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技術 細胞を培養するための方法および装置

出願人 ベクトンディキンソンアンドカンパニー
発明者 アンドレアリエブマン-ヴィンソンメアリーメイヤーヘレンブイ.ヘシャー
出願日 2002年3月27日 (18年7ヶ月経過) 出願番号 2002-089944
公開日 2002年10月22日 (18年0ヶ月経過) 公開番号 2002-306155
状態 拒絶査定
技術分野 微生物・酵素関連装置 微生物、その培養処理
主要キーワード プラズマガス放電 空気透過性膜 孔内部表面 内部細孔表面 マクロ細孔質 オープンセルフォーム 酸化的処理 低圧環境
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題・解決手段

細胞および組織の増殖のための多孔質三次元足場であって、オープンセルポリマーマトリックスを含む複数の表面を有し、このオープンセルポリマーマトリックスは、細孔およびチャネルを有し、この細孔およびチャネルは、実質的に連続的なチャネルの網目構造を形成し、この網目構造は、細胞および細胞栄養の拡散を促進し、ここで、この足場および網目構造のこの表面は、内部細孔表面を含み、細胞付着を促進するよう官能基化されている、足場。

概要

背景

概要

細胞および組織の増殖のための多孔質三次元足場であって、オープンセルポリマーマトリックスを含む複数の表面を有し、このオープンセルポリマーマトリックスは、細孔およびチャネルを有し、この細孔およびチャネルは、実質的に連続的なチャネルの網目構造を形成し、この網目構造は、細胞および細胞栄養の拡散を促進し、ここで、この足場および網目構造のこの表面は、内部細孔表面を含み、細胞付着を促進するよう官能基化されている、足場。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
4件

この技術が所属する分野

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請求項1

細胞および組織の増殖のための多孔質三次元足場であって、オープンセルポリマーマトリックスを含む複数の表面を有し、該オープンセルポリマーマトリックスは、細孔およびチャネルを有し、該細孔およびチャネルは、実質的に連続的なチャネルの網目構造を形成し、該網目構造は、細胞および細胞栄養の拡散を促進し、ここで、該足場および網目構造の該表面は、内部細孔表面を含み、細胞付着を促進するよう官能基化されている、足場。

請求項2

前記マトリックスが、少なくとも70%の多孔度を有する、請求項1に記載の足場。

請求項3

前記官能基化が、酸化プラズマ処理により生じる、請求項1に記載の足場。

請求項4

前記細孔が、約50ミクロン〜約500ミクロンである、請求項1に記載の足場。

請求項5

ポリエーテル被覆を有する、請求項1に記載の足場。

請求項6

細胞または組織を培養する方法であって、以下:請求項1に記載の三次元足場に細胞または組織を播種する工程、および該播種した細胞を培養する工程、を包含する、方法。

請求項7

前記培養する工程の後に前記足場を回収する工程をさらに包含する、請求項6に記載の方法。

請求項8

細胞または組織を培養する装置であって、以下:バイオリアクター、および請求項1に記載の三次元足場、を備える、装置。

請求項9

前記バイオリアクターが、培養皿フラスコ、瓶、またはローラーボトルから選択される、請求項8に記載の装置。

請求項10

前記足場が、キャビティ内に位置する、請求項9に記載の装置。

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0001

本願は、2001年3月27日に出願された米国仮出願番号60/278,955の利益を主張し、その内容は、明らかに、本明細書中に参考として援用される。

0002

(発明の分野)本発明は、細胞および組織を培養するための方法および装置に関する。より特定すると、本発明は、細胞の付着および増殖を導くよう処理された表面を有する、インビトロでの三次元の組織または細胞の培養のための、合成多孔質細胞外マトリックス(通常は足場ともまた呼ばれる)に関する。

