図面 (/)

技術 非対称の部分的にフッ素化された潤滑剤添加剤

出願人 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー
発明者 ビーテイ,リチヤード・ピー
出願日 2000年4月24日 (20年8ヶ月経過) 出願番号 2000-614341
公開日 2002年12月17日 (18年0ヶ月経過) 公開番号 2002-543239
状態 未査定
技術分野 潤滑剤
主要キーワード 現状レベル 三角図表 非水素結合性 交差項 混合官能基 潤滑剤流体 潤滑剤切れ スズベース
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年12月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題・解決手段

分子構造R1f−F'−R2−F"−R3h(式中、R1fは全部あるいは部分的にフッ素化された有機残基末端基を表わし、F'及びF"は類似あるいは異なる官能性結合を表し、R2は骨格を表し、そしてR3hは非フッ素化有機残基末端基を表わす)を含む、潤滑油または潤滑油添加剤として有用な、新規な非対称の、部分的にフッ素化された組成物と製造方法。少なくとも一つの部分的にフッ素化された化合物と少なくとも一つの非フッ素化化合物をこの混合物中に含有し、このようにして、R1f及びR3hを生成するアルコールメルカプタンまたはアミンの混合物と2官能性有機化合物(二酸、ジニトリルジスルホニルハライドジイソシアネート、ジイシチオシアネート、ジホスホリルハライドジチオホスホリルハライド)とを反応させることにより、このような組成物が製造される。

概要

背景

概要

分子構造R1f−F'−R2−F"−R3h(式中、R1fは全部あるいは部分的にフッ素化された有機残基末端基を表わし、F'及びF"は類似あるいは異なる官能性結合を表し、R2は骨格を表し、そしてR3hは非フッ素化有機残基末端基を表わす)を含む、潤滑油または潤滑油添加剤として有用な、新規な非対称の、部分的にフッ素化された組成物と製造方法。少なくとも一つの部分的にフッ素化された化合物と少なくとも一つの非フッ素化化合物をこの混合物中に含有し、このようにして、R1f及びR3hを生成するアルコールメルカプタンまたはアミンの混合物と2官能性有機化合物(二酸、ジニトリルジスルホニルハライドジイソシアネート、ジイシチオシアネート、ジホスホリルハライドジチオホスホリルハライド)とを反応させることにより、このような組成物が製造される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

a)反応した場合、官能性結合を形成する成分A及びBを含有する反応混合物であって、Aがアルコールメルカプタン及びアミンからなる群から選ばれるか、あるいはカルボン酸酸無水物、酸クロライドカルボン酸エステルニトリルスルホニルハライドイソシアネート、イシチオシアネートアルデヒドケトンアルキルハライドホスホリルハライドチオホスホリルハライド、無水リン酸、及び無水チオリン酸からなる群から選ばれる、少なくとも一つの反応性官能基を含有する2つあるいはそれ以上の化合物の混合物であり、そして更に、上記混合物の少なくとも一つの上記化合物が部分的にフッ素化された化合物であり、上記混合物の少なくとも一つの他の上記化合物が非フッ素化化合物であり;そして、Bが同一であるかあるいは異なり、A中に存在する反応性官能基と反応することが可能である、少なくとも2個の反応性官能基を含有する化合物であり、そしてBの上記反応性官能基がアルコール、メルカプタン及びアミンから、あるいはカルボン酸、酸無水物、酸クロライド、カルボン酸エステル、ニトリル、スルホニルハライド、イソシアネート、イシチオシアネート、アルデヒド、ケトン、アルキルハライド、ホスホリルハライド、チオホスホリルハライド、無水リン酸、及び無水チオリン酸からなる群から選ばれ;但し、(i)AまたはBのいずれかの官能基がアルコールである場合には、BまたはAの官能基がそれぞれ、カルボン酸、酸無水物、酸クロライド、カルボン酸エステル、酸無水物、ニトリル、スルホニルハライド、イソシアネート、イシチオシアネート、ホスホリルハライド、チオホスホリルハライド及びアルキルハライドからなる群から選ばれ、(ii)AまたはBのいずれかの官能基がメルカプタンである場合には、BまたはAの官能基がそれぞれ、酸ハライド、イソシアネート及びアルキルハライドからなる群から選ばれ、そして(iii)AまたはBのいずれかの官能基がアミンである場合には、BまたはAの官能基がそれぞれ、カルボン酸、酸無水物、酸クロライド、カルボン酸エステル、イソシアネート、アルデヒド及びケトンからなる群から選ばれる、反応混合物を形成し、そしてb)この混合物を反応させて、官能性結合を形成し、そしてc)分子構造R1f−F'−R2−F"−R3h(式中、R1fは全部あるいは部分的にフッ素化されたC1からC40の有機残基末端基を表わし、F'及びF"は同様であるかあるいは異なり、そしてカルボン酸エステル、チオエステルスルホン酸エステル尿素チオ尿素アミドホスフェートチオホスフェートイミン、アミン、エーテルチオエーテルウレタン、チオウレタン、スルホサイドスルホン、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる、官能性結合を表わし、R2はC1からC30のアルキルシクロアルキル、及び芳香族基とこれらの混合物からなる群から選ばれる炭化水素骨格を表わし、そしてR3hは非フッ素化のC1からC40の有機残基末端基を表わす)を有する非対称の、部分的にフッ素化された組成物回収する工程を含んでなる潤滑剤組成物を製造する方法。

請求項2

R1fが(i)F(CF2)xCH2XまたはH(CF2)xCH2X(式中、xは1から20である)と、(ii)F(CF2CF2)xCH2CH2X(式中、xは1から10である)と、(iii)F(CF2CF2)x(CH2CH2O)yH(式中、xは1から10であり、yは1から20である)と、(iv)F(CF(CF3)CF2O)xCF(CF3)CH2X(式中、xは1から12である)と、そして(v)これらの混合物と(式中、Xは−OH、−SH、−NH2または−NHR'(式中、R'はC1からC40のアルキルである)である)から誘導される請求項1の方法。

請求項3

Xが−OHであり、そしてF'及びF"がカルボン酸エステルである請求項2の方法。

請求項4

分子構造R1f−F'−R2−F"−R3h(式中、R1fは全部あるいは部分的にフッ素化されたC1からC40の有機残基末端基を表わし、F'及びF"は同様であるかあるいは異なり、そしてカルボン酸エステル、チオエステル、スルホン酸エステル、尿素、チオ尿素、アミド、ホスフェート、チオホスフェート、イミン、アミン、エーテル、チオエーテル、ウレタン、チオウレタン、スルホキサイド、スルホン、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる、官能性結合を表わし、R2はC1からC30のアルキル、シクロアルキル、及び芳香族基とこれらの混合物からなる群から選ばれる炭化水素骨格を表わし、そしてR3hは非フッ素化のC1からC40の有機残基末端基を表わす)を有する非対称の、部分的にフッ素化された化合物。

請求項5

R1fが(1)F(CF2)xCH2XまたはH(CF2)xCH2X(式中、xは1から20である)と、(ii)F(CF2CF2)xCH2CH2X(式中、xは1から10である)と、(iii)F(CF2CF2)x(CH2CH2O)yH(式中、xは1から10であり、yは1から20である)と、(iv)F(CF(CF3)CF2O)xCF(CF3)CH2X(式中、xは1から12である)と、そして(v)これらの混合物と(式中、Xは−OH、−SH、−NH2または−NHR'(式中、R'はC1からC40のアルキルである)である)から誘導される請求項4の化合物。

