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技術 電磁波シールド性光透過窓材及びその製造方法

出願人 株式会社ブリヂストン
発明者 小坪秀史田沼逸夫森村泰大吉川雅人
出願日 2001年6月13日 (19年6ヶ月経過) 出願番号 2001-178411
公開日 2002年12月26日 (17年11ヶ月経過) 公開番号 2002-374093
状態 拒絶査定
技術分野 電気信号の光信号への変換 電場又は磁場に対する装置又は部品の遮蔽
主要キーワード 磁界シールド効果 気相メッキ 電界シールド 黒色めっき 組み込み作業 油系溶媒 着用フィルム 仕上げ洗浄
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図面 (5)

課題

モアレ現象を防止すると共に、光透過性及び電磁波シールド性に優れた電磁波シールド性光透過窓材の効率的な製造方法の提供。

解決手段

透明基板上に、少なくとも、溶剤に可溶な物質を用いてパターンを形成し、該溶剤に不溶導電層を形成し、該溶剤により、パターン及び該パターン上に形成された導電層を除去した後、メッキ処理によりメッキ層を設けることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材の製造方法である。メッキ処理において、銅、ニッケルクロム亜鉛、スズ、銀、及び、金の少なくともいずれかを用いる態様、メッキ層の厚みが、0.1〜10μmである態様等が好ましい。

概要

背景

近年、OA機器通信機器等の普及に伴い、これらの機器から発生する電磁波が問題視されており、特に、電磁波の人体への影響、精密機器誤差動等が問題とされている。

前記問題を解決するため、OA機器におけるPDP前面フィルタとして、電磁波シールド性を有し、かつ、光透過性電磁波シールド性光透過窓材が開発され、実用化されている。このような窓材は、携帯電話等の電磁波から精密機器を保護することから、病院研究室等の精密機器設置場所における窓材としても利用されている。しかし、これらは、主に、金網のような導電性メッシュ材や、透明導電性フィルムアクリル板等の透明基板の間に介在させて一体化したものであった。

前記導電性メッシュは、一般に、線径が10〜500μmで5〜500メッシュ程度であり、開口率が低く、線径の太い繊維であれば目の粗いメッシュとすることは可能であるが、線径の細い繊維で目の粗いメッシュを形成することは非常に困難であった。このため、このような導電性メッシュを用いた電磁波シールド性光透過窓材では、光透過率に優れるものでも光透過率が70%程度であり、優れた光透過性を得ることができないという問題があった。また、電磁波シールド性光透過窓材を取り付ける発光パネルにおける画素ピッチとの関係で、モアレ干渉縞)が発生し易いという問題もあった。

前記透明導電性フィルムを用いることで、光透過性及び電磁波シールド性を両立させる技術においては、透明導電性フィルムでは筐体との導通をとることが容易ではないという問題があった。即ち、導電性メッシュであれば、導電性メッシュの周縁部を透明基板の周縁部からはみ出させ、このはみ出し部分を折り曲げ、折り曲げた部分から筐体との導通を図ることができるが、透明導電性フィルムでは、その周縁部を透明基板周縁部からはみ出させて折り曲げると、折り曲げた部分でフィルムが裂けてしまい、筐体との導通をとることができないという問題があった。

また、透明導電性フィルムを用いる代わりに、一方の透明基板の接着面に透明導電性膜を直接成膜する技術も考えられる。しかしこの場合には、透明導電性膜が他方の透明基板で覆われてしまい、透明導電性膜から筐体への導通を図ることができない。

従って、透明導電性フィルムを用いる場合には、例えば、透明基板に貫通孔を形成して透明導電性フィルムとの導通路を設ける等の設計変更が必要となり、電磁波シールド性光透過窓材の組み立てや筐体への組み込み作業が複雑となることから問題があった。