0003

(発明の背景)通常、ヒトおよび動物のインビトロでの細胞培養は、人工的な表面上において単層で実施される。培養容器(例えば、皿、フラスコおよびマルチウェルプレート)は、平坦な二次元の表面を提供し、この上で、細胞の単層が形成される。ポリスチレンは、このような培養容器の製造のために通常使用される材料である。ポリスチレン表面を処理してこれらに細胞の付着を導くための酸化プラズマ処理プロセスもまた、公知である。このような処理は、足場依存性細胞(これらは最初に付着し、そしてこれらがさらなる細胞分裂を起こす前に、拡散しなければならない)の培養のために重要である。細胞付着を支持するための培養基材の効果は、種々の因子利用可能な表面積、表面の化学組成および表面湿潤性が挙げられる)に依存する。多くの細胞に関して、培養収率は、それらの細胞が培養容器の表面に固定される能力に依存する。

0004

ヒトおよび動物の足場依存性細胞を培養するための多数のプロセスおよび方法が、当該分野において公知である。細胞および/またはそれらの産物の最終用途は、どの方法が使用のために最も適切であるかを決定する。

0005

組織および細胞の培養のための多くの標準的な方法は、組織および細胞に栄養を提供する培養培地注意深い管理および制御の必要性によって、制限される。栄養の供給の制御は、一度に培養され得る細胞および組織の量を制限する。

0006

組織操作は、しばしば、細胞外マトリックスを使用して、組織細胞の増殖を支持する。組織細胞は、マクロ細孔質マトリックス移植されて、宿主組織構造的に一体的である新たな組織を作製する。得られる組織は、潜在的に、患者において損失したかまたは損傷した組織の全ての機能を置換し得る。これらの組織細胞は、代表的に、合成マトリックス上でインビトロで培養され、次いで引き続いて、インビボに移植され、ここで、合成マトリックスは、新たな組織の形成を導く。

0007

細胞外合成マトリックスは、細胞の制御された送達または局在化を容易にするため、および組織形成のための三次元空間を維持するために、必要とされる。これらのマトリックスはまた、機能組織を得るための遺伝子発現および組織発生を導くためにも使用される。天然に存在するマトリックスは、しばしば、高度に組織化された構造を形成し得、かつ強度および安定性を天然の組織に与え得る、線維性タンパク(例えば、コラーゲンおよびエラスチン)から作製される。他の材料としては、高度に水和されたゲルを形成する多糖類鎖を含む、グリコサミノグリカンが挙げられる。多糖類成分は、マトリックスへの圧縮力に対して抵抗性であり、一方で線維性タンパクは、引張り強度を提供する。

0008

合成ポリマーはまた、構造的足場を形成して、操作された組織に強度および構造的完全性を提供するために、使用された。ポリマーは、線維またはスポンジに基づく足場の形態での、生分解性ポリマー(例えば、ポリグリコール酸)であり得る。

0009

細胞および組織の増殖を改善するために、種々のデバイス提唱された。一例は、Kurjanらに対する米国特許第5,763,267号に開示されている。そこに開示される装置は、細胞懸濁液の大規模な培養およびパッケージングに関する。この装置は、処理チャンバを有する複数の組織足場を備える。流体入口流体出口、および流体リザーバが備えられて、この装置を通して栄養培地循環させる。

0010

組織および細胞を培養するための別の方法は、Naughtonに対する米国特許第5,266,480号に開示されている。この方法は、三次元マトリックスを提供し、そしてこのマトリックスに所望の細胞を播種する。培養は、種々の医療用途のために使用され得る三次元組織を作製するために、維持される。

0011

組織および細胞を培養するために通常使用される別のデバイスは、Serkesらに対する米国特許第5,010,013号に開示されるような、ローラーボトルである。このローラーボトルは、細胞を支持するためのボトルの表面積を増加するために、複数の皺を有する。多くの型の細胞は、ゆっくりと増殖し、そして細胞が付着するための支持体または基材を必要とする。このローラーボトルは、細胞を支持するための表面積を増加させることを意図されるデバイスの一例である。

0012

先行技術の装置および方法は、一般に、それらの意図される目的においては効果的であった。しかし、細胞および組織を培養するための改善された方法およびデバイスに関する、産業における必要性が、存在し続けている。

0013

上述の特許文献の引用は、上記のもののいずれかが直接関連のある先行技術であることの認証とは意図されない。これらの文献の日付に関する言及または内容に関する説明の全ては、本発明者らに入手可能な情報に基づいており、そしてこれらの文献の日付または内容の正確さに関するいかなる認証をも構成しない。

