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技術 異種防水材料間の接合方法

出願人 公益財団法人鉄道総合技術研究所東日本旅客鉄道株式会社株式会社クラレ株式会社複合技術研究所株式会社大阪防水建設社
発明者 矢口直幸舘山勝小山幸則清水満藤本英己西澤政晃花森一郎出水俊介田村幸彦池田幸雄
出願日 2001年6月11日 (20年2ヶ月経過) 出願番号 2001-175424
公開日 2002年12月18日 (18年8ヶ月経過) 公開番号 2002-364297
状態 特許登録済
技術分野 トンネルの覆工・支保 建築環境 接着剤、接着方法
主要キーワード 防水レベル マット状シート 棒状金属 防水被膜 防水樹脂 防水工 線路下 ゴム系シート
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年12月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

接合作業が容易で、かつ、高度な遮水防水を可能とする異種防水材料シート間の接合方法を提供する。

解決手段

異種防水材料シート1,2の端部を重ね合わせ、これらのシート端部に被膜形成温度が30℃以下からなる防水樹脂液3を、その有効成分で50〜1000g/m2 を吹き付け塗工する。

概要

背景

地下鉄駅部等の開削トンネルに代表される地下構造物等の漏水を阻止する方法は、コンクリート打設前に防水施工するいわゆる先防水コンクリート躯体を形成した後に実施する後防水が採用されているが、施工コスト等の面から先防水が主流になっている。

この先防水の代用的な方法としては、ソイルセメント壁(例えば、SMW)等の土留め工壁面あるいは床面上に、ゴム系、アスファルト系、ゴム・アスファルト系、オレフィン系、エチレン酢酸ビニル系等の連続被膜からなる防水シート、あるいはベントナイトに代表される水膨潤性材料を不織布で一体化したマット状シートからなる遮水材料を取り付けた後にコンクリートを打設する、シート防水工法が採用されている。

また、SMWや床面に対して、不織布を敷設した後にウレタン系、ゴム・アスファルト系からなる防水液を吹き付け塗工する、いわゆる塗膜防水を施した後にシート防水と同様にコンクリートを打設する吹き付け塗膜防水法が広く一般的に採用実施されている。

概要

接合作業が容易で、かつ、高度な遮水防水を可能とする異種防水材料シート間の接合方法を提供する。

異種防水材料シート1,2の端部を重ね合わせ、これらのシート端部に被膜形成温度が30℃以下からなる防水樹脂液3を、その有効成分で50〜1000g/m2 を吹き付け塗工する。

目的

本発明は、上記状況に鑑みて、接合作業が容易で、かつ、高度な遮水防水を可能とする異種防水材料シート間の接合方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

異種防水材料シートの端部を重ね合わせ、該シートの端部に被膜形成温度が30℃以下からなる防水樹脂液を、その有効成分で50〜1000g/m2 を吹き付け塗工することを特徴とする異種防水材料シート間の接合方法

請求項2

請求項1記載の異種防水材料シート間の接合方法において、前記防水樹脂液の主成分が、ゴムアスファルト系樹脂であることを特徴とする異種防水材料シート間の接合方法。

請求項3

請求項2記載の異種防水材料シート間の接合方法において、前記防水樹脂液の主成分が、ゴム・アスファルト系の樹脂固形分に対して酸化珪素を含む無機粉末を20〜60質量%配合してなることを特徴とする異種防水材料シート間の接合方法。

請求項4

請求項1、2又は3記載の異種防水材料シート間の接合方法において、前記異種防水材料シートの一方は、該シートの少なくとも片面の表層樹脂が、酢酸ビニル80〜99質量%のエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(A)および酢酸ビニル含有量50〜75質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(B)からなり、その配合比質量比)A/Bを0.2〜5とすることを特徴とする異種防水材料シート間の接合方法。

請求項5

請求項1、2、3又は4記載の異種防水材料シート間の接合方法において、前記異種防水材料シートの重ね合わせ部の周辺上に、目付100〜1000g/m2 の不織布を固定した後に、前記防水樹脂液を吹き付け塗工することを特徴とする異種防水材料シート間の接合方法。

