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課題

制御の安定化のため比例・積分補償等を行った場合に積分補償のワインドアップを防止し、電流制御の安定化を図る。

解決手段

電機子チョッパは、走行指令信号をLPF手段19と、レー指令手段20等を介して与えられる電流指令電機子電流検出手段143、144によって与えられるフィードバック信号とにより電流制御を行う電機子電流制御手段141、142により電機子電流制御を行うとともに、電機子電流制御手段には走行指令信号に応じて電機子チョッパのデューティを制限する走行リミッタ手段148とを備え、界磁チョッパは、電機子電流を電機子電流検出手段により検出し、信号を安定化するフィルタ等を介し、電機子電流に対してある関係にパターン化されたものを界磁電流指令とし、界磁電流指令と界磁電流検出手段によって与えられるフィードバック信号とにより電流制御を行う界磁電流制御手段161により界磁電流制御を行うようにする。

概要

背景

従来の電動車制御装置においては、特公平3−48752号公報に記載されるように、電機子電流最大値を制限することは知られている。すなわち、電動車の低速領域あるいは、負荷が軽く電機子電流が最大値以下で運転する領域においては電圧制御のみで制御が行われている。また、電流検出については、設定した最大値が検出された場合のみフィードバックして最大値となるよう制限を行っている。

概要

制御の安定化のため比例・積分補償等を行った場合に積分補償のワインドアップを防止し、電流制御の安定化を図る。

電機子チョッパは、走行指令信号をLPF手段19と、レー指令手段20等を介して与えられる電流指令と電機子電流検出手段143、144によって与えられるフィードバック信号とにより電流制御を行う電機子電流制御手段141、142により電機子電流制御を行うとともに、電機子電流制御手段には走行指令信号に応じて電機子チョッパのデューティを制限する走行リミッタ手段148とを備え、界磁チョッパは、電機子電流を電機子電流検出手段により検出し、信号を安定化するフィルタ等を介し、電機子電流に対してある関係にパターン化されたものを界磁電流指令とし、界磁電流指令と界磁電流検出手段によって与えられるフィードバック信号とにより電流制御を行う界磁電流制御手段161により界磁電流制御を行うようにする。

目的

本発明の1つの目的は、電動車用分巻電動機の電機子電流及び界磁電流を所望の値に容易に制御することのできる電動車制御装置を提供することにある。

本発明の他の1つの目的は、制御の安定化のため比例・積分補償等を行った場合に積分補償のワインドアップを防止し、電流制御の安定化を図ることのできる電動機制御装置を提供することにある。

本発明のさらに1つの目的は、走行指令のアナログ信号にのるノイズ等に起因する電動機電流振動現象を抑制することのできる電動機制御装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

電動車を駆動する分巻電動機駆動システムにおいて,電動機に給電するバッテリと、電動車を駆動するための分巻電動機と、該分巻電動機の電機子電流を制御する電機子チョッパと電動機の界磁電流を制御する界磁チョッパと、前記電機子電流を検出する電機子電流検出手段と、前記界磁電流を検出する界磁電流検出手段とを備え,前記電機子チョッパは、走行指令信号をLPFローパスフィルタ)手段と、レー指令手段等を介して与えられる電流指令と電機子電流検出手段によって与えられるフィードバック信号とにより電流制御を行う電機子電流制御手段により電機子電流制御を行うとともに,前記電機子電流制御手段には走行指令信号に応じて電機子チョッパのデューティを制限する走行リミッタ手段とを備え,前記界磁チョッパは、界磁電流制御手段により制御され、前記電機子チョッパにより制御された電機子電流を、前記電機子電流検出手段により検出し、信号を安定化するためのフィルタ等の手段を介し、電機子電流に対してある関係にパターン化されたものを界磁電流指令とし、該界磁電流指令と前記界磁電流検出手段によって与えられるフィードバック信号とにより電流制御を行う界磁電流制御手段により界磁電流制御等を行うことを特徴とする電動車制御装置