請求項6

Xが−OHであり、そしてF及びF'がカルボン酸エステルである請求項5の化合物。

請求項7

a)潤滑油と、そしてb)分子構造R1f−F'−R2−F"−R3h(式中、R1fは全部あるいは部分的にフッ素化されたC1からC40の有機残基末端基を表わし、F'及びF"は同様であるかあるいは異なり、そしてカルボン酸エステル、チオエステル、スルホン酸エステル、尿素、チオ尿素、アミド、ホスフェート、チオホスフェート、イミン、アミン、エーテル、チオエーテル、ウレタン、チオウレタン、スルホキサイド、スルホン、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる、官能性結合を表わし、R2はC1からC30のアルキル、シクロアルキル、及び芳香族基とこれらの混合物からなる群から選ばれる炭化水素骨格を表わし、そしてR3hは非フッ素化のC1からC40の有機残基末端基を表わす)を有する非対称の、部分的にフッ素化された化合物とを含んでなる潤滑油配合物

請求項8

R1fが(i)F(CF2)xCH2XまたはH(CF2)xCH2X(式中、xは1から20である)と、(ii)F(CF2CF2)xCH2CH2X(式中、xは1から10である)と、(iii)F(CF2CF2)x(CH2CH2O)yH(式中、xは1から10であり、yは1から20である)と、(iv)F(CF(CF3)CF2O)xCF(CF3)CH2X(式中、xは1から12である)と、そして(v)これらの混合物と(式中、Xは−OH、−SH、−NH2または−NHR'(式中、R'はC1からC40のアルキルである)である)から誘導される請求項7の潤滑剤配合物

請求項9

Xが−OHであり、そしてF'及びF"がカルボン酸エステルである請求項8の潤滑剤配合物。

0001

(発明の分野)
本発明は潤滑剤に関する。特に、本発明は、潤滑油に可溶であり、潤滑剤配合物摩耗防止及び摩擦低減のメリットを賦与する、非対称の部分的にフッ素化された潤滑剤及び添加剤記述している。
(従来技術の説明)

0002

潤滑剤の2つの最も重要な機能は、可動部分での摩擦を低減し、摩耗を低減することである。可動部分が決して接触しないように潤滑剤の膜により常に隔てられる、完全被膜潤滑は、理想であるが、実際には常に達成され得るとは限らない。高荷重、低速度、潤滑剤切れ、または潤滑剤の低粘度と共に、設計上の制約により、完全被膜潤滑が排除され、接触の過酷さが増大する。これらの条件は、機械の正常な運転時でもしばしば不可避であり、スタートアップシャットダウン時に特に過酷である。

0003

完全被膜潤滑を常時保証することができない場合には、潤滑を受ける表面を変成するために、摩耗防止剤と摩擦変成剤通常用いられる。このような摩耗防止剤は、これらの表面を吸着または化学反応により変成して、摩擦を低減し、摩耗に抗することができる新しい表面を形成する。多種の摩耗防止剤が知られている。最も広く使用され、信頼されているものは、亜鉛ジアルキルジチオホスフェートZDDP)であり、多くの異なるタイプの潤滑剤中で用途がある。これらの化合物は、乗用車の潤滑油で永年使用されてきたが、ZDDPからのリン触媒コンバーター被毒させ、放出物の増加に導かれるために、これらの使用は現在制限されている(以前のGF−1規格においては、0.12%に対して0.1%Pが許容されている)。ZDDPの将来の使用は、現状レベルよりも更に低減されることが予想される。それゆえ、ZDDPの代りに、あるいはそれに加えて使用できる摩耗防止剤は、大きな関心事である。

0004

フッ素化された及び部分的にフッ素化された材料の潤滑剤としての使用は知られている。以前に知られていたフッ素化された及び部分的にフッ素化された材料の一つの制約は、天然及び合成炭化水素エステル等の慣用潤滑剤基油中での極めて低い溶解性である。固体添加剤を潤滑剤中で使用してもよいが、これらは、いくつかの問題を課する。例えば、摩擦と摩耗を低減するために、固体ポリテトラフルオロエチレンPTFE)を潤滑剤流体中に分散できることが知られている。しかしながら、このような分散された潤滑剤の有効性は、固体PTFE粒子の安定な分散液中での維持に依存する。特にPTFE分散液不安定化する洗浄剤分散剤、または界面活性剤を含有することもある、配合潤滑剤においては、無限に安定な分散液を得ることは、挑戦的なことである。分散された固体の粒子は、使用中に経時的に凝集することもある。次に、このような凝集粒子は、装置中の潤滑剤の流れを詰まらせたり、制限し、結果として、重要な場所の潤滑剤切れが生じることもある。分散された固体添加剤の代りに溶解性の添加剤の使用は、この問題を無くする。

0005

不運なことには、PTFEの場合には、普通の鉱油基油に可溶である同等な材料はない。パーフルオロポリエーテル等のいくつかの液体の高フッ素化された材料を含む、他のフッ素化された材料が潤滑剤として開発されが、これらの液体の高フッ素化された材料でも普通の鉱油基油に不溶性である。

0006

最後に、高フッ素化された材料は、普通の潤滑剤基油よりも著しく高価であり、低コスト基油許容可能でない特別な使用の場合を除いて、高フッ素化された材料それ自身を基油として使用することは実際的でない。

0007

従来技術においては、「部分フッ素化」と「部分的にフッ素化された」という用語は、これらが互換可能に使用されるか、あるいはこの用語のいずれかまたは双方がフッ素置換基により全部でなく一部水素を置き換えた多数の異なるタイプの有機化合物包括的に指すのに使用されるので、混乱させる可能性がある。このように、従来技術で使用されるこの用語は、フッ素置換基の位置に関して、この分子の構造を必ずしも適切に記述していない。

0008

本明細書で使用する場合、部分的にフッ素化されたという用語は、分子の双方の末端基がある程度フッ素化されていることを意味する。部分フッ素化材料、特にエステルとエーテルは、磁気メディア用の潤滑剤として開示された。例えば、日本特許259482、日本特許08259501、及び米国特許5,578,387、5,391,814及び5,510,513である。

0009

日本特許01122026は、C8迄の二酸から誘導されたフッ素含有二塩基酸エステルの磁気メディア用の潤滑剤としての使用を教示している。この特許は、PCT特許US/92/08331のように、ジエステルが生成する酸構造は、二重結合が存在してもよいことを教示している。また、これらの特許の各々により教示される分子構造は、この末端基の各々に存在するフッ素原子も有する。

0010

部分フッ素化アジピン酸ジエステル、Rf(CH2)XO2C(CH2)4CO2(CH2)XRfは、ロシア特許SU449925により潤滑性コーティングとして開示された。Bowersら(Lubr.Eng.,1956年7−8月,245−253頁)は、いくつかの類似のエステルの境界潤滑性を研究した。この特許に開示された化合物は、ジエステル基の各々に存在するフッ素を有し、すなわちこのフッ素化は対称的である。これらの部分フッ素化エステルは、慣用の潤滑剤基油に極めて低い溶解性を有し、それゆえこのような基油中の添加剤として限定された有用性しかない。

0011

日本特許2604186は、部分フッ素化アルコールとの1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラエステルを開示しているが、すべての4個のエステル基はフッ素化されたアルコールから誘導され、これらのエステルも、また対称的である。対称的にフッ素化された分子構造の教示の他の例は、米国特許4,203,856、5,066,856及び4,039,301とJP08258482及びJP08259501を含む。

0012

いくつかのエステルを含むフッ素含有トリカルボニル化合物は、日本特許JP07242584において潤滑剤添加剤として開示され、そして酸官能基が完全エステルされないポリカルボン酸の部分的なフルオロエステルが米国特許3,124,533に教示されている。
(本発明の要約)

