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技術 機能化繊維材料とその製造方法

出願人 富士紡ホールディングス株式会社
発明者 糸山光紀藤井崇利谷邊博昭
出願日 2001年4月18日 (20年1ヶ月経過) 出願番号 2001-119072
公開日 2002年10月23日 (18年7ヶ月経過) 公開番号 2002-309480
状態 特許登録済
技術分野 肌着類 ベビー用リンネル製品、ハンカチ、下着の材料 肌着、産着類、ハンカチ、下着の材料 繊維製品への有機化合物の付着処理
主要キーワード 縫製材料 繊維処理液 トコフェロール量 加工初期 表示記号 家庭用電気洗濯機 ビスコース溶液 フィラメント織物
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この項目の情報は公開日時点(2002年10月23日)のものです。
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課題

繊維が持つ風合いや吸湿性放湿性を損なわず、人体の皮膚の表面に存在する皮脂等の油成分により徐放出させることが可能な、スキンケア効果を有する機能化繊維材料を得る。

解決手段

繊維材料を、界面活性剤酢酸α−トコフェロールを水に乳化させた繊維処理剤で処理して得る機能化繊維材料であり、酢酸α−トコフェロールは、繊維材料1gに対して0.3mg〜45.0mg固定される。繊維処理剤は、乳化させた溶液中の酢酸α−トコフェロールの濃度が、0.5〜100.0g/lであることが望ましい。

概要

背景

α−トコフェロール天然抗酸化成分で、スキンケアや健康維持の目的で化粧品や健康食品として広く用いられている。このα−トコフェロールをスキンケアや抗酸化機能を目的として繊維製品に応用することは以前から試みられていた。しかしながら、α−トコフェロールはそのまま繊維に付着させても、短時間で酸化され抗酸化機能を失うため、繊維への応用は、α−トコフェロールの安定化が重要な課題になっていた。

例えば、特開平10−331070号公報には、抗酸化剤蛋白質コンプレックスにより抗酸化剤を安定化させた後、このコンプレックスで繊維製品を処理した抗酸化性繊維材料が開示されている。しかしながら、該抗酸化性繊維材料は、食品包装材料の分野での使用には優れたものであるが、衣料分野に用いるには、風合いの点で改善の余地があり、衣料分野への応用の記載はない。また、抗酸化剤は安定化され洗濯耐久性はあるものの、このものを衣料分野に用いても、皮脂等の油成分により抗酸化剤が徐放出する性能はない。

また、特開平11−172522号公報には、抗酸化剤と蛋白質のコンプレックスを形成して抗酸化剤を安定化させた後に、セルロースビスコース溶液に該コンプレックスを添加混合して紡糸する、抗酸化剤を再生セルロース繊維混入させる方法が開示されている。この抗酸化剤を蛋白質等の安定化剤とコンプレックスを作った後に、繊維を製造する原液に混入する方法では、抗酸化剤は安定化され洗濯耐久性は優れるが、繊維内部に混入されているため、衣類とした場合、該コンプレックスが繊維表面へ移動するのに時間がかかり、着用時の効果が表れにくく、また、皮脂等の油成分に抗酸化剤が徐放出する性能はない。

特開平10−131042号公報には、トコフェロール等の抗酸化剤を水相中に分散させた繊維処理剤が開示されており、この繊維処理剤を仕上げ剤として付着させた衣類を、洗濯後すぐに着用するとの臭いを抑えられ、防臭効果が長続きすると記載されているが、洗濯後長時間放置した場合の酸化防止剤劣化は考慮されていない。

特開2000−110067号公報には、α−トコフェロールが繊維100重量部に対して0.01〜0.5重量部付着させた繊維は、血行を良くし、かぶれを抑制する効果があると開示されているが、該繊維は、主として使い捨て用の繊維製品に使用されるものであり、洗濯耐久性はない。

概要

繊維が持つ風合いや吸湿性放湿性を損なわず、人体の皮膚の表面に存在する皮脂等の油成分により徐放出させることが可能な、スキンケア効果を有する機能化繊維材料を得る。

繊維材料を、界面活性剤酢酸α−トコフェロールを水に乳化させた繊維処理剤で処理して得る機能化繊維材料であり、酢酸α−トコフェロールは、繊維材料1gに対して0.3mg〜45.0mg固定される。繊維処理剤は、乳化させた溶液中の酢酸α−トコフェロールの濃度が、0.5〜100.0g/lであることが望ましい。

