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技術 広角ズームレンズおよびこれを用いた投写型表示装置

出願人 フジノン株式会社
発明者 永原暁子
出願日 2002年3月1日 (18年9ヶ月経過) 出願番号 2002-055768
公開日 2002年12月13日 (18年0ヶ月経過) 公開番号 2002-357771
状態 特許登録済
技術分野 レンズ系 液晶4(光学部材との組合せ) 液晶4(光学部材との組合せ) 電気信号の光信号への変換
主要キーワード 相互移動 移動間隔 バックフォーカス量 レンズサイズ 縮小側 群タイプ パワー配分 大型スクリーン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年12月13日)のものです。
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図面 (15)

目的

広角ズームレンズにおいて、第1レンズ群を、負の第1Aレンズ群と第1Bレンズ群から構成し、フォーカシングはこれら2つのレンズ群を相互に移動することにより行い、この2つのレンズ群のパワー配分を適切な範囲に規定することで、至近において画角を70度程度とした場合にも諸収差を良好に補正する。

構成

変倍の際に固定でフォーカシングを行うための負の第1レンズ群G1と、連続変倍および像面移動の補正のため、相互に関係をもって移動する正の第2レンズ群G2、正の第3レンズ群G3および負の第4レンズ群G4と、変倍の際に固定の正の第5レンズ群G5とを拡大側より順に配設する。第1レンズ群G1は、負の第1Aレンズ群G1Aと負の第1レンズ群G1Bからなり、フォーカシングはこれら2つのレンズ群の相互移動による。また、下記条件式満足する。0.4<f1/f1A<1.0、 f1A:第1Aレンス゛群の焦点距離、f:広角端でのレンス゛系全体の焦点距離

概要

背景

従来のズームレンズとしては、例えば特開平5−297276号公報等に記載された、物体側より順に、変倍の際に固定のフォーカシング機能を有する負の第1レンズ群、変倍機能を有する正の第2レンズ群、変倍に伴う像面の移動を補正する負の第3レンズ群および固定の正の第4レンズ群からなるものが知られている。

しかしそれらの多くは、サイズの小さいCCD等の撮像素子に用いるために設計されたものである。したがってこれらのレンズを、液晶を用いた投写型表示装置の投映レンズとして使用するためには、投映すべき画像が結像されるレンズの縮小側サイズを大きくする必要があるため、レンズ自体のサイズがかなり大きなものになってしまう。また、投映レンズに使用することを考えると、従来技術では歪曲収差が補正不足のものが多い。

また、液晶を用いた装置の投映レンズとしては、照明系のことも考慮に入れると、投映レンズの縮小側が略テレセントリック光学系とされていることが望ましいが、従来技術の多くはそのような配慮がなされていない。さらに、色分解あるいは色合成の光学系をレンズ系と結像面の間に挿入しようとしても、それを許容するバックフォーカスが設けられたものは少ない。

このような問題を解決するために、変倍の際に固定のフォーカシング機能を有する負の第1レンズ群と、連続変倍のため、およびその連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、相互に関係をもって移動する正の第2レンズ群、正の第3レンズ群、負の第4レンズ群と、変倍の際に固定の正の第5レンズ群から構成され、さらに所定の条件式満足するようにされた特開平10-268193号公報記載のズームレンズが知られている。

概要

広角ズームレンズにおいて、第1レンズ群を、負の第1Aレンズ群と第1Bレンズ群から構成し、フォーカシングはこれら2つのレンズ群を相互に移動することにより行い、この2つのレンズ群のパワー配分を適切な範囲に規定することで、至近において画角を70度程度とした場合にも諸収差を良好に補正する。