0013

従来技術の上記の説明に鑑みて、慣用の潤滑剤基油と相溶性があり、高フッ素化された固体及び液体材料コストと溶解性の限界乗り越える、摩耗防止剤と摩擦低下剤として機能できるフッ素化された潤滑剤添加剤を提供することが本発明の目的である。この目的は、本発明の非対称の部分的にフッ素化された組成物と化合物において達成された。

0014

このように、本発明は、ある有機分子構造を含んでなる潤滑剤配合物への潤滑剤または添加剤として使用するための組成物であって、上記構造がアルキル基と、芳香族基またはアルキルと芳香族基の混合物から形成される骨格と、末端基をこの骨格に結合する少なくとも2個の官能性結合及び末端基とを持つ、非対称の部分的にフッ素化された構造であり、そのなかで少なくとも一つの末端基が完全あるいは部分的にフッ素化され、そして少なくとも一つの他の末端基が水素炭素窒素酸素イオウ、リン及び塩素からなる群から選ばれる原子のみを含有する組成物を提供する。

0015

本発明の官能性結合は、酸素、窒素、イオウ、及びリンからなる群から選ばれる原子を含有する。好ましい官能性結合は、カルボン酸エステルチオエステルスルホン酸エステル尿素チオ尿素アミドホスフェートチオホスフェートイミンアミン、エーテル、チオエーテルウレタンチオウレタン、スルホサイド、及びスルホンを含む。

0016

本発明は、また、a)反応した場合、官能性結合を形成する成分A及びBを含有する反応混合物であって、
Aがアルコール、メルカプタン及びアミンからなる群から選ばれるか、あるいはカルボン酸酸無水物、酸クロライド、カルボン酸エステル、ニトリルスルホニルハライドイソシアネート、イシチオシアネートアルデヒドケトンアルキルハライドホスホリルハライド、チオホスホリルハライド、無水リン酸、及び無水チオリン酸からなる群から選ばれる、少なくとも一つの反応性官能基を含有する2つあるいはそれ以上の化合物の混合物であり、そして更に、上記混合物の少なくとも一つの一方の上記化合物が部分的にフッ素化された化合物であり、上記混合物の少なくとも一つの他方の上記化合物が非フッ素化化合物であり;そして、Bが同一であるかあるいは異なり、A中に存在する反応性官能基と反応することが可能である、少なくとも2個の反応性官能基を含有する化合物であり、そしてBの上記反応性官能基がアルコール、メルカプタン及びアミンから、あるいはカルボン酸、酸無水物、酸クロライド、カルボン酸エステル、ニトリル、スルホニルハライド、イソシアネート、イシチオシアネート、アルデヒド、ケトン、アルキルハライド、ホスホリルハライド、チオホスホリルハライド、無水リン酸、及び無水チオリン酸からなる群から選ばれ;
但し、(i)AまたはBのいずれかの官能基がアルコールである場合には、BまたはAの官能基がそれぞれ、からなる群から選ばれ、
(ii)AまたはBのいずれかの官能基がメルカプタンである場合には、BまたはAの官能基がそれぞれ酸ハライド、イソシアネート及びアルキルハライドからなる群から選ばれ、そして
(iii)AまたはBのいずれかの官能基がアミンである場合には、BまたはAの官能基がそれぞれカルボン酸、酸無水物、酸クロライド、カルボン酸エステル、イソシアネート、アルデヒド及びケトンからなる群から選ばれる
反応混合物を形成し、そして
b)この混合物を反応させて、官能性結合を形成し、そして
c)分子構造
R1f−F'−R2−F"−R3h
(式中、R1fは全部あるいは部分的にフッ素化されたC1からC40の有機残基末端基を表わし、
F'及びF"は同様であるかあるいは異なり、そしてカルボン酸エステル、チオエステル、スルホン酸エステル、尿素、チオ尿素、アミド、ホスフェート、チオホスフェート、イミン、アミン、エーテル、チオエーテル、ウレタン、チオウレタン、スルホキサイド、スルホン、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる、官能性結合を表わし、
R2はC1からC30のアルキル、シクロアルキル、及び芳香族基とこれらの混合物からなる群から選ばれる炭化水素骨格を表わし、そして
R3hは非フッ素化のC1からC40の有機残基末端基を表わす)
を持つ非対称の部分的にフッ素化された組成物を回収する、
工程を含んでなる本発明の組成物を合成する方法も提供する。

0017

本発明で有用な成分Aに好ましい構造は、次を含み、式中、Xは−OH、−SH、−NH2または−NHR'基を表わす。

0018

F(CF2)xCH2X;H(CF2)xCH2X(式中、xは1から約20である)、F(CF2CF2)xCH2CH2Xのテロマーの混合物(式中、xは1から約10であり、好ましくは約3.5から約3.9の平均のxを有する)、F(CF
2CF2)x(CH2CH2O)yHのテロマーの混合物(式中、xは1から約10であり、yは1から約20であり、好ましくは約3.9の平均のxと約8の平均のyを有する)、そしてF(CF(CF3)CF2O)xCF(CF3)CH2Xのテロマー(式中、xは1から約12であり、好ましくは約6.7の平均のxを有する)である。

0019

本発明で有用な成分Bに好ましい構造は、2官能性のカルボン酸、酸無水物、酸クロライド、カルボン酸エステル、ニトリル、スルホニルハライド、イソシアネート、イシチオシアネート、アルデヒド、ケトン、アルキルハライド、ホスホリルハライド、チオホスホリルハライド、無水リン酸、及び無水チオリン酸を含む。

0020

本発明で有用な二酸は、約4から24個の炭素を持つ二酸、36個迄の炭素を持つ対応する酸無水物とダイマー酸を含む。これらの二酸に相当する構造を持つ、酸ハライド、スルホニルハライド、イソシアネート、イシチオシアネート、ホスホリルハライド及びチオホスホリルハライドも本発明で有用である。本発明の化合物の好ましい構造は、類似した官能基を持つ構造であるが、構造が混合官能基、例えば、カルボン酸/スルホニルハライド、カルボニル/カルボン酸または他の組み合わせを有してもよい。

0021

本発明は、本発明の非対称の部分的にフッ素化された化合物と混合された基油を含んでなる潤滑剤組成物を含む。
(発明の詳細な説明)

0022

本発明は、有機分子構造を含んでなる潤滑剤配合物への潤滑剤または添加剤として使用するための組成物であって、上記構造がアルキル基、芳香族基またはアルキルと芳香族基の混合物から形成される骨格と、末端基をこの骨格に結合する少なくとも2個の官能性結合及び末端基を持つ、非対称の、部分的にフッ素化された構造であり、少なくとも一つの一方の末端基が完全あるいは部分的にフッ素化され、そして少なくとも一つの他方の末端基が水素、炭素、窒素、酸素、イオウ、リン及び塩素からなる群から選ばれる原子のみを含有する組成物を提供する。例えば、本発明の分子構造を次のように図示してもよい。
R1f−F'−R2−F"−R3h
(式中、R1fは全部あるいは部分的にフッ素化されたC1からC40の有機残基末端基を表わし、
F'及びF"は類似であるかあるいは異なる官能性結合を表わし、
R2は骨格を表わし、
そしてR3hは非フッ素化の有機残基末端基を表わす)

0023

この分子構造に相当する化合物は、本発明の目的のための非対称の部分的にフッ素化された構造であるとして定義される。

0024

本発明の官能性結合は、酸素、窒素、イオウ、及びリンからなる群から選ばれる原子を含有する。好ましい官能性結合は、カルボン酸エステル、チオエステル、スルホン酸エステル、尿素、チオ尿素、アミド、ホスフェート、チオホスフェート、イミン、アミン、エーテル、チオエーテル、ウレタン、チオウレタン、スルホキサイド、及びスルホンを含む。