また充分な電磁波シールド性を付与するためには、導電層の厚みを厚くすることが必要とされるが、導電層の厚みが厚いと、溶剤で除去する工程で溶剤が充分に浸透せず除去効率が悪い、除去が不充分で精密な形状の導電層が形成されない等の問題があった。更に、導電層を蒸着スパッタ法等で得る場合には、膨大な時間とコストが必要とされるという問題があった。近年、技術の発達により、電磁波シールド性に優れると共に、光透過性に優れ電磁波シールド性光透過窓材及びその効率的な製造方法が要求されている。

概要

モアレ現象を防止すると共に、光透過性及び電磁波シールド性に優れた電磁波シールド性光透過窓材の効率的な製造方法の提供。

透明基板上に、少なくとも、溶剤に可溶な物質を用いてパターンを形成し、該溶剤に不溶な導電層を形成し、該溶剤により、パターン及び該パターン上に形成された導電層を除去した後、メッキ処理によりメッキ層を設けることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材の製造方法である。メッキ処理において、銅、ニッケルクロム亜鉛、スズ、銀、及び、金の少なくともいずれかを用いる態様、メッキ層の厚みが、0.1〜10μmである態様等が好ましい。

目的

本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、モアレ現象を防止すると共に、光透過性及び電磁波シールド性に優れた電磁波シールド性光透過窓材及びその効率的な製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

透明基板上に、少なくとも、溶剤に可溶な物質を用いてパターンを形成し、該溶剤に不溶導電層を形成し、該溶剤により、パターン及び該パターン上に形成された導電層を除去した後、メッキ処理によりメッキ層を設けることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。

請求項2

メッキ処理において、銅、ニッケルクロム亜鉛、スズ、銀、及び、金の少なくともいずれかを用いる請求項1に記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。

請求項3

メッキ層の厚みが、0.1〜10μmである請求項1又は2に記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。

請求項4

溶剤が、水である請求項1から3のいずれかに記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。

請求項5

溶剤に可溶な物質が、水溶性樹脂である請求項1から4のいずれかに記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。

請求項6

水溶性樹脂が、ポリビニルアルコールである請求項5に記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。

請求項7

パターンが、ドット状のパターンであり、印刷により形成される請求項1から6のいずれかに記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。

請求項8

導電層の厚みが、100〜10000Åである請求項1から7のいずれかに記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。

請求項9

請求項1から8のいずれかに記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法により得られることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。

請求項10

開口率が75%以上である請求項9に記載の電磁波シールド性光透過窓材。

請求項11

メッキ層における表面抵抗率が、3Ω/□以下である請求項9又は10に記載の電磁波シールド性光透過窓材。

請求項12

透明基板上に、少なくとも、導電層及びメッキ層をこの順に有し、該導電層及びメッキ層が、開口率75%以上の格子状の層であることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。

技術分野

0001

本発明は、PDPプラズマディスプレーパネル)の前面フィルタや、病院等の電磁波シールドを必要とする建築物窓材料(例えば貼着用フィルム)等として有用な、電磁波シールド性光透過窓材の製造方法等に関し、特に、透明基板上に導電パターンを形成して得られる電磁波シールド性光透過窓材及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、OA機器通信機器等の普及に伴い、これらの機器から発生する電磁波が問題視されており、特に、電磁波の人体への影響、精密機器誤差動等が問題とされている。

0003

前記問題を解決するため、OA機器におけるPDPの前面フィルタとして、電磁波シールド性を有し、かつ、光透過性の電磁波シールド性光透過窓材が開発され、実用化されている。このような窓材は、携帯電話等の電磁波から精密機器を保護することから、病院や研究室等の精密機器設置場所における窓材としても利用されている。しかし、これらは、主に、金網のような導電性メッシュ材や、透明導電性フィルムアクリル板等の透明基板の間に介在させて一体化したものであった。

