図面 (/)

技術 硬化性樹脂組成物、接着剤組成物、硬化体及び複合体

出願人 デンカ株式会社
発明者 依田公彦櫻井哲也田口広一
出願日 2001年7月11日 (18年8ヶ月経過) 出願番号 2001-210492
公開日 2003年1月29日 (17年1ヶ月経過) 公開番号 2003-026708
状態 特許登録済
技術分野 重合方法(一般) 接着剤、接着方法 付加系(共)重合体、後処理、化学変成
主要キーワード 二液性接着剤 混合塗布 燐酸処理 焼き付け塗装 後焼き付け スチレン系合成ゴム リン酸アミン 酸性リン酸化合物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年1月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

アクリル系接着剤を使用して鋼板亜鉛メッキ鋼板接着し、接着後、被着体を加熱して製品にする際に、接着部熱劣化を防止できる接着剤を提供すること。

解決手段

重合性ビニルモノマー重合開始剤還元剤、及びリン酸塩を含有してなり、重合性ビニルモノマーが重合性メタアクリル酸誘導体であり、第一剤が少なくとも重合開始剤を含有してなり、第二剤が少なくとも還元剤を含有してなる二剤型硬化性樹脂組成物からなる接着剤組成物を構成とする。

概要

背景

従来より、アクリル系接着剤としては嫌気性接着剤熱硬化型接着剤及び第二世代のアクリル系接着剤(SGA)等が知られている。また、近年、鋼板亜鉛メッキ鋼板接着にアクリル系接着剤が用いられるようになりつつある。

嫌気性接着剤は、接着剤組成物被着体間において圧着して空気を遮断することにより硬化するものである。このような、嫌気性接着剤組成物は、圧着する際に接着剤組成物の一部が被着体からハミ出した場合、ハミ出した部分が空気に接触するために硬化しない。又、被着体間のクリアランスが大きい場合も硬化しない。

熱硬化型接着剤は(メタアクリレートモノマー有機過酸化物が主成分であり、加熱により有機過酸化物を分解し、硬化させる接着剤である。熱硬化型接着剤は、硬化させる為に、別途硬化炉を設ける必要があり、多大な設備投資が必要であると共に、加熱に要するエネルギー消費も大きい。

これらに対し、第二世代のアクリル系接着剤(SGA)は二液性接着剤で、作業性に優れ、剥離強度衝撃強度が高く、ハミ出し部分の硬化も良好であり、硬化のために加熱を必要としない特徴があり、広く用いられている。

概要

アクリル系接着剤を使用して鋼板や亜鉛メッキ鋼板を接着し、接着後、被着体を加熱して製品にする際に、接着部熱劣化を防止できる接着剤を提供すること。

重合性ビニルモノマー重合開始剤還元剤、及びリン酸塩を含有してなり、重合性ビニルモノマーが重合性(メタ)アクリル酸誘導体であり、第一剤が少なくとも重合開始剤を含有してなり、第二剤が少なくとも還元剤を含有してなる二剤型硬化性樹脂組成物からなる接着剤組成物を構成とする。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

(1)重合性ビニルモノマー、(2)重合開始剤及び(3)還元剤を含有してなる組成物100質量部と(4)リン酸塩1〜10質量部を含有してなる硬化性樹脂組成物

請求項2

(1)重合性ビニルモノマーが重合性メタアクリル酸誘導体である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。

請求項3

第一剤が少なくとも(2)重合開始剤を含有してなり、第二剤が少なくとも(3)還元剤を含有してなる請求項1又は2記載の二剤型硬化性樹脂組成物。

請求項4

請求項1〜3のうちの1項記載の硬化性樹脂組成物からなる接着剤組成物

請求項5

請求項4記載の接着剤組成物の硬化体

請求項6

請求項5記載の硬化体により接合された複合体。

請求項7

請求項6記載の被着体が金属である複合体。

請求項8

請求項7記載の金属が亜鉛メッキ鋼板である複合体。

技術分野

0001

本発明は、耐熱性が良好なアクリル系接着剤組成物に関する。さらに詳しくは、金属素材接着、特に亜鉛メッキ鋼板の接着に好ましく使用され、耐熱性が良好なアクリル系接着剤組成物に関する。

