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課題・解決手段

シトクロムP450(P450)CYP3A4生成又は発現転写エンハンサーをコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子、及び細胞及び動物におけるCYP3A4発現の生体異物誘導について化合物選抜するための前記核酸分子の用途。

概要

背景

概要

シトクロムP450(P450)CYP3A4生成又は発現転写エンハンサーをコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子、及び細胞及び動物におけるCYP3A4発現の生体異物誘導について化合物選抜するための前記核酸分子の用途。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
2件

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請求項1

シトクロムP450(P450)CYP3A4生産又は発現転写エンハンサーをコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子

請求項2

列番号:1に示されているものと実質的に同一のヌクレオチド配列、又はCYP3A4のエンハンサーをコードするその機能的に等価のヌクレオチド配列又はその一部分、又は配列番号:1のヌクレオチド配列にハイブリダイズする配列、又は配列番号:1のヌクレオチド配列と少なくとも60%の相同性を示す配列を含む請求項1の核酸分子。

請求項3

配列番号:1のヌクレオチド配列と少なくとも80%の相同性を有する請求項2の核酸分子。

請求項4

配列番号:1の配列と少なくとも90%の相同性を有する請求項3の核酸分子。

請求項5

配列番号:1に示されているものと実質的に同一のヌクレオチド配列を有する請求項2の核酸分子。

請求項6

CYP3A4がヒトのCYP3A4である請求項1−5のいずれか一項の核酸分子。

請求項7

少なくとも10、好ましくは少なくとも18のヌクレオチドを有する単離されたポリヌクレオチドであって、配列番号:1に示されるヌクレオチド配列を含む分子にハイブリダイズする単離されたポリヌクレオチド。

請求項8

配列番号:1に示されるCYP3A4のエンハンサーからの核内受容体応答要素を含む単離された核酸分子。

請求項9

以下のものからなる群から選択される核内受容体応答要素を含む請求項8の単離された核酸分子。GAA TGAACTTGCTGACCC TCT(配列番号:2);CCTTGAAATCATGTC GGTTCA AGC(配列番号:3);AGG TGAATCACAAGC TGAACT TCT(配列番号:4);ATATATTGTTAT TGAACT ATC(配列番号:5);及びATA TGAACT CAAAGG AGGTCA GTG(配列番号:6)

請求項10

レポーター分子誘導を測定するために用いるのに好適な遺伝子構築物であって、レポーター分子をコードする核酸分子に操作可能に連結された請求項1−9のいずれか一項の核酸分子を含む遺伝子構築物。

請求項11

レポーター分子をコードする核酸分子が酵素をコードする請求項10の構築物

請求項12

請求項13

レポーター分子がメッセンジャーRNAmRNA)分子である請求項10の構築物。

請求項14

レポーター分子の誘導を測定するために用いるのに好適なアッセイ系であって、前記系が請求項10−13のいずれか一項の構築物及び構築物の機能を支持する手段を含み、かくして系が生体異物誘導物質に曝されるとレポーター分子をコードする核酸分子の発現が増大される系。

請求項15

構築物の機能を支持する手段が細胞トランスジェニック非ヒト哺乳動物及び構築物の機能を支持することができる細胞非含有系を含む請求項14の系。

請求項16

細胞が細菌細胞植物細胞及び動物細胞からなる群から選択される請求項15の系。

請求項17

構築物が細胞中別個の遺伝的存在として留まっているか又は細胞のゲノム中に組込まれている請求項16の系。

請求項18

細胞中でのCYP3A4発現の生体異物誘導のための化合物選抜する方法であって、請求項14−17のいずれか一項のアッセイ系を化合物に曝すこと、及び構築物のレポーター分子をコードする核酸分子の発現の誘導又は発現の潜在力を測定することを含む方法。

請求項19

化合物が治療用医薬である請求項18の方法。

請求項20

請求項1−9のいずれか一項の単離された核酸分子の遺伝子分析ツールとしての使用。

請求項21

医薬の代謝又は病気感受性予測するために配列番号:1内の対立遺伝子変異体を決定すること、及びCYP3A4転写及び発現に対する対立遺伝子変異体の影響を分析することからなる群から選択される請求項20の使用。

技術分野

0001

本発明は遺伝子発現の調節又は影響付与、及び/又はヒト及び非ヒト動物シトクロムP450 CYP3Aサブファミリー酵素の生成に関する。

背景技術

0002

医学的及び獣医学的使用のための治療用医薬の開発はヒト及び動物における治療様式を改良し進展させるために重要である。不幸なことに、現在開発されて使用されている医薬の多くは受容者による迅速な代謝のため、in vivoでは限られた半減期しか有しないことがわかっている。患者における代謝活動に対する感受性について潜在的に新しい医薬を選抜するための系を有することは有利であるだろう。

0003

CYP3A4と称されるシトクロムP450(P450)は肝臓において発現されるが他の組織においてはほとんど発現されない酵素をコードする重要なヒト遺伝子である。それはヒトの肝臓において量的に最も豊富なP450である。CYP3A4酵素は治療用医薬を含む多くの外因性化学物質生体異物)、並びにステロイドホルモンの如き一連内因性化合物の代謝において中心的役割を果たしている。CYP3A4の発現レベルの変化は治療用医薬の排出率に劇的に影響を与えることができ、かくしてそれらの有効性に影響を与える。いくつかの治療用医薬を含む一連の外因性化学物質(以後、「生体異物誘導物質(xenobiotic inducers)」と称する)はCYP3A4遺伝子の転写率を増大させ、かくしてCYP3A4酵素を生成させる。その結果、CYP3A4によって代謝された医薬の排出が大幅に増大され、それによってそれらの治療効果が減少する。