目的

本発明は、繊維そのものが持つ風合いや吸湿性、放湿性を損なわず、酢酸α−トコフェロールを繊維材料に付着させて洗濯耐久性を付与すると共に、酢酸α−トコフェロールを人体の皮膚の表面に存在する皮脂等の油成分により徐放出させることが可能な、スキンケア効果を有する機能化繊維材料と、それを得るための繊維材料の製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

繊維材料を、界面活性剤酢酸α−トコフェロールを水に乳化させた溶液で処理することを特徴とする機能化繊維材料。

請求項2

酢酸α−トコフェロールが繊維材料1gに対して0.3mg〜45.0mg固定されていることを特徴とする請求項1に記載の機能化繊維材料。

請求項3

酢酸α−トコフェロールを界面活性剤で水に乳化させた溶液で繊維材料を処理する際に、乳化させた溶液中の酢酸α−トコフェロールの濃度が0.5〜100.0g/lであることを特徴とする機能化繊維材料の製造方法。

請求項4

酢酸α−トコフェロールを界面活性剤で水に乳化させた溶液で繊維材料を処理する際に、乳化させた溶液に含まれる界面活性剤がアニオン系界面活性剤単独物、又はアニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤との混合物であることを特徴とする請求項3に記載の機能化繊維材料の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、洗濯耐久性のあるスキンケア成分を繊維より徐々に放出させる機能を有し、且つ、風合吸湿性放湿性に優れた繊維材料とその製造方法に関し、本発明の繊維材料は、肌着シャツ等の衣料分野に好適に利用できる。

背景技術

0002

α−トコフェロール天然抗酸化成分で、スキンケアや健康維持の目的で化粧品や健康食品として広く用いられている。このα−トコフェロールをスキンケアや抗酸化機能を目的として繊維製品に応用することは以前から試みられていた。しかしながら、α−トコフェロールはそのまま繊維に付着させても、短時間で酸化され抗酸化機能を失うため、繊維への応用は、α−トコフェロールの安定化が重要な課題になっていた。

0003

例えば、特開平10−331070号公報には、抗酸化剤蛋白質コンプレックスにより抗酸化剤を安定化させた後、このコンプレックスで繊維製品を処理した抗酸化性繊維材料が開示されている。しかしながら、該抗酸化性繊維材料は、食品包装材料の分野での使用には優れたものであるが、衣料分野に用いるには、風合いの点で改善の余地があり、衣料分野への応用の記載はない。また、抗酸化剤は安定化され洗濯耐久性はあるものの、このものを衣料分野に用いても、皮脂等の油成分により抗酸化剤が徐放出する性能はない。

0004

また、特開平11−172522号公報には、抗酸化剤と蛋白質のコンプレックスを形成して抗酸化剤を安定化させた後に、セルロースビスコース溶液に該コンプレックスを添加混合して紡糸する、抗酸化剤を再生セルロース繊維混入させる方法が開示されている。この抗酸化剤を蛋白質等の安定化剤とコンプレックスを作った後に、繊維を製造する原液に混入する方法では、抗酸化剤は安定化され洗濯耐久性は優れるが、繊維内部に混入されているため、衣類とした場合、該コンプレックスが繊維表面へ移動するのに時間がかかり、着用時の効果が表れにくく、また、皮脂等の油成分に抗酸化剤が徐放出する性能はない。

0005

特開平10−131042号公報には、トコフェロール等の抗酸化剤を水相中に分散させた繊維処理剤が開示されており、この繊維処理剤を仕上げ剤として付着させた衣類を、洗濯後すぐに着用するとの臭いを抑えられ、防臭効果が長続きすると記載されているが、洗濯後長時間放置した場合の酸化防止剤劣化は考慮されていない。

