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課題

オゾンによる基板表面処理の反応速度を向上させることができる基板処理方法およびその装置を提供する。

解決手段

本発明の基板処理装置は、基板Wの表面上に水蒸気を接触させて液膜を形成する基板液膜形成手段処理槽1および水蒸気供給系7)と、表面上に液膜が形成された基板Wにオゾンガスを作用させてこの基板Wを表面処理する基板表面処理手段(処理槽1およびオゾンガス供給系6)とを備えているので、基板W上のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を薄くする制御が可能となり、基板W表面の境膜へのオゾンの溶解を促進させることができ、溶存オゾン濃度を高めることができ、オゾンによる基板表面処理の反応速度を上げることができる。

概要

背景

従来のこの種の基板処理装置としては、例えば、気体としてのオゾンを純水に溶解させたオゾン水をオゾン水製造ユニットで製造して処理槽に供給し、この処理槽内のオゾン水中基板としてのウエハを浸漬させてこのウエハにオゾン水処理を施し、ウエハ表面上のフォトレジスト(以下、適宜にレジストと呼ぶ)などの有機物剥離させるものがある。

概要

オゾンによる基板表面処理の反応速度を向上させることができる基板処理方法およびその装置を提供する。

本発明の基板処理装置は、基板Wの表面上に水蒸気を接触させて液膜を形成する基板液膜形成手段(処理槽1および水蒸気供給系7)と、表面上に液膜が形成された基板Wにオゾンガスを作用させてこの基板Wを表面処理する基板表面処理手段(処理槽1およびオゾンガス供給系6)とを備えているので、基板W上のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を薄くする制御が可能となり、基板W表面の境膜へのオゾンの溶解を促進させることができ、溶存オゾン濃度を高めることができ、オゾンによる基板表面処理の反応速度を上げることができる。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、オゾンによる基板表面処理の反応速度を向上させることができる基板処理方法およびその装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

基板表面処理する基板処理方法において、基板の表面上に水蒸気を接触させてこの基板の表面上に水蒸気の凝縮による液膜を形成する第1工程と、前記第1工程により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する第2工程とを備えていることを特徴とする基板処理方法。

請求項2

基板を表面処理する基板処理方法において、水蒸気と気体としてのオゾンとを混合した混合気体を基板の表面上に接触させて、この基板の表面上に混合気体の凝縮による液膜を形成するとともに、表面上に液膜が形成された基板にオゾンを作用させてこの基板を表面処理することを特徴とする基板処理方法。

請求項3

基板を表面処理する基板処理方法において、所定温度に加熱した温純水と、気体としてのオゾンとを混合した溶体ミスト状にして基板の表面上に供給することで、この基板の表面上に液膜を形成するとともに、表面上に液膜が形成された基板にオゾンを作用させてこの基板を表面処理することを特徴とする基板処理方法。

請求項4

基板を表面処理する基板処理方法において、所定温度に加熱したミスト状の温純水を、基板の表面上に供給することで基板の表面上に液膜を形成する第1工程と、前記第1工程により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する第2工程とを備えていることを特徴とする基板処理方法。

請求項5

請求項1または請求項4に記載の基板処理方法において、前記第1工程と前記第2工程とを同時に行うことを特徴とする基板処理方法。

請求項6

基板を表面処理する処理部を備えた基板処理装置において、前記処理部は、水蒸気またはミスト状の温純水を基板の表面上に接触させてこの基板の表面上に水蒸気またはミスト状の温純水による液膜を形成する基板液膜形成手段と、前記基板液膜形成手段により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する基板表面処理手段とを備えていることを特徴とする基板処理装置。

請求項7

請求項6に記載の基板処理装置において、前記基板液膜形成手段は、水蒸気またはミスト状の温純水を基板の表面上に供給するための第1供給手段を備え、前記基板表面処理手段は、気体としてのオゾンを基板の表面上に供給するための第2供給手段を備え、水蒸気またはミスト状の温純水と、気体としてのオゾンとを切り替えて基板の表面上に供給するように、前記第1供給手段および前記第2供給手段を選択制御する制御手段を備えていることを特徴とする基板処理装置。

請求項8

請求項6に記載の基板処理装置において、前記基板液膜形成手段は、水蒸気またはミスト状の温純水を供給するための第1供給手段を備え、前記基板表面処理手段は、気体としてのオゾンを供給するための第2供給手段を備え、前記第1供給手段から供給された水蒸気またはミスト状の温純水と、前記第2供給手段から供給された気体としてのオゾンとを混合させて溶体を生成し、この生成した溶体を基板の表面上に供給するための混合部を備えていることを特徴とする基板処理装置。

請求項9

請求項7に記載の基板処理装置において、前記処理部は、基板を収容する処理槽を備え、水蒸気、ミスト状の温純水、気体としてのオゾンを前記処理槽へ供給するために、前記第1供給手段の出力側及び前記第2供給手段の出力側に連通された単一の供給口を複数個備えたことを特徴とする基板処理装置。

請求項10

請求項8に記載の基板処理装置において、前記処理部は、基板を収容する処理槽を備え、溶体を前記処理槽へ供給するために、前記混合部の出力側に連通された単一の供給口を複数個備えたことを特徴とする基板処理装置。

請求項11

請求項9または請求項10に記載の基板処理装置において、前記複数個の供給口への供給物質の供給を所定のパターンに従って制御する制御手段を備えていることを特徴とする基板処理装置。

請求項12

請求項9乃至請求項11のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理槽と基板とを相対的に所定方向揺動させる揺動手段を備えていることを特徴とする基板処理装置。

請求項13

請求項9に記載の基板処理装置において、前記制御手段は、所定の期間前記複数個の供給口の全部から水蒸気またはミスト状の温純水を前記処理槽へ供給させた後、所定の期間前記複数個の供給口の全部から気体としてのオゾンを前記処理槽へ供給させることを特徴とする基板処理装置。

請求項14

請求項9に記載の基板処理装置において、前記制御手段は、所定の期間前記複数個の供給口のうち特定の供給口から水蒸気またはミスト状の温純水を前記処理槽へ供給させるとともに、前記特定の供給口とは別の供給口から気体としてのオゾンを供給させることを特徴とする基板処理装置。

請求項15

請求項11に記載の基板処理装置において、前記制御手段は、前記複数個の供給口の全部から溶体を前記処理槽へ同時に供給させる、または前記複数個の供給口を所定の順序で溶体を前記処理槽へ供給させることを特徴とする基板処理装置。

請求項16

請求項6乃至請求項15のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理部は、気体としてのオゾンを前記基板表面処理手段に供給する経路にこのオゾンを昇温するための加熱手段を備えていることを特徴とする基板処理装置。

請求項17

請求項6乃至請求項15のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理部は、前記基板液膜形成手段による基板上への液膜形成と、前記基板表面処理手段による基板への気体としてのオゾンの作用とを、大気圧よりも高い所定の加圧下で処理を行うための加圧手段を備えていることを特徴とする基板処理装置。

請求項18

請求項6乃至請求項15のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理部におけるオゾンの接触する壁面を所定温度に昇温する昇温手段を備えていることを特徴とする基板処理装置。

技術分野

0001

本発明は、半導体ウエハ液晶表示器用ガラス基板フォトマスク用のガラス基板、光ディスク用の基板等(以下、単に基板と称する)をオゾンにより表面処理する基板処理方法およびその装置に関する。

背景技術

0002

従来のこの種の基板処理装置としては、例えば、気体としてのオゾンを純水に溶解させたオゾン水をオゾン水製造ユニットで製造して処理槽に供給し、この処理槽内のオゾン水中に基板としてのウエハを浸漬させてこのウエハにオゾン水処理を施し、ウエハ表面上のフォトレジスト(以下、適宜にレジストと呼ぶ)などの有機物剥離させるものがある。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、このような従来例装置の場合には、次のような問題がある。すなわち、オゾン水製造ユニットで製造したオゾン水を処理槽に供給する場合には、オゾンの分解により、処理槽への供給ライン中にオゾン水の溶存オゾン濃度が低下し、オゾン水のユースポイントである処理槽では十分な溶存オゾン濃度が得られず、ウエハ表面上のレジストを剥離するレジスト剥離速度は遅く、スループットが低くなるという問題がある。

0004

また、前述したようにウエハを処理槽内のオゾン水中に浸漬させて処理する場合、レジスト剥離速度を速くするためには、ウエハ表面のレジスト上の反応を支配している境膜を薄くする必要があり、そのためにはウエハ近傍のオゾン水の流速を上げなければならない。そこで、供給される純水中にオゾンを溶解させてオゾン水を製造する溶解モジュールを使用し、この溶解モジュールに供給する純水の供給量を増加することで、ウエハ近傍の流速を上げることが考えられるが、この場合には、単位時間当たりの純水の供給量と溶存オゾン濃度とは相反する関係にあるため、純水の供給量を増加すると溶存オゾン濃度が低下することになる。その結果、レジスト剥離速度は遅く、スループットが低いという問題がある。

0005

また、レジスト剥離速度を上げるためには、ウエハ温度を上げると効果的であるが、ウエハの温度のみを上げることはできず、オゾン水温度も上げることになり、オゾン水の温度が上がるとこのオゾン水の溶存オゾン濃度が低下することになるため、ウエハ温度を上げて高濃度のオゾン水と反応させることはできない。

