図面 (/)

技術 免震滑り支承

出願人 株式会社川金コアテック
発明者 杉沢充小倉一記
出願日 2001年8月10日 (18年10ヶ月経過) 出願番号 2001-244413
公開日 2003年2月26日 (17年4ヶ月経過) 公開番号 2003-056202
状態 拒絶査定
技術分野 基礎 建築構造一般 異常な外部の影響に耐えるための建築物 防振装置
主要キーワード 構造的改良 周壁端面 水平強度 上下ベース 点付け溶接 直角定規 加工組立 歪矯正
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年2月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

各種免震滑り支承に共通の課題である、溶接量の削減、部品数の削減、組立ての簡略化、製品精度を確保、製造コストの削減、製品の小型化等の問題点を解決する。

解決手段

下部構造体1側に設けた押え板14と、上部構造体6に固定された束材7に設けた引き抜き抵抗板13とによる引き抜き抵抗機構を持つ、免震滑り支承において、前記束材7の下端に引き抜き抵抗板13を結合し、かつ、前記引き抜き抵抗板13の下部に、滑り板または滑り板を組み込んだ滑り部材12を接合したことを特徴とする。

概要

背景

阪神・淡路大震災以後、ビルその他の建築物鉄骨架構橋梁支承などの構造物免震支承構造にする事例が増加している。

免震支承には各種構造があるが、引抜き防止機構付きの滑り支承および、両面滑り支承などの免震滑り支承に共通の課題として、溶接量の削減、部品数の削減、組立ての簡略化、製品精度を確保、製造コストの削減、製品の小型化等の問題点がある。

図12によって、従来の引抜き防止機構付き滑り支承を説明すると、下部構造体1の上面に滑り支承3におけるベースプレート2が設置され、両部材ボルトナット5で固定されている。

また、H形鋼からなる上部構造体6の下端には、鋼管製の束材7がボルトナット9で固定されていて、その下端には束材用ベースプレート8が溶接されている。束材用ベースプレート8の下面にはベースポット10が溶接されていて、このベースポット10内に滑り材11を収容して滑り部材12が構成されている。滑り部材12は、ベースプレート2で支持され、かつ地震時、ベースプレート2の上を摺動する。

さらに、鋼管製の束材7には、円板状の引き抜き抵抗板13の中心部に開設した開孔4が嵌められていて、束材7の下部周囲に溶接wで接合されている。

引き抜き抵抗板13の周縁部上面は大径の孔を有するドーナツ状の押え板14の内周縁下面で押えられていて、この内周部下面には滑り材15が固着されている。また、鋼管からなる外周壁16がベースプレート2の上面に溶接wで接合されている。この外周壁16の上端面に押え板14の下面を当てがい、押え板14の上から固定ボルト17を外周壁16に開削たねじ孔にねじ込むことで、ベースプレート2から所定の高さ位置にある外周壁16上面に前記押え板14を固定している。

前記、従来の引抜き防止機構付き滑り支承には、次の問題があった。

第1に、ベースポット10に設ける滑り部材12は、鋼管製の束材7の下端に設置され、また、引き抜き抵抗板13は束材7の周囲に溶接接合されているが、この嵌合構造であると、束材7の周囲に溶接する引き抜き抵抗板13と束材7との溶接量が大きくなると共に、加工組立て時に、引き抜き抵抗板13の傾きが生じやすいなど、品質確保が難しい。

第2に、束材7の下端に所定厚の束材用ベースプレート6を介してベースポット10と滑り部材12が設置されるので、部品点数が多くなると共に、束材用ベースプレート6の分長さが長くなり、滑り支承装置の高さが大きくなった。

他方、前記の引き抜き抵抗機構付き滑り支承と別に、両面滑り支承がある。この両面滑り支承(図示省略する)は、滑り部材を上下から摺動自在に挟む上下ベースプレートに、前記滑り部材の摺動範囲を制限する外周壁が設けられるが、この外周壁には鋼管を用い、その下端縁を下部ベースプレートの上面に溶接することによって製造を行なっていた。