0014

(発明の要旨)本発明は、以下を提供する:
1.細胞および組織の増殖のための多孔質の三次元足場であって、オープンセルポリマーマトリックスを含む複数の表面を有し、このオープンセルポリマーマトリックスは、細孔およびチャネルを有し、この細孔およびチャネルは、実質的に連続的なチャネルの網目構造を形成し、この網目構造は、細胞および細胞栄養の拡散を促進し、ここで、この足場および網目構造のこの表面は、内部細孔表面を含み、細胞付着を促進するよう官能基化されている、足場。

0015

2. 上記マトリックスが、少なくとも70%の多孔度を有する、項1に記載の足場。

0016

3. 上記官能基化が、酸化的プラズマ処理により生じる、項1に記載の足場。

0017

4. 上記細孔が、約50ミクロン〜約500ミクロンである、項1に記載の足場。

0018

5.ポリエーテル被覆を有する、項1に記載の足場。

0019

6.細胞または組織を培養する方法であって、以下:項1に記載の三次元足場に細胞または組織を播種する工程、およびこの播種した細胞を培養する工程、を包含する、方法。

0020

7. 上記培養する工程の後に上記足場を回収する工程をさらに包含する、項6に記載の方法。

0021

8.細胞または組織を培養する装置であって、以下:バイオリアクター、および項1に記載の三次元足場、を備える、装置。

0022

9. 上記バイオリアクターが、培養皿、フラスコ、瓶、またはローラーボトルから選択される、項8に記載の装置。

0023

10. 上記足場が、キャビティ内に位置する、項9に記載の装置。

0024

本発明は、細胞および組織を培養するための方法および装置に関する。より特定すると、本発明は、1つ以上の内部表面を有する多孔質マトリックス上で、インビトロで細胞および組織を増殖するための方法および装置に関し、この表面は、細胞増殖を促進するよう処理された細孔内部表面を含む。従って、本発明の主要な課題は、インビトロで細胞および組織の培養物の増殖の効率を改善するための方法および装置を提供することである。

0025

本発明の別の局面は、細胞および組織の増殖を促進するための表面積を有する、細胞および組織の多孔質の足場を提供することである。

0026

本発明のさらなる局面は、細胞および組織の培養物を支持し、そして細胞増殖を促進するための足場として適切な、オープンセルポリスチレンマトリックスを提供することである。

0027

本発明の別の課題は、細胞または組織の培養の間に細胞および組織を効果的に固定するために、表面を官能基化するよう処理された、オープンセルポリスチレン足場を提供することである。

0028

本発明のなお別の局面は、オープンセルポリスチレンから作製される足場を使用して、細胞および組織を培養するための方法を提供することであり、このオープンセルポリスチレンは、細胞および組織の増殖の間の細胞および組織の固定を増強するために、酸化的無線周波数エッチングによって処理されている。

0029

本発明のさらなる局面は、細胞および組織の培養のための三次元足場を提供することであり、ここで、この足場は、約50ミクロン〜約200ミクロンの細孔径を有する多孔質のオープンセルポリスチレンフォームである。

0030

本発明のなお別の局面は、バイオリアクターへの挿入物として使用するための足場を提供することであり、ここでこの足場は、細胞および組織の増殖を支持するよう官能基化された表面領域を有する、多孔質のオープンセルフォームである。

0031

本発明の局面および利点は、基本的に、容器、および細胞の増殖を支持するための、この容器内に位置する三次元足場支持体を提供することによって、達成される。この支持体は、多孔質の、オープン孔ポリマーフォーム部材を備える。このポリマーフォーム部材は、実質的に連続的なポリマーマトリックスを有し、このマトリックスは、内部表面を規定する複数の細孔を有する。このポリマーマトリックスは、酸化的無線周波数処理に供されて、この内部表面が官能基化され、そしてこのオープン細孔の内部表面の表面への細胞の付着を促進する。