0006

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、オゾンによる基板表面処理の反応速度を向上させることができる基板処理方法およびその装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、請求項1に記載の基板処理方法は、基板を表面処理する基板処理方法において、基板の表面上に水蒸気を接触させてこの基板の表面上に水蒸気の凝縮による液膜を形成する第1工程と、前記第1工程により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する第2工程とを備えていることを特徴とするものである。

0008

また、請求項2に記載の基板処理方法は、基板を表面処理する基板処理方法において、水蒸気と気体としてのオゾンとを混合した混合気体を基板の表面上に接触させて、この基板の表面上に混合気体の凝縮による液膜を形成するとともに、表面上に液膜が形成された基板にオゾンを作用させてこの基板を表面処理することを特徴とするものである。

0009

また、請求項3に記載の基板処理方法は、基板を表面処理する基板処理方法において、所定温度に加熱した温純水と、気体としてのオゾンとを混合した溶体ミスト状にして基板の表面上に供給することで、この基板の表面上に液膜を形成するとともに、表面上に液膜が形成された基板にオゾンを作用させてこの基板を表面処理することを特徴とするものである。

0010

また、請求項4に記載の基板処理方法は、基板を表面処理する基板処理方法において、所定温度に加熱したミスト状の温純水を、基板の表面上に供給することで基板の表面上に液膜を形成する第1工程と、前記第1工程により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する第2工程とを備えていることを特徴とするものである。

0011

また、請求項5に記載の基板処理方法は、請求項1または請求項4に記載の基板処理方法において、前記第1工程と前記第2工程とを同時に行うことを特徴とするものである。

0012

また、請求項6に記載の基板処理装置は、基板を表面処理する処理部を備えた基板処理装置において、前記処理部は、水蒸気またはミスト状の温純水を基板の表面上に接触させてこの基板の表面上に水蒸気またはミスト状の温純水による液膜を形成する基板液膜形成手段と、前記基板液膜形成手段により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する基板表面処理手段とを備えていることを特徴とするものである。

0013

また、請求項7に記載の基板処理装置は、請求項6に記載の基板処理装置において、前記基板液膜形成手段は、水蒸気またはミスト状の温純水を基板の表面上に供給するための第1供給手段を備え、前記基板表面処理手段は、気体としてのオゾンを基板の表面上に供給するための第2供給手段を備え、水蒸気またはミスト状の温純水と、気体としてのオゾンとを切り替えて基板の表面上に供給するように、前記第1供給手段および前記第2供給手段を選択制御する制御手段を備えていることを特徴とするものである。

0014

また、請求項8に記載の基板処理装置は、請求項6に記載の基板処理装置において、前記基板液膜形成手段は、水蒸気またはミスト状の温純水を供給するための第1供給手段を備え、前記基板表面処理手段は、気体としてのオゾンを供給するための第2供給手段を備え、前記第1供給手段から供給された水蒸気またはミスト状の温純水と、前記第2供給手段から供給された気体としてのオゾンとを混合させて溶体を生成し、この生成した溶体を基板の表面上に供給するための混合部を備えていることを特徴とするものである。

0015

また、請求項9に記載の基板処理装置は、請求項7に記載の基板処理装置において、前記処理部は、基板を収容する処理槽を備え、水蒸気、ミスト状の温純水、気体としてのオゾンを前記処理槽へ供給するために、前記第1供給手段の出力側及び前記第2供給手段の出力側に連通された単一の供給口を複数個備えたことを特徴とするものである。

0016

また、請求項10に記載の基板処理装置は、請求項8に記載の基板処理装置において、前記処理部は、基板を収容する処理槽を備え、溶体を前記処理槽へ供給するために、前記混合部の出力側に連通された単一の供給口を複数個備えたことを特徴とするものである。

0017

また、請求項11に記載の基板処理装置は、請求項9または請求項10に記載の基板処理装置において、前記複数個の供給口への供給物質の供給を所定のパターンに従って制御する制御手段を備えていることを特徴とするものである。

0018

また、請求項12に記載の基板処理装置は、請求項9乃至請求項11のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理槽と基板とを相対的に所定方向揺動させる揺動手段を備えていることを特徴とするものである。

0019

また、請求項13に記載の基板処理装置は、請求項9に記載の基板処理装置において、前記制御手段は、所定の期間前記複数個の供給口の全部から水蒸気またはミスト状の温純水を前記処理槽へ供給させた後、所定の期間前記複数個の供給口の全部から気体としてのオゾンを前記処理槽へ供給させることを特徴とするものである。

0020

また、請求項14に記載の基板処理装置は、請求項9に記載の基板処理装置において、前記制御手段は、所定の期間前記複数個の供給口のうち特定の供給口から水蒸気またはミスト状の温純水を前記処理槽へ供給させるとともに、前記特定の供給口とは別の供給口から気体としてのオゾンを供給させることを特徴とするものである。

0021

また、請求項15に記載の基板処理装置は、請求項11に記載の基板処理装置において、前記制御手段は、前記複数個の供給口の全部から溶体を前記処理槽へ同時に供給させる、または前記複数個の供給口を所定の順序で溶体を前記処理槽へ供給させることを特徴とするものである。

0022

また、請求項16に記載の基板処理装置は、請求項6乃至請求項15のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理部は、気体としてのオゾンを前記基板表面処理手段に供給する経路にこのオゾンを昇温するための加熱手段を備えていることを特徴とするものである。

0023

また、請求項17に記載の基板処理装置は、請求項6乃至請求項15のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理部は、前記基板液膜形成手段による基板上への液膜形成と、前記基板表面処理手段による基板への気体としてのオゾンの作用とを、大気圧よりも高い所定の加圧下で処理を行うための加圧手段を備えていることを特徴とするものである。

0024

また、請求項18に記載の基板処理装置は、請求項6乃至請求項15のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理部におけるオゾンの接触する壁面を所定温度に昇温する昇温手段を備えていることを特徴とするものである。

0025

請求項1に記載の発明の作用は次のとおりである。第1工程では、基板の表面上に水蒸気を接触させてこの基板の表面上に水蒸気の凝縮による液膜を形成する。第2工程では、第1工程により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する。したがって、水蒸気の凝縮により基板表面上に形成される液膜を、この水蒸気の供給条件にて制御でき、気体としてのオゾンの供給条件を一定に保つことができるので、この液膜の内部で基板表面の極めて薄い層流の部分である、基板表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、気体としてのオゾンをこの基板に作用させているので、基板表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。その結果、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0026

また、請求項2に記載の発明によれば、水蒸気と気体としてのオゾンとを混合した混合気体を基板の表面上に接触させて、この基板の表面上に混合気体の凝縮による液膜を形成するとともに、表面上に液膜が形成された基板にオゾンを作用させてこの基板を表面処理する。したがって、混合気体の凝縮により基板表面上に形成される液膜を、この混合気体の供給条件にて制御でき、気体としてのオゾンの供給条件を一定に保つことができるので、この液膜の内部で基板表面の極めて薄い層流の部分である、基板表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、気体としてのオゾンをこの基板に作用させているので、基板表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。その結果、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0027

また、請求項3に記載の発明によれば、所定温度に加熱した温純水と、気体としてのオゾンとを混合した溶体をミスト状にして基板の表面上に供給することで、この基板の表面上に液膜を形成するとともに、表面上に液膜が形成された基板にオゾンを作用させてこの基板を表面処理する。したがって、ミスト状の溶体の付着により基板表面上に形成される液膜を、このミスト状の溶体の供給条件にて制御でき、気体としてのオゾンの供給条件を一定に保つことができるので、この液膜の内部で基板表面の極めて薄い層流の部分である、基板表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、気体としてのオゾンをこの基板に作用させているので、基板表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。その結果、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0028

また、請求項4に記載の発明によれば、第1工程では、所定温度に加熱したミスト状の温純水を、基板の表面上に供給することで基板の表面上に液膜を形成する。第2工程では、第1工程により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する。したがって、所定温度に加熱したミスト状の温純水の付着により基板表面上に形成される液膜を、このミスト状の温純水の供給条件にて制御でき、気体としてのオゾンの供給条件を一定に保つことができるので、この液膜の内部で基板表面の極めて薄い層流の部分である、基板表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、気体としてのオゾンをこの基板に作用させているので、基板表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。その結果、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0029

また、請求項5に記載の発明によれば、第1工程と第2工程とを同時に行っている。したがって、第1工程完了後に第2工程を施す場合に比べて、第1工程と第2工程とが同時に行われることによって、オゾンによる基板表面の処理時間が短縮される。

0030

また、請求項6に記載の発明によれば、基板液膜形成手段は、水蒸気またはミスト状の温純水を基板の表面上に接触させてこの基板の表面上に水蒸気またはミスト状の温純水による液膜を形成する。基板表面処理手段は、基板液膜形成手段により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する。したがって、水蒸気またはミスト状の温純水により基板表面上に形成される液膜を、この水蒸気またはミスト状の温純水の供給条件にて制御でき、気体としてのオゾンの供給条件を一定に保つことができるので、この液膜の内部で基板表面の極めて薄い層流の部分である、基板表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、気体としてのオゾンをこの基板に作用させているので、基板表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。その結果、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0031

また、請求項7に記載の発明によれば、基板液膜形成手段は、水蒸気またはミスト状の温純水を基板の表面上に供給するための第1供給手段を備え、基板表面処理手段は、気体としてのオゾンを基板の表面上に供給するための第2供給手段を備えている。制御手段は、水蒸気またはミスト状の温純水と、気体としてのオゾンとを切り替えて基板の表面上に供給するように、第1供給手段および第2供給手段を選択制御する。したがって、水蒸気またはミスト状の温純水と、気体としてのオゾンとを切り替えて基板の表面上に供給するような場合であっても、水蒸気またはミスト状の温純水による基板表面上の液膜形成と、気体としてのオゾンによる基板表面処理とが好適に行える。すなわち、基板表面上の境膜厚の薄膜化形成と、境膜中へのオゾン溶解の促進による高溶存オゾン濃度化とが両立でき、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0032

