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この項目の情報は公開日時点(2002年11月27日)のものです。
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図面 (3)

課題

リチウム二次電池劣化の程度を正確に判定することができる方法および装置を提供する。

解決手段

リチウム二次電池の定電流充電または定電流放電を行いながら所定時間あたりの電池電圧の変化(ΔV)を逐次求め、前記ΔVが所定値以下である時間を積算し、得られた積算時間から判定パラメータを決定し、前記判定パラメータおよび所定の判定基準値を用いて、式(1):

劣化率(%)=100×(判定基準値−判定パラメータ)÷判定基準値

から電池の劣化率を算出することを特徴とするリチウム二次電池の劣化判定方法

概要

背景

リチウム二次電池は、高温環境下で、充電深度が深い状態のまま長時間保存したり充放電サイクルを行ったりすると、電池劣化し、容量が低下する。いったん容量が低下した電池は、たとえ充分な充電を行ったとしても元の電池容量まで回復しない。これは、電解液の分解、電解液と電極材料との界面における不可逆化学反応、電極材料の不可逆な相転移等によるものと考えられている。このような電池の劣化は、環境温度、保存時間および充放電サイクル条件に大きく依存している。そのため、従来は、電池を分解せずにその劣化の程度を正確に判定することは困難であった。

以下にこれまでに提案された代表的な二次電池劣化判定方法を記載する。
(1)電池の内部インピーダンス計測する方法:特開平8−254573号公報、特開平8−273705号公報など
(2) 電池の構成要素である活物質電気抵抗を測定する方法:特開昭56−103875号公報など
(3)充放電サイクル数カウントする方法:特開平5−74501号公報、特開平6−20724号公報など

概要

リチウム二次電池の劣化の程度を正確に判定することができる方法および装置を提供する。

リチウム二次電池の定電流充電または定電流放電を行いながら所定時間あたりの電池電圧の変化(ΔV)を逐次求め、前記ΔVが所定値以下である時間を積算し、得られた積算時間から判定パラメータを決定し、前記判定パラメータおよび所定の判定基準値を用いて、式(1):

劣化率(%)=100×(判定基準値−判定パラメータ)÷判定基準値

から電池の劣化率を算出することを特徴とするリチウム二次電池の劣化判定方法。

目的

本発明は、以上の問題点を鑑み、リチウム二次電池の劣化の度合いを精度良く判定できる劣化判定方法および劣化判定装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

リチウム二次電池定電流充電または定電流放電を行いながら所定時間あたりの電池電圧の変化(ΔV)を逐次求め、前記ΔVが所定値以下である時間を積算し、得られた積算時間から判定パラメータを決定し、前記判定パラメータおよび所定の判定基準値を用いて、式(1):劣化率(%)=100×(判定基準値−判定パラメータ)÷判定基準値から電池の劣化率を算出することを特徴とするリチウム二次電池の劣化判定方法

請求項2

前記判定パラメータが、前記積算時間と定電流充電または定電流放電における電流値との積から求められた電気量である請求項1記載のリチウム二次電池の劣化判定方法。

請求項3

前記判定基準値が、電池の環境温度関数である請求項1記載のリチウム二次電池の劣化判定方法。

請求項4

(1)リチウム二次電池の定電流充電または定電流放電を行いながら電池電圧を逐次測定する電圧検知手段1、(2)手段1で得られたデータから所定時間あたりの電池電圧の変化(ΔV)を逐次求め、前記ΔVが所定値以下である時間を積算し、得られた積算時間から判定パラメータを決定する計算手段2、(3)所定の判定基準値を記憶する記憶手段3、(4)前記判定パラメータおよび前記判定基準値を用いて、式(1):劣化率(%)=100×(判定基準値−判定パラメータ)÷判定基準値から電池の劣化率を算出する劣化率判定手段4を具備するリチウム二次電池の劣化判定装置

技術分野

0001

本発明は、リチウム二次電池劣化判定方法および劣化判定装置に関する。

背景技術

0002

リチウム二次電池は、高温環境下で、充電深度が深い状態のまま長時間保存したり充放電サイクルを行ったりすると、電池劣化し、容量が低下する。いったん容量が低下した電池は、たとえ充分な充電を行ったとしても元の電池容量まで回復しない。これは、電解液の分解、電解液と電極材料との界面における不可逆化学反応、電極材料の不可逆な相転移等によるものと考えられている。このような電池の劣化は、環境温度、保存時間および充放電サイクル条件に大きく依存している。そのため、従来は、電池を分解せずにその劣化の程度を正確に判定することは困難であった。