0025

本発明の好ましい構造は、F及びF'が同一の結合である化合物を含む。R1f及びR3hは、類似してもよいが必要ではない。

0026

非対称の部分的にフッ素化された構造とは、水素の一部がフッ素により置換され、そしてそのフッ素がその構造の一つの領域に集中している有機化合物を意味する。例えば、次は、本発明のジエステルの構造、Rf(CH2)xO2C−R−CO2Rhであり、式中、Rfは部分的あるいは完全にフッ素化された基であり、Rh
は非フッ素化基であり、そしてxは≧1である。また、本発明の方法により合成されるこのようなジエステルは、非フッ素化ジエステル、RhO2C−R−CO2Rh、及び対称的にフッ素化されたジエステル、Rf(CH2)xO2C−R−CO2
(CH2)xRf副生物も含有する。構造的な構成成分の形としては、Rf及びRhは末端基であり、−R−は骨格であり、そして、−O2C−は官能性結合である。好ましい骨格は、アルキル、芳香族、またはアルキル(分岐、環状あるいは直鎖)と芳香族単位の混合物である炭化水素鎖から形成される。この添加剤が使用条件下で安定であるためには、骨格中アルキレン基等の不飽和基を避けるのが好ましい。この骨格は、場合によっては2個以上の官能基を含有することができ、ネオペンチルグリコールトリメチロールプロパンペンタエリスリトール等の他のB分子は、本発明で有用であると考えられることを更に認識するべきである。

0027

基油という用語は、潤滑用材料、潤滑剤配合物で主要成分として使用される液体または固体を意味する。基油は、他の物質と組み合わせられて、摩擦と摩耗の低減での使用に完全配合の潤滑剤を作り出す。基油は、合成あるいは天然であってもよい。

0028

例えばエステルの場合には、二酸、少なくとも一つの部分的にフッ素化されたアルコール、RfOH、及び少なくとも一つの非フッ素化アルコール、RhOH、またはこれらの官能基の同等物から、本発明の非対称の部分的にフッ素化された化合物を誘導してもよい。ここにおいては(in this short hand)、Rfは部分的にあるいは全体的にフッ素化された基を表わし、Rhは非フッ素化基を表わす。この官能性結合は、エステルを形成する−COO−基である。本発明のジエステルは、次の少なくとも3つの包括的な成分の混合物である。R
fO(O)C−(CH2)x−C(O)ORf、RhO(O)C(CH2)x−C(O)ORh、及びRhO(O)C−(CH2)x−C(O)ORfである。市販の化合物においては、RfOHとRhOHは、概ねそれ自体混合物であるので、このジエステル生成物は、RfとRhのすべての可能な組み合わせを含む更に複雑化した混合物である。すなわち、3つの包括的な成分の各々は、それ自体混合物である。Rfは、部分的にフッ素化アルコールから誘導され、Rhは非フッ素化アルコールから誘導され、そしてジエステルの中心部分、−O(O)C−(CH2)x−C(O)O−は、二酸、HO(O)C−(CH2)x−C(O)OHから誘導されると考えることができる。

0029

このジエステルは、単に本発明の多数の化合物の例としての役割である。反応成分の適当な選択により、他の官能性結合をエステル官能性結合と同じ方法で形成してもよい。例えば、一つの成分を「A」により、そして他方を「B」により表わしてもよい。官能性結合はAとBとの反応で形成される。すべての場合、AはBと反応されるべきクラスの化合物の混合物を表わし、そしてAは、これらの化合物の少なくとも一つが部分的にフッ素化された化合物であり、そして他方の化合物は、非フッ素化化合物である2つあるいはそれ以上の化合物の混合物であり、;
但し、Aがアルコールの混合物である場合には、Bは、二酸及び二酸の同等物、ニトリル、スルホニルハライド、イソシアネート、イシチオシアネート、ホスホリルハライド及びチオホスホリルハライドからなる群から選ばれ、Aがメルカプタンの混合物である場合には、Bは、カルボン酸ハライド、イソシアネート及びアルキルハライドを含む群から選ばれ、そしてAがアミンの混合物である場合には、Bは、カルボン酸及び酸同等物、イソシアネート、アルデヒド及びケトンからなる群から選ばれる。

0030

再度例示のために、アルコール(A)の混合物と二酸または二酸(B)の混合物との反応を考えると、理論的には、アルコール混合物が50モルパーセントの非フッ素化アルコールと50モルパーセントのフッ素化されたアルコールである場合には、混合ジエステル生成物のモルパーセント組成は、50モルパーセントの非対称的、部分的にフッ素化されたジエステルと25モルパーセントの各々対称的にフッ素化されたジエステル及び炭化水素ジエステルである。非フッ素化アルコールに対するフッ素化されたアルコールの比に関して、アルコール混合物の組成を変えるに従って、この反応から得られるエステル混合物の組成は、対称及び非対称の構造のジエステルを生成する確率により変化する。本発明者らは、この混合物を単独で使用するか、あるいは基油中に配合した場合、混合エステル生成物中に僅か1モルパーセントの少量の非対称の部分的にフッ素化されたジエステルが存在することが摩擦の劇的な低減を生じることを見出した。すなわち、全潤滑剤配合物中で約0.2%のフッ素含量に等しい、1モルパーセントの本発明の化合物を含有する混合物は、結果として摩擦と摩耗の劇的な低減を生じる。また、下記の実施例に例示するように、この組成物を脱ワックス化することにより、本発明の得られるジエステル混合物、または他の混合物のいかなる組成を調節して、対称的なフッ素化されたジエステルの存在量を低減してもよい。本発明の末端基、骨格及び官能性結合を下記のリストにより選択してもよい。このリストは網羅的でないが、金属表面に配位子を与える官能性結合の例を掲げる。例えば、通常の鋼表面に存在する金属組成物は、鉄と種々の酸化鉄並びに他の金属と鋼合金中に存在する他の金属成分の酸化物を含んでなる(第2列及び第3列の金属も存在してもよいが、最も普通には、他の第1列の遷移金属、特にCrとNi)。このような金属組成物に有効な配位子は、ルイス塩基電子対ドナー配位子として機能して、金属組成物とドナーアクセプター結合を形成することができる非享有電子対を持つ原子を含有する有機化合物を含む。このように、好適な官能性結合は、潤滑されるべき基質の表面と有効な配位子を形成する、いかなる官能性結合も含む。ある意味で、本発明の構造は、高潤滑性のフッ素化された末端と、その末端をこの構造の骨格に連結し、潤滑されるべき表面と配位子様の結合を形成する官能性結合と、そして基油中で溶解性をもたらす炭化水素の尾との組み合わせ物として考えられてもよい。

0031

以前に知られていた、対称的な、高フッ素化された化合物、例えば、ジエステル、RfO(O)C−(CH2)x−C(O)ORfは、潤滑剤基油として普通に使用される鉱油に溶解性が低く、低温特性が劣り、潤滑油添加剤としての使用が制限される。本発明の主目的は、非対称の部分的にフッ素化された混合ジエステル、RhO(O)C−(CH2)x−C(O)ORfである。しかしながら、反応混合物中にも存在する高フッ素化されたジエステルと非フッ素化ジエステル生成物から非対称の部分的にフッ素化された所望のジエステルを分離することは、一般に必要でない。

0032

通常は必要ないが、所望ならば、遠心分離蒸留分別結晶化濾過、抽出、または熟練した当該技術者に知られている他の標準的な方法により、本発明の混合生成物を精製してもよい。