技術分野

0001

本発明は、開削トンネルなどの地下構造物先付防水等における異種防水材料間の、簡易で、かつ遮水性に優れた防水材料相互間のジョイントを可能とする新たな接合方法に関するものである。

背景技術

0002

地下鉄駅部等の開削トンネルに代表される地下構造物等の漏水を阻止する方法は、コンクリート打設前に防水施工するいわゆる先防水とコンクリート躯体を形成した後に実施する後防水が採用されているが、施工コスト等の面から先防水が主流になっている。

0003

この先防水の代用的な方法としては、ソイルセメント壁(例えば、SMW)等の土留め工壁面あるいは床面上に、ゴム系、アスファルト系、ゴム・アスファルト系、オレフィン系、エチレン酢酸ビニル系等の連続被膜からなる防水シート、あるいはベントナイトに代表される水膨潤性材料を不織布で一体化したマット状シートからなる遮水材料を取り付けた後にコンクリートを打設する、シート防水工法が採用されている。

0004

また、SMWや床面に対して、不織布を敷設した後にウレタン系、ゴム・アスファルト系からなる防水液を吹き付け塗工する、いわゆる塗膜防水を施した後にシート防水と同様にコンクリートを打設する吹き付け塗膜防水法が広く一般的に採用実施されている。

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、従来から採用されている各種の先付用の防水材料および方法には一長一短があり、また、開削トンネル等の地下構造物の各部位における異なる要求防水レベルおよび施工作業性難易度から、施工工区、部位によって複数の防水遮水材料、方法を組み合わせて施工することが、経済性、防水遮水性の面から求められている。すなわち、連続防水被膜からなるシート防水は、その防水膜自体が高度な遮水性を保有するために、施工を完璧に実施すれば高度な遮水防水を確保し得る。しかし、開削トンネル等の地下構造物は、複雑な曲面を有するコーナー部やコンクリート躯体を土留壁等に固定するための棒状金属製のセパレーターが多数存在し、施工作業並びに当該部の遮水防水性の確保に難がある。

0006

一方、塗膜防水工は、防水液を吹き付けるために、シート防水における施工作業面の難点が少ないというメリットがあるが、防水液吹き付けが作業員目測で実施されるために、その塗膜厚さを均一化することが困難であり、結果的に防水上の欠陥点在する防水工とならざるを得ないという欠点を有している。

0007

このため、開削トンネル等における地下構造物の先防水は、その各部位において要求される遮水防止レベルや施工作業性を案して各種の異なる防水材料あるいは防水工法を選択することが要求され、施工部位あるいは工区によって、適宜使い分ける方法が最も合理的である。しかし、従来技術による異種の防水材料間のジョイントは、適切な方法、材料がなく、やむを得ず経済性を無視して単一の防水材料、防水工法を選択、あるいは、性能的に不満足を承知の上で異種材料間をシリコン、ウレタン、ゴムアスファルト系等の粘着性コーキング剤で処理している。さらには、施工工区における最大公約的な考えから完璧な遮水防水をあきらめて、より適正であると判断し得る防水工法を採用しているのが現状である。

0008

このため、現在の開削トンネル用等の先付防水工は、施工作業性および遮水防水面に問題を抱えており、さらにいたずらに防水工費が嵩むのが現状である。

0009

本発明は、上記状況に鑑みて、接合作業が容易で、かつ、高度な遮水防水を可能とする異種防水材料シート間の接合方法を提供することを目的とする。

0010

なお、ここで地下構造物とは、開削トンネル、地下線路下横断構造物、U型擁壁など、地盤中に構築される構造物をいう。これらの構造物では、施工後に地下水による漏れが問題となるため、一般的に防水工を施工する。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕異種防水材料シート間の接合方法において、異種防水材料シートの端部を重ね合わせ、このシートの端部に被膜形成温度が30℃以下からなる防水樹脂液を、その有効成分で50〜1000g/m2 を吹き付け塗工することを特徴とする。