0032

本発明の局面および利点は、細胞を培養する方法を提供することによってさらに達成され、この方法は、オープン細孔ポリマーフォーム部材から形成される三次元足場支持体を提供する工程、細胞に栄養培地を供給しながら、この足場に細胞を播種する工程、およびこの細胞をこの足場上でインビトロで培養する工程を包含し、ここで、このポリマーフォーム部材は、実質的に連続的なポリマーマトリックスを有し、このポリマーマトリックスは、内部表面を規定する複数のオープン細孔を有し、ここで、このポリマーマトリックスは、酸化的無線周波数エッチングに供されている。

0033

本発明の局面および利点はまた、細胞の増殖を支持するための多孔質ポリマー足場を調製するための方法を提供することによって、達成される。この方法は、オープン細孔ポリマーマトリックスから形成される三次元部材を提供する工程、およびこの部材の内部表面を、酸化的無線周波数エッチングによってエッチングして、この部材の表面を酸化する工程を包含し、ここで、このポリマーマトリックスは、この部材の内部表面を規定する、相互接続された複数の細孔を有する。

0034

本発明のこれらの局面、利点および他の顕著な特徴は、添付の図面および本発明の以下の詳細な説明から、明らかとなる。

0035

(発明の詳細な説明)本発明は、細胞を培養するための方法および装置に関する。より特定すると、本発明は、多孔質足場を使用してインビトロで細胞および組織を培養するための方法および装置に関する。

0036

本発明の足場は、多孔質の三次元部材であり、オープンセルポリマーフォームから形成される。この多孔質フォームの足場は、高度に相互接続された細孔を有する、実質的に連続的なポリマー相を有する。これらの細孔は、実質的に連続的なチャネルを、このポリマーマトリックスを通して形成する。これらのチャネルは、接続されて、細胞増殖に適した非常に高い表面積を有する実質的に連続的なチャネルの網目構造を、ポリマー相内に形成する。好ましくは、これらのチャネルまたは細孔は、ポリマー相の全体にわたって分布して、細胞および細胞栄養の拡散を、これらの細孔にわたって促進する。

0037

本発明の足場は、種々の細胞および組織を培養するために適切である。この足場は、特に、インビトロでの細胞および組織の培養に適切である。培養され得る細胞の例としては、腫瘍細胞骨髄細胞皮膚細胞肝細胞膵細胞腎細胞神経学的組織細胞、副腎細胞などが挙げられる。

0038

本発明のポリマー足場は、インビボでの細胞および組織の増殖のための移植物として、ならびに特に、細胞および組織を種々のバイオリアクターにおいて支持するための、インビトロでの細胞増殖のために、適切である。このバイオリアクターは、例えば、培養皿、フラスコ、瓶、またはローラーボトルであり得る。

0039

本発明による足場は、好ましくは、必要に応じて挿入および除去され得る、バイオリアクターにおいて使用するための挿入物である。あるいは、バイオリアクター自体が、本発明に従って、バイオリアクターの表面において細胞および組織の増殖を直接促進するように作製され得る。

0040

図1および2に示す本発明の1つの実施形態において、バイオリアクター10は、ローラーボトル12の形態である。ローラーボトル12は本発明の種々の局面を説明することが意図されること、ならびにこのバイオリアクターは他の形状、大きさおよび形態を有し得ることが、理解される。図示される実施形態において、ローラーボトル12は、実質的に円筒形側壁14および閉じた底端部16を有する。図示される実施形態において、底端部16は、ボトル12の内部表面積を増加させるための、凹部18を備える。ローラーボトル12はまた、頂部壁20を備え、これは、頂部壁20から延びる頸部24によって形成される開口部を有する。閉鎖部材26が提供されて、頸部24に嵌合し、使用中にボトル12を閉じる。好ましくは、閉鎖部材26は、使用中に液体サンプルを含むために、耐漏出シールを形成する。本発明の実施形態において、閉鎖部材26は、当該分野において公知のように、空気透過性膜を有し得る。

0041

ローラーボトル12は、キャビティ30内に位置する多孔質足場28を備える。図示される実施形態において、足場28は、実質的に円柱形の形状を有し、そして全体の寸法は、キャビティ30の内部寸法よりわずかに小さい。この実施形態において、足場28は、キャビティ30の内部を移動して、ボトル12が細胞増殖プロセスの間に回転するにつれて、細胞増殖支持培地と連続的に接触するような寸法にされた、挿入物として提供される。好ましくは、足場28は、ローラーボトル12の内部表面との過剰の衝突を回避するような形状および寸法を有して、細胞が足場28の表面から外れることを減少させる。図2に示すように、足場28は、相互接続された細孔34を有する、実質的に連続的なポリマーマトリックス32を備える。

