図面 (/)

技術 食品残渣の処理方法

出願人 株式会社湘南ぴゅあ株式会社トータルウェルネス研究所有限会社ぴゅあポーク
発明者 奈良誠
出願日 2001年7月10日 (19年5ヶ月経過) 出願番号 2001-209096
公開日 2003年1月21日 (17年11ヶ月経過) 公開番号 2003-019476
状態 特許登録済
技術分野 廃ガス処理 肥料 固体廃棄物の処理 飼料(2)(一般)
主要キーワード 空気導入ファン 原料残渣 調理残渣 熱風供給管 ペレット製品 凝縮処理 処理スペース 嫌気醗酵
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年1月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

食品残渣から醗酵、乾燥工程を経て飼料肥料として有効利用する方法において、醗酵により生じる悪臭の成分を比較的簡単な装置で効果的に除去すると共に、副生成分を回収して有効利用するようにした処理方法を提供する。

解決手段

食品残渣の醗酵工程S1と、乾燥工程S2とを含む処理方法において、醗酵工程S1で発生する臭気ガスアルカリ水溶液に接触させて排気するとともに、前記臭気ガス中に含まれる有機酸を前記アルカリ水溶液に溶解させて回収する中和回収工程S4を設ける。

概要

背景

レストラン家庭等から排出される一般食品の残渣や、おから等に例示される食品工業における製造時の副産物など、大量の食品資源の処理が問題となっている。これらの食品資源においては、従来は埋めたて廃棄焼却等によって処理されていたが、処理コスト処理スペースの問題、更には環境への負荷等の点からも大きな社会問題が生じており、これに代わる、各種の解決方法が検討されている。

上記食品資源の処理方法の一例として、これを、そのまま家畜等の飼料として利用することも広く行われている。しかしながら、残渣形態のままでは多量の水分を含み、形態や臭い等の問題があり、保存、流通保管にも不適であることから飼料や肥料としての再利用としては量的な限度があるのが現状である。また、飼料としての品質栄養価についても配合飼料に及ばないという問題もある。

一方、上記の問題点を解決すべく、食品残渣醗酵や乾燥させ、必要に応じて、これを流通に適するようにペレット化して飼料化することも提案されており、各種の方法や装置が知られている。

例えば、特開平5−103650号公報には、食品廃棄物水分調整し、これに好熱菌を添加して混和し、攪拌しながら50〜85℃に保持して醗酵させる飼料の製造方法において、流動層乾燥炉に原料装入すると共に好熱菌を添加し、下方より熱風を吹き込んで流動状態で原料を乾燥して醗酵させ、所定の含水率となった原料を集塵機で補集して取り出すことにより、食品廃棄物を醗酵させて畜産用の飼料を製造する技術が開示されている。

また、特開平10−327764号公報には、オカラ乳酸菌醗酵槽に入れて醗酵処理し、次段階として水分調整を行い、更に粗繊維質補給の為に穀物皮等を混入してペレット機械にかけ、後処理として好気性醗酵腐敗防止、保存性向上のために急速乾燥して袋詰めをし、主に畜産用飼料有機栽培用肥料とする技術が開示されている。

概要

食品残渣から醗酵、乾燥工程を経て飼料や肥料として有効利用する方法において、醗酵により生じる悪臭の成分を比較的簡単な装置で効果的に除去すると共に、副生成分を回収して有効利用するようにした処理方法を提供する。

食品残渣の醗酵工程S1と、乾燥工程S2とを含む処理方法において、醗酵工程S1で発生する臭気ガスアルカリ水溶液に接触させて排気するとともに、前記臭気ガス中に含まれる有機酸を前記アルカリ水溶液に溶解させて回収する中和回収工程S4を設ける。

目的

したがって、本発明の目的は、食品残渣から醗酵、乾燥工程を経て飼料や肥料として有効利用する方法において、醗酵により生じる悪臭の成分を比較的簡単な装置で効果的に除去すると共に、副生成分を回収して有効利用するようにした食品残渣の処理方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

食品残渣醗酵させる醗酵工程と、前記醗酵した食品残渣を乾燥させる乾燥工程とを含む食品残渣の処理方法において、前記醗酵工程で発生する臭気ガスアルカリ水溶液に接触させて排気すると共に、前記臭気ガス中に含まれる有機酸を前記アルカリ水溶液に溶解させて回収することを特徴とする食品残渣の処理方法。