0004

本発明の発明者はヒトP450 CYP3A4遺伝子の転写開始部位に対して約7.5キロベース5′側にあるDNA分子を得た。これは治療用医薬を含む生体異物誘導物質によるCYP3A4遺伝子の転写誘導する役割を果たしており、並びにこの遺伝子の構成的発現にも関与している。この核酸分子は本発明の発明者によって「生体異物応答エンハンサーモジュール(xenobiotic-responsive enhancer module)」(XREM)と命名され、いくつもの有用な用途を有する。

発明の開示

0005

第一の側面においては本発明はシトクロムP450(P450)CYP3A4生産又は発現の転写エンハンサーを形成するヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子にある。

0006

好ましくは単離された核酸分子は図1(配列番号:1)に示されているものと実質的に同一のヌクレオチド配列、又はCYP3A4のエンハンサーをコードするその機能的に等価のヌクレオチド配列又はその一部分、又は図1(配列番号:1)のヌクレオチド配列にハイブリダイズする配列、又は図1(配列番号:1)のヌクレオチド配列と少なくとも60%の相同性を示す配列を含む。より好ましくは核酸分子は図1(配列番号:1)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の相同性を有し、最も好ましくは核酸分子は前記配列と少なくとも90%の相同性を有する。

0007

好ましい実施態様においては本発明はCYP3A4の5′フランキング領域からの核内受容体応答要素を含む単離された核酸分子にある。好ましくは応答要素は以下のものから選択される。

0008

XREM-DR3-1 GAA TGAACTTGCTGACCC TCT(配列番号:2);

0009

XREM-ER6CCTTGAAATCATGTC GGTTCA AGC(配列番号:3);

0010

XREM-DR6 AGG TGAATCACAAGCTGAACT TCT(配列番号:4);

0011

XREM-DR3-2 ATATATTGTTAT TGAACTATC(配列番号:5);及び

0012

Prox-ER6 ATA TGAACT CAAAGG AGGTCA GTG(配列番号:6)

0013

本発明の発明者によっていくつもの特異的な応答要素がCYP3A4のエンハンサー中に同定されているので、配列番号:1が他の応答要素を同定するために用いることができるということは理解されるであろう。エンハンサーの全配列が続く使用のために必要であるわけではないので、本発明は他の源からの中間又は連結配列を有するエンハンサーからの応答要素の使用をもその範囲内に含む。

0014

好ましくは、単離された核酸分子は図1(配列番号:1)に示されているものと実質的に同一のヌクレオチド配列を有する。

0015

好ましい形態においてはCYP3A4はヒトのCYP3A4である。しかし、本発明は他のヒトCYP3Aサブファミリー酵素及び非ヒト哺乳動物からのCYP3Aサブファミリー酵素をも含むことは理解されるであろう。

0016

CYP3A4の誘導は一以上の生体異物誘導物質によって行われることが好ましい。

0017

本発明は図1(配列番号:1)に示される配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドをも含む。好ましくは、ポリヌクレオチドは高ストリンジェンシー下で図1(配列番号:1)に規定される配列とハイブリダイズする。ここにおいて用いる通り、ストリンジェントな条件とは、(a)洗浄低イオン強度及び高温を用いること(例えば0.015M NaCl/0.0015Mくえん酸ナトリウム/0.1%NaDodSO4、50℃);(b)ホルムアミドの如き変性剤ハイブリダイゼーション中用いること(例えば0.1%ウシ血清アルブミン、0.1% Ficoll、0.1%ポリビニルピロリドンを含む50%(体積/体積)ホルムアミド、750mM NaCl、75mMくえん酸ナトリウムを含む50mMリン酸ナトリウム緩衝液pH6.5、42℃);又は(c)50%ホルムアミド、5xSSC(0.75M NaCl、0.075Mくえん酸ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH6.8)、0.1%ピロリン酸ナトリウム、5xDenhardt溶液音波処理された鮭精液DNA(50g/ml)、0.1%SDS及び10%硫酸デキストラン、42℃を0.2xSSC及び0.1%SDS中で用いることを意味する。

0018

本発明の第一の側面の更なる好ましい実施態様においては、図1(配列番号:1)のヌクレオチド配列にハイブリダイズすることができるポリヌクレオチドは5000ヌクレオチド未満である。しかし、それは1000ヌクレオチド長未満、又は500ヌクレオチド長未満ですらあることができる。ハイブリダイズするポリヌクレオチドは好ましくは少なくとも10、より好ましくは少なくとも18ヌクレオチド長である。

0019

第二の側面においては、本発明はレポーター分子の誘導を測定するために用いるのに好適な遺伝子構築物であって、レポーター分子をコードする核酸分子に操作可能に連結された本発明の第一の側面の核酸分子を含む遺伝子構築物にある。

0020

好ましくはレポーター分子をコードする核酸分子は酵素をコードする。レポーターをコードする核酸分子は酵素CYP3A4をコードしていてもよいし、又はその機能的に等価な酵素をコードしていてもよい。好適なレポーター分子の例は蛍のルシフェラーゼベータガラクトシダーゼクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼアルカリホスファターゼ及びグリーン蛍光タンパク質を含む。代わりに核酸ノーザンブロッティング又はリボヌクレアーゼ保護アッセイの如き標準的方法によって検出することができるメッセンジャーRNAmRNA)をコードすることができる。

0021

しかし、レポーター分子をコードする核酸分子は発現された時に検出可能な活性を有するならばいかなる核酸分子又は遺伝子でもあることができることは理解されるであろう。用いられる転写誘導物質(XREM)はシトクロムP450系に由来するものの、レポーター分子をコードする核酸分子は、シトクロムP450系と関連している必要は必ずしもない。また、レポーター遺伝子をコードする核酸分子は一以上のレポーター分子を含むことができることも理解されるであろう。

