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技術 テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤、アンドロゲン受容体結合阻害剤、抗男性ホルモン剤及び養毛化粧料。

出願人 丸善製薬株式会社
発明者 小川進川嶋善仁岸田直子
出願日 2001年4月6日 (19年7ヶ月経過) 出願番号 2001-108754
公開日 2002年10月23日 (18年0ヶ月経過) 公開番号 2002-308790
状態 特許登録済
技術分野 化粧料 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード 茶枝葉 アロエ抽出液 抽出作業 試料溶媒 ベニン 内挿法 使用部位 キトサン分解物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年10月23日)のものです。
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課題

解決手段

新規なテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤、アンドロゲン受容体結合阻害剤、抗男性ホルモン剤及び養毛化粧料に、枝葉からの抽出物を含有せしめる。

概要

背景

多くのステロイドホルモンは産生臓器から分泌された分子型で受容体と結合してその作用を発現するが、アンドロゲンと総称される男性ホルモンの場合、たとえばテストステロン標的臓器細胞内に入ってテストステロン5α−レダクターゼにより5α−ジヒドロテストステロン(5α−DHT)に還元されてから受容体と結合し、アンドロゲンとしての作用を発現する。

アンドロゲンは重要なホルモンであるが、それが過度に作用すると、男性禿頭多毛症脂漏症座瘡前立腺肥大症前立腺腫瘍児性早熟等、さまざまな好ましくない症状を誘発する。そこで、過剰のアンドロゲンの作用を抑制することによりこれら好ましくない症状を誘発する。そこで、従来から、これらの各種症状を改善するために過剰のアンドロゲンの作用を抑制する方法、具体的には、テストステロンを活性型5α−DHTに還元するテストステロン5α−レダクターゼの作用を阻害することにより活性な5α−DHTを生じるのを抑制する方法と、テストステロンから生じた5α−DHTが受容体と結合するのを阻害することによりアンドロゲン活性を発現させない方法とが検討され、その結果シプロテロンアセテートオキセンドロン酢酸クロルマジノン等の有効性が確認された。

しかしながら、これらはステロイドホルモン誘導体であるため、ホルモン様作用等の好ましくない副作用を有するという欠点があった。

概要

新規なテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤アンドロゲン受容体結合阻害剤抗男性ホルモン剤及び養毛化粧料

新規なテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤、アンドロゲン受容体結合阻害剤、抗男性ホルモン剤及び養毛化粧料に、枝葉からの抽出物を含有せしめる。

目的

本発明の目的は、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用及びアンドロゲン受容体結合阻害作用を有する新規な植物抽出物を見いだし、強力で安全な抗男性ホルモン剤を提供すると共に、前述症状に適した治療、予防のための新規な養毛化粧料を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

請求項2

藤茶枝葉抽出物よりなるアンドロゲン受容体結合阻害剤

請求項3

藤茶枝葉抽出物よりなるテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用及び/又はアンドロゲン受容体結合阻害作用を有することを特徴とする抗男性ホルモン剤

請求項4

請求項1記載のテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤及び/又は請求項2記載のアンドロゲン受容体結合阻害剤を含有することを特徴とする養毛化粧料

技術分野

0001

本発明は、テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤及びアンドロゲン受容体結合阻害剤抗男性ホルモン剤養毛化粧料に関する。具体的に言うと、テストステロンを活性型5α−ジヒドロテストステロン(活性型5α−DHT)に還元するテストステロン5α−レダクターゼの作用を阻害する新規なテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤及びテストステロンから生じた5α−DHTが受容体と結合するのを阻害する新規なアンドロゲン受容体結合阻害剤、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用及び/又はアンドロゲン受容体結合阻害作用を有する植物抽出物よりなる新規な抗男性ホルモン剤並びに前記テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤及び/又は前記アンドロゲン受容体結合阻害剤を利用した養毛化粧料に関する。

背景技術

0002

多くのステロイドホルモンは産生臓器から分泌された分子型で受容体と結合してその作用を発現するが、アンドロゲンと総称される男性ホルモンの場合、たとえばテストステロンは標的臓器細胞内に入ってテストステロン5α−レダクターゼにより5α−ジヒドロテストステロン(5α−DHT)に還元されてから受容体と結合し、アンドロゲンとしての作用を発現する。

