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課題

激しい風雨にさらされたり、積雪地域において外壁が常にと接触している場合のように多孔性材料に圧力がかかる条件下においても、材料の素地風合いを生かしたままで、良好な吸水防止性能を非常に長期間維持することのできる、水系吸水防止材を提供すること。

解決手段

有機ケイ素化合物エマルションフッ素樹脂エマルションおよび成膜助剤からなり、該有機ケイ素化合物エマルションが、(A)アルキルアルコキシシラン、(B)アミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシラン、および(C)界面活性剤を含有し、前記有機ケイ素化合物成分(B)の前記有機ケイ素化合物成分(A)に対する配合割合が、20重量%より大きく40重量%以下であり、界面活性剤(C)の量が有機ケイ素化合物成分(A)と(B)の合計量の1〜20重量%であることを特徴とする水系吸水防止材。

概要

背景

従来より、多孔性土木建築材料吸水防止性を付与する方法として、シリコーン系アクリル系、アクリルシリコーン系、ウレタン系、エステル系、油脂系の樹脂あるいはモノマーを溶解または分散したものを材料に塗布・浸透させ、乾燥(重合)する方法、常温乾燥型一液フッ素塗料反応硬化型二液フッ素塗料などのフッ素塗料を塗布し、材料表面に塗膜を形成する方法、浸透性吸水防止材を塗布し、その上にフッ素塗料を塗布する方法等が知られている。

フッ素塗料を塗布する方法においては、多孔性土木建築材料の表面は、一般に平滑でないために塗膜にピンホールが発生し易く、このピンホールから侵入した水により塗膜が剥がれる可能性がある。また、光沢のある塗膜が形成されるため、材料の素地風合いが損なわれるばかりでなく、下地劣化状態を覆い隠してしまうなどの欠点を有している。

一方、シリコーン系、アクリル系などの浸透性吸水防止材は、多孔性土木建築材料の表面に塗膜を形成することなしに水の侵入を防止し、また湿気放散させる機能を有しており好んで使用されることが多い。しかしながら、水の侵入を防止する性能は非常に長く維持されるが、激しい風雨にさらされたり、積雪地域において外壁が常にと接している場合のように多孔性材料に圧力がかかる条件下においては、吸水防止性と表面の撥水性を維持したり、表面の劣化を防ぐ期間が短いのが欠点である。

浸透性吸水防止材を塗布し、その上にフッ素塗料を塗布する方法は、フッ素塗料の欠点であるピンホールからの水の侵入を吸水防止材によって防止する優れた方法である。しかしながら、塗装工程が従来の2倍になり非常に高コストになる欠点を有している。

概要

激しい風雨にさらされたり、積雪地域において外壁が常に雪と接触している場合のように多孔性材料に圧力がかかる条件下においても、材料の素地、風合いを生かしたままで、良好な吸水防止性能を非常に長期間維持することのできる、水系吸水防止材を提供すること。

有機ケイ素化合物エマルションフッ素樹脂エマルションおよび成膜助剤からなり、該有機ケイ素化合物エマルションが、(A)アルキルアルコキシシラン、(B)アミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシラン、および(C)界面活性剤を含有し、前記有機ケイ素化合物成分(B)の前記有機ケイ素化合物成分(A)に対する配合割合が、20重量%より大きく40重量%以下であり、界面活性剤(C)の量が有機ケイ素化合物成分(A)と(B)の合計量の1〜20重量%であることを特徴とする水系吸水防止材。

目的

本発明の課題は、激しい風雨にさらされたり、積雪地域において外壁が常に雪と接触している場合のように多孔性材料に圧力がかかる条件下においても、材料の素地、風合いを生かしたままで、良好な吸水防止性能を非常に長期間維持することのできる、水系吸水防止材を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

有機ケイ素化合物エマルションフッ素樹脂エマルションおよび成膜助剤からなり、該有機ケイ素化合物エマルションが、(A)下記一般式(1);

請求項

ID=000002HE=010 WI=055 LX=0325 LY=0550(式中、R1は炭素数4〜18のアルキル基を示す。R2は炭素数1〜6のアルキル基を示す。nは1または2である。)で表されるアルキルアルコキシシラン、(B)下記一般式(2);

