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技術 金属端子とセラミック部材との接合構造、金属部材とセラミック部材との接合構造および金属端子とセラミック部材との接合材

出願人 日本碍子株式会社
発明者 藤井知之太田充大橋玄章
出願日 2001年3月29日 (19年7ヶ月経過) 出願番号 2001-096241
公開日 2002年10月9日 (18年1ヶ月経過) 公開番号 2002-293655
状態 拒絶査定
技術分野 はんだ付・ろう付 溶融はんだ付 セラミックスの接合 ウエハ等の容器,移送,固着,位置決め等 ウエハ等の容器、移送、固着、位置決め等
主要キーワード 側面先端 電力供給用コネクタ 面状物 破断個所 凹部内壁面 金属冷却板 高周波電力発生装置 接合加熱
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

セラミック部材金属部材とを、充分に高い接合強度をもって接合し、セラミック部材を構成するセラミックスにおけるクラック生成を抑制する。

解決手段

金属端子8とセラミック部材1との接合構造は、端子8と部材1との間に介在する接合層12を備えており、接合層12が、少なくともインジウムを含む金属接合材層6を備えている。また、金属部材8とセラミック部材1との接合構造においては、金属部材8が端面8aと側面8bとを備えており、部材1に凹部4が形成されており、凹部4の底面4aと端子8の端面8aとの間および凹部4の側壁面4bと端子8の側面8bとの間にそれぞれ接合層12が介在しており、接合層12が、少なくともインジウムを含む金属接合材層6を備えている。

概要

背景

静電チャック基材として、緻密質セラミックスが注目されている。半導体製造装置の分野においては、プラズマを発生させるための高周波電極を内蔵したサセプターが実用化されているが、こうした高周波電力発生装置の分野においても、窒化アルミニウムアルミナからなる基材中に高周波電極を埋設することが行われている。

これらの各装置においては、窒化アルミニウムやアルミナ等のセラミック基体中に金属電極を埋設し、外部の電力供給用コネクターに対して金属電極を電気的に接続する必要がある。本出願人は、半導体製造装置において用いられるセラミックヒーター、静電チャックおよび高周波電極装置を製造するのに際して、セラミック基体に機械加工によって孔を形成し、この孔に内部の金属電極を露出させ、この孔に円柱状の金具を挿入し、金具の先端面をろう付けすることを提案した(特開平8−277173号公報および特開平10−209255号公報)。

概要

セラミック部材金属部材とを、充分に高い接合強度をもって接合し、セラミック部材を構成するセラミックスにおけるクラック生成を抑制する。

金属端子8とセラミック部材1との接合構造は、端子8と部材1との間に介在する接合層12を備えており、接合層12が、少なくともインジウムを含む金属接合材層6を備えている。また、金属部材8とセラミック部材1との接合構造においては、金属部材8が端面8aと側面8bとを備えており、部材1に凹部4が形成されており、凹部4の底面4aと端子8の端面8aとの間および凹部4の側壁面4bと端子8の側面8bとの間にそれぞれ接合層12が介在しており、接合層12が、少なくともインジウムを含む金属接合材層6を備えている。

目的

本発明の課題は、セラミック部材と金属部材とを、充分に高い接合強度をもって接合すると共に、セラミック部材を構成するセラミックスにおけるクラック生成を抑制することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

金属端子セラミック部材との接合構造であって、前記金属端子と前記セラミック部材との間に介在する接合層を備えており、この接合層が、少なくともインジウムを含む金属接合材層を備えていることを特徴とする、接合構造。

請求項2

前記セラミック部材に凹部が形成されており、この凹部の内壁面の少なくとも一部と前記金属端子との間に前記接合層が介在していることを特徴とする、請求項1記載の接合構造。

請求項3

前記凹部の内壁面が底面および側壁面を含んでおり、前記金属端子が端面および側面を備えており、前記凹部の前記底面と前記金属端子の前記端面との間、および前記凹部の前記側壁面と前記金属端子の前記側面との間に、それぞれ前記接合層が介在していることを特徴とする、請求項2記載の接合構造。

請求項4

前記セラミック部材が、前記金属端子と電気的に接続される導電性部材を備えていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の接合構造。