また、請求項8に記載の発明によれば、基板液膜形成手段は、水蒸気またはミスト状の温純水を供給するための第1供給手段を備え、基板表面処理手段は、気体としてのオゾンを供給するための第2供給手段を備えている。第1供給手段から供給された水蒸気またはミスト状の温純水と、第2供給手段から供給された気体としてのオゾンとを混合させて溶体を生成し、この生成した溶体を基板の表面上に供給するための混合部を備えている。したがって、水蒸気またはミスト状の温純水と、気体としてのオゾンとを混合させた溶体を基板の表面上に供給するような場合であっても、水蒸気またはミスト状の温純水による基板表面上の液膜形成と、気体としてのオゾンによる基板表面処理とが好適に行える。すなわち、基板表面上の境膜厚の薄膜化形成と、境膜中へのオゾン溶解の促進による高溶存オゾン濃度化とが両立でき、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0033

また、請求項9に記載の発明によれば、処理部は、基板を収容する処理槽を備え、水蒸気、ミスト状の温純水、気体としてのオゾンを処理槽へ供給するために、第1供給手段の出力側及び第2供給手段の出力側に連通された単一の供給口を複数個備えている。したがって、水蒸気、ミスト状の温純水、気体としてのオゾンが、複数個の供給口によって基板の表面上に好適に供給される。

0034

また、請求項10に記載の発明によれば、処理部は、基板を収容する処理槽を備え、溶体を処理槽へ供給するために、混合部の出力側に連通された単一の供給口を複数個備えている。したがって、溶体が複数個の供給口によって基板の表面上に好適に供給される。

0035

また、請求項11に記載の発明によれば、制御手段は、複数個の供給口への供給物質の供給を所定のパターンに従って制御する。したがって、水蒸気またはミスト状の温純水や、気体としてのオゾンや、水蒸気またはミスト状の温純水と気体としてのオゾンとを混合させた溶体が、処理槽内の基板に好適に供給される。

0036

また、請求項12に記載の発明によれば、揺動手段は、処理槽と基板とを相対的に所定方向に揺動させる。したがって、処理槽と基板とを相対的に所定方向に揺動させることで、水蒸気またはミスト状の温純水や、気体としてのオゾンや、水蒸気またはミスト状の温純水と気体としてのオゾンとを混合させた溶体が、処理槽内の基板全体に満遍なく供給され、基板全体が均一に表面処理される。

0037

また、請求項13に記載の発明によれば、制御手段は、所定の期間複数個の供給口の全部から水蒸気またはミスト状の温純水を処理槽へ供給させた後、所定の期間複数個の供給口の全部から気体としてのオゾンを処理槽へ供給させる。したがって、水蒸気またはミスト状の温純水による基板表面上の液膜形成と、気体としてのオゾンによる基板表面処理とが好適に行える。すなわち、基板表面上の境膜厚の薄膜化形成と、境膜中へのオゾン溶解の促進による高溶存オゾン濃度化とが両立でき、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0038

また、請求項14に記載の発明によれば、制御手段は、所定の期間複数個の供給口のうち特定の供給口から水蒸気またはミスト状の温純水を処理槽へ供給させるとともに、前記特定の供給口とは別の供給口から気体としてのオゾンを供給させる。したがって、水蒸気またはミスト状の温純水による基板表面上の液膜形成と、気体としてのオゾンによる基板表面処理とが好適に行える。すなわち、基板表面上の境膜厚の薄膜化形成と、境膜中へのオゾン溶解の促進による高溶存オゾン濃度化とが両立でき、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0039

また、請求項15に記載の発明によれば、制御手段は、複数個の供給口の全部から溶体を処理槽へ同時に供給させる、または複数個の供給口を所定の順序で溶体を処理槽へ供給させる。したがって、水蒸気またはミスト状の温純水による基板表面上の液膜形成と、気体としてのオゾンによる基板表面処理とが好適に行える。すなわち、基板表面上の境膜厚の薄膜化形成と、境膜中へのオゾン溶解の促進による高溶存オゾン濃度化とが両立でき、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0040

また、請求項16に記載の発明によれば、加熱手段は、気体としてのオゾンを昇温して基板表面処理手段に供給するので、基板に作用させる昇温したオゾンを好適に供給でき、昇温されたオゾンによって基板表面の境膜に熱が与えられることで、境膜を蒸発させてさらに薄くすることができ、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。

0041

また、請求項17に記載の発明によれば、処理部は、基板液膜形成手段による基板上への液膜形成と、基板表面処理手段による基板への気体としてのオゾンの作用とを、大気圧よりも高い所定の加圧下で処理を行うための加圧手段を備えている。したがって、基板上への液膜形成とオゾンによる表面処理とを大気圧よりも高い加圧下で行うことで、基板表面上の処理液膜に溶解するオゾンの溶解度をより一層高くすることができ、境膜内の溶存オゾン濃度が高くなり、より一層、オゾンによる基板表面処理の反応速度を向上させることができる。

0042

また、請求項18に記載の発明によれば、昇温手段は、処理部におけるオゾンの接触する壁面を所定温度に昇温する。したがって、処理部に供給されたオゾンが、この処理部の温度の低い壁面に接触することで、オゾンの温度が低下し、基板表面の境膜へのオゾンの溶解が低下するようなことを低減できる。

発明を実施するための最良の形態

0043

以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。以下に説明する本発明の実施例に係る基板処理装置は、表面上に水蒸気またはミスト状の温純水などによる液膜を形成させたウエハなどの基板に、気体としてのオゾンO3 (以下、適宜にオゾンガスと呼ぶ)を作用させて、この基板を表面処理するものである。

0044

〈第1実施例〉本発明の第1実施例に係る基板処理装置について、図1図4を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図であり、図2(a)〜(c)は、図1に示した基板処理装置の処理槽の各種の処理動作状態を示す概略側面図であり、図3(a)〜(d)は、図1に示した基板処理装置の処理槽のオゾンガスによる処理動作を説明するための概略側面図であり、図4は、本発明の第1実施例に係る基板処理装置の各動作の流れを説明するためのタイムチャートである。

0045

この基板処理装置は、図1に示すように、大きく分けて、基板Wの表面に水蒸気を接触させて水蒸気による液膜を形成するとともに、表面上に液膜が形成された基板Wに、オゾンガスを作用させてこの基板Wの表面上のレジストなどの有機物を剥離させるための処理槽1と、この処理槽1に純水や純水に所定の薬液を混合させた混合液などを供給するための液供給系2と、処理槽1から純水や混合液などを排出する排液系3と、処理槽1にオゾンガスと水蒸気とを供給するためのガス供給系4と、処理槽1から水蒸気やオゾンガスなどを排出する排気系5とを備えている。

0046

この基板処理装置は、基板Wが収容された処理槽1にオゾンガスを供給して基板Wの表面上の有機物を剥離させる「第1処理」の他に、処理槽1に混合液を供給して混合液によって基板Wをエッチングなどの処理を行なう「第2処理」や、混合液やオゾンなどによる基板Wの処理後に純水のみを処理槽1に供給して基板Wを洗浄処理する「第3処理」や、処理槽1に窒素ガスなどの不活性ガスを供給して基板Wを乾燥処理する「第4処理」などの機能を備えており、この第1〜第4処理などを所定の順に、あるいは、この第1〜第4処理などから選択された処理を適宜に実行できる装置である。以下、各部の構成を詳細に説明する。

0047

液供給系2は、純水のみを処理槽1に供給し、純水に所定の薬液を混合させた混合液(例えばフッ化水素酸(HF)、過酸化水素(H2O2)、アンモニア(NH3)等のうちの少なくとも1つを純水に混合させた液)を処理槽1に供給するものである。液供給系2は、純水供給源18からの純水をインラインミキシングバルブ11に導入するための純水導入管12と、インラインミキシングバルブ11からの純水や混合液などを処理槽1に導入するための共通導入管13とを備えている。

0048

なお、インラインミキシングバルブ11は、純水に所定の薬液(例えばフッ化水素酸(HF)、過酸化水素(H2O2)、アンモニア(NH3)等)を混合させて出力するためのものである。インラインミキシングバルブ11には、各薬液の供給管15a〜15cが接続されており、薬液のインラインミキシングバルブ11への供給とその停止とを切り換えるための開閉弁16a〜16cが、供給管15a〜15cに設けられている。純水導入管12には、純水の処理槽1への供給とその停止とを切り換えるための開閉弁14と、与えられる空気圧パイロット圧)に応じて二次側(インラインミキシングバルブ11側)の純水の圧力を調整する圧力調整器17とが備えられている。

0049

液供給系2の共通導入管13は、処理槽1に設けられた複数個(本実施例では4個)の注入管23にそれぞれ接続される、1入力4出力の配管である。この共通導入管13の4つの出力側には、純水または混合液の処理槽1への供給とその停止とを切り換えるための開閉弁26a〜26dが個別に備えられている。純水または混合液は、供給制御部35による開閉弁26a〜26dの回平制御によって適宜選択されて、処理槽1へ導入される。