請求項

ID=000003HE=010 WI=061 LX=0295 LY=0900(式中、R3は炭素数4〜18のアルキル基を示す。R4はアミノアルキル基を示す。R5は炭素数1〜6のアルキル基を示す。aは0〜2であり、bは1〜3である。ただし、aおよびbの合計は3以下である。)で表されるアミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシラン、および(C)界面活性剤を含有し、前記有機ケイ素化合物成分(B)の前記有機ケイ素化合物成分(A)に対する配合割合が、20重量%より大きく40重量%以下であり、界面活性剤(C)の量が有機ケイ素化合物成分(A)と(B)の合計量の1〜20重量%であることを特徴とする水系吸水防止材

請求項2

アルキルアルコキシシランが、ヘキシルトリメトキシシランヘキシルトリエトキシシランデシルトリメトキシシランまたはオクチルトリエトキシシランである請求項1に記載の水系吸水防止材。

請求項3

アミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシランが、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランまたは3−アミノプロピルトリエトキシシランである請求項1に記載の水系吸水防止材。

請求項4

界面活性剤が、ノニオン系界面活性剤である請求項1に記載の水系吸水防止材。

請求項5

フッ素樹脂が、フッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体、フッ素原子を含有するオレフィンと炭化水素モノマーとの共重合体、およびフッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体と熱可塑性アクリル樹脂との混合物からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1〜4いずれか1項に記載の水系吸水防止材。

請求項6

有機ケイ素化合物とフッ素樹脂の割合が、重量比で1:0.01〜20である請求項1〜5いずれか1項に記載の水系吸水防止材。

請求項7

成膜助剤が、アジピン酸ジエチルである請求項1〜6いずれか1項に記載の水系吸水防止材。

請求項8

フッ素樹脂と成膜助剤の割合が、重量比で1:0.01〜0.2である請求項1〜7いずれか1項に記載の水系吸水防止材。

技術分野

0001

本発明は、主に多孔性材料に適用して該材料の吸水を防止する水系吸水防止材に関する。

背景技術

0003

従来より、多孔性土木建築材料に吸水防止性を付与する方法として、シリコーン系アクリル系、アクリルシリコーン系、ウレタン系、エステル系、油脂系の樹脂あるいはモノマーを溶解または分散したものを材料に塗布・浸透させ、乾燥(重合)する方法、常温乾燥型一液フッ素塗料反応硬化型二液フッ素塗料などのフッ素塗料を塗布し、材料表面に塗膜を形成する方法、浸透性吸水防止材を塗布し、その上にフッ素塗料を塗布する方法等が知られている。

0004

フッ素塗料を塗布する方法においては、多孔性土木建築材料の表面は、一般に平滑でないために塗膜にピンホールが発生し易く、このピンホールから侵入した水により塗膜が剥がれる可能性がある。また、光沢のある塗膜が形成されるため、材料の素地風合いが損なわれるばかりでなく、下地劣化状態を覆い隠してしまうなどの欠点を有している。

0005

一方、シリコーン系、アクリル系などの浸透性吸水防止材は、多孔性土木建築材料の表面に塗膜を形成することなしに水の侵入を防止し、また湿気放散させる機能を有しており好んで使用されることが多い。しかしながら、水の侵入を防止する性能は非常に長く維持されるが、激しい風雨にさらされたり、積雪地域において外壁が常にと接している場合のように多孔性材料に圧力がかかる条件下においては、吸水防止性と表面の撥水性を維持したり、表面の劣化を防ぐ期間が短いのが欠点である。

0006

浸透性吸水防止材を塗布し、その上にフッ素塗料を塗布する方法は、フッ素塗料の欠点であるピンホールからの水の侵入を吸水防止材によって防止する優れた方法である。しかしながら、塗装工程が従来の2倍になり非常に高コストになる欠点を有している。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の課題は、激しい風雨にさらされたり、積雪地域において外壁が常に雪と接触している場合のように多孔性材料に圧力がかかる条件下においても、材料の素地、風合いを生かしたままで、良好な吸水防止性能を非常に長期間維持することのできる、水系吸水防止材を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、有機ケイ素化合物エマルションのみでは、多孔性土木建築材料への浸透性は良いものの、加圧下での吸水防止性能や撥水効果および表面の劣化防止効果が長時間にわたって維持できないこと、一方、フッ素樹脂エマルションのみでは、浸透が十分に行われず、水の侵入防止効果が十分とはいえない点に鑑み、有機ケイ素化合物エマルションとフッ素樹脂エマルションと成膜助剤を混合することにより、お互いの欠点を補うばかりでなく、相乗的に効果を発揮させることができることを見出し本発明を完成した。

