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技術 インク受容層転写材およびそれを用いたインクジェット記録材料の作製方法

出願人 株式会社きもと
発明者 太田哲司相川森一郎
出願日 2001年4月13日 (18年3ヶ月経過) 出願番号 2001-114750
公開日 2002年10月23日 (16年9ヶ月経過) 公開番号 2002-307814
状態 未査定
技術分野 インクジェット(インク供給、その他) 複写又はマーキング 積層体(2) インクジェット記録方法及びその記録媒体
主要キーワード カチオン性添加剤 中空樹脂 合成樹脂接着剤 シリコーンシート 膨潤タイプ 吸収タイプ ホットメルトコーティング エマルジョン系接着剤
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年10月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

転写後のインク受容層が、顔料印字適性表面光沢および塗膜強度に優れるインク受容層転写材を提供する。

解決手段

剥離可能な支持体1上に、アンカー層2、インク受容層3をこの順に有するものインク受容層転写材4であって、前記アンカー層2は樹脂および平均粒径1μm以下の顔料を含有し、かつ前記アンカー層2の前記顔料の含有量が前記アンカー層2の樹脂100重量部に対し150〜1900重量部であり、さらに前記アンカー層2の厚みが2μm以下であり、また、前記インク受容層3は樹脂および必要に応じて添加される顔料を含有し、かつ前記インク受容層3に必要に応じて添加される顔料の含有量が前記インク受容層3の樹脂100重量部に対して150重量部未満であるように構成する。

概要

背景

近年、デジタル化が普及し、益々コンピュータから画像イメージなどのデジタルデータを出力する機会が増加している。出力する方式としては、ドットインパクトレーザーなど様々な方式があげられるが、その中でもインクジェット記録方式は、ハード及びランニングコストが安価であること、カラー出力も可能であることなどのメリットから普及が進んでいる。

このような記録シートは、一般に支持体上にインク受容層用塗布液を塗布、乾燥し、インク受容層を形成することによって製造される。

しかしながら、支持体の種類によっては、上記したような塗布、乾燥という工程に不都合を生じる場合がある。例えば、塗布工程において問題を生じる繊維布帛シリコーンシート、乾燥工程において問題を生じる感熱記録紙塩化ビニルシートなどである。

このような問題を解決するものとして、一旦別の支持体上に形成したインク受容層を塩化ビニルシートなどの被転写物転写する手段が提案されている。例えば、特開平9−174762号公報では、剥離可能な支持体上に、インク受容層、接着層を順次積層した材料が提案されている。

概要

転写後のインク受容層が、顔料印字適性表面光沢および塗膜強度に優れるインク受容層転写材を提供する。

剥離可能な支持体1上に、アンカー層2、インク受容層3をこの順に有するものインク受容層転写材4であって、前記アンカー層2は樹脂および平均粒径1μm以下の顔料を含有し、かつ前記アンカー層2の前記顔料の含有量が前記アンカー層2の樹脂100重量部に対し150〜1900重量部であり、さらに前記アンカー層2の厚みが2μm以下であり、また、前記インク受容層3は樹脂および必要に応じて添加される顔料を含有し、かつ前記インク受容層3に必要に応じて添加される顔料の含有量が前記インク受容層3の樹脂100重量部に対して150重量部未満であるように構成する。

目的

そこで、本発明は、転写後のインク受容層が、顔料印字適性、表面光沢および塗膜強度に優れるインク受容層転写材を提供することを目的とする。

また、本発明は、顔料印字適性、表面光沢および塗膜強度に優れたインクジェット記録材料を容易に作成する方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

剥離可能な支持体上に、アンカー層インク受容層をこの順に有するインク受容層転写材であって、前記アンカー層は樹脂および平均粒径1μm以下の顔料を含有し、かつ前記アンカー層の前記顔料の含有量が前記アンカー層の樹脂100重量部に対し150〜1900重量部であり、さらに前記アンカー層の厚みが2μm以下であり、また、前記インク受容層は樹脂および必要に応じて添加される顔料を含有し、かつ前記インク受容層に必要に応じて添加される顔料の含有量が前記インク受容層の樹脂100重量部に対して150重量部未満であることを特徴とするインク受容層転写材。

請求項2

請求項1記載のインク受容層転写材のインク受容層側と、被転写物を貼り合わせた後、剥離可能な支持体を除去することにより、インク受容層およびアンカー層を被転写物に転写させることを特徴とするインクジェット記録材料作製方法