0033

例えば1)限定された、化学量論的未満の量のフッ素化された成分をこの合成にで用いて本発明の化合物を製造し、そして2)少なくとも一つのフッ素化された「A」化合物と一つの非フッ素化「A」化合物、好ましくはクラス「A」の混合異性体の、長鎖の、非フッ素化成分の混合物から本発明の化合物を製造することにより、本発明の組成物の製造を行ってもよい。本発明の方法は、
a)反応した場合、官能性結合を形成する成分A及びBを含有する反応混合物であって、
Aがアルコール、メルカプタン及びアミンからなる群から、あるいはカルボン酸、酸無水物、酸クロライド、カルボン酸エステル、ニトリル、スルホニルハライド、イソシアネート、イシチオシアネート、アルデヒド、ケトン、アルキルハライド、ホスホリルハライド、チオホスホリルハライド、無水リン酸、及び無水チオリン酸からなる群から選ばれる、少なくとも一つの反応性官能基を含有する2つあるいはそれ以上の化合物の混合物であり、そして更に、上記混合物の少なくとも一つの上記化合物が部分的にフッ素化された化合物であり、上記混合物の少なくとも一つの他方の上記化合物が非フッ素化化合物であり;そして、
Bが同一であるかあるいは異なり、A中に存在する反応性官能基と反応することが可能である、少なくとも2個の反応性官能基を含有する化合物であり、そしてBの上記反応性官能基がアルコール、メルカプタン及びアミンから、あるいはカルボン酸、酸無水物、酸クロライド、カルボン酸エステル、ニトリル、スルホニルハライド、イソシアネート、イシチオシアネート、アルデヒド、ケトン、アルキルハライド、ホスホリルハライド、チオホスホリルハライド、無水リン酸、及び無水チオリン酸からなる群から選ばれ;
但し、(i)AまたはBのいずれかの官能基がアルコールである場合には、BまたはAの官能基がそれぞれカルボン酸、酸無水物、酸クロライド、カルボン酸エステル、酸無水物、ニトリル、スルホニルハライド、イソシアネート、イシチオシアネート、ホスホリルハライド、チオホスホリルハライド及びアルキルハライドからなる群から選ばれ、
(ii)AまたはBのいずれかの官能基がメルカプタンである場合には、BまたはAの官能基がそれぞれ酸ハライド、イソシアネート及びアルキルハライドからなる群から選ばれ、そして
(iii)AまたはBのいずれかの官能基がアミンである場合には、BまたはAの官能基がそれぞれ、カルボン酸、酸無水物、酸クロライド、カルボン酸エステル、イソシアネート、アルデヒド及びケトンからなる群から選ばれる
反応混合物を形成し、そして
b)この混合物を反応させて、官能性結合を形成し、そして
c)分子構造
R1f−F−R2−F'−R3h
(式中、R1fは全部あるいは部分的にフッ素化されたC1からC40の有機残基末端基を表わし、
F'及びF"は同様であるかあるいは異なり、そしてカルボン酸エステル、チオエステル、スルホン酸エステル、尿素、チオ尿素、アミド、ホスフェート、チオホスフェート、イミン、アミン、エーテル、チオエーテル、ウレタン、チオウレタン、スルホキサイド、スルホン、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる、官能性結合を表わし、
R2はC1からC30のアルキル、シクロアルキル、及び芳香族基とこれらの混合物からなる群から選ばれる炭化水素骨格を表わし、
そしてR3hは非フッ素化のC1からC40の有機残基末端基を表わす)
を持つ非対称の部分的にフッ素化された組成物を回収する、
工程を含んでなる。

0034

成分AとBから官能性結合を形成するのに使用される反応は、当該技術で知られている方法のいずれでもよい。ある場合には、速度、及びまたは水等の望まれない副成物を除去することが可能なために、特別な反応方法が有利であることもある。

0035

市販のいくつかのタイプがあるので、混合物「A」のフッ素化された成分として、アルコールを更に簡単に見出すかもしれない。本発明で有用である普通の部分的にフッ素化されたアルコールの例は、1H,1H,2H,2H−パーフルオロアルカノールを含み、ここでは、xが少なくとも1である混合物であるF(CF2CF2)xCH2CH2OHが好ましい。F(CF2)xCH2OHアルコール、例えば、1H,1H−ヘプタフルオロ−1−ブタノール;及び1H,1H−パーフルオロ−1−オクタノール;H(CF2)xCH2OHアルコール、例えば、1H,1H,5H−オクタフルオロ−1−ペンタノール;F(CF2CF2)xCH2CH2OHアルコール、例えば、約3.5または約3.9の平均のxの1H,1H,2H,2H−パーフルオロ−1−オクタノール混合物(それぞれ、テロマーアルコール−Lとテロマーアルコールと呼ばれる);F(CF2CF2)x(CH2CH2O)yH、概ね約3.9の平均のxと約8のyの混合物、例えば、テロマーエトキシレートアルコール;及びF(CF(CF3)CF2O)xCF(CF3)CH
2OH、概ね約6.7の平均のx混合物、例えば、ポリFPOアルコールを含む。本発明の方法においては、混合物「A」の成分として、入手可能なアルコールに類似した、あるいは誘導される構造を持つメルカプタンまたはアミンを使用してもよい。例えば、F(CF2CF2)xCH2CH2SH及びF(CF2CF2)x
CH2CH2CH2NH2である。

0036

本発明の非対称の部分的にフッ素化された化合物を製造するために、クラス「A」の実質的に、いかなる非フッ素化化合物を使用してもよい。本発明に好ましい非フッ素化アルコールは、潤滑剤エステル油で普通に使用されるもの、通常、Kirk Othmer、Volume 1(1991)に記述されているもの等の高級脂肪アルコールである。これらは、Material Safety Data Sheetに「アルコール,C11−C14,イソ」と表示されている、Exxon製のExxal 13、トリデシルアルコール等の混合物を含む。このようなアルコールは、潤滑剤と潤滑剤添加剤として使用する望ましい物理的性質のエステルを生成する。アミンまたはメルカプタンが混合物「A」の非フッ素化成分としての役割りをする場合には、いかなる好適なアミンまたはメルカプタンを使用してもよい。直前の段落で述べた入手可能なアルコールに相当するか、あるいは誘導される構造を持つものが好ましい。

0037

本発明に好ましい二酸は、潤滑剤エステル油を形成するのに普通に使用される二酸である。これらは、最も普通の直鎖の二酸、HO(O)C−(CR2)x−C(O)OHであり、式中、各Rは、HまたはC1からC4のアルキル基から独立に選ばれる。最も普通には、すべてのR=Hであり、x=1から約12である。最も入手しやすく、広く使用される二酸は、アジピン、アゼライン、セバシン、及びドデカン二酸であり、それぞれ6、9、10、及び12個の炭素を含有する。しかしながら、2−メチルグルタール酸等の分岐構造は許容できる。また、2つあるいはそれ以上のRを一緒につなげて、C36「ダイマー酸」等の環状構造を形成してもよい。主としてC10−C12の二酸の混合物である、デュポン社(Dupont)のC36「ダイマー酸」またはCORFREERM1等の二酸の混合物を使用してもよい。好ましい二酸は、アジピン酸、2−メチルグルタール酸、2−エチルコハク酸、CORFREE M1及びドデカン二酸(dodecanedioic acid)(DDDA)等の長鎖の酸を含む。二酸と他の「B」基の鎖長の選択は、この添加剤が使用されるべき潤滑剤用途に依存する。液体潤滑剤配合物においては、「B」基の鎖長は、非フッ素化「A」基と組み合わされて、この添加剤が液体基油に可溶であるように、選択される。固体潤滑剤に対しては、鎖長は、この添加剤が基油と可溶あるいは相溶する液体または固体であるようなものとすることができる。本発明の組成物を単独で潤滑剤として使用することが更に望ましいこともある。