0009

すなわち、本発明は、有機ケイ素化合物エマルション、フッ素樹脂エマルションおよび成膜助剤からなり、該有機ケイ素化合物エマルションが、(A)下記一般式(1);

0010

ID=000004HE=010 WI=055 LX=0325 LY=1600
(式中、R1は炭素数4〜18のアルキル基を示す。R2は炭素数1〜6のアルキル基を示す。nは1または2である。)

0011

で表されるアルキルアルコキシシラン、(B)下記一般式(2);

0012

ID=000005HE=010 WI=061 LX=0295 LY=2050
(式中、R3は炭素数4〜18のアルキル基を示す。R4はアミノアルキル基を示す。R5は炭素数1〜6のアルキル基を示す。aは0〜2であり、bは1〜3である。ただし、aおよびbの合計は3以下である。)

0013

で表されるアミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシラン、および(C)界面活性剤を含有し、前記有機ケイ素化合物成分(B)の前記有機ケイ素化合物成分(A)に対する配合割合が、20重量%より大きく40重量%以下であり、界面活性剤(C)の量が有機ケイ素化合物成分(A)と(B)の合計量の1〜20重量%であることを特徴とする水系吸水防止材に関する。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明の水系吸水防止材は、有機ケイ素化合物エマルション、フッ素樹脂エマルションおよび成膜助剤からなり、前記有機ケイ素化合物エマルションは、(A)アルキルアルコキシシラン、(B)アミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシランおよび(C)界面活性剤を含有するものである。

0015

上記(A)アルキルアルコキシシランは、下記一般式(1)で表される化合物である。

0016

0017

式中、R1は炭素数4〜18のアルキル基を、R2は炭素数1〜6のアルキル基を示し、nは1または2である。

0018

上記炭素数4〜18のアルキル基としては、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基ドデシル基テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。

0019

上記炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基エチル基プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。

0020

このようなアルキルアルコキシシランの具体例としては、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシランヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリプロポキシシランデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン等が挙げられる。中でも、R1のアルキル基の炭素数が6以上のヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシランが好適に用いられる。

0021

また、当該技術分野において周知であるように、上記シラン縮合二量体および三量体あるいはその他のオリゴマーを用いることができる。ここでオリゴマーとは、モノマー(構成単位)の数(n)が2〜100の低重合体を言う。また所望により、各種シランの混合物を使用してもよいし、混合シランのコオリゴマーであってもよい。

0022

上記(B)アミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシランは、下記一般式(2)で表される化合物である。

0023

0024

式中、R3は炭素数4〜18のアルキル基を示す。R4はアミノアルキル基を示す。R5は炭素数1〜6のアルキル基を示す。aは0〜2であり、bは1〜3である。ただし、aおよびbの合計は3以下である。

0025

上記炭素数4〜18のアルキル基としては、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。

0026

上記アミノアルキル基としては、H2N(CH2)3−、H2N(CH2)2NH(CH2)2−、H2N(CH2)2NH(CH2)3−、H2N(CH2)2−、H3CNH(CH2)3−、C2H5NH(CH2)3−、H3CNH(CH2)2−、C2H5NH(CH2)2−、H2N(CH2)4−、H2N(CH2)5−等が挙げられる。

0027

上記炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。

0028

このようなアミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシランの具体例としては、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン等が挙げられる。中でも、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランが好適に用いられる。

0029

上記有機ケイ素化合物成分(B)の上記有機ケイ素化合物成分(A)に対する配合割合は、20重量%より大きく40重量%以下、好ましくは21〜37重量%、より好ましくは22〜35重量%である。有機ケイ素化合物成分(B)の配合割合が20重量%以下の場合、水系吸水防止材を基材に塗布した後の撥水性が低下する。また、有機ケイ素化合物成分(B)の配合割合が40重量%を超える場合、水系吸水防止材の基材への浸透性が悪くなる。

0030

なお、本発明の水系吸水防止材を吸水性の高い多孔性土木建築材料に使用する際には、一般式(1)で表されるアルキルアルコキシシラン(A)に加えて下記一般式(3)で表されるオルガノポリシロキサン(A’)を併用することにより好ましい結果が得られる場合がある。