0012

〔2〕上記〔1〕記載の異種防水材料シート間の接合方法において、前記防水樹脂液の主成分が、ゴム・アスファルト系樹脂であることを特徴とする。

0013

〔3〕上記〔2〕記載の異種防水材料シート間の接合方法において、前記防水樹脂液の主成分が、ゴム・アスファルト系の樹脂固形分に対して、酸化珪素を含む無機粉末を20〜60質量%配合してなることを特徴とする。

0014

〔4〕上記〔1〕、〔2〕又は〔3〕記載の異種防水材料シート間の接合方法において、前記異種防水材料シートの一方は、このシートの少なくとも片面の表層樹脂が、酢酸ビニル80〜99質量%のエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(A)および酢酸ビニル含有量50〜75質量%エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(B)からなり、その配合比質量比)A/Bを0.2〜5とすることを特徴とする。

0015

〔5〕上記〔1〕、〔2〕、〔3〕又は〔4〕記載の異種防水材料シート間の接合方法において、前記異種防水材料シートの重ね合わせ部の周辺上に、目付100〜1000g/m2 の不織布を固定した後に、前記防水樹脂液を吹き付け塗工することを特徴とする。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。

0017

本発明における防水シートの原反は、基本的に連続被膜からなるものであればいかなる種類でもよいため、何ら限定の必要はなく、開削トンネルに一般的に使用されている各種の防水シート、例えば、ゴム系シートオレフィン系樹脂シート、不織布にアスファルト系防水剤あるいはゴム・アスファルト系防水剤を含浸した防水シート等が利用、適用可能である。

0018

さらに、高度な遮水防水性を確保する面から、より好ましい防水シートとしては、異種防水材料シートの一方における片側表層樹脂が、酢酸ビニル80〜99質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(A)および酢酸ビニル含有量50〜75質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(B)を配合比(質量比)A/B=1/5〜5/1の比率で混合し、それを50〜300g/m2 塗工した防水シートがより好ましい。この際、上記の(A)、(B)からなる樹脂層は、当然、コンクリート面側(トンネル等の地下構造内の空間側)に配置する。かかるシートを用いると、優れたシート/コンクリート間密着性を発揮するために、コンクリート/シート界面における水の横走りを阻止し、高度な遮水防水性が確保される。

0019

一方、本発明の特徴である異種防水材料シート重ね合わせ部ならびにその周辺部に吹き付ける防水樹脂液は、それを構成する樹脂の被膜形成温度が30℃以下であれば良く、ごく一般的に開削トンネル吹き付け塗膜防水剤使用可能であり、特に限定する必要はなく、例えば、ストレートあるいはブローン・アスファルトからなるアスファルト系、スチレンブタジエン系に代表されるゴムを前記のアスファルトに配合したゴム・アスファルト系、酢酸ビニル含有率が40〜80質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合系樹脂および/またはウレタン系から好適に使用できる。その中でも特に、各種の防水シートとの密着性に優れるゴム・アスファルト系防水剤が好ましく、さらに、酸化珪素を含む無機粉末を20〜60質量%配合してなる防水樹脂液を吹き付け塗工することは、この吹き付け樹脂層とコンクリート間の密着性とより高度な水密性を得られるため望ましい。また、前記の樹脂を防水液とする方法は、界面活性剤を用いて乳化有機溶剤に溶解、さらには、樹脂の重合乳化重合とする等が利用可能である。

0020

また、これら樹脂液顔料、安定剤、硬化剤等の添加物を配合しても何ら問題ない。また、上記の防水塗膜液を1種あるいは2種以上混合しても、あるいは、1種を塗工したのちに、多種の防水塗膜液を別々に塗工することも本発明の効果を害するものではない。

0021

これら塗工する樹脂液塗布量は、有効成分で50〜1000g/m2 、好ましくは、100〜700g/m2 、さらに好ましくは、200〜600g/m2 が適当である。
(実施例)酢酸ビニル含有量60質量%、MFI=15g/10minからなるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(大日本インキ社製「エバスレン420P」)100質量部に炭酸カルシウム10質量部とシリコン系滑剤1質量部を加え、150℃のカレンダーロールで厚さ0.5mmのシートを成形しながら550dtexのポリエステルフィラメントからなる平織組織織物打ち込み密度タテ19本/インチ、ヨコ:20本/インチ)を線圧800N/mで貼り合わせ、これを一旦巻き取った後に、もう一度繊維露出面に前記と同一厚み樹脂シートを貼り合わせて織物をほぼ厚さ方向の中央に配するターポリンを作製した。

