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技術 熱可塑性軟質樹脂組成物

出願人 旭化成ケミカルズ株式会社
発明者 板谷博治佐藤尚彦
出願日 2001年3月23日 (19年9ヶ月経過) 出願番号 2001-084690
公開日 2002年10月3日 (18年3ヶ月経過) 公開番号 2002-284944
状態 拒絶査定
技術分野 高分子物質の処理方法 高分子成形体の製造 高分子組成物
主要キーワード 敷居板 モルフォロジー的 付加構造 熱可塑性軟質樹脂 溶化ポリマー 軟質樹脂材料 パール色 本発明組成
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年10月3日)のものです。
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課題

建材家具部材等の用途に有用な柔軟性、耐熱性塗装性印刷性接着性等に優れた熱可塑性軟質樹脂組成物を提供する。

解決手段

(A)部分的または完全に架橋されたエチレン系共重合体45〜95重量部と、(B)スチレン系熱可塑性樹脂5〜55重量部(計100重量部)の少なくとも2成分から構成されており、かつ、(1)該エチレン系共重合体が、エチレンと、酢酸ビニルアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの群から選ばれる単量体の少なくとも1種を5〜60重量%と共重合した共重合体であり、(2)JIS K7215で規定される硬度がDタイプで70以下である、ことを特徴とする熱可塑性軟質樹脂組成物である。

概要

背景

木口材、扉、戸あたり敷居板サッシグレーチング、テーブルエッジ等の建材家具部材という軟質部材用途には、パッキング性やクッション性のみならず塗装性印刷性接着剤による接着性等の特性が必要とされる。従来からこうした要求特性を満たす軟質樹脂材料としてはポリ塩化ビニル樹脂が数多く使用されてきた。ところが近年、これらのポリ塩化ビニル樹脂からなる製品を、焼却処分する際の環境上の問題点が指摘され、他の樹脂代替する事が望まれていた。

そこで、スチレン系あるいはオレフィン系の軟質熱可塑性樹脂の開発が多く行われ、特にオレフィン系(特開平8−90593号公報、特開平7−171933号公報)や、オレフィン系とスチレン系のアロイ(特開平9−124877号公報)等に関する技術が多く開示されてきた。

また、特開平9−87462号公報には、衝撃強度耐油性及び加工性に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物として、スチレン系樹脂中オレフィン系コポリマーを含有した組成物に関する技術が開示されている。更には水添スチレンブタジエンブロック共重合体のようなブロック共重合体を用いたスチレン系樹脂変性に関して、数多くの技術が開示されている(特開昭54−129075号公報、特開昭57−67644号公報、特開昭57−53549号公報、特開平4−270746号公報、特開平6−65425号公報)。

これらの変性スチレン系樹脂に関するの技術のうち、特開平4−270746号公報では、エチレン酢酸ビニル共重合体スチレン系熱可塑性ゴム有機過酸化物の存在下、架橋させる技術が開示されている。しかし、スチレン系熱可塑性樹脂によって変性させた組成物に関する開示はそれらには無い。さらに、特開2000−239460号公報では、スチレン系樹脂と、オレフィン系エラストマーからなる軟質材料についての技術開示があるが、この組み合わせでは、相溶性押出成形性が十充分ではなく、得られる製品が脆いという問題点があった。

以上のように、ある種のオレフィン系樹脂をスチレン系樹脂に混合することは公知の技術であり、かつ混合によりスチレン系樹脂の耐薬品性遮音性熱シール性を改良し、柔軟性を付与する事も公知である。しかし、従来の耐熱性、柔軟性に優れ、塗装性、印刷性、接着性を有したスチレン系あるいはオレフィン系の熱可塑性軟質樹脂樹脂のなかには充分満足できる組成物はなかった。とりわけ柔軟性と塗装性の双方を同時に満足に両立させるものはなかったのである。又、これらの単純ブレンド系においては、擦ると消しゴム状に摩耗粉が発生する等耐摩耗性において未だ不十分であり、この点に関しても用途によっては障害となっていた。

概要

建材や家具部材等の用途に有用な柔軟性、耐熱性、塗装性、印刷性、接着性等に優れた熱可塑性軟質樹脂組成物を提供する。

(A)部分的または完全に架橋されたエチレン系共重合体45〜95重量部と、(B)スチレン系熱可塑性樹脂5〜55重量部(計100重量部)の少なくとも2成分から構成されており、かつ、(1)該エチレン系共重合体が、エチレンと、酢酸ビニルアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの群から選ばれる単量体の少なくとも1種を5〜60重量%と共重合した共重合体であり、(2)JIS K7215で規定される硬度がDタイプで70以下である、ことを特徴とする熱可塑性軟質樹脂組成物である。