0003

アンドロゲンは重要なホルモンであるが、それが過度に作用すると、男性禿頭多毛症脂漏症座瘡前立腺肥大症前立腺腫瘍児性早熟等、さまざまな好ましくない症状を誘発する。そこで、過剰のアンドロゲンの作用を抑制することによりこれら好ましくない症状を誘発する。そこで、従来から、これらの各種症状を改善するために過剰のアンドロゲンの作用を抑制する方法、具体的には、テストステロンを活性型5α−DHTに還元するテストステロン5α−レダクターゼの作用を阻害することにより活性な5α−DHTを生じるのを抑制する方法と、テストステロンから生じた5α−DHTが受容体と結合するのを阻害することによりアンドロゲン活性を発現させない方法とが検討され、その結果シプロテロンアセテートオキセンドロン酢酸クロルマジノン等の有効性が確認された。

0004

しかしながら、これらはステロイドホルモン誘導体であるため、ホルモン様作用等の好ましくない副作用を有するという欠点があった。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の目的は、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用及びアンドロゲン受容体結合阻害作用を有する新規な植物抽出物を見いだし、強力で安全な抗男性ホルモン剤を提供すると共に、前述症状に適した治療、予防のための新規な養毛化粧料を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係るテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤は、茶枝葉抽出物よりなることを特徴としている。また、アンドロゲン受容体結合阻害剤は藤茶枝葉抽出物よりなることを特徴としている。

0007

また、本発明に係る抗男性ホルモン剤は、藤茶枝葉抽出物であって、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用及び/又はアンドロゲン受容体結合阻害作用を有することを特徴としている。

0008

更に、本発明に係る養毛化粧料は、それぞれ本発明に係るテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤及び/又はアンドロゲン受容体結合阻害剤を含有することを特徴としている。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下に、本発明について更に詳細に説明すると、本発明に係るテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤は、藤茶枝葉抽出物からなるものであって、テストステロン5α−レダクターゼ阻害物質を有効成分として含有するものである。

0010

また、本発明に係るアンドロゲン受容体結合阻害剤は、藤茶枝葉抽出物からなるものであって、アンドロゲン受容体結合阻害物質を有効成分として含有するものである。

0011

更に、本発明に係る抗男性ホルモン剤は藤茶枝葉抽出物からなるものであって、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用及び/又はアンドロゲン受容体結合阻害作用を有するものである。

0012

本発明においては、藤は、通常乾燥した状態で使用され、その使用部位枝葉部が好適に使用される。藤茶はぶどう科に属し、中国の中部から部にわたる広い地域自生する多年生の植物であり、台湾等では栽培もされている。藤茶は、学名Ampelopsis grossedentata(Hand.−Mazz.)W.T.WangCVであり、中国では古来この植物の枝葉部を飲料として利用する地方がある他は、風邪、のどの痛み、急性結膜炎等に民間薬として利用されてきた。

0013

抽出原料として使用する藤茶枝葉は、採取後ただちに乾燥し粉砕したものが適当である。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。藤茶枝葉は、ヘキサンベンゼン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、藤茶枝葉の極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。

0014

また、藤茶枝葉から得られるテストステロン5α−レダクターゼ阻害物質及びアンドロゲン受容体結合阻害物質の詳細は不明であるが、藤茶枝葉から各種の溶媒を用いて得られた抽出物に両阻害活性が認められる。本発明に係る抽出物は、水、エタノールイソプロパノールなどの各種脂肪族低級アルコール、1,3−ブチレングリコールエチレングリコールグリセリンイソプロピレングリコールなどの親水性有機溶媒、これら各種親水性有機溶媒の混液などの各種水有機溶媒を用いて得られ、この藤茶枝葉抽出物が、高いテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用及びアンドロゲン受容体結合阻害作用を示す。しかもこれらの水系溶媒は取扱いが容易で、抽出作業が比較的容易に行える。

0015

藤茶枝葉は一般的には各部位を乾燥した後、中切、細切したり、あるいは粉砕して用いられる。このとき、抽出方法抽出条件等も特に限定されるものではないが、好適には重量比で用いる藤茶枝葉量の5〜15倍量の前記抽出溶媒に浸漬し、常温ないし90℃程度の加熱・加温下で、ゆるやかに攪拌しながら可溶性成分溶出させる。この後、当該抽出液をろ過又は遠心分離し、固液分離して目的となる抽出物を得る。