請求項2

前記乾燥工程で発生する蒸発ガス凝縮させて、前記蒸発ガス中に含まれる有機酸を凝縮水として回収する請求項1記載の食品残渣の処理方法。

請求項3

前記請求項1で得られた有機酸を含む水溶液と、前記請求項2で得られた有機酸を含む凝縮水と、成分調整資材とを混合する請求項2記載の食品残渣の処理方法。

請求項4

前記成分調整資材が、カルシウムマグネシウム、鉄、マンガン亜鉛、銅、モリブデンより選ばれる少なくとも一種ミネラル成分を含有するものである請求項3記載の食品残渣の処理方法。

請求項5

前記乾燥工程を経て得られた食品残渣処理物をペレット化して、飼料又は肥料として利用する請求項1〜4のいずれか一つに記載の食品残渣の処理方法。

技術分野

0001

本発明は、食品残渣の有効利用を図る方法に関し、更に詳しくは、食品残渣を醗酵、乾燥させて高品質飼料又は肥料を得ることにより、食品残渣を効率良く処理する方法に関する。

背景技術

0002

レストラン家庭等から排出される一般食品の残渣や、おから等に例示される食品工業における製造時の副産物など、大量の食品資源の処理が問題となっている。これらの食品資源においては、従来は埋めたて廃棄焼却等によって処理されていたが、処理コスト処理スペースの問題、更には環境への負荷等の点からも大きな社会問題が生じており、これに代わる、各種の解決方法が検討されている。

0003

上記食品資源の処理方法の一例として、これを、そのまま家畜等の飼料として利用することも広く行われている。しかしながら、残渣形態のままでは多量の水分を含み、形態や臭い等の問題があり、保存、流通保管にも不適であることから飼料や肥料としての再利用としては量的な限度があるのが現状である。また、飼料としての品質、栄養価についても配合飼料に及ばないという問題もある。

0004

一方、上記の問題点を解決すべく、食品残渣を醗酵や乾燥させ、必要に応じて、これを流通に適するようにペレット化して飼料化することも提案されており、各種の方法や装置が知られている。

0005

例えば、特開平5−103650号公報には、食品廃棄物水分調整し、これに好熱菌を添加して混和し、攪拌しながら50〜85℃に保持して醗酵させる飼料の製造方法において、流動層乾燥炉に原料装入すると共に好熱菌を添加し、下方より熱風を吹き込んで流動状態で原料を乾燥して醗酵させ、所定の含水率となった原料を集塵機で補集して取り出すことにより、食品廃棄物を醗酵させて畜産用の飼料を製造する技術が開示されている。

0006

また、特開平10−327764号公報には、オカラ乳酸菌醗酵槽に入れて醗酵処理し、次段階として水分調整を行い、更に粗繊維質補給の為に穀物皮等を混入してペレット機械にかけ、後処理として好気性醗酵腐敗防止、保存性向上のために急速乾燥して袋詰めをし、主に畜産用飼料有機栽培用肥料とする技術が開示されている。

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上記いずれの従来技術においても以下の問題点があり、食品残渣の処理方法として充分とはいえなかった。

0008

すなわち、食品残渣を処理する醗酵工程及び乾燥工程においては、醗酵、乾燥に伴って、水分と共に低沸点有機酸である乳酸酢酸等や、アミノ酸等に加えて、アンモニアメルカプタン等の悪臭成分が発生することがある。これらの成分は微量でも悪臭源となり、これをそのまま大気に放出すると公害をもたらす。このため、従来は、悪臭成分を除去するために、活性炭による吸着処理や、触媒による酸化分解等の方法を併用する必要があった。しかし、このような脱臭処理には複雑で大型な装置が別途必要であり、コスト的にも不利になるという問題点があった。

0009

また、上記の気体成分のうち、特に、有機酸成分は肥料や飼料としての有効成分と成り得るにもかかわらず、従来はこれを全く利用しておらず、食品残渣の利用が不完全であるという問題も生じていた。

0010

したがって、本発明の目的は、食品残渣から醗酵、乾燥工程を経て飼料や肥料として有効利用する方法において、醗酵により生じる悪臭の成分を比較的簡単な装置で効果的に除去すると共に、副生成分を回収して有効利用するようにした食品残渣の処理方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成するため、本発明の食品残渣の処理方法の第1は、食品残渣を醗酵させる醗酵工程と、前記醗酵した食品残渣を乾燥させる乾燥工程とを含む食品残渣の処理方法において、前記醗酵工程で発生する臭気ガスアルカリ水溶液に接触させて排気すると共に、前記臭気ガス中に含まれる有機酸を前記アルカリ水溶液に溶解させて回収することを特徴とする。

