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技術 架橋ポリエチレン系樹脂管および架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法

出願人 積水化学工業株式会社
発明者 坪井康太郎菅谷武久横山順一小川彰弘
出願日 2001年3月22日 (19年3ヶ月経過) 出願番号 2001-083075
公開日 2002年10月3日 (17年9ヶ月経過) 公開番号 2002-286171
状態 未査定
技術分野 プラスチック等の押出成形 高分子成形体の製造 高分子組成物 剛性・可とう管
主要キーワード 縮径軸 形成軸 床暖房用配管 凹部溝 分配ゾーン 流動分布 製造金型 給水給湯管
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

耐圧性能および柔軟性を飛躍的に向上させた架橋ポリエチレン系樹脂管および架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法を提供することを目的とする。

解決手段

分子量分布が2以上5以下、密度が0.938g/cm3以上0.945g/cm3以下のポリエチレン系樹脂からなるベース樹脂と、このベース樹脂100重量部に1重量部以上5重量部以下の割合で混合される有機過酸化物とを備えたポリエチレン系樹脂組成物を、ポリエチレン系樹脂の融点以上で加熱架橋させた架橋ポリエチレン系樹脂からなることを特徴とする構成とした。

概要

背景

架橋ポリエチレン系樹脂管は、耐熱性耐圧性クリープ性能、可撓性などに優れており、複雑な配管が要求される床暖房用配管給油管などに使用されている。従来、架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法としては、有機シランポリエチレン樹脂グラフト反応させた後、熱水架橋する方法や、電離性放射線電子線)を直接ポリエチレン樹脂に照射して架橋する方法などが知られている。

しかし、上述した方法は、一般にポリエチレン樹脂の分子間の架橋がポリエチレン樹脂の融点以下で行われているため、架橋は、主にポリエチレン樹脂の非晶部で起こることとなる。つまり、上述した方法では、せっかく架橋を行っても、ポリエチレン樹脂の結晶構造への影響が皆無であるため、得られる架橋ポリエチレン系樹脂管の耐圧性能や可撓性などの性質は、ほとんど使用する原料の特性で決定されてしまうことなる。

架橋ポリエチレン系樹脂管の耐圧性能を向上させるためには、原料となるポリエチレン系樹脂密度結晶化度)を増大させる必要がある。このように密度を増大させたポリエチレン系樹脂を原料樹脂とすると、得られる架橋ポリエチレン系樹脂管の弾性率は増大して耐圧性能を向上させることができるが、一方で可撓性が損なわれてしまうという問題を発生してしまう。すなわち、上述した方法では、架橋ポリエチレン系樹脂管を優れた耐圧性能を保持したまま、可撓性を飛躍的に向上させるということができなかった。

そこで、シングルサイト触媒によって重合されたポリエチレン樹脂をベース樹脂として使用することにより、優れた耐圧性能を保持しつつ、その可撓性を飛躍的に向上させることを可能にした架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法が、特開2000−9265号公報で開示されている。

すなわち、シングルサイト触媒によって重合されたポリエチレン樹脂は、分岐度分布の均一化により、結晶構造が均一となるため、この結晶と結晶とを結ぶタイ分子が増大し、耐圧性能が従来のポリエチレン樹脂よりも増大する。つまり、シングルサイト触媒によって重合されたポリエチレン樹脂は、耐圧性能が向上した分だけ樹脂密度を減少させることができる。このように樹脂密度を減少させる(樹脂低密度化を図る)ようにすると、その分柔軟度が向上する。したがって、得られる架橋ポリエチレン系樹脂管は、その耐圧性能を確保しつつ柔軟性を向上させることができる。

概要

耐圧性能および柔軟性を飛躍的に向上させた架橋ポリエチレン系樹脂管および架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法を提供することを目的とする。

分子量分布が2以上5以下、密度が0.938g/cm3以上0.945g/cm3以下のポリエチレン系樹脂からなるベース樹脂と、このベース樹脂100重量部に1重量部以上5重量部以下の割合で混合される有機過酸化物とを備えたポリエチレン系樹脂組成物を、ポリエチレン系樹脂の融点以上で加熱架橋させた架橋ポリエチレン系樹脂からなることを特徴とする構成とした。

目的

そこで、本発明は、このような事情に鑑みて、耐圧性能および柔軟性を飛躍的に向上させた架橋ポリエチレン系樹脂管および架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法を提供することを目的としてなされた。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