変倍の際に固定でフォーカシングを行うための負の第1レンズ群G1と、連続変倍および像面移動の補正のため、相互に関係をもって移動する正の第2レンズ群G2、正の第3レンズ群G3および負の第4レンズ群G4と、変倍の際に固定の正の第5レンズ群G5とを拡大側より順に配設する。第1レンズ群G1は、負の第1Aレンズ群G1Aと負の第1レンズ群G1Bからなり、フォーカシングはこれら2つのレンズ群の相互移動による。また、下記条件式を満足する。0.4<f1/f1A<1.0、 f1A:第1Aレンス゛群の焦点距離、f:広角端でのレンス゛系全体の焦点距離

目的

本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、バックフォーカスも長く、縮小側のタンジェンシャル面内の光線光軸に対し略均等とされつつも、縮小側サイズに対しコンパクトな構成とされ、諸収差、特に像面の倒れが良好に補正されつつも、画角70度程度と従来よりも広画角な広角ズームレンズを提供することを目的とするものである。また、本発明は、上記ズームレンズを用いた投写型表示装置を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

拡大側から順に、変倍の際に固定でフォーカシングを行うための負の屈折力を有する第1レンズ群と、連続変倍のため、およびその連続変倍によって生じる像面移動補正のため、相互に関係をもって移動する正の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群および負の屈折力を有する第4レンズ群と、変倍の際に固定の正の屈折力を有する第5レンズ群とを配設してなり、前記第1レンズ群は、拡大側より順に、変倍に際して固定で、フォーカシングを行うために相互に移動可能な、負の屈折力を有する第1Aレンズ群と負の屈折力を有する第1Bレンズ群とを配列してなり、下記の各条件式(1)〜(5)を満足することを特徴とする広角ズームレンズ。(1)1.5<f2/f<4.0(2)2.0<f3/f<5.0(3)1.5<f5/f<3.0(4)−1.8<f1/f<−0.9(5)0.4<f1/f1A<1.0f :広角端におけるレンズ系全体の焦点距離f1 : 第1レンズ群の焦点距離f2 : 第2レンズ群の焦点距離f3 : 第3レンズ群の焦点距離f5 : 第5レンズ群の焦点距離f1A: 第1Aレンズ群の焦点距離

請求項2

前記第1Bレンズ群の最も拡大側のレンズは拡大側に凹面を向けたレンズであることを特徴とする請求項1記載の広角ズームレンズ。

請求項3

変倍時において、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が望遠端側に向かうに従って狭くなるように構成されてなることを特徴とする請求項1または2記載の広角ズームレンズ。

請求項4

請求項1〜3のうちいずれか1項記載の広角ズームレンズを搭載し、ライトバルブに表示された画像をスクリーン上に投映することを特徴とする投写型表示装置

技術分野

0001

本発明は、CCDや撮像管等の撮像素子あるいは銀塩フィルム等を用いたカメラ結像ズームレンズ、さらには投映型テレビの投映用ズームレンズに関し、特に液晶等のライトバルブを用いた投写型表示装置に用いられる広角ズームレンズおよびこれを用いた投写型表示装置に関するものである。

背景技術

0002

従来のズームレンズとしては、例えば特開平5−297276号公報等に記載された、物体側より順に、変倍の際に固定のフォーカシング機能を有する負の第1レンズ群、変倍機能を有する正の第2レンズ群、変倍に伴う像面の移動を補正する負の第3レンズ群および固定の正の第4レンズ群からなるものが知られている。

0003

しかしそれらの多くは、サイズの小さいCCD等の撮像素子に用いるために設計されたものである。したがってこれらのレンズを、液晶を用いた投写型表示装置の投映レンズとして使用するためには、投映すべき画像が結像されるレンズの縮小側サイズを大きくする必要があるため、レンズ自体のサイズがかなり大きなものになってしまう。また、投映レンズに使用することを考えると、従来技術では歪曲収差が補正不足のものが多い。

0004

また、液晶を用いた装置の投映レンズとしては、照明系のことも考慮に入れると、投映レンズの縮小側が略テレセントリック光学系とされていることが望ましいが、従来技術の多くはそのような配慮がなされていない。さらに、色分解あるいは色合成の光学系をレンズ系と結像面の間に挿入しようとしても、それを許容するバックフォーカスが設けられたものは少ない。

