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技術 ヒアルロニダーゼ阻害剤、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤及び肌荒れ改善化粧料

出願人 丸善製薬株式会社
発明者 新田奈美
出願日 2001年7月6日 (19年4ヶ月経過) 出願番号 2001-205953
公開日 2003年1月15日 (17年10ヶ月経過) 公開番号 2003-012532
状態 特許登録済
技術分野 化粧料 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード 茶枝葉 活性化剤溶液 サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤 抽出作業 ホウ酸溶液 ベニン ユズ抽出物 保水効果
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

解決手段

新規なヒアルロニダーゼ阻害剤、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤及び肌荒れ改善化粧料に、からの抽出物を含有せしめる。

概要

背景

従来より、皮膚疾患肌荒れに対して改善・予防効果を有するものとして、種々の治療薬皮膚外用剤化粧料等が知られている。

これら従来の薬剤や化粧料等における有効成分としては、抗炎症作用を有する成分や動植物エキス、あるいは保湿効果の高いアミノ酸や、多糖、脂質、動植物抽出エキス等が皮膚の炎症や角質層の水分の消失を防ぐ能力に優れているために用いられてきた。しかしながらいずれにおいてもその肌荒れ改善・予防効果は必ずしもすべての事例において十分ではなかった。

体組織への親和性を保つヒアルロン酸塩は、含水系の中では紫外線酵素などによって分解され、分子量の低下に伴って保水効果も減少する。また、ヒアルロン酸細胞組織として存在し、血管透過性とも関与している。更に、ヒアルロニダーゼ肥満細胞中にあって活性化により、肥満細胞から脱顆粒に関与していると言われている。従ってヒアルロン酸の加水分解酵素であるヒアルロニダーゼの活性を阻害することにより、ヒアルロン酸の安定化をはかり、肥満細胞からの種々ケミカルメディエーターの放出を防ぐことができ、保湿の強化あるいは抗炎症が期待できる。

ヒスタミンマストセル抗原が一度感作し、IgE抗体セル膜に標識する。次に再度抗原が侵入した場合、抗原抗体反応により即座に脱顆粒反応が生じ、ヒスタミン遊離が起こる。このときヒスタミンとパラレルヘキソサミニダーゼ遊離が起こるため、ヒスタミン遊離の指標となる。このヒスタミンは毛細血管拡張平滑筋収縮胃酸分泌など多くの薬理作用を持つ。

中国では古来枝葉部を飲料として利用する地方がある他は、風邪、のどの痛み、急性結膜炎等に民間薬として利用されてきた。藤茶はぶどう科に属し、中国の中部から部にわたる広い地域自生する多年生の植物であり、台湾等では栽培もされている。

概要

新規ヒアルロニダーゼ阻害剤、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤及び肌荒れ改善化粧料。

新規なヒアルロニダーゼ阻害剤、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤及び肌荒れ改善化粧料に、藤茶からの抽出物を含有せしめる。

目的

本発明の目的は、古来食品や民間薬等の分野で使用されて安全性が確認されている天然物由来物質の中から、ヒアルロニダーゼ阻害作用、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害作用サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用を有するものを見出し、それらを有効成分としたヒアルロニダーゼ阻害剤、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤を提供することを目的とする。

更に、皮膚疾患や肌荒れといった頭皮又は皮膚のトラブルの改善・予防効果に優れた肌荒れ改善化粧料を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
4件

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請求項1

請求項2

藤茶抽出物よりなるヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤

請求項3

請求項4

請求項1記載のヒアルロニダーゼ阻害剤及び/又は請求項2記載のヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤及び/又は請求項3記載のサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤を配合してなる肌荒れ改善化粧料

技術分野

0002

具体的に言うと、炎症性の疾患、例えば接触性皮膚炎乾癬尋常性天疱瘡等による肌荒れ症状の他、乾燥や洗浄剤等によって惹起される健常人肌荒れ荒れ性に対して改善・予防効果を有するヒアルロニダーゼ阻害作用、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害作用サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用を有する植物抽出物よりなる新規なヒアルロニダーゼ阻害剤、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤を利用した肌荒れ改善化粧料に関する。