請求項5

前記導電性部材が、前記セラミック部材を構成するセラミックス中に埋設されており、前記凹部の前記内壁面に前記導電性部材が露出しており、前記接合層が前記導電性部材の前記凹部への露出部分に対して接触していることを特徴とする、請求項4記載の接合構造。

請求項6

前記接合層が、前記金属接合材層と前記セラミック部材との間に介在し、かつ貴金属アルミニウムニッケルおよびこれらの合金からなる群より選ばれた金属によって形成された中間層を備えていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つの請求項に記載の接合構造。

請求項7

前記金属端子が、前記導電性部材へと高周波電圧印加するための端子であることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一つの請求項に記載の接合構造。

請求項8

前記金属接合材層の80重量%以上をインジウムが占めていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つの請求項に記載の接合構造。

請求項9

金属部材とセラミック部材との接合構造であって、前記金属部材が端面と側面とを備えており、前記セラミック部材に凹部が形成されており、前記凹部の底面と前記金属部材の前記端面との間および前記凹部の側壁面と前記金属部材の前記側面との間にそれぞれ接合層が介在しており、この接合層が、少なくともインジウムを含む金属接合材層を備えていることを特徴とする、接合構造。

請求項10

前記金属部材が金属端子であることを特徴とする、請求項9記載の接合構造。

請求項11

前記セラミック部材が、前記金属端子と電気的に接続される導電性部材を備えていることを特徴とする、請求項10記載の接合構造。

請求項12

前記金属端子が、前記導電性部材へと高周波電圧を印加するための端子であることを特徴とする、請求項11記載の接合構造。

請求項13

前記導電性部材が、前記セラミック部材を構成するセラミックス中に埋設されており、前記凹部の前記底面と前記側壁面との少なくとも一方に前記導電性部材が露出しており、前記接合層が前記導電性部材の前記凹部への露出部分に対して接触していることを特徴とする、請求項11または12記載の接合構造。

請求項14

前記接合層が、前記金属接合材層と前記セラミック部材との間に介在し、かつ貴金属、アルミニウム、ニッケルおよびこれらの合金からなる群より選ばれた金属によって形成された中間層を備えていることを特徴とする、請求項9〜13のいずれか一つの請求項に記載の接合構造。

請求項15

前記金属接合材層の80重量%以上をインジウムが占めていることを特徴とする、請求項9〜14のいずれか一つの請求項に記載の接合構造。

請求項16

金属端子とセラミック部材との接合材であって、少なくともインジウムを含む金属接合材からなる接合材。

請求項17

前記金属接合材層の80重量%以上をインジウムが占めていることを特徴とする、請求項16記載の接合材。

請求項18

前記金属端子が高周波電力を供給するための端子であることを特徴とする、請求項16または17記載の接合材。

技術分野

0001

本発明は、金属部材、特に金属端子セラミック部材との接合構造に関するものであり、また接合材に関するものである。

背景技術

0002

静電チャック基材として、緻密質セラミックスが注目されている。半導体製造装置の分野においては、プラズマを発生させるための高周波電極を内蔵したサセプターが実用化されているが、こうした高周波電力発生装置の分野においても、窒化アルミニウムアルミナからなる基材中に高周波電極を埋設することが行われている。

0003

これらの各装置においては、窒化アルミニウムやアルミナ等のセラミック基体中に金属電極を埋設し、外部の電力供給用コネクターに対して金属電極を電気的に接続する必要がある。本出願人は、半導体製造装置において用いられるセラミックヒーター、静電チャックおよび高周波電極装置を製造するのに際して、セラミック基体に機械加工によって孔を形成し、この孔に内部の金属電極を露出させ、この孔に円柱状の金具を挿入し、金具の先端面をろう付けすることを提案した(特開平8−277173号公報および特開平10−209255号公報)。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明者は、セラミック部材の表面に凹部や盲孔を設け、この凹部内に金属端子の先端を挿入し、金属端子と凹部内壁面との間に金属箔を介在させ、セラミック部材を加熱することによって、金属端子とセラミック部材とをろう付けすることを試みてきた。しかし、実際の製造プロセスにおいては、ろう付け(加熱)工程後にセラミック部材を室温にまで冷却すると、セラミック部材のうち凹部の内壁面周辺、特に凹部の角部の周辺からクラック進展し、不良品が発生し、歩留りが低下する傾向が見られた。

