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技術 培養組織の元素組成分析方法、移植適性判定方法及び品質管理方法並びに、移植適性を有する培養組織の製造方法及び移植適性を有する培養組織

出願人 株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
発明者 加藤雅一山本剛之福島里佳久留島豊一
出願日 2001年3月29日 (19年8ヶ月経過) 出願番号 2001-096526
公開日 2002年10月9日 (18年2ヶ月経過) 公開番号 2002-296205
状態 拒絶査定
技術分野 放射線を利用した材料分析 生物学的材料の調査,分析 酵素、微生物を含む測定、試験 微生物、その培養処理 医療用材料 補綴
主要キーワード X線カウント数 波長分散型分光器 元素組成分析 分析箇所 各元素組成 ダイヤモンドディスク 分析画像 各測定ポイント
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図面 (7)

課題

培養組織移植適性を判定するための具体的な指標を提供すると共に、培養組織の産生基質の定量及び分布状態も容易に分析でき、更には、安定した品質の移植適性を有する培養組織を提供する。

解決手段

培養組織の移植適性を判定するために、電子マイクロプローブアナライザ等を用いて培養組織における特定の元素の量及び分布を分析する。培養組織における特定の元素の量及び分布に基づいて、培養組織の移植適性を判定する。培養組織の元素分析をしながら、培養組織の品質を管理し、移植適性を有する培養組織を製造する。

概要

背景

近年、生体外インビトロ)での細胞培養によってヒト組織再構築し、再構築した培養組織を再び生体へ適用することにより治療を行う再生医療組織工学が注目を浴びている。

細胞培養により再構築された培養組織を生体に適用する際には、培養組織が移植用組織として適切であるか否かを検査する必要がある。このような検査の1つとして、培養時に細胞から産生される基質成分染色剤で染め、その染色状態を観察し、検査を行う染色法が一般的に知られている。例えば、軟骨組織の場合、軟骨細胞の産生基質である酸性ムコ多糖類アルシアンブルーで染色することで、その状態が移植用の培養組織として適切な状態であるか否かを判断することができる。

しかしながら、染色法による検査では定量的な測定情報が得られず、染色時間等の染色条件によっては染色状態が異なるので、データの比較が困難であり、検査判断には経験や熟練が必要とされる。また、複数種の産生基質を検査する場合には、対象となる産生基質に合わせて染色剤を選択する必要があるので、染色剤ごとに多くの検査用組織切片が必要である。

他の検査法としては、培養組織を酵素等により溶解し、これを高速液体クロマトグラフHPLC)により分離することで、培養組織の組成定量測定する方法が知られている。

しかし、この方法では培養物全体の組成割合しか求められないので、その分布状態等を確認することができない。また、定量測定のための溶解工程等にも手間が掛かる。例えば、培養軟骨組織の場合、軟骨細胞の特徴的な産生基質としてはコンドロイチン硫酸ケラタン硫酸等の酸性ムコ多糖類が挙げられるが、HPLCでは各産生基質(コンドロイチン硫酸やケラタン硫酸等)の定量分析結果しか得られない。このため、産生基質全体(酸性ムコ多糖類)としての結果を得るには、HPLCで得られた各産生基質の定量結果を更に処理するという手間が掛かる。

概要

培養組織の移植適性を判定するための具体的な指標を提供すると共に、培養組織の産生基質の定量及び分布状態も容易に分析でき、更には、安定した品質の移植適性を有する培養組織を提供する。

培養組織の移植適性を判定するために、電子マイクロプローブアナライザ等を用いて培養組織における特定の元素の量及び分布を分析する。培養組織における特定の元素の量及び分布に基づいて、培養組織の移植適性を判定する。培養組織の元素分析をしながら、培養組織の品質を管理し、移植適性を有する培養組織を製造する。

目的

本発明は上記従来技術の問題点を鑑み、培養組織の移植適性を判定するための具体的な指標を提供すると共に、培養組織の産生基質の定量解析が容易にでき、培養組織の分布状態も容易に分析できる培養組織の組成分析方法及び培養組織の移植判定方法、安定した品質の移植適性を有する培養組織を提供するための培養組織の品質管理方法並びに、移植適性を有する培養組織の製造方法及び移植適性を有する培養組織を提供することを技術課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

培養組織移植適性を判定するために、前記培養組織に対して電子線を照射する電子線照射手段と、該電子線照射によって前記培養組織から放出されるX線を検出する検出手段と、該検出結果に基づいて前記培養組織の元素組成計測する計測手段と、を具備する元素分析器を使用し、前記培養組織の元素組成を測定する培養組織の元素組成分析方法。

請求項2

培養軟骨組織の移植適性を判定するために、前記培養軟骨組織に電子線を照射し、該電子線照射によって前記培養軟骨組織から放出されるX線を検出し、該検出結果に基づいて前記培養軟骨組織に含有される硫黄(S)成分を計測すること、を含む培養組織の元素組成分析方法。