0022

第三の側面においては、本発明は本発明の第二の側面の構築物を含むアッセイ系にある。このアッセイ系は系が生体異物誘導物質に曝されるとレポーター分子をコードする核酸分子の発現が増大される。

0023

アッセイ系は構築物(XREM)を含む細胞及び構築物(XREM)の機能を支持することができる細胞非含有系をその範囲内に含む。かかる細胞非含有系は核抽出物の如き細胞抽出物を通常含むが、常にそうであるわけでもない。アッセイ系は構築物(XREM)への化合物の結合を測定する実験系をも含む。これらはDNase Iフットプリンティング及びゲル遅延アッセイを含む。これらのアッセイ系は構築物(XREM)の活性化を検出するために用いることができるが、化合物の大規模選抜のためにはレポーター遺伝子構築物ほどは便利ではない。増大された発現はレポーター遺伝子生成物の活性を増大させることが好ましい。

0024

細胞は細菌細胞植物細胞又は動物細胞を含むいかなる好適な細胞であることができる。構築物は細胞中別個の遺伝的存在として留まっていることもできるし、又は細胞のゲノム中に組み込まれることもできる。更に、細胞はトランスジェニック動物の一部からのものであることができる。

0025

第四の側面においては、本発明は細胞中でのCYP3A4発現の生体異物誘導のための化合物を選択する方法であって、本発明の第三の側面のアッセイ系を化合物に曝すこと、及びレポーター分子をコードする核酸分子の発現の誘導又は発現の潜在力を測定することを含む方法にある。

0026

本発明による方法は新規の治療用医薬の選抜のために特に好適である。開発段階では有効な潜在的医薬は多数あるが、もしある医薬がin vivoではCYP3A4の発現を誘導するならば、有効な治療用医薬としてのその好適さは減少してしまう。使用中、その医薬は患者の肝臓において誘導されたCYP3A4酵素によって代謝されるため、その医薬の半減期は短くなるであろう。生じうるその他の問題はその医薬が患者に与えられた他の医薬の代謝又は排出をも増大させてしまうということである。医薬の「カクテル」又は医薬の組合せは多くの病気治療においてしばしば必要とされる。もし投与された医薬のうちの一つが特定の病気の治療において用いられる一つ以上の他の医薬の排出を増大させる傾向を有するならば、これは極めて望ましくなく、治療の効力を減少させることになるであろう。

0027

もしある化合物又は新規医薬が本発明による方法によって試験された場合にレポーター遺伝子の発現を誘導できないならば、このことはその化合物又は新規医薬が生体異物誘導物質ではないこと、それ故更なる開発のための好適な候補であることを意味するということは理解されるであろう。好適でない候補が開発の初期段階切り捨てられるので、この選抜方法は治療用医薬の開発において有益であろう。更に代替又は関連化学化合物も選抜アッセイにおける化合物の陰性結果に基づいて開発することができる。

0028

本発明による方法はトランスジェニック動物を化学物質又は医薬に曝した後でレポーター遺伝子の誘導について前記動物を測定することをも含む。

0029

第五の側面においては、本発明は本発明の第一の側面によるXREMの遺伝子分析ツールとしての使用にある。この場合、ヒトにおける対立遺伝子変異体に応答する突然変異が導入され、それらの機能的結果が観察される。又、XREMは転写制御の規定された機能を有するので、それは対立遺伝子変異の決定にも用いることができる。

0030

更なる側面においては、用途はXREM内の対立遺伝子変異(構成的発現に関して)の決定及び対立遺伝子変異の影響を測定するためのXREMの部位特異的突然変異の使用を含む。

0031

この明細書全体を通して特に指定しない限り、用語「含む」は言及された要素、整数又はステップ、又は一群の要素、整数又はステップの包含を意味し、他のいかなる要素、整数又はステップ、又は一群の要素、整数又はステップを除外するものではないものとして理解されるべきである。

0032

本発明をより明確に理解してもらうため、以下の実施例及び図面を参照して好ましい実施態様を説明する。

図面の簡単な説明

0033

図1はCYP3A4遺伝子のXREM領域の配列を示す。塩基番号付けは相対的なものであり、CYP3A4遺伝子構造内での位置を示すものではない。

0034

図2は生体異物応答要素を限定するために用いられるCYP3A4遺伝子の5′フランキング領域の一連の欠失構築物の例を示す。ルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現倍率ビークル単独(0.1%ジメチルスルホキシド)と比較した強力なCYP3A4誘導物質(5μMリファンピシン)を用いた処理に関する。これは「空の(empty)」pGL3−基本レポーターベクターの活性について標準化された。全ての構築物はHepG2細胞中へ一時的にトランスフェクトされた。

0035

図3は強力なCYP3A4誘導物質(5μMリファンピシン)の存在下又は不在下での、CYP3A4 XREMレポーター構築物を含むHepG2細胞に対するhPXR発現ベクター(pSG−hPxR)のコトランスフェクションの影響を示す。挿入されているグラフコントロール細胞に対する影響の拡大図を示す。

0036

図4はビークル(ジメチルスルホキシド)0.1%単独と比較したhPXR発現ベクター及びCYP3A4 XREMレポーター構築物を含むHepG2細胞に対する様々な誘導的医薬の影響を示す。図中、1はDMSOであり;2はリファンピシンであり;3はRU−486であり;4はクロトリマゾールであり;5はフェノバルビトンであり;6はメチラポンであり;7はプレグネナロン16α−カルボニトリルである。

0037

図5は5μMリファンピシンによるCYP3A4の5′フランキング領域の転写誘導に対する推定的核内受容体応答要素の欠失又は部位特異的突然変異誘発の影響を示す。塗りつぶされたボックスは突然変異させられた要素に対応する。番号付けは転写開始部位に対して相対的である。