背景技術

0002

従来より、アクリル系接着剤としては嫌気性接着剤熱硬化型接着剤及び第二世代のアクリル系接着剤(SGA)等が知られている。また、近年、鋼板や亜鉛メッキ鋼板の接着にアクリル系接着剤が用いられるようになりつつある。

0003

嫌気性接着剤は、接着剤組成物被着体間において圧着して空気を遮断することにより硬化するものである。このような、嫌気性接着剤組成物は、圧着する際に接着剤組成物の一部が被着体からハミ出した場合、ハミ出した部分が空気に接触するために硬化しない。又、被着体間のクリアランスが大きい場合も硬化しない。

0004

熱硬化型接着剤は(メタアクリレートモノマー有機過酸化物が主成分であり、加熱により有機過酸化物を分解し、硬化させる接着剤である。熱硬化型接着剤は、硬化させる為に、別途硬化炉を設ける必要があり、多大な設備投資が必要であると共に、加熱に要するエネルギー消費も大きい。

0005

これらに対し、第二世代のアクリル系接着剤(SGA)は二液性接着剤で、作業性に優れ、剥離強度衝撃強度が高く、ハミ出し部分の硬化も良好であり、硬化のために加熱を必要としない特徴があり、広く用いられている。

発明が解決しようとする課題

0006

従来のアクリル系接着剤を使用して鋼板や亜鉛メッキ鋼板を接着し、接着後、鋼板や亜鉛メッキ鋼板を焼き付け塗装して製品にする場合には、焼き付け塗装時に高温で加熱する必要があるため、従来のアクリル系接着剤による接着部劣化し、強度低下を起こす問題があった。

0007

このような、アクリル系接着剤の熱劣化防止に関しては、従来より種々提案されている。例えば、特開昭58−173174号公報や特開昭58−174476号公報には耐熱性の高いポリシロキサンエチレンアクリルゴムを配合して熱劣化を防止する方法が提案されている。又、特開昭62−129372号公報には(メタ)アクリレート成分エポキシ基を有する(メタ)アクリレートを配合して熱劣化を防止する方法が提案されている。

0008

しかしながら、これらの方法は、被着体が鋼板やアルミニウム等の金属の場合は有効であるが、被着体が亜鉛メッキ鋼板で有る場合には有効ではないという問題があった。

0009

本発明は、これらの課題を解決するために、鋭意検討を行い、ついにリン酸塩を配合することによって、亜鉛メッキ鋼板に対する熱劣化を防止できる、との知見を得て、本発明を完成するに至った。

課題を解決するための手段

0010

即ち本発明は、重合性ビニルモノマー重合開始剤及び還元剤を含有してなる組成物100質量部と、リン酸塩1〜10質量部を含有してなる硬化性樹脂組成物であり、重合性ビニルモノマーが重合性(メタ)アクリル酸誘導体である硬化性樹脂組成物であり、第一剤が少なくとも重合開始剤を含有してなり、第二剤が少なくとも還元剤を含有してなる二剤型硬化性樹脂組成物であり、硬化性樹脂組成物からなる接着剤組成物であり、接着剤組成物の硬化体であり、硬化体により接合された複合体であり、被着体が金属である複合体であり、金属が亜鉛メッキ鋼板である複合体である。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下、本発明を詳細に説明する。本発明で使用する硬化性樹脂組成物は、(1)重合性ビニルモノマー、(2)重合開始剤、(3)還元剤及び(4)リン酸塩を含有するものである。本発明で使用する(1)重合性ビニルモノマーは、ラジカル重合可能であればいかなるものでもよいが、硬化速度等の点で、重合性ビニルモノマーは重合性(メタ)アクリル酸誘導体であることが好ましい。また、重合性ビニルモノマー100質量部中、重合性(メタ)アクリル酸誘導体が70質量部以上であることがより好ましく、重合性ビニルモノマーが全て重合性(メタ)アクリル酸誘導体であることが最も好ましい。

0012

ここで重合性(メタ)アクリル酸誘導体とは、重合性アクリル酸誘導体、又は重合性メタクリル酸誘導体をいう。これらは通常、液状のものが使用される。重合性(メタ)アクリル酸誘導体としては例えば、次のようなものが挙げられる。