0005

本発明の課題は、セラミック部材と金属部材とを、充分に高い接合強度をもって接合すると共に、セラミック部材を構成するセラミックスにおけるクラック生成を抑制することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、金属端子とセラミック部材との接合構造であって、金属端子とセラミック部材との間に介在する接合層を備えており、この接合層が、少なくともインジウムを含む金属接合材層を備えていることを特徴とする。

0007

また、本発明は、金属部材とセラミック部材との接合構造であって、金属部材が端面と側面とを備えており、セラミック部材に凹部が形成されており、凹部の底面と金属部材の端面との間および凹部の側壁面と金属部材の側面との間にそれぞれ接合層が介在しており、この接合層が、少なくともインジウムを含む金属接合材層を備えていることを特徴とする。

0008

以下、適宜図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る接合構造を概略的に示す断面図である。本例のセラミック部材1は、高周波発生電極としても機能する静電チャックである。セラミック基体2内には、導電性部材である静電チャック電極3が、好ましくはセラミックスとの一体焼結によって埋設されている。2bは基体2の吸着面であり、2aは基体2の背面である。背面2a側には凹部4が形成されている。凹部4には、底面4aと側壁面4bとが設けられている。凹部4の底面4aに対して、電極3の一部分が露出し、露出部分3aを形成している。

0009

本例では、凹部4の底面4aおよび側壁面4bを被覆するように、中間層5が形成されている。金属端子8は端面8aと側面8cとを有している。金属端子8の先端部分が凹部4内に挿入されている。金属端子8の側面8cの先端部分8bおよび端面8aは、金属膜7によって被覆されている。金属端子8の端面8aと凹部4の底面4aとの間には接合層12が設けられており、この接合層12は、中間層5、金属接合材層6aおよび金属膜7からなる。金属端子8の側面8bと凹部4の側壁面4bとの間には接合層12が設けられており、この接合層12は、中間層5、金属接合材層6bおよび金属膜7からなる。この接合層12は、凹部4の底面4aに露出した導電性部材3の露出部分3aに対しても接触しており、接合されている。

0010

このように、金属端子とセラミック部材との間に、少なくともインジウムを含む金属接合材層を備えた接合層を設けることによって、セラミック部材と金属端子とが充分に高い強度をもって接合され、かつセラミックスにおけるクラック生成も抑制され、歩留りが改善することが判明した。その上、金属端子に電力を供給した際に、金属端子とセラミック部材との接合部分における発熱による温度上昇も小さく、過剰な発熱を生じにくいことも確認した。

0011

金属端子とセラミック部材との接合強度を充分に高くしつつ、かつセラミックス中のクラック生成による接合不良を抑制できる理由は、以下のように考えられる。インジウムの融点は約160℃であるので、接合に必要な加熱温度もそれほど高くない。従って、加熱後の冷却工程において、接合材とセラミックスとの熱収縮量の差に起因する応力が少ない。従来は、例えば図1において、凹部4の角部11の近辺に、金属ろうとセラミックスとの間の熱収縮差に起因する応力が集中し、角部からセラミック基体2の内部へと向かってクラックを引き起こす傾向があった。その上、インジウムの硬度は比較的に低いため、セラミックスにクラックや破壊を引き起こすよりも、むしろインジウムの内部に破壊を生じ、応力を逃がす傾向がある。こうした相乗効果により、セラミック基体中にクラックや破壊が生じにくく、あるいは応力がインジウムの方に逃がされることで接合不良に至らないものと考えられる。

0012

ただし、インジウムとセラミック基体との接合界面において電気抵抗が高くなったり、電気的な接触不良個所が生じていると、局所的に発熱を生ずるおそれがある。しかし、実際には、金属端子に高周波電力を供給した場合にも、金属端子とセラミック部材との接合部分およびその周辺における発熱量は比較的に小さく、インジウムの安定性を損なうような急激な温度上昇は見られなかった。

