成方法。
(5)記録媒体の積層体の記録面に接触し、その摩擦力によって1枚の記録媒体をその積層体から分離するとともに、分離した記録媒体を記録面側に折り曲げる経路を経由して記録位置まで搬送した後に記録を行う記録装置を用いる記録方法であって、前記記録媒体が前記(1)または(2)の記録媒体である記録方法。
(6)前記(3)または(4)の画像形成方法によって記録を行う前記(5)の記録方法。

発明を実施するための最良の形態

0011

本発明の記録媒体は、基材上に表面光沢を有する無機顔料粒子を含むインク受容層を有し、さらに、基材のインク受容層に対向する面上に樹脂層を有し、基材と樹脂層との間に導電層を有する。この導電層の体積抵抗率は1012Ω・cm以下である。

0012

基材上に形成される、表面光沢を有するインク受容層は、主として優れた記録画像を形成するためのものである。なお、インク受容層が形成されている面側が記録面となり、導電層、樹脂層が形成されている面側が裏面となる。

0013

基材のインク受容層に対向する面上に形成される樹脂層は、記録媒体の裏面に光沢感等の風合いを付与すると同時に、記録媒体のカールの抑制に効果を奏する。さらには、樹脂層を設けることにより、積載状態記録媒体間の摩擦力を低下でき、記録媒体の被搬送性能を向上できる。

0014

しかし、従来公知の基材およびインク受容層よりなる表面光沢性記録媒体の裏面に樹脂層のみを設けた記録媒体は、通常環境では給紙不良の少ない優れた搬送性能を有しているが、ある特殊な環境、特に低温低湿度の環境では重送を発生する場合がある。基材と樹脂層との間に導電層を設けることにより、この問題は解消され、低温低湿度の環境でも給紙不良の少ない優れた搬送性能が得られる。そのメカニズム自体は不明であるが、重送の原因は静電的な要因であり、導電層を設けることによって静電気の帯電が防止されるためと推定される。導電層を設けることは、本発明の重要な特徴の一つである。

0015

以下、本発明を詳細に説明する。

0016

図1に、本発明の記録媒体の概略断面図を示す。図1に示す本発明の記録媒体では、基材1の片面に表面光沢を有するインク受容層2が形成され、その反対面に導電層3、樹脂層4が順次形成されている。なお、図1に示すものは一例であって、例えば、インク受容層が2層以上形成されていてもよい。

0017

基材
基材1は支持体であり、通常は紙が使用される。例えば、基材1として、LBKP、NBKP等に代表される化学パルプを主体とし、サイズ剤填料、その他の抄紙助剤を必要に応じて用い、常法により抄紙されたものが使用できる。

0018

インク受容層
インク受容層2は表面光沢を有する無機顔料粒子を含み、従来公知のものがいずれも使用できる。インク受容層は、主として、無機顔料およびバインダーを主体として構成される。

0019

本発明において用いられる無機顔料としては、例えば、シリカアルミナ水酸化アルミニウムケイ酸アルミニウムケイ酸マグネシウム塩基性炭酸マグネシウムタルククレーハイドロタルサイト炭酸カルシウム酸化チタン酸化亜鉛などが挙げられる。顔料は一種を用いても二種以上を併用してもよい。中でも、インク吸収性能に優れているので、シリカ、アルミナ、アルミナ水和物または塩基性炭酸マグネシウムのいずれか一種以上を用いることが好ましい。

0020

また、上記の目的を妨げない範囲で、ポリエチレンポリスチレンポリアクリレートなどのプラスチックピグメントを含んでもよい。

0021

無機顔料粒子の平均粒子径は、十分なインク吸収性が得られる多孔質構造を形成するので、5nm以上であることが好ましく、また、優れた表面光沢性を有するので、20μm以下であることが好ましい。

0022

本発明において用いられるバインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールデンプンカチオン化デンプンカゼインゼラチンアクリル樹脂アルギン酸ソーダポリビニルピロリドンカルボキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂や、アクリル酸エステルメタクリル酸エステルの重合体または共重合体等のアクリル系重合体ラテックスカルボキシル変性共役ジエン系共重合体ラテックスエチレン酢酸ビニル系共重合体等のビニル系共重合体ラテックスなどが挙げられる。バインダーは一種を用いても二種以上を併用してもよい。中でも、前記の無機顔料の結着力が優れているため、ポリビニルアルコールやビニル系の共重合体ラテックスを用いることが好ましい。