0004

前記導電性メッシュは、一般に、線径が10〜500μmで5〜500メッシュ程度であり、開口率が低く、線径の太い繊維であれば目の粗いメッシュとすることは可能であるが、線径の細い繊維で目の粗いメッシュを形成することは非常に困難であった。このため、このような導電性メッシュを用いた電磁波シールド性光透過窓材では、光透過率に優れるものでも光透過率が70%程度であり、優れた光透過性を得ることができないという問題があった。また、電磁波シールド性光透過窓材を取り付ける発光パネルにおける画素ピッチとの関係で、モアレ干渉縞)が発生し易いという問題もあった。

0005

前記透明導電性フィルムを用いることで、光透過性及び電磁波シールド性を両立させる技術においては、透明導電性フィルムでは筐体との導通をとることが容易ではないという問題があった。即ち、導電性メッシュであれば、導電性メッシュの周縁部を透明基板の周縁部からはみ出させ、このはみ出し部分を折り曲げ、折り曲げた部分から筐体との導通を図ることができるが、透明導電性フィルムでは、その周縁部を透明基板周縁部からはみ出させて折り曲げると、折り曲げた部分でフィルムが裂けてしまい、筐体との導通をとることができないという問題があった。

0006

また、透明導電性フィルムを用いる代わりに、一方の透明基板の接着面に透明導電性膜を直接成膜する技術も考えられる。しかしこの場合には、透明導電性膜が他方の透明基板で覆われてしまい、透明導電性膜から筐体への導通を図ることができない。

0007

従って、透明導電性フィルムを用いる場合には、例えば、透明基板に貫通孔を形成して透明導電性フィルムとの導通路を設ける等の設計変更が必要となり、電磁波シールド性光透過窓材の組み立てや筐体への組み込み作業が複雑となることから問題があった。

0008

また充分な電磁波シールド性を付与するためには、導電層の厚みを厚くすることが必要とされるが、導電層の厚みが厚いと、溶剤で除去する工程で溶剤が充分に浸透せず除去効率が悪い、除去が不充分で精密な形状の導電層が形成されない等の問題があった。更に、導電層を蒸着スパッタ法等で得る場合には、膨大な時間とコストが必要とされるという問題があった。近年、技術の発達により、電磁波シールド性に優れると共に、光透過性に優れ電磁波シールド性光透過窓材及びその効率的な製造方法が要求されている。

発明が解決しようとする課題

0009

本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、モアレ現象を防止すると共に、光透過性及び電磁波シールド性に優れた電磁波シールド性光透過窓材及びその効率的な製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 透明基板上に、少なくとも、溶剤に可溶な物質を用いてパターンを形成し、該溶剤に不溶な導電層を形成し、該溶剤により、パターン及び該パターン上に形成された導電層を除去した後、メッキ処理によりメッキ層を設けることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材の製造方法である。
<2> メッキ処理において、銅、ニッケルクロム亜鉛、スズ、銀、及び、金の少なくともいずれかを用いる前記<1>に記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法である。

0011

<3>メッキ層の厚みが、0.1〜10μmである前記<1>又は<2>に記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法である。
<4>溶剤が、水である前記<1>から<3>のいずれかに記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法である。
<5> 溶剤に可溶な物質が、水溶性樹脂である前記<1>から<4>のいずれかに記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法である。

0012

<6>水溶性樹脂が、ポリビニルアルコールである前記<5>に記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法である。
<7>パターンが、ドット状のパターンであり、印刷により形成される前記<1>から<6>のいずれかに記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法である。
<8>導電層の厚み(パターン上に形成された導電層の厚みを指す。本発明において、以下同様である。)が、100〜10000Åである前記<1>から<7>のいずれかに記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法である。

0013

<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法により得られることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材である。
<10>開口率が75%以上である前記<9>に記載の電磁波シールド性光透過窓材である。
<11>メッキ層における表面抵抗率が、3Ω/□以下である前記<9>又は<10>に記載の電磁波シールド性光透過窓材である。

0014

<12> 透明基板上に、少なくとも、導電層及びメッキ層をこの順に有し、該導電層及びメッキ層が、開口率75%以上の格子状の層であることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材である。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明を詳細に説明する。
[電磁波シールド性光透過窓材の製造方法]本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法は、透明基板上に、パターンを形成し、導電層を形成し、パターン及びパターン上に形成された導電層を除去した後、メッキ処理によりメッキ層を設ける方法である。