0005

このような問題を解決するために、変倍の際に固定のフォーカシング機能を有する負の第1レンズ群と、連続変倍のため、およびその連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、相互に関係をもって移動する正の第2レンズ群、正の第3レンズ群、負の第4レンズ群と、変倍の際に固定の正の第5レンズ群から構成され、さらに所定の条件式満足するようにされた特開平10-268193号公報記載のズームレンズが知られている。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、近年では投写型表示装置において、より広角な投映レンズを用いることにより、大型スクリーンに近い距離から投映したいという要望がある。上述した特開平10-268193号公報記載のものは、縮小側サイズに対してレンズ系のコンパクト性と、適切なバックフォーカス量と、縮小側での略テレセントリック性とが図られたズームレンズとされてはいるが画角は23〜25度であり、このような要望に十分に対応したものとは言い難い。また近年、投写型表示装置の小型化も強く要望されており、投映レンズにも更なる小型化が求められている。

0007

本願出願人はこのような事情に鑑み、特願2000-339955号明細書に記載された5群ズームレンズを開示している。

0008

このズームレンズは、正の屈折力を有する第2レンズ群と第3レンズ群、および負の屈折力を有する第4レンズ群が可動とされた5群タイプとされ、さらに各群の焦点距離等を適切な範囲に設定したことにより、従来より画角を広くしつつもズーミングに伴う収差変動を小さくすることが可能とされている。また、レンズ系を縮小側サイズの割にコンパクトな構成とすることができ、縮小側のタンジェンシャル面内の光線光軸に対し略均等とされ、かつ所定位置色合成光学系等を挿入し得る程度の適当なバックフォーカス量を得ることができるので、このズームレンズを用いた投写型表示装置は、広画角で収差がよく補正されたコンパクトな装置とすることができる。

0009

しかしながら、近年の投写型表示装置においては、様々な投映環境での使用が求められており、小スペースの投映環境においても投映サイズをさらに大きくとりたいという要求も多く、そのような要求を満たすためにズームレンズに更なる広角化が求められている。上記明細書記載の5群ズームレンズにおいては、広角端の画角が60度程度と、ある程度広いものとはされているが、これ以上の画角、例えば70度程度を得ようとすると至近側で像面の倒れを補正することが難しいという問題がある。

0010

本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、バックフォーカスも長く、縮小側のタンジェンシャル面内の光線が光軸に対し略均等とされつつも、縮小側サイズに対しコンパクトな構成とされ、諸収差、特に像面の倒れが良好に補正されつつも、画角70度程度と従来よりも広画角な広角ズームレンズを提供することを目的とするものである。また、本発明は、上記ズームレンズを用いた投写型表示装置を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0011

本発明の広角ズームレンズは、拡大側から順に、変倍の際に固定でフォーカシングを行うための負の屈折力を有する第1レンズ群と、連続変倍のため、およびその連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、相互に関係をもって移動する正の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群および負の屈折力を有する第4レンズ群と、変倍の際に固定の正の屈折力を有する第5レンズ群とを配設してなり、前記第1レンズ群は、拡大側より順に、変倍に際して固定で、フォーカシングを行うために相互に移動可能な、負の屈折力を有する第1Aレンズ群と負の屈折力を有する第1Bレンズ群とを配列してなり、下記の各条件式(1)〜(5)を満足することを特徴とするものである。

0012

(1)1.5<f2/f<4.0
(2)2.0<f3/f<5.0
(3)1.5<f5/f<3.0
(4)−1.8<f1/f<−0.9
(5)0.4<f1/f1A<1.0
f :広角端におけるレンズ系全体の焦点距離
f1 : 第1レンズ群の焦点距離
f2 : 第2レンズ群の焦点距離
f3 : 第3レンズ群の焦点距離
f5 : 第5レンズ群の焦点距離
f1A: 第1Aレンズ群の焦点距離