技術分野

0001

本発明は、インクジェット記録適性満足しない基材に対して手軽にインクジェット記録適性を付与できるインク受容層転写材に関する。

背景技術

0002

近年、デジタル化が普及し、益々コンピュータから画像イメージなどのデジタルデータを出力する機会が増加している。出力する方式としては、ドットインパクトレーザーなど様々な方式があげられるが、その中でもインクジェット記録方式は、ハード及びランニングコストが安価であること、カラー出力も可能であることなどのメリットから普及が進んでいる。

0003

このような記録シートは、一般に支持体上にインク受容層用塗布液を塗布、乾燥し、インク受容層を形成することによって製造される。

0004

しかしながら、支持体の種類によっては、上記したような塗布、乾燥という工程に不都合を生じる場合がある。例えば、塗布工程において問題を生じる繊維布帛シリコーンシート、乾燥工程において問題を生じる感熱記録紙塩化ビニルシートなどである。

0005

このような問題を解決するものとして、一旦別の支持体上に形成したインク受容層を塩化ビニルシートなどの被転写物転写する手段が提案されている。例えば、特開平9−174762号公報では、剥離可能な支持体上に、インク受容層、接着層を順次積層した材料が提案されている。

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、上記した手段においては、確かに塩化ビニルシートなどにインク受容層を形成することはできるものの、以下の欠点があった。

0007

インク受容層は、樹脂膨潤タイプのものと孔吸収タイプのものに分けることができるが、まず、インク受容層が樹脂膨潤タイプのものである場合、転写後のインク受容層は、顔料印字適性および表面光沢に劣るという問題があった。即ち、樹脂膨潤タイプのインク受容層は、樹脂が膨潤することにより顔料がひび割れてしまい、顔料印字適性に劣るものであった。また、樹脂膨潤タイプのインク受容層には、インク吸収性を向上させるため樹脂に加え顔料を少量添加するのが一般的であるが、このようなものはインク受容層に添加される顔料の影響を受け、転写されるインク受容層の表面光沢に劣り、グラフィックアーツなどの光沢を重視する分野に向かないものであった。

0008

次に、インク受容層が顔料を多量に含む孔吸収タイプのものである場合、被転写物の材質によって転写後のインク受容層が破壊されてしまうという問題があった。即ち、孔吸収タイプのインク受容層は固くて脆い(塗膜強度が不十分)ものであることから、被転写物が塩化ビニルシートなどのやわらかいものであると、被転写物の形状変化に対応できず、インク受容層が破壊されてしまうものであった。

0009

そこで、本発明は、転写後のインク受容層が、顔料印字適性、表面光沢および塗膜強度に優れるインク受容層転写材を提供することを目的とする。

0010

また、本発明は、顔料印字適性、表面光沢および塗膜強度に優れたインクジェット記録材料を容易に作成する方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明者らは鋭意研究した結果、インク受容層として樹脂膨潤タイプのものを使用し、かつ剥離可能な支持体とインク受容層との間に特定のアンカー層を設けることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、これを解決するに至った。

0012

即ち、本発明のインク受容層転写材は、剥離可能な支持体上に、アンカー層、インク受容層をこの順に有するものであって、前記アンカー層は樹脂および平均粒径1μm以下の顔料を含有し、かつ前記アンカー層の前記顔料の含有量が前記アンカー層の樹脂100重量部に対し150〜1900重量部であり、さらに前記アンカー層の厚みが2μm以下であり、また、前記インク受容層は樹脂および必要に応じて添加される顔料を含有し、かつ前記インク受容層に必要に応じて添加される顔料の含有量が前記インク受容層の樹脂100重量部に対して150重量部未満であることを特徴とするものである。

0013

また、本発明のインクジェット記録材料の作製方法は、上記インク受容層転写材のインク受容層側と、被転写物を貼り合わせた後、剥離可能な支持体を除去することにより、インク受容層およびアンカー層を被転写物に転写させることを特徴とするものである。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明のインク受容層転写材は、剥離可能な支持体上に、アンカー層、インク受容層をこの順に有するものであって、前記アンカー層は樹脂および平均粒径1μm以下の顔料を含有し、かつ前記アンカー層の前記顔料の含有量が前記アンカー層の樹脂100重量部に対し150〜1900重量部であり、さらに前記アンカー層の厚みが2μm以下であり、また、前記インク受容層は樹脂および必要に応じて添加される顔料を含有し、かつ前記インク受容層に必要に応じて添加される顔料の含有量が前記インク受容層の樹脂100重量部に対して150重量部未満であることを特徴とするものである。以下、各構成要素の実施の形態について説明する。