この両面滑り支承(図示省略する)にあっては、次の問題があった。すなわち、鋼管製の外周壁を下部ベースプレートの上面に位置決めすることが困難であると共に、この状態での外周壁の溶接に手間がかかり、さらに溶接量が大きくなることがあり、これらの関係で、滑り支承製造コストの低減および、溶接歪よる品質確保を難しくしていた。

概要

各種免震滑り支承に共通の課題である、溶接量の削減、部品数の削減、組立ての簡略化、製品精度を確保、製造コストの削減、製品の小型化等の問題点を解決する。

下部構造体1側に設けた押え板14と、上部構造体6に固定された束材7に設けた引き抜き抵抗板13とによる引き抜き抵抗機構を持つ、免震滑り支承において、前記束材7の下端に引き抜き抵抗板13を結合し、かつ、前記引き抜き抵抗板13の下部に、滑り板または滑り板を組み込んだ滑り部材12を接合したことを特徴とする。

目的

本発明は、前記の事情に鑑みてなされたもので、前記各種の免震滑り支承において、次の点(1)〜(6)を改良することが課題である。

本発明は、前記の課題を解決した免震滑り支承を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

下部構造体側に設けた押え板と、上部構造体に固定された束材に設けた引き抜き抵抗板とによる引き抜き抵抗機構を持つ、免震滑り支承において、前記束材の下端に引き抜き抵抗板を結合し、かつ、前記引き抜き抵抗板下部に、滑り板または滑り板を組み込んだ部材を接合したことを特徴とする免震滑り支承。

請求項2

ベースプレートに設置の下部ベースプレートに設けた外周壁に固定してなる押え板と、上部構造体に固定された束材に設けた引き抜き抵抗板とによる引き抜き抵抗機構を持つ、免震滑り支承において、前記ベースプレートと押え板を前記外周壁の上下面に当てがい、前記各部材を前記外周壁に開設したネジ穴により、一体にボルト接合したことを特徴とする免震滑り支承。

請求項3

上部構造体に設けた上部ベースプレートと、下部構造体に設けた下部ベースプレートとの間に両面滑り部材介装してなる、免震滑り支承において、上下のベースプレートの少なくとも一方のベースプレートに、中央部を円形にくり抜くことで前記両面滑り部材移動を制限する外周壁を形成した剛性板を重ね、その隅部に設置したボルト挿通孔により、前記ベースプレートと一体に上部構造体または下部構造体へボルト接合することを特徴とする免震滑り支承。

請求項4

上部構造体に設けた上部ベースプレートと、下部構造体に設けた下部ベースプレートとの間に両面滑り部材を介装してなる、免震滑り支承において、上下のベースプレートの少なくとも一方のベースプレートの中央部に円形の窪みを設けて、窪みの周囲を前記両面滑り部材移動を制限する外周壁とし、前記ベースプレートの隅部に形成した段付き孔加工のボルト孔により、当該ベースプレートを上部構造体または下部構造体へボルト接合したことを特徴とする免震滑り支承。

請求項5

上部構造体に設けた上部ベースプレートと、下部構造体に設けた下部ベースプレートとの間に両面滑り部材を介装してなる、免震滑り支承において、上下のベースプレートの少なくとも一方のベースプレートに環状の窪みまたは環状の溝を設置し、そこに外周リングを嵌合させたことを特徴とする免震滑り支承。

技術分野

(7)内部滑り面に溜まった水やごみの排出を容易にできる。

背景技術

0001

本発明は、土木建築および機械の分野において、地震台風などの動的荷重を受けて振動する構造物振動抑制装置および、その構成部材としての免震滑り支承に関する。

0002

阪神・淡路大震災以後、ビルその他の建築物鉄骨架構橋梁支承などの構造物を免震支承構造にする事例が増加している。

0003

免震支承には各種構造があるが、引抜き防止機構付きの滑り支承および、両面滑り支承などの免震滑り支承に共通の課題として、溶接量の削減、部品数の削減、組立ての簡略化、製品精度を確保、製造コストの削減、製品の小型化等の問題点がある。