0038

AとBとの反応で妨害せずに、所望の官能性結合を形成する官能基により、AまたはBまたは双方を場合によっては置換してもよいことを更に認識すべきである。例えば、この各成分は、エトキシル化あるいはプロポキシル化アミンあるいはアルコール、またはROCH2CH2CH2NH2等のエーテルアミンにおける等のエーテル結合を含有してもよい。また、これらは、線状、分岐あるいは環状の原子の配列も含んでよく、同一あるいは異なってもよい一つ以上の分岐基を含有してもよい。
試験方法

0039

ASTMD5001に記述されている円筒上の球(ball−on−cylinder)(BOCLE)試験を用いて、試料を試験した。球の上の摩耗傷跡のサイズを試験の終わりに測定し、摩耗を定量化した。小さな摩耗傷跡程少ない摩耗を示した。球上の下方の(正常な)力に対する球上の正接の(横の)力の比から摩擦係数を計算した。すべての場合、正常な力は12,00グラムであった(表1を参照)。表1に要約するように、試験にいくつかの改変を行った。下記に述べるように、これらの変更によって、この試験が摩耗防止及び摩擦変成性の更に苛酷な試験となると予期される。

0040

本発明の材料の相対的な性能を鉱油基油中の添加剤として評価した。Conocoから入手可能な普通に市販されている、高品質溶媒精製した150中性油(150N)(約ISO 32粘度等級)を鉱油基油として選択した。150N等の等級の油を内燃エンジンで使用する油のブレンドの一つの成分として使用してもよい。150Nは添加剤を含有しない。改変BOCLE方法によりこの150N油を多数回試験し、この結果の平均を表2に要約した。

0041

比較の目的で、いくつかの完全配合の(ILSACGF−l)、市販の乗用車潤滑油の摩擦及び摩耗性能を測定した。試験した油は、2つの有力な完全合成品(MOBIL15W30,CastrolSYNTEC 5W50)と一つの慣用の非合成油(MOTORCRAFT 5W30)を含む。すべての3つの油の性能は、表3に要約したように、極めて類似していた。これは、3つすべてが極めて有効な摩耗防止剤である、類似した量の亜鉛ジアルキルジチオホスフェート(ZDDP)を含有するためかもしれない。ZDDP(Ideas、Inc.から購入した「Elco 106」)の濃度を変えた影響を図1に示す。この図中のデータは、炭化水素潤滑剤を本発明の非対称の部分的にフッ素化された組成物と混合することにより得られる潤滑の改良を比較する標準を提供する役割をする。

0042

本発明により製造される添加剤の効力を求めるために、摩擦と摩耗に対する効果を標準150N油中のこれらの濃度の関数として測定した。ブレンドした潤滑剤中で一定のレベルのフッ素を得る2つのアプローチがあることに注目されたい。高レベルのフッ素を含有する添加剤を低トリート(treat)率で使用するか、あるいは低レベルのフッ素を含有する添加剤を高トリート率で使用することができる。これらの2つのアプローチが必ずしも同じ性能を与えるとは限らない。

0043

次の実施例は、本発明を例示するが、制約的であることは意図されていない。
実施例1

0044

次の実施例は、Fascat 2003触媒、Elf Atochemのスズベースエステル化触媒を用いるDDDAの縮合エステル化と種々のモルパーセントのテロマーアルコールとExxal 13でのDDDAジエステルの製造を述べている。

0045

下記の表4に示した組成物により反応混合物を20mLのバイアル中で製造した。一滴のFascat 2003(Atochemの製品)を各バイアルに添加し、反応物を窒素散気下で200−250℃で約12時間加熱して、生成した水を除去した。反応混合物のGC分析により、次の予期された3つの成分エステル混合物が示された。RfO(O)C−(CH2)x−C(O)ORf、RhO(O)C−(CH2)x−C(O)ORh、及びRhO(O)C−(CH2)x−C(O)ORfである。各エステル成分の実際の存在量は、合成混合物中に存在するテロマーアルコールとExxal 13の相対量により予想されるように変化した。各添加剤と150N油から生成する混合物の外観並びに150N油中の添加剤の溶解性も表4に要約する。完全にフッ素化されたジエステル、バイアル8は、加熱時には、更に溶解性が増すが、溶液を冷却し、このジエステルが冷却と共に再沈殿するに従い、ゲル様の状態になることは注目に価する。このような挙動は、潤滑剤中では極めて望ましくない。潤滑剤は、しばしば温度サイクルかけられ、低温性能がしばしば重要であるので、このことにより、完全にフッ素化されたジエステルの重要な不完全性を示す。

0046

上記の材料のいくつかについての摩耗試験結果を図2に示す。大部分の摩耗性のメリットがジエステル中の僅か約20モル%のテロマーアルコールにより得られることがこの図から明らかである。極めて驚くべきことには、この摩耗応答は、極めて非線形である。これは、摩耗低減効果が単に完全にフッ素化されたジエステル(100%テロマーアルコール)と非フッ素化エステル(0%テロマーアルコール)の存在濃度正味の平均である場合に予期される線形応答と逆である。このことは、本発明の非対称の、部分的にフッ素化されたジエステルは、非フッ素化ジエステルまたは完全フッ素化されたジエステルよりも良好な摩耗低減特性を持つことを示唆する。
実施例2

0047

次の実施例は、p−トルエンスルホン酸触媒を用いるDDDAの縮合エステル化と50モル%のテロマーアルコールと50モル%のExxal 13の混合物を用い、続いて「脱ワックスヘキサン抽出により対称的にフッ素化された成分を混合エステル生成物から除去するDDDAジエステルの製造を述べている。

0048

230.3gのDDDA(1.0モル)、474.64gのテロマーアルコール(1.05モル)、207.91gのExxal 13(1.05モル)、及び1.9gのp−トルエンスルホン酸(0.01モル)の混合物をディーン−スタクトラップコンデンサーを備えた反応器装填した。このディーン−スタルクトラップを追加のExxal 13により充填した。この反応物を加熱し、窒素を散気して、水を除去した。この窒素散気を止め、反応物を真空下で(≦0.07kPa)280℃迄加熱した。一部の粗エステル(610g)を1700gのヘキサン攪拌した。このヘキサン溶液デカンテーションし、溶解しない、高フッ素化された材料から濾過した。このヘキサン溶液を活性炭で処理し、濾過し、次に塩基性アルミナで処理し再度濾過した。ヘキサンを蒸留により除去した。この残基の元素分析は29.56%のFを示し、これは1HNMR分析による28.3%と良く一致した。

0049

図3は、150N油中のこの高F含量材料の摩耗性能を示す。図3におけるフッ素濃度の範囲は、1%迄の範囲のジエステルの重量濃度に相当する。0.25%のジエステル(0.07%のFに等量)またはそれ以上を含有する15ONの試料は、外気温度では高フッ素化されたジエステル成分、RfO(O)C−(CH2)xC(O)ORfの限界的な溶解性によりっていたが、80℃のBOCLE試験温度では均一であった。この応答は極めて非線型的である。極めて低濃度の添加剤のみで極めて強力な摩耗防止効果が得られる。150N油と添加剤の混合物の性質は、単純な線形効果と全組成物ベースに予期される性質よりも良好である。本発明の非対称の部分的にフッ素化されたジエステルを使用し、他の添加剤を使用せずに図3に得られる摩耗防止性能は、完全配合の潤滑油のそれに匹敵している。
実施例3