0013

また、前記第1Bレンズ群の最も拡大側のレンズは拡大側に凹面を向けたレンズであることが好ましい。また、変倍時において、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が望遠端側に向かうに従って狭くなるように構成されてなることが好ましい。

0014

さらに、本発明の投写型表示装置は、上記いずれかの広角ズームレンズを搭載し、ライトバルブに表示された画像をスクリーン上に投映することを特徴とするものである。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は本発明に係る後述する実施例1の広角ズームレンズの基本構成を示すものであり、広角端におけるレンズ構成図(WIDE)である。このレンズを本実施形態の代表として、以下に説明する。

0016

すなわちこのレンズは、変倍の際に固定でフォーカシングを行うための負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、連続変倍のため、およびその連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、相互に関係をもって移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3および負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、変倍の際に固定の正の屈折力を有する第5レンズ群G5とを拡大側より順に配設されてなる。また、第1レンズ群G1は、負の屈折力を有する第1Aレンズ群G1Aと負の屈折力を有する第1レンズ群G1Bからなり、フォーカシングはこれら2つのレンズ群が相互に移動することによって行われる。

0017

なお、第1Bレンズ群G1Bの最も拡大側のレンズ(図1において第5レンズL5)は拡大側に凹面を向けた負の屈折力を有するレンズである。また、第5レンズ群G5と結像面1との間には、赤外線カットするフィルタローパスフィルタさらには色合成光学系(色分解光学系)に相当するガラスブロック2が配列されている。また、図中Xは光軸を表している。

0018

上記第1レンズ群G1は、変倍の際に固定でフォーカシング機能を有し、上記第2、3、4の各レンズ群G2、G3、G4は、相互に関係をもって移動することで、連続変倍、およびその連続変倍によって生じる像面移動の補正を行う機能を有する。なお第5レンズ群G5は変倍の際に固定のリレーレンズである。なお、変倍の際に前記第2レンズ群G2と前記第3レンズ群G3との間隔は、望遠端側に向かうにしたがって狭くなるよう構成されている。

0019

さらに、このズームレンズは、下記条件式(1)〜(5)を満足するように構成されている。
(1)1.5<f2/f<4.0
(2)2.0<f3/f<5.0
(3)1.5<f5/f<3.0
(4)−1.8<f1/f<−0.9
(5)0.4<f1/f1A<1.0
f :広角端におけるレンズ系全体の焦点距離
f1 : 第1レンズ群の焦点距離
f2 : 第2レンズ群の焦点距離
f3 : 第3レンズ群の焦点距離
f5 : 第5レンズ群の焦点距離
f1A: 第1Aレンズ群の焦点距離

0020

また、本発明に係る投写型画像表示装置は、光源、ライトバルブ、および上述した本発明に係る広角ズームレンズを備えた装置である。この装置において本発明に係るズームレンズは、ライトバルブにより変調された光による光学像をスクリーン上に投映するための投映レンズとして機能する。例えば、図1に示す広角ズームレンズを備えた液晶ビデオプロジェクタの場合は、紙面右側の光源部(図示せず)から略平行光束が入射され、液晶表示パネル等のライトバルブの結像面1において映出された画像情報担持したこの光束が、ガラスブロック2を介しこのズームレンズにより、紙面左側方向のスクリーン(図示せず)に拡大投写される。なお、図1には1つの結像面1のみが記載されているが、液晶ビデオプロジェクタにおいて一般には、光源からの光束をダイクロイックミラーおよびレンズアレイからなる色分離光学系によりR、G、Bの3原色光に分離し、各原色光用に3つの液晶表示パネルを配設してフルカラー画像を表示可能な構成とされる。ガラスブロック2はこの3原色光を合成するダイクロイックプリズムとすることができる。