分子量分布が2以上5以下、密度が0.938g/cm3以上0.945g/cm3以下のポリエチレン系樹脂からなるベース樹脂と、このベース樹脂100重量部に1重量部以上5重量部以下の割合で混合される有機過酸化物とを備えたポリエチレン系樹脂組成物を、ポリエチレン系樹脂の融点以上で加熱架橋させた架橋ポリエチレン系樹脂からなることを特徴とする架橋ポリエチレン系樹脂管。

請求項2

分子量分布が2以上5以下、密度が0.938g/cm3以上0.945g/cm3以下のポリエチレン系樹脂からなるベース樹脂と、このベース樹脂100重量部に1重量部以上5重量部以下の割合で混合される有機過酸化物とを備えたポリエチレン系樹脂組成物を管状に賦形する賦形工程と、前記ポリエチレン系樹脂組成物をポリエチレン系樹脂の融点以上で加熱してゲル分率が65%以上となるように架橋させる架橋工程とを備えていることを特徴とする架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、架橋ポリエチレン系樹脂管および架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法に関し、詳しくは、短期および長期耐圧性能に優れ、しかも柔軟性に優れた床暖房用配管給油管などに使用可能な架橋ポリエチレン系樹脂管および架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法に関する。

背景技術

0002

架橋ポリエチレン系樹脂管は、耐熱性耐圧性クリープ性能、可撓性などに優れており、複雑な配管が要求される床暖房用配管や給油管などに使用されている。従来、架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法としては、有機シランポリエチレン樹脂グラフト反応させた後、熱水架橋する方法や、電離性放射線電子線)を直接ポリエチレン樹脂に照射して架橋する方法などが知られている。

0003

しかし、上述した方法は、一般にポリエチレン樹脂の分子間の架橋がポリエチレン樹脂の融点以下で行われているため、架橋は、主にポリエチレン樹脂の非晶部で起こることとなる。つまり、上述した方法では、せっかく架橋を行っても、ポリエチレン樹脂の結晶構造への影響が皆無であるため、得られる架橋ポリエチレン系樹脂管の耐圧性能や可撓性などの性質は、ほとんど使用する原料の特性で決定されてしまうことなる。

0004

架橋ポリエチレン系樹脂管の耐圧性能を向上させるためには、原料となるポリエチレン系樹脂密度結晶化度)を増大させる必要がある。このように密度を増大させたポリエチレン系樹脂を原料樹脂とすると、得られる架橋ポリエチレン系樹脂管の弾性率は増大して耐圧性能を向上させることができるが、一方で可撓性が損なわれてしまうという問題を発生してしまう。すなわち、上述した方法では、架橋ポリエチレン系樹脂管を優れた耐圧性能を保持したまま、可撓性を飛躍的に向上させるということができなかった。

0005

そこで、シングルサイト触媒によって重合されたポリエチレン樹脂をベース樹脂として使用することにより、優れた耐圧性能を保持しつつ、その可撓性を飛躍的に向上させることを可能にした架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法が、特開2000−9265号公報で開示されている。

0006

すなわち、シングルサイト触媒によって重合されたポリエチレン樹脂は、分岐度分布の均一化により、結晶構造が均一となるため、この結晶と結晶とを結ぶタイ分子が増大し、耐圧性能が従来のポリエチレン樹脂よりも増大する。つまり、シングルサイト触媒によって重合されたポリエチレン樹脂は、耐圧性能が向上した分だけ樹脂密度を減少させることができる。このように樹脂密度を減少させる(樹脂低密度化を図る)ようにすると、その分柔軟度が向上する。したがって、得られる架橋ポリエチレン系樹脂管は、その耐圧性能を確保しつつ柔軟性を向上させることができる。

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、特開2000−9265号公報に開示されている方法は、シングルサイト触媒で重合されることにより耐圧性能を向上させたポリエチレン樹脂を使用しているが、架橋方法として、有機シランを上記ポリエチレン樹脂にグラフト反応させた後に熱水架橋を行うようにしているため、架橋ポリエチレン樹脂の分子間の架橋がポリエチレン樹脂の融点以下で行われていることになる。

0008

したがって、得られる架橋ポリエチレン系樹脂管の性能は、シングルサイト触媒で重合されることにより耐圧性能を向上させたというポリエチレン樹脂の特性で決定されてしまうことなるだけで、架橋ポリエチレン系樹脂管の耐圧性能および柔軟性を飛躍的に向上させることができない。

0009

そこで、本発明は、このような事情に鑑みて、耐圧性能および柔軟性を飛躍的に向上させた架橋ポリエチレン系樹脂管および架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法を提供することを目的としてなされた。