目的

本発明の課題は、以上の従来技術の問題を解決した耐熱性、柔軟性、塗装性、印刷性、接着性等に優れた熱可塑性軟質樹脂組成物を提供するところにある。更に、部分的または完全に架橋されたエチレン系共重合体を用いるため、非架橋系と比較して卓越した柔軟性と塗装性を両立し得、しかも擦っても摩耗粉が出にくい耐摩耗性を具備している熱可塑性軟質樹脂組成物を提供することを課題とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

(A)部分的または完全に架橋されたエチレン系共重合体45〜95重量部と、(B)スチレン系熱可塑性樹脂5〜55重量部(計100重量部)の少なくとも2成分から構成されており、かつ、(1)該エチレン系共重合体が、酢酸ビニルアクリル酸エステルメタクリル酸エステルのうち1つ以上のビニル系モノマー5〜60重量%と、エチレンからなる共重合体であり、(2)JIS K7215で規定される硬度がDタイプで70以下である、ことを特徴とする熱可塑性軟質樹脂組成物

請求項2

(C)相溶化ポリマーが成分(A)および成分(B)の合計100重量部に対し、0.1〜25重量部配合されてなる請求項1記載の熱可塑性軟質樹脂組成物。

請求項3

架橋剤の存在下、エチレン系共重合体を動的架橋して得られる請求項1又は2に記載の熱可塑性軟質樹脂組成物。

請求項4

相溶化ポリマー(C)が下記の(c1)、(c2)、(c3)のいずれか、あるいはこれらの混合物である請求項2又は3に記載の熱可塑性軟質樹脂組成物。(c1)スチレン系エラストマー(c2)グラフトコポリマー(c3)反応性基含有ポリマー

請求項5

請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性軟質樹脂組成物を用いてなる押出成形品

技術分野

0001

本発明は、建材家具部材等の用途に有用な耐熱性、柔軟性、印刷性接着性等に優れた熱可塑性軟質樹脂組成物に関する。更には、動的架橋を行うことにより、塗膜強度飛躍的に向上し、耐摩耗性も向上した熱可塑性軟質樹脂組成物に関する。

背景技術

0002

木口材、扉、戸あたり敷居板サッシグレーチング、テーブルエッジ等の建材や家具部材という軟質部材用途には、パッキング性やクッション性のみならず塗装性、印刷性、接着剤による接着性等の特性が必要とされる。従来からこうした要求特性を満たす軟質樹脂材料としてはポリ塩化ビニル樹脂が数多く使用されてきた。ところが近年、これらのポリ塩化ビニル樹脂からなる製品を、焼却処分する際の環境上の問題点が指摘され、他の樹脂代替する事が望まれていた。

0003

そこで、スチレン系あるいはオレフィン系の軟質熱可塑性樹脂の開発が多く行われ、特にオレフィン系(特開平8−90593号公報、特開平7−171933号公報)や、オレフィン系とスチレン系のアロイ(特開平9−124877号公報)等に関する技術が多く開示されてきた。

0004

また、特開平9−87462号公報には、衝撃強度耐油性及び加工性に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物として、スチレン系樹脂中オレフィン系コポリマーを含有した組成物に関する技術が開示されている。更には水添スチレンブタジエンブロック共重合体のようなブロック共重合体を用いたスチレン系樹脂変性に関して、数多くの技術が開示されている(特開昭54−129075号公報、特開昭57−67644号公報、特開昭57−53549号公報、特開平4−270746号公報、特開平6−65425号公報)。

0005

これらの変性スチレン系樹脂に関するの技術のうち、特開平4−270746号公報では、エチレン酢酸ビニル共重合体スチレン系熱可塑性ゴム有機過酸化物の存在下、架橋させる技術が開示されている。しかし、スチレン系熱可塑性樹脂によって変性させた組成物に関する開示はそれらには無い。さらに、特開2000−239460号公報では、スチレン系樹脂と、オレフィン系エラストマーからなる軟質材料についての技術開示があるが、この組み合わせでは、相溶性押出成形性が十充分ではなく、得られる製品が脆いという問題点があった。