0016

−透明基板−
前記透明基板の材質としては、透明(「可視光に対して透明」を意味する。以下同様である。)であれば特に制限はないが、例えば、ポリエステルポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレートポリメチルメタクリレートPMMA)、アクリル樹脂ポリカーボネート(PC)、ポリスチレントリアセテート樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンポリエチレンエチレン酢酸ビニル共重合体ポリビニルブチラール金属イオン架橋エチレンメタクリル酸共重合体ポリウレタンセロファン等が挙げられる。これらの中でも、加工時の負荷(熱、溶剤、折り曲げ等)に対する耐性が高く、透明性が特に高い等の点で、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等が好ましい。

0017

前記透明基板の厚みとしては、電磁波シールド性光透過窓材の用途等によっても異なるが、一般的には1μm〜5mm程度が好ましい。

0018

−パターンの形成−
前記パターンは、溶剤に可溶な物質を用いて形成される。本発明においては、このような溶媒に可溶な物質を用いて、透明基板上にパターンを形成した後、該溶媒に不溶な導電層を形成し、前記溶媒により、パターン及びパターン上に形成された導電層を除去する。これにより、透明基板上で、パターンが形成された領域以外の領域に形成された導電層を残すことにより、透明基板上に、導電層が形成された電磁波シールド性光透過窓材を好適に得る。

0019

従って、前記パターンの形成に使う材質は、後の除去に用いる溶媒との関係で相対的に選択する。例えば、溶媒として水系溶媒を用いる場合には水溶性物質が用いられ、溶媒として油系溶媒を用いる場合には油溶性物質が用いられる。前記溶媒としては、公知の有機溶媒等も挙げられるが、安価で、環境への影響を考慮すると、水が特に好ましい。該水としては、通常の水(水道水蒸留水イオン交換水等)のほか、酸、アルカリ界面活性剤等を含んだ水溶液であってもよい。

0020

前記溶媒が水である場合、前記パターンの形成に使う材質としては、水溶性樹脂等が好ましく、特に、良好な水溶性を有する点で、ポリビニルアルコールが好ましい。該パターンの形成に用いる材質には、所望により、仕上がり状況を確認し易くするために顔料染料等を混合してもよい。

0021

前記パターンの形成方法としては、特に制限はなく、印刷、塗布、蒸着等の公知のパターン形成方法が挙げられる。これらの中でも、より好適に、線幅が小さくかつ開口率の高い導電層等を形成可能な点で、印刷が好ましい。該印刷手法としては、グラビア印刷スクリーン印刷インクジェット印刷静電印刷等が挙げられ、これらの中でも、より導電層等の細線化が可能な点で、グラビア印刷が特に好ましい。該印刷においては、開口率の高い格子状の導電層をより好適に形成可能な点で、ネガパターン印刷により形成するのが特に好ましい。尚、「開口率」とは、格子状の導電層における格子の線幅、及び、1インチ幅に存在する格子(線)の数から、計算により求めた値である。

0022

前記パターンの形状としては、特に制限はなく、円、楕円角形四角形など)等のドット状のほか、ライン状、格子状等が挙げられるが、格子状の導電層が好適に形成され、開口率がより高く格子の線幅がより均一となる点で、四角形のドット状が好ましく、正方形のドット状が特に好ましい。該ドットが四角形の場合、その一辺の長さとしては、100〜500μm程度が好ましく、ドット間間隙としては、より線幅の小さい格子状の導電層を形成し得る点で、狭いのが好ましく、1〜50μm程度が好ましく、得られる格子状の導電層における線幅が30μm以下となる程度の間隙が特に好ましい。前記パターンの厚みとしては、特に制限はないが、0.1〜5μm程度が好ましい。