0012

上記の方法によれば、醗酵工程で発生する乳酸や酢酸等の有機酸や、アミノ酸等が、アルカリ水溶液に溶解して中和され回収されるので、臭い成分が大気中に放出されることがなく、公害問題が生じることがない。また、従来そのまま大気中に放出、又は活性炭等により吸着処理後に廃棄されていた副生成分である有機酸等が中和されて回収されるので、これを液体肥料等として有効利用することが可能となる。

0013

また、本発明の食品残渣の処理方法の第2は、前記第1の発明における乾燥工程で発生する蒸発ガス凝縮させて、前記蒸発ガス中に含まれる有機酸を凝縮水として回収する。これにより、醗酵工程に引続き、乾燥工程で発生する残りの有機酸成分も回収されるので、これも液体肥料等として有効利用することが可能となる。

0014

更に、本発明の好ましい態様としては、前記第1の発明で得られた有機酸を含む水溶液と、前記第2の発明で得られた有機酸を含む凝縮水と、成分調整資材とを混合する。ここで、前記成分調整資材が、カルシウムマグネシウム、鉄、マンガン亜鉛、銅、モリブデンより選ばれる少なくとも一種ミネラル成分であることが特に好ましい。

0015

これにより、回収した有機酸と上記ミネラル成分とが結合して、可溶性ミネラル豊富に含む溶液を得ることができ、これを例えば液体肥料として有効利用することが可能となる。また、これを醗酵飼料と併用して使用すれば、醗酵飼料単独では不足するミネラル分を補うことができ、より成分的に優れた飼料を得ることができる。

0016

また、本発明の更に好ましい態様としては、前記乾燥工程を経て得られた食品残渣処理物をペレット化して、飼料又は肥料として利用する。これにより、悪臭等の公害を発生することなく食品残渣を処理し、長期の保存性、流通性、保管性に優れる飼料又は肥料として利用することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下、本発明について図面を用いて更に詳細に説明する。図1〜5には本発明の食品残渣の処理方法の一実施形態が示されている。図1は同処理方法の工程図、図2は醗酵工程に用いられる装置の概略構成図、図3図2のIII−III矢視線に沿った断面図、図4は醗酵工程で生じた臭気ガスを中和回収する装置の概略構成図、図5は乾燥工程から蒸発ガスを凝縮回収するための装置の概略構成図を示す。

0018

図1の工程図に示すように、本実施形態の処理方法は、食品残渣を醗酵工程S1で微生物によって醗酵させた後、乾燥工程S2で乾燥して水分調整し、これをペレット化工程S3で粒状に成形して飼料又は肥料として製品化する工程からなる。一方、醗酵工程S1より生じた臭気ガスは、中和回収工程S4によって悪臭成分が除去されると共に、臭気ガス中の有機酸等が回収され、また、乾燥工程S2より生じた蒸気ガスは凝縮回収工程S5で有機酸等が回収され、前記S4及び及びS5で回収された有機酸等はミネラル水製造工程S6でミネラル成分が添加調整されて液体肥料が得られる。

0019

以下、上記各工程で使用する装置の例を挙げて説明する。図2、3には、醗酵工程S1及び乾燥工程S2で使用する装置の概略構成が示されている。醗酵装置10は、上面に図示しない開閉可能な投入口を有する醗酵槽20と、この醗酵槽20内の下方にあって、水平方向に並列して配置された2本の主軸スクリュー40、41と、これらの主軸スクリュー40、41の間にあって、しかもそれらの軸方向中間部において、上下に配設された上昇スクリュー30と、前記主軸スクリュー40、41の上方にあって、同じく水平方向に並列して配置された2本の戻しスクリュー50、51とを有している。

0020

主軸スクリュー40、41は、基本的には同じ構造をなし、図3にはそのうちの一方の主軸スクリュー40が示されている。以下、一方の主軸スクリュー40について説明し、他方の主軸スクリュー41の説明は同じ構造なので省略することにする。主軸スクリュー40は、その両端部を醗酵槽20の両側壁に設けられた軸受43a、43bに支持されると共に、その中間部を醗酵槽20内に配置された軸受43cに支持されている。このように、スクリュー軸の中間部も軸受43cで支持することにより、主軸スクリュー40の全長を長くしても安定して支持することができる。