0021

以下、本実施形態による広角ズームレンズおよびこれを用いた投写型表示装置の作用効果について説明する。

0022

まず、このズームレンズの連続変倍およびその連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、正の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、負の屈折力の第4レンズ群G4の3群が相互に関係をもって移動する構成とされることにより、ズーミングによる収差変動を少なくすることができる。また所定のレンズ群に関し、そのパワーが上記条件式(1)〜(4)を満足するように構成されることにより、所定のズーム比を確保しつつもレンズ群の移動距離が小さくレンズ全長がコンパクトで、かつ諸収差が良好に補正されたズームレンズを得ることができる。

0023

さらに、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が望遠端側に向かうにしたがって狭くなるよう構成されることより、ズーミングに必要な移動間隔を小さくでき、レンズ全系のコンパクト化を促進することができる。

0024

ところで、上記第1レンズ群G1はフォーカシング機能を有しているが、フォーカシング時において第1レンズ群G1全体が一体的に移動した場合には、60度程度以上に画角をとることが難しい。これは、60度程度以上に画角をとった場合には、諸収差、特に像面の倒れを良好に補正することが困難となるからである。そこで、本実施形態のものでは、第1レンズ群G1を、負の屈折力を有する第1Aレンズ群G1Aと負の屈折力を有する第1レンズ群G1Bから構成し、フォーカシングはこれら2つのレンズ群を相互に移動することにより行うようにしており、これによって、画角を70度程度とした至近においても良好に諸収差を補正することを可能としている。

0025

つぎに、各条件式の技術的意義について説明する。上記条件式(1)については、上限を超え第2レンズ群G2の正のパワーが弱まると、変倍に伴う移動量が大となりレンズサイズが大きくなってしまう。また下限を超え第2レンズ群G2の正のパワーが強まると収差補正が困難となる。

0026

上記条件式(2)については、上限を超え第3レンズ群G3の正のパワーが弱まると、変倍に伴う移動量が大となりレンズサイズが大きくなってしまう。また下限を超え第3レンズ群G3の正のパワーが強まると収差補正が困難となる。

0027

上記条件式(3)については、下限を超え第5レンズ群G5の正のパワーが強まると、バックフォーカスが短くなり、また縮小側を略テレセントリックの状態とすることが困難となる。この下限値を満足することにより、このズームレンズは所定のバックフォーカスを確保することができ、カラー画像を投映するために必要な色合成用のダイクロイックプリズムをガラスブロック2の位置に挿入することも可能となる。一方、その上限を超え、第5レンズ群G5の正のパワーが弱まるとバックフォーカスが長くなりすぎ、レンズバックを含めたサイズが大きくなってしまう。さらに第5レンズ群G5における軸上光線高が低くなりすぎ収差補正が困難となる。

0028

上記条件式(4)については、下限を超え第1レンズ群G1の負のパワーが弱まると、F値の小さなレンズの収差補正が困難になったり、フォーカシングによる第1レンズ群G1全体の移動量が増えてしまい収差変動が激しくなったりする。また上限を超え負のパワーが強まると、第1レンズ群G1によって軸上光線が跳ね上げられすぎて、特に歪曲収差や球面収差等の収差の補正が困難となる。

0029

また、本実施形態における最も特徴的な条件式(5)は第1レンズ群G1全体のパワーに対する第1Aレンズ群G1Aのパワーの割合を規定するものであり、その下限を超え第1Aレンズ群G1Aのパワーの割合が小さくなり過ぎると、その移動量を大きくしなければならなくなるため、第1レンズ群G1に入射する入射光線高さが大きく変化し、ディストーションおよび像面倒れを始めとする諸収差をバランスよく補正することが困難となる。一方、その上限を超え、第1Aレンズ群G1Aのパワーの割合が大きくなり過ぎると、第1Bレンズ群G1Bのパワーの割合が相対的に小さくなり、この第1Bレンズ群G1Bの移動量を大きくしなければならなくなり、諸収差の補正が難しくなる。