課題を解決するための手段

0010

このような目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明にかかる架橋ポリエチレン系樹脂管(以下、「請求項1の架橋ポリエチレン系樹脂管」と記す。)は、分子量分布が2以上5以下、密度が0.938g/cm3以上0.945g/cm3以下のポリエチレン系樹脂からなるベース樹脂と、このベース樹脂100重量部に1重量部以上5重量部以下の割合で混合される有機過酸化物とを備えたポリエチレン系樹脂組成物を、ポリエチレン系樹脂の融点以上で加熱架橋させた架橋ポリエチレン系樹脂からなることを特徴とする構成とした。

0011

また、本発明の請求項2に記載の発明にかかる架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法(以下、「請求項2の製造方法」と記す。)は、分子量分布が2以上5以下、密度が0.938g/cm3以上0.945g/cm3以下のポリエチレン系樹脂からなるベース樹脂と、このベース樹脂100重量部に1重量部以上5重量部以下の割合で混合される有機過酸化物とを備えたポリエチレン系樹脂組成物を管状に賦形する賦形工程と、前記ポリエチレン系樹脂組成物をポリエチレン系樹脂の融点以上で加熱してゲル分率が65%以上となるように架橋させる架橋工程とを備えていることを特徴とする構成とした。

0012

本発明において用いられるポリエチレン系樹脂としては、エチレンを単独に重合させた重合体だけでなく、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィン樹脂との共重合体も含む。ここで、炭素数3以上のα−オレフィン樹脂としては、特に限定されないが、たとえば、ブテン−1ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1などが挙げられる。

0013

また、本発明に用いるポリエチレン系樹脂は、その分子量分布が2以上5以下であることが条件となる。すなわち、ポリエチレン系樹脂の分子量分布が2よりも少ないと、溶融させたポリエチレン系樹脂の流動性における温度依存性が高くなり、たとえば、押出機などでポリエチレン系樹脂を溶融させた後、この溶融ポリエチレン系樹脂を管状に賦形する金型に供給してポリエチレン系樹脂管を賦形する際の流動分布を均一にするための温度管理が非常に難しくなってしまう。また、ポリエチレン系樹脂の分子量分布が5よりも大きいと、有機過酸化物による架橋が高分子成分優先的に行われてしまい、低分子成分で架橋が行われないという現象が生じてしまうため、長期的な耐圧性能が低下してしまう。以上のことより、ポリエチレン系樹脂の分子量分布は、3〜4の範囲にあることが特に好ましい。なお、上記分子量分布とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)のことをいう。

0014

さらに、本発明に用いるポリエチレン系樹脂は、その密度が0.938g/cm3以上0.945g/cm3以下であることが条件となる。すなわち、ポリエチレン系樹脂の密度が、0.938g/cm3よりも小さいと、柔軟性は向上するが、耐圧性能が低下してしまい、製品となる架橋ポリエチレン系樹脂管のバランスが悪くなってしまう。一方、ポリエチレン系樹脂の密度が、0.945g/cm3よりも大きいと、耐圧性能は向上するが、柔軟性が低下してしまい、製品となる架橋ポリエチレン系樹脂管のバランスが悪くなってしまう。以上のことより、ポリエチレン系樹脂の密度は、0.940g/cm3以上0.943g/cm3以下であることが特に好ましい。

0015

また、本発明において用いられるポリエチレン系樹脂組成物は、適宜添加剤が添加されていても構わない。添加剤としては、たとえば、酸化防止剤耐光剤紫外線吸収剤滑剤難燃剤帯電防止剤等が挙げられ、これら添加剤は、所望の物性を向上させるために用いられるものである。また、物性を向上させるための手段として、ポリエチレン系樹脂組成物中に結晶核剤となり得るものを少量添加することで、結晶を微細化して物性を均一化させる補助としても構わない。

0016

また、本発明に用いる有機過酸化物としては、特に限定されないが、使用するポリエチレン系樹脂の成形温度や相溶性の観点から適宜選択することができる。具体的には、ジクミルパーオキサイド、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピルベンゼンシクロヘキサンパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)オクタンn−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)ベレレート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドクミルパーオキシネオデカテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−ブチルパーアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシマレイン酸ジアゾアミノベンゼン、N,N´−ジクロロアゾジカーボンアミドトリクロロペンタジエントリクロロメタンスルフォクロリドメチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等が挙げられ、ジクミルパーオキサイド、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが好ましく、ジクミルパーオキサイド、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンがより好ましい。