0023

前記パターンの形成に用いる材質には、導電性微粒子等を分散させる必要がないため、該パターンの形成に用いる材質は低粘度である。従って、前述のようにパターン間の間隙を極めて小さくしたパターンが形成される。パターン間の領域は、導電層が形成される領域となるため、本発明においては、線幅が小さく、微細で精密で、開口率の高い格子状の導電層が好適に形成される。

0024

−導電層の形成−
前記導電層としては、前記溶剤に不溶であって、導電材を含んでいれば特に制限はなく、該導電材としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウム、スズ、カドミウム、銀、プラチナ、銅、チタンコバルト、鉛等の金属、合金、或いはITO等の導電性酸化物等が好適に挙げられる。

0025

前記導電層の厚みとしては、100〜10000Åが好ましく、100〜1000Åがより好ましい。前記厚みが、100Å未満であると、電磁波シールド性能が充分でないことがある一方、10000Åを超えると、溶剤で除去する際、溶剤が充分に浸透せず除去効率が悪かったり、除去が不充分で精密な導電層が形成されない等の問題が生ずることがある。

0026

前記導電層の形成方法としては、特に制限はないが、スパッタリングイオンプレーティング真空蒸着化学蒸着等の気相メッキ法や、液相メッキ電解メッキ無電解メッキ等)、印刷、塗布等が挙げられるが、気相メッキ(スパッタリング、イオンプレーティング、真空蒸着、化学蒸着)及び液相メッキ等が好ましい。

0027

−除去−
前記除去においては、前記溶剤により、前記パターン及び該パターン上に形成された導電層を除去する。前記除去の方法としては、前記パターン及びパターン上に形成された導電層を好適に取り除くことができれば特に制限はないが、例えば、前記溶媒による洗浄等が挙げられる。該洗浄の際には、所望により、超音波照射ブラシ、スポンジ等の溶解促進手段等を併用してもよい。前記除去により、溶媒に可溶な物質で形成されたパターンが溶解し、更に、該パターン上に形成された導電層がパターンの溶解に伴い剥離し、パターン間の領域に形成された導電層のみが剥離せずに残存し、所望により仕上げ洗浄リンス)し、乾燥させることにより、開口率が高く精密な形状の導電層が得られる。

0028

−メッキ処理−
前記メッキ処理においては、前記除去の後メッキ処理により導電層上にメッキ層を設ける。本発明においては、このようにしてメッキ処理を行なうことにより、電磁波シールド効果を高めることができるため、前記導電層の厚みを前述のような小さい値に抑えることができる。従って、前記除去の際、導電層に溶剤を充分に浸透させることができ、開口率の高い導電層が形成される。また、導電層形成の際の時間及びコストの大幅な削減が可能となる。

0029

前記メッキ処理に用いる材質としては、メッキ層が優れた電磁波シールド効果を有すれば特に制限はないが、例えば、銅、ニッケル、クロム、亜鉛、スズ、銀、及び、金等の金属が挙げられる。これらは、1種単独で使用されてもよく、2種以上の合金として使用されてもよい。

0030

前記メッキ層の厚みとしては、0.1〜10μmが好ましく、2〜5μmがより好ましい。前記厚みが0.1μm未満であると、充分な電磁波シールド効果を付与できないことがある一方、10μmを超えると、該メッキは、メッキ層形成に際し、方向にも広がることから、線幅が太くなり、導電層の開口率が低くなってしまうことがある。

0031

前記本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法においては、所望により、防眩層等のその他の層を設ける工程を有していてもよい。該防眩層の形成方法としては、特に制限はなく公知の防眩層の形成方法が総て好適に挙げられるが、例えば黒化処理等が挙げられる。該黒化処理としては、例えば、金属膜酸化処理クロム合金等の黒色めっき、黒又は暗色系インキの塗布等が挙げられる。