0013

また、特に、セラミック部材に凹部が形成されている場合には、凹部の底面と金属部材の端面との間および凹部の側壁面と金属部材の側面との間にそれぞれ前記接合層を介在させることも想到した。このような構造によっても、セラミック部材と金属部材とが充分に高い強度をもって接合され、かつセラミックスにおけるクラック生成も抑制され、歩留りが改善することが判明した。この理由も明確ではないが、従来良く生じていた角部11近辺からのクラック進展が、本発明によって抑制されるためと考えられる。

0014

なお、静電チャックを水冷式金属冷却板に対して金属ボンディングによって結合する技術は提案されている(特開平3−3249号公報)。この技術においては、アルミナからなる静電チャックとアルミニウム製の水冷冷却板とをインジウムで結合している。このインジウムは金属製水冷板の接合に使用されている。金属冷却板は水冷によって常時冷却されていることから、表面温度が低い。このため、インジウムの融点が低くとも(160℃近辺)、金属冷却板を静電チャック背面に対してインジウムを使用して接着することは不自然ではない。しかし、通常発熱を伴う金属端子の接合に対してインジウムを使用することは、考えにくかったものと思われる。

0015

金属端子とセラミック部材とを接合する際に、好適な実施形態においては、セラミック部材に凹部が形成されており、凹部の内壁面の少なくとも一部と金属端子との間に接合層が介在している。この際、特に好ましくは、金属端子が端面および側面を備えており、凹部の底面と金属端子の端面との間、および凹部の側壁面と金属端子の側面との間に、それぞれ接合層が介在している。これによって、凹部の角部からセラミックス部材の内部へと向かって進展するクラックが効果的に防止される。

0016

前記金属部材は、好ましくは金属端子であるが、金属端子には限定はされず、SiC、TiN、グラファイトのような導電性無機物質や、Alとセラミック複合材であってよい。

0017

セラミック部材の材質は限定されない。セラミック部材を、ハロゲン系腐食性ガス、特にフッ素腐食性ガスに対して曝露する用途においては、窒化アルミニウム、アルミナ、サイアロンのようなアルミニウム系セラミックスが好ましい。また、その他、窒化アルミニウム、窒化珪素、サイアロンのような窒化物系セラミックス炭化珪素のような炭化物系セラミックスが特に好ましいが、ジルコニア、アルミナ等の酸化物系セラミックスでもよい。

0018

金属部材ないし金属端子の材質は特に限定されない。しかし、セラミック部材を、ハロゲン系腐食性ガス、特にフッ素系腐食性ガスに対して曝露する用途においては、ニッケルモリブデンタングステン白金ロジウム、これらの合金が好ましい。

0019

本発明においては、金属端子を通して、セラミック部材を構成するセラミックスに対して直接に電力を供給し、電流を流すこともできる。しかし、特に好適な実施形態においては、セラミック部材が、金属端子と電気的に接続される導電性部材を備えている。この際、導電性部材は、セラミック基体上に設置、固定されていてよい。しかし、特に好適な実施形態においては、導電性部材が、セラミック部材を構成するセラミックス中に埋設されている。

0020

導電性部材の材質は特に限定されない。しかし、セラミック部材を、ハロゲン系腐食性ガス、特にフッ素系腐食性ガスに対して曝露する用途においては、ニッケル、モリブデン、タングステン、白金、ロジウム、これらの合金が好ましい。また、導電性部材をセラミックス部材中に埋設する場合には、モリブデン、タングステン、白金、ロジウム、これらの合金が好ましく、モリブデン、タングステンまたはこれらの合金が特に好ましい。

0021

好適な実施形態においては、セラミック部材の凹部の内壁面に導電性部材を露出させ、導電性部材の凹部への露出部分に対して接合層を接触させる。これによって、接合層が、セラミックス部材を構成するセラミックスに対してし接合されるだけでなく、導電性部材に対しても接触し、接合されることになる。この結果、セラミック部材と金属部材との接合強度が一層高くなるし、セラミック部材とインジウムとの濡れ性が低いような場合にも、ある程度の接合強度を得ることが可能となる。