0017

また、有機過酸化物の添加量としては、ポリエチレン系樹脂100重量部に対して、有機過酸化物が1重量部以上5重量部以下となるようにすることが必要である。すなわち、有機過酸化物の添加量が少なすぎると、最終的に得られる架橋ポリエチレン系樹脂管のゲル分率が十分高くならず架橋の効果を得ることができない。したがって、得られる架橋ポリエチレン系樹脂管の耐圧性能が低下してしまう。また、有機過酸化物の添加量が多すぎると、架橋の進行が速くなりすぎるばかりか、系中に未反応の有機過酸化物が残留してしまう可能性が高くなってしまう。したがって、得られる架橋ポリエチレン系樹脂管は、安全性が損なわれてしまい、飲料水などの配管として使用することができなくなってしまう。以上のことより、有機過酸化物の添加量としては、ポリエチレン系樹脂100重量部に対して、有機過酸化物が1.5重量部以上3重量部以下となるようにすることが好ましい。

0018

また、ポリエチレン系樹脂組成物は、請求項2の製造方法のように、ゲル分率が65%以上となるように架橋させることが好ましい。すなわち、ポリエチレン系樹脂組成物のゲル分率が65%よりも少ないと、十分に架橋が進行したとはいえず、得られた架橋ポリエチレン系樹脂管の耐圧性能を十分に確保できなくなってしまうおそれが生じる。なお、上記ゲル分率は下記の式(1)により表すことができる。
ゲル分率(%)=(溶剤抽出前の試料重量−溶剤抽出後の試料重量)/溶剤抽出
前の試料重量×100 ・・・・・・(1)
なお、上記式において、溶剤抽出後の試料重量とは、選択した架橋状態熱可塑性樹脂を溶解可能な溶剤を用いて試料中に残った未架橋状態の樹脂分を溶解させて、残った不溶分のみの重量である。

0019

ベース樹脂となるポリエチレン系樹脂に有機過酸化物を混合する方法としては、特に限定されず、たとえば、有機過酸化物を紛体状のポリエチレン系樹脂に含浸させたり、押出機等で溶融させたポリエチレン系樹脂に有機過酸化物を混練させたりする方法等が挙げられるが、有機過酸化物を均一且つ微細な状態でポリエチレン系樹脂に混合するためには、押出機内で溶融させたポリエチレン系樹脂に有機過酸化物を混練させるようにすることが好ましい。

0020

また、本発明においては、ポリエチレン系樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂の融点以上で過熱架橋させる必要がある。すなわち、ポリエチレン系樹脂の融点以下で架橋させた場合、以下のような問題が生じてしまう。
ポリエチレン系樹脂の分子運動が十分に行われず、架橋効率が低くなってしまう。その結果、有機過酸化物を過剰に供給しなければならなくなってしまう。
ポリエチレン系樹脂の融点以下では、このポリエチレン系樹脂の結晶構造が保持されてしまい、架橋は非晶部分でしか行われず、架橋導入によりポリエチレン系樹脂の結晶化阻害による低結晶化を図ることができない。その結果、得られる架橋ポリエチレン系樹脂管の柔軟性を向上させることが出来なくなってしまう。

0021

また、ポリエチレン系樹脂組成物を、ポリエチレン系樹脂の融点以上に加熱する方法としては、たとえば、このポリエチレン系樹脂組成物を管状に賦形する金型内樹脂接触面ヒーター熱媒体などにより温度調整しながら加熱する接触加熱方式や、近赤外線、超音波マイクロ波などを用いてポリエチレン系樹脂組成物に直接させずに加熱を行う非接触加熱方式が挙げられる。しかし、前記非接触過熱方式では、前記ポリエチレン系樹脂組成物内で架橋が進行していない状態のときに、樹脂の融点以上まで加熱を行うと、いわゆるドローと呼ばれる現象が起こってしまい管の肉厚ムラを生じさせるおそれがあるため、接触加熱方式で加熱を行うことが好ましい。また、架橋させたポリエチレン系樹脂組成物を管状に賦形する方法としては、一般に行われている管を賦形する金型にポリエチレン系樹脂組成物を、押出機などを用いて押し込むようにすればよい。また、上述したようにポリエチレン系樹脂に有機過酸化物を混合したポリエチレン系樹脂組成物から架橋ポリエチレン系樹脂管を賦形するまでの工程は、エンゲル法や、樹脂管成形するときに通常用いられている押出機と管形成金型とを備えている押出成形装置を用いて一連の工程を連続的に行うようにすると、作業効率を向上させることができるため好ましい。なお、架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法においては、賦形工程を行った後に架橋工程を行うようにしても、架橋工程を行った後に賦形工程を行うようにしても、賦形工程と架橋工程とを同時に行うようにしても構わないが、請求項2の製造方法のように、架橋工程を行った後に賦形工程を行うようにすると、連続的に効率良く架橋ポリエチレン系樹脂管を製造することができるため好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0022