請求項3

培養骨組織の移植適性を判定するために、前記培養組織に電子線を照射し、該電子線照射によって前記培養骨組織から放出されるX線を検出し、該検出結果に基づいて前記培養骨組織に含有されるカルシウム(Ca)成分またはリン(P)成分を計測すること、を含む培養組織の元素組成分析方法。

請求項4

請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の元素組成測定方法を使用する培養組織の移植適性判定方法

請求項5

培養組織に電子線を照射する電子線照射手段と、該電子線照射によって前記培養組織から放出されるX線を検出する検出手段と、該検出結果に基づいて前記培養組織の元素組成を計測する計測手段と、を具備する元素分析器を使用することを特徴とする培養組織の品質管理方法

請求項6

培養組織の元素組成を、移植適性を判定するために培養開始から所定時間後に測定して、前記培養組織の特定の元素組成の経時変化予測し、該予測結果に基づいて前記培養組織の培養期間または培養条件を調整することを特徴とする培養組織の品質管理方法。

請求項7

培養組織の元素組成を、移植適性を判定するために培養開始から所定時間後に測定することを含む移植適性を有する培養組織の製造方法。

請求項8

培養組織の元素組成を、培養開始から所定時間後に測定して、前記培養組織の特定の元素組成の経時変化を予測し、該予測結果に基づいて前記培養組織の培養期間または培養条件を調整することを特徴とする請求項7に記載の培養組織の製造方法。

請求項9

前記培養組織に電子線を照射する電子線照射手段と、該電子線照射によって前記培養組織から放出されるX線を検出する検出手段と、該検出結果に基づいて前記培養組織の元素組成を計測する計測手段と、を具備する元素分析器を使用した請求項7に記載の培養組織の製造方法。

請求項10

培養軟骨組織に電子線を照射する電子線照射手段と、該電子線照射によって前記培養組織から放出されるX線を検出する検出手段と、該検出結果に基づいて前記培養組織の元素組成を計測する計測手段と、を具備する元素分析器を使用した場合に、前記培養組織の少なくとも一部に、硫黄(S)成分が0.1〜0.4質量%含有されていることを特徴とする移植適性を有する培養組織。

技術分野

0001

本発明は培養組織移植適性を判定するための元素組成分析方法、培養組織の移植適性を判定する判定方法、培養組織の品質管理方法、並びに移植適性を有する培養組織の製造方法及び移植適性を有する培養組織に関する。

背景技術

0002

近年、生体外インビトロ)での細胞培養によってヒト組織再構築し、再構築した培養組織を再び生体へ適用することにより治療を行う再生医療組織工学が注目を浴びている。

0003

細胞培養により再構築された培養組織を生体に適用する際には、培養組織が移植用組織として適切であるか否かを検査する必要がある。このような検査の1つとして、培養時に細胞から産生される基質成分染色剤で染め、その染色状態を観察し、検査を行う染色法が一般的に知られている。例えば、軟骨組織の場合、軟骨細胞の産生基質である酸性ムコ多糖類アルシアンブルーで染色することで、その状態が移植用の培養組織として適切な状態であるか否かを判断することができる。

0004

しかしながら、染色法による検査では定量的な測定情報が得られず、染色時間等の染色条件によっては染色状態が異なるので、データの比較が困難であり、検査判断には経験や熟練が必要とされる。また、複数種の産生基質を検査する場合には、対象となる産生基質に合わせて染色剤を選択する必要があるので、染色剤ごとに多くの検査用組織切片が必要である。

0005

他の検査法としては、培養組織を酵素等により溶解し、これを高速液体クロマトグラフHPLC)により分離することで、培養組織の組成定量測定する方法が知られている。

0006

しかし、この方法では培養物全体の組成割合しか求められないので、その分布状態等を確認することができない。また、定量測定のための溶解工程等にも手間が掛かる。例えば、培養軟骨組織の場合、軟骨細胞の特徴的な産生基質としてはコンドロイチン硫酸ケラタン硫酸等の酸性ムコ多糖類が挙げられるが、HPLCでは各産生基質(コンドロイチン硫酸やケラタン硫酸等)の定量分析結果しか得られない。このため、産生基質全体(酸性ムコ多糖類)としての結果を得るには、HPLCで得られた各産生基質の定量結果を更に処理するという手間が掛かる。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は上記従来技術の問題点を鑑み、培養組織の移植適性を判定するための具体的な指標を提供すると共に、培養組織の産生基質の定量解析が容易にでき、培養組織の分布状態も容易に分析できる培養組織の組成分析方法及び培養組織の移植判定方法、安定した品質の移植適性を有する培養組織を提供するための培養組織の品質管理方法並びに、移植適性を有する培養組織の製造方法及び移植適性を有する培養組織を提供することを技術課題とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明の第1の培養組織の元素組成分析方法は、培養組織の移植適性を判定するために、前記培養組織に対して電子線を照射する電子線照射手段と、該電子線照射によって前記培養組織から放出されるX線を検出する検出手段と、該検出結果に基づいて前記培養組織の元素組成計測する計測手段と、を具備する元素分析器を使用し、前記培養組織の元素組成を測定することを特徴としている。