0022

金属接合材層は、少なくともインジウムを含有する金属からなる。金属接合材層を構成する金属は、実質的にインジウムのみからなる(純インジウム)か、あるいはインジウムと他の金属との合金である。特に好ましくは、金属接合材層を構成する金属は、実質的にインジウムのみからなる。金属接合材層が実質的にインジウムのみからなる場合にも、例えば原料由来する不可避的不純物許容され、例えば2重量%以下の不純物は許容される。

0023

また、金属接合材層を構成する金属がインジウムと他の金属との合金である場合には、本発明の作用効果の観点からはインジウムの添加量が大きいことが好ましい。具体的には、合金中におけるインジウムの含有量が、80重量%以上であることが好ましく、95重量%以上であることが更に好ましい。合金中におけるインジウムの含有量の下限の好適範囲は特になく、一般に低いほど良い。

0024

あるいは、前記合金の融点が低い方が好ましく、例えば300℃以下であることが好ましく、200℃以下であることが一層好ましい。インジウムと合金化されるべき他の金属は限定されないが、例えば、ニッケル、チタン、銅、金、白金、パラジウムが好ましい。

0025

好適な実施形態においては、金属端子が、導電性部材へと高周波電圧印加するための端子である。本発明による金属端子の接合構造は、このように金属端子を通して高周波電力を供給する場合に過剰な発熱を抑制できる。

0026

静電チャック電極に対して直流電圧を供給することによっては、発熱は生じない。しかし、エッチャーなどにおいて一般的なセルフバイアス式静電チャックにおいては、高周波電流を電極に印加し、ウエハー上のプラズマを加速し、ウエハーを物理的にアタックさせている。また、静電チャックの吸着機構ジョンソンラーベック力である場合においても、静電チャック電極から,セラミックス中をリーク電流が流れるため、端子接合部に電流が流れやすいことが要求される。従って、金属端子および接合層に電流が流れるので、接合層およびその周辺の抵抗が大きいと多大な発熱を生ずる。このため、インジウムのような低融点金属によって金属端子を接合することは想到しにくかったものと思われる。

0027

セラミックス中に埋設される導電性部材の形態は特に限定されない。好ましくは、セラミックス内に埋設する導電性部材がバルク状面状物である。面状の金属バルク体とは、例えば、線体あるいは板体らせん状、蛇行状に配置することなく、一体の面状として形成したものをいう。導電性部材の形態は、金属平板であって良いが、金属線材結合体からなる板状体、または多数の小孔が形成された板状体とすることが特に好ましい。こうした板状体としては、パンチングメタルエッチングメタル金網フェルト、不織布を例示できる。

0028

好適な実施形態においては、接合層が、金属接合材層とセラミック部材との間に介在し、かつ貴金属、アルミニウム、ニッケル、またはこれらの合金からなる中間層を備えている。こうしたましい。こうした膜は、金属接合材とセラミック部材との濡れ性を良くする効果がある。貴金属としては特に銅および金が好ましい。

0029

凹部の深さは特に限定されないが、接合強度を向上させ,かつ凹部の角部からのクラック進展を防止するという観点からは、0.5mm以上が好ましく、1mm以上が更に好ましい。また、凹部の深さの上限は特にないが、作業しやすさの観点からは、20mm以下が好ましい。

0030

凹部の平面的な面積は特に限定されないが、接合部分における温度上昇を抑制するという観点からは、5mm2以上が好ましく、15mm2以上が更に好ましい。また、凹部が平面的に見て円形である場合には、凹部の直径は3mm以上であることが好ましく、6mm以上であることが更に好ましい。

0031

以下、本発明の接合構造の形成方法の例を述べる。まず、セラミック部材の表面に、少なくともインジウムを含む金属接合材を設置する。セラミック部材の凹部内に接合材を設けることが好ましい。具体的には、例えば図2(a)に示すように、セラミック部材1の基体2に凹部4を形成する。この凹部4には、基体2内の導電性部材3の一部3aが露出している。この凹部内に接合材9を設置し、固定する。接合材9の形態は、シート粉末、粉末とバインダーとの混合ペーストのいずれでも良い。