0021

また、上記軸受43a、43b、43cのそれぞれは、軸受ケース42で覆われており、この軸受ケース42には送気パイプ55が連結されている。この送気パイプ55は、軸受ケース42内に圧縮空気(空気以外の気体でもよい)を導入し、醗酵槽20内の食品残渣が軸受ケース42内に混入しないようにされている。なお、主軸スクリュー40と軸受ケース42との間には適当なシール手段が設けられることが好ましい。

0022

また、主軸スクリュー40は、その中間部から一方の端部側にスクリュー羽根40aを有し、他方の端部側に上記スクリュー羽根40aとは逆向きのスクリュー羽根40bを有している。そして、主軸スクリュー40が所定方向に回転するとき、両者のスクリュー羽根40a、40bは、食品残渣を図3中の矢印A、Bで示すように、主軸スクリュー40の中央部に向けて移動させる、すなわち食品残渣を中央に寄せるようになっている。

0023

戻しスクリュー50、51も上記主軸スクリュー40、41と同様な構造をなしている。すなわち、戻しスクリュー50、51は、基本的に同じ構造をなし、図3にはそのうちの一方の戻しスクリュー50が示されている。以下、一方の戻しスクリュー50について説明し、他方の戻しスクリュー51の説明は同じ構造なので省略することにする。戻しスクリュー50は、その両端部を醗酵槽20の両側壁に設けられた軸受53a、53bに支持されると共に、その中間部を醗酵槽20内に配置された軸受53cに支持されている。このように、スクリュー軸の中間部も軸受53cで支持することにより、戻しスクリュー50の全長を長くしても安定して支持することができる。

0024

また、上記軸受53a、53b、53cのそれぞれは、軸受ケース52で覆われており、この軸受ケース52には送気パイプ55が連結されている。この送気パイプ55は、軸受ケース52内に圧縮空気(空気以外の気体でもよい)を導入し、醗酵槽20内の食品残渣が軸受ケース52内に混入しないようにされている。そして、戻しスクリュー50と軸受ケース52との間には適当なシール手段が設けられることが好ましい。

0025

また、戻しスクリュー50は、その中間部から一方の端部側にスクリュー羽根50aを有し、他方の端部側に上記スクリュー羽根50aとは逆向きのスクリュー羽根50bを有している。そして、主軸スクリュー50が所定方向に回転するとき、両者のスクリュー羽根50a、50bは、食品残渣を図3中の矢印C、Dで示すように、戻しスクリュー50の両端部に向けて移動させる、すなわち食品残渣を両側に戻すようになっている。

0026

そして、上下に配設された上昇スクリュー30は、主軸スクリュー40、41の間、及び戻しスクリュー50、51の間にあって、所定方向に回転することにより、主軸スクリュー40、41によって中央に寄せられた食品残渣を、図3中の矢印Eで示すように上昇させて、戻しスクリュー50、51の中央に移動させるようになっている。

0027

このため、食品残渣は、図3中矢印A、Bで示すように醗酵槽20内の下方において中央に寄せられた後、矢印Eで示すように上昇し、更に矢印C、Dで示すように両側に寄せられて、再び矢印F、Gで示すように再び下降するという経路を経て、醗酵槽20内を循環するようになっている。

0028

また、醗酵槽20の底部には、ファン61から熱交換器60を経て延出される空気導入管62が接続されており、また、醗酵槽20の上部には、次工程である中和回収工程S4へ臭気ガスを誘導するための導出管22が設けられている。空気導入管62は、複数の枝管62aに分岐して醗酵槽20の底部の複数箇所に連結され、加熱された空気を複数箇所から醗酵槽20内に導入するようになっている。また、熱交換器60には、図示しない蒸気ボイラーに連結された配管が通っており、ファン61から送られてくる空気を熱交換して昇温させるようになっている。

0029

本発明において、醗酵槽20やスクリュー30、40、41、50、51を構成する材料としては特に限定されないが、発生する有機酸が酸性であることから腐食に強い材料が好ましく、特にステンレス等が好適に使用可能である。また、醗酵槽20の大きさも、一度に投入する食品残渣の投入量に応じて適宜設定可能である。

