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技術 乾式分析素子用の管理血清

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 牧内肇田中秀明寺島薫
出願日 2001年5月30日 (19年7ヶ月経過) 出願番号 2001-162129
公開日 2002年12月4日 (18年1ヶ月経過) 公開番号 2002-350449
状態 特許登録済
技術分野 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード 専用測定 トゥルー 凍結条件 電解質測定装置 マトリックス効果 専用試薬 精度管理 精度管理試料
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年12月4日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

湿式法乾式法測定値乖離を生じない、乾式分析素子用の管理血清を提供する。

解決手段

上記課題は、透析処理をしない血清凍結もしくは凍結乾燥した管理血清により達成される。

概要

背景

血液、尿等を検体として分析し、人の病気診断する方法は古くから行なわれているが、この分析方法は大きく2つに分けられる。即ち、設計した分析に必要な試薬類と検体を水中に添加して水溶液とし、この液中で反応を起こさせる湿式法と、試薬類を予め乾燥状態で保持した層(例えばゼラチン層)に検体を供給して層中で反応を起こさせる乾式法である。

これらのいずれの方法を実施する場合にも、検量線の作成や精度管理のために管理血清が使用される。通常、管理血清はヒトやの脱フィブリンした血清原料として、一度これらを透析にかけて脱フィブリン処理に用いたCaイオンを除去するが、その際低分子量成分も同時に失われる。その後、必要成分(純物質酵素)を添加して濃度調整している。更に、界面活性剤防腐剤抗生物質等)、活性化剤CKにおけるNAC等)を加える場合もある。

従来、上記2つの分析方法のいずれにおいても、一度透析にかけた後の血清を基礎とする管理血清が使用されている。これらの管理血清は概略以下の工程で製造される。抗凝固剤入り採血管を使用して血漿のみを成分採血し、複数の血漿を混合してプール血漿とする。このプール血漿にCa2+を添加して脱フィブリン処理をすると、Ca2+の多いプール血清が得られる。次に、過剰なCa2+を除くために透析処理をして、これを管理血清の原料用のプール血清とする。

しかし、このような管理血清を使用すると、同一検体測定結果が湿式法と乾式法で乖離する項目があり、問題となっていた。UAに関する実例を図1に示す。図1において▲は医師精度管理試料を用いた場合の、○はヒト生血清を用いた場合の結果であり、精度管理試料を用いた場合には、乾式法は湿式法より高い値を示している。図示してはいないが、BUN、CREについても同様であった。

このような問題を解決する一つの方法が特開2000−131323に開示されている。この方法では、市販の管理血清等に重炭酸塩、6−アミノカプロン等の緩衝剤を添加して、ヒト新鮮血清と同様な反応性を確保している。しかし、この方法では、市販の管理血清が変わると処方を変えなければならない可能性がある、余分な処理を必要とする、臨床検査に必要な全項目に対する有効性が確認されているとは言い難い等の問題点がある。

概要

湿式法と乾式法で測定値の乖離を生じない、乾式分析素子用の管理血清を提供する。

上記課題は、透析処理をしない血清を凍結もしくは凍結乾燥した管理血清により達成される。

目的

本発明は、臨床検査に必要な多くの検査項目において、湿式法と乾式法で同じ定量結果が得られる管理血清を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

透析処理をしない血清凍結もしくは凍結乾燥した乾式分析素子用の管理血清

技術分野

0001

本発明は、乾式分析素子を使用する臨床検査分野において有用な管理血清に関する。

背景技術

0002

血液、尿等を検体として分析し、人の病気診断する方法は古くから行なわれているが、この分析方法は大きく2つに分けられる。即ち、設計した分析に必要な試薬類と検体を水中に添加して水溶液とし、この液中で反応を起こさせる湿式法と、試薬類を予め乾燥状態で保持した層(例えばゼラチン層)に検体を供給して層中で反応を起こさせる乾式法である。

0003

これらのいずれの方法を実施する場合にも、検量線の作成や精度管理のために管理血清が使用される。通常、管理血清はヒトやの脱フィブリンした血清原料として、一度これらを透析にかけて脱フィブリン処理に用いたCaイオンを除去するが、その際低分子量成分も同時に失われる。その後、必要成分(純物質酵素)を添加して濃度調整している。更に、界面活性剤防腐剤抗生物質等)、活性化剤CKにおけるNAC等)を加える場合もある。

0004

従来、上記2つの分析方法のいずれにおいても、一度透析にかけた後の血清を基礎とする管理血清が使用されている。これらの管理血清は概略以下の工程で製造される。抗凝固剤入り採血管を使用して血漿のみを成分採血し、複数の血漿を混合してプール血漿とする。このプール血漿にCa2+を添加して脱フィブリン処理をすると、Ca2+の多いプール血清が得られる。次に、過剰なCa2+を除くために透析処理をして、これを管理血清の原料用のプール血清とする。

0005

しかし、このような管理血清を使用すると、同一検体測定結果が湿式法と乾式法で乖離する項目があり、問題となっていた。UAに関する実例を図1に示す。図1において▲は医師精度管理試料を用いた場合の、○はヒト生血清を用いた場合の結果であり、精度管理試料を用いた場合には、乾式法は湿式法より高い値を示している。図示してはいないが、BUN、CREについても同様であった。

0006

このような問題を解決する一つの方法が特開2000−131323に開示されている。この方法では、市販の管理血清等に重炭酸塩、6−アミノカプロン等の緩衝剤を添加して、ヒト新鮮血清と同様な反応性を確保している。しかし、この方法では、市販の管理血清が変わると処方を変えなければならない可能性がある、余分な処理を必要とする、臨床検査に必要な全項目に対する有効性が確認されているとは言い難い等の問題点がある。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、臨床検査に必要な多くの検査項目において、湿式法と乾式法で同じ定量結果が得られる管理血清を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明の課題は、プール血清(採血した複数の全血遠心分離して得た血清を混合した血清)を凍結若しくは凍結乾燥した管理血清によって解決された。