0013

(i)一般式
Z−O−R1
で示される単量体。式中、Zは(メタ)アクリロイル基、 CH2=CHCOOCH2−CH(OH)CH2 −基又はCH2 =C(CH3)COOCH2−CH(OH)CH2 −基を示し、R1は水素炭素数1〜20のアルキル基シクロアルキル基ベンジル基フェニル基テトラヒドロフルフリル基グリシジル基ジシクロペンチル基、ジシクロペンテニル基又は(メタ)アクリロイル基を示す。

0014

このような単量体としては例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルグリセロール(メタ)アクリレート及びグリセロールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0015

(ii)一般式
Z−O−(R2O) p −R1
で示される単量体。式中、Z及びR1は前述の通りである。R2は−C2H4−、−C3H6−、−CH2CH(CH3)−、−C4H8−又は−C6H12 −を示し、pは1〜25の整数を表す。

0016

このような単量体としては例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及び1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0017

(iii) 一般式

0018

このような単量体としては例えば、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシフェニルプロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロパン及び2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。

0019

(iv) 前記(i)、(ii)又は(iii)記載の単量体に含まれない多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル

0020

このような単量体としては例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0021

(v) (メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタンプレポリマー。このような単量体は、例えば水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、有機ポリイソシアネート及び多価アルコールを反応することにより得られる。

0022

ここで水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル及び(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等が挙げられる。

0023

又有機ポリイソシアネートとしては例えば、トルエンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。

0024

多価アルコールとしては例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコール及びポリエステルポリオール等が挙げられる。

0025

(vi) 下記一般式(I)て示される酸性リン酸化合物

0026

この一般式(I)で示される酸性リン酸化合物としては例えば、アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレート及びビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)フォスフェート等が挙げられる。以上、(i)〜(vi)の単量体は、1種又は2種以上を使用することができる。これらの中では、接着性が良好である点で、(i)、(ii)及び(vi)からなる群の1種以上が好ましく、(i)、(ii)及び(vi)を併用することがより好ましい。(i)と(ii)を併用した場合、その組成比質量比で(i):(ii)=50〜95:5〜50が好ましく、60〜80:20〜40がより好ましい。(vi)の使用量は、(i)と(ii)の合計100質量部に対して0.05〜10質量部が好ましく、0.1〜7質量部がより好ましい。

0027

又、重合性(メタ)アクリル酸誘導体以外の重合性ビニルモノマーとしては例えば、スチレン、α−アルキルスチレンジビニルベンゼンビニルエーテルジビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、及び、酢酸ビニルプロピオン酸ビニル等のビニルエステル等が挙げられる。

0028

本発明で使用する(2)重合開始剤としては、有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物としては例えば、クメンハイドロパーオキサイドパラメンタンハイドロパーオキサイドターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンジハイドロパーオキサイドメチルエチルケトンパーオキサイドベンゾイルパーオキサイド及びターシャリーブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。これらの中では、反応性の点で、クメンハイドロパーオキサイドが好ましい。

0029

重合開始剤の使用量は、重合性ビニルモノマー100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。0.1質量部未満では硬化速度が遅いおそれがあり、20質量部を越えると貯蔵安定性が悪くなるおそれがある。

0030

本発明で使用する(3)還元剤は、前記重合開始剤と反応し、ラジカルを発生する還元剤であれば使用できる。代表的な還元剤としては例えば、第3級アミンチオ尿素誘導体及び遷移金属塩等が挙げられる。

0031

第3級アミンとしては例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミントリブチルアミン及びN,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。チオ尿素誘導体としては例えば、2−メルカプトベンズイミダゾールメチルチオ尿素、シブチルチオ尿素テトラメチルチオ尿素及びエチレンチオ尿素等が挙げられる。遷移金属塩としては例えば、ナフテン酸コバルトナフテン酸銅及びバナジルアセチルアセトネート等が挙げられる。これらの中では、チオ尿素誘導体が好ましく、エチレンチオ尿素がより好ましい。

0032

還元剤の使用量は重合性ビニルモノマー100質量部に対して0.05〜15質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。0.05質量部未満だと硬化速度が遅いおそれがあり、15質量部を越えると未反応の還元剤が残り、接着性が低下するおそれがある。