0004

図12によって、従来の引抜き防止機構付き滑り支承を説明すると、下部構造体1の上面に滑り支承3におけるベースプレート2が設置され、両部材ボルトナット5で固定されている。

0005

また、H形鋼からなる上部構造体6の下端には、鋼管製の束材7がボルトナット9で固定されていて、その下端には束材用ベースプレート8が溶接されている。束材用ベースプレート8の下面にはベースポット10が溶接されていて、このベースポット10内に滑り材11を収容して滑り部材12が構成されている。滑り部材12は、ベースプレート2で支持され、かつ地震時、ベースプレート2の上を摺動する。

0006

さらに、鋼管製の束材7には、円板状の引き抜き抵抗板13の中心部に開設した開孔4が嵌められていて、束材7の下部周囲に溶接wで接合されている。

0007

引き抜き抵抗板13の周縁部上面は大径の孔を有するドーナツ状の押え板14の内周縁下面で押えられていて、この内周部下面には滑り材15が固着されている。また、鋼管からなる外周壁16がベースプレート2の上面に溶接wで接合されている。この外周壁16の上端面に押え板14の下面を当てがい、押え板14の上から固定ボルト17を外周壁16に開削たねじ孔にねじ込むことで、ベースプレート2から所定の高さ位置にある外周壁16上面に前記押え板14を固定している。

0008

前記、従来の引抜き防止機構付き滑り支承には、次の問題があった。

0009

第1に、ベースポット10に設ける滑り部材12は、鋼管製の束材7の下端に設置され、また、引き抜き抵抗板13は束材7の周囲に溶接接合されているが、この嵌合構造であると、束材7の周囲に溶接する引き抜き抵抗板13と束材7との溶接量が大きくなると共に、加工組立て時に、引き抜き抵抗板13の傾きが生じやすいなど、品質確保が難しい。

0010

第2に、束材7の下端に所定厚の束材用ベースプレート6を介してベースポット10と滑り部材12が設置されるので、部品点数が多くなると共に、束材用ベースプレート6の分長さが長くなり、滑り支承装置の高さが大きくなった。

0011

他方、前記の引き抜き抵抗機構付き滑り支承と別に、両面滑り支承がある。この両面滑り支承(図示省略する)は、滑り部材を上下から摺動自在に挟む上下ベースプレートに、前記滑り部材の摺動範囲を制限する外周壁が設けられるが、この外周壁には鋼管を用い、その下端縁を下部ベースプレートの上面に溶接することによって製造を行なっていた。

発明が解決しようとする課題

0012

この両面滑り支承(図示省略する)にあっては、次の問題があった。すなわち、鋼管製の外周壁を下部ベースプレートの上面に位置決めすることが困難であると共に、この状態での外周壁の溶接に手間がかかり、さらに溶接量が大きくなることがあり、これらの関係で、滑り支承製造コストの低減および、溶接歪よる品質確保を難しくしていた。

0013

本発明は、前記の事情に鑑みてなされたもので、前記各種の免震滑り支承において、次の点(1)〜(6)を改良することが課題である。

0014

(1)各部品の接合部の溶接量を最小限にするとともに、部品数を減らし、組立てを簡単にする。これにより、製造コストの削減による経済効果を達成する。
(2)溶接接合を最小限にすることにより、溶接歪を極力除去し、製品精度を確保する。
(3)滑り支承装置の高さを抑え、コンパクトな装置を得る。
(4)外周壁のボルト接合部を合理化することにより、この面からの製品の小型化をねらう。
(5)全体の形状に、鋭い突起部分をなくすことにより、鋳造鍛造による各部品の成型を容易にする。
(6)内部滑り面に溜まった水やごみの排出を容易にする。

課題を解決するための手段

0015

本発明は、前記の課題を解決した免震滑り支承を提供することを目的とする。

0016

前記の課題を解決するため、本発明は次のように構成する。

0017

第1の発明は、下部構造体側に設けた押え板と、上部構造体に固定された束材に設けた引き抜き抵抗板とによる引き抜き抵抗機構を持つ、免震滑り支承において、前記束材の下端に引き抜き抵抗板を結合し、かつ、前記引き抜き抵抗板下部に、滑り板または滑り板を組み込んだ部材を接合したことを特徴とする。