0050

次の実施例は、メタンスルホン酸触媒を用いる、DDDAの縮合エステル化と50モル%のテロマーアルコール−Lと50モル%のExxal 13の混合物を用いる、DDDAジエステルの製造を述べている。

0051

500mLの丸底フラスコに69.06gのDDDA(MW230.3、0.3モル)、130.41gのテロマーアルコール−L(平均分子量〜414,0.315モル)、62.37gのExxonのExxal 13トリデシルアルコール(FW〜198,0.315モル)、0.29gのメタンスルホン酸(MW96.1,0.003モル)、及び100gの混合キシレンを装填した。この反応フラスコにディーン−スタルクトラップとコンデンサーを頂部に付けた8"ビグルー(Vigreux)カラムを備えた。この反応物を還流迄加熱して、水を追い出し、ディーン−スタルクトラップで分離し、キシレンオーバーフローを反応フラスコに戻した。この反応に続いて、水を除去し、周期的にサンプリングし、そして酸価滴定した。

0052

10.5時間の反応時間の後、酸価は1.6mgKOH/g迄減少し、そして反応が完結したと考えられた。

0053

この反応生成物は褐色であった。この反応生成物を70−80℃で、330gの0.2%の水酸化ナトリウム水溶液洗浄した。褐色の水相が上に、そして密度の高いエステル相が下になるように、相を反転した。下のエステル相は極めて曇っていた。アルカリ洗浄液を分離した後、このエステル相を300mLの量の温水により3回洗浄した。酸価は0.56mgKOH/gであった。

0054

この粗エステルを窒素により散気し、90分間かけて室温から210−220℃の温度迄加熱して、キシレン、水、及び他の低沸分を除去した。

0055

収量は、酸価0.75mgKOH/gを持つ215.72gのワックス状の黄褐色固体であった。上記と同じ基本的な手順を使用して、表5に掲げる、他の部分的にフッ素化されたエステルを製造した。すべての場合、非フッ素化アルコールは、ExxonのExxal 13、トリデシルアルコールであった。信頼性のあるFの元素分析値を得るのが困難であることにより、エステル末端基も1H NMRにより分析した。テトラメチルシラン低磁場側の3.5と4.5ppmの間の化学シフト領域により、エステル酸素に結合するCH2プロトンが明らかになった。Rfの場合には、これらのCH2プロトンは、RhのCH2プロトンの低磁場にはっきりと分離されている。RfとRhの相対的なモル量をこれらの2つの基の積分から計算することができる。元素分析とNMRが一致しない場合、NMRの方法がより信頼性があると考えられる。

0056

図4は、150N油中での低F含量材料(〜2%F)の表5の試料18の摩耗及び摩擦性能を示す。この低F含量の材料は、20重量%の濃度(0.4重量パーセントのF)でも完全に可溶であった。図5は、この低F材料の摩耗防止性能を類似の非フッ素化ジエステル、ジトリデシルドデカン二エート(HatcoからのHatcol2907)と比較し、極めて少量のF含有から摩耗性能の顕著な改善が示される。

0057

C6からC14の異なる鎖長のジエステルの摩耗防止及び摩擦低減性能を比較した。これらの非対称の部分的にフッ素化されたジエステルはすべて、なにがしかのメリットを賦与し、長鎖の二酸程大きなメリットを与える。それゆえ、この骨格中の炭素原子の好ましい数は、9あるいはそれ以上であり、あるいはこの添加剤が約0.2%のフッ素で存在する場合、記述したようなBOCLE試験摩耗傷跡は約0.75未満であった。
実施例4

0058

次の実施例は、p−トルエンスルホン酸触媒を用いるジメチルドデカン二エートのエステル交換と50モル%のExxal 13と50モル%の1H、lH、5H−オクタフルオロ−1−ペンタノールの混合物を用いるDDDAジエステルの製造を述べている。

0059

51.68gのジメチルドデカン二エート(0.2モル)、41.58gのExxal 13(0.21モル)、48.73gの1H,1H,5H−オクタフルオロ−1−ペンタノール(0.21モル)、及び0.38gのp−トルエンスルホン酸の混合物を加熱し、メタノールを溜去した。反応温度が198℃に達した時、GC分析は、ジメチルドデカン二エート実質的に無くなったことを示し、この反応が手際よく完結したことを示す。冷却後、この生成物を塩水、1%NaOH水溶液、及び水により洗浄し、次に塩基性アルミナで処理し、濾過した。最終酸価は、≦0.1mgKOH/gであった。同じ基本的な手順を使用して、表6に掲げた他のジエステルを製造した。すべての場合、非フッ素化アルコールは、ExxonのExxal 13であった。
比較例1

0060

次の比較例は、2−メチルグルタロニトリル(MGN)の1−ステップエステル化によるジ(テロマーアルコール)2−メチルグルタレートの製造を述べる。

0061

32.44gのMGN(0.3モル)、18.05gの水(1モル)、及び304.2gのテロマーアルコール(0.67モル)の混合物を60℃迄予備加熱し、次に60.0gの硫酸(0.61モル)を慎重に添加した。このH2SO4を〜30分間にわたって添加して、還流を維持した。この酸を添加した後、この反応物を追加の3時間還流した。温かい間にこの粗エステルを硫酸水素アンモニウムの相からデカンテーションし、次に5%の硫酸水素ナトリウムにより洗浄した。減圧(〜0.1kPa)下で100℃迄加熱することにより、この生成物を乾燥した。この生成物は、広い融解範囲(〜45−70℃)の黄褐色の、ワックス状の固体であった。150N油中の溶解性は、外気温度で僅か≦0.1%であることが判明した。
実施例5

0062

この実施例は、2−メチルグルタロニトリル(MGN)の2−ステップ反応でのエステル化を述べる。

0063

43.26gのMGN(0.4モル)と36.0gの水(2モル)の混合物を85℃迄予備加熱した。反応温度を115−135℃に維持するように調節した速度で、滴下漏斗から硫酸(80.42g、0.82モル)を添加した。添加に続いて、反応物をこの温度で1時間保持し、次に100℃迄冷却した。9.49gのテロマーアルコール(0.021モル)と162.16gのExxal13(0.819モル)の混合物を7分間にわたって添加して、次に反応物を加熱し、127−135の範囲に1時間保持した。冷却後、この粗エステルを硫酸水素アンモニウムからデカンテーションした。この粗エステルを100gの混合キシレンと0.38gのメタンスルホン酸と混合し、ビグルーカラムとディーン−スタルクトラップを備えた反応器に入れ、そして還流迄加熱して、水を追い出し、エステル化を完結させた。この反応物を定期的にサンプリングし、酸価を求めた。この酸価が平坦化し、更なる反応が起こらないことを示した時、加熱を止めた。この生成物を等容積の0.5%のNaOH溶液により洗浄し、次に水により5回洗浄した。水洗浄時に混合物を60℃迄温めることにより、相分離を改善した。水を追い出すために200℃迄加熱しながら、洗浄したエステルを窒素により散気した。最終酸価は、0.15mgKOH/gであった。

0064

比較例1と実施例5により製造した2−メチルグルタレートジエステルを下記の表7に要約した。すべての場合、非フッ素化アルコールは、Exxal 13であった。

0065

次の実施例6及び7は、慣用の鉱油中に溶解性を持つ部分的にフッ素化されたアミド−エステルを製造することができ、そしてこれらの部分的にフッ素化されたアミド−エステルを摩擦と摩耗を低減するために、潤滑剤添加剤として使用することができることを示す。
実施例6

