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技術 冷間加工性および熱処理後の強度安定性に優れた線状または棒状鋼およびその製造方法並びに機械部品

出願人 株式会社神戸製鋼所
発明者 畠英雄阿南吾郎
出願日 2001年3月28日 (19年9ヶ月経過) 出願番号 2001-093588
公開日 2002年10月9日 (18年2ヶ月経過) 公開番号 2002-294401
状態 特許登録済
技術分野 鋼の加工熱処理
主要キーワード 機械切削加工 円柱試料 設定理由 コンベアカバー 軟化焼鈍処理 時効効果 窒化物形成能 冷間圧造
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課題

熱間圧延ままで、軟化焼鈍等の熱処理を行わなくても良好に冷間加工を行うことができる優れた冷間加工性を有し、かつ成形加工後焼入れを施した場合であっても、硬さにばらつきの生じない熱処理後の強度安定性に優れた線状または棒状鋼を提供する。

解決手段

質量%で、C:0.1〜0.6%、Si:0.15%以下(0%を含まない)、Mn:0.1〜0.6%、P:0.02%以下(0%を含む)、S:0.03%以下(0%を含む)、B:0.0005〜0.005%、Al:0.01〜0.1%、N:0.010%以下(0%を含まない)、Zr:0.025〜0.08%及び/又はHf:0.05〜0.16%を満たすとともに下記式(1)を満たし、フェライトおよびパーライト主体とする組織を有するようにする。

1.2≦(Zr/91.2+Hf/178.5)/(N/14.0)≦4.0 …(1)

概要

背景

冷間加工は、熱間加工機械切削加工と比較して、精度良く加工を行うことができ、かつ鋼材歩留りも良好な成形加工法であることから、ボルトナット等の機械部品を効率よく製造する方法として汎用されている。

この様な冷間加工に使用される鋼は、本質的に優れた冷間加工性、即ち、冷間加工時の変形抵抗が小さく、且つ延性伸び絞り)に優れていることが要求される。鋼の変形抵抗が高いと、冷間加工に使用する工具寿命が低下してしまい、一方、延性が低いと冷間加工時に割れが生じ易く、不良品発生の原因となるからである。従って一般には、鋼の変形抵抗を低下させ、かつ延性を高めて冷間加工し易くすることを目的に、冷間加工前の鋼材に球状化焼鈍処理を施して、鋼材を軟化させ且つ延性を高めることが行われている。

しかしながら、前記球状化焼鈍処理は長時間を要する工程であることから、生産性を高めるとともに、大幅な省エネルギー低コスト化を図るべく、該処理工程を省略する傾向にある。そしてこの様な事情に鑑み、熱間圧延ままで上記熱処理を施さなくとも良好に冷間加工を行うことのできる線状または棒状鋼の実現が切望されているのである。

熱間圧延ままの鋼材の冷間加工性を向上させる方法の一つに、固溶強化の低減が挙げられる。例えば、特許第2566068号、同2998712号、および特開平11−92868号等には、鋼中の固溶強化元素Si、Mnを低減することで固溶強化の低減を図り、これらSi、Mnによる焼入れ性の確保を、Bの添加により補う技術が開示されている。更には、Bをフリーの状態にして焼入れ性向上効果を有効に発揮させるべく、N固定元素(一般的にはTiが挙げられる)を添加して、BがNと結合してBNを形成するのを抑制する技術が開示されている。

熱間圧延ままの鋼に冷間加工性を付与するその他の方法として、フリーのNにより生ずる動的歪時効効果の抑制が挙げられる。フリーのNが存在すると、冷間加工時に動的歪時効が発生して変形抵抗が増大し、良好に冷間加工を行うことができないのである。本発明者らは、B等のN固定元素を添加してNを窒化物として固定し、冷間加工時の動的歪時効を抑制する方法を既に提案している(特開平11−72556号)。

ところで冷間加工に用いる線状または棒状鋼には、上述の如く熱間圧延ままでも良好に冷間加工を行うことのできる優れた冷間加工性の他、冷間加工時の高い割れ限界、更には成形加工後焼入れ処理で硬さにばらつきが生じず安定した強度を確保できることが特性として求められる。

冷間加工時の割れは粗大な介在物基点に生じることから、割れ限界の向上を図るには、粗大な介在物の生成を抑制することが一般に有効である。この様な割れの基点となる粗大な介在物としてMnSが挙げられるが、粗大MnSの発生を抑制するにはS量を低減することが一般的である。またTi添加鋼においては粗大TiNが生じ易いことから、特開平9−296251号では、TiとNの総量およびTi/N比規制して、粗大TiNの生成を抑制する技術が開示されている。