背景技術

0003

従来より、皮膚疾患や肌荒れに対して改善・予防効果を有するものとして、種々の治療薬皮膚外用剤、化粧料等が知られている。

0004

これら従来の薬剤や化粧料等における有効成分としては、抗炎症作用を有する成分や動植物エキス、あるいは保湿効果の高いアミノ酸や、多糖、脂質、動植物抽出エキス等が皮膚の炎症や角質層の水分の消失を防ぐ能力に優れているために用いられてきた。しかしながらいずれにおいてもその肌荒れ改善・予防効果は必ずしもすべての事例において十分ではなかった。

0005

体組織への親和性を保つヒアルロン酸塩は、含水系の中では紫外線酵素などによって分解され、分子量の低下に伴って保水効果も減少する。また、ヒアルロン酸細胞組織として存在し、血管透過性とも関与している。更に、ヒアルロニダーゼ肥満細胞中にあって活性化により、肥満細胞から脱顆粒に関与していると言われている。従ってヒアルロン酸の加水分解酵素であるヒアルロニダーゼの活性を阻害することにより、ヒアルロン酸の安定化をはかり、肥満細胞からの種々ケミカルメディエーターの放出を防ぐことができ、保湿の強化あるいは抗炎症が期待できる。

0006

ヒスタミンマストセル抗原が一度感作し、IgE抗体セル膜に標識する。次に再度抗原が侵入した場合、抗原抗体反応により即座に脱顆粒反応が生じ、ヒスタミン遊離が起こる。このときヒスタミンとパラレルにヘキソサミニダーゼの遊離が起こるため、ヒスタミン遊離の指標となる。このヒスタミンは毛細血管拡張平滑筋収縮胃酸分泌など多くの薬理作用を持つ。

0007

中国では古来枝葉部を飲料として利用する地方がある他は、風邪、のどの痛み、急性結膜炎等に民間薬として利用されてきた。藤茶はぶどう科に属し、中国の中部から部にわたる広い地域自生する多年生の植物であり、台湾等では栽培もされている。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の目的は、古来食品や民間薬等の分野で使用されて安全性が確認されている天然物由来物質の中から、ヒアルロニダーゼ阻害作用、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害作用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用を有するものを見出し、それらを有効成分としたヒアルロニダーゼ阻害剤、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤を提供することを目的とする。

0009

更に、皮膚疾患や肌荒れといった頭皮又は皮膚のトラブルの改善・予防効果に優れた肌荒れ改善化粧料を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するために、本発明は、藤茶からの抽出物を有効成分として含有するヒアルロニダーゼ阻害剤、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤を提供するとともに、これらの作用剤を含有する肌荒れ改善化粧料を提供する。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下に、本発明について更に詳細に説明すると、本発明に係るヒアルロニダーゼ阻害剤は、藤茶抽出物からなるものであって、ヒアルロニダーゼ阻害物質を有効成分として含有するものである。

0012

また、本発明に係るヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤は、藤茶抽出物からなるものであって、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害物質を有効成分として含有するものである。

0013

なお、本発明に係るサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤は、藤茶抽出物からなるものであって、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害物質を有効成分として含有するものである。

0014

更に、本発明に係る肌荒れ改善化粧料は、ヒアルロニダーゼ阻害作用、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害作用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用を有する藤茶抽出物を配合してなるものである。

0015

本発明における藤茶は、学名〔Ampelopsis cantoniensis(Hook.e t Arn.)Planch、 Ampelopsis grossedentata(Hand.−Mazz.)W.T.WangCV〕であり、その他Ampelopsis属のうち、藤茶と呼ばれているものは全て含まれる。

0016

抽出原料としての藤茶の使用部位は、枝、葉、樹皮根部であるが、枝葉部が好適に使用され、採取後ただちに乾燥し粉砕したものが適当である。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。藤茶は、ヘキサンベンゼン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、藤茶の極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。

0017

また、藤茶から得られるヒアルロニダーゼ阻害物質、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害物質、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害物質の詳細は不明であるが、藤茶から各種の溶媒を用いて得られた抽出物に阻害活性が認められる。