0003

以下にこれまでに提案された代表的な二次電池の劣化判定方法を記載する。
(1)電池の内部インピーダンス計測する方法:特開平8−254573号公報、特開平8−273705号公報など
(2) 電池の構成要素である活物質電気抵抗を測定する方法:特開昭56−103875号公報など
(3)充放電サイクル数カウントする方法:特開平5−74501号公報、特開平6−20724号公報など

発明が解決しようとする課題

0004

上記(1)および(2)の二次電池の劣化判定方法は、二次電池の劣化の程度を間接的に推定する方法である。しかし、電池特性の劣化の程度は、電池の使用方法使用環境などにより大きく異なるため、正確に把握できないという問題がある。また、上記(1)および(2)のような方法の場合、連続充放電中に電池の内部インピーダンスや活物質の電気抵抗を測定することが非常に困難である。そのため、電池の充放電を一時中止して測定しなければならないという問題もある。

0005

また、上記(3)の二次電池の劣化判定方法は、充放電のサイクル数を単純にカウントするものである。このような方法では、浅い充放電の繰り返しを経た電池と深い充放電の繰り返しを経た電池とでは劣化状態が異なることから、正確に劣化の程度を判定することは非常に困難である。

0006

本発明は、以上の問題点を鑑み、リチウム二次電池の劣化の度合いを精度良く判定できる劣化判定方法および劣化判定装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、リチウム二次電池の定電流充電または定電流放電を行いながら所定時間あたりの電池電圧の変化(ΔV)を逐次求め、前記ΔVが所定値以下である時間を積算し、得られた積算時間から判定パラメータを決定し、前記判定パラメータおよび所定の判定基準値を用いて、式(1):
劣化率(%)=100×(判定基準値−判定パラメータ)÷判定基準値
から電池の劣化率を算出することを特徴とするリチウム二次電池の劣化判定方法に関する。

0008

前記判定パラメータとしては、前記積算時間そのものを用いてもよく、積算時間と定電流充電または定電流放電における電流値との積から求められた電気量を用いてもよい。

0009

前記判定基準値は、電池の環境温度に依存することが多い。そこで、判定基準値を電池の環境温度の関数で表し、判定基準値を温度によって変えることが好ましい。

0010

本発明は、また、(1)リチウム二次電池の定電流充電または定電流放電を行いながら電池電圧を逐次測定する電圧検知手段1、(2)手段1で得られたデータから所定時間あたりの電池電圧の変化(ΔV)を逐次求め、前記ΔVが所定値以下である時間を積算し、得られた積算時間から判定パラメータを決定する計算手段2、(3)所定の判定基準値を記憶する記憶手段3、(4)前記判定パラメータおよび前記判定基準値を用いて、式(1):
劣化率(%)=100×(判定基準値−判定パラメータ)÷判定基準値
から電池の劣化率を算出する劣化率判定手段4、を具備するリチウム二次電池の劣化判定装置に関する。

0011

本発明においては、電池の定電流充電または定電流放電を行いながら、一定の時間間隔で電池電圧を逐次測定し、所定時間あたりの電池電圧の変化(ΔV)、すなわち、ある測定時点における電池電圧とその次の測定時点における電池電圧との差が所定値以下である時間を積算する。ここで、ΔVが所定値以下であるときは、電池の充電曲線または放電曲線平坦になる。従って、本発明で用いる判定パラメータとしては、横軸を時間、縦軸を電池電圧とする充電曲線または放電曲線において、平坦部分を与える横軸幅を用いることができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

リチウム二次電池の正極および負極には、リチウムが可逆的に出入りできる材料が含まれている。例えば、正極材料としてはLiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4などの遷移金属酸化物が、負極材料としてはグラファイト低温焼成炭素などの炭素材料が用いられている。これらの材料の構造は、充放電時に大きく変化することが知られている。

0013

例えば、正極に用いられるLiCoO2の場合、リチウムの脱離に伴って組成が変化し、それに伴って結晶構造もそれぞれ格子定数が異なる六方晶(i)から六方晶(ii)へ変化し、二相共存状態になる。結晶構造は、その後、六方晶(ii)の単相状態、単斜晶の単相状態を経て、再び六方晶(ii)に変化していく。