0033

本発明で使用する(4)リン酸塩としては、リン酸ナトリウムリン酸カリウムリン酸マグネシウムリン酸亜鉛及びリン酸アルミニウム等の金属リン酸塩、これら金属リン酸塩の水和物、ポリリン酸アンモニウムポリリン酸ナトリウム及びポリリン酸カリウム等のポリリン酸塩リン酸アンモニウムエチレンジアミンのリン酸塩やジエチレントリアミンのリン酸塩等のリン酸アミン塩並びにグアニジンのリン酸塩等が挙げられる。これらの中では、硬化速度、接着性及び取り扱いが容易な点で、ポリリン酸塩が好ましく、ポリリン酸アンモニウムがより好ましい。

0034

ポリリン酸アンモニウムとしては、ポリリン酸アンモニウムを微粒子化したものが好ましく、粒子表面が化学的に未処理のもの、熱硬化性樹脂マイクロカプセル化したものが用いられる。

0035

リン酸塩の配合量は、(1)重合性ビニルモノマー、(2)重合開始剤、(3)還元剤成分を含有する組成物100質量部に対して1〜10質量部が好ましく、2〜8質量部がより好ましい。1質量部未満だと熱劣化を防止する効果が得られないおそれがあり、10質量部を越えると逆に熱劣化を助長するおそれがある。

0036

さらに、本発明の硬化性樹脂組成物は、エラストマー成分を配合することにより接着性を向上させることができるので、下記に示すようなエラストマー成分を配合することが好ましい。エラストマー成分とは、常温ゴム状弾性を有する高分子物質をいい、(メタ)アクリル系モノマーに溶解又は分散できるエラストマー成分の使用が好ましい。このようなエラストマー成分としては、アクリロニトリルブタジエンメタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−メチルメタクリレート共重合体メチルメタクリレート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン共重合体(MBAS)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS) 、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、並びに、アクリロニトリル−ブタジエンゴム線状ポリウレタン、スチレン−ブタジエンゴムクロロプレンゴム及びブタジエンゴム等の各種合成ゴム天然ゴム、スチレン−ポリブタジエンスチレン系合成ゴムといったスチレン系熱可塑性エラストマーポリエチレン−EPDM合成ゴムといったオレフィン系熱可塑性エラストマー、並びに、カプロラクトン型、アジペート型及びPTMG型といったウレタン系熱可塑性エラストマーポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコールマルチブロックポリマーといったポリエステル系熱可塑性エラストマーナイロンポリオールブロック共重合体やナイロン−ポリエステルブロック共重合体といったポリアミド系熱可塑性エラストマー、1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、並びに、塩ビ系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらのエラストマー成分は相溶性が良ければ、1種又は2種以上が使用できる。又、末端メタクリル変性したポリブタジエンも使用できる。これらの中では、化合物に対する溶解性及び接着性の点で、メチルメタクリレート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン共重合体及び/又はアクリロニトリル−ブタジエンゴムが好ましく、メチルメタクリレート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン共重合体とアクリロニトリル−ブタジエンゴムの併用がより好ましい。エラストマー成分の使用量は、重合性ビニルモノマー100質量部に対して5〜50質量部が好ましく、10〜30質量部がより好ましい。5質量部未満だと粘度及び接着性が低下するおそれがあり、50質量部を越えると粘度が高すぎて作業上不都合が生じるおそれがある。

0037

本発明の硬化性樹脂組成物には粘度の調整や粘性流動性の調整のために、微粉末シリカ等を配合できる。

0038

又、本発明の硬化性樹脂組成物は空気に接している部分の硬化を迅速にするために各種パラフィン類を配合することができる。パラフィン類としては例えば、パラフィンマイクロクリスタリンワックスカルナバろう、蜜ろうラノリン鯨ろうセレシン及びカンデリラろう等が挙げられる。これらの中では、パラフィンが好ましい。パラフィン類の融点は40〜100℃が好ましい。

0039

パラフィン類の使用量は、重合性ビニルモノマー100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましい。0.1質量部未満だと空気に接している部分の硬化が悪くなるおそれがあり、5質量部を越えると接着強度が低下するおそれがある。

0040

更に、本発明の硬化性樹脂組成物には、貯蔵安定性を改良する目的で重合禁止剤を含む各種の酸化防止剤等を配合することができる。酸化防止剤としては例えば、ハイドロキノンハイドロキノンモノメチルエーテルパラベンゾキノン、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、トリフェニルホスファイトフェノチアジン及びN−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン等が挙げられる。これらの中では、p−メトキシフェノール、パラベンゾキノン及びハイドロキノンモノメチルエーテルからなる群の1種以上が好ましい。