0022

さらに、その片面に酢酸ビニル含有量90質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体水性エマルジョン(株式会社クラレ製「パンフレックスOM−6000」)と酢酸ビニル含有量65質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体の水性エマルジョン(株式会社クラレ製「パンフレックスOM−2000」)を質量比で同量を混合した樹脂液で前記ターポリンの片面に有効成分で目付100g/m2 となる塗工処理をして、105℃で乾燥した後に、180℃で熱処理しながら線圧500N/mを加えて原反の防水シートを生産した。

0023

このシートとゴム・アスファルト系防水シート(株式会社田島ルーフィング社製「ガムロンフォルトM」)を幅10cmで重ね合わせ、さらにその上に目付300g/m2 のポリエステルニーパン不織布を重ね、釘打ちにより固定した。この部分にウレタン系吹き付け塗膜防水剤(株式会社物産クリエイティブ製「スプラッシュ」)をエアガンを用いて噴霧し、有効成分で約500g/m2 となるように塗工し、20℃で48時間放置して本発明の供試験体を作製した。この供試験体の各部位の防水性を、JIS L1092B法(高水圧法)で評価したところ、いずれの箇所も500kPa以上で良好だった。

0024

図1は、本発明の実施例を示す異種防水材料間の接合工程図である。

0025

(1)まず、図1(a)に示すように、種類の異なる防水材料シート1,2の端部を重ね合わせる。

0026

(2)次に、図1(b)に示すように、種類の異なる防水材料シート1,2の重ね合わせ部を覆うように、被膜形成温度が30℃以下からなる防水樹脂液3を、その有効成分で50〜1000g/m2 を直接吹き付け塗工する。

0027

また、異種防水材料シートの一方あるいは両者が、吹き付け塗膜防水剤との密着性に劣る場合には、以下のような施工を講じることができる。

0028

図2は、本発明の他の実施例を示す異種防水材料間の接合工程図である。

0029

(1)まず、図2(a)に示すように、種類の異なる防水材料シート11,12の端部を重ね合わせる。

0030

(2)次に、図2(b)に示すように、種類の異なる防水材料シート11,12の重ね合わせ部の上部に、目付100〜1000g/m2 の不織布13を取付ける。つまり、その重ね合わせ部にその不織布13を釘打ち、接着剤等で固定する。

0031

(3)次に、図2(c)に示すように、その重ね合わせ部に被膜形成温度が30℃以下からなる防水樹脂液14を、その有効成分で50〜1000g/m2 を吹き付け塗工する。

0032

このような施工により、より高度な異種防水材料間の遮水防水性を確保することができる。

0033

本発明は、開削トンネル等の地下構造物の各部位における異なる遮水防水性の要求レベルあるいは防水施工作業性の難易度等により、異なる防水材料を適宜選択して採用・適用し、より合理的な防水施工を可能とする。このため、開削トンネル先付防水に代用される地下構造物、山岳トンネル等の遮水防水に広く利用可能である。

0034

なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。

発明の効果

0035

以上、詳細に説明したように、本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。

0036

(A)接合作業が容易で、かつ、高度な遮水防水を施すことができる。

0037

(B)開削トンネル等の地下構造物の各部位における異なる遮水防水性の要求レベルあるいは防水施工作業性の難易度等により、異なる防水材料を適宜選択して採用・適用し、より合理的な防水施工を行うことができる。

図面の簡単な説明

0038

図1本発明の実施例を示す異種防水材料間の接合工程図である。
図2本発明の他の実施例を示す異種防水材料間の接合工程図である。

--

0039

1,2,11,12 種類の異なる防水材料シート
3,14被膜形成温度が30℃以下からなる防水樹脂液
13 不織布

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