0042

さらなる実施形態において、足場28は、固定された位置で、ローラーボトル12または他のバイオリアクターの内部に設置される。1つの実施形態において、足場28は、ローラーボトル12から取り外し可能である。図示される実施形態において、足場28は、ローラーボトル12の開口部22より大きく、そして取り外しを意図されない。足場が取り外し可能である実施形態において、バイオリアクターは、バイオリアクターからの足場の容易な分離を可能にする適切な寸法にされる。取り外し可能な端部キャップを有し、その結果支持体表面が挿入され得るローラーボトルの一例は、Mussiらに対する米国特許第4,912,058号に開示され、これは、その全体が、本明細書中に参考として援用される。

0043

細胞および組織を培養するための本発明の方法は、内部に多孔質足場28が収容された培養容器(例えば、図1および2の実施形態のローラーボトル12)を提供する。多孔質足場28には、標的細胞が播種され、そして標的細胞の増殖を支持し得る栄養増殖培地が供給される。次いで、ローラーボトル12は、当該分野において公知のような適切なローリングデバイス内に、適切な温度条件下で、そして足場28上の標的細胞を培養するに十分な時間にわたって、配置される。

0044

図示される実施形態は、細胞を培養するためのローラーボトルに関する。本発明の足場はまた、細胞および組織の増殖を支持および促進し得る、他のバイオリアクターに対して使用され得る。適切なバイオリアクター培養容器の例は、Kayalらに対する米国特許第5,391,496号に開示されるような容器であり、これは、その全体が、本明細書中に参考として援用される。さらなる実施形態において、バイオリアクターは、培養培地および細胞または組織の足場を支持し得る、複数のチャンバを有し得る。適切なバイオリアクターの例は、Kurjanらに対する米国特許第5,763,237号に開示されており、これは、その全体が、本明細書中に参考として援用される。

0045

本発明の足場は、適切な処理工程による表面酸化または官能基化に耐えられる、種々のポリマーから作製され得る。足場を形成するために使用される多孔質ポリマーマトリックスの表面を酸化的プロセスに供することは、このポリマーの表面に官能基を作製することが見出された。特に、プラズマ酸化は、ポリマーマトリックス全体にわたってポリマーを改変および官能基化し得ることが、見出された。官能基化は、培養中にポリマー表面への細胞の付着を促進し、一方で、細胞が種々の回収技術によって、除去および回収されることを可能にする。

0046

本発明の好ましい実施形態において、足場28は、多孔質オープンセルポリマー(および特に、ポリスチレンフォーム)から作製され、これは、酸化的無線周波数エッチングに供される。オープンセルポリスチレン足場の酸化的無線周波数エッチングが、ポリスチレンを滅菌し、そしてポリマーマトリックスにわたって、ポリスチレンの表面を官能基化することが、見出された。ポリスチレンの官能基化は、細胞の固定および細胞の培養を促進し得る表面を生成する。無線周波数エッチングは、オープンセルポリスチレンの細孔に効果的に貫入して、これらの細孔の内部表面をプラズマ曝露し得、これらの細孔の表面を酸化および官能基化する。

0047

好ましい実施形態において、足場は、長さ、幅および厚みを有する三次元構造体であり、多孔質オープンセルポリスチレンから作製される。オープンセルポリスチレンは、好ましくは、約70%〜約75%の多孔度を有し、そして活性表面積は、少なくとも約10m2/gである。好ましくは、ポリマーフォームは、少なくとも90%、そしてより好ましくは、少なくとも約93%の多孔度を有する。ポリマーマトリックスの表面積は、約10m2/g〜約50m2/gである。ポリスチレンフォームのオープン細孔は、好ましくは、相互接続されて、実質的に連続的なチャネルを、連続的なポリマーマトリックスを通して形成する。これらのチャネルは、好ましくは、相互接続されて、チャネルの網目構造を形成し、この網目構造は、栄養培地がこのチャネルを通って効率的な細胞増殖を促進することを可能にする。