0030

次に、上記醗酵装置10を用いた醗酵工程S1について説明する。まず、食品残渣を醗酵槽20内に投入して、微生物等を含有する醗酵促進液を加える。ここで、本発明における食品残渣としては、レストラン等から出される一般残飯等に限らず、おからやビール粕等の食品工業からの副生物でもよく、食品資源であれば特に限定されないが、特に豆腐製品からの副生物であるおからが好適に用いられ、更に好ましくはいくつかの種類の残渣を、栄養バランスをとって組み合せて用いる。

0031

また、本発明においては醗酵促進液の添加は必須ではないが、醗酵を促進して醗酵時間を短縮するために添加することが好ましい。ここで、醗酵促進液としては、例えば乳酸菌酵母菌等の微生物の培養液などが好ましく使用される。

0032

次に、スクリューを回転させて混合、撹拌を開始する。前述したように、醗酵槽20内の食品残渣は、主軸スクリュー40、41が回転することにより、図3中の矢印A、Bで示すように移動して中央部に集められ、そこから上昇スクリュー30によって矢印Eで示すように上方に移動し、続いて戻しスクリュー50、51によって矢印C、Dで示すように両側に移動し、最後に醗酵槽20内の両側で矢印F、Gで示すように下降することにより、醗酵槽20内を循環する。

0033

このように、食品残渣は、醗酵槽20内を循環し、その際に、主軸スクリュー40、41の中央で衝突し合い、戻しスクリュー50、51の両端で醗酵槽20内壁に衝突するので、均一に効率よく攪拌される。また、スクリューを用いるので、通常の攪拌羽根を用いた場合に比べて構造的に強く、故障を少なくして長期使用に耐えるようにすることができる。また、軸受け43a、43b、43c、53a、53b、53cを囲む軸受ケース42、52内に、送気パイプ55を通して圧縮空気が導入されることにより、軸受ケース42、52内に食品残渣が入り込むことを防止し、軸受け43a、43b、43c、53a、53b、53cに食品残渣が詰まったりする不都合を回避できる。

0034

また、醗酵槽20内には、ファン61から熱交換器60を通して加熱された空気が、空気導入管62を介して挿入され、食品残渣を加熱すると共に空気を供給して醗酵が促進される。なお、空気導入管62から供給する加熱空気の温度は、好ましくは50〜60℃とする。また、醗酵槽20内の温度及び醗酵時間は、醗酵槽20の大きさや食品残渣の投与量等に応じて適宜調整すればよいが、好ましくは温度35〜45℃、醗酵時間12〜48時間とする。

0035

上記の醗酵工程S1により食品残渣の醗酵が行われるが、同時に低沸点の有機酸である乳酸、酢酸等や、アミノ酸等に加えて、場合によってはアンモニア、メルカプタン等も含む臭気ガス成分が発生し、これらは醗酵槽20の上部に設けられた導出管22を通じて中和回収工程S4に送られる。

0036

次に、中和回収工程S4について説明する。図4は、中和回収工程S4で使用する中和回収装置の概略構成図である。

0037

この中和回収装置70は、内部にシャワー装置73を有する中和回収塔76と、アルカリ水溶液をシャワー装置73に供給するためのアルカリ水溶液貯留槽72と、回収された中和液貯留する中和液貯留塔77より構成されている。アルカリ水溶液貯留槽72に貯留されたアルカリ水溶液は、ポンプ79を介してシャワー装置73に送られるようになっている。

0038

そして、中和回収塔76の底部側面には、醗酵工程S1で発生し、導出管22を通じて取出された臭気ガスを導入するための導入管71が設けられている。また、中和回収塔76の底面には、回収された溶液を取出す導出管74が設けられている。導出管74は、上記回収された溶液を中和液貯留塔77又はアルカリ水溶液貯留槽72に送るようになっている。また、中和回収塔76の頂部には、アルカリ水溶液に接触して脱臭された排ガスを大気中へ放出する排気管78が設けられており、ブロア75によって大気中に放出可能となっている。

0039

したがって、醗酵工程S1で発生した臭気ガスは、導入管71より中和回収塔76に導入され、内を上昇する。ここで、アルカリ水溶液貯留槽72から供給されるアルカリ水溶液がシャワー装置73によって噴霧され、臭気ガスはこのアルカリ水溶液に接触し、臭気ガスに含有される悪臭成分がアルカリ水溶液に溶解して除去される。また、悪臭成分と共に、臭気ガス中に含まれる有機酸、アミノ酸等もアルカリ水溶液に溶解して回収される。そして、アルカリ水溶液は、有機酸によって中和され、肥料等として有用な成分を含有する中和水溶液となって回収される。