0006

特開2000−110067号公報には、α−トコフェロールが繊維100重量部に対して0.01〜0.5重量部付着させた繊維は、血行を良くし、かぶれを抑制する効果があると開示されているが、該繊維は、主として使い捨て用の繊維製品に使用されるものであり、洗濯耐久性はない。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、繊維そのものが持つ風合いや吸湿性、放湿性を損なわず、酢酸α−トコフェロールを繊維材料に付着させて洗濯耐久性を付与すると共に、酢酸α−トコフェロールを人体の皮膚の表面に存在する皮脂等の油成分により徐放出させることが可能な、スキンケア効果を有する機能化繊維材料と、それを得るための繊維材料の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、繊維材料を酢酸α−トコフェロールを含有する乳化した繊維処理剤で処理して得る機能化繊維材料であり、また、酢酸α−トコフェロールが繊維材料1gに対して0.3mg〜45.0mg固定されている機能化繊維材料である。また、本発明は、繊維材料を界面活性剤で乳化させた濃度が0.5〜100.0g/lの酢酸α−トコフェロールで処理する方法であり、乳化に用いる界面活性剤がアニオン系界面活性剤単独物、又はノニオン系界面活性剤との混合物である製造方法である。

発明を実施するための最良の形態

0009

本発明に用いる繊維材料とは、綿,羊毛等の天然繊維レーヨンポリノジックアセテート等の再生繊維ポリエステルナイロンアクリル等の合成繊維で、これらを1種又は2種以上を混繊したものであってもよい。更に、再生繊維,合成繊維においては他の機能を発現させるための物質を含有させた繊維材料でもよく、その物質は酢酸α−トコフェロールの徐放性機能を阻害するものでなければ、特に限定されるものではない。形状についても原繊,紡績糸編織物、更には繊維縫製品のいずれであってもよい。そして、繊維材料が原繊、紡績糸、編織物の場合には、衣料用の繊維縫製材料として用いる。

0010

本発明に用いられる酢酸α−トコフェロールは、天然物からの抽出物(d体)であっても、合成化合物(d、lのラセミ体)であってもよく、特に制限されるものではない。また、天然物からの抽出品である場合はβ−トコフェロールおよびγ−トコフェロール等の同族体およびトコトリエノール等の混合物であってもよい。

0011

上記酢酸α−トコフェロールを水に乳化させる界面活性剤は、アニオン系界面活性剤単独物又はアニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤との混合物であることが好ましい。ここで使用されるアニオン系界面活性剤は、特に限定はされず、例えば、各種脂肪酸石鹸ラウリル硫酸ナトリウム高級アルコール硫酸ナトリウムドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムジアルキルフォスフォコハク酸ナトリウムアルキルリン酸カルシウムポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられる。

0012

また、アニオン系界面活性剤と混合して使用されるノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン誘導体ソルビタンモノアルキレート,ソルビタンジアルキレート,ソルビタントリアキレート等が挙げられ、これらを適宜選択して使用できるが、特に限定されるものではない。また、アニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤の混合割合は略同比率で用いることが好ましいが、特に制限されるものではない。

0013

本発明の機能化繊維材料の製造方法としては、先ず酢酸α−トコフェロールと界面活性剤を水に混合攪拌し乳化させ、酢酸α−トコフェロール含有乳化液を得、これに繊維材料を1秒以上浸漬し、絞り率60〜120%で絞る。その後80〜200℃で1〜30分間乾燥熱処理すればよい。

0014

繊維材料を処理する際の乳化された溶液中の酢酸α−トコフェロールの濃度としては、0.5〜100.0g/lの範囲が好ましく、0.5g/l未満では洗濯後ほとんど残存せず、100.0g/l以上では乳化が困難となり好ましくない。

0015

この時の界面活性剤の濃度は、乳化が可能な範囲であれば特に制限はないが、酢酸α−トコフェロールの使用量に対して界面活性剤が多すぎると洗濯耐久性が低下するので、乳化可能な範囲でできるだけ少ない方が好ましい。攪拌方法は特に限定されず、例えばホモジナイザー等を用いて攪拌すればよい。

0016

また、乳化の際、酢酸α−トコフェロールは単独でも乳化可能であるが、乳化液の濃度や粘度を調製するために有機溶媒を併用することがより好ましい。この時、使用される有機溶媒は酢酸α−トコフェロールが溶解するものであればよく、例えば、オレイン酸スクワランおよびその誘導体ヘキサンジメチルエーテル酢酸エチルドデカノール等が挙げられ、これらから選択される。