0050

ガス供給系4は、処理槽1にオゾンガスを供給するオゾンガス供給系6と、処理槽1に水蒸気を供給する水蒸気供給系7とを備えている。このオゾンガスおよび水蒸気は、加熱して所定温度に昇温して処理槽1に供給する方が好ましい。そのため、基板Wの温度よりも高く、200°C以下の範囲内の所定温度にまでオゾンガスと水蒸気とを昇温し、この昇温したオゾンガスと水蒸気とを処理槽1に供給するようになっている。具体的には、オゾンガス供給系6は、オゾンガス供給源51からのオゾンガスをヒータ52を介して処理槽1に導入するためのオゾンガス導入管53と、供給されてきたオゾンガスを昇温する前述のヒータ52とを備えている。また、水蒸気供給系7は、水蒸気供給源54からの水蒸気をヒータ55を介して処理槽1に導入するための水蒸気導入管56と、供給されてきた水蒸気を昇温する前述のヒータ55とを備えている。

0051

このオゾンガス導入管53は、処理槽1に設けられた複数個(本実施例では4個)の注入管23にそれぞれ接続される、1入力4出力の配管である。このオゾンガス導入管53の4つの出力側には、オゾンガスの処理槽1への供給とその停止とを切り換えるための開閉弁27a〜27dが個別に備えられている。また、この水蒸気導入管56には、処理槽1に設けられた複数個(本実施例では4個)の注入管23にそれぞれ接続される、1入力4出力の配管である。この水蒸気導入管56の4つの出力側には、水蒸気の処理槽1への供給とその停止とを切り換えるための開閉弁28a〜28dが個別に備えられている。

0052

ヒータ52で昇温されたオゾンガスと、ヒータ55で昇温された水蒸気とが、供給制御部35による開閉弁27a〜27d,28a〜28dの開閉制御によって適宜に選択されて、処理槽1に導入される。例えば、基板Wの表面上のレジストを剥離除去しようとする場合は、オゾンガスと水蒸気との温度を、基板Wの温度よりも高く、200°C以下の範囲内の所定温度に昇温することが好適である。なお、上述した水蒸気供給系7が本発明における第1供給手段に相当し、上述したオゾンガス供給系6が本発明における第2供給手段に相当し、上述した供給制御部35が本発明における制御手段に相当し、上述したヒータ52が本発明における加熱手段に相当する。

0053

処理槽1は、複数枚の基板Wを起立姿勢にして各基板W間の間隔を空けた状態で槽内に収納可能で、なおかつ、ガス供給系4からのオゾンガスや水蒸気や、液供給系2からの純水や混合液が処理槽1内に供給される。処理槽1は、ガス供給系4から水蒸気を処理槽1内に供給してこの水蒸気を基板Wに接触させることで、この基板Wの表面上に水蒸気による液膜を形成し、液膜が形成された基板Wにガス供給系4からのオゾンガスを作用させて、この基板Wの表面処理を施す。また、処理槽1は、図1に示すように、槽内が空洞である有底箱状に形成された本体部1aと、この本体部1aに対して開閉自在に構成された蓋部1bとを備えている。本体部1aに対して蓋部1bが開放された状態で基板Wの搬出入が行なわれる一方、蓋部1bが閉止された状態で処理槽1が密閉状態となる。

0054

処理槽1の上部外周には、オーバーフロー槽20が取り付けられている。このオーバーフロー槽20は、処理槽1の上部から溢れた純水あるいは混合液を受け止めて回収するものである。その底部には、排出口20aが形成されており、オーバーフロー槽20に受け止められた処理液が、排出口20aから開閉弁21が取り付けられた配管22を介して排液されるようになっている。

0055

処理槽1の内部には、複数枚の基板Wを起立姿勢で一定の間隔で整列して支持する基板支持部材31が配備されている。この基板支持部材31は、基板Wの下縁当接支持するための3本の支持部材31aを下部に備えており、図2(a)に示すように、処理槽1に対して基板Wの搬出入を行なうために、昇降機構32によって昇降可能に構成されている。なお、この昇降機構32は、図2(b),(c)に示すような、処理槽1内に基板Wが収容されて所定の処理を受けている状態において、複数枚の基板Wを支持する基板支持部材31を、上下方向に所定長さ分(例えば、10cmや20cm程度)だけ昇降(揺動)させるように制御している。この昇降機構32が本発明における揺動手段に相当する。

0056

図1に示すように、処理槽1の側部の複数箇所(本実施例では4箇所)には、液供給系2の共通導入管13、オゾンガス供給系6のオゾンガス導入管53および水蒸気供給系7の水蒸気導入管56に連通された注入管23が取り付けられている。注入管23は、内部が空洞である円筒形状のものであり、その両端部は閉塞されており、円弧状の側面に多数の噴出孔24が並設されており、これらの噴出孔24が並設されている箇所とは別の側面に導入孔25が形成されており、この導入孔25から注入管23へ導入される、オゾンガスまたは水蒸気や純水または混合液が各噴出孔24から処理槽1へ噴出される。各噴出孔24が処理槽1内に臨むように注入管23は処理槽1に取り付けられ、注入管23の各噴出孔24から処理槽1内にオゾンガスまたは水蒸気や純水または混合液が供給される。

0057

なお、上述した注入管23が、本発明におけるオゾンガス供給系6および水蒸気供給系7の出力側に連通された単一の供給口に相当する。したがって、この第1実施例では、処理槽1に4個の注入管23が設けられていることから、本発明における供給口が4個設けられていることになる。注入管23を4個設けることによって、水蒸気やオゾンガスが基板Wの表面上に好適に供給される。

0058

共通導入管13の開閉弁26a〜26d、オゾンガス導入管53の開閉弁27a〜27dおよび水蒸気導入管56の開閉弁28a〜28dの開閉は、供給制御部35によって制御される。この供給制御部35は、複数個(本実施例では4個)の注入管23から導入される供給物質(オゾンガスまたは水蒸気)が、処理槽1内の基板Wの全体に満遍なく供給されるように、4個の注入管23への供給物質の供給を所定のパターンに従って制御するものである。なお、この図1には、供給制御部35は、開閉弁26a,27a,28aを備えるブロックAと、開閉弁26b,27b,28bを備えるブロックBと、開閉弁26c,27c,28cを備えるブロックCと、開閉弁26d,27d,28dを備えるブロックDとを制御するように図示している。

0059

ここで、供給制御部35によるオゾンガスまたは水蒸気を4個の注入管23に供給するパターンについて、図3を用いて説明する。水蒸気は、ブロックA、ブロックB、ブロックC、ブロックDの順に、所定時間(例えば15秒)毎にブロックを切り替えるようにして供給され、このブロックDの後は再びブロックAに戻って前記と同様に繰り返される。これと同期するように、オゾンガスは、ブロックB、ブロックC、ブロックD、ブロックAの順に、所定時間(例えば15秒)毎にブロックを切り替えるようにして供給され、このブロックAの後は再びブロックBに戻って前記と同様に繰り返される。

0060

すなわち、図3(a)に示すように、ブロックAからの水蒸気供給と、ブロックBからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、その後すぐに、図3(b)に示すように、ブロックBからの水蒸気供給と、ブロックCからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、その後すぐに、図3(c)に示すように、ブロックCからの水蒸気供給と、ブロックDからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、その後すぐに、図3(d)に示すように、ブロックDからの水蒸気供給と、ブロックAからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、これを所定回数だけ繰り返すことになる。また、複数個のブロックの注入管23から水蒸気を供給し、残りのうちの複数個のブロックの注入管23からオゾンガスを供給するなど、上述のパターンを適宜に変更したものを採用しても良い。

0061

なお、処理槽1は、前述の「第2処理」や「第3処理」と、前述の「第1処理」とにおいて、その使用状態が以下のように異なる。例えば、図2(b)に示すように、液供給系2からの純水または混合液によって基板Wを処理する(前述の「第2処理」や「第3処理」)場合には、液供給系2からの純水または混合液が、処理槽1から溢れ出るようにこの処理槽1内に供給されて、基板Wの全体が処理槽1内の純水または混合液中に浸漬された状態で、この基板Wが純水または混合液によって処理される。このとき、昇降機構32によって基板Wを上下方向に揺動させても良い。

0062

また、図2(c)に示すように、ガス供給系4からのオゾンガスおよび水蒸気によって基板W上のレジストなどの有機物を剥離する表面処理する(前述の「第1処理」)場合には、処理槽1内から純水または混合液などを排液してこの処理槽1内を空にした状態で、この基板Wがオゾンガスおよび水蒸気によって処理される。このとき、昇降機構32によって基板Wを上下方向に揺動させても良い。このように、水蒸気を基板Wに接触させることでこの基板Wの全面にわたって液膜を形成することから、処理槽1とガス供給系4における水蒸気供給系7とが、本発明における基板液膜形成手段に相当する。また、表面上に液膜が形成された基板にオゾンガスを作用させることから、処理槽1とガス供給系4におけるオゾンガス供給系6とが、本発明における基板表面処理手段に相当する。なお、上述した処理槽1と液供給系2とガス供給系4とを含めたものが処理部に相当する。

0063

図1に戻って、排液系3は、処理槽1から溢れ出てオーバーフロー槽20に受け止められた純水や混合液を排出するための配管22の他に、処理槽1内の純水や混合液などを全て排出するために、処理槽1の底部の排液口33に接続された配管29を備えている。この配管29には、処理槽1内の純水などの排出とその停止とを切り換えるための開閉弁30が備えられている。