以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は、本発明の架橋ポリエチレン系樹脂管を連続的に製造するのに用いる製造装置の概略図である。図2は、図1に示した製造装置1における架橋ポリエチレン系樹脂管の製造金型(以下、「金型」とのみ記す。) 2の構造を説明するための断面図である。

0023

図1に示すように、この製造装置1は、金型2と、有機過酸化物を含有するポリエチレン樹脂組成物押出す押出機(以下、「架橋樹脂用押出機」と記す。)3と、内層被覆用押出機4と、外層被覆用押出機5とを備えている。また、金型2は、図2に示したように、金型本体21とマンドレル22とにより形成されているとともに、分配ゾーンAと、架橋ゾーンBと、賦形ゾーンCとを備えている。

0024

金型本体21は、図2に示したように、架橋樹脂供給口211、非架橋樹脂供給口211aおよび211bを備えている。また、ポリエチレン系樹脂組成物が押し出される方向に向かって、分配ゾーン形成筒部212、縮径筒部214、小径筒部213、賦形筒部215が形成されている。架橋樹脂供給口211は、図1に示した架橋樹脂用押出機3から押し出される分子量分布が2以上5以下、密度が0.938g/cm3以上0.945g/cm3以下のポリエチレン系樹脂からなるベース樹脂と、このベース樹脂100重量部に1重量部以上5重量部以下の割合で混合される有機過酸化物とを備えた溶融状態のポリエチレン系樹脂組成物が供給される入口となっており、架橋樹脂供給口211から供給されたポリエチレン系樹脂組成物は、金型2内に展開されるようになっている。

0025

非架橋樹脂供給口211aは、図1に示した内層被覆用押出機4から押し出される溶融状態の架橋剤非含有の熱可塑性樹脂(以下、「熱可塑性樹脂」とのみ記す。)を供給する入口となっており、非架橋樹脂供給口211aから供給された熱可塑性樹脂は、金型2の内部を通って、後述する分配ゾーン形成軸部222の略中央位置表面部分から管状に展開されたポリエチレン系樹脂組成物の内層部分を覆うように展開されるようになっている。

0026

非架橋樹脂供給口211bは、図1に示した外層被覆用押出機5から押し出される溶融状態の架橋剤非含有の熱可塑性樹脂(以下、「熱可塑性樹脂」とのみ記す。)を供給する入口となっており、非架橋樹脂供給口211bから供給された熱可塑性樹脂は、金型本体21の分配ゾーン形成筒部212の略中央位置から管状に展開されたポリエチレン系樹脂組成物の外層部分を覆うように展開されるようになっている。

0027

分配ゾーン形成筒部212は、金型本体21における架橋樹脂供給口211側の端部から中央部に向かって設けられている。また、小径筒部213は、金型本体21の中央部に設けられており、分配ゾーン形成筒部212と小径筒部213との間には、分配ゾーン形成筒部212から小径筒部213に向かって徐々に縮径する縮径筒部214が設けられている。また、賦形筒部215は、小径筒部213を通過してきた管状ポリエチレン系樹脂組成物を、このポリエチレン系樹脂の融点以上の温度で加熱して架橋させた架橋ポリエチレン系樹脂管状体最終製品となる架橋ポリエチレン系樹脂管の大きさに賦形するように、架橋ポリエチレン系樹脂管の外径に合わせた大きさに縮径している。

0028

一方、マンドレル22は、ポリエチレン系樹脂組成物が押し出される方向に向かって、分配ゾーン形成軸部222、縮径軸部224、小径軸部223、賦形軸部225が繋ぎ合わされて形成されている。

0029

分配ゾーン形成軸部222は、一端側の一部で金型本体21に支持されており、架橋樹脂供給口211に臨む部分から縮径軸部224に到る部分の外周面の一部に凹部溝226が穿設されている。小径軸部223は、金型本体21の小径筒部213との間に小径厚肉の管状の隙間を形成するようになっており、賦形軸部225は、金型本体21の賦形筒部215との間にほぼ成形しようとする管の断面形状と同じ断面形状の隙間を形成するようになっている。縮径軸部224は、分配ゾーン形成軸部222から小径軸部223に向かって徐々に縮径している。