0032

前記本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法の一例を、図1〜4に基づき説明する。図1〜4は、本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法を順次説明するための概略断面図である。本発明においては、先ず、透明基板1上に、溶剤に可溶な物質を用いてドット2を形成する(図1)。次に、該溶剤に不溶で導電材を含む導電層4を形成した後(図2)、該溶剤により、ドット2及びドット2上に形成された導電層4を除去した後(図3)、メッキ処理によりメッキ層5を設けることにより、電磁波シールド性光透過窓材10を得る(図4)。

0033

以上説明した本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法によれば、導電層除去後にメッキ処理を行なうことにより、優れた電磁波シールド効果を付与し得ることから、導電層の厚みを薄くすることが可能となる。このため導電層の除去の際、充分に除去可能で開口率の高い導電層が形成可能であると共に、導電層形成の際の蒸着・スパッタ等に必要とされる時間が削減でき、低コストにて効率良く、光透過性及び電磁波シールド性の双方に優れた電磁波シールド性光透過窓材が提供される。従って、本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法によれば、モアレ現象が防止されると共に、光透過性及び電磁波シールド性に優れた電磁波シールド性光透過窓材が効率的に製造される。

0034

[電磁波シールド性光透過窓材]本発明の電磁波シールド性光透過窓材は、前記本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法により得られる。透明基板、導電層、及び、メッキ層等としては、前記本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法において述べたのと総て同様である。所望により、防眩性を向上させるために、メッキ層等の上に防眩層を有していてもよい。該本発明の電磁波シールド性光透過窓材は、導電層の厚みが薄いため溶剤による除去が充分で開口率が高い。またメッキ層を有することから、電磁波シールド性にも優れる。従って、本発明の電磁波シールド性光透過窓材は、モアレ現象が防止され、光透過性及び電磁波シールド性に優れている。

0035

前記メッキ層における表面抵抗率としては、3Ω/□以下が好ましく、1Ω/□以下がより好ましい。前記表面抵抗率が3Ω/□を超えると、導電性が不充分で、電磁波シールド効果が不充分となることがある。

0036

また本発明の電磁波シールド性光透過窓材は、透明基板上に、導電層及びメッキ層をこの順に有し、該導電層及びメッキ層が、開口率75%以上の格子状の層である。該本発明の電磁波シールド性光透過窓材を得る方法としては、製造効率、得られる電磁波シールド性光透過窓材における、導電層及びメッキ層の開口率、電磁波シールド性に優れる点で、前記本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法が特に好ましい。前記透明基板、導電層、及びメッキ層としては、前記本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法において述べたのと総て同様である。所望により、メッキ層等の上に、更に防眩層を有していてもよい。前記開口率としては、75%以上であることが必要であり、90%以上が好ましい。前記開口率が、75%に満たないと、光透過性が不充分となる。

0037

図5は、本発明の電磁波シールド性光透過窓材10を正面から見た状態を表す概略構成図である。図5で、電磁波シールド性光透過窓材10は、透明基板1上に、格子状の導電層(不図示)及びメッキ層5をこの順に有する。

0038

本発明の電磁波シールド性光透過窓材は、前述のように電磁波シールド性に優れ、また開口率が高いため光透過性に優れる。更に、モアレ現象が防止され、電磁波シールド性、熱線近赤外線カット性に優れるため、特に、PDP(プラズマディスプレーパネル)の前面フィルタや、病院等の電磁波シールドを必要とする建築物の窓材料(例えば貼着用フィルム)等として有用である。

0039

以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。

0040

(実施例)
−電磁波シールド性光透過窓材の製造−
ポリエチレンテレフタレートフィルム(透明基板、厚み:250μm)上に、ポリビニルアルコールの20%溶液を用いてドット状に印刷し、図1に示すように、透明基板1上に、ドット2を形成した。形成されたドットは、1辺が234μmの正方形状であり、ドット間の間隙は20μm、ドットの厚みは2μmであった。また、ドットは、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、正方格子状規則的に配列させた。