0064

排気系5は、処理槽1内のオゾンガスや水蒸気を排出するためのガス排出管61を備えている。このガス排出管61には、処理槽1内のオゾンガスや水蒸気の排出とその停止とを切り換えるための開閉弁62が備えられている。

0065

次に上記のように構成された基板処理装置の基板処理動作について、図4のタイムチャートを参照しながら説明する。

0066

まず、処理槽1の蓋部1bを開けた状態にして、複数の基板Wを、処理槽1内に搬入する(図4に示す時刻t1でセット完了)。具体的には、図2(a)に示すように、昇降機構32により、複数枚の基板Wを起立姿勢で一定の間隔で整列して支持している基板支持部材31を、処理槽1内の所定位置に降下させて、基板Wを処理槽1内に搬入し、処理槽1の蓋部1bを閉じた状態にする。

0067

なお、図2(b)に示すように、複数枚の基板Wが基板支持部材31に支持された状態で処理槽1内に収容され、時刻t1〜t2の期間この処理槽1内の基板Wに対して、エッチングなどの混合液処理(「第2処理」)が行われる。複数枚の基板Wを処理槽1から搬出することなく引き続いて、図2(c)に示すように、「第1処理」としてのオゾンガスによるレジスト剥離処理をする場合には、処理槽1の蓋部1bの開閉および昇降機構32による基板Wの処理槽1内への搬入を行う必要はなく、図2(c)に示すように、処理槽1内から混合液を排出して処理槽1内を空にし、オゾンガスによる表面処理が行えるようになった時点が、図4に示す時刻t2に相当する。

0068

次に、時刻t2にて処理槽1内への水蒸気およびオゾンガスの供給を開始する。オゾンガス供給系6によって、基板Wの温度よりも高い所定温度に昇温させたオゾンガスが処理槽1内に供給されるとともに、水蒸気供給系7によって、基板Wの温度よりも高い所定温度に昇温させた水蒸気が処理槽1内に供給される。具体的には、ヒータ52による昇温により、オゾンガスは、基板Wの温度よりも高く、例えば200°C以下の範囲内の所定温度にまで昇温される。また、ヒータ55による昇温により、水蒸気は、基板Wの温度よりも高く、例えば200°C以下の範囲内の所定温度にまで昇温される。

0069

そして、この処理槽1内への水蒸気およびオゾンガスの供給は、図3を用いて前述したようなパターンでもって行われる。まず、図3(a)に示すように、開閉弁27aを閉じたままで開閉弁28aを開くことでブロックAからの水蒸気供給と、開閉弁27bを開いて開閉弁28bを閉じたままとすることでブロックBからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、開閉弁28aと開閉弁27bとが閉じられる。

0070

その後すぐに、図3(b)に示すように、開閉弁27bを閉じたままで開閉弁28bを開くことでブロックBからの水蒸気供給と、開閉弁27cを開いて開閉弁28cを閉じたままとすることでブロックCからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、開閉弁28bと開閉弁27cとが閉じられる。その後すぐに、図3(c)に示すように、開閉弁27cを閉じたままで開閉弁28cを開くことでブロックCからの水蒸気供給と、開閉弁27dを開いて開閉弁28dを閉じたままとすることでブロックDからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、開閉弁28cと開閉弁27dとが閉じられる。その後すぐに、図3(d)に示すように、開閉弁27dを閉じたままで開閉弁28dを開くことでブロックDからの水蒸気供給と、開閉弁27aを開いて開閉弁28aを閉じたままとすることでブロックAからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、開閉弁28dと開閉弁27aとが閉じられる。これを所定回数だけ繰り返すことになる(図4に示す時刻t2〜t3の期間)。

0071

なお、基板Wへの水蒸気の供給によって、基板Wの表面上で水蒸気と接触した部分には水蒸気の凝縮による液膜が形成されることになり、液膜が形成された基板Wに対して、オゾンガスを作用させて、オゾンガスによる基板Wのレジスト剥離処理が行われることになる。すなわち、基板Wの表面上に水蒸気を接触させて水蒸気の凝縮による液膜を形成する液膜形成工程と、この工程により表面上に液膜が形成された基板Wに、オゾンガスを作用させてこの基板Wを表面処理する表面処理工程とが同時に行われることになる。

0072

また、上述の処理槽1内への水蒸気およびオゾンガスの供給と同時に、時刻t2に昇降機構32による基板Wの揺動も開始される。具体的には、昇降機構32は、図2(c)に示すように、処理槽1内に基板Wが収容されて、水蒸気およびオゾンガスによって基板Wを処理している状態において、複数枚の基板Wを支持する基板支持部材31を、上下方向に所定長さ分(例えば、10cmや20cm程度)だけ昇降させるように制御している。

0073

ここで、液膜が形成された基板Wに対してオゾンガスを作用させることについて、図5を用いて説明する。図5(a)は水蒸気の凝縮により液膜が形成された基板Wの表面形状を示す模式図であり、図5(b)は液膜が形成された基板Wにオゾンガスを作用させた状態を示す模式図である。図5(a)に示すように、基板Wの表面上のレジストR上に水蒸気が接触して、この基板WのレジストR上に水蒸気の凝縮による液膜LFが形成される。そして、図5(b)に示すように、この液膜LFが形成された基板Wに対して、基板Wの温度よりも高い所定温度のオゾンガスを供給することで、蒸発により液膜LFを薄くさせながらこの液膜LF中にオゾンガスを溶解させることができ、レジストRとの反応が起こる界面へのオゾンガスの移動が容易となり効率的に反応させることができる。

0074

ところで、ガス供給系4による処理槽1へのオゾンガスおよび水蒸気の供給は、基板Wの全面にわたって十分にレジストが剥離処理されるように、基板Wの処理レートに合わせて設定されたオゾンガスおよび水蒸気供給時間の間だけ行われる。

0075

そして、ガス供給系4によるオゾンガスおよび水蒸気供給が上述の設定されたオゾンガス供給時間の間だけ行われると、ガス供給系4によるオゾンガスおよび水蒸気供給を停止するとともに、基板Wの揺動も停止し(図4に示す時刻t3)、処理槽1内への純水の供給を開始して純水による洗浄処理を行う。

0076

この洗浄処理では、まずオゾンガス導入管53の開閉弁27a〜27dを閉じてオゾンガス供給源51からのオゾンガスの処理槽1への供給と、水蒸気導入管56の開閉弁28a〜28dとを閉じて水蒸気供給源54からの水蒸気の処理槽1への供給とを停止する。次に、配管29の開閉弁30を閉じた状態で、純水導入管12の開閉弁14及び共通導入管13の開閉弁26a〜26dを開いて処理槽1へ純水を供給する。処理槽1から溢れ出た純水をオーバーフロー槽20で受け止めて、溢れ出た純水をオーバーフロー槽20の排出口20aから配管22を介して槽外に排出しながら、基板Wの表面を純水によってオーバーフロー方式の洗浄処理を行う。

0077

そして、基板Wに対する純水による洗浄処理が終了する(図4に示す時刻t4)と、純水導入管12の開閉弁14を閉じて処理槽1内への純水の供給を停止し、開閉弁30を開いて配管29から、処理槽1内の純水を排液する。このとき、ガス供給系4に窒素ガス供給源(図示省略)を設け、窒素ガスを処理槽1内に供給すれば、基板Wに対する乾燥処理(「第4処理」)が行なわれる。

0078

処理槽1内の純水の排液が終了すると、処理槽1の蓋部1bを開けた状態にして(図4に示す時刻t5にて蓋部1bの開完了)、昇降機構32によって、処理済みの複数の基板Wを処理槽1内から搬出して(図4に示す時刻t6にて搬出完了)、次工程に搬送する。

0079

以上説明したように、第1実施例に係る基板処理装置によれば、水蒸気の凝縮により基板のW表面上に形成される液膜を、この水蒸気の供給条件にて制御でき、オゾンガスの供給条件を一定に保つことができるので、この液膜の内部で基板W表面の極めて薄い層流の部分であり、基板W表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、オゾンガスをこの基板Wに作用させているので、基板W表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。

0080

また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板Wの表面処理の反応速度が上がる。その結果、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板Wの表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができ、処理時間の短縮、高スループットを実現できる。また、基板Wよりも高く加熱されたオゾンにより液膜に熱が与えられることで、液膜を蒸発させて境膜をさらに薄くでき、境膜中のオゾンの拡散がさらに容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度をさらに上げることができる。

0081

また、基板W上への液膜形成と、基板Wへのオゾンガスの作用とを処理槽1内で同時に行えるようにしているので、基板W上への液膜形成が完了した後にこの基板Wにオゾンを作用させる場合に比べて、オゾンによる基板Wの表面の処理時間をさらに短縮でき、さらに高スループットを図ることができる。

0082

また、供給制御部35は、水蒸気とオゾンガスとを切り替えて基板Wの表面上に供給するように、水蒸気を基板Wの表面上に供給する水蒸気供給系7と、オゾンガスを基板Wの表面上に供給するオゾンガス供給系6とを選択制御するので、水蒸気とオゾンガスとを切り替えて基板Wの表面上に供給するような場合であっても、水蒸気による基板W表面上の液膜形成と、オゾンガスによる基板Wの表面処理とが好適に行える。すなわち、基板W表面上の境膜厚の薄膜化形成と、境膜中へのオゾン溶解の促進による高溶存オゾン濃度化とが両立でき、基板W表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0083

また、供給制御部35は、複数個の噴出孔24を有する注入管23から出力される供給物質が、処理槽1内の基板W全体に満遍なく供給されるように、複数個の注入管23への供給物質の供給を所定のパターンに従って制御する。したがって、水蒸気やオゾンガスが、基板W全体に満遍なく供給され、基板W全体が均一に表面処理される。