請求項2

前記電機子電流制御には、走行用電機子電流制御と回生用電機子電流制御を備え、前記電流制御手段には、走行時の電機子電流を検出する走行用電流検出手段と、回生時の電機子電流を検出する回生用電流検出手段とを有し、該電流制御及び電流検出手段は、それぞれ独立した構成とし、該走行用電機子電流制御手段には前記走行用電流検出手段により走行時の電機子電流がフィードバックされ、電流レート指令からの信号Iacとにより走行時の電流制御を行い、回生用電機子電流制御手段には、前記回生用電流検出手段により回生時の電機子電流がフィードバックされ、回生時の電流指令値Ibc(一定値)信号とにより回生時の電流制御を行う手段を有し、前記、走行用、回生用電流制御手段の出力は運転モード検出切替手段により出力値が切替えられてPWM制御手段に与える手段を有し、界磁電流制御手段には、走行時の電機子電流検出手段により検出された実電流値を基にフィルタを介して界磁電流の指令値を電機子電流に対してパタン化する界磁パタン発生手段、回生用界磁電流指令発生手段、指令値を切替える指令切り替え手段、また、モータ正転時の界磁電流を検出する正転電流検出手段、モータ逆転時の界磁電流検出手段のそれぞれ独立した電流検出手段を有し、界磁電流制御手段においては、走行時に走行用指令界磁パターンから発生する電流指令Ifcとなるよう正転電流検出手段よりの信号をフィードバックし界磁電流制御を行いPWM制御信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の電動車制御装置。

請求項3

電動車を制御する運転モードとして、走行指令に比例させて電機子電流を制御する電流制御モード(モード1)と走行指令に比例させて電機子電流を制御すると同時に、走行指令信号の大きさにに応じて電機子チョッパのデューティの制限するモード(モード2)とを有する電流制御走行指令リミッタ併用方式を用いたことを特徴とする請求項1に記載の電動車制御装置。

請求項4

電機子及び界磁電流制御には、比例・積分補償演算手段を備え、マイコンによるソフト演算を行い、積分補償演算においてはワインドアップ防止手段により積分動作のワインドアップ防止を図ることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動車制御装置。

請求項5

電動車の走行指令信号出力にローパスフィルタを介して制御信号とし電動車制御系の安定を図ることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動車制御装置。

技術分野

0001

本発明は、電動車制御装置係り、特に電動車における直流分巻電動機電流制御を行う電動車制御装置に関する。

背景技術

0002

従来の電動車制御装置においては、特公平3−48752号公報に記載されるように、電機子電流最大値を制限することは知られている。すなわち、電動車の低速領域あるいは、負荷が軽く電機子電流が最大値以下で運転する領域においては電圧制御のみで制御が行われている。また、電流検出については、設定した最大値が検出された場合のみフィードバックして最大値となるよう制限を行っている。

発明が解決しようとする課題

0003

上記従来技術は、電機子電流が最大値で制限されているのみで、最大値以下の電流においては電流の制御機能は無く、電圧制御機能のみである。したがって、例えば、バッテリ電源とする直流電動機制御において、バッテリ電圧が変動した場合等においては、モータの電流が大きく変わるために所望の性能を得ることができない、等の問題を有している。

0004

本発明の1つの目的は、電動車用分巻電動機の電機子電流及び界磁電流を所望の値に容易に制御することのできる電動車制御装置を提供することにある。

0005

本発明の他の1つの目的は、制御の安定化のため比例・積分補償等を行った場合に積分補償のワインドアップを防止し、電流制御の安定化を図ることのできる電動機制御装置を提供することにある。

0006

本発明のさらに1つの目的は、走行指令アナログ信号にのるノイズ等に起因する電動機電流振動現象を抑制することのできる電動機制御装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するため請求項1に記載の電動機制御装置は、電動車を駆動する分巻電動機駆動システムにおいて,電動機に給電するバッテリと、電動車を駆動するための分巻電動機と、該分巻電動機の電機子電流を制御する電機子チョッパと電動機の界磁電流を制御する界磁チョッパと、前記電機子電流を検出する電機子電流検出手段と、前記界磁電流を検出する界磁電流検出手段とを備え,前記電機子チョッパは、走行指令信号をLPFローパスフィルタ)手段と、レー指令手段等を介して与えられる電流指令と電機子電流検出手段によって与えられるフィードバック信号とにより電流制御を行う電機子電流制御手段により電機子電流制御を行うとともに,前記電機子電流制御手段には走行指令信号に応じて電機子チョッパのデューティを制限する走行リミッタ手段とを備え,前記界磁チョッパは、界磁電流制御手段により制御され、前記電機子チョッパにより制御された電機子電流を、前記電機子電流検出手段により検出し、信号を安定化するためのフィルタ等の手段を介し、電機子電流に対してある関係にパターン化されたものを界磁電流指令とし、該界磁電流指令と前記界磁電流検出手段によって与えられるフィードバック信号とにより電流制御を行う界磁電流制御手段により界磁電流制御等を行うようにしたものである。このように構成することにより請求項1に記載の発明によると、電動車駆動用分巻電動機システムにおいて、電機子の電流制御及び界磁電流の制御ができるので電機子電流及び界磁電流を安定に目標値と一致させることができる。

