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技術 電力機器の部分放電試験方法

出願人 住友電気工業株式会社
発明者 浦野幸治
出願日 2001年4月27日 (18年5ヶ月経過) 出願番号 2001-131922
公開日 2002年11月8日 (16年11ヶ月経過) 公開番号 2002-323533
状態 未査定
技術分野 絶縁性に関する試験
主要キーワード 多点接地 被試験機器 被測定機器 ピコクーロン 交流位相 絶縁接続箱 直流課電 電波ノイズ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年11月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

直流電力機器部分放電試験において、ノイズ部分放電信号判別発生原因の特定を容易にする。

解決手段

試験電力機器10に直流電圧課電する際に交流電圧重畳させて当該電力機器から発生する部分放電信号を検出するようにした。交流電圧の重畳は、直流電圧を発生させる直流電源20の低圧側端子22と接地点との間、または被試験電力機器の低圧側導体と接地点との間に交流電源50を直列に挿入することによって行う。被試験電力機器に直流電圧のみを課電した場合の検出信号と、交流電圧を重畳した場合の検出信号を比較することによって、部分放電信号とノイズ信号を判別する。

概要

背景

電力ケーブルをはじめとする電力機器電気的な健全性を評価する手法として,部分放電(以下PD(Partial Discharge)という)の測定が広く用いられている。例えば、電力ケーブルでは、高電圧部である導体接地電位側であるシースとの間の絶縁体の僅かな絶縁不良によりPDが発生し、導体からシースへ数pC(ピコクーロン)から数百pCという極微弱電荷パルス電流が流れる場合がある。絶縁破壊に至る前に当該PDを検出することで不良個所発見が可能であるため、電力ケーブルの出荷時あるいは線路布設後の試験としてPD測定が行われている。これらの測定のための部分放電測定装置は,シースの接地線に流れる微弱電流を検出する方法や、電力ケーブルを接続するシース絶縁接続箱(IJ)に箔電極等の信号検出部を取り付けることにより電流パルスを検出する方法、あるいは空間に放射される電磁波をアンテナ等で検出するもの、放電による極微弱な機械的振動を信号として音響センサにて検出するものなど多くの方法、測定器が実用化されている。

PD信号は、導体表面の突起絶縁物中の異物、空隙、ボイド等が原因で発生するものであり、絶縁物の種類や原因となる異物、ボイド等の別により、性質が異なることが知られている。PD信号の性質は主として課電している交流電圧位相と関係している。すなわち、交流電圧の振動波形に対応して、そのピーク位置付近に集中して発生するものや、第1象限と第3象限に集中するもの、あるいはゼロクロス付近で発生するものなどがある。これらの性質により、発生の頻度と発生位相のパターンなどからPD発生原因の特定が可能であり、また課電位相とは無関係に発生するノイズ信号との判別が可能である。

概要

直流電力機器部分放電試験において、ノイズ部分放電信号の判別や発生原因の特定を容易にする。

試験電力機器10に直流電圧を課電する際に交流電圧を重畳させて当該電力機器から発生する部分放電信号を検出するようにした。交流電圧の重畳は、直流電圧を発生させる直流電源20の低圧側端子22と接地点との間、または被試験電力機器の低圧側導体と接地点との間に交流電源50を直列に挿入することによって行う。被試験電力機器に直流電圧のみを課電した場合の検出信号と、交流電圧を重畳した場合の検出信号を比較することによって、部分放電信号とノイズ信号を判別する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

試験電力機器直流電圧課電した状態で当該電力機器から発生する信号を検出することによる部分放電試験方法において、課電する直流電圧には交流電圧重畳されていることを特徴とする電力機器の部分放電試験方法。

請求項2

重畳される交流電圧は、課電される直流電圧の20%以下の電圧であることを特徴とする、請求項1に記載の電力機器の部分放電試験方法。

請求項3

交流電圧の重畳は、直流電圧を発生させる直流電源低圧側端子接地点との間に交流電源直列に挿入することにより行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の電力機器の部分放電試験方法。

請求項4

交流電圧の重畳は、被試験電力機器の低圧側導体と接地点との間に交流電源を直列に挿入することにより行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の電力機器の部分放電試験方法。