一方、冷間加工を施して部品成形後には、強度や硬さを調整するため焼入れ処理を施すことが一般的であるが、この焼入れが不安定であると、焼入れ後の部品に硬さや寸法のばらつきが生じ易い。この様に焼入れを不安定にさせる原因の一つとして、焼入れ時にオーステナイト結晶粒が粗大化することが挙げられる。結晶粒が粗大化すると靭性劣化し易くなることから、結晶粒の粗大化を抑制することが、熱処理後の強度安定性を確保し、靭性の劣化を防止する上で重要なのであって、特許第2998712号、特開平11−92868号、同9−296251号では、Ti,Nb等の炭窒化物析出させ、そのピニング効果結晶粒粗大化を抑制することが提案されている。

この様に、各々の特性についてはその達成手段が既に提案されているが、圧延ままでの優れた冷間加工性、割れ限界の向上、および部品成形後に熱処理を施した場合の強度安定性の3つの特性を同時に達成することは困難であり、未だ達成されていないのである。例えばBの焼入れ性効果発現およびNによる動的歪時効効果の抑制を目的に、フリーNを固定すべくTiを添加した場合、少量のTiではNを固定しきれず、Bの焼入れ性効果発現およびNによる動的歪時効効果の抑制を達成することができない。従って多量のTiを添加することとなるが、この様にTiを多量に添加すると、粗大TiNが生じ易く、この粗大TiNを基点とした割れが生じ易くなることから、割れ限界を高めるには有効な手段と言うことができない。

また、TiおよびNbの両元素を使用する場合についても、多量に添加すれば、圧延ままの硬さ低減や焼入れ後の硬さのばらつき低減は可能かもしれないが、Tiを多量に添加した場合には、上述の如く割れ限界を向上させることができない。またNbについても、結晶粒粗大化に有効なNb炭窒化物熱力学的な平衡析出量が少ないこと、およびNbの拡散速度が速く1000℃以上の高温ではNb炭窒化物の再固溶速度が速いことから、十分な効果を期待することができない。更にTiやNbの多量の添加は、炭窒化物を生成して析出強化を生じ易くすることから、軟質化を図る上であまり有効でないのである。

概要

熱間圧延ままで、軟化焼鈍等の熱処理を行わなくても良好に冷間加工を行うことができる優れた冷間加工性を有し、かつ成形加工後に焼入れを施した場合であっても、硬さにばらつきの生じない熱処理後の強度安定性に優れた線状または棒状鋼を提供する。

質量%で、C:0.1〜0.6%、Si:0.15%以下(0%を含まない)、Mn:0.1〜0.6%、P:0.02%以下(0%を含む)、S:0.03%以下(0%を含む)、B:0.0005〜0.005%、Al:0.01〜0.1%、N:0.010%以下(0%を含まない)、Zr:0.025〜0.08%及び/又はHf:0.05〜0.16%を満たすとともに下記式(1)を満たし、フェライトおよびパーライト主体とする組織を有するようにする。

1.2≦(Zr/91.2+Hf/178.5)/(N/14.0)≦4.0 …(1)

目的

本発明は、上記の様な従来技術の問題を解決すべくなされたものであって、その目的は、熱間圧延ままであっても、変形抵抗が増大したり割れを生ずることなく良好に冷間鍛造冷間圧造冷間転造等の冷間塑性加工を行うことができ、かつ、部品成形後に熱処理を施した場合であっても、硬さにばらつきの生じない強度安定性に優れた線状または棒状鋼、およびこの様な線状または棒状鋼を製造する為の有用な方法、更にはこの様な線状または棒状鋼を用いて得られる機械部品を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

質量%で(以下、同じ)、C :0.1〜0.6%、Si:0.15%以下(0%を含まない)、Mn:0.1〜0.6%、P :0.02%以下(0%を含む)、S :0.03%以下(0%を含む)、B :0.0005〜0.005%、Al:0.01〜0.1%、N :0.010%以下(0%を含まない)、Zr:0.025〜0.08%及び/又はHf:0.05〜0.16%を満たすとともに下記式(1)を満たし、フェライトおよびパーライト主体とする組織を有することを特徴とする冷間加工性および熱処理後の強度安定性に優れた線状または棒状鋼。1.2≦(Zr/91.2+Hf/178.5)/(N/14.0)≦4.0 …(1)

請求項2

更に他の元素であって、Cr:1.5%以下、Mo:1%以下およびNi:2%以下よりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含むものである請求項1に記載の線状または棒状鋼。

請求項3

C:0.1〜0.6%、Si:0.15%以下(0%を含まない)、Mn:0.1〜0.6%、P :0.02%以下(0%を含む)、S :0.03%以下(0%を含む)、B :0.0005〜0.005%、Al:0.01〜0.1%、N :0.010%以下(0%を含まない)、Zr:0.025〜0.08%及び/又はHf:0.05〜0.16%を満たすとともに、Ti:0.005〜0.02%、Nb:0.005〜0.05%およびTa:0.005〜0.05%よりなる群から選択される少なくとも1種の元素が下記式(2)および(3)を満たすように含まれ、かつフェライトおよびパーライトを主体とする組織を有することを特徴とする冷間加工性および熱処理後の強度安定性に優れた線状または棒状鋼。0.4≦(Zr/91.2+Hf/178.5)/(Zr/91.2+Hf/178.5+Ti/47.9+Nb/92.9+Ta/180.9)…(2)1.2≦(Zr/91.2+Hf/178.5+Ti/47.9+Nb/92.9+Ta/180.9)/(N/14.0)≦4.0…(3)