0084

また、昇降機構32は、複数個の噴出孔24を有する注入管23から出力される供給物質が、処理槽1内の基板W全体に満遍なく供給されるように、基板Wを処理槽1に対して上下方向に揺動させるので、水蒸気やオゾンガスが、処理槽1内の基板W全体に満遍なく供給され、基板W全体が均一に表面処理される。

0085

また、ヒータ52は、オゾンガスを昇温して処理槽1に供給するので、基板Wに作用させる昇温したオゾンガスを好適に供給でき、昇温されたオゾンガスによって基板Wの表面の境膜を薄くすることができ、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板Wの表面処理の反応速度を上げることができる。

0086

〈第2実施例〉次に、本発明の第2実施例に係る基板処理装置について、図6図7を参照して説明する。図6は、本発明の第2実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図であり、図7は、本発明の第2実施例に係る基板処理装置の各動作の流れを説明するためのタイムチャートである。本発明の第2実施例に係る基板処理装置は、図6に示すガス供給系4およびブロックA〜D以外については、上述した第1実施例と同じ構成であり、上述した第1実施例と同じ構成のものには同符号を付している。なお、この第2実施例では、ガス供給系4およびブロックA〜D以外についての構成の詳細な説明は省略する。

0087

この第2実施例のガス供給系4には、オゾンガス供給系6からのオゾンガスと水蒸気供給系7からの水蒸気とを混合し、この混合した混合気体を処理槽1に供給するための混合部40が備えられている。混合気体が出力される混合部40の出力側には、1入力4出力の配管41が接続されている。この配管41の各出力側には、混合気体の処理槽1への供給とその停止とを切り換えるための開閉弁42a〜42dが個別に設けられている。開閉弁42a〜42dは、前述の第1実施例と同様に、供給制御部35によって所定のパターンで開閉制御される。図6に示すように、この第2実施例では、ブロックAは開閉弁26a,41aを備え、ブロックBは開閉弁26b,41bを備え、ブロックCは開閉弁26c,41cを備え、ブロックDは開閉弁26d,41dを備えている。なお、この図6には、供給制御部35は、ブロックA〜Dを制御するように図示している。

0088

図7に示すように、水蒸気とオゾンガスとを混合した混合気体は、時刻t2〜t3の期間にかけて行われる。混合気体は、時刻t2〜t3の期間において、ブロックA、ブロックB、ブロックC、ブロックDの順に、所定時間(例えば15秒)毎にブロックを切り替えるようにして処理槽1内に供給され、このブロックDの後は再びブロックAに戻って前記と同様に繰り返すようにして処理槽1内に供給される。なお、この図7は、前述の第1実施例における図4の時刻t2〜t3での「水蒸気およびオゾンガス供給」に替えて、「水蒸気とオゾンガスとの混合気体供給」を採用しているものである。

0089

以上説明したように、第2実施例に係る基板処理装置によれば、水蒸気とオゾンガスとを混合させた溶体を基板Wの表面上に供給するような場合であっても、混合気体の凝縮により基板のW表面上に形成される液膜を、この混合気体の供給条件にて制御でき、オゾンガスの供給条件を一定に保つことができるので、この液膜の内部で基板W表面の極めて薄い層流の部分であり、基板W表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、オゾンガスをこの基板Wに作用させているので、基板W表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。

0090

また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板Wの表面処理の反応速度が上がる。その結果、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板Wの表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができ、処理時間の短縮、高スループットを実現できる。また、基板Wよりも高く加熱されたオゾンにより液膜に熱が与えられることで、液膜を蒸発させて境膜をさらに薄くでき、境膜中のオゾンの拡散がさらに容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度をさらに上げることができる。

0091

〈第3実施例〉次に、本発明の第3実施例に係る基板処理装置について、図8図9を参照して説明する。図8は、本発明の第3実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図であり、図9は、本発明の第3実施例に係る基板処理装置の各動作の流れを説明するためのタイムチャートである。本発明の第3実施例に係る基板処理装置は、図8に示す溶体供給系8以外については、上述した第2実施例と同じ構成であり、上述した第1,第2実施例と同じ構成のものには同符号を付している。なお、この第3実施例では、溶体供給系8以外についての構成の詳細な説明は省略する。

0092

この第3実施例の溶体供給系8には、純水供給源59からの純水をヒータ55で所定温度(最高沸点以下(=例えば100°C以下)程度の温度)に昇温させて出力するための純水供給系9と、この純水供給系9からの昇温された純水(以下、適宜に「温純水」と呼ぶ。)及びオゾンガス供給系6からのオゾンガスを混合した溶体をミスト(霧)状にして処理槽1に供給するための混合部43とが備えられている。この混合部43の出力側には、1入力4出力の配管41が接続されている。この配管41の各出力側には、混合気体の処理槽1への供給とその停止とを切り換えるための開閉弁42a〜42dが個別に設けられている。開閉弁42a〜42dは、前述の第2実施例と同様に、供給制御部35によって所定のパターンで開閉制御される。なお、この図8には、供給制御部35は、ブロックA〜Dを制御するように図示している。なお、上述した純水供給系9が本発明における第1供給手段に相当する。

0093

図9に示すように、温純水とオゾンガスとを混合した溶体をミスト状にしたもの(以下、適宜に「ミスト状体」と呼ぶ。)は、時刻t2〜t3の期間にかけて、処理槽1内に供給される。このミスト状体は、時刻t2〜t3の期間において、ブロックA、ブロックB、ブロックC、ブロックDの順に、所定時間(例えば15秒)毎にブロックを切り替えるようにして処理槽1内に供給され、このブロックDの後は再びブロックAに戻って前記と同様に繰り返すようにして処理槽1内に供給される。なお、この図9は、前述の第1実施例における図4の時刻t2〜t3での「水蒸気およびオゾンガス供給」に替えて、「ミスト状体の供給」を採用しているものである。

0094

以上説明したように、第3実施例に係る基板処理装置によれば、所定温度に加熱した温純水とオゾンガスとを混合した溶体をミスト状にして基板Wの表面上に供給するような場合であっても、ミスト状の溶体の付着により基板W表面上に形成される液膜を、このミスト状の溶体の供給条件にて制御でき、オゾンガスの供給条件を一定に保つことができるので、この液膜の内部で基板W表面の極めて薄い層流の部分であり、基板W表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、オゾンガスをこの基板Wに作用させているので、基板W表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。

0095

また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板Wの表面処理の反応速度が上がる。その結果、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板Wの表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができ、処理時間の短縮、高スループットを実現できる。また、基板Wよりも高く加熱されたオゾンにより液膜に熱が与えられることで、液膜を蒸発させて境膜をさらに薄くでき、境膜中のオゾンの拡散がさらに容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度をさらに上げることができる。

0096

〈第4実施例〉次に、本発明の第4実施例に係る基板処理装置について、図10図11を参照して説明する。図10は、本発明の第4実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図であり、図11は、本発明の第4実施例に係る基板処理装置の各動作の流れを説明するためのタイムチャートである。本発明の第4実施例に係る基板処理装置は、図10に示すミストおよびガス供給系10以外については、上述した第1実施例と同じ構成であり、上述した第1実施例と同じ構成のものには同符号を付している。なお、この第4実施例では、ミストおよびガス供給系10以外についての構成の詳細な説明は省略する。

0097

この第4実施例のミストおよびガス供給系10には、純水供給源59からの純水を所定温度(最高沸点以下(=例えば100°C以下)程度の温度)に昇温させて温純水を生成するためのヒータ55と、このヒータ55からの温純水をミスト(霧)状にして出力するためのミスト生成部44とを有する純水供給系9aが備えられている。このミスト生成部44の出力側には、前述の第1実施例と同様の1入力4出力の配管56が接続されている。この配管56の各出力側には、ミスト状の温純水の処理槽1への供給とその停止とを切り換えるための開閉弁28a〜28dが個別に設けられている。開閉弁28a〜28dは、前述の第1実施例と同様に、供給制御部35によって所定のパターンで開閉制御される。なお、この図10には、供給制御部35は、ブロックA〜Dを制御するように図示している。なお、上述した純水供給系9aが本発明における第1供給手段に相当する。

0098

ミスト状の温純水とオゾンガスとは、図11に示す時刻t2〜t3の期間において、前述の第1実施例と同様に、供給制御部35による所定のパターンでもって、処理槽1の4個の注入管23に供給される。具体的には、ミスト状の温純水は、ブロックA、ブロックB、ブロックC、ブロックDの順に、所定時間(例えば15秒)毎にブロックを切り替えるようにして供給され、このブロックDの後は再びブロックAに戻って前記と同様に繰り返される。これと同期するように、オゾンガスは、ブロックB、ブロックC、ブロックD、ブロックAの順に、所定時間(例えば15秒)毎にブロックを切り替えるようにして供給され、このブロックAの後は再びブロックBに戻って前記と同様に繰り返される。

0099

すなわち、まずブロックAからのミスト状の温純水供給と、ブロックBからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、その後すぐに、ブロックBからのミスト状の温純水供給と、ブロックCからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、その後すぐに、ブロックCからのミスト状の温純水供給と、ブロックDからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、その後すぐに、ブロックDからのミスト状の温純水供給と、ブロックAからのオゾンガス供給とが同時に15秒間だけ行われ、これを所定回数だけ繰り返すことになる。なお、この図11は、前述の第1実施例における図4の時刻t2〜t3での「水蒸気およびオゾンガス供給」に替えて、「ミスト状の温純水およびオゾンガス供給」を採用しているものである。