0009

この培養組織の元素組成分析方法によれば、電子線の照射により培養組織から放出されるX線に基づいて元素組成が分析されるので、X線の検出結果から各元素組成客観的定量分析及び、また元素の分布状態を容易に解析することができる。このため、測定対象物質毎に染色剤を用意したり、培養組織自体を複数用いたりする必要がなく、さらに、少ない材料で客観的に培養組織の移植適性を適切に判断することができる。

0010

本発明の第2の培養組織の元素組成分析方法は、培養軟骨組織の移植適性を判定するために、前記培養軟骨組織に電子線を照射し、該電子線照射によって前記培養軟骨組織から放出されるX線を検出し、該検出結果に基づいて前記培養軟骨組織に含有される硫黄(S)成分を計測すること、を含むことを特徴としている。

0011

この方法によれば、硫黄成分が分析されるので、例えば、軟骨細胞から再構築されることにより作製された培養軟骨組織や、間葉系幹細胞MSCs)を分化させて作製された培養軟骨組織における硫黄成分の客観的な定量分析及び培養組織での分布状態を容易に解析し、これに基づいて移植適性を判定することができる。

0012

本発明の第3の培養組織の元素組成分析方法は、培養骨組織の移植適性を判定するために、前記培養組織に電子線を照射し、該電子線照射によって前記培養骨組織から放出されるX線を検出し、該検出結果に基づいて前記培養骨組織に含有されるカルシウム(Ca)成分またはリン(P)成分を計測すること、を含むことを特徴としている。

0013

この方法によれば、カルシウム成分またはリン成分が分析されるので、培養組織におけるカルシウム成分及びリン成分の客観的な定量分析及び培養組織での分布状態を容易に解析し、これに基づいて移植適性を判定することができる。

0014

本発明の培養組織の移植適性判定方法は、前記第1乃至第3の培養組織の元素組成測定方法のいずれかを使用することを特徴としている。

0015

この方法によれば、培養組織の移植適性の判定に、本発明の第1乃至第3の培養組織の元素組成測定方法のいずれかが使用されるので、所定の培養組織における所定の成分の客観的な定量分析及び分布状態に基づいて、測定対象となる培養組織の移植適性を容易に且つ客観的に判定することができる。

0016

本発明の培養組織の第1の品質管理方法は、培養組織に電子線を照射する電子線照射手段と、該電子線照射によって前記培養組織から放出されるX線を検出する検出手段と、該検出結果に基づいて前記培養組織の元素組成を計測する計測手段と、を具備する元素分析器を使用することを特徴としている。

0017

この方法によれば、培養組織の品質管理を、培養組織から放出されるX線の検出結果に基づいた元素組成に基づいて培養組織の品質を管理するので、元素組成という具体的な指標に基づいて少ない材料で移植適性を判定しながら、適切に且つ容易に培養組織の品質を管理することができる。

0018

本発明の第2の品質管理方法は、培養組織の元素組成を、移植適性を判定するために培養開始から所定時間後に測定して、前記培養組織の特定の元素組成の経時変化予測し、該予測結果に基づいて前記培養組織の培養期間または培養条件を調整することを特徴としている。

0019

この方法によれば、予想された元素組成の経時変化に基づいて培養組織の培養期間や培養条件を調整しながら培養組織の培養を行うので、移植適性を有する培養組織を、効率よく適切に培養組織の品質を管理することができる。

0020

本発明の移植適性を有する培養組織の製造方法は、培養組織の元素組成を、移植適性を判定するために培養開始から所定時間後に測定することを含むことを特徴としている。

0021

この方法によれば、移植適性を判定するために元素組成を測定しながら培養組織を製造するので、元素組成という具体的な基準に基づいて、容易に且つ確実に移植適性を有する培養組織を製造することができる。

0022

また本発明の培養組織の製造方法では、上記製造方法において、培養組織の元素組成を、培養開始から所定時間後に測定して、前記培養組織の特定の元素組成の経時変化を予測し、該予測結果に基づいて前記培養組織の培養期間または培養条件を調整することを特徴としている。

0023

この発明によれば、培養組織の元素組成に基づいて調整された培養期間や培養条件下で培養組織を製造するので、移植適性を有する培養組織を容易に且つ効率よく製造することができる。

0024

さらに本発明の培養組織の製造方法では、上記製造方法において、前記培養組織に電子線を照射する電子線照射手段と、該電子線照射によって前記培養組織から放出されるX線を検出する検出手段と、該検出結果に基づいて前記培養組織の元素組成を計測する計測手段と、を具備する元素分析器を使用したことを特徴としている。

0025

この方法によれば、上記元素分析器を使用して元素組成を分析しながら培養組織を製造するので、容易に元素組成を分析しながら移植適性を有する培養組織を確実に製造することができる。