0016

こうして得られた抽出液はそのまま、本発明に係るテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤及びアンドロゲン受容体結合阻害剤あるいは抗男性ホルモン剤として用いることもできるが、活性が低い場合もあるため、適宜濃縮したエキス状物、あるいは、例えばスプレードライなどの方法を用いて更に乾固させ、乾燥エキスとして用いることも可能である。また、上記活性を阻害しない範囲で、必要に応じて簡単な精製処理を施してもよい。このエキス状物や乾燥エキスもそのまま用いたり、あるいはデンプン乳糖などの各種賦形剤を添加して用いることができるのは言うまでもない。

0017

こうして得られた本発明に係るテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤は、男性型禿頭、多毛症、脂漏症、座瘡、前立腺肥大症等、テストステロン5α−レダクターゼの活性過多、テストステロン分泌過多に起因する各種症状に用いることができる。また本発明に係るアンドロゲン受容体結合阻害剤も男性型禿頭、多毛症、脂漏症、座瘡、前立腺肥大症等、5α−DHTがアンドロゲン受容体と結合することに起因する各種症状に用いられる。すなわち、本発明に係る抗男性ホルモン剤は、テストステロン5α−レダクターゼの作用を阻害すること及び/又は5α−DHTがアンドロゲン受容体と結合するのを阻害することに意義あるすべての用途に用いられる。

0018

また、藤茶枝葉抽出物は、一般的な植物抽出物の製剤化による公知の方法により単独で、あるいは適当な助剤を用いて、外皮用剤内服液剤内服固形剤注射剤、座剤等各種製剤化され、任意の皮膚外用剤化粧料医薬部外品医薬品等の構成成分として広く利用することができ、特に養毛化粧料の主剤として好適なものである。養毛化粧料としては、例えば、ヘアトニックヘアクリームヘアリキッドヘアローションヘアシャンプーヘアリンス等、任意の剤形が可能である。

0019

製剤中における藤茶枝葉抽出物の配合量は、適宜、使用目的、性別、症状等を考慮して検討すればよいが、藤茶枝葉抽出物の量として約0.005〜10重量%である。また、藤茶枝葉は古来より飲料や民間薬として使用されてきており、その安全性は確認されているものであって、副作用なく使用できるものである。

0020

更に、本発明に係る養毛化粧料には、これらのテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用あるいはアンドロゲン受容体結合阻害作用を妨げない限り、養毛化粧料の製造に通常用いられる各種主剤及びその他の任意の助剤を使用することができる。

0021

これらの養毛化粧料の主剤として併用可能なものとして具体的に挙げると次のとおりである。

0024

また、紫外線吸収剤として、β−イソプロピルフラノン誘導体、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルオキシベンゾンオキシベンゾスルホン酸テトラヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノンシノキサート、ジイソプロピルケイヒ酸メチルメトキシケイヒ酸オクチル、パラアミノ安息香酸グリセリルパラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチル安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチルブチルメトキシジベンゾイルメタン酸化チタン、β−カロチン、γ−オリザノールコメヌカエキス、アロエエキス、カバノキエキス、シラカンバエキス、カミツレエキス、コゴメグサエキス、セイヨウサンザシエキス、ヘンナエキス、チョウグルミエキス、マロニエエキス、イチョウ葉エキス、カミツレエキス、油溶性カンゾウエキス等が挙げられる。

0026

また、細胞賦活剤として、胎盤抽出物リボフラビン又はその誘導体、ピリドキシン又はその誘導体、ニコチン酸又はその誘導体、パントテン酸又はその誘導体、α−トコフェロール又はその誘導体、アルニカエキス、ニンジンエキスオタネニンジンエキス、エゾウコギエキスヘチマエキス(サポニン)、シコンエキス、シラカンバエキス、オウバクエキスボタンピエキスシャクヤクエキスムクロジエキスベニバナエキスアシタバエキスビワ葉エキスヒキオコシエキスユキノシタエキス黄杞エキス、サルビアエキス、ニンニクエキス、マンネンロウエキス等が挙げられる。

0028

抗酸化活性酸素消去剤としてジブチルヒドロキシトルエンブチルヒドロキシアニソール、没子食酸プロピルバイカリンバイカレインスーパーオキサイドディムターゼカタラーゼローズマリーエキス、メリッサエキス、オウゴンエキス、エイジツエキス、ビワ葉エキス、ホップエキス、ハマメリスエキス、シャクヤクエキス、セージエキス、キナエキス、カミツレエキス、ユーカリエキス、シソエキス、イチョウ葉エキス、タイムエキスカルダモンエキス、キャラウェイエキス、ナツメグエキス、メースエキス、ローレルエキス、クローブエキス、ターメリックエキス、ヤナギタデエキス等が挙げられる。