0040

この回収溶液は、導出管74より取出され、その一部はアルカリ水溶液貯留槽72に戻されて循環されると共に、残りは中和液貯留塔77に導入されて蓄えられる。中和液貯留塔77に蓄えられた回収溶液は、ミネラル水製造工程S6に利用される。これにより、臭気ガスに含まれる気体状の有機酸が容易に回収できると共に、中和反応時にアルカリ塩を形成するので、ミネラル分を同時に付与することが可能となる。

0041

一方、中和反応後のガスは、そのまま中和回収塔76を上昇して排気管78からブロア75によって外気に放出される。本発明においては、このようにアルカリ溶液によって酸性ガスが中和されて、醗酵工程S1で発生した乳酸や酢酸等の有機酸が回収されるので、悪臭成分が大気中に放出されることがなく、公害問題が生じることがない。更に、副生した気体有機酸を中和して液体として回収できるので、これを液体肥料等として有効利用することが可能となる。

0042

本発明において使用可能なアルカリ水溶液としては、特に限定されないが、後にこれを液体肥料等として用いる観点から、特にカルシウムを含むアルカリ水溶液が好ましい。この場合のカルシウム源としては、カキホタテ等の貝殻等の天然物由来のカルシウムが好適に使用できるが、特にこれらに限定されるものではない。また、好ましいアルカリ水溶液のpHの範囲としては8〜13である。

0043

次に、乾燥工程S2及び凝縮回収工程S5について説明する。醗酵工程S1によって醗酵された食品残渣は未だ多量の水分を含んでおり、このままでは保存、貯蔵性に劣るので、乾燥工程S2において水分調整されて余分の水分を蒸発させる。また、このとき、高温曝すことによって、不用な雑菌雑草の種を不活性にすることができる。

0044

ここで、乾燥装置としては、図2、3で説明した醗酵装置と同様の構造の装置が使用可能である。すなわち、図2、3における醗酵槽20は、そのまま乾燥槽となり、各スクリュー40、41、50、51、30は、そのまま乾燥装置における攪拌手段となる。また、図2、3における空気導入管62は、乾燥のための熱風供給管となり、導出管22は、乾燥槽で発生する水蒸気を含む空気を取出す導出管となる。これによって、一方の装置が故障した際にも他方の装置を流用でき、例えば故障等の場合に一台の装置で醗酵工程S1、乾燥工程S2を順次行うことができるので、互換性に優れる処理システムとなる。

0045

乾燥工程S2の乾燥条件としては、特に限定されないが、水分を効果的に蒸発させるために、醗酵工程S1より高温条件が望ましく、導入する加熱空気の温度を80〜120℃とし、乾燥時間は8〜24時間の範囲とすることが好ましい。また、乾燥後の食品残渣の保存性等の点から、最終的な水分が5〜25%の範囲となるように調整することが好ましい。乾燥装置の乾燥槽で発生する水蒸気を含む空気は、前記導出管を通して取出され、凝縮回収工程S5に送られる。

0046

図5は、凝縮回収工程S5に用いられる装置の概略構成図である。凝縮回収装置80は、乾燥装置から前記導出管を通して排出される水蒸気を含む空気を凝縮させてその凝縮水を回収すると共に、その処理ガスを再び昇温させて乾燥装置へ供給するものである。

0047

すなわち、この凝縮回収装置80は、乾燥槽内で発生する水蒸気を含む空気を導入する導入管90と、この水蒸気を含む空気から凝縮水を回収した後、再び昇温させて加熱ガスとして乾燥槽に送る導出管91と、これらの管の間に配設された凝縮装置81、送風ファン83及び加熱装置82とを有している。

0048

凝縮装置81は、第1の熱交換器92と、冷却器93と、外気導入部94とを有している。第1の熱交換器92には、後述する第2の熱交換器95との間で、配管86a及び86bを介して熱媒体が流れるようになっている。すなわち、配管86aは、ポンプ84を有し、熱媒体を第1の熱交換器92から第2の熱交換器95に送り、配管86bは、熱媒体を第2の熱交換器95から第1の熱交換器92に送る。このため、熱媒体は、これらの配管86a、86b内を循環するようになっている。