0026

本発明の移植適性を有する培養組織は、軟骨細胞を基に再構築された培養軟骨組織に電子線を照射する電子線照射手段と、該電子線照射によって前記培養組織から放出されるX線を検出する検出手段と、該検出結果に基づいて前記培養組織の元素組成を計測する計測手段と、を具備する元素分析器を使用した場合に、前記培養組織の少なくとも一部に、硫黄(S)成分が0.1〜0.4質量%含有されていることを特徴としている。

0027

この発明によれば、軟骨細胞を基にして再構築された培養組織の移植適性の判定基準として所定の硫黄成分が設定されているので、適量な軟骨基質を含み移植適性の高い培養組織を確実に提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0028

図1を参照して、本発明に係る元素分析器10を説明する。元素分析器10は、ステージ20の図1上方に、電子ビームLをステージ20に向けて射出する電子銃14と、この電子銃14及びステージ20の間に配置された収束レンズ16及び対物レンズ18とを含む電子線照射部12(本発明の電子線照射手段に相当)を備えている。収束レンズ16及び対物レンズ18には、図示しない移動手段が連結されており、ステージ20との位置を変更することによって、電子ビームLの焦点位置が調整可能になっている。

0029

ステージ20には、元素分析の測定対象物Mが載置可能となっている。また、ステージ20には、ステージ20をX方向(例えば図1紙面右方向)、Y方向(例えば図1紙面手前奥方向)及びZ方向(例えば図1上下方向)に移動可能とするための、駆動モータ等で構成された移動部22が接続されている。

0030

また元素分析器10には、測定対象物Mから発生した特性X線を検出するためのX線検出部24(本発明の検出手段に相当)が備えられている。X線検出部24は、波長分散型分光器(WDS:Wavelength Dispersive X-ray Spectrometer)や、エネルギー分散X線分光器(EDS:Energy Dispersive X-ray Spectrometer)で構成されている。波長分散型分光器の場合、X線検出部24は、分光結晶分光器駆動モータ及び検出器で構成される。この構成により、X線検出部24では、反射電子二次電子等の電子やX線等から、X線のみを検出可能にしている。

0031

X線検出部24は、X線計測系26(本発明の計測手段に相当)を介して、制御部28に接続されている。X線計測系26では、X線検出部24で検出されたX線を、スペクトル分析によって特定の元素由来の特性X線を抽出する。制御部28では、X線計測系26で抽出された特性X線に基づいて、測定対象物Mにおける元素の定量解析及び分布の解析を行うようになっている。また制御部28は、ステージ20に接続された移動部22に接続されており、ステージ20の移動量を制御できるようになっている。

0032

本発明では、インビトロで培養された培養組織が、元素分析器10の測定対象物Mとしてステージ20上に載置される。ここで測定対象物Mとして適用可能な培養組織は、インビトロでの培養により再構築されたものであって元素分析器10により測定可能であればいずれでもよいが、培養期間の経過に伴って特定の元素を含有する基質の産生が増加する組織であることが必要である。このような培養組織を再構築する細胞としては、軟骨細胞、骨芽細胞骨細胞線維芽細胞内皮細胞上皮細胞筋芽細胞脂肪細胞肝細胞神経細胞またはこれらの前駆細胞、間葉系幹細胞(MSCs)などを挙げることができる。これらの細胞はそのまま培養してもよく、また、前駆細胞やMSCsは分化させながら培養してもよい。

0033

また、培養組織として十分な構造が保たれるのであれば、必ずしも組織再生担体は必要ではないが、測定される培養組織は、三次元構造を有する組織再生用担体と、該組織再生用担体に保持された少なくとも細胞又は産生基質のいずれか1つと、で構成されていることが好ましい。このような培養組織は、そのままの形態で生体への移植に適しているからである。このような移植形態や測定の容易性の観点から、本発明により移植判定を行う培養細胞としては、軟骨細胞、骨芽細胞、骨細胞またはこれらの前駆細胞、間葉系幹細胞(MSCs)などであることがより好ましい。

0034

ここで適用可能な組織再生用担体としては、コラーゲンゼラチンヒアルロン酸フィブロネクチンフィブリンキチンキトサンラミニンデルマタン硫酸ヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸、アルギン酸カルシウムリン酸カルシウム炭酸カルシウムポリグリコール酸ポリ乳酸及びポリロタキサンなどを挙げることができる。このうち、生体への適合性及び生体吸収性の観点からコラーゲン、ゼラチン、ヒアルロン酸、フィブリンがより好ましい。

0035

元素分析器10によって培養組織を測定する場合には、培養組織を包埋処理することが必要である。包埋処理は、固定、脱水、包埋の各工程によって構成されている。固定に用いられる固定液には、グルタールアルデヒドオスミウム酸等が挙げられ、脱水はエチルアルコールアセトン等を用いることができる。これらの工程はいずれも通常の方法をそのまま適用することができ。また、包埋は、エポキシ樹脂等を用いて通常の条件で行うことができる。