0023

インク受容層中の無機顔料とバインダーとの比率は、優れたインク吸収性と光学濃度の高い記録画像が得られるので、顔料の含有量がバインダーの1/2質量倍以上であることが好ましく、また、インク受容層の機械的強度が高く、十分な耐磨耗性が得られるので、顔料の含有量がバインダーの10質量倍以下であることが好ましい。

0024

また、本発明においては、インク受容層が、必要に応じて、メラミン樹脂グリオキザールイソシアネート等の架橋剤や、染料固着剤としてのカチオン物質界面活性剤消泡剤酸化防止剤蛍光増白剤紫外線吸収剤分散剤粘度調整剤、PH調整剤、防カビ剤可塑剤などを含んでもよい。これらの含有量は適宜決めればよいが、通常、3質量%以下であることが好ましい。

0025

上記の材料によって形成されるインク受容層は、必ずしも1層の構成である必要はなく、必要に応じて機能分離した2層以上の構成であってもよい。

0026

インク受容層の厚みは、良好なインク吸収性が得られるので、合計で10μm以上であることが好ましい。また、インク受容層の厚みは、インク受容層の機械強度が優れ、またカールの発生も小さいことから、合計で50μm以下であることが好ましい。

0027

インク受容層を形成するには、まず、上記のような無機顔料およびバインダーを、必要により他の添加剤とともに、アルコール等の適当な有機溶媒や水に溶解または分散し、塗工液を調整する。塗工液の固形分の濃度は、通常、1〜50質量%程度にする。そして、得られた塗工液を、例えば、ロールコーター法ブレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコーター法バーコーター法、サイズプレス法、スプレーコート法グラビアコーター法、カーテンコーター法などにより基材表面に塗工し、常法により乾燥してインク受容層を形成する。表面の光沢性を向上させるために、インク受容層(表面層)が湿潤状態であるうちに、鏡面処理された熱金属ドラムに押し当てて乾燥するキャスト法を使用してもよい。ウェット法リウェット法ゲル化法等の公知の方法が使用できる。

0028

なお、通常、インク受容層を形成した後に導電層、樹脂層を形成するが、導電層、樹脂層を形成した後にインク受容層を形成してもよい。

0029

また、銀塩写真風の風合いを得る上で、記録媒体のインク受容層側表面の75°鏡面光沢度は45%以上、特に65%以上であることが好ましい。なお、ここで、75゜表面光沢度とは、入射角75°の入射光に対して等しい角度(反射角75°)での反射光、すなわち鏡面反射光の、基準面(屈折率1.567のガラスの平面)における同じ条件での反射光に対する百分率のことをいう。

0030

樹脂層
樹脂層4は、ポリエチレン、ポリプロピレンポリイソブチレン等のポリオレフィンポリ塩化ビニルポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアミドポリイミドポリエステルセルロース系樹脂等を主体としてなる。樹脂層4は、複数の記録媒体を積載した際に光沢面に対して悪影響(キズブロッキング、変色等)を与えないことから、ポリオレフィンを主体とすることが特に好ましい。

0031

なお、用いる樹脂平均重合度は1万以上であることが、樹脂層の強度の点で好ましい。

0032

また、本発明においては、樹脂層が、必要に応じて無機顔料粒子や他の添加剤等を含んでもよい。これらの含有量は適宜決めればよいが、通常、50質量%以下であることが好ましい。

0033

樹脂層の厚みは、形成される記録媒体の波打ちやカールが十分に抑制されるので、10μm以上、特に15μm以上であることが好ましい。また、樹脂層の厚みは、裏面側の収縮応力が小さく、前述したような記録媒体を印字面側に折り曲げる搬送経路を有する記録装置においても搬送不良を起こしにくいので、30μm以下、特に20μm以下であることが好ましい。

0034

樹脂層は、インク受容層、後述の導電層形成後、導電層の上に、ラミネート押し出しコーティング等の方法で前記のポリオレフィン樹脂等の材料を熱溶融させた状態で付与すればよい。また、導電層の上に、前記のポリオレフィン樹脂等の材料を水、アルコール、エチルエーテルメチルエチルケトンジメチルホルムアミドギ酸等の溶剤中に溶解あるいは分散して得られる塗工液を塗布し、乾燥して形成してもよい。塗工液の固形分の濃度は、通常、1〜50質量%程度にする。もちろん、インク受容層が形成可能であれば、先に導電層、樹脂層を形成した後、インク受容層を形成してもよい。