0018

第2の発明は、ベースプレートに設置の下部ベースプレートに設けた外周壁に固定してなる押え板と、上部構造体に固定された束材に設けた引き抜き抵抗板とによる引き抜き抵抗機構を持つ、免震滑り支承において、前記ベースプレートと押え板を前記外周壁の上下面に当てがい、前記各部材を前記外周壁に開設したネジ穴により、一体にボルト接合したことを特徴とする。

0019

第3の発明は、上部構造体に設けた上部ベースプレートと、下部構造体に設けた下部ベースプレートとの間に両面滑り部材を介装してなる免震滑り支承において、上下のベースプレートの少なくとも一方のベースプレートに、中央部を円形にくり抜くことで前記両面滑り部材移動を制限する外周壁を形成した剛性板を重ね、その隅部に設置したボルト挿通孔により、前記ベースプレートと一体に上部構造体または下部構造体とボルト接合することを特徴とする。

0020

第4の発明は、上部構造体に設けた上部ベースプレートと、下部構造体に設けた下部ベースプレートとの間に両面滑り部材を介装してなる免震滑り支承において、上下のベースプレートの少なくとも一方のベースプレートの中央部に円形の窪みを設けて、窪みの周囲を前記両面滑り部材移動を制限する外周壁とし、前記ベースプレートの隅部に形成した段付き孔加工のボルト孔により、当該ベースプレートを上部構造体または下部構造体とボルト接合したことを特徴とする。

0021

第5の発明は、上部構造体に設けた上部ベースプレートと、下部構造体に設けた下部ベースプレートとの間に両面滑り部材を介装してなる免震滑り支承において、上下のベースプレートの少なくとも一方のベースプレートに環状の窪みまたは環状の溝を設置し、そこにリング状の外周壁を嵌合させたことを特徴とする。

0022

第1の発明によると、束材の下端部に、引き抜き抵抗板が接合され、当該引き抜き抵抗板の下部にベースポット等の部材を介してクッションゴムステンレス中間板、滑り材が配設されるので、これにより、次の作用が得られる。

0023

束材の中間部に引き抜き抵抗板を設置するのに比べて、部品点数を削減できる。
一般的に、引き抜き抵抗板は、板曲げ方向の剛性を大きくするため板厚が大であり、それに比べて、束材は鉛直荷重を主として支えるため、板厚は薄くてすむ。したがって、引き抜き抵抗板を束材に接合するよりも、束材を引き抜き抵抗板に接合する方が合理的であり、かつ溶接量も少なくなる
引き抜き抵抗板に、滑り材を接合することにより、部品数を削減でき、かつ、装置の高さを低減できる。
加工度が大きな外周壁の高さを節約でき、経済的である。
さらに、高さを低くするためには、引き抜き抵抗板の下面に空間を設け、ベースポットをこの空間に嵌合させることができる。

0024

第2の発明によると、摺動部分の点検取替えのために、押え板を外周壁に設置したネジ孔を介してボルト接合して、取り外しできる。また、従来、外周壁は、ベースプレートに溶接接合されていたので、溶接による歪なども生じ、矯正作業が必要で、作業工程が増え、経済性が課題であったが、本発明では、外周壁にネジ孔を設置し、押え板およびベースプレートと共にボルト一体接合とするので、これにより、下記の作用がある。

0025

溶接〜歪矯正の工程が無くなり、工程が簡明になり省力化され、経済性が向上する。
溶接歪が無くなり、板の平滑性が保たれ、寸法精度の品質が確保される。

0026

第3の発明によると、次の作用効果がある。
鋼板の中央部を円形にくり抜いて外壁周となし、その内部空間を両面滑り部材の摺動部とし、かつ、隅部のボルト孔をベースプレートのボルト孔と同じ位置・形状にして、上部または下部構造体とボルト接合するので、これにより、外周リングの溶接が不要となり、機械加工ガス切断と単純な穴あけ加工で済み、経済効果が高い。