0018

本発明に係る抽出物は、水、エタノールイソプロパノールなどの各種脂肪族低級アルコール、1,3−ブチレングリコールエチレングリコールグリセリンイソプレングリコールなどの親水性有機溶媒、これら各種親水性有機溶媒又は水との混液などの各種水有機溶媒を用いて得られ、この藤茶抽出物が、高いヒアルロニダーゼ阻害作用、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害作用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用を示す。しかも、これらの水系溶媒は取扱いが容易で、抽出作業が比較的容易に行える。

0019

2種以上の極性溶媒の混合液抽出溶媒として使用する場合、その混合比は、適宜調製することができる。例えば水と低級脂肪族アルコールとの混合液を使用する場合には、水と低級脂肪族アルコールとの混合比は自由に調製することができるが、7:3〜2:8(質量比)が好適である。

0020

抽出方法抽出条件等も特に限定されるものではないが、好適には質量比で用いる藤茶量の5〜15倍量の前記抽出溶媒に浸漬し、常温ないし90℃程度の加熱・加温下で、ゆるやかに攪拌しながら可溶性成分溶出させる。この後、当該抽出液をろ過又は遠心分離し、固液分離して目的となる抽出物を得る。

0021

こうして得られた抽出液はそのまま、本発明に係るヒアルロニダーゼ阻害剤、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤として用いることもできるが、活性が低い場合もあるため、適宜濃縮したエキス状物、あるいは、例えばスプレードライ真空乾燥熱風乾燥などの方法を用いて更に乾固させ、乾燥エキスとして用いることも可能である。また、上記活性を阻害しない範囲で、必要に応じて簡単な精製処理を施してもよい。このエキス状物や乾燥エキスもそのまま用いたり、あるいはデンプン乳糖などの各種賦形剤を添加して用いることができるのは言うまでもない。

0022

また、藤茶抽出物は、一般的な植物抽出物の製剤化による公知の方法により単独で、あるいは適当な助剤を用いて、例えば軟膏パップクリーム乳液ローションパックゼリー浴用剤液体石鹸固形石鹸等、頭皮・頭髪に対するものとして、トニックリンスシャンプーアストリンゼント等、いずれの形で適用することもでき、剤型は特に問わない。

0023

製剤中における藤茶抽出物の配合量は、適宜、使用目的、性別、症状等を考慮して検討すればよいが、藤茶抽出物の量として約0.005〜10質量%であり、好ましくは0.05〜5質量%である。また、藤茶枝葉は古来より飲料や民間薬として使用されてきており、その安全性は確認されているものであって、副作用なく使用できるものである。

0024

更に、本発明に係る肌荒れ改善化粧料には、ヒアルロニダーゼ阻害作用、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害作用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用を妨げない限り、化粧料の製造に通常用いられる各種主剤及びその他の任意の助剤を適宜使用することができる。

0025

これらの肌荒れ改善化粧料の主剤として併用可能なものとして具体的に挙げると次のとおりである。

0030

また、細胞賦活剤として、胎盤抽出物リボフラビン又はその誘導体、ピリドキシン又はその誘導体、ニコチン酸又はその誘導体、パントテン酸又はその誘導体、α−トコフェロール又はその誘導体、アルニカエキス、ニンジンエキスオタネニンジンエキス、エゾウコギエキスヘチマエキス(サポニン)、シコンエキス、シラカンバエキス、オウバクエキスボタンピエキスシャクヤクエキスムクロジエキスベニバナエキスアシタバエキスビワ葉エキスヒキオコシエキスユキノシタエキス黄杞エキス、サルビアエキス、ニンニクエキス、マンネンロウエキス等が挙げられる。

0032

抗酸化活性酸素消去剤としてジブチルヒドロキシトルエンブチルヒドロキシアニソール、没子食酸プロピルバイカリンバイカレインスーパーオキサイドディムターゼカタラーゼローズマリーエキス、メリッサエキス、オウゴンエキス、エイジツエキス、ビワ葉エキス、ホップエキス、ハマメリスエキス、シャクヤクエキス、セージエキス、キナエキス、カミツレエキス、ユーカリエキス、シソエキス、イチョウ葉エキス、タイムエキスカルダモンエキス、キャラウェイエキス、ナツメグエキス、メースエキス、ローレルエキス、クローブエキス、ターメリックエキス、ヤナギタデエキス等が挙げられる。