0036

また測定対象物Mにおける測定箇所は、少なくとも一部であればよく、移植用の培養物である観点から、移植時に生体と接触する部位を測定箇所とすることが好ましい。

0037

このような条件下で分析される培養組織の元素は、測定対象物Mとなる培養組織の種類によって異なるが、培養軟骨組織の場合には、コンドロイチン硫酸等の軟骨基質に多く含まれる硫黄(S)成分、培養骨組織の場合には、骨組織を構成する成分であるリン(P)成分、カルシウム(Ca)成分を解析することが好ましい。また、培養表皮組織、培養真皮組織等のコラーゲンを産生する培養組織の場合には、コラーゲンを構成する要素の1つである窒素(N)成分を解析することが好ましい。なお、培養軟骨組織や培養骨組織においてもコラーゲンを産生することが知られており、窒素(N)成分により解析してもよい。

0038

この窒素のように、担体を構成する要素になり得る元素もある。このような場合には、その濃度の差異によって細胞由来の元素を分析することができるが、同一の元素成分を含有しない担体を使用するか、担体を使用しないで培養組織を作製することが好ましい。

0039

次に元素分析器10の作用を説明する。測定対象物Mとして包埋処理された培養組織を、ステージ20上に載置し、移動部22を制御して、ステージ20の位置を調整し、測定を開始する。測定を開始すると、電子銃14から電子ビームLが射出される。射出された電子ビームLは、収束レンズ16によって収束され、対物レンズ18によって焦点位置を補正されて、ステージ20上の培養組織の一部を照射する。

0040

電子ビームLの照射によって培養組織から発生した電子やX線等がX線検出部24に検知され、そのうちX線が、カウントされる。X線計測系26では、X線検出部24で検出されたX線から、電子線が照射された部位の元素由来の特性X線を抽出し、この特性X線に対応する元素組成を分析する。この元素組成により、照射部位の元素の分布、量が解析される。なお、元素組成(濃度)は各測定ポイントでの質量%として表され、その量は、既知の元素組成の標準試料を基にX線カウント数X線強度)から換算される。なお、標準試料による濃度(含有量)への換算を行わなくとも、測定条件を一定にすることによって、濃度の代わりにX線カウント数を利用することも可能である。

0041

また、ステージ20を移動部22によって移動することにより、測定対象物M上の分析点分析領域内で移動させながら測定を繰り返すことにより、分析領域内における元素の種類や分布状態を測定する。このような複数の分析箇所から得られた測定結果を二次元展開することによって、測定領域における元素の種類及び分布状態の把握を可能にするマッピングデータを得ることができる。

0042

得られたマッピングデータにはイメージ処理を施すことができ、これにより、元素の種類や量を色別で表示することができる。この場合には、測定領域において元素がどのように分布され、それぞれの分布箇所における量を一見してわかるようにできる。上記のような元素分析器10の詳細に関しては、特開2000-214111号(発明の名称電子プローブマイクロアナライザ)等に記載されている。

0043

本発明では、上述の元素分析器10を用いて元素分析を行うことにより、培養組織の移植適性の判定や、品質管理を行う。
<移植適性判定>生体の組織は、各部位によって特有の元素組成を示すものや、特有の元素組成を有する細胞因子・基質を産生していることが知られている。移植に用いる組織等価物としての培養組織は、このような生体組織近似した状態が、物理的特性および生着率の観点から好ましい。このため、本発明の培養組織の移植適性判定方法では、培養組織の元素組成や基質の産生量を解析して、生体組織との近似性に基づいて、移植適性を判定する。

0044

以下に、軟骨細胞に基づいて再構築された培養組織を例に、本発明の移植適性判定方法を説明する。図2には、ウサギ膝関節断面の元素分析結果が示されている。元素分析器10として、電子プローブマイクロアナライザ(以下、EPMAと略称日本電子株式会社製)を用いた。

0045

図2(a)に示されるように、反射電子画像では、骨部分は白く表示されるのに対して、軟骨部分は殆ど影部分となり判別できない。このため骨部分と軟骨部分とで構成されている膝関節断面であっても、軟骨部分が不鮮明であることによって鮮明な骨部分と区別可能となる。その一方で、骨部分の映像は、ほぼ均一な状態で示されている。

0046

これに対して、図2(b)に示すように、S(硫黄)成分で分析し、マッピングすると、S成分を豊富に含む軟骨部分とS成分を殆ど含まない骨部分とを明確に区別することができる。特にカラー画像で表示した場合には、S成分を例えば青色で表示することにより、より一層明確に識別することができる。

0047

また、骨部分には若干のS成分が観察できるものの、その濃度は軟骨部分のS成分の濃度とは大きく異なるので、カラー画像にした場合の色の濃淡によって、両者におけるS成分の分布も明らかにすることができる。例えば図2(b)のカラー画像においては、軟骨部分ではS成分の濃度が高いことを示す青や黄色で表示されているが、骨部分では若干のS成分を観察することができるものの、軟骨部分ほどの高い濃度を示していないので、S成分を軟骨組織の特徴的な元素として位置づけることができる。なお、図2(b)では、青よりも黄色で表示した部分の方が濃度が高いことを示している。