0030

凹部溝226は、押出機3から供給されたポリエチレン系樹脂組成物を、分配ゾーン形成軸部222と分配ゾーン形成筒部212との間に展開させた後、断面管状となるように合流させる樹脂合流点を備えているとともに、この樹脂合流点でポリエチレン系樹脂組成物の合流部およびその近傍部分を除去し金型2の外部へ排出させる樹脂排出口6が設けられている。

0031

樹脂排出口6は、図3に示したように、排出量調整機構60が設けられており、金型2内に供給されたポリエチレン系樹脂組成物の0.1重量%以上2重量%以下を金型2の外部に排出するように調整可能となっている。

0032

以上のような構成をしている製造装置1は、まず、架橋樹脂用押出機3内で、分子量分布が2以上5以下、密度が0.938g/cm3以上0.945g/cm3以下のポリエチレン系樹脂からなるベース樹脂100重量部に、1重量部以上5重量部以下の割合となるように有機過酸化物を混練したポリエチレン系樹脂組成物を金型2に押し出すようになっている。金型2では、架橋樹脂用押出機3から供給されたポリエチレン系樹脂組成物が、以下のような工程を経て分配ゾーンAから金型2内に分配されるようになっている。
架橋樹脂押出機3から押出されてきたポリエチレン系樹脂組成物が、架橋樹脂供給口211から供給された後、分配ゾーン形成軸部222と分配ゾーン形成筒部212との間に展開していき、樹脂合流点で断面管状となるように合流したときに、この樹脂合流点で架橋性原料樹脂組成物の合流部およびその近傍部分を樹脂排出口6から排出させて管状架橋ポリエチレン系樹脂組成物を形成させる。このとき排出される管状架橋ポリエチレン系樹脂組成物の合流部およびその近傍部分の量は、架橋樹脂供給口211から供給された管状架橋ポリエチレン系樹脂組成物量の0.1重量%以上2重量%以下を目安とする。

0033

内層被覆用押出機4から押出されてきた熱可塑性樹脂が、非架橋樹脂供給口211aから供給された後、金型内部を通って、分配ゾーン形成軸部222の略中央位置表面部分から工程で得た管状架橋ポリエチレン系樹脂組成物の内層部分を層状に覆うように展開するとともに、外層被覆用押出機5から押出されてきた熱可塑性樹脂が、非架橋樹脂供給口211bから供給された後、分配ゾーン形成筒部212の略中央位置から工程で得た管状架橋ポリエチレン系樹脂組成物の外層部分を層状に覆うように展開することにより3層構造をした管状樹脂組成物を形成させる。
工程で得た3層構造の管状樹脂組成物を、任意の径の管状体となるように縮径させるようにして、架橋ゾーンBに分配していく。

0034

次に、製造装置1は、架橋ゾーンBで、以下のようにして管状樹脂組成物を熱架橋するようになっている。
架橋ゾーンBを形成する小径筒部213および小径軸部223の樹脂接触面が、ヒーター(図示せず)によりポリエチレン樹脂組成物の融点以上の温度まで加熱され、この小径筒部213および小径軸部223の間に形成されている樹脂流路を通過する管状樹脂組成物は、前記樹脂接触面の熱により架橋されて、架橋ポリエチレン系樹脂管状体が形成される。このようにして得られた架橋ポリエチレン系樹脂管状体は、賦形ゾーンCで製品となる管の径に合わせるように賦形されて架橋ポリエチレン系樹脂管が形成される。