0017

本発明の機能化繊維材料の製造方法で得られた機能化繊維材料に付着した酢酸α−トコフェロールは通常の方法で洗濯を繰り返しても、10回洗濯後でも50%以上残存し、優れた洗濯耐久性を示す。これは酢酸α−トコフェロール乳化繊維処理剤の親水性が非常に小さく、また繊維材料内部に浸透して付着しているためと推定される。

0018

本発明によれば、機能化繊維材料に付着した酢酸α−トコフェロールは着用した時に人体の皮膚の表面に残存する皮脂等の油成分に徐々に溶解し、皮膚上に徐放され、皮膚内部への取り込みによってスキンケア効果を発揮させると推察される。更に、本発明による処理を行っても、処理後の機能化繊維材料は、その繊維材料が有する風合と吸湿性、放湿性にほとんど影響を与えない。

0019

以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこの範囲に限定されるものではない。尚、各測定値は以下に記載の試験方法により求めた。

0020

・風合いの評価
10名のパネラーで、本発明の方法で処理を施した機能化繊維材料である織物の風合いを触感判定し、風合いがよいもの1点、悪いもの0点とし、各人の評価の合計点から下記の基準に従い風合いを判定した。
8〜10点 ○(良好)
4〜7点 △(ややよい)
0〜3点 ×(悪い)

0021

・吸湿性・放湿性評価吸湿率・放湿率
重量Whg既知秤量瓶試料約1g入れ、蓋を開いた状態で105℃で60分間乾燥した後、シリカゲル入りデシケータ中にて30分間放置して冷却し、重量W0gを測定した。次いで、相対湿度53%のデシケータ内に一晩放置した後、35℃、相対湿度90%に調湿した恒温恒湿器内に秤量瓶の蓋を開けて入れ、60分後に蓋を閉めて秤量瓶を取り出し、重量W1gを測定した。更に25℃、相対湿度53%に調湿した恒温恒湿器内に秤量瓶の蓋を開けて入れ、60分後に蓋を閉めて秤量瓶を取り出し、重量W2gを測定した。これらの結果から、吸湿率,放湿率を次式により求めた。

0022

・酢酸d,lα−トコフェロール及びα−トコフェロールの固定化量測定方法
試料をイソプロパノールの溶液に入れ、37℃で2時間振とうした後、上澄みを採り、HPLCで測定し、得られた酢酸d,lα−トコフェロールのピーク面積から試料に付着した酢酸d,lα−トコフェロール量を算出した。同様の操作を実施して、得られたα−トコフェロールのピークの面積から試料に付着したα−トコフェロール量を算出した。

0023

・徐放性の評価
試料に試薬オレイン酸を0.3〜0.5%owfになるよう付着させた後にJIS L0217、繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法、2.2(1)洗い方番号103に準じて市販洗剤商品名:アタック、花王(株)製)を用いて洗濯した。1,4,10回洗濯、乾燥後、試料に残存している酢酸d,1α−トコフェロール、α−トコフェロールを上記の方法で定量した。

0024

〔実施例1〕表1に示す処方に従って酢酸d,lα−トコフェロール,スクワラン,ドデカノール,アニオン系界面活性剤(商品名:レベノールWX、花王(株)製)、ノニオン系界面活性剤(商品名:レオドール、花王(株)製)を夫々混合し、全量が1kgになるよう水を加えた後、ホモジナイザーで乳化し各1kgの繊維処理液1〜7の7種類を用意した。但し、繊維処理液7は酢酸d,lα−トコフェロールの濃度が150g/lと高いため、乳化が困難となり使用できる繊維処理液は得られなかった。比較のために、α−トコフェロール1gのみを水に溶かし全量が1kgとした比較用処理液を用意した。

0025

0026

通常の条件で毛焼糊抜精練漂白処理した綿100%ブロード織物〔(11.81tex×11.81tex)/144×76〕を30cm×30cmの大きさに切り取り、繊維処理液1〜6に浸漬し、絞り率90%で絞り取った後、120℃で5分間熱処理し、夫々試料1〜6を得た。比較用処理液に浸漬し上記と同様な処理をして比較試料を得た。