0008

上記目的を達成するため請求項2に記載の電動機制御装置は、電機子電流制御に、走行用電機子電流制御と回生用電機子電流制御を備え、
前記電流制御手段に、走行時の電機子電流を検出する走行用電流検出手段と、回生時の電機子電流を検出する回生用電流検出手段とを有し、該電流制御及び電流検出手段を、それぞれ独立した構成とし、該走行用電機子電流制御手段には前記走行用電流検出手段により走行時の電機子電流がフィードバックされ、電流レート指令からの信号Iacとにより走行時の電流制御を行い、
回生用電機子電流制御手段に、前記回生用電流検出手段により回生時の電機子電流がフィードバックされ、回生時の電流指令値Ibc(一定値)信号とにより回生時の電流制御を行う手段を有し、前記、走行用、回生用電流制御手段の出力は運転モード検出切替手段により出力値が切替えられてPWM制御手段に与える手段を有し、
界磁電流制御手段に、走行時の電機子電流検出手段により検出された実電流値を基にフィルタを介して界磁電流の指令値を電機子電流に対してパタン化する界磁パタン発生手段、回生用界磁電流指令発生手段、指令値を切替える指令切り替え手段、また、モータ正転時の界磁電流を検出する正転電流検出手段、モータ逆転時の界磁電流検出手段のそれぞれ独立した電流検出手段を有し、
界磁電流制御手段において、走行時に走行用指令界磁パターンから発生する電流指令Ifcとなるよう正転電流検出手段よりの信号をフィードバックし界磁電流制御を行いPWM制御信号を出力するようにしたものである。このように構成することにより請求項2に記載の発明によると、電動車駆動用分巻電動機システムにおける界磁電流を電機子電流の実電流の変化に応じてパタ−ン化した関係に制御できるので制御システムの効率向上を図ることができる。

0009

上記目的を達成するため請求項3に記載の電動機制御装置は、電流制御走行指令リミッタ併用方式を用い、走行指令に比例させて電機子電流を制御する電流制御モード(モード1)と走行指令に比例させて電機子電流を制御すると同時に、走行指令信号の大きさにに応じて電機子チョッパのデューティの制限するモード(モード2)の運転モードによって電動車を制御しようというものである。このように構成することにより請求項3に記載の発明によると、電流制御モードで走行指令値に応じて電機子チョッパのデューティを制限する走行リミッタによる電圧制御モードとの併用制御により高速走行運転領域での安定走行を得ることができる。

0010

上記目的を達成するため請求項4に記載の電動機制御装置は、電機子及び界磁電流制御に比例・積分補償演算手段を備え、マイコンによるソフト演算を行い、積分補償演算においてはワインドアップ防止手段により積分動作のワインドアップ防止を図ろうというものである。このように構成することにより請求項4に記載の発明によると、 本発明の他の1つの目的は、制御の安定化のために行う積分補償のワインドアップを防止し、電流制御の安定化を図ることができる。

0011

上記目的を達成するため請求項5に記載の電動機制御装置は、電動車の走行指令信号出力にローパスフィルタを介して制御信号とし電動車制御系の安定を図ろうとしたものである。このように構成することにより請求項5に記載の発明によると、走行指令のアナログ信号にのるノイズ等に起因する電動機電流の振動現象を抑制することができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明を電動車の直流分巻電動機制御に適用した場合の本発明に係る実施の形態について説明する。図1には、本発明の適用される電動機制御装置の制御システム構成が示されている。図1において、電動車は、図2示す如く、制御装置1、電機子2a、界磁巻線2b、を有する直流分巻電動機2と減速ギア3、デファレンシャルギア4、車輪5等によって構成されている。