0031

0032

式中、R6は炭素数1〜18のアルキル基を、R7は炭素数1〜6のアルキル基を示す。xは0、1、2または3であり、その平均値は0.8〜1.8である。yは0、1、2または3であり、その平均値は0.01〜2である。zは0、1、2または3であり、その平均値は0〜0.5である。ただし、x、y、zの平均値の合計は3.5以下である。

0033

上記炭素数1〜18のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。

0034

上記炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。

0035

前記オルガノポリシロキサンとしては、例えば、メチルトリクロロシランまたはフェニルトリクロロシランエタノールとを水中で反応させることにより得られる、実験式CH3Si(OC2H5)0.8O1.1またはC6H5Si(OC2H5)0.72O1.14で表されるオルガノポリシロキサンが挙げられる。

0036

また、前記オルガノポリシロキサンとしては、25℃での粘度が10〜10000mPa/sのものが好ましい。

0037

アルキルアルコキシシラン(A)とオルガノポリシロキサン(A’)の割合(重量比)は、(A):(A’)=1:0〜1である。オルガノポリシロキサン(A’)の重量割合が1を超えると、水系吸水防止材の基材への浸透性が悪くなる傾向がある。

0038

本発明の水系吸水防止材は、公知の界面活性剤(C)を含有する。界面活性剤としては、ノニオン系、カチオン系、アニオン系の何れも使用できるが、ノニオン系界面活性剤が好適に用いられる。

0039

ノニオン系界面活性剤としては、例えばエーテル型としてポリオキシエチレンラウリルエーテル(ノニオンK−204、ノニオンK−240;日本油脂製)等が挙げられる。アルキルフェノール型としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(ノニオンNS−215;日本油脂製)、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル(ノニオンHS−204、HS−206、HS−215;日本油脂製)等が挙げられる。エステル型としては、ポリオキシエチレンモノオレート(ノニオンO−6;日本油脂製)等が挙げられる。ソルビタンエステル型としては、ソルビタンモノラウレート(ノニオンLP−20R;日本油脂製)等が挙げられる。ソルビタンエステルエーテル型としてはポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(ノニオンLT−221;日本油脂製)、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(ノニオンST−221;日本油脂製)等が挙げられる。上記界面活性剤は1種類単独でも良く、あるいは2種類以上を混合して用いても良い。

0040

界面活性剤の使用量は、上記有機ケイ素化合物成分(A)と(B)の合計量の1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。界面活性剤の使用量が1重量%未満の場合、基材内部への浸透性が悪く、基材表面に濡れ色が発生する。また、20重量%を超える場合、圧力がかかる条件下では吸水防止性が悪くなる。

0041

本発明において用いられる有機ケイ素化合物エマルションは、そのpH値を6〜9の範囲で安定化するために、緩衝物質を含有しても良い。このようなpH値においては、アルキルアルコキシシランが加水分解に対してきわめて安定である。緩衝物質としては、カルボン酸リン酸炭酸および硫酸アルカリ金属塩アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩が好ましく、炭酸ナトリウム炭酸水素ナトリウムが特に好ましい。緩衝物質の好ましい量は有機ケイ素化合物の全量の1重量%以下である。

0042

本発明において用いられる有機ケイ素化合物エマルションの製造方法は、特に限定されないが、通常、室温下、水と界面活性剤との混合液ホモミキサーウルトラディスパーザー高圧ホモジナイザー等で高速攪拌し、次いで有機ケイ素化合物を徐々に添加し、引き続き高速攪拌することにより製造することができる。

0043

本発明において用いられるフッ素樹脂エマルションとしては、フッ素原子を含有する樹脂のエマルションであれば、特に限定されるものではない。フッ素樹脂としては、例えば、フッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体、フッ素原子を含有するオレフィンと炭化水素モノマーとの共重合体、フッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体と熱可塑性アクリル樹脂との混合物などが挙げられる。

0044

前記フッ素原子を含有するオレフィンとしては、例えば、テトラフルオロエチレンクロロトリフルオロエチレンビニリデンフルオライドなどのフルオロオレフィンが挙げられる。好ましくは、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライドである。