0033

更に、助剤として併用可能なものを次に挙げると、油脂類として大豆油アマニ油キリ油ゴマ油ヌカ油、綿実油ナタネ油サフラワー油トウモロコシ油オリーブ油ツバキ油アーモンド油、ヒマシ油落花生油カカオ油、モクロウヤシ油パーム核油牛脂ミンク油、卵黄油、ホホバ油、月見草油馬油等が挙げられる。

0034

ロウ類としてカルナウバロウキャンデリラロウ蜜ロウ、サラシ蜜ロウ、鯨ロウセラックス、ラノリン類等が挙げられる。

0036

脂肪酸類としては、ステアリン酸、リノール酸、ラウリン酸ミリスチン酸パルミチン酸、ヘベニン酸、ラノリン酸、オレイン酸ウンデシレン酸イソステアリン酸等が挙げられる。

0038

また、エステル類としてオレイン酸デシルステアリン酸ブチルミリスチン酸ミリスチルラウリン酸ヘキシルパルミチン酸イソプロピルミリスチン酸イソプロピルミリスチン酸オクチルドデシルジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジオレイン酸プロピレングリコール、フタル酸ジエチルモノステアリン酸プロピレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸グリセリントリミリスチン酸グリセリン、酢酸ラノリン、乳酸セチル等が挙げられる。

0040

そして香料にはメントール、カルボンオイゲノールアネトールハッカ油スペアミント油ペパーミント油ユーカリ油アニス油その他各種動植物からのオイル状香料が挙げられる。

0041

以下、本発明に係る実施例を示し、本発明について更に詳細に説明する。

0042

〔製造例1〕乾燥した藤茶枝葉部の粗砕物500gを水5リットル投入し、還流加熱下に4時間抽出した。その後、濾過して得られた抽出液を減圧下に濃縮してペースト状物を得、それを凍結乾燥して、粉末状抽出物97gを得た。

0043

〔製造例2〕乾燥した藤茶技葉部の粗砕物500gを50容量%含水エタノール5リットルに投入し、還流加熱下に4時間抽出した。その後、濾過して得られた抽出液を減圧下に濃縮してペースト状物を得、それを凍結乾燥して、粉末状抽出物130gを得た。

0044

〔製造例3〕乾操した藤茶技葉部の粗砕物500gをエタノール5リットルに投入し、還流加熱下に4時間抽出した。その後、濾過して得られた抽出液を減圧下に濃縮してペースト状物を得、それを凍結乾燥して、粉末状抽出物79gを得た。

0045

〔製造例4〕乾燥した藤茶枝葉部の粗砕物500gを1,3−ブチレングリコール7リットルに投入し、95℃で5時間抽出した。冷却後、濾過して得られた濾液を5℃に5日間静置し、生じたオリ沈殿ケイソウ土濾過により除去し、澄明な抽出液(固形分濃度1.05質量%)6リットルを得た。

0046

〔製造例5〕乾燥した藤茶技葉部の粗砕物500gを80容量%エタノール5リットルに投入し、還流加熱下に4時間抽出した。得られた抽出液を濾過し、減圧下に濃縮してペースト状物を得、それを凍結乾操して、粉末状抽出物100gを得た。

0047

〔製造例6〕乾操した藤茶枝葉部の粗砕物500gをプロピレングリコール7リットルに投入し、95℃で5時間抽出した。冷却後、濾過して得られた濾液を5℃に5日間静置し、生じたオリや沈殿をケイソウ土濾過により除去し、澄明な抽出液(固形分濃度0.26質量%)6リットルを得た。