0014

また、負極に用いられるグラファイトの場合、リチウムの挿入・脱離に伴い、ステージ構造と呼ばれる層構造の変化を示すことが知られている。グラファイトは、単相状態と二相共存状態とを繰り返しながら、電池の満充電までに、少なくとも6種のステージ構造を経過する。

0015

通常、電池電圧(V)は、正極の電位(V+)と負極の電位(V−)との差{(V+)−(V−)}として表される。各電極の電位は電極材料の組成に大きく依存している。従って、各電極に含まれる材料が充放電中に構造変化を起こす場合、電池電圧も大きく変化する。電極材料が充放電中に単相状態や二相以上の共存状態を経由する場合を考えると、電極の電位は、電極材料が単相状態のときには、電極材料の組成に依存して変化するが、二相以上の共存状態のときには、ほぼ一定になる。

0016

高温環境下で、リチウム二次電池を放置したり充放電サイクルを繰り返したりすると、正極材料および負極材料の変化や容量低下を伴う不可逆な反応が起こり、電池特性が劣化する。そして、正極電位(V+)および負極電位(V−)も変化して、電池電圧が大きく変化する。ここで、電池の劣化の程度は、サイクル数、放置温度放置期間の違いにより大きく異なるため、見積もることが困難であるが、電池電圧を測定することは可能である。また、電池電圧の変化は、上述のように、電池の劣化と直接関連する正極材料および負極材料の変化や容量低下と密接な関係を有する。

0017

そこで、本発明では、電池の定電流充電または定電流放電時に電池電圧を逐次測定し、ある測定時点における電池電圧とその次の測定時点における電池電圧との差を求め、これに基づいて電池の劣化を判定する。以下にその手順を示す。

0018

まず、判定基準値を決定するために、あらかじめ劣化していない電池の定電流充電または定電流放電時の電池電圧Vを逐次測定し、所定時間あたりの電池電圧の変化ΔVを求める。ΔVは、正極および負極の電位の変化率が同程度の場合には小さくなる。逆に、正極および負極の電位の変化率の差が大きくなると、ΔVも大きくなる。

0019

ΔVが上述のように電極材料の構造に依存することを考えると、正極材料および負極材料の構造が、いずれも二相以上の共存状態、またはいずれも単相状態である場合、両極電位変化が互いに近くなり、ΔVは小さくなる。一方、正極材料および負極材料のどちらか一方が二相以上の共存状態であり、他方が単相状態である場合、ΔVは大きくなる。

0020

そこで、本発明では、劣化していない電池のΔVが、あらかじめ定めた所定値以下である時間の積算値を求める。そして、得られた積算時間から判定基準値を決定する。

0021

次に、劣化した電池のΔVが、あらかじめ定めた所定値以下である時間の積算値を求める。そして、得られた積算時間から判定パラメータを決定する。

0022

電池の劣化の程度が大きいほど、ΔVが大きい時間が長くなり、ΔVが小さい時間は短くなる。すなわち、電池の劣化の程度が大きいほど、前記積算値は小さくなる。判定パラメータは、前記積算値と相関しているため、前記積算値が小さくなると、判定パラメータも小さくなり、判定基準値との差は大きくなる。従って、判定基準値と判定パラメータとの差から、電池の劣化の程度を判定することができる。

0023

言い換えると、劣化していない電池の各電極材料が二相以上の共存状態である時間を判定基準値とし、劣化した電池の各電極材料が二相以上の共存状態である時間を判定パラメータとして、判定基準値と判定パラメータとの差から、電池の劣化の程度を判定することができる。

0024

電池電圧の逐次測定における測定時点の時間間隔(ΔT)は、電流値(A)に依存するが、定電流充電または定電流放電における全充電電気量または全放電電気量(Ah)と次式
ΔT<(全充電電気量または全放電電気量)÷(電流値×100)
の関係を有することが好ましい。すなわちΔTは全充電時間または全放電時間の1%以下であることが望ましい。そして、ΔTをΔVを与える所定時間として用いる。