請求項4

更に他の元素であって、Cr:1.5%以下、Mo:1%以下およびNi:2%以下よりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含むものである請求項3に記載の線状または棒状鋼。

請求項5

請求項1〜4の線状または棒状鋼を製造する方法であって、熱間圧延における仕上圧延を800℃〜1000℃で行った後、850℃〜600℃温度域の冷却を平均冷却速度3℃/s以下で行うことによってフェライトおよびパーライトを主体とする組織を生成させることを特徴とする冷間加工性および熱処理後の強度安定性に優れた線状または棒状鋼の製造方法。

請求項6

請求項1〜4のいずれかに記載の線状または棒状鋼を用いて得られる機械部品

技術分野

0001

本発明は、冷間加工性に優れた線状または棒状鋼に関するものであり、詳細には、冷間鍛造冷間圧造冷間転造等の冷間加工によりボルトナット等の機械部品を製造するに当たり、熱間圧延ままで軟化焼鈍の如く熱処理を施さなくとも良好に冷間加工を行うことができ、かつ、部品成形後に熱処理を施した場合であっても、硬さにばらつきが生じず安定した強度を得ることのできる線状または棒状鋼に関するものである。

背景技術

0002

冷間加工は、熱間加工機械切削加工と比較して、精度良く加工を行うことができ、かつ鋼材歩留りも良好な成形加工法であることから、ボルトやナット等の機械部品を効率よく製造する方法として汎用されている。

0003

この様な冷間加工に使用される鋼は、本質的に優れた冷間加工性、即ち、冷間加工時の変形抵抗が小さく、且つ延性伸び絞り)に優れていることが要求される。鋼の変形抵抗が高いと、冷間加工に使用する工具寿命が低下してしまい、一方、延性が低いと冷間加工時に割れが生じ易く、不良品発生の原因となるからである。従って一般には、鋼の変形抵抗を低下させ、かつ延性を高めて冷間加工し易くすることを目的に、冷間加工前の鋼材に球状化焼鈍処理を施して、鋼材を軟化させ且つ延性を高めることが行われている。

0004

しかしながら、前記球状化焼鈍処理は長時間を要する工程であることから、生産性を高めるとともに、大幅な省エネルギー低コスト化を図るべく、該処理工程を省略する傾向にある。そしてこの様な事情に鑑み、熱間圧延ままで上記熱処理を施さなくとも良好に冷間加工を行うことのできる線状または棒状鋼の実現が切望されているのである。

0005

熱間圧延ままの鋼材の冷間加工性を向上させる方法の一つに、固溶強化の低減が挙げられる。例えば、特許第2566068号、同2998712号、および特開平11−92868号等には、鋼中の固溶強化元素Si、Mnを低減することで固溶強化の低減を図り、これらSi、Mnによる焼入れ性の確保を、Bの添加により補う技術が開示されている。更には、Bをフリーの状態にして焼入れ性向上効果を有効に発揮させるべく、N固定元素(一般的にはTiが挙げられる)を添加して、BがNと結合してBNを形成するのを抑制する技術が開示されている。

0006

熱間圧延ままの鋼に冷間加工性を付与するその他の方法として、フリーのNにより生ずる動的歪時効効果の抑制が挙げられる。フリーのNが存在すると、冷間加工時に動的歪時効が発生して変形抵抗が増大し、良好に冷間加工を行うことができないのである。本発明者らは、B等のN固定元素を添加してNを窒化物として固定し、冷間加工時の動的歪時効を抑制する方法を既に提案している(特開平11−72556号)。

0007

ところで冷間加工に用いる線状または棒状鋼には、上述の如く熱間圧延ままでも良好に冷間加工を行うことのできる優れた冷間加工性の他、冷間加工時の高い割れ限界、更には成形加工後焼入れ処理で硬さにばらつきが生じず安定した強度を確保できることが特性として求められる。

0008

冷間加工時の割れは粗大な介在物基点に生じることから、割れ限界の向上を図るには、粗大な介在物の生成を抑制することが一般に有効である。この様な割れの基点となる粗大な介在物としてMnSが挙げられるが、粗大MnSの発生を抑制するにはS量を低減することが一般的である。またTi添加鋼においては粗大TiNが生じ易いことから、特開平9−296251号では、TiとNの総量およびTi/N比規制して、粗大TiNの生成を抑制する技術が開示されている。