0045

前記炭化水素モノマーとしては、シクロアルキルビニルエーテルアルキルビニルエーテルヒドロキシアルキルビニルエーテルなどのビニルエーテル類脂肪族カルボン酸ビニルエステルなどのビニルエステル類、(メタアクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。好ましくは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルである。なお、本明細書中で(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸とメタクリル酸を意味する。

0046

前記熱可塑性アクリル樹脂としては、例えば、メチルメタクリレートエチルメタクリレートイソブチルメタクリレートなどの単独重合体およびこれらの共重合体が挙げられ、これら重合体の1種または2種以上を使用することができる。

0047

本発明において用いられるフッ素樹脂エマルションは、公知の界面活性剤を含有する。界面活性剤としては、ノニオン系、カチオン系、アニオン系の何れも使用することができる。

0048

前記フッ素樹脂エマルションとしては、市販のフッ素樹脂エマルションを使用しても良い。その具体例としては、ビニリデンフルオライド系フッ素樹脂エマルション(VEW3300、ゼッフルSE−310;ダイキン工業株式会社製)、フルオロオレフィンビニルエーテル系フッ素樹脂エマルション(ルミフロンFE−3000、FE−4300;旭硝子株式会社製)などが使用できる。

0049

有機ケイ素化合物エマルションとフッ素樹脂エマルションとの配合割合は、通常、有機ケイ素化合物とフッ素樹脂の重量比として、1:0.01〜20の範囲であり、好ましくは1:0.1〜10の範囲である。フッ素樹脂の割合が、0.01未満の場合、多孔性材料表面の劣化が進みやすく、また多孔性材料表面の撥水性が持続されにくい傾向がある。逆に、フッ素樹脂の割合が20を超える場合、塗膜を形成して光沢を生じるために多孔性材料の素地、風合いが損なわれたり、透湿性阻害するために膨れ、浮きにつながるおそれがあるなど好ましくない。

0050

本発明に用いられる成膜助剤としては、エマルション塗料に一般に使用されているものであれば特に限定されない。例えば、カルビトールブチルカルビトールブチルカルビトールアセテートプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートテキサノールアジピン酸ジエチルなどが挙げられる。好ましくは、ブチルカルビトールアセテート、テキサノール、アジピン酸ジエチルである。

0051

フッ素樹脂と成膜助剤の割合は、重量比で1:0.01〜0.2が好ましい。成膜助剤の割合が0.01未満の場合、フッ素樹脂の成膜状態が悪くなり、塗布外観を損なう可能性がある。成膜助剤の割合が0.2を超える場合、不経済である。

0052

本発明の水系吸水防止材の製造方法は、特に限定されないが、通常、室温下、有機ケイ素化合物エマルション、フッ素樹脂エマルションおよび成膜助剤をホモミキサー、ウルトラディスパーザー、高圧ホモジナイザー等の攪拌機で高速攪拌することにより製造することができる。

0053

本発明の水系吸水防止材は、水および/または水に可溶な溶剤を用いて、樹脂固形分が2〜60重量%、好ましくは5〜30重量%の濃度に調製して使用できる。樹脂固形分が2重量%未満の場合、水系吸水防止材本来の性能が発揮されないだけでなく、効果を奏すためには多量に塗布しなければならないので乾燥に時間を要し、好ましくない。また、樹脂固形分が60重量%を超える場合、粘性が高く、また多孔性材料への浸透性が悪くなり、濡れ色が発生する傾向がある。

0054

本発明の水系吸水防止材を調製する際には、防腐剤防カビ剤防藻剤防蟻剤紫外線吸収剤等を副次的に添加しても良い。

0055

本発明の水系吸水防止材を多孔性材料に塗布するには、ローラー刷毛スプレー等を用い、場合によっては、浸漬法によっても良い。また、乾燥方法としては、室温下に放置して乾燥させても良いし、天日乾燥加熱乾燥によっても良い。

0056

本発明の水系吸水防止材を塗布する多孔性材料としては、例えば多孔性土木建築材料があり、さらに詳しくは、打放しコンクリート、軽量コンクリート、プレキャストコンクリート、軽量発泡コンクリート(ALC)、モルタル、目地モルタル、石綿セメント板、パルプセメント板、木毛セメント板、セメント系押出成形板、ガラス繊維入りセメント板(GRC)、カーボン繊維入りセメント板、珪酸カルシウム板、石膏ボード、ハードボード、漆喰、石膏プラスター、ドロマイトプラスター、ブロック、レンガ、タイル、瓦、天然石、人工石、ガラスウール、ロックウール、セラミックファイバー、等無機質材料を主成分とする材料、および木材、合板、パーティクルボード等有機質材料を主成分とする材料が挙げられる。