0025

ΔVのあらかじめ定められた所定値としては、電圧測定器にも依存するが、例えば通常の電池電圧の0.1%以下とすることが好ましい。すなわちリチウム二次電池の場合、平均的な電池電圧が3.6〜3.7Vであることから、前記所定値としては3.6〜3.7mV以下とすることが好ましい。

0026

なお、電池電圧は、電解液の分解等の副反応が起こらなければ、充電および放電のどちらにおいても基本的に同じ挙動を示す。従って、充電時と放電時のどちらからでも劣化率を判定できる。

0027

判定基準値は、電圧測定時の電池の環境温度の関数でもある。従って、電圧測定時の電池の環境温度によって、判定基準値を変化させることが好ましい。環境温度と判定基準値との関係はあらかじめ調べておけばよい。

0028

次に、本発明の電池の劣化判定装置の構成の概略を図1に示す。この装置は、リチウム二次電池の電池電圧を逐次測定する電圧検知手段1、判定パラメータを求める計算手段2、判定基準値を記憶する記憶手段3、前記判定パラメータおよび前記判定基準値を用いて、電池の劣化率を算出する劣化率判定手段4を具備する。

0029

劣化したリチウム二次電池5と接続された電圧検知手段1では、リチウム二次電池の定電流充電または定電流放電を行いながら電池電圧が逐次測定される。そして、電圧検知手段1で得られた電圧のデータは計算手段2に送られる。計算手段2では、ΔVが逐次求められ、ΔVが所定値以下である時間の積算値から判定パラメータが算出される。次いで、判定パラメータは、劣化率判定手段4に送られる。そして、劣化率判定手段4が、記憶手段3に記憶されている判定基準値と判定パラメータとを比較する。そして、式(1):
劣化率(%)=100×(判定基準値−判定パラメータ)÷判定基準値
から劣化率が算出される。

0030

次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
(i)電池の作製
本発明のリチウム二次電池の劣化判定方法を評価するための試験電池を作製した。図2に試験電池の構造を示す。この電池は直径18mm、高さ65mmで、通常市販されているものと同じく電池容量1800mAhである。

0031

図2において、電池ケース11には、正極12と負極13とをセパレータ14を介して捲回した極板群、および非水電解液が収容されている。極板群の下端面には絶縁板15が配されている。電池ケース11の開口部は、周囲にガスケット16を配した封口板17で密閉されている。封口板17は正極端子18を備えており、正極リード19と接続されている。

0032

正極12は、LiCoO2粉末85重量部、導電助剤炭素粉末10重量部および結着剤ポリフッ化ビニリデン樹脂5重量部を含むスラリーを、アルミニウム箔に塗布し、乾燥後、圧延して作製した。また、負極13は、人造黒鉛粉末95重量部および結着剤のポリフッ化ビニリデン樹脂5重量部を含むスラリーを、銅箔に塗布し、乾燥後、圧延して作製した。また、セパレータ14には、ポリエチレン樹脂からなる厚さ27μmの微多孔性薄膜を使用した。非水電解液には、エチレンカーボネートエチルメチルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒に1mol/LのLiPF6を溶解したものを使用した。

0033

《実施例1》劣化を促進させるために20℃の恒温槽内で充放電サイクルをそれぞれ1サイクル、50サイクルおよび100サイクル行った試験電池を用意した。充放電サイクルにおける放電は1800mAの定電流で行い、放電終止電圧は3.0Vとした。また、充電は1260mAの定電流充電とその後の4.2Vの定電圧充電を合計2時間行った。

0034

次に、充放電サイクル終了後の試験電池の定電流放電を20℃の恒温槽内で行った。電流値は360mAとし、放電終止電圧は3.0Vとした。そして、電圧計を用いて、定電流放電中の電池電圧を逐次測定した。放電終止電圧3.0Vに達するまでの全放電時間は5〜6時間であったので、逐次測定における電圧測定時点の時間間隔(ΔT)は、全放電時間の1%(0.05〜0.06時間)以下である0.013時間とした。

0035

図3に、1サイクル、50サイクルおよび100サイクルの充放電を行った試験電池のそれぞれの放電曲線A、BおよびCを示す。図3において、縦軸は電池電圧、横軸は放電時間である。図3において、サイクル数が増加するのに伴い、全放電時間が徐々に減少しており、電池の劣化が進んでいることがわかる。また、放電末期の電池電圧3.7V付近に見られる平坦部分の大きさが、サイクル数が増加するのに伴って徐々に小さくなっていることがわかる。この平坦部分では前述したとおり、正極材料であるLiCoO2および負極材料である人造黒鉛のそれぞれが二相の共存状態である。サイクル数の増加に伴い、この二相の共存領域が減少しているのである。