0006

以上のように、ある種のオレフィン系樹脂をスチレン系樹脂に混合することは公知の技術であり、かつ混合によりスチレン系樹脂の耐薬品性遮音性熱シール性を改良し、柔軟性を付与する事も公知である。しかし、従来の耐熱性、柔軟性に優れ、塗装性、印刷性、接着性を有したスチレン系あるいはオレフィン系の熱可塑性軟質樹脂樹脂のなかには充分満足できる組成物はなかった。とりわけ柔軟性と塗装性の双方を同時に満足に両立させるものはなかったのである。又、これらの単純ブレンド系においては、擦ると消しゴム状に摩耗粉が発生する等耐摩耗性において未だ不十分であり、この点に関しても用途によっては障害となっていた。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の課題は、以上の従来技術の問題を解決した耐熱性、柔軟性、塗装性、印刷性、接着性等に優れた熱可塑性軟質樹脂組成物を提供するところにある。更に、部分的または完全に架橋されたエチレン系共重合体を用いるため、非架橋系と比較して卓越した柔軟性と塗装性を両立し得、しかも擦っても摩耗粉が出にくい耐摩耗性を具備している熱可塑性軟質樹脂組成物を提供することを課題とするものである。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、以下に示す熱可塑性軟質樹脂組成物が前記課題を解決することを見出し、本発明に至った。

0009

すなわち本発明は、(A)部分的または完全に架橋されたエチレン系共重合体45〜95重量部と、(B)スチレン系熱可塑性樹脂5〜55重量部(計100重量部)の少なくとも2成分から構成されており、かつ、(1)該エチレン系共重合体(A)が、酢酸ビニルアクリル酸エステルメタクリル酸エステルのうち1つ以上のビニル系モノマー5〜60重量%と、エチレンからなる共重合体であり、(2)JIS K7215で規定される硬度がDタイプで70以下である、ことを特徴とする熱可塑性軟質樹脂組成物である。

0010

以下、本発明を詳細に説明する。本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物は、部分的または完全に架橋されたエチレン系共重合体(A)、スチレン系熱可塑性樹脂(B)の少なくとも2成分からなり、且つ必要により相溶化ポリマーを加えた3成分から構成される。そして、(B)の「海」に部分的または完全に架橋されたエチレン系共重合体成分(A)が「島」として存在し、相溶化ポリマー(C)が「島」の周囲を取り囲んで存在していることが好ましい。

0011

本発明の(A)成分として用いられる部分的または完全に架橋されたエチレン系共重合体の基となるエチレン系共重合体について説明する。本発明におけるエチレン系共重合体とは、酢酸ビニル、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの群から選ばれる単量体の少なくとも1種を5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは20〜40重量%とエチレンとからなる共重合体である。

0012

ここで、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの具体的な例としては、アクリル酸エチルアクリル酸プロピルアクリル酸ブチルアクリル酸ステアリルアクリル酸グリシジルメタクリル酸エチルメタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチルメタクリル酸ステアリルメタクリル酸グリシジル等があり、中でもアクリル酸エチル、メタクリル酸エチルが好ましく用いられる。

0013

これらの単量体の含有量が5重量%未満であるとスチレン系樹脂等との相溶溶性が悪く、60重量%を越えると、耐熱性、成形性に問題が生じる。

0014

また、エチレン系共重合体のメルトフローレイトMFR)は、成形性、機械的強度から1〜30g/10分(JIS K6730、条件;190℃、2.16kgf)が好ましい。柔軟性を付与するためエチレン系共重合体の硬度はJIS D硬度で70以下のものが好ましい。

0015

エチレン系共重合体の好ましい具体例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体等が挙げられる。更にエチレン系共重合体には、本発明の効果を損なわない範囲で無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、メタクリロニトリル、N−フェニルマレイミドプロピレンブタジエン等共重合可能ビニル系単量体を共重合させることも可能である。

0016

また、本発明のエチレン系共重合体は、部分的または完全に架橋させることが必要である。このことにより、更に高度な機械的特性や耐熱性を付与することが可能となるばかりでなく、塗装性、つまり塗膜強度や耐摩耗性を飛躍的に向上させることが可能となる。本発明ではエチレン系共重合体を部分的または完全に架橋せしめる手段についてはなんら限定はされないが、架橋剤として有機過酸化物等のラジカル開始剤あるいは有機過酸化物および架橋助剤を併用して動的に架橋させる手法が最も推奨される。

0017

ここで、好ましく使用される有機過酸化物の具体的な例として、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタンn−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等のパーオキシケタール類;

0018

ジ−t−ブチルパーオキサイドジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;

0019

アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドおよびm−トリオイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類

0020

t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、およびクミルパーオキシオクテート等のパーオキシエステル類;

0021

ならびに、t−ブチルハイドロパーオキサイドクメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイドおよび1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類を挙げることができる。

0022

これらの化合物の中でも、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3が特に好ましく用いられる。

0023

これらの有機過酸化物は、エチレン系共重合体100重量部に対し0.02〜3重量部、好ましくは0.05〜1.5重量部の量で用いられる。0.02重量部未満では架橋反応が不十分であり、一方、3重量部を越えて添加しても熱可塑性軟質樹脂組成物の機械的強度等の物性は頭打ちとなり、無意味なものとなる。