0100

以上説明したように、第4実施例に係る基板処理装置によれば、ミスト状の温純水の供給により基板のW表面上に形成される液膜を、このミスト状の温純水の供給条件にて制御でき、オゾンガスの供給条件を一定に保つことができるので、この液膜の内部で基板W表面の極めて薄い層流の部分であり、基板W表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、オゾンガスをこの基板Wに作用させているので、基板W表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。

0101

また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板Wの表面処理の反応速度が上がる。その結果、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板Wの表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができ、処理時間の短縮、高スループットを実現できる。また、基板Wよりも高く加熱されたオゾンにより液膜に熱が与えられることで、液膜を蒸発させて境膜をさらに薄くでき、境膜中のオゾンの拡散がさらに容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度をさらに上げることができる。

0102

〈第5実施例〉次に、本発明の第5実施例に係る基板処理装置について、図12を参照して説明する。図12は、本発明の第5実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。本発明の第5実施例に係る基板処理装置は、図12に示す加圧チャンバー81以外については、上述した第1実施例と同じ構成であり、上述した第1実施例と同じ構成のものには同符号を付している。なお、この第5実施例では、加圧チャンバー81以外についての構成の詳細な説明は省略する。

0103

図12に示すように、加圧チャンバー81は、処理槽1を内部に収容し、この処理槽1内における基板W上への液膜形成と基板Wへのオゾンガスの作用とを、大気圧(=0.1メガパスカル〔MPa〕)よりも高い所定の加圧下(最大オゾンガス圧までの加圧下)で処理を行うためのものである。この加圧チャンバー81は、その下部にチャンバー内の気体を排気するための排気管82を備えている。この排気管82には、加圧チャンバー81内の圧力を調整するための圧力調整バルブ83が設けられている。また、前述の第1実施例の排気系5の開閉弁62に替えて圧力調整バルブ83を設けるとともに、排液系3にも圧力調整バルブ83を設けている。

0104

この加圧チャンバー81は、ガス供給系4による処理槽1内への水蒸気およびオゾンガスの供給時に、圧力調整バルブ83からの排気量を絞るようにすることで、処理槽1内の圧力を、大気圧よりも高い最大オゾンガス圧(例えば、0.3メガパスカル〔MPa〕や0.5メガパスカル〔MPa〕などのガス圧)にすることができる。なお、この加圧チャンバー81による加圧は、例えば、図4に示すタイムチャートにおける時刻t1〜t3(少なくとも時刻t2〜t3)までの間において行われる。なお、上述した加圧チャンバー81が本発明における加圧手段に相当する。

0105

したがって、処理槽1内における基板W上への液膜形成および基板Wへのオゾンガスの作用を、大気圧よりも高い所定の加圧下で処理を行うための加圧チャンバー81を備えているので、基板W上への液膜形成とオゾンによる表面処理とを大気圧よりも高い加圧下で行うことができ、溶存オゾン濃度や純水等の溶液沸点を上げることができ、基板Wの表面上の処理液膜に溶解するオゾンの溶解度をより一層高くすることができ、境膜内の溶存オゾン濃度が高くなり、より一層、オゾンによる基板表面処理の反応速度を向上させることができる。

0106

また、図12に示すように、加圧チャンバー81の壁面に、ヒータやハロゲンランプ赤外線ランプなどの加熱部84(本発明の昇温手段に相当する)を設けることで、加圧チャンバー81の壁面を加熱することができる。したがって、処理槽1に供給されたオゾンガスなどが、加圧チャンバー81の温度の低い壁面に接触することで、オゾンガスなどの温度が低下し、基板Wの表面の境膜へのオゾンの溶解が低下するようなことを低減できる。

0107

なお、この第5実施例では、図12に示すように、前述の第1実施例装置に加圧チャンバー81を備えた場合について説明しているが、前述の第2〜4実施例装置に加圧チャンバー81をそれぞれ備えるようにすることで、前述の第2〜4実施例装置の場合であっても、この第5実施例の場合と同様の効果を得ることができる。

0108

また、図12に示した加圧チャンバー81に替えて、減圧乾燥LPD:LowPressure Drying)機能を備えた密閉チャンバーを採用したり、減圧乾燥機能を有する加圧チャンバーを採用することで、前述の「第1処理」〜「第3処理」などを受けた基板Wに対して減圧乾燥処理を行えるようにしても良い。

0109

なお、本発明は以下のように変形実施することも可能である。
<変形例>(1)上述した第1,第4実施例では、純水供給系9aおよびオゾンガス供給系6の出力側に連通された単一の供給口としての注入管23を、処理槽1に設けているが、純水供給系9aの出力口としての第1注入管と、オゾンガス供給系6の出力口としての第2注入管(第1注入管とは別体である)とを別個に処理槽1に設けても良い。上述した第1,第4実施例では、注入管23を処理槽1に4個設けていることから、この場合は、第1注入管と第2注入管とがそれぞれ4個(合計8個)処理槽1に設けられることになる。

0110

(2)上述した各実施例では、4個の注入管23により処理槽1内に、水蒸気またはミスト状の温純水や、オゾンガスや、これらを混合させた溶体などを供給するようにしているが、1〜3個または5個以上の注入管23により処理槽1内にオゾンガスを供給するようにしても良い。

0111

(3)上述した各実施例では、液膜形成工程と表面処理工程とを同時に行っているが、液膜形成工程後に表面処理工程を行う、あるいは、液膜形成工程後に表面処理工程を行うことを所定回数にわたって繰り返し行うようにしても良い。例えば、前述の第1または第4実施例装置において、全供給管23から水蒸気またはミスト状の温純水を供給することで液膜を形成し、その後に、全供給管23からオゾンガスを供給して基板Wにオゾンを作用させることで、液膜形成工程後に表面処理工程を行う、あるいは、液膜形成工程後に表面処理工程を行うことを所定回数にわたって繰り返し行うことができる。

0112

(4)上述した各実施例での供給制御部35によるパターンとして、以下の第1,第2パターンを採用しても良い。第1パターンとしては、所定の第1期間において全部の注入管23から水蒸気またはミスト状の温純水を供給し、この第1期間後の所定の第2期間において全部の注入管23からオゾンガスを供給するものがある。また、第2パターンとしては、水蒸気またはミスト状の温純水と、気体としてのオゾンとを混合させた溶体を、全部の注入管23から同時に供給するものがある。

0113

(5)上述した各実施例では、昇降機構32によって、複数枚の基板Wを支持する基板支持部材31を処理槽1に対して上下方向に往復移動(揺動)させているが、処理槽1を基板支持部材31に対して上下方向に往復移動(揺動)させるようにしても良い。

0114

(6)上述した各実施例では、処理槽1に水蒸気またはミスト状の温純水などを供給することで基板Wの表面に液膜を形成し、この液膜が形成された基板Wにオゾンガスを作用させて基板Wを表面処理しているが、処理槽1に供給する水蒸気またはミスト状の温純水などに、pH(水素イオン指数)を下げ塩酸酢酸などの溶液を添加して、純水のpHを下げることで、液膜中へのオゾンの溶解度を上げるようにしても良い。

0115

(7)上述した実施例では、液膜が形成された基板Wにオゾンガスを作用させて表面処理しているが、有機物(レジスト)に対して反応速度の大きいOHラジカルなどの活性種を発生させるために、過酸化水素水などの薬液を水蒸気またはミスト状の温純水に混合させて添加させたり、メガソニック(超音波照射、UV(紫外線)照射、放射線照射などを基板Wの液膜に付加させても良い。

0116

(8)上述した実施例において、液膜中のオゾンの半減期を長くするために、pHの小さい塩酸、フッ酸などの薬液や、OHラジカルのスカベンジャー消費物質)としての炭酸イオン(CO32- ),重炭酸イオン(HCO32- )になる炭酸カルボン酸などの薬液を水蒸気またはミスト状の温純水に添加するようにしても良い。

0117

(9)上述した実施例では、処理槽1を複数枚の基板Wを一括して処理するバッチ処理のものとしているが、処理槽1を基板Wを1枚ずつ処理する枚葉処理のものとする場合にも適用できる。

発明の効果

0118

以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、基板の表面上に水蒸気を接触させて水蒸気の凝縮による液膜を形成する第1工程と、この第1工程により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する第2工程とを備えているので、基板表面上に形成される液膜を水蒸気の供給条件にて制御でき、気体としてのオゾンの供給条件を一定に保つことができ、基板表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、基板へのオゾン供給によって基板表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度を高められる。また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。よって、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができ、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。その結果、処理時間の短縮、高スループットを実現できる。

0119

また、請求項2に記載の発明によれば、水蒸気と気体としてのオゾンとを混合した混合気体を基板の表面上に接触させて、この基板の表面上に混合気体の凝縮による液膜を形成するとともに、表面上に液膜が形成された基板にオゾンを作用させてこの基板を表面処理しているので、混合気体の凝縮により基板表面上に形成される液膜を、この混合気体の供給条件にて制御でき、気体としてのオゾンの供給条件を一定に保つことができ、基板表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、基板へのオゾン供給によって基板表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。よって、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。その結果、処理時間の短縮、高スループットを実現できる。