0035

以上のようにして形成された架橋ポリエチレン系樹脂管は、ポリエチレン系樹脂の特性に最も適するように架橋がなされ、しかも均一に架橋がなされているため、長期にわたって優れた耐圧性能を有するとともに、優れた柔軟性を有しているため、床暖房用の配管や給湯管など様々な用途に使用することができる。すなわち、ポリエチレン系樹脂組成物を架橋させるとき、その架橋構造不均一性は、原料となるポリエチレン系樹脂の分子量分布と、このポリエチレン系樹脂を架橋させる架橋方法とに支配される。ポリエチレン系樹脂の分子量分布が広いと、このポリエチレン系樹脂における高分子量側の架橋が優先的に起こり、架橋構造が不均一となってしまう。したがって、結果として低分子量側の部分が未架橋状態のまま製品としての架橋ポリエチレン系樹脂管に残ってしまい、長期の耐圧性能を低下させてしまうことになってしまう。すなわち、架橋構造の不均一性は、ポリエチレン系樹脂の結晶阻害の不均一性を引き起こし、得られた架橋ポリエチレン系樹脂管が不均一な結晶構造となるため、架橋にかかるタイ分子が減少して、その結果、架橋ポリエチレン系樹脂管の長期の耐圧性能を低下させてしまうこととなってしまうのである。また、ポリエチレン系樹脂を架橋させる際の加熱温度が、ポリエチレン系樹脂の融点以下である場合、架橋は、非晶部のみが架橋構造体となり、ポリエチレン系樹脂の結晶化度が変化しないため、得られた架橋ポリエチレン系樹脂管の耐圧性能と柔軟性は、原料となるポリエチレン系樹脂の特性に支配されることとなり、架橋ポリエチレン系樹脂管の飛躍的な性能向上を図ることができない。本発明にかかる架橋ポリエチレン系樹脂管および架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法は、上述したように、原料として、分子量分布が狭く、所定密度のポリエチレン系樹脂を使用するとともに、このポリエチレン系樹脂の融点以上の温度に加熱して架橋を行う有機化酸化物を使用した架橋を行うようにしている。したがって、架橋構造の均一化を図ることが可能となり、架橋ポリエチレン系樹脂管の長期の耐圧性能を向上させることができるとともに、ポリエチレン系樹脂組成物の融点以上で架橋を行うことで、ポリエチレン系樹脂の結晶化阻害により結晶化度を低下させることが可能となり柔軟性を向上させることができるのである。

0036

なお、本発明にかかる架橋ポリエチレン系樹脂管および架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法は、上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態では、管状ポリエチレン系樹脂組成物の外層および内層部分が熱可塑性樹脂で層状に覆われるようになっていたが、熱可塑性樹脂に代えて潤滑剤などを使用するようにしてもよい。

0037

また、上記実施の形態では、管状ポリエチレン系樹脂組成物を架橋させる手段として、管状ポリエチレン系樹脂組成物の内面および外面と接触する金型の樹脂接触面をヒーターで加熱させるようにしていたが、これに代えて、赤外線照射装置などの非接触式加熱装置を用いても良い。

0038

以下に、本発明の実施例をより詳しく説明する。

0039

(実施例1)各部の寸法が以下のようになっている図2に示すような金型2と、図1に示した架橋樹脂用押出機3とを用意した。
金型寸法
・小径筒部213の内径:50.0mm
・賦形筒部215の内径:43.0mm〔マンドレル寸法〕
・小径軸部223の外径:17.0mm
・賦形軸部225の外径:12.8mm
〔押出機〕
・日本製鋼所社製TEX30α、L/D=51、口径32mm

0040

そして、原料ポリエチレン系樹脂としての直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.940、メルトフローレートMFR)1.9、分子量分布3.7、融点127℃)を押出機に投入するとともに、L/D=35の位置から有機過酸化物としての2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3(日本油脂社製パーヘキシン25B、193℃半減期時間60秒)を押出機に直鎖状低密度ポリエチレン100重量部に対して1.5重量部の割合で添加し、押出機内で170℃の樹脂温度で直鎖状低密度ポリエチレンと2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3とを混合混練してポリエチレン系樹脂組成物を得た。

0041

得られたポリエチレン系樹脂組成物を、架橋樹脂用押出機3と金型2との間に設置された計量ポンプを介して、金型2へ供給した。金型2は、コートハンガータイプのものを使用し、マニホールド流路末端となる凹部溝226の樹脂合流点に、金型2の外にポリエチレン系樹脂組成物を排出させる樹脂排出口6としてφ5mmの穴を金型外部より設置した。なお金型外部へ排出させるポリエチレン系樹脂組成物の量は、金型内に供給されたポリエチレン系樹脂組成物の1.0%となるように調整した。

0042

熱架橋は、小径筒部213および小径軸部223の樹脂接触面をヒーターにより250℃となるように調整することで行うようにし、賦形筒部215および賦形軸部225の樹脂接触面は、ヒーターで200℃となるように温調した。また、内層被覆用押出機4および外層被覆用押出機5からは、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.945、メルトフローレート(MFR)5.5融点127℃)をそれぞれ管状に展開させた管状ポリエチレン系樹脂組成物の内層および外層を覆うように多層押出しを行った。