請求項5

被試験電力機器に直流電圧のみを課電した場合の検出信号と、交流電圧を重畳した場合の検出信号を比較することにより部分放電信号ノイズ信号判別を行うことを特徴とする電力機器の部分放電試験方法。

技術分野

0001

本発明は電力機器試験診断などを目的とした部分放電試験方法に関するものである。

背景技術

0002

電力ケーブルをはじめとする電力機器の電気的な健全性を評価する手法として,部分放電(以下PD(Partial Discharge)という)の測定が広く用いられている。例えば、電力ケーブルでは、高電圧部である導体接地電位側であるシースとの間の絶縁体の僅かな絶縁不良によりPDが発生し、導体からシースへ数pC(ピコクーロン)から数百pCという極微弱電荷パルス電流が流れる場合がある。絶縁破壊に至る前に当該PDを検出することで不良個所発見が可能であるため、電力ケーブルの出荷時あるいは線路布設後の試験としてPD測定が行われている。これらの測定のための部分放電測定装置は,シースの接地線に流れる微弱電流を検出する方法や、電力ケーブルを接続するシース絶縁接続箱(IJ)に箔電極等の信号検出部を取り付けることにより電流パルスを検出する方法、あるいは空間に放射される電磁波をアンテナ等で検出するもの、放電による極微弱な機械的振動を信号として音響センサにて検出するものなど多くの方法、測定器が実用化されている。

0003

PD信号は、導体表面の突起絶縁物中の異物、空隙、ボイド等が原因で発生するものであり、絶縁物の種類や原因となる異物、ボイド等の別により、性質が異なることが知られている。PD信号の性質は主として課電している交流電圧位相と関係している。すなわち、交流電圧の振動波形に対応して、そのピーク位置付近に集中して発生するものや、第1象限と第3象限に集中するもの、あるいはゼロクロス付近で発生するものなどがある。これらの性質により、発生の頻度と発生位相のパターンなどからPD発生原因の特定が可能であり、また課電位相とは無関係に発生するノイズ信号との判別が可能である。

発明が解決しようとする課題

0004

部分放電試験は、直流で使用する電力機器の試験にも用いられ、直流電圧を課電した状態でのPD測定が行われている。しかし、直流電圧課電におけるPD発生頻度交流電圧課電に比べて非常に少なく、上述のような位相特性が無いためにノイズとの判別や発生原因の特定が極めて困難であるという問題があった。

課題を解決するための手段

0005

本発明はかかる事情に鑑み、直流電力ケーブル等の直流電力機器の部分放電試験を以下の手段により容易かつより確実にするものである。

0006

試験電力機器に直流電圧を課電した状態で当該電力機器から発生する信号を検出することによる部分放電試験方法において、課電する直流電圧には交流電圧が重畳されるようにした。直流電圧課電のみの場合に比べて部分放電パルス信号の発生頻度が増加し、検出が容易になる。

0007

ここで、重畳される交流電圧は、課電される直流電圧の20%以下の電圧であり、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下でよい。よって、小型の交流電源を用いる事ができ、試験が容易である。

0008

交流電圧の重畳は、直流電圧を発生させる直流電源低圧側端子接地点との間に交流電源を直列に挿入することにより行うことで可能である。

0009

また、被試験電力機器の低圧側導体と接地点との間に交流電源を直列に挿入することによっても可能である。

0010

かかる構成での試験ににおいて、被試験電力機器に直流電圧のみを課電した場合の検出信号と、交流電圧を重畳した場合の検出信号を比較することによって、部分放電信号とノイズ信号の判別を容易に行うことができる。

発明を実施するための最良の形態

0011

図1は本発明を実施するために使用される試験装置の構成を模式的に示す。図1に従い被試験電力機器の部分放電試験方法を説明する。

0012

図中10は被試験機器としての電力機器の断面構造を模式的に表しており、高電圧の課電される高圧側導体11と低圧側導体13およびそれらを絶縁する絶縁体12から構成される。被試験電力機器には電力ケーブルやその付属品端末装置、さらには開閉器変圧器等の電力機器があるが、いずれの機器でも基本構成はこのように表すことができる。低圧側導体は通常は接地線14により接地されており、電力ケーブルの場合では一般に金属シース遮蔽層と呼ばれる部分である。