0015

図1は、本発明のインク受容層転写材4の実施の形態を示す図で、このインク受容層転写材4は、剥離可能な支持体1、アンカー層2、インク受容層3からなる。図2図3は、本発明のインク受容層転写材4によって作製されたインクジェット記録材料7の実施の形態を示す図で、このインクジェット記録材料7は、被転写物5、接着層6、インク受容層3、アンカー層2、あるいは被転写物5、インク受容層3、アンカー層2からなる。

0016

剥離可能な支持体は、後述するアンカー層が支持体から剥離可能となるものであれば特に制限されることなく使用することができるが、ポリエステルポリカーボネートポリ塩化ビニルポリエチレンポリプロピレンポリスチレンなどのプラスチックフィルムが好適に使用される。また、必要に応じて後述するアンカー層との離型性を向上させるべく、プラスチックフィルムなどの表面にシリコーンなどで離型処理を施しても良い。また、転写後のインク受容層表面に十分な光沢を発現させるため、剥離可能な支持体のアンカー層が設けられる側の面は平滑であることが好ましい。

0017

剥離可能な支持体の厚みは特に限定されるものではないが、インクジェットプリンタへの搬送性などの点から好ましくは5〜300μmの厚みのものが使用される。

0018

アンカー層は少なくとも樹脂および顔料から構成されるものであり、被転写物に転写された際にインク受容層の上に位置し、膨潤タイプのインク受容層の表面に顔料印字適性を付与し、また、インク受容層表面に光沢を発現させるなどの役割を有するものである。

0019

アンカー層の樹脂としては、後述するインク受容層の樹脂として例示するものと同様のものを使用することができるが、被膜性に優れる重合度の高いものが好ましく使用される。

0020

アンカー層の顔料は、平均粒径が1μm以下のものが使用される。平均粒径を1μm以下とすることにより、転写後のインク受容層表面に光沢を発現させることができる。平均粒径の下限は特に制限されるものではないが、顔料の製造などの観点から、実際には10nm程度が下限となる。

0021

このような顔料としては特に限定されることなく、シリカクレータルク炭酸カルシウム硫酸カルシウム硫酸バリウム珪酸アルミニウム酸化チタン合成ゼオライトアルミナスメクタイトなどの無機顔料の他、スチレン樹脂ウレタン樹脂ベンゾグアナミン樹脂シリコーン樹脂アクリル樹脂などからなる樹脂ビーズ、若しくはこれらを原料とする中空樹脂ビーズなどの有機顔料があげられ、これらを単独であるいは2種以上混合して使用することができる。

0022

また、アンカー層の顔料の含有量は、アンカー層の樹脂100重量部に対し、150〜1900重量部、好ましくは1400〜1800重量部である。150重量部以上とすることによりアンカー層が多孔状のものとなり、転写後のインク受容層表面に顔料印字適性を付与することができ、1900重量部以下とすることにより塗膜強度を十分なものとすることができる。

0023

アンカー層の厚みは2μm以下、好ましくは1μm以下である。2μm以下とすることにより、塗膜強度を十分なものとすることができ、また、顔料インクの顔料をインク受容層まで透過させ顔料インクの定着性を向上させることができる。厚みの下限は特に制限されるものではないが、アンカー層の機能を効果的に発揮すべく、0.25μm以上であることが好ましい。

0024

アンカー層には染料インクの定着性、発色性を向上させるため、カチオン性添加剤を添加することが好ましい。カチオン性添加剤としては、ポリアリルアミンポリアミドエピクロルヒドリン、4級アンモニウム塩などがあげられる。

0025

インク受容層は少なくとも樹脂から構成されるものであり、いわゆる樹脂膨潤タイプとよばれるものが採用される。

0026

インク受容層の樹脂は、主としてインク受容層の樹脂として一般的に使用されている水溶性樹脂親水性樹脂から構成される。このような水溶性ないし親水性樹脂としては、アルブミンゼラチンカゼインでんぷんアラビヤゴムアルギン酸ソーダなどの天然樹脂カルボキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースポリアミドポリアクリルアミドポリフェニルアセトアセタールポリビニルアセタールポリビニルホルマールポリエチレンイミンポリビニルピロリドンメラミン樹脂ポリウレタンポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリメタアクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル共重合体などの合成樹脂があげられ、これらを単独であるいは2種以上混合して使用することができる。