0025

これらの架橋助剤は、エチレン系共重合体100重量部に対し0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部の量で用いられる。0.1重量部未満では架橋助剤としての役割が不十分であり、5重量部を越えて添加しても組成物の機械的強度等の物性は向上せず、むしろ過剰の架橋助剤が組成物中に残存する結果となり、品質上好ましくない。

0026

本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物におけるエチレン系共重合体の架橋度は、少なくとも10%以上であり、好ましくは30%以上、最も望ましくは50%以上である。10%未満では架橋が不十分であるため、架橋させることの利点を引き出すことができず、高度な機械的強度や耐熱性、更には塗装する上で必要となる十分な塗膜強度を得ることができない。

0027

なお、本発明で、「部分的に架橋された」とは、架橋度が10〜99%であることを意味しており、一方、「完全に架橋された」とは、架橋度が99%以上であることを意味している。ただし、他の重合体とのグラフト反応等が生じた場合、部分的な架橋であっても、見かけの架橋度が99%以上となる場合もある。

0028

エチレン系共重合体の架橋度を求める方法としては、以下の方法が示される。本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物約5gを量し、まず2−ブタノン200mlを用いて、16時間のソクスレー抽出を行う。この操作により、スチレン系熱可塑性樹脂が抽出除去される。可塑剤が入っている場合もこの時に除去される。次いで、n−ヘプタン200mlを用いて、16時間のソクスレー抽出を行う。この操作により、未架橋のエチレン系共重合体が抽出除去される。相溶化ポリマーはそのタイプ・構造により、抽出の効率および可否が異なるので事前溶解性テストをしておき、可溶な溶媒を予め把握し、その溶媒でソクスレー抽出を実施する必要がある。

0029

これら一連の操作の後、円筒濾紙中の残査を加熱真空乾燥後定量し、組成物中の全エチレン系共重合体の重量に対する残査、つまり架橋されたエチレン系共重合体の重量の比率、つまり架橋度(%)を算出する。この数値には、グラフト鎖オクルードされた他の重合体の重量も含まれる。一方で、結晶性樹脂等の不溶性ポリマーや、(B)スチレン系熱可塑性樹脂に不溶性グラフトゴム成分が組成物中に入っている場合や、フィラー等の上記溶剤不溶添加剤成分が添加されている場合は、溶解性の強い有機溶媒(o−クロロベンゼンや熱キシレン等)を用いた溶媒分別法や遠心分離法等の公知の方法によって分別することが可能であり、フィラーに関しては焼結して灰分を求め、算術的に分離して架橋度を求めることも可能である。更には反応性基含有ポリマーを用いた場合に、これが不溶成分化学結合をしている場合は、算出の際に相当量を差し引いて架橋度を求める。また、架橋度を求める際、用いる溶媒によって得られる結果が異なるので注意を要する。

0030

次に、本発明で(B)成分として用いられるスチレン系熱可塑性樹脂について説明する。本発明で言うスチレン系熱可塑性樹脂(B)とは、芳香族ビニル単独重合体あるいは芳香族ビニル単量体とこれに共重合可能な単量体からなる共重合体を意味する。芳香族ビニル単量体の例を挙げると、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエンクロルスチレン等であり、中でもスチレンが好ましい。

0031

スチレン系熱可塑性樹脂(B)としては、これに限定はされないが、好ましくは次のものを挙げることができる。例えば、(b1)ゴム質重合体に芳香族ビニル単量体および(メタアクリル酸エステル単量体を含む単量体混合物グラフト重合させて得られるグラフト重合体、(b2)芳香族ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体を含む単量体混合物を共重合させて得られる重合体、(b3)ゴム質重合体に芳香族ビニル単量体および不飽和ニトリル単量体を含む単量体混合物をグラフト重合させて得られるグラフト重合体、(b4)芳香族ビニル単量体および不飽和ニトリル単量体を含む単量体混合物を共重合させて得られる重合体、(b5)ゴム質重合体に芳香族ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体および不飽和ニトリル単量体を含む単量体混合物をグラフト重合させて得られるグラフト重合体、(b6)芳香族ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体および不飽和ニトリル単量体を含む単量体混合物を共重合させて得られるグラフト重合体等、あるいはこれらの混合物が含まれる。

0032

ここで、ゴム質重合体としては、具体的にはポリブタジエン(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)等のジエン系重合体ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム(AR)、ポリイソプレン(IR)、ポリクロロプレン(CR)、エチレン−プロピレン共重合体(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体等のブロック共重合体、および上記ゴム質重合体全てにおける水素添加物等を使用することができる。これらの重合体の中で、BR、SBR、NBR、ARおよびこれらの水素添加物がより好ましい例として挙げられる。