0032

この際、セラミック部材の接合面、特に凹部4の底面4a上および側壁面4b上に、金属膜5Aを形成しておくことが好ましい。この金属膜は、通常、接合後に中間層5として残留する(図1参照)。金属膜は、気相法(化学的気相成長法スパッタリング法)、液相法電解メッキ法無電解メッキ法等)によって形成することができる。特に、無電界メッキ法によれば、セラミックスの表面を容易に被覆することができる。

0033

また、セラミック部材の接合面に対して、金属粉末有機バインダーに分散させて得たペーストを塗布し、この塗布層を乾燥させ、有機バインダーを飛散させることによって、金属膜を形成できる。また、金属箔をセラミック部材の表面に対して接触させることによって、金属膜を形成できる。金属膜5Aの厚さは、0.1〜20μmとすることが好ましい。

0034

また、金属端子ないし金属部材の表面、好ましくは端面および側面上にも、前述した金属膜5Aと同様の金属膜を形成することができる。

0035

次いで、少なくとも金属接合材9を加熱し、図2(b)に示すようにろう材溶融させる。10は接合材の溶融物であり、金属膜5Aの表面を濡らしている。この加熱の際には、セラミック部材の全体をすべて加熱処理することができるし、あるいは、接合材9の存在する領域のみを高周波やレーザー光等の局所的加熱手段によって加熱することもできる。

0036

次いで、好ましくは、溶融した接合材を超音波こてによって処理し、インジウム表面の酸化膜を破壊すると共に、セラミック部材に対して接合材を濡らす。また、好ましくは、金属部材の表面に対して、溶融した接合材を付着させ、表面を濡らす。次いで、金属部材の先端を凹部内に収容し、治具で金属部材が傾斜しないように固定する。この状態で、好ましくは垂直方向に金属部材に向かって荷重を加えながら冷却し、接合を完了する。

0037

図3は、本発明の他の実施形態に係る接合構造を示す断面図である。本例のセラミック部材1Aには、前述のような導電性部材は埋設されておらず、主としてセラミック基体2からなっている。

0038

本例では、セラミック基体2は、所定の導電性を有していても良く、基体2に対して高周波電力を供給することもできる。しかし、基体2は絶縁性セラミックスからなっていてもよい。

0039

実験A)セラミック静電チャックを作製し、これから引張試験用のサンプルを切り出した。具体的には、窒化アルミニウム粉末を型内に設置し、カーボンフォイル内に密封した。窒化アルミニウム粉末中には、直径φ0.12mmのモリブデン線を1インチ当たり50本の密度で編んで得られた金網を埋設した。この状態で、1950℃の温度、200kg/cm2の圧力および2時間の保持時間で、ホットプレス法によって、この成形体焼成し、焼結体を得た。この焼結体の相対密度は、98.0%以上であった。この焼結体から、縦20mm×横20mm×厚さ2mmのセラミック部材を切り出した。このの中心部に、直径φ6mm、深さ1mmの円形凹部4を形成し、埋設された静電チャック電極(金網)を凹部4の底面に露出させた。また、金属端子の端面の直径はφ5.90mmとした。

0040

このセラミック部材とモリブデン製端子とを、図2を参照しつつ説明したようにして接合した。即ち、無電解メッキ法によって、凹部4の底面4aおよび側壁面4bに厚さ5μmのニッケルメッキ層を形成した。また、モリブデン製端子8の端面および側面先端に、厚さ2μmのニッケルメッキ層と厚さ2μmの金メッキ層とを順次形成した。重量約0.4グラムのインジウム塊9を凹部4内に収容し、基体2と端子8とをホットプレートによって約200℃に加熱した。インジウムの溶融を確認した後で、超音波半田ごてを使用し、インジウムの酸化膜を破壊し、凹部4の底面4aおよび側面4bをインジウムによって濡らした。また、超音波半田ごてを使用して、端子の端面と側面とをインジウムによって濡らした。次いで、端子の先端を凹部内に収容し、治具を用いて端子が傾斜しないように固定した。端子に対して垂直方向に500gの荷重を加えた状態で冷却した。