0027

試料1〜6及び比較試料を家庭用電気洗濯機で、一般家庭用洗剤(商品名:アタック、花王(株)製)を用いてJIS L0217の洗濯番号103に準じて10回洗濯を実施した。試料1〜6及び比較試料の加工初期(洗濯前)と10回洗濯後について酢酸d,lα−トコフェロール及びα−トコフェロールの固定化量を測定し、また、1回目、4回目、10回目の洗濯を終了した試料を乾燥して得た徐放性評価用試料について徐放性の評価を実施し、また、未処理布のブロード織物と試料1〜6及び比較試料について風合いの評価、吸湿性及び放湿性の評価を実施し、それらの結果を表2に示した。

0028

0029

表2より試料2〜6の0.5〜100.0g/lの酢酸d,lα−トコフェロール乳化液で処理した試料は、試料に対して0.3〜45.0mg/gの酢酸d,lα−トコフェロールが固定され、いずれも10回洗濯後も50%以上の酢酸d,lα−トコフェロールが残存しており、洗濯耐久性が非常に優れていることが明らかである。また、オレイン酸を付与して洗濯を行う徐放性の評価試験でも徐放性が確認できた。

0030

一方、0.3g/lの酢酸d,lα−トコフェロールで処理した試料1は加工初期の固定化量は0.10mg/gと低く、10回洗濯後の試料では酢酸d,lα−トコフェロールの残存は確認できなかった。また、比較用処理液である1g/lのα−トコフェロールで処理した比較試料は、洗濯前の加工初期でα−トコフェロールが0.55mg/g固定されたが、10回洗濯後の固定化量も徐放性の評価での1,4,10回洗濯後の試料にも、ほとんどα−トコフェロールが残存せず洗濯耐久性がなかった。また、これらの試料の風合いはすべて良好で、吸湿性・放湿性の評価でもほとんど低下は認められなかった。

0031

〔実施例2〕実施例1の表1に記載の繊維処理液3と同様の処方の処理液3kgを調製し、各1kgに等分し、3つの繊維処理液を準備した。通常の条件で毛焼・糊抜・精練・漂白処理した綿100%ブロード織物〔 (11.81tex×11.81tex)/144×76〕、通常の条件で毛焼・糊抜・精練・漂白処理した綿50%、ポリエステル50%の混紡ブロード織物〔(14.06tex×14.06tex)110×57〕、通常の条件で毛焼・糊抜・精練処理したナイロン100%フィラメント織物〔(7.8tex×7.8tex)/214×150〕を夫々30cm×30cmの大きさに切り取り、夫々の繊維処理液7〜9に浸漬し、絞り率90%で絞り取った後、120℃で5分間熱処理し、夫々試料7〜9を得た。試料7〜9を家庭用電気洗濯機で、一般家庭用洗剤(商品名:アタック、花王(株)製)を用いてJIS L0217の洗濯番号103に準じて10回洗濯を実施した。試料7〜9の加工初期と10回洗濯後について酢酸d,lα−トコフェロールの固定化量を測定し、試料7〜9について1回目、4回目、10回目の洗濯を終了した試料を乾燥して得た試料について徐放性の評価を実施し、また、試料7〜9と夫々の未処理布について風合いの評価、吸湿性及び放湿性の評価を実施し、それらの結果を表3に示した。

0032

0033

表3より酢酸d,lα−トコフェロール乳化液で処理した試料7〜9はいずれも10回洗濯後も50%以上の酢酸d,lα−トコフェロールが残存しており、洗濯性耐久性の非常に高いことが明らかである。また、オレイン酸を付与して洗濯を行う徐放性の評価試験でも徐放性が確認できた。また、これらの試料の風合いはすべて良好で、吸湿性・放湿性の評価でもこの加工による低下は認められなかった。

発明の効果

0034

本発明は、繊維材料を、界面活性剤で酢酸α−トコフェロールを水に乳化させた溶液で処理した機能化繊維の製造方法であり、この方法で得られた機能化繊維材料は、衣料分野において風合いに優れ、本来の繊維材料が具備している吸湿性、放湿性を損なわずに、洗濯耐久性のあるスキンケア効果、すなわち、人体の皮膚の表面に存在する皮脂等の油分によりスキンケア成分を徐放出させる効果がある。

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