0030

以下、各実施例についてデータを用いて具体的に説明する。

0031

<実施例1>この実施例1にかかる広角ズームレンズは、前述したように図1に示す如き構成とされている。すなわちこのレンズは拡大側より順に、第1Aレンズ群G1Aが、単独の4枚のレンズL1〜L4からなり、第1Bレンズ群G1Bが、単独の両凹レンズL5からなり、第2レンズ群G2が、1つの接合レンズと単独の2枚のレンズL6〜L9からなり、第3レンズ群G3が、単独の2枚のレンズL10〜L11からなり、第4レンズ群G4が、単独の2枚のレンズL12〜L13からなり、第5レンズ群G5が、1つの接合レンズと単独の2枚のレンズL14〜L17からなる。

0032

この実施例1における各レンズ面の曲率半径R(広角端における焦点距離を1として規格化されている;以下の各表において同じ)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔D(上記曲率半径Rと同様の焦点距離で規格化されている;以下の各表において同じ)、各レンズのd線における屈折率Nおよびアッベ数νを表1に示す。なお、この表1および後述する表2〜4において、各記号R、D、N、νに対応させた数字は拡大側から順次増加するようになっている。

0033

また、広角端(WIDE;1.00倍)、中間(MIDDLE;1.18倍)および望遠端(TELE;1.43倍)における第1Aレンズ群G1Aと第1Bレンズ群G1Bの距離D8(可変1)、第1Bレンズ群G1Bと第2レンズ群G2の距離D10(可変2)、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の距離D17(可変3)、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の距離D21(可変4)および第4レンズ群G4と第5レンズ群G5の距離D25(可変5)ならびに至近における倍率を表1の下段に示す。

0034

なお、各倍率における可変1〜5の間隔を、無限上段)と至近(下段)に分けて表1の下段に示す。また下記表5に、実施例1における上記各条件式(1)〜(5)に対応する数値を示す。

0035

0036

図3図4および図5は上記実施例1の広角ズームレンズの広角端(WIDE)、中間(MIDDLE)、および望遠端(TELE)における至近設定時における諸収差(球面収差、非点収差、ディストーションおよび倍率色収差)を示す収差図である。なお、図3〜5および以下の図6〜14において、各非点収差図にはサジタル像面およびタンジェンシャル像面に対する収差が示されており、各倍率色収差図にはd線に対する収差が示されている。

0037

この図3〜5および下記表5から明らかなように、実施例1の広角ズームレンズによればズーム領域の全体に亘り、至近設定時においても良好な収差補正がなされ、縮小側サイズの割にコンパクトな構成とすることができ、バックフォーカスを適切な大きさとすることができ、さらに縮小側のタンジェンシャル面内の光線束が光軸に対し略平行かつ対称となるようにすることができ、さらに広角端において画角2ω=68.6度という従来より広画角なレンズとすることができる。

0038

<実施例2>この実施例2にかかるズームレンズは、実施例1のものと略同様の構成とされている。この実施例2における各レンズ面の曲率半径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよびアッベ数νを表2に示す。

0039

また、広角端(WIDE;1.00倍)、中間(MIDDLE;1.18倍)および望遠端(TELE;1.43倍)における第1Aレンズ群G1Aと第1Bレンズ群G1Bの距離D8(可変1)、第1Bレンズ群G1Bと第2レンズ群G2の距離D10(可変2)、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の距離D17(可変3)、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の距離D21(可変4)および第4レンズ群G4と第5レンズ群G5の距離D25(可変5)ならびに至近における倍率を表1の下段に示す。

0040

なお、各倍率における可変1〜5の間隔を、無限(上段)と至近(下段)に分けて表2の下段に示す。また下記表5に、実施例2における上記各条件式(1)〜(5)に対応する数値を示す。

0041

0042

図6図7および図8は上記実施例2の広角ズームレンズの広角端(WIDE)、中間(MIDDLE)、および望遠端(TELE)における至近設定時における諸収差(球面収差、非点収差、ディストーションおよび倍率色収差)を示す収差図である。