0033

不飽和ニトリル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。好ましくは、アクリロニトリルである。(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、メチルメタクリレートメチルアクリレートブチルアクリレートエチルアクリレート等が挙げられる。スチレン系熱可塑性樹脂(B)の具体例としては、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、(メタ)アクリル酸メチルスチレン共重合体(MS)、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン−ブタジエン共重合体(MBS)、(メタ)アクリル酸メチル−アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体(MABS)等がある。

0034

これらの樹脂のうち、ABS、AS、MBS、MABSが好ましく、特に、アクリロニトリルを20〜40重量%含有するAS、アクリロニトリルを20〜40重量%含有し且つブタジエンゴムを30〜50重量%含有するABS、ブタジエンゴムを10〜40重量%含有するMBS、MABSが好ましい。

0035

スチレン系熱可塑性樹脂の製造方法としては特に限定はされず、公知の重合方法を用いることが可能である。例を挙げると、乳化重合懸濁重合塊状重合溶液重合、およびこれらの重合法の組み合わせ等による方法がある。

0036

このスチレン系熱可塑性樹脂の熱可塑性軟質樹脂組成物に対する含有率は5〜55重量%である。更に好ましくは、10〜50重量%である。5重量%未満であると押出成形性、耐熱性、印刷性に問題がある。また、55重量%を越えると得られる熱可塑性軟質樹脂組成物の硬度が増し好ましくない。

0037

本発明で用いる相溶化ポリマー(C)は、必ずしもこれを必須成分とはしないが、これを使用することにより本発明組成物の機械的特性や成形加工性等が向上し、より好ましい。相溶化ポリマー(C)としては、スチレン系エラストマー(c1)、グラフトコポリマー(c2)、反応性基含有ポリマー(c3)のいずれか、あるいはこれら2種以上からなる混合物等を挙げることができる。スチレン系エラストマー(c1)とは、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体のブロック共重合体あるいは該ブロック共重合体の水素添加物である。

0038

水素添加されたブロック共重合体は、水素添加されていないブロック共重合体に比べて耐熱劣化性に優れ、経時的な物性変化が少なく、より望ましく用いられる。芳香族ビニル単量体としてはスチレン、α−メチルスチレン等が好ましく用いられる。特に好ましくはスチレンである。また共役ジエン単量体はブタジエン又はイソプレンが好ましく、また両者の混合物でもよい。また、ブタジエンを単量体として用いた場合、ポリブタジエンブロックミクロ構造中の1,2−付加構造が全体の20〜80%であるものを水素添加したエラストマーが好ましく、特に1,2−付加構造が30〜60%のものが好ましい。ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状分岐状、放射状あるいはこれらの組み合わせのいずれであってもよい。

0039

このスチレン系エラストマーは、どの様な製造方法によって製造したものでもよい。例えば、特公昭40−23798号公報に記載された方法により、リチウム系重合開始剤等を用いて不活性溶媒中でブロック共重合させて得ることができる。また、こうしたブロック共重合体の水素添加処理は、例えば特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、あるいは特開昭59−133203号公報および特開昭60−79005号公報に記載された方法により、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に行うことができる。この水素添加処理においては、スチレン系エラストマー中のオレフィン性二重結合の少なくとも50%、好ましくは80%、最も好ましくは90%以上が水素添加される。また、スチレン系エラストマーにおけるスチレン含有量は、が30〜70重量%のものが好ましく用いられる。

0040

また、これらのエラストマーのスチレン系熱可塑性樹脂(B)との相溶性を向上させる為、極性基を持つ単量体を共重合するとさらに良い。例えば無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、無水マレイン酸、マレイン酸、ブチルアクリレート、メタクリロニトリル、N−フェニルマレイミド、グリシジルメタクリレートである。

0041

このようなスチレン系水素添加ブロック共重合体の市販品としては「クレイトン−G」(シェル化学)、「セプトン」(クラレ)、「タフテック」(旭化成)等がある。グラフトコポリマー(c2)とは、となるポリマーに異種のポリマーが枝として化学結合した構造を有するポリマーをいう。ここで、幹ポリマーとしては、ポリメチルメタクリレートPMMA)、ポリスチレン(PS)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、ポリエチレンポリプロピレン等があり、枝ポリマーとしては、PMMA、PS、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)等がある。これらのうち、幹ポリマー−枝ポリマーの組み合わせとして、ポリエチレン−AS、ポリエチレン−PMMA、EVA−PMMA、EVA−ASが好ましい。