0013

制御装置1の入力としては、キースイッチ6、走行指令発生部7に連動した可変抵抗器8、正転用スイッチ9a、逆転用スイッチ9b等があり、信号が入力される。また、バッテリ(図示せず)からの電圧Vbを投入遮断するメインスイッチ10、等がある。また、電動車は次のように動作する。まず、メインスイッチが投入され、正転スイッチがONされ、走行指令発生部7に連動した可変抵抗器8から走行指令信号Vaccが制御装置1へ入力されると、バッテリからの電圧Vbを制御装置1により制御し、直流分巻電動機2の電機子2aと界磁巻線2bに流れる電流を可変し直流分巻電動機2の回転を制御する。電動機の回転により直流分巻電動機2のシャフト2cに直結された減速ギア3、デファレンシャルギア4を介して車輪5を回転させて電動車を走行させる。

0014

図1には、電動機制御装置の構成が示されている。図において、1は制御装置であり、分巻電動機2の電機子2a及び界磁巻線2bの一端はバッテリ11のプラス側へ、電機子2aの他の一端は電機子チョッパ12ヘ、また、界磁巻線2bの他の一端は界磁チョッパ13へ、接続され、電機子チョッパ12と界磁チョッパ13の他の一端はバッテリ11のマイナス端子へ接続され電動機を駆動する主回路を構成する。制御装置としては、他に、電機子チョッパ12を制御する電機子電流制御14、電機子電流を検出して電機子電流制御ヘフィードバックする電機子電流検出器15、界磁チョッパ13を制御する界磁電流制御16、界磁電流を検出して界磁電流制御へフィードバックする界磁電流検出器17、電機子電流Iafをフィルタリングするフィルタ18、走行指令信号をフィルタリングするローパスフィルタ19、走行指令信号がステップ的に入力された場合に、単位時間当たり一定に電流指令を上昇させるレート指令回路20等で構成される。

0015

以下、電動車制御装置の動作を説明する。図1において、走行指令発生部の動きに連動して走行指令が制御装置1に入力されると、走行指令に重畳するノイズや高周波振動成分をローパスフィルタ(以下、LPFと称する)19で除去し、レート指令手段20に与えられる。このレート指令手段20においては、例えば、走行指令値がステップ的に与えられた場合に、電動機2が急回転し電動車の急発進を防止するために時間レートに従い電機子電流の指令Iacを発生させる。この電機子電流制御手段14においては、電機子電流の指令Iacと、電機子電流検出手段15で検出された信号Iafをフィードバックして指令値と一致するように電流制御演算を行い電機子チョッパのPWMデューティを決定する。この電機子チョッパ12では、電機子電流制御手段14よりあたえられた信号A・PWMにしたがってPWM制御を行い、バッテリ11から電動機2の電機子2aへ電流を流し、電機子の電流制御が行われる。

0016

一方、界磁電流制御手段16においては、電機子電流検出手段15で検出された電機子電流Iafをフィルタ手段18でフィルタリング後、電機子の実電流に対して界磁電流指令の関係をパタン化したものを界磁電流指令値Ifcとし、界磁電流検出手段17で検出された信号Iffをフィードバックして指令値Ifcと一致するように電流制御演算を行い界磁チョッパのPWMデューティを決定する。この界磁チョッパ13では、界磁電流制御手段16より与えられた信号、F・PWMに従ってPWM制御を行い、バッテリ11から電動機2の界磁巻線2bへ流れる界磁電流の制御を行う。

0017

また、前記した電機子電流制御手段においては、走行指令で与えられる電機子電流指令に基づいて電流制御を行うとともに、走行指令信号に基づいて電機子チョッパのデューティを制限する機能をもつ。すなわち、電機子の制御は電流制御を基本とし、走行指令リミッタ作動時は電圧制御モードとなる電流・電圧併用制御方式である。詳細については後述する。

0018

本実施の形態によれば、走行指令に応じた電流制御によりトルク制御が可能となりゴルフカーの運転性が向上する効果がある。また、モータの電機子電流を電流制御に加え、アクセル開度でリミッタをかけた電圧制御との併用制御方式により電動車高速運転時の安定性が向上する効果がある。さらに、電機子電流に応じて界磁電流の制御を行っているのでモータ制御システムとして効率向上が図れる効果がある。