0009

一方、冷間加工を施して部品成形後には、強度や硬さを調整するため焼入れ処理を施すことが一般的であるが、この焼入れが不安定であると、焼入れ後の部品に硬さや寸法のばらつきが生じ易い。この様に焼入れを不安定にさせる原因の一つとして、焼入れ時にオーステナイト結晶粒が粗大化することが挙げられる。結晶粒が粗大化すると靭性劣化し易くなることから、結晶粒の粗大化を抑制することが、熱処理後の強度安定性を確保し、靭性の劣化を防止する上で重要なのであって、特許第2998712号、特開平11−92868号、同9−296251号では、Ti,Nb等の炭窒化物析出させ、そのピニング効果結晶粒粗大化を抑制することが提案されている。

0010

この様に、各々の特性についてはその達成手段が既に提案されているが、圧延ままでの優れた冷間加工性、割れ限界の向上、および部品成形後に熱処理を施した場合の強度安定性の3つの特性を同時に達成することは困難であり、未だ達成されていないのである。例えばBの焼入れ性効果発現およびNによる動的歪時効効果の抑制を目的に、フリーNを固定すべくTiを添加した場合、少量のTiではNを固定しきれず、Bの焼入れ性効果発現およびNによる動的歪時効効果の抑制を達成することができない。従って多量のTiを添加することとなるが、この様にTiを多量に添加すると、粗大TiNが生じ易く、この粗大TiNを基点とした割れが生じ易くなることから、割れ限界を高めるには有効な手段と言うことができない。

0011

また、TiおよびNbの両元素を使用する場合についても、多量に添加すれば、圧延ままの硬さ低減や焼入れ後の硬さのばらつき低減は可能かもしれないが、Tiを多量に添加した場合には、上述の如く割れ限界を向上させることができない。またNbについても、結晶粒粗大化に有効なNb炭窒化物熱力学的な平衡析出量が少ないこと、およびNbの拡散速度が速く1000℃以上の高温ではNb炭窒化物の再固溶速度が速いことから、十分な効果を期待することができない。更にTiやNbの多量の添加は、炭窒化物を生成して析出強化を生じ易くすることから、軟質化を図る上であまり有効でないのである。

発明が解決しようとする課題

0012

本発明は、上記の様な従来技術の問題を解決すべくなされたものであって、その目的は、熱間圧延ままであっても、変形抵抗が増大したり割れを生ずることなく良好に冷間鍛造、冷間圧造、冷間転造等の冷間塑性加工を行うことができ、かつ、部品成形後に熱処理を施した場合であっても、硬さにばらつきの生じない強度安定性に優れた線状または棒状鋼、およびこの様な線状または棒状鋼を製造する為の有用な方法、更にはこの様な線状または棒状鋼を用いて得られる機械部品を提供することにある。

課題を解決するための手段

0013

本発明に係る線状または棒状鋼とは、質量%で、C:0.1〜0.6%、Si:0.15%以下(0%を含まない)、Mn:0.1〜0.6%、P:0.02%以下(0%を含む)、S:0.03%以下(0%を含む)、B:0.0005〜0.005%、Al:0.01〜0.1%、N:0.010%以下(0%を含まない)、Zr:0.025〜0.08%及び/又はHf:0.05〜0.16%を満たすとともに下記式(1)を満たし、フェライトおよびパーライト主体とする組織を有することを要旨とするものである。
1.2≦(Zr/91.2+Hf/178.5)/(N/14.0)≦4.0 …(1)

0014

本発明の線状または棒状鋼は、C:0.1〜0.6%、Si:0.15%以下(0%を含まない)、Mn:0.1〜0.6%、P:0.02%以下(0%を含む)、S:0.03%以下(0%を含む)、B:0.0005〜0.005%、Al:0.01〜0.1%、N:0.010%以下(0%を含まない)、Zr:0.025〜0.08%及び/又はHf:0.05〜0.16%を満たすとともに、Ti:0.005〜0.02%、Nb:0.005〜0.05%、およびTa:0.005〜0.05%よりなる群から選択される少なくとも1種の元素が、下記式(2)および(3)を満たすように含まれ、かつフェライトおよびパーライトを主体とする組織を有することを要旨とするものでもある。
0.4≦(Zr/91.2+Hf/178.5)/(Zr/91.2+Hf/178.5+Ti/47.9+Nb/92.9+Ta/180.9)
…(2)
1.2≦(Zr/91.2+Hf/178.5+Ti/47.9+Nb/92.9+Ta/180.9)/(N/14.0)≦4.0
…(3)

0015

上記線状または棒状鋼には、部品成形後の熱処理における焼入れ性を高めるため、Cr:1.5%以下、Mo:1%以下、およびNi:2%以下よりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有させることも望ましい。

0016

本発明に係る線状または棒状鋼を製造するにあたっては、熱間圧延における仕上圧延を800℃〜1000℃で行った後、850℃〜600℃温度域の冷却を平均冷却速度3℃/s以下で行うことによって、フェライトおよびパーライトを主体とする組織を生成させ、また結晶粒の粗大化を抑制することが大変有効である。