0048

細孔の寸法および特に直径は、培養される細胞または組織に依存して、変動し得る。細孔の寸法は、細胞がその細孔に入ることを可能にし、そして細胞に対する栄養がその細孔を通って交換されることを可能にするために十分に大きくなければならない。本発明の実施形態において、細孔径は、約50ミクロン〜約500ミクロン、そして好ましくは、約50ミクロン〜約200ミクロンの範囲であり得る。1つの実施形態において、細孔は、約90ミクロン〜約100ミクロンの平均直径を有する。細孔は、好ましくは、増殖中の細胞を支持し、一方で水性栄養培地がこれらの細孔を通って流れることを可能にし、そしてこれらの細孔が、得られる細胞増殖を、リンスまたは他の細胞回収方法によって解放することを可能にするために十分な大きさである。細孔径は、足場を作製するために使用されるプロセスに依存して、変動し得る。特定の実施形態において、細孔は、実質的に2つの異なる大きさであり、これらが相互接続されて、実質的に連続的なチャネルを形成する。他の実施形態において、足場は、実質的に均一な大きさの細孔を有する連続的なポリマーマトリックスから形成され、これらの細孔が相互接続されて、実質的に連続的なチャネルを形成する。

0049

図示される実施形態において、本発明の足場は、円柱形のブロック様部材である。さらなる実施形態において、足場は、バイオリアクターにおいて使用するために適した任意の所望の形状を有し得る。1つの実施例において、足場は、円盤様の形状を有し、これは、培養皿または他の適切なバイオリアクター内に配置され得る。足場は、種々の細胞培養皿組織培養皿およびマルチウェルプレートの形態であり得る。足場のオープン細孔フォームは、その構造が、種々の公知の細胞回収技術および材料を使用しての細胞の容易なリンスおよび解離を可能にする点で、特に望ましい。細胞を足場からリンスおよび解離するための1つの適切な機構は、タンパク分解酵素(例えば、トリプシン)を含む溶液を使用する。細胞を解離するための他の適切な機構は、細胞に付与される力が溶解を誘導しない限り、超音波処理または撹拌を包含する。しかし、細胞が最終的に核酸抽出アッセイまたはタンパク質抽出アッセイ(例えば、細胞産物代謝産物、または細胞膜表面の分子もしくは部分を単離するため)において使用される場合には、溶解の防止は、さほど重要ではない。当業者は、培養物からの細胞の最終的な用途に適合する場合には、当該分野において公知の任意の方法が、培養した細胞を足場からリンスまたは解離する際に有用であることを、理解する。

0050

本発明の足場は、培養プロセス中にこの足場が容器の壁または他のビーズに対して一貫して衝突しない点で、細胞および組織の培養デバイスにおける従来のビーズより優れた利点を有する。従来のビーズは、細胞を、表面でのみ支持するかまたは少なくとも主として表面で支持し、そしてその結果、このビーズがバイオリアクターの壁および他のビーズと接触するにつれて、細胞が表面から分離される。

0051

さらに、栄養増殖培地からの足場の回収が、プラスチックビーズの回収と比較して、この足場によって単純化される。このことは一般に、低下した細胞の損失およびより高い培養収率を生じる。

0052

さらに、三次元の足場は、代表的に細胞株表現型の変化を引き起こす従来の平坦な表面とは対照的に、特定の細胞株の表現型を維持し得る。

0053

本発明の好ましい実施形態において、足場28は、適切なバイオリアクター内に配置され得る挿入物である。取り外し可能な足場は、単一の立方体ブロック、球、管、棒、円盤、膜、フィルムシート、またはバイオリアクターの適切な形状および大きさの他の構造であり得る。さらなる実施形態において、足場は、繊維から形成され得、これらは束に形成される。さらなる実施形態において、これらの繊維は、織布マットまたは不織布マットであり得る。これらの繊維はまた、連続的なチャネルを備えるオープン細孔構造を有する、ポリマーマトリックスから形成される。繊維の表面は、酸化的プラズマエッチングに供されて、繊維およびポリマーマトリックスの表面が官能基化される。