0049

冷却器93は、配管88a、88bを介して、図示しない冷凍機に接続されており、これらの配管を通して冷媒が流れるようになっている。第1の熱交換器92及び冷却器93には、発生した凝縮水を取出す凝縮水回収管85が接続されている。外気導入部94には、図示しない空気導入ファン等に接続された配管97が接続され、所定量の外気を導入するようになっている。

0050

送風ファン83は、モータ98で作動するようになっており、凝縮装置81で凝縮処理された空気を加熱装置82側に送ると共に、加熱装置82で加熱された空気を再び乾燥装置に送る役割をなしている。

0051

加熱装置82は、第2の熱交換器95と、加熱器96とを有している。第2の熱交換器95には、前述したように、第1の熱交換器92との間で熱媒体を循環させるための配管86a、86bが接続されている。加熱器96には、図示しないボイラーから供給される加熱蒸気を導入する配管89aと、熱交換して温度低下した蒸気返送する配管89bが接続されている。

0052

なお、導入管90と導出管91には、温度センサ87が取付けられ、この温度センサ87の値が所定の温度になるように、冷却器93の冷媒の温度や、加熱器96の蒸気の温度が制御されるようになっている。

0053

また、第1の熱交換器92、冷却器93、第2の熱交換器95、加熱器96等は、内部を流れる熱媒体との熱交換を促進するため、表面積を大きくするためのフィン等を有している。

0054

したがって、乾燥装置で発生した水蒸気を含む空気は、導入管90を通して凝縮装置81に導入される。そして、水蒸気を含む空気は、凝縮装置81において、まず、第1の熱交換器92に接触し、その内部を流れる熱媒体に熱を奪われて冷却される。続いて、冷却器93に接触し、その内部を流れる冷媒に熱を奪われて更に冷却され、含有する水蒸気が凝縮水として分離される。この凝縮水は、凝縮水回収管85を通して回収され、図1におけるミネラル水製造工程S6に送られるようになっている。

0055

こうして凝縮処理された空気は、更に外気導入部97で外気と混合され、送風ファン83によって加熱装置82に送られる。そして、加熱装置82の第2の熱交換器95に接触して、その内部を流れる熱媒体と熱交換して再び昇温され、続いて加熱器96内を流れるボイラーからの蒸気と熱交換して更に昇温された後、導出管91を通って乾燥装置に戻される。

0056

配管86a、86bを通して循環する熱媒体は、第1の熱交換器92において乾燥装置から導出される水蒸気を含有する空気から熱を奪い、第2の熱交換器95において上記で奪った熱を放出する。このため、凝縮器81で回収した熱を加熱器82で利用することができ、省エネルギー化を図ることができる。

0057

こうして、中和回収工程S4及び凝縮回収工程S5により生じた回収液は、図4の中和液貯留塔77に蓄えられ、ここでミネラル水製造工程S6によって成分調整資材が添加されて最終的な液体肥料製品等とされる。ここで、成分調整資材としては、肥料として有効な無機成分であれば特に限定されず、例えば、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛、銅、モリブデンより選ばれる少なくとも一種を含有する資材が好適に用いられる。この場合、中和回収工程S4にて既にカルシウムが添加されている場合には、カルシウム以外のミネラル成分が添加されることが好ましい。添加する無機元素源としては特に限定されないが、例えばマグネシウム源としては海水からの苦汁鉄源としては岩石等が好適に使用できる。また、好ましい最終pH及び濃度は、pH3.5〜5.5、濃度は電気伝導度(EC)で10〜50mS/cmの範囲である。

0058

このようにして製造されたミネラル水は、植物の育成に必要な液体肥料として特に好適に使用可能であり、単独で無機肥料としてもよく、また他の有機系肥料と併用して使用することもできる。

0059

なお、図1に示すように、本実施形態においては、醗酵工程S1、乾燥工程S2を経て得られた食品残渣処理物は、最終的にペレット化工程3によって、所定の形状、大きさに成形され、必要に応じて包装梱包されて製品化されて飼料又は肥料として利用される。ここで、ペレット化の方法としては押出し法による圧縮成形等、従来公知の方法が使用可能であり特に限定されない。

0060

これにより、悪臭等の公害を発生することなく食品残渣を再利用してペレット化した飼料又は肥料を製造することが可能となり、長期の保存、流通、保管に適する飼料又は肥料が得られる。