0017

尚、前記「フェライトおよびパーライトを主体とする組織」とは、フェライトおよびパーライトが合計で80%(面積率)以上占める組織を指すものとする。

0018

本発明は、更に上記線状または棒状鋼を用いて得られる機械部品も含むものとする。

発明を実施するための最良の形態

0019

本発明者らは、前述した様な状況の下で、冷間加工前の軟化焼鈍処理を省略して、非調質のまま良好に冷間加工を行うことができ、かつ部品成形後に熱処理を施した場合であっても、安定した強度を確保することのできる強度安定性に優れた線状または棒状鋼の実現を目指して鋭意研究を進めた。その結果、冷間加工時に動的歪時効効果を生じさせて変形抵抗を増大させたり、Bの焼入れ性効果を妨げるフリーのNを固定する元素として、Zrおよび/またはHfを添加することが大変有効であるとの知見を見出し、これらの元素の定量的作用効果について更に検討した結果、上記本発明に想到したのである。

0020

本発明にて、この様にZrおよび/またはHfを添加することを採用したのは、
Tiよりも窒化物形成能が高く、フリーNが残存し難いことから、Bの焼入れ性効果が安定すること;
TiやNbよりも拡散速度が遅いので、高温(1000℃以上)でのZr(C,N)および/またはHf(C,N)の再固溶速度が遅く、少量でも十分に結晶粒の粗大化を抑制できること;
これらの元素の炭窒化物が生成されたとしても、析出硬化が非常に小さいため、十分に軟質化を行うことが可能であることが挙げられる。

0021

即ち、これらの元素は、少量の添加でフリーNを固定することができ、かつ結晶粒の粗大化も抑制することができ、更には粗大な炭窒化物の生成も抑えられて耐割れ性を向上させることができるのである。

0022

この様なZrおよび/またはHfの効果を有効に発揮させるには、Zrを0.025%以上、好ましくは0.04%以上、及び/又は、Hfを0.05%以上、好ましくは0.1%以上添加する必要がある。一方、Zrおよび/またはHfの添加量が過剰になると、Nと窒化物を形成してなお、余剰のZrおよび/またはHfが存在する状態となり、これら余剰のZrおよび/またはHfが炭窒化物を形成して析出強化を生ずることとなるため好ましくない。また、多量のNが同時に存在する場合には、粗大な窒化物が析出して割れ限界が低下するため好ましくない。従って、Zrを0.08%以下、好ましくは0.06%以下、及び/又は、Hfを0.16%以下、好ましくは0.14%以下に抑える必要がある。

0023

フリーのNを十分に捕捉して、有効にBの焼入れ性向上効果を発揮させ、かつ冷間加工時の動的歪時効による変形抵抗の増大を抑制するには、下記式(1)に示す如く(Zr/91.2+Hf/178.5)/(N/14.0)の値を1.2以上、好ましくは1.5以上とする必要がある。一方、下記式(1)における(Zr/91.2+Hf/178.5)/(N/14.0)の値が4.0を超えると、Nに対してZrやHfが過剰に存在する状態となり、余剰のZrおよび/またはHfが微細炭化物となって析出し、析出強化が生じるため軟質化の観点から好ましくない。(Zr/91.2+Hf/178.5)/(N/14.0)の値は、好ましくは3.0以下である。
1.2≦(Zr/91.2+Hf/178.5)/(N/14.0)≦4.0 …(1)

0024

本発明では、ZrやHfの上記効果を補完するため、Ti、NbおよびTaよりなる群から選択される1種以上を適量添加することも有効である。特にNbは、圧延時のオーステナイト粒径微細化する効果を有し、軟質化の観点から有効な元素である。

0025

これらの元素を添加してZrやHfと同様の効果を有効に発揮させるには、Tiを0.005%以上添加することが好ましく、より好ましくは0.010%以上である。Nbについては0.005%以上添加することが好ましく、より好ましくは0.010%以上である。またTaについては、0.005%以上添加することが好ましく、より好ましくは0.010%以上である。

0026

しかしながら過剰に添加すると、上述の如く粗大窒化物が形成され、この粗大窒化物を基点に割れが生じ、却って割れ限界を低下させることとなる。また、微細炭化物が析出して析出強化が生じ、十分に軟質化を図ることができない。従って、Ti量は0.02%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.015%以下である。Nbを添加する場合には、0.05%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.03%以下である。Taについては、0.05%以下となるよう添加することが好ましく、0.03%以下に抑えることがより好ましい。

0027

また本発明は、Zrおよび/またはHfの適量添加を採用することで、従来技術におけるTiやNbを用いた場合の問題点を克服し、圧延ままの硬さ低減、冷間加工時の割れ限界の向上、および成形加工後の焼入れにおける硬さばらつきの低減を同時に達成することができたものであるから、これらTi、Nb、Taを添加する場合であっても、Zrおよび/またはHfの効果が有効に発揮されるよう下記式(2)を満足させる必要がある。
0.4≦(Zr/91.2+Hf/178.5)/(Zr/91.2+Hf/178.5+Ti/47.9+Nb/92.9+Ta/180.9)
…(2)