発明を実施するための最良の形態

0009

本発明に係る管理血清は、プール血清を、凍結又は凍結乾燥して得られる。凍結条件は−20℃以下、好ましくは−40℃以下である。凍結乾燥における乾燥条件は処理すべき凍結血清の量に依るが、短時間で処理できる方が好ましい。

0010

先ず、本発明の実施形態ではないが、血清を透析した影響について説明する。本発明者等は、透析の影響を実証するため、プール血清を透析し、次いで失われた低分子成分を添加して濃度を調整した透析血清を調整した。透析等の詳細な条件は後に参考例として記す。管理血清としてこの透析血清を使用した場合の、乾式法と湿式法の測定値同一性は表1に示す通りであり、多くの項目について測定値が異なっている。即ち、透析によりいわゆるマトリックス効果化学的には測定原理試薬組成試料変性添加物等による、測定に干渉して何らかの影響をもたらす効果)が生じていることが判る。

0011

上記の結果は、乾式法と湿式法で同一の定量結果を得るためには、透析をしない血清を管理血清として使用することが重要であることを示唆しており、本発明はこの知見に基づいて成された。

0012

本発明に係る、プール血清を凍結又は凍結乾燥処理した管理血清を使用すると、後に実施例に示す通り、通常乾式法で分析が可能なほぼ全項目において、乾式法と湿式法で同一の結果が得られる。

0013

本発明において好ましく使用できるプール血清は、概略以下の工程で製造される。先ず抗凝固剤を使用しない採血管を用いて採血する。これを、遠心分離により血清と血餅に分離する。このようにして得た複数種の血清を混合する。この様なプール血清は、当業者の間でトゥルー血清と呼ばれている。以下、実施例により本発明に係る管理血清の性能を実証する。

0014

参考例
1.透析した血清の調製
複数の正常人より血清分離材入り採血管に採血し、遠心分離して得た血清を混合してプール血清を作製した。このプール血清を、透析用カセット(Slide−A−Lyzer;米 Pierce社、分画分子量10,000)に3mL注入し、0.01M燐酸緩衝生理的食塩水(pH7.4)500mLを透析液として、4℃の冷蔵庫中で114時間攪拌しながら透析した。なお、透析開始18時間後に透析液を交換した。透析後カセットよりプール血清を取り出し、透析によって水分が増加したので、濃縮用カセット(VIVAPORE;米 VIVASCIENCE社)を用いて濃縮処理を行い、体積を約3mLとした。この血清は、透析により低分子成分が失われていたので、ブドウ糖尿素尿酸クレアチニン塩化マグネシウム、及び塩化カルシウムを添加して、元のプール血清中の濃度とほぼ同等となるように調整した。なお、未使用のプール血清は冷蔵庫に保管した。

0015

2.試料の測定
上記1で調製した透析血清と、ヒト生血清20検体を以下の機器を用いて測定した。
乾式法
富士ドライムオートスライド(以下、「FDC」と記す)及び富士ドライケム専用測定機AUTO5(いずれも商標、富士写真フイルム製)。
湿式法
日立7170型生化学自動分析装置(商標、日立製作所製)および専用試薬。Kについては,日立710型電解質測定装置(商標、同)。

0016

3.評価法
湿式法で測定した値をXに、乾式法で測定した値をYにとって、相関分析を行い反応性を検討した。相関図において、正常ヒト血清群と乖離した試料については、乾式法と湿式法で反応性が異なると評価した。

0017

4.測定結果のまとめ
結果を表1に示す。また、UAとALPに関する測定値の乖離を図2に示す。表1から、多くの項目において、乾式法と湿式法で測定結果に乖離を生じていることが判る。また、乖離を生じない例として、GLUとGGTの測定値を図3に示す。なお、項目の略号は当業者に周知であり、詳細は記載しない。

0018

実施例1
参考例において調製したプール血清を−80℃の冷凍庫に保管して凍結した。使用の際には室温で融解した。以下、参考例の2と同様にして測定を行い、参考例の3と同様に評価した。結果を表1に示す。これから、測定した全項目において、乾式法と湿式法で同じ測定結果が得られることが判る。参考例において測定結果が乖離していたUAとALPで一致している例を図4に示す。

0019

実施例2
参考例において調製したプール血清3mLをナス型フラスコ(容量50mL)にとり、液体窒素で急速に凍結させた後、真空ポンプで約20時間減圧乾燥した。乾燥後の血清は、使用に際し精製水3mLを添加して溶解した。以下、実施例1と同様にして、測定及び評価を行った。結果を表1に示す。これから、測定した全項目において、乾式法と湿式法で同じ測定結果が得られることが判る。参考例において測定結果が乖離していたUAとALPで一致している例を図4に示す。

0020

発明の効果

0021

本発明に係る管理血清を使用すると、乾式分析素子を用いた測定において、湿式法と同じ測定値を得ることができる。

図面の簡単な説明

0022

図1図1は、医師会精度管理試料を用いた場合の、乾式法と湿式法による測定値の乖離を示す。測定項目はUAである。
図2図2は、透析血清を用いたときの、UAとALPの測定値の乖離を示す。
図3図3は、透析血清を用いたときの、GLUとGGTの測定値の一致性を示す。
図4図4は、凍結血清及び凍結乾燥血清を用いたときの、UAとALPの測定値の一致性を示す。

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