0038

図6は生体異物がCYP3A4遺伝子の転写活性化を誘導する能力を測定するための、ルシフェラーゼレポーター遺伝子(Luc)に結合されたCYP3A4の最適化された5′フランキング領域構築物を示す。番号付けは転写開始部位に対して相対的である。
発明を実施するための様式
定義
一般的分子生物学

0039

特に示さない限り、本発明において利用される組換えDNA技術は標準的手法であり、当業者には周知のものである。かかる技術は例えばJ.Perbal,A Practical Guide to Molecular Cloning,John Wiley 及び Sons (1984),J.Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbour Laboratory Press (1989),T.A.Brown (editor),Essential Molecular Biology:A Practical Approach,Volumes 1 及び 2,IRL Press (1991),D.M.Glover 及び B.D.Hames (editors),DNA Cloning:A Practical Approach,Volumes 1-4,IRL Press (1995 及び 1996), 及び F.M.Ausubel et al. (Editors),Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates 及び Wiley-Interscience(1988, 現在に至るまでのあらゆる先端を含む)のような文献に記載され説明されている。これらの文献は参考文献としてここに組入れる。
突然変異体変異体及び相同性−核酸

0040

突然変異体ポリヌクレオチドは一以上の突然変異を有し、それらはヌクレオチド残基の欠失、挿入、又は置換である。突然変異体は自然に生じた(つまり天然源から単離された)ものであることもできるし、又は合成のもの(例えばDNAに部位特異的突然変異誘発を行わせることによる)であることもできる。従って本発明のポリヌクレオチドが自然に生じたものであってもよいし、組換え体(つまり、組換えDNA技術を用いて調製された)ものであってもよいことは明らかである。

0041

対立遺伝子変異体は個々の生物内で自然に生じた変異体であるだろう。

0042

複数のヌクレオチド配列はこれらが共通の祖先から分岐したことによって関連があるならば相同である。結果としてポリヌクレオチドの種相同物は他の種において自然に生じた等価のポリヌクレオチドであるであろう。いかなる一つの種内でも相同物が多数の対立遺伝子変異体として存在することができ、これらはポリヌクレオチドの相同物とみなされるであろう。対立遺伝子変異体及び種相同物は当業者に知られている標準的技術を用いることによって得ることができる。好ましい種相同物は同一の門、より好ましくは同一の、更に好ましくは同一の目の代表例からのものを含む。

0043

当業者には周知の方法(例えばSmith, T.F. 及びWaterman, M.S. (1981) Ad. Appl. Math., 2:482-489 又は Needleman, S. B. 及びWunsch, C. D. (1970) J. Mol. Biol., 48:443-453 に記載されている方法)によって測定される通り、本発明のポリヌクレオチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリヌクレオチドは本発明に含まれる。同様に、本発明のポリヌクレオチドに対して少なくとも80%又は90%、より好ましくは少なくとも95%の同一性を有するタンパク質も本発明に含まれる。これは少なくとも60、好ましくは少なくとも90の隣接するヌクレオチド残基の領域を一般的に含むであろう。
実質的に精製された

0044

「実質的に精製された」という表現は脂質、核酸、他のポリペプチド又はポリヌクレオチド、及び他の汚染分子から分離されたポリヌクレオチドを意味する。
活性フラグメント

0045

活性フラグメント」という表現はCYP3A4と称されるシトクロムP450(P450)の転写エンハンサーをコードする図1に示される配列のフラグメントを意味する。
背景
ヒトのシトクロムP450 3A4(CYP3A4)

0046

CYP3A4はヒトの臨床薬学における重要な遺伝子である。治療用医薬及び内因性ステロイドホルモンの代謝におけるその中心的役割に加えて、最近の研究はこの遺伝子の推定的制御領域における非コード多型前立腺がん及びがん化学的治療後の二次的白血病の進行の両方と関連付けてきている。CYP3A4遺伝子制御の理解は治療用医薬の開発において重要である。加えて、CYP3A4遺伝子は薬学的操作のための新規標的及び薬学遺伝学分析及びたぶん病気の予測の両方のためのツールを表す。しかし、これらの目的を達成するためにはCYP3A4の制御及び遺伝学の完全な理解が必要である。この本発明はその生体異物誘導及び構成的発現に責任のあるCYP3A4遺伝子の5′フランキング領域内の制御モジュール指向されている。
ヒトの肝臓のシトクロムP450s

0047

ヒトの肝臓のP450sは広範囲親油性基質の代謝において活性のある膜結合血液タンパク質である。P450タンパク質は医薬及び他の生体異物代謝におけるそれらの中心的役割のためのみならず、それらの数多くの「天然」又は「内因性」親油性基質のためにも医学にかなり関連がある。これらはステロイドホルモン、脂肪酸(特にロイコトリエン)、コレステロール及び胆汁酸塩を含む。P450系が進化したのはコレステロール及びステロイド代謝におけるその中心的な役割のためであろうと考えられている。CYP3A4を含む構成的に発現されるヒト肝臓P450sのいくつかは特に関心がある。というのはそれらは量的に最も重要な形態であり、一連の生物学的に重要な反応を触媒するからである。
CYP3A4の生理的役割及び変異性