0028

即ち、上記式(2)の右辺が0.4未満の場合には、Ti、Nb、Taの微細炭窒化物による析出強化が顕著になって、軟質化が不十分となったり、冷間加工時に割れが生ずることとなるため好ましくないのである。上記式(2)の右辺は、好ましくは0.5以上である。

0029

また、この様にZrおよび/またはHfを適量添加した上で、更にTi、NbおよびTaよりなる群から選択される少なくとも1種を適量添加する場合、Bの焼入れ性効果を有効に発揮させ、かつ冷間加工時の動的歪時効による変形抵抗の増大を抑制すべくフリーのNを固定するには、下記式(3)を満足させる必要がある。
1.2≦(Zr/91.2+Hf/178.5+Ti/47.9+Nb/92.9+Ta/180.9)/(N/14.0)≦4.0
…(3)

0030

上記式(3)の上下限設定理由は、前記式(1)の場合と同様であり、フリーのNを十分に捕捉して有効にBの焼入れ性向上効果を発揮させ、かつ冷間加工時の動的歪時効効果を抑制するには、上記式(3)における(Zr/91.2+Hf/178.5+Ti/47.9+Nb/92.9+Ta/180.9)/(N/14.0)の値を1.2以上、好ましくは1.5以上とする必要がある。一方、上記式(3)における(Zr/91.2+Hf/178.5+Ti/47.9+Nb/92.9+Ta/180.9)/(N/14.0)の値が4.0を超えると、Nに対してZrやHfが過剰な状態となり、これら余剰のZrやHfが微細炭化物となって析出し、析出強化を生ずることとなるため好ましくない。(Zr/91.2+Hf/178.5+Ti/47.9+Nb/92.9+Ta/180.9)/(N/14.0)の値は、好ましくは3.0以下である。

0031

以下、本発明でその他の化学成分について規定した理由を詳述する。

0032

C:0.1〜0.6%
Cは、鋼材の必要強度を確保するのに必須の元素である。所望の強度を得るには、0.1%以上、好ましくは0.15%以上含有させる必要がある。一方、過剰に含有されていると冷間加工性が低下し、熱間圧延まま良好に冷間加工を行うことができないので、0.6%以下、好ましくは0.5%以下に抑える。

0033

Si:0.15%以下(0%を含まない)、
Mn:0.1〜0.6%
SiおよびMnは脱酸剤として添加する元素であり、また、焼入れ性を高めて焼入れ後の強度を確保し、かつ靭性を調整するのにも有効な元素である。特にMnは、MnSとしてSを固定し、連続鋳造時の割れの原因となる鉄とSとの化合物の形成を有効に防止する。この様な効果を発揮させるには、Mnを0.1%以上、好ましくは0.15%以上添加する必要がある。

0034

しかしながら、これらSiやMnの含有量が多過ぎると、焼入れ性が高まりすぎて必要以上に強度が上昇し、圧延ままで冷間加工を行うことが困難となる。従って、Si量を0.15%以下、好ましくは0.10%以下とし、Mn量は0.6%以下、好ましくは0.4%以下となるようにする。

0035

P:0.02%以下(0%を含む)
S:0.03%以下(0%を含む)
鋼中のS量が多すぎると、上述の通りSが鉄と化合物を形成して連続鋳造時に割れを引き起こすこととなる。また、粗大なMnS系介在物を形成して、冷間加工時の割れの発生原因ともなる。従って、S量は0.03%以下、好ましくは0.01%以下に抑えるようにする。また、Pが過剰に含有されていると、S同様に冷間加工時の割れの発生原因となったり、焼入れ後の靭性低下を招くことから、P量は0.02%以下、好ましくは0.01%以下に抑えるようにする。

0036

B:0.0005〜0.005%
本発明では、圧延まま硬さの低減を図るべく固溶強化元素であるSiおよびMnの添加を抑え、これらの元素による焼入れ性向上効果をB添加により補っている。即ち、BはSiおよびMnの様に固溶強化することなく焼入れ性を高める重要な元素であり、この様な効果を有効に発揮させるには、Bを0.0005%以上、好ましくは0.001%以上添加する必要がある。しかしB量が多過ぎても、上記効果が飽和するだけであるので、その上限を0.005%、好ましくは0.004%とする。

0037

Al:0.01〜0.1%
Alは鋼の脱酸に有効な元素であることから、0.01%以上添加する。しかしながら過剰に添加しても、上記作用が飽和し、アルミナ等の介在物が増加して冷間加工時の割れを招くことになるので、0.1%以下、好ましくは0.05%以下に抑えるようにする。