0035

導電層
本発明では、基材と樹脂層との間に導電層を設ける。導電層の体積抵抗率は1012Ω・cm以下であり、低温低湿度の環境でも非常に優れた搬送性能が得られるので、特に1011Ω・cm以下であることが好ましい。また、導電層の体積抵抗率の下限は特に規定されないが、通常、107Ω・cm以上である。

0036

導電層3としては、導電性を有し、樹脂層4表面の帯電を防止するものであれば特に制限はなく、例えば、導電性樹脂層、あるいは、金属層が挙げられる。

0037

導電性の樹脂層としては、樹脂自体が導電性を有するものから構成されていてもよく、また、樹脂中に水溶性無機塩や各種の有機系の帯電防止剤を溶解または分散させたものから構成されていてもよい。

0038

樹脂自体が導電性を有するものとしては、例えば、第3級アミノ基を有するモノマーや第4級アンモニウム塩モノマー単独重合体、あるいは、他の共重合可能なモノマーとの共重合体等が挙げられる。

0039

水溶性の無機塩や各種の有機系の帯電防止剤を添加する場合、樹脂としては、例えば、前述のインク受容層でバインダーとして例示したもの等を用いることができる。また、水溶性の無機塩としては、例えば、塩化ナトリウム塩化マグネシウム塩化カリウム等を用いることができる。有機系の帯電防止剤としては、例えば、アルキルスルフォネートアルキルベンゼンスルフォネートアルキルサルフェート等のアニオン系の帯電防止剤、第4級アンモニウムクロライド、第4級アンモニウムサルフェート、第4級アンモニウムナイトレート等のカチオン系の帯電防止剤、アルキルベタイン型やアルキルイミダゾリン型等の両性系の帯電防止剤等を用いることができる。

0040

また、導電性樹脂として、樹脂に、カーボンブラックグラファイトや、アルミニウム、銅、錫、ステンレス鋼などの各種導電性金属または合金酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化チタン、酸化錫−酸化アンチモン固溶体、酸化錫−酸化インジウム固溶体などの各種導電性金属酸化物、これらの導電性材料被覆された絶縁性物質などの微粉末等の導電剤を添加したものも用いることができる。

0041

導電性樹脂層は、インク受容層形成後、基材のインク受容層に対向する面(裏面)上に、樹脂等の材料を水、アルコール、エチルエーテル、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ギ酸等の溶剤中に溶解あるいは分散して得られる塗工液を塗布し、乾燥して形成してもよいし、また、ラミネート、押し出しコーティング等の方法で樹脂等の材料を熱溶融させた状態で付与してもよい。塗工液の固形分の濃度は、通常、1〜50質量%程度にする。もちろん、インク受容層が形成可能であれば、先に導電層、樹脂層を形成した後、インク受容層を形成してもよい。

0042

金属層(金属薄膜層)としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル等の金属あるいはこれらの合金が挙げられる。金属層には、十分な導電性が得られれば、酸素窒素炭素等を含む化合物の形で金属が含有されていてもよい。

0043

金属層は、金属薄膜をあらかじめ形成した後、基材の裏面に接着層を介して接着してもよいし、また、蒸着等の方法によって、直接、基材の裏面に形成してもよい。

0044

いずれの形態においても、導電層は、均一な層が形成されていればよく、厚みに特に制限はないが、導電層の厚みは、本発明の効果が十分に得られるので、0.001μm以上、特に0.01μm以上であることが好ましく、また、生産性の点から、20μm以下、特に10μm以下であることが好ましい。

0045

画像形成方法、記録方法
本発明の画像形成方法では、インクの小滴、好ましくはシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの各インクの小滴を記録信号に従って記録ヘッドのオリフィスから吐出させ、前述の本発明の記録媒体に付着させて記録を行う。

0046

本発明の記録方法では、記録媒体の積層体の記録面に接触し、その摩擦力によって1枚の記録媒体をその積層体から分離するとともに、分離した記録媒体を記録面側に折り曲げる経路を経由して記録位置まで搬送した後に記録を行う記録装置により、上記の本発明の画像形成方法によって記録を行う。

0047

本発明において使用する記録液であるインクは、像を形成するための色素とこの色素を溶解または分解するための液媒体とを必須成分とし、必要に応じて各種の分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、比抵抗調製剤、pH調製剤、防カビ剤、記録剤の溶解(あるいは分散)安定化剤等を添加して調整される。