0019

図1で説明した本発明の詳細な構成が図3に示されている。図3において、前記した電機子電流制御手段14は、走行用電機子電流制御手段141と回生用電機子電流制御手段142を備えており、それぞれに、走行電流検出手段143、回生用電流検出手段144を有している。この回生用電機子電流制御手段142の入力には、回生制動用の電流指令発生手段145がある。走行用及び回生用電流制御手段141、142の出力を切替える出力値α切替手段146、電機子チョッパをPWM制御するPWM制御手段147、走行指令値に応じてPWM制御のPWMデューティにリミッタをかける走行指令リミッタ手段148等で構成される。

0020

また、界磁電流手段16は、電流制御手段161、正転電流検出手段162、逆転電流検出手段163、PWM制御手段164、走行用指令界磁パターン発生手段165、回生用指令を発生する回生用界磁電流発生手段166、界磁の走行用と回生用との指令を切替える指令切替手段167で構成される。

0021

また、正転、逆転信号に応じて前記した電動機2を正転または逆転及び走行か回生制動モードを判定し切替える、切替運転モード検出・切替手段14を有し、走行/回生(D/B)及び正転/逆転(F/R)信号を出力する。

0022

電動車制御システムはマイコンを用いたソフトウエアで実現しており、その制御処理内容が図4図6に示されている。そこで、図4図5に図示の制御フローチャートについて、図1及び図2との関連で説明する。電動車制御システムは、メインスイッチ及びキースイッチをオンすると制御装置1内のマイコンが動作し、図4に示すMAIプログラム稼動を開始する。なお、MAINプログラムは比較的遅い処理時間で実行させる。

0023

まず、ステップ100において、イニシャル値を設定し、ステップ101において、キースイッチがONされているか、OFFされているかの判定を行う。このステップ101においてキースイッチがOFFされていると判定すると、ステップ102において、停止処理を行い、ステップ101へ戻る動作を繰り返し待機状態となる。

0024

また、ステップ101においてキースイッチがONされていると判定すると、ステップ103において、スイッチの状態が正転の状態か、逆転の状態かの判定を行う。このステップ103においてスイッチの状態が正転の状態であると判定すると、ステップ104において、正転側へ界磁を切替える。また、ステップ103においてスイッチの状態が逆転の状態であると判定すると、ステップ105において、逆転側へ界磁を切替える処理を行う。

0025

さらに、ステップ106において、走行指令信号の状態を検出する。そして、ステップ107において、検出したマナログ信号をLPF(ローパスフィルタ)を通すLPF演算を行う。すなわち、ステップ107のLPF演算では、アナログ信号に重畳するノイズや高周波成分を除去して制御動作の安定化を行う。このLPFの詳細については後述する。このステップ107においてLPF演算を行うと、ステップ108において、走行か回生制動か運転モードの判定、切替を行う。すなわち、走行指令信号が出力されている状態であれば走行と判断し、ステップ109において、電流レート指令発生する。そして、ステップ110において、走行用電機子電流の指令を発生し、さらに、ステップ111で走行用界磁指令として、前記した走行用電機子電流に対応してある関係にパタン化された界磁電流指令を発生する。

0026

また、ステップ108において運転モードが回生制動であると判定、すなわち、走行指令信号が戻される操作が行われていれば回生制動モードと判断し、ステップ112において、回生用電機子電流指令(一定値)を発生する。そして、ステップ113において、同様に回生用界磁電流指令(一定値)を発生する。このようにして一連メイン処理が終了すると、ステップ101に戻る。そして、以下、メイン処理プログラムを繰り返し実行する。

0027

このようなメインプログラムを実行中に後述するハードウエアの界磁PWM(以下、F・PWMと称する)パルス立下りに同期して外部割込み外部トリガ:ADTREG)が発生すると、図5に示す如き割り込みプログラム(INT)が実行される。

0028

図5に図示の割り込み処理プログラムにおいては、まず、ステップ200において、走行用の電機子電流を検出し、ステップ201において、回生制動用の電機子電流の検出を行う。このステップ201において回生制動用の電機子電流の検出を行うと、ステップ202において、正転時の界磁電流の検出を行い、ステップ203において、逆転時の界磁電流の検出を行い、マイコンのRAMエリアに格納する。