0041

上記のようにして、4個の試料を作製した。得られた各接合体について、接合層およびセラミック部材についてクラックの有無を目視によって確認したところ、いずれもクラックは観測されなかった。

0042

また、金属端子8の中心には、接合後に引張試験を実施するための、M4のネジ穴が深さ2mmに加工されている。各接合体について、基体2を固定した状態で各金属端子8のネジ穴を上方向に引っ張り破断時の荷重を測定した。この結果、破断荷重平均値は20.86kgfであり、破断位置はインジウム材中に存在していた。

0043

(実験B)実験Aと同様のセラミック部材および金属端子を使用し、接合した。ただし、実験Aと異なり、アルミニウムろうを使用し、接合温度を610℃とし、接合加熱時の雰囲気真空雰囲気とした。この結果、4個の試料すべてについて、AlNの内部にクラックが透過しているのが目視によって確認できた。

0044

(実験C)実験Aと同様のセラミック部材および金属端子を使用し、接合した。ただし、実験Aと異なり、Ag−Cu−Tiろうを使用し、接合温度を850℃とし、接合加熱時の雰囲気を真空雰囲気とした。この結果、4個の試料すべてについて、AlNの内部にクラックが見られた。

0045

(実験D)静電チャック本体を製造した。即ち、直径φ0.12mmのモリブデン線を1インチ当たり50本の密度で編んで得られた金網を使用した。この金網を、窒化アルミニウム粉末の予備成形体中に埋設した。この予備成形体を型内に設置し、カーボンフォイル内に密封した。この状態で、1950℃の温度、200kg/cm2の圧力および2時間の保持時間で、ホットプレス法によって、この成形体を焼成し、焼結体を得た。この焼結体の相対密度は、98.0%以上であり、寸法は、直径200mm、厚さ2mmであった。得られた焼結体の背面側から、マシニングセンターによって、直径φ3mm、6mm、または10mm、深さ1mmの凹部4をそれぞれ形成し、網状電極3の一部3aを収容孔4の底面4aに露出させた。また、金属端子の端面の直径は、前記の各直径に対応してそれぞれφ2.95mm、φ5.90mm、φ9.80mmとした。静電チャックとモリブデン製端子とを、実験Aに記載したのと同様にして接合した。

0046

上記のようにして各接合体を作製した。得られた各接合体について、接合層およびセラミック部材についてクラックの有無を確認したところ、いずれもクラックは観測されなかった。

0047

また、各接合体について、基体2を固定した状態で各金属端子8のネジ穴を上方向に引っ張り、破断時の荷重を測定した。この結果、凹部4の直径が3mmの場合には破断荷重は10.6kgfであり、凹部4の直径が6mmの場合には破断荷重は22.5kgfであり、凹部4の直径が10mmの場合には破断荷重は30.4kgfであった。また、いずれの例においても、破断個所はインジウムの内部であった。

0048

また、各モリブデン製端子に対して、40アンペアの高周波電流を流した(周波数13.5Hz)。そして、端子8の温度と周囲温度との差を測定した。この結果、凹部4の直径が3mmの場合には10.5℃であり、凹部4の直径が6mmの場合には2.2℃であり、凹部4の直径が10mmの場合には0.5℃以下であった。

発明の効果

0049

以上述べたように、本発明によれば、セラミック部材と金属部材とを、充分に高い接合強度をもって接合し、かつセラミック部材を構成するセラミックスにおけるクラック生成を抑制できる。

図面の簡単な説明

0050

図1本発明の一実施形態に係る接合構造の断面図である。
図2(a)、(b)は、図1の接合構造の製造プロセスの各工程を示す断面図である。
図3本発明の他の実施形態に係る接合構造の断面図である。

--

0051

1、1Aセラミック部材2セラミック基体
3導電性部材3a 導電性部材3の露出部分 4 凹部
4a 凹部4の底面 4b 凹部4の側壁面5 中間層 5A,7金属膜6、6a、6b金属接合材層 8金属部材(金属端子) 8a 金属部材(金属端子)の端面
8b、8c 金属部材(金属端子)の側面 9 金属接合材 10接合材9の溶融物11 凹部4の角部 12 接合層

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