0054

本発明の足場は、当該分野において公知のように、オープン細孔ポリマーフォームを生成するための種々のプロセスによって作製され得る。好ましい実施形態において、足場は、多孔質ポリスチレン本体から作製される。ポリスチレンは、好ましくは、高分子量剛性ポリマーである。さらなる実施形態において、ポリスチレンは、可撓性ポリマーであり得る。培養培地と非反応性であり、そして細胞または組織の培養を妨害しない、他の適切なポリマーもまた、使用され得る。他の実施形態において、ポリマーは、生腐食性ポリマーであり得る。適切な生分解性または生腐食性ポリマーの例としては、ポリグリコール酸、ポリ乳酸ポリエチレンオキシドポリプロピレンテレフタレートポリカプロラクトンポリヒドロキシブチレート、ならびにポリエステルポリカーボネートポリ酸無水物およびポリオルトエステル)のコポリマーが挙げられる。他の適切なポリマーとしては、ポリアミノカーボネートポリアクリレートおよびポリウレタンが挙げられる。

0055

足場は、オープン細孔フォーム構造を作製し得る種々のプロセスによって作製され得る。フォームは、例えば、適切な気体膨張または発泡剤によって生成され得る。気体発泡法によって生成する多孔質ポリマーマトリックスは、固体ポリマー部材を使用し、これは、ポリマーを飽和させるために、高圧二酸化炭素に曝される。圧力の解放は、溶解した二酸化炭素核形成および膨張を引き起こし、約100ミクロンおよび93%の多孔度のマクロ細孔を形成する。気体発泡は、溶媒(これは残って細胞および組織の増殖を妨害し得る)の使用を回避するという利点を有する。この方法は、圧力下で二酸化炭素を吸収し得るポリマーに限定される。

0056

1つの実施形態において、足場は、溶媒キャスティング粒子浸出プロセスによって作製される。このプロセスにおいて、ある量の選択されたポリマーが、適切な溶媒または溶媒の混合物に溶解される。第二の溶媒が添加されて、溶解したポリマーの冷却時に、相分離を生じさせ得る。ポリマーの溶液は、一般に、約0.5重量%〜約25重量%、そして代表的に、約10重量%〜約20重量%のポリマーを含む。

0057

足場に細孔を形成するための粒子の量は、得られるポリマー溶液と混合される。粒子は、足場の所望の細孔径に従って選択される。粒子は、単一の大きさであり得るか、またはポリマーマトリックスに選択された細孔径の分布を提供する粒径ブレンドであり得る。粒子は、非毒性の生体適合性物質であり、ポリマー溶液を形成するために使用される有機溶媒不溶であるかまたは実質的に不溶である。好ましい実施形態において、粒子は、水に易溶である。適切な粒子の例としては、生物学的に受容可能なアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩のような、結晶性物質が挙げられる。これらの塩は、代表的に、ハロゲン化物リン酸塩および硫酸塩である。代替の実施形態において、粒子は、糖の結晶または水溶性ポリマーもしくはタンパク質(例えば、アルブミン)のミクロスフィアであり得る。塩化ナトリウムが、代表的に使用される。なぜなら、これは容易に入手可能であり、水溶性であり、そして非毒性であるからである。

0058

足場は、粒子の床を適切な容器または鋳型内に形成し、そして加熱されたポリマー溶液をこの粒子の上に注ぐことによって、製造される。あるいは、粒子は、ポリマー溶液と混合され、そして鋳型内に注がれ得る。ポリマー溶液が完全に粒子と混合した後に、この溶液が冷却されて、ポリマーが固化する。次いで、有機溶媒が減圧下で除去されて、ポリマーマトリックスが形成される。次いで、粒子に適した溶媒を使用して、粒子がポリマーマトリックスから浸出される。粒子が溶解されて、オープンセルフォーム足場が製造される。

0059

相分離プロセスにおいて、ポリマーは、低温にて溶媒に溶解される。相分離は、温度を低下させ、そしてクエンチすることによって誘導され、二相固体が生成する。固化した溶媒が昇華によって除去されて、ポリマーマトリックスが生成される。