0027

円形にくり抜いた剛性板は、分割することもできる。この分割することにより、ボルトを外せば、上下部の構造体は両面滑り部材を乗せたままで、この剛性板を横に引き出すことができ、これにより、点検や清掃が容易となる。

0028

分割した剛性板の間に間隔を設けることにより、点検口や排水口を容易に作ることができる。

0029

第4の発明によると、次の作用効果がある。
厚板を材料として、簡単な機械切削により、外周壁を持つ上部または下部ベースプレートを製造する。これにより、外周壁の溶接は不要となり、製作工程の簡略化とコスト低減が可能となる。また、外周壁の溶接に伴う溶接歪の発生をなくすことができる。

0030

上下ベースプレートの隅部には、段付き孔加工のボルト孔を設置する。これにより、ボルト頂部を厚板より突出させず、装置の稼動時に支障を来たさない。また、装置の高さも抑えることが出来、コンパクトな装置が得られる。
形状全体の突起の少ない単純な形にすることが出来る。したがって、鋳造もしくは鍛造による一体製造が容易となる。
鋼管などによる外周リングに比べ、外周部の水平強度が高いため、点検口や排水口を設置しても、必要な強度を確保するのは容易である。

発明を実施するための最良の形態

0031

第5の発明によると、次の作用効果がある。
外周壁の高さを大きく必要とする場合もあるが、その場合、第2発明のように切削加工によって形成する場合は、切削量が多くなり、経済性に欠ける。そのため、鋼管による外周壁(外周リング)を使用する。この場合、ベースプレートに円形の窪みまたは溝を設置して、外周壁を嵌合させることで、外周壁に両面滑り部材が当たった場合、水平力は嵌合部にてベースプレートへ伝達される。したがって、ベースプレートと外周壁は、点つけ溶接など軽微なもので済み、溶接歪も微小で、経済性が高い。

0032

本発明の実施形態を図を参照して詳細に説明する。

0033

図1は、実施形態1に係る引抜き防止機構付き免震滑り支承を示す。図1図2において、下部構造体1の上面に滑り支承23におけるベースプレート2が設置され、両部材はボルトナット5で固定されている。

0034

また、H形鋼からなる上部構造体6の下端には、鋼管製の束材7がボルトナット9で固定されていて、当該束材7の下端には周方向隅肉溶接wで引き抜き抵抗板13の中心部上面が溶接されている(これが本発明の第1の特徴的構成である)。引き抜き抵抗板13は、滑り支承に上向きの荷重がかかった場合、押え板14に引っかかって、引き抜き抵抗力抵抗する。

0035

引き抜き抵抗板13の下面中心部には、下向きの凹部を有するベースポット10の背面が溶接されていて(これが本発明の第2の特徴的構成である)、このベースポット10内に上から順にクッションゴム18、中間板19、滑り材20が収容されていて、これらで滑り部材22が構成されている。滑り材20はベースポット10の周壁端面より少し下に出張っていて、ベースプレート2の上面に固着したステンレス鋼板、4フッ化エチレン板などからなる滑り板24上を、地震時、摺動できるように設けられている。

0036

さらに、ベースポット10の外周にはゴムリング25が嵌着されていて、その上下部は、引き抜き抵抗板13の下面と滑り板24の上面に挟まれていて、地震時、滑り板24上を摺動するもので、これにより滑り板24の上面を清掃し、かつベースポット10の下部にごみなどが入らず、滑り部材22の円滑な摺動を長期にわたって保持できる構成としている。

0037

なお、引き抜き抵抗板13の下面には、凹部を形成し、この凹部にベースポット10を嵌合する構成としてもよく、このように構成することで、束材7を含む免震滑り支承の高さを一層小さくできる(但し、図示省略)。

0038

引き抜き抵抗板13の上面には、ステンレス鋼板、4フッ化エチレン板などからなる滑り板27が固着されている。滑り板27の周縁部上面は大径の孔を有するドーナツ状の押え板14の内周縁下面で押えられていて、この押え面には滑り材15が固着されている。押え板14の外周縁下面は、ベースプレート2の上面に固着した外周壁28の上端面にボルト29で固着されている。