0048

CYP3A4はヒトの肝臓中に見出される主要なシトクロムP450であり、肝臓のシトクロムP450タンパク質の総量の最大60%を占める。CYP3A4は広範囲の医薬及び内因性ステロイドの代謝に関与している。あらゆる治療用医薬の60%以上がこの酵素によって完全に又は部分的に代謝されるであろうと推定されている。CYP3A4の発現レベルにおける変化は治療用医薬の代謝に劇的な影響を有することがあり得、かくして数多くの重要な医薬相互作用を生ずることができる。又、この酵素の構成的発現レベルの変異は酸化的医薬代謝の個体間変異に主に寄与している。加えて、CYP3A4はステロイドホルモンの酸化的代謝の主要な経路であり、コルチゾールアンドロステンジオン及びテストステロンの如きいくつかの内因性ステロイドの6β−ヒドロキシル化を触媒し、並びにエストラジオールの2−及び4−ヒドロキシル化を触媒してカタコールエストロゲンを生成する。二つの他のCYP3AサブファミリーシトクロムP450がヒトにおいて見出されている。CYP3A7は胎児肝臓中に主に見出されるが、一方CYP3A5は成人の肝臓並びに及び腎臓中に主に見出される。
CYP3A4遺伝子発現の制御

0049

CYP3A4は多数のレベルの転写制御を受ける。これらは生体異物誘導(例えばいくつかの治療用医薬による)、組織特異的制御及び構成的発現におけるかなりの変異(既知の誘導物質又は阻害剤に曝されていない個体間で最大10倍)を含む。
CYP3A遺伝子の生体異物誘導

0050

ヒトを含むいくつかの哺乳動物種においてはCYP3A遺伝子はいくつもの構造的に非類似の治療用医薬によって転写的に誘導可能である。CYP3A4の生体異物誘導はこの遺伝子の5′フランキング領域中の応答要素によって仲介されるという推測に基づいて本発明の発明者は転写開始部位の5′側の22キロベース(kb)のCYP3A4遺伝子をクローニングした。これは転写活性分析用のルシフェラーゼレポーター遺伝子に連結された13kbの5′フランキング領域をカバーする構築物の欠失シリーズを作製するために用いられた。これらの構築物はヒト肝芽腫細胞系(HepG2)並びにラット及びウサギ肝細胞一次培養物中に一時的にトランスフェクトされた。リファンピシンの如き誘導剤で処理されたトランスフェクト細胞を未処理のコントロールと比較することによって本発明の発明者は応答要素(以後、生体異物応答エンハンサーモジュール(xenobiotic-responsive enhancer module)(XREM)と称する)は転写開始部位の5′側の−7.2kbから−7.8kbの間にほぼ位置していることを決定した(図2)。本研究によりXREMが何百塩基対にも及ぶ複合体要素であることが示される(図1、配列番号:1)。DNase Iフットプリンティングはこの領域がDNA−タンパク質相互作用富むということ、及びこの領域がいくつかの転写因子に結合することができるように見えるということを示す。これらの転写因子の内でも近年明らかにされたヒトプレナン−X受容体(hPXR)(このプレグナン−X受容体はプレグナン−活性化受容体(PAR)及びステロイド−X受容体(SXR)と同一である)[1−3]がCYP3A4の生体異物誘導制御にとって最も重要である。

0051

本発明の発明者はhPXRが生体異物誘導物質(例、リファンピシン)とXREM内の要素の間の重要なリンクを形成するということを示した。ヒトにおいてはリファンピシン処理はCYP3A4遺伝子の発現を50倍以上に通常誘導する。XREM配列を含む好適なレポーター構築物がHepG2細胞中へトランスフェクトされる場合、リファンピシン処理はレポーター遺伝子の発現を3−5倍に誘導する。しかし、本発明の発明者はhPXR発現ベクターでのXREM含有レポーター遺伝子構築物のコトランスフェクションは完全なリファンピシン誘導を回復するということを示した(図3)。本発明の発明者はフェノバルビトン及びクロトリマゾールの如き他の医薬もhPXRを介してXREMに作用することを示し(図4)、これがCYP3A4遺伝子の生体異物誘導の一般的メカニズムであることを証明した。

0052

hPXRは核内受容体遺伝子スーパーファミリーに属する孤立した核内受容体である[4]。他の研究室からの研究によればそれはレチノイド−X受容体(RXR)と共にヘテロダイマーとしてDNAに結合することが示唆されている[1−3]。本発明の発明者は3塩基スペーサーを持つ直接反復(DR3)、6塩基スペーサーを持つ直接反復(DR6)又は6塩基スペーサーを持つ外反反復(ER6)として配置されたXREM内のいくつかの推定的核内受容体応答要素を同定した(表1)。hPXR−RXRヘテロダイマーに対するこれらの推定的応答要素の親和性を評価するため、電気移動度シフトアッセイ(EMSA)がin-vitroで転写された/翻訳されたhPXR及びRXRを用いて行われた。これらはXREM−DR3−1及びProx−ER6はhPXR−RXRヘテロダイマーに有効に結合してゲルシフトを生ずるが、XREM−DR6及びXREM−DR3−2を用いるとシフトは明らかに生じないということを示した。この結果にもかかわらず後者の二つの応答が機能的に重要であるということを本発明の発明者は部位特異的突然変異誘発によって示した(図5)。XREM−ER6はhPXR−RXRヘテロダイマーにたしかに結合したが、XREM−DR3−1又はProx−ER6よりは親和性が低かった。

0053

表1。近接のCYP3A4 5′フランキング領域における推定的応答要素(Prox−ER6)と比較したCYP3A4 XREM内の推定的核内受容体応答要素の配列。プレグナン−X受容体と相互作用するラットのCYP3A23遺伝子の近接の5′フランキング領域からの要素(CYP3A23 DR3)が比較の目的のため示されている。