0120

また、請求項3に記載の発明によれば、所定温度に加熱した温純水と、気体としてのオゾンとを混合した溶体をミスト状にして基板の表面上に供給することで、この基板の表面上に液膜を形成するとともに、表面上に液膜が形成された基板にオゾンを作用させてこの基板を表面処理しているので、基板表面上に形成される液膜をミスト状の溶体の供給条件にて制御でき、気体としてのオゾンの供給条件を一定に保つことができ、基板表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、基板へのオゾン供給によって基板表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。よって、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。その結果、処理時間の短縮、高スループットを実現できる。

0121

また、請求項4に記載の発明によれば、所定温度に加熱したミスト状の温純水を、基板の表面上に供給することで基板の表面上に液膜を形成する第1工程と、この第1工程により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する第2工程とを備えているので、基板表面上に形成される液膜をミスト状の温純水の供給条件にて制御でき、気体としてのオゾンの供給条件を一定に保つことができ、基板表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、基板へのオゾン供給によって基板表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。よって、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。その結果、処理時間の短縮、高スループットを実現できる。

0122

また、請求項5に記載の発明によれば、第1工程と第2工程とを同時に行っているので、第1工程完了後に第2工程を施す場合に比べて、オゾンによる基板表面の処理時間を短縮できる。

0123

また、請求項6に記載の発明によれば、水蒸気またはミスト状の温純水を基板の表面上に接触させてこの基板の表面上に水蒸気またはミスト状の温純水による液膜を形成する基板液膜形成手段と、この基板液膜形成手段により表面上に液膜が形成された基板に、気体としてのオゾンを作用させてこの基板を表面処理する基板表面処理手段とを備えているので、基板表面上に形成される液膜を水蒸気またはミスト状の温純水の供給条件にて制御でき、気体としてのオゾンの供給条件を一定に保つことができるので、基板表面のレジストなどの有機物との反応を支配する境膜を、薄くする制御が可能となり、基板へのオゾン供給によって基板表面の境膜へのオゾンの溶解が促進され、溶存オゾン濃度が高められる。また、境膜厚を薄膜化できることで、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。よって、境膜厚の薄膜化と、その境膜内の高溶存オゾン濃度化とを両立することができるため、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。その結果、処理時間の短縮、高スループットを実現できる。

0124

また、請求項7に記載の発明によれば、基板液膜形成手段は、水蒸気またはミスト状の温純水を基板の表面上に供給するための第1供給手段を備え、基板表面処理手段は、気体としてのオゾンを基板の表面上に供給するための第2供給手段を備え、水蒸気またはミスト状の温純水と、気体としてのオゾンとを切り替えて基板の表面上に供給するように、第1供給手段および第2供給手段を選択制御する制御手段を備えているので、水蒸気またはミスト状の温純水と、気体としてのオゾンとを切り替えて基板の表面上に供給するような場合であっても、水蒸気またはミスト状の温純水による基板表面上の液膜形成と、気体としてのオゾンによる基板表面処理とが好適に行える。すなわち、基板表面上の境膜厚の薄膜化形成と、境膜中へのオゾン溶解の促進による高溶存オゾン濃度化とが両立でき、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0125

また、請求項8に記載の発明によれば、基板液膜形成手段は、水蒸気またはミスト状の温純水を供給するための第1供給手段を備え、基板表面処理手段は、気体としてのオゾンを供給するための第2供給手段を、第1供給手段から供給された水蒸気またはミスト状の温純水と、第2供給手段から供給された気体としてのオゾンとを混合させて溶体を生成し、この生成した溶体を基板の表面上に供給するための混合部を備えているので、水蒸気またはミスト状の温純水と、気体としてのオゾンとを混合させた溶体を基板の表面上に供給するような場合であっても、水蒸気またはミスト状の温純水による基板表面上の液膜形成と、気体としてのオゾンによる基板表面処理とが好適に行える。すなわち、基板表面上の境膜厚の薄膜化形成と、境膜中へのオゾン溶解の促進による高溶存オゾン濃度化とが両立でき、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0126

また、請求項9に記載の発明によれば、処理部は、基板を収容する処理槽を備え、水蒸気、ミスト状の温純水、気体としてのオゾンを処理槽へ供給するために、第1供給手段の出力側及び第2供給手段の出力側に連通された単一の供給口を複数個備えているので、水蒸気、ミスト状の温純水、気体としてのオゾンが、複数個の供給口によって基板の表面上に好適に供給することができる。

0127

また、請求項10に記載の発明によれば、処理部は、基板を収容する処理槽を備え、溶体を処理槽へ供給するために、混合部の出力側に連通された単一の供給口を複数個備えている。したがって、溶体を複数個の供給口によって基板の表面上に好適に供給することができる。

0128

また、請求項11に記載の発明によれば、制御手段は、複数個の供給口への供給物質の供給を所定のパターンに従って制御するので、水蒸気またはミスト状の温純水や、気体としてのオゾンや、水蒸気またはミスト状の温純水と気体としてのオゾンとを混合させた溶体を、処理槽内の基板に好適に供給することができる。

0129

また、請求項12に記載の発明によれば、揺動手段は、処理槽と基板とを相対的に所定方向に揺動させるので、水蒸気またはミスト状の温純水や、気体としてのオゾンや、水蒸気またはミスト状の温純水と気体としてのオゾンとを混合させた溶体を、処理槽内の基板全体に満遍なく供給することができ、基板全体を均一に表面処理することができる。

0130

また、請求項13に記載の発明によれば、制御手段は、所定の期間複数個の供給口の全部から水蒸気またはミスト状の温純水を処理槽へ供給させた後、所定の期間複数個の供給口の全部から気体としてのオゾンを処理槽へ供給させるので、水蒸気またはミスト状の温純水による基板表面上の液膜形成と、気体としてのオゾンによる基板表面処理とを好適に行なうことができる。すなわち、基板表面上の境膜厚の薄膜化形成と、境膜中へのオゾン溶解の促進による高溶存オゾン濃度化とが両立でき、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0131

また、請求項14に記載の発明によれば、制御手段は、所定の期間複数個の供給口のうち特定の供給口から水蒸気またはミスト状の温純水を処理槽へ供給させるとともに、前記特定の供給口とは別の供給口から気体としてのオゾンを供給させるので、水蒸気またはミスト状の温純水による基板表面上の液膜形成と、気体としてのオゾンによる基板表面処理とを好適に行なうことができる。すなわち、基板表面上の境膜厚の薄膜化形成と、境膜中へのオゾン溶解の促進による高溶存オゾン濃度化とが両立でき、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0132

また、請求項15に記載の発明によれば、制御手段は、複数個の供給口の全部から溶体を処理槽へ同時に供給させる、または複数個の供給口を所定の順序で溶体を処理槽へ供給させるので、水蒸気またはミスト状の温純水による基板表面上の液膜形成と、気体としてのオゾンによる基板表面処理とを好適に行なうことができる。すなわち、基板表面上の境膜厚の薄膜化形成と、境膜中へのオゾン溶解の促進による高溶存オゾン濃度化とが両立でき、基板表面上のレジストなどの有機物を剥離させる剥離速度を上げることができる。

0133

また、請求項16に記載の発明によれば、加熱手段は、気体としてのオゾンを昇温して基板表面処理手段に供給するので、基板に作用させる昇温したオゾンを好適に供給でき、昇温されたオゾンによって基板表面の境膜に熱が与えられることで、境膜を蒸発させてさらに薄くすることができ、境膜中のオゾンの拡散が容易となり、オゾンによる基板表面処理の反応速度が上がる。

0134

また、請求項17に記載の発明によれば、加圧手段は、基板液膜形成手段による基板上への液膜形成と、基板表面処理手段による基板への気体としてのオゾンの作用とを、大気圧よりも高い所定の加圧下で処理を行うので、基板表面上の処理液膜に溶解するオゾンの溶解度をより一層高くすることができ、境膜内の溶存オゾン濃度が高くなり、より一層、オゾンによる基板表面処理の反応速度を向上させることができる。

0135

また、請求項18に記載の発明によれば、昇温手段は、処理部におけるオゾンの接触する壁面を所定温度に昇温するので、処理部に供給されたオゾンが、この処理部の温度の低い壁面に接触することで、オゾンの温度が低下し、基板表面の境膜へのオゾンの溶解が低下するようなことを低減できる。

図面の簡単な説明

0136

図1本発明の第1実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。
図2(a)〜(c)は、図1に示した基板処理装置の処理槽の各種の処理動作状態を示す概略側面図である。
図3a)〜(d)は、図1に示した基板処理装置の処理槽のオゾンガスによる処理動作を説明するための概略側面図である。
図4本発明の第1実施例に係る基板処理装置の各動作の流れを説明するためのタイムチャートである。
図5(a)は水蒸気の凝縮により液膜が形成された基板Wの表面形状を示す模式図であり、(b)は液膜が形成された基板Wにオゾンガスを作用させた状態を示す模式図である。
図6本発明の第2実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。
図7本発明の第2実施例に係る基板処理装置の各動作の流れを説明するためのタイムチャートである。
図8本発明の第3実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。
図9本発明の第3実施例に係る基板処理装置の各動作の流れを説明するためのタイムチャートである。
図10本発明の第4実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。
図11本発明の第4実施例に係る基板処理装置の各動作の流れを説明するためのタイムチャートである。
図12本発明の第5実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。

--

0137

1 …処理槽
6 …オゾンガス供給系
7 …水蒸気供給系
9 …純水供給系
9a… 純水供給系
23 …注入管
32 …昇降機構
35 …供給制御部
40 … 混合部
43 … 混合部
52 …ヒータ
81 …加圧チャンバー
84 … 加熱部
W … 基板

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