0029

これら界磁電流の検出を行うと、ステップ204において、走行か回生制動か運転モードの判定を行う。このステップ204において運転モードが走行であると判定すると、ステップ205において、ステップ200で得られた走行電機子電流と図4のメイン処理で得られた電機子電流指令とから走行用の電機子電流制御演算を行いPWMのデューティを算出する。この走行用の電機子電流制御演算の演算方法の詳細については後述する。また、ステップ204において運転モードが回生制動であると判定すると、ステップ206において、回生時の電機子電流制御演算処理を実行してステップ207に進む。

0030

このステップ205において走行電機子電流制御演算を行うか、ステップ206において回生電機子電流制御演算を行うと、ステップ207において、界磁電流制御演算を実行する。このステップ207において界磁電流制御演算を実行すると、ステップ208において、界磁及び電機子チョッパのPWMデューティを設定し割り込み処理を終了する。

0031

これらの演算処理に基づくタイムチャート図6に示されている。図に示す如く、界磁チョッパのPWM(F・PWM)パルスの立下りでA/D変換器に外部トリガ(ADTREG)をかけ割り込み処理が実行される。外部割込みが入ると図6に示すように、電機子電流の検出、電機子電流制御演算等、順次処理を実行し、一連の処理が終了するとメイン処理へ移る。割り込み処理では高速処理を必要とする電流検出や電流制御演算などは、PWMに同期させ1ms毎に割り込み処理のプログラムで実行し電動機制御応答性を向上させている。

0032

一方のメイン処理では、アナログ信号の走行指令値、電流の指令値発生等、低速処理で十分に処理時間が間に合うものを実行させる。

0033

このように、本実施の形態によれば、走行用電機子電流制御と界磁用電機子電流制御を独立して行うために制御上でのマッチングが容易となる効果がある。

0034

また、本実施の形態によれば、電流検出を、走行用電機子電流検出、回生用電機子電流検出、正転界磁電流検出用、逆転界磁電流検出用と、それぞれ独立させて検出しているので、安全性などが向上する。例えば、回生用電機子電流検出が不可能になった場合においても走行用電機子電流は検出可能であり、走行制御により走行運転が実行できる効果がある。

0035

次に、制御動作について、図7図8を用いて説明する。図7には、直流分巻電動機を用いた電動車運転時の動作特性が示されている。運転モードとしてはモードIとモードIIがあり、モードIは走行指令値に比例させた電流制御領域である。モードIIは電流制御を走行指令値の大きさに比例させるとともに、電機子チョッパのデューティの最大値を走行指令値の大きさに比例させてリミットさせる。例えば、走行指令値を0⇒50%と急変させた場合には、最初は電流制御動作であるがデューティが50%に達する50%に固定され電圧制御動作となる。走行指令値を増加させれば走行指令値に従ってデューティが増加する動作となる。このような制御は、図3において示してある走行指令リミッタ148で実行する。すなわち、この方式により、電流制御と電圧制御の併用動作を行い走行指令値一定時のモータ回転の安定性が得ることができる。なお、図7最大出力特性では、モードIにおいては、モータ及びコントローラ最大許容出力で決定されるリミッタ値である。また、モードIIにおいては、チョッパ全開時におけるモータの最大許容出力値で決定される最大出力値である。また、回生制動時にも電流制御動作を行っている。

0036

図8には、モータの電機子電流に対する界磁電流制御特性の一例が示されている。この図8に図示の界磁電流制御特性は、限られたバッテリーエネルギーで効率良く運転するために、電機子電流に対して効率が最大となる界磁電流の関係をパターン化して界磁電流指令を発生させるようになっている。あるいは、この図8に図示の界磁電流制御特性は、出力トルク優先させる場合には、出力トルクが最大となるような電機子電流に対する界磁電流指令を発生させる制御を行う。

0037

図8においては、一例として、電機子電流に対して界磁電流を比例関係に制御を行っている場合を示しており、電機子電流が最大値(Iam)になると、界磁電流も最大値(Ifm)となるよう制御している。また、電機子電流がある値(Ia1)以下では界磁電流を一定値としている。これは、モータのブラシからの火花発生防止の為である。