0029

更に、助剤として併用可能なものを次に挙げると、油脂類として大豆油アマニ油キリ油ゴマ油ヌカ油、綿実油ナタネ油サフラワー油トウモロコシ油オリーブ油ツバキ油アーモンド油、ヒマシ油落花生油カカオ油、モクロウヤシ油パーム核油牛脂ミンク油、卵黄油、ホホバ油、月見草油馬油等が挙げられる。

0030

ロウ類としてカルナウバロウキャンデリラロウ蜜ロウ、サラシ蜜ロウ、鯨ロウセラックス、ラノリン類等が挙げられる。

0032

脂肪酸類としては、ステアリン酸、リノール酸、ラウリン酸ミリスチン酸パルミチン酸、ヘベニン酸、ラノリン酸、オレイン酸ウンデシレン酸イソステアリン酸等が挙げられる。

0034

また、エステル類としてオレイン酸デシルステアリン酸ブチルミリスチン酸ミリスチルラウリン酸ヘキシルパルミチン酸イソプロピルミリスチン酸イソプロピルミリスチン酸オクチルドデシルジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジオレイン酸プロピレングリコール、フタル酸ジエチルモノステアリン酸プロピレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸グリセリントリミリスチン酸グリセリン、酢酸ラノリン、乳酸セチル等が挙げられる。

0036

そして香料にはメントール、カルボンオイゲノールアネトールハッカ油スペアミント油ペパーミント油ユーカリ油アニス油その他各種動植物からのオイル状香料が挙げられる。

0037

本発明に係るテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤及びアンドロゲン受容体結合阻害剤並びに抗男性ホルモン剤は、脱毛の予防と治療等の目的で、ドッグフード等、愛玩動物家畜のための食品に添加することができる。

0038

以下、本発明に係る実施例を示し、本発明について更に詳細に説明する。

0039

〔製造例1〕藤茶〔学名:Ampelopsis grossedentata(Hand.−Mazz.)W.T.WangCV〕の枝葉部の粗砕物300gを抽出溶媒2000mLに投入し、穏やかに攪拌しながら3時間、70℃に保った。その後ろ過し、ろ液を40℃で減圧下にて濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥して藤茶枝葉抽出物を得た。3種類の抽出溶媒を用いて上記抽出処理を行ったところ、抽出物の収率は表1のとおりであった。なお、抽出溶媒が混合物の場合、以下に示す混合比は重量基準によるものである。

0040

<表1>
試料抽 出 溶 媒抽出物収率(重量%)
1 水 22
2エタノール/水(1/1) 16
3 エタノール 12

0041

試験例1〕テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用の試験
テストステロン(東京化成(株)製)4.2mgをプロピレングリコール1mLに溶解し、その20μLに、1mg/mlのNADPH含有5mmol/Lトリス塩酸緩衝液(pH7.2)825μLを加えて混合した。

0042

更に、各試料溶液(溶媒:水、エタノールもしくはその混合液)80μL及びS−9(ラット肝臓ホモジネートオリエンタ酵母(株)製)75μLを加えて混合し、37℃で35分間インキュベーションした。その後、塩化メチレン1mLを加えて反応を停止させ、激しく振とうした。その後、3000rpmで10分間遠心分離し、塩化メチレン層分取して、反応生成物であるジヒドロキシテストステロン、アンドロスタンジオール等の反応生成物をガスクロマトグラフィーにより定量した。別にコントロールとして、試料溶液の代わりに試料溶媒同量(80μL)用いた場合についても同様に処理して、反応生成物を定量した。次式により酵素反応後有機層に抽出された各化合物の濃度(ppm)を計算した。

0043

濃度(ppm)=ピーク面積×検量線作成時の濃度/検量線作成時のピーク面積

0044

次にテストステロン−5α−リダクターゼによる変換率を求めた。テストステロン(3)は反応の基質であり、5α−androstane−3α(1), 17β−diolおよびStanolone(2)は反応の生成物となる。反応時の各化合物の分解をみこして、反応は生成物量と残存する基質量を合わせたものを反応開始時の基質量として換算した。