0041

酸化防止剤の使用量は、重合性ビニルモノマー100質量部に対して0.001〜3質量部が好ましい。0.001質量部未満だと効果がないおそれがあり、3質量部を越えると硬化強度が低下するおそれがある。なお、これらの他に、本発明の硬化性樹脂組成物には、所望により可塑剤充填剤着色剤又は防錆剤等を配合することもできる。

0042

本発明の硬化性樹脂組成物は、二剤型の接着剤組成物として使用することができる。二剤型の接着剤組成物は、本発明の硬化性樹脂組成物の必須成分全てを貯蔵中は混合せず、成分を第一剤及び第二剤に分け、第一剤に少なくとも重合開始剤を、第二液に少なくとも還元剤を別々に貯蔵する。二剤型の接着剤組成物は貯蔵安定性に優れる点で好ましい。この場合、両剤を同時に又は別々に被着体に塗布して接触、硬化することによって、二剤型の接着剤組成物として使用できる。

0043

本発明の硬化性樹脂組成物により、被着体を接合して接合体を作製することができる。被着体の素材は、紙、木材、セラミックガラス陶磁器、ゴム、プラスチックモルタルコンクリート及び金属等制限はないが、被着体が金属の場合、優れた接着性を示す。金属の中では、耐食性が大きいために自動車等の構造材に用いることができる点で、亜鉛メッキ鋼板は好ましい被着体の素材である。

0044

以下実験例により本発明を更に詳細に説明する。なお、以下、各物質の使用量の単位は質量部で示す。各物質については、次のような略号を使用した。なお、パラフィンの融点は56℃である。
(略号)
NBR:アクリロニトリル−ブタジエンゴム
MBAS:メチルメタクリレート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン共重合体
酸性リン酸化合物:アシッドホスホキシエチルメタクリレート

0045

又各種物性については、次のようにして測定した。
剥離接着強さ)JIS K−6854「接着剤のはく離接着強さ試験方法」記載の「浮動ローラーはく離試験」に従い、試験を実施した。
被着体:電気亜鉛メッキ鋼板燐酸処理(SECC−P)
板厚:0.4mm鋼板と1.6mm鋼板の接着
接着方法:一方の被着体に第一剤と第二剤を等量混合したものを塗布した。その後、直ちにもう一方の被着体を重ね合わせて貼り合わせた後、室温で24時間養生したものを試料とした。
後処理:下記(ア)、(イ)の処理を行った試料につき、剥離接着強さを測定した。
(ア)後処理無し
(イ)加熱処理:180℃×60分(熱風乾燥機使用)
試料の剥離接着強さ(単位:kN/m)は、温度23℃、相対湿度50%の環境下において、引張速度100mm/分で測定した。
(固着時間)温度23℃、湿度50%環境化で、JIS K−6850に従い、一方の試験片(100mm×25mm×1.6mm、サンドブラスト処理したSPCC)の片面に接着剤組成物の第一剤と第二剤をスタティックミキサー混合塗布し、その後直ちにもう一方の試験片を重ねて貼り合わせ、固着時間測定用試料とした。試料の固着時間は、温度23℃湿度50%の環境化で塗布直後からプッシュプルゲージ(model 1S KOMURA社製)で、0.1MPa以上の接着強さを発現する時間を固着時間とした。
(作業性)剥離接着強さ試験において、第一剤と第二剤を等量混合した接着剤組成物を試験片に塗布しやすかった場合を○、少し塗布しにくかった場合を△、粘度が高く塗布しにくかった場合を×とした。

0046

実験例1
表1に示す組成樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を用いて、表2に示す組成の二剤型接着剤組成物を調製し、物性を評価した。結果を表2に示す。

発明の効果

0047

本発明の硬化性樹脂組成物によって、接着性、作業性及び耐熱性に優れた接合体が得られるので、産業上の有益性は大きい。被着体として金属、特に亜鉛メッキ鋼板を用いた場合、接着後焼き付け塗装しても熱劣化しないために自動車等の構造材に用いることができる。硬化速度に与える影響が無い。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