0038

また、図3に図示の走行用電機子電流制御141、回生用電機子電流制御142及び界磁電流制御161の詳細について、走行用電機子電流制御の場合を例にとり、図9を用いて説明する。図9は、フィードバック制御系を安定化するための比例・積分補償(以下、PI補償と称する)のブロック図であり、補償演算部は、電機子電流指令Iacと電機子電流Iafとの偏差eaを出力する偏差増幅器141a、積分ゲイン演算部141b、加算器141c、積分演算部141d、比例ゲイン部141e、比例項Pと積分項Iを加算する加算器141fで構成される。

0039

また、演算出力にリミッタをかけるリミッタ部141g、PWMのデューティαaに最大リミッタをかけると同時に走行指令値(Iac)に応じてリミッタ値を可変するリミッタ可変部141h、デューティαaに最小リミッタをかける最小リミッタ部141i、最小、最大値以外のデューティαaを出力するデューティ出力部141j、図7において説明したモードIIにおけるチョッパ全開動作における積分演算のワインドアツプを防止するワインドアップ防止演算部141k、積分値クリアする積分クリア部141l、演算結果の何れかを出力するOR出力部141mで構成される。

0040

図9において示される構成のPI補償の演算処理を図10に示されるフローチャートを用いて説明する。図10において、PI補償演算処理がスタートすると、まず、ステップ300において、電機子電流指令Iacと電機子電流Iafとの偏差eaを求める演算を実行する。このステップ300において電機子電流指令Iacと電機子電流Iafとの偏差eaを求める演算を実行すると、ステップ301において、比例項Pの演算を実施、ステップ302において、前回積分演算値Iに今回の演算値(Kip×ea・ΔT)を加えて今回の積分値iを算出する。そして、ステップ303において、上記で得られた比例項(P)と積分項(i)とを加算しDuty αaを求める。

0041

以下、Dutyの最小、最大リミッタの設定と、図7で示した動作モードIIのチョッパ全開領域における積分演算のワインドアップ防止等を行う。まず、ステップ304において、Duty αaが最大値Max値以上かどうかを判断し、αaがMax値以下の場合には、ステップ305において、Duty αaが最小値Min値以下かどうかを判断し、Duty αaがMin値以下でない場合には、ステップ306において、今回の積分演算値iを前回の積分値Iへ入れ替えて終了する。

0042

また、ステップ304において、Duty αaが最大値Max値以上と判定したときは、ステップ307において、Duty αaを最大値Max値に設定する。そして、ステップ308において、積分値のワインドアップ防止を演算する。

0043

ここで、ワインドアップ現象について説明する。すなわち、図7の動作で示した如く、チョッパのDutyが最大(100%)状態では、ステップ300における演算において電流指令Iacに対して実電流Iafが流れなくなり偏差eaが増加する。そして、偏差eaが大きい状態が続づくと、ステップ302における積分演算においては毎回演算毎に前回の積分値が加算され積分値iが増加し続づけて行くいわゆるワインドアップ現象が発生する。この状態でチョッパのDutyが飽和状態(100%)から線形領域に戻った場合には電動車の電動機制御において好ましくない現象が発生する。すなわち、積分演算の値が大きい状態で残ってしまっているために、演算周期毎の積分値の減算が間に合わず、積分値の大きな値によってPWMのDutyが設定されるため電動機の電流がが急増し好ましくない動作となる。

0044

そこで、このワインドアップを防止することが必要である。本実施の形態においては、次の方法を用いた、すなわち、ワインドアップ状態においてはステップ301における演算において偏差eaが大きい状態であり、その結果比例項Pも大きい状態となっている。一方、Duty演算値の最大値Αmaxは一定値となっている。そこで、Duty演算の最大値Αmaxから比例値Pを減算させた値を積分値Iとすればよい。すなわち、
I=Αmax−P
なる式によりDutyの最大値Αmaxと比例項のPの値から逆演算し積分値Iをステップ308で求めて、ステップ302で求めていた値を再設定することによりワインドアップ防止を図ることが可能である。また、ステップ305において、Duty αaが最小値(Min)以下の場合には、ステップ309において、Duty αaに最小値(Min)をセット後、ステップ310において今回演算した積分値iが0以下かどうかの判断し、0以下の場合にはステッ312で前回の積分値Iに0をセットする。今回の積分値iが0でない場合にはステップ311で今回値iを前回値Iへセットし演算を終了する。