0061

このように製品化されたペレット製品は、養等の飼料として、又は植物の育成肥料として好適に用いることができる。また、上記のミネラル水製造工程S6により得られたミネラル水を併用することも可能であり、これにより醗酵飼料のみでは不足するミネラル分を補うことができ、優れた食品残渣の有効利用が可能となる。

0062

以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。

0063

図2〜5に示した装置を用い、図1の工程にしたがって本発明の処理方法によって食品残渣を処理した。

0064

まず、食品残渣として、豆腐粕50%、レストラン調理残渣30%、パンクズ5%、ライ麦ヌカ5%、配合飼料10%の割合で混合して原料とした。このときの原料残渣の水分は65%であった。

0065

次に、上記原料60kgを、図2、3に示したような構造の醗酵槽に投入し、乳酸菌、酵母の培養液からなる醗酵促進液6Lを加えて、40℃で24時間、撹拌させ、通性嫌気醗酵て醗酵させた。このとき、醗酵後の残渣の水分は60%であった。次に、醗酵後の残渣を、上記醗酵槽と同様の構造をもつ乾燥槽を用い、乾燥温度を80℃で12時間、水分が30%となるまで残渣を乾燥させた。最後に乾燥後の残渣を乾燥槽から取出し、押出し法により直径5mm、平均長さ7mmのペレットとして成形し、計30kgのペレットを得た。

0066

一方、上記の醗酵槽にて発生した臭気ガスは図4に示した中和回収装置を用い、カルシウムを含むpH12のアルカリ水溶液でシャワー噴霧により接触させて中和液を回収した。このとき回収した水溶液のpHは9であった。また、このとき中和回収後の大気中に排気した気体について官能による臭気検査を実施したところ、ほとんど異臭は除去されていた。

0067

また、上記乾燥工程で発生した温度80℃の蒸発ガスは、図5に示した装置を用いて10℃まで冷却され、凝縮水として18L回収された。

0068

更に、上記の回収水にミネラル成分として、貝殻カルシウムにがりを添加して、ミネラル液を製造した。

0069

このとき、ミネラル液のpHは4.5であり、電気伝導度(EC)は20mS/cmであった。また、上記のミネラル液の有機成分を液体クロマトグラフィー分析した結果、有機酸として、乳酸、酢酸、リンゴ酸の存在が確認された。

0070

試験
実施例のペレットの一般栄養成分を常法により分析した。その結果、粗蛋白質乾物中)27.9%、粗脂肪15.9%、糖、デンプン有機酸類15.6%、総繊維36.4%、粗灰分6.1%であり、飼料として各種の有効な栄養成分を含むペレットが製造可能であった。また、一般細菌数カビ、酵母、豚丹毒に関する安全性試験を常法にて実施したところ、いずれも未検出又は問題のないレベルであり、飼料としての安全性が確認できた。

0071

また、このペレットを飼料とし、これを豚に与えて豚飼養試験肥育試験)を行い、市販の配合肥料のみ与えた対照区と比較した。その結果、体重測定肉質評価、食味評価のいずれにおいても対照区と同等であり、市販の配合飼料に劣らない結果が得られた。

発明の効果

0072

以上説明したように、本発明によれば、食品残渣の醗酵、乾燥により生じる異臭の排出を防止して醗酵処理し、飼料や肥料として有効利用できるので環境汚染を生じることなく、また、副生する有機酸を回収してミネラル分を含む液体肥料等として有効利用できる食品残渣の処理が可能となる。

図面の簡単な説明

0073

図1本発明の食品残渣の処理方法の一実施形態を示す工程図である。
図2上記工程図における醗酵工程及び乾燥工程に用いられる装置の概略構成図である。
図3図2のIII−III矢視線に沿った断面図である。
図4上記工程図における中和回収工程に用いられる装置の概略構成図である。
図5上記工程図における凝縮回収工程に用いられる装置の概略構成図である。

--

0074

S1醗酵工程
S2 乾燥工程
S3ペレット化工程
S4中和回収工程
S5凝縮回収工程
S6ミネラル水製造工程
10醗酵装置
20醗酵槽
30上昇スクリュー
40主軸スクリュー
50 戻しスクリュー
60熱交換器
62空気導入管
70 中和回収装置
72アルカリ水溶液貯留槽
73シャワー装置
76 中和回収塔
77中和液貯留塔
80凝縮回収装置
81凝縮装置
82加熱装置
85 凝縮水回収管

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