0027

なお、インク受容層は接着性を有するものであってもよい。インク受容層が接着性を有するものであれば、別途接着層を利用しなくても被転写物に貼り合わせることができ、作業性を向上させることができる。

0028

インク受容層に接着性を発現させるには、インク受容層の樹脂として水溶性樹脂ないし親水性樹脂に加え、「ホットメルト樹脂のみ」、「ホットメルト樹脂および粘着付与剤」、「熱可塑性樹脂および結晶性可塑剤」若しくは「熱可塑性樹脂、結晶性可塑剤および粘着付与剤」を添加する方法があげられる。但し、いずれの場合も水溶性樹脂ないし親水性樹脂に加えて添加するホットメルト樹脂などの合計含有量が、水溶性樹脂ないし親水性樹脂100重量部に対し100〜1000重量部の範囲であることが好ましい。100重量部以上とすることにより、十分な接着性を得ることができ、1000重量部以下とすることにより、インク受容性能に支障をきたすことがなくなるからである。

0029

これらホットメルト樹脂、熱可塑性樹脂、結晶性可塑剤、粘着付与剤としては、従来公知のものを使用することができる。

0030

インク受容層には顔料を添加することは必ずしも必要ないが、インク吸収性を向上させるため、顔料を添加することが好ましい。インク受容層の顔料の添加量は、インク受容層の樹脂100重量部に対し、150重量部未満、好ましくは50〜150重量部、さらに好ましくは80〜120重量部であることが望ましい。150重量部未満とすることにより塗膜強度を十分なものとすることができ、50重量部以上とすることによりインク吸収性を向上させることができる。

0031

インク受容層の顔料としては、アンカー層の顔料として例示した顔料と同様のものを使用することができる。

0032

インク受容層の厚みは特に限定されるものではないが、通常5〜50μm、好適には10〜30μmの範囲で選択される。

0033

インク受容層上には、被転写物に貼着するための接着層を設けても良い。接着層を構成する接着剤は被転写物に貼着可能なものであれば特に制限されることなく、天然ゴム系ニトリルゴム系、スチレンブタジエン系などのエラストマー接着剤、エポキシ系、ウレタン系、アクリル系などの合成樹脂接着剤、その他、UV硬化型接着剤、EB硬化型接着剤エマルジョン系接着剤などの従来公知のものを使用することができる。なお、取り扱い性向上のため、接着層上にはセパレータを設けておくことが好ましい。

0034

本発明のインク受容層転写材は、インク受容層が二層以上からなるものであってもよい。このような複数のインク受容層からなるインク受容層転写材によれば、インク吸収速度を向上させることができる。

0035

なお、アンカー層およびインク受容層には、レベリング剤紫外線吸収剤酸化防止剤キレート剤などの添加剤を添加することができる。

0036

以上のようなアンカー層およびインク受容層を形成する方法としては、上記の樹脂、顔料および必要により添加される添加剤を適当な溶媒に溶解又は分散させて塗布液を調製し、当該塗布液をロールコーティング法、バーコーティング法スプレーコーティング法エアナイフコーティング法等の公知の方法により支持体上に塗布、乾燥させる方法、その他上記混合物ホットメルトコーティングする方法などがあげられる。

0037

また、インク受容層転写材のカーリングを防止するため、剥離可能な支持体のアンカー層およびインク受容層とは反対側の面にバックコート層を設けることは何ら差し支えない。

0038

以上のような本発明のインク受容層転写材は、被転写物に転写して使用される。被転写物は特に制限されるものではないが、主としてインク受容層を塗布、乾燥してインク受容層を形成することが困難な性質を有するものが採用される。例えば、繊維布帛やシリコーンシートなどの塗布工程に問題のあるもの、感熱記録紙や比較的低温熱収縮を起こす塩化ビニルシートなどの熱乾燥工程に問題のあるものなどである。

0039

インク受容層転写材を被転写物に転写すると、被転写物上に、接着層、インク受容層、アンカー層を有する構成(図2)、あるいは被転写物上に、インク受容層、アンカー層を有する構成(図3)からなるインクジェット記録材料を得ることができる。かかる構成のインクジェット記録材料は、インク受容層が膨潤タイプのものであるにもかかわらず、多孔状のアンカー層がインク受容層の上に形成されているものであるから顔料印字適性を有するものである。また、アンカー層中の顔料の平均粒径が1μm以下と微細なものであることからインク受容層の表面に光沢を付与し得るものである。さらに、アンカー層は多孔状のものであるが厚みが2μm以下と薄いものであることから塗膜強度も十分満足するものである。さらに、厚みが2μm以下のアンカー層のみでは顔料インクや染料インクを十分吸収しきれないところ、下方に存在するインク受容層により顔料インクや染料インクを十分吸収することができるものである。