0043

この図6〜8および下記表5から明らかなように、実施例2の広角ズームレンズによればズーム領域の全体に亘り、至近設定時においても良好な収差補正がなされ、縮小側サイズの割にコンパクトな構成とすることができ、バックフォーカスを適切な大きさとすることができ、さらに縮小側のタンジェンシャル面内の光線束が光軸に対し略平行かつ対称となるようにすることができ、さらに広角端において画角2ω=68.8度という従来より広画角なレンズとすることができる。

0044

<実施例3>図2は本発明に係る実施例3のズームレンズの基本構成を示すものであり、広角端におけるレンズ構成図(WIDE)である。

0045

この実施例3にかかるズームレンズは、実施例1のものと略同様の構成とされているが、第1Aレンズ群G1Aが、単独の3枚のレンズL1〜L3からなり、第1Bレンズ群G1Bが、1つの接合レンズ(両凹レンズおよび両凸レンズ)L4、L5からなり、第2レンズ群G2が、単独の3枚のレンズL6〜L8からなり、第3レンズ群G3が、1つの接合レンズL9、L10からなり、第4レンズ群G4が、1つの接合レンズL11、L12からなり、第5レンズ群G5が、1つの接合レンズと単独の2枚のレンズL13〜L16からなる。

0046

この実施例3における各レンズ面の曲率半径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよびアッベ数νを表3に示す。

0047

また、広角端(WIDE;1.00倍)、中間(MIDDLE;1.06倍)および望遠端(TELE;1.10倍)における第1Aレンズ群G1Aと第1Bレンズ群G1Bの距離D6(可変1)、第1Bレンズ群G1Bと第2レンズ群G2の距離D9(可変2)、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の距離D15(可変3)、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の距離D18(可変4)および第4レンズ群G4と第5レンズ群G5の距離D21(可変5)ならびに至近における倍率を表3の下段に示す。

0048

なお、各倍率における可変1〜5の間隔を、無限(上段)と至近(下段)に分けて表3の下段に示す。また下記表5に、実施例3における上記各条件式(1)〜(5)に対応する数値を示す。

0049

0050

図9図10および図11は上記実施例3の広角ズームレンズの広角端(WIDE)、中間(MIDDLE)、および望遠端(TELE)における至近設定時における諸収差(球面収差、非点収差、ディストーションおよび倍率色収差)を示す収差図である。

0051

この図9〜11および下記表5から明らかなように、実施例3の広角ズームレンズによればズーム領域の全体に亘り、至近設定時においても良好な収差補正がなされ、縮小側サイズの割にコンパクトな構成とすることができ、バックフォーカスを適切な大きさとすることができ、さらに縮小側のタンジェンシャル面内の光線束が光軸に対し略平行かつ対称となるようにすることができ、さらに広角端において画角2ω=68.0度という従来より広画角なレンズとすることができる。

0052

<実施例4>この実施例4にかかるズームレンズは、実施例3のものと略同様の構成とされている。この実施例3における各レンズ面の曲率半径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよびアッベ数νを表4に示す。

0053

また、広角端(WIDE;1.00倍)、中間(MIDDLE;1.06倍)および望遠端(TELE;1.10倍)における第1Aレンズ群G1Aと第1Bレンズ群G1Bの距離D6(可変1)、第1Bレンズ群G1Bと第2レンズ群G2の距離D9(可変2)、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の距離D15(可変3)、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の距離D18(可変4)および第4レンズ群G4と第5レンズ群G5の距離D21(可変5)ならびに至近における倍率を表4の下段に示す。

0054

なお、各倍率における可変1〜5の間隔を、無限(上段)と至近(下段)に分けて表4の下段に示す。また下記表5に、実施例4における上記各条件式(1)〜(5)に対応する数値を示す。

0055

0056

図12図13および図14は上記実施例4の広角ズームレンズの広角端(WIDE)、中間(MIDDLE)、および望遠端(TELE)における至近設定時における諸収差(球面収差、非点収差、ディストーションおよび倍率色収差)を示す収差図である。