0041

次に、その上に、銅を真空蒸着し、図2に示すように、導電層4(厚み:1000Å)を形成した。次に、水により、ドット及びドット上に形成された導電層を洗浄して除去し、乾燥させて格子状導電層を形成した(図3)。その後、無電解銅メッキ処理により、メッキ層5(厚み:3μm)を設け(図4)に示すような電磁波シールド性光透過窓材10を得た。

0042

<表面抵抗率(Ω/□)の測定>前記電磁波シールド性光透過窓材におけるメッキ層の表面抵抗率(Ω/□)をロレスAP(三菱化学社製)を用い、四端子法により測定した。結果を表1に示す。

0043

電界シールド効果(dB)の測定>前記電磁波シールド性光透過窓材における電界シールド効果(dB)を以下のように測定した。結果を表1に示す。15cm×15cmに切り出した窓材について、周波数100MHzの条件でKEC法により測定した。測定には、シールド特性評価装置アンリツ社製)を用いた。

0044

磁界シールド効果(dB)の測定>前記電磁波シールド性光透過窓材における磁界シールド効果(dB)を、前記電界シールド効果(dB)の測定と同様にして測定した。結果を表1に示す。

0045

<開口率(%)の測定・算出>前記電磁波シールド性光透過窓材における開口率(%)を以下のように測定・算出した。結果を表1に示す。日立分光光度計(U−4000;日立製作所社製)を用い、波長550nmの光線透過率を測定し、空気界面での反射によるロスをキャンセルし、開口率とした。

0046

(比較例)
−電磁波シールド性光透過窓材の製造−
実施例の「電磁波シールド性光透過窓材」において、無電解銅メッキ処理を行なわなかったほかは、実施例と同様にして、電磁波シールド性光透過窓材を得た。即ち、ポリエチレンテレフタレートフィルム(透明基板、厚み:250μm)上に、ポリビニルアルコールの20%溶液を用いてドット状に印刷し、図1に示すように、透明基板1上にドット2を形成(1辺が234μmの正方形状、ドット間の間隙:20μm、ドットの厚み:2μm、正方格子状に規則配列)し、その上に、銅を真空蒸着し、図2に示すように、導電層4(厚み:1000Å)を形成した後、水により、ドット及びドット上に形成された導電層を洗浄して除去し、乾燥させて格子状導電層を形成し、電磁波シールド性光透過窓材を得た(図3)。

0047

<表面抵抗率(Ω/□)の測定>前記電磁波シールド性光透過窓材におけるメッキ層の表面抵抗率(Ω/□)を、実施例と同様にして測定した。結果を表1に示す。

0048

<電界シールド効果(dB)の測定>前記電磁波シールド性光透過窓材における電界シールド効果(dB)を実施例と同様にして測定した。結果を表1に示す。

0049

<磁界シールド効果(dB)の測定>前記電磁波シールド性光透過窓材における磁界シールド効果(dB)を実施例と同様にして測定した。結果を表1に示す。

0050

<開口率(%)の測定・算出>前記電磁波シールド性光透過窓材における開口率(%)を実施例と同様にして測定・算出した。結果を表1に示す。

0051

0052

実施例で得られた電磁波シールド性光透過窓材は、表面抵抗率が低く、電界シールド効果及び磁界シールド効果の双方に優れ、電磁波シールド性に優れていることがわかる。また、開口率が高いため、導電層の除去が充分に効率的になされ、得られた電磁波シールド性光透過窓材は、光透過性にも優れることがわかる。

発明の効果

0053

本発明によれば、モアレ現象を防止すると共に、光透過性及び電磁波シールド性に優れた電磁波シールド性光透過窓材及びその効率的な製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0054

図1図1は、本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法を説明するための概略図である。
図2図2は、本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法を説明するための概略図である。
図3図3は、本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法を説明するための概略図である。
図4図4は、本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法を説明するための概略図である。
図5図5は、本発明の電磁波シールド性光透過窓材を正面から見た状態を表す概略構成図である。

--

0055

1 透明基板
2ドット
4導電層
5メッキ層
10 電磁波シールド性光透過窓材

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