0048

試験例1〕ヒアルロニダーゼ阻害作用の試験
ヒアルロニダーゼ溶液(400ユニット/mL,pH3.5酢酸緩衝液)0.1mLと試料溶液0.2mLを混合し、37℃で20分間インキュベーションしたのち、活性化剤溶液(2.5mM−CaCl2)0.2mLを加え、37℃で20分間インキュベーションして酵素を活性化した。ヒアルロン酸カリウム緩衝液0.5mLを加え、37℃で40分間インキュベーションした後、0.4N水酸化ナトリウム0.2mlを加えると共に氷冷して反応を停止させた。次いで0.8Mホウ酸溶液(pH9.1)0.2mLを加え、沸騰浴中で3分間加熱後、直ちに20分間氷冷した。p−DABA試薬(p−ジメチルアミノベンズアルデヒド10gを10N塩酸12.5mLと酢酸87.5mLの混合液に溶解し、酢酸で10倍に希釈したもの)6.0mLを加えて37℃で20分間インキュベーションしたことにより、上記酵素反応で遊離したN−アセチルグルコサミンを発色させ、波長585nmの吸光度を測定した。同様の操作と吸光度測定を、酵素を添加せずに行った。更に、試料溶液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定を行い、次式によりヒアルロニダーゼの阻害率を求めた。

0049

阻害率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
但し
A:酵素添加,試料溶液添加時の吸光度
B:酵素無添加, 試料溶液添加時の吸光度
C:酵素添加,試料溶液無添加時の吸光度
D:酵素無添加, 試料溶液無添加時の吸光度

0050

試料濃度を段階的に減少させて上記阻害率の測定を行い、阻害率が50%になる試料濃度(ppm)を内挿法により求めた。

0051

<表1>
抽 出 溶 媒 50%阻害濃度(ppm)
水 256
エタノール/水(1/1) 245
エタノール >400

0052

表1に示される結果より、藤茶抽出物がヒアルロニダーゼ活性を阻害する作用を有することが確認された。

0053

〔試験例2〕ヒスタミン遊離抑制試験
細胞内のヒスタミンが遊離されると同時にヘキソサミニダーゼも遊離されることから、ヘキソサミニダーゼ遊離を指標にヒスタミン遊離抑制作用を評価する。25mLの培養フラスコに入れた培地(15%FBS添加S−MEM培地;以下同じ)にRBL−2H3細胞1.0×106個を播種し、37℃、5%CO2−95%airの下で4日間培養した。次いでトリプシン処理し、遠心分離(800rpm,4分間)して細胞を集めた。得られた細胞を4.0×105cell/mLで培地に懸濁し、そこにマウスモノクロナールジニトロフェニル基IgEDNP−Specific IgE)を0.5μg/mLの濃度で添加した。この細胞浮遊液96穴プレートの1穴に付き100μLずつ播種し、37℃、5%CO2−95%airの下で24時間培養した。培養終了後、各穴中の培地を除去し、シラガニアン緩衝液で2回洗浄した。次に上記緩衝液30μL及び試料溶液10μLを加え、37℃で10分間インキュベーションした。次にジニトロフェニルウシ血清アルブミン(DNP−BSA)10μLを加え、更に37℃で15分間インキュベーションした。その後、氷冷下で上清10μLを新たな96穴プレートに移し替え、これに1mmol/L p−ニトロフェニル−N−アセチル−β−D−グルコサミド溶液10μLを加え、37℃で1時間インキュベーションした。反応終了後、0.1mol/L NaCO−Na2HCO3溶液250μLを加え、マイクロプレートリーダーにて650nmを対照に415nmにおける吸光度Aを測定した。試料溶液の代りにシラガニアン緩衝液を添加した細胞上清についても同様の処理と吸光度測定を行った(このとき測定された吸光度をBとした)。また、細胞上清と0.1mol/L NaCO−Na2HCO3溶液を同様の処理で反応させたものについても、吸光度測定を行った(このとき測定された吸光度をCとした)。同様の操作をDNP−BSAのかわりにシラガニアン緩衝液を加えたものについても行った(このとき、測定された吸光度をDとした)。そして、次式によりへキソサミニダーゼ遊離抑制率を求めた。