0054

XREMがCYP3A4 5′フランキング領域を含むレポーター遺伝子構築物から欠失させられると、生体異物誘導活性は見られない。このことはXREM領域が生体異物誘導の過程にとって必須であることを証明する。更にXREMが最小ヘルペスシンプレックスウィルスチミジンキナーゼプロモーターの如き非相同遺伝子プロモーターに連結された場合でも、生体異物誘導は観察される。このことはXREMがCYP3A4遺伝子内の他の要素に絶対的に依存しているわけではないことを証明する。しかし、最大の生体異物応答性のためにはCYP3A4遺伝子の近接プロモーター領域内のER6要素(Prox−ER6、表1)が必要であることを本発明の発明者は決定した。Prox−ER6要素はXREMの不在下では生体異物誘導可能活性を全く持たないということを理解することは重要である。

0055

上述の発見からCYP3A4遺伝子の生体異物誘導分析のための最適化されたDNA配列が決定された。それはXREM領域並びに近接CYP3A4プロモーターの塩基−356から+53を含み、構築物#5と称される(図6)。通常このDNA配列はレポーター遺伝子に連結されており、好適な細胞又は細胞非含有系において研究される。本発明の発明者は10%胎児ウシ血清を含むDulbeccoの改変されたEagleの培地(DMEM)中で培養され、商業的に入手可能な試薬(FuGene-6, Boehringer Mannheim, Mannheim, Germany)を用いてトランスフェクトされたHepG2細胞系がうまく働くことを決定した。
CYP3Aサブファミリー遺伝子の組織特異的かつ構成的発現

0056

CYP3A4の組織限定的かつ構成的発現を決定するメカニズムは同一ではないとしてもたぶん類似しているであろう。遺伝子制御のこれらの側面を理解することはCYP3A4によって仲介される医薬代謝においてヒトがこれほどまでに顕著な個体間変異を示す理由を決定的に説明するために必須である。

0057

ヒトCYP3AサブファミリーP450は肝臓で主に発現される。しかし肝臓以外でも有意な組織限定的発現がある。CYP3A4は小腸結腸及び膵臓並びに胸組織中で有意量発現される。肝臓における構成的発現の相対レベル及び腸における構成的発現の相対レベルはほとんど一致せず、このことは各組織で異なるメカニズムが作用していることを示唆する。CYP3A4はすべての成人ヒト肝臓において構成的に発現されるが、CYP3A4のmRNAは肝臓サンプル間で10倍もの変異がある。腸における発現の変異はさらに顕著であり、30倍以上の変異が報告されている。

0058

肝臓でのCYP3A4発現の場合、CYP3A4遺伝子の5′フランキング領域を含むレポーター構築物を用いて本発明の発明者は肝臓特異的因子はCYP3A4転写を支持するのに好ましくは必要とされるということを証明した。肝臓由来の細胞系(HepG2)を肝臓に由来しない細胞系(NIH−3T3)とhPXRの存在下又は不在下で転写活性化を支持するそれらの能力について比較した場合、肝臓に由来しない細胞系は顕著に劣っていた。明らかにこのことは肝臓特異的転写因子の付加的な役割を示唆する。しかし本発明の発明者はHepG2細胞がヒトの肝臓由来の細胞系であるにもかかわらずCYP3A4を有意な量で構成的に発現しないということを知っている。本発明の発明者はヒトの構成的アンドロスタン受容体−β(hCAR−β)と称される異常なヒトの孤立した核内受容体[5]がCYP3A4 5′フランキング領域受容体構築物と共にHepG2細胞中へコトランスフェクトされるとレポーター活性を6〜10倍に増大させるということを見出した。hCAR−βはトランス活性化制御DNA配列に対するリガンドを必要とせず、その発現は肝臓にほぼ完全に限定されている。欠失構築物を用いて行われた実験はhCAR−β受容体に対するCYP3A4遺伝子の応答はXREMに依存するということを示す。また、hPXRを用いた生体異物誘導について観察される通り、XREMが最小チミジンキナーゼプロモーターに連結された場合、元々のプロモーターを用いた場合に観察されるよりは低レベルではあるものの、hCAR−βによって仲介される構成的発現が観察された。予備実験からhCAR−βによって仲介される構成的発現においてXREMとProx−ER6要素の間には協同作用があるということが示唆される。しかし元々のプロモーター単独ではhCAR−βコトランスフェクションに対して何の応答も示さない。
結果

0059

成人のヒトの肝臓において発現される主要なP450であるシトクロムP450 3A4(CYP3A4)は、抗生物質であるリファンピシンを含む様々な構造的に非関連の生体異物化合物による転写誘導に供される。本発明の発明者はCYP3A4プロモーターの一連の5′欠失を含む様々なCYP3A4−ルシフェラーゼレポーター遺伝子構築物でヒト肝臓由来の細胞系(HepG2)をトランスフェクトした。レポーター遺伝子のリファンピシン誘導性転写は最長の構築物を用いた場合にのみ観察された。13000/+53−ルシフェラーゼ構築物を用いてトランスフェクトされた細胞をリファンピシン処理するとレポーター遺伝子の活性は3−5倍に増大した。この構築物はリファンピシンによって用量依存的な様式で活性化され、5μMで最大誘導が見られた。いくつかの欠失クローンが更に調製され、応答領域は−7800から−7200塩基の位置におよそ存在することが明らかになった。ポリメラーゼ連鎖反応によって生成された欠失突然変異体により、リファンピシン応答は短いシス作用要素に依存しているというよりもむしろ、数百塩基を含む大きな領域全体に依存しているということが示唆された。この領域は最小CYP3A4プロモーター(−362から+53)と関連してレポーター遺伝子へのリファンピシン応答性に関与することができた。誘導は−7800/−7200フラグメントの配向及びCYP3A4の近接プロモーターに関するその位置とは無関係であった。ヘルペスシンプレックスウィルスチミジンキナーゼプロモーターに連結されたCYP3A4の遠位エンハンサー領域を含む非相同レポーター遺伝子構築物もまたリファンピシン処理によってルシフェラーゼ発現を誘導することができた。この領域のヌクレオチド配列分析により、多数の推定的転写因子結合部位が明らかにされた。まとめると、本発明の発明者はリファンピシンによる転写活性化を仲介することができるCYP3A4遺伝子中のエンハンサー領域を同定した。