0066

デカン二酸、トリデシルアルコール、及びZonylBA部分的に−フッ素化されたアルコールからの部分的に−フッ素化されたアミド−エステルの製造と溶解性。

0067

鉱油等の非極性の、非水素結合性の溶媒中のこれらの溶解性を認識するために、ドデカン二酸(DDDA)から部分的にフッ素化されたアミド−エステルを製造する、1組みのスクリーニング実験を行った。このシリーズの反応で使用したアルコールは、トリデシルアルコール(ExxonからのExxal 13)と部分的にフッ素化されたアルコール、ZonylBA(Du pontからの)であった。Armeen 2HT、Armeen HTMD、及びArmeen 18D(Akzo Nobel Chemicalsからの)及びAdogen 101、及びAdogen 140(Sherex/Witcoからの)を含む、いくつかのアミンを使用した。これらのアミンを下記の表8に示す。

0068

各反応は1ミリモルのDDDAを使用したが、他の反応試剤の量を次のように系統的に変えた。アルコールとアミンを合わせた全量のモル比をモルDDDA当たり理論的に必要とされる2.0モルに制限するという制約下で、Exxal 13/DDDAのモル比を0と1.34の間で変え、Zonyl BA/DDDAのモル比を0と1の間で変え、そしてアミン/DDDAのモル比を0.33と2.0の間で変えた。

0069

更に特定すれば、試験したアミンがArmeen 2HTである場合には、次の表9の中の8つの反応混合物を製造した。この場合、数は、使用した各成分の量をミリモルで表わしている(各混合物において10μlの量で使用したメタンスルホン酸エステル化触媒を除いて)。

0070

試験した5つのアミンの各々について、合計40の反応混合物について類似した組の8つの反応物を製造した。

0071

2mLのガラスバイアル中でこの反応混合物を製造した。開放頂部のバイアルを150℃に維持した加熱したブロック中に入れ、そしてその温度を少なくとも18時間(概ね18−24時間)維持することにより、反応を行った。これにより、エステル化及びアミド化反応物から生成する水の逃散が可能になることが意図された。この粗反応生成物を更に精製せずに溶解性試験に使用した。

0072

この反応生成物を30mlのテトラヒドロフラン(THF)と混合し、次にいかなる非溶解の材料も0.2μmのテフロンR被覆したファイバーガラス膜フィルター上に集め、量することにより、反応物からの生成物の相対的な溶解性を評価した。双方とも水素化タロウアルキルアミンであるArmeenHTMDとAdogen 140からの生成物は極めて類似していると判定され、そのためにArmeen反応物を濾過しなかった。

0073

残渣重量を下記の表10に示した。
(注1−これは、最初に行った濾過であり、そして不注意にもTHF溶媒と非相溶性であるポリカーボネートフィルター膜をに使用した。このフィルター膜は、部分的に溶解し、不溶性材料の一部は失われた。この0.48gは、元のTHF混合物中に存在する最少量の不溶固体を表わす)

0074

この表中の結果を精査すると、1級アミンのArmeen 18D、Adogen 101、及びAdogen 140から製造されるアミドは、類似の溶解性を有し、一方で、2級アミンのArmeen 2HTから製造されるアミドは、著しく高い溶解性(不溶性残渣が少ない)を有することが明らかである。特に2級アミンのArmeen 2HT(反応5及び6)を用いて、なお良好な溶解性を持つ、顕著な量のフッ素化されたエステル基を持つアミド−エステルを製造することが可能である。反応3のモル比は、1級アミンの場合においても殆ど完全に可溶である生成物を生成した。このジアミドは、低溶解性を持つことも明らかである(反応8の結果)。

0075

これらの結果の可視化解釈を助けるために、実験設計ソフトウエアパッケージのECHIP(ECHIP,Inc.,724 Yorklyn Road,Hockessin,DE,19707)を用いて、この溶解性データを評価した。使用したモデルは、個別成分(例えば、アミン含量)並びに相互作用(例えばアミンxExxal 13等の交差項への依存性)を考慮する、相互作用モデルであった。図6及び7は、不溶性固体の量がアミド−エステルの組成と共にどのように変るかを示す、ECHIPモデルの結果を図示する。この図で、末端基組成物は1.0に正規化される。例えば、等量のZonyl、Exxal、及びアミド末端基を持つエステルアミドは、この三角形の中心に在る(0.33モル分率の各末端基)。

0076

これらの三角図表プロットから、次のいくつかの結論を引き出すことができる。(1)THF中に良好な溶解性を持つ、部分的にフッ素化された混合エステルアミドを製造することが可能である。
(2)この組成物(アミド末端を生じる)中に存在するアミンの量は、溶解性に主要な影響を及ぼし、最少量の不溶性固体は最低アミド含量で存在する。
(3)3成分組成物空間の中心領域における組成物はTHF中で最高の溶解性を有する。

0077

反応3のモル比は、1級アミンの場合においても殆ど完全に可溶である生成物をも生成するので、スケールアップにはこの反応試剤の比を選んだ。一つの例を下記に示す。
実施例7

0078

ドデカン二酸、ZonylBA、トリデシルアルコール、及びジ(水素化タロウアルキル)アミンからのエステルアミドの製造。

0079

46.06gのDDDA(0.200モル)、60.98gのトリデシルアルコール(ExxonからのExxal 13,0.308モル)、31.68gのZonyl BA(0.066モル)、33.67gのArmeen 2HT(0.066モル)、10gのDowex 50WX2−400強酸イオン交換樹脂(エステル化−アミド化触媒として使用)、及び63.84gのシクロヘキサンの混合物を還流迄加熱した。使用した反応試剤のモル比、DDDA:Exxal:Zonyl:Armeenは,1.0:1.54:0.33:0.33であり、確実に反応を完結させ、反応速度を増大するためにExxalの量を増加したことを除いて、上記の実施例6のスクリーニング反応#3に類似していた。コンデンサーとディーン−スタルクトラップを用いて、還流シクロヘキサンから水を分離した。反応温度は最初約100−105℃であった。水をトラップから排出し、反応温度を118℃に、あるいはそれ以下に維持するのに必要なシクロヘキサンを添加した。25時間の全反応時間の後、酸価は58であった。この反応物を濾過して、Dowex触媒を除去した。窒素により散気しながら、濾過した粗生成物を200℃に加熱し、次に窒素散気を継続しながら、圧力を50トール迄低下させた。このストリッピングの手順の目的は、反応を継続し、過剰の、未反応のExxal 13を除去することであった。ストリッピングの手順を約7時間継続し、その時点でガスクロマトグラフィによる分析により、残存Exxal 13が除去されたことが示された。酸価は19迄減少した。

0080

この生成物を1H NMRにより分析し、次のように解釈した。4.4ppmのトリプレットをZonylエステル末端のO−CH2−プロトンに帰属した。約3.8と4.2ppmの間の幅広マルチプレットを、Exxalエステル末端のO−CH2−プロトンに帰属した(Exxal 13は複雑な混合物であるために多数の異なる構造)。3.25ppmのまわりに中心を持つ一対のマルチプレットをArmeen 2HTから誘導されるアミド末端の−N−CH2プロトンに帰属した。これらのシグナルの積分により、約5.2%のZonyl末端、80.7%のExxal末端、及び14.2%のArmeenアミド末端(100%に正規化した組成)の組成物が示唆され、Zonyl末端からの4.8%のFのフッ素含量が示唆された。元素分析は4.96%のFを示した。

0081

前述のBOCLE法を用いて、この材料を試験した。結果を図8に示す。

0082

本発明をある程度の特殊性をもって述べ、例示したが、クレームは、それに限定されず、このクレームとこれらの同等物の各要素の文言釣り合いのとれた範囲を与えられるべきであることを認めるべきである。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