0057

この図12〜14および下記表5から明らかなように、実施例4の広角ズームレンズによればズーム領域の全体に亘り、至近設定時においても良好な収差補正がなされ、縮小側サイズの割にコンパクトな構成とすることができ、バックフォーカスを適切な大きさとすることができ、さらに縮小側のタンジェンシャル面内の光線束が光軸に対し略平行かつ対称となるようにすることができ、さらに広角端において画角2ω=67.8度という従来より広画角なレンズとすることができる。

0058

0059

なお、本発明のズームレンズとしては、上記実施例のものに限られるものではなく種々の態様の変更が可能であり、例えば各レンズ群を構成するレンズの枚数や各レンズの曲率半径Rおよびレンズ間隔(もしくはレンズ厚)Dを適宜変更することが可能である。

0060

なお、上記実施例においては、本発明のレンズを透過型の液晶表示パネルを用いた投写型表示装置の投映レンズとして用いているが、本発明のズームレンズの使用態様はこれに限られるものではなく、反射型の液晶表示パネルを用いた装置の投映レンズあるいはDMD等の他の光変調手段を用いた装置の投映レンズ等として用いることも可能であるほか、CCD、撮像管等の撮像手段、さらには銀塩フィルム等を用いたカメラに使用されるズーム機能を有する結像レンズとして用いることも可能である。

発明の効果

0061

以上説明したように、本発明の広角ズームレンズによれば、第1レンズ群G1を、負の屈折力を有する第1Aレンズ群G1Aと負の屈折力を有する第1Bレンズ群G1Bから構成し、フォーカシングはこれら2つのレンズ群を相互に移動することにより行うようにしており、さらに、この2つのレンズ群のパワー配分を適切な範囲に規定することで、画角を70度程度とした至近においても良好に諸収差を補正することを可能としている。

0062

また、正の屈折力を有する第2レンズ群と第3レンズ群、および負の屈折力を有する第4レンズ群が可動とされた5群タイプとし、さらに各群の焦点距離等を前述した如き適切な範囲に設定しているので、画角を広くしつつもズーミングに伴う収差変動を小さくすることができる。また、レンズ系を縮小側サイズの割にコンパクトな構成とすることができ、縮小側のタンジェンシャル面内の光線が光軸に対し略均等とされ、かつ所定位置に色合成光学系等を挿入し得る程度の適当なバックフォーカス量を得ることができる。

0063

これにより、本発明のズームレンズを用いた投写型表示装置は、広画角で収差がよく補正されたコンパクトな装置とされ得る。

図面の簡単な説明

0064

図1実施例1に係るズームレンズの広角端におけるレンズ構成図
図2実施例3に係るズームレンズの広角端におけるレンズ構成図
図3実施例1に係るズームレンズの広角端(至近)における各収差図
図4実施例1に係るズームレンズの中間(至近)における各収差図
図5実施例1に係るズームレンズの望遠端(至近)における各収差図
図6実施例2に係るズームレンズの広角端(至近)における各収差図
図7実施例2に係るズームレンズの中間(至近)における各収差図
図8実施例2に係るズームレンズの望遠端(至近)における各収差図
図9実施例3に係るズームレンズの広角端(至近)における各収差図
図10実施例3に係るズームレンズの中間(至近)における各収差図
図11実施例3に係るズームレンズの望遠端(至近)における各収差図
図12実施例4に係るズームレンズの広角端(至近)における各収差図
図13実施例4に係るズームレンズの中間(至近)における各収差図
図14実施例4に係るズームレンズの望遠端(至近)における各収差図

--

0065

G1〜G5、G1A、G1Bレンズ群
L1〜L17レンズ
R1〜R34 レンズ等の曲率半径
D1〜D33 レンズ等の面間隔(厚み)
X光軸
1結像面
2 ガラスブロック

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