0060

CYP3A4遺伝子5′フランキング領域の一連の欠失構築物を用いて本発明の発明者は治療用医薬を含む生体異物誘導物質によるCYP3A4遺伝子の転写誘導に責任のあるDNA配列を発見した。このDNA配列はヒトP450CYP3A4遺伝子の転写開始部位に対して約7.5キロベース5′側にある。本発明の発明者はこの要素を「生体異物応答エンハンサーモジュール」(XREM)と命名した。この仕事初期には結核の治療のために一般的に用いられる抗生物質であるリファンピシンという強力なCYP3A4誘導物質を用いて行われた。しかしながら他の医薬を用いた予備研究によればXREMは広範囲の化学化合物に対して応答することができるであろうということが示唆された。本発明の発明者はCYP3A4からのXREM含有DNA配列を用いてヒトで生ずるのと同様の様式でCYP3A4遺伝子の転写を増大させることによって生体異物誘導物質に対して応答する細胞培養モデル構築した。

0061

本発明の発明者はXREMを含むCYP3A4 5′フランキング領域構築物であってルシフェラーゼレポーターに連結されている構築物をHepG2細胞中へhPXR発現構築物と共に、又はhPXR発現構築物なしでコトランスフェクトした(pSG−hPXR)。hPXRを添加するとレポーター構築物の転写率が構成的に(ビークル単独での処理)及び生体異物誘導物質(5μMリファンピシン)の添加後かなり増大した。hPXRの単独添加がCYP3A4 XREM含有レポーターの転写率を増大させるという観察はhPXRはリガンドの不在下でいくらかのトランス活性化を行うことができること、又はhPXRのための内因性リガンドがHepG2細胞内に存在することを示す。

0062

hPXRはレチノイド−X受容体(RXR)と共にヘテロダイマーとしてシス作用するDNA応答要素(PXRE)に結合することが示されている。PXREは直接又は外反/逆方向反復として配列 TGAACT の反復から一般的になるように思われる。本発明の発明者は表1に示されるXREM内に多数の推定的な核内受容体応答要素(PXREs)を同定した。

0063

本発明の発明者はhPXR−RXRヘテロダイマーがXREM内の推定的PXREsに結合することができるかどうか測定するため32Pでラベルされたオリゴヌクレオチドプローブを用いたゲル移動度シフト実験を行った。

0064

リファンピシンによるCYP3A4の転写誘導に対するXREM領域内の推定的PXREsの寄与を更に調べるため、PXREsの欠失及び/又は部位特異的突然変異誘発を含む一連のルシフェラーゼレポーター構築物が作製された(図5)。PXRE XREM−DR3−1を含む領域(−7834から−7610bp)を欠失させると、転写活性はほぼ完全に停止した。これはXREM−DR3−1の機能の喪失のみによるものではない。何故ならこのPXREの部位特異的突然変異誘発は47%の活性の喪失しかもたらさないからである。XREM−DR6の突然変異もまた、このモチーフはゲルシフト実験においてhPXR−RXRヘテロダイマーに結合することが明らかにできないのにもかかわらず転写率を(野生型の52%に)減少させた。この部位は他の転写因子と結合するか又はこの部位はhPXR−RXRに対する低親和性部位であるということがあり得る。

0065

Prox−ER6モチーフからなる近接プロモーター領域内の推定的PXREはそれ自体では何の機能も有しないということは理解されるであろう。しかし、完全なXREMを含む構築物中のProx−ER6の部位特異的突然変異誘発は転写率を(野生型の41%に)たしかに減少させる(図5)。このことはXREMとProx−ER6の間の協同作用を示唆する。
XREMはリファンピシンだけでなく多くの生体異物に対するCYP3A4遺伝子の転写誘導を仲介する

0066

多くの医薬はCYP3A4遺伝子の転写を誘導する。リファンピシンの誘導特性は強力であるため、本発明の発明者はXREMの同定及び特性決定にリファンピシンを用いた。XREMを含有するレポーター構築物が他の生体異物に対して応答することができるかどうかを測定するため、XREMでトランスフェクトされたHepG2細胞は広範囲の医薬で処理された(図4)。RU−486(ミファロストン)及びクロトリマゾールがin vivoで引き起こされるのと同様の様式でXREM構築物を誘導するということが見出された。本発明の発明者はin vivoでCYP3A4を誘導するということが知られている広範囲の医薬をも調査し、そしてin vitroでのモデルがin vivoでの経験を密接に反映するということを見出した。
本発明の用途

0067

本発明はいくつかの適用領域を有する。その中には治療用医薬の開発が含まれるがそれに限定されるわけではない。これらの適用領域のいくつかにおいてはXREMを含むDNA構築物はCYP3A遺伝子転写に対する化合物の影響を測定するために用いられる。これらの構築物は通常レポーター遺伝子を含み、これは遺伝子活性の簡便な測定を可能にする。かかるレポーター遺伝子はクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ及びグリーン蛍光タンパク質を含む。しかしメッセンジャーRNA(mRNA)を含むいかなる検出可能な遺伝子生成物も使用することができる。かかる遺伝子構築物は一過的に又は永久的に好適な培養細胞中に導入されるか又はトランスジーンとしてトランスジェニック動物に導入される。付加的なDNA構築物をXREMを含む構築物と共にコトランスフェクトすることができ、これによってCYP3A遺伝子制御に関する特定の問題に答える好適な条件を提供することができる。かくコトランスフェクトされた構築物はhPXR及びhCAR−β(これはXREMと相互作用することが本発明の発明者によって証明されている)のための発現プラスミドを含む。XREM内には多くのタンパク質−DNA相互作用があること、従って他のコトランスフェクト構築物も特定の状況のためには有用であろうということも本研究によって示されている。