0013

部分放電試験は直流電源20により発生させた直流電圧を試験電圧としてリード線21を介して高圧側導体11に課電することにより行う。PDが発生した場合の信号検出方法は多くの手法やセンサが実用化されており、本発明において限定されるものではないが、ここでは極めて一般的な方法として、高圧側からコンデンサ30によるカップリング高周波信号であるPD信号を抽出し、直列に挿入された検出用インピーダンス40に生じる電圧Vを測定する方法を示した。

0014

ここで本発明を実施する一つの構成は、交流電源50を直流電源20の低圧側に挿入していることである。交流電源50は、一例として外部から交流電力の供給をうけてトランスによって課電する構成であり、直流電源の低圧側端子22と接地点の間に直列に挿入している。図2は交流電源の挿入により、被試験電力機器に課電される電圧を説明するものである。図2(a)は直流電源の出力電圧図2(b)は交流電源の出力電圧、図2(c)は被試験電力機器に課電される電圧であって(a)と(b)を加えた電圧となっている。

0015

かかる構成としたことにより被試験電力機器にPD発生の原因がある場合には、直流電圧のみの課電の場合に比べて、PD発生の頻度が多くなり、また原因によっては重畳した交流電圧の位相と関連した発生特性を示すことになる。よって、直流電圧のみの場合に比べてPD発生の検出が容易になる。

0016

試験電圧である直流電圧は、被試験電力機器の耐電圧値に応じて数kVから数百kV以上の範囲をとる。重畳する交流電圧は大きいほどPD発生に対する効果は大きいため、使用する設備や被試験電力機器の耐電圧性能許容される範囲で大きい方が好ましい。しかし、あまりに大きい電圧をかけると、直流での試験の目的を逸脱することになり、また課電設備からは極力小型の設備にすることが求められる。これらの観点から交流電圧は、課電する直流電圧の20%以下、好ましくは10%以下であるところの数百Vから数kV以下の低圧であることが望ましく、この程度の電圧によってもPD発生に変化を示す効果がある。例えば直流電力ケーブルにおいて40kVの直流電圧試験時に2kVの交流を重畳させることによってPD発生の頻度の増加が認められ、さらには200V程度の交流重畳でも効果がある。

0017

さらに、上記構成において、交流電源を入り切りすることにより、直流課電のみの場合の検出信号と交流電圧を重畳させた場合の検出信号を比較することによって、ノイズ信号かPD信号かの判別が容易になる。すなわち、被測定対象以外の機器等で発生するノイズや、放送波無線等の電波ノイズ等は、課電の違いによって影響されないが、PD信号は課電電圧に応じて変化するために、交流電圧を重畳させた場合に検出信号の発生頻度、大きさ、交流位相との関係などを観測することによってPD信号か否かが判るのである。

0018

図3は本発明を実施するための別な構成を示すものであり、図1に示す構成とは交流電圧課電装置50を被試験電力機器の低圧側に挿入したことのみが異なっている。図3では被試験電力機器の低圧側導体13と接地点との間に交流電源50を挿入し、被試験電力機器の高圧側には直流電源によって直流電圧を課電する。

0019

この構成によっても、被測定機器の絶縁体には図2と同様に交流電圧を直流電圧に重畳した電圧が加わることになり、図1の場合と同様の効果が得られる。

0020

図1の構成とするか図3の構成とするかは、試験対象規模や配置、試験設備の構成等によって任意に選択可能である。例えば被試験電力機器が空間的に広がっており、多点接地されているような場合は図1の構成が取りやすいし、直流電源の規模が大きく、その接地側に交流電源を挿入しにくい場合などは、図3の構成の方が容易である。

発明の効果

0021

以上、説明したように本発明の部分放電試験方法によれば、直流電力機器の直流課電による部分放電試験において容易、かつより確実な測定が可能となり、機器の信頼性向上に役立つ。

図面の簡単な説明

0022

図1本発明の部分放電試験方法を実施する試験装置の構成を示す図である。
図2被試験電力機器に課電される電圧を説明する図である。
図3本発明の部分放電試験方法を実施する試験装置の構成を示す図である。

--

0023

10 被試験電力機器
11高圧側導体
12絶縁体
13低圧側導体
14接地線
20直流電源
21リード線
22 低圧側端子
30コンデンサ
40検出用インピーダンス
50 交流電源

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