0048

インクに使用する記録剤としては、直接染料酸性染料塩基性染料反応性染料食用色素分散染料油性染料、各種顔料等が挙げられ、公知のものを特に制限なく使用することができる。

0049

このような色素の含有量は、液媒体成分の種類、インクに要求される特性等に依存して決定されるが、従来のインク中において一般には約0.1〜20質量%であり、本発明においてもこの割合と同様でよい。

0050

また、インクに使用する液媒体としては、例えば、水、メチルアルコールエチルアルコールイソプロピルアルコールエチレングリコールジエチレングリコールグリセリン、N—メチル—2—ピロリドン等が挙げられる。

0051

本発明で使用するインクジェット記録方法は、インクをノズルより効果的に離脱させて射程体である記録媒体にインクを付与し得る方式であればどのような方式でもよいが、特に、特開昭54−59936号公報に記載されている方法で、熱エネルギーの作用を受けたインクが急激な体積変化を生じ、この状態変化による作用力によってインクをノズルから吐出させるインクジェット方式は有効に使用することができる。

0052

以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中、部または%とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。

0053

<実施例1>下記の組成インク受容層形成用塗工液(1)を調整し、ワイヤーバーを用いて、塗工用原紙上に、乾燥塗工量で20g/m2になるように塗布した後、100℃で5分間乾燥し、第1層を形成した。このインク受容層(第1層)の厚みは、26μmであった。

0054

塗工液(1)組成
アルミナ(住友化学製、商品名:AKP−G030) 70部
塩基性炭酸マグネシウム(徳山曹達製) 30部
ポリビニルアルコール(クラレ製、商品名:PVA−117) 15部
モノアリルアミンジメチルアミン塩酸塩の共重合体(日東紡製、商品名:
PAA−D11−HCl) 10部
水 975部

0055

そして、下記の組成のインク受容層形成用塗工液(2)を調整し、ワイヤーバーを用いて、インク受容層第1層上に、乾燥塗工量で8g/m2になるように塗布した後、被膜が湿潤状態にあるうちに80℃に加熱したステンレスロール圧着して乾燥し、第2層を形成した。このインク受容層(第2層)の厚みは、11μmであった。

0056

塗工液(2)組成
ポリビニルアルコール(クラレ製、商品名:PVA−117 ) 5部
アルミナゾル触媒化成製、商品名:AS−3) (固形分)50部
ステアリン酸カルシウム(固形分) 2部
水 443部

0057

下記の組成の導電層形成用塗工液を調整し、上記のようにして形成したコート紙の基材の裏面(インク受容層に対向する面)上に、乾燥厚が5μmになるようにバーコーター法で塗工した後、100℃で5分間乾燥し、導電層を形成した。形成した導電層の体積抵抗率は3×109Ω・cmであった。

0058

導電層形成用塗工液組成
ポリビニルアルコール(クラレ製、商品名:PVA−117) 15部
塩化ナトリウム0.5部
水 85部

0059

そして、導電層上に、樹脂層として加熱溶融させた低密度ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業社製、商品名:ケミパール)を15μmの厚みでラミネートし、本発明の記録媒体を作成した。

0060

このようにして作成した記録媒体のインク受容層側表面の75°鏡面光沢度は70%であった。

0061

<比較例1>導電層を形成しなかった以外は実施例1と同様にして記録媒体を作成した。

0062

(評価)上記のようにして作成した実施例1、比較例1の記録媒体を、A4サイズの枚葉シートとして用意した。そして、記録媒体の積層体の記録面に接触し、その摩擦力によって1枚の記録媒体をその積層体から分離するとともに、分離した記録媒体を記録面側に折り曲げる経路を経由して記録位置まで搬送する手段を有し、熱エネルギーによりインクを発泡させてインクを吐出させるインクジェット記録装置により、記録装置の給紙トレー上に各記録媒体を10枚積載して連続的に記録を行った。記録は、15℃、10%RHの低温低湿度の環境で行った。

0063

その結果、導電層を設けた実施例1の記録媒体は正常な記録が行なわれたが、導電層を設けなかった比較例1の記録媒体は5枚目以降の記録から用紙の重送が発生した。

発明の効果

0064

以上説明したように、本発明によれば、印画紙調の風合いを有し、濃度が高く、表面光沢性に優れた記録画像を形成し、しかも、記録装置における搬送性能が良好な記録媒体、および、これを用いた画像形成方法、記録方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0065

図1本発明の記録媒体の概略断面図である。

--

0066

1基材
2インク受容層
3導電層
4 樹脂層

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