0042

反応性基含有ポリマー(c3)とは、上記部分的あるいは完全に架橋されたエチレン系共重合体(A)の基となるエチレン系共重合体、スチレン系熱可塑性樹脂(B)、スチレン系エラストマー(c1)あるいはグラフトコポリマー(c2)等のポリマーに反応性基を導入した構造を有するポリマーをいう。反応性基を導入することで相溶性をさらに高めることが可能となる。

0043

反応性基としては、酸無水物基エポキシ基グリシジル基カルボキシル基メタクリロイル基ヒドロキシル基等がある。反応性基を導入する方法には、エポキシ基、グリシジル基、カルボキシル基、メタクリロイル基、ヒドロキシル基等を有する単量体を共重合させる方法がある。カルボキシル基を持つビニル単量体としては、例えば、アクリル酸、クロトン酸ケイ皮酸イタコン酸、マレイン酸等の遊離カルボキル基を含有する不飽和化合物、無水マレイン酸、無水イタコン酸クロロ無水マレイン酸、無水シトラコン酸などの酸無水物型カルボキシル基を含有する不飽和化合物等があげられるが、これらの中で、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸が好適である。また、グリシジル基を含有するビニル単量体としては、例えば、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテルメチルグリシジルエーテルメチルグリシジルメタクリレート等が挙げられるが、これらの中でもメタクリル酸グリシジルが好適である。

0044

このような(c2)、(c3)のポリマーの代表的市販品としては「モディパー」(日本油脂)、「レゼダ」(東亞合成)、「マクロモノマー」(東亞合成)等がある。本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、硬度や感触、耐熱性、強度、成形性等の物性バランスが取れるように部分的あるいは完全に架橋されたエチレン共重合体(A)、スチレン系熱可塑性樹脂(B)、相溶化ポリマー(C)の3成分を適宜配合して製造される。

0045

相溶化ポリマー(C)を用いることにより、部分的あるいは完全に架橋されたエチレン系共重合体(A)とスチレン系熱可塑性樹脂(B)の相溶性が大幅に改善され、双方の成分が均一に相溶したモルフォロジー的にも安定しな、かつ良好な物性を有した組成物を得ることが可能となった。

0046

本発明の熱可塑性軟質樹脂は部分的あるいは完全に架橋されたエチレン系共重合体(A)が45重量%を超え、かつ95重量%未満を含むのが好ましい。エチレン系共重合体が45重量%以下だと硬度が高くなり、軟質材料としての機能を失うことになる。一方、95重量%以上だと耐熱性が低下して好ましくない。更に好ましくは、部分的あるいは完全に架橋されたエチレン系重体(A)の含有量が、組成物中55〜85重量%である熱可塑性軟質樹脂組成物がさらに好ましい。

0047

製品としての柔軟性、触感風合い、衝撃吸収性を付与するためには、熱可塑性軟質樹脂組成物の硬度は、JIS K7215にて規定されるDタイプで70以下であることが必要である。さらに好ましくはDタイプで60以下である。本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物は、MFRが0.01〜100g/10分(ISO R1133、条件;200℃、5kgf)であることが望ましい。0.01g/10分未満では、押出成形時負荷が過大となり、また押出成形品の肌が荒れるなど、好ましくない。一方、100g/10分を越えると、ビカット軟化点で表される耐熱性が低下する恐れがあるため好ましくない。更に押出成形に用いる場合は、0.01〜30g/分の範囲が中でも好ましい。

0048

本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物は、屋内外の各種用途に応用展開されるため、耐熱性が要求される場合がある。そのため、ASTMD1525に規定されるビカット軟化点が少なくとも40℃、好ましくは50℃以上となるよう組成が調整されることが望ましい。また、本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物は、各種用途に展開する上で適度の機械的物性を必要としており、本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物の引張試験(JIS K6760:引張速度200mm/秒)における破断伸びは50%以上であるよう各組成およびその量が選択されることが必要である。

0049

本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物の(A)、(B)及び適宜用いられる(C)の各成分の好ましい組み合わせの例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体/ABS樹脂水素添加スチレンブタジエンブロック共重合体からなる組成物、エチレン−アクリル酸エチル共重合体/ABS樹脂/水素添加スチレンブタジエンブロック共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体/AS樹脂/水素添加スチレンブタジエンブロック共重合体からなる組成物等が挙げられる。

0050

本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物の(A)、(B)及び適宜用いられる(C)の3成分を溶融混合する方法については特に制限はなく、単軸押出機、2軸押出機バンバリーミキサー加圧ニーダーミキシングロール等、公知の方法を用いることができる。