0068

他の適用領域は、CYP3A4遺伝子発現に関連する多型の存在についてヒトのゲノムDNAを調査するためのXREM配列の使用である。かかる多型は医薬代謝能力の予測及び病気の関連を含むいくつかの使用領域に結び付いていることがあり得る。
CYP3A4酵素の生成を誘導する能力について化学物質を選抜するための細胞又はトランスジェニック動物モデルの使用

0069

治療用医薬によるCYP3Aサブファミリー酵素の誘導は望ましくない効果であると一般的にみなされている。かかる誘導はその医薬自体の又は一緒に投与された医薬の排出を増大させるかもしれない。これは一般的に医薬をより有効でないようにしてしまう。CYP3Aを誘導する潜在的な医薬を初期開発段階で選抜する能力は有用である。何故ならかかる医薬をこの作用を有するために切り捨てることができるからである。かかる医薬選抜から得られる情報は、CYP3A4を誘導する傾向を有する分子又は分子の一部分を示す構造−機能の関係の開発をも可能にする。かかる知識はより好ましい特性を有する新規化合物を合成するためのための合理的な医薬設計の使用を可能にする。この過程は表2に掲示されたもののようなCYP3Asを誘導する(この性質は望ましいことではない)現存の医薬に適用することができる。

0070

表2。CYP3A4遺伝子の発現を誘導することが知られている治療用医薬の非限定的なリスト

0071

上述のものに加えて主要作用としてCYP3A酵素の生成を誘導するか又は阻害するように特別に設計された医薬についての潜在的治療用途がある。CYP3A4の誘導物質はCYP3A4の基質である生体異物毒物又は生体内部で生成された物質の代謝を加速させるために用いることができる。CYP3A4の阻害剤は表2に掲示されているもののような治療用医薬によるCYP3A4の望ましくない誘導を克服するために用いることができる。CYP3A酵素の生成を調節するように特別に設計された医薬にはここに掲げたもの以外にも多数の潜在的用途がある。XREM配列はかかる医薬を同定するために有用である。
薬物遺伝学的分析/病気の感受性のためのツールとしてのXREM

0072

ヒトが生体異物化合物(治療用医薬の如き)及び内因性化合物(生体内で分泌されるホルモンの如き)を代謝する能力には個体間で顕著な差異がある。これらの差異の少なくともいくつかは酵素又はこれらの生体異物化合物又は生体内で生成された化合物と相互作用する移送タンパク質をコードする遺伝子における多型に関係していることがあり得る。

0073

シトクロムP450遺伝子スーパーファミリーは広範囲の親油性基質の代謝に関与している。CYP3AサブファミリーP450s(CYP3A4の如き)は治療用医薬及び生体内で生成されたステロイドホルモンの代謝に特に関与している。CYP3A基質の代謝には顕著な個体間差異(最大20倍)が存在することはよく認識されている。しかしながら現在に至るまでCYP3A4遺伝子のCYP3A4タンパク質コード領域内にはこれらの差異を説明できるような多型は見出されていない。このことはこれらの個体間差異に寄与しているのはCYP3A遺伝子発現の制御であるということを強く示唆する。

0074

本発明の発明者はCYP3A4のXREM領域がこの遺伝子の発現の転写制御にとって重要な制御要素であることを示した。従ってXREM内の多型は遺伝子の転写及びCYP3A4タンパク質の発現に有意な影響を与え、かくしてCYP3Aによって仲介される代謝における個体間差異の少なくとも一部分を説明することができる。

0075

Rebbeck及びその同僚は前立腺がんの進行[6]及びがんの化学的治療後の二次的血病の発症率の減少[7]と相関があるCYP3A4遺伝子の近接5′フランキング領域における多型を最近記述している。まだ証明されていないが、これらの変化が生じたのはこの多型がCYP3A4発現に影響を与えるからであると推察される。

0076

かくしてXREM配列及び機能の使用はCYP3A遺伝子多型を調査するための潜在的に強力なツールを提供する。かかる多型についての選抜はある個体が医薬を代謝する能力の測定(薬物遺伝学的分析)において又は病気の感受性(例、前立腺がん)の測定においてかなり有用であろう。かかる選抜を行う方法はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いた関心のあるゲノムDNA領域(この場合はXREM)の増幅を通常含む。次にPCR生成物は制限酵素断片長多型(RFLP)、DNAの配列決定又はDNAの一重鎖構造多型(SSCP)の如きいくつかの手法のうちの一つを用いて多型について調査することができる。
分子生物学トランスジェニック及び指向遺伝子発現の広範囲における遺伝子発現についての誘導性エンハンサーとしてのXREMの使用

0077

シトクロムP450遺伝子の一部分を遺伝的スイッチとして使用するという考えはCYP1A1遺伝子を用いて以前に示されている。CYP3A4遺伝子のXREM領域は生体異物並びに特定のステロイドホルモンに対する応答において転写を制御することができるので、分子生物学及び指向遺伝子発現の広範囲における遺伝的スイッチとして潜在的に有用である。一例はPXR/XREM依存性代謝を介した動物肝臓におけるトランス遺伝子の活性化である。

0078

幅広く記述された本発明の精神又は範囲から逸脱することなく特異的な実施態様に示されるように多数の変形及び/又は改変を本発明に対して行うことができることは当業者には理解されるであろう。従って本発明の実施態様はあらゆる点で例示的であり、限定的とみなされるべきではない。

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