0039

この外周壁28のベースプレート2への固着手段が従来の固着手段と相異している。すなわち、外周壁28には、円周方向に所定の間隔をあけて、かつその肉厚部を上下に貫通してねじ孔31が設けられていて、このねじ孔31には、上方からは押え板14を外周壁28に固着する前記ボルト29がねじ込まれていると共に、下方からは、ベースプレート2に開設したボルト挿通孔を挿通して固定ボルト30がねじ込まれている(これが本発明の第3の特徴的構成である)。

0040

ボルト30の頭部は、ベースプレート2の肉厚部の下面を抉った凹部に位置させることにより、ボルト30の頭部がベースプレート2の下面から出張ることがない。また、ボルト30の配置位置と、下部構造体1とベースプレート2を固定するボルトナット5の配設位置は、滑り支承23の内外方向に所定間隔位置をずらして設けてあるので、ボルト同士がぶつかる不具合はない。

0041

実施形態1によると、束材7の下端縁に引き抜き抵抗板13を当てがって溶接接合するので、引き抜き抵抗板13の溶接時の姿勢が安定し、従来のように束材7の外周に溶接する場合のように、引き抜き抵抗板13が傾いて溶接されるような不具合がなくなる。また、滑り部材22を設置するベースポット10は引き抜き抵抗板13の下面に直接固着するので、従来のように、束材7の下端に溶接するベースポット10のための束材用ベースプレートが不要であり、部品点数が少なくなり、その分滑り支承装置の高さを抑えることができる。

0042

また、実施形態1によると、外周壁28はボルト30によりベースプレート2に固定していて、溶接を無くすことが出来るので、従来の溶接に伴う、熟練、溶接歪による精度低下、溶接歪の矯正、作業時間、作業手間等を不要にできるという利点がある。

0043

実施形態1よると、次の総合的作用が得られる。

0044

摺動部の高さを低く抑えられるため、免震滑り支承全体の高さが抑えられ、したがって、押え板14の上部の空間を有効に活用できる。
引き抜き抵抗板13を束材7の下端に溶接接合しているため、溶接量は必要最小限に抑えられる。また、束材7下端を寸法精度を良く製作すれば、それ自体が直角定規と同じとなり、容易に引き抜き抵抗板13の水平精度を確保することが出来る。

0045

外周壁28に上下に貫通するねじ孔31を開設し、ベースプレート2および、押え板14を上下からボルト接合することより、従来の外周壁16をベースプレート2に溶接接合する場合に比べて、溶接を無くすことが出来るし、それによる溶接歪の矯正が不要になる。

0046

次に、図6図7は、本発明の実施形態2として、両面滑り支承を示す。

0047

この両面滑り支承は、コンクリートの上部構造体33にアンカーボルト34にて接合された上部ベースプレート35と、この上部ベースプレート35に対向させて下部構造体36を構成する基礎コンクリートに設けられたベースプレート43に載置され、前記基礎コンクリートに埋設されたアンカーボルト37を介して接合ボルト38にて固定される下部ベースプレート39と、これら上下両ベースプレート35、39の互いの対向面に添設される滑り板44A、44Bと、これら滑り板44A、44Bを介して上下両ベースプレート35、39間に介装される円柱状の両面滑り部材45とからなる。両面滑り部材45における滑り部材本体48の上部の凹部にはクッションゴム40を介して上部滑り材41が設けられ、下部の凹部には下部滑り材42が設けられている。

0048

この実施形態2において、地震発生時、両面滑り部材45を介して上部ベースプレート35と下部ベースプレート39が横に相対移動するとき、両面滑り部材45が上下ベースプレート35、39間を横移動するので、この両面滑り部材45の移動を制限する外周壁が設けられる。この外周壁は従来は、鋼管を用い、その下端縁を下部ベースプレートの上面に溶接することによって製造を行なっていた。しかし、鋼管の外周壁を溶接することは、溶接量が大きくなるとともに、溶接に手間がかかり、製造コスト低減および溶接歪よる品質確保を難しくしていた。