0040

次に、本発明のインクジェット記録材料の作製方法について説明する。

0041

まず、上述したインク受容層転写材のインク受容層側と、被転写物を貼り合わせる。インク受容層転写材のインク受容層側と、被転写物を貼り合わせる方法としては、(1)インク受容層転写材のインク受容層上に接着層を形成し、該接着層と被転写物を貼り合わせる方法、(2)インク受容層転写材のインク受容層の接着性を利用し、該インク受容層と被転写物を貼り合わせる方法、(3)被転写物上に接着層を形成し、該接着層とインク受容層転写材のインク受容層側を貼り合わせる方法、などがあげられる。

0042

次いで、インク受容層転写材のインク受容層側と、被転写物を貼り合わせてなる材料から、剥離可能な支持体を除去し、インク受容層およびアンカー層を被転写物に転写させる。

0043

以上のような本発明のインクジェット記録材料の作製方法によれば、被転写物上に、接着層、インク受容層、アンカー層を有する構成、あるいは被転写物上に、インク受容層、アンカー層を有する構成からなるインクジェット記録材料であって、顔料印字適性、表面光沢、塗膜強度に優れたものを容易に作製することができる(図2図3)。

0044

なお、膨潤タイプのインク受容層のみを被転写物に転写した後に、上述したようなアンカー層を塗布、乾燥することにより同様のものが得られるのではないかと考えることができる。しかし、この場合インク受容層中アンカー層用塗布液が染み込んでしまい、うまくアンカー層を形成することができない。

0045

以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準とする。

0046

[実施例1]厚み100μmの透明ポリエステルフィルムルミラーT60:東レ社)上に、下記の組成からなるアンカー層用塗布液を乾燥後の厚みが1μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してアンカー層を形成した。

0047

<アンカー層用塗布液>
シリカゾル(平均粒径0.3μm、18.5%水分散液)50部
サイロジェット703C:グレイスデビソン社)
・ポリビニルアルコール1部
(ゴーセノールGH-20:日本合成化学工業社)
・水 49部

0048

次いで、アンカー層上に、下記の組成からなるインク受容層用塗布液を乾燥後の厚みが30μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、インク受容層転写材を得た。

0049

<インク受容層用塗布液>
・ポリビニルピロリドン10部
(K−90:ISP社
・シリカ(平均粒径9μm) 4部
(ミズカシルP78F:水澤化学社)
イソプロピルアルコール126部

0050

[実施例2]実施例1のアンカー層用塗布液に、カチオン性添加剤(HP-143A:センカ社)を0.2部追加した以外は実施例1と同様にしてインク受容層転写材を得た。

0051

[比較例1]アンカー層を設けなかった以外は実施例1と同様にしてインク受容層転写材を得た。

0052

[比較例2]厚み100μmの透明ポリエステルフィルム(ルミラーT60:東レ社)上に、下記の組成からなるインク受容層用塗布液を乾燥後の厚みが20μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、インク受容層転写材を得た。

0053

<インク受容層用塗布液>
・ポリビニルアルコール1部
(ゴーセノールGH-20:日本合成化学工業社)
・アルミナ(平均粒径15nm、20%水分散液) 45部
・水 54部

0054

[比較例3]実施例1のアンカー層用塗布液のシリカゾルを、シリカ(サイリシア740:富士シリシア化学社、平均粒径3μm)の18.5%水分散液に変更した以外は実施例1と同様にしてインク受容層転写材を得た。

0055

[比較例4]実施例1のアンカー層用塗布液のポリビニルアルコールの含有量を10部に変更した以外は実施例1と同様にしてインク受容層転写材を得た。

0056

[比較例5]実施例1のアンカー層の厚みを5μmに変更した以外は実施例1と同様にしてインク受容層転写材を得た。

0057

実施例および比較例で得られたインク受容層転写材のインク受容層上に、オリバインBPS5296(東洋インキ製造社)とオリバインBHS8515(東洋インキ製造社)を52:1で混合した接着剤を、乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布、乾燥して接着層を形成した。