0048

培養組織を作製した場合、生体での状態と同等な状態であれば移植適性としては十分である、と判定することができる。培養軟骨組織の場合、生体の軟骨組織を基に作製した測定試料でのS成分が、0.1〜0.4質量%の範囲の濃度で全般的に分布しているので、少なくともS成分の濃度が0.1質量%以上で細胞周囲に分布していることが移植用の培養組織として好ましい。また、S成分が多すぎる(産生基質が多すぎる)と物理的特性が生体のものと異なるため、0.4質量%未満が好ましい。

0049

また、図2(c)及び(d)に示されるように、骨部分に関しては、P(リン)成分で、(d)はCa(カルシウム)成分で分析し、マッピングすることによって、軟骨部分と明確に区別することができる。カラー画像で表示した場合には、P成分及びCa成分を豊富に含む骨部分は赤く表示されているのに対して、P成分及びCa成分を殆ど含まない軟骨部分は影部分となって殆ど表示されない。このように、P成分及びCa成分の存在によって、軟骨部分と骨部分とを明確に識別することができるので、P成分及びCa成分を骨組織の特徴的な元素として位置づけることができる。

0050

また、骨部分においても、カラー画像の場合には、P成分及びCa成分の濃度を色の濃淡で表示することができる。例えば図2(c)をカラー画像で表示した場合には、赤よりピンクの表示の方が、濃度が高いことを示している。これにより、図2(c)上方部分がピンクで表示されているので、P成分が図2(c)下方部分よりも豊富に存在することがわかる。これに対して図2(d)をカラー画像で表示した場合には、ほぼ同様の色で表示されており、Ca成分がほぼ均一な濃度で分布していることがわかる。このように、P成分及びCa成分の分布や濃度が識別可能に表示されるので、これらを単独、あるいは相関を基に移植適性の判定を行うことができる。

0051

<品質管理方法>また本発明では、上述のような組成分析に基づいて品質管理を行う。即ち、培養組織は培養時間に伴って細胞から産生される基質成分が徐々に増加する傾向にあるので、培養組織ごとの特性の組成分析を経時的に行って監視することによって培養状態を把握し、予測することができる。

0052

このように培養状態を把握・予測することによって、対象となる移植患者の状態に応じて適切な状態の培養組織を提供することが可能となる。このため、組成分析という具体的な指標に基づいて、常に安定して品質の培養組織を移植用として提供することができる。また、培養状態に応じて培養期間を長短させたり、培養条件を変更することにより、細胞の増殖を促進、あるいは遅滞させたりして、所望の時機に所定の培養組織を提供することができる。

0053

培養状態を予測するための元素組成の測定は、培養組織を構成する細胞種増殖速度によって異なるが、培養開始時を含め回数が増えるほど的確に培養状態を予測することができる。播種密度や培養速度から培養状態がある程度把握可能な場合には、培養開始後少なくとも1回測定すればよく、例えば軟骨細胞の場合には培養開始後14日目に測定することにより、ある程度予測することができる。これにより、より簡便に品質を管理することができる。

0054

培養組織の培養の調整は、培養の状態に応じて培養期間を長短させたり、培養条件を変化させて細胞増殖を促進させたり、遅滞させたりすることによって行われる。細胞増殖速度を調整する場合には、栄養因子の添加や除去等の培地組成の変更、培地交換の時期、培養温度等が挙げられる。これらにより、培養組織の細胞増殖又は基質産生を促進、あるいは遅滞させることができ、所望の時期に適切な状態の培養組織を得ることができる。

0055

また、本発明の移植適性を有する培養組織の製造方法は、上述のような移植適性判定方法に用いられる元素組成を測定しながら培養組織を製造する。元素組成の測定は、培養組織の製造に応じて行い、適切な元素組成が認められた培養組織を、移植適性を有する培養組織とすることができる。例えば、培養期間の途中や培養終了直後の出荷時に測定することにより、移植適性を有する培養組織のみを確実に提供することができる。

0056

また、上述のように、元素組成に基づいて培養状態を把握し予測しながら培養組織を製造することもできる。この場合には、培養開始後の少なくとも1回の測定結果と、培養条件から、適切な元素組成が認められる時期を予測する。またこの予測に基づいて培養期間を長短させたり、培養条件を制御したりして、提供時期を調節しながら培養組織を製造することもできる。このようにして所定の時期まで培養を継続することによって、少ない測定回数で確実に、適切な元素組成の移植適性を有する培養組織を提供することができる。