0049

そこで、実施形態2では、両面滑り支承における前記の問題を解決すべく、上部ベースプレート35と下部ベースプレート39をつぎのように構成する。先ず、下部ベースプレート39の上に、中央部を円形にくり抜いた剛性板46を設置し、隅部のボルト接合部段付き孔47により、下部ベースプレート39とともに下部構造体36に接合ボルト38で接合される。

0050

剛性板46は、所定板厚t(図6に示す)の矩形の鋼板を円形にくり抜くことにより、その内周面が下部外周壁28aを形成すべく構成する。この剛性板46は1枚の鋼板または、分割した鋼板を接合して構成してもよい。図7の場合、2枚の鋼板(剛性板46)にそれぞれ向かい合うように半円状の切り抜き49を形成し、接合端面50を接合することで、円形の下部外周壁28aが構成される。そして、矩形に組まれた剛性板46の4隅位置に形成の前記接合ボルト部段付き孔47に挿入した接合ボルト38をアンカーボルト37のねじ穴51にねじ込むことで、分割された剛性板46が下部構造体36に固着される。(これが本発明の第4の特徴的構成である)。

0051

上部ベースプレート35は、所定の板厚t1(図6に示す)の鋼板で構成され、その中央部の下面には、部材の板厚t1を利用して円形の窪み52を形成することで、その周囲に上部外周壁28bを一体に形成している。上部ベースプレート35は1枚の鋼板を切削して形成してもよいし、複数分割したものを接合して構成しても何れでもよい(これが本発明の第5の特徴的構成である)。背面にアンカーボルト34が結合された上部ベースプレート35の所定の位置に仮止めしてコンクリートの上部構造体33を打設する。

0052

実施形態2において、地震発生時、地震発生時、両面滑り部材45を介して上部ベースプレート35と下部ベースプレート39が横に相対移動するとき、当該両面滑り部材45も上下ベースプレート35、39間を横移動する。このとき、両面滑り部材45の移動は、上下ベースプレート35、39に形成した上部外周壁28bと下部外周壁28aがストッパーとして働くことで外部に飛出さない。

0053

また、実施形態2において、2分割された剛性板46の4隅位置のボルト部段付き孔47に挿入した接合ボルト38は、上部ベースプレート35の外形から外れて位置しているので、必要に応じてアンカーボルト37のねじ穴51から外すことができ、これにより上下ベースプレート35、39間に両面滑り部材45を残したまま剛性板46を一時的に取り外し、両面滑り部材45が収納される部分の点検・清掃を行なうことができる。

0054

なお、実施形態2に示す、下部ベースプレート39と剛性板46との組み合せ構造を上部受け部材として平行に対向させて設けてもよく(この組み合せ例は図示省略)、または、逆に円形の窪み52を一体成形した上部ベースプレート35を下部受け部材として平行に対向させて設けてもよい(この組み合せ例は図示省略)。

0055

図8図9は、本発明の実施形態3として、両面滑り支承を示す。

0056

実施形態3に係る両面滑り支承は、実施形態2の変形例であり、実施形態2と同等要素には同一符号を付して説明を省略し、相異する構成のみを説明する。各図に示すように、実施形態3では、下部外周壁28aを構成する剛性板46が十字状に4分割された4分割部材46aを組合せて構成されており、かつ、4分割部材46a間を離すことで、点検・排水口56を形成し、この点検・排水口56を介して、両面滑り部材45が配置される内部空間を点検できると共に、内部に水が溜まった時は速やかに点検・排水口56から排水できる。

0057

なお、実施形態3では、上部ベースプレート35は上部構造体を構成するH形鋼54の下フランジ54aに固定の接合プレート55にボルトナット57で固着されている。

0058

図10図11は、本発明の実施形態4として、両面滑り支承を示す。

0059

実施形態4に係る両面滑り支承は、上下のベースプレート35、39に設けられる外周壁の構成が実施形態1〜3と相異している。実施形態4では、実施形態1〜3の上部ベースプレート35におけるような一体型の外周壁と異なり、外周壁(外周リング)として、鋼管を使用し、この鋼管製の上部外周壁28cと下部外周壁28dを上下のベースプレート10、10に切削した環状溝58に嵌合している。鋼管製の上下部外周壁28c、28dは、点付け溶接など簡単な溶接で鋼板からなる上下のベースプレート35、39に固定でき、その接合プレート作業が円滑かつ容易である。他の構成は、実施形態2と同じである。