0038

N:0.010%以下(0%を含まない)
Nは不可避不純物であり、0.010%を超えると、Nを固定させるのに必要なZr量も増加し、その結果、粗大ZrNが形成されて冷間加工時に割れが発生することとなる。従って、N含有量は0.010%以下、好ましくは0.008%以下に抑えることとする。

0039

本発明における代表的な化学成分組成は以上の通りであるが、必要によってはCr、Mo及びNiよりなる群から選ばれる少なくとも1種を適量含有させて、次の様な改善効果を得ることも有効である。

0040

即ち、これらの元素は、焼入れ性を高めて焼入れ後の強度を確保したり、靭性を調整するのに有効である。この様な効果を発揮させるには、Crを0.1%以上、Moを0.05%以上、Niを0.1%以上添加することが好ましい。しかしながら、これらの元素を過剰に添加しても焼入れ性の向上効果は飽和し、コストが増加するだけであるので、Crを添加する場合には1.5%以下に抑えることが好ましく、より好ましくは1.3%以下である。Moは、1%以下に抑えることが好ましく、より好ましくは0.5%以下である。またNiは、2%以下とすることが好ましく、より好ましくは1.5%以下である。

0041

本発明の好ましい含有元素は上記の通りであり、残部成分は実質的にFeであるが、該線状または棒状鋼中に、微量の不可避不純物の含有が許容されるのは勿論のこと、前記本発明の作用に悪影響を与えない範囲で更に他の元素を積極的に含有させることも可能である。

0042

本発明の線状または棒状鋼を得るにあたっては、その製造において下記の様な条件で熱間圧延を行うことが大変有効である。

0043

即ち、熱間圧延における仕上圧延温度をある程度低温とする方が、オーステナイト粒径が微細化して焼入れ性が低下するため軟質化には望ましいが、仕上圧延温度が低すぎると、圧延機に大きな負担がかかることになる。また、圧延組織が必要以上に微細化され、この結晶粒微細化により強度が上昇してしまうため軟質化の観点からは好ましくない。従って仕上圧延は、800℃以上、好ましくは850℃以上で行うのがよい。一方、仕上圧延温度が高すぎても、オーステナイト結晶粒が非常に粗大となり軟質化が困難となるため、1000℃以下、好ましくは950℃以下で仕上圧延を行うのがよい。

0044

また上記圧延後の冷却においては、850〜600℃の温度域がオーステナイトから(フェライト+パーライト)へ変態させるのに重要な温度域であることから、上記温度域の冷却速度を制御することが必要である。即ち、上記温度域における冷却速度が速すぎると、フェライトおよびベイナイトを主体とする組織が生成されずに硬いマルテンサイト組織が生成されて、十分に軟質化を図ることができない。従って、上記冷却速度は3℃/s以下とするのがよく、好ましくは2℃/s以下である。

0045

以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。

0046

実施例1
まず、化学成分組成が圧延ままの硬さ、冷間加工時の耐割れ性、および焼入れ後の硬さばらつきに及ぼす影響を調べた。

0047

試料作成>表1または表2に示す化学成分組成の試料を転炉にて溶製後、分解圧延を経て、表3に示す条件(仕上圧延温度、800〜650℃温度域の冷却速度)で熱間圧延を行い、直径35mmの丸棒を作成した。尚、800〜650℃温度域における冷却速度は、風冷またはコンベアカバーにより変化させた。

0048

この様にして得られた丸棒を切削して、直径16mm、高さ24mmの円柱試料を作成し、円柱表面に、円柱軸に平行に先端ノッチR0.03mm、深さ0.5mmのノッチを切削加工により入れて冷間加工性試験材を作成した。また、前記丸棒に減面率75%の引抜き加工を施した後、850〜1100℃で30分間加熱し、水焼入れを行って焼入れ試料を作成した。

0049

評価方法
・圧延ままの硬さ:前記丸棒を圧延方向に対して直角に切断後、その断面を鏡面研磨してビッカース硬さを測定した。圧延材中心と表面の中央の位置にて、円周方向に等間隔で5点測定し、その平均値を求めた。

0050

また同一炭素量を有する通常の炭素鋼の圧延ままの硬さに対して、試験材の圧延まま硬さがどの程度低減されたかを示す「軟質化度」を、(同一炭素量を有する通常の炭素鋼の圧延ままの硬さ)と(試験材の圧延まま硬さ)との差より求め、この軟質化度が20以上の場合を合格(○)とした。ここで前記通常の炭素鋼とは、JIS G 0551のキルド鋼を指し、本実施例の圧延条件を適用した場合、硬さは経験的に次式で表される。
HV=166×C+140 [Cは炭素量(mass%)]

0051

・焼入れ後の硬さ:上記の様にして作成した焼入れ試料の硬さを、圧延まま硬さの測定と同様の方法で測定した。5点間の測定値のばらつきが、±15%以下の場合を合格(○)とした。