0051

とりわけエチレン系共重合体を効率的に架橋させ、部分的または完全に架橋されたエチレン系共重合体(A)を得るためには、動的架橋法が好ましく用いられ、そのため2軸押出機が好ましく用いられる。2軸押出機は、未架橋体のエチレン系共重合体とスチレン系熱可塑性樹脂(B)と相溶化ポリマー(C)とを均一かつ微細に分散させ、エチレン系共重合体の架橋反応を生じせしめ、所望の熱可塑性軟質樹脂組成物を連続的に製造するのに最も適している。

0052

上記の熱可塑性軟質樹脂組成物は、下記の例の如き製造工程を経由して製造することができる。その製造工程の例として、架橋させる前のエチレン系共重合体とスチレン系熱可塑性樹脂(B)と必要に応じて相溶化ポリマー(C)とをよく混合し、押出機ホッパー投入する。ラジカル開始剤と架橋助剤は、エチレン系共重合体等と共に当初から添加してもよいし、押出機の途中から添加してもよい。更には、エチレン系共重合体の一部および/またはスチレン系熱可塑性樹脂の一部および/または他の添加剤を、押出機の途中から添加してもよい。押出機内で加熱溶融混練される際に、前記エチレン系共重合体と有機過酸化物および架橋助剤とが架橋反応を起こし、更に混練分散を充分させた後、押出機から取り出す。最後にペレタイズを行い、所望の熱可塑性軟質樹脂組成物のペレットを得ることができる。

0053

又、本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物は、発泡させて使用することもできる。発泡させる方法は特に制限されないが、例えば熱分解型発泡剤を配合する方法、加圧下で水を配合し発泡剤として利用する方法、射出成形時に高圧ガス注入する方法など、従来公知の方法が利用可能である。

0054

本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物は、必要に応じて以下の配合剤・添加剤を配合することができる。配合可能な量に関しては何ら制限されないが、本発明の趣旨に合致する範囲で配合することが前提である。例を挙げると、酸化防止剤、耐候剤、金属不活性剤紫外線吸収剤光安定剤、抗ブリードブルーム剤、シール性改良剤結晶核剤難燃化剤防菌防カビ剤分散剤軟化剤、可塑剤、鉱物油シリコンオイル粘度調整剤着色防止剤、発泡剤、発泡助剤有機顔料無機染顔料、酸化チタンカーボンブラックフェライト等の金属粉末ガラス繊維金属繊維などの無機繊維炭素繊維アラミド繊維などの有機繊維複合繊維チタン酸カリウムウィスカーなどの無機ウィスカー

0055

ガラスビーズガラスバルーンガラスフレークマイカ炭酸カルシウムタルクシリカケイ酸カルシウムハイドロタルサイトカオリンケイソウ土グラファイト軽石エボ粉、コットンフロックコルク粉硫酸バリウムフッ素樹脂ポリマービーズなどの充填剤、またはこれらの混合物、あるいは他のゴム質重合体、例えばBR、SBR、NBR、NR、IR、AR,CR、IIR、また、その他必要に応じて上記成分以外の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレン系樹脂(高密度低密度、直鎖低密度)、ポリプロピレン系樹脂ホモランダムブロック)、ポリスチレン(ゴム補強、非補強)、ポリカーボネート系樹脂ポリアセタール系樹脂ポリアミド系樹脂ポリエステル系樹脂ポリエーテル系樹脂ポリスルホンポリフェニレンサルファイドなどが例示される。中でも、酸化防止剤は加工時の熱劣化を防止するのに役立ち、その使用は特に推奨される。

0056

また、可塑剤および軟化剤を用いることは低硬度化に寄与することから好ましく添加することができる。可塑剤および軟化剤の種類等には特に制限はないが、エチレン系共重合体との相溶性の観点から、パラフィン系オイルナフテン系オイルおよびエステル系オイルが推奨される。ただし、これらを添加する量としては機械的特性や触感の観点から、エチレン系共重合体100重量部に対して100重量部以下、望ましくは60重量部以下とすることが好ましい。

0057

本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物は、押出射出ブロー圧縮成形等、各種成形に用いることができる。とりわけ押出成形性に優れ、異型押出シート押出複層押出等の押出成形用途に幅広く適用できるものである。用途としては、木口材、戸あたり、敷居板、サッシ、グレーチング、テーブルエッジ、手摺り滑り止め等が挙げられる。

発明を実施するための最良の形態

0058

以下、本発明の実施の形態を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、これら実施例および比較例において、各種の評価方法に用いられた試験法は以下の通りである。
(1)架橋度[%]
各組成物を圧縮成形にてフィルム化し、本文中に記載した方法でエチレン系共重合体の架橋度を求めた。
(2)メルトフローレイト(MFR)[g/10分]
ISO R1133 200℃,5kgfの条件で、各々の熱可塑性軟質樹脂組成物のMFRを測定した。