0060

本発明に係る免震滑り支承にあっては、簡潔構造的改良により、次のような諸効果を達成できる。

図面の簡単な説明

0061

(1)引抜き防止機構付き免震滑り支承や、両面滑り支承などの免震滑り支承を構成する各部の溶接量を最小限にするとともに、部品数を減らし、組立てを簡単にでき、これにより、製造コストの削減による経済効果を達成できる。
(2)溶接歪を極力除去し、製品精度を確保できる。
(3)装置の高さを抑え、装置を小型化できる。
(4)溶接接合を最小限にすることにより、製造コストの削減による経済効果を達成できると共に、溶接歪の除去に伴い製品精度を確保できる。
(5)ボルト接合部を合理化することにより、この面からも製品の小型化が可能となった。
(6)全体の形状に、鋭い突起部をなくすことにより、鋳造、鍛造による各部品の成型を容易にできる。

--

0062

図1本発明の第1実施形態に係る免震滑り支承の正面図である。
図2図1に示す免震滑り支承の縦断面図である。
図3図2のA−A矢視図である。
図4図2のB−B矢視図である。
図5図2(イ)部の詳細図である。
図6本発明の第2実施形態に係る免震滑り支承の縦断面図である。
図7図6のC−C矢視図である。
図8本発明の第3実施形態に係る免震滑り支承の縦断面図である。
図9図8のD−D矢視図である。
図10本発明の第4実施形態に係る免震滑り支承の縦断面図である。
図11図10のE−E矢視図である。
図12(A)は、従来の免震滑り支承の縦断面図、(B)は、(A)の(ロ)部の詳細図である。

0063

1下部構造体
2ベースプレート
3滑り支承
4開孔
5ボルトナット
6上部構造体
7束材
8 束材用ベースプレート
9 ボルトナット
10ベースポット
11滑り材
12滑り部材
13引き抜き抵抗板
14押え板
15 滑り材
16外周壁
17固定ボルト
18クッションゴム
19中間板
20 滑り材
22 滑り部材
23 滑り支承
25ゴムリング
27滑り板
28 外周壁
28a 下部外周壁
28b 上部外周壁
28c 上部外周壁
28d 下部外周壁
29ボルト
30 ボルト
31 ねじ孔
33 上部構造体
34アンカーボルト
35 上部ベースプレート
36 下部構造体
37 アンカーボルト
38接合ボルト
39 下部ベースプレート
40 クッションゴム
41 上部滑り材
43 ベースプレート
44A 滑り板
44B 滑り板
45 両面滑り板
46剛性板
47ボルト接合部段付き孔
48 滑り部材本体
49半円状の切り欠
50接合端面
51 ねじ孔
52円形の窪み
53 滑り板
54H形鋼
54a 下フランジ
55接合プレート
56点検・排水口
57 ボルトナット
58環状溝
59 ゴムリング
w 溶接

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 有限会社沖田工業技術開発の「 建造物の免震基礎構造」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】地盤Sの揺れが建物本体に伝播するのを防いで、地震成分うち、縦揺れは勿論、横揺れも併せて防止することに大きく寄与する建造物の免震基礎構造を提供する。【解決手段】地震の発生時に、エアバッグ63を膨... 詳細

  • 大場建設株式会社の「 建築ユニット構造体」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】室内空間高さを確保し、かつ、天井梁と床梁との間に、配管スペースや耐火材の被覆スペースを確保することができる建築ユニット構造体を提供する。【解決手段】上下に連結されて建築物を構築するための建築ユ... 詳細

  • 園部俊光の「 方杖梁の製造方法」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】木造建物の梁材がその自重や屋根の重みなどで撓むのを抑制するための方杖梁を提供する。【解決手段】方杖梁は、木造建物における一の柱材とそれに隣接する他の柱材の間を渡すように配置された梁材を補強する... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