0057

本発明の水系吸水防止材は、激しい風雨による雨水の漏水酸性雨による材料の劣化、汚れしみ込み海水による塩害寒冷地における凍害、材料中の塩の溶出による白華等の水に起因する種々の問題を解決することができる。

0058

本発明の水系吸水防止材、あるいは本発明の水系吸水防止材にアクリル系、ウレタン系、アクリルシリコーン系等の樹脂エマルションを加えたものに、顔料沈殿防止材、垂れ防止材、艶消し剤、紫外線吸収剤等の塗料構成成分を添加、混合して水系浸透性撥水塗料とすることもできる。

0059

また上記塗料構成成分に、さらに、防腐剤、防カビ剤、防藻剤、防蟻剤等を加えれば、特に、木材、竹材等に好適な水系浸透性撥水塗料とすることもできる

0060

以下、実施例および比較例により更に詳しく本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。

0061

実施例1
水50重量部とソルビタンモノラウレート(LP−20R;日本油脂製)3重量部との混合液をホモミキサーで高速攪拌し、次いで、ヘキシルトリエトキシシラン38重量部とN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン9重量部を徐々に添加してホモミキサーで高速攪拌し、有機ケイ素化合物エマルションを得た。

0062

得られた有機ケイ素エマルション20重量部、フルオロオレフィンビニルエーテル系フッ素樹脂エマルション(ルミフロンFE−4300、樹脂固形分50重量%;旭硝子株式会社製)20重量部、アジピン酸ジエチル2重量部および水58重量部をホモミキサーで高速攪拌し、本発明の水系吸水防止材を得た。

0063

実施例2
水50重量部とソルビタンモノラウレート(LP−20R;日本油脂製)3重量部との混合液をホモミキサーで高速攪拌し、次いで、オクチルトリエトキシシラン37重量部とN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン10重量部を徐々に添加してホモミキサーで高速攪拌し、有機ケイ素化合物エマルションを得た。

0064

得られた有機ケイ素エマルション20重量部、フルオロオレフィンビニルエーテル系フッ素樹脂エマルション(ルミフロンFE−4300、樹脂固形分50重量%;旭硝子株式会社製)20重量部、アジピン酸ジエチル2重量部および水58重量部をホモミキサーで高速攪拌し、本発明の水系吸水防止材を得た。

0065

実施例3
水50重量部とソルビタンモノラウレート(LP−20R;日本油脂製)3重量部との混合液をホモミキサーで高速攪拌し、次いで、ヘキシルトリエトキシシラン35重量部、実験式CH3Si(OC2H5)0.8O1.1のオルガノポリシロキサン(平均分子量約650および粘度約20mPa/s)4重量部およびN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン8重量部を徐々に添加してホモミキサーで高速攪拌し、有機ケイ素化合物エマルションを得た。

0066

得られた有機ケイ素エマルション24重量部、ビニリデンフルオライド系フッ素樹脂エマルション(VEW3300、樹脂固形分50重量%;ダイキン工業株式会社製)24重量部、アジピン酸ジエチル2重量部および水50重量部をホモミキサーで高速攪拌し、本発明の水系吸水防止材を得た。

0067

実施例4
水50重量部とソルビタンモノラウレート(LP−20R;日本油脂製)3重量部との混合液をホモミキサーで高速攪拌し、次いで、ヘキシルトリエトキシシラン33重量部、実験式CH3Si(OC2H5)0.8O1.1のオルガノポリシロキサン(平均分子量約650および粘度約20mPa/s)4重量部および3−アミノプロピルトリエトキシシラン10重量部を徐々に添加してホモミキサーで高速攪拌し、有機ケイ素化合物エマルションを得た。

0068

得られた有機ケイ素エマルション24重量部、ビニリデンフルオライド系フッ素樹脂エマルション(VEW3300、樹脂固形分50重量%;ダイキン工業株式会社製)24重量部、アジピン酸ジエチル2重量部および水50重量部をホモミキサーで高速攪拌し、本発明の水系吸水防止材を得た。