0059

(3)硬度
各組成物を圧縮成形にて厚さ3mmのシートを成形し、それを3枚重ねて、JIS K7215に準拠し、硬度(AあるいはD)を測定した。
(4)引張強度[MPa]および引張破断伸び[%]
JIS K6760に準拠し、引張速度200mm/秒の条件で、上記3mm厚シートからJIS Aタイプのダンベル試験片切り出し測定した。
(5)塗装試験
10cm角の平板に、カンペハピオ製ラッカースプレーAの赤を使用し、約5秒間吹き付けた後、一昼夜放置した試験片で、1mm間隔でマス目を切り(100区画)、ニチバンセロテープ商品名)をその上から貼り付け、次いで引き剥がして塗膜の剥がれの有無を確認した。1ヶ所も剥がれなかった場合には○印を付し、塗膜が剥離した場合は×印を付した。

0060

(6)異形押出製品の表面外観
得られた組成物のペレットを用いて、フリージアマクロス製40mm単軸押出機にて、幅4cm、厚み3mm平板成形品を所定の温度(140〜190℃)で成形し押出成形品の表面を目視で観察した。パール調とは素材間の非相溶が原因であり、成形品の表面に不規則パール色模様が出る事を言う。
(7)ビカット軟化点[℃]
上記3mmシートを用いてASTMD1525に準拠して測定した。
(8)耐摩耗性
上記シートの端部を上質中性紙に当てて擦り、消しゴム様の摩耗粉が出にくいか否かを相対的に評価した。
○:摩耗粉がでにくく、耐摩耗性に優れている。
×:大量に摩耗粉が発生し、耐摩耗性に劣る。

0061

実施例および比較例の配合処方に用いられる各種成分を以下に示す。
成分(A−1);日本ユニカー製、NUC3170、酢酸ビニル28%、MFR150(JISK6730、条件190℃ 2.16kgf)
成分(A−2);日本ユニカー製、NUC3810、酢酸ビニル27%、MFR13(同上)
成分(A−3);日本ユニカー製、NUC3195、酢酸ビニル25%、MFR4(同上)
成分(A−4);日本ユニカー製、NUC6570、アクリル酸エチル25%、MFR20(同上)
成分(A−5);旭化成製サンテックEVA Q392、酢酸ビニル3%、MFR21(同上)

0062

成分(B−1);旭化成製、スタイラックABS、アクリロニトリル含量30%、ブタジエンゴム含量30%
成分(B−2);旭化成製、スタイラックABS、アクリロニトリル含量30%、ブタジエンゴム含量40%
成分(B−3);旭化成製、スタイラックAS 789

0063

成分(C−1);旭化成製、タフテックH1043(水素添加スチレンブタジエンブロック共重合体)
成分(C−2);旭化成製、タフテックL515(水素添加スチレンブタジエンブロック共重合体)
成分(C−3);日本油脂製、モディパーA6400(幹ポリマーEVA、枝ポリマーASのグラフトコポリマー)

0064

有機過酸化物(架橋剤);日本油脂製、パーヘキサ25B[2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン](Poxと略記
架橋助剤(1);日本化成製、タイク(トリアリルイソシアヌレート)(架橋助剤1と記載)
架橋助剤(2);新中化学製、NKエステル3G(トリエチレングリコールジメタクリレート)(架橋助剤2と記載)

0065

実施例1〜14、比較例1〜5
表1、表2に示す各比率にて混合した原料を、40mm径2軸押出機(L/D=47)を用いて220℃にて溶融混練を行った。又、架橋剤および架橋助剤は、エチレン系共重合体に予め添着させた後、(B)成分および(C)成分を配合してドライブレンド後、原料をホッパーに投入した。押出混練を行いながら動的架橋を行い、表1、表2に示す各組成物を得た。各組成物の評価を表1、表2に示す。表1、表2に示す結果からも明らかなように、本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物およびそれからなる押出成形品は卓越した各種特性を有することは明らかである。

0066

0067

発明の効果

0068

本発明の熱可塑性軟質樹脂組成物は耐熱性、柔軟性、塗装性、印刷性、接着性等に優れ、従来の材料には無かった特性を有する材料であり、更には、エチレン系共重合体を部分的または完全に架橋しているため、非架橋系と比較して卓越した柔軟性と塗装性を両立し得、擦っても摩耗粉が出にくい耐摩耗性を具備していることから、とりわけ建材や家具部材等の用途に有用であり、その工業的価値は極めて大きい。

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