0057

以下、軟骨細胞を基に再構築した培養軟骨組織を一実施例として挙げ、本発明を説明する。なお元素分析器10には、前記のEPMAを用いて測定した。

0058

<培養軟骨組織の作製>日本白色家兎、股、肩関節から関節軟骨採取し、トリプシンEDTA溶液およびコラゲナーゼ溶液酵素処理を行い、軟骨細胞を分離・回収した。得られた軟骨細胞を洗浄後、10v/v%FBSウシ胎児血清)−DMEMダルベッコ変法イーグル最小必須培地)を加え、細胞密度が1×107個/ml及び1×108個/mlとなるように細胞懸濁液を調製した。細胞懸濁液と3%アテロコラーゲンインプラント(高研社製)が1:4の割合になるように混合する。この混合工程により1×107個/ml及び1×108個/mlだった細胞密度は、2×106個/ml及び2×107個/mlに希釈される。この細胞−コラーゲン混合液100μlを培養皿マウント(設置)した。

0059

マウントした混合液は、37℃、5%CO2の条件下で0.5〜1時間静置してゲル化させ、培地を加え、培養を開始した。培地には50μg/mlアスコルビン酸及び100μg/mlヒアルロン酸を含有する10v/v%FBS−DMEMを使用し、37℃、5%CO2条件下で3週間培養を行った。

0060

<EPMA試料の作製>以上のようにコラーゲンゲルに包埋・培養した培養軟骨組織での基質産生状態を調べるために、EPMAを用いて培養組織断面の硫黄(S)成分の定量分析・マッピングを行った。

0061

以下、EPMAにて使用する測定試料の作製方法を簡単に説明する。培養3週間目の培養組織を生理食塩水で十分にリンス(洗浄)した後、1%オスミウム酸溶液で1時間固定した。固定後、イオン交換水で洗浄し、50%エタノールで10分間浸漬させて置換し、脱水を行った。70%、90%、99.5%、100%と徐々に濃度の高いエタノールに浸漬させて順次脱水した。さらに、n−ブチルグリシジルエステル電子顕微鏡用置換剤)で置換した後、n−ブチルグリシジルエステルとエポキシ樹脂の比率を徐々に変化させながら、エポキシ樹脂で完全に置換することにより培養組織を測定試料として包埋した。この試料をダイヤモンドディスクで切断し、研磨後カーボン蒸着し、EPMAにて測定を行った。

0062

<EPMAによる測定>EPMAの測定条件は、加速電圧15kV、照射電流0.05μAで行った。標準試料としてFe:46.55質量%、S:53.45質量%のFeS2を使用し、分光結晶にはPET(ポリエチレンテレフタレート)を使用した。測定は1ポイント当たりの測定プローブ径を6.5μm、測定時間を0.1秒とし、270×270ポイント(約1755μm×1755μm)のエリアを測定し、S成分の定量分析結果をマッピングした。

0063

<EPMAと染色法による比較>一方で軟骨細胞の産生基質である酸性ムコ多糖類の分布を染色法により調べ、EPMAの組成分析結果(図3)と比較した。比較用の染色試料はEPMA試料と同条件で培養した培養軟骨組織に対してホルマリン固定し、凍結包埋した後、組織切片を作製し、酸性ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸やケラタン硫酸等)を染色するアルシアンブルー染色法を常法で行うことにより得た(図4)。酸性ムコ多糖類の存在は、青色に染まることにより確認できる。

0064

図4に示されるように、アルシアンブルー染色像からは培養軟骨組織の表面に100〜200μm程度の厚さで連続した産生基質の層が形成されていること、及び担体内部においては細胞コロニーが形成され、その周囲に基質が産生していることなどが観察できる。しかし、アルシアンブルー染色では、染色の度合いから相対的に基質量を推測することができるが、染色の度合いが明確でなく、また実際の基質量を把握することが困難である。このため、移植適性の判定の基準とすることに好ましくない。

0065

これに対して図3に示されるように、EPMAによるS成分の組成分析結果からは、アルシアンブルー染色像と同様に、培養軟骨組織の表面に100〜200μmの厚さにS成分が多く分布していること、及び担体内部においてもコロニー状にS成分の多い部分が分布していることが観察できる。これらの部分でのS成分の割合はおよそ0.1〜0.2質量%であった。カラー画像の場合には、S成分が存在する箇所は青色乃至黄色で表示されており、特に、よりS成分が豊富な部分は黄色で表示されている。このカラー画像により、培養組織の表面付近に形成されたS成分の層に、より濃度が高い部分が存在していることがわかる。

0066

このアルシアンブルー染色像とEPMAによる分析画像を比較すると、両者からほぼ一致した結果が得られることがわかる。これらにより、EPMAを用いてS成分の分析を行うことによって、従来から行われてきたアルシアンブルー染色法と同様に、軟骨特有の基質情報を得ることが可能であることが示された。

0067

その上、上述のようにアルシアンブルー染色法では、基質の量を定量的に論じることができないが、EPMAを用いた組成分析では定量分析が可能であるので、特定成分定量値判断基準として、熟練者でなくとも容易に培養組織の移植適性を検査することができる。