0045

変換率=有機層中の(1)+(2)の総量/有機層中の(1)+(2)+(3)の総量×100

0046

また、次式により酵素反応阻害率を算出した。

0047

阻害率(%)={1−(試料添加時の変換率)/(溶媒添加時の変換率)}×100

0048

試料濃度を段階的に減少させて上記阻害率の測定を行い、テストステロン5α−レダクターゼの活性を50%阻害する試料濃度(ppm)を内挿法により求めた。

0049

<表2>
試料抽 出 溶 媒 50%阻害濃度(ppm)
1 水 709
2エタノール/水(1/1) 639
3 エタノール 754

0050

表2に示される結果より、藤茶枝葉からの抽出物がテストステロン5α−レダクターゼ活性を阻害する作用を有することが確認された。また、かかる藤茶枝葉抽出物のテストステロン5α−レダクターゼ活性を阻害する作用の強さは、藤茶枝葉抽出物の濃度に依存して変化し、藤茶枝葉抽出物の濃度を調節することによりテストステロン5α−レダクターゼ活性を阻害する作用の強さを調節できることが確認された。

0051

〔試験例2〕アンドロゲン受容体結合阻害作用の試験
実施例1による藤茶枝葉抽出物について、下記の試験法によりアンドロゲン受容体結合阻害作用を試験した。

0052

アンドロゲン依存性マウス乳癌細胞SC−3細胞を、2%FBS含有MEM培地(以下MEM−2と略す)を用いて1.0×104cells/well/100μLの細胞密度にて96穴マイクロプレート播種、37℃、5%CO2−95%airの下で培養した。24時間後、試料および10−9モル濃度のDHTを添加した0.5%BSA含有HamF12十MEM培地(以下HMB培地と略す)に培地を交換して48時間培養した。その後、培地を0.97mMMTTを含むMEM−2培地に交換し、2時間培養後、培地をイソプロパノールに交換して細胞内に生成したブルーホルマザンを抽出した。溶出したブルーホルマザンを含有するイソプロパノールについて、ブルーホルマザンの吸収極大点がある570nmの吸光度を測定した。

0053

なお、付着細胞の影響を補正するため、同時に650nmの吸光度も測定し、両吸光度の差をもってブルーホルマザンの生成量に比例する値とした(下記結合阻害率の計算式における吸光度はこの補正済み吸光度である)。上記と並行して、試料単独でSC−3細胞に及ぼす影響をみるため、HMB培地にDHTを添加せず試料のみを添加して、同様の培養と測定を行った。更に、コントロールとして、試料およびDHTを添加しないHMB培地で培養した場合、および試料を添加せずDHTのみを添加したHMB培地で培養した場合についても同様の測定を行った。

0054

測定結果より、抗アンドロゲン作用を示す結合阻害率を次式により算出した。

0055

結合阻害率(%)={1−(C−D)/(A−B)}×100

0056

但し、A:DHT添加、試料無添加の場合の吸光度
B:DHT無添加、試料無添加の場合の吸光度
C:DHT添加、試料添加の場合の吸光度
D:DHT無添加、試料添加の場合の吸光度

0057

試料溶液の濃度50ppmにおける上記阻害率の測定を行い、アンドロゲンの結合阻害率(%)を求めた。その結果を表3に示す。

0058

<表3>
試料抽 出 溶 媒阻害率(ppm)
1 水 112
2エタノール/水(1/1) 62
3 エタノール 46

0059

表3に示される結果より、藤茶枝葉からの抽出物がアンドロゲン結合阻害作用を有することが確認された。また、かかる藤茶枝葉抽出物のアンドロゲン結合阻害作用の強さは、藤茶枝葉抽出物の濃度に依存して変化し、藤茶枝葉抽出物の濃度を調節することによりアンドロゲン結合阻害作用の強さを調節できることが確認された。

0060

〔試験例3〕脱毛抑制作用の試験
製造例1により得られた藤茶枝葉抽出物を含有する養毛化粧料について、下記の方法により脱毛抑制作用を試験した。

0061

男性型脱毛症および頭部脂漏性皮膚炎の症状を有する28から52歳までの男性10名を5人ずつの使用群と不使用群に2分し、使用群には実施例1による藤茶枝葉50%エタノール抽出物を0.1w/w%(固形分)含有する50v/v%エタノール水溶液を3週間、一日2回、と夜に通常使用しているヘアトニックにかえて使用してもらった。試験開始日と試験終了日同一条件で全員に洗髪してもらい、そのときの脱毛本数を計測した。なお、条件を整えるため、これら脱毛本数の計数のための洗髪の24時間前にも同一条件で洗髪してもらった。その試験結果を表4、5に示す。