0054

遊離抑制率(%)=〔1−{(A−C−D)/(B−D)}〕×100

0055

試料濃度を段階的に減少させて上記抑制率の測定を行い、ヘキソサミニダーゼの遊離を50%阻害する試料濃度(ppm)を内挿法により求めた。

0056

<表2>
抽 出 溶 媒 50%阻害濃度(ppm)
水 71
エタノール/水(1/1) 54
エタノール 38

0057

表2に示される結果より、藤茶抽出物がへキソサミニダーゼ遊離を阻害する作用を有することが確認された。

0058

〔試験例3〕サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害試験
5mMの塩化マグネシウムを含有するトリス塩酸緩衝液(pH7.5)0.2mLに胎児血清アルブミン溶液0.1mL及びサイクリックAMPホスホジエステラーゼ溶液0.1mLを加え、更に試料溶液0.05mLを加え、37℃で5分間プレインキュベーションした。次いでサイクリックAMP溶液0.05mLを加え、37℃で60分間インキュベーションした。沸騰浴中で3分間煮沸して反応を停止させ、4℃で3500rpm遠心分離し、上清中の反応基質・5′−AMP高速液体クロマトグラフィーにより定量した。試料溶液を添加せずに同様の酵素反応と反応基質の分析を行い、試料無添加時の反応基質量に対する試料添加時の反応基質量の比率より、試料のサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害率を求めた。

0059

試料溶液の試料濃度を段階的に減少させて上記の測定を繰り返し、サイクリックAMPホスホジエステラーゼの活性を50%阻害する試料濃度IC50(ppm)を内挿法により求めた。その結果を表3に示す。

0060

<表3>
抽 出 溶 媒 50%阻害濃度(ppm)
水 171
エタノール/水(1/1) 110
エタノール 157

0061

表3に示される結果より、藤茶抽出物がサイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性を阻害する作用を有することが確認された。

0062

〔配合例〕次に上記で得られた藤茶抽出物を用いて以下の配合例を製造したところ、いずれの場合においても、良好な製剤を得ることができた。

0063

(配合例1)下記組成化粧水を常法により製造した。
グリセリン3.0g
1,3−ブチレングリコール3.0g
グリチルリチン酸ジカリウム0.5g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) 0.5g
パラオキシ安息香酸メチル0.15g
クエン酸0.1g
クエン酸ソーダ1.0g
アスコルビン酸リン酸マグネシウム0.1g
オウゴン抽出物0.5g
オウレン抽出物0.5g
製造例1の藤茶抽出物1.0g
香料0.05g
精製水残部(全量を100gとする)

0064

(配合例2)下記組成の化粧水を常法により製造した。
グリセリン5.0g
プロピレングリコール4.0g
ポリオキシエチレンセチルエーテル2.0g
エタノール10.0g
クエン酸・リン酸塩緩衝剤微量
パラオキシ安息香酸メチル適量
アントラニル酸メチル適量
ビワ抽出物0.5g
レイシ抽出物0.5g
製造例3の藤茶抽出物1.0g
香料0.1g
精製水残部(全量を100gとする)

0065

(配合例3)下記組成の洗浄用化粧水を常法により製造した。
プロピレングリコール8.0g
ポリエチレングリコール1500 5.0g
ヒドロキシメチルセルロース0.1g
ポリオキシエチレンモノオレイルエーテル1.0g
水酸化カリウム0.05g
エタノール20.0g
サリチル酸0.1g
グリチルリチン酸ジカリウム0.5g
アロエ抽出物0.5g
インチンコウ抽出物0.5g
黄杞抽出物0.5g
製造例2の藤茶抽出物1.0g
香料0.2g
精製水残部(全量を100gとする)

0066

(配合例4)下記組成のクリームを常法により製造した。
流動パラフィン5.0g
サラシミツロウ4.0g
セタノール3.0g
スクワラン10.0g
ラノリン2.0g
ステアリン酸1.0g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) 1.5g
自己乳化型ステアリン酸グリセリン3.0g
1,3−ブチレングリコール6.0g
パラオキシ安息香酸メチル0.5g
油溶性甘草エキス0.5g
ジュ抽出液0.3g
製造例5の藤茶抽出物1.0g
香料0.1g
精製水残部(全量を100gとする)