0043

以上の操作を行うことにより、外径17.0mm、内径12.8mmの架橋樹脂管を成形速度ラインスピード)15.0mm/minで連続的に得た。

0044

なお、押出機としては、スクリュー軸上流側から下流側に向かって第一フルフライト形状部−第一逆フルフライト形状部−第二フルフライト形状部−第二逆フルフライト形状部を順に備えた押出機を用い、高圧部 (第一逆フルフライト形状部)と、高圧部 (第二逆フルフライト形状部)との間に挟まれた低圧部 (第二フルフライト形状部)から2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3を供給するようにした。

0045

(実施例2)原料ポリエチレン系樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.940、メルトフローレート(MFR)2.5、分子量分布4.1、融点127℃)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。

0046

(実施例3)原料ポリエチレン系樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.945、メルトフローレート(MFR)1.0、分子量分布4.2、融点127℃)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。

0047

(比較例1)原料ポリエチレン系樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.940、メルトフローレート(MFR)2.3、分子量分布5.4、融点127℃)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。

0048

(比較例2)原料ポリエチレン系樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.940、メルトフローレート(MFR)2.3、分子量分布1.9、融点127℃)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作を行ったが、成形不能となってしまった。

0049

(比較例3)原料ポリエチレン系樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.935、メルトフローレート(MFR)1.9、分子量分布3.7、融点127℃)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。

0050

(比較例4)原料ポリエチレン系樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.950、メルトフローレート(MFR)1.9、分子量分布3.7、融点127℃)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。

0051

(比較例5)有機過酸化物としての2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3(日本油脂社製パーヘキシン25B、193℃半減期時間60秒)を直鎖状低密度ポリエチレン100重量部に対して0.8重量部の割合で添加したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。

0052

(比較例6)原料ポリエチレン系樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.940、メルトフローレート(MFR)1.9、分子量分布3.7、融点127℃)に有機シランをグラフト反応させた後、95℃の熱水で24時間加熱処理することにより架橋を行ったこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。

0053

上記実施例1〜3、比較例1〜6で得られた架橋ポリエチレン系樹脂管の架橋度、長期耐圧性能、短期耐圧性能、および柔軟性を求め、その結果を表1に示した。なお、架橋度は、JIS K6769に基づき以下の式(1)で示されるゲル分率(%)で表すことができる。

0054

ゲル分率(%)=(溶剤抽出前の試料重量−溶剤抽出後の試料重量)/溶剤抽出
前の試料重量×100 ・・・・・・(1)
なお、上記式において、溶剤抽出後の試料重量とは、選択した架橋状態の熱可塑性樹脂を溶解可能な溶剤を用いて試料中に残った未架橋状態の樹脂分を溶解させて、残った不溶分のみの重量である。

0055

また、長期耐圧性能は、熱間内圧クリープ試験(JIS K6769)に規定される方法にて測定を行い、割れその他の欠点の有無を目視にて観察することで行った。評価としては、欠点が認められない場合を○、割れその他の欠点が認められた場合を×とした。

0056

また、初期耐圧性能および柔軟性は、JIS K6769に規定される引張試験により求められる降伏強度および弾性率で評価した。弾性率は、施工性の点から、0.4GPa以下であれば良好であると評価した。

0057

0058

表1の結果より、長期耐圧性能、短期耐圧性能、および柔軟性の全てに優れている架橋ポリエチレン系樹脂管は、実施例1から実施例3の条件で製造したときに得られることが分かる。また、比較例2において、成形不能となってしまったのは、分子量分布が低すぎるポリエチレン系樹脂を用いたため、架橋が早期過程で進行してしまったことが原因と考えられる。

発明の効果

0059

本発明の請求項1にかかる架橋ポリエチレン系樹脂管は、架橋構造の均一化と、結晶化度の低減との両方が図られているため、短期および長期の耐圧性能を高い水準で確保することができるとともに、優れた柔軟性をもたせることができる。したがって、複雑な施工現場であっても容易に施工を行うことができ、長期に使用する給水給湯管などに好適に使用することができる。

0060

また、本発明の請求項2にかかる架橋ポリエチレン系樹脂管の製造方法は、架橋構造の均一化とともに、結晶化度の低減を図ることができるため、短期および長期の耐圧性能を高い水準で確保することができるとともに、優れた柔軟性を有する架橋ポリエチレン系樹脂管を得ることができる。

図面の簡単な説明

0061

図1本発明にかかる架橋ポリエチレン系樹脂管の製造装置の一実施形態を示した概略図である。
図2図1の製造装置における金型を示した断面図である。
図3樹脂排出口の構造を説明した説明図である。

--

0062

1製造装置
2金型
3 (架橋樹脂用)押出機

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