0052

・耐割れ性:1試料につき5個の上記冷間加工性試験材を作成し、圧縮率80%で圧縮試験を行った。その結果、1個でもノッチ底に割れが生じた場合を不合格(×)とし、5個全てに割れが生じなかった場合を合格(○)とした。

0053

・結晶粒粗大化特性:硬さを測定したのと同じ部位で、JIS G 0551に準じて旧オーステナイト粒度を測定し、観察視野全体から判断される平均粒度に対して、粒度で2度以上粗大とされる粗粒が該観察視野中に発生する温度(結晶粒粗大化温度)を測定し、一般的な焼入れ温度である950℃まで粗大結晶粒が発生しない場合を合格(○)とした。

0054

これらの結果を一括して表3に示す。

0055

0056

0057

0058

表1〜3より、No.1〜23は、本発明の要件を満たすものであり、圧延ままでも良好に冷間加工できるほどに軟質化されており、冷間加工時の耐割れ性に優れ、かつ焼入れを施した場合にも硬さにばらつきが生じていないことが分かる。

0059

これに対し、No.24〜39は、本発明の要件を満たさず、圧延ままで冷間加工できるほど軟質化されていないか、耐割れ性に劣っているか、もしくは焼入れを施した場合の硬さが著しくばらつく結果となっている。

0060

即ち、No.24〜26は、ZrまたはHfの添加量が本発明で規定する添加量上限を超えており、これらの元素の析出強化が生じて十分に軟質化を図ることができなかった。特に、No.24および26では、N量も規定範囲を超えているため、圧縮試験で割れも生じる結果となった。No.27は、Zr添加量が規定範囲を下回り、窒化物形成量が少なかったため、結晶粒の粗大化を抑制することができず、焼入れ後の硬さがばらつく結果となった。

0061

No.28は、B添加量が規定範囲に満たないため、良好に焼入れを行うことができず、焼入れ後の硬さがばらつく結果となった。

0062

No.29および30では、SiおよびMnが規定量を超えたため、軟質化が不十分となってしまった。

0063

No.31〜36は、いずれもZrに対してTi、Nb、Taが多量に添加されており、これらTi、Nb、Taによる析出強化が生じて軟質化を図ることができなかった。

0064

No.37は、式(1)における(Zr/91.2+Hf/178.5)/(N/14.0)の値が下限値を下回り、フリーのNが十分に固定されなかったため、Bの焼入れ性向上効果が十分に発揮されず、硬さにばらつきが生じる結果となった。また、N量が規定範囲を超えているため、粗大な窒化物が形成されて割れも生じた。

0065

No.38は、式(1)における(Zr/91.2+Hf/178.5)/(N/14.0)の値が上限値を上回り、過剰のZrが微細炭窒化物を形成して析出強化が顕著となったため、軟質化を図ることができなかった。

0066

No.39は、Zrの添加量が少なすぎたため、結晶粒が粗大化されて焼入れ後の硬さにばらつきが生じる結果となった。

0067

実施例2
次に、熱間圧延における仕上圧延温度および850〜600℃温度域の平均冷却速度を変化させて、熱間圧延ままの硬さ(軟質化度)に与える影響を調べた。

0068

表1に示す化学成分組成の鋼材を用い、表4に示す条件(仕上圧延温度、800〜650℃温度域の冷却速度)で熱間圧延を行って、直径35mmの丸棒を得た。得られた丸棒について上記の方法と同様にして圧延ままの硬さを測定し、軟質化度を求めた。その結果を表4に併記する。

0069

0070

表4より、No.40〜51は、本発明で規定する条件で熱間圧延を行ったものであるため、フェライトおよびパーライトを主体とする組織が得られ、かつ結晶粒の粗大化も生ずることなく、十分に軟質化が図れていることが分かる。

0071

これに対し、No.52〜54は、仕上圧延温度が本発明の規定範囲を下回っているため、結晶粒の微細化が促進されて強度が上昇し、軟質化が不十分となった。No.55〜57は、仕上圧延温度が本発明の規定範囲を超えているため、オーステナイト組織が粗大化して、軟質化が不十分となってしまった。またNo.58〜60では、熱間圧延後の850〜600℃温度域の平均冷却速度が速すぎたために、マルテンサイト硬質の組織が形成されて、軟質化が不十分となった。

発明の効果

0072

本発明は以上の様に構成されており、線状または棒状鋼におけるZrおよび/またはHfの添加量を本発明で規定する如く制御することによって、熱間圧延ままの鋼の硬さを低減させて、割れを生じさせることなく良好に冷間加工を行うことができ、かつ成形加工後に焼入れを行った場合にも硬さにばらつきが生じず安定した強度が得られることとなった。この様な線状または棒状鋼の実現によって、軟化焼鈍等の熱処理を行わない熱間圧延ままの非調質鋼を、冷間鍛造、冷間圧造、冷間転造等の冷間塑性加工に適用することができ、効率よく機械構造用部品等を製造できることとなった。

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