0067

(配合例5)下記組成のクリームを常法により製造した。
流動パラフィン5.0g
サラシミツロウ4.0g
セタノール3.0g
スクワラン10.0g
ラノリン2.0g
ステアリン酸1.0g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) 1.5g
自己乳化型ステアリン酸グリセリン3.0g
1,3−ブチレングリコール6.0g
ヒノキチオール0.5g
イチョウ抽出物0.5g
エンメイソウ抽出物0.3g
製造例3の藤茶抽出物1.0g
香料0.1g
精製水残部(全量を100gとする)

0068

(配合例6)下記組成のクリームを常法により製造した。
ステアリン酸14.0g
ワセリン2.0g
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン1.5g
自己乳化型ステアリン酸グリセリン2.5g
プロピレングリコール10.0g
パラオキシ安息香酸ナトリウム適量
酢酸トコフェロール適量
ウコン抽出物0.3g
コウボ抽出物0.3g
製造例4の藤茶抽出物1.0g
香料0.3g
精製水残部(全量を100gとする)

0069

(配合例7)下記組成のパックを常法により製造した。
カオリン46.5g
タルク18.0g
酸化亜鉛18.0g
オリーブ油2.0g
モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン1.0g
プロピレングリコール8.0g
パラオキシ安息香酸エチル適量
プルーン抽出物0.5g
ユキノシタ抽出物0.5g
製造例4の藤茶抽出物5.0g
香料0.5g

0070

(配合例8)下記組成のパックを常法により製造した。
ポリビニルアルコール15.0g
カルボメキシメチルセルロース5.0g
グリセリン3.0g
エタノール10.0g
パラオキシ安息香酸エチル0.05g
酢酸トコフェロール適量
ワレモコウ抽出物0.3g
緑茶抽出物0.3g
ニンジン抽出物0.3g
製造例5の藤茶抽出物5.0g
香料0.05g
精製水残部(全量を100gとする)

0071

(配合例9)下記組成のシャンプーを常法により製造した。
ラウリン酸トリエタノールアミン塩16.0g
ラウリン酸ジエタノールアミド4.0g
エチレングリコールジステアレート2.0g
エチレングリコールモノステアレート2.0g
パラヒドロキシ安息香酸ブチル0.2g
エンメイソウ抽出物0.3g
イチョウ抽出物0.3g
アロエ抽出物0.2g
製造例1の藤茶抽出物0.5g
香料0.1g
着色料0.1g
精製水残部(全量を100gとする)

0072

(配合例10)下記組成の浴用剤(粉末状)を常法により製造した。
硫酸ナトリウム45.0g
炭酸水素ナトリウム51.0g
ホウ砂2.0g
色素適量
香料適量
製造例1の藤茶抽出物1.0g
オウバク抽出物0.1g
ガイヨウ抽出物0.1g
カミツレ抽出物0.1g

0073

(配合例11)下記組成の浴用剤(顆粒状)を常法により製造した。
硫酸ナトリウム45.0g
炭酸水素ナトリウム50.0g
ホウ砂2.0g
カルボキシメチルセルロース1.0g
色素適量
香料適量
製造例2の藤茶抽出物1.0g
ショウブ抽出物0.1g
センキュウ抽出物0.1g
チンピ抽出物 0.1g
トウキ抽出物0.1g

0074

(配合例12)下記組成の浴用剤(錠剤)を常法により製造した。
硫酸ナトリウム50.0g
炭酸水素ナトリウム16.0g
炭酸ナトリウム5.0g
クエン酸27.0g
トウヒ抽出物0.1g
グリチルリチン酸ジカリウム0.1g
モモ抽出物0.1g
ユズ抽出物0.1g
製造例3の藤茶抽出物1.0g
色素適量
香料適量

発明の効果

0075

本発明によれば安全で新規なヒアルロニダーゼ阻害剤、ヘキソサミニダーゼ遊離阻害剤、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤及び肌荒れ改善化粧料を提供することができる。

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