0036

電圧計のデータは、所定の計算機で処理した。この計算機では、ΔVを逐次求めるとともに、ΔVが所定値以下である時間の積算値を求めた。得られた積算値は所定の記憶装置に格納した。

0037

次に、1サイクルの充放電を行っただけの電池について得られた積算値を判定基準値として用い、所定の計算機で、上記式(1)から、50サイクルおよび100サイクルの充放電を行った電池の劣化率をそれぞれ求めた。ただし、式(1)において、判定パラメータとしては、各電池のΔVが2.5mV以下である時間の積算値とした。サイクル数、全放電時間、ΔVが2.5mV以下である時間の積算値、および劣化率を表1にまとめて示す。

0038

0039

表1から、サイクル数の増加に伴って全放電時間が減少し、劣化率が上昇することがわかる。そして、全放電時間の減少と劣化率との間には直線的な相関性が見られる。電池の劣化を意味する全放電時間の減少と、算出された劣化率との間に相関性が見られることから、本発明がリチウム二次電池の劣化率の推定に有効であることがわかる。

0040

本実施例では、放電挙動から劣化率を判定したが、充電挙動から劣化率を判定することもできる。また、本実施例では、充放電サイクルによる劣化について検討したが、高温保存による劣化についても同様のことが言える。また、判定パラメータとして電流値と各電池のΔVが2.5mV以下である時間の積算値との積から求めた電気量を用いても劣化率を判定できることは言うまでもない。

0041

《実施例2》実施例1と同様に20℃の恒温槽内で試験電池の充放電を1サイクル行った。次いで、充放電サイクル後の試験電池の放電試験を、0℃、10℃、20℃、30℃または40℃の恒温槽内で行った。放電試験の条件は、恒温層内の温度が異なる点以外、実施例1と同様である。そして、実施例1と同様に、ΔVが2.5mV以下である時間の積算値を求めた。恒温層内の温度、全放電時間およびΔVが2.5mV以下である時間の積算値を表2にまとめて示す。

0042

0043

表2において、温度が高くなると全放電時間が長くなり、それに伴いΔVが2.5mV以下である時間の積算値も長くなっている。ここで、ΔVが2.5mV以下である時間の積算値を判定基準値として用いる場合を考える。表2の結果に基づいて判定基準値を温度の関数で表すと、温度が30℃未満では、
判定基準値 = 8.7×10-4 ×温度(℃)+ 0.363
で表され、温度が30℃以上では判定基準値はおよそ一定である。このことから、判定基準値を電池の環境温度の関数で表すことができること、温度によって判定基準値を変えることが好ましいことがわかる。

0044

《実施例3》20℃で、電池を360mAの定電流で電池電圧が4.1Vに達するまで充電し、360mAの定電流で電池電圧が3.8Vになるまで放電する浅い充放電を500サイクル繰り返した。この電池に対し、実施例1と同様の放電試験を行い、実施例1と同様の方法で上記式(1)から劣化率を求めたところ15%であった。このことから、本発明によれば、浅い充放電を繰り返した電池においても劣化率を正確に判定することができることがわかる。一方、例えば特開平5−74501号公報に開示されている従来の充放電のサイクル数をカウントする方法では、上記のような浅い充放電を行ってもサイクルをカウントすることができず、電池の劣化率を正確に判定することができなかった。

発明の効果

0045

本発明によれば、リチウム二次電池の劣化の程度を正確に判定することができる劣化判定方法および劣化判定装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0046

図1本発明のリチウム二次電池の劣化判定装置の構成を示す図である。
図2本発明の実施例で用いた試験電池の一部を切り欠いた斜視図である。
図3本発明の実施例1で得られた試験電池の放電曲線を示す図である。

--

0047

1電圧検知手段
2 計算手段
3 記憶手段
4劣化率判定手段
5リチウム二次電池
11電池ケース
12 正極
13 負極
14セパレータ
15絶縁板
16ガスケット
17封口板
18正極端子
19 正極リード

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