0068

<EPMAによる産生基質の経時変化>また、EPMAでは定量値が測定できるが故に、培養における産生基質量の経時変化を明らかにすることもできる。このため、このような産生基質量の経時変化に基づいて培養組織の培養状態を把握し、培養期間の長短や培養条件の調整等により培養を制御し、培養組織の品質管理を行うことができる。図5及び図6は培養期間ごとにS成分分布をマッピングした分析結果を示しており、図5が培養開始時の播種密度が2×106個/mlのもの、図6が培養開始時の播種密度が2×107個/mlのものである。図5及び図6の両図ともに(a)が培養1週間目、(b)が培養2週間目、(c)が培養3週間目、(d)が培養4週間目、(e)が培養5週間目を示している。

0069

図7はS成分の質量%の経時変化を示すグラフである。このときのEPMAの測定条件は1ポイント当たりの測定プローブ径は50μm、測定時間は200秒であり、培養組織の表層でn=5、担体内部でn=20の任意のポイントで測定した。担体内部での測定は、培養組織表層から600〜1000μmの位置において、4×5のマトリクス状に20ポイントを取って行った。これら以外の測定条件はマッピング時の測定条件と同じであり、図7のデータは各測定点の平均がプロットされている。

0070

図5図7に示されるように、培養日数が経過するとともに細胞が増殖し、これに伴って軟骨細胞特有のS成分を含有する産生基質が徐々に増加していることが観察できる。

0071

これを詳細に説明すれば、培養1週目ではS成分はほとんど検出されず、まだ、軟骨特有の基質が産生されていないことがわかる。培養2週目では、コラーゲンゲル内で楕円形状に分布した領域が多く観察され始め、細胞周囲にはS成分の濃度で0.05質量%程度の基質が産生され始めているのがわかる。培養3週目では、2週目よりもさらに多くの基質が産生され、表層には連続した産生基質の層が形成されている。このになると、S成分の濃度は0.1〜0.2質量%を示しており、移植用の培養組織としては十分な状態である。培養4週目及び5週目では、培養軟骨組織の表面では更に基質が産生され、その濃度が上昇するとともに、担体内部でのコロニー状の基質分布が大きくなっていくことが観察できる。

0072

以上のようなことから、例えば、各測定点の平均が0.1質量%を越えたことをもって、移植適性を有する、との判定を行うことができる。また、培養5週目を過ぎても各測定点の平均が0.3質量%を越える程度であることから、0.4質量%を上限として考え、移植適性を容易に判定することができる。

0073

特に、図5及び図6のカラー画像では、S成分の濃度が上昇している様子が青色乃至黄色で表示されている。特に、培養日数が経過するに従って、培養組織の内部にS成分の存在を示す青色の表示の数が増加している。またこれと同時に、培養組織の外層近傍に、内部よりもS成分の濃度が高いことを示す黄色の表示が増加している。このような傾向は、培養開始時の播種密度が高い方が、より顕著であることも示された。

0074

また、前述したように移植適性の判定基準を0.1〜0.4質量%とすると、図7に示されるように、2×106個/mlの播種密度とした場合には培養3週目で、2×107個/mlの播種密度とした場合には培養2週目で、移植適性を有する培養組織となることが示された。

0075

このように、EPMAにより培養組織の組成分析を経時的に行うことによって培養状態を把握することができ、対象となる移植患者の状態に応じて適切な状態の培養組織を提供することができ、安定した品質管理を行うことができる。また、培養期間や培養条件を変更することによって細胞の増殖を促進、あるいは遅滞させることによって所望の時機に所定の培養組織を得ることができる。

発明の効果

0076

以上説明したように本発明によれば、培養組織の定量解析が容易に測定でき、培養組織の移植適性を容易に検査することができる。また、培養組織の組成分析結果を経時的に監視する事によって品質の安定した培養組織を提供することができる。

図面の簡単な説明

0077

図1本発明の実施の形態に係る元素組成分析器の概略図である。
図2EPMAによるウサギ膝関節断面の元素分析結果を示した図であり、(a)は反射電子画像、(b)はS成分で分析してマッピングした画像、(c)はP成分で分析してマッピングした画像、(d)はCa成分で分析してマッピングした画像である。
図3本発明の実施例に係るウサギ膝関節断面のEPMAによる組成分析結果をマッピングした画像である。
図4本発明の実施例に係るウサギ膝関節断面のアルシアンブルー染色像である。
図52×106個/mlの播種密度で培養開始した培養組織におけるS成分分布の経時変化を示した画像である。
図62×107個/mlの播種密度で培養開始した培養組織におけるS成分分布の経時的変化を示した画像である。
図7培養開始後の培養組織におけるS成分濃度の経時的変化を示したグラフである。

--

0078

10元素分析器
12電子線照射部(電子線照射手段)
20ステージ
22 移動部
24X線検出部(検出手段)
26X線計測系(計測手段)
28 制御部
L電子ビーム
M 測定対象物

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