0069

実施例5
水50重量部とソルビタンモノラウレート(LP−20R;日本油脂製)3重量部との混合液をホモミキサーで高速攪拌し、次いで、ヘキシルトリメトキシシラン38重量部とN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン9重量部を徐々に添加してホモミキサーで高速攪拌し、有機ケイ素化合物エマルションを得た。

0070

得られた有機ケイ素エマルション36重量部、ビニリデンフルオライド系フッ素樹脂エマルション(ゼッフルSE−310、樹脂固形分50重量%;ダイキン工業株式会社製)12重量部、アジピン酸ジエチル1重量部および水51重量部をホモミキサーで高速攪拌し、本発明の水系吸水防止材を得た。

0071

実施例6
水50重量部とソルビタンモノラウレート(LP−20R;日本油脂製)3重量部との混合液をホモミキサーで高速攪拌し、次いで、デシルトリメトキシシラン38重量部とN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン9重量部を徐々に添加してホモミキサーで高速攪拌し、有機ケイ素化合物エマルションを得た。

0072

得られた有機ケイ素エマルション12重量部、ビニリデンフルオライド系フッ素樹脂エマルション(ゼッフルSE−310、樹脂固形分50重量%;ダイキン工業株式会社製)36重量部、アジピン酸ジエチル3重量部および水49重量部をホモミキサーで高速攪拌し、本発明の水系吸水防止材を得た。

0073

比較例1
フルオロオレフィンビニルエーテル系フッ素樹脂エマルション(ルミフロンFE−4300、樹脂固形分50重量%;旭硝子株式会社製)30重量部、アジピン酸ジエチル3重量部および水67重量部をホモミキサーで高速攪拌し、水系吸水防止材を得た。

0074

比較例2
水50重量部とソルビタンモノラウレート(LP−20R;日本油脂製)3重量部との混合液をホモミキサーで高速攪拌し、次いで、ヘキシルトリエトキシシラン38重量部とN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン9重量部を徐々に添加してホモミキサーで高速攪拌し、有機ケイ素化合物エマルションを得た。

0075

得られた有機ケイ素エマルション40重量部および水60重量部をホモミキサーで高速攪拌し、水系吸水防止材を得た。

0076

試験
JIS R−5201に準じたJISモルタル(70×70×20mm)を供試体として使用し、これに実施例および比較例で得られた水性吸水防止材を300g/m2の割合で全面塗布した。なお、何も塗布しないものを対照とした。得られた供試体を温度20℃、相対湿度65%RHの恒温恒湿器内で7日間養生した後、以下に示す吸水比性能試験に供した。次に、サンシャインウェザーメーターデュサイクルサンシャインスーパーロングライフウェザーメーターWEL−SUN−DCH型、スガ試験機(株)製)を用いて、ブラックパネル温度:63℃、湿度:約50%、降雨条件:60分中12分降雨の試験条件促進耐候性試験を実施した。5000時間経過後の供試体を以下に示す性能試験に供した。

0077

吸水比
得られた塗布供試体および無塗布供試体を、水中に浸漬し、常圧、0.5MPa(ゲージ圧)および1MPa(ゲージ圧)の気圧下で15分間放置した後、取り出した供試体の余剰水を乾いた布で拭き取った後の重量(g)を測定し、下式により算出した。結果を表1に示す。なお、吸水比が0.2以下の場合、吸水防止性に優れていると判断できる。

0078

0079

撥水性
塗布面に0.5mlの水滴を落とし、表面状態目視で観察した。評価基準は下記のとおりである。結果を表2に示す。
○:撥水性良好。
△:撥水性やや不良(水滴を落とした所に濡れ跡が残る)。
×:撥水性なし(水滴が吸収される)。

0080

接触角
塗布面に直径2mmの水滴を落とし、1分間放置後、接触角計(CA−S150型;協和界面科学株式会社製)で測定した。結果を表2に示す。

0081

0082

0083

表1および表2より実施例1〜6の水系吸水防止材は、多孔性材料に圧力がかかる条件下においても吸水防止性能を非常に長期間維持することができることがわかる。

発明の効果

0084

本発明によると、激しい風雨にさらされたり、積雪地域において外壁が常に雪と接触している場合のように多孔性材料に圧力がかかる条件下においても良好な吸水防止性能を非常に長期間維持するとともに、材料の素地、風合いを生かしたままで、材料の表面を保護することのできる、水系吸水防止材を提供することができる。

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