0060

ポリマーマトリックスが作製された後に、このポリマーは酸化的処理に供されて、官能基が足場の表面に形成される。酸化的処理は、細孔に貫入してポリマーマトリックスのポリマー表面を官能基化させるように、適用される。酸化的処理は、代表的に、ポリマーマトリックスの細孔を通って内部表面および間隙表面へと拡散する。酸化的処理は、表面の改変を起こして、ポリマーの水素原子酸素原子または窒素原子で置換し、ヒドロキシル基アミノ基、カルボニル基およびカルボキシル基を形成する。

0061

好ましい実施形態において、足場は、無線周波数酸化的プラズマ処理のような酸化的処理に供される。この処理雰囲気は、反応性気相酸素原子およびラジカルを含み、これらがポリマー表面と接触して、官能基を生成する。酸素原子およびラジカルは、非平衡低圧環境において気体供給源から発生し、そして対流および拡散の移送によって、ポリマー表面に送達される。これらのラジカルは、気体を高いエネルギー条件に曝して気体プラズマ放電を生じさせることによって、気体供給源から発生する。この放電は、当該分野において公知であるように、無線周波数、マイクロ波コロナ放電または直流放電によって、発生し得る。この放電はまた、レーザー光分解、光出力UV/VUランプ駆動光分解高エネルギー電子ビーム、マイクロ波、直流電源、および他の高強度イオン化放射源またはラジカル形成放射源から発生し得る。プラズマガス放電は、本発明のポリマーを処理するための1つの好ましい方法である。ポリマーフォームの内部表面を処理するために適切な方法およびデバイスは、Koontzに対する米国特許第5,141,806号および同第5,215,790号に開示されており、これらはその全体が、本明細書中に参考として援用される。

0062

プラズマ放電のための気体供給源は、好ましくは、酸素である。さらなる実施形態において、気体供給源は、アンモニアまたは窒素水素との混合物であり得る。気体供給源は、実質的な純粋な形態でか、またはヘリウムもしくはアルゴンのような気体で希釈されて、使用され得る。希釈された気体は、反応器内で、より長く持続し、そしてより高い濃度の反応性ラジカルを生成する点で、有利であり得る。気体プラズマ反応器の一例は、Koontzに対する米国特許第5,332,551号に開示されており、これは、その全体が、本明細書中に参考として援用される。好ましい実施形態において、足場は、反応性酸素原子を含む酸化的無線周波数処理に供されたポリスチレンフォームである。

0063

さらなる実施形態において、ポリマーの表面は、選択された成分に付着した適切な材料で、被覆または処理され得る。例えば、酸化的処理の前に、ポリマー表面は、ポリエチレンオキシドのようなポリエーテルで被覆され得る。酸化の際に、残余の官能基化されたポリエチレンオキシド被覆は、ペプチド、タンパク質および他の生体分子に付着し得る。

0064

上記で引用された参考文献は、具体的に援用されようとそうでなかろうと、全て、本明細書中に参考として援用される。

0065

ここで、本発明を十分に記載したが、本発明は、広範な等価のパラメータ、濃度、および条件において、本発明の意図および範囲から逸脱することなく、そして過度実験なしで実施され得ることが、当業者によって理解される。

0066

インビトロにおける細胞および組織培養物の増殖の効率を改善するための方法および装置が、開示される。効率の改善は、酸化的プラズマ放電によって表面処理されたオープンセルポリマーフォームから形成される足場の使用によって、達成される。

0067

1つの実施形態において、ポリマーフォームは、酸素ガスプラズマで処理されてポリマーの表面が官能基化された、ポリスチレンフォームである。好ましい実施形態において、足場は、細胞および組織を培養するためのバイオリアクターのための挿入物として、使用される。足場は、相互接続された複数のオープン細孔を含む連続的ポリマーマトリックスを有する、多孔質ポリマー構造体から形成される。細孔径は、代表的に、約50ミクロン〜約500ミクロンの範囲である。

図面の簡単な説明

0068

図1図1は、本発明の1つの実施形態における、ローラーボトル型の反応容器の斜視図である。
図2図2は、多孔質足場を示す、図1の容器の断面図である。

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