0062

<表4>使用群の結果
被験者試験開始日(本)試験終了日(本)減少率(%)
A 69 23 33.3
B 83 41 49.4
C 45 29 64.4
D 62 24 38.7
E 70 39 55.7
平均 65.8 31.2 47.4

0063

<表5>不使用群の結果
被験者試験開始日(本)試験終了日(本)減少率(%)
F 66 69 104.5
G 77 76 98.7
H 51 55 107.8
I 72 81 112.5
J 58 61 105.2
平均 64.8 68.4 105.6

0064

なお上記使用試験において、本発明の製造例による藤茶枝葉抽出物を含む50%エタノール水溶液の使用により、皮膚又は頭皮に対する刺激性感作性は認められず、その副作用も認められなかった。更に、表4に示すように脱毛率に明確な低下が見られ、良好に脱毛を防ぐことが確認できた。

0065

〔配合例〕次に上記で得られた藤茶枝葉抽出物を用いて以下の配合例を製造したところ、いずれの場合においても、良好な製剤を得ることができた。

0066

(配合例1ヘアトニック)
精製水70.0(重量部)
藤茶枝葉50%エタノール抽出物(製造例1) 0.2
塩酸ピリドキシン0.1
レゾルシン0.01
D−パントテニルアルコール0.1
グリチルリチン酸ジカリウム0.1
センブリ抽出液0.2
1−メントール0.05
1,3−ブチレングリコール4.0
ニンジンエキス0.5
クジンエキス0.3
カミツレ抽出液0.2
サリチル酸0.2
ピロリドンカルボン酸ナトリウム1.0
エタノール25.0
香料適量

0067

上記成分分量に基づき、ヘアトニック製造の常法により処理して、本発明に係る養毛化粧料であるヘアトニックを製造した。

0068

(配合例2ヘアローション)
藤茶枝葉50%エタノール抽出物(製造例1) 0.1(重量部

1,3−ブチレングリコール6.0
エタノール8.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 1.0
ポリオキシソルビタンモノステアレート(20E.O.)1.5
ステアリルグリチルレチネート 0.2
エンメイソウエキス0.5
油溶性甘草抽出液0.02
ヒノキチオール0.05
尿素3.0
ナイアシン0.1
塩酸ジフェンヒドラミン0.1
酢酸トコフェロール0.05
パラオキシ安息香酸メチル0.1
フェノキシエタノール0.3
l−メントール0.2
精製水残量
全量 100.0

0069

上記成分分量に基づき、ヘアローション製造の常法により処理して、本発明に係る養毛化粧料であるヘアローションを製造した。

0070

(配合例3育毛剤)
藤茶枝葉50%エタノール抽出物(製造例1) 0.5(重量部)
ヒノキチオール0.1
グリチルレチン酸0.1
セファランチン0.02
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 1.5
1,3−ブチレングリコール3.0
エタノール60.0
酢酸トコフェロール0.1
ニンジンエキス0.1
トウガラシチンキ2.0
ニンニクエキス0.5
感光素301 0.005
塩酸ピリドキシン0.05
dl—メントール0.3
精製水残量
全量 100.0

0071

上記成分分量に基づき、育毛剤製造の常法により処理して、本発明に係る養毛化粧料である育毛剤を製造した。

0072

(配合例4シャンプー)
藤茶枝葉水抽出物(製造例1) 1.0(重量部)
ポリオキシエチレンラウリル硫酸トリエタノールアミン塩
14.0
エチレングリコールジステアレート2.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン4.0
ラウリン酸ジエタノールアミド5.0
グリセリン2.0
ケラチン加水分解物3.0
ムクロジエキス0.2
キラヤ抽出液1.0
黄杞エキス0.5
オウバクエキス0.3
ローズマリーエキス0.5
アロエ抽出液0.2
モモ葉抽出液0.3
海藻褐藻)抽出液 0.5
マロニエ種子抽出液 0.3
パラオキシ安息香酸メチル0.1
香料0.05
精製水残量
全量 100.0

0073

上記成分分量に基づき、シャンプー製造の常法により処理して、本発明に係る養毛化粧料であるシャンプーを製造した。

発明の効果

0074

本発明によれば副作用が少なく新規なテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤及びアンドロゲン受容体結合阻害剤を提供することができる。これらの阻害剤により、抗男性ホルモン剤として、男性型禿頭、多毛症、脂漏症、座瘡、前立腺肥大症、前立腺腫瘍、男児性早熟等、過量のテストステロン又は5α−DHTがアンドロゲン受容体と結合することによる各症状の改善あるいは予防に大きく貢献できる。

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