0058

次いで、接着層上に塩化ビニルシート(スコッチカル:住友スリエム社)をラミネートし、剥離可能な支持体(ポリエステルフィルム)を除去し、被転写物(塩化ビニルシート)上に、接着層、インク受容層、アンカー層を順次有するインクジェット記録材料を得た。

0059

このようにして得られたインクジェット記録材料につき、以下の項目の評価を行った。結果を表1に示す。

0060

(1)光沢
光沢を測定した結果、値が20以上のものを「○」、20未満のものを「×」とした。なお、光沢とはJIS−K7105にいう光沢のことであり、測定法もそれに準じて行った(測定角60度)。
(2)顔料インク印字適性
インクジェットプリンタ(JV2−130:ミマキエンジニアリング社)を使用し、720dpi、4pass片方向でYMCBKを印字した。その結果、顔料割れをおこさず定着したものを「○」、顔料割れをおこしたものを「×」とした。
(3)染料インク印字適性
インクジェットプリンタ(PM9000C:セイコーエプソン社)を使用し、専用光沢フィルムモードでYMCBKを印字した。 その結果、発色が良く滲まないものを「◎」、単に滲まないものを「○」、滲んでしまったものを「×」とした。
(4)塗膜強度
90°に折り曲げた結果、塗膜に問題を生じないものを「○」、塗膜が割れてしまったものを「×」とした。

0061

0062

実施例1、2のものは、インク受容層として膨潤タイプのインク受容層を採用し、剥離可能な支持体とインク受容層との間に特定のアンカー層を有するものである。従って、実施例1、2のインク受容層転写材により作製されたインクジェット記録材料は、顔料印字適性、染料印字適性、表面光沢、塗膜強度の全てを満足するものであった。特に実施例2のものは、アンカー層にカチオン性添加剤を含有するものであるから、染料印字適性に特に優れるものであった。また、実施例1、2のインクジェット記録材料の作製方法によれば、上記性能を有するインクジェット記録材料を容易に作製できるものであった。

0063

比較例1のものは、アンカー層を有さないものである。従って、比較例1のインク受容層転写材により作製されたインクジェット記録材料は、表面光沢及び顔料印字適性に劣るものであった。

0064

比較例2のものは、インク受容層が孔吸収タイプのものである。従って、比較例2のインク受容層転写材により作製されたインクジェット記録材料は、塗膜強度に劣るものであった。

0065

比較例3のものは、アンカー層の顔料の平均粒径が大きいものである。従って、比較例3のインク受容層転写材により作製されたインクジェット記録材料は、表面光沢に劣るものであった。

0066

比較例4のものは、アンカー層の顔料の含有量が少ないものである。従って、比較例4のインク受容層転写材により作製されたインクジェット記録材料は、顔料印字適性に劣るものであった。

0067

比較例5のものは、アンカー層の厚みが大きいものである。従って、比較例5のインク受容層転写材により作製されたインクジェット記録材料は、塗膜強度に劣るものであった。

発明の効果

0068

以上のように、本発明のインク受容層転写材は、インク受容層として膨潤タイプのインク受容層を採用し、剥離可能な支持体とインク受容層との間に特定のアンカー層を有するものである。従って、インク受容層が膨潤タイプのものであるにもかかわらず、多孔状のアンカー層がインク受容層の上に形成されているものであるから顔料印字適性を有するものである。また、アンカー層中の顔料の平均粒径が1μm以下と微細なものであることからインク受容層の表面に光沢を付与し得るものである。さらに、アンカー層は多孔状のものであるが厚みが2μm以下と薄いものであることから塗膜強度も十分満足するものである。

0069

本発明のインクジェット記録材料の作製方法によれば、被転写物上に、接着層、インク受容層、アンカー層を有する構成、あるいは被転写物上に、インク受容層、アンカー層を有する構成からなるインクジェット記録材料であって、顔料印字適性、表面光沢、塗膜強度に優れたものを容易に作製することができる。

図面の簡単な説明

0070

図1本発明のインク受容層転写材の一実施例を示す断面図
図2本発明の方法により作製されたインクジェット記録材料の一実施例を示す断面図
図3本発明の方法により作製されたインクジェット記録材料の他の実施例を示す断面図

--

0071

1・・・剥離可能な支持体
2・・・アンカー層
3・・・インク受容層
4・・・インク受容層転写材
5・・・被転写物
6・・・接着層
7・・・インクジェット記録材料

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