0045

以上は走行用電機子電流制御におけるPI補償演算について述べたが、回生用電機子電流制御演算、界磁電流制御演算においても、走行用電機子電流制御と同様にPI補償演算を用いて制御の安定化を図っている。

0046

本実施の形態によれば、電流制御のPI補償演算において、電流指令値に対してフイードバック値が戻ってくるリニアな領域においては、安定な制御が行えるとともに、モータの高速運転時の電流指令に対してフィードバック値が指令通りに戻らない領域においても、PI補償の積分演算のワインドアップ防止が図れ、制御を安定に動作させることができる効果がある。

0047

次に、図1あるいは図4で述べたLPF(ローパスフィルタ)について説明する。LPFは高周波成分を除去する特性をもつもので一次遅れ伝達関数として図11(a)で表わされる。この伝達関数をマイコン上では図11(b)に示すブロック図となり、入力uと出力yとの関係は、
y(n)=b−y(n−1)+a・u(n)
但し、 b=1−aとする。

0048

なる式として現わされる。

0049

前記のLPFを図1に示した電動車制御システムに適用した一例を図12及び図13に示す。図12において、フイルタ無しの場合には入力信号周波数が高くなるに従いゲインが上がっており不安定となっている。ローパスフィルタ有りの場合にはゲイン増加が無く安定していることが分かる。図13本フィルタを電動車制御装置に適用した場合で、LPF無しの場合には振動現象がみられ、LPFを用いることにより振動現象が押さえられて安定に動作しており、本実施例によれば電動車制御装置を用いた電動車システムにおいて制御が安定化できる効果がある。

発明の効果

0050

本発明によれば、電動車駆動用分巻電動機システムにおいて、電機子の電流制御及び界磁電流の制御ができるので電機子電流及び界磁電流を安定に目標値と一致させることができる効果がある。

0051

本発明によれば、電動車駆動用分巻電動機システムにおいて、界磁電流を電機子電流の実電流の変化に応じてパタ−ン化された関係に制御できるので制御システムの効率向上が図れる効果がある。

0052

本発明によれば、電動車の電機子制御において、電流制御モードで走行指令値に応じて電機子チョッパのデューティを制限する走行リミッタによる電圧制御モードとの併用制御により高速走行運転領域での安定走行が得られる効果がある。

0053

本発明によれば、電動車の分巻電動機制御において、電機子の電流制御での電流検出及び制御を、走行用と回生制動用とに分離して行っているので、それぞれの制御のマッチングを独立して行えるとともに、例えば、回生制動側制御が異常の場合でも走行制御のみで走行できる効果がある。

0054

本発明によれば、電流制御での補償演算制御において、積分補償演算でワインドアップ防止手段を用いているので、高速走行領域でのチョッパ全開状態からPWM動作へ戻る場合において電流が急変することなく安定に制御できる効果がある。

0055

本発明によれば、入力の走行指令信号の出力にデジタルのLPF(ローパスフィルタ)を入れることにより、ノイズや高周波成分の除去により電動車制御が振動することなく安定に動作させることができる効果がある。また、フィルタをデジタル化してあるのでハードウエアの回路等を省略できる効果がある。

図面の簡単な説明

0056

図1本発明となる電動車制御装置のシステム構成図。
図2本発明を適用した電動車システムの構成図。
図3図1の詳細制御ブロック図。
図4図3の動作をソフトで実行する場合のメイン処理で行う制御フローチャート。
図5図3の動作をソフトで実行する場合の割り込み処理で行う制御フローチャート。
図6図4図5の制御処理タイムチャート。
図7本発明となる制御システムの動作特性概念図。
図8図4を説明する電動機の電機子電流と界磁電流の動作特性図 。
図9図3の電機子電流制御の制御ブロック詳細図。
図10図9制御処理フローチャート図。
図11(a)fフィルタの伝達関数を表わすブロック図、(b)はフィルタをマイコン化したブロック図。
図12ローパスフィルタ効果を表わした図。
図13フィルタ効果を表わした電動車走行時の制御装置動作波形を示す図。

--

0057

1…………………制御装置
2…………………直流分巻電動機
12………………電機子チョッパ
13………………界磁チョッパ
141……………走行用電機子電流制御
142……………回生用電機子電流制御
143……………走行電流検出
144……………回生電流検出
162……………正転電流検出
163……………逆転電流検出
19………………ローパスフィルタ

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