図面 (/)

技術 乳又は乳製品の劣化臭生成抑制剤および劣化臭生成抑制方法

出願人 小川香料株式会社
発明者 村西修一清原進増田秀樹
出願日 2001年4月3日 (19年6ヶ月経過) 出願番号 2001-104919
公開日 2002年10月8日 (18年0ヶ月経過) 公開番号 2002-291406
状態 拒絶査定
技術分野 乳製品
主要キーワード メチルチオプロパナール ジメチルトリスルフィド 飲料原液 生成モデル シトラス香 成分生成 採点基準 メチオナール
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年10月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

光により生成する乳又は乳製品劣化臭成分の生成を効果的に抑制し、製品品質を長期間安定に維持することができる乳又は乳製品の劣化臭生成抑制剤を提供する。

解決手段

エピカテキンエピガロカテキンエピガロカテキンガレートクロロゲン酸カフェー酸フェルラ酸シナピン酸ロズマリン酸および没食子酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する劣化臭生成抑制剤を乳又は乳製品に1〜500ppm添加することにより、劣化臭の生成を効果的に抑制することができる。

概要

背景

乳及び乳製品は、蛋白脂肪ビタミンミネラル等を含有し、栄養学的にもバランスが取れた食品であり世界中で広く摂取されている。特に近年、牛乳原料とし、乳酸菌等を用いて発酵させた乳酸菌飲料ヨーグルト等の酸性乳製品は、健康維持、促進のため広く普及している。しかし酸性乳製品は中性乳製品と比較し光により急速に劣化臭が生成することが知られており〔特公平4−21450号公報〕、その結果、著しい製品の品質の低下を招く。中性乳の光による劣化臭の主な原因としては、乳中メチオニンが同じく乳中に含まれるリボフラビンによる光増感反応により酸化され、非常に強い異臭を持つメチオナール(3−メチルチオプロパナール)が生成し、さらに光によりメルカプタン類ジスルフィド類(非常に強い異臭)が生成することが知られている〔P. S. Dimic, Can. Inst. Food Sci. Technol. J., 15, 247-256(1978)〕。しかし、酸性乳製品においては、光による劣化臭成分およびその生成量についての報告はない。現在まで乳含有酸性飲料光劣化臭に関して、その発生防止の目的でL(+)−アスコルビン酸フラボノール等の酸化防止剤の添加〔特開平3−272643号公報〕、又はルチンモリンクェルセチンを添加する試み〔特公平4−21450号公報〕等がなされているが、劣化臭の生成抑制に関してはまだ十分ではない。

そこで光による乳又は乳製品の劣化臭生成、特に劣化臭による品質低下が著しい酸性乳製品における劣化臭生成に対して強い抑制効果を有し、安全で安価な劣化臭生成抑制剤もしくは劣化臭生成抑制方法要望されていた。

概要

光により生成する乳又は乳製品の劣化臭成分の生成を効果的に抑制し、製品の品質を長期間安定に維持することができる乳又は乳製品の劣化臭生成抑制剤を提供する。

エピカテキンエピガロカテキンエピガロカテキンガレートクロロゲン酸カフェー酸フェルラ酸シナピン酸ロズマリン酸および没食子酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する劣化臭生成抑制剤を乳又は乳製品に1〜500ppm添加することにより、劣化臭の生成を効果的に抑制することができる。

目的

本発明は乳又は乳製品、特に酸性乳製品の製造、流通保管等の各段階で、光による劣化臭の生成を抑制でき、また安全性が高く、しかも最終製品本来の香味に影響を与えることのない劣化臭の生成抑制剤および生成抑制方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
5件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

エピカテキンエピガロカテキンエピガロカテキンガレートクロロゲン酸カフェー酸フェルラ酸シナピン酸ロズマリン酸および没食子酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする乳又は乳製品劣化臭生成抑制剤

請求項2

乳製品が酸性乳製品であることを特徴とする請求項1記載の劣化臭生成抑制剤。

請求項3

酸性乳製品が乳酸菌飲料又は殺菌乳酸菌飲料であることを特徴とする請求項1又は2記載の劣化臭生成抑制剤。

請求項4

酸性乳製品がヨーグルト類であることを特徴とする請求項1又は2記載の劣化臭生成抑制剤。

請求項5

劣化臭ジメチルジスルフィドジメチルトリスルフィドおよびメチオナールによる劣化臭であることを特徴とする請求項1乃至4記載の劣化臭生成抑制剤。

請求項6

請求項1乃至5記載の劣化臭生成抑制剤を乳又は乳製品に1〜500ppm添加することを特徴とする酸性乳製品の劣化臭生成抑制方法

請求項7

乳製品が酸性乳製品であることを特徴とする請求項6記載の劣化臭生成抑制方法。

請求項8

酸性乳製品が乳酸菌飲料又は殺菌乳酸菌飲料であることを特徴とする請求項7記載の劣化臭生成抑制方法。

請求項9

酸性乳製品がヨーグルト類であることを特徴とする請求項7記載の劣化臭生成抑制方法。

技術分野

0001

本発明は、乳又は乳製品劣化臭生成抑制剤に関する。

背景技術

0002

乳及び乳製品は、蛋白脂肪ビタミンミネラル等を含有し、栄養学的にもバランスが取れた食品であり世界中で広く摂取されている。特に近年、牛乳原料とし、乳酸菌等を用いて発酵させた乳酸菌飲料ヨーグルト等の酸性乳製品は、健康維持、促進のため広く普及している。しかし酸性乳製品は中性乳製品と比較し光により急速に劣化臭が生成することが知られており〔特公平4−21450号公報〕、その結果、著しい製品の品質の低下を招く。中性乳の光による劣化臭の主な原因としては、乳中メチオニンが同じく乳中に含まれるリボフラビンによる光増感反応により酸化され、非常に強い異臭を持つメチオナール(3−メチルチオプロパナール)が生成し、さらに光によりメルカプタン類ジスルフィド類(非常に強い異臭)が生成することが知られている〔P. S. Dimic, Can. Inst. Food Sci. Technol. J., 15, 247-256(1978)〕。しかし、酸性乳製品においては、光による劣化臭成分およびその生成量についての報告はない。現在まで乳含有酸性飲料光劣化臭に関して、その発生防止の目的でL(+)−アスコルビン酸フラボノール等の酸化防止剤の添加〔特開平3−272643号公報〕、又はルチンモリンクェルセチンを添加する試み〔特公平4−21450号公報〕等がなされているが、劣化臭の生成抑制に関してはまだ十分ではない。

0003

そこで光による乳又は乳製品の劣化臭生成、特に劣化臭による品質低下が著しい酸性乳製品における劣化臭生成に対して強い抑制効果を有し、安全で安価な劣化臭生成抑制剤もしくは劣化臭生成抑制方法要望されていた。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は乳又は乳製品、特に酸性乳製品の製造、流通保管等の各段階で、光による劣化臭の生成を抑制でき、また安全性が高く、しかも最終製品本来の香味に影響を与えることのない劣化臭の生成抑制剤および生成抑制方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは、光による乳および乳製品の劣化臭生成について詳細に検討した結果、酸性中でメチオニンとリボフラビンの光反応により、強い臭いを持つジメチルジスルフィドジメチルトリスルフィドおよびメチオナールが生成し、これらが乳および乳製品、特に酸性乳製品における漬物様の劣化臭の原因物質となることを見出した。さらにエピカテキンエピガロカテキンエピガロカテキンガレートクロロゲン酸カフェー酸フェルラ酸シナピン酸ロズマリン酸、および没食子酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を乳および乳製品に添加することにより、強い劣化臭原因物質であるジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィドおよびメチオナールの生成が顕著に抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。

0006

従って本発明は、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸、および没食子酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする乳又は乳製品の劣化臭生成抑制剤である。さらに本発明は乳製品が酸性乳製品であることを特徴とし、また、劣化臭がジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィドおよびメチオナールによる劣化臭であることを特徴とする。

0007

また、本発明は上記劣化臭生成抑制剤を乳又は乳製品に1〜500ppm配合することを特徴とする乳又は乳製品の劣化臭生成抑制方法である。さらに乳製品が酸性乳製品であることを特徴とする。

発明を実施するための最良の形態

0008

乳又は乳製品由来の非常に強い光劣化臭原因物質であるジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィドおよびメチオナールの生成抑制剤としては人体への安全性の観点から、従来より食品や漢方薬に使用されている植物関連の天然物に由来するものが好ましい。こうした条件を満たすものとして、本発明の劣化臭生成抑制剤はエピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸および没食子酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とし、2種以上を併用することもできる。エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸および没食子酸はそれ自体既知の物であり、試薬もしくは市販品として入手可能である。これらは精製品でも未精製品でもよく、またこれらの成分を産生する植物、動物微生物等天然物より得られた粗生成物であってもかまわないし、さらにこれらの成分を含有する抽出物であってもよい。

0009

(1)劣化臭生成抑制剤製剤の調製
乳又は乳製品の劣化臭生成抑制剤は、上述の化合物をそのまま乳又は乳製品に添加することができるが、また、以下のように製剤化して使用することもできる。一般的には各種成分を組み合わせて、例えば水、アルコールグリセリンプロピレングリコール等の(混合)溶剤、例えば、水/エタノール、水/エタノール/グリセリン、水/グリセリン等の混合溶剤に適当な濃度で溶解させて液剤とする他、各種成分の溶液賦形剤(例えばデキストリン等)、乳化剤等を添加し噴霧乾燥によりパウダー状にすることも可能であり、用途に応じて種々の剤形を採用することができる。

0010

(2)用法
本発明の劣化臭生成抑制剤又は劣化臭生成抑制方法は、劣化臭生成抑制効果の点から酸性乳製品への使用が好ましいが、これに限定されず、乳又は乳製品全般に使用することができる。乳としては、例えば、生乳、牛乳、特別牛乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳等を挙げることができる。

0011

乳製品としては、例えば、ヨーグルト等の発酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料チーズアイスクリーム類濃縮乳脱脂濃縮乳練乳、全粉乳脱脂粉乳加糖粉乳調整粉乳濃縮ホエイホエイパウダー等を挙げることができる。

0012

また、本発明における酸性乳製品とは、乳製品であってpHが5.0以下のものをいい、例えば、ヨーグルト類等の発酵乳、乳酸菌飲料、殺菌乳酸菌飲料、チーズ、果汁入り乳飲料等を挙げることができる。

0013

本発明の劣化臭生成抑制剤を添加する時期や方法については特に制限はなく、乳又は乳製品の加工段階で適宜添加することができる。エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸、および没食子酸の使用量については特に制限はなく、使用する劣化臭生成抑制剤の成分の純度、あるいは添加対象の製品の種類により異なるが、純度の高いものでは1〜500ppmが適当である。1〜100ppmの範囲が好ましい。劣化臭生成抑制剤を2種類以上混合する場合の割合は特に限定されるものではない。混合した抑制剤添加量については、使用する劣化防止剤の成分の純度、あるいは添加対象の製品の種類により異なるが、純度の高いものでは、1〜500ppmが適当である。1〜100ppmの範囲が好ましい。

0014

以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例および試験例において単品試薬として以下のものを使用した。
1)エピカテキン
田工業(株)製(−)−エピカテキンを使用した。
2)エピガロカテキン
栗田工業(株)製(−)−エピガロカテキンを使用した。
3)エピガロカテキンガレート
栗田工業(株)製(−)−エピガロカテキンガレートを使用した。
4)クロロゲン酸
和光純薬(株)製のクロロゲン酸を使用した。
5)カフェー酸
ナカライテスク(株)製のカフェー酸を使用した。
6)フェルラ酸
ナカライテスク(株)製のフェルラ酸を使用した。
7)シナピン酸
ナカライテスク(株)製のシナピン酸を使用した。
8)ロズマリン酸
EXTRASYNTHESE社製ロズマリン酸を使用した。
9)没食子酸
ナカライテスク(株)の没食子酸を使用した。
10)クエルシトリン
和光純薬(株)製のクエルシトリンを使用した。
11)ルチン
ナカライテスク(株)のルチンを使用した。
12)ビタミンC
ナカライテスク(株)のL(+)−アスコルビン酸を使用した。
13)6-Hydroxy-2,5,7,8-tetramethylchroman-2-carboxylic acid
東京化成(株)の6-Hydroxy-2,5,7,8-tetramethylchroman-2-carboxylic acidを使用した。

0015

〔試験例1〕乳及び乳製品の劣化臭を調べるため、メチオニン(500ppm)−リボフラビン(0.5ppm)を種々のpH緩衝溶液(1/10Mクエン酸−1/5Mリン酸水素二ナトリウム)中(各50g、透明ガラス容器に詰めた)で蛍光灯にて6000ルクス、3時間(10℃)光照射した。生成した非常に強い光劣化臭原因物質であるジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィド、およびメチオナールの量をガスクロマトグラフィーにより定量した(図1)。図1から中性条件ではメチオナールが主な光劣化臭原因物質であるが、酸性条件ではジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィドおよびメチオナールが光劣化臭原因物質であることがわかった。

0016

〔試験例2〕酸性乳製品の劣化臭生成モデル溶液であるメチオニン(500ppm)−リボフラビン(0.5ppm)のpH3緩衝溶液(1/10Mクエン酸−1/5Mリン酸水素二ナトリウム)50gに本発明の劣化臭生成抑制剤及び比較例として酸化防止剤(クエルシトリン、ルチン、L−アスコルビン酸、6-Hydroxy-2,5,7,8-tetramethylchroman-2-carboxylic acid)を各0.1mM濃度添加し、50mlガラスバイアルに詰め、蛍光灯にて6000ルクス、3時間(10℃)光照射した。生成した光劣化臭原因物質であるジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィドおよびメチオナール(以下「劣化臭成分」と記す。)の量をガスクロマトグラフィーにより定量し、その生成抑制効果を評価した。表1に本発明の劣化臭生成抑制剤及び比較例の酸化防止剤を添加した場合の劣化臭成分の生成量を、無添加遮光品の劣化臭成分の生成量を0、無添加光照射品の劣化臭成分の生成量を100としたときの相対値で表した。

0017

表1ジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィド、およびメチオナールの生成量(%)
ID=000002HE=095 WI=104 LX=0530 LY=1050

0018

表1により、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸、および没食子酸を添加することにより、無添加および他の強い酸化防止剤であるクエルシトリン、ルチン、ビタミンC、6−Hydroxy−2,5,7,8−tetramethylchlroman−2−carboxylic acid添加品に比較し、劣化臭成分であるジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィド、メチオナールの生成を同時に強く抑制したことが明らかである。

0019

〔試験例2〕殺菌乳酸菌飲料
殺菌乳酸菌飲料原液を水で5倍希釈し、その溶液に100gに劣化臭生成抑制剤および比較例として酸化防止剤(クエルシトリン、ルチン、L−アスコルビン酸)を30ppm(各種劣化臭生成抑制剤の1%水-エタノール溶液を各0.3g添加)したものと、添加しないものをそれぞれガラス容器に充填し殺菌(70℃、10分間)した。それらを光安定性試験器にて光照射を行なった後(15000ルクス、10℃、15時間)、習熟したパネル10人を選んで官能評価を行った。そして、この場合、対照としては劣化臭生成抑制剤および比較例の酸化防止剤を添加していない蛍光灯未照射冷蔵(5℃)保管の殺菌乳酸菌飲料を使用し、香味の変化(劣化度合いを評価した。その結果は表2のとおりである。

0020

なお、表2中の評価の点数は、下記の基準で採点(1〜4点)した各パネルの平均点である。
採点基準
漬物様の劣化臭を非常に強く感じる:4点
漬物様の劣化臭を強く感じる :3点
漬物様の劣化臭を感じる :2点
漬物様の劣化臭を若干感じる :1点
漬物様の劣化臭を感じない :0点

0021

表2〔試験例2〕殺菌乳酸菌飲料の官能評価点
ID=000003HE=075 WI=084 LX=0630 LY=0400

0022

表2から明らかなように、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸および没食子酸を添加することにより、無添加および他の強い酸化防止剤であるクエルシトリン、ルチン、ビタミンC添加品に比較し、劣化臭の生成を強く抑制した。

0023

〔実施例および試験例2〕ヨーグルト飲料
牛乳94g、脱脂粉乳6gを混合後、殺菌(90〜95℃、5分間)した。48℃に冷却した後、スターター接種した。これを40℃で4時間発酵させた。冷却後、5℃にて保存しヨーグルトベースとした。一方、糖液上白糖20g、ペクチン1g、水79gを混合後、90〜95℃で5分間過熱し、ホットパック充填したものを使用した。上記ヨーグルトベース60g、糖液40g、シトラス香料0.1g、1%エピカテキン溶液0.5gを混合し、ホモミキサー処理しヨーグルト飲料を調製した。エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸、没食子酸および比較例の酸化防止剤(ルチン、ビタミンC)についても同様に1%溶液を0.5g添加しヨーグルト飲料を調製した。それらを劣化臭生成抑制剤および比較例の酸化防止剤無添加のヨーグルト飲料とともに光安定性試験器にて光照射を行なった後(6000ルクス、10℃、8時間)、習熟したパネル10人を選んで官能評価を行った。そしてこの場合、対照として劣化臭生成抑制剤および比較例の酸化防止剤を添加していない蛍光灯未照射、冷蔵(5℃)保管のヨーグルト飲料を使用し、香味の変化(劣化)度合いを評価した。その結果は表3のとおりである。

0024

なお、表3中の評価の点数は、下記の基準で採点(1〜4点)した各パネルの平均点である。
(採点基準)
漬物様の劣化臭を非常に強く感じる:4点
漬物様の劣化臭を強く感じる :3点
漬物様の劣化臭を感じる :2点
漬物様の劣化臭を若干感じる :1点
漬物様の劣化臭を感じない :0点

0025

表3〔試験例3〕ヨーグルト飲料の官能評価点
ID=000004HE=075 WI=087 LX=0615 LY=0300

0026

表3から明らかなように、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸、および没食子酸を添加することにより、無添加および他の強い酸化防止剤であるルチン、ビタミンC添加品に比較し、劣化臭の生成を強く抑制した。

発明の効果

0027

本発明の劣化臭生成抑制剤を乳又は乳製品、特に酸性乳製品に使用することにより、光による劣化臭(ジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィドおよびメチオナール)生成を効果的に抑制することができる。従って本発明の劣化臭生成抑制剤の使用により、乳又は乳製品の製造、流通、保管の各段階で光の暴露により生成する劣化臭の生成を効果的に抑制し、フレッシュ感を維持することにより、安価かつ長期間安定に製品の品質を維持することができる。

図面の簡単な説明

0028

図1試験例1におけるpHによる劣化臭成分生成量の変化を示した図である。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 雪印メグミルク株式会社の「 クリーム類の製造方法」が 公開されました。( 2020/08/31)

    【課題】変色なく後味に甘さを強く感じるクリーム類を製造する方法を提供する。【解決手段】クリーム類の体積の絶対値に対する表面積の絶対値の割合が0.02以上2.0以下となるように照射面を調整し、照射面に波... 詳細

  • 雪印メグミルク株式会社の「 プロセスチーズ類」が 公開されました。( 2020/08/31)

    【課題】プロセスチーズ類に対して「ほろほろ」とした食感を付与する条件を具体的に明らかし、均一な「ほろほろ」食感を有するプロセスチーズ類を製造することを可能とする。【解決手段】ハイアミロースでん粉及び/... 詳細

  • オリザ油化株式会社の「 サルコペニア肥満予防・改善剤」が 公開されました。( 2020/08/31)

    【課題】肥満予防効果及び筋萎縮抑制効果の双方を有する新規な成分を有効成分とするサルコペニア肥満予防改善剤を提供することを目的とする。【解決手段】上記課題を解決するために